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特開2023-158898予約管理装置、予約管理方法、及び予約管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158898
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】予約管理装置、予約管理方法、及び予約管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 10/0631 20230101AFI20231024BHJP
【FI】
G06Q10/06 302
【審査請求】有
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022068941
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】501440684
【氏名又は名称】ソフトバンク株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100114018
【弁理士】
【氏名又は名称】南山 知広
(74)【代理人】
【識別番号】100180806
【弁理士】
【氏名又は名称】三浦 剛
(74)【代理人】
【識別番号】100151459
【弁理士】
【氏名又は名称】中村 健一
(72)【発明者】
【氏名】北村 健
(72)【発明者】
【氏名】藤野 喜芳
(72)【発明者】
【氏名】小川 絢也
(72)【発明者】
【氏名】北 豊
(72)【発明者】
【氏名】唐沢 健
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA09
(57)【要約】
【課題】本発明は、事業者が行った基地局設置工事の予約の管理を簡便に行うことが可能な予約管理装置を提供することを目的とする。
【解決手段】予約管理装置は、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得する予約情報取得部と、ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する免許情報取得部と、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する予約可否判断部と、を有することを特徴とする。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得する予約情報取得部と、
前記ユーザが前記所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する免許情報取得部と、
前記作業が、前記免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する予約可否判断部と、
を有することを特徴とする予約管理装置。
【請求項2】
前記予約可否判断部は、前記作業予定日に関する情報を取得した日であって、前記ユーザが作業予約を行った予約日と、前記免許情報に基づいて設定される日であって、前記ユーザが作業予約を開始可能とする日である予約開始日とに基づいて、前記作業予約を処分する、請求項1に記載の予約管理装置。
【請求項3】
前記予約可否判断部は、前記予約日が前記予約開始日より前の日であるか否かに基づいて、前記作業予約を処分する、請求項2に記載の予約管理装置。
【請求項4】
前記予約開始日は、ユーザが前記所定の作業を行うための免許を取得した日である免許取得日である、請求項2または3に記載の予約管理装置。
【請求項5】
前記予約開始日は、ユーザが前記所定の作業を行うための免許を申請した申請日または申請予定日から所定の審査期間経過後の日である、請求項2または3に記載の予約管理装置。
【請求項6】
前記予約開始日は、ユーザが前記所定の作業を行うための免許の申請の審査完了見込日である、請求項2または3に記載の予約管理装置。
【請求項7】
前記予約可否判断部は、前記作業予約を処分したとき、前記作業予約を行った前記ユーザに対して通知を行う、請求項1に記載の予約管理装置。
【請求項8】
前記予約可否判断部による処分結果を出力する判断結果出力部をさらに有する、請求項7に記載の予約管理装置。
【請求項9】
前記予約情報取得部が、前記作業予定日より所定の期間だけ前の日において、ユーザが前記所定の作業を行うための免許を取得したことを示す免許取得情報を取得できない場合は、前記予約可否判断部は、前記作業予約を処分する、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の予約管理装置。
【請求項10】
前記予約可否判断部は、ユーザが作業を行うための所定の条件を満たしていない場合には、前記作業予約を取り消す、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の予約管理装置。
【請求項11】
ユーザの作業状況に関する情報を取得する作業情報取得部と、
前記ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する免許情報取得部と、
前記免許の取得状況及び前記ユーザの作業状況が所定の条件を満たすか否かに基づいて、ユーザが前記所定の作業を行う作業予定日の設定が可能か否かを判断する予約可否判断部と、
前記作業予定日の設定が可能と判断された場合に、前記作業予定日を設定する作業予定日設定部と、
を有することを特徴とする予約管理装置。
【請求項12】
前記作業予定日設定部は、前記予約可否判断部が、前記作業予定日の設定が可能であると判断した時点から所定の期間経過後の日を前記作業予定日に設定する、請求項11に記載の予約管理装置。
【請求項13】
予約情報取得部が、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得し、
免許情報取得部が、前記ユーザが前記所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得し、
予約可否判断部が、前記作業が、前記免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する、
ことを特徴とする予約管理方法。
【請求項14】
コンピュータに、
ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得するステップと、
前記ユーザが前記所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得するステップと、
