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特開2023-159052イメージセンサからの読出し用の画素値を供給するための方法および機構
(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159052
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】イメージセンサからの読出し用の画素値を供給するための方法および機構
(51)【国際特許分類】
   H04N 25/40 20230101AFI20231024BHJP
   H04N 25/70 20230101ALI20231024BHJP
   G01B 11/25 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
H04N25/40
H04N25/70
G01B11/25 H
【審査請求】有
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023067942
(22)【出願日】2023-04-18
(31)【優先権主張番号】22168918
(32)【優先日】2022-04-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】EP
(71)【出願人】
【識別番号】504048696
【氏名又は名称】シック アイヴィピー エービー
(74)【代理人】
【識別番号】100108453
【弁理士】
【氏名又は名称】村山 靖彦
(74)【代理人】
【識別番号】100110364
【弁理士】
【氏名又は名称】実広 信哉
(74)【代理人】
【識別番号】100133400
【弁理士】
【氏名又は名称】阿部 達彦
(72)【発明者】
【氏名】マティアス・ヨハンネソン
(72)【発明者】
【氏名】ヨハン・メランデル
【テーマコード(参考)】
2F065
5C024
【Fターム(参考)】
2F065AA24
2F065AA52
2F065FF01
2F065FF09
2F065FF42
2F065GG04
2F065HH05
2F065HH13
2F065JJ03
2F065JJ08
2F065JJ26
2F065QQ24
5C024AX02
5C024CX51
5C024CY17
5C024CY45
5C024JX08
(57)【要約】      (修正有)
【課題】光三角測量に基づく3D撮像のスループットの向上および高速アプリケーションが可能なレーザ三角測量ベースの3D撮像システム、装置及び方法を提供する。
【解決手段】各列の画素値を閾画素値と比較することにより、光三角測量中に対象物が光ラインによって照光されたときの強度ライン251上の画素であって、各列における最高強度の画素のまわりのウィンドウ幅(WAM幅)(例えばm列における画素Pm,nのまわりのWAM幅257)を識別し、WAMに包含される画素のみを読み出すことにより、読出しの回数を減少させる。
【選択図】図2A
【特許請求の範囲】
【請求項1】
イメージセンサ(431)の画素の少なくとも1つの領域からの読出し用の画素値を供給するために1つまたは複数の装置(433、1000)によって実行される方法であって、
- 複数の画素に対応する最大値におけるウィンドウ(WAM)幅(257、357、657)と閾画素値とを指示する情報を取得するステップ(501)と、
- 前記イメージセンサ(431)の少なくとも前記領域の画素を露光するステップ(502)であって、それによって、露光された画素が、それぞれ前記露光中に感知された光に対応するアナログ画素値を達成する、ステップ(502)と、
- 前記領域のそれぞれのイメージセンサ列(252、352)における1つまたは複数の画素(255、355、655)のそれぞれの画素群を識別するステップ(503)であって、前記露光中の前記それぞれの画素群のアナログ画素値が、前記それぞれの列(252、352)の中で最初に前記閾画素値に達するかまたは越える、ステップと、
- 前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)を、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列(252、352)における、前記WAM幅(257、357、657)を有するそれぞれのWAM(258、358、658)のそれぞれの特定のWAM位置と関連付けるステップ(505)であって、それによって、前記それぞれのWAMが、それぞれの列において、前記識別されたそれぞれの画素群および近隣の画素をカバーする前記WAM幅に対応する複数の画素を識別する、ステップ(505)と、
- WAM位置ごとの並行読出しのために、前記露光に基づいて、前記それぞれのWAM(258、358、658)における同一のWAM位置(364、664)に関連する画素の画素値を供給するステップ(506)と
を含む方法。
【請求項2】
前記WAM幅に対応する前記画素が、それぞれの列において前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)のまわりに配置される、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)が関連付けられている前記それぞれのWAM(258、358、658)の前記それぞれの特定のWAM位置が、前記それぞれのWAM(258、358、658)のそれぞれの中心位置である、請求項1または2に記載の方法。
【請求項4】
- 前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)に関連したイメージセンサ行位置(254、354)を識別するそれぞれのイメージセンサ行位置識別子を記憶するステップ(504)と、
- それぞれのWAM(258、358、658)に関連した読出しのために、前記それぞれのWAM(258、358、658)に関連した、前記記憶されたそれぞれのセンサ行位置識別子を供給するステップ(507)であって、それによって、それぞれのWAM(258、358、658)の前記供給されたアナログ画素値が、センサ列位置(252、352)に加えて、イメージセンサ行位置(254、354)にマッピングされ得、関連付けられるようになる、ステップ(507)と
をさらに含む、請求項1から3のいずれか一項に記載の方法。
【請求項5】
別々のWAM位置(364、664)に関する並行読出しがシーケンスにおいて順次に行われ、前記シーケンスの長さが前記WAM幅(257、357、657)に対応し、それぞれのそのような並行読出しがそれぞれのWAM位置(364)に関連付けられる、請求項1から4のいずれか一項に記載の方法。
【請求項6】
前記並行読出しのシーケンスの実行後に、前記イメージセンサ(431)の前記少なくとも前記領域の前記画素がリセットされて、第2の露光中に2回目の露光が行われることにより、前記露光された画素が、それぞれ、前記第2の露光中に感知された光に対応する新規の第2のアナログ画素値を達成し、前記それぞれのWAM(258、358、658)はそれぞれの第1のWAM(258、358、658)であり、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列(252、352)の中のそれぞれの新規の第2のWAM(258、358、658)が、前記それぞれの第1のWAM(258、358、658)を基に供給され、並行読出しのために、および前記第2の露光に基づいて、それぞれの第2のWAM(258、358、658)における前記同一のWAM位置(364、664)に関連した画素の画素値が供給される、請求項5に記載の方法。
【請求項7】
それぞれの画素群が2つ以上の画素のビニング群に対応し、前記それぞれの画素群の前記アナログ画素値が、前記画素群の前記画素のビニングされた画素値である、請求項1から6のいずれか一項に記載の方法。
【請求項8】
前記露光中に、前記画素が、光三角測量に基づく対象物(420)の部分3D撮像として、前記対象物(420)から反射された光に露光される、請求項1から7のいずれか一項に記載の方法。
【請求項9】
並行読出し用に供給された前記画素値を読み出すステップ(508)をさらに含む、請求項1から8のいずれか一項に記載の方法。
【請求項10】
前記領域の同一のイメージセンサ列(252、352)における複数の画素群が、前記閾画素値に同時に達したかまたはそれを上回ったことをそれぞれ示したアナログ画素値を有する場合には、事前に定義された1つまたは複数の基準によって、このイメージセンサ列(252、352)について前記識別されたそれぞれの画素群として選択されるのは、前記複数の画素群のうち1つだけである、請求項1から9のいずれか一項に記載の方法。
【請求項11】
イメージセンサ(431)の画素の少なくとも1つの領域からの読出し用の画素値を供給するための1つまたは複数の装置(433、1000)であって、
閾画素値と、複数の画素に対応する最大値のまわりのウィンドウ(WAM)幅(257、357、657)とを指示する情報を取得し(501)、
前記イメージセンサ(431)の少なくとも前記領域の画素を露光する(502)ことにより、前記露光された画素が、それぞれ前記露光中に感知された光に対応するアナログ画素値を達成し、
前記領域のそれぞれのイメージセンサ列(252、352)の中の1つまたは複数の画素の群(255、355、655)であって、前記露光中のアナログ画素値が、前記それぞれの列(252、352)の中で、最初に前記閾画素値に達するかまたは越える、1つまたは複数の画素の群を識別し(503)、
前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)を、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列(252、352)における、前記WAM幅(257、357、657)を有するそれぞれのWAM(258、358、658)のそれぞれの特定のWAM位置と関連付ける(505)ことにより、それぞれの列における前記それぞれのWAMに、前記識別されたそれぞれの画素群をカバーする前記WAM幅に対応する複数の画素および近隣の画素を識別させ、
WAM位置ごとの並行読出しのために、前記露光に基づいて、前記それぞれのWAM(258、358、658)における同一のWAM位置(364、664)に関連した画素の画素値を供給する(506)
ように構成されている、1つまたは複数の装置(433、1000)。
【請求項12】
前記1つまたは複数の装置(433、1000)が、
前記識別されたそれぞれの画素群(255、355、655)のイメージセンサ行位置(254、354)を識別するそれぞれのイメージセンサ行位置識別子を記憶し(504)、
それぞれのWAM(258、358、658)に関連した読出しのために、前記それぞれのWAM(258、358、658)に関連した、前記記憶されたそれぞれのセンサ行位置識別子を供給し(507)、それによって、それぞれのWAM(258、358、658)の前記供給されたアナログ画素値が、センサ列位置(252、352)に加えて、イメージセンサ行位置(254、354)にマッピングされ得、関連付けられるようになる
ようにさらに構成されている、請求項11に記載の1つまたは複数の装置(433、1000)。
【請求項13】
1つまたは複数の装置(433、1000)によって実行されるとき、前記1つまたは複数の装置(433、1000)に、請求項1から10のいずれか一項に記載の方法を実行させる命令、および/またはハードウェア合成装置(1101)によって実行されたとき、ハードウェアを、請求項11または12に記載の1つまたは複数の装置(433、1000)として合成し、かつ/または構成する命令を含む、1つまたは複数のコンピュータプログラム(1003、1103)。
【請求項14】
請求項13に記載の1つまたは複数のコンピュータプログラム(1003、1103)を含む1つまたは複数のキャリアであって、各々が、電子信号、光信号、無線信号またはコンピュータ可読記憶媒体(1201)のうちのいずれかである、1つまたは複数のキャリア。
【請求項15】
請求項11または12に記載の1つまたは複数の装置(433、1000)と、対象物(420)を特定の光パターンの光(411)で照光するように構成された光源(410)とを備える撮像システム(405)であって、前記特定の光パターンの光(411)が、前記対象物(420)によって反射されるとき、前記画素が少なくとも部分的に露光されるときの前記イメージセンサ(431)の入射光になり、それによって、読出し用の前記画素値が、前記光(411)を反射して前記イメージセンサ(431)上に前記入射光をもたらした前記対象物(420)上の位置に関する前記対象物(420)の3次元特性の情報に変換可能な情報を含むように、前記光源(410)と前記イメージセンサ(431)とが、前記撮像システム(405)において互いに関連して構成されている、撮像システム(405)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書の実施形態は、イメージセンサからの読出し用の画素値、特に光三角測量に基づく対象物の3D撮像の一部として対象物から反射された光の露光に由来する画素値を供給するための方法および機構に関する。
【背景技術】
【0002】
工場および物流を自動化するための工業用視覚カメラおよびシステムは、光景および/または対象物の3D画像が取り込まれる3次元(3D)機械視覚に基づき得る。3D画像とは、たとえば通常の画像における2次元(2D)のみの画素に関する強度および/または色といった情報ではない、または少なくともそれだけではない、「高さ」または「深さ」の情報を含む画像を指す。すなわち、画像の各画素が、画素の位置に関連した情報を含み得、たとえば対象物といった、撮像されたものの位置にマッピングする。次いで、3D画像から対象物の特性すなわち対象物の3D特性に関する情報を抽出して、たとえば様々な3D画像フォーマットに変換するための処理が適用され得る。高さに関するそのような情報は範囲データと称されることがあり、したがって、範囲データは、撮像されている対象物の高さ測定からのデータに対応し得、言い換えれば対象物の範囲または距離の測定からのデータに対応し得る。代わりに、またはそれに加えて、画素は、たとえば撮像された領域における光の散乱または光の特定の波長の反射に関するものなどの材料特性に関する情報を含み得る。
【0003】
よって、画素値は、たとえば画素の強度、および/または範囲データ、および/または材料特性に関係し得る。
【0004】
たとえば一度に画素の1ラインを感知して画像データ供給するように構成されたセンサを用いるカメラによって、画像の画像データが一度に1ラインずつ走査または供給されるとき、ライン走査画像データがもたらされる。ライン走査画像の特殊なケースには、たとえばレーザラインの3D三角測量といった、いわゆる「光のシート」によってもたらされる画像データがある。レーザはしばしば好ましいが、たとえば合焦を保つことが可能であまり広がらない光、言い換えれば、たとえばレーザまたは発光ダイオード(LED)によって供給される光である「構造光」を供給する光源といった、「光のシート」を供給することができる他の光源も使用され得る。
【0005】
3D機械視覚システムは、しばしば、そのような光のシートの三角測量に基づくものである。そのようなシステムでは、光源が、特定の光パターンとして光のシートなどの特定の光パターンで対象物を照光して、たとえば対象物上に光またはレーザのラインを生じさせ、このラインに沿って、対象物のプロファイルに対応する対象物の3D特性が取り込まれ得る。そのようなラインで対象物を走査することにより、すなわちラインおよび/または対象物の動きを包含するライン走査を実行することにより、複数のプロファイルに対応する全体の対象物の3D特性を取り込むことができる。
