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特開2023-159116エアロゾル送達装置のための差圧センサ
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  • 特開-エアロゾル送達装置のための差圧センサ 図1
  • 特開-エアロゾル送達装置のための差圧センサ 図2
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159116
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】エアロゾル送達装置のための差圧センサ
(51)【国際特許分類】
   A24F 40/51 20200101AFI20231024BHJP
   A24F 40/50 20200101ALI20231024BHJP
   A24F 40/10 20200101ALI20231024BHJP
【FI】
A24F40/51
A24F40/50
A24F40/10
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023124218
(22)【出願日】2023-07-31
(62)【分割の表示】P 2020537291の分割
【原出願日】2018-09-13
(31)【優先権主張番号】15/708,898
(32)【優先日】2017-09-19
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】516097871
【氏名又は名称】アール・エイ・アイ・ストラテジック・ホールディングス・インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110001173
【氏名又は名称】弁理士法人川口國際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】ラジェッシュ・サー
(57)【要約】      (修正有)
【課題】装置の有用性を拡張し得るような改善された電子機器をエアロゾル送達装置を提供する。
【解決手段】エアロゾル送達装置は、少なくとも1つのハウジングと、加熱要素と、センサと、加熱要素およびセンサに連結されたマイクロプロセッサとを含む。少なくとも1つのハウジングは、エアロゾル前駆体組成物を保持するリザーバを取り囲んでいる。センサは、周囲の大気圧とエアロゾル送達装置の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生する。センサはまた、差圧の測定値を電気信号に変換するようにも構成されている。マイクロプロセッサは、電気信号を受信し、差圧が少なくとも閾値差圧である場合にのみアクティブモードで動作するように構成されている。アクティブモードのマイクロプロセッサは、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように加熱要素を制御するように構成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置であって、
エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを取り囲む少なくとも1つのハウジングと、
加熱要素と、
周囲大気圧とエアロゾル送達装置の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたセンサであって、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成されている、センサと、
加熱要素およびセンサに連結されたマイクロプロセッサであって、マイクロプロセッサは、対応する電気信号を受信し、差圧が少なくとも閾値差圧である場合にのみアクティブモードで動作するように構成されており、アクティブモードにあるマイクロプロセッサはエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように加熱要素を制御するように構成されている、マイクロプロセッサとを備える、エアロゾル送達装置。
【請求項2】
センサは、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項3】
センサは、異なる方向におけるセンサへの圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項4】
センサおよびマイクロプロセッサが防水材料にポッティングされて、センサおよびマイクロプロセッサを防水性にする、あるいは、水、エアロゾル前駆体組成物、またはエアロゾル前駆体組成物の気化した構成要素に耐性があるようにする、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項5】
マイクロプロセッサが、センサからの対応する電気信号のうちの、所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、エアロゾル送達装置の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号がマイクロプロセッサをアクティブモードで動作させるのを阻止する、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項6】
センサは複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、マイクロプロセッサは、センサの周波数モードを選択して制御するように構成されており、
複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、請求項1に記載のエアロゾル送達装置。
【請求項7】
エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結された、または連結可能である制御本体であって、カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを含み、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように制御可能な加熱要素を装備しており、制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に、
周囲大気圧と制御本体の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたセンサであって、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成されている、センサと、
制御本体がカートリッジと連結されるとき、加熱要素およびセンサに連結されるマイクロプロセッサであって、マイクロプロセッサは、対応する電気信号を受信し、差圧が少なくとも閾値差圧である場合のみアクティブモードで動作するように構成されており、アクティブモードのマイクロプロセッサは、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように加熱要素を制御するように構成されている、マイクロプロセッサとを備える、制御本体。
【請求項8】
センサは、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、請求項7に記載の制御本体。
【請求項9】
センサは、異なる方向におけるセンサへの圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、請求項7に記載の制御本体。
【請求項10】
センサおよびマイクロプロセッサが防水材料にポッティングされて、センサおよびマイクロプロセッサを防水性にする、あるいは、水、エアロゾル前駆体組成物、またはエアロゾル前駆体組成物の気化した構成要素に耐性があるようにする、請求項7に記載の制御本体。
【請求項11】
マイクロプロセッサが、センサからの対応する電気信号の所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、制御本体の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号がマイクロプロセッサをアクティブモードで動作させるのを阻止する、請求項7に記載の制御本体。
【請求項12】
センサは、複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、マイクロプロセッサは、センサの周波数モードを選択して制御するように構成されており、
