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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023015928
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】給湯システム、サーバおよび給湯装置
(51)【国際特許分類】
   F24H 15/00 20220101AFI20230125BHJP
   F24H 15/40 20220101ALI20230125BHJP
   F24H 15/395 20220101ALI20230125BHJP
【FI】
F24H1/00 E
F24H1/00 H
F24H1/00 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2021120015
(22)【出願日】2021-07-20
(71)【出願人】
【識別番号】000004709
【氏名又は名称】株式会社ノーリツ
(74)【代理人】
【識別番号】100111383
【弁理士】
【氏名又は名称】芝野 正雅
(74)【代理人】
【識別番号】100170922
【弁理士】
【氏名又は名称】大橋 誠
(72)【発明者】
【氏名】廣田 大輔
(72)【発明者】
【氏名】岡田 英嗣
(72)【発明者】
【氏名】塚原 昌明
(72)【発明者】
【氏名】両徳 耕一
(72)【発明者】
【氏名】福田 智也
【テーマコード(参考)】
3L122
【Fターム(参考)】
3L122AA03
3L122AA34
3L122BA35
3L122BA44
3L122DA01
3L122DA12
3L122EA01
3L122EA03
3L122EA09
3L122FA05
3L122FA12
3L122FA13
3L122FA24
3L122FA26
3L122FA34
(57)【要約】
【課題】滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなり得る給湯システム、サーバおよび給湯装置を提供する。
【解決手段】給湯システム1は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置10と、外部通信網40を介して給湯装置10と通信可能なサーバ50と、を備え、給湯装置10が当該給湯装置10の使用状況に関する使用状況情報をサーバ50に送信し、使用状況情報に基づいて使用料金が決定される構成を有する。サーバ50は、使用料金が滞納されている給湯装置10に対して、当該給湯装置10の報知部(表示部121、表示入力部131)に使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部501aを備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、
外部通信網を介して前記給湯装置と通信可能なサーバと、を備え、
前記給湯装置が当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を前記サーバに送信し、前記使用状況情報に基づいて前記使用料金が決定される、給湯システムにおいて、
前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して、当該給湯装置の報知部に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項2】
請求項1に記載の給湯システムにおいて、
前記給湯装置は、
前記報知情報を受信したことに基づいて報知モードの設定を行う報知モード設定部と、
前記報知モードに設定されている間、所定の報知条件の成立に基づいて前記報知部に前記報知を行わせる報知処理部と、を含み、
前記サーバは、滞納された前記使用料金の支払いが行われた前記給湯装置に対して、前記報知モードを解除するための解除情報を送信する報知解除情報送信部を、さらに含む、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項3】
使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、
外部通信網を介して前記給湯装置と通信可能なサーバと、を備え、
前記給湯装置が、当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を前記サーバに送信し、前記使用状況情報に基づいて前記使用料金が決定される、給湯システムにおいて、
前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対応付けて登録された端末装置に対して、当該端末装置に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項4】
請求項1ないし3の何れか一項に記載の給湯システムにおいて、
前記報知の内容には、前記使用料金の支払期日が含まれ、
前記サーバは、滞納された前記使用料金が前記支払期日までに支払われなかった前記給湯装置に対して、当該給湯装置が給湯運転を行わない運転禁止状態となるための運転禁止情報を送信する禁止情報送信部を、さらに含む、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項5】
請求項4に記載の給湯システムにおいて、
前記運転禁止情報は、前記運転禁止状態を要求する運転禁止要求を含み、
前記給湯装置は、前記運転禁止要求を受信したことに基づいて、前記給湯装置が前記運転禁止状態となる運転禁止モードの設定を行う禁止モード設定部を含む、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項6】
請求項5に記載の給湯システムにおいて、
前記サーバは、滞納された前記使用料金の支払いが行われた前記給湯装置に対して、前記運転禁止モードを解除するための解除情報を送信する禁止解除情報送信部を、さらに含む、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項7】
請求項4に記載の給湯システムにおいて、
前記運転禁止情報は、給湯運転を強制的に停止させる強制停止指令を含み、
給湯運転が開始された前記給湯装置に前記禁止情報送信部から前記強制停止指令が送信され、
前記給湯装置は、前記強制停止指令を受信したことに基づいて、開始された給湯運転を停止させる運転停止処理部を含む、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項8】
請求項7に記載の給湯システムにおいて、
前記運転停止処理部は、給湯運転か開始されたことに基づいて、運転開始通知を前記サーバに送信し、
前記禁止情報送信部は、前記運転開始通知を受信したことに基づいて前記強制停止指令を前記給湯装置に送信する、
ことを特徴とする給湯システム。
【請求項9】
使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して通信可能なサーバであって、前記給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記給湯装置から受信するサーバにおいて、
前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して、当該給湯装置の報知部に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項10】
使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して通信可能なサーバであって、前記給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記給湯装置から受信するサーバにおいて、
前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対応付けて登録された端末装置に対して、当該端末装置に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える、
ことを特徴とするサーバ。
【請求項11】
使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置であって、当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記サーバに外部通信網を介して送信する給湯装置において、
前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して報知情報を送信し、
前記給湯装置は、
報知部と、
前記報知情報を受信したことに基づいて、前記使用料金の支払いを促す報知を前記報知部に行わせる報知処理部と、を備える、
ことを特徴とする給湯装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、給湯装置およびサーバを備える給湯システム、外部通信網を介して給湯装置と通信可能なサーバ、および給湯装置に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、給湯装置のサブスクリプション事業(リース事業)が展開されている。このサブスクリプション事業では、月極等の使用料金を事業主に支払うことにより、給湯装置を使用することができる。
【0003】
レンタル(リース)された給湯装置等の機器を、当該機器とネットワークを介して通信可能なサーバにより管理するようにした設備管理システムが、特許文献1に記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特許第4141769号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
使用者がリースされた給湯装置の使用料金を滞納してしまうことが考えられる。このように、使用者から適正に使用料金が支払われないと、事業主が適正に利益を得られず、サブスクリプション事業を円滑に進めにくくなり得る。
【0006】
