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特開2023-159161改善された乗り心地の風防を備える乗車可能なサドルビークル
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159161
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】改善された乗り心地の風防を備える乗車可能なサドルビークル
(51)【国際特許分類】
   B62J 17/10 20200101AFI20231024BHJP
   B62J 17/04 20060101ALI20231024BHJP
   B62J 23/00 20060101ALN20231024BHJP
【FI】
B62J17/10
B62J17/04
B62J23/00 A
【審査請求】有
【請求項の数】1
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023127033
(22)【出願日】2023-08-03
(62)【分割の表示】P 2020543509の分割
【原出願日】2019-05-29
(31)【優先権主張番号】102018000005861
(32)【優先日】2018-05-30
(33)【優先権主張国・地域又は機関】IT
(71)【出願人】
【識別番号】512185877
【氏名又は名称】ピアッジオ・エ・チ・ソチエタ・ペル・アツィオーニ
【氏名又は名称原語表記】PIAGGIO & C. S.P.A.
【住所又は居所原語表記】Viale Rinaldo Piaggio, 25, I-56025 Pontedera, PI,Italy
(74)【代理人】
【識別番号】100106518
【弁理士】
【氏名又は名称】松谷 道子
(74)【代理人】
【識別番号】100131808
【弁理士】
【氏名又は名称】柳橋 泰雄
(72)【発明者】
【氏名】フェデリコ・カミナーティ
(57)【要約】      (修正有)
【課題】高速時の空気の乱流を、少なくとも部分的に減らすことができる風防を備える乗車可能なサドルビークルを提供する。
【解決手段】乗車可能なサドルビークル1が記載されている。前記ビークルは、前記ビークルのフロント部2と、前記フロント部に固定されている風防3とを備える。前記フロント部と前記風防は、空気を運ぶためのダクト4を形成するように構成されて、また前記ビークルの動作の間、空気の流れにより通過されるように構成されている。前記ダクトは、前記空気の流れを前記ダクトに向けるように構成されている入口5と、前記ダクトから前記空気の流れの流出ができるように構成されている出口6とを備える。前記入口と前記出口は、それぞれ、インレットセクション5Aとアウトレットセクション6Aを有する。前記インレットセクションは前記アウトレットセクションより大きい。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車可能なサドルビークル(1)であって、
前記ビークルのフロント部(2)と、前記フロント部(2)に固定されている風防(3)とを備えており、
前記フロント部(2)と前記風防(3)は、空気を運ぶためのダクト(4)を形成するように構成されて、また前記ビークル(1)の動作の間、空気の流れ(F1)により通過されるように構成されており、
前記ダクト(4)は、前記空気の流れ(F1)を前記ダクト(4)に向けるように構成されている入口(5)と、前記ダクト(4)から前記空気の流れ(F1)の流出ができるように構成されている出口(6)とを備えており、
前記入口(5)と前記出口(6)は、それぞれ、インレットセクション(5A)とアウトレットセクション(6A)を有しており、
前記インレットセクション(5A)は前記アウトレットセクション(6A)より大きく、
前記風防(3)は、前記フロント部(2)に対向する内側面(3A)、対向する外側面(3B)、下端部(3C)、対向する上端部(3D)、及び前記下端部(3C)と前記上端部(3D)に繋がる1対の側端部(3E,3F)を備えており、
前記入口(5)は、前記風防(3)の前記下端部(3C)により少なくとも部分的に形成されており、
前記ビークル(1)の前記フロント部(2)は、前記風防(3)が固定されている2つの突出固定支持部(7,8)を備えており、
前記ダクト(4)は、前記フロント部(2)の近傍の底部において、前記風防(3)の前記内側面(3A)の近傍の頂部において、また前記突出固定支持部(7,8)の近傍の側部において形成されている、ことを特徴とするビークル(1)。