前記作業が、前記免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断するステップと、
を実行させることを特徴とする予約管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、予約管理装置、予約管理方法、及び予約管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、所定の作業を行うに当たり、作業を行う者の安全又は適切な工程あるいは手法を用いていることの確認等のために免許の取得が必要となる場合がある。例えば、電波は有限の資源であるとの考えから、無線通信網の基地局設置には、電波の適切な利用のために、無線局免許の取得が必要となる。
【0003】
これまでに、例えば、無線通信網の基地局設置に関する情報を管理するシステムが知られている(例えば、特許文献1)。特許文献1に記載の基地局設置情報管理システムは、ビル情報と、基地局情報とが登録されたデータベースを格納するサーバ群によるクラウドを備え、ユーザの通信端末がサーバに接続された状態で、基地局の設置を希望するエリアを選択すると、通信端末の表示部に、選択エリアの地図上のビル位置に履歴情報を含むステータスに応じたアイコンが表示されるというものである。
【0004】
しかしながら、従来のこのような管理システムにおいては、所定の作業を行うための免許を取得しているか否かがシステム上で管理されていない。そのため、作業の時点で、事業者が所定の作業を行うための免許を取得しているか否かを把握することが難しいという課題があった。この点、作業者が免許を取得することなく所定の作業を実施してしまい、法令違反という重篤な問題につながるおそれがある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2017-130875号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は、免許の取得が求められる所定の作業について、事業者が必要な免許を取得せずに作業を行うことを防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置は、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得する予約情報取得部と、ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する免許情報取得部と、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する予約可否判断部と、を有することを特徴とする。
【0008】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約可否判断部は、作業予定日に関する情報を取得した日であって、ユーザが作業予約を行った予約日と、免許情報に基づいて設定される日であって、ユーザが作業予約を開始可能とする日である予約開始日とに基づいて、作業予約を処分してよい。
【0009】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約可否判断部は、予約日が予約開始日より前の日であるか否かに基づいて、作業予約を処分してよい。
【0010】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約開始日は、ユーザが所定の作業を行うための免許を取得した日である免許取得日であってよい。
【0011】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約開始日は、ユーザが所定の作業を行うための免許を申請した日である申請日または申請予定日から所定の審査期間経過後の日であってよい。
【0012】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約開始日は、ユーザが所定の作業を行うための免許の申請の審査完了見込日であってよい。
【0013】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約可否判断部は、作業予約を処分したとき、作業予約を行ったユーザに対して通知を行ってよい。
【0014】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約可否判断部による処分結果を出力する判断結果出力部をさらに有してよい。
【0015】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約情報取得部が、作業予定日より所定の期間だけ前の日において、ユーザが所定の作業を行うための免許を取得したことを示す免許取得情報を取得できない場合は、予約可否判断部は、作業予約を処分してよい。
【0016】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、予約可否判断部は、ユーザが作業を行うための所定の条件を満たしていない場合には、作業予約を取り消してよい。
【0017】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置は、ユーザの作業状況に関する情報を取得する作業情報取得部と、ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する免許情報取得部と、免許の取得状況及びユーザの作業状況が所定の条件を満たすか否かに基づいて、ユーザが所定の作業を行う作業予定日の設定が可能か否かを判断する作業予定日設定可否判断部と、作業予定日の設定が可能と判断された場合に、作業予定日を設定する作業予定日設定部と、を有することを特徴とする。
【0018】
本開示の一実施形態に係る予約管理装置において、作業予定日設定部は、作業予定日設定可否判断部が、作業予定日の設定が可能であると判断した時点から所定の期間経過後の日を作業予定日に設定してよい。
【0019】
本開示の一実施形態に係る予約管理方法は、予約情報取得部が、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得し、免許情報取得部が、ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得し、予約可否判断部が、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する、ことを特徴とする。
【0020】