複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、請求項7に記載の制御本体。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、喫煙物品などのエアロゾル送達装置に関し、さらに具体的には、エアロゾルの発生のために電気的に生成された熱を利用してもよいエアロゾル送達装置(例えば、一般に電子タバコと呼ばれる喫煙物品)に関する。喫煙物品は、タバコから製造され得るか、タバコに由来し得るか、そうでなければタバコを組み込み得る材料を組み込んでもよいエアロゾル前駆体を加熱するように構成されてもよく、前駆体は人間が摂取するための吸入可能な物質を形成することができる。
【背景技術】
【0002】
使用のためにタバコを燃焼することを必要とする喫煙製品の改良品または代替品として、多くの装置が長年にわたって提案されてきた。これらの装置の多くは、称するところによれば、紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙に関連する感覚を提供するが、タバコの燃焼に起因する相当量の不完全燃焼および熱分解生成物を送達することはないように設計されている。この目的のために、電気エネルギーを利用して揮発性材料を気化または加熱するか、タバコを著しく燃焼することなく紙巻タバコ、葉巻またはパイプの喫煙感覚を提供しようとする多くの代替喫煙製品、香味発生器および薬用吸入器が提案されている。例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるCollettらの米国特許第8,881,737号明細書、Griffith Jr.らの米国特許出願公開第2013/0255702号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Searsらの米国特許出願公開第2014/0096781号明細書、Ampoliniらの米国特許出願公開第2014/0096782号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書および2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載の背景技術に説明されている様々な代替喫煙物品、エアロゾル送達装置および発熱源を参照されたい。また、例えば、参照により組み込まれるCountsらの米国特許第5,388,594号明細書およびRobinsonらの米国特許第8,079,371号明細書の背景技術の項に説明されている製品および加熱構成の様々な実施形態も参照されたい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】米国特許第8,881,737号明細書
【特許文献2】米国特許出願公開第2013/0255702号明細書
【特許文献3】米国特許出願公開第2014/0000638号明細書
【特許文献4】米国特許出願公開第2014/0096781号明細書
【特許文献5】米国特許出願公開第2014/0096782号明細書
【特許文献6】米国特許出願公開第2015/0059780号明細書
【特許文献7】米国特許第5,388,594号明細書
【特許文献8】米国特許第8,079,371号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、装置の有用性を拡張し得るような改善された電子機器をエアロゾル送達装置に提供することが望ましい場合がある。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示は、エアロゾル送達装置、そのような装置を形成する方法およびそのような装置の要素に関する。本開示は、限定するものではないが、以下の例示的な実施形態を含む。
【0006】
例示的な実施形態1:エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを取り囲む少なくとも1つのハウジングと、加熱要素と、周囲大気圧とエアロゾル送達装置の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたセンサであって、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成されている、センサと、加熱要素およびセンサに連結されたマイクロプロセッサであって、マイクロプロセッサは、対応する電気信号を受信し、差圧が少なくとも閾値差圧である場合にのみアクティブモードで動作するように構成され、アクティブモードにあるマイクロプロセッサはエアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し、気化させるように加熱要素を制御するように構成されている、マイクロプロセッサとを備える、エアロゾル送達装置。
【0007】
例示的な実施形態2:センサは、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0008】
例示的な実施形態3:センサは、異なる方向におけるセンサへの圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0009】
例示的な実施形態4:センサおよびマイクロプロセッサは防水材料にポッティングされ、それによりセンサおよびマイクロプロセッサを防水性にする、あるいは、水、エアロゾル前駆体組成物、またはエアロゾル前駆体組成物の気化した構成要素に耐性があるようにする、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0010】
例示的な実施形態5:マイクロプロセッサは、センサからの対応する電気信号の所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、エアロゾル送達装置の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号がマイクロプロセッサをアクティブモードで動作させるのを阻止する、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0011】
例示的な実施形態6:センサは複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、マイクロプロセッサは、センサの周波数モードを選択して制御するように構成されており、複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせのエアロゾル送達装置。
【0012】
例示的な実施形態7:エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結された、または連結可能であり、カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを含み、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように制御可能な加熱要素を装備しており、制御本体は、ハウジングと、ハウジング内に、周囲大気圧と制御本体の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたセンサであって、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成されている、センサと、制御本体がカートリッジと連結されるとき、加熱要素およびセンサに連結されるマイクロプロセッサであって、マイクロプロセッサは、対応する電気信号を受信し、差圧が少なくとも閾値差圧である場合のみアクティブモードで動作するように構成されており、アクティブモードのマイクロプロセッサは、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように加熱要素を制御するように構成されている、マイクロプロセッサとを備える、制御本体。
【0013】
例示的な実施形態8:センサが微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0014】
例示的な実施形態9:センサは、異なる方向におけるセンサへの圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0015】
例示的な実施形態10:センサおよびマイクロプロセッサは防水材料にポッティングされ、それによりセンサおよびマイクロプロセッサを防水性にする、あるいは、水、エアロゾル前駆体組成物、またはエアロゾル前駆体組成物の気化した構成要素に耐性があるようにする、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0016】
