(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159276
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】エアロゾル供給デバイス
(51)【国際特許分類】
A24F 40/465 20200101AFI20231024BHJP
A24F 40/20 20200101ALI20231024BHJP
【FI】
A24F40/465
A24F40/20
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023133374
(22)【出願日】2023-08-18
(62)【分割の表示】P 2021554594の分割
【原出願日】2020-03-09
(31)【優先権主張番号】62/816,331
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】62/816,332
(32)【優先日】2019-03-11
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】519138265
【氏名又は名称】ニコベンチャーズ トレーディング リミテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107456
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 成人
(74)【代理人】
【識別番号】100162352
【弁理士】
【氏名又は名称】酒巻 順一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100123995
【弁理士】
【氏名又は名称】野田 雅一
(74)【代理人】
【識別番号】100168734
【弁理士】
【氏名又は名称】石塚 淳一
(72)【発明者】
【氏名】サイエド, アシュレイ ジョン
(72)【発明者】
【氏名】トールセン, ミッチェル
(72)【発明者】
【氏名】ウォーレン, ルーク ジェームズ
(57)【要約】 (修正有)
【課題】ヒーター構成要素を備えるエアロゾル供給デバイスが開示される。
【解決手段】1つのデバイスにおいて、ヒーター構成要素132は、第1の外側断面を有する第1の部分202と、第2の外側断面を有する第2の部分204とを備える。デバイスは、ヒーター構成要素を保持するようにヒーター構成要素の第2の部分と係合される受け部を備える支持体をさらに備える。受け部は、ヒーター構成要素の第2の外側断面に対応する内側断面を有することにより、支持体に対するヒーター構成要素の回転を防止する。支持体の様々な構成が説明される。
【選択図】
図6
【特許請求の範囲】
【請求項1】
エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素であって、
円形の形状である第1の外側断面を有する第1の部分と、
非円形の形状である第2の外側断面を有する第2の部分と
を備え、
前記ヒーター構成要素が中空状である、ヒーター構成要素。
【請求項2】
前記第2の外側断面が、前記第2の部分の外面に形成された1つ以上の係合特徴部によって少なくとも部分的に画定される、請求項1に記載のヒーター構成要素。
【請求項3】
前記第2の部分の前記外面に形成された複数の係合特徴部を備え、前記係合特徴部が、前記外面の周りに等間隔で配される、請求項2に記載のヒーター構成要素。
【請求項4】
前記ヒーター構成要素が、長手方向軸線を規定し、前記1つ以上の係合特徴部が、前記長手方向軸線に垂直な方向に測定される1mm未満の寸法を有する、請求項2又は3に記載のヒーター構成要素。
【請求項5】
前記第2の部分が、前記ヒーター構成要素の長さの15%未満にわたって延びる、請求項1~4のいずれか一項に記載のヒーター構成要素。
【請求項6】
前記第2の部分が、5mm未満だけ前記ヒーター構成要素に沿って延びる、請求項1~5のいずれか一項に記載のヒーター構成要素。
【請求項7】
請求項1に記載のヒーター構成要素のための支持体であって、前記支持体が、前記ヒーター構成要素を受けるための受け部を形成し、前記受け部が、非円形の形状である内側断面を有する、支持体。
【請求項8】
前記内側断面が、前記受け部の内面に形成された1つ以上の係合特徴部によって少なくとも部分的に画定される、請求項7に記載の支持体。
【請求項9】
前記受け部の前記内面に形成された複数の係合特徴部を備え、前記係合特徴部が、前記内面の周りに等間隔で配される、請求項8に記載の支持体。
【請求項10】
前記受け部が、軸線を規定し、前記1つ以上の係合特徴部が、前記軸線に垂直な方向に測定される1mm未満の寸法を有する、
請求項8又は9に記載の支持体。
【請求項11】
前記受け部が、軸線を規定し、前記1つ以上の係合特徴部が、前記軸線と平行な方向に測定される5mm未満の長さを有する、
請求項7~10のいずれか一項に記載の支持体。
ヒーターヒーター
【請求項12】
エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素を製造する方法であって、
円形の形状である外側断面を有する円筒形のヒーター構成要素を用意するステップと、
前記ヒーター構成要素の一部分の外側断面が非円形となるように前記ヒーター構成要素を変形させるステップと
を含む、方法。
【請求項13】
エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素であって、前記ヒーター構成要素の一部分が、前記エアロゾル供給デバイスの受け部内における前記ヒーター構成要素の回転を防止するように係止され、
前記ヒーター構成要素が中空状である、ヒーター構成要素。
【請求項14】
前記ヒーター構成要素が、概ね円筒形である、請求項13に記載のヒーター構成要素。
【請求項15】
請求項13に記載のヒーター構成要素のための支持体であって、前記支持体が、前記ヒーター構成要素を受けるための受け部を備え、前記受け部が、前記受け部内における前記ヒーター構成要素の回転を防止するように係止される、支持体。
【請求項16】
請求項1~6、13又は14のいずれか一項に記載のヒーター構成要素と、
前記ヒーター構成要素と係合される、請求項7~11又は15のいずれか一項に記載の支持体と
を備える、エアロゾル供給デバイス。
【請求項17】
請求項16に記載のエアロゾル供給デバイスと、
エアロゾル生成材料を含む物品と
を備える、エアロゾル供給システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エアロゾル供給デバイス、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素を製造する方法、ヒーター構成要素、ヒーター構成要素のための支持体及び端部部材に関する。
【背景技術】
【0002】
シガレット、シガー及び同様のものなどの喫煙品は、使用中にタバコを燃焼させてタバコの煙を発生させる。燃焼なしに化合物を放出する製品を創出することにより、タバコを燃焼させるこれらの物品の代替物を提供するための試みがなされてきた。そのような製品の例としては、材料を燃焼させずに加熱することにより化合物を放出する加熱デバイスがある。材料は、例えば、ニコチンを含有してもしなくてもよい、タバコ又は他の非タバコ製品であってもよい。
【発明の概要】
【0003】
本開示の第1の態様によれば、
第1の外側断面を有する第1の部分と、
第2の外側断面を有する第2の部分と
を備えるヒーター構成要素と、
前記ヒーター構成要素を保持するように前記ヒーター構成要素の第2の部分と係合された受け部
を備える支持体と
を具備するエアロゾル供給デバイスであって、
前記受け部が、前記ヒーター構成要素の前記第2の外側断面に対応する内側断面を有することにより、前記支持体に対する前記ヒーター構成要素の回転を防止する、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0004】
本開示の第2の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素であって、
円形の形状である第1の外側断面を有する第1の部分と、
非円形の形状である第2の外側断面を有する第2の部分と
を備える、ヒーター構成要素が提供される。
【0005】
本開示の第3の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体であって、支持体が、ヒーター構成要素を受けるための受け部を形成し、受け部が、非円形の形状である内側断面を有する、支持体が提供される。
【0006】
本開示の第4の態様によれば、第2の態様に係るヒーター構成要素と、ヒーター構成要素と係合された、第3の態様に係る支持体とを備える、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0007】
本開示の第5の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素を製造する方法であって、
円形の形状である外側断面を有する円筒形ヒーター構成要素を用意するステップと、
ヒーター構成要素の一部分の外側断面が非円形となるようにヒーター構成要素を変形させるステップと
を含む、方法が提供される。
【0008】
本開示の第6の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素であって、前記ヒーター構成要素の一部分が、前記エアロゾル供給デバイスの受け部内における前記ヒーター構成要素の回転を防止するように係止される、ヒーター構成要素が提供される。
【0009】
本開示の第7の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体であって、前記支持体が、前記ヒーター構成要素を受けるための受け部を備え、前記受け部が、前記受け部内における前記ヒーター構成要素の回転を防止するように係止される、支持体が提供される。
【0010】
本開示の第8の態様によれば、
ヒーター構成要素と、
前記ヒーター構成要素と係合して前記ヒーター構成要素を保持するように構成された支持体と、
端部部材であって、前記端部部材が、受け部を形成し、前記支持体が、前記受け部内に少なくとも部分的に受けられる、端部部材と
を備える、エアロゾル供給デバイスであって、
前記支持体が、前記端部部材の第2のロック特徴部と係合されることにより、前記端部部材に対する前記支持体の回転を防止する第1のロック特徴部を備える、エアロゾル供給デバイスが提供される。
【0011】
本開示の第9の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体であって、
前記支持体が、前記ヒーター構成要素と係合して前記ヒーター構成要素を保持するように構成され、
前記支持体が、前記デバイスの端部部材の受け部内に受けられるように構成され、
前記支持体が、前記端部部材の第2のロック特徴部と係合するように構成された第1のロック特徴部を備える、支持体が提供される。
【0012】
本開示の第10の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのための端部部材であって、