【0006】
三角測量のために光のシートを使用する3D機械視覚システムまたは装置は、光または光のシートの三角測量、またはレーザ光線が使用されるときには簡単にレーザ三角測量に基づく、3D撮像のためのシステムまたは装置と称され得る。
【0007】
一般的には、光三角測量に基づく3D画像を生成するために、撮像される対象物からの反射光がカメラのイメージセンサによって取り込まれ、画像データにおいて強度ピークが検知される。ピークは、たとえば対象物から反射されたレーザラインに対応する、入射光を用いて撮像された対象物上の場所に対応する位置において生じる。検知されたピークの画像の位置は、ピークをもたらす光が反射された、対象物上の位置にマッピングすることになる。
【0008】
レーザ三角測量カメラシステム、すなわち光三角測量に基づく撮像システムは、対象物にレーザラインを投射して、目的の対象物の表面からの高さプロファイルを生成する。包含するカメラおよび光源に対して対象物を動かすことにより、対象物の種々の部分から高さプロファイルに関する情報が画像によって取り込まれ、次いで、組み合わされて、システムの関連するジオメトリの知見とともに使用され得、対象物の3次元表現をもたらし、すなわち3D画像データがもたらされる。この技術は、一般的にはレーザラインである光が対象物に投射されて反射されたとき画像を取り込み、次いで、画像において、反射されたレーザラインの位置を抽出することと説明され得る。これは、通常は、画像フレームにおいて、たとえば通常のピーク検出アルゴリズムを使用して強度ピークの位置を識別することによって達成される。一般的には、撮像システムは、反射光に関する強度ピークが、センサ列ごとに生じ、また推測され、列における位置を高さまたは深さにマッピングするように設定されるが、このことは必須ではない。
【0009】
ピーク検出アルゴリズムは、一般的にはデジタル領域で動作し、ピークの光分布の中心位置をサブ画素の分解能で検出することを目的とする。これは、イメージセンサの画素に対応するセンサ要素によって感知された光に対応するアナログ画素値を包含した、強度ピークを伴う画像を、最初にイメージセンサから読み出してアナログ-デジタル(A/D)変換する必要があることを意味する。従来、同一行の画素値は、イメージセンサから同時に読み出され、すなわち同一行の画素が並行して読み出され、その後並行してA/D変換されて、次いで、デジタル的に処理され、かつ/または記憶される。ある行の画素が読み出されたら、たとえば次の行といった別の画素の読出しが実行される、などである。すなわち、同一行の画素が並行して読み出されることがあり、そのような画素行の読出しとA/D変換とは、順次に、すなわち逐次的に行われる。
【0010】
一般に、遅延を解消するかまたは短縮して、3D撮像システムからのより高いスループットを促進する、または可能にすることが望ましく、たとえば、光三角測量に基づく3D撮像システムが、対象物の3D画像をいかに高速で供給することができるか、および/または高速で供給できること、あるいは、より高速のアプリケーションをよりよくサポートすることが望ましい。
【0011】
米国特許出願公開第2021/0006738A1号が開示している解決策は、分離した高速の読出しチャネルを使用して、イメージセンサからの全体画像に対応する全体の画素アレイを低精度かつ高速で読み出すことによって実行される、第1の読出しステップを用いるものである。読み出した画像は、その後、画像のROIの位置を計算するために使用される。次いで、第2の読出しステップにおいて別の画像として読み出される画素を選別するために、ROIの位置が、イメージセンサの画像画素アレイにフィードバックされる。第2の読出しステップは、ROIの画素を、別の、より遅い読出しチャネルを使用して最高確度で読み出すステップを包含するので、そのチャネルによって読み出す画素は、より少なくする必要がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0012】
【特許文献1】米国特許出願公開第2021/0006738号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0013】
上記の観点から、本発明の目的は、特に、そのようなレーザ三角測量ベースの3D撮像に基づく3D撮像システムもしくは同3D撮像用の3D撮像システム、および/またはイメージセンサの動作に包含される遅延を短縮することなど、従来技術に対する1つまたは複数の改善または代替案を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本明細書の実施形態の第1の態様によれば、この目的は、少なくともイメージセンサの画素の領域からの読出し用の画素値を供給するための1つまたは複数の装置によって実行される方法によって実現される。装置は、複数の画素に対応する、最大値における、または最大値のまわりのウィンドウ(WAM)幅と、閾画素値とを指示する情報を取得する。装置が、イメージセンサの少なくとも前記領域の画素を露光することにより、露光された画素が、それぞれ露光中に感知された光に対応するアナログ画素値を達成する。装置は、前記露光中のアナログ画素値が、前記それぞれの列において最初に前記閾画素値に達したかまたはそれを越えた、前記領域のそれぞれのイメージセンサ列における1つまたは複数の画素のそれぞれの画素群を識別する。その上、装置は、前記識別されたそれぞれの画素群を、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列において前記WAM幅を有するそれぞれのWAMのそれぞれの特定のWAM位置に関連付け、それによって、それぞれの列におけるそれぞれのWAMは、識別されたそれぞれの画素群をカバーするWAM幅に対応する複数の画素および近隣の画素を識別する。なおまた、装置は、WAM位置ごとに並行して読み出し、前記露光を基に、画素の、それぞれのWAMにおける同一のWAM位置に関連した画素値を供給する。
【0015】
本明細書の実施形態の第2の態様によれば、この目的は、少なくともイメージセンサの画素の領域からの読出し用の画素値を供給するための1つまたは複数の装置によって実現される。装置は、複数の画素に対応するWAM幅および閾画素値を指示する情報を取得するように構成されている。装置は、イメージセンサの少なくとも前記領域の画素を露光するように構成されており、それによって、露光された画素が、露光中に感知された光にそれぞれ対応するアナログ画素値を達成する。装置は、前記露光中のアナログ画素値が、前記それぞれの列において最初に前記閾画素値に達したかまたはそれを越えた、前記領域のそれぞれのイメージセンサ列の中の1つまたは複数の画素のそれぞれの画素群を識別するように構成されている。その上、装置は、前記識別されたそれぞれの画素群を、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列において前記WAM幅を有するそれぞれのWAMのそれぞれのある特定のWAM位置に関連付けるように構成されており、それによって、それぞれの列におけるそれぞれのWAMは、識別されたそれぞれの画素群をカバーするWAM幅に対応する複数の画素および近隣の画素を識別する。なおまた、装置は、WAM位置ごとに並行して読み出し、前記露光を基に、画素の、それぞれのWAMにおける同一のWAM位置に関連した画素値を供給するように構成されている。
【0016】
本明細書の実施形態の第3の態様によれば、この目的は、命令を含むコンピュータプログラムによって達成され、これらの命令は、1つまたは複数の装置によって実行されたとき、この装置に第1の態様による方法を実行させるもの、および/または、ハードウェア合成装置によって実行されたとき、ハードウェアを、第2の態様による前記1つまたは複数の装置として合成し、かつ/または構成するものである。
【0017】
本明細書の実施形態の第4の態様によれば、この目的は、第3の態様によるコンピュータプログラムを含むキャリアによって達成される。
【0018】
本明細書の実施形態の第5の態様によれば、この目的は、第2の態様による1つまたは複数の装置を備える撮像システムと、特定のパターンの光で対象物を照光するように構成された光源とによって達成され、光源とイメージセンサとは、特定のパターンの光が対象物から反射されて前記画素が露光されるときには少なくとも部分的にイメージセンサ上の入射光になるように、撮像システムにおいて互いに関連して配置される。結果として、読出し用の前記画素値は、光を反射してイメージセンサ上の前記入射光をもたらした対象物の位置に関する対象物の3次元特性の情報に変換可能な情報を含む。
【0019】
したがって、本明細書の実施形態では、読出しのために並行して供給されるべき画素を決定するのは、それぞれのWAMにおける画素位置やそれぞれのWAMに対する画素位置であって、従来のような実イメージセンサ行位置ではない。言い換えれば、ここでの読出しは、実際の行位置ではなく、それぞれのWAMにおける位置に対するものである。このように、イメージセンサの領域のすべての行またはすべての列のWAMをカバーするために必要なすべての行の画素を読み出す必要はない。したがって、すべてのWAMをカバーする、関連する画素値すなわち画像データを得るために実行されることが必要となる読出し回数を、従来いかにこれが処理されているかに比較して減少することができる。したがって、より高速の読出しおよびより高速の性能が可能になる。この方法は、光強度最大値のまわりからの読出しに関心を寄せるイメージセンサを包含する用途を実施することに特に関心があることが理解される。これは、たとえば、イメージセンサが、たとえば光三角測量に基づく3D撮像などのレーザ三角測量における光のイメージセンサとして使用されるとき、言い換えれば、イメージセンサが、たとえば光三角測量に基づく3D撮像システムのカメラのイメージセンサとして使用されるときのことである。
【0020】
本明細書の実施形態の例が、以下で概説される添付の概略図を参照しながらより詳細に説明される。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本明細書のいくつかの実施形態がともに使用され得る、光三角測量に基づく従来技術の3D撮像システムの一例を示す概略図である。
図2A】イメージセンサの露光に由来する画像の一例を示す概略図である。
図2B】強度ピークのまわりの光分布の様子の例としての光分布を示す概略図である。
図2C】最大値における、または最大値のまわりのウィンドウ(WAM)の一例を示す概略図である。
図3A】イメージセンサの画素上の強度ラインの一例を示す概略図である。
図3B】露光中に、図3Aの各列において、どの画素が閾画素値を上回るものとして最初に検知されるかということの一例を示す概略図である。
図3C】列mで使用される5画素のWAM幅を有するWAMを示す概略図である。
図3D図3CのWAMが、図3Bにおけるように検知された画素のまわりに適用されたときの例を示す概略図である。
図3E】同一のWAM位置を有する画素は並行して読み出されること、また、別々のWAM位置に関するそのような並行読出しは順次に実行されることを示す概略図である。
図3F】並行読出し用の最初のWAM行の画素に対応する最初の同一のWAM位置の一部である例示の画素を示す概略図であり、ここで、インデックスm、nは列に関するものであり、行は画素Pを識別するために使用される。
図4】本明細書の実施形態が実行され得、かつ/またはいくつかの実施形態を実行するように全体的もしくは部分的に構成され得る、撮像システムの一例を示す概略図である。
図5】本明細書の実施形態による方法の実施形態を概略的に示す流れ図である。
図6A】列mに用いる、2画素の画素群についてのWAMおよび3画素群WAM幅を示す概略図である。
図6B図6AのWAMが、図3Bにおけるように検知された画素のまわりに適用されたときの例を示す概略図である。
図7】本明細書の実施形態による二重露光を包含する方法のいくつかの実施形態を概略的に示す別の流れ図である。
図8】本明細書のいくつかの実施形態をサポートし、かつ実行するために、イメージセンサのそれぞれの画素が実施され得る様子の一例を示す概略ブロック図である。
図9】いくつかの実施形態に関するアービタ機能性がハードウェアで論理によって実施され得る様子を示すための概略ブロック図である。
図10】1つまたは複数の装置が、図5に関して論じられた方法およびアクションを実行するように構成され得る方法の、実施形態を示すための概略ブロック図である。
図11】コンピュータプログラムおよびそのキャリアに関するいくつかの実施形態を示す概略図である。
図12】コンピュータプログラムおよびそのキャリアに関するいくつかの実施形態を示す概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本明細書の実施形態は例示的な実施形態である。これらの実施形態は必ずしも相互排除ではないことに留意されたい。一実施形態の構成要素が別の実施形態に存在するように暗に想定されてよく、それらの構成要素を他の例示的な実施形態において使用する方法は、当業者には明白であろう。
【0023】
図1は、背景技術において言及されたそのようなタイプの撮像システムの一例、すなわち、光三角測量すなわち測定対象物の3D特性に関する情報を取り込むための撮像に基づく3D機械視覚または簡単に3D撮像のための撮像システム105を概略的に示す。図では、システム105は、通常動作の状態、すなわち、一般的には較正が実行され、システムが較正された後の状態で示されている。システム105は、光三角測量を、ここでは背景技術で言及されたような光のシートの三角測量の形で実行するように構成されている。システム105は、撮像される測定対象物を、図では光のシートとして例示されかつ示された特定の光パターン111で照光するための、たとえばレーザである光源110をさらに備える。光はレーザ光線でよいが、レーザ光線である必要はない。示された例では、目的の対象物は、自動車の形態の第1の測定対象物120、および歯車構造の形態の第2の測定対象物121によって例示されている。特定の光パターン111が対象物に入射するとき、これは、特定の光パターン111が対象物と交差するとき観察され得る、対象物に対する特定の光パターン111の投射に対応する。たとえば、示された例では、特定の光パターン111は光のシートとして例示され、第1の測定対象物120上に光ライン112をもたらす。特定の光パターン111は、対象物によって、より具体的には対象物の交差する部分、すなわち示された例では光ライン112の部分によって、反射される。システム105は、イメージセンサ(図1には示されていない)を備えるカメラ130をさらに備え、カメラおよびイメージセンサは、特定の光パターンが対象物によって反射されたときイメージセンサに対する入射光になるように、光源110および撮像される対象物に関連して配置される。イメージセンサは、一般的にはチップとして実施され、入射光を画像データに変換するための機構である。反射によってイメージセンサに対する前記入射光をもたらす対象物の前記部分が、それによって、カメラ130およびイメージセンサによって取り込まれてよく、対応する画像データが生成されて、さらなる用途に供給され得る。たとえば、示された例では、特定の光パターン111が、第1の測定対象物120の自動車屋根の一部における光ライン112においてカメラ130およびイメージセンサの方へ反射されることにより、自動車屋根の前記一部に関する情報を有する画像データが生成され、供給され得る。画像データは、システム105の、ジオメトリを含む、たとえばイメージセンサの座標が、たとえば直交座標である座標系123の座標などの現実世界の座標にどのように関わるかといった、撮像されている対象物およびその状況に関連する設定の知見を用いて、たとえば撮像されている対象物の3Dの形状またはプロファイルといった3D特性に関する情報に、適切なフォーマットで変換され得る。たとえば前記3Dの形状またはプロファイルといった前記3D特性に関する情報は、3D特性を任意の適切なフォーマットで記述するデータを含み得る。