例示的な実施形態11:マイクロプロセッサは、センサからの対応する電気信号のうちの、所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、制御本体の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号がマイクロプロセッサをアクティブモードで動作させるのを阻止する、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0017】
例示的な実施形態12:センサは複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、マイクロプロセッサは、センサの周波数モードを選択して制御するように構成されており、複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、任意の前述の例示的な実施形態の、または任意の前述の例示的な実施形態の任意の組み合わせの制御本体。
【0018】
本開示のこれらおよび他の特徴、態様および利点は、以下に簡単に説明する添付の図面とともに、以下の詳細な説明を読むことにより明らかになるであろう。本開示は、そのような特徴または要素が本明細書に説明されている特定の例示的な実施形態において明示的に組み合わされているか、そうでなければ列挙されているかどうかにかかわらず、本開示に記載された2つ、3つ、4つまたはそれ以上の特徴または要素の任意の組合せを含む。本開示は、本開示の文脈が明らかに他のことを指示しない限り、その態様および例示的な実施形態のいずれかにおいて、本開示の任意の分離可能な特徴または要素が組合せ可能に見えるように全体的に読み取られることを意図している。
【0019】
したがって、この概要は、本開示のいくつかの態様の基本的な理解を提供するために、いくつかの例示的な実施形態を要約する目的のためにのみ提供されることが理解されるであろう。したがって、上記で説明された例示的な実施形態は単なる例であり、決して本開示の範囲または精神を狭めると解釈されるべきではないことが理解されるであろう。他の例示的な実施形態、態様および利点は、いくつかの説明された例示的な実施形態の原理を例として示す添付の図面と併せて、以下の詳細な説明から明らかになるであろう。
【0020】
このように本開示は上述の一般的な用語で説明しており、添付の図面をこれから参照するが、これらの図面は必ずしも縮尺通りに描かれていない。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】本開示の例示的な実施形態による、制御本体に連結されたカートリッジを含むエアロゾル送達装置の側面図を示す。
図2】様々な例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置の部分切欠図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
本開示は、以下、その例示的な実施形態を参照して、さらに充分に記載される。これらの例示的な実施形態は、本開示が徹底的かつ完全であるように、そして本開示の範囲を当業者に完全に伝えるように説明される。実際、本開示は、多くの異なる形態で具体化されてもよく、本明細書に記載の実施形態に限定されると解釈されるべきではない。むしろ、これらの実施形態は、本開示が、適用される法的要件を満たすように提供される。本明細書および添付の特許請求の範囲で使用される単数形「a」、「an」、「the」などは、文脈上他に明確に指示されない限り、複数の指示対象を含む。
【0023】
以下に説明されるように、本開示の例示的な実施形態は、エアロゾル送達装置に関する。本開示によるエアロゾル送達装置は、(好ましくは、材料を著しく燃焼させることなく)材料を加熱して吸入可能な物質を形成するために、電気エネルギーを使用する。そのようなシステムの構成要素は、最も好ましくは手持ち式装置と見なすのに十分に小型の物品の形態を有する。すなわち、エアロゾルが主にタバコの燃焼または熱分解の副産物から生じるという意味では、好ましいエアロゾル送達装置の構成要素を使用しても煙が発生されず、むしろそれらの好ましいシステムを使用すると、その中に組み込まれた特定の構成要素の揮発または気化に起因する蒸気が発生されるという結果となる。いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置の構成要素は、電子タバコとして特徴付けられてもよく、これらの電子タバコは、最も好ましくは、タバコおよび/またはタバコ由来の構成要素を組み込み、それによりエアロゾル形態のタバコ由来の構成要素を送達する。
【0024】
特定の好ましいエアロゾル送達装置のエアロゾル生成部品は、そのいかなる構成要素も実質的に燃焼することなく、タバコを点火し燃焼させることによって(ひいては、タバコの煙を吸い込むことによって)使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプを喫煙するという数々の感覚(例えば、吸入および呼気の形式、味または香味の種類、感覚刺激効果、物理的感触、使用形式、目に見えるエアロゾルによってもたらされるような視覚的刺激など)をもたらし得る。例えば、本開示のエアロゾル生成部品のユーザは、喫煙者が従来の種類の喫煙物品を使用するのと同じように、その部品を保持し使用し、その部品によって生成されたエアロゾルを吸入するためにその部品の一端で吸引し、選択された時間間隔で吹かしたりできる。
【0025】
システムは、一般に、いわゆる「電子タバコ」などのエアロゾル送達装置に関連する実施形態に関して本明細書に説明されているが、機構、構成要素、特徴および方法は、多くの異なる形態で具体化され、様々な物品に関連してもよいことを理解されたい。例えば、本明細書に提供される説明は、従来の喫煙物品(例えば、紙巻タバコ、葉巻、パイプなど)、非燃焼加熱式タバコ(heat-not-burn cigarette)、および本明細書に開示されたいずれかの製品のための関連するパッケージングの実施形態と組み合わせて使用され得る。したがって、本明細書に開示された機構、構成要素、特徴および方法の説明は、エアロゾル送達装置に関する実施形態に関して単なる例として論じられ、様々な他の製品および方法で具体化および使用され得ることを理解されたい。
【0026】
本開示のエアロゾル送達装置はまた、蒸気発生物品または薬剤送達物品として特徴付けることができる。したがって、そのような物品または装置は、吸入可能な形態または状態で、1つ以上の物質(例えば、香味および/または薬学的有効成分)を提供するように適合されることができる。例えば、吸入可能な物質は、実質的に蒸気の形態(すなわち、その臨界点よりも低い温度で気相にある物質)であり得る。あるいは、吸入可能な物質は、エアロゾルの形態(すなわち、気体中の微細固体粒子または液滴の懸濁)であり得る。分かりやすくするために、本明細書で使用される用語「エアロゾル」は、目に見えるかどうか、また煙状であると見なされ得る形態であるかどうかに関わりなく、人間の吸入に適した形態または種類の蒸気、気体およびエアロゾルを含むことを意味する。
【0027】
本開示のエアロゾル送達装置は、使用時に、従来の種類の喫煙物品(例えば、タバコを点火し、吸入することによって使用される紙巻タバコ、葉巻またはパイプ)を使用するときに個人によって使用される多くの物理的アクションを受け得る。例えば、本開示のエアロゾル送達装置のユーザは、従来の種類の喫煙物品に大いに似たその物品を保持し、その物品によって発生されたエアロゾルを吸入するためにその物品の一端で吸引し、選択された時間間隔吹かしたりできる。
【0028】
本開示のエアロゾル送達装置は、一般に、ハウジングと呼ばれ得る外側本体またはシェル内に設けられたいくつかの構成要素を含む。外側本体またはシェルの全体的な設計は変更可能であり、エアロゾル送達装置の全体的な寸法および形状を画定することができる外側本体の形式または構成は変更可能である。典型的には、紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似する細長い本体が、単一の一体型のハウジングから形成されてもよいか、細長いハウジングが、2つ以上の分離可能な本体から形成されてもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、形状が実質的に管状であり得る細長いシェルまたは本体を含むことができ、それゆえ、従来の紙巻タバコまたは葉巻の形状に類似し得る。一例では、エアロゾル送達装置のあらゆる構成要素が、1つのハウジング内に収容される。あるいは、エアロゾル送達装置は、接合される、および分離可能である、2つ以上のハウジングを含むことができる。例えば、エアロゾル送達装置は、1つ以上の再使用可能な構成要素(例えば、再充電可能な電池および/または再充電可能なスーパーキャパシタなどの蓄電池、およびその物品の動作を制御するための様々な電子機器)を収容するハウジングを含む制御本体を一端に有し、他端においては、そこへ取り外し可能に連結可能な、使い捨て部分(例えば、使い捨て可能な香味含有カートリッジ)を収容する外側本体またはシェルを有することができる。単一ハウジングタイプのユニット内または複数部品の分離可能ハウジングタイプのユニット内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、本明細書に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の設計と構成要素の配置とを理解することができる。