本開示の一実施形態に係る予約管理プログラムは、コンピュータに、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得するステップと、ユーザが所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得するステップと、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断するステップと、を実行させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本開示に係る発明の一実施形態によれば、免許の取得が求められる所定の作業について、事業者が必要な免許を取得せずに作業を行うことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1】本開示の実施例1に係る予約管理システムの構成図である。
図2】事業者端末の表示部に表示される作業予約入力画面の例である。
図3】外部システムに格納された事業者の免許に関する免許情報の例である。
図4】本開示の実施例1に係る予約管理サーバの表示部に表示される作業予約管理画面の例である。
図5】本開示の実施例1に係る予約管理システムの動作手順を説明するためのシーケンス図である。
図6】本開示の実施例1に係る予約管理システムにおいて予約を制限する手順を説明するためのフローチャートである。
図7】本開示の実施例1に係る予約管理システムにおいて予約を取り消す手順を説明するためのフローチャートである。
図8】本開示の実施例1に係る予約管理装置に表示される市区町村ごとの条件に基づく予約管理画面の例である。
図9】本開示の実施例2に係る予約管理システムの構成図である。
図10】本開示の実施例2に係る予約管理装置の表示部に表示される作業予約管理画面の例である。
図11】本開示の実施例2に係る予約管理システムの動作手順を説明するためのシーケンス図である。
図12】本開示の実施例2に係る予約管理システムにおいて予約を自動設定する手順を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、図面を参照して、本発明に係る予約管理装置、予約管理方法、及び予約管理プログラムについて説明する。ただし、本発明の技術的範囲はそれらの実施の形態には限定されず、特許請求の範囲に記載された発明とその均等物に及ぶ点に留意されたい。
【0024】
[実施例1]
まず、本開示の実施例1に係る予約管理システムの概要について説明する。図1に、本開示の実施例1に係る予約管理システム101の構成図を示す。実施例1に係る予約管理システム101は、予約管理サーバ10と、事業者端末20と、外部システム30と、を有し、これらは通信ネットワーク200を介して、有線、または無線によりデータを送受信可能に接続されている。
【0025】
ユーザである事業者は所定の作業を行う場合に、事前に免許を取得している必要があるものとする。そのような事業の例として、例えば、通信事業者による無線通信の基地局設置工事が挙げられる。なお、以下の説明では、基地局設置工事における免許取得の管理を例として説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。すなわち、本発明は、事業者が作業を行うに当たり免許の取得が求められる事業であれば適用され得る。
【0026】
通信事業者は、基地局を設置し、電波を発射する設置工事を行う際に、無線局免許と呼ばれる免許を取得している必要がある。基地局の設置工事には、一般に複数の工程があり、例えば、アンテナを設置するための鉄塔の建設、アンテナ装置の固定、電源又は通信ケーブルなどの配線、敷地への立ち入りを防止するフェンスの設置、基地局装置の設定などが行われる。特に基地局装置の設定作業は、電波の発射を伴うため、上記免許の取得が必須である。この点、例えば、通信事業者は、上記免許の取得状況を厳密に管理しており、免許取得後に基地局の設置工事を開始したり、基地局装置の設定作業の工程を管理したりすることで、上記免許の取得前に電波を発射してしまうミスが発生しないように努めている。従来、このように所定の免許が必要となる作業の工程管理は人手で行われていたが、多数の作業場所でそれぞれ同様の工程管理が必要になるため、事業者にとっては管理が煩雑であり、負担となっていた。
【0027】
事業者は、将来のある時点で作業を行う日時を「作業予定日」として事業者端末20に入力する。予約管理サーバ10は、事業者端末20から作業を行う作業予定日を受信し、その作業予定日までに事業者が免許を取得しているか否かを管理する。
【0028】
事業者が免許を取得しているか否かの情報は、外部システム30で管理されているものとする。従って、予約管理サーバ10は、外部システム30から、事業者が免許を取得しているか否かに関する情報(免許情報)を取得し、事業者が作業を実行する作業予定日より前の時点で免許を取得しているか否かを判断する。これにより、予約管理サーバ10は、事業者が作業を行う時点で免許を取得していないにもかかわらず作業を実施しようとしていることを事前に把握することができる。これによれば、免許取得前に作業を行ってしまうような不適切な作業を予約段階で防止できるため、事業者の負担を軽減できる。
【0029】
また、予約管理サーバ10は、事業者が作業を実施する作業予定日より前の時点で免許を取得できていないことを事業者端末20に通知することにより、事業者はその事実を認識することができる。以上のようにして、事業者が免許を取得していないにもかかわらず、免許が必要な作業を実施してしまうという事態を予防することができる。
【0030】
[予約制限機能]
次に、予約管理システム101による予約制限機能について説明する。
【0031】
事業者端末20は、端末の一例である。図1には事業者端末20は1つだけ記載されているが、複数個あってもよい。事業者端末20には、コンピュータや、携帯電話、スマートフォン、あるいはタブレット端末等の情報端末等を用いることができる。事業者端末20は、データを入力するための入力部21と、予約管理サーバ10とデータの送受信を行うための送受信部22と、表示部23と、制御するための制御部(図示せず)とを有する。
【0032】
予約管理サーバ10は、予約管理装置の一例である。予約管理サーバ10は、入力部7と、送受信部8と、記憶部9と、制御部11と、計時部12と、表示部13とを有し、これらはバス14により接続されている。
【0033】
入力部7は、予約管理サーバ10に情報を入力する。入力部7には、マウス、キーボード、タッチパッド等を用いることができる。または、タッチパネルに表示されたキーボードを入力部7として用いるようにしてもよい。
【0034】
送受信部8は、通信ネットワーク200を介して、事業者端末20、及び外部システム30との間でデータの送受信を行う。
【0035】
記憶部9は、半導体メモリやハードディスク等の記憶装置である。記憶部9は、事業者の識別番号、事業者が基地局設置工事を行う基地局の識別情報、作業予定日等を記憶する。さらに、記憶部9は、予約管理サーバ10を制御するためのプログラムを記憶している。
