(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159445
(43)【公開日】2023-10-31
(54)【発明の名称】脊椎手術を容易にするためのシステム及び方法
(51)【国際特許分類】
A61B 34/10 20160101AFI20231024BHJP
A61B 17/70 20060101ALI20231024BHJP
【FI】
A61B34/10
A61B17/70
【審査請求】有
【請求項の数】17
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023141750
(22)【出願日】2023-08-31
(62)【分割の表示】P 2021093558の分割
【原出願日】2017-01-23
(31)【優先権主張番号】62/286,166
(32)【優先日】2016-01-22
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】508296440
【氏名又は名称】ニューヴェイジヴ,インコーポレイテッド
(74)【代理人】
【識別番号】100107766
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠重
(74)【代理人】
【識別番号】100070150
【弁理士】
【氏名又は名称】伊東 忠彦
(74)【代理人】
【識別番号】100135079
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 修
(72)【発明者】
【氏名】ショール,トーマス ユー.
(72)【発明者】
【氏名】サタリン,オータム
(72)【発明者】
【氏名】ブレイロック,エリザベス
(72)【発明者】
【氏名】ブラスキューウィクズ,ドナルド ジェイ.
(72)【発明者】
【氏名】ライト,ニール エム.
(72)【発明者】
【氏名】アイザックス,ロバート イー.
(57)【要約】 (修正有)
【課題】脊椎の適切な矢状及び冠状アライメントを確実にする改良されたロッド曲げシステムを提供すること。
【解決手段】外科的処置中に使用するためのシステムであって、当該システムは、撮像装置と、ロッド曲げ装置と、制御ユニットと、を含んでおり、該制御ユニットは、患者の解剖学的パラメータの1つ又は複数の術前測定値を取得し、前記解剖学的パラメータの1つ又は複数の計画された標的測定値を取得し、前記撮像装置から術中画像を取得し、前記解剖学的パラメータの術中測定値を測定し、及び整形外科用ロッドを曲げるための命令を計算するように構成される、システム。
【選択図】
図26
【特許請求の範囲】
【請求項1】
脊椎手術中の脊椎の全体的なアライメントのためのシステムであって、
撮像装置、空間追跡システム、制御ユニット、及び曲げ装置を含む、システム。
【請求項2】
外科的処置中に使用するためのシステムであって、当該システムは、
撮像装置と、
ロッド曲げ装置と、
制御ユニットと、を含んでおり、
該制御ユニットは、
患者の解剖学的パラメータの1つ又は複数の術前測定値を取得し、
前記解剖学的パラメータの1つ又は複数の計画された標的測定値を取得し、
前記撮像装置から術中画像を取得し、
前記解剖学的パラメータの術中測定値を測定し、及び
整形外科用ロッドを曲げるための命令を計算するように構成される、
システム。
【請求項3】
前記解剖学的パラメータは、顎眉鉛直角である、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記顎眉の軸線が、水平位置に対する患者の視線の角度である、請求項3に記載のシステム。
【請求項5】
前記制御ユニットは、前記視線の角度のカラー指標をユーザに表示する、請求項4に記載のシステム。
【請求項6】
前記解剖学的パラメータは、健康関連QOL(Quality of Life)スコアに相関するパラメータである、請求項2に記載のシステム。
【請求項7】
前記解剖学的パラメータは、前記患者の骨盤に対する前記患者の頭部のアライメントに相関するパラメータである、請求項2に記載のシステム。
【請求項8】
外科的処置中に脊椎の全体的なアライメントを評価するための方法であって、当該方法は、
1つ又は複数の脊椎パラメータの計画された標的値を制御ユニットに入力するステップと、
1つ又は複数の術中透視画像を前記制御ユニットに取り込むステップと、
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの術中値を測定するステップと、
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの前記術中値を、前記脊椎パラメータの計画された標的値と比較するステップと、
1つ又は複数のねじの位置を測定するステップと、
ロッドを前記1つ又は複数のねじの位置に曲げるための命令を計算するステップと、
該命令に従って前記ロッドを曲げるステップと、を含む、
方法。
【請求項9】
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つが、顎眉鉛直角である、請求項8に記載の方法。
【請求項10】
当該方法は、前記眉上のポイントの位置を特定するステップと、前記顎上のポイントの位置を特定するステップと、前記ポイント同士の間の線を計算するステップと、該線と縦軸との間の角度を計算するステップとをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項11】
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの術前値を計算するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項12】
前記術中値と前記計画された標的値との比較に基づいて、前記1つ又は複数の脊椎パラメータの第2の標的値を計算するステップをさらに含む、請求項8に記載の方法。
【請求項13】
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、健康関連QOLスコアに相関するパラメータである、請求項8に記載の方法。
【請求項14】
前記脊椎パラメータは、患者の骨盤に対する前記患者の頭部のアライメントに相関するパラメータである、請求項8に記載の方法。
【請求項15】
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、頚椎矢状縦軸である、請求項8に記載の方法。
【請求項16】
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つが、T1傾斜角である、請求項8に記載の方法。
【請求項17】
前記脊椎パラメータの少なくとも1つが、頚椎前弯である、請求項8に記載の方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願との相互参照
本特許出願は、2016年1月22日に出願された米国仮出願第62/286,166号に対する優先権を主張するものであり、この文献の完全な開示は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本願に組み込まれる。
【0002】
本願は、脊椎手術に関する。より具体的には、本願は、脊椎処置中の脊椎への外科的矯正の計画、実行、及び評価に関連するシステム及び方法に関する。
【背景技術】
【0003】
脊柱は、身体を支持し、デリケートな脊髄及び神経を保護する極めて複雑な骨及び結合組織系である。脊柱は、互いに上に積み重ねられた一連の椎体を含み、各椎体は、比較的弱い海綿骨の内側部分又は中央部分と、比較的強い皮質骨の外側部分とを含む。各椎体同士の間には、脊柱に加わる圧縮力を緩衝し減衰させる椎間板がある。脊髄を含む脊椎管は、椎体の後ろに位置する。脊柱は、上部及び下部椎骨の終板が互いに向けて傾斜するような自然な湾曲(すなわち、腰部及び頸部領域における脊柱前弯及び胸部領域における脊柱後弯)を有する。
【0004】
脊柱側弯症(脊柱の異常な側弯曲)、過度な脊柱後弯症(脊柱の異常な前弯曲)、過度な脊柱前弯症(脊柱の異常な後弯曲)、脊椎すべり症(1つの椎骨の別の椎骨に対する前方変位)、及び異常、疾患、又は外傷(例えば、破裂した又は滑りが生じた椎間板、退行性椎間板疾患、骨折した椎骨等)によって引き起こされる他の障害を含む多くのタイプの脊柱疾患が存在している。このような症状に苦しんでいる患者は、大抵の場合、極端で衰弱する痛みを経験するだけでなく、神経機能が低下する。これらの患者を治療するために、脊椎固定、脊髄減圧、脊柱変形及び他の再建のための後部固定が行われる。腰部、胸部、及び頸部処置における後部固定の目的は、脊髄文節を安定化させ、多軸アライメントを矯正し、脊髄及び神経の長期的な健康状態を最適化する際の助けとなることである。
【0005】
脊柱変形の定義及び範囲、並びに治療選択肢は、進化し続けている。脊柱変形矯正の外科的目的には、弯曲矯正、更なる変形の防止、矢状及び冠状バランスの回復、美容の最適化、及び神経機能の改善又は保存が挙げられる。成人の脊柱変形(ASD)の場合の矢状面アライメント及び骨盤パラメータは、健康関連QOL(HRQOL)スコアに相関して益々認識されるようになってきている。文献では、HRQOLスコアと、矢状縦軸(SVA)、骨盤傾斜角(PT)等のX線写真パラメータとの間に有意な相関があり、及び骨盤形態角(PI)と腰椎前弯症(LL)との間に不一致がある。頸椎前弯症(CL)、頸椎矢状縦軸(CSVA)、T1傾斜角(TS)、及び顎眉(chin-brow)鉛直角(CBVA)を含む特定の頸椎パラメータは、骨盤に対して頭を位置合せし且つ水平方向の視線を維持するための、身体能力又はこの能力の欠如の有意な指標である。
【0006】
ASDのSRS-Schwab分類は、外科医がASDを分類する方法を支援し、X線写真解析の方法を提供するために開発された。この分類システムは、術前治療計画及び術後評価のためのプロトコールを提供するのに役立つ。この分類システムを利用する現在の環境は、外科医が、術前の患者のフィルムを検査し、手動又は術前ソフトウェアの使用により、骨盤形態角、腰椎前弯、骨盤傾斜角、及び矢状縦軸を測定することを必要とする。処置後、外科医は、術後のフィルムを検査し、及び同じパラメータを測定し、手術の結果としてこれらパラメータがどのように変化したかを検査する。外科処置が術前計画に向けて進行するにつれて、これらの及び他の脊椎パラメータを術中に評価し、これらの術中脊椎パラメータの変化を評価するためのシステム及び方法が必要とされている。
【0007】
ねじ、フック、及びロッドは、脊柱固定処置中に脊柱を安定させるために使用される装置である。そのような処置は、大抵の場合、多くの骨の要素の器具を必要とする。例えばロッドのような装置を設計して患者内に埋め込むのが非常に困難な場合がある。脊椎ロッドは、通常、ステンレス鋼、チタン、コバルトクロム、又は他の同様の硬質金属で形成されているため、ある種のてこの原理ベースのベンダーなしでは曲げ加工し難い。さらに、脊椎ロッドは、患者の脊椎の解剖学的構造だけでなく、ロッドを椎骨に固定するための取付けポイント(ねじ、フック)を補償するために、6自由度で向き合せする必要がある。さらに、治療される生理学的問題だけでなく医師の好みによって、必要な正確な構成が決定される。従って、脊椎ロッドのサイズ、長さ、及び特定の湾曲は、拘束される各椎骨のサイズ、数、及び位置、椎骨の間の空間的関係、並びに椎骨に取り付けられたロッドを保持するために使用されるねじ及びフックに依存する。
【0008】
脊椎ロッドの曲げは、多数の方法によって達成することができる。最も広く使用されている方法は、French Benderと呼ばれる3点曲げである。French Benderは、ロッドに1つ又は複数の屈曲部を配置するために手動で操作されるペンチ状装置である。French Benderは、両方のハンドルを操作する必要があり、ハンドルの長さに基づいて、てこの作用を与える。屈曲部の位置、角度、及び回転の決定は、大抵の場合、主観的であり、患者の解剖学的構造に相関付けることが困難になり得るため、French Benderの取扱いには高度な医師の技能が必要である。ねじ及び/又はフック構造体にフィットするようにロッドを曲げる他の方法は、原位置(in-situ)ロッドベンダー及びキーホールベンダーの使用を含む。しかしながら、これらの方法は全て主観的で反復的であり、大抵の場合、「芸術(art)」と呼ばれる。このように、ロッドの曲げ及び縮小活動は、複雑な及び/又は長い脊柱構造体の最終段階において時間を浪費し、恐らく苛立たしいステップとなり得る。最適な曲げを達成するために手術室での時間が増大すると、患者にとって負担がかかり、罹患率が上昇する可能性がある。ロッドの曲げが不十分な状態で行われた場合に、ロッドは構造体に前荷重を与え、固定システムの不具合の可能性を高め得る。関与する曲げ及び再曲げは、金属疲労及びロッド内の応力上昇の形成を促進し得る。