【0024】
対象物の複数の部分を照光してイメージセンサに対する反射光をもたらすように、たとえば光源110および/または第1の測定対象物120もしくは第2の対象物121などの撮像される対象物を動かすことにより、実際には、通常は対象物を走査することによって、たとえば第1の測定対象物120の示されたプロファイル画像141-1~141-Nなどの、対象物の連続した複数のプロファイルに対応する、対象物のより完全な3D形状を説明する画像データが生成され得、各プロファイル画像が第1の対象物120の輪郭を示し、カメラユニット130のイメージセンサが光を感知してプロファイル画像をもたらすのは、特定の光パターン111が反射されたときである。図に指示されるように、特定の光パターン112を通して対象物を動かすのにコンベアベルト122または類似物が使用され得、光源110およびカメラユニット130は、通常は固定され、あるいは、特定の光パターン111および/またはカメラ130が対象物にわたって動かされてもよく、その結果、対象物のすべての部分または少なくとも光源110に面するすべての部分が照光されて、カメラは、撮像することが望ましい対象物の種々の部分から反射された光を受け取ることができる。
【0025】
上記のことから理解されるように、カメラ130およびそのイメージセンサによって供給される、たとえば第1の測定対象物120の画像フレームが、プロファイル画像141-1~141-Nのうちのいずれかをもたらし得る。背景技術で言及したように、プロファイル画像141-1~141-Nのうちのいずれかに示される第1の対象物の輪郭の各位置は、通常は、たとえば1つまたは複数の強度ピーク検出アルゴリズムによる、イメージセンサによって取り込まれた画像データにおける強度ピークの識別と、これらの強度ピークの位置の検出とを基に判定される。システム105および従来のピーク検出アルゴリズムは、通常は、各画像フレームにおいて画素列ごとに強度ピークを検索するように構成されている。センサ座標が図に指示されるようなu、vであれば、uはイメージセンサ行に沿ったものでよく、たとえばイメージセンサ行に対応する、そのような列における位置を指示するように使用され得る。対応して、vはイメージセンサ列に沿ったものでよく、たとえばイメージセンサ行に対応する、そのような列における位置を指示するように使用され得る。
【0026】
画像フレームの各位置uについて、たとえば前述のようにピーク検出アルゴリズムによって、vに沿ってピーク位置が検索されてよく、画像フレームにおいて識別されたピークが、図に示されるようなプロファイル画像141-1~141-Nをもたらし得る。プロファイル画像は、センサベースの座標系143における画像ポイントu、v、tによって形成される。画像フレームおよびプロファイル画像の総体が、第1の対象物120の3D画像を生成するように使用され得る。
【0027】
本明細書の実施形態に向けた発展として、最初に、背景技術で指示された状況がさらに詳述される。
【0028】
イメージセンサから画素値を読み出す時点では、イメージセンサ領域における強度ピークの場所は未知である。強度ピークが確実に取り込まれるように、すなわち、イメージセンサのすべての行および列を包含する全体画像を読み出して、読み出した画素値をA/D変換する必要があり得る。これに対するオプションに、イメージセンサがそのような読出しをサポートする場合には部分読出しがあり得るが、通常は、強度ピークが、全体のイメージセンサ領域のうち、たとえばイメージセンサの関心領域(ROI)に対応する部分領域といった所定の部分にしか生じ得ないことが既知である必要があり、既知であったとしても、前述のように、ROIの中のどこにピークが生じるのか、正確には分からない。そのような部分領域は、撮像システムの知見、設定および/または撮像される対象物を基に前もって定義され得る。しかしながら、部分読出しでも、強度ピークが生じ得る列におけるすべての位置を確実に取り込むためには、通常は、実質的にイメージセンサ行の総数を読み出す必要があることを意味する。
【0029】
識別された強度ピーク場所を基に、前述のようにプロファイル画像を供給することができる時間は、測定領域すなわち強度ピークが生じ得る領域であるイメージセンサ上で使用される行の数に対応する高さによって、さらにはそれに比例して、多大な影響を受ける可能性がある。よって、光三角測量に基づく3D撮像システムの性能は、この読出しに由来する遅延によって実質的に制限されてしまう。読出し遅延の短縮に関連した解決策は、3D撮像システムからのより高いスループットを容易にし、かつ/または可能にし、しかも高速アプリケーションをサポートするはずである。時間を節約することができれば、スループット自体の向上に関心があるばかりでなく、その時間は、たとえば撮像のダイナミックレンジを増大するために、たとえば種々の露光時間を用いて複数の露光を実行するためにも使用され得ることに留意されたい。
【0030】
ピーク検出アルゴリズムが強度ピークの位置を識別することができるためには、たとえばピーク検出アルゴリズムが光分布の中心位置をサブ画素の分解能で検出することを可能にするために、画素内の画像データが、強度ピークの場所のまわりに少なくともいくらかのマージンを伴って利用可能である必要がある。マージンは、強度ピークのまわりの光分布を実質的にカバーするべきである。
【0031】
たとえば、それより上には強度ピークが生じないことが分かっているイメージセンサの行であり、それより下には強度ピークが生じないことが分かっている別の行であれば、前記「境界の」行においてもピークを求めて光分布が取り込まれるように、好ましくは、前記マージンを用いて最上行と最下行との間のみ読み出せば十分であろう。イメージセンサが露光されて、画素が、画像に対応する読出し用の画素値を含有しているとき、それによって、イメージセンサには、たとえば閾値に基づいて、強度ピークに関連した画素の最上行および最下行を識別するための機能性が備わっている。これは、読出し部分を事前に決定しなければならない場合と比較して、いくらかの融通性をもたらすはずであるが、依然として、「最上行」と「最下行」との間の、強度値を有するすべての行を読み出す必要がある。強度値が単一の行に沿って一直線であるか、または変動が小さければ、これにより、読み出すべき行数が少なくなり得、最少にさえなり得る。しかしながら、画像よって取り込まれた高さまたは深さの変化量がより大きく、この点に関してダイナミックレンジがより大きい場合、すなわち強度値が多数の行にわたる場合には、読み出す必要のある強度ピークも多くの行をカバーすることになる。対象物に関して高さ情報および深さ情報を取り込むためには変化量自体が根本的なものであるため、そのような変化量は不可避である。
【0032】
図2Aは、イメージセンサの露光に由来する画像の一例を概略的に示し、たとえば図1に関して上記で説明されたように、光三角測量中に対象物が光ラインによって照光されたときの各列における最高強度の画素の場所が、取り込まれた、対象物からの反射光に対応する強度ライン251として示されている。この画像はセンサ座標u、vにおける画像であり、N行の画素行1、...、Nが、イメージセンサ行254-1、...、254-Nに対応し、M列の画素列1、...、Mが、イメージセンサ列252-1、...、252-Mに対応する。
【0033】
最大値における、または最大値のまわりのウィンドウ(WAM)は、強度ピーク中心を、いくらかのマージンを伴ってカバーする、好ましくは強度ピークのまわりの光分布を実質的にかつ/または十分にカバーするウィンドウおよび/または強度ピーク中心のまわりのウィンドウである。アルゴリズムが、中心位置を望ましいサブ画素の精度で出力して、これが強度ピークの位置を表すのに使用され得るためには、使用されるピーク検出アルゴリズムに必要なものと、必要な、または好ましい光分布の大きさとが得られれば十分であろう。
【0034】
図2Bは、強度ピークのまわりの、この例では軸vすなわち列に沿った光分布の様子の例としての光分布261を概略的に示す。利用可能な実際の値は画素ごとに離散的であり、図には黒四角で描かれている。示された例は、図中の画素位置255に対応する、最高強度の画素Pm,nのまわりの強度ライン251の列mに沿った光の分布に関するものである。たとえば光分布のサブ画素分解能における実際の中心位置263は、最初は未知であり、たとえばA/D変換の後にピーク検出アルゴリズムによって判定される。中心位置は、この例では画素位置255の画素Pm,nである列における最高強度の画素の場所から、通常は(この例でも)オフセットしていることに留意されたい。したがって、ピーク検出アルゴリズムが実際の中心位置263を検出するために光分布261を利用することができるように、光分布261を十分にカバーするWAM幅257を有するWAMを用いることが望ましいであろう。前述のように、これを達成するためのWAM幅は、使用されるピーク検出アルゴリズムと、たとえば精度上の要件とを基に、事前に決定されてよく、かつ/または事前に構成されてよい。実際には、強度ピークにおけるエネルギーの約75%以上をカバーするWAM幅なら十分であり得、一般的なセンサおよび設定については、一般的なWAM幅は7~25の画素でよい。しかしながら、75%未満、および7個未満または25個超も、もちろん、本明細書の実施形態とともに使用され得る。
【0035】
図2Cは、一般にWAM幅257を有するWAM258の一例を概略的に示す。この例では、WAMは、画素位置255の画素Pm,nのまわりに示されており、行nのまわりを中心に列mに沿って広がっている。WAM258の場合には、WAMは好ましくは画素ウィンドウ、すなわち画素の整数に対応するウィンドウであり、たとえば画素位置255の最高強度の画素Pm,nなどの画素あたりを中心にして対称である。しかしながら、WAMは、もちろん、代わりに、WAMが示された例のような奇数の画素ではなく偶数の画素から構成されている場合などには、そのような画素に対していくらかオフセットされること、および/またはWAMの中心画素のまわりで完全な対称ではないことがあり得る。
【0036】
上記で説明されたように、強度ライン251のそれぞれの最高強度の画素のまわりのそれぞれのWAMが、図2Aに見られるように、図2Aの強度ライン251の上に示された点線および下に示された点線に対応する、強度ライン251の上方および下方のマージンをもたらす。
【0037】
よって、上記で既に指示されたように、ピーク検出アルゴリズムによって処理される、すべてのWAMに包含される画素行すなわち取り込まれた光のすべての行を読み出すためには、通常はWAM幅257よりもはるかに大きい全幅259に対応する数の行が必要とされる。こうなる理由は、前述のように、また例示によって明確にされたように、列にわたって強度ラインが変化するためである。対象物に関する高さおよび深さの情報が取り込まれるので、そのような変化量自体が根本的なものであり、したがって、除去したり回避したりすることは望ましくない。しかしながら、同時に、すべてではないにしても少なくとも多数の画像について、イメージセンサからすべてまたは多数の行を読み出す必要があることを意味する。依然として、WAMの画素は、関心のある実情報すなわち光分布に関する情報を含有しているので、WAMの画素を各列において読み出せば十分であろう。
【0038】
本明細書の実施形態は、WAM内の画素のみ読み出すという概念に基づくものであり、それによって他の方法で通常実行することが必要とされる読出しの回数を大幅に減少させる。結果として、特に光三角測量に基づく3D撮像のスループットの向上および高速アプリケーションが可能になり、かつ容易になる。
【0039】
以下で、方法の様々な実施形態がこれを可能にする様子が示されて論じられ、ハードウェアでこの方法を実施し得る様子の例も示される。
【0040】
次に、図3A図3Fを使用して、WAMの概念と、従来の画素読出しのようなイメージセンサの同一画素行にある画素の並行読出しではなく、同一のWAM位置を有するWAM内の画素すなわち同一のWAM行と見なされ得る画素の並行読出しとに基づく、本明細書の実施形態を説明する。
【0041】
図3Aはイメージセンサ331の画素上の強度ライン351の一例を概略的に示すものであり、個々の画素は正方形で示されている。光感知素子に対応する画素は従来のタイプでよい。N=12行の画素行0、...、11がイメージセンサ行354-1、...、354-12に対応し、M列の画素列1、...、Mがイメージセンサ列352-1、...、352-Mに対応する。
【0042】
この例は、1回で1列の画素値が読み出される一般的な状態を示し、従来、これは1回でイメージセンサの1行の画素であり、すなわち、1行の画素値が並行して読み出され、次いでアナログ-デジタル(A/D)変換され、すなわち、図に指示されるように、M列が、並行して動作するように構成されたM個のA/Dコンバータ356に接続され得る。
【0043】
ここに示された強度ライン351は、実際の強度ピークがどこにあるかを単に示すものであり、もちろん、画素は、示された分解能でラインを感知することはできないことに留意されたい。強度ラインは、たとえば図1に関連して上記で説明されたように、光三角測量中に対象物が光ラインによって照光されたときの対象物からの反射光であり得る。
【0044】
単に具体例として使用するために、いくつかの画素が個々に選択される。たとえば、画素355aは列m=0、行n=5における画素Pであり、したがって画素Pm,n=P0,5と称され得る。画素355bは画素Pm,n=P5,8であり、画素355cはPm,n=PM-1,8である。
【0045】
これらのすべてが、強度ライン351の大部分がその列にある画素の例でもある。
【0046】
読出しの行数を減少させるという概念には、図2に関連して上記で説明されたように、読出しの前には強度ピークの所在が既知でも自明でもないという問題がある。強度ライン351の場所は既知ではなく、ピーク検出アルゴリズムは読出しの後にデジタル領域で動作する。たとえば通常の画素分解能でピーク中心を概略的に識別して、そのまわりにWAMを適用することができることが望ましいであろう。さらに複雑なことに、実際に光を感知するのは、1列につき1つの画素ばかりでなくいくつかの画素であるので、感知された光を有する画素だけを識別するだけでは不十分でなく、ほとんどの光を感知した列当たりの画素を識別することになる。
【0047】
本明細書の実施形態は、これの解決策である「勝者独り勝ち」と称され得るタイプの解決策に基づくものである。露光後を待つのではなく、露光中に、それぞれの列において最初に閾画素値に達したかまたはそれを越えた画素が検査され、この画素が、その列における「勝者」になって、たとえばその列のWAMの中心位置になるか、または少なくともその列のWAMによってカバーされることを意味する。列における閾値に最初に達するかまたはそれを越えることは、この画素が最初に十分に強くなった、すなわち特定の量の光を最初に感知したことを指示する。この概念は、露光中に列において最も強い光に露光した画素が、最初に閾値に達するかまたはそれを越えるはずであるという想定を利用する。たとえば、示された例では、画素355a~355cが、それぞれの列においてそのような閾値を最初に越える画素の例である。
【0048】
たとえば強度ライン351であるイメージセンサ上の光パターンは、露光中、実質的に静止していて、いくつかの画素にわたって移動することはないと想定される。いくらかの動きがあったとしても非常に小さいので、実際的な悪影響はないはずである。このことは、通常は、かなり移動した場合には画像が不明瞭になるはずであり、原理的に、すべての撮像に関して、少なくとも機械視覚および工業用途について、特に光三角測量に基づく3D撮像の場合には、すべてがくっきりした不明瞭でない画像を供給するように構成され、かつ動作するので、すなわち露光中の光パターンの位置の変化はないかまたはわずかであるので、実際の問題にはならない。