前記端部部材が、前記デバイスのヒーター構成要素のための支持体を受けるように構成された受け部を形成し、
前記端部部材が、前記支持体の対応するロック特徴部と係合するように構成されたロック特徴部を備える、端部部材が提供される。
【0013】
本開示の第11の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体であって、前記支持体の一部分が、前記デバイスの端部部材内における前記支持体の回転を防止するように係止される、支持体が提供される。
【0014】
本開示の第12の態様によれば、エアロゾル供給デバイスのための端部部材であって、前記端部部材が、前記デバイスのヒーター構成要素のための支持体を受けるための受け部を備え、前記端部部材が、前記受け部内における前記支持体の回転を防止するように係止される、端部部材が提供される。
【0015】
本発明のさらなる特徴及び利点が、添付の図面を参照してなされる、単に例として与えられる本発明の好適な実施形態についての以下の説明から明らかとなるであろう。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【
図1】エアロゾル供給デバイスの一例の正面図である。
【
図2】外カバーが除去された、
図1のエアロゾル供給デバイスの正面図である。
【
図3】
図1のエアロゾル供給デバイスの断面図である。
【
図4】
図2のエアロゾル供給デバイスの分解組立図である。
【
図5】
図5Aは、エアロゾル供給デバイス内の加熱アセンブリの断面図であり、
図5Bは、
図5Aの加熱アセンブリの一部分の拡大図である。
【
図6】エアロゾル供給デバイス内で使用するための例示的なサセプタの斜視図である。
【
図7】支持体と係合されたサセプタの斜視図である。
【
図9A】例示的なサセプタの一部分の断面の図面表示である。
【
図9B】
図9Aの例示的なサセプタの別の部分の断面の図面表示である。
【
図9C】例示的な支持体の受け部の断面の図面表示である。
【
図10A】別の例示的なサセプタの一部分の断面の図面表示である。
【
図10B】別の例示的な支持体の受け部の断面の図面表示である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本明細書において用いられる場合、「エアロゾル生成材料」との用語は、加熱したときに揮発成分を典型的にはエアロゾルの形態で提供する材料を含む。エアロゾル生成材料は、任意のタバコ含有材料を含み、例えば、タバコ、タバコ派生物、膨張タバコ、再生タバコ又はタバコ代替品のうちの1つ又は複数を含んでもよい。エアロゾル生成材料はさらに、製品によってニコチンを含有してもしなくてもよい他の非タバコ製品を含んでもよい。エアロゾル生成材料は、例えば固体、液体、ゲル、ワックス又は同様のものの形態であってもよい。エアロゾル生成材料はさらに、例えば、複数の材料の組み合わせ又は混合物であってもよい。エアロゾル生成材料はさらに、「喫煙材」として知られるものであってもよい。
【0018】
エアロゾル生成材料を加熱してエアロゾル生成材料の少なくとも1つの成分を揮発させ、典型的には、エアロゾル生成材料を燃焼又は発火させることなく、吸入可能なエアロゾルを形成する装置が知られている。そのような装置は、「エアロゾル生成デバイス」、「エアロゾル供給デバイス」、「非燃焼加熱式デバイス」、「タバコ加熱製品デバイス」若しくは「タバコ加熱デバイス」又は類似のものとして説明される場合がある。同様に、典型的には、ニコチンを含有してもしなくてもよい液体の形態のエアロゾル生成材料を気化させる、いわゆるeシガレットデバイスも存在する。エアロゾル生成材料は、装置に挿入可能なロッド、カートリッジ若しくはカセット又は同様のものの形態であってもよい、又はその一部として提供されてもよい。エアロゾル生成材料を加熱及び揮発させるためのヒーターが、装置の「固定的な」部品として提供されてもよい。
【0019】
エアロゾル供給デバイスは、加熱のためにエアロゾル生成材料を含む物品を受け入れることができる。この文脈における「物品」とは、エアロゾル生成材料を揮発させるために加熱される、エアロゾル生成材料を使用中に含む又は含有し、任意選択的に他の構成要素を使用中に含む又は含有する構成要素である。ユーザは、ユーザが後に吸入するエアロゾルを生成するために物品が加熱される前に、物品をエアロゾル供給デバイスに挿入してもよい。物品は、例えば、物品を受け入れるようにサイズ調整されたデバイスの加熱チャンバ内に配置されるように構成された所定の又は特定のサイズのものであってもよい。
【0020】
本開示の第1の態様は、ヒーター構成要素を有するエアロゾル供給デバイスを定義する。ヒーター構成要素は、エアロゾル生成材料を受け入れることができる。例えば、ヒーター構成要素は、実質的に管状(すなわち中空状)であってもよく、その内部にエアロゾル生成材料を受け入れることができる。一例において、エアロゾル生成材料は、本質的に管状又は円筒形であり、「タバコスティック」として知られるものであってもよく、例えば、エアロゾル化可能材料は、特定の形状に形成され、次いで紙又は箔などの1つ以上の他の材料で被覆された又は包まれたタバコを含んでもよい。
【0021】
ヒーター構成要素は、少なくとも1つのインダクタコイルによって生じさせられる変動磁場をヒーター構成要素に浸透させることにより加熱され得る。そして、加熱されたヒーター構成要素は、ヒーター構成要素内に配置されたエアロゾル生成材料を加熱する。したがって、ヒーター構成要素は、例えばサセプタであってもよい。
【0022】
エアロゾル生成材料が最も効率的に加熱されることを確実にするために、ヒーター構成要素の内面が、物品の外面と近接して又は接触して配置されるべきである。しかしながら、加熱の後、エアロゾルが凝縮し、ヒーター構成要素の内側に物品を癒着させる場合があることが分かっている。ユーザは、物品を回転させることで、癒着を破壊し、物品がヒーター構成要素から除去されることを可能とし得るが、これは、ヒーター構成要素がデバイス内で回転することを引き起こす場合がある。いくつかのデバイスでは、温度センサがヒーター構成要素に取り付けられ、ヒーター構成要素が回転された場合に温度センサが緩む又は接続部に損傷を受ける場合がある。
【0023】
ヒーター構成要素の回転を制限するために、ヒーター構成要素の少なくとも一部が「係止」され得る、すなわち、ヒーター構成要素の少なくとも一部が、ヒーター構成要素を定位置に保持する支持構造と噛み合う係合特徴部及び/又は断面形状を有する。支持体は、対応する係合特徴部及び/又は断面形状を有する。この噛み合いは、ヒーター構成要素が支持体に対して回転することを阻止する、又はより困難にする。
【0024】
本開示の特定の態様において、ヒーター構成要素は、第1の外側断面を有する第1の部分と、第2の外側断面を有する第2の部分とを備える。支持体は、ヒーター構成要素の第2の部分と係合するようにヒーター構成要素を保持する受け部を備える。回転を防止するために、受け部は、ヒーター構成要素の第2の外側断面に対応する内側断面を有する。したがって、第2の外側断面は、受け部の内側断面に対応する形状を有する。したがって、第2の外側断面は、内側断面と係止される。
【0025】
第2の外側断面は、第1の外側断面と異なっていてもよい。
【0026】
特定の例において、第1の外側断面の形状が円形であり、第2の外側断面の形状が非円形である。ヒーター構成要素の第1の部分は、ヒーター構成要素に挿入される物品の円筒形状に対応するように、円形の形状である第1の外側断面を有する。非円形状は、受け部の内側断面に対応することにより、、ヒーター構成要素を回転させることがより困難となる。
【0027】
特定の例において、第2の部分は、ヒーター構成要素の一端部に配置される。当該端部は、例えばヒーター構成要素の遠位端であってもよい。ヒーター構成要素の第1の部分は、ヒーター構成要素の他端部(近位端など)から第2の部分まで延びていてもよい。第1の部分は、第2の部分に隣接していてもよい。
【0028】
ヒーター構成要素は、例えばデバイスの組み立て中に受け部内に受けられてもよい。ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、第1及び第2の外側断面は、長手方向軸線に垂直な平面で切ったものであってもよい。ヒーター構成要素の長手方向軸線周りのアジマス方向又は円周方向において回転が防止されてもよい。受け部は、支持体がヒーター構成要素を軸線と平行に保持するように構成されるように、軸線を規定してもよい。
【0029】
受け部とヒーター構成要素との間に密な嵌合をもたらすことで、相対移動をさらに制限するために、受け部の内側断面は、ヒーター構成要素の第2の外側断面と実質的に同じサイズであってもよい。
【0030】
第1の外側断面及び第2の外側断面は、同軸であってもよい。例えば、第1及び第2の外側断面の幾何中心が、ヒーター構成要素の長手方向軸線などの軸線に沿って並ぶ。
【0031】
第1の部分は、円形の形状である第1の内側断面を有してもよい。いくつかの例において、第2の部分も、円形の形状である第2の内側断面を有し、一方で第2の外側断面は非円形である。これは、ヒーター構成要素内の非円形部分が物品の妨げにならないことを確実にするために望ましいことであり得る。
【0032】
第2の外側断面は、第2の部分の外面に形成された1つ以上の係合特徴部によって少なくとも部分的に画定されてもよい。同様に、内側断面は、受け部の内面に形成された1つ以上の対応する係合特徴部によって少なくとも部分的に画定されてもよい。
【0033】
係合特徴部は、例えば隆起、凸部、窪み、切り欠き、凹部及び溝のうちの少なくとも1つであり得る。特定の例において、ヒーター構成要素の係合特徴部は、第2の部分の外面に形成された窪みであり、支持体の対応する係合特徴部は凸部である。凸部は、窪み内に受けられるように構成されることにより、ヒーター構成要素の回転が制限される。別の例において、ヒーター構成要素の係合特徴部は、第2の部分の外面に形成された窪み/溝であり、支持体の対応する係合特徴部は凸部/隆起である。いくつかの例において、ヒーター構成要素及び支持体は各々、窪み及び凸部の混合を有する。よって、係合特徴部が、第2の外側断面及び内側断面に形状を与える。
【0034】
ヒーター構成要素は、第2の部分の外面に形成された複数の係合特徴部を備えてもよく、係合特徴部は、外面の周りに等間隔で配される。同様に、支持体は、受け部の内面に形成された複数の対応する係合特徴部を備えてもよく、対応する係合特徴部は、内面の周りに等間隔で配される。そのような配置は、せん断応力を、1点に集中させるのではなく周囲周りに分散させることによって、より回転しにくい、より均等なロック特徴部をもたらす。よって、第2の外側断面は、外周囲を規定し、複数の係合特徴部は、周囲周りに等間隔で配される。同様に、内側断面は、内周囲を規定し、複数の係合特徴部は、周囲周りに等間隔で配される。
【0035】
一例において、ヒーター構成要素は、3つ又は4つの窪みなどの3つ又は4つの係合特徴部を備え、凹部は、3つ又は4つの凸部などの3つ又は4つの係合特徴部を備える。窪みは、対応する凸部を受けるような寸法を有する。