そこで、本発明は、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなり得る給湯システム、サーバおよび給湯装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の第1の態様は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して前記給湯装置と通信可能なサーバと、を備え、前記給湯装置が当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を前記サーバに送信し、前記使用状況情報に基づいて前記使用料金が決定される、給湯システムに関する。本態様に係る給湯システムにおいて、前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して、当該給湯装置の報知部に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える。
【0008】
本態様に係る給湯システムによれば、使用料金が滞納されている給湯装置において、使用料金の支払いを促す報知を行うことができる。これにより、使用者が使用料金の滞納に気づくなどすることにより、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなる。しかも、給湯装置から使用料金の算出のために使用状況情報が送信されるサーバから報知情報が送信されるので、報知情報を送信するための外部装置を用意する必要がなく、システム構成が複雑になりにくい。
【0009】
本態様に係る給湯システムにおいて、前記給湯装置は、前記報知情報を受信したことに基づいて報知モードの設定を行う報知モード設定部と、前記報知モードに設定されている間、所定の報知条件の成立に基づいて前記報知部に前記報知を行わせる報知処理部と、を含むような構成とされ得る。この場合、前記サーバは、滞納された前記使用料金の支払いが行われた前記給湯装置に対して、前記報知モードを解除するための解除情報を送信する報知解除情報送信部を、さらに含むような構成とされ得る。
【0010】
上記の構成によれば、報知モードに設定されている間、所定の報知条件が成立する度に、使用料金の支払いを促す報知が行われるので、当該報知が使用者の目に留まりやすくなる。これにより、滞納された使用料金が使用者から一層支払われやすくなる。しかも、滞納された使用料金が支払われると報知モードが解除されるので、使用料金が支払われた後は報知が継続しないようにすることができる。
【0011】
本発明の第2の態様は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して前記給湯装置と通信可能なサーバと、を備え、前記給湯装置が、当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を前記サーバに送信し、前記使用状況情報に基づいて前記使用料金が決定される、給湯システムに関する。本態様に係る給湯システムにおいて、前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対応付けて登録された端末装置に対して、当該端末装置に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える。
【0012】
本態様に係る給湯システムによれば、使用料金が滞納されている給湯装置に対応付けられた端末装置において、使用料金の支払いを促す報知を行うことができる。これにより、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなる。しかも、給湯装置から使用料金の算出のために使用状況情報が送信されるサーバから報知情報が送信されるので、報知情報を送信するための外部装置を用意する必要がなく、システム構成が複雑になりにくい。
【0013】
第1の態様または第2の態様に係る給湯システムにおいて、前記報知の内容には、前記使用料金の支払期日が含まれ得る。この場合、前記サーバは、滞納された前記使用料金が前記支払期日までに支払われなかった前記給湯装置に対して、当該給湯装置が給湯運転を行わない運転禁止状態となるための運転禁止情報を送信する禁止情報送信部を、さらに含むような構成とされ得る。
【0014】
ここで、「給湯運転を行わない運転禁止状態」とは、開始された給湯運転が開始後に速やかに停止されることにより、実質的に給湯運転が行われない状態を含む。また、「給湯運転を行わない運転禁止状態となる」とは、給湯装置が、水栓や浴槽に湯を供給する給湯機能のみの給湯運転を行う場合、その給湯運転を行わない状態となることを意味し、給湯装置が、給湯機能の給湯運転の他、追い焚きのために浴槽に湯を供給する追い焚き機能の給湯運転や暖房端末に湯を供給する暖房機能の給湯運転を含む複数の機能の給湯運転を行う場合、少なくとも1つ機能に係る給湯運転を行わない状態となることを意味する。
【0015】
上記の構成によれば、支払期日までに使用料金が支払われない場合に、使用者は、それまで通りに給湯装置を使用できなくなるため、滞納された使用料金が使用者から一層支払われやすくなる。
【0016】
上記の構成とされた場合、さらに、前記運転禁止情報は、前記運転禁止状態を要求する運転禁止要求を含み得る。この場合、前記給湯装置は、前記運転禁止要求を受信したことに基づいて、前記給湯装置が前記運転禁止状態となる運転禁止モードの設定を行う禁止モード設定部を含むような構成とされ得る。
【0017】
このような構成とされれば、サーバからの運転禁止要求の受信に基づいて運転禁止モードが設定されることにより給湯装置が運転禁止状態となるので、運転禁止状態とするためにサーバと給湯装置との間の通信頻度が増加しにくく、通信の負担増加を抑制できる。
【0018】
上記の構成とされた場合、さらに、前記サーバは、滞納された前記使用料金の支払いが行われた前記給湯装置に対して、前記運転禁止モードを解除するための解除情報を送信する禁止解除情報送信部を、さらに含むような構成とされ得る。
【0019】
このような構成とされれば、使用料金が支払われた後も給湯装置が給湯運転を行わない状態が継続しないようにすることができる。
【0020】
前記サーバが前記禁止情報送信部を含むような構成とされた場合、さらに、前記運転禁止情報は、給湯運転を強制的に停止させる強制停止指令を含み、給湯運転が開始された前記給湯装置に前記禁止情報送信部から前記強制停止指令が送信され得る。この場合、前記給湯装置は、前記強制停止指令を受信したことに基づいて、開始された給湯運転を停止させる運転停止処理部を含むような構成とされ得る。
【0021】
このような構成とされれば、支払期日までに使用料金が支払われない給湯装置に対して、給湯運転が開始されたときにサーバから強制停止指令が送信されることにより、給湯装置が運転禁止状態となるので、給湯装置側では、支払期日の超過が発生したか否かに応じて給湯運転のための処理を変更する必要がなく、処理が複雑になりにくい。
【0022】
上記の構成とされた場合、さらに、前記運転停止処理部は、給湯運転か開始されたことに基づいて、運転開始通知を前記サーバに送信するような構成とされ得る。この場合、前記禁止情報送信部は、前記運転開始通知を受信したことに基づいて前記強制停止指令を前記給湯装置に送信するような構成とされ得る。
【0023】
このような構成とされれば、サーバから給湯装置に無駄なく強制停止指令を送信でき、サーバと給湯装置との間の通信頻度の増加を抑制できる。
【0024】
本発明の第3の態様は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して通信可能なサーバであって、前記給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記給湯装置から受信するサーバに関する。本態様に係るサーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して、当該給湯装置の報知部に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える。
【0025】
本態様に係るサーバによれば、第1の態様と同様の効果を奏することができる。
【0026】
本発明の第4の態様は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置と、外部通信網を介して通信可能なサーバであって、前記給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記給湯装置から受信するサーバに関する。本態様に係るサーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対応付けて登録された端末装置に対して、当該端末装置に前記使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する報知情報送信部を備える。
【0027】
本態様に係るサーバによれば、第2の態様と同様の効果を奏することができる。
【0028】
本発明の第5の態様は、使用料金の支払いにより使用可能な給湯装置であって、当該給湯装置の使用状況に関する使用状況情報を、当該使用状況情報に基づいて前記使用料金を決定するために、前記サーバに外部通信網を介して送信する給湯装置に関する。前記サーバは、前記使用料金が滞納されている前記給湯装置に対して報知情報を送信する。前記給湯装置は、報知部と、前記報知情報を受信したことに基づいて、前記使用料金の支払いを促す報知を前記報知部に行わせる報知処理部と、を備える。
【0029】
本態様に係る給湯装置によれば、第1の態様と同様の効果を奏することができる。
【発明の効果】
【0030】
以上のとおり、本発明によれば、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなり得る給湯システム、サーバおよび給湯装置を提供することができる。
【0031】
本発明の効果ないし意義は、以下に示す実施形態の説明により更に明らかとなろう。ただし、以下に示す実施形態は、あくまでも、本発明を実施化する際の一つの例示であって、本発明は、以下の実施形態に記載されたものに何ら制限されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0032】
図1図1は、実施形態1に係る、給湯システムの構成を示す図である。
図2図2(a)および(b)は、それぞれ、実施形態1に係る、浴室リモコンおよび台所リモコンの構成を示す図である。
図3図3は、実施形態1に係る、給湯システムを構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
図4図4は、実施形態1に係る、給湯器の燃焼系および配管の構成を模式的に示す図である。
図5図5は、実施形態1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