【0049】
閾値は、関心のあるすべての実際の強度ピークが列を識別することができるように、少なくとも1つの画素が閾値に達するかまたはそれを越えるように設定されるべきである。同時に、閾値が小さすぎると、他の光やノイズが生じて、他の「間違った」画素が何かの光をより早く登録する可能性があるので、あまり小さい閾値は使用しないことが望ましいであろう。たとえば、イメージセンサ、撮像システム、およびこれらの設定に対する定期試験および実験によって、使用するための適切な閾値を見いだすことは、当業者の能力の範囲内にある。
【0050】
図3Bは、先行段落で言及されたように、露光中に、図3Aのそれぞれの列において最初に共通の閾画素値に達したかまたはそれを越えたそれぞれの画素の一例を概略的に示す。前記例の画素355a~355cは、そのような「勝者」の画素の例として選別されている。図3Aから、各列の「勝者」は、露光中に、ほとんどの光を受け取るかまたは「見る」、たとえばほとんどの強度を受け取るただ1つの画素であり、この例では、その列における強度ライン351の位置によって判定されることが理解され得る。
【0051】
よって、露光中に閾値適用を利用することにより、各列の、WAMがカバーするべき画素と、好ましくはWAMの中心画素とが識別され得る。閾値を使用して、イメージセンサの画素列の中で最初に閾値に達したかまたはそれを越えた画素を識別することは、当業者には理解されるように、いくつかの異なるやり方で達成され得る。具体例が以下で別個に示される。
【0052】
それぞれの列において識別された画素の行番号すなわち行アドレスは、たとえば識別された画素を有する1つの列につき、そのような行識別子が1つ記憶され得る。画素を識別するためには、各列において識別された画素の行を識別すれば十分である。行番号を記憶する理由は、以下でさらに説明されるように、後に、WAMの位置を実際のセンサ行位置に関連付けるかまたはマッピングすることを可能にし、それによって、たとえばピーク検出アルゴリズムによって検出された強度ピーク位置に関するセンサ上の実際位置が分かるようにするためである。
【0053】
図3CはWAM358-mを概略的に示し、mはm=0、...、M-1のいずれかであり得、5画素のWAM幅を有する。したがって、図に示されるように、WAMごとに5つのWAM位置またはWAM行364-1、...、364-5がある。WAM358-mは、列における「勝者」画素として識別された画素、すなわち露光中に列において最初に閾値に達したかまたはそれを越えた画素値を有する画素をカバーし、好ましくはそのあたりを中心とすることになる。言い換えれば、それぞれのWAMの中心位置は、図3Bに関連して上記で説明されたような「勝者」画素として識別されたそれぞれの列の画素上に配置されてよい。「勝者」がイメージセンサの縁部にある場合には、これの処理は、たとえばアプリケーション、要件などの環境に基づいて当業者に委ねられ、その能力の範囲内にある。そのような場合の解決策の1つは、WAMを、縁部画素に始まって、そこから列に沿ってWAM幅に広がるように適合させるものでよい。そのような画素については、WAMは勝者のあたりを中心とすることはないが、少なくともできるだけうまくカバーし、次いで、これの処理はピーク検出アルゴリズムに委ねられ、ピーク位置を検出するために、そのようなWAMからの画像データは、たとえば使用されるかまたは棄却される。いくつかの列では、閾値に達する画素がないこともあり得、そのような場合には、WAMの位置は、たとえば撮像装置の1つの縁部といった所定の位置に設定されてよい。こうすれば、列ごとにWAMを用いる読出しなどの後続の処理が整合され得る。この場合、たとえばピーク検出アルゴリズムによる後続の処理は、いずれにせよ十分な強度を有する有効なピークがなく、したがって、その列に関してどの画素値を出力するかということは無意味になるので、有効なピーク位置を生成することはできない。
【0054】
図3Dは、図3CのWAMが、図3Bのように検知された画素を中心とするときの例を概略的に示す。言い換えれば、図3Dは、列ごとに1つのWAM、すなわちm=1、...、Mのそれぞれの列mにおいて識別された「勝者」画素を中心とするそれぞれのWAM358-mを示す。したがって、そのようなWAM358が1列ごとに1つ存在している。
【0055】
図3Eは、同一のWAM位置を有する画素は並行して読み出されること、また、別々のWAM位置に関するそのような並行の読出しは順次に実行されることを概略的に示す。たとえば、例におけるWAM幅は5画素であるため、ここの読取り時間は、5回の順次読出しから成り、たとえば、各WAMについて、最初の読出しは同一のWAM位置に対して行われ、したがって、列ごとにWAM位置は全く同一である。並行して読み出される画素については、WAM位置もWAM行も同一であることに留意されたい。しかしながら、以下の記述から理解されるように、WAM位置が同一であっても同一のイメージセンサ行にマッピングする必要はない。
【0056】
例では、全体の読取り時間のうち最初の1/5の間に、第1のWAM位置すなわち第1のWAM行364-1によってカバーされたそれぞれの列におけるすべての画素が並行して読み出される、などである。図3Dの例を参照して、これは、一番上のWAM位置すなわちWAM行364-1におけるすべての列352-1、...、352-Mの画素が並行読出し用に供給され、たとえばADC356によってA/D変換されることを意味する。
【0057】
図3Fに、単なる例として、最初の同一のWAM位置すなわち第1のWAM行364-1の一部である例示の画素を概略的に示し、したがって、列352-1、...、352-Mからの並行読出し用の第1のWAM行の画素に対応する。それぞれのWAMの第1のWAM位置が配置されている図3Dを検討することにより、図3Fにおけるイメージセンサの画素は、第1のWAM行356-1の画素であることが理解される。
【0058】
したがって、上記で説明された本明細書の実施形態は、露光中の「勝者」であるアナログ画素値、言い換えればそれぞれの列の中で最初に閾画素値に達したかまたはそれを越えたアナログ画素値を識別することを包含する。したがって、背景技術において言及されたそのような従来技術の解決策と比較して、最初に、個別の高速の読出しチャネルを使用して、センサから、高速かつ低精度で全体画像を(事前に)読み出したり、次に、読み出されデジタル画像を処理して、ROIを形成する画素の位置を検出し、その後、第2の読出しステップにおいて詳細な通常の精度で読み出したりする必要はない。本明細書の実施形態は、露光中にそれぞれの列の中で最初に閾画素値に達したかまたはそれを越えた、列ごとの1つまたは複数の画素のアナログ画素値を調べることにより、イメージセンサから同一の画素を2段階で読み出す必要性や、前記従来技術のような第1の読出しステップのための個別の読出しチャネルの必要性を解消するものである。アナログ画素値が最初に閾値に達したかまたはそれを越えたことは、WAMの位置を識別するために、閾値に達するかまたはそれを越える列ごとの画素または画素群のためにそれ以上時間を費やす必要はないことも意味する。WAMの合計は、前記従来技術ではROIに対応すると考えられることがあるが、このように別のやり方で判定される。
【0059】
図4は、本明細書の実施形態が実行され得、かつ/またはいくつかの実施形態を実行するように全体的もしくは部分的に構成され得る、撮像システム405の一例を概略的に示す。
【0060】
本明細書の実施形態を実行するように、すなわち本明細書の実施形態を実施するように構成され得る撮像システムが、簡潔に示されている。撮像システム405は、たとえば図に概略的に示されている測定対象物420である1つまたは複数の測定対象物の2D特性および3D特性に関する情報を取り込むための光三角測量に基づくものである。示されたシステムは、基本構成に対応するものと見なされ得、測定対象物420の3D撮像のための光三角測量の一部として、通常はレーザ光線である光411で測定対象物420を照光するための光源410を備える。カメラ430は、3D撮像のために前記光三角測量の一部として測定対象物420からの反射光を感知するように配置されたイメージセンサ431を有する。
【0061】
カメラ430、イメージセンサ431および光源410は、光三角測量のために、互いに関連して構成され、かつ位置決めされてる。システム405は光三角測量のために図1のシステム105に対応し得るが、その上に、以下でさらに説明されるように、本明細書の実施形態とともに動作し、かつ/または本明細書の実施形態によって動作するように構成され得る。
【0062】
よって、測定対象物420は、第1の測定対象物120または測定対象物220に対応し得、カメラ430の視野432の範囲内に少なくとも部分的に配置して示されている。光源410は、通常は、たとえば光のシートおよび/またはレーザなどの光線といった特定の光パターンなどの構造光の形態の光411で測定対象物420を照光するように構成されており、光411が測定対象物420によって反射され、反射された第1の光がカメラ430およびイメージセンサ431によって取り込まれる。第1の光として使用され得る構造光の別の例には、光縁部すなわち照射を伴う領域または部分の縁部がある。この例では、照射の方向は垂直であり、すなわちz軸に対して実質的に平行である。しかしながら、以下の記述から理解されるように、本明細書の実施形態とともに1つまたは複数の他の照射方向がもちろん使用可能であり、たとえば、カメラの視角に対応するがその反対側からの「鏡面」入射角で測定対象物に実質的に向けられた、たとえばレーザといった光源を用いる、いわゆる「鏡面」構成を含む。
【0063】
測定対象物420はこのように照光され得、画像は従来の光三角測量におけるものと同様に取り込まれ得る。したがって、前記光三角測量は、光源410および/または測定対象物420の、互いに関連した移動を包含し得、そのため、種々の連続した時刻において、測定対象物420の別々の連続した部分が光源410および光411によって照光される。測定対象物420から反射された後の光411はイメージセンサ431によって感知される。光三角測量では、通常はカメラ430と第1の光源410とが互いに関連して固定され、これらに関連して測定対象物420が動かされるが、このことは必須ではない。それぞれの画像フレームが、イメージセンサ431による前記感知によって、画像フレームがそれぞれ感知された時刻すなわち取り込まれた時刻と、それぞれの時刻においてイメージセンサ431が反射された第1の光411を感知した測定対象物420のそれぞれの部分とに関連付けられる。
【0064】
カメラ430およびイメージセンサ431によって供給される、画像フレームおよび/または画像フレームから導出される、たとえば強度ピーク位置といった情報は、カメラ430の外部のさらなる処理のために、たとえばコンピュータまたは類似物などのコンピューティング装置434に転送されてよい。そのようなさらなる処理は、付加的または代替的に、たとえばイメージセンサ431から分離されてたとえばカメラ330に組み込まれた個別のコンピューティングユニットもしくはコンピューティング装置(図示せず)、またはカメラ430を備えるユニットによって実行され得る。たとえばコンピュータまたは別の装置(図示せず)であるコンピューティング装置434は、光三角測量および関連するアクションを実行するように、光三角測量に包含される装置を制御するようにも構成され得る。なおまた、たとえばコンピュータである前記コンピューティング装置434または別の装置(図示せず)は、以下でさらに説明されるように、上記で説明されたアクションおよび/または本明細書の実施形態に関連するアクションのうちいくつかを実行し、かつ/またはそれに包含されるように構成され得る。なおまた、本明細書の実施形態を実行するために、図に概略的に示されるように、イメージセンサ431または従来のイメージセンサに対応し得るものが、さらなる機能性または追加の機能性を有する、たとえば回路といった画像感知装置または回路433とともに、たとえば組み込まれて備えられ得る。これの詳細例は、以下で別個に論じられる。画像感知回路433は、従来の画像感知回路よりもさらに進んだ機能性および回路を有するイメージセンサに対応し得、たとえばイメージセンサ431とともに、この回路およびイメージセンサが、全く同一のデバイスおよびユニット、たとえばチップに組み込まれたときには同様にイメージセンサと命名されてもよく、本明細書の実施形態によって動作するように構成され得ることに留意されたい。イメージセンサ431および/または画像感知装置433が、ハードウェアの観点から、たとえばチップとして実施された従来のイメージセンサに対応することができる場合には、ソフトウェアによって、本明細書の実施形態に応じて動作するように構成され、かつ/またはプログラムされることも可能である。
【0065】
図5は、本明細書の実施形態による方法の実施形態を概略的に示す流れ図である。この方法を形成し得る以下のアクションは、少なくとも、たとえばイメージセンサの画素のROIといった領域からの読出し用の画素値を供給するためのものである。
【0066】
本明細書の文脈で使用される、ROIである領域は、原理的に、たとえば、第1の数のイメージセンサ行、および第1の数と同一でも異なってもよい第2の数のイメージセンサ列を備える領域といった、イメージセンサ431の、任意の領域または画素の連続群に対応し得る。この領域は、イメージセンサ431の画素のうちすべてまたはいくつかを備え得る。したがって、領域がイメージセンサ431のすべての画素を含むときの特別なケースが、明示領域ではなく全体のイメージセンサ領域である暗示領域を適用する通常のケースに対応する。
【0067】
図5に指示される以下の方法および/またはアクションは、装置、すなわち、画像感知装置433、カメラ430、および/またはコンピューティング装置434などの1つまたは複数の装置、ならびに/あるいは撮像システム405および/または他の適切な装置によって実行され得る。方法を実行するための装置およびそのアクションが以下でさらに説明される。方法の説明を簡単にするために、以下では、方法およびアクションが画像感知装置433によって実行されるものとして例示される。
【0068】
以下のアクションは、任意の適切な順序で行われてよく、かつ/または、可能で適切なときには、時間において全体的または部分的にオーバーラップして実行されてもよいことに留意されたい。
【0069】
アクション501
画像感知装置433は、複数の画素に対応する閾画素値と、最大値における、または最大値のまわりのウィンドウ(すなわち、WAM)幅とを指示する情報を取得する。WAM幅は、上記の例と同様にWAM幅257または357に対応し得る。以下では、例としてWAM幅357が使用される。
【0070】
情報は、たとえば設定によって外部から受け取ること、および/またはアクションを実行する装置の入力に事前構成の値が供給されることによって、取得され得、あるいは、上方は、たとえばプログラムされた後の装置によって内部で取得され得、かつ/または装置のメモリに記憶され得る。いくつかの実施形態では、情報が事前決定されてよく、または事前定義されてもよい。WAM幅と閾画素値とは、本明細書の様々な例と同様に、そのようなWAM幅と閾画素値とに対応し得る。
【0071】
アクション502
画像感知装置433が、たとえば光三角測量の一部として、イメージセンサ431の少なくとも前記領域の画素を露光し、すなわち、それらを光に露光し、それによって、露光された各画素が、露光中に感知された光にそれぞれ対応するアナログ画素値を達成する。
【0072】