【0009】
コンピュータ支援設計又は脊椎ロッドの成形を対象にした努力は、曲げ装置の欠如及び外科用曲げ装置に関わる全ての問題の理解の欠如のために殆どが不成功であった。最近では、2011年6月7日にIsaacsに付与された米国特許第7,957,831号には、外科用インプラント(ねじ、フック)の三次元位置を取得するデジタイザ、インプラント位置を一連の曲げ命令に変換するソフトウェア、及び曲げ命令を実行するために使用される機械式ロッドベンダーを有する空間測定サブシステムを含むロッド曲げシステムが記載されており、それによって、ロッドは、各ねじ内にカスタムフィットするように正確に曲げられる。これは、各患者の解剖学的構造に合わせてカスタマイズ可能な定量可能なロッド曲げステップを提供し、外科医が第1のパスにカスタムフィットしたロッドを形成することができ、それによって特に複雑な場合にロッドの曲げの速度及び効率を高めるので有利である。これにより、このような処置に関連する罹患率及び費用が低減される。しかしながら、固定処置における湾曲及び変形の矯正を可能にし、より多くのロッド曲げオプションをユーザに提供し、ユーザの臨床的好みの多くに適応する、改良されたロッド曲げシステムの必要性が依然として存在する。さらに、患者のHRQOLが標準的な方法よりも向上されるように、脊椎の適切な矢状及び冠状アライメントを確実にする改良されたロッド曲げシステムが必要とされている。
【発明の概要】
【0010】
上記及び他の必要性は、本開示に記載される外科的分野における手術用ツールの略リアルタイムの術中画像を表示するためのシステム及び方法の実施形態によって対処される。
【0011】
脊椎手術中の脊柱の全体的なアライメント(global alignment)のためのシステムが開示され、システムは、撮像装置、空間追跡システム、制御ユニット、及び曲げ装置を含む。
【0012】
脊椎手術中の脊柱の全体的なアライメントのためのシステムが開示され、このシステムは、撮像装置、ロッド曲げ装置、及びソフトウェアを含む制御ユニットを含み、制御ユニットは、術前画像、手術計画、術中画像からの脊椎パラメータ測定値の入力を可能にし、ロッドを曲げるための命令を生成する。解剖学的パラメータは、顎眉垂直角(chin brow vertical angle)であってもよい。パラメータは、患者の視線(gaze)に関連してもよい。パラメータは、患者のQOL(quality of life)スコアに関連し得る。システムは、測定されたパラメータに関する視覚的なインジケータをさらに提供することができる。
【0013】
脊椎手術中の脊柱の全体的なアライメントのための方法が開示され、この方法は、手術計画パラメータを制御ユニットに入力するステップと、パラメータの術中測定値を取得するステップと、術中測定値を手術計画と比較するステップと、骨ねじの位置を測定するステップと、ロッドの曲げ命令を計算するステップと、この命令に従ってロッドを曲げるステップとを含む。パラメータは、顎眉垂直角であってもよい。パラメータは、患者の視線に関連してもよい。パラメータは、患者のQOLスコアに関連し得る。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】一実施形態による脊椎パラメータを測定するシステムの図である。
【
図2】一実施形態による術前測定のアプリケーションソフトウェアを含むモバイル装置の例を示す画面ショットである。
【
図3】
図2の実施形態による、ユーザが新しい画像を取り込む、又は保存した画像を開くことを可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図4】
図2の実施形態による、ユーザが画像タイプを指定するのを可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図5】
図2の実施形態による、ユーザが画像の向きを特定するのを可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図6】
図2の実施形態による、ユーザがスケール・サイズを入力するのを可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図7】
図2の実施形態による、ユーザが画像に目盛りを設定可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図8】
図2の実施形態による、ユーザが画像に目盛りを設定可能にする設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図9】
図2の実施形態による、ユーザがC2終板を特定するのを可能にする測定画面の例を示す画面ショットである。
【
図10】
図2の実施形態による、ユーザがC2の中央体を特定するのを可能にする測定画面の例を示す画面ショットである。
【
図11】
図2の実施形態による、ユーザがT1終板を特定するのを可能にする測定画面の例を示す画面ショットである。
【
図12】
図2の実施形態による、ユーザがC7の後部ポイントを特定するのを可能にする測定画面の例を示す画面ショットである。
【
図13】
図2の実施形態による、計算されたパラメータを表示する測定画面の例を示す画面ショットである。
【
図14】一実施形態による統合アライメントのフローチャートである。
【
図15】一実施形態による設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図16】
図15の実施形態によるシステムパラメータ設定の例を示す画面ショットである。
【
図17】
図15の実施形態による測定入力設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図18】
図15の実施形態による画像取込み画面の例を示す画面ショットである。
【
図19】
図15の実施形態によるシステムにインポートされた画像の例を示す画面ショットである。
【
図20】
図15の実施形態による図形の向きの例を示す画面ショットである。
【
図21】
図15の実施形態による図形の向きの例を示す画面ショットである。
【
図22】
図15の実施形態による向き合せされた画像の例を示す画面ショットである。
【
図23】
図15の実施形態による第2の画像のインポートの例を示す画面ショットである。
【
図24】
図15の実施形態による頸椎前弯の測定例を示す画面ショットである。
【
図25】
図15の実施形態による頸椎前弯の測定例を示す画面ショットである。
【
図26】
図15の実施形態による頸椎前弯の測定例を示す画面ショットである。
【
図27】
図15の実施形態によるT1傾斜角の測定例を示す画面ショットである。
【
図28】
図15の実施形態によるT1傾斜角の測定例を示す画面ショットである。
【
図29】
図15の実施形態によるT1傾斜角の測定例を示す画面ショットである。
【
図30】
図15の実施形態による頸椎矢状縦軸の測定例を示す画面ショットである。
【
図31】
図15の実施形態による頸椎矢状縦軸の測定例を示す画面ショットである。
【
図32】
図15の実施形態による頸椎矢状縦軸の測定例を示す画面ショットである。
【
図33】
図15の実施形態による頸椎矢状縦軸の測定例を示す画面ショットである。
【
図34】
図15の実施形態による頸椎矢状縦軸の測定例を示す画面ショットである。
【
図35】
図15の実施形態による顎眉鉛直角の測定例を示す画面ショットである。
【
図36】
図15の実施形態による顎眉鉛直角の測定例を示す画面ショットである。
【
図37】
図15の実施形態による顎眉鉛直角の測定例を示す画面ショットである。
【
図38】
図15の実施形態による顎眉鉛直角の測定例を示す画面ショットである。
【
図39】
図15の実施形態による顎眉鉛直角の測定例を示す画面ショットである。
【
図40】
図15の実施形態による定義画面の例を示す画面ショットである。
【
図41】
図1のシステムの一部を含む閉じた位置にあるデジタイザアレイの一実施形態の斜視図である。
【
図43】開位置にある
図41のデジタイザアレイの斜視図である。
【
図44】
図1のシステムの一部を含むデジタイザ・ポインタ・アセンブリの一実施形態の正面図である。
【
図45】
図41のデジタイザアレイと互換性のある様々な手術用ポインタの斜視図である。
【
図46】
図41のデジタイザアレイと互換性のある様々な手術用ポインタの斜視図である。
【
図47】
図41のデジタイザアレイと互換性のある様々な手術用ポインタの斜視図である。
【
図48】
図41のデジタイザアレイと互換性のある様々な手術用ポインタの斜視図である。
【
図49】一実施形態によるロッド曲げワークフローを示すフローチャートである。
【
図50】一実施形態による設定画面の例を示す画面ショットである。
【
図51】一実施形態によるねじ取得画面の例を示す画面ショットである。
【
図52】一実施形態によるねじ取得画面の例を示す画面ショットである。
【
図53】一実施形態によるロッドプレビュー画面の例を示す画面ショットである。
【
図54】一実施形態によるロッド曲げ命令画面の例を示す画面ショットである。
【
図55】別の実施形態によるロッド曲げワークフローを示すフローチャートである。
【
図56】一実施形態によるポイント調整メニュー画面の例を示す画面ショットである。
【
図57】一実施形態によるポイント調整画面を示す画面ショットである。
【
図58】一実施形態によるロッドの前弯矯正画面の例を示す画面ショットである。
【
図59】一実施形態によるロッドの前弯矯正画面の例を示す画面ショットである。
【
図60】一実施形態による脊柱前弯矯正を伴うロッドプレビュー画面の例を示す画面ショットである。
【
図61】一実施形態による冠状直線化画面の例を示す画面ショットである。
【
図62】一実施形態による冠状直線化画面の例を示す画面ショットである。
【
図63】一実施形態によるトランジションロッド画面の例を示す画面ショットである。
【
図64】一実施形態によるトランジションロッド画面の例を示す画面ショットである。
【
図65】一実施形態によるトランジションロッドのロッドプレビュー画面の例を示す画面ショットである。
【
図66】一実施形態によるトランジションロッドのロッド曲げ命令画面の例を示す画面ショットである。
【
図67】一実施形態によるオフセットコネクタ画面の例を示す画面ショットである。
【
図68】一実施形態によるオフセットコネクタ画面の例を示す画面ショットである。
【
図69】一実施形態によるオフセットコネクタのロッドプレビュー画面の例を示す画面ショットである。
【
図70】一実施形態による機械式ロッドベンダーの斜視図である。
【
図71】脊柱の全体的なアライメントの方法のフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0015】
本発明の多くの利点は、添付図面と併せて本明細書を読むことにより当業者には明らかになるであろう。また、添付図面において、類似の参照符号が同様の要素に適用される。
【0016】
本発明の例示的な実施形態について以下に説明する。明確にするために、実際の実施態様の全ての機能をこの明細書に記載しているわけではない。このような実際の実施形態の開発においては、システム関連及びビジネス関連の制約に伴うコンプライアンス等の開発者の特定の目標を達成するために、インプラントに特有の多数の決定を行われなければならいことは当然であり、そのような決定は、ある実施態様から別の実施態様で変化する。さらに、このような開発努力は、複雑で時間がかかるが、本開示の恩恵を受ける当業者にとって日常的な事業であることは理解されよう。本明細書に開示されるシステム及び方法は、個々に又は組み合わせて、特許保護を保証する様々な特許性を有する特徴及び構成要素を有する。
【0017】
脊柱変形を矯正するために脊椎の1つのレベルに配置されたインプラントは、その部位だけでなく、脊柱全体の他の部位の臨床パラメータに影響を及ぼす可能性がある。例えば、腰椎前弯の矯正は、頸椎前弯の変化を生じさせる可能性がある。いくつかの脊椎処置(例えば、前柱変形矯正処置)では、患者の脊柱をバランスのとれた位置に戻すことは、望ましい手術結果となり得る。本発明の広範な態様によれば、
