(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023158999
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】発電装置
(51)【国際特許分類】
F03B 17/04 20060101AFI20231024BHJP
【FI】
F03B17/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022078483
(22)【出願日】2022-04-19
(71)【出願人】
【識別番号】515279751
【氏名又は名称】桑原 弘子
(72)【発明者】
【氏名】桑原 孝芳
【テーマコード(参考)】
3H074
【Fターム(参考)】
3H074AA18
3H074BB09
(57)【要約】
【課題】既存の原子力、水力、火力、風力、太陽光発電とは異なる、地球環境にやさしい発電装置を提供するものである。
【解決手段】二連の駆動チェーンに可動取付け板ユニットを複数取り付け、可動取付け板の前部には重り球が封入された収納筒を複数設け、重り球の転動を利用して、駆動チェーンを回転させて発電を行う発電装置。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体装置の上下支軸には二連の駆動チェーンに可動取付け板ユニットを複数取り付け、可動取付け板の前部には重り球が封入された収納筒を複数設け、重り球の転動を利用して、駆動チェーンを回転させて発電を行う発電装置。
【請求項2】
本体装置の上下には上支軸と下支軸を設け、
上支軸と下支軸の左右には夫々上スプロケットと下スプロケットを取付け、
上スプロケットと下スプロケットに駆動チェーンを掛け取付け、
上支軸には駆動チェーンの回転駆動を制御するための本体発電装置のスタートと停止制御を行う駆動制御部を設けた請求項1の発電装置。
【請求項3】
可動取付け板ユニットは左右に張架された駆動チェーンには可動取付け板ユニットを複数取付け、
可動取付け板ユニットに対して約45度の角度で可動取付け板の前側中央に重力球が封入されている収納筒を設け、
重力球が収納筒を転動し易いように、収納筒は先端に向かってテーパー状に形成され、
収納筒の先端部と後端部には重力球が前後に移動するときの衝撃を吸収するための衝撃吸収部を前後に設け、
収納筒の長さは重力球の直径水平寸法で約5倍の長さに設けた、請求項1又は請求項2の発電装置。
【請求項4】
可動取付け板の後側にはガイド車輪が両端に有する車軸が軸受上下に取付けられ、
ガイド車輪の左右双方にはガイドレールが配置され、ガイド車輪の上下をガイドし、
ガイド車輪のフランジはガイドレールの内側に沿って長く成っているので、更に起動が安定して駆動出来るように設け、
可動取付け板ユニットの後側には二本の駆動チェーンが配置され、連結チェーンを介して車軸と駆動チェーンが連結されている
請求項1又は請求項2、請求項3の発電装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は水車式の原理機構を応用した、発電装置に関するものである。
【背景技術】
)
【0002】
従来、発電装置を動かす動力源としては、蒸気タービン、内燃機関、風力発電、水力発電(水車)等が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2012-225212
【特許文献2】特開2007-192069
【特許文献2】特開2004-225533
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
従来、水車を利用した発電装置は水の流れを必要としているので、設置場所が限定される。又、近年では地球環境保護が問われている中、既存の原子力、水力、火力、風力、太陽光発電とは異なる、地球環境にやさしい発電装置を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本体装置の上下には上支軸(1)と下支軸(2)を設け、
支軸(1)と下支軸(2)には夫々上スプロケット(3)と下スプロケット(4)を取付け、
上スプロケット(3)と下スプロケット(4)に左側駆動チェーン(7)を掛け取付ける。同様に間隔を開けて上支軸(1)に上スプロケット(5)と下支軸(2)の下スプロケット(6)に右側駆動チェーン(8)を掛け取付け、
上支軸(1)には駆動チェーン(7)(8)の回転駆動を制御するための駆動制御部(10)を設け、本体発電装置のスタートと停止制御を行う、