【0029】
本開示のエアロゾル送達装置は、最も好ましくは、電源(すなわち、電気的なパワー源)、少なくとも1つの制御構成要素(例えば、電源から物品の他の構成要素への電流の流れを制御することなどによって、発熱のための電力を作動、制御、調整および停止するための手段(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ))、ヒータまたは発熱部材(例えば、電気抵抗加熱要素または他の構成要素)もしくは、単独であるいは1つ以上のさらなる要素と組み合わせて、一般に「噴霧器」と呼ばれ得る振動する圧電性メッシュ、エアロゾル前駆体組成物(例えば、「スモークジュース(smoke juice)」、「e-リキッド(e-liquid)」および「e-ジュース(e-juice)」と一般に呼ばれる成分など、一般に、十分な熱を加えるとエアロゾルを生じることができる液体)、およびエアロゾル吸入のためにエアロゾル送達装置での吸引を可能にするマウスエンド領域または先端(例えば、生成されたエアロゾルが吸入時に引き出され得るような、物品を通る画定された空気流路)の何らかの組合せを含む。
【0030】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素の位置合わせは変更可能である。特定の実施形態では、エアロゾル前駆体組成物は、ユーザの口に近接して配置されるように構成され得るエアロゾル送達装置の端部の近くに配置されて、ユーザへのエアロゾル送達を最大にすることができる。ただし、他の構成は除外されない。一般に、加熱要素は、エアロゾル前駆体組成物の十分に近くに配置されて、加熱要素からの熱がエアロゾル前駆体(ならびに、同様に、ユーザへの送達のために提供され得る1つ以上の香味料、薬剤など)を揮発させるようにし、ユーザへの送達のためのエアロゾルを形成することができる。加熱要素がエアロゾル前駆体組成物を加熱すると、消費者による吸入に適した物理的形態でエアロゾルが形成、放出または生成される。前述の用語は、放出する(release)、放出する(releasing)、放出する(releases)または放出された(released)への言及が、形成するまたは生成する(form or generate)、形成するまたは生成する(forming or generating)、形成するまたは生成する(forms or generates)および形成されたまたは生成された(formed or generated)を含むように言い換え可能であることを意味することに留意すべきである。具体的には、吸入可能な物質は、蒸気もしくはエアロゾルまたはそれらの混合物の形態で放出され、このような用語も、別段の定めがない限り、本明細書では言い換え可能に使用される。
【0031】
上述したように、エアロゾル送達装置は、電池または他の電源を組み込んで、ヒータの電力供給、制御システムの電力供給、インディケータの電力供給などのように、エアロゾル送達装置に様々な機能を提供するのに十分な電流を提供してもよい。電源は様々な実施形態をとることができる。好ましくは、電源は、加熱要素を急速に加熱するのに十分な電力を送達してエアロゾル形成を提供することができ、エアロゾル送達装置に、所望の持続時間にわたり使用を通して電力を供給することができる。電源は、好ましくは、エアロゾル送達装置を容易に取り扱うことができるように、エアロゾル送達装置内に都合よく適合するような大きさである。さらに、好ましい電源は、望ましい喫煙経験を損なわないように十分に軽量である。
【0032】
本開示のエアロゾル送達装置内の構成要素のさらに具体的な形式、構成および配置は、以下に提供されるさらなる開示に照らして明らかになるであろう。さらに、市販の電子エアロゾル送達装置を考慮して、様々なエアロゾル送達装置の構成要素の選択および配置を理解することができる。本開示のエアロゾル送達装置ならびに市販の電子エアロゾル送達装置内の構成要素の形式、構成および配置に関する追加の情報は、参照により本明細書に組み込まれる2016年10月12日に出願されたSurらの米国特許出願番号第15/291,771号明細書に見出され得る。
【0033】
図1は、本開示の様々な例示的な実施形態による、制御本体102およびカートリッジ104を含むエアロゾル送達装置100の側面図を示す。具体的には、図1は、互いに連結された制御本体およびカートリッジを示す。制御本体およびカートリッジは、機能的な関係で着脱可能に位置合わせされてもよい。様々な機構がカートリッジを制御本体に接続して、ねじ係合、圧入係合、締まり嵌め、磁気係合などをもたらしてもよい。いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジおよび制御本体が組み立てられた構成にあるとき、エアロゾル送達装置は、実質的に棒状、実質的に管状または実質的に円筒形状であってよい。エアロゾル送達装置はまた、実質的に長方形、菱形または三角形の断面、多面的形状などであってよく、そのうちの一部は、扁平型電池を含む電源など、実質的に扁平または薄膜の電源との優れた適合性がもたらされ得る。
【0034】
制御本体102およびカートリッジ104は、いくつかの異なる材料のうちのいずれかから形成され得る別個のそれぞれのハウジングまたは外側本体を含んでもよい。ハウジングは、任意の好適な構造的に安定した材料から形成されてもよい。いくつかの例では、ハウジングは、ステンレス鋼、アルミニウムなどのような金属または合金から形成されてもよい。他の好適な材料は、様々なプラスチック(例えば、ポリカーボネート)、プラスチック上の金属めっき、セラミックなどを含む。
【0035】
いくつかの例示的な実施形態では、エアロゾル送達装置100の制御本体102またはカートリッジ104の一方または両方は、使い捨て可能であるか、再使用可能であると称され得る。例えば、制御本体は、交換可能な電池、再充電可能な電池(例えば再充電可能な薄膜固体電池)または再充電可能なスーパーコンデンサ、またはそれらの何らかの組み合わせを有してもよい。したがって、制御本体は、典型的な壁コンセントへの接続、自動車の充電器(すなわち、シガーソケット)への接続、ユニバーサルシリアルバス(USB)ケーブルもしくはコネクタなどを通したコンピュータへの接続、光電池(時に太陽電池と呼ばれる)、もしくは太陽電池のソーラーパネルへの接続、無線周波数(RF)への無線接続、誘導に基づく充電パッドへの無線接続またはRF-DCコンバータへの接続を含む任意の種類の再充電技術と組み合わされてもよい。さらに、いくつかの例示的な実施形態では、カートリッジは、参照により本明細書に組み込まれるChangらの米国特許第8,910,639号明細書に開示されているような使い捨てカートリッジを含んでもよい。
【0036】
図2は、いくつかの例示的な実施形態によるエアロゾル送達装置100をさらに具体的に示す。そこに示されている切欠図に見られるように、この場合もやはり、エアロゾル送達装置は、各々がいくつかのそれぞれの構成要素を含む制御本体102およびカートリッジ104を含むことができる。図2に示される構成要素は、制御本体およびカートリッジ内に存在してもよい構成要素の代表であり、本開示に包含される構成要素の範囲を限定することを意図するものではない。示されるように、例えば、制御本体は、制御構成要素208(例えば、個別に、またはマイクロコントローラの一部としてのマイクロプロセッサ)、流量センサ210、電源212および1つ以上の発光ダイオード(LED)214、量子ドット対応LEDなどを含むことができる制御本体シェル206から形成することができ、そのような構成要素は、可変に位置合わせすることができる。電源は、例えば、電池(使い捨てまたは再充電可能な)、再充電可能なスーパーキャパシタ、再充電可能な固体電池(SSB)、再充電可能なリチウムイオン電池(LiB)など、またはそれらの何らかの組合せを含んでもよい。好適な電源のいくつかの例は、参照により本明細書に組み込まれる2015年10月21日に出願されたSurらの米国特許出願番号第14/918,926号明細書に提供されている。好適な電源の他の例は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるHawesらの米国特許出願公開第2014/0283855号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2014/0014125号明細書、Nicholsらの米国特許出願公開第2013/0243410号明細書、Fernandoらの米国特許出願公開第2010/0313901号明細書およびFernandoらの米国特許出願公開第2009/0230117号明細書に提供されている。