図1に例として示されるように、手術計画、評価、及び矯正システム10の一実施形態は、1つ又は複数の外科用インプラント14の位置を取得する空間追跡システム12、脊椎パラメータ及びインプラント位置を一連の曲げ命令に変換するソフトウェアを含む制御ユニット16、曲げ命令を実行する曲げ装置18、画像化のためのCアーム蛍光透視装置20を含むことができる。いくつかの実施形態では、システムは、術前測定を行うためのアプリケーションソフトウェアを含む携帯型モバイル通信装置15も含む。
【0018】
システム10は、制御ユニット16が、1)術前脊椎パラメータ測定値、2)標的脊椎パラメータ入力、3)術中脊椎パラメータ入力、及び4)術後脊椎パラメータ入力を受信し評価するように構成された全体的な脊柱バランス(global spinal balance)機能を含むことができる。これらの入力のうちの1つ又は複数が、追跡され、及び/又は他の入力と比較され、外科的矯正が手術計画に向けてどのように進行しているかを評価し、全体的な脊柱バランスをとるために患者の脊椎をどれ位近づけなければならないかを評価し、これを利用して所望の外科的矯正を達成する手術計画を立てる/修繕する。
【0019】
標的脊椎パラメータ測定値は、臨床ガイドライン(単なる例として、SRS-Schwab分類、又はその患者の解剖学的構造に基づく患者固有の目標)であり得る。ユーザの好みに応じて、これらの脊椎パラメータは、骨盤形態角(Pelvic Incidence: PI)、骨盤傾斜角(Pelvic Tilt: PT)、仙骨傾斜角(Sacral Slope: SS)、腰椎前弯(Lumbar Lordosis: LL)、上腰椎前弯(↑LL)、下腰椎前弯(↓LL)、C7プラムライン(C7 plumb line: C7PL)・オフセット、及び胸椎後弯(TK)、T1傾斜角(TS)、矢状縦軸(Sagittal Vertical Axis: SVA)、頸椎前弯(CL)、頚椎矢状縦軸(CSVA)、及び顎眉鉛直角(chin-brow vertical angle: CBVA)測定値を含み得る。
【0020】
術前測定
図2~
図13に示される例示的な実施形態によれば、脊椎パラメータの術前測定は、以下に記載の測定機能を含むソフトウェアアプリケーションを備えた例えば携帯電話又はタブレット等の、カメラ及びタッチスクリーンを備えた携帯型モバイル装置を使用して行うことができる。1つのそのような適切なアプリケーションはNuvaline(登録商標)である。しかしながら、本明細書に記載の画像操作及び測定を実行可能な任意のアプリケーションを使用してもよい。
【0021】
図2に示されるように、一実施形態では、ユーザは、モバイル装置のタッチスクリーンからアプリケーションアイコン102を選択することによってアプリケーションを開始する。例えば
図3に示されるように、ユーザは、リスト画面から、新規ボタン104を選択することによって新しい画像を取り込むのを選択することができ、又は以前に保存されたファイル106を選択することによって以前に取り込んだ画像及び測定値を見ることができる。ユーザが新規ボタン104を選択すると、モバイル装置15のカメラ機能を使用してディスプレイから新しい画像を取り込むことができる。
図4~
図8に示されるように、測定を行う前に、ユーザは、画像のタイプ及び向きを特定し、スケール情報を提供する必要がある。ユーザは、
図4に示されるような適切な設定を選択することによって画像のタイプを分類することができる。頸部画像の術前測定を行う場合に、ユーザは、設定画面から手術前オプション108及び頸部118オプションを選択することができる。次に、ユーザは、
図5に示されるように正しい向きボタン122,124を選択することによって画像の向きを特定する。測定較正スケールの長さは、
図6に示されるようなキーパッド128を使用してスケール・フィールド126に入力される。この例では、スケールは5センチメートル(cm)に設定される。次に、ユーザは、画面上の正しい測定間隔を選択することによって、スケールをインポートされた画像に相関させることができる。
図7~
図8に示されるように、スケールの開始136をマークするために、十字線インジケータ146が画像の下部に位置するスケール140上に配置され、十字インジケータ146は、ユーザの指によって正しい位置にドラッグされ得る。次に、ユーザは、第2の十字線インジケータ146を画像140上のスケールの適切な終点にドラッグすることによって、スケールの終わり138をマークする。
図8に示される例では、5cmのスケールは、画像スケール140上で5cm離れたポイントを選択することによって相関付けされる。ユーザが次へのボタン142を選択すると、測定アプリケーションは、測定命令のワークフローを開始する。
【0022】
図9に示されるように、ユーザは、最初にC2終板の位置をマークすることができる。ユーザは、ズーム遠近法のバブル134を使用して、十字線146をC2の上位終板の上部中央の位置にドラッグすることができる。2本の指を使用して、ユーザは、ライン148がC2終板の傾きの上に重なるまで、ライン148の向きを調整することができる。ユーザは、次へのボタン142を押して次の測定画面に進むことができる。
【0023】
図10に示されるように、ユーザは、次にC2中央体の位置をマークすることができる。ユーザは、ズーム遠近法のバブル134を使用して、十字線146をC2椎体の中央体の中心の位置にドラッグすることができる。ユーザは、次へのボタン142を押して次の測定画面に進むことができる。
【0024】
図11に示されるように、ユーザは、次に、T1終板をマークすることができる。ズーム遠近法のバブル134を使用して、ユーザは、十字線146をT1の上位終板の中心の位置にドラッグすることができる。携帯型装置のタッチスクリーン上で2本の指を使用して、ユーザは、ライン148がT1終板の傾きの上に重なるまで、ライン148を回転させることができる。ユーザは、次へのボタン142を押して次の測定画面に進むことができる。
【0025】
図12に示されるように、ユーザは、他の点と同じ方法でC7椎骨の後部をマークすることができる。ズーム遠近法のバブル134を使用して、ユーザは、十字線146をC7終板の後角部の位置にドラッグすることができる。ユーザは、次へのボタン142を押して次の測定画面に進むことができる。
【0026】
脊椎マーカが特定された場合に、その位置に基づいて頸椎パラメータを計算することができる。上述した測定値から計算された頸椎パラメータは、TS、CL、TS-CL、及びCSVAを含むことができる。いくつかの実施形態では、脊椎パラメータのグラフィックレンダリングを提供するために、画像に線及び角度を重ね合わせることができる。例えば、
図13に示される画像では、TSを示すくさび形状150とCLを示すくさび形状152が画像上のそれらの測定値をグラフィック表現する。測定値の数値は、画像の下の表示領域154に表示することができる。
【0027】
いくつかの実施形態では、数値データを色分けして、病状の程度の指標を提供することができる。TS-CLの値は、例えば、値が病理学的でない(TS-CL<+/-15度)場合に緑色で、値が潜在的に中等度の変形がある(+/-15度≦TS≦+/-20度)ことを示す場合に黄色で、値が顕著な変形(TS-CL≧+/-20度)の可能性があることを示す場合に赤色で表示され得る。同様に、CSVAの値は、例えば、値が病理的ない(CSVA<+/-4cm)場合に緑色で、値が潜在的に中程度の変形がある(+/-4cm≦CSVA≦+/-8cm)ことを示す場合に黄色で、値が顕著な変形(CSVA≧+/-8cm)の可能性があることを示す場合に赤色で表示され得る。
【0028】
全ての測定が完了したら、ユーザは、確認ボタン156を選択することによって画像を閉じることができる。
【0029】
図2~
図13に示される実施形態は、単なる例示であり、方法は他の測定にも同様に適用し得ることが理解されよう。CBVAの計算のための顎及び眉の測定値は、開示されるものと同様の方法を用いて取得し得ることが理解されよう。胸腰椎脊椎パラメータに関連する測定及び計算は、開示されるものと同様の方法を用いて行い得ることが理解されよう。この例示的な実施形態で説明される測定のワークフローは、異なる順序で実行してもよいことが理解されよう。そのような改変は、本発明の範囲から逸脱することなく行うことができ、そして当業者の知識の範囲内である。
【0030】
術中測定値及び全体的なアライメント
様々な実施形態において、本明細書のシステム及び方法は、頸椎パラメータを測定し、手術中に矢状及び冠状の両方のバランスを評価し、それにより、評価を患者に対するユーザ動作に変換及び変形可能にする。いくつかの実施形態では、本明細書のシステム及び方法は、手術中に矢状アラインメントを評価する。以下、一実施形態について説明する。
【0031】
例示的な一実施形態では、頸椎脊椎パラメータの術中測定値は、以下のステップを含むことができる(各ステップは、以下により完全に説明する):CLは、C2及びC7の画像を取得し、これら画像をスケーリング及び向き合せし、C2及びC7椎骨の終板を特定することによって計算することができる。TSは、レチクル(十字線)に沿った水平線を特定し、T1の終板を特定することによって計算することができる。演算機能によってCL及びTSからTS-CL値を計算することができる。レチクルに沿った水平線を特定し、C7の後角部を位置特定し、C2の中央体位置を定めることによって、CSVAを計算することができる。最後に、垂直線を特定し、眉及び顎に沿ったポイントを特定することによって、CBVAを計算することができる。
【0032】
図14は、一実施形態による全体的な脊柱バランス機能のステップを示すフローチャートを示す。ステップ1300において、システム10は、患者の術前脊椎パラメータ測定値を入力する。次に、システム10は、理論上の標的脊椎パラメータ測定値を生成する(ステップ1302)。1つ又は複数の標的脊椎パラメータ測定値は、ステップ1304において、手術計画に従ってユーザがオプションで調整することができる。ステップ1306において、ステップ1302及び1304からの理論的又は調整された標的脊椎パラメータ測定値を使用して、患者の解剖学的構造に適合するように、標的脊椎ロッドをスケーリングすることができる。次に、このスケーリングされた標的ロッドは、ユーザに表示してもよい(1308)。オプションで、システム10は、外科処置中に1つ又は複数の測定値を生成してもよい(ステップ1310)。ステップ1312において、ステップ310からの術中測定値に基づいて、標的脊椎パラメータデータを調整することができる。最後に、システム10は、バランスの取れた脊柱矯正ステップ1314のための曲げ命令を生成することができる(1314)。
【0033】
図15に示される例示的な実施形態によれば、ユーザは、術中解析を開始するために、システム10を開始し、ビデオ信号源404,406及びビデオ信号タイプ408,410を特定することができる。画像は、インポートボタン418を選択することによってインポートすることができる。ウィンドウ420に表示される画像575は、半径コントロール414を使用して再配置して、画像をウィンドウ420に合わせて拡大又は縮小するように再配置することができる。画像575の位置は、方向矢印キーパッド416の使用によって変更することができる。操作される画像は、画像リセットボタン412を選択することによって、その元の設定にリセットすることができる。ユーザは、ツールボタン422を選択することによってツールメニューにアクセスしてもよく、「?」ボタン426を選択して、ヘルプメニューにアクセスしてもよい。
図16に示されるように、システム情報画面400を選択することによって、システム設定を見直すことができる。この画面から、ユーザは、有効ボタン428を選択することによって、オプションのCSVA及びCBVA測定を可能にし得る。ユーザは戻るボタン424を選択して、セットアップメニュー戻る。
【0034】
ユーザは、
図17の例に示されるように、患者の術前測定値をシステム10に入力することができる。ユーザは、設定ボタン432を選択して、使用可能なパラメータにアクセスすることができる。図示されるように、ユーザは、設定ツール458によって術前データを入力するプロセスを介して指示を受け得る。胸腰椎ボタン448を選択することにより、ユーザが、PI,LL,PI-LL,Seg(segment)1,Seg2,TKの胸腰椎パラメータに関連する測定値をそれぞれフィールド550,552,554,556,558,560に入力することができる。頸椎ボタン450を選択することにより、ユーザは、頸椎パラメータに関連する測定値をCL,ΔCL,TS,CSVA,CBVA入力フィールド(図示せず)に入力することができる。USBドライブに保存された術前測定値をアップロードして、USBインポートボタン464を選択することにより術前パラメータを追加することができる。術前測定値は、上述した術前測定ソフトウェアの使用により取得してもよく、又は以下で説明するように術中の全体的なアライメント・ソフトウェア内で計算してもよい。術前の解剖学的測定値は、患者の変形した脊柱の不均衡を理解するだけでなく、脊柱をより自然なバランスに調節又は形成する装置(例えば、ロッド、ねじ、hyperlordotic椎間インプラント等)を埋め込む手術計画を決定するのに役立つ。計画ソフトウェアにより、ユーザが脊柱の変形を矯正する手術計画を立てることができる。ユーザは、術前値を入力するのと同じ方法で、外科処置によって達成することが求められる標的パラメータをソフトウェアに入力することができる。