【請求項2】
前記ダクト(4)は、前記入口(5)から前記出口(6)に向かう方向に集中するダクトであることを特徴とする、請求項1に記載のビークル(1)。
【請求項3】
前記ダクト(4)は、前記アウトレットセクション(6A)から前記風防(3)の前記内側面(3A)に向けて、上方向、接線方向、又は実質的に接線方向に流出する前記空気の流れ(F1)を運ぶように構成されていることを特徴とする、請求項1又は2に記載のビークル(1)。
【請求項4】
前記突出固定支持部(7,8)は、互いに平行に、又は前記入口(5)から前記出口(6)に向けて分岐するように配置されていることを特徴とする、請求項1に記載のビークル(1)。
【請求項5】
前記突出固定支持部(7,8)は、前記空気の流れ(F1)を、すべて又は実質的にすべての前記風防(3)の前記上端部(3D)に向けて運ぶように互いに分岐することを特徴とする、請求項4に記載のビークル(1)。
【請求項6】
前記突出固定支持部(7,8)は、それぞれ、前記入口(5)に近いフロント部(7B,8B)を有しており、
前記入口(5)は、前記空気の流れ(F1)を移動させるためのチャンネルを形成するように成形されることを特徴とする、請求項1~5のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項7】
前記ビークル(1)は、1対のハンドル(10,11)を含むハンドルバー(9)を備えており、
前記突出固定支持部(7,8)のそれぞれの前記フロント部(7B,8B)は、前記空気の流れ(F1)の一部が前記ハンドル(10,11)に向かうように、前記風防(3)の前記内側面(3A)から予め決められた距離に配置されていることを特徴とする、請求項6に記載のビークル(1)。
【請求項8】
前記ビークルの前記フロント部(2)は、フロントシールドの一部であり、前記ビークル(1)のフロント側の少なくとも一部を覆うように構成されており、
前記突出固定支持部(7,8)及び前記フロント部(2)は、一体成形で互いに接続していることを特徴とする、請求項1~7のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項9】
前記風防(3)の前記側端部(3E,3F)は、1対のハンドガードを少なくとも部分的に形成するように、横方向に成形されていることを特徴とする、請求項1~8のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項10】
前記風防(3)は、前記下端部(3C)から前記風防(3)の前記上端部(3D)に向けて伸びる1対の長手方向の補強折り目(12,13)を備えることを特徴とする、請求項1~9のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項11】
前記入口(5)と前記出口(6)は、前記ビークルの前記フロント部(2)に対して、また前記風防(3)に対して中央に配置されていることを特徴とする、請求項1~10のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項12】
前記風防(3)の前記下端部(3C)は、前記空気の流れ(F1)を前記ダクト(4)の前記インレットセクション(5A)に向けて集中させるように成形されていることを特徴とする、請求項1~11のいずれかに記載のビークル(1)。
【請求項13】
前記ビークルはバイク(1)であることを特徴とする、請求項1~12のいずれかに記載のビークル(1)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、乗車可能なサドルビークル、例えばバイクの技術分野、特に風防を備える乗車可能なサドルビークルに関する。
【背景技術】
【0002】
少なくとも部分的に、風、雨、及び大気の物質からドライバを守るため、乗車可能なサドルビークル、特にバイク又はスクータに風防を備えることが知られている。一般的に、風防は、乗車可能なサドルビークルのフロントシールド、特にフロントシールドの上部に固定されている。
【0003】
背景技術の乗車可能なサドルビークルにおいて、ビークルの動作の間、特に高速のとき、風防により正面向きに妨げられて、且つ逸れる空気が、ドライバのヘルメットに向かう空気の乱流を生じる欠点がある。この空気の乱流は、風防の後縁の上部から始まる。また、空気の乱流は、ヘルメットに力を与えて、且つ騒音源になるため、乗り心地に悪影響を及ぼす。