図6図6は、実施形態1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置の台所リモコンの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
図7図7(a)は、実施形態1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置の台所リモコンの制御部および浴室リモコンの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。図7(b)は、実施形態1に係る、報知画面の一例を示す図である。
図8図8は、実施形態1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置の給湯器の制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
図9図9(a)は、実施形態1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置の台所リモコンの制御部および浴室リモコンの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。図9(b)は、実施形態1に係る、報知画面の一例を示す図である。
図10図10は、変更例1に係る、給湯システムを構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
図11図11は、変更例1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
図12図12(a)は、変更例1に係る、運転強制停止処理を示すフローチャートである。図12(b)は、変更例1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置の給湯器の制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
図13図13は、実施形態2に係る、給湯システムを構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
図14図14は、実施形態2に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバの制御部において行われる処理を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0033】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して説明する。
【0034】
<実施形態1>
図1は、実施形態1に係る、給湯システム1の構成を示す図である。
【0035】
本実施形態では、給湯装置10が使用者にリースされる場合のビジネスモデルが、給湯システム1において構築されている。リースされた給湯装置10は、サーバ50により管理される。
【0036】
給湯装置10は、当該給湯装置10の使用状況に関する使用状況情報を、外部通信網40を介して、サーバ50に送信する。サーバ50は、受信した使用状況情報に基づいて、当該給湯装置10の使用料金を算出する。使用状況情報は、たとえば、給湯装置10の使用時間(運転時間)、使用回数(運転回数)であり、使用時間や使用回数が増加するに伴い、使用料金が高くなる。使用料金は、たとえば、月締めで算出される。算出された使用料金を含む課金情報は、当該給湯装置10に対応付けられている携帯端末装置30に送信できる。使用者は、携帯端末装置30を介して、給湯装置10の課金情報を確認できる。課金情報は、据え置き型パーソナルコンピュータ等の固定端末装置に送信されてもよい。
【0037】
さらに、給湯システム1は、使用料金の滞納が発生した状態で給湯装置10の使用が継続されることを抑制するため、使用料金の滞納に対処する機能を備える。
【0038】
リースされた給湯装置10に使用料金の滞納が発生した場合、滞納が発生した給湯装置10に対して、サーバ50から報知情報が送信される。給湯装置10は、報知情報を受信すると、滞納している使用料金の支払いを使用者に促す報知を行う。当該報知の内容には、支払期日が含まれる。支払期日までに使用料金の支払いが行われない場合、サーバ50から対象となる給湯装置10へ運転禁止情報(運転禁止要求)が送信される。給湯装置10は、運転禁止情報を受信すると、当該給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となるようにする。これにより、使用者は、滞納した使用料金を支払うまで、それまで通りの給湯装置10の使用を行えなくなる。
【0039】
図1に示すように、給湯システム1は、給湯装置10と、サーバ50とを備える。携帯端末装置30が宅内H10にある場合、サーバ50は、ルータ20および外部通信網40を介して、携帯端末装置30と通信可能である。また、サーバ50は、携帯端末装置30が宅外にある場合も、外部通信網40および宅外に配置された通信システム(基地局や民間のルータ)を介して、携帯端末装置30と通信可能である。
【0040】
給湯装置10は、給湯器11と、リモートコントローラ12、13とを備えている。給湯器11は、ガスを燃料として湯を供給するガス給湯器である。即ち、給湯装置10は、ガス燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスで水を温める燃焼式給湯装置である。給湯装置10が、オイル燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスで水を温める燃焼式給湯装置であってもよい。
【0041】
給湯器11により生成された湯は、台所の蛇口や、浴槽、カラン等に供給される。また、床暖房機能や、室内暖房機能、浴室暖房機能を実現するそれぞれの機器(暖房端末)に対して、給湯器11から湯が供給される。
【0042】
リモートコントローラ12、13は、給湯器11に接続され、給湯装置10の各機能について種々の設定や実行指示を行うために用いられる。リモートコントローラ12は、液晶パネルからなる表示部121と、入力部122とを備え、リモートコントローラ13は、タッチパネルからなる表示入力部131と、運転ボタン132とを備える。操作者は、表示部121に表示された画面に従って入力部122を操作することにより、湯張りや給湯温度調節等について、任意の設定を行うことができる。また、操作者は、表示入力部131を操作することによっても、湯張り等の設定を行える。
【0043】
リモートコントローラ12は、浴室に設置され、リモートコントローラ13は、キッチン等に設置される。リモートコントローラ12、13には、音声を入出力するための音声窓12a、13aが設けられている。
【0044】
以下、浴室に設置されるリモートコントローラ12を、「浴室リモコン12」と称し、キッチン等に設置されるリモートコントローラ13を、「台所リモコン13」と称する。
【0045】
図2(a)および(b)は、それぞれ、浴室リモコン12および台所リモコン13の構成を示す図である。
【0046】
図2(a)に示すように、浴室リモコン12の入力部122には、運転ボタン122a、ふろ自動ボタン122b、追い焚きボタン122c、足し湯ボタン122d、足し水ボタン122eおよび通話ボタン122fが含まれる。
【0047】
運転ボタン122aは、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。運転オン状態であるとき、カラン等の給湯栓が開かれて基準流量以上の通水が発生すると、給湯機能の給湯運転が開始され、給湯器11が燃焼動作し、生成された湯がカラン等へ供給される。よって、運転ボタン122aは、給湯機能の給湯運転を実行するためのボタンであるとも言える。ふろ自動ボタン122bは、浴槽に湯を張った後、湯温を維持するふろ自動機能の給湯運転を実行するためのボタンである。追い焚きボタン122cは、浴槽の湯を追い焚きする追い焚き機能の給湯運転を実行するためのボタンである。足し湯ボタン122dは、浴槽に湯を足す足し湯機能の給湯運転を実行するためのボタンである。足し水ボタン122eは、浴槽に水を足す足し水機能の給湯運転を実行するためのボタンである。通話ボタン122fは、浴室リモコン12と台所リモコン13との間で通話を行う通話機能を実行するためのボタンである。
【0048】
図2(b)示すように、台所リモコン13の表示入力部131には、画面上に表示されるソフトボタンである、ふろ自動ボタン131a、追い焚きボタン131b、足し湯ボタン131c、足し水ボタン131d、通話ボタン131e、床暖房ボタン131f、室内暖房ボタン131gおよび浴室暖房ボタン131hが含まれる。運転ボタン132、ふろ自動ボタン131a、追い焚きボタン131b、足し湯ボタン131c、足し水ボタン131d、通話ボタン131eは、それぞれ、運転ボタン122a、ふろ自動ボタン122b、追い焚きボタン122c、足し湯ボタン122d、足し水ボタン122eおよび通話ボタン122fと同じ機能のボタンである。床暖房ボタン131fは、床暖房機へ湯を供給して床を暖める床暖房機能の給湯運転を実行するためのボタンである。室内暖房ボタン131gは、パネルヒータ等の室内暖房機へ湯を供給して室内を暖房する室内暖房機能の給湯運転を実行するためのボタンである。浴室暖房ボタン131hは、浴室換気乾燥暖房機へ湯を供給して浴室を暖房する浴室暖房機能の給湯運転を実行するためのボタンである。浴室暖房機能には、洗濯物等の乾燥のための暖房、即ち浴室乾燥が含まれる。
【0049】
運転ボタン132は、給湯器11を運転オン状態と運転オフ状態とに切り替えるためのボタンである。
【0050】
浴室リモコン12および台所リモコン13が運転オフ状態にあるとき、表示部121および表示入力部131は消灯状態にあり、運転ボタン122a、132以外の操作ボタン122b~122f、131a~131hの操作は受け付けられない。運転ボタン122a、132が操作され、運転オン状態になると、表示部121および表示入力部131が点灯して設定内容が表示され、各操作ボタンの操作が受け付け可能となる。
【0051】
さらに、入力部122および表示入力部131には、図示しない、給湯温度を変更するためのボタンが含まれている。操作者は、このボタンを操作することにより、給湯の設定温度を変更することができる。
【0052】