いくつかの実施形態では、光三角測量に基づく対象物420の部分3D撮像として、露光中に、各画素が、たとえば対象物420といった対象物から反射された光に露光される。すなわち、たとえば図4に関連して論じられた前述の光三角測量の状況において、本明細書の実施形態が適用される。したがって、3D撮像は、たとえば方法を実行する画像感知装置433である装置を備える、たとえば3D撮像システム405といった3D撮像システムと、たとえば光411に対応し得る光またはレーザラインなどのレーザ光線といった特定の光パターンで対象物を照光するように構成された、たとえば光源410である光源とによって実行され得る。したがって、3D撮像システムは光三角測量に基づくので、特定の光パターンが対象物によって反射されたとき、少なくとも部分的に、たとえばイメージセンサ431といったイメージセンサ上の入射光になるように、または少なくともイメージセンサの前記領域上の入射光になるように、光源とイメージセンサとが互いに関連して配置され、その結果、露光中に前記画素値がもたらされる。これらの実施形態では、読出し用の画素値は、たとえば対象物420である対象物上の、たとえば光411である光を反射してイメージセンサ上に前記入射光をもたらした位置に関して、対象物の3次元特性の情報に変換可能な情報を含む。
【0073】
アクション503
画像感知装置433は、前記露光中のそのアナログ画素値が、それぞれの列の中で最初に前記閾画素値に達したかまたはそれを越えた、たとえば前記領域の列252-1、...、252-Mまたは352-1、...、352-Mのうちのそれぞれの1つである、それぞれのイメージセンサ列の中の1つまたは複数の画素のそれぞれの画素群を識別する。したがって、いくつかの実施形態では、その群は、上記の例における画素255または355のうちのいずれかに対応するただ1つの画素であり得るが、いくつかの他の実施形態ではいくつかの画素の群でもあり得、このことは個別の例において以下でさらに説明される。図5に関する記述の残りでは、それぞれの識別された画素群は、たとえば上記の例示の画素355-cのうちのいずれかである画素355によって例示される。
【0074】
アクション504
いくつかの実施形態では、画像感知装置433は、たとえば画素255、355-1、...、355-Mのうちのいずれかである、たとえば識別されたそれぞれの画素群に関連する、たとえばイメージセンサ行254-1、...、254-Nまたは354-1、...、354-12のうちのいずれかであるイメージセンサ行位置を識別するそれぞれのイメージセンサ行位置識別子を記憶する。
【0075】
アクション505
画像感知装置433は、前記識別されたそれぞれの画素群を、たとえばそれぞれのイメージセンサ列352-1、...、352-Mである前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列における、たとえばそれぞれのWAM358-1、...、358-MといったそれぞれのWAMのそれぞれの特定のWAM位置に関連付ける。前記それぞれのWAMは、たとえばWAM幅357である前記WAM幅を有する。その結果、それぞれのWAMが、それぞれの列において、識別されたそれぞれの画素群をカバーするWAM幅に対応する複数の画素および近隣の画素を識別する。すなわち、列におけるWAMが、識別されたそれぞれの画素群と、たとえばその列における画素群といったその近隣の画素のうちいくつかをカバーして、識別されたそれぞれの画素群に関連したいくつかの光分布もカバーする。
【0076】
いくつかの実施形態では、WAM幅に対応する画素は、それぞれの列において識別されたそれぞれの画素群のまわりに、すなわちその両側に配置される。
【0077】
いくつかの実施形態では、前記識別されたそれぞれの画素群が関連付けられているそれぞれのWAMの前記それぞれの特定の位置は、それぞれのWAMのWAM位置の、それぞれの同一の、たとえば中心である。
【0078】
本明細書で使用されるWAM位置は、WAM自体の位置またはその中の位置を指し、すなわち、WAMがイメージセンサのどの画素に関連付けられているかということとは無関係なWAMに対する位置であることを、例から理解されたい。たとえば、WAM幅が7画素であるなら、7つの異なるWAM位置がある。したがって、前記識別されたそれぞれの画素群をそれぞれのWAMのそれぞれの同一のWAM位置に関連付けることは、全く同一のWAM位置があるはずであることを意味し、たとえば、いくつか例を挙げると、識別されたそれぞれの画素群が関連付けられる、それぞれのWAMにおける第1の位置または中心位置を意味する。
【0079】
上記の例でも説明されたように、アクション505における前記関連付けの結果、列ごとに、それぞれのWAMが、列における画素の中で前記閾画素値に最初に達したかまたはそれを越えたもの(すなわち「勝者」)として識別された画素をカバーし、かつ/またはそのまわりにあることになる。したがって、各列の中の、WAM幅に対応する複数の画素が、識別された画素すなわち「勝者」をカバーし、かつ/またはそのまわりにあることになる。したがって、「勝者」は、列のWAMに関連付けられ、列のWAMによってカバーされ、かつ/または列のWAMに含まれることになり、そのため、WAMは、好ましくは「勝者」のまわりに、すなわち両側にあってこれをカバーする。
【0080】
アクション506
画像感知装置433は、WAM位置ごとの並行読出しのために、前記露光に基づき、たとえばそれぞれのWAMにおける同一のWAM位置または行364といった同一のWAM位置に関連した画素の画素値を供給し、たとえば、WAM位置またはWAM358-1、...、358-Mの行364-1における画素の画素値が並行読出し用に供給される。
【0081】
したがって、包含されるイメージセンサ列、すなわち、前記領域の、または前記領域に含まれる、たとえばイメージセンサ列352-1、...、352-Mであるイメージセンサ列から、並行して読み出される。
【0082】
したがって、1つの画素の画素群の中の画素のWAM位置は、この画素自体の、WAMに対するWAM内の位置であり、たとえば、画素の第1の位置すなわち最上位の位置または列における最上位のWAMの行であって、第1のWAM位置すなわち第1のWAM行と称され得る。群がいくつかの画素であるとき、群のWAM位置は群の分解能におけるものであり得、すなわち、読出し用に供給される画素値は、この場合、たとえば、ビニングされた単一画素の値である、同一のWAM位置に関連付けられた画素の群の値でよい。各群が2つ以上の画素である画素群およびビニングの使用法は、以下でさらに論じられる。
【0083】
別々のイメージセンサ列において、たとえば同一のWAM行位置といった同一のWAM位置を有する画素が、なお別々のイメージセンサ行にあり得ることに留意されたい。たとえば、第1のWAM位置などの同一位置における画素は、2つ以上の別々のイメージセンサ行に属している可能性がある。そのような状況は、上記で具体的に例示され、かつ論じられており、たとえば図3Fを参照されたい。
【0084】
したがって、読出し用に供給される画素値は、イメージセンサの露光すなわちアクション502に由来するものである。いくつかの実施形態では、上記の例のように、画素値および/またはアクション504におけるもののようなセンサ行位置がアナログ値として読出し用に供給され、その後A/D変換され得る。他の実施形態では、最初にたとえばA/Dコンバータによって列ごとにA/D変換されてデジタル画素値がもたらされ、読出し用に供給される。いくつかの実施形態では、たとえば、近接センサ画像処理(NSIP)タイプのイメージセンサおよびイメージセンサ回路の場合には、画素ごとにA/D変換され、画素から読出し用にデジタル画素値が供給される。
【0085】
したがって、本明細書の実施形態では、本アクションから理解されるように、読出しのために並行して供給されるべき画素群および/または画素を決定するのは、それぞれのWAMにおける群の位置および/または画素位置や、それぞれのWAMに対する群の位置および/または画素位置であって、従来のような実イメージセンサ行位置ではない。言い換えれば、ここでの読出しは、実際の行位置ではなく、それぞれのWAMにおける位置に対するものである。このように、上記で論じたいくつかの従来技術の解決策とは対照的に、イメージセンサの領域のすべての行またはすべての列のWAMをカバーするために必要なすべての行の画素を読み出す必要はない。したがって、すべてのWAMをカバーする画素値すなわち画像データを得るために実行しなければならない読出し回数を、従来いかにこれが処理されているかに比較して減少することができる。したがって、より高速の読出しおよびより高速の性能が可能になる。この方法は、光強度最大値のまわりからの読出しに関心を寄せる用途を実施することに特に関心があり得ることがさらに理解される。これは、たとえば、イメージセンサが、たとえば光三角測量に基づく3D撮像などのレーザ三角測量における光のイメージセンサとして使用されるとき、言い換えれば、イメージセンサが、光三角測量に基づく3D撮像システムのカメラのイメージセンサとして使用されるときのことである。
【0086】
アクション507
アクション504が実行されて、センサ行位置識別子が記憶される実施形態では、画像感知装置433は、たとえばそれぞれのWAM358であるそれぞれのWAMに関連した読出しのために、それぞれのWAMに関連する前記記憶されたそれぞれのセンサ行位置識別子をさらに供給し得る。このように、供給されたそれぞれのWAMのアナログ画素値が、たとえば既にWAMが関連付けられているイメージセンサ列352-1、...、352-Mまたは252-1、...、252-Mのうちのいずれかであるセンサ列位置に加えて、たとえばイメージセンサ行354-1、...、354-12または254-1、...、254-Nのうちのいずれかであるイメージセンサ行位置に関連付けてマッピングされ得る。
【0087】
アクション503から理解されるように、記憶されたそれぞれのイメージセンサ行位置は、領域のそれぞれのイメージセンサ列ごとであり、それぞれのイメージセンサ行位置が記憶され、アクション505によって、識別された行位置が、たとえばそれぞれのWAMの中心位置といったそれぞれのWAMのそれぞれの特定のWAM位置に関連付けられ、したがってそれぞれのWAMに関連付けられる。
【0088】
記憶されるセンサ行位置識別子は、たとえば値といった情報の形態でよく、領域のそれぞれの列ごとに記憶される識別子など、センサ行位置を識別するものであり、言い換えれば、WAMごとの、したがって包含された列ごとの行位置識別子である。
【0089】
それぞれのWAMに関連した読出し用の前記供給は、WAMごとに1つの識別子の供給でよく、たとえば包含されたイメージセンサ列ごとに1つの識別子または領域のイメージセンサ列ごとに1つの識別子の供給でよい。供給は、読出し用の、画素値の供給を伴う個別出力または共用出力によるものでよく、たとえばイメージセンサ列ごとの供給でよい。たとえば、共用出力の場合には、識別子の供給は、すべてのWAM行位置の画素値の実際の読出しの後、イメージセンサの次の露光に関連する画素値の読出しの前でよく、たとえばアクション508を参照されたい。いくつかの露光を包含する個別の例については以下を参照されたい。
【0090】
たとえば「ビットメモリ」または類似物などの関連するメモリに、たとえば各画素に関連したイメージセンサ行アドレスがあってよく、イメージセンサ行位置識別子として使用される。たとえば、以下で説明されるビニングの場合といった複数の画素の画素群の場合には、たとえば、その群を表すために使用されるのは常に群の最下位/最上位の画素である、といった具合に、事前に決定/定義されてよい。
【0091】
アクション508
いくつかの実施形態では、画像感知装置433または他の装置が、並行読出し用に供給された前記画素値を読み出し、すなわち、実施形態を実行する装置は、並行読出しを可能にするように画素値を供給するばかりでなく、実際の読出しも実行する。
【0092】
すなわち、並行読出し用に供給された前記画素値が、ここで並行して読み出される。この読出しは、すなわち、従来の読出しに関して、同一の物理的イメージセンサ行位置を有する画素の読出しに使用したものと同一の手段を使用する、イメージセンサ列を介したものでよい。
【0093】
本アクションを実行するのは、以前のアクションを実行した装置と同一のものでも別のものでもよい。前述のように、以前のアクションは、たとえばチップなどの単一のデバイスまたはユニットに組み込まれたイメージセンサ431といった、それ自体がイメージセンサを備える、たとえば画像感知装置433である画像感知装置もしくは回路またはイメージセンサデバイスもしくは回路によって実行され得る。本アクションは、たとえばチップであるそのようなイメージセンサデバイスを動作させるため、および/またはこのデバイスを用いて動作するための、同一の装置または分離した装置によって実行され得る。分離した装置はA/Dコンバータを備え得る。それ自体で、イメージセンサに加えてさらなる機能性を有する単一デバイスが、当技術分野では時には、なおイメージセンサと称され得ることに留意されたい。
【0094】
上記で指示されたように、並行読出しの前記シーケンスにおいて、WAM位置または行を一度に1つずつ読み出す本アクションが繰り返されてよく、それによってすべてのWAMの画素の画素値が読み出される。あらゆるA/D変換が順次にも実行され得、そのため、イメージセンサの列にある、全く同一の第1のWAM位置の画素値用のアナログ画素値が、並行して、対応するデジタル画素値にA/D変換され、次に、たとえば次のWAM位置の画素値である第2のWAM位置の画素値が並行して読み出される。これは、それぞれの並行読出しからの画素値がデジタル的に記憶され得、すべてのWAM幅の数の並行読出しが順次に実行されたとき、上記で説明されたような、WAM幅の数の並行読出し後のみ、さらなる処理のために利用可能なすべてのWAM画素についてデジタル画素値が存在することを意味する。次いで、たとえばピーク検出アルゴリズムによって光強度中心位置をサブ画素分解能で識別するために、これに適するいくつかの従来技術の方法によって、デジタル画素値がさらに処理されてよい。
【0095】
いくつかの実施形態では、それぞれの画素群が2つ以上の画素のビニング群に対応し、それぞれの画素群の前記アナログ画素値は、画素群の画素のビニングされた画素値である。このことは、以下のいくつかのさらなる詳細において、図6A図6Bに関連して例示され、かつ説明される。
【0096】
2画素のビニング群であれば、31のそのような群のWAM幅は62の画素をカバーする。ビニングの場合のそれぞれのWAMは「ビニング分解能」になる。ビニングと、それによる「組み合わせた画素」とを用いれば、ビニング群ごとに読み出されるので、同一の領域すなわち同一のイメージセンサカバレッジの読出しがより少なくなる。たとえば、ビニングなしの11画素のWAMがあると想定すると、11回の順次読出しが必要になる。3画素のビニングを用いると、11画素よりも大きいセンサ領域をカバーする5つのビニング群のWAM幅すなわち15画素に必要な順次読出しがたった5回になる。
【0097】
ビニングを用いたそれぞれの画素群のアナログ画素値は、ビニングによって、より速く、前記閾画素値に達するかまたはそれを越えることができるので、ビニングは、それぞれの画素群の識別、すなわちそれぞれのイメージセンサ列における「勝者」の前記識別を、迅速化することもできる。
【0098】
実際には、関心があるのは2つ、4つ、および恐らく8つまでのビニング群であり、ビニング群をそれよりも大きくすると、有効な「勝者」群を識別するためには分解能があまりにも粗くなってしまう恐れがある。
【0099】
いくつかの実施形態では、アクション506におけるものなどの、たとえば別々のWAM行といった別々のWAM位置に対する並行読出しはシーケンスにおいて順次に行われ、シーケンスの長さは前記WAM幅に対応し、それぞれのそのような並行読出しは、それぞれのWAM位置に関連付けられる。たとえば、図3Eに示されるように、すべての列352-1、...、352-Mからの第1の並行読出しは第1のWAM行364-1に対して行われ、次いで、すべての列352-1、...、352-Mからの第2の並行読出しは第2のWAM行364-2に対して行われる、などである。したがって、アクション508における実際の読出しは順次に実行され得る。