【0036】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、1つ以上の係合特徴部は、長手方向軸線に垂直な方向に測定される約1mm未満の寸法を有してもよい。同様に、受け部は、軸線を規定してもよく、1つ以上の対応する係合特徴部は、軸線に垂直な方向に測定される約1mm未満の寸法を有してもよい。垂直な方向は、ヒーター構成要素/凹部の中心に向かう径方向に測定される。
【0037】
この寸法は、係合特徴部の深さ又は高さであり得る。例えば、窪みは、約1mm未満の深さを有してもよく、凸部は、約1mm未満の高さを有してもよい。
【0038】
これらの寸法は、ヒーター構成要素を変形させることなく回転を制限する働きと、その構造的な完全性が影響を受ける度合いとの間の良好なバランスを提供することが分かっている。
【0039】
特定の例において、寸法は、約0.75mm未満、又は約0.5mm未満、又は約0.35mm未満である。
【0040】
別の例において、寸法は、約0.32mm未満である。これは、構造的な完全性と、一方でヒーター構成要素の回転を制限することとの間の良好なバランスをもたらす。
【0041】
ヒーター構成要素の1つ以上の係合特徴部は、ヒーター構成要素の第1の部分の直径の約15%未満の寸法を有してもよい。ヒーター構成要素の1つ以上の係合特徴部は、第1の部分の直径の約10%未満の寸法を有してもよく、又は、第1の部分の直径の約6%未満の寸法を有してもよいことがより好ましい。例えば、第1の部分は、約4mm~約8mmの間、又は、約5.55mmなどの約5mm~6mmの間の直径を有してもよい。直径は、ヒーター構成要素の外径である。
【0042】
凹部の1つ以上の係合特徴部は、凹部の直径の約15%未満の寸法を有してもよい。ヒーター構成要素の1つ以上の係合特徴部は、凹部の直径の約10%未満の寸法を有してもよく、又は、凹部の直径の約6%未満の寸法を有してもよいことがより好ましい。例えば、凹部は、約4mm~約8mmの間、又は、約5.55mmなどの約5mm~6mmの間の直径を有してもよい。
【0043】
第2の部分(及びしたがって係合特徴部)は、ヒーター構成要素の長さの約15%未満にわたって延びていてもよい。よって、係合特徴部は、ヒーター構成要素の長手方向軸線と平行な方向に測定される、ある特定の長さを有してもよい。ヒーター構成要素の長さは、長手方向軸線に沿った方向に測定される。特定の例において、係合特徴部は、ヒーター構成要素の構造的な剛性を弱める。例えば、係合特徴部が窪みである場合、ヒーター構成要素は、より屈曲又は破壊しやすい場合がある。第2の部分の延伸をヒーター構成要素の長さの15%未満に制限することは、ヒーター構成要素を回転させる可能性を低減することと、一方で適当に堅牢なヒーター構成要素を提供することとの間の良好なバランスをもたらすことが分かっている。
【0044】
特定の例において、第2の部分は、ヒーター構成要素の長さの約10%未満、又は当該長さの約7%未満にわたって延びる。これらの長さは、回転を防止するための係止特徴部を提供することと、ヒーター構成要素の堅牢性との間のバランスをもたらす。
【0045】
特定の例において、ヒーター構成要素は、約40mm~約50mmの長さ寸法(ヒーター構成要素の長手方向軸線と平行な方向に測定)を有する。別の例において、ヒーター構成要素は、約40mm~約45mmの長さ寸法を有する。より詳細には、ヒーター構成要素は、約44mm~約45mmの長さ寸法を有してもよい。
【0046】
一例において、第2の部分は、約5mm未満だけヒーター構成要素に沿って延びる。したがって、係合特徴部は、約5mm未満の長さ(ヒーター構成要素の長手方向軸線に沿った方向に測定)を有してもよい。好適な例において、第2の部分は、約3.5mm未満だけヒーター構成要素に沿って延びる。
【0047】
一例において、受け部は、軸線を規定し、1つ以上の係合特徴部は、軸線と平行な方向に測定される約5mm未満の長さを有する。1つ以上の係合特徴部は、約4mm未満、又は約3.5mm未満の長さを有することがより好ましい。
【0048】
第2の態様において、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素であって、円形の形状である第1の外側断面を有する第1の部分と、非円形の形状である第2の外側断面を有する第2の部分とを備える、ヒーター構成要素が提供される。
【0049】
第2の外側断面は、エアロゾル供給デバイスの受け部の内側断面と同じ形状であってもよく、それにより受け部内におけるヒーター構成要素の回転が防止される。
【0050】
第3の態様において、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体であって、支持体が、ヒーター構成要素を受けるための受け部を形成し、受け部が、非円形の形状である内側断面を有する、支持体が提供される。
【0051】
内側断面は、ヒーター構成要素の外側断面と同じ形状であってもよく、それにより受け部内におけるヒーター構成要素の回転が防止される。受け部は、ヒーター構成要素の端部を受けることができる。
【0052】
第5の態様において、エアロゾル供給デバイスのためのヒーター構成要素を製造する方法であって、(i)円形の形状である外側断面を有する円筒形ヒーター構成要素を用意するステップと、(ii)ヒーター構成要素の一部分の外側断面が非円形となるようにヒーター構成要素を変形させるステップとを含む、方法が提供される。ヒーター構成要素の他の部分は、円形の外側断面を有する。
【0053】
一例において、ヒーター構成要素の当該一部分は、ヒーター構成要素の端部である。
【0054】
特定の例において、窪みがヒーター構成要素に形成される場合がある。非円形の断面は、例えばジグによって形成され得る。代替的に、非円形の断面は、ヒーター構成要素の外面に刻み目を入れることによって形成され得る。別の例において、非円形の断面は、ヒーター構成要素を変形させる力でヒーター構成要素を受け部内に挿入することによって形成され得る。例えば、受け部は、ヒーター構成要素支持体の受け部であり得、受け部は、複数の凸部を備える。ヒーター構成要素が受け部内に押し込まれることに伴い、凸部によって窪みが形成されてもよい。
【0055】
ヒーター構成要素は、単体構造を有してもよい。単体構造は、ヒーター構成要素の製造がより容易であり、ヒーター構成要素が破損する可能性がより低いことを意味する場合がある。
【0056】
第1の例において、ヒーター構成要素は最初に(ステップ(i)において)、材料(金属など)のシートを管状に丸め、継ぎ目に沿ってヒーター構成要素を封止/溶接することにより、形成される。いくつかの例において、シートの両端部は、封止されたときに重なる。他の例において、シートの両端部は、封止されたときに重ならない。
【0057】
第2の例において、ヒーター構成要素は最初に、深絞り法によって形成される。この技法は、継ぎ目のないヒーター構成要素を提供することができる。しかしながら、上記の第1の例は、ヒーター構成要素をより短期間で製造することができる。
【0058】
継ぎ目のないヒーター構成要素を形成する他の方法は、比較的厚い中空管の壁の厚みを低減して、比較的薄い中空管を形成することを含む。比較的厚い中空管を変形させることにより、壁の厚みを低減することができる。一例において、スウェージング技法を用いて壁を変形させることができる。一例において、中空管の内周を増大させるハイドロフォーミングにより、壁を変形させることができる。高圧の流体によって管の内面に圧力をかけることができる。別の例において、しごき加工によって壁を変形させることができる。例えば、ヒーター構成要素の管の壁を、2つの面の間で共に押圧することができる。
【0059】
第6の態様において、ヒーター構成要素は、エアロゾル供給デバイスの受け部内におけるヒーター構成要素の回転を防止するように係止される。いくつかの例において、ヒーター構成要素は、概ね円筒形である。例えば、ヒーター構成要素は、その長さの一部分に沿って円筒形であってもよく、非円筒形の部分を含んでもよい。非円筒形の部分は、ヒーター構成要素の回転を防止するための「係止」として働く係合特徴部を形成してもよい。特定の例において、係止とは、実在物の構成要素/一部分が、対応する形状を有する別の実在物の構成要素/一部分と係合/ロックするような形状となっていることを意味してもよい。
【0060】
上述のヒーター構成要素/支持体の係止・係合特徴部に加えて又は代えて、支持体は、支持体がエアロゾル供給デバイスの端部部材とロック/係合することを可能とするためのさらなる係止特徴部を備え得る。支持体とデバイスの端部部材との間の相対回転を制限又は阻止することが有益であることが分かっている。例えば、ヒーター構成要素及び支持体が係止される場合であっても、ユーザは、ヒーター構成要素及び支持体を共に回転させる、すなわち支持体が端部部材に対して回転するような力で、ヒーター構成要素を回転させることが可能な場合がある。これを回避するべく、支持体は、端部部材の1つ以上の対応するロック特徴部と係合する1つ以上のロック特徴部を備えてもよい。これらのロック特徴部は、端部部材に対する支持体の回転を阻止又は制限する。
【0061】
端部部材は、エアロゾル供給デバイスの一端部に、又は一端部側に配置される要素である。端部部材は、支持体を受けるように構成された受け部を形成する。端部部材は、端部部材がバッテリー支持体などのデバイスの他の構成要素に接続されることを可能とする少なくとも1つの取り付け要素を備えてもよい。端部部材は、エアロゾル供給デバイスの外面の一部を形成する端面を備えてもよい。例えば、端面は、デバイスの底面を形成してもよい。
【0062】
本開示の第8の態様において、ヒーター構成要素と、ヒーター構成要素と係合してヒーター構成要素を保持するように構成された支持体と、端部部材とを備え、端部部材が受け部を形成し、支持体が少なくとも部分的に受け部内に受けられる、エアロゾル供給デバイスが提供される。支持体は、端部部材の第2のロック特徴部と係合されることにより、端部部材に対する支持体の回転を防止する第1のロック特徴部を備える。一例において、受け部は第2のロック特徴部を備える。
【0063】
いくつかの例において、支持体は、受け部の複数の第2のロック特徴部と係合される複数の第1のロック特徴部を備える。ロック特徴部は、係止特徴部又は係合特徴部として知られるものであってもよい。
【0064】
端部部材は、基部と、基部から延びる内壁とを備えてもよい。内壁は、完全に又は部分的に基部周りに延びていてもよい。したがって、内壁及び基部は、支持体が受けられる受け部を形成してもよい。内壁は、基部に実質的に垂直な軸線を規定してもよい。
【0065】
特定の例において、第1のロック特徴部は、支持体の外面に形成された凹部を備えてもよく、第2のロック特徴部は凸部を備えてもよい。したがって、凸部は、凹部内に受けられ得る。凸部は、例えば受け部内へと延びていてもよい。この配置は、支持体の回転を低減/阻止するための効果的且つ堅牢なロックメカニズムを提供する。この特定のロックメカニズムはさらに、デバイスを容易に組み立てることができることを確実にする。例えば、凸部が凹部内に受けられるように、支持体を受け部に差し込むことができる。凹部は、切り欠き、溝、窪み、孔、又は穴として知られるものであってもよい。