図1に戻り、ルータ20は、建物内(ここでは、宅内H10)に存在する各機器を、外部通信網40に接続するための通信中継器である。携帯端末装置30が宅内H10に存在する場合、携帯端末装置30は、無線通信によりルータ20に接続されて、サーバ50と通信可能である。携帯端末装置30は、たとえば、携帯電話機である。この他、携帯端末装置30が、携帯型のタブレット端末等の他の携帯可能な端末装置であってもよい。外部通信網40は、たとえば、インターネットである。
【0053】
外部通信網40には、給湯装置10を管理するためのサーバ50が接続されている。台所リモコン13は、ルータ20および外部通信網40を介して、サーバ50と通信を行う。
【0054】
台所リモコン13には、給湯システム1のアプリケーションプログラムが、サーバ50からダウンロードされ、インストールされている。このアプリケーションプログラムに、サーバ50にアクセスするためのアドレス情報(たとえば、IPアドレス)が含まれている。台所リモコン13は、このアドレス情報に基づいて、サーバ50にアクセスし、通信を行う。
【0055】
台所リモコン13のアドレス情報は、初期設定の際に、サーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。さらに、台所リモコン13のID情報(識別情報)が、台所リモコン13からサーバ50に送信されて、サーバ50に登録される。
【0056】
また、台所リモコン13のID情報に対応付けて、携帯端末装置30のアドレス情報が、サーバ50に登録される。たとえば、携帯端末装置30が受信可能な電子メールのアドレス情報(Emailアドレス)が、携帯端末装置30のアドレス情報として登録される。サーバ50は、このアドレス情報を送信先アドレスとして、当該携帯端末装置30に対応付けられている給湯装置10(台所リモコン13)の課金情報を送信する。
【0057】
図3は、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【0058】
給湯器11は、制御部111と、記憶部112と、通信部113と、検出部114と、を備える。制御部111は、マイクロコンピュータを備え、記憶部112に記憶されたプログラムに従って、給湯器11内の各部の制御を行う。記憶部112は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
【0059】
本実施形態では、記憶部112に記憶された制御プログラムによって、禁止モード設定部111aの機能が制御部111に付与される。禁止モード設定部111aは、後述のように、サーバ50から運転禁止要求(運転禁止情報)を受信したことに基づいて、給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となる運転禁止モードの設定を行う。
【0060】
通信部113は、制御部111からの制御に従って、浴室リモコン12および台所リモコン13と通信を行う。通信部113は、2芯通信線L1、L2を介して、浴室リモコン12の通信部125および台所リモコン13の通信部135と接続されている。また、2芯通信線L1、L2は、通信部113の内部において、互いに接続されている。したがって、浴室リモコン12の通信部125と台所リモコン13の通信部135は、2芯通信線L1、L2によって互いに接続されている。このため、通信部113、125、135の何れかから送信された信号は、他の通信部に同時に送信される。
【0061】
検出部114は、給湯器11に配置された各種センサを含んでいる。たとえば、検出部114は、湯水の温度を検出するための温度センサ、および、湯水の供給を検出するための流量センサ等を含んでいる。
【0062】
図4は、給湯器11の燃焼系および配管の構成を模式的に示す図である。
【0063】
給湯器11は、その外郭を形成する筐体200内に、第1供給部210と第2供給部220とを備える。第1供給部210は、給湯機能のために、給湯用の湯を生成して、カラン、浴槽等の給湯端末に供給する。第2供給部220は、床暖房、室内暖房および浴室暖房を含む暖房機能のために、暖房用の湯を生成して床暖房機等の暖房端末に供給する。さらに、第2供給部220は、追い焚き機能のために、追い焚き用の湯を生成して浴槽に供給する。
【0064】
さらに、筐体200には、燃焼室を構成する缶体250と、缶体250の内部に燃焼用の空気を供給するためのファン260とが収容されている。缶体250の排気口251は、筐体200の上面から外部に導かれている。
【0065】
第1供給部210は、1次熱交換器211と、2次熱交換器212と、燃焼器213とを備える。燃焼器213は、燃料ガスを燃焼させるガスバーナである。1次熱交換器211および2次熱交換器212は、燃焼器213で生じた燃焼ガスから熱を回収して、入水管214を流れる水を加熱昇温させる。入水管214には、水源からの水が供給される。1次熱交換器211および2次熱交換器212における熱交換により生成された湯が、出湯管215から出湯される。出湯された湯は、台所および浴室のカランや、浴槽に供給される。
【0066】
入水管214と出湯管215の間には、バイパス管216が設けられている。このバイパス管216に、制御部111によって制御される流量調節弁217が設置されている。流量調節弁217が開放されると、バイパス管216を介して、入水管214から出湯管215に水が流入する。こうして、出湯管215を流れる湯に水が混ざることで、湯の温度が調整される。また、出湯管215に設けられた流量調節弁218によって入水管214および出湯管215を流れる湯水の流量を調整することによっても、湯の温度を調整できる。流量調節弁218は、入水管214に設けられてもよい。
【0067】
燃焼器213には、ガス管271を介して、燃料ガスが供給される。ガス管271には、燃料ガスの供給および遮断を切り替えるための元ガス電磁弁272が設置されている。元ガス電磁弁272は、制御部111によって制御される。ガス管271は、元ガス電磁弁272の下流側において2つの流路271a、271bに分岐している。流路271a、271bには、それぞれ、燃料ガスの流通量を制御するための比例弁273、274が設置されている。比例弁273、274は、制御部111によって制御される。
【0068】
流路271a、271bは、それぞれ、燃焼器213、223に接続されている。元ガス電磁弁272が開放されると、比例弁273、274により規定される流通量の燃料ガスが、燃焼器213、223に供給される。これにより、所定の燃焼量で燃焼器213、223が燃焼を行う。
【0069】
第2供給部220は、1次熱交換器221と、2次熱交換器222と、燃焼器223とを備える。燃焼器223は、燃料ガスを燃焼させるガスバーナである。1次熱交換器221および2次熱交換器222は、それぞれ、燃焼器223で生じた燃焼ガスから熱を回収して、流通管234、233を流れる水を加熱昇温させる。
【0070】
暖房機能について、流通管231から出湯された湯は、比較的高温(たとえば、80℃程度)の湯を必要とする暖房端末、即ち室内暖房機と浴室換気乾燥暖房機に供給される。流通管232から出湯された湯は、比較的低温(たとえば、60℃程度)の温水を必要とする暖房端末、即ち床暖房機に供給される。これらの暖房端末を循環した湯は、流通管233に戻される。即ち、流通管231、232、233と、これらの流通管と暖房端末とを接続する配管、および、流通管234、235とによって、暖房端末との間の循環経路が構成される。
【0071】
暖房用の流路と暖房端末との間で湯を循環させるために、膨張タンク236とポンプ237が設置されている。制御部111によりポンプ237が駆動されると、膨張タンク236内の湯が、流通管231、232を通って各暖房端末に導入され、さらに、各暖房端末を通った湯が、流通管233に戻される。流通管233に戻された湯は、2次熱交換器222で加熱昇温され、膨張タンク236に貯留される。
【0072】
膨張タンク236に貯留された低温の湯は、流通管232を通って、低温の暖房端末に供給される。また、膨張タンク236に貯留された低温の湯は、流通管234を通って1次熱交換器221に流通され、高温の湯に加熱昇温される。その後、高温の湯は、流通管231を通って、高温の暖房端末に供給される。このとき、流通管235に設置された流量調節弁238が、適宜、制御部111により開かれる。これにより、膨張タンク236内の低温の湯が、流通管231を流れる高温の湯に混ぜられて、流通管231から出湯される温水の温度が調整される。こうして、各暖房端末と、1次熱交換器221および2次熱交換器222との間で、低温または高温の湯が循環される。なお、流通管231、232には、図示しない開閉弁が設けられ、高温の暖房端末のみに湯を供給するときには、低温用の流通管232の開閉弁が閉鎖され、低温の暖房端末のみに湯を供給するときには、高温用の流通管231の開閉弁が閉鎖される。
【0073】
追い焚き機能について、流通管241から出湯された湯は、浴槽に供給された後、浴槽から流通管243に戻される。すなわち、流通管241、242と、これらの流通管と浴槽とを接続する配管とによって、浴槽との間の循環経路が構成される。流通管242には、浴槽との間で湯を循環させるためのポンプ244が設置されている。さらに、流通管242には、流通管243を流れる温水との間で熱交換を行うための液液熱交換器245が設置されている。
【0074】
追い焚き時には、制御部111によりポンプ237が駆動された状態で、制御部111により開閉弁246が開放される。これにより、1次熱交換器221で加熱昇温された湯が流通管243を流れ、液液熱交換器245により、流通管242を流れる湯が加熱昇温される。加熱昇温された湯は、ポンプ244の駆動により、浴槽に供給される。こうして、浴槽と流通管241、242との間で循環する湯が液液熱交換器245で加熱昇温されることにより、浴槽内の湯に対する追い焚きが行われる。
【0075】
また、筐体200内には、湯の供給動作を実行するための各種センサが設置されている。即ち、7つのサーミスタS1~S7(温度センサ)が、筐体200内に設置されている。
【0076】
サーミスタS1は、出湯管215から出湯される直前の湯水の温度を検知し、サーミスタS2は、缶体250の出口付近において出湯管215を流れる湯水の温度を検知する。サーミスタS3、S4は、それぞれ、流通管231、232から各暖房端末に出湯される直前の湯水の温度を検知し、サーミスタS5は、各暖房端末から流通管233に戻された湯水の温度を検知する。サーミスタS6は、流通管241から浴槽に出湯される直前の湯水の温度を検知し、サーミスタS7は、浴槽から流通管242に戻された湯水の温度を検知する。
【0077】
この他、出湯管215を流れる湯水の流量を検知するための流量センサS8が筐体200内に設置される。運転オン状態にある場合、制御部111は、流量センサS8により所定量以上の流量が検知されると、第1供給部210を動作させる。これにより、給湯機能の給湯運転が開始される。