【0100】
いくつかの実施形態では、前記並行読出しのシーケンスの実行後に、イメージセンサ431の前記少なくとも前記領域の前記画素がリセットされ、第2の露光中に2回目の露光が行われる。結果として、露光された画素が、それぞれ、前記第2の露光中に感知された光に対応する新規の第2のアナログ画素値を達成する。たとえばそれぞれのWAM358である前記それぞれのWAMを、それぞれの第1のWAMと称する。これらの実施形態では、前記それぞれの第1のWAMに基づいて、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列におけるそれぞれの新規の第2のWAMが供給される。次いで、並行読出しのために、前記第2の露光に基づいて、それぞれの第2のWAMの中の同一のWAM位置に関連した画素の画素値が供給される。このことは、以下のいくつかのさらなる詳細において、図7に関連して例示され、かつ説明される。
【0101】
したがって、これらの実施形態では2重露光があるが、第2のWAMを新規の第1のWAMとすることはなく、代わりに、ある程度まで、第1の露光の第1のWAMが「再利用」され得る。これは、たとえば第1の露光中とは別の光を使用したとき、露光間の、たとえば対象物420である対象物の位置の変化が、なかったかもしくは十分に小さく、かつ/または既知であることが知られ、対象物上の、この、同一またはほぼ同一の位置に関する情報は、第2の露光から取得することが望ましいときには、時間を節約し、かつ/または適用することが興味深いものであり得る。
【0102】
前記それぞれの第2のWAMは、いくつかの実施形態では、幅もイメージセンサ上の位置もそれぞれの第1のWAMと同一であり、すなわち第1のWAMと同一のイメージセンサ画素をカバーし、言い換えれば、この点に関して露光の間で変化しなくてよい。いくつかの実施形態では、その代わりに、それぞれの第1のWAMと比較して、それぞれの第2のWAM用のイメージセンサ行の事前定義または所定のオフセット、および/またはWAM幅の事前定義または所定の変化がある。たとえば、第1の露光と第2の露光との間の対象物の移動を補償するために、第2のWAMがオフセットされてよい。別の例では、より広いWAM幅を有する第2のWAMが、第1のWAMと同一の中心位置に配置され得、あらゆる新規のそれぞれの強度中心およびそのまわりの第1のWAM幅がそれぞれの第2のWAMによって確実にカバーされる、またはカバーされる可能性が高いように、いくらかのマージンをもたらすものである。これは、読出しのためにさらにいくつかのWAM位置が与えられるが、アクション503におけるように露光中に最初に閾値に達する何らかの新規の画素または画素の群を識別する必要性や、アクション507におけるようにそれぞれの第2のWAMと関連付けられた何らかの新規のセンサ行位置識別子(それぞれの第1のWAMのものと同一である)を供給するかまたは読み出す必要性はないことを意味する。より広い第2のWAMの列ごとの実際の中心画素は、後にデジタル的に識別され得、第1のWAM幅内の画素のデジタル画素値が、ピーク検出および識別のアルゴリズムによって実際のピーク位置をサブ画素分解能で検出するために使用され得る。
【0103】
もう1つの例は、第1のWAMが第2のWAMよりも多くのイメージセンサ行をカバーするものであり、したがって第2のWAMのWAM幅がカバーするイメージセンサ行はより少ない。たとえば、第1のWAMに対して上記で説明されたようなビニングが使用される場合には、たとえばビニングなしの第2のWAMは、第1の露光中に最初に閾値に達した第1のWAMのビニング群の位置に配置されてよい。
【0104】
いくつかの実施形態では、たとえば前記領域の列352-1、...、352-Mのうちいずれかである同一のイメージセンサ列における複数の画素群が、それぞれアナログ画素値を有し、前記閾画素値に同時に達したかまたはそれを上回ったことを示した場合には、事前に定義された1つまたは複数の基準によって、このイメージセンサ列について識別されたそれぞれの画素群として選択されるのは、複数の画素群のうち1つだけである。
【0105】
たとえば、イメージセンサ行位置が最下位または最上位のものが「勝者」に選択されることが所定であるかもしくは事前定義されていてよく、または、領域の1つの列ごとに「勝者」を1つだけもたらす何らかの他の基準が適用されてもよい。2つの画素が全く同時に同一の閾値に達することは、理論上あまりありそうもないが、本明細書の実施形態を、上記で説明されたように実際に実施すると、その実施により、2つ以上の画素が同時に閾値に達しこれを扱うことが必要になることが示されることが起こり得る。この問題が実現したときには、上記のように扱うことが簡単な解決策であり、実施するのも比較的簡単になり得る。これをハードウェアで実施し得る方法が、図9に関連して以下で例示される。
【0106】
図6Aは、2画素の画素群、たとえばビニング群に対して使用するための列m用のWAM658-mを概略的に示す。WAM幅657は3画素群に対応する。図6Aの例およびWAM658-mは、図3Cの例およびWAM358-mと比較され得る。したがって、相違は、1画素の画素群ではなく、ここでは2画素であって別のWAM幅であることである。群ごと2画素あるので、3つの群のWAM幅657は6画素の幅に対応する。
【0107】
WAM位置は、たとえばビニングされた画素群の中にあり、分解能がここでは、2画素であるので、3つのWAM位置すなわちWAM行664-1、...、664-3がある。
【0108】
図3Cの例におけるものと同様に、WAM658-mは、列mにおける「勝者」として識別された画素群、すなわち露光中に列mの中で最初に閾値に達したかまたはそれを越えた、ビニングされた画素値を有する画素群のあたりを中心とすることになる。言い換えれば、それぞれのWAMの中心位置は、この例では、それぞれの列において「勝者」の画素群と識別された画素群に配置される。
【0109】
図6Bは、図6AのWAMが、図3Bのように識別された画素群を中心とするときの例を概略的に示す。図6Bは、図3Dに対して、強度ライン351およびイメージセンサ331などは同一であってもWAMにおいて相違を見い出すために比較され得る。図6Bにも、列ごとに1つのWAM、すなわちm=1、...、MのそれぞれのWAM658-mが示されているが、それぞれの列mの画素ではなく識別された「勝者」の画素群を中心としている。この場合また、列ごとに1つのWAM658がある。
【0110】
図7は、本明細書のいくつか実施形態による二重露光を包含する方法の実施形態を概略的に示す別の流れ図である。上記で図5に関連して既に言及されかつ論じられたいくつかの実施形態の一例が示されている。この例は、図5に示された方法およびアクションの拡張と考えられてよく、いくつかの実施形態に適用可能であり得る。たとえば、アクション701~702は、アクション501~502でよく、またはアクション501~502に対応し得る。図7に関連する実施形態の状況では、アクション502に関連する露光は、第1の露光すなわち露光#1と見なされる。アクション703は、全体的または部分的にアクション503、505に対応し得る。
【0111】
アクション503、505によるWAMは、図7に関連する実施形態の状況では、第1のWAMすなわちWAM#1と見なされる。図7には示されていないが、アクション504、507、509のうち1つまたは複数に対応するアクションも存在し得る。アクション704~705は、それぞれアクション506、508でよく、またはアクション506、508に対応し得る。
【0112】
実際の拡張はアクション706~709に関連する。図5に関連して上記で論じられたいくつかの実施形態に関する事例と同様に、拡張の第1のアクションは、通常は、イメージセンサの第1の露光#1に由来する画素値を削除してしまう第2の露光#2に関するアクション706であるので、以下で説明されるようなアクションを伴う拡張を実行する前に、WAM#1の画素のすべての画素値を読み出すべきである。すなわち、最初に、たとえば364-1、...、364-5または664-1、...、664-3の各々といった別々のWAM位置について、それぞれがWAM#1の位置に関連付けられた前記並行読出しが、そのような並行読出しのシーケンスにおいて順次に行われ、WAM#1にそれぞれ関連するすべての画素または画素群の値が読み出され得る。シーケンスの長さはWAM#1の幅に対応し、たとえばWAM幅357の場合は5であり、WAM幅657の場合は3である。したがって、それぞれのそのような並行読出しが、それぞれのWAM#1の位置に関連付けられ、たとえば、第1の並行読出しはWAM#1の位置364-1または664-1に、第2の並行読出しはWAM#1の位置364-2または664-2に、それぞれ関連付けられる、などである。
【0113】
図7に関するアクションは、図5のアクションと同様に、任意の適切な順序で行われてよく、かつ/または、これが可能で適切なときには、時間において全体的または部分的にオーバーラップして実行されてもよいことに留意されたい。
【0114】
アクション706
前記並行読出しのシーケンスの実行後に、イメージセンサの前記少なくとも前記領域の前記画素がリセットされて、第2の露光すなわち露光#2中に2回目の露光が行われることにより、露光された画素が、それぞれ、前記第2の露光中に感知された光に対応する新規の第2のアナログ画素値を達成する。第2の露光は第2の露光時間であり得、第2の露光時間は、第2の露光の環境および/または理由に依拠して、第1の露光時間と同一でよく、または第1の露光時間よりも長くても短くてもよい。
【0115】
アクション707
前記それぞれの第1のWAMに基づいて、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列、たとえば列352-1、...、352-Mの各々におけるそれぞれの第2のWAMが供給される。
【0116】
すなわち、この場合、第1のWAMとして供給される第2のWAMはなく、すなわち、「勝者」などと識別される新規の画素または画素群はなく、代わりに、ある程度まで第1の露光のWAMが「再使用」される。上記で既に言及されたように、第2のWAMは、第1のWAMと同一でよく、あるいはWAM幅が変化してよく、かつ/または、たとえばイメージセンサ列におけるWAM中心の位置が変化してよい。
【0117】
アクション708~709
これらのアクションは、アクション506、508に対応し得、変化は、たとえば、ここで使用されるのは第1のWAMではなく第2のWAMであり、画素値をもたらすのは第1の露光ではなく第2の露光であるということのみである。よって、いくつかの実施形態では、たとえば第2のWAMが少なくとも第1のWAM以上に広く、第1のWAMはカバーするとき、センサの同一の画素は、別の第2の露光から読み出されてよい。第2の露光からの画素値は、たとえば対象物420である対象物上の、第1の露光中と同一または実質的に同一の場所からの光の反射に由来し得る。このように、対象物に関する他の光からの新規の付加情報も供給され得、本明細書の実施形態によって、必要な読出し回数が従来よりも少なくなるはずである。
【0118】
図8は、たとえばイメージセンサ331または431であるイメージセンサのそれぞれの画素素子870が、本明細書のいくつかの実施形態をサポートして実行するように実施され得る様子の一例を示す概略ブロック図である。したがって、画素素子870は、たとえば図3に示されたイメージセンサ331の画素Pm,nのうちいずれか1つに対応し得る。
【0119】
画素素子870の光感知要素871が、関連する追加の回路とともに概略的に示されている。光感知要素871と、たとえばイメージセンサ331の列に対応する接続された画素バス874とは、従来技術のものでよい。以下では、追加の回路と、その機能性と、追加の回路が上記で論じられたアクションのサポートおよび/または実施に関与する様子とに的を絞る。
【0120】
追加の回路は比較器877を備え、比較器877の第1の入力には、他の画素素子と共有され得る閾値ライン875が接続されており、その第2の入力には、感知された光に対応するアナログ画素値を画素出力電圧の形態で出力する光感知要素871の出力が接続されている。前記閾値はアクション501で取得されたものであり、閾値ライン875を通じて供給されて利用可能になり得る。比較器は、露光中に画素値が閾値に達したかまたはそれを越えたことを検知して、比較器出力884をたとえばHすなわち「1」へと反転させるやり方の一例であることを理解されたい。したがって、比較器877およびここでのその使用法は、アクション503に関連する実装形態の一例である。比較器877は、他の画素素子と共有され得る比較器リセットライン879に接続された入力も有し、リセットラインによってリセットするように制御される。比較器出力884は、図8では全体ORライン885および全体ORスイッチ886を備える全体ORネットに接続する。全体ORライン885は、同一列の他の画素素子と共有される。比較器出力884はDフリップフロップ887のデータ入力にも接続し、これも以下でさらに説明される。
【0121】
追加の回路は、同一列における隣接した画素素子の対応するDフリップフロップと相互接続されたDフリップフロップ887をさらに備える。これらは、たとえばアクション505、506、508に関連したWAMの配置および読出しの実装形態に包含される。これは以下でさらに説明される。Dフリップフロップ887のクロック入力には、Dフリップフロップ887にクロック信号を供給するためのDフリップフロップクロックライン889が接続されており、これは他の画素素子のDフリップフロップと共有され得る。なおまた、Dフリップフロップは、画素値が閾値に達したかまたはそれを越えたときDフリップフロップをたとえば「1」に設定する値に、Dフリップフロップを設定するための比較器出力884に接続されたデータ入力を有する。さらに、Dフリップフロップ887は、列において画素素子870に隣接した2つの画素素子のうち1つの対応するDフリップフロップ(図示せず)に接続された第1のデータ入力/出力891を有する。Dフリップフロップ887は、列における前記隣接した2つの画素素子のうちもう1つの第2のものに対応するDフリップフロップ(図示せず)に接続された第2のデータ入力/出力892をさらに有する。第1のデータ入力/出力891および第2のデータ入力/出力892のうち一方が入力として動作しているときには他方が出力として動作し、逆もまた同様であることに留意されたい。これはDフリップフロップシフト方向ライン895を介して制御され、Dフリップフロップ887がシフトレジスタとして動作しているときに使用される。
【0122】
Dフリップフロップ887のリセット入力には、Dフリップフロップ887をリセットするためのDフリップフロップリセットライン893がさらに接続されている。Dフリップフロップリセットライン893は、他の画素素子の対応するDフリップフロップと共有され得る。Dフリップフロップ887は、全体ORネットに接続されたロック制御入力894も有し、そのため、全体ORネットは、列における画素が閾値に達したかまたはそれを越えとき、Dフリップフロップ887がデータ入力に有する値すなわち比較器出力884を「ロック」になり、その後、Dフリップフロップ887は、たとえば次のリセットまで、データ入力の値による影響すなわち比較器出力884による影響を受けないことを意味する。
【0123】