【0036】
計時部12は、現在時刻を出力するモジュールである。予約日や作業予定日等の日時は、計時部12から取得された現在時刻に基づいて設定されてよい。
【0037】
表示部13は、液晶表示装置や有機EL表示装置等の表示装置である。表示部13は、制御部11により生成される画面を表示する。
【0038】
制御部11は、予約情報取得部1と、免許情報取得部3と、予約可否判断部5と、を有する。制御部11は、予約日設定部2と、予約開始日設定部4と、判断結果出力部6と、をさらに有してよい。これらは、予約管理サーバ10に設けられたCPU等のプロセッサにより記憶部9に記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0039】
予約情報取得部1は、ユーザが所定の作業を行う作業予定日に関する情報を取得する。予約情報取得部1は、端末である事業者端末20から、ユーザ識別情報(事業者ID)、及び施設識別情報(基地局ID)を取得してよい。図2に、事業者端末20の表示部23に表示される作業予約入力画面の例を示す。事業者端末20の表示部23には、予約日表示部23aと、事業者ID入力部23bと、基地局ID入力部23cと、作業予定日入力部23dと、予約可否表示部23eとが表示される。
【0040】
予約日表示部23aに表示される「予約日」は、事業者が事業者端末20を用いて、事業者ID、基地局ID、及び作業予定日を入力した日である。即ち、事業者端末20に事業者ID等が入力されると、事業者端末20の送受信部22が、通信ネットワーク200を介してこれらのデータを予約管理サーバ10に送信し、予約管理サーバ10の計時部12がそのときの現在時刻を「予約日」に設定し、事業者端末20に送信する。例えば、事業者が事業者端末20を用いて事業者ID等を入力すると、予約日表示部23aに「2022年2月15日」といった日付が表示される。
【0041】
事業者ID入力部23bは、事業者が自己のユーザ識別情報である事業者IDを入力するための入力欄である。例えば、事業者は自己の事業者IDである「A003」を事業者ID入力部23bに入力する。
【0042】
基地局ID入力部23cは、事業者が作業を行う予定の施設に固有の施設識別情報である基地局IDを入力するための入力欄である。例えば、事業者は自己が作業を行う基地局の基地局IDである「BS003」を基地局ID入力部23cに入力する。
【0043】
作業予定日入力部23dは、ユーザである事業者が施設である基地局において所定の作業を行う作業予定日を入力するための入力欄である。実施例1に係る予約管理システム101においては、事業者は自己が作業を行う所定の日を「作業予定日」として入力する。例えば、事業者は作業予定日として「2022年3月15日」といった日付を入力する。
【0044】
予約可否表示部23eは、予約管理サーバ10が事業者による予約可否の判断結果を表示する欄である。図2には、予約が可能であることを示す「可」が表示されている。しかしながら、予約管理サーバ10の判断結果が即時に反映されない場合は、予約可否表示部23eは空欄となっていてもよく、所定の時間経過後に予約可否の判断結果が表示されるようにしてもよい。
【0045】
予約日設定部2は、事業者端末20から作業予定日に関する情報を取得した日を予約日として設定する。具体的には、事業者端末20から、事業者ID、基地局ID、及び作業予定日に関する情報を受信した時点で計時部12からその時の現在時刻に関する情報を取得し、予約日を設定する。設定した予約日に関する情報は、送受信部8により通信ネットワーク200を介して、事業者端末20に送信される。
【0046】
免許情報取得部3は、ユーザである事業者が所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する。免許情報は、外部システム30の管理情報記憶部31に記憶されていてよい。予約管理サーバ10の送受信部8は、通信ネットワーク200を介して、外部システム30の送受信部32に対して免許情報を要求する信号を送信し、外部システム30は、免許情報を予約管理サーバ10の送受信部8に送信する。
【0047】
図3に、外部システム30に格納された事業者の免許に関する免許情報の例を示す。免許情報には、種々の情報が含まれ、例えば、事業者ID31a、基地局ID31b、免許取得日31c、申請日31d、申請予定日31e、審査完了見込日31fが含まれる。
【0048】
ここで、免許とは、例えば、事業者が基地局の設置工事を行うための無線局免許である。ただし、このような例には限られない。無線局免許は、各事業者が基地局ごとに取得する必要がある。例えば、事業者IDがA001の事業者が、基地局IDがBS001の基地局において免許を取得している場合には、免許取得日31cに関するデータとして「2021年12月1日」といった日付情報が設定される。
【0049】
予約開始日設定部4は、免許情報に基づいて、ユーザが作業予約を開始可能な予約開始日を設定する。予約開始日31gの例を図3に併せて示す。予約開始日は、例えば、ユーザが所定の作業を行うための免許を取得した日である免許取得日であってよい。例えば、事業者A001が基地局BS001において、免許を取得している場合は、免許を取得した時点で、作業予約を開始可能であると判断できるため、免許取得日を予約開始日に設定する。
【0050】
また、予約開始日は、例えば、ユーザが所定の作業を行うための免許を申請した日である申請日から所定の審査期間経過後の日であってもよい。ここで、免許の取得には免許の申請日から所定の審査期間を要することが考えられる。また、事業者が作業予定日を入力した時点で免許を取得していなくても、作業予定日までに事業者が免許を取得できれば、問題は生じない。そこで、事業者が免許を取得していない場合は、申請日に所定の審査期間を加算した日を予約開始日に設定してよい。例えば、所定の審査期間は、過去の免許申請の際にかかった期間の平均日数であってよい。
【0051】
例えば、図3に示すように、事業者A002は、基地局BS002に関して、免許を取得していない場合には、免許取得日31cの欄は空欄となる。一方、事業者A002が、既に申請を行っている場合には、申請日31dの欄に、例えば、申請日である「2022年1月5日」といった日付が設定される。また、審査期間が、例えば、1ヶ月であるとすると、申請日から審査期間である1ヶ月を経過した時点で免許を取得できている可能性があるため、申請日である「2022年1月5日」に審査期間である1ヶ月を加算した日付である「2022年2月5日」が予約開始日に設定されてよい。
【0052】