【0066】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、(ヒーター構成要素が支持体と係合され、支持体が端部部材と係合されたときに)凸部は、長手方向軸線に垂直な方向に端部部材の内壁から受け部内へと延びていてもよい。「長手方向軸線に垂直な方向」は、端部部材の基部と平行な方向である。長手方向軸線は、支持体の長手方向軸線であってもよい。
【0067】
凸部は、内壁に加えて、端部部材の基部と隣接してもしなくてもよい。したがって、凸部は、受け部の内壁のみから延びる「突起物」又は「隆起」であってもよい。
【0068】
凹部は、ヒーター構成要素/支持体の長手方向軸線に垂直な方向(すなわち径方向内方)に支持体内へと延びていてもよい。
【0069】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、凸部は、長手方向軸線と平行な方向に端部部材の基部から受け部内へと延びていてもよい。長手方向軸線は、支持体の長手方向軸線であってもよい。
【0070】
凸部は、基部に加えて、端部部材の内側壁と隣接してもしなくてもよい。したがって、凸部は、受け部の基部のみから延びる「突起物」又は「隆起」であってもよい。
【0071】
特定の例において、凸部は、内壁及び基部の両方から受け部内へと延びる。よって、凸部は、基部及び内壁に接続され、基部及び内壁によって支持されてもよい。そのような構成において、凸部は、より堅牢であり、且つ、ユーザが支持体を回転させたときに破壊又は屈曲する可能性がより低い場合がある。
【0072】
代替例において、第1のロック特徴部は、支持体の外面に形成された凸部を備えてもよく、第2のロック特徴部は凹部を備えてもよく、凸部は凹部内に受けられる。
【0073】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、凸部は、長手方向軸線と平行な方向に支持体から延びていてもよい。例えば、凸部は、支持体の底面から延びていてもよい。追加的又は代替的に、凸部は、長手方向軸線に垂直な方向に支持体の外面から延びていてもよい。例えば、凸部は、支持体の側面から(すなわち支持体の径方向外方に)延びていてもよい。
【0074】
一例において、支持体のロック特徴部は、凹部及び凸部の混合であってもよく、端部部材のロック特徴部は、対応する凸部及び凹部の混合であってもよい。
【0075】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、第1のロック特徴部は、長手方向軸線に垂直な方向に測定される約5mm未満の寸法を有してもよく、第2のロック特徴部は、長手方向軸線に垂直な方向に測定される約5mm未満の寸法を有してもよい。例えば、凸部/凹部は、約5mm未満の高さ/深さを有してもよい。これらの寸法を有するロック特徴部は、回転を制限することと、一方でロック特徴部を形成するために必要な材料を削減することとの間の良好なバランスをもたらすことが分かっている。
【0076】
特定の例において、当該寸法は、約2mm~約4mmの間、例えば約2mmである。これらの寸法のロック特徴部は、回転を防止することと、ロック特徴部を形成するために必要な材料を削減することとの間の最適なバランスをもたらすことが分かっている。さらに、これらの寸法のロック特徴部は、ロック特徴部を実現するためにデバイスのサイズを増大することを必要としない。このサイズの寸法は、回転を防止するのに十分に堅牢である。
【0077】
ヒーター構成要素は、長手方向軸線を規定してもよく、第1のロック特徴部は、支持体の外周囲周りの方向に測定される約3mm未満の幅寸法を有してもよく、第2のロック特徴部は、受け部の内周囲周りの方向に測定される約3mm未満の幅寸法を有してもよい。例えば、凹部は、約3mm未満の幅/間隙を有してもよく、凸部は、約3mm未満の幅を有してもよい。これらの寸法を有するロック特徴部は、回転を制限することと、一方でロック特徴部を形成するために必要な材料を削減することとの間の良好なバランスをもたらすことが分かっている。
【0078】
特定の例において、幅寸法は、約1mm~約2mmの間である。このサイズの寸法は、ロック特徴部を形成するために必要な材料及び空間を削減しつつ回転を防止するのに十分に堅牢である。
【0079】
第9の態様において、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体が提供される。支持体は、ヒーター構成要素を保持するようにヒーター構成要素と係合し、デバイスの端部部材の受け部内に受けられるように構成される。支持体は、端部部材の第2のロック特徴部と係合するように構成された第1のロック特徴部を備える。
【0080】
支持体は、上記で説明した特徴のいずれか又は全てを備えてもよい。
【0081】
第1のロック特徴部は、(i)支持体の外面に形成された凹部及び(ii)支持体の外面に形成された凸部のうちの一方を備えてもよい。
【0082】
支持体は、長手方向軸線などの軸線を規定してもよく、第1のロック特徴部は、軸線に垂直な方向に測定される約5mm未満の寸法を有してもよい。
【0083】
第10の態様において、エアロゾル供給デバイスのための端部部材が提供される。端部部材は、デバイスのヒーター構成要素のための支持体を受けるように構成された受け部を形成し、端部部材は、支持体の対応するロック特徴部と係合するように構成されたロック特徴部を備える。
【0084】
端部部材のロック特徴部は、第2のロック特徴部と称されてもよく、対応するロック特徴部は、第1のロック特徴部と称されてもよい。いくつかの例において、凹部はロック特徴部を備えてもよい。
【0085】
端部部材は、上記で説明した特徴のいずれか又は全てを備えてもよい。
【0086】
ロック特徴部は、受け部に形成された凹部及び受け部に形成された凸部のうちの一方を備えてもよい。凸部は、例えば基部又は内壁などの受け部の1つ以上の面と隣接してもよい。
【0087】
端部部材は、基部と、基部から延びる内壁とを備えてもよく、ロック特徴部が、内壁及び基部のうちの少なくとも一方から受け部内へと延びる凸部を備えてもよい。
【0088】
内壁は、軸線を規定してもよく、凸部は、軸線に垂直な方向に内壁から受け部内へと延びていてもよい。追加的又は代替的に、凸部は、基部に垂直(すなわち内壁によって規定される軸線と平行)な方向に受け部の基部から受け部内へと延びていてもよい。凸部は、約5mm未満だけ内壁から受け部内へと延びていてもよい。したがって、凸部は、内壁によって規定される軸線に垂直な方向に測定される高さ寸法を有してもよい。内壁は、側壁として知られるものであってもよい。
【0089】
第11の態様において、エアロゾル供給デバイスのヒーター構成要素のための支持体が提供される。支持体の一部分は、デバイスの端部部材内における支持体の回転を防止するように係止されてもよい。係止は、例えば1つ以上のロック特徴部によって実現されてもよい。支持体の別の部分も、ヒーター構成要素に対する支持体の回転を防止するように係止されてもよい。
【0090】
第12の態様において、エアロゾル供給デバイスのための端部部材が提供される。端部部材は、デバイスのヒーター構成要素のための支持体を受けるための受け部を備えてもよい。端部部材は、受け部内における支持体の回転を防止するように係止されてもよい。例えば、端部部材の凹部が係止されてもよい。
【0091】
いくつかの例において、(1つ以上の)コイルは、使用中において、少なくとも1つの導電性加熱構成要素/要素(ヒーター構成要素/要素としても知られる)の加熱を引き起こすことで、熱エネルギーを少なくとも1つの導電性加熱構成要素からエアロゾル生成材料に伝導可能とすることにより、エアロゾル生成材料の加熱を引き起こすように構成される。
【0092】
いくつかの例において、(1つ以上の)コイルは、使用中において、少なくとも1つの加熱構成要素/要素に浸透させるための変動磁場を生成することにより、少なくとも1つの加熱構成要素の誘導加熱及び/又は磁気ヒステリシス加熱を引き起こすように構成される。そのような構成体において、この加熱構成要素又は各加熱構成要素は、「サセプタ」と称されてもよい。使用中において、少なくとも1つの導電性加熱構成要素に浸透させるための変動磁場を生成することにより、少なくとも1つの導電性加熱構成要素の誘導加熱を引き起こすように構成されるコイルは、「誘導コイル」又は「インダクタコイル」と称されてもよい。
【0093】
デバイスは、例えば(1つ以上の)導電性加熱構成要素のような(1つ以上の)加熱構成要素を含んでもよく、(1つ以上の)加熱構成要素は、(1つ以上の)加熱構成要素のそのような加熱を可能とするように(1つ以上の)コイルに対して適当に配置され又は配置可能であってもよい。(1つ以上の)加熱構成要素は、(1つ以上の)コイルに対して固定の位置にあってもよい。代替的に、デバイス及びそのような物品の両方が、例えば少なくとも1つの導電性加熱構成要素のような少なくとも1つのそれぞれの加熱構成要素を備えてもよく、(1つ以上の)コイルは、物品が加熱ゾーンにある場合に、デバイス及び物品の各々の(1つ以上の)加熱構成要素の加熱を引き起こすようになっていてもよい。
【0094】
いくつかの例において、(1つ以上の)コイルは螺旋状である。いくつかの例において、(1つ以上の)コイルは、エアロゾル生成材料を受け入れるように構成されたデバイスの加熱ゾーンの少なくとも一部を囲む。いくつかの例において、(1つ以上の)コイルは、加熱ゾーンの少なくとも一部を囲む螺旋状の(1つ以上の)コイルである。加熱ゾーンは、エアロゾル生成材料を受け入れる形状とされた受け部であってもよい。
【0095】
いくつかの例において、デバイスは、加熱ゾーンを少なくとも部分的に取り囲む導電性加熱構成要素を備え、(1つ以上の)コイルは、導電性加熱構成要素の少なくとも一部を囲む螺旋状の(1つ以上の)コイルである。いくつかの例において、導電性加熱構成要素は管状である。いくつかの例において、コイルはインダクタコイルである。
【0096】
デバイスは、非燃焼加熱式デバイスとしても知られるタバコ加熱デバイスであることが好ましい。
【0097】
図1は、エアロゾル生成媒体/材料からエアロゾルを生成するためのエアロゾル供給デバイス100の例を示す。概略として、デバイス100は、デバイス100のユーザによって吸入されるエアロゾル又は他の吸入可能媒体を生成するように、エアロゾル生成媒体を含む交換可能物品110を加熱するために用いられてもよい。
【0098】
デバイス100は、デバイス100の様々な構成要素を取り囲んで収容する(外カバーの形態の)筐体102を備える。デバイス100は、加熱アセンブリによる加熱のために物品110が挿入され得る開口部104を一端部に有する。使用中において、物品110は、ヒーターアセンブリの1つ以上の構成要素によって加熱され得るような位置で、加熱アセンブリに完全に又は部分的に挿入されてもよい。
【0099】
本例のデバイス100は、物品110が定位置にないときに開口部104を閉じるために第1の端部部材106に対して移動可能である蓋108を備える第1の端部部材106を備える。
図1において、蓋108は開いた状態で示されているが、閉じた状態となるようにキャップ108が移動してもよい。例えば、ユーザは、蓋108を矢印「A」の方向にスライドさせてもよい。
【0100】
デバイス100は、押下された場合にデバイス100を動作させる、ボタン又はスイッチなどの、ユーザによる操作が可能な制御要素112をさらに含んでもよい。例えば、ユーザは、スイッチ112を操作することにより、デバイス100をターンオンしてもよい。