【0078】
サーミスタS1~S7および流量センサS8は、図3の検出部114に含まれる。
【0079】
図3に戻り、浴室リモコン12は、上述の表示部121および入力部122の他、制御部123と、記憶部124と、通信部125と、マイクロホン126と、スピーカ127を備える。
【0080】
制御部123は、マイクロコンピュータを備え、記憶部124に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部124は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。
【0081】
通信部125は、制御部123からの制御に従って、給湯器11および台所リモコン13と通信を行う。
【0082】
マイクロホン126は、音声窓12aを介して、音声を集音し、音声信号を出力する。スピーカ127は、音声信号に基づく音声を、音声窓12aを介して出力する。通話機能において、マイクロホン126に入力された音声が台所リモコン13へ送信され、台所リモコン13から受信した音声がスピーカ127から出力される。
【0083】
台所リモコン13は、上述の表示入力部131および運転ボタン132の他、制御部133と、記憶部134と、通信部135と、マイクロホン136と、スピーカ137と、無線通信部138とを備える。
【0084】
制御部133は、マイクロコンピュータを備え、記憶部134に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部134は、メモリを備え、所定の制御プログラムを記憶する。通信部135は、制御部133からの制御に従って、給湯器11および浴室リモコン12と通信を行う。
【0085】
マイクロホン136は、音声窓13aを介して、音声を集音し、音声信号を出力する。スピーカ137は、音声信号に基づく音声を、音声窓13aを介して出力する。通話機能において、マイクロホン136に入力された音声が浴室リモコン12へ送信され、浴室リモコン12から受信した音声がスピーカ137から出力される。
【0086】
無線通信部138は、ルータ20との間で無線通信が可能な無線通信モジュールである。サーバ50には、台所リモコン13(給湯装置10)のアドレス情報およびID情報として、無線通信部138のアドレス情報およびID情報が登録される。
【0087】
本実施形態では、浴室リモコン12および台所リモコン13において、記憶部124、134に記憶された制御プログラムによって、報知処理部123a、133aの機能が制御部123、133に付与される。また、台所リモコン13において、記憶部134に記憶された制御プログラムによって、報知モード設定部133bの機能が制御部133に付与される。報知モード設定部133bは、後述のように、サーバ50から報知情報を受信したことに基づいて報知モードの設定を行う。報知処理部123a、133aは、後述のように、報知モードに設定されている間、所定の報知条件の成立に基づいて、報知部である表示部121、表示入力部131に使用料金の支払いを促す報知を行わせる。
【0088】
サーバ50は、制御部501と、記憶部502と、通信部503を備える。制御部501は、CPUを備え、記憶部502に記憶されたプログラムに従って所定の制御を行う。記憶部502は、メモリおよびハードディスクを備え、所定の制御プログラムおよびデータベースを記憶する。通信部503は、制御部501からの制御に従って、所定の制御を行う。
【0089】
本実施形態では、記憶部502に記憶された制御プログラムによって、報知情報送信部501aの機能と、報知解除情報送信部501bの機能と、禁止情報送信部501cの機能と、禁止解除情報送信部501dの機能とが、制御部501に付与される。
【0090】
報知情報送信部501aは、後述のように、使用料金が滞納されている給湯装置10に対して、当該給湯装置10の表示部121等に使用料金の支払いを促す報知を行わせるための報知情報を送信する。
【0091】
報知解除情報送信部501bは、後述のように、滞納している使用料金の支払いが行われた給湯装置10に対して、報知モードを解除するための解除情報を送信する。
【0092】
禁止情報送信部501cは、後述のように、滞納している使用料金が支払期日までに支払われなかった給湯装置10に対して、当該給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となるための運転禁止情報として、運転禁止要求を送信する。
【0093】
禁止解除情報送信部501dは、後述のように、運転禁止モードが設定された後に滞納している使用料金の支払いが行われた給湯装置10に対して、運転禁止モードを解除するための解除情報を送信する。
【0094】
給湯システム1は、使用料金の滞納が発生した状態で給湯装置10の使用が継続されることを抑制するため、使用料金の滞納に対処する機能を備える。
【0095】
図5は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、図3の報知情報送信部501aの機能と、報知解除情報送信部501bの機能と、禁止情報送信部501cの機能と、禁止解除情報送信部501dの機能とにより実行される。
【0096】
制御部501は、使用料金の滞納が発生したことを示す滞納情報が取得されたか否かを監視する(S101)。また、制御部501は、滞納した使用料金が支払われたことを示す入金情報が取得されたか否かを監視する(S102)。また、制御部501は、滞納された使用料金の支払期日が超過した給湯装置10が発生したか否かを監視する(S103)。
【0097】
使用料金の滞納が発生すると、使用料金の徴収を管理しているサーバ(図示せず)から滞納情報が外部通信網40を介してサーバ50に送信される。また、滞納された使用料金の支払が完了すると、上記のサーバから入金情報がサーバ50に送信される。滞納情報および入金情報には、対象となる給湯装置10を特定できるように、当該給湯装置10(台所リモコン13)のID情報が含まれる。また、滞納情報には、支払期日が含まれる。なお、滞納情報および入金情報は、LAN等によりサーバ50に接続されたパーソナルコンピュータ等の端末装置から送信されてもよく、キーボード等の入力部からサーバ50に直接入力されてもよい。
【0098】
サーバ50の記憶部502には、滞納情報から抽出された支払期日がID情報に対応付けて記憶される。制御部501は、記憶部502に記憶された支払期日を参照することにより、支払期日が超過したか否かを判定できる。使用料金の徴収を管理しているサーバから支払期日の超過を示す超過情報を受信することにより、支払期日の超過を判定するようにしてもよい。この場合、超過情報には、支払期日が超過した給湯装置10のID情報が含まれる。
【0099】
制御部501は、滞納情報を取得すると(S101:YES)、滞納情報に含まれたID情報から、使用料金が滞納された給湯装置10を特定し、当該給湯装置10に対して、使用料金の支払いを促す報知を行うための報知情報を送信する(S104)。たとえば、報知情報は、報知を要求する報知要求とすることができる。この場合、報知要求には、支払期日が付加される。あるいは、報知情報は、使用料金の支払いを促す内容(支払期日を含む)の画像データやテキストデータ、音声データなどの報知データとすることができる。
【0100】
後述のように、給湯装置10では、報知情報の受信に基づいて報知モードが設定され、報知モードの間、適宜、使用料金の支払いを促す報知が行われる。
【0101】
制御部501は、入金情報を取得すると(S102:YES)、入金情報に含まれたID情報から使用料金が支払われた給湯装置10を特定し、当該給湯装置10について、記憶部502の支払期日を参照することにより、支払期限内であるか否かを判定する(S105)。
【0102】
制御部501は、支払期限内である場合(S105:YES)、支払済の給湯装置10に対して、報知モードを解除するための解除情報を送信する(S106)。たとえば、解除情報は、解除を要求する解除要求とすることができる。あるいは、解除情報は、使用料金の支払が完了したことを通知する支払完了通知とすることができる。
【0103】
後述のように、給湯装置10では、解除情報の受信に基づいて報知モードが解除され、使用料金の支払いを促す報知が行われなくなる。
【0104】
後述の通り、支払期日が超過すると、給湯装置10では、サーバ50からの運転禁止要求に基づいて、給湯運転が禁止される運転禁止モードの設定が行われる。よって、制御部501は、支払期限内でない(支払期日を超過している)と判定した場合(S105:NO)、支払済の給湯装置10に対して、運転禁止モードを解除するための解除情報を送信する(S107)。たとえば、解除情報は、解除要求や支払完了通知とすることができる。
【0105】
後述のように、給湯装置10では、解除情報の受信に基づいて運転禁止モードが解除され、通常通りに給湯運転を行えるようになる。
【0106】
制御部501は、滞納された使用料金の支払期日が超過した給湯装置10が発生すると(S103:YES)、支払期日が超過した給湯装置10に対して、運転禁止モードの設定を要求する運転禁止要求を送信する(S108)。
【0107】
後述のように、給湯装置10では、運転禁止要求の受信に基づいて運転禁止モードが設定され、給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となる。
【0108】
さらに、制御部501は、支払期日が超過した給湯装置10に対して、報知モードを解除するための解除情報を送信する(S109)。これにより、給湯装置10において、報知モードが解除される。
【0109】
図6は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置10の台所リモコン13の制御部133において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、報知モードの設定および解除処理であり、図3の報知モード設定部133bの機能により実行される。
【0110】
制御部133は、サーバ50からの報知情報を受信したか否かを監視する(S201)。給湯装置10に使用料金の滞納が発生すると、図5のステップS104の処理により、当該給湯装置10に対して報知情報が送信される。制御部133は、報知情報を受信すると(S201:YES)、使用料金の支払いを促す報知が行われる報知モードに設定する(S202)。
【0111】