また、予約開始日は、例えば、ユーザが所定の作業を行うための免許を申請する申請予定日から所定の審査期間経過後の日であってもよい。上記の例では、免許の申請が実際に行われたという実績が要求されるが、そのような場合には限られず、実際に申請を行う前の予定がある段階であっても予約開始日が設定されてよい。例えば、事業者A003が基地局BS003について、免許の申請を行っておらず、免許の申請日を登録している場合には、申請予定日31eが、例えば、「2022年1月10日」に設定される。この場合、審査期間が1ヶ月であるとすると、予約開始日31gは「2022年2月10日」に設定される。
【0053】
また、予約開始日は、例えば、ユーザが所定の作業を行うための免許の申請の審査完了見込日であってもよい。所定の審査期間が設定されていない場合であって、申請の審査が完了する見込み日が確定している場合は、この審査完了見込日を予約開始日に設定してもよい。例えば、事業者A004が基地局BS004に関して免許の申請済みであって、審査完了見込日が、「2022年3月10日」に設定されている場合は、この日に免許が取得されている可能性が高いため、この日を予約開始日に設定してよい。
【0054】
予約可否判断部5は、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する。予約可否判断部5は、作業予定日に関する情報を取得した日であって、ユーザが作業予約を行った予約日と、免許情報に基づいて設定される日であって、ユーザが作業予約を開始可能とする日である予約開始日とに基づいて、作業予約を処分してよい。作業予約の処分とは、例えば、作業予約を取り消すか否か、作業予約を受け付けるか否か、又は作業予約を延期するか否か等であってよい。例えば、予約可否判断部5は、予約日が予約開始日より前の日であるか否かに基づいて、作業予約を処分してよい。また、例えば、予約可否判断部5は、予約日が予約開始日より前の日であるか否かに基づいて、作業予約を受け付ける否かを判断してよい。また、例えば、予約可否判断部5は、予約日が予約開始日より前の日であるか否かに基づいて、作業予約を延期するか否かを判断してよい。
【0055】
判断結果出力部6は、予約可否判断部5による処分結果を出力する。図4に、本開示の実施例1に係る予約管理サーバ10の表示部13に表示される作業予約管理画面の例を示す。作業予約管理画面には、予約番号13a、事業者ID(13b)、基地局ID(13c)、予約日13d、予約開始日13e、予約可否判断結果13fが表示される。
【0056】
例えば、予約番号10001に関して、事業者A001が基地局BS001において行う作業予定日を入力した日である予約日13dが、「2021年12月10日」であり、予約開始日13eが「2021年12月1日」である場合は、予約日が予約開始日以降の日であるため、予約は認められ、予約可否判断結果13fには「可」と表示される。
【0057】
一方、例えば、予約番号10002に関して、事業者A002が基地局BS002において行う作業予定日を入力した日である予約日13dが、「2022年1月10日」であり、予約開始日13eが「2022年2月5日」である場合は、予約日が予約開始日より前の日であるため、予約は認められず、予約可否判断結果13fには「不可」と表示される。この場合、予約可否判断部5は、予約日が予約開始日より前の日である場合は、作業予約を取り消してよい。
【0058】
以上のように、実施例1に係る予約管理システム101によれば、事業者が作業を行う作業予定日までに免許を取得しているか否かに基づいて、作業の予約の可否を判断するようにしているため、免許を取得していない事業者によって作業が行われようとしていることを事前に把握することができる。これによれば、免許取得前の作業予約を防止することができる。すなわち、本発明の一実施形態によれば、免許取得前に作業者が作業を行うことを防止し得る。
【0059】
次に、実施例1に係る予約管理システムの動作手順について説明する。図5に、本開示の実施例1に係る予約管理システムの動作手順を説明するためのシーケンス図を示す。まず、ステップS101において、事業者端末20が、事業者ID、基地局ID、作業予定日を入力し、入力したこれらのデータは、予約管理サーバ10に送信される。
【0060】
次に、ステップS102において、予約管理サーバ10は、受信した事業部ID及び基地局IDに基づいて、外部システム30に対して、免許取得日、免許の申請日、申請予定日に関する情報を要求する。
【0061】
次に、ステップS103において、外部システム30は、予約管理サーバ10に対して、免許取得日、免許の申請日、申請予定日に関する情報を送信する。
【0062】
次に、ステップS104において、予約管理サーバ10は、免許取得日、免許の申請日、申請予定日に基づいて、予約可否を判断し、判断結果を事業者端末20に送信する。
【0063】
次に、ステップS105において、事業者端末20は、予約管理サーバ10から受信した予約可否の判断結果を表示する。
【0064】
このように、予約可否の判断結果が事業者端末20に表示されるため、事業者は基地局での作業の予約が認められたか否かを認識することができる。
【0065】
なお、上記の例では、予約管理サーバ10が、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて作業予約の処分を判断する例として、予約可否、即ち、予約を受け付けるか否かを判断する例について説明したが、このような例には限られない。即ち、予約管理サーバ10は、作業が、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて、作業予約を取り消すか否かを判断してよいし、あるいは、作業予約を延期するか否かを判断してよい。
【0066】
次に、予約管理サーバ10における予約可否判断手順について説明する。図6に、本開示の実施例1に係る予約管理システム101において予約を制限する手順を説明するためのフローチャートを示す。まず、ステップS201において、予約管理サーバ10は、事業者が事業者端末20を用いて作業予定日を入力した日を予約日に設定する。
【0067】
次に、ステップS202において、予約管理サーバ10は、予約日は予約開始日以降であるか否かを判断する。
【0068】
ステップS202において、予約日が予約開始日以降である場合(「Yes」)は、ステップS203において、予約管理サーバ10は、予約可能と判断する。
【0069】
一方、ステップS202において、予約日が予約開始日より前の日である場合(「No」)は、ステップS204において、予約管理サーバ10は、予約不可と判断する。
【0070】
次に、ステップS205において、予約管理サーバ10は、予約可否判断結果を事業者端末20に送信する。
【0071】