【0035】
全体的な脊柱バランス機能によれば、脊椎パラメータ入力は術中に評価され得る。例えば、ユーザは、手術中に(例えば、椎間インプラントの配置後に)達成された頸椎前弯の量を測定したい場合がある。術中パラメータ測定値が術前値及び計画と比較され、手術が患者に対する全体的なアライメントを復元させる効果を有するかどうかを判定することができる。以下で説明するように、システム10は、1つ又は複数の側方画像を取得又はインポートし、患者の解剖学的構造上の2つ以上のランドマークの間に1つ又は複数の線を生成し、これらのランドマークの間の関係を決定し、ロッド解の生成に使用されるように1つ又は複数の脊椎パラメータを調整するように構成することができる。
【0036】
図17~
図27は、一実施形態による頸椎パラメータの術中測定値を示す。
図17の例に示されるように、ユーザは、設定画面から、最初に頸椎ボタン450を選択することができる。次に、
図18に示されるように、蛍光透視画像インポートボタン418を選択することによって、第1の側方X線画像575をシステム10に入力することができる。
図19は、画像が入力された後のウィンドウ420の代表的な画像を示す。左ウィンドウ478又は右ウィンドウ480内の画像575は、+ボタン580を選択して拡大して、選択された画像で画面を充たしてもよい。ユーザは、各ウィンドウの上に位置する画像特定ボタン582,584を選択することによって、左ウィンドウ478と右ウィンドウ480との間で切り替えることができる。画像の向きは、画像向きボタン488を選択することによって特定することができる。例えば
図20に示されるように、ユーザは、適切な後部ボタン490を選択することによって、患者の解剖学的構造の後部を特定する。例えば
図21に示されるように、ユーザは、適切な頭部ボタン498を選択することによって、頭部の画像内での位置を特定することができる。画像の向きが確定されると、Cアームの位置が手術中に動かされない限り、後続のCアーム画像の向きを特定する必要はない。第1の側方X線画像は、画像移動ボタン488を選択することによって、左ウィンドウ478から右ウィンドウ480へ移動させることができる。
図23に示されるように、ユーザは、下位ボタン500又は上位ボタン502を選択して、どの頸部セグメントが第1の画像に取り込まれたかを特定することができる。
図23に示されるように、反対側のセグメントである、下位又は上位の第2の側方X線画像575を、システム10に入力することができる。向きが設定された後に、画像特定ボタン582,584は、どのセグメントが画像の下に、上位又は下位として示されているかを示す。
【0037】
いくつかの実施形態によれば、ユーザは、少なくとも2つの関心のあるポイント(例えば、V1の上位終板及びV2の上位終板)上にラインを移動することによって、脊椎のランドマークを特定することができる。システム10は、次に、この2つのラインの間の角度を測定する。例えば
図24~
図26に示されるように、ユーザは、CLを計算するために、上位画像におけるC2の終板及び下位画像におけるC7の終板を特定することができる。
図24に示されるように、最初に、C2終板ライン802を画像575上に配置する。次に、ライン802は、角度ボタン484を押してライン802が終板を覆うまで角度を増減させることにより、終板と整列するように調整される。
図25に示されるように、システム10は、角度測定フィールド474に示されるように、この角度を10度として測定する。
【0038】
オプションで、システム10は、術中測定値を術前及び/又は標的脊椎パラメータ値と比較し、術前及び理論的脊椎パラメータに対してどの位の矯正が達成されるかの指標をユーザに提供することができる。
図25に示されるように、CL値表示ウィンドウ472の値は、術前CLが+20度で測定され、計画CLが-5度であり、術中CLが+10度で測定されたことを示す。従って、システムは、測定フィールド474に示されるように、CLの変化(ΔCL)を10度として計算する。
図26に示されるように、左ウィンドウ478は拡大され、右ウィンドウ480は最小化される。視認性を向上させ且つライン配置の精度を高めるために、画像は、+及び-ボタンを使用して輝度504又はコントラスト506を増減するように操作してもよい。角度測定ボタン484を使用して、ユーザは、矢状面における脊椎の所望の矯正角度を増加させることができる(すなわち、脊柱前弯又は脊柱後弯を加減する)。角度が調整されるにつれて、角度測定フィールド472内に調整量が動的に表示され得る。
【0039】
いくつかの実施形態では、ユーザは、オプションで、患者のT1傾斜角(TS)等の第2の解剖学的又は頸椎の特性を手術中に測定したい場合がある。
図27に示されるように、TS測定ボタン512を選択することにより、オプションでTS評価ツールが起動される。患者の頸椎の蛍光透視画像575が、システム10に入力される。必要に応じて、画像は前述したよう向き合せしてもよい。TSを計算する方法が、
図28~
図29に示されている。最初に、
図28に示されるように、Cアームに取り付けられたレチクルを使用して水平線804を確立することができる。ユーザは、ラインを確立するために、TSツール514内の基準点1ボタン514aを選択し、矢印アレイ486を使用して、レチクルの水平線804上の第1の点806を特定する。次に、ユーザは、基準点2ボタン514bを選択し、矢印アレイ486を使用して、水平線804上の第2の点808を特定する。次に、
図29に示されるように、ユーザは、T1終板1ボタン514cを選択して、T1終板810の後面を特定する。最後に、ユーザは、T1終板2ボタン514dを選択し、矢印アレイ486を使用して、T1終板812の前面を特定する。制御ユニット16は、全てのTS入力が選択された状態で、後部ポイント810と前部ポイント812との間のライン814を計算する。T1終板ライン814と水平ライン804との間の角度は、制御ユニット16によって測定され得、その結果、TS角度が得られる。
図29に示される例では、システム10は、TS測定フィールド470に示されるように、この角度を45度として測定する。
【0040】
システム10は、測定されたCL及びTSから、TS-CL測定値を計算し、変形の度合いに関して色分けされたフィードバックをユーザに提供することができる。TS-CLの値は、例えば、値が病理学的でない(TS-CL<+/-15度)場合に緑色で、値が潜在的に中等度の変形がある(+/-15度≦TS≦+/-20度)ことを示す場合に黄色で、値が顕著な変形(TS-CL≧+/-20度)の可能性があることを示す場合に赤色で表示され得る。
【0041】
いくつかの実施形態では、術中の頸椎矢状縦軸(CSVA)を決定することも望ましい場合がある。これは、真の縦軸を特定できるようにするために、Cアームレシーバ上に配置された中央放射線不透過性マーカ822及びレチクルの使用を含むことができる。CSVAボタン508を選択することにより、オプションでCSVAツール516が起動される。
図30~
図32に示されるように、第1の蛍光透視画像は、C7上に整列した下位頸椎領域から撮影してもよい。ユーザは、最初に基準点1ボタン516aを選択し、矢印を使用してレチクルのライン上の第1の位置816を選択することができる。ユーザは、次に基準点2ボタン516bを選択し、矢印を使用してレチクルのライン上の第2の位置818を選択することができる。これらの基準点は、垂直線820を特定する。次に、ユーザは、後部C7ボタン516cを選択し、矢印アレイ486を使用してC7上位終板824の後角部の位置を特定する。
図33に示されるように、ユーザは、次に、Cアームが上位頸椎及びC2の上に整列されるようにCアームを再配置することができる。ユーザは、マーカ822を整列させ、マーカ直径ボタン518を用いてマーカの直径を増減する。整列後に、ユーザは、重心C2ボタン516fを選択し、矢印アレイ486を使用してC2椎体826の中央体を特定する。ユーザは、適切なボタン522,524を選択することによって、C7画像とC2画像との間を行き来することができる。代替実施形態では、C7及びC2の両方の椎骨が1つの画像内で見えるように、単一の蛍光透視画像を撮影してもよい。垂直線は、レチクルライン上に2つの点をマーキングすることによって決定される。後部C7及び重心C2は、上述したように特定される。システム10は、CSVA測定値を計算し、その値をCSVA測定フィールド520に表示することができる。いくつかの実施形態では、システム10は、変形の度合いに関して色分けされたフィードバックをユーザに提供することができる。CSVAの値は、例えば、値が病理学的でない(CSVA<+/-4cm)場合に緑色で、値が潜在的に中程度の変形がある(+/-4cm≦CSVA≦+/-8cm)ことを示す場合に黄色で、値が顕著な変形(CSVA≧+/-8cm)の可能性があることを示す場合に赤字で表示され得る。
図34のCSVA測定フィールド520に示されるように、システムは、本実施例のCSVAを+3.5cmと計算した。システムは、この例で4cmと示されているCSVAの術前値を表示することもできる。
【0042】
顎眉鉛直角(CBVA)は、いくつかの実施形態では任意に決定してもよい。これは、ガイダンス・レチクルを使用することによって、又はCアームレシーバ面上の12時及び6時の位置に2つのX線不透過性マーカ(図示せず)を配置することによって達成することができる。CBVAボタン510を選択することにより、オプションでCBVAツール530が起動される。
図35~
図37に示されるように、X線透視画像を頭蓋骨から撮影して上述したように向き合せすることができる。
図38に示されるように、ユーザは、真の垂直線を確立する。最初に、ユーザは、基準点1ボタン530aを選択し、矢印アレイ486を使用してレチクルのライン上の第1の位置828を選択することができる。次に、ユーザは、基準点2ボタン530bを選択し、矢印アレイ486を使用してレチクルのライン上の第2の位置830を選択することができる。これらの基準点は真の垂直線832を特定する。
図39に示されるように、ユーザは、眉と顎との間のラインを測定することができる。ユーザは、眉ボタン530cを選択し、矢印アレイを使用して眉834上のポイントを特定することができる。ユーザは、顎ボタン530dを選択し、矢印を使用して顎836上のポイントを特定する。システム10は、顎から眉までのライン838と縦軸832との間の角度を自動的に描き、計算し、その結果CBVAが得られる。CBVAの値は、例えば、患者が水平線に対して許容可能な視線位置を有することを値が示す場合に緑色で、患者が水平線に対して高過ぎるか低過ぎる、受け入れ難い視線を有する可能性があることを値が示す場合に赤色で、患者の視線位置が受け入れ可能な中間レベルにある可能性があることを値が示す場合に黄色で表示され得る。
図39のCBVA測定フィールドに示されるように、システムは、本実施例のCBVAを-17度と計算した。システムは、この例では-15度であると示されているCBVAの術前値を表示することもできる。
【0043】
図40は、ユーザの略語を定義するために含めることができる定義ページの例を提供する。
【0044】
ユーザは、オプションで、患者の胸腰椎パラメータを測定して、脊柱の全体的なアライメントを評価することができる。胸腰椎パラメータの測定及び計算方法は、当技術分野で知られている。単なる例として、胸腰椎パラメータの測定及び計算のためのシステム及び方法は、2016年2月16日に出願された、”Systems and Methods for Planning, Performing, and Assessing Spinal
Correction During Surgery”という表題の米国特許出願第15/045,084号に記載されており、この文献の全体の内容が、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0045】