次に、制御部133は、サーバ50からの報知モードの解除情報を受信したか否かを監視する(S203)。滞納された使用料金が支払われると、図5のステップS106の処理により、給湯装置10に対して解除情報が送信される。また、滞納された使用料金の支払期日が超過すると、図5のステップS109の処理により、給湯装置10に対して解除情報が送信される。制御部133は、解除情報を受信すると(S203:YES)、報知モードを解除する(S204)。
【0112】
図7(a)は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置10の台所リモコン13の制御部133および浴室リモコン12の制御部123において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、使用料金の支払いを促す報知を行うための報知処理であり、台所リモコン13での報知処理は、図3の報知処理部133aの機能により実行され、浴室リモコン12での報知処理は、図3の報知処理部123aの機能により実行される。
【0113】
以下、台所リモコン13で実行される報知処理について説明するが、浴室リモコン12で実行される報知処理についても同様である。
【0114】
図6の処理により報知モードに設定されると、図7(a)の報知処理が開始される。
【0115】
制御部133は、所定の報知条件が成立したか否かを監視する(S301)。たとえば、報知条件は、運転ボタン132および表示入力部131に表示された操作ボタン131a~131hが押されたこと、とすることができる。この他、報知条件は、給湯機能等の各機能の給湯運転が開始されたこと、とすることができる。報知を一定の時間間隔で行う場合は、報知条件を、一定の時間が経過したこと、とすることもできる。報知条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0116】
制御部133は、報知条件が成立すると、たとえば、台所リモコン13のボタン操作が行われると(S301:YES)、使用料金の支払いを促す報知として、報知部である表示入力部131に報知画面610を表示させる(S302)。報知画面610を見た使用者は、使用料金が滞納しているため支払いが必要であることを認識できる。
【0117】
図7(b)は、報知画面610の一例を示す図である。報知画面610には、使用料金の支払いを促すメッセージ611と、支払期日612が含まれる。サーバ50から送信される報知情報が報知要求である場合、報知要求に付加された支払期日を含む報知画面610の画像データ(報知データ)が生成されて、記憶部134に記憶される。報知情報が画像データ(報知データ)自体である場合、当該画像データが記憶部134に記憶される。これら画像データ(報知データ)が表示入力部131に出力されて、報知画面610が表示される。
【0118】
所定の時間が経過すると、報知画面610が閉じられる。あるいは、報知画面610に確認ボタンが含まれる場合には、確認ボタンが押されたときに、報知画面610が閉じられる。
【0119】
なお、制御部133は、報知画面610による報知に替えてまたは加えて、使用料金の支払いを促すメッセージと支払期日を音声により、報知部であるスピーカ137から出力するようにしてもよい。さらに、上記報知(報知画面610等)に、支払期日までに使用料金が支払われない場合には給湯装置10が給湯運転を行わなくなる、即ち給湯装置10が使用できなくなる旨の報知が含められてもよい。
【0120】
報知条件の成立が監視されている間に、図6の処理により報知モードが解除されると(S303:YES)、制御部133は、報知処理を終了する。
【0121】
このようにして、給湯装置10では、台所リモコン13および浴室リモコン12において、報知モードが設定されている間、報知条件が成立する度に、使用料金の支払いを促す報知が行われる。
【0122】
図8は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置10の給湯器11の制御部111において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、運転禁止モードの設定および解除処理であり、図3の禁止モード設定部111aの機能により実行される。
【0123】
制御部111は、サーバ50からの運転禁止要求を受信したか否かを監視する(S401)。滞納された使用料金が支払われずに支払期日を超過した場合に、図5のステップS108の処理により、給湯装置10に対して運転禁止要求が送信される。制御部111は、運転禁止要求を受信すると(S401:YES)、給湯装置10が運転禁止状態となる運転禁止モードに設定する(S402)。
【0124】
運転禁止モードに設定されると、制御部111は、給湯装置10(給湯器11)が運転オン状態にある場合には、運転オフ状態に切り替える。そして、制御部111は、浴室リモコン12の制御部123および台所リモコン13の制御部133に対し、表示部121および表示入力部131を消灯し、その後は運転ボタン122a、132の操作を受け付けないようにする指示を行う。これにより、給湯装置10は、運転オン状態に切り替えられなくなり、給湯機能等の全ての機能の給湯運転が行えなくなる。また、制御部111には、暖房端末のリモコンから運転開始の指示が直接送信されるが、この指示を無効とすることにより、暖房端末のリモコンの操作による給湯運転が行えなくなる。こうして、給湯装置10が全ての機能の給湯運転を行わない運転禁止状態となる。
【0125】
なお、運転ボタン122a、132が操作されたときに表示部121および表示入力部131が点灯し、表示入力部131に操作ボタン131a~131hが表示されるが、操作ボタン122b~122f、131a~131hの操作が無効にされることにより、給湯機能を除く全ての機能の給湯運転が行えなくなるようにしてもよい。このとき、流量センサS8の入力が無効にされることにより、給湯機能の給湯運転も行えなくなる。
【0126】
さらに、全ての機能の給湯運転が行われなくなるようにするために、浴室リモコン12および台所リモコン13はボタン操作を受け付けるが、これらリモコン12、13から給湯運転を開始する指示を入力しても、制御部111が、給湯器11の第1供給部210、第2供給部220および第3供給部230を動作させない、即ち燃焼器213、223およびポンプ237、244を動作させないようにしてもよい。
【0127】
さらに、制御部111が給湯器11の電源を切断するようにしてもよい。この場合、燃焼器213、223等の負荷やセンサへの電力供給は停止されるが、制御部111への電力供給は継続される。
【0128】
次に、制御部111は、サーバ50からの運転禁止モードの解除情報を受信したか否かを監視する(S403)。滞納された使用料金が支払われると、図5のステップS107の処理により、給湯装置10に対して解除情報が送信される。制御部111は、解除情報を受信すると(S403:YES)、運転禁止モードを解除する(S404)。これにより、運転禁止状態が解消されて、給湯装置10が全ての機能の給湯運転を行う状態に戻る。
【0129】
図9(a)は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置10の台所リモコン13の制御部133および浴室リモコン12の制御部123において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された旨の報知を行うための報知処理であり、報知処理部123a、133aの機能により実行される。
【0130】
以下、台所リモコン13で実行される報知処理について説明するが、浴室リモコン12で実行される報知処理についても同様である。
【0131】
図8の処理により運転禁止モードに設定されると、図9(a)の報知処理が開始される。
【0132】
制御部133は、所定の報知条件が成立したか否かを監視する(S501)。たとえば、報知条件は、運転ボタン132および表示入力部131に表示された操作ボタン131a~131hが押されたこと、とすることができる。この他、報知条件は、給湯機能等の各機能の給湯運転が開始されたこと、とすることができる。報知を一定の時間間隔で行う場合は、報知条件を、一定の時間が経過したこと、とすることもできる。報知条件は1つでもよいし複数でもよい。
【0133】
制御部133は、報知条件が成立すると、たとえば、台所リモコン13のボタン操作が行われると(S501:YES)、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された(給湯装置10がそれまで通りに使用できなくなった)旨の報知として、報知部である表示入力部131に報知画面620を表示させる(S502)。報知画面620を見た使用者は、使用料金の滞納により給湯装置10がそれまで通りに使用できないことを認識できる。
【0134】
図9(b)は、報知画面620の一例を示す図である。報知画面620には、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された旨のメッセージ621が含まれる。
【0135】
所定の時間が経過すると、報知画面620が閉じられる。あるいは、報知画面620に確認ボタンが含まれる場合には、確認ボタンが押されたときに、報知画面620が閉じられる。
【0136】
なお、制御部133は、報知画面620による報知に替えてまたは加えて、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された旨を音声により、報知部であるスピーカ137から出力するようにしてもよい。
【0137】
報知条件の成立が監視されている間に、図8の処理により運転禁止モードが解除されると(S503:YES)、制御部133は、報知処理を終了する。
【0138】
このようにして、給湯装置10では、台所リモコン13および浴室リモコン12において、運転禁止モードが設定されている間、報知条件が成立する度に、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された旨の報知が行われる。
【0139】
<実施形態1の効果>
実施形態1によれば、以下の効果が奏され得る。
【0140】
(1)使用料金が滞納されている給湯装置10に対して、サーバ50から報知情報が送信され、報知情報の受信に基づいて、給湯装置10の報知部(表示部121、表示入力部131)に、使用料金の支払いを促す報知が行われる。これにより、使用者が使用料金の滞納に気づくなどすることにより、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなる。しかも、給湯装置10から使用料金の算出のために使用状況情報が送信されるサーバ50から報知情報が送信されるので、報知情報を送信するための外部装置を用意する必要がなく、システム構成が複雑になりにくい。