以上のようにして、予約管理サーバ10は、予約日が予約開始日以降であるか否かに基づいて、事業者による作業の予約の可否を判断することができる。
【0072】
なお、上記の例では、予約管理サーバ10が、予約日が予約開始日以降であるか否かに基づいて作業予約の処分を判断する例として、事業者による作業の予約の可否、即ち、予約を受け付けるか否かを判断する例について説明したが、このような例には限られない。即ち、予約管理サーバ10は、作業が、予約日が予約開始日以降であるか否かに基づいて、作業予約を取り消すか否かを判断してよいし、あるいは、作業予約を延期するか否かを判断してよい。
【0073】
[予約キャンセル機能]
以上説明したように、事業者は基地局の設置工事を行うにあたって所定の免許を取得している必要があるところ、事業者が実際に免許を取得している場合に限られず、予約の時点では免許を取得しておらず、免許を取得する予定がある場合には作業の予約を行うことを認めている。これは、免許の審査に所定の期間を要する場合にあっては、作業予定日が免許を取得可能な日以降であれば特に問題は生じないとも考えられるためである。しかしながら、事業者が実際に免許を取得できなかった場合には、免許を取得していない基地局の設置工事を行ってしまう可能性が生じる。そこで、このような事態が生じないように、本開示の実施例1に係る予約管理サーバ10においては、免許情報取得部3が、作業予定日より所定の期間だけ前の日において、ユーザが所定の作業を行うための免許を取得したことを示す免許取得情報を取得できない場合は、予約可否判断部5は、作業予約を取り消す(キャンセルする)ことが好ましい。
【0074】
ここで、「作業予定日より所定の期間だけ前の日」は、作業予定日の前日であってよい。ただし、このような例には限られず、「作業予定日より所定の期間だけ前の日」を作業予定日より前の任意の日に設定してよい。また、外部システム30の管理情報記憶部31から取得した免許取得に関する情報に関して、免許取得日として日付に関する情報が記録されている場合は、ユーザである事業者が施設である基地局において所定の作業を行うための免許を取得したことを示していると判断してよい。
【0075】
例えば、図4において、予約番号10006について、事業者A006が基地局BS006における作業の予約を2022年5月16日に行った場合、予約開始日が2022年4月16日であるため、予約は可能と判断される。しかしながら、作業予定日より所定の期間だけ前の日までに事業者A006が免許を取得している情報を予約可否判断部5が外部システム30から取得できなかった場合は、予約がキャンセルされ、作業予約管理画面における予約可否判断結果13fの欄には「キャンセル」と表示される。
【0076】
図7に、本開示の実施例1に係る予約管理システムにおいて予約を取り消す手順を説明するためのフローチャートを示す。ここでは、事業者が免許を取得していないものの、免許を申請済みであるか申請予定であることを前提として説明する。また、以下の例では、「事業者の作業予定日より所定の期間だけ前の日」を作業予定日の前日とする。ただし、このような例には限られない。
【0077】
まず、ステップS301において、予約可否判断部5が、事業者が指定した作業予定日の前日が到来したか否かを判断する。作業予定日の前日より前の日である場合(ステップS301で「No」)は、ステップS301に戻って、作業予定日の前日になるまで待つ。
【0078】
作業予定日の前日となった場合(ステップS301で「Yes」)は、ステップS302において、予約可否判断部5が、事業者が免許を取得済みであるか否かを判断する。具体的には、外部システム30から取得した事業者の免許情報に免許取得日に関するデータとして、特定の日付に関するデータが記録されているか否かに基づいて判断する。
【0079】
ステップS302において、予約可否判断部5が、事業者が免許を取得していないと判断した場合(ステップS302で「No」)の場合は、ステップS303において、事業者の予約をキャンセルする。
【0080】
一方、ステップS302において、予約可否判断部5が、事業者が免許を取得済みであると判断した場合(ステップS302で「Yes」)の場合は、ステップS304において、事業者の予約を維持する。
【0081】
以上のようにして、事業者の作業予定日より所定の期間だけ前の日に事業者が免許を取得済みであるか否かを判断することにより、事業者が免許を取得しない状態で作業を実施してしまうことを防ぐことができる。
【0082】
[地域毎の条件による予約制限機能]
以上の説明においては事業者が免許を取得しているか否かに基づいて作業予約の可否を判断する例について説明した。しかしながら、事業者が作業を行うために免許に関する所定の条件が課される場合があり、例えば、市区町村ごとに、電波を発射してよいか否か、干渉が発生しないか否か、空中線の海抜高が所定値未満であるか否か等の条件が課される場合がある。そこで、予約可否判断部5は、ユーザである事業者が作業を行うための所定の条件を満たしていない場合には、作業予約を取り消すことが好ましい。即ち、予約可否判断部5は、免許に関する所定の条件を満たすか否かに基づいて予約を取り消してよい。
【0083】
図8に、本開示の実施例1に係る予約管理装置に表示される市区町村ごとの条件に基づく予約管理画面の例を示す。市区町村ごとの条件に基づく予約管理画面には、例えば、市区町村名130a、予約日130b、電波発射可能日130c、干渉発生の有無130d、海抜高130e、予約可否判断結果130fが表示される。
【0084】
例えば、ある事業者によるA市における作業の予約日130bが2022年3月10日に設定された場合、電波発射可能日130cの欄が空欄であり、電波発射可能日が設定されていないため、予約可否判断部5は、ある事業者のA市における作業の予約を不可と判断する。
【0085】
また、例えば、ある事業者によるB市における作業の予約日130bが2022年1月20日に設定された場合、予約日は電波発射可能日130cである2021年4月1日以降である。しかしながら、電波干渉が発生する可能性が高いと判断された場合は、干渉発生の有無130dの欄には、「有り」と表示され、予約可否判断部5は、ある事業者のB市における作業の予約を不可と判断する。
【0086】
さらに、例えば、ある事業者によるC市における作業の予約日130bが2022年1月30日に設定された場合、予約日は電波発射可能日130cである2021年3月19日以降である。また、C市の海抜高制限値130eが80[m]であり、設置する基地局の空中線の海抜高がこの海抜高未満であれば、海抜高に基づく制限を受けないため、予約可否判断部5は、ある事業者のC市における作業の予約を可と判断する。
【0087】