【0004】
本明細書の目的は、上記の欠点を解決する、又は少なくとも部分的に減らすことができる風防を備える乗車可能なサドルビークルを製造することである。
【0005】
この目的と他の目的は、請求項1に記載のサドルビークルにより達成される。上記ビークルの好ましく、また有利な実施形態は、添付の従属請求項に記載されている。
【0006】
本発明は、以下の段落と共に記載されている添付図面に関する説明により、また決して限定することなく、以下の特定の実施形態の詳細な記述から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1図1は、フロント部及びビークルのフロント部に固定されている風防を備える乗車可能なサドルビークルの説明により、限定することなく、実施形態の不等角投影図を示す。
【0008】
図2図2は、図1のビークルの正面図を示す。
【0009】
図3図3は、図1のビークル及びこのビークルのドライバの側面図を示す。
【0010】
図4図4は、図1のビークルの一部及び風防の斜視図を示す。
【0011】
図5図5は、ビークルの支配的な長手方向の伸長部の軸に沿う、図1のビークルの一部及び風防の側面の断面図を示す。
【0012】
図6図6は、図1のビークルの平面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0013】
本発明の1つ以上の実施形態の以下の説明は、添付図面に関する。図面の同じ参照符号は、同じ又は同様の要素を識別する。図面は、必ずしも同じ大きさで示す必要はない。また、以下の詳細な説明は、本発明自体を限定するものとみなしてはならない。本発明の目的は、添付されている請求項により定まる。一部の特徴又は解決手段が互いに代替であることを明確に示さないとき、又は2つ以上の特徴又は実施形態が互いに両立しないことが以下の説明から明確でないとき、以下に説明する解決手段の技術的詳細、構造、又は特徴は、いずれかの方法において、互いに組み合わせられ得る。
【0014】
以下の説明において、「上」、「下」、又は同様の用語は、他に示さないとき、通常の使用条件におけるバイク1を参照して示す。この使用条件において、バイクは垂直位置にある。
【0015】
本明細書の目的に対して、「風防」という用語は、一般的に、例えば「風防フェアリング」を備えるように意味することが記載されている。この「風防フェアリング」は、共通の風防に対して通常小さく、また共通の風防が設計される速度に対してより大きな速度において、空気の圧力に耐えるように構成されている。
【0016】
添付図面1~6は、乗車可能なサドルビークル1の実施形態を示す。ビークル1はバイク1、特にスクータ1である。特に、図示する例は、バイク1の実施形態を示す。このバイク1は、いずれかの限定を導入することなく、2つの操舵可能なフロントホイール101,102及び1つのリアホイール103を備える3輪バイク又は三輪車の形態をとる。
【0017】
本明細書において、以下、参照は、一般的な乗車可能なサドルビークル1に対して形成されて、バイク1として簡単に示す。以下の説明は、一般的に、いずれかの種類のビークル1に適用できる。
このビークル1は、
支持構造、
支持構造に直接的又は間接的に拘束される少なくとも2つのホイール101,103、
支持構造に拘束されて、且つ2つのホイール101,103の少なくとも一方と動作可能に接続している、例えば熱、電気、又はハイブリッドのトラクションモータ、
及び支持構造に固定されている乗車可能なサドル104を備える。
すなわち、本明細書の教示は、2個、3個、又は4個以上のホイールを有するすべての乗車可能なサドルビークルに一般的に適用可能であることに注目すべきである。風防は、このサドルビークル、例えば限定することなく、バイク、モペッド、スクータ、全地形対応車(ATV)などに取り付けられ得る。
【0018】