【0101】
デバイス100は、デバイス100のバッテリーを充電するためのケーブルを受け入れることが可能なソケット/ポート114などの電気的構成要素をさらに備えてもよい。例えば、ソケット114は、USB充電ポートなどの充電ポートであってもよい。いくつかの例において、ソケット114は、追加的に又は代替的に、デバイス100とコンピューティングデバイスなどの別のデバイスとの間でデータを転送するために用いられてもよい。
【0102】
図2は、外カバー102が除去され、物品110が存在しない
図1のデバイス100を図示する。デバイス100は、長手方向軸線134を規定する。
【0103】
図2に示すように、第1の端部部材106はデバイス100の一端部に配置され、第2の端部部材116がデバイス100の反対側の端部に配置される。第1及び第2の端部部材106、116は共に、デバイス100の端面を少なくとも部分的に規定する。例えば、第2の端部部材116の底面は、デバイス100の底面を少なくとも部分的に規定する。外カバー102の縁部も、端面の一部分を規定してもよい。本例においては、蓋108もデバイス100の上面の一部分を規定する。
【0104】
開口部104に最も近いデバイスの端部は、使用中においてユーザの口に最も近いため、デバイス100の近位端(又は口側端部)として知られるものであってもよい。使用中において、ユーザは、物品110を開口部104に挿入し、エアロゾル生成材料を加熱し始めるようユーザ制御部112を操作し、デバイスに生成されたエアロゾルを吸い込む。これにより、エアロゾルが、デバイス100の近位端に向かう流路に沿ってデバイス100を通って流れる。
【0105】
開口部104から最も遠いデバイスの他端部は、使用中においてユーザの口から最も遠い端部であるため、デバイス100の遠位端として知られるものであってもよい。ユーザがデバイスに生成されたエアロゾルを吸い込むことに伴い、エアロゾルは、デバイス100の遠位端から離れるように流れる。
【0106】
デバイス100は、電力源118をさらに備える。電力源118は、例えば、再充電式バッテリー又は非再充電式バッテリーなどのバッテリーであってもよい。適当なバッテリーの例としては、例えば、リチウムバッテリー(リチウムイオンバッテリーなど)、ニッケルバッテリー(ニッケルカドミウムバッテリーなど)、及びアルカリバッテリーが挙げられる。バッテリーは、必要な場合に及びコントローラ(不図示)の制御の下で電力を供給してエアロゾル生成材料を加熱するために、加熱アセンブリに電気的に結合される。本例において、バッテリーは、バッテリー118を定位置に保持する中央支持体120に接続される。
【0107】
デバイスは、少なくとも1つの電子機器モジュール122をさらに備える。電子機器モジュール122は、例えばプリント回路基板(PCB)を備えてもよい。PCB 122は、プロセッサなどの少なくとも1つのコントローラ、及びメモリを支持してもよい。PCB 122は、デバイス100の様々な電子的構成要素を共に電気的に接続するための1つ以上の電気的配線をさらに備えてもよい。例えば、電力をデバイス100全体にわたって分配することができるように、バッテリー端子がPCB 122に電気的に接続されてもよい。ソケット114も、電気的配線を介してバッテリーに電気的に結合されてもよい。
【0108】
例示的デバイス100において、加熱アセンブリは、誘導加熱アセンブリであり、誘導加熱プロセスによって物品110のエアロゾル生成材料を加熱するための様々な構成要素を備える。誘導加熱は、電磁誘導によって導電性物体(サセプタなど)を加熱するプロセスである。誘導加熱アセンブリは、例えば1つ以上のインダクタコイルのような誘導素子と、誘導素子を通して交流電流などの変動電流を誘導素子に流すためのデバイスとを備えてもよい。誘導素子における変動電流は、変動磁場を生じさせる。変動磁場は、誘導素子に対して適当に位置付けられたサセプタを浸透し、サセプタ内部に渦電流を生成する。サセプタは渦電流に対する電気的抵抗を有し、ゆえに、この抵抗に抗する渦電流の流れにより、サセプタがジュール熱によって加熱される。サセプタが鉄、ニッケル又はコバルトなどの強磁性材料を含む場合、サセプタにおける磁気ヒステリシス損によって、すなわち、磁性材料の磁気双極子の向きが変動磁場と並ぶ結果として変動することによっても、熱が生成される場合がある。例えば伝導による加熱と比較して、誘導加熱では、サセプタ内部に熱が生成されることで、急速な加熱が可能となる。さらに、誘導ヒーターとサセプタとの間のいかなる物理的接触も必要でなく、構造及び応用の自由度の向上が可能となる。
【0109】
例示的デバイス100の誘導加熱アセンブリは、サセプタ構成体132(本明細書では「サセプタ」と称する)、第1のインダクタコイル124及び第2のインダクタコイル126を備える。第1及び第2のインダクタコイル124、126は、導電性材料から作製される。本例において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、螺旋状のインダクタコイル124、126を形成するように螺旋状に巻回されたリッツ線/ケーブルから作製される。リッツ線は、個々に絶縁され、単一の線を形成するようにねじり合わせられた複数の個々の線を含む。リッツ線は、導体における表皮効果損失を低減するように設計される。例示的デバイス100において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、矩形の断面を有する銅リッツ線から作製される。他の例において、リッツ線は、円形などの他の形状の断面を有し得る。
【0110】
第1のインダクタコイル124は、サセプタ132の第1のセクションを加熱するための第1の変動磁場を生成するように構成され、第2のインダクタコイル126は、サセプタ132の第2のセクションを加熱するための第2の変動磁場を生成するように構成される。本例において、第1のインダクタコイル124は、デバイス100の長手方向軸線134に沿った方向において第2のインダクタコイル126に隣接する(すなわち、第1及び第2のインダクタコイル124、126は重ならない)。サセプタ構成体132は、単一のサセプタ、又は2つ以上の別個のサセプタを備えてもよい。第1及び第2のインダクタコイル124、126の端部130は、PCB 122に接続され得る。
【0111】
第1及び第2のインダクタコイル124、126は、いくつかの例において、互いに異なる少なくとも1つの特性を有してもよいことは理解されよう。例えば、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なる少なくとも1つの特性を有してもよい。より具体的には、一例において、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126とは異なるインダクタンス値を有してもよい。
図2において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、第1のインダクタコイル124が第2のインダクタコイル126よりも小さいサセプタ132のセクションにわたって巻回されるように、長さが異なる。よって、第1のインダクタコイル124は、(個々の巻きの間の間隔は実質的に同じであると仮定して)第2のインダクタコイル126とは異なる巻き数を有してもよい。さらに別の例において、第1のインダクタコイル124は、第2のインダクタコイル126に対して異なる材料から作製されてもよい。いくつかの例において、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、実質的に同一であってもよい。
【0112】
本例において、第1のインダクタコイル124及び第2のインダクタコイル126は、反対方向に巻回される。これは、それらのインダクタコイルが異なる時点でアクティブである場合に有用であり得る。例えば、最初に、第1のインダクタコイル124が物品110の第1のセクションを加熱するように動作していてもよく、その後、第2のインダクタコイル126が物品110の第2のセクションを加熱するように動作していてもよい。コイルを反対方向に巻回することで、特定のタイプの制御回路と組み合わせて用いた場合に、非アクティブなコイルに誘起される電流を低減する一助となる。
図2において、第1のインダクタコイル124は右巻き螺旋であり、第2のインダクタコイル126は左巻き螺旋である。しかしながら、別の実施形態において、インダクタコイル124、126は同じ方向に巻回されてもよく、又は、第1のインダクタコイル124は左巻き螺旋であってもよく、第2のインダクタコイル126は右巻き螺旋であってもよい。
【0113】
本例のサセプタ132は、中空状であり、したがって、エアロゾル生成材料が受け入れられる受け部を形成する。例えば、物品110は、サセプタ132に挿入され得る。本例において、サセプタ120は、円形の断面を有する管状である。
【0114】
図2のデバイス100は、概して管状でサセプタ132を少なくとも部分的に取り囲んでもよい断熱部材128をさらに備える。断熱部材128は、例えばプラスチックなどの任意の断熱材料から構成されてもよい。この特定の例において、断熱部材は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から構成される。断熱部材128は、サセプタ132に生成される熱からデバイス100の様々な構成要素を断熱する一助となってもよい。
【0115】
断熱部材128はさらに、第1及び第2のインダクタコイル124、126を完全に又は部分的に支持し得る。例えば、
図2に示すように、第1及び第2のインダクタコイル124、126は、断熱部材128の周りに位置付けられ、断熱部材128の径方向外方の面と接触する。いくつかの例において、断熱部材128は、第1及び第2のインダクタコイル124、126に当接しない。例えば、断熱部材128の外面と第1及び第2のインダクタコイル124、126の内面との間に小さな間隙が存在していてもよい。
【0116】
ある特定の例において、サセプタ132、断熱部材128、並びに第1及び第2のインダクタコイル124、126は、サセプタ132の中央の長手方向軸線周りで同軸となっている。
【0117】
図3は、デバイス100の側面図を部分的に断面で示す。外カバー102は、本例においては提示されている。第1及び第2のインダクタコイル124、126の矩形の断面形状がより明確に視認可能である。
【0118】
デバイス100は、サセプタ132の一端部と係合してサセプタ132を定位置に保持する支持体136をさらに備える。支持体136は、第2の端部部材116に接続される。
【0119】
デバイスは、制御要素112内に関連付けられた第2のプリント回路基板138をさらに備えてもよい。
【0120】
デバイス100は、デバイス100の遠位端側に配置された第2の蓋/キャップ140及びばね142をさらに備える。ばね142は、サセプタ132へのアクセスを提供するために第2の蓋140が開くことを可能とする。ユーザは、第2の蓋140を開けてサセプタ132及び/又は支持体136を清掃してもよい。
【0121】