【0141】
(2)さらに、給湯装置10では、報知情報を受信したことに基づいて報知モードが設定され、報知モードに設定されている間、所定の報知条件が成立する度に、使用料金の支払いを促す報知が行われるので、当該報知が使用者の目に留まりやすくなる。これにより、滞納された使用料金が使用者から一層支払われやすくなる。しかも、滞納された使用料金が支払われると報知モードが解除されるので、使用料金が支払われた後は報知が継続しないようにすることができる。
【0142】
(3)さらに、滞納された使用料金が支払期日までに支払われなかった給湯装置10に対して、サーバ50から運転禁止情報(運転禁止要求)が送信されることにより、給湯運転を行わない運転禁止状態となる。これにより、使用者は、それまで通りに給湯装置10を使用できなくなるため、滞納された使用料金が使用者から一層支払われやすくなる。
【0143】
(4)さらに、サーバ50からの運転禁止要求の受信に基づいて運転禁止モードが設定されることにより給湯装置10が運転禁止状態となるので、運転禁止状態とするためにサーバ50と給湯装置10との間の通信頻度が増加しにくく、通信の負担増加を抑制できる。
【0144】
(5)さらに、滞納された使用料金が支払われれば運転禁止モードが解除されて運転禁止状態が解消されるので、使用料金が支払われた後も給湯装置10が給湯運転を行わない状態が継続しないようにすることができる。
【0145】
<変更例1>
上記実施形態1では、滞納された使用料金が支払期日までに支払われなかった給湯装置10に対して、サーバ50から運転禁止要求が送信され、運転禁止要求に基づいて運転禁止モードが設定されることにより、給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となった。
【0146】
これに対し、本変更例1では、滞納された使用料金が支払期日までに支払われなかった給湯装置10に対して、給湯運転が開始されたときにサーバ50から強制停止指令が送信され、強制停止指令に基づいて開始された給湯運転が停止することにより、給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となる。
【0147】
図10は、変更例1に係る、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【0148】
図10に示すように、本変更例1では、給湯装置10の給湯器11において、記憶部112に記憶された制御プログラムによって、上記実施形態1の禁止モード設定部111aの機能に替えて、運転停止処理部111bの機能が制御部111に付与される。運転停止処理部111bは、後述のように、給湯運転か開始されたことに基づいて、運転開始通知をサーバ50に送信するとともに、サーバ50から強制停止指令を受信したことに基づいて、開始された給湯運転を停止させる。
【0149】
さらに、本変更例1では、サーバ50において、禁止情報送信部501cは、給湯装置10から運転開始通知を受信したことに基づいて、当該給湯装置10に運転禁止情報として強制停止指令を送信する。また、上記実施形態1の禁止解除情報送信部501dの機能が制御部501に付与されない。
【0150】
図11は、変更例1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、図10の報知情報送信部501aの機能と、報知解除情報送信部501bの機能と、禁止情報送信部501cの機能とにより実行される。
【0151】
本変更例1では、上記実施形態1の図5の処理に替えて、図11の処理が実行される。図11の処理において、図5のステップS107の処理がステップS111の処理に置き換えられ、図5のステップS108の処理がステップS112の処理に置き換えられる。
【0152】
図11を参照して、制御部501は、ステップS103において、滞納された使用料金の支払期日が超過した給湯装置10が発生したと判定すると(S103:YES)、支払期日が超過した給湯装置10に対して、運転強制停止処理を開始する(S112)。
【0153】
図12(a)は、変更例1に係る、運転強制停止処理を示すフローチャートである。
【0154】
制御部501は、支払期日が超過した給湯装置10から運転開始通知を受信したか否かを監視する(S601)。後述のように、給湯装置10は、何れかの機能の給湯運転を開始すると、運転開始通知をサーバ50に送信する。
【0155】
制御部501は、支払期日が超過した給湯装置10から運転開始通知を受信すると(S601:YES)、当該給湯装置10に対して強制停止指令を送信する(S602)。こうして、支払期日が超過した給湯装置10で給湯運転が開始される度に、当該給湯装置10にサーバ50から強制停止指令が送信される。
【0156】
図11に戻り、制御部501は、ステップS102において、入金情報を取得したと判定し(S102:YES)、さらに、ステップS105において、支払期限内でないと判定すると(S105:NO)、支払済みの給湯装置10に対して実行中の運転強制停止処理を停止する(S111)。
【0157】
図12(b)は、変更例1に係る、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、給湯装置10の給湯器11の制御部111において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、図10の運転停止処理部111bの機能により実行される。
【0158】
本変更例1では、上記実施形態1の図8の処理に替えて、図12(b)の処理が実行される。
【0159】
図12(b)を参照して、制御部111は、何れかの機能の給湯運転が開始されたか否かを監視する(S701)。そして、制御部111は、給湯運転が開始されると(S701:YES)、運転開始通知をサーバ50に送信する(S702)。
【0160】
次に、制御部111は、サーバ50からの強制停止指令を受信したか否かを監視するとともに(S703)、開始された給湯運転が終了したか否かを監視する(S704)。
【0161】
給湯装置10に使用料金の支払期日の超過が発生していない場合、運転開始通知が送信されても、サーバ50から強制停止指令が送信されることはない。制御部111は、給湯運転が終了すると(S704:YES)、ステップS701に戻って、給湯運転の監視を継続する。
【0162】
一方、給湯装置10に使用料金の支払期日の超過が発生している場合、運転開始通知が送信されると、サーバ50から強制停止指令が速やかに送信される。制御部111は、強制停止指令を受信すると(S703:YES)、給湯運転を強制的に停止させる(S705)。
【0163】
このようにして、本変更例1では、開始された給湯運転がサーバ50からの強制停止指令によって速やかに強制的に停止されることにより、給湯装置10が全ての機能の給湯運転を行わない運転禁止状態となる。
【0164】
なお、本変更例1では、浴室リモコン12および台所リモコン13において、図9(a)に示す報知処理は行われない。その代わりに、制御部111は、図12(b)のステップS705で給湯運転を強制的に停止させた際に、使用料金の滞納により給湯装置10の使用が停止された旨の報知として、図9(b)の報知画面620と同様な報知画面を表示部121および表示入力部131に表示するよう、あるいは、上記報知をスピーカ127、137からの音声で行うよう、浴室リモコン12の制御部123および台所リモコン13の制御部133に指示するようにするとよい。
【0165】
また、使用料金の支払期日が超過していない給湯装置10からサーバ50に送信された運転開始通知は、サーバ50に要求があった携帯端末装置30に給湯運転があったことを知らせる見守り機能に利用できる。
【0166】
以上、本変更例1では、支払期日が超過した給湯装置10に対して、給湯運転が開始されたときにサーバ50から強制停止指令が送信されることにより、給湯装置10が運転禁止状態となるので、給湯装置10側では、支払期日の超過が発生したか否かに応じて給湯運転のための処理を変更する必要がなく、処理が複雑になりにくい。
【0167】
さらに、本変更例1では、給湯運転が開始されたときに給湯装置10から運転開始通知がサーバ50に送信され、サーバ50は支払期日が超過した給湯装置10から運転開始通知を受けたときに当該給湯装置10に強制停止指令を送信するため、無駄なく強制停止指令を送信でき、サーバ50と給湯装置10との間の通信頻度の増加を抑制できる。
【0168】
なお、通信頻度は増加しやすくなるものの、給湯装置10から運転開始通知がサーバ50へ送信されず、サーバ50が、支払期日が超過した給湯装置10に、一定の間隔(数秒~数十秒の間隔)で強制停止指令を送信するような運転強制停止処理を行うようにしてもよい。
【0169】
<実施形態2>
上記実施形態1では、使用料金が滞納されている給湯装置10に対して、サーバ50から報知情報が送信されることにより、給湯装置10の報知部(表示部121、表示入力部131)に、使用料金の支払いを促す報知が行われた。
【0170】
これに対し、本実施形態2では、使用料金が滞納されている給湯装置10に対応付けられた携帯端末装置30に対して、サーバ50から報知情報が送信されることにより、携帯端末装置30に、使用料金の支払いを促す報知が行われる。
【0171】
図13は、実施形態2に係る、給湯システム1を構成する各機器の回路ブロックを示す図である。
【0172】
図13に示すように、本実施形態2では、給湯装置10の台所リモコン13において、報知処理部133aおよび報知モード設定部133bの機能が制御部133に付与されない。また、給湯装置10の浴室リモコン12において、報知処理部123aの機能が制御部123に付与されない。
【0173】
さらに、本実施形態2では、サーバ50において、報知情報送信部501aは、後述のように、滞納している使用料金の支払いが行われた給湯装置10に対応付けられた携帯端末装置30に対して、報知情報を送信する。
【0174】
図14は、使用料金の滞納に対処する機能を実行するために、サーバ50の制御部501において行われる処理を示すフローチャートである。この処理は、図13の報知情報送信部501aの機能と、報知解除情報送信部501bの機能と、禁止情報送信部501cの機能と、禁止解除情報送信部501dの機能とにより実行される。