バイク1は、フロント部2及びフロント部2に固定されている風防3を備える。フロント部2は、好ましくは、バイク1のボディの一部であり、より好ましくは、バイク1の上述のフロントシールドの一部である。フロントシールドは、知られているように、バイク1のフロント側の少なくとも一部を覆うように構成されている。好ましい実施形態によれば、風防3は、フロント部2に対向する内側面3A、対向する外側面3B、下端部3C、対向する上端部3D、及び上記下端部3Cと上記上端部3Dにそれぞれ繋がる1対の側端部3E,3Fを備える。風防3は、好ましくは取り付けねじ14(図4)、例えば4つの取り付けねじ14により取り外しできるように、フロント部2に固定されている。特に、風防3は、予め決められた傾斜を有するように、フロント部2に固定されている。すなわち、バイク1は、様々な位置における風防3の傾斜を調整するための要素を備えない。フロント部2と風防3は、空気を運ぶためのダクト4を形成するように構成されて、またバイク1の動作の間、空気の流れF1(図3の線、及び図5の矢印により、空気の流れF1を示す。)により通過されるように構成されている。ダクト4は、特に、空気の流れF1をダクト4に向けるように構成されている入口5を備える。また、ダクト4は、ダクト4自体から空気の流れF1の流出ができるように構成されている出口6を備える。好ましくは、入口5と出口6は、バイク1のフロント部2に対して、また風防3に対して中央に配置されている。入口5は、風防3の上記下端部3Cにより少なくとも部分的に形成されている。入口5と出口6は、それぞれ、インレットセクション5Aとアウトレットセクション6Aを有する。特に、インレットセクション5Aはアウトレットセクション6Aより大きい。適当な実施形態によれば、風防3の下端部3Cは、空気の流れF1をダクト4のインレットセクション5Aに向けて集中させるように成形されている。「ダクト」という用語は、ダクト4を定めるために用いられて、一般的に示すことに注目すべきである。すなわち、ダクト4は、空気の流れF1の支配的な部分を向けるように構成されているチャネリングである。この空気の流れF1は、入口5を通して入る。すなわち、ダクト4は、必ずしも、流れF1の支配的な方向に対して垂直な方向に係る完全に密封したダクトではない。したがって、空気の流れF1の一部は、例えば、空気の流れF1の一部が通過し得る空間がある場合、ダクト4から横方向に漏れる。ダクト4の一部、特にインレットセクション5Aとアウトレットセクション6Aを定めるために用いられる「セクション」という用語がダクト4の通過領域を意味することに注目すべきである。この通過領域は、空気の流れF1の支配的な方向に対して垂直である。好ましくは、インレットセクション5Aは自由なセクション、すなわちグリッド又は他の要素がない通過領域である。この通過領域は、空気の流れF1の負荷損失を妨げる、又は定め得る。好ましくは、アウトレットセクション6Aも自由なセクションである。
【0019】
好ましい実施形態によれば、ダクト4は集中ダクト4である。特に、ダクト4は、図4の矢印V1により示す、入口5から出口6に向かう方向に集中する。
【0020】
上記ダクトに集中するように、アウトレットセクション6Aよりも大きなインレットセクション5Aを有するダクト4を与えること、好ましくはダクト4を形成することにより、空気の流れF1を加速できることに注目すべきである。したがって、空気の流れF1は、空気の流れF2(図3)を逸らすことができる。この空気の流れF2は、後縁、すなわち風防3の上端部3Dにおいて、流れF2の流線が風防3に対して付着するように、風防3の外側面3Bに重なる。これにより、有利であるように、バイク1の運転の間、ドライバC1のヘルメットH1における乱流、推進効果、及び好ましくない騒音を減らして、高速、例えば約90km/h以上のときの乗り心地を大幅に改善することができる。
【0021】
好ましい実施形態によれば、ダクト4は、アウトレットセクション6Aから風防3の内側面3Aに向けて、上方向、接線方向、又は実質的に接線方向に流出する空気の流れF1を運ぶように構成されている。これにより、有利であるように、空気の流れF2の上方向のずれができて、ドライバC1のヘルメットH1における乱流の低減効果を向上する。
【0022】
好ましい実施形態によれば、バイク1のフロント部2は、風防3が固定されている2つの突出固定支持部7,8を備える。特に、ダクト4は、フロント部2の近傍の底部において、風防3の内側面3Aの近傍の頂部において、また突出固定支持部7,8の近傍の側部において形成されている。好ましくは、突出固定支持部7,8は互いに平行に配置されている。代替として、突出固定支持部7,8は、方向V1において分岐するように、特に方向V1に対して横方向に分岐するように配置され得る。この場合、好ましくは、突出固定支持部7,8は、空気の流れF1を、すべて又は実質的にすべての風防3の上端部3Dに向けて運ぶように互いに分岐する。これにより、有利であるように、出口6からドライバC1のヘルメットH1に向けて流出する空気の流れF1を一様に分布させて、また結果として生じる乗り心地に対する好ましい効果と共に、ヘルメットH1自体に対する推力を一様に分布させることができる。