下支軸(2)には発電装置部(11)を設ける、
左右に張架された駆動チェーン(7)(8)は可動取付け板ユニット(9)が複数取付けられている、ユニット数は装置の規模に合わせて適宜選択すれば良い、
可動取付け板ユニット(9)に対して約45度の角度で可動取付け板(12)の前側(13)中央に重力球(15)が封入されている、収納筒(16)が設けられている、
重力球(15)が収納筒(16)を転動し易いように、先端に向かってテーパー状に形成されている、
収納筒(16)の先端部と後端部には重力球(15)が前後に移動するときの衝撃を吸収するための衝撃吸収部(17)を前後に設けてある、
収納筒(16)の長さは重力球(15)の直径水平寸法約5倍の長さに設け、
可動取付け板(12)の後側(14)にはガイド車輪(18)が両端に有する車軸(19)が軸受(20)上下に取付け、
ガイド車輪(18)の左右双方にはたわみ防止用ガイドレール(21)が配置され、ガイド車輪(18)の上下をガイドし、
ガイド車輪(18)のフランジ(21)はたわみ防止用ガイドレール(21)の内側に沿って外周の長さを長く設け、更に起動が安定して駆動出来るようにし、可動取付け板ユニット(9)の後側(14)には二本の左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)が配置され、連結チェーン(22)を介して車軸(19)と左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)に連結されている。
本発明は以上の構成である発電装置。
【発明の効果】
【0006】
本発明の発電装置は大がかりな場所を選ぶことなく本装置を設置でき、要望にあった発電量に応じて、装置規模を任意に選択でき、装置の発電駆動は重力球の重さの転動によって可動続けることが出来るので、環境にやさしい発電装置を提供することが可能となった。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【0008】
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
図1は本発明の全体組立て発電装置の一実施例を示している。
(イ)本体装置の上下には上支軸(1)と下支軸(2)を設け、その各上支軸(1)と下支軸(2)の両端には軸受け(図示省略)を設け支えている。
更に、上支軸(1)と下支軸(2)には夫々上スプロケット(3)と下スプロケット(4)を取付け、上スプロケット(3)と下スプロケット(4)に左側駆動チェーン(7)を掛け取付ける。同様に間隔を開けて上支軸(1)に上スプロケット(5)と下支軸(2)の下スプロケット(6)に右側駆動チェーン(8)を掛け取付ける。
(ロ)上支軸(1)には左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)の回転駆動を制御するための駆動制御部(10)を設け、本体発電装置の始動と停止制御を行う。
又、下支軸(2)には発電するための発電装置部(11)を設けている。
【0009】
(ハ)次に、
図2に示された、可動取付け板ユニット(9)の構造に付いて説明する。左右に張架された左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)には、一実施例としては可動取付け板ユニット(9)が夫々に各8ヶ所取付けられている。板ユニット(9)の取付け数は本発明の全体装置の規模に合わせて適宜選択すれば良い。
(ニ)可動取付け板ユニット(9)に対して約45度の角度で可動取付け板(12)の前側(13)中央に重り球(15)が封入されている、収納筒(16)が設けられ、重り球(15)が収納筒(16)を転がり易いように、先端に向かって収納筒(16)はテーパー状に形成されている。
【0010】
(ホ)本一実施例では収納筒(16)が
図1に示されたように、8ヶ所取付けられている。例えばA,B,C,D,E,F,Gで示された状態の位置から、反時計回りに可動取付け板ユニット(9)が順次回転移動して行く。
可動取付け板ユニット(9)の回転に伴い重り球(15)が収納筒(16)の上から下に転動する。そして、収納筒(16)の先端部と後端部には重力球(15)が前後に移動するときの衝撃を吸収するため、衝撃吸収部(17)を前後に設けてある。又、収納筒(16)の長さは重り球(15)の直径約5倍の長さに設けられている。
【0011】
(ホ)可動取付け板(12)の後側(14)には車軸(19)の両端に有するガイド車輪(18)が設けられ、車軸(19)は上下に設けられた軸受(20)に取付けられている。