【0037】
LED214は、エアロゾル送達装置100に備えられ得る好適な視覚的インディケータの一例であり得る。LED、量子ドット対応LEDなどの視覚的インディケータに加えて、またはそれらの代わりとして、音声的インディケータ(例えば、スピーカ)、触覚的インディケータ(例えば、振動モータ)などの他のインディケータを含めることができる。
【0038】
カートリッジ104は、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバ218を囲み、ヒータ222(時に加熱要素と呼ばれる)を含むカートリッジシェル216から形成することができる。様々な構成では、この構造はタンクと呼ばれてもよい。したがって、「カートリッジ」、「タンク」などの用語は、エアロゾル前駆体組成物のリザーバを囲み、ヒータを含むシェルまたは他のハウジングを指すために区別なく使用され得る。
【0039】
示されるように、いくつかの例では、リザーバ218は、リザーバハウジング内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物をヒータ222に吸い上げる(wick)か、そうでなければ輸送するように構成された液体輸送要素220と流体連通してもよい。いくつかの例では、弁が、リザーバとヒータとの間に配置され、リザーバからヒータに送られるか送達されるエアロゾル前駆体組成物の量を制御するように構成されてもよい。
【0040】
電流が印加されると熱を発生するように構成された様々な例の材料を使用して、ヒータ222を形成してもよい。これらの例のヒータは、ワイヤコイル、マイクロヒータなどのような抵抗加熱要素であってよい。加熱要素を形成してもよい材料の例は、カンタル(FeCrAl)、ニクロム、ステンレス鋼、二珪化モリブデン(MoSi)、珪化モリブデン(MoSi)、アルミニウムをドープした二珪化モリブデン(Mo(Si,Al))、黒鉛および黒鉛系材料(例えば、炭素系発泡体および糸)ならびにセラミック(例えば、正温度係数セラミックまたは負温度係数セラミック)を含む。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なヒータまたは加熱部材の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されるような装置に組み込まれることができる。
【0041】
形成されたエアロゾルをカートリッジ104から放出することを可能にするために、開口部224がカートリッジシェル216内に(例えば、マウスエンドに)存在してもよい。
【0042】
カートリッジ104はまた、集積回路、メモリ部品(例えば、EEPROM、フラッシュメモリ)、センサなどを含んでもよい1つ以上の電子的な構成要素226を含んでもよい。電子的な構成要素は、有線または無線手段によって、制御構成要素208および/または外部装置と通信するように構成されてもよい。電子的な構成要素は、カートリッジまたはその基部228内のどこに配置されてもよい。
【0043】
制御構成要素208および流量センサ210は別個に示されているが、制御構成要素および流量センサを含む様々な電子的な構成要素が、電子的な構成要素を支持し電気的に接続する電子プリント回路板(PCB)上で組み合わせられてもよいことを理解されたい。さらに、PCBは、PCBが制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行であり得るという点で、図1の図に対して水平に配置されてもよい。いくつかの例では、空気流量センサは、それが取り付けられ得るそれ自体のPCBまたは他の基部要素を含んでもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBが利用されてもよい。フレキシブルPCBは、実質的に管状の形状を含む様々な形状に構成されてもよい。いくつかの例では、フレキシブルPCBは、ヒータ基板と組み合わされるか、ヒータ基板上に積層されるか、ヒータ基板の一部または全部を形成してもよい。
【0044】
制御本体102およびカートリッジ104は、それらの間の流体係合を容易にするように構成された構成要素を含んでもよい。図2に示すように、制御本体は、内部にキャビティ232を有するカプラ230を含むことができる。カートリッジの基部228は、カプラと係合するように構成することができ、キャビティ内に嵌合するように構成された突起234を含むことができる。このような係合は、制御本体とカートリッジとの間の安定した接続を容易にするとともに、制御本体内の電源212および制御構成要素208とカートリッジ内のヒータ222との間の電気的接続を確立することができる。さらに、制御本体シェル206は、吸気口236を含むことができ、吸気口236はシェル内のノッチであってよく、ここでノッチはカプラに接続し、これが、カプラ周辺の周囲空気が通過してシェル内に入り、次いでカプラのキャビティ232を通過し、突起234を介してカートリッジ内に入ることを可能とする。
【0045】
本開示による有用なカプラおよび基部は、参照により本明細書に組み込まれるNovakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書に説明されている。例えば、図2に見られるように、カプラ230は、基部228の内周240とつがいになるように構成された外周238を画定してもよい。一例では、基部の内周は、カプラの外周の半径と実質的に等しいか、それよりもわずかに大きい半径を画定してもよい。さらに、カプラは、基部の内周に画定された1つ以上の凹部244と係合するように構成された1つ以上の凸部242を外周に画定してもよい。しかしながら、様々な他の例の構造、形状および構成要素を使用して、基部をカプラに連結してもよい。いくつかの例では、カートリッジ104の基部と制御本体102のカプラとの間の接続が実質的に恒久的であってよいのに対して、他の例では、それらの間の接続は解放可能であってもよく、例えば、制御本体が、使い捨ておよび/または再充填可能であってよい1つ以上の追加のカートリッジとともに再利用され得る。
【0046】
図2に示すリザーバ218は、本明細書に説明されるように、容器であってもよいし、繊維質リザーバであってもよい。例えば、この例では、リザーバは、カートリッジシェル216の内部を取り囲むチューブの形状に実質的に形成された不織繊維の1つ以上の層を含むことができる。リザーバ内にエアロゾル前駆体組成物を保持することができる。例えば、液体構成要素がリザーバによって吸着して保持されることができる。リザーバは、液体輸送要素220と流体接続することができる。この例では、液体輸送要素は、毛細管作用によって、金属ワイヤコイルの形態であるヒータ222に、リザーバ内に貯蔵されたエアロゾル前駆体組成物を輸送することができる。このように、ヒータは液体輸送要素を伴った加熱する配置にある。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されるような装置に、このようなリザーバおよび/または輸送要素を組み込むことができる。特に、以下にさらに説明されるような加熱部材と輸送要素との特定の組合せが、本明細書に説明されるような装置に組み込まれてもよい。
【0047】
いくつかの例では、マイクロ流体チップがリザーバ218に埋め込まれる場合もあり、リザーバから送達されるエアロゾル前駆体組成物の量および/または質量は、マイクロエレクトロメカニカルシステム(MEMS)技術に基づくものなどのマイクロポンプによって制御されてよい。ヒータ222は、2015年11月6日に提出されたDavis等に対する米国特許出願第14/934,763号明細書に説明されているように、芯(wick)またはエアロゾル前駆体組成物との物理的接触なしに、エアロゾル前駆体組成物の無線周波数誘導による加熱を実施するように構成されてよく、この特許は参照により組み込まれる。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の他の例示的な実施形態がさらに以下に説明され、本明細書に説明されるような装置に、このようなリザーバおよび/または輸送要素を組み込むことができる。特に、以下にさらに説明されるような加熱部材と輸送要素との特定の組合せが、本明細書に説明されるような装置に組み込まれてもよい。本開示によるエアロゾル送達装置に有用なリザーバおよび輸送要素の他の例示的な実施形態が以下でさらに説明されており、そのようなリザーバおよび/または輸送要素は、本明細書に説明されるような装置に組み込むことができる。詳細には、以下にさらに説明されるような加熱部材と輸送要素の特定の組み合わせは、本明細書に説明されるような装置に組み込まれてもよい。