【0023】
実施形態によれば、突出固定支持部7,8は、それぞれ、入口5に近いフロント部7B,8Bを有する。この入口5は、空気の流れF1を移動させるためのチャンネルを形成するように成形される。実施形態によれば、突出固定支持部7,8のそれぞれのフロント部7B,8Bは、空気の流れF1の一部がバイク1のハンドルバー9の1対のハンドル10,11に向かうように、風防3の内側面3Aから予め決められた距離に配置されている。したがって、空気の流れF1の一部が、空気の流れを逸らすことにより、風防3の内側面3Aと突出固定支持部7,8のフロント部7B,8Bとの間を移動し得る。この空気の流れは、ドライバC1の手と前腕に悪影響を及ぼす領域内の乱流を減らすように、流れF2に対する横方向において、風防3の外側面3Bに重なる。したがって、バイク1の乗り心地はさらに改善する。
【0024】
好ましい実施形態によれば、上述のように、バイク1のフロント部2はバイク1のフロントシールドの一部である。また、突出固定支持部7,8とフロント部2は一体成形で互いに接続している。すなわち、突出固定支持部7,8とフロント部2は、好ましくは、一体成形で形成されている。これにより、便宜上、空気の流れF1の側面の損失を減らして、上記流れF1の乗り心地に対する好ましい効果を最大化することができる。
【0025】
実施形態によれば、風防3の側端部3E,3Fは、1対のハンドガードを少なくとも部分的に形成するように、横方向に成形されている。これに関して、出願人は、側端部3E,3Fの成形により、1対のハンドガードに対応する後縁における風防の外側面3Bに重なる空気の流れを分離して、且つ後縁の下流の乱流を増加する一方、乱流の増加が、ドライバC1の手と前腕に悪影響を及ぼさない領域において起こることを理解した。したがって、バイク1の乗り心地はさらに改善する。
【0026】
実施形態によれば、風防3は、下端部3Cから風防3の上端部3Dに向けて伸びる1対の長手方向の補強折り目12,13を備える。折り目12,13が折られることに注目すべきである。この折り目12,13は、段ではなく、風防3の2つの部分を徐々に繋げて、丸い断面を有する折り目を形成する。
【0027】
上述に基づいて、上記種類の乗車可能なサドルビークルが背景技術に関する目的を達成できる方法を理解することができる。
【0028】
本発明の原理を損なうことなく、実施形態と実施形態の詳細は、添付の請求項に記載の本発明の範囲から逸脱することなく、非限定的な例により説明されたことに関して広く変化し得る。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
【手続補正書】
【提出日】2023-09-01
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
乗車可能なサドルビークル(1)であって、
前記ビークルのフロント部(2)と、前記フロント部(2)に固定されている風防(3)とを備えており、
前記フロント部(2)と前記風防(3)は、空気を運ぶためのダクト(4)を形成するように構成されて、また前記ビークル(1)の動作の間、空気の流れ(F1)により通過されるように構成されており、
前記ダクト(4)は、前記空気の流れ(F1)を前記ダクト(4)に向けるように構成されている入口(5)と、前記ダクト(4)から前記空気の流れ(F1)の流出ができるように構成されている出口(6)とを備えており、
前記入口(5)と前記出口(6)は、それぞれ、インレットセクション(5A)とアウトレットセクション(6A)を有しており、
前記インレットセクション(5A)は前記アウトレットセクション(6A)より大きく、
前記風防(3)は、前記フロント部(2)に対向する内側面(3A)、対向する外側面(3B)、下端部(3C)、対向する上端部(3D)、及び前記下端部(3C)と前記上端部(3D)に繋がる1対の側端部(3E,3F)を備えており、
前記入口(5)は、前記風防(3)の前記下端部(3C)により少なくとも部分的に形成されており、
前記ビークル(1)の前記フロント部(2)は、前記風防(3)が固定されている2つの突出固定支持部(7,8)を備えており、
前記ダクト(4)は、前記フロント部(2)の近傍の底部において、前記風防(3)の前記内側面(3A)の近傍の頂部において、また前記突出固定支持部(7,8)の近傍の側部において形成されている、ことを特徴とするビークル(1)。
【外国語明細書】