上記の説明においては、免許に関する所定の条件として、電波を発射してよいか否か、干渉が発生しないか否か、空中線の海抜高が所定値未満であるか否かに基づいて、予約の可否を判断する例を示したが、所定の条件はこれらの例には限定されず、これら以外の所定の条件に基づいて予約の可否を判断してもよい。具体的には、例えば、免許によって運用が許可された時間内の予約であるかに基づいて予約の可否を判定してよい。以上のように、免許に関する所定の条件に基づいて予約可否を判断することにより、市区町村毎に設定された条件等に合わせて適切に基地局設置作業を行うことができる。
【0088】
ここで、担当者が行った作業予約が上記のフローによって自動的に取り消された場合、当該作業の担当者は作業予定を再検討し、改めて作業予約を行う必要がある。そのため、予約管理システム101は、作業予約が自動的に取り消された場合に、当該作業を予約した事業者に対して、予約が取り消されたことを通知してよい。即ち、予約可否判断部5は、作業予約を処分したとき、作業予約を行ったユーザに対して通知を行ってよい。具体的には、例えば、予約管理システム101は、作業予約が自動的に取り消された事業者のメールアドレス宛に予約が取り消された旨を通知するメールを送信してよい。これによれば、事業者は自身が行った作業予約が取り消されたことを知ることができるため、作業予定を再検討することができる。
【0089】
事業者は、作業予約が取り消された場合、その理由を判断し、作業の再予約を行う必要がある。例えば、免許に基づいて設定された免許取得日以前の日程で作業予約が行われていた場合と、作業予定日までに免許取得が完了していない場合とでは、事業者が行うべき検討内容が異なる。例えば、作業予定日までに免許取得が完了していない場合は、免許申請を忘れたこと又は、審査の遅れなどが原因であるため、事業者は審査状況を確認する必要がある。そのため、作業予約が取り消された場合には、予約が取り消された旨の通知に加え、取り消しの理由を併せて通知してよい。予約管理システム101は、予約を取り消した判定フローに基づいて、事業者に通知する作業理由を決定してよい。具体的には、例えば、図7のS303において予約が取り消しとなった場合、免許取得日が入力されていない又は免許取得日が未来日であることが考えられる。この場合、作業当日には、免許を取得していないことになる。そこで、予約管理システム101は、取り消しの理由として「免許未取得」又は「免許取得日未入力」などの文言を事業者に通知してよい。これによれば、事業者が予約の取り消し理由を容易に判断することができる。
【0090】
[実施例2]
次に、本開示の実施例2に係る予約管理システムについて説明する。図9に、本開示の実施例2に係る予約管理システム102の構成図を示す。実施例1に係る予約管理システム101においては、事業者が作業予定日を入力するのに対して、実施例2に係る予約管理システム102においては、免許の取得状況及びユーザの作業状況が所定の条件を満たすか否かに基づいて、ユーザが所定の作業を行う作業予定日の設定が可能か否かを判断し、作業予定日の設定が可能と判断された場合に、作業予定日を設定する点を特徴としている。実施例2に係る予約管理システム102が、実施例1に係る予約管理システム101と異なっている点は、予約管理装置である予約管理サーバ100が、作業情報取得部41と、免許情報取得部42と、作業予定日設定可否判断部43と、作業予定日設定部44と、作業予定日出力部45と、を有する点である。実施例2に係る予約管理システム102のその他の構成は、実施例1に係る予約管理システム101における構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0091】
作業情報取得部41は、端末である事業者端末20から、ユーザ識別情報、施設識別情報、及びユーザの作業状況に関する情報を取得する。ユーザの作業状況に関する情報とは、ユーザである事業者による作業が進行中であるか、あるいは、停止中であるか等の作業状況を含む情報である。
【0092】
免許情報取得部42は、ユーザ識別情報(事業者ID)及び施設識別情報(基地局ID)に基づいて、ユーザである事業者が施設である基地局において所定の作業を行うために必要な免許の取得状況に関する免許情報を取得する。免許情報は、外部システム30の管理情報記憶部31に記憶されていてよい。予約管理サーバ100の送受信部8は、通信ネットワーク200を介して、外部システム30の送受信部32に対して免許情報を要求する信号を送信し、外部システム30は、免許情報を予約管理サーバ100の送受信部8に送信する。
【0093】
作業予定日設定可否判断部43は、免許の取得状況及びユーザの作業状況が所定の条件を満たすか否かに基づいて、ユーザが所定の作業を行う作業予定日の設定が可能か否かを判断する。例えば、ユーザである事業者が作業を行うための免許を取得済みであり、所定の作業を行う前の作業が進行中である場合は、事業者は所定の作業を実施する準備が整っていると判断し、作業予定日の設定が可能であると判断する。一方、事業者が所定の作業を実施するための免許を取得していないか、あるいは、所定の作業を行う前の作業が停止中である場合は、事業者は所定の作業を実施する準備が整っていないと判断し、作業予定日の設定が不可能であると判断する。
【0094】
作業予定日設定部44は、作業予定日の設定が可能と判断された場合に、作業予定日を設定し、作業予定日出力部45は、作業予定日を出力する。図10に、本開示の実施例2に係る予約管理装置である予約管理サーバ100の表示部13に表示される作業予約管理画面の例を示す。作業予約管理画面には、事業者ID(301a)、基地局ID(301b)、免許取得日301c、作業状況301d、作業予定日設定可否判断日301e、作業予定日301fが表示される。
【0095】
作業予定日設定部44は、作業予定日設定可否判断部43が、作業予定日の設定が可能であると判断した時点から所定の期間経過後の日を作業予定日に設定してよい。従って、作業予定日設定部44は、作業予定日設定可否判断部43が作業予定日の設定が可能と判断した日後の任意の日に作業予定日を設定してよい。
【0096】
図10において、事業者A011が基地局BS011における作業予定日の設定に関して、作業予定日設定可否判断日301eが2021年11月10日であった場合、免許取得日301cが2021年10月1日であるとすると、作業予定日設定可否判断日301e(2021年11月10日)の時点で、既に免許を取得済みであることがわかる。さらに、作業予定日設定可否判断日301e(2021年11月10日)の時点で、事業者A011が基地局BS011における作業状況301dが進行中である場合、作業予定日設定部44は、作業予定日の設定が可能と判断し、作業予定日を予約可否判断日(2021年11月10日)より後の日(例えば、2021年11月12日)に設定し、作業予定日出力部45は、作業予定日301fを出力する。