上述した方法は術中の方法と呼ばれるが、同じシステム及び方法が、脊椎パラメータの術前及び術後測定に同様に適用可能であることは理解されよう。
【0046】
ロッド曲げ
図1に示されている手術計画、評価、及び矯正システム10の実施形態を再び参照すると、システム10は、1つ又は複数の外科用インプラント14の位置を取得する空間追跡システム12、インプラント位置を一連の曲げ命令に変換するためのソフトウェアを含む制御ユニット16、及び曲げ命令を実行する曲げ装置18を含む。
【0047】
好ましくは、空間追跡システム12は、IR位置センサ20、デジタイザ・ポインタ23だけでなく、ホストUSBコンバータ21を含む他のコンポーネントも含む。空間追跡システム12は、制御ユニット16と通信している。制御ユニット16は、空間関連ソフトウェア及びCアームビデオインポート機能を含み、ディスプレイ32に通信可能にリンクされ、それによって外科処置に関連する情報が有意な方法でユーザに伝達され得る。例として、関連情報には、IR位置センサ20によって取得された空間的な位置付けデータ(例えば、x軸、y軸、z軸の並進データ及び向き/回転データRx、Ry及びRz)と、Cアーム蛍光透視法によって生成された術中透視画像とが含まれるが、これらに限定されるものではない。
【0048】
1つ又は複数の実施形態によれば、システム10は、制御ユニット16を介して空間追跡システム12及び/又はCアームに通信可能にリンクされた神経監視システムを含む。単なる例として、神経監視システムは、2008年4月3日に出願された、”Neurophysiologic Monitoring System”という表題の米国特許第8,255,045号に記載及び図示された神経監視システムであってもよく、この文献の全体の内容は、本明細書中に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0049】
1つ又は複数の実施形態によれば、システム10は、制御ユニット16と通信するデジタイザ・ポインタ及びIR反射追跡アレイコンポーネントを含む。単なる例として、デジタイザ及びIR反射追跡アレイシステムは、2013年3月12日に出願された、”Systems and methods for performing spinal surgery”という表題の米国特許出願第13/815,643号に示され且つ記載されているデジタイザ及びIR反射追跡アレイシステムであってもよく、この文献の全体の内容は、本明細書の完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0050】
図41~
図48は、本発明と共に使用するための1つ又は複数のデジタイザ・ポインタ23の様々な構成要素を示す。
図41~
図43は、デジタイザ・ポインタ23のIR反射追跡アレイ22コンポーネントの詳しく示す。アレイ22は、ハウジング34、バイラテラル・シャッター36、及びアレイ上の様々な位置に計算された態様で配置された複数のIR反射球38を含み、それによって、それらIR反射球の位置情報は、IR位置センサ20によって選択的に検出可能である。ハウジング34は、上部ハウジング40、下部ハウジング42、及びスタイラス(例えば、スタイラス24、26、28、及び/又は30)のねじ式端部78をねじ込み式に受け入れるように構成されたねじ切り先端開口部56を含む。上部ハウジング部分40は、さらに上側部分44、下側部分46、及び側部48から構成される。複数の球状開口部52は、上側部分44と下側部分46との間に延び、凹状ポケット54内に反射球38を受け入れるようなサイズ及び寸法にされる。各側部48は、舌部70を受容するようにサイズ及び寸法決めされた切欠き50を含む。下部ハウジング42は、第1の面58及び第2の面60から構成される。第1の面58は、入れ子状プラットフォーム62と弾丸状ポスト64とを含む。各シャッター36は、ハンドル部分66、カバー部分68、舌部70、噛合いギア歯72、及び弾丸状ポスト64を受容するためのチャネル74を含む。ばね76が2つのシャッター36の間に延び、ばねポスト71を介して定位置に保持される。
【0051】
組み立てられた状態で、各IR反射球38は、プラットフォーム62に入れ子になっている。上部ハウジング40は、各IR反射球38が、そのそれぞれの球開口52内の凹状ポケット54内にフィットするように、スナップフィット構成で下部ハウジング42の上に配置される。一実施態様によれば、バイラテラル・シャッター36は、
図43に示されるように、各シャッタカバー68がIR反射球38の正確に半分(例えば、IR反射球38の中間)を覆い隠すように、切欠き50内に摺動する舌部70を用いてハウジング34の上に位置付けされる。
【0052】
図44に示されるように、IR反射追跡アレイ22は、1つ又は複数の外科用物体(例えば、スタイラス24,26,28,30)と嵌合する。各スタイラス24,26,28,30は、IR反射追跡アレイ22のねじ切り先端開口部56と嵌合するためのねじ切り基端部78、細長いシャフト80、及び成形された先端チップ82を含む。成形された先端チップ82は、特定のねじ頭の形状に相補的であり、その中にしっかりとフィットする任意の形状であってもよい。例えば、
図45~
図48は、様々なオープンねじシステム、最小侵襲性ねじシステム、並びに閉鎖型チューリップ、腸骨、及びオフセットコネクタシステムと嵌合するように設計された異なる形状の先端チップを有するスタイラス24,26,28及び30を示す。先端チップ82は、好ましくは、デジタイザ・ポインタをそのねじ(又は他の固定装置)と同軸に向き合せしながら、各ねじに挿入される。
【0053】
いくつかの実施態様(例えば、スタイラス24,26及び28に関して示される実施態様)によれば、細長いシャフト80の長さはアレイ22に対して固定され、それによって全ての数値化されたポイントは、IR反射マーカ38の幾何学的形状から一定の長さであり、この関係から位置情報を得ることができる。他の実施態様によれば、細長いシャフト80の長さは、示されるようにアレイ22に対して調整可能であり、スタイラス30は、数値化された点及びIR反射マーカからの距離を効果的に伸ばす。この長い距離は、ユーザが細長いシャフト80を調整した距離に基づいて、実際のねじ頭の上のポイントの数値化に変換される。以下の説明と併せて理解されるように、結果として生じる曲げ命令は、ねじの上のそのポイントを通過するロッドを成形し、ユーザがねじをロッドに近づけることを可能にする。
【0054】
本発明によれば、ロッドの曲げを達成するための複数のアルゴリズムが提供される。手術曲げアルゴリズムは、(1)空間内のポイントを取得し、収集し、数値化する空間位置アルゴリズムと、(2)これらポイントを解析し、機械式曲げ装置18でロッドを曲げるために必要な曲げ命令及びロッド長を計算する曲げアルゴリズムとの2つの小さなサブシステムに分割される。2013年3月12日に出願された、”Systems and methods for performing spinal surgery”という表題の米国特許出願第13/815,643号は、そのような曲げアルゴリズムを詳細に記載しており、この文献の全体の内容は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。
【0055】
システム10の詳細は、カスタムフィットロッドを得るための方法の第1の実施形態と関連して論じられる。システム10は、典型的には、ねじ、フック、又は他の器具が配置された後であるが、ロッドの挿入の前に、後部又は側方の固定外科処置の終わりに利用される。
図49のフローチャートに示されるように、システム10は、埋め込まれたねじ位置の位置情報を取得し、それらの埋め込まれたねじ内でカスタムフィットするように成形されるロッドについての曲げ命令を出力する。ステップ1190において、関連情報が設定画面を介してシステムに入力される。ステップ1192において、ユーザは、ロッドが形成される側(患者の左側又は右側)を指定する。ステップ1194において、システム10はねじ位置を数値化する。ステップ1196において、システム10は曲げ命令を出力する。ステップ1198において、ユーザは曲げ命令に従ってロッドを曲げる。次に、必要であれば、患者の反対側のロッドについてステップ1190~1198を繰り返してもよい。
【0056】
図50は、単なる例として、フィードバック情報をユーザに伝達することに加えて、ユーザからの入力を受け取ることができる制御ユニット16の画面表示200の一実施形態を示す。この例では(必ずしもではないが)、グラフィカル・ユーザ・インターフェース(GUI)を使用して、画面表示200からデータを直接的に入力する。
図50に示されるように、画面表示200は、見出しバー202、ナビゲーション欄204、装置欄206、及びメッセージバー208を含むことができる。
【0057】
見出しバー202は、日時表示210、設定メニュー212、音量メニュー214、及びヘルプメニュー216を介して、ユーザが日時を見て、設定を変更し、システム音量を調整し、ヘルプ情報を得ることを可能にし得る。設定ドロップダウンメニュー212を選択することにより、ユーザを、システム、履歴、及びシャットダウンボタン(図示せず)にナビゲートすることができる。例えば、システムボタンを選択すると、ロッド曲げソフトウェアバージョン及びロッドベンダー設定ファイルが表示される。シャットダウンオプションを選択すると、ロッド曲げソフトウェアアプリケーションだけでなく、制御ユニット16に存在する他のソフトウェアアプリケーション(例えば、神経監視ソフトウェアアプリケーション)もシャットダウンされる。履歴オプションを選択することにより、以下でより詳細に説明するように、ユーザを、以前のシステムセッションにおける履歴曲げポイント/命令データにナビゲートすることが可能になる。ヘルプメニュー216を選択することにより、ユーザをシステムユーザマニュアルにナビゲートする。以下でより詳細に説明するように、ナビゲーション欄204は、ロッド曲げプロセスにおける様々なステップを通るナビゲーションのための様々なボタン(例えば、ボタン218,220,222,224,226)を含む。ボタン204を押すことにより、ナビゲーション欄の詳細が拡大/最小化される。装置欄206は、システム10に関連する1つ又は複数の装置の状態を示す様々なボタンを含む。例として、装置欄206は、システム10のデジタイザ23コンポーネントのボタン228をそれぞれ含むことができる。ボタン206を押すことにより、装置欄の詳細が拡大/最小化される。さらに、ポップアップメッセージバー208は、命令、警告、及びシステムエラーをユーザに伝達する。
【0058】
表示画面200上の設定ボタン218を選択すると、システム10は、自動的に設定手順を開始する。システム10は、必要な各構成要素の接続状態を検出するように構成される。単なる例として、アイコン228は、デジタイザ23の接続及び活動状態を示す。1つ又は複数の必要な構成要素が接続されていないか、又は不適切に接続されている場合に、ディスプレイ200は、テキスト、音声、及び/又は視覚的手段(例えば、テキストメッセージ、可聴音、色付きのアイコン又はスクリーン、点滅するアイコン又はスクリーン等)によって、続行する前に問題に対処すべきことをユーザに警告することができる。一実施形態によれば、デジタイザアイコン228は、デジタイザのアクティブな取得及び/又は認識のための状態インジケータであり、アイコン228の存在及び背景色は、デジタイザの追跡状態を示すように変化し得る。例として、アイコン228は、システム10がねじを得ておらず且つデジタイザを認識していない場合に存在しておらず、システム10がねじを得ていないがデジタイザを認識した場合に灰色であり、システム10がねじ(データ)取得モードであり且つデジタイザを認識した場合に緑色であり、システム10がねじ取得モードであるがデジタイザを認識していない場合に赤色にされ得る。ボタン206を押すことにより、装置欄206の詳細が拡大/最小化される。手術のタイプ、患者の変形のタイプ等に応じて、ユーザが異なるデジタイザの選択肢からデジタイザを選択することが有利な場合がある。一実施形態によれば、スタイラスアイコン(図示せず)を押すことにより、システム10で利用可能な様々なスタイラスオプション(例えば、上述したスタイラス22,24,26,30)の引き出しウィンドウが拡大される。
【0059】