デバイス100は、サセプタ132の近位端から離れてデバイスの開口部104に向かって延びる拡張チャンバ144をさらに備える。デバイス100内に受け入れられたときの物品110に当接し物品110を保持する保持クリップ146が、少なくとも部分的に拡張チャンバ144内に配置される。拡張チャンバ144は、端部部材106に接続される。
【0122】
図4は、外カバー102が省略された
図1のデバイス100の分解組立図である。
【0123】
図5Aは、
図1のデバイス100の一部分の断面を図示する。
図5Bは、
図5Aの一領域の拡大図を図示する。
図5A及び
図5Bは、サセプタ132内に受け入れられた物品110を示し、物品110は、物品110の外面がサセプタ132の内面に当接するような寸法とされている。これにより、加熱が最も効率的になることが確実となる。本例の物品110は、エアロゾル生成材料110aを含む。エアロゾル生成材料110aは、サセプタ132内に位置付けられる。物品110は、フィルター、包装材及び/又は冷却構造などの他の構成要素をさらに備えてもよい。
【0124】
図5Bは、サセプタ132の外面が、サセプタ132の長手方向軸線158に垂直な方向に測定して距離150だけ、インダクタコイル124、126の内面から離隔されていることを示す。特定の一例において、距離150は、約3mm~4mm、約3~3.5mm、又は約3.25mmである。
【0125】
図5Bは、断熱部材128の外面が、サセプタ132の長手方向軸線158に垂直な方向に測定して距離152だけ、インダクタコイル124、126の内面から離隔されていることをさらに示す。特定の一例において、距離152は約0.05mmである。別の例において、距離152は、インダクタコイル124、126が断熱部材128に当接し接触するように、実質的に0mmである。
【0126】
一例において、サセプタ132は、約0.025mm~1mm、又は約0.05mmの肉厚154を有する。
【0127】
一例において、サセプタ132は、約40mm~60mm、約40~45mm、又は約44.5mmの長さを有する。
【0128】
一例において、断熱部材128は、約0.25mm~2mm、0.25~1mm、又は約0.5mmの肉厚156を有する。
【0129】
図6は、本例では単一の材料から構築され、したがって単体構造を有するサセプタ132を図示する。サセプタは、より一般的にはヒーター構成要素として知られるものであってもよい。上記で述べたように、サセプタ132は、中空状であり、加熱のためにエアロゾル生成材料を受け入れることができる。本例において、サセプタ132は、エアロゾル生成材料がサセプタ内に受け入れられることをより容易とするために、先広がりの端部(近位端)を有する。他の例において、サセプタ132は、先広がりの端部を有しない。
【0130】
サセプタ132は、第1の部分202及び第2の部分204を備える。第1の部分202は第1の長さ寸法を有し、第2の部分204は第2の長さ寸法を有する。これらの長さ寸法は、サセプタ132の長手方向軸線158と平行な方向に測定される。サセプタ132は、約40mm~約50mmの間の全長寸法を有する。第2の部分204は、約5mm未満の長さを有する。この特定の例において、第2の部分がサセプタ132の長さの約7%~約8%の間にわたって延びるように、サセプタ132は約44.5mmの全長を有し、第2の部分204は約3.5mmの長さを有する。
【0131】
第1の部分202は、円形の形状である第1の外側断面を有し、第2の部分204は、非円形の形状である第2の外側断面を有する。外側断面は、サセプタの外面によって画定される。第1の外側断面は、第1の部分202に沿った任意の点において長手方向軸線158に垂直に配置された平面で切ったものであってもよい。第1の外側断面が先広がりの端部の領域において切ったものである場合でも、断面の形状は円形となる。第2の外側断面は、第2の部分204に沿った任意の点において長手方向軸線158に垂直に配置された平面で切ったものであってもよい。
【0132】
本例において、第2の部分204は、サセプタ132の一端部(遠位端)に配置される。他の例において、第2の部分204は、サセプタの端部に配置されなくてもよい。
【0133】
使用中において、ユーザは、物品110をサセプタ132に挿入する。
図1に示すように、物品110は、円筒形状を有し、したがって円形の断面を有する。したがって、物品110はサセプタ132内に受け入れられ、物品110の外側断面は第1の部分202の内側断面と合致する。いくつかの例において、第2の部分204の内側断面も、円形の形状である。
【0134】
第2の外側断面は、第2の部分202におけるサセプタ132の外面によって画定される。第2の外側断面に非円形状を与えるために、第2の部分202は、1つ以上の係合特徴部206を備える。係合特徴部206は、例えば凸部及び/又は窪みであってもよい。他の係合特徴部が用いられてもよい。
【0135】
本例において、係合特徴部206は、長手方向軸線158と平行な方向にサセプタ132の外面に沿って延びる窪み/溝/切り欠き206である。窪み206は、長手方向軸線158に沿って測定される長さを有し、当該長さは、上記で述べたように、第2の部分204の長さによって規定される。
【0136】
窪み206は、長手方向軸線158に垂直な方向においてサセプタの径方向内方に測定される最大の深さ寸法を有する。本例において、窪み206は、約1mm未満の最大深さを有する。特に、窪み206は、約0.35mmの深さを有する。サセプタ132は、約4mm~8mmの間、又は約5mm~6mmの間の直径を有する。この特定の例において、窪み206がサセプタ132の直径の約6%の深さを有するように、サセプタ132の先広がりでない領域(及びしたがって第1の部分202)は約5.55mmの直径を有する。窪み206は、約0.1mmの幅(サセプタ132の外周囲周りのアジマス方向に測定)を有してもよい。
【0137】
本例のサセプタ132は、サセプタ132の周囲周りに等間隔で配された4つの窪みを備える。窪み206によって形成された溝は、第2の部分204に非円形の断面を与える。
【0138】
図7は、サセプタ支持体136と係合されたサセプタ132の斜視図を図示する。支持体136は、サセプタ132の少なくとも第2の部分204と係合して、1つ以上のインダクタコイル124、126から所定の距離を空けた定位置に保持する係合部分208を備える。本例において、支持体はサセプタ132の遠位端と係合するが、支持体は代わりにサセプタ132の近位端と係合してもよく、又はその長さに沿った任意の他の点においてサセプタ132と係合してもよい。
【0139】
図8Aは、支持体136の斜視図を図示する。
図8Bは、支持体136の上面図を図示する。支持体136は、プラスチックなどの断熱材料から作製されてもよい。本例において、支持体136は、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)から作製される。支持体136は、例えば射出成形によって作製することができる。
【0140】
支持体136は、長手方向軸線214などの軸線214を規定する。支持体136は、サセプタ132と係合し、軸線214と平行にサセプタ132を保持する。係合位置において、サセプタ132の長手方向軸線158と支持体136の長手方向軸線214とは平行であり、同軸であってもよい。
【0141】
支持体136は、サセプタ132を受け入れて保持するための受け部210を形成する。支持体は、例えば係合部分208によって形成されてもよい。本例における係合部分208は、受け部210内に受けられたときにサセプタ132の外面に当接する複数の長手方向延伸部を備える。
【0142】
受け部210は、サセプタ132の第2の外側断面に対応する内側断面を有することにより、支持体136に対するサセプタ132の回転を防止する。したがって、内側断面は非円形の形状である。
【0143】
内側断面は、受け部210の内面によって画定される。内側断面は、軸線214に垂直な方向に切ったものであってもよい。内側断面に非円形状を与えるために、受け部210は、1つ以上の係合特徴部212を備える。係合特徴部212は、例えば凸部及び/又は窪みであってもよい。他の係合特徴部が用いられてもよい。したがって、サセプタ132の係合特徴部206は、受け部210の係合特徴部212と係合する/噛み合う。この係合は、受け部内におけるサセプタ132の回転を防止する。したがって、サセプタ132及び支持体136は、相対回転を防止するように係止される。
【0144】
本例において、支持体136の係合特徴部212は、軸線214と平行な方向に受け部210の内面に沿って延びる凸部/隆起212である。凸部212は、軸線214に沿って測定される長さを有する。凸部212は、サセプタ132の窪み206の寸法に対応する寸法を有する。
【0145】
凸部212は、軸線214に垂直な方向に(すなわち、凹部210の中心に向かう径方向内方に)測定される最大の高さ寸法を有する。本例において、凸部212は、約1mm未満の最大高さを有する。本例において、凸部212は、約0.35mmの高さを有する。凸部212は、約0.1mmの幅(凹部210の内周囲周りのアジマス方向に測定)を有してもよい。
【0146】
本例の支持体136は、受け部210の内周囲周りに等間隔で配された4つの凸部212を備える。凸部212は、受け部210に非円形の断面を与える。凸部は、支持体136と一体に形成されてもよく、又は別個であり受け部210の内面に取り付けられてもよい。
【0147】
図9Aは、
図6に図示するように線B-Bを通るように切ったサセプタ132の第2の部分204の断面の図面表示を図示する。係合特徴部206は、窪みであり、サセプタ132に非円形の外側断面を与える。
図9Bは、
図6に図示するように線A-Aを通るように切ったサセプタ132の第1の部分202の図面表示を図示する。第1の部分202は、円形の外側断面を有する。
図9Cは、支持体136の係合部分208の断面の図面表示を図示する。係合特徴部212は、凸部であり、受け部210に非円形の内側断面を与える。
【0148】
図10Aは、別の例示的なサセプタの第2の部分を通る断面の図面表示を図示する。本例において、係合特徴部206は、凸部であり、サセプタ132に非円形の外側断面を与える。凸部は、サセプタと一体に形成されてもよく、又は別個でありサセプタの外面に取り付けられてもよい。
図10Bは、別の例示的な支持体の係合部分の断面の図面表示を図示する。係合特徴部212は、窪みであり、受け部に非円形の内側断面を与える。
図10A及び
図10Bにおいて、サセプタ及び受け部は各々、3つの係合特徴部を有する。
【0149】
図11は、デバイス100において用いられ得る別の例示的なサセプタ332の図面表示である。
図6~
図10におけるサセプタと同様に、サセプタ332は、サセプタ332の回転を防止するように係止される。サセプタ332は、第1の部分302及び第2の部分304を備える。第1の部分302は、円形の形状である第1の外側断面を有し、第2の部分304は、非円形の形状である第2の外側断面を有する。
図11の例においては、サセプタ332の端部部分が係止される。
【0150】