【0048】
使用時に、ユーザがエアロゾル送達装置100で吸引すると、流量センサ210によって空気流が検出され、ヒータ222がアクティブ化してエアロゾル前駆体組成物の構成要素が気化される。エアロゾル送達装置のマウスエンドでの吸引により、周囲空気が吸気口236に入り、カプラ230内のキャビティ232と、基部228の突起234内の中央開口部とを通過する。カートリッジ104では、吸引された空気が形成された蒸気と組み合わさって、エアロゾルを形成する。エアロゾルは、ヒータから吹き飛ばされるか、吸入されるか、そうでなければ吸引され、エアロゾル送達装置のマウスエンド内の開口部224から出る。
【0049】
いくつかの例では、エアロゾル送達装置100は、いくつかの追加のソフトウェア制御機能を含んでもよい。例えば、エアロゾル送達装置は、電源入力、電源端子への負荷、および充電入力を検出するように構成された電源保護回路を含んでもよい。電源保護回路は、短絡保護、低電圧ロックアウトおよび/または過電圧充電保護、電池温度補償を含んでもよい。エアロゾル送達装置はまた、周囲温度測定のための構成要素を含んでもよく、その制御構成要素208は、充電開始前または充電中に、周囲温度が特定の温度(例えば、0℃)を下回るか、特定の温度(例えば、45℃)を超えた場合に、少なくとも1つの機能要素を制御して、(特にあらゆる電池の)電源充電を禁止するように構成されてもよい。
【0050】
追加または代替として、いくつかの例では、制御構成要素208は、ヒータ222の温度の測定に有用な埋め込み式のアナログ-デジタル変換器(ADC)を伴うマイクロプロセッサを含んでもよい。より具体的には、例えば、マイクロプロセッサは、ヒータに固定電流を流し、ヒータにわたる電圧を測定するようにプログラムされてもよい。マイクロプロセッサはこのとき、電流および電圧から、温度と共に変化するヒータの抵抗(R=V/I)を計算するように構成されてもよい。次いで、抵抗が使用されて、抵抗とヒータ材料の温度との間の既知の関係からヒータの温度が決定されてよい。この関係は、ルックアップテーブルなど、様々な様式で表現されてよい。
【0051】
電源212からの電力送達は、電力制御機構に従って、装置100を用いた各吹かしの経過にわたって変化してもよい。装置は、ユーザまたは構成要素(例えば、流量センサ210)の故障によって装置に連続的に吹かしを試みさせる場合に、制御構成要素208が、少なくとも1つの機能要素を制御して、いくらかの期間(例えば、4秒)後に自動的に吹かしを終了させてもよいように、「長期吹かし」安全タイマを含んでもよい。さらに、装置を用いた吹かしの間の時間は、ある期間(例えば、100秒)未満に制限されてもよい。ウォッチドッグ安全タイマは、エアロゾル送達装置上で実行されるその制御構成要素またはソフトウェアが不安定になり、適切な時間間隔(例えば、8秒)内にタイマにサービスしない場合、エアロゾル送達装置を自動的にリセットしてもよい。流量センサ210の欠陥、そうでなければ故障の場合には、不慮の加熱を防止するためにエアロゾル送達装置を恒久的にディセーブルするなどにより、さらなる安全保護が提供されてもよい。圧力センサが故障して、4秒の最大吹かし時間後に装置を停止させることなく連続的にアクティブ化させた場合には、吹かしリミットスイッチが装置を停止させてもよい。
【0052】
エアロゾル送達装置100は、(カートリッジ内のe-リキッド充填に照らして計算された利用可能な吹かしの数に基づいて)取り付けられたカートリッジについて定義された数の吹かしが達成されると、ヒータをロックアウトするように構成された吹かし追跡アルゴリズムを含んでもよい。エアロゾル送達装置は、スリープ、スタンバイまたは低電力モード機能を含んでもよく、それによって、定義された不使用期間の後に電力送達が自動的に遮断されてもよい。電源212のあらゆる充電/放電サイクルがその寿命にわたって制御構成要素208によって監視され得るという点で、追加の安全保護が提供されてもよい。電源が所定数(例えば、200回)の完全放電および完全再充電サイクルに相当するサイクルに達した後、電源は消耗されたと宣言され得、制御構成要素が少なくとも1つの機能要素を制御して、電源がさらに充電されるのを防いでもよい。
【0053】
本開示によるエアロゾル送達装置の様々な構成要素は、当該技術で説明され市販されている構成要素から選択することができる。本開示に従って使用されることができる電池の例は、参照により本明細書に組み込まれるPeckerarらの米国特許第9,484,155号明細書に説明されている。
【0054】
エアロゾル送達装置100は、エアロゾル生成が所望されたときに(例えば、使用中に吸引されたときに)、ヒータ222への電力の供給を制御するためのセンサ210もしくは別のセンサまたは検出器を組み込むことができる。そのため、例えば、使用中にエアロゾル送達装置で吸引されていないときにヒータへの給電をオフにし、吸引中にヒータによる熱の発生をアクティブ化させるかトリガするために給電をオンにする様式または方法が提供される。追加の代表的な種類の感知または検出機構、それらの構造および構成、それらの構成要素ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkel, Jr.の米国特許第5,261,424号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書およびFlickのPCT特許出願公開WO2010/003480に説明されている。
【0055】
エアロゾル送達装置100は、吸引中にヒータ222への電力量を制御するための制御構成要素208または別の制御機構を組み込むことが最も好ましい。代表的な種類の電子的な構成要素、それらの構造および構成、それらの特徴ならびにそれらの一般的な動作の方法は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるGerthらの米国特許第4,735,217号明細書、Brooksらの米国特許第4,947,874号明細書、McCaffertyらの米国特許第5,372,148号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Nguyenらの米国特許第7,040,314号明細書、Panの米国特許第8,205,622号明細書、Colletらの米国特許出願公開第8,881,737号明細書、Ampoliniらの米国特許第9,423,152号明細書、Fernandoらの米国特許第9,439,454号明細書およびHenryらの米国特許出願公開第2015/0257445号明細書に記載されている。
【0056】
エアロゾル前駆体を支持するための代表的な種類の基材、リザーバまたは他の構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNewtonの米国特許第8,528,569号明細書、Chapmanらの米国特許出願公開第2014/0261487号明細書、Davisらの米国特許出願公開第2015/0059780号明細書およびBlessらの米国特許出願公開第2015/0216232号明細書に説明されている。さらに、様々なウィッキング(wicking)材料ならびに特定の種類の電子タバコ内のそれらのウィッキング材料の構成および動作は、参照により本明細書に組み込まれるSearsらの米国特許第8,910,640号明細書に記載されている。
【0057】
蒸気前駆体組成物とも呼ばれるエアロゾル前駆体組成物は、例えば、多価アルコール(例えば、グリセリン、プロピレングリコールまたはそれらの混合物)、ニコチン、タバコ、タバコ抽出物および/または風味料を含む様々な構成要素を含んでもよい。代表的な種類のエアロゾル前駆体構成要素および製剤もまた、Robinsonらの米国特許第7,217,320号明細書、Chongらの米国特許第9,254,002号明細書、Collettらの米国特許第8,881,737号明細書、Zhengらの米国特許公開第2013/0008457号明細書、Lipowiczらの米国特許公開第2015/0020823号明細書およびKollerの米国特許公開第2015/0020830号明細書、ならびにBowenらのPCT特許出願公開WO2014/182736および2016年7月28日に出願されたWatsonらの米国特許出願番号第15/222,615号明細書に記載され、特徴付けられており、これらの開示は参照により本明細書に組み込まれる。使用されてもよい他のエアロゾル前駆体は、R.J.Reynolds Vapor CompanyによるVUSE(R)製品、Imperial Tobacco Group PLCによるBLU(TM)製品、Mistic EcigsによるMISTIC MENTHOL製品およびCN Creative Ltd.によるVYPE製品に組み込まれているエアロゾル前駆体を含む。Johnson Creek Enterprises LLCから入手可能な電子タバコ用のいわゆる「スモークジュース」も望ましい。