必要な構成要素の全てがシステム10に適切に接続された状態で、ユーザは、1つ又は複数のドロップダウンメニューから1つ又は複数のケース固有情報を入力することができる。例として、ロッドシステム234、ロッド材料/直径236、ロッドオーバーハング(張出し)238、処置タイプ(図示せず)、及び外科処置の解剖学的脊椎レベルのドロップダウンメニューは、画面表示200の設定選択パネル232からアクセスすることができる。ロッドシステムドロップダウンメニュー234によって、ユーザが、使用を予定しているロッドシステムを選択することを可能にする。この選択は、ロッド材料/直径236ドロップダウンメニューの選択肢を駆動させる。例として、ロッドシステムドロップダウンメニュー234の下で、システム10は、1つ又は複数の製造業者からの多数の固定オプションでプログラムされ得る。あるいはまた、システム10は、1つの製造業者のみの固定システム選択(例えば、NuVasive(登録商標)Reline(商標)、Precept(登録商標)、Armada(登録商標)、及びSpherX(登録商標)EXT)を用いてプログラムされ得る。ユーザは、ロッド材料(例えば、チタン、コバルトクロム等)とロッド直径(例えば、直径6.5ミリメートル(mm)、直径5.5mm、直径3.5mm)との組合せを選択することもできる。材料及び直径オプションのドロップダウンメニュー238は、好ましくは、ロッドシステムの選択に依存し得る。幾何学的形状及びサイズは製造業者及び/又はロッドシステムによって異なる可能性があるので、これらの特定の入力を用いてシステム10をプログラミングすることにより、より正確な曲げ命令を出力するのを補助することができる。ユーザは、ロッドオーバーハングプルダウンメニュー238からオーバーハング量を選択することもできる。例として、オーバーハング量は、0mm、2.5mm、5mm、7.5mm、及び10mmの長さで選択可能であり得る。一実施形態によれば、この機能は、ロッドの上端と下端の両方に対称的なオーバーハングを規定する。別の実施形態によれば、この機能は、ユーザの好み及び患者の解剖学的考察に基づいて、ロッドのいずれかの端部で異なるオーバーハング長さも規定する。システム10はまた、例えば、後頭部-頸椎-胸郭(OCT)固定処置において使用される、複数のロッド直径、5.5mm~3.5mmのトランジションロッド、及びヒンジ付きロッドを収容する機能も含む。
【0060】
設定入力が設定選択パネル232に入力された後に、システム10は、IRセンサ20を位置データ取得のための最適な位置に設定する際にユーザを補助する。任意の視覚的(テキスト、グラフィック)インジケータを使用してIRセンサ配置命令を示すことができることを理解されたい。いくつかの実施態様によれば、アクティブグラフィックは、ユーザに、患者の体内に静止して保持されたデジタイザアレイ22に対してIRセンサ20を位置付けするようにユーザに指示する。
図50に示されるように、ユーザは、最初に、IRセンサ設定パネル240の左側センサ位置ボタン242又は右側センサ位置ボタン244を選択することによって、IRセンサ20が配置されている患者の側を選択する。左又は右側センサ位置ボタン242,244を選択することにより、IRセンサ位置付けパネル246が起動され、それによってセンサグラフィック248及び追跡ボリュームボックスグラフィック250が表示画面200上に現れる。センサグラフィック248とともにIRセンサ20として移動する追跡ボリュームボックス252が移動する。次に、ユーザは、デジタイザアレイ22を患者の体内に位置付けする。システム10によって認識されると、標的ボリュームボックス252(これは白色で表示してもよい)が患者グラフィック254上に位置付けされる。次に、ユーザは、追跡ボリュームボックス250が標的ボリュームボックス252の位置まで一致するまで、デジタイザアレイ22に対してIRセンサ20を移動させる。いくつかの実施態様によれば、センサグラフィック248は、標的追跡ボリュームよりも上に移動される場合にサイズが増大し、標的ボリュームよりも下に移動される場合にサイズが減少する。いくつかの他の実施態様によれば、追跡ボリュームボックス250は、標的ボリュームへの相対距離を表すために色分けしてもよい。例として、追跡ボリュームボックス250は、標的ボリュームまでの距離が1つ又は複数の軸において一定の距離外(例えば、3つの軸全てにおいて±8cmの外側)にある場合に赤色で、3つの軸全てにおいて±8cm以内である場合に緑色で表示され得る。IRセンサ20の最適位置が確認されると、セットアップ処理が完了する。
【0061】
ユーザが設定画面で必要なステップの全てを完了すると、設定ボタン218にそのような完了を示すグラフィック(例えば、確認)が表示され、システム10は
図49のフローチャートのステップ1192に進む。GUIを使用して、ユーザは、左「L」トグル/ステータスボタン220又は右「R」トグル/ステータスボタン222のいずれかを選択することにより、患者の脊柱のどの側から数値化された位置情報を取得するかを指定する。ユーザは、次に、表示画面200を
図51~
図52に例として示されているねじ取得(左又は右)画面にナビゲートするねじ取得ボタン224を選択する。ねじ取得モードでは、表示画面200は、サジタルビュー(sagittal view)及びコロナルビュー(coronal view)のそれぞれに脊柱グラフィック260,262を含むサジタルビューパネル256及びコロナルビューパネル258を含む。ユーザが脊柱のどの側(左又は右)を数値化しているかに応じて、脊柱グラフィック260の向きを反転することができる。さらに、脊柱グラフィック262は、ユーザが数値化している患者の側(左又は右)を強調表示することができる。ユーザは、上述したように、例として、デジタイザ・ポインタ23を使用して、埋め込まれた各ねじの位置を数値化することができる。各ねじポイント264が数値化されると、
図52に示されるように、サジタルビューパネル256及びコロナルビューパネル258を介してサジタルビュー及びコロナルビューの両方で、取得した他のねじポイント264に対するその相対位置を見ることができる。オプションで、最後に数値化されたねじポイントは、前に取得されたねじポイント264とは異なるグラフィック266を有し得る(例として、最後に取得されたねじポイント266はハロー(halo)であり、前に取得されたねじポイント264は円であり得る)。ねじ位置は、上から下方向又は下から上方向から数値化することができ、いくつかの実施形態によれば、システム10は、2つの連続したねじポイント位置を取得した後に、数値化がどの方向で行われているかを検出することができる。数値化プロセスの間に、ユーザが数値化されたねじポイントを削除したい場合に、ユーザは、ポイントメニュー292の下の「ポイント消去」ボタン(図示せず)を押すことにより削除することができる。ユーザが数値化された全てのねじポイントを削除したい場合に、ユーザは、「全てのポイントを消去する」ボタン(図示せず)を押すことによって削除することができる。
【0062】
数値化されたねじポイント264が許容可能であるとみなされると、ユーザは、「ロッド計算」ボタン272を押すことができる。このボタン272は、好ましくは、2013年3月12日に出願された、”Systems and methods for performing spinal surgery”という表題の米国特許出願第13/815,643号に記載されているアルゴリズムの1つを用いて曲線計算を開始する。なお、この文献の全体の内容は、本明細書に完全に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。例えば
図53に示されるように、ロッド解が計算されると、ロッドグラフィック274がねじポイント264,266を介して追加され、「ねじ取得」ボタン224に、システム10がロッド解を生成したことを示す確認グラフィック(例えば、確認)が表示される。同時に、「ロッド計算」ボタン272が「ロッド取消し」ボタン272になる。ユーザが「ロッド取消し」ボタン272を押すと、ロッド解274がクリアされ、ユーザは、より多くのねじポイントを取得するか、1つ又は複数のねじポイントを消去することができる。「ロッド取消し」ボタン272が押された後に、このボタン272は、「ロッド計算」ボタン272に戻る。オプションで、システム10は、ロッドに沿って曲線計算がどこで急激な曲がり(鋭角)を生成するかの視覚グラフィックを含み得る。ユーザは、「ロッド取消し」ボタン272を選択し、1つ又は複数の手術操作(例えば、ねじの削減、ねじのバックアップ、ねじ頭の調整等)を行い、ねじポイントを再数値化し、より実行可能な解を生成する。
図54に示されるように、ロッド解がユーザに許容可能であれば、ねじ取得ステップ1194は完了し、システム10は、
図49のフローチャートの曲げ命令ステップ1196に進む。あるいはまた、図示されていないが、システム10は、不快感を与えるポイントを表示し、急激な曲げ角度を赤色にし、その曲げ角度がそのベンダーの所定の角度範囲に収まる次善の解を提供することができる。ロッド解がユーザにとって許容可能である場合に、ねじ取得ステップ1194が完了し、システム10は、
図49のフローチャートの曲げ命令ステップ1196に進む。
【0063】
次に、ユーザは、
図54に例として示される曲げ命令(左又は右)画面に表示画面200をナビゲートする「曲げ命令」ボタン226を選択する。曲げ命令パネル276内の曲げ命令によって、ユーザが、得られたロッド解に対応する曲げ命令を「ねじ取得」画面で見ることができる。例として、曲げ命令パネル276は、曲げ命令の様々な態様を含む3つのフィールド、すなわち上部メッセージフィールド278、ベンダー命令フィールド280、及び下部メッセージフィールド282を含む。例として、上部メッセージフィールド278は、ロッド切断長さ、ロッドタイプ、及び/又はロッド装填命令(例えば、「カット切断:255.0mm、装填インサーター、端部をベンダーに入れる、準備する」)をユーザに伝達することができる。ベンダー命令フィールド280は、以下でより詳細に説明するように、機械式ベンダー18上で実行するために、位置286、回転288、及び曲げ角度290における曲げ操作の行284を表示する。
図54に示される例では、4つの行があり、4つの曲げ命令を示している。下部メッセージフィールド282は、ロッドを埋め込む挿入方向又は向きをユーザに伝達することができる。例えば、いくつかの曲げ命令では、下部メッセージフィールド282は、例えば、以下のサンプル命令:「ロッド頭部を足部に挿入する」を提供することができる。いくつかの実施態様では、患者へのロッド挿入方向は、ねじの数値化の順序(上から下に又は下から上に)に依存する。1つ又は複数の好ましい実施形態によれば、曲げ命令アルゴリズムは、ロッドの下位、上位、前部、及び後部の向きを考慮に入れ、これらの態様がユーザに知らせた状態であることを保証する。使用手順がユーザにロッドをベンダーに装填するよう命令すると、システム10は、曲げ角度の程度に基づいてどの屈曲部をロッドに最初に与えるかを管理する。曲げ命令のより大きな曲げ角度を有するセクションを最初に実行し、次に曲げ命令のより直線状の曲げセクションを最後に実行してもよい。さらに、使用手順は、ロッド上のレーザー線又は方向線を機械式ロッドベンダー18上の整列矢印(図示せず)に整列させるようにユーザに指示してもよい。この整列は、ロッドの幾何学的形状の前/後向きを制御し、それに応じた曲げ命令を生成する。ユーザは、システム10によって生成された位置(位置は、ベンダー18及び画面200上で緑色の三角形として色分けしてもよい)、回転(回転は、ベンダー18及び画面200上で赤色の円として色分けしてもよい)、及び曲げ角度(曲げ角度は、ベンダー18及び画面200上で青色の四角形として色分けしてもよい)の曲げ命令に従い、順次、第1の曲げ命令で開始し、最終的な曲げが完了するまで順次動作する。ここから、ユーザは、患者の脊柱の反対側のロッド構造体に対してステップ1190~1198を繰り返してもよい。
【0064】
外科処置の中で、ユーザは、左右の画面を切り換えて、参照及び比較のために左右の数値化されたねじポイント、ロッドプレビュー、及び曲げ命令を見たい場合がある。左「L」トグル/ステータスボタン220及び右「R」トグル/ステータスボタン222を選択することにより、ユーザはこの切換えを行うことができる。もう1つの実施態様によれば、GUIは履歴機能をさらに含むことができる。履歴ボタン(図示せず)を選択することにより、ユーザは以前のロッド曲げ解を再び参照することができる。ユーザは、L/Rトグルボタン220,222の選択に基づいて曲げ命令画面226にナビゲートされ、曲げ命令ボタン226を押す。以前の曲げ命令にナビゲートされる場合に、曲げ命令画面は、以前の曲げ命令を表示する。ユーザが所望のロッド解を選択すると、ユーザは、機械式ベンダー18を用いて曲げを実行する。
【0065】
図51~