第2の外側断面に非円形状を与えるために、第2の部分302は、1つ以上の係合特徴部306を備える。本例において、係合特徴部306は、サセプタ332の長手方向軸線と平行な方向にサセプタ132の端部から延びる凸部306である。凸部は、サセプタ332と一体に形成されてもよく、又は別個でありサセプタ332の端部に取り付けられてもよい。本例においては、4つの係合特徴部306が存在する。
【0151】
図12は、
図11に図示する線C-Cを通るように切ったサセプタ332の第2の部分304を通る断面の図面表示を図示する。本例において、係合特徴部206は、長手方向の凸部であり、サセプタ132に非円形の外側断面を与える。
【0152】
図13は、サセプタ332の回転を防止するように係止される別の例示的な支持体336の上面図を図示する。支持体226は、サセプタ332の係合特徴部306と係合するように構成された1つ以上の係合特徴部312を備える。本例において、係合特徴部312は、サセプタ332の凸部306を受けるように構成された窪み、凹部、又はスロットである。
【0153】
上記で説明した例のいずれにおいても、サセプタの第1の部分は、(面積及び直径に関して)その長さに沿ってサイズが変動する内側断面及び/又は外側断面を有してもよい。
【0154】
図6~
図13に関して上記で説明した特徴は、サセプタがエアロゾル供給デバイス内で回転することを防止する一助となる。述べたように、サセプタは、サセプタが回転することを阻止するように支持体と係止される。サセプタ/支持体の係止に加えて又は代えて、支持体を端部部材と係止することもできる。これは、サセプタ及び支持体が端部部材に対してデバイス内で回転することを阻止する。例えば、ユーザは、物品を回転させる場合があり、これは、サセプタ及び支持体を共に回転させるような力で、サセプタを回転させる。よって、サセプタ及び支持体は、端部部材に対して回転する場合がある。これを回避するべく、支持体は、端部部材の1つ以上の対応するロック特徴部と係合する1つ以上のロック特徴部を備えてもよい。これらのロック特徴部は、端部部材に対する支持体の回転を阻止又は制限する。よって、支持体を端部部材と係止することができる。
【0155】
いくつかの例において、サセプタが支持体に挿入されたときに、サセプタの係合特徴部が形成されてもよい。例えば、支持体に形成された凸部又は隆起が、凸部又は隆起の周辺においてサセプタを変形させることにより、対応する係合特徴部をサセプタに形成してもよい。これにより、例えば組み立て中にサセプタを支持体と位置合わせする必要がないため、製造がより容易になる場合がある。これは、サセプタが比較的低い径方向の強度を有する場合に最も有用であり得る。例えば非対称の断面のような、他のタイプの係合特徴部も、このようにしてサセプタに形成されてもよい。
【0156】
図14Aは、支持体136と係合された、
図2に関して説明した端部部材116を図示する。
図14Bは、端部部材116に対する支持体136の回転を防止するように働くロック特徴部の拡大図を図示する。
【0157】
端部部材116は、デバイス100の一端部に配置され得る。図示のように、端部部材116は、受け部402を形成する。受け部402は、側壁としても知られる1つ以上の内壁408と、基部410とによって形成される。内壁408は、基部410から離れるように延び、軸線414を規定する。軸線414は、デバイス100の長手方向軸線134、及び/又はサセプタ132の長手方向軸線158、及び/又は支持体136の長手方向軸線214と平行であってもよい。したがって、内壁408は基部410に垂直である。他の例において、軸線414は、これら軸線のいずれかに対して角度が付いていてもよい。基部410は、本例では平坦な面を規定するが、他の例では湾曲していてもよい。
【0158】
端部部材116は、エアロゾル供給デバイス100の外面の一部を規定する端面416を備える。例えば、端面416は、デバイス100の底面を形成してもよい。
【0159】
任意選択的に、端部部材116は、端部部材116がバッテリー支持体120に接続されることを可能とする少なくとも1つの取り付け要素412をさらに備えてもよい。
【0160】
図14Aに示すように、支持体136の端部が受け部402内に受けられる。受け部402は、支持体136に当接する1つ以上の特徴部を備えてもよい。支持体136が受け部402内で回転可能となることを阻止するべく、支持体136は第1のロック特徴部404を備え、端部部材116は第2のロック特徴部406を備える。
図14Bは、第1及び第2のロック特徴部404、406の係合をより明確に示す。本例において、第2のロック特徴部406は受け部402の構成要素であるが、他の例において、第2のロック特徴部406は、支持体136の第1のロック特徴部404と係合するのであれば、端部部材116のいずれの位置に配置されてもよい。
【0161】
図14A及び
図14Bの例において、第1のロック特徴部404は、支持体136の外面に形成された凹部404であり、第2のロック特徴部406は、受け部402内へと延びる凸部406である。凸部406は、凹部404内に受けられるような寸法を有する。第1及び第2のロック特徴部404、406は、係合されたときに、支持体136が支持体136の軸線214周りのアジマス方向において回転可能となることを阻止する。
【0162】
代替例において、第1のロック特徴部404は、支持体136の外面に形成された凸部であってもよく、第2のロック特徴部406は凹部であってもよい。
【0163】
図15は、支持体136の下面を図示する。凹部の形態の第1のロック特徴部404がより明確に示されている。支持体136の長手方向軸線214が、紙面に入る向きのものとして示されている。長手方向軸線214は、サセプタ132の長手方向軸線158と平行に配置される。
【0164】
本例において、凹部404は、方向418において支持体136の外面から支持体136内へと延びる。方向418は、例えば径方向であってもよい。方向418は、長手方向軸線214、414に垂直である。したがって、凹部404は、約2mm~約5mmの間であり得る深さ寸法420を有する。この特定の例において、深さ寸法420は約2mmである。
【0165】
凹部404は、支持体136の外周囲周りの方向に測定される幅寸法422をさらに有する。外周囲は、軸線214から最も遠くに位置する縁部である。したがって、外周囲周りの方向は、軸線214周りのアジマス方向であってもよい。いくつかの例において、幅寸法422は、約1mm~約3mmの間であってもよい。
図15の例において、幅寸法422は、約1.3mm~約1.5mmの間である。
【0166】
図16は、端部部材116の上面図を図示する。第2のロック特徴部406は、凸部の形態である。内壁414によって規定される軸線414が、紙面に入る向きのものとして示されている。軸線414は、サセプタ132の長手方向軸線158と平行に、且つ支持体214の長手方向軸線と平行に配置される。
【0167】
本例において、凸部406は、長手方向軸線158、214及び軸線414に垂直な方向424に、端部部材116の内壁408から受け部402内へと延びる。方向424は、例えば径方向であってもよい。したがって、凸部406は、約2mm~約5mmの間であり得る高さ寸法426を有する。この特定の例において、高さ寸法426は約2mmである。
【0168】
内壁408から延びることに加えて、凸部406はさらに、長手方向軸線158、214及び軸線414と平行な方向に基部410から受け部402内へと延びる。したがって、凸部406は、安定性の向上のために内壁408及び基部410によって支持される。他の例(不図示)において、凸部は、基部又は内壁によって支持されてもよい。例えば、凸部は、軸線414と平行な方向において基部から上方に延びていてもよく、又は軸線414に垂直な方向において内壁から外方に延びていてもよい。
【0169】
凸部は、受け部/内壁410、408の内周囲/内面の周りの方向に測定される幅寸法428をさらに有する。内周囲周りの方向は、軸線214、158周りのアジマス方向であってもよい。いくつかの例において、幅寸法428は、約1mm~約3mmの間であってもよい。
図16の例において、幅寸法428は、約1.3mm~約1.5mmの間である。
【0170】
図15において、凹部は、その周囲周りに開いている。別の例(不図示)において、凹部は、その周囲周りに閉じた穴の形態であってもよい。
【0171】
凹部が穴の形態である一例において、凸部は、(支持体の長手方向軸線と平行な方向に)端部部材の基部から延び、穴内に受けられてもよい。例えば、1つ以上の「突起」が基部から延び、支持体の下面の1つ以上の穴に受けられてもよい。
【0172】
代替的に、支持体は、(支持体の長手方向軸線と平行な方向に)支持体の下面から延びる凸部を備え、端部部材の基部に形成された対応する穴/凹部に受けられてもよい。例えば、1つ以上の「突起」が支持体から延び、端部部材の基部の1つ以上の穴に受けられてもよい。さらなる例において、凸部は、(支持体の下面ではなく)支持体の側面から延びていてもよい。
【0173】
代替例において、第1及び第2のロック特徴部は、サセプタ及び支持体に見られる係合特徴部と実質的に同じであってもよい。例えば、支持体の第1のロック特徴部は、支持体の外面に形成された凸部であってもよく、第2のロック特徴部は、端部部材の内壁に形成された凹みであってもよく、凹みが凸部を受ける。
【0174】
上記の実施形態は、本発明の説明のための例として理解されるべきである。本発明のさらなる実施形態が想定される。任意の一実施形態に関して説明されている任意の特徴が、単独で、又は他の説明されている特徴と組み合わせて用いられてもよく、さらに、任意の他の実施形態、又は任意の他の実施形態の任意の組み合わせの1つ以上の特徴と組み合わせて用いられてもよいことが理解されるべきである。さらに、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲から逸脱しない限りにおいて、上記で説明されていない均等例及び変形例が採用されてもよい。
以下の条項は、追加実施形態を開示するものである
1.エアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するための装置であって、装置が、
筐体と、
筐体内の受け部であって、エアロゾル生成材料をそれぞれ含むための1つ以上の空洞を含む、受け部と、
1つ以上の空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するための1つ以上のヒーター要素を含む加熱機構であって、1つ以上のヒーター要素が1つ以上の空洞の外部に位置する、加熱機構と、
を備える装置。
2.受け部が、エアロゾル生成材料をそれぞれ含むための複数の空洞を含み、加熱機構が複数のヒーター要素を含み、各ヒーター要素が、複数の空洞のうちのそれぞれの空洞の外部に配置され、その空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するためのものである、条項1に記載の装置。
3.受け部を交換用受け部と置き換え得るように、受け部が筐体から取り外し可能であるように、装置が構成される、条項1または2に記載の装置。
4.筐体の部分が、受け部へのアクセスをもたらすために開放可能または解放可能である、条項1~3のいずれか一項に記載の装置。
5.部分が蓋である、条項4に記載の装置。