ガイド車輪(18)の左右双方にはたわみ防止用ガイドレール(21)が
図3に示したように、ガイド車輪(18)の上下をガイドしている。
ガイド車輪(18)のフランジ(23)はたわみ防止用ガイドレール(21)の内側に沿って長く成っているので、更に起動が安定して駆動出来るようにしてある。
【0012】
(ヘ)左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)を安定駆動するために左右のガイド車輪(18)のフランジ(23)の内輪の外径を大きく設けることによって、ガイド車輪(18)がたわみ防止用ガイドレール(21)の上下の内側に沿ってフランジ(23)を設けているのでたわみ防止用ガイドレール(21)からの脱輪を防止している。
たわみ防止用ガイドレール(21)の路面には勾配角を設け、フランジ(23)の路面にも勾配角が付いている。
【0013】
(ト)
図2に示されているように、可動取付け板ユニット(9)の後側(14)には二本の駆動チェーン(7)(8)が配置され、連結チェーン(22)を介して車軸(19)と駆動チェーン(7)(8)が連結されている。
以上が本発明の構成である。
【0014】
次に、本発明を使用するときは、
図1に示したように、収納筒(16)の位置は本装置の頂部位置Aで停止している状態では、駆動制御部(10)で上支軸(1)の回転がロックされている状態である。本装置を駆動させるには、駆動制御部(10)で上支軸(1)の回転がロック解除されると、収納筒(16)の位置が本装置の頂部位置Aより反時計方向に収納筒(16)の重り球(15)が転がり初めて、それに連動して駆動チェーン(7)(8)が回転駆動を始動し、駆動チェーン(7)(8)に取付けられた複数の可動取付け板ユニット(9)の収納筒(16)が重り球(15)の転がり力によって回転を続ける。
【0015】
駆動チェーン(7)(8)が回転駆動すると下支軸(2)が回転することによって、下支軸(2)に設けた発電装置部(11)によって発電される。
【0016】
重り球(15)の動きに付いて説明すると、収納筒(16)は可動取付け板ユニット(9)面に対して約45度の傾斜角を有しているので、重り球(15)はAからEの底部の位置のように収納筒(16)の先端に向けて重力が働き、本装置の回転駆動を連続に作動することが出来る。FからAまでの重り球(15)の位置は、先ほどの説明とは逆に収納筒(16)の後部に移動しそのまま、本装置の頂部位置Aまで運ばれて行く。
【0017】
例えば、重り球(15)の一個の重量を一トンに設定した場合、収納筒(16)のA位置から少し重り球(15)が転動し始めるので、収納筒(16)Bの位置に重り球(15)が移動し、収納筒(16)の長さが重り球(15)の直径水平寸法の5倍に設けられているので、上支軸(1)と下支軸(2)に作用する重さは約5トンに、Cの収納筒(16)の位置の重り球(15)の重量は前記同様に約5トンが上支軸(1)と下支軸(2)に作用するので、合計約10トンの重さが、
図1の左側の下降回転する側に作用することになる。
【0018】
図1の右側の上昇回転する側に作用する重り球(15)の重さはF,G,H,Aの収納筒(16)の位置の重り球(15)の重量は各1トンで合計4トンの重さが上支軸(1)と下支軸(2)に作用する。このことによって、左側10トンの重さから右側の4トンの差として6トンの重さのアンバランスが生じる。駆動制御部(10)で上支軸(1)の回転がロック解除されると反時計回りに左側駆動チェーン(7)と右側駆動チェーン(8)が回転駆動を始動する。
【0019】
以上のように本発明は本体装置の左右アンバランスの収納筒での重り球の転動の重量による発電駆動を可能にしている。又、発電装置の設置場所を選ぶことなく設置でき、要望にあった発電量に応じて重力球の重さを設定出来、本体装置を可動続けることが出来るので、発電に必要とされる火電力・水力・風力・原子力等を求めなくても環境にやさしい発電装置を提供することが可能となった。
【符号の説明】
【0020】
1 上支軸
2 下支軸
3 上スプロケット
4 下スプロケット
5 上スプロケット
6 下スプロケット
7 駆動チェーン
8 駆動チェーン
9 可動取付け板ユニット
10 駆動制御部
11 発電装置部
12 可動取付け板
13 前側
14 後側
15 重り球
16 収納筒
17 衝撃吸収部
18 ガイド車輪
19 車軸
20 軸受
21 たわみ防止用ガイドレール
22 連結チェーン
23 フランジ
【手続補正書】
【提出日】2022-06-02
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】