【0058】
エアロゾル前駆体とともに発泡性材料の実施形態を使用することができ、発泡性材料の実施形態は、例えば、参照により本明細書に組み込まれるHuntらの米国特許出願公開第2012/0055494号明細書に説明されている。さらに、発泡性材料の使用は、例えば、いずれも参照により本明細書に組み込まれるNiaziらの米国特許第4,639,368号明細書、Wehlingらの米国特許第5,178,878号明細書、Wehlingらの米国特許第5,223,264号明細書、Patherらの米国特許第6,974,590号明細書、Bergquistらの米国特許第7,381,667号明細書、Crawfordらの米国特許第8,424,541号明細書およびStricklandらの米国特許第8,627,828号明細書、ならびにSunらの米国特許第9,307,787号明細書、Brinkleyらの米国特許出願公開第2010/0018539号明細書およびJohnsonらのPCT特許出願公開WO97/06786に説明されている。エアロゾル前駆体組成物に含まれるタバコまたはタバコ由来の構成要素の説明を含む、エアロゾル前駆体組成物の実施形態に関する追加の説明は、いずれも2016年7月21日に出願され、いずれもDavisらの米国特許出願番号第15/216,582号明細書および米国特許出願番号第15/216,590号明細書に提供され、これらは参照により本明細書に組み込まれる。
【0059】
視覚的インディケータおよび関連部品、音声的インディケータ、触覚的インディケータなど、視覚的刺激をもたらす構成要素、またはインディケータの追加の代表的な種類がエアロゾル送達装置100に使用されてもよい。好適なLED部品の例ならびにそれらの構成および使用は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるSprinkelらの米国特許第5,154,192号明細書、Newtonの米国特許第8,499,766号明細書、Scatterdayの米国特許第8,539,959号明細書およびSearsらの米国特許第9,451,791号明細書に説明されている。
【0060】
本開示のエアロゾル送達装置に組み込むことができるさらに他の特徴、制御部または構成要素は、いずれも参照により本明細書に組み込まれるHarrisらの米国特許第5,967,148号明細書、Watkinsらの米国特許第5,934,289号明細書、Countsらの米国特許第5,954,979号明細書、Fleischhauerらの米国特許第6,040,560号明細書、Honの米国特許第8,365,742号明細書、Fernandoらの米国特許第8,402,976号明細書、Kataseの米国特許出願公開第2005/0016550号明細書、Fernandoらの米国特許第8,689,804号明細書、Tuckerらの米国特許出願公開第2013/0192623号明細書、Levenらの米国特許第9,427,022号明細書、Kimらの米国特許出願公開第2013/0180553号明細書、Sebastianらの米国特許出願公開第2014/0000638号明細書、Novakらの米国特許出願公開第2014/0261495号明細書およびDePianoらの米国特許第9,220,302号明細書に説明されている。
【0061】
上記のように、制御構成要素208は、いくつかの電子的な構成要素を含み、いくつかの例では、PCBから形成されてもよい。電子的な構成要素は、マイクロプロセッサまたはプロセッサコアおよびメモリを含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、統合されたプロセッサコアおよびメモリを有するマイクロコントローラを含んでもよく、1つ以上の統合された入力/出力周辺機器をさらに含んでもよい。いくつかの例では、制御構成要素は、1つ以上のネットワーク、コンピューティングデバイスまたは他の適切にイネーブルされた装置との無線通信を可能にするために通信インターフェース246に連結されてもよい。好適な通信インターフェースの例は、Marionらの米国特許出願公開第2016/0261020号明細書に開示されており、その内容は参照により本明細書に組み込まれる。好適な通信インターフェースの別の例は、Texas Instruments製のCC3200シングルチップワイヤレスマイクロコントローラユニット(MCU)である。また、エアロゾル送達装置が無線通信するように構成されてもよい好適な様式の例は、Ampoliniらの米国特許出願公開第2016/0007651号明細書およびHenry,Jr.らの米国特許出願公開第2016/0219933号明細書に開示されており、その各々は参照により本明細書に組み込まれる。
【0062】
いくつかの例示的な実施形態によれば、流量センサ210は、周囲大気圧とエアロゾル送達装置100の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成される。センサは、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成されており、制御構成要素208(例えば、マイクロプロセッサ)は、対応する電気信号を受信するように構成されている。いくつかの例では、制御構成要素は、センサからの対応する電気信号のうちの、所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、エアロゾル送達装置の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号がマイクロプロセッサをアクティブモードで動作させるのを阻止する。また、いくつかの例では、センサおよび制御構成要素のうちの少なくともマイクロプロセッサは、防水材料にポッティングされ、それによりセンサおよびマイクロプロセッサを防水性にする、あるいは、水、エアロゾル前駆体組成物、またはエアロゾル前駆体組成物の気化した構成要素に耐性があるようにする。
【0063】
いくつかの例では、流量センサ210は、複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、制御構成要素208(例えば、マイクロプロセッサ)は、センサの周波数モードを選択し、それにより制御するように構成される。これらの例では、複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含む。第1の周波数モードは、第2の周波数モードに対して、センサによる電力消費がより少なく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある。また、第2の周波数モードは、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数にある。
【0064】
上で説明された差圧センサを含む例では、制御構成要素208は、差圧が少なくとも閾値差圧である場合にのみアクティブモードで動作するように構成される。アクティブモードにおいて、制御構成要素は、ヒータ222(加熱要素)を制御して、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように構成される。いくつかの例では、制御構成要素は、より大きな差圧ではより多くの構成要素が気化され、より小さい差圧(閾値差圧以上)ではより少ない構成要素が気化されるように、差圧に比例してエアロゾル前駆体組成の構成要素を気化させるようにヒータを制御するように構成される。
【0065】
いくつかの例では、センサ210は、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである。いくつかの例では、センサは、異なる方向におけるセンサへの圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである。適切なMEMSベースのセンサの例は、Murata ManufacturingのZPAシリーズMEMS大気圧センサを含む。
【0066】