Dフリップフロップ887に対して有効な、前記Dフリップフロップシフト方向のライン895も示されており、これは、たとえば同一列における他の画素素子と共有されてよく、列におけるDフリップフロップがシフトレジスタとして動作するとき、それらがどのように動作するかというシフト方向、たとえば列におけるアップ方向またはダウン方向(図における左方向-右方向)を制御すること、すなわち入力-出力の方向を切り換えることを可能にし、それによって、WAM内の位置をシフトして移動させ、そのときの読出しのための1つのWAM位置を指示することを可能にするためのものである。これは以下でさらに説明される。列におけるDフリップフロップ887および対応する他の画素のDフリップフロップは、以下の記述から理解されるように、列の全体ORネットがDフリップフロップのデータ入力をロックした後にシフトレジスタとして動作するためのものである。実際には、これは露光後のことであり、読出し用の画素値を供給するために使用される。
【0124】
基本的に、Dフリップフロップ887のデータ入力に接続された比較器出力884は、入力として動作して、露光中にDフリップフロップ887の値を設定するためのものである。露光後に、Dフリップフロップ887は、比較器出力884とは無関係に、第1のデータ入力/出力891および第2のデータ入力/出力892を使用して、データを入力から出力までシフトするシフトレジスタとして動作する。
【0125】
アクション502の露光の開始において、光感知要素871、比較器877、Dフリップフロップ887がリセットされて、全体ORネットが予充電され得る(予充電は示されていない)。露光中に、光感知要素871と同一の列における光感知要素から出力された画素電圧が、比較器877に対応する比較器によって監視される。以下では、列において閾値ライン875上の電圧に対応する閾値に最初に達した画素が、図に示された画素素子870に対応する画素であると想定され、比較器877を反転させて全体ORネット上に「1」を生成し、それによって、全体ORスイッチ886が、Dフリップフロップ887に対して、そのロック制御入力894を通じてロック信号を生成する。全体ORネットは、すべての比較器のDフリップフロップに対する現在の出力値をたとえば「0」または「1」に「ロックする」が、そこで、「1」になるのは、列ごとの1つの行位置に対応する1つだけにするべきであり、列において最初に閾値に達した画素の行を指示する。言い換えれば、これはアクション503の実装形態の例である。同一の列において「勝者」を指示する「1」が2つ以上生じた場合を受け持つための一例として、以下で論じられる図9の例も参照されたい。
【0126】
いくらか経つと、露光時間が終了して、光感知要素871を含むすべての光感知要素が露光後のそれぞれの画素値を達成する。したがって、このとき、各列におけるただ1つの「1」は、たとえば列の中で最初に閾値に達したかまたはそれを越えた画素素子870である画素素子におけるものであり、したがって、この画素の列における行位置を指示する。たとえば、Dフリップフロップの第1の入力/出力891は「1」を保持し得る。上記で説明されたように、最初に閾値に達したかまたはそれを越えた画素は、位置(たとえば使用されるWAMの中心位置)にさらに関連付けられる。したがって、前記ただ1つの「1」は、列のDフリップフロップによって、Dフリップフロップシフト方向ライン895と、Dフリップフロップクロックライン889と、第1のデータ入力/出力891および第2のデータ入力/出力892とを使用して、アップ方向へ、WAM幅の「半分」すなわち列におけるWAMサイズの半分だけ、適切にシフトされてよい。実際には、「半分」は、中心位置のまわりで対称のWAM幅が使用される場合には、実際に(WAM幅-1)/2であるシフトを意味し得、したがってWAM幅が奇数であることを意味し得る。したがって、シフトした後には、「1」は、この列における、たとえばWAM位置すなわちWAM行364-1におけるWAMの第1のWAM位置を指示し得る。
【0127】
示された例では、第2のデータ入力/出力892に接続されている伝送ゲート898は、第2のデータ入力/出力892が、そこに「1」がシフトされた後など、「1」であれば、画素素子870に関連したWAM位置の画素値を読み出すべきときであるので、光感知要素が制御信号を受け取って、その画素値が画素バス874に供給され得、読み出されて、次いでA/D変換され得る、などのように構成されている。光感知要素に対する制御ライン873のうち適切なものは、伝送ゲート898によって制御され得るが、通常は、たとえばリセット、読出しの起動などに関する全体的な他の制御ラインもある。
【0128】
列における第1のWAM位置に「1」がシフトされ、その位置の、画素素子870に類似の画素素子が、読出しのためにその画素値を画素バス874に供給したと想定する。次に、「1」が「ダウン」方向に1つ位置、再度シフトされてよく、そのため、次のWAM位置と、このWAM位置における画素の画素値とが読出し可能になって読み出されるなど、全体のWAMの画素が読み出されるまで、すなわちWAMのすべての位置について、WAM幅に応じて、繰り返される。他の列についても類似のプロシージャが並行して継続され、その結果、本明細書の実施形態に関して説明されたように、異なるイメージセンサ列および異なるイメージセンサ行の、たとえば同一のWAM行である同一のWAM位置の画素値が並行して読み出され得る。
【0129】
上記のことから、WAM幅が、Dフリップフロップシフト方向ライン895およびDフリップフロップクロックライン889を用いて、Dフリップフロップを制御し、シフトするやり方を決定するべきであることを理解されたい。
【0130】
もちろん、上記の例のように、それぞれのWAMの「最上位」から始めてシフトダウンする必要はなく、「最下位」から始めてシフトアップしてもよく、あるいは任意の他の順序でシフトされるWAM位置から読み出してもよいが、使用される順序は所定であるかまたは事前に定義されているべきである。
【0131】
なおまた、たとえばアクション504、507および509に関連して論じられたように、関心があるのは、各WAMについて、イメージセンサ行位置、実際には、中心位置など少なくとも1つの特定のWAM位置、すなわち列の中で最初に閾値に達したかまたはそれを越えた画素を識別して読み出すことである。図8は、これが画素素子870に対して達成され得る様子の一例を与えるものである。画素素子871は、行位置メモリ897または行位置メモリへのアクセスを備え、行位置メモリ897は、読出し専用メモリでよく、画素素子870のイメージセンサ行位置を識別する、ハードコードされた、たとえばNビットのビット数に対応し得る。行位置メモリ897は行数ビットバス883に接続されており、ここで、ビット数が、ビットごとに出力され得、すなわち、他の画素素子と共有され得る行数クロック信号ライン881を介して行位置メモリ897に接続されたクロック信号を使用して連続的に出力され得る。ビット数の出力は、列の中で前記「1」によって指示された画素に関して行われるように、たとえば、それぞれのWAMの、たとえば列の中で閾値に最初に達したかまたはそれを越えた画素である1つの画素に関して出力されるように、制御され得、したがって、その列におけるWAMの中心位置に対応する。
【0132】
行位置メモリ897の代替の例は、行ラインから画素素子にアドレスビットを供給することに基づき得る。
【0133】
図9は、いくつかの実施形態に関するアービタ機能性がハードウェアで論理によって実施され得る様子を示すための概略ブロック図である。これは、たとえば、1つの列につき、図8の例のように、列の中でたとえば「1」によって「勝者」として指示された画素、すなわち同一の列の中で最初に閾値に達したかまたはそれ越えたものとして指示された複数の画素である、図8の画素素子870に対応する複数の画素があり得る場合の比例的な簡単な解決策の例である。図9もこの例も、示された論理素子および遷移によって全く自明であり、この解決策はシーケンスにおけるANDゲートの直列接続に基づくものである。この例に見られるように、想定されることは、左側の4つの入力ライン992a-1、...、992a-4のうち2つが「1」に設定されており、したがって、両方が、最初に閾値に達したかまたはそれを越えたものとして指示されている。入力ライン992a-1、...、992a-4における入力値は、この例では「0101」であり、たとえばDフリップフロップ887などのDフリップフロップによって、たとえばDフリップフロップ出力ライン892であるDフリップフロップ出力ライン上に出力された値に対応し得る。「1」に設定されることによって機能を作動させるために、制御ライン999は、露光の最後までに、たとえばトリガされた露光の後に使用され得る。図9に示されるように、制御ライン999が「0」から「1」へと切り換わった結果、シーケンスにおける第1のANDゲートの出力も、ここでは入力ライン992a-2である、入力ラインのうち「1」を有する最初のものに先行して「0」から「1」に切り換わることになり、結果として、シーケンスにその後に生じるあらゆる入力ラインが「0」以外の値を出力するのを防止する。結果として、入力ライン992a-1、...、992a-4はたった1つの「1」を有し、出力ライン992b-1、...、992b-4における出力値は、この例では「0100」になって、たった1つの「勝者」を指示する。理解されるように、対応する機能性は、わずかな変更および/または他の論理素子によって達成され得、機能性をハードウェアで実施する必要がなければ、読出しが基づくものが1つだけであるように列における複数の行の指示のうちどれを選択するべきか選択するための可能性がさらに多くある。代替案は、たとえば、列における最初の「勝者」もしくは最後の「勝者」の指示または隣接した列の中で「勝者」の指示に最も近いものを選択すること、あるいは列における「勝者」の指示を無作為抽出することを含み得る。
【0134】
図10は、1つまたは複数の装置1000、すなわち装置1000が、図5および/または図7に関連して論じられた方法およびアクションを実行するように構成され得るやり方の実施形態を示すための概略ブロック図である。装置1000は、図5および図7に関連して上記で説明された方法および/またはアクションを実行するためなど、本明細書の実施形態を実行するための、上記で既に言及された装置に対応し得る。よって、装置1000は、たとえばイメージセンサ431であるイメージセンサの画素の、少なくとも前記領域から読み出すための画素値の、前記供給のためのものである。
【0135】
装置1000は、処理手段などの処理モジュール1001、1つまたは複数の処理回路、たとえばプロセッサなどの回路を含む1つまたは複数のハードウェアモジュール、ならびに/あるいは前記方法および/またはアクションを実行するための1つまたは複数のソフトウェアモジュールを備え得る。
【0136】
装置1000は、コンピュータプログラム1003を含有するかまたは記憶するなどして含み得るメモリ1002をさらに備え得る。コンピュータプログラム1003は、前記方法および/またはアクションを実行する装置1000によって直接的または間接的に実行可能な「命令」または「コード」を含む。メモリ1002は、1つまたは複数のメモリユニットを備えてよく、本明細書の実施形態の機能およびアクションに包含される、またはこれらを実行するための、構成、データおよび/または値などのデータを記憶するようにさらに構成され得る。
【0137】
なおまた、装置1000は、例示のハードウェアモジュールとしてデータの処理およびたとえば符号化に包含される処理回路1004を含み得、1つもしくは複数のプロセッサまたは処理回路を含むかまたはこれらに対応し得る。処理モジュール1001は、たとえば、処理回路1004「の形態で具現され」てよく、または処理回路1004「によって実現され」てもよい。これらの実施形態では、メモリ1002は、処理回路1004によって実行可能なコンピュータプログラム1003を含み得、それにより、装置1000は前記方法および/またはアクションを実行するように作動するかまたは構成される。
【0138】
装置1000は、たとえば処理モジュール1001が、たとえば他の装置との情報のやり取りなど他のユニットおよび/または装置との間の何らかの通信を実行することによって包含されるように構成された入力/出力(I/O)モジュール1005を備え得る。I/Oモジュール1005は、適用可能なとき、たとえば受信モジュールを取得すること、および/またはたとえば送信モジュールを設けることによって、具現され得る。
【0139】
さらに、いくつかの実施形態では、装置1000は、たとえば処理モジュール1001が、本明細書の実施形態のアクションを実行するための例示のハードウェアモジュールおよび/またはソフトウェアモジュールとして、取得モジュール、露光モジュール、識別モジュール、関連付けモジュール、供給モジュール、記憶モジュール、リセットモジュール、読取りモジュール、選択モジュールのうち1つまたは複数を備える。これらのモジュールは、処理回路1004によって全体的にまたは部分的に実施され得る。よって、以下のようになる。
【0140】
装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または取得モジュールは、閾画素値およびWAM幅を指示する前記情報を取得するように作動するかまたは構成される。
【0141】
装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/または露光モジュールは、イメージセンサの少なくとも前記領域の前記画素を露光するように作動するかまたは構成され、それによって露光された画素はそれぞれ前記アナログ画素値を達成する。
【0142】
装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/または識別モジュールは、前記露光中のそのアナログ画素値が、前記領域のそれぞれのイメージセンサ列の中で最初に前記それぞれの列の中に前記閾画素値に達したかまたはそれを越えた前記1つまたは複数の画素の前記それぞれの群を識別するように作動するかまたは構成される。
【0143】
装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/または関連付けモジュールは、前記識別されたそれぞれの画素群を、前記領域の前記それぞれのイメージセンサ列におけるそれぞれのWAMの前記それぞれの特定のWAM位置に関連付けるように作動するかまたは構成される。
【0144】
装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または供給モジュールは、WAM位置ごとの並行読出しのために、前記露光に基づいて、画素のそれぞれのWAMにおける同一のWAM位置に関連した前記画素値を供給するように作動するかまたは構成される。
【0145】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/または記憶モジュールは、識別されたそれぞれの画素群のイメージセンサ行位置を識別する前記それぞれのイメージセンサ行位置識別子を記憶するように作動するかまたは構成される。
【0146】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または供給モジュールは、それぞれのWAMに関連した読出しのために、前記記憶された、それぞれのWAMに関連したそれぞれのセンサ行位置識別子を供給するように作動するかまたは構成される。
【0147】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または供給モジュールは、別々のWAM位置に関する前記並行読出しを前記シーケンスにおいて順次に行うように作動するかまたは構成され、シーケンスの長さは前記WAM幅に対応し、それぞれのそのような並行読出しはそれぞれのWAM位置に関連する。
【0148】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはリセットモジュール、および/または露光モジュールは、前記並行読出しのシーケンスの実行後に、イメージセンサの前記少なくとも前記領域の前記画素をリセットしてから、前記第2の露光中に前記2回目の露光を行うことにより、露光させた画素に、前記新規の第2のアナログ画素値をそれぞれ達成させるように作動するかまたは構成される。