【0097】
また、図10において、事業者A012が基地局BS012における作業予定日の設定に関して、作業予定日設定可否判断日301eが2021年12月15日であった場合、免許取得日301cが空欄である場合は、事業者A012は基地局BS012において免許を取得していないことを示している。この場合は、作業予定日設定可否判断日301e(2021年12月15日)の時点で、事業者A012が基地局BS012における作業状況301dが進行中であった場合であっても、作業予定日設定部44は、作業予定日の設定は不可能と判断し、作業予定日を設定しない。この場合、作業予定日出力部45は、作業予定日を出力しないため、作業予定日301fの欄には空欄が表示される。
【0098】
また、図10において、事業者A013が基地局BS013における作業予定日の設定に関して、作業予定日設定可否判断日301eが2022年1月20日であった場合、免許取得日301cが2021年12月20日であるとすると、作業予定日設定可否判断日301e(2022年1月20日)の時点で、既に免許を取得済みであることがわかる。しかしながら、作業予定日設定可否判断日301e(2022年1月20日)の時点で、事業者A013が基地局BS013における作業状況301dが停止中である場合、作業予定日設定部44は、作業予定日の設定は不可能と判断し、作業予定日を設定しない。この場合、作業予定日出力部45は、作業予定日を出力しないため、作業予定日301fの欄には空欄が表示される。
【0099】
また、図10において、事業者A014が基地局BS014における作業予定日の設定に関して、作業予定日設定可否判断日301eが2022年2月5日であった場合、免許取得日301cが空欄である場合は、事業者A014は基地局BS014において免許を取得していないことを示している。さらに、作業予定日設定可否判断日301e(2022年2月5日)の時点で、事業者A014による基地局BS014における作業状況301dが停止中であった場合、作業予定日設定部44は、作業予定日の設定は不可能と判断し、作業予定日を設定しない。この場合、作業予定日出力部45は、作業予定日を出力しないため、作業予定日301fの欄には空欄が表示される。
【0100】
なお、実施例2に係る予約管理システム102においては、事業者が作業を行う作業予定日を設定することなく自動的に作業予定日が設定される。従って、予約管理サーバ100は、作業予定日を設定可能と判断した時点で、作業予定日を設定する前に事業者端末20に作業予定日を設定することが可能であることを通知するようにしてもよい。
【0101】
また、予約管理サーバ100は、作業予定日の候補を複数提示可能である場合には、事業者端末20に作業予定日の候補を複数送信し、事業者は複数の候補の中から特定の作業予定日を選択し、選択した作業予定日に関する情報を予約管理サーバ100に送信するようにしてもよい。
【0102】
図11に、本開示の実施例2に係る予約管理システムの動作手順を説明するためのシーケンス図を示す。まず、ステップS401において、事業者端末20が、事業者ID、基地局ID、作業状況を入力し、入力したこれらのデータは、予約管理サーバ100に送信される。
【0103】
次に、ステップS402において、予約管理サーバ100は、受信した事業部ID及び基地局IDに基づいて、外部システム30に対して、免許取得日、免許の申請日、申請予定日に関する情報を要求する。
【0104】
次に、ステップS403において、外部システム30は、予約管理サーバ100に対して、免許取得日、免許の申請日、申請予定日に関する情報を送信する。
【0105】
次に、ステップS404において、予約管理サーバ100は、免許取得日、免許の申請日、申請予定日、及び作業状況に基づいて、作業予定日を設定し、設定した作業予定日に関する情報を事業者端末20に送信する。
【0106】
次に、ステップS405において、事業者端末20は、予約管理サーバ100から受信した作業予定日を表示する。
【0107】
次に、予約管理サーバ100における作業予定日設定手順について説明する。図12に、本開示の実施例2に係る予約管理システムにおいて予約を自動設定する手順を説明するためのフローチャートを示す。まず、ステップS501において、予約管理サーバ100は、外部システム30から事業者の作業状況に関する情報、及び免許取得状況に関する情報を取得する。
【0108】
次に、ステップS502において、予約管理サーバ100は、免許取得状況に関する情報に基づいて、事業者は免許を取得済であるか否かを判断する。
【0109】
ステップS502において、事業者は免許を取得していないと判断した場合(ステップS502において「No」)は、ステップS503において、予約管理サーバ100は、予約不可と判断する。
【0110】
一方、ステップS502において、事業者は免許を取得済みであると判断した場合(ステップS502において「Yes」)は、ステップS504において、予約管理サーバ100は、作業状況は所定の条件を満足しているか否かを判断する。
【0111】
ステップS504において、作業状況は所定の条件を満足していないと判断した場合(ステップS504において「No」)は、ステップS505において、予約管理サーバ100は、予約不可と判断する。
【0112】
一方、ステップS504において、作業状況は所定の条件を満足していると判断した場合(ステップS504において「Yes」)は、ステップS506において、予約管理サーバ100は、予約可能と判断し、ステップS507において、予約管理サーバ100は、作業予定日を設定し事業者端末に作業予定日に関する情報を送信する。
【0113】
実施例2に係る予約管理システム102によれば、事業者による作業の作業予定日が自動的に設定されるため、事業者が作業予定日を設定する負担を軽減することができる。
【0114】
本発明の一実施形態は、産業基盤の一つである移動体通信基地局の設置に係る課題を解決することができる。したがって、本発明の一実施形態によれば、持続可能な開発目標(SDGs)の目標9「産業と技術革新の基盤をつくろう」の達成に貢献することができる。
【符号の説明】
【0115】
1 予約情報取得部
2 予約日設定部
3、42 免許情報取得部
4 予約開始日設定部
5 予約可否判断部
6 判断結果出力部
7 入力部
8 送受信部
9 記憶部
10、100 予約管理サーバ
11 制御部
12 計時部
13 表示部
14 バス
41 作業情報取得部
43 作業予定日設定可否判断部
44 作業予定日設定部
45 作業予定日出力部
101、102 予約管理システム
20 事業者端末
30 外部システム
200 通信ネットワーク
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12