【0175】
制御部501は、滞納情報が取得されたか否か、入金情報が取得されたか否か、および、滞納された使用料金の支払期日が超過した給湯装置10が発生したか否かを監視する(S801、S802、S803)。
【0176】
制御部501は、滞納情報を取得すると(S801:YES)、滞納情報に含まれたID情報から滞納が発生した給湯装置10を特定し、当該給湯装置10に対応付けられた携帯端末装置30に対して、使用料金の支払いを促す報知を行うための報知情報を送信する(S804)。報知情報の送信は、定期的に行われる。
【0177】
具体的には、報知情報は、使用料金の支払いを促す内容(支払期日を含む)の画像データやテキストデータ、音声データなどの報知データとされる。制御部501は、記憶部502に記憶された、台所リモコン13のID情報に対応付けられている送信先アドレス(ここでは、Emailアドレス)に対し、報知データを、携帯端末装置30が有するアプリケーション(ここでは、Emailアプリケーション)により表示が行える形式で送信する。これにより、携帯端末装置30では、画像や音声により使用料金の支払いを促す報知が行われる。なお、報知情報は、報知を要求する報知要求とすることもできる。この場合、携帯端末装置30には、報知データが予め保持され、専用のアプリケーション等により、その報知データを用いて使用料金の支払いを促す報知が行われる。
【0178】
制御部501は、入金情報を取得すると(S802:YES)、入金情報に含まれたID情報から特定した給湯装置10について、支払期限内であるか否かを判定し、支払期限内であれば(S805:YES)、定期的に行われていた携帯端末装置30への報知情報の送信を終了する(S806)。
【0179】
上記実施形態1と同様、制御部501は、滞納した使用料金の支払期日が超過した給湯装置10が発生すると(S803:YES)、支払期日が超過した給湯装置10に対して、運転禁止モードの設定を要求する運転禁止要求を送信する(S808)。
【0180】
また、上記実施形態1と同様、制御部501は、ステップS802において、入金情報を取得したと判定し(S802:YES)、さらに、ステップS805において、支払期限内でないと判定すると(S805:NO)、支払済の給湯装置10に対して、運転禁止モードを解除するための解除情報を送信する(S807)。
【0181】
給湯装置10では、図6の報知モードの設定および解除処理は実行されず、図7(a)の報知処理も実行されない。
【0182】
一方、給湯装置10では、上記実施形態1と同様、図8の運転禁止モードの設定および解除処理と図9(a)の報知処理が実行される。これにより、滞納された使用料金が支払期日までに支払われなかった給湯装置10では、使用者が当該給湯装置10をそれまで通りに使用できなくなるとともに、使用料金の滞納により当該給湯装置10が使用できなくなったことが報知される。
【0183】
<実施形態2の効果>
実施形態2によれば、以下の効果が奏され得る。
【0184】
使用料金が滞納されている給湯装置10に対応付けられた携帯端末装置30に対して、報知情報が送信されることにより、携帯端末装置30に使用料金の支払いを促す報知が行われる。これにより、使用者が使用料金の滞納に気づくなどすることにより、滞納された使用料金が使用者から支払われやすくなる。しかも、給湯装置10から使用料金の算出のために使用状況情報が送信されるサーバ50から報知情報が送信されるので、報知情報を送信するための外部装置を用意する必要がなく、システム構成が複雑になりにくい。
【0185】
さらに、上記実施形態1で奏された、(3)~(5)の効果を奏することができる。
【0186】
なお、上記の例では、報知情報の送信先が携帯端末装置30であったが、報知情報の送信先はこれに限られるものではない。たとえば、宅内H10に配置された据え置き型パーソナルコンピュータ等の固定端末装置が、報知情報の送信先であってもよい。
【0187】
また、報知情報の送信は、定期的でなく1回だけでもよい。この場合、図14の処理において、ステップS806の処理が行われなくなる。
【0188】
さらに、本実施形態2に、上記変更例1と同様な変更が適用されてもよい。この場合、図14のステップS807およびS808の処理が、図11のステップS111およびS112の処理に置き換えられる。また、サーバ50では、図12(a)の運転強制停止処理が実行され、給湯装置10では、図8の運転禁止モードの設定および解除処理と図9(a)の報知処理に替えて、図12(b)の処理が実行される。
【0189】
<その他の変更例>
上記実施形態1において、サーバ50から給湯装置10だけでなく携帯端末装置30にも報知情報が送信されるようにしてもよい。このような構成とされた場合、図5の処理において、ステップS104の処理とともに図14のステップS803の処理が実行され、ステップS106の処理とともに図14のステップS806の処理が実行される。
【0190】
さらに、上記実施形態1では、給湯装置10において、サーバ50から報知情報を受信したことに基づいて報知モードが設定され、報知モードに設定されている間、所定の報知条件が成立する度に、使用料金の支払いを促す報知が行われた。しかしながら、報知情報を受信したことに基づいて、1回あるいは予め決められた回数だけ使用料金の支払いを促す報知が行われてもよい。この場合、報知モード設定部133bは不要となり、報知処理部123a、133aが、報知情報を受信したことに基づいて報知を行う。
【0191】
さらに、上記実施形態1、2では、給湯装置10は、運転禁止情報の受信に基づいて、全ての機能の給湯運転が行えない運転禁止状態となった。しかしながら、いくつかの機能の給湯運転については、運転が禁止されないようにされてもよい。たとえば、床暖房機能や室内暖房機能の給湯運転は引き続き実行できるようにされてもよい。
【0192】
さらに、上記実施形態1、2では、支払期日が超過した給湯装置10に対し、サーバ50から運転禁止要求が送信されることにより、給湯装置10が給湯運転を行わない運転禁止状態となった。しかしながら、支払期日が超過した給湯装置10に対し、サーバ50から、当該給湯装置10が運転禁止状態となるようなファームウェアが送信され、給湯器11の制御部111等のファームウェアが、送信されたファームウェアに書き換えられるようにしてもよい。この場合、使用料金の支払いが完了すると、サーバ50から給湯装置10に、当該給湯装置10を通常通りに運転可能な状態に戻すファームウェアが送信される。
【0193】
さらに、上記実施形態2において、報知情報の送信による使用料金の支払いを促す報知は、必ずしも、電子メールにより行われなくてもよく、他の方法により行われてもよい。たとえば、携帯端末装置30に対するプッシュ通知によって、使用料金の支払いを促す報知が行われてもよい。この場合、サーバ50の記憶部502に登録される送信先アドレスは、携帯端末装置30に対してプッシュ通知を行うためのアドレス情報に変更される。
【0194】
さらに、上記実施形態1では、禁止モード設定部111aが給湯器11に設けられ、報知処理部123a、133aが浴室リモコン12および台所リモコン13に設けられ、報知モード設定部133bが台所リモコン13に設けられたが、給湯装置10におけるこれら各部の配置はこれに限られるものではない。たとえば、報知処理部と報知モード設定部が、給湯器11に設けられてもよい。この場合、給湯器11から浴室リモコン12および台所リモコン13に報知のための指示が行われることにより、これらリモコン12、13で使用料金の支払いを促す報知が行われる。また、報知モード設定部が浴室リモコン12に設けられてもよく、禁止モード設定部が、浴室リモコン12または台所リモコン13に設けられてもよい。同様に、上記変更例1の運転停止処理部111bや上記実施形態2の禁止モード設定部111aの給湯装置10における配置位置も、上記変更例1や上記実施形態2の位置に限定されない。
【0195】
さらに、上記実施形態1、2では、給湯装置10を構成する台所リモコン13に無線通信部138が設けられたが、無線通信部が給湯器11または浴室リモコン12に設けられて給湯器11または浴室リモコン12がルータ20に接続されてもよい。あるいは、給湯器11、浴室リモコン12および台所リモコン13以外に無線通信部を備えた制御ユニットが給湯装置10に配置され、この制御ユニットがルータ20に接続されてもよい。
【0196】
さらに、給湯装置10の構成は、上記実施形態1、2に示した構成に限られるものではなく、他の構成であってもよい。たとえば、給湯装置10が、暖房機能を有さない構成であってもよく、追い焚き機能を有さない構成であってもよい。また、給湯装置10が、暖房機能に含まれる床暖房機能、室内暖房機能および浴室暖房機能のうち、1つまたは2つの機能を有さない構成であってもよい。さらに、給湯装置10は、給湯機能のみを有する構成であってもよい。さらに、給湯装置10は、ガス燃料を用いるものに限らず、オイルを燃料とする給湯装置であってもよい。
【0197】
さらに、上記実施形態1では、禁止モード設定部、報知処理部、報知モード設定部、報知情報送信部、報知解除情報送信部、禁止情報送信部および禁止解除情報送信部が、制御プログラムによるソフトウエアの機能により実現されたが、これらがロジック回路を用いたハードウエアにより実現されてもよい。上記実施形態2の禁止モード設定部、報知情報送信部、報知解除情報送信部、禁止情報送信部および禁止解除情報送信部、並びに上記変更例1の運転停止処理部についても同様である。
【0198】
さらに、上記実施形態1、2では、給湯装置10が、燃料を燃焼させて生じる燃焼ガスで水を温める燃焼式給湯装置であったが、給湯装置10の構成はこれに限られるものではない。たとえば、給湯装置10が、発電機により電力を生成するとともに、発電機からの排熱を利用して温水を生成するコジェネレーション型給湯装置であってもよい。
【0199】
この他、本発明の実施形態は、特許請求の範囲に記載の範囲で適宜種々の変更可能である。
【符号の説明】
【0200】
1 給湯システム
10 給湯装置
30 携帯端末装置(端末装置)
40 外部通信網
50 サーバ
111a 禁止モード設定部
111b 運転停止処理部
121 表示部(報知部)
123a 報知処理部
127 スピーカ(報知部)
131 表示入力部(報知部)
133a 報知処理部
133b 報知モード設定部
137 スピーカ(報知部)
501a 報知情報送信部
501b 報知解除情報送信部
501c 禁止情報送信部
501d 禁止解除情報送信部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14