【0149】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または供給モジュールは、前記それぞれの第1のWAMを基に、前記領域の前記イメージセンサ列における前記それぞれの新規の第2のWAMを供給し、また、並行読出しのために、前記第2の露光に基づいて、前記それぞれの第2のWAMにおける同一のWAM位置に関連した画素の画素値を供給するように作動するかまたは構成される。
【0150】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/または露光モジュールは、光三角測量に基づく対象物の3D撮像の一部として、前記対象物から反射された前記光に対する露光中に、画素を露光するように作動するかまたは構成される。
【0151】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または読出しモジュールは、並行読出し用に供給された前記画素値を読み出す(508)ように作動するかまたは構成される。
【0152】
いくつかの実施形態では、装置1000、および/または処理モジュール1001、および/または処理回路1004、および/またはI/Oモジュール1005、および/または選択モジュールは、前記領域の同一のイメージセンサ列における前記複数の画素群が有する前記アナログ画素値が、前記閾画素値に同時に達したかまたはそれを上回ったことをそれぞれ示した場合には、前記事前に定義された1つまたは複数の基準によって、このイメージセンサ列について識別されたそれぞれの画素群として複数の画素群のうち前記1つだけを選択するように作動するかまたは構成される。
【0153】
図11図12は、コンピュータプログラムおよびそのキャリアに関するいくつかの実施形態を示す概略図である。
【0154】
図11は、ハードウェア合成装置1101および第2のコンピュータプログラム1103を概略的に示すものであり、ハードウェア合成装置1101は、第2のコンピュータプログラム1103をロードして実行することにより、通常はチップであるハードウェアを、たとえば、すなわち、本明細書において上記で説明されたいくつかの実施形態のような装置1000および/または画像感知装置もしくは回路433として合成し、かつ/または構成する。合成されるチップは、たとえばフィールドプログラマブルゲートアレイ(FPGA)技術、もしくは類似物でよく、またはそれらに基づいてもよく、あるいは、たとえば特定用途向け集積回路(ASIC)でもよい。ハードウェア合成装置1101は、合成されるハードウェアのタイプのハードウェアを合成するための従来のものでよい。第2のコンピュータプログラム1103は、たとえば、超高速集積回路ハードウェア記述言語(VHDL)、または合成されるハードウェアのタイプに適するかもしくはそれに固有の何らかの他のプログラム言語などの適切なハードウェア記述言語(HDL)といった、ハードウェア合成のためのいくつかの伝統的プログラミング言語に基づくものでよい。いくつかの実施形態では、たとえばASICが合成されるとき、第2のコンピュータプログラム1103は、その製造業者用に生成されてASICの製造において使用される、システムの装置の一部によって実行可能なASICの設計を記述するバイナリファイルおよび/または何かの著作権付きフォーマットのファイルであってよくまたはそれらを含み得る。そのような場合、第2のコンピュータプログラム1103は、コンピュータで実行される、たとえばVHDLのプログラムと、これによってASIC製造に使用するために生成されたファイルとの両方を含み得る。
【0155】
ハードウェア合成装置1101は、たとえば、第2のコンピュータプログラム1103を実行するコンピュータと、たとえばFPGAチップ上で動作することによってそれ自体でハードウェア合成を実行する、コンピュータに接続された1つまたは複数のコンピュータ制御の装置とを備え得る。
【0156】
本明細書で使用される、ハードウェアの合成は、物理的に形成もしくは生成することによって形成された、たとえば電子回路であるハードウェアが存在すること、および/またはたとえばFPGAチップである合成可能なハードウェアユニットまたは部品に、一般的には恒久的な物理的変化を生じさせることを指す。これは、たとえば既に実施されている電子回路を利用する既存のハードウェアで実行する、より慣例的なコンピュータプログラムとは明らかに異なる。そのようなコンピュータプログラムは、たとえば特定のアクションを実行するためにハードウェアを制御するが、ハードウェアを生成することはない。
【0157】
第1のコンピュータプログラム1003は上記で説明され、したがって、命令を含み得、たとえば装置1000、たとえば処理モジュール1001、および/またはプロセッサ1004、および/または画像感知装置433といった装置は、そのような命令を実行することにより、図5および/または図7に関連して上記で説明された方法などを実行する。言い換えれば、第1のコンピュータプログラム1003は、ソフトウェアに関連する従来型のものでよい。
【0158】
図12が概略的に示す、いくつかの実施形態において提供される1つまたは複数のキャリア、またはより具体的にはたとえばコンピュータプログラム製品であるデータキャリアは、以下ではコンピュータプログラム1003および/または1103と称される第1のコンピュータプログラム1003および/または第2のコンピュータプログラム1103を含む。キャリアまたは前記キャリアの各々は、電子信号、光信号、無線信号、および、たとえば図において概略的に示された1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体1201といった1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体のうちの1つでよい。したがって、コンピュータプログラム1003および/または1103は、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体1201に記憶され得る。一時的な伝搬信号はキャリアから除外されてよく、データキャリアは、それに応じて非一時的データキャリアと命名され得る。コンピュータ可読記憶媒体であるデータキャリアの非限定的な例には、メモリスティックなどのメモリカードもしくはメモリユニット、ディスク記憶媒体、または、たとえばハードディスクもしくは半導体ドライブ(SSD)に基づく大容量記憶装置がある。1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体1201は、たとえばインターネット、またはローカルエリアネットワーク(LAN)といったコンピュータネットワーク1202を通じてアクセス可能なデータを記憶するために使用され得る。コンピュータプログラム1003および/または1103は、その上、純粋なコンピュータプログラムとして提供されてよく、または1つまたは複数のファイルに含まれてもよい。ファイルは、1つまたは複数のコンピュータ可読記憶媒体1201に記憶されてよく、図12に指示されるように、たとえばサーバを介して、たとえばコンピュータネットワーク1202にダウンロードすることにより、たとえば利用可能になり得る。サーバは、たとえばウェブサーバまたはファイル転送プロトコル(FTP)サーバでよい。1つまたは複数のファイルは、たとえば装置1000、および/または画像感知装置433、および/またはハードウェア合成装置1101のうちいくつかまたはすべてを上記で説明されたように構成するかまたは作動させるために、たとえばこれらに直接的または間接的にダウンロードされて実行される実行可能ファイルでよい。1つまたは複数のファイルは、それ加えて、またはその代わりに、さらなるダウンロードおよび実行の前にこれらを実行可能にするために、同一または別のプロセッサを包含する中間のダウンロードおよびコンパイル向けのものでもよい。
【0159】
たとえば図10に関連して上記で言及された任意の処理モジュールが、ソフトウェアならびに/あるいはたとえば既存のハードウェアおよび/またはASICもしくはFPGAまたは同種のものとしてのハードウェアモジュールとして実施され得ることに留意されたい。上記で言及された任意のハードウェアモジュールおよび/または回路は、たとえば単一のASICまたはFPGAに含まれてよく、個々にパッケージ化されるかまたはシステムオンチップ(SoC)に組み立てられて、いくつかの個別のハードウェア構成要素の間に分散されてよいことにも留意されたい。
【0160】
上記で指示されたように、たとえば装置1000および/または画像感知装置433は、たとえばイメージセンサと一体化されたNSIPタイププロセッサのチップの実装形態として、NSIPアーキテクチャまたは類似物として実装されてよく、かつ/またはNSIPアーキテクチャまたは類似物の上に実装されてよい。本明細書の少なくともいくつかの実施形態は、コンピュータプログラム1003を、たとえばNSIPチップであるプログラム可能イメージセンサチップにインストールすることなどのプログラミングによって、またはそのようなチップを制御することの実行のために、実現され得る。
【0161】
なおまた、実装を容易にするために、たとえばASICを基に、互いにスタッキングされた複数のシリコンチップに基づき、かつ/またはこれらを実施する、いくつかの最新鋭CMOS撮像装置技術をサポートする高速の画像感知装置433を実現するチップが作製されて使用され得る。これによって、有用な空間を占有するとともに、各画素の活性化領域を全体のピクセル領域と比較して小さくすることにより、画素の性能を損なうことなく画素の近くでより多くの論理回路が使用可能になる。そのようなスタッキングにより、1つのダイをアナログ画素設計用に最適化して1つのダイをデジタル動作用に最適化することが可能になり、効率が改善され、より小面積の2つのダイを使用することにより、コスト削減が可能になる。
【0162】
当業者なら、本明細書で論じられたモジュールおよび回路は、ハードウェアモジュール、ソフトウェアモジュール、アナログ回路およびデジタル回路、ならびに/あるいは、たとえばメモリに記憶されたソフトウェアおよび/またはファームウェアを用いて構成された1つもしくは複数のプロセッサの組合せを指し得、1つまたは複数のプロセッサがこれらのソフトウェアおよび/またはファームウェア実行することにより、たとえば装置1500が、本明細書の実施形態の前述のアクションを実行するように構成され、かつ/または実行することも認識するであろう。
【0163】
本明細書では、あらゆる識別子によるあらゆる識別が、暗示的でも明示的でもよい。識別は、たとえば特定のコンピュータプログラムまたはプログラムプロバイダといった特定の状況では、固有のものになり得る。
【0164】
本明細書で使用される「メモリ」という用語は、デジタル情報を記憶するためのデータメモリを指し得、通常は、ハードディスク、磁気記憶装置、媒体、携帯型パソコンディスケットまたはディスク、フラッシュメモリ、ランダムアクセスメモリ(RAM)または同種のものを指し得る。その上、メモリはプロセッサの内部レジスタメモリでよい。
【0165】
また、第1の値、第2の値、第1の装置、第2の装置などの、何らかの列挙する用語法は、それ自体が非限定的であると見なされるべきであり、用語法自体は特定の階層的関係を意味するものではないことにも留意されたい。それどころか、列挙による命名は、明示的情報がなければ、単に別々の名称を達成する方法と考えられたい。
【0166】
本明細書で使用される「数」、または「値」という用語は、一般にあらゆる種類の2進数、実数、虚数または有理数などを指すものである。なおまた、「数」または「値」は、文字または文字のストリングなどの1つまたは複数の文字でよい。また、「数」または「値」はビットストリングによって表され得る。
【0167】
本明細書で使用される「~ように構成される」という表現は、処理回路が、ソフトウェア構成またはハードウェア構成によって、本明細書で説明されたアクションのうち1つまたは複数を実行するように構成されるかまたは適合されることを意味し得る。
【0168】
本明細書で使用される「得る」や「いくつかの実施形態では」という表現は、通常は、記述された機能が、本明細書で開示された任意の他の実施形態と組み合わされ得ることを指示するように使用される。
【0169】
図では、いくつかの実施形態にしか存在し得ない機能は、通常は、点線または破線を使用して描かれている。
【0170】
「~を備える」または「~を備えている」という単語を使用するとき、非限定的な意味、すなわち「少なくとも~から成る」という意味に解釈されるものとする。
【0171】
本明細書の実施形態は、上記で説明された実施形態に限定されない。様々な代替形態、修正形態および等価物が使用され得る。したがって、上記の実施形態は、添付の特許請求の範囲によって定義される本開示の範囲を制限するように解釈されるべきではない。
【符号の説明】
【0172】
105 撮像システム
110 光源
111 光パターン
112 光ライン
120 第1の測定対象物
121 第2の測定対象物
122 コンベアベルト
123 座標系
130 カメラ、カメラユニット
141-1~141-N プロファイル画像
143 センサベースの座標系
251 強度ライン
252-1~252-M イメージセンサ列
254-1~254-N イメージセンサ行
255 画素位置
257 WAM幅
258 WAM
259 全幅
261 光分布
263 中心位置
331 イメージセンサ
351 強度ライン
352-1~352-M イメージセンサ列
354-1~354-12 イメージセンサ行
355 画素
355-6 画素
355a 画素
355b 画素
355c 画素
355-1~355-M 画素
356 A/Dコンバータ、ADC
356-1 第1のWAM行
357 WAM幅
358-1~358-M WAM
358-6 WAM
358-m WAM
364-1 WAM位置
364-2 WAM位置
364-3 WAM位置
364-4 WAM位置
364-5 WAM位置
405 3D撮像システム
410 光源
411 光
420 対象物
430 カメラ
431 イメージセンサ
432 カメラ430の視野
433 画像感知装置、画像感知回路
434 コンピューティング装置
657 WAM幅
658 WAM
658-m WAM
664-1 WAM位置
664-2 WAM位置
664-3 WAM位置
870 画素素子
871 光感知要素
873 制御ライン
874 画素バス
875 閾値ライン
877 比較器
879 比較器リセットライン
881 行数クロック信号ライン
883 行数ビットバス
884 比較器出力
885 全体ORライン
886 全体ORスイッチ
887 Dフリップフロップ
889 Dフリップフロップクロックライン
891 第1のデータ入力/出力
892 第2のデータ入力/出力
893 Dフリップフロップリセットライン
894 ロック制御入力
895 Dフリップフロップシフト方向ライン
897 行位置メモリ
898 伝送ゲート
992a-1~992a-4 入力ライン
992b-1~992b-4 出力ライン
999 制御ライン
1000 装置
1001 処理モジュール
1002 メモリ
1003 コンピュータプログラム
1004 処理回路
1005 入力/出力(I/O)モジュール
1101 ハードウェア合成装置
1103 第2のコンピュータプログラム
1201 コンピュータ可読記憶媒体
1202 コンピュータネットワーク
図1
図2A
図2B
図2C
図3A
図3B
図3C
図3D
図3E
図3F
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9
図10
図11
図12
【外国語明細書】