6.筐体内で生成された吸入可能なエアロゾル及び/又はガスをユーザが吸い込むためのマウスピースを備える、条項1~5のいずれか一項に記載の装置。
7.1つ以上のヒーター要素に給電するために構成された電源回路を備える、条項1~6のいずれか一項に記載の装置。
8.加熱機構が複数のヒーター要素を含み、電源回路が、ヒーター要素に互いに独立して選択的に給電できるように構成される、条項7に記載の装置。
9.加熱機構が複数のヒーター要素を含み、電源回路が、複数のヒーター要素のうちの少なくとも第1のヒーター要素が複数のヒーター要素のうちの少なくとも第2のヒーター要素が加熱するよりも低い温度まで加熱するように、複数のヒーター要素に給電するように構成され、少なくとも第1のヒーター要素が、空洞のうちの第1の空洞内に含まれた風味材料からなる第1のエアロゾル生成材料を加熱するためのものであり、少なくとも第2のヒーター要素が、空洞のうちの第2の空洞内に含まれたタバコ系材料からなる第2のエアロゾル生成材料を加熱するためのものである、条項7または8に記載の装置。
10.電源回路が、第1のヒーター要素によって第1のエアロゾル生成材料を加熱できる温度を変化させ得るように構成される、条項9に記載の装置。
11.ユーザが電源回路を作動させる手動アクチュエータを備える、条項7~10のいずれか一項に記載の装置。
12.ユーザが装置で吸い込んでいることを検知するのに応じて電源回路を作動させるセンサを備える、条項7~11のいずれか一項に記載の装置。
13.受け部が複数の空洞を含み、複数の空洞のうちの少なくとも1つの空洞が、タバコ系材料からなるエアロゾル生成材料を含み、複数の空洞のうちの少なくとも1つの異なる空洞が、風味材料からなるエアロゾル生成材料を含む、条項1~12のいずれか一項に記載の装置。
14.1つ以上の空洞に設けられたバリア層を裂いて、1つ以上の空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を露出させる手段をさらに備える、条項1~13のいずれか一項に記載の装置。
15.受け部と1つ以上の加熱要素との間に位置する絶縁バリアをさらに備える、条項1~14のいずれか一項に記載の装置。
16.絶縁バリアがテープを含む、条項15に記載の装置。
17.1つ以上の空洞のうちの少なくとも1つからの伝熱を阻害するための熱バリアを備える、条項1~16のいずれか一項に記載の装置。
18.複数の空洞を備え、各空洞が、受け部の別個の区画内に設けられる、条項1~17のいずれか一項に記載の装置。
19.受け部がシートを含み、1つ以上の空洞がそれぞれ、シートに形成された凹部を含む、条項1~18のいずれか一項に記載の装置。
20.1つ以上の凹部がそれぞれ、シートにエッチングまたはプレスされる、条項19に記載の装置。
21.受け部が、平坦面を有するシートと、平坦面の少なくとも部分を覆うバリア層とを含み、1つ以上の空洞がそれぞれ、バリア層の部分およびバリア層のその部分によって覆われた平坦面の部分によって画定される、条項1~18のいずれか一項に記載の装置。
22.バリア層がブリスタパックであり、1つ以上の空洞がそれぞれ、バリア層のブリスタと、そのブリスタによって覆われた平坦面の部分とによって画定される、条項21に記載の装置。
23.受け部が、可撓性の材料ストリップを含み、1つ以上の空洞が、ストリップによって少なくとも部分的に画定される、条項1~18のいずれか一項に記載の装置。。
24.可撓性ストリップを移動させて、加熱機構に異なる空洞を加熱させるための駆動機構をさらに備える、条項23に記載の装置。
25.駆動機構が、可撓性ストリップの部分が巻き付けられる回転可能に装着されたスプールを含む、条項24に記載の装置。
26.駆動機構が、可撓性ストリップの別の部分が巻き付けられる第2のスプールを含む、条項25に記載の装置。
27.駆動機構が、回転可能に装着されたスプールを回転させるためのモータを含む、条項25または26に記載の装置。
28.受け部が、回転可能に装着されたスプールを含む、条項25~27のいずれか一項に記載の装置。
29.受け部が、回転可能に装着されたスプールと、第2のスプールとを含む、条項26に記載の装置。
30.2つ以上の受け部を備え、2つ以上の受け部が、筐体内に積み重ねて配置される、条項1~29のいずれか一項に記載の装置。
31.エアロゾルを形成または冷却するためのチャンバを備える、条項1~30のいずれか一項に記載の装置。
32.エアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するための装置であって、装置が、
筐体と、
筐体内の受け部であって、エアロゾル生成材料をそれぞれ含むための1つ以上の空洞を含む、受け部と、
1つ以上の空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するための1つ以上のヒーター要素を含む加熱機構であって、1つ以上の凹部のうちの少なくとも1つの空洞が、少なくとも1つの空洞内に1つ以上のヒーター要素のうちのそれぞれのヒーター要素を有し、1つのヒーター要素がコイルまたはメッシュヒーター要素である、加熱機構と、
を備える装置。
33.受け部が、エアロゾル生成材料をそれぞれ含むための複数の空洞を含み、加熱機構が複数のヒーター要素を含み、複数のヒーター要素の各ヒーター要素が、複数の空洞のうちのそれぞれの空洞内に配置され、その空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を加熱して吸入可能なエアロゾル及び/又はガスを生成するためのものであり、複数のヒーター要素の各ヒーター要素がコイルまたはメッシュヒーター要素である、条項32に記載の装置。
34.筐体の部分が、受け部へのアクセスをもたらすために開放可能または解放可能である、条項32または33に記載の装置。
35.部分が蓋である、条項34に記載の装置。
36.筐体内で生成された吸入可能なエアロゾル及び/又はガスをユーザが吸い込むためのマウスピースを備える、条項32~35のいずれか一項に記載の装置。
37.1つ以上のヒーターに給電するために構成された電源回路を備える、条項32~36のいずれか一項に記載の装置。
38.加熱機構が複数のヒーター要素を含み、電源回路が、ヒーター要素に互いに独立して選択的に給電できるように構成される、条項37に記載の装置。
39.加熱機構が複数のヒーター要素を含み、電源回路が、複数のヒーター要素のうちの少なくとも第1のヒーター要素が複数のヒーター要素のうちの少なくとも第2のヒーター要素が加熱するよりも低い温度まで加熱するように、複数のヒーター要素に給電するように構成され、少なくとも第1のヒーター要素が、凹部のうちの第1の凹部内に含まれた風味材料からなる第1のエアロゾル生成材料を加熱するためのものであり、少なくとも第2のヒーター要素が、凹部のうちの第2の凹部内に含まれたタバコ系材料からなる第2のエアロゾル生成材料を加熱するためのものである、条項37または38に記載の装置。
40.電源回路が、第1のヒーター要素によって第1のエアロゾル生成材料を加熱できる温度を変化させ得るように構成される、条項39に記載の装置。
41.ユーザが電源回路を作動させる手動アクチュエータを備える、条項37~40のいずれか一項に記載の装置。
42.ユーザが装置で吸い込んでいることを検知するのに応じて電源回路を作動させるセンサを備える、条項37~41のいずれか一項に記載の装置。
43.受け部が複数の空洞を含み、複数の空洞のうちの少なくとも1つの空洞が、タバコ系材料からなるエアロゾル生成材料を含み、複数の空洞のうちの少なくとも1つの異なる空洞が、風味材料からなるエアロゾル生成材料を含む、条項32~42のいずれか一項に記載の装置。
44.受け部に設けられたバリア層を裂いて、1つ以上の空洞内に含まれるエアロゾル生成材料を露出させる手段をさらに備える、条項32~43のいずれか一項に記載の装置。
45.1つ以上の空洞のうちの少なくとも1つからの伝熱を阻害するための熱バリアを備える、条項32~44のいずれか一項に記載の装置。
46.複数の空洞を備え、各空洞が、受け部の別個の区画内に設けられる、条項32~45のいずれか一項に記載の装置。
47.受け部がシートを含み、1つ以上の空洞がそれぞれ、シートに形成された凹部を含む、条項32~46のいずれか一項に記載の装置。
48.1つ以上の凹部がそれぞれ、シートにエッチングまたはプレスされる、条項47に記載の装置。
49.受け部が、平坦面を有するシートと、平坦面の少なくとも部分を覆うバリア層とを含み、1つ以上の空洞がそれぞれ、バリア層の部分およびバリア層のその部分によって覆われた平坦面の部分によって画定される、条項32~46のいずれか一項に記載の装置。
50.バリア層がブリスタパックであり、1つ以上の空洞がそれぞれ、バリア層のブリスタと、そのブリスタによって覆われた平坦面の部分とによって画定される、条項49に記載の装置。
51.2つ以上の受け部を備え、2つ以上の受け部が、筐体内に積み重ねて配置される、条項32~50のいずれか一項に記載の装置。
52.エアロゾルを形成または冷却するためのチャンバを備える、条項32~51のいずれか一項に記載の装置。
53.エアロゾル生成材料をそれぞれ含む1つ以上の空洞を備える受け部であって、条項1~52のいずれか一項に記載の装置の筐体に挿入するための受け部。
54.1つ以上の空洞内のエアロゾル生成材料を封止する、受け部上の保護バリアをさらに備える、条項53に記載の受け部。
55.保護バリアが、空洞のうちの1つ以上内のエアロゾル生成材料を露出させるためにユーザによって操作することができる、条項54に記載の受け部。
56.保護バリアが、ユーザによって裂くことができる、またはユーザによって受け部から除去することができる、条項55に記載の受け部。
57.保護バリアが、ユーザによって受け部から剥がすことができる、条項56に記載の受け部。
58.空洞のうちの1つ以上内のエアロゾル生成材料が、ゲルまたはパウダを含む、条項1~52のいずれか一項に記載の装置または条項53~57のいずれか一項に記載の受け部。
59.エアロゾル生成材料のための受け部を作成する方法であって、方法が、
受け部の1つ以上の空洞内に相対的に湿ったエアロゾル生成材料を用意することであって、相対的に湿ったエアロゾル生成材料が、ある割合の水を含む、用意することと、
相対的に湿ったエアロゾル生成材料を処理して、相対的に湿ったエアロゾル生成材料の水の割合を減らして、1つ以上の空洞内で相対的に乾いたエアロゾル生成材料を生成することと、
を含む方法。
60.相対的に湿ったエアロゾル生成材料が、湿ったゲル、スラリまたは液体を含む、条項59に記載の方法。
61.相対的に乾いたエアロゾル生成材料が、乾いたゲルまたはパウダを含む、条項59または60に記載の方法。
62.処理することが、相対的に湿ったエアロゾル生成材料を加熱することを含む、条項59~61のいずれか一項に記載の方法。
63.処理することが、受け部をオーブン内で加熱することを含む、条項59~61のいずれか一項に記載の方法。
64.処理することが、相対的に湿ったエアロゾル生成材料を受け部の1つ以上の空洞内で凍結乾燥させることを含む、条項59~61のいずれか一項に記載の方法。
65.受け部に保護バリアを設けて、相対的に乾いたエアロゾル生成材料を1つ以上の空洞内に封止することを含む、条項59~64のいずれか一項に記載の方法。
【外国語明細書】