図54図4に関して上述した実施形態は、埋め込まれたねじ位置を数値化し、それら埋め込まれたねじ内にカスタムフィットするように成形されたロッドの曲げ命令を出力することを企図する。1つ又は複数の追加の実施形態では、システム10は、埋め込まれたねじの位置情報を取得し(ステップ1192及び1194)、1つ又は複数の高度なオプション機能を介して修正入力を受け入れ(ステップ1195)、
図55のフローチャートに示されるように、それら埋め込まれたねじ位置から離れた位置でフィットするように成形されたロッドを見るための曲げ命令を生成する(ステップ1196)。このように成形されたロッドを取り付けることにより、ユーザが規定した手術計画に従って患者の脊柱の弯曲又は変形を矯正することができる。システム10の詳細を、1つ又は複数の手術計画に従って曲げられたロッドを得るための例を用いて説明する。
【0066】
図56に示されるように、「ポイント」ボタン292を選択することにより、ユーザが数値化されたねじポイントに対して1つ又は複数の修正を行うことができるメニューが展開され、システム10は、ロッドが埋め込まれ、ねじがロッドにもたらされると、患者の脊柱に対するそれらの所望の矯正を達成する曲げ命令を生成する。
【0067】
いくつかの外科処置において、ユーザは、曲げ命令を決定する際に、ロッド曲げ解が数値化されたねじポイントではないポイントを考慮したい場合がある。いくつかの実施態様によれば、このポイントは、数値化されたねじポイント位置から調整された距離である。ポイントメニュー292から「ポイント調整」ボタン296を選択することにより、
図57に示されるようなポイント調整画面にユーザをナビゲートする。関心のある数値化されたねじ位置(例えば、
図57のドット304として表されるねじポイント)を選択することにより、ねじポイントを強調表示し、サジタルビュー及びコロナルビュー256,258のそれぞれにポイント調整コントロール306を起動させる。ユーザは、矢印308,310,312,314を使用して矢状面及び冠状面の所望の位置にポイント304を調整する。いくつかの実施態様では、ポイントが移動すると、ドット304は、
図57に示されるように、最初に数値化されたねじ位置からの距離に基づいて色を変化させる。いつかの実施形態では、その色は、ポイントが調整された距離に関してユーザへのフィードバックを提供する色分けされたオフセット距離インジケータ(図示せず)に対応する。いくつかの実施態様では、システム10は、数値化されたポイントから最大距離を有することができるが、操作されるポイントがこの最大距離を超えることを許さない(単なる例として、この距離は5mmであり得る)。他の実施態様では、この距離は所定の距離として示してもよい(例えば、
図57の数字11は、ねじポイントが元の位置から11mmであることを示す)。ユーザは、このようにして、必要な数だけポイントを調整することができる。ユーザは、「リセット」ボタン316によって、調整された全てのポイントを元の構成にリセットすることができる。調整されたポイントに納得すると、ユーザは、以下に述べるように1つ又は複数の追加の高度なオプションに進むか、又は「ロッド計算」272を選択する。「ロッド計算」272が選択されると、システム10は、曲線が調整されたポイントを通過するロッドを生成し、それによって固有の矯正ロッドを作成し、ユーザの規定された曲線に従ってその脊柱の曲率又は変形を矯正する能力をユーザに与える。
【0068】
いくつかの例では、ユーザは、矢状面で患者の脊柱をアライメント又は矯正(すなわち、脊椎前弯又は脊椎後弯を加減)したい場合がある。システム10は、ユーザが脊柱の脊椎前弯の量を測定し、矢状面での角度を調整することができる矢状矯正機能を含む。システム10は、次に、ロッド解が所望のアライメント又は矯正を含むように、これらの入力を曲げアルゴリズムに組み込む。
【0069】
「詳細オプション」メニュー(図示せず)から「ベクトル表示」ボタン(図示せず)を選択することにより、
図58に示されるような矢状矯正機能が開始される。ユーザは、少なくとも2つの関心のあるポイントを選択し、システムは、次にサジタルビュー内の適切なベクトルを決定する。
図59~
図60に示される実施形態によれば、ねじ取得ステップ1194において取得された数値化されたねじデータを用いて、(ねじ軌跡、ねじ軸位置に基づいて)角度を測定し、調整する。
図59に示されるように、ユーザは、少なくとも2つの関心のあるねじポイント(ねじポイント338及び342)を選択する。システム10は、ねじ軌道の間の角度を測定する。いくつかの実施態様では、システム10は、上腰椎における腰椎前弯角334及び下腰椎における腰椎前弯角336を測定することによって、腰椎前弯の総量を測定することができる。ユーザは、角度調整メニュー326の角度調整ボタン328,330を使用して、矢状面における脊柱の所望の角度補正を増減させることができる(すなわち、脊椎前弯又は脊椎後弯を上又は下に加減する)。角度が調整されるにつれて、2つのねじポイント338,342の間の角度位置336も同様に変更される。システム10は、距離の指標をユーザに提供するための色分けされたオフセット距離インジケータ322を含むことができ、各数値化されたねじ位置が、上述したように矢状面内で調整される。所望の角度修正量が達成されると、ユーザは、「ロッド計算」ボタン272を選択することができる。システム10は、例えば
図60に示されるように、矢状面における脊柱の矯正のためにユーザの臨床目的を組み込んだロッド解274を表示する。
【0070】
矢状矯正機能の一実施形態によれば、インポートされた側方X線画像(図示せず)からの解剖学的構造を参照して、上及び下腰椎前弯角354,356が測定、表示及び調整される。
【0071】
患者の位置は、頚椎及び腰椎前弯の測定に影響を及ぼす可能性があるので、システムの矢状矯正機能は、患者の位置関連の偏差を考慮に入れることができることを理解されたい。また、矢状角度評価ツールは、脊柱前弯矯正に加えて、椎弓根楔状骨切り術(pedicle subtraction osteotomy: PSO)処置及び前列再建(ACR)処置を含むが、これに限定されない他のタイプの外科処置にも有用であり得ることも理解されよう。
【0072】
いくつかの例では、ユーザは、冠状面内で患者の脊柱をアライメント又は矯正したい(すなわち、脊柱側弯を矯正したい)場合がある。システム10は、ユーザが前/後部のX線を介して冠状面内の患者の脊柱(及び変形)を見て、1つ又は複数の解剖学的参照角度を測定し、及び/又はロッド曲げ曲線が調整されるどの方向に手動又は自動的に付勢することによって、特定の冠状アライメントプロファイルに向けて1つ又は複数のねじ位置を誘向けることができる1つ又は複数の冠状矯正機能を含む。次に、システム10は、ロッド解が所望のアライメント又は矯正を含むように、これらの入力を曲げアルゴリズムに組み込むことができる。
【0073】
「冠状直線化(Coronal Straightening)」ボタン302を選択することにより、冠状矯正機能が開始される。ユーザは、脊柱の解剖学的構造を参照し、冠状面内の2つの解剖学的基準の間の冠状Cobb角を測定し、手術計画の一部としてこれらの角度を手術中に調整して、脊柱を垂直アライメントにする(又はより近づける)とにより、冠状変形の程度を確認したい場合がある。
【0074】
冠状矯正機能の1つ又は複数の他の実施形態によれば、
図61に示されるように、ユーザは、少なくとも2つの関心のあるポイントを選択することができ、システムは、少なくとも2つの関心のあるポイントを含み、これら2つのポイントの間に置かれている全てのポイントを通る最適なフィット基準を生成する。いくつかの例では、冠状面における脊柱の理想的な矯正は、関心のある最も上位のねじ位置と最も下位のねじ位置との間に延びる直線状の垂直線である。しかしながら、患者の個々の解剖学的構造に依存して、直線状の垂直線を達成することは実現可能ではないかもしれない。ユーザは、理想的な矯正に対して一定量の矯正を達成したい場合がある。表示画面から、ユーザは、最適なフィット基準線に対してねじポイント同士の間の相対矯正のパーセンテージを25%、50%、75%、又は100%の数値された矯正として選択することができる。さらに、システムは、ロッド解を計算し、オフセンタインジケータ322を表示して、距離の指標をユーザに提供し、各ねじが上述のように冠状調整されたロッド構造体からのものである。
【0075】
図61~
図62に示される実施形態によれば、ユーザは、構造体内の全てのポイントを直線化(全体的な冠状矯正)することができる。表示画面200から、上位ねじポイント362及び下位ねじポイント364が選択され、システム10は、全てのポイント362,364,368を通る最適なグローバルフィット基準線366を生成する。ユーザは、冠状直線化メニュー370を使用して、所望の矯正の程度372,373,364,375を選択して、所望の矯正の割合を調整する。
図62に示される例では、所望の矯正量は、矯正率インジケータ372に100%として示されており、ロッド解274が冠状面内で直線となり、全てのねじ位置が、ロッド/ラインにフィットするように調整される。いくつかの実施形態では、システム10は、距離の指標をユーザに提供するために、色分けされたオフセット距離インジケータ(図示せず)を含むことができ、各数値化されたねじ位置が、上述したように冠状面内で調整される。ユーザがこれを許容可能なロッド解とみなす場合に、ユーザは、「ロッド計算」ボタン272を選択してロッド解274を見て、曲げ命令を受け取るか、又は以下でより詳細に説明するような別の高度な機能に進む。
【0076】
別の実施形態によれば、ユーザは、構造体内のねじポイントのサブセットを直線化(部分的な冠状矯正)してもよい。これらの点がシステムに入力されるシーケンスに基づいて、最適なセグメント基準線が、最後に選択されたポイントの方向の複数のポイントを通って生成される。最初に下位ポイントが選択され、次に上位ポイントが2番目に選択されると、システムは、最適なセグメント基準線を上に描く。逆に、最初に上位ポイントが選択され、次に下位ポイントが2番目に選択されると、システムは、最適なセグメント基準線を下に描く。冠状直線化メニューを使用して、ユーザは、所望する矯正率を選択する。システムは、距離の指標をユーザに提供するために、色分けされたオフセット距離インジケータを含むことができ、各数値化されたねじ位置が、上述したように冠状面において調整される。ユーザがこれを許容可能なロッド解とみなす場合に、ユーザは、「ロッド計算」ボタンを選択して、ロッド解を見て、曲げ命令を受け取るか、又は以下でより詳細に説明するような別の高度な機能に進む。
【0077】
別の実施形態によれば、2つの選択された数値化されたねじ位置を通る最適なセグメント基準線の代わりに、患者の中央仙骨垂直線(central sacral vertical line: CSVL)に対して部分的な冠状矯正を達成することができる。CSVLは、仙骨の中心を通る垂直線であり、本開示の冠状面評価及び矯正機能に従って患者の冠状変形のための垂直基準線だけでなく、冠状面における脊椎矯正のためのガイドとして機能し得る。
【0078】
別の実施形態によれば、
図63~
図65に示されるように、場合によっては、ロッドは、胸椎及び頸椎を横切ることがある。そのような実施形態では、適切なロッドは、5.5mm~3.5mmのトランジションロッドであってもよく、安定性を高めるために頸部領域により小さいねじを有する小さなロッドと、胸部領域により大きなロッドとを使用することができる。ロッドが各領域に対して適切に曲げられるように、移行点を特定することが必要である。
図63に示されるように、ポイントメニューから、ユーザは、移行ポイントボタン293を選択する。ユーザは、最も下位の3.5mmねじ295を特定する。移行ポイント295が選択されると、この移行ポイントに対して上位の全てのポイント297が、
図64に示されるように、その領域内により小さいねじ及びロッドを示すためにサイズが縮小される。ユーザは、別のポイントを選択することによって移行ポイント295を変更することができる。移行ねじポイント295の位置が許容可能とみなされると、ユーザは、好ましくは上述したアルゴリズムのうちの1つを使用して曲線計算を開始する「ロッド計算」ボタン272を押すことができる。ロッド解が計算されると、ロッドグラフィック274がねじポイント264,295,297に追加され、システム10がロッド解を生成したことを示す確認グラフィック(例えば、確認)が、ねじ取得ボタン224に表示される。このグラフィックは、例えば
図65に示されるように、下位ねじポイントでより大きい5.5mmのロッド、上位ねじポイントで3.5mmのロッド、及び選択された移行点295で整列された移行部を示す。トランジションロッドの曲げ命令の例示的なセットが