物品(複数可)の使用の前述の説明は、本明細書で提供されるさらなる開示に照らして当業者にとって明らかであり得るわずかな修正を通して、本明細書で説明される様々な例示的な実施形態に適用することができる。しかしながら、上記の使用の説明は、物品の使用を限定することが意図されるものではなく、本開示の、開示の全ての必要な要件を満たすために提供されている。図1および図2に示した物品に示されている、またはそうではない方法で上で説明されているような要素のいずれも、本開示によるエアロゾル送達装置に含めることができる。
【0067】
本明細書に記載された開示の多くの修正形態および他の実施形態は、前述の説明および関連する図面に提示された教示の恩恵を受けて、本開示が関係する当業者が思い浮かべるであろう。したがって、本開示は開示された特定の実施形態に限定されるものではないこと、ならびに修正形態および他の実施形態は添付の特許請求の範囲内に含まれることが意図されていることを理解されたい。さらに、前述の説明および関連する図面は、要素および/または機能の特定の例示的な組み合わせの文脈で例示的な実施形態を説明しているが、添付の特許請求の範囲から逸脱することなく、代替の実施形態によって要素および/または機能の異なる組み合わせが提供され得ることを理解されたい。これに関して、例えば、添付の特許請求の範囲の一部に記載されているように、明示的に上述されたもの以外の要素および/または機能の様々な組み合わせも企図されている。本明細書では特定の用語が使用されているが、それらは一般的で説明的な意味でのみ使用されており、限定の目的では使用されていない。
図1
図2
【手続補正書】
【提出日】2023-08-28
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結されるか、連結可能な制御本体であって、制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に
プリント回路板(PCB)と、
PCB上でサポートされ、電気的に接続される制御構成要素であって、制御構成要素は、マイクロコントローラおよび1つ以上の入力および/または出力周辺機器を備え、マイクロコントローラは、統合されたプロセッサコアおよびメモリを備える、制御構成要素と、
周囲大気圧と、制御本体の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたPCB上のセンサとを備え、
カートリッジは、
1つ以上の電子的な構成要素を備え、
1つ以上の電子的な構成要素は、集積回路およびメモリ構成要素を備える、制御本体。
【請求項2】
PCBは、制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行である、請求項1に記載の制御本体。
【請求項3】
センサは、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成される、請求項1に記載の制御本体。
【請求項4】
制御構成要素は、センサからの対応する電気信号のうち所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、差圧が少なくとも閾値差圧であるときのみ、制御本体の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号が制御構成要素をアクティブモードで動作させるのを阻止する、請求項1に記載の制御本体。
【請求項5】
センサは、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、請求項1に記載の制御本体。
【請求項6】
センサは、異なる方向におけるセンサ上の圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、請求項1に記載の制御本体。
【請求項7】
センサは、複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、制御構成要素は、センサの周波数モードを選択して制御するように構成され、
複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、請求項1に記載の制御本体。
【請求項8】
カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを備え、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように制御可能な加熱要素を装備し、制御本体がカートリッジに連結されているときに、制御構成要素が、加熱要素およびセンサに連結される、請求項1に記載の制御本体。
【請求項9】
アクティブモードでの制御構成要素は、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように加熱要素を制御するように構成され、アクティブモードは、差圧が少なくとも閾値差圧であるときのみである、請求項8に記載の制御本体。
【請求項10】
制御構成要素は、通信インタフェースに連結されて、1つ以上のネットワークまたはコンピューティングデバイスと無線通信を可能にする、請求項1に記載の制御本体。
【請求項11】
メモリ構成要素は、フラッシュメモリを備える、請求項1に記載の制御本体。
【請求項12】
1つ以上の電子的な構成要素は、有線手段によって制御構成要素と通信するよう構成される、請求項1に記載の制御本体。
【手続補正書】
【提出日】2023-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル送達装置を形成するためにカートリッジと連結されるか、連結可能な制御本体であって、制御本体は、
ハウジングと、ハウジング内に
プリント回路板(PCB)と、
PCB上でサポートされ、電気的に接続される制御構成要素であって、制御構成要素は、マイクロコントローラおよび1つ以上の入力および/または出力周辺機器を備え、マイクロコントローラは、統合されたプロセッサコアおよびメモリを備える、制御構成要素と、
周囲大気圧と、制御本体の少なくとも一部を通る空気流によって引き起こされる圧力との差圧の測定値を発生するように構成されたPCB上のセンサとを備え、
カートリッジは、
1つ以上の電子的な構成要素を備え、
1つ以上の電子的な構成要素は、集積回路およびメモリ構成要素を備える、制御本体。
【請求項2】
PCBは、制御本体の中心軸に対して長さ方向に平行である、請求項1に記載の制御本体。
【請求項3】
センサは、差圧の測定値を対応する電気信号に変換するように構成される、請求項1に記載の制御本体。
【請求項4】
制御構成要素は、センサからの対応する電気信号のうち所定の周波数のみを有する電気信号に応答して、差圧が少なくとも閾値差圧であるときのみ、制御本体の外部のデバイスからの他の周波数を有する電気信号が制御構成要素をアクティブモードで動作させるのを阻止する、請求項3に記載の制御本体。
【請求項5】
センサは、微小電気機械システムベース(MEMSベース)のセンサである、請求項1に記載の制御本体。
【請求項6】
センサは、異なる方向におけるセンサ上の圧力に基づいて差圧の測定値を発生するように構成された多方向電気機械圧力センサである、請求項1に記載の制御本体。
【請求項7】
センサは、複数の周波数モードから選択可能な周波数モードで動作可能であり、制御構成要素は、センサの周波数モードを選択して制御するように構成され、
複数の周波数モードは、第1の周波数モードと、第2の周波数モードとを含み、センサによる電力消費がより大きく、測定値の分解能がより高い、より低い周波数での第2の周波数モードに対して、第1の周波数モードは、センサによる電力消費がより小さく、測定値の分解能がより低い、より高い周波数にある、請求項1に記載の制御本体。
【請求項8】
カートリッジは、エアロゾル前駆体組成物を保持するように構成されたリザーバを備え、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように制御可能な加熱要素を装備し、制御本体がカートリッジに連結されているときに、制御構成要素が、加熱要素およびセンサに連結される、請求項1に記載の制御本体。
【請求項9】
アクティブモードでの制御構成要素は、エアロゾル前駆体組成物の構成要素をアクティブ化し気化させるように加熱要素を制御するように構成され、アクティブモードは、差圧が少なくとも閾値差圧であるときのみである、請求項8に記載の制御本体。
【請求項10】
制御構成要素は、通信インタフェースに連結されて、1つ以上のネットワークまたはコンピューティングデバイスと無線通信を可能にする、請求項1に記載の制御本体。
【請求項11】
メモリ構成要素は、フラッシュメモリを備える、請求項1に記載の制御本体。
【請求項12】
1つ以上の電子的な構成要素は、有線手段によって制御構成要素と通信するよう構成される、請求項1に記載の制御本体。
【外国語明細書】