図66に示されている。この命令は、3.5mmについて端から30mmを切断し、5.5mmについて端から157.5mmを切断するようにユーザに指示する。両端の切断により、選択された移行点295で移行部が整列されることが保証される。
【0079】
図67~
図69に示されるように、いくつかの外科処置において、頸部構造体にオフセットコネクタを追加することが必要な場合がある。ユーザは、メニューにアクセスするためにポイントボタン292を選択することができる。次に、ユーザは、オフセットコネクタボタン294を選択することができる。次に、ユーザは、そのねじにオフセットコネクタを追加するためにポイント299を選択することができる。ディスプレイは、選択された点とオフセット点303とを接続する線としてオフセットコネクタ301を示す。オフセット点は、方向矢印を使用して調整することができる。例えば、
図68に示されるように、選択された点とオフセット点との間の距離がディスプレイに表示される。調整されたポイントに納得すると、ユーザは、「ロッド計算」272を選択することができる。「計算ロッド」272が選択されると、システム10は、曲線が調整された点を通過するようなロッド274を生成し、それによって
図69に示すようなオフセットされた特定のロッドを生成する。
【0080】
上で説明した1つ又は複数の機能から、ユーザが所望のロッド解を選択すると、ユーザは、例えば
図70に示された実施形態のような機械式ロッドベンダー18を使用して曲げ加工を実行する。機械式ロッドベンダー18は、脊椎ロッド上に屈曲部をもたらすように6自由度の情報を考慮する任意のベンダーとすることができる。例として、一実施態様によれば、機械式ロッドベンダー18は、2011年6月7日に特許された、”System and Device for Designing and Forming a Surgical Implant”という表題の共通所有の米国特許第7,957,831号に記載されるベンダーであってもよく、この文献の開示は、その全体が本明細書に記載されているかのように、参照により本明細書に組み込まれる。第2の実施態様によれば、機械式ロッドベンダー18は、
図65に示されるベンダーであってもよい。第1及び第2のレバー1106,1110は、レバー1106を手動で掴むように設計されたレバーハンドル1108と、レバー1110を静止位置に保持するためのベース1112として示される。第2のレバー1110は、ロッド貫通部1114を有しており、それにより無限に長いロッドを使用できるだけでなく、ロッド曲げ装置18による曲げ加工中にロッドを安定化させることができる。ユーザは、ハンドル1108を掴み、そのハンドル1108を開き、レバー1106,1110が互いに近づくように角度ゲージ1132に角度を付けてハンドル1108を閉じることによって、特定のロッドを曲げる。他の実施形態の機械式ロッドベンダー18は、ハンドルの開ける運動の間にロッドを曲げるように製造することもできる。ロッドは、マンドレル1118を通って移動し、可動式ダイ1120と固定式ダイ1122との間に移動する。ロッドは、2つのダイ1120,1122の間で曲げられる。ベンダー18のゲージによって、ユーザが、曲げ位置、曲げ角度、及び曲げ回転を決定するために、ロッドを操作するのを可能にする。ロッドは、コレット1126によって所定位置に保持される。スライドブロック1128をベース1112に沿ってスライドさせることにより、ロッドを機械式ロッドベンダー18内で基端方向及び先端方向に移動させることができる。位置は、クリックストップ1130によってベース1112に沿った規則的な間隔で測定することができる。各クリックストップ1130は、ベース1112に沿って測定された距離であり、こうして、特定数のクリックストップ1130を動かすことによって、ロッド曲げの位置について正確な位置が得られる。
【0081】
曲げ角度は、角度ゲージ1132を用いて測定される。角度ゲージ1132は、規則的な間隔で離間されたラチェット歯1116を有する。各ラチェットストップは、ハンドル1106が開閉されるときに、特定の曲げ角度ゲージ1132に対して5度の曲げ角度を表す。各ラチェットステップは、任意の適切な角度インクリメント(例えば、0.25度~10度の間)を表すことができることを理解されたい。曲げ回転は、コレットノブ1134によって制御される。ユーザは、コレットノブ1134を時計回り又は反時計回りに回転させることによって、特定の回転角度を設定することができる。コレットノブ1134が規則的な間隔ノッチ1136でマークされているが、この特定の実施形態は連続的に回転可能であり、従って無限の設定を有する。ユーザがノブ1134を回すと、ユーザはノブ1134を特定のマーキングに又はそのマーキングの間等に設定して、特定の角度回転を高い精度で決定することができる。さらに、ベース1112は、手術中にロッドを測定する際にユーザを補助するために、その長さに沿って定規1138を有してもよい。
【0082】
別の実施態様によれば、ロッドベンダー18は、ロッドの位置、回転、及び曲げ角度を自動的に調整する空気圧又はモータ駆動の装置であってもよい。例として、3つのモータが各運動に利用され得る。リニア並進モータは、マンドレル1118及び可動式ダイ1120の内外にロッドを移動させる。1つの回転モータが、ロッド及び可動式ダイ1120を回転させる。曲げ計算は、モータに電力供給及びモータを制御するように実行するインターフェイスプログラムに変換され得る。自動式ベンダーは、手動曲げ命令によるユーザエラーの可能性を軽減する。これはまた、より滑らかに見えるロッドを形成する際にロッド与えられ得る解像度又は屈曲の数を増加させる。
【0083】
全体的なアライメントの方法
図71のフローチャートは、よりグ全体的にアライメントされた脊椎のためのロッド曲げ命令を測定、計画、及び生成するための例示的な方法の概要を提供する。簡潔には、一実施形態によれば、脊柱の1つ又は複数の術前画像が取得される(ステップ1200)。ユーザは、画像を入力し、計画ソフトウェア及びインターフェイスを使用して、胸腰椎領域のPI、LL、上LL、下LL、C7PL、TK、及び頸椎領域のCL、ΔCL、TS、CSVA、CBVAを含み得る術前脊椎パラメータを測定する(ステップ1202)。ユーザは、欠陥を修正するために、全体的にアライメントされた脊柱の最適な脊椎パラメータを決定することを含む外科的介入を計画する(ステップ1204)。ユーザが手術計画に納得すれば、計画された脊椎パラメータ値が保存される。患者が手術のために準備されると、術前及び計画された脊椎の値がシステム10に入力される(ステップ1206)。外科医は、適切なインプラント及びねじ及び/又はプレートの配置に関して、手術計画をガイドとして使用して、欠陥を矯正するために脊椎手術を行う。手術中、ユーザは、神経監視システムを使用してもよい。手術中の任意の時点であるが、一般的に、インプラントの配置及び/又はロッド安定化のためのねじ又はフックの挿入後に、ユーザは、脊椎の術中画像を取得し、術前計画中に取得された脊椎パラメータを測定する(ステップ1208)。脊椎パラメータの測定は、患者のアライメントの現在の状態について外科医に通知され、術前変形及び/又は計画された矯正の比較を提供する(ステップ1210)。手術中の外科的パラメータが非病理的な範囲と異なる場合に、又はそれらパラメータが計画値と異なる場合に、外科医は、例えばインプラントの交換等を含む修正手段を講じてもよい。外科医は、脊柱が外科医の満足する箇所まで整列されるまで、脊椎パラメータの追加の術中評価を行うことができる(ステップ1208)。次に、ユーザは、ロッドの配置のための各ねじの位置を測定する(ステップ1212)。ユーザは、ねじの位置を手動で調整して配置を修正し、追加の脊椎前弯又は脊椎後弯を導入するか、又は他の脊柱のミスアライメントを修正することができる。インプラント及びねじに対するアライメント及び矯正調整の術中測定値は、所望の整列度が達成されるまで繰り返され得ることが理解されよう。
【0084】
手術ソフトウェアにおいてねじが適切に配置され位置特定されることを外科医が満足すると、ロッド曲げ命令を生成することができる(ステップ1214)。ロッド曲げ命令は、機械式ベンダーを使用してロッドを曲げるためのテンプレートとして使用される(ステップ1214)。適切に曲げられたロッドが形成されると、ロッドは、患者内に埋め込まれ、止めねじによってねじ穴に固定される。必要に応じて、外科医は、脊椎手術が所望又は可能な限り脊柱の変形を矯正し、患者の脊柱アライメントが回復したことを確認するために脊柱アライメントの更なる術中評価をオプションで行うことができる。外科医がアライメントに満足すると、手術が完了する。
【0085】
以下に、出願当初の特許請求の範囲の内容を実施例として記載しておく。
[実施例1]
脊椎手術中の脊柱の全体的なアライメントのためのシステムであって、
撮像装置と、空間追跡システムと、制御ユニットと、曲げ装置とを有する、システム。
[実施例2]
外科処置中に使用するためのシステムであって、当該システムは、
撮像装置と、
ロッド曲げ装置と、
制御ユニットと、を有しており、
該制御ユニットは、
患者の解剖学的パラメータの1つ又は複数の術前測定値を取得し、
前記解剖学的パラメータの1つ又は複数の計画された標的測定値を取得し、
前記撮像装置から術中画像を取得し、
前記解剖学的パラメータの術中測定値を測定し、
整形外科用ロッドを曲げるための命令を計算するように構成される、
システム。
[実施例3]
前記解剖学的パラメータは、顎眉鉛直角である、実施例2に記載のシステム。
[実施例4]
前記顎眉の軸線が、水平位置に対する患者の視線の角度である、実施例3に記載のシステム。
[実施例5]
前記制御ユニットは、前記視線の角度のカラー指標をユーザに表示する、実施例4に記載のシステム。
[実施例6]
前記解剖学的パラメータは、健康関連QOL(Quality of Life)スコアに相関するパラメータである、実施例2に記載のシステム。
[実施例7]
前記解剖学的パラメータは、前記患者の骨盤に対する前記患者の頭部のアライメントに相関するパラメータである、実施例2に記載のシステム。
[実施例8]
外科処置中に脊柱の全体的なアライメントを評価する方法であって、当該方法は、
1つ又は複数の脊椎パラメータの計画された標的値を制御ユニットに入力するステップと、
1つ又は複数の術中透視画像を前記制御ユニットに取り込むステップと、
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの術中値を測定するステップと、
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの前記術中値を、前記脊椎パラメータの前記計画された標的値と比較するステップと、
1つ又は複数のねじの位置を測定するステップと、
ロッドを前記1つ又は複数のねじの位置に曲げるための命令を計算するステップと、
前記命令に従って前記ロッドを曲げるステップと、を含む、
方法。
[実施例9]
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、顎眉鉛直角である、実施例8に記載の方法。
[実施例10]
当該方法は、前記眉の上にポイントを配置するステップと、前記顎の上にポイントを配置するステップと、前記ポイント同士の間の線を計算するステップと、及び前記線と縦軸との間の角度を計算するステップとをさらに含む、実施例8に記載の方法。
[実施例11]
前記1つ又は複数の脊椎パラメータの術前値を計算するステップをさらに含む、実施例8に記載の方法。
[実施例12]
前記術中値と前記計画された標的値との比較に基づいて、前記1つ又は複数の脊椎パラメータの第2の標的値を計算するステップをさらに含む、実施例8に記載の方法。
[実施例13]
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、健康関連QOLスコアに相関するパラメータである、実施例8に記載の方法。
[実施例14]
前記脊椎パラメータは、患者の骨盤に対する前記患者の頭部のアライメントに相関するパラメータである、実施例8に記載の方法。
[実施例15]
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、頚椎矢状縦軸である、実施例8に記載の方法。
[実施例16]
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、T1傾斜角である、実施例8に記載の方法。
[実施例17]
前記脊椎パラメータのうちの少なくとも1つは、頚椎前弯である、実施例8に記載の方法。
【外国語明細書】