(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159507
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/10 20120101AFI20231025BHJP
G06Q 30/06 20230101ALI20231025BHJP
【FI】
G06Q50/10
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069193
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】319013263
【氏名又は名称】ヤフー株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】荻野 剛至
(72)【発明者】
【氏名】小川 知紘
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB26
5L049CC12
(57)【要約】
【課題】より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供すること。
【解決手段】本願に係る情報処理装置は、受付部と、要求部とを備える。受付部は、配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける。要求部は、受け付けた課金が所定の条件を満たした場合に、配信停止の審査を要求する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、前記動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから前記動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける受付部と、
受け付けた前記課金が所定の条件を満たした場合に、前記配信停止の審査を要求する要求部と
を備える情報処理装置。
【請求項2】
前記要求部による要求に従って、前記動画コンテンツの配信停止について審査する審査部と、
前記審査部によって前記動画コンテンツの配信を停止することが決定された場合に、当該動画コンテンツの配信を停止する停止処理部とをさらに備える
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項3】
前記停止処理部は、
配信を停止した前記動画コンテンツの配信ユーザに対してペナルティを課す
請求項2に記載の情報処理装置。
【請求項4】
前記ペナルティは、
罰金、または、動画コンテンツの一定期間配信禁止の少なくとも1つを含む
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項5】
前記停止処理部は、
前記動画コンテンツの配信を停止した場合、当該動画コンテンツに対して前記課金を行った前記視聴ユーザに対して当該課金を返金する
請求項3に記載の情報処理装置。
【請求項6】
前記要求部は、
前記課金の合計額が所定値以上となった場合に、前記審査を要求する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項7】
前記要求部は、
前記課金を行った前記視聴ユーザの数が所定値以上となった場合に、前記審査を要求する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項8】
前記要求部は、
前記課金が所定の条件を満たし、かつ、前記動画コンテンツに対する評価が所定の条件を満たす場合に、前記審査を要求する
請求項1に記載の情報処理装置。
【請求項9】
コンピュータが実行する情報処理方法であって、
配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、前記動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから前記動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける受付工程と、
受け付けた前記課金が所定の条件を満たした場合に、前記配信停止の審査を要求する要求工程と
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、前記動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから前記動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける受付手順と、
受け付けた前記課金が所定の条件を満たした場合に、前記配信停止の審査を要求する要求手順と
をコンピュータに実行させることを特徴とする情報処理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
近年、インターネット上でユーザが作成した動画コンテンツを配信する技術が知られている。この種の技術では、動画コンテンツを視聴したユーザから配信ユーザに対して金銭や物品等の贈物を提供する技術、いわゆる投げ銭が提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、ユーザに対してより良いサービスを提供する点で改善の余地があった。
【0005】
本願は、上記に鑑みてなされたものであって、より良いサービスを提供することができる情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本願に係る情報処理装置は、受付部と、要求部とを備える。前記受付部は、配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、前記動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから前記動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける。前記要求部は、受け付けた前記課金が所定の条件を満たした場合に、前記配信停止の審査を要求する。
【発明の効果】
【0007】
実施形態の一態様によれば、より良いサービスを提供することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。
【
図2】
図2は、実施形態に係る情報処理システムの構成例を示す図である。
【
図3】
図3は、実施形態に係る情報処理装置の構成例を示す図である。
【
図5】
図5は、コンテンツ情報の一例を示す図である。
【
図7】
図7は、実施形態に係る情報処理装置が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
【
図8】
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下に、本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムを実施するための形態(以下、「実施形態」と記載する)について図面を参照しつつ詳細に説明する。なお、この実施形態により本願に係る情報処理装置、情報処理方法および情報処理プログラムが限定されるものではない。また、以下の各実施形態において同一の部位には同一の符号を付し、重複する説明は省略される。
【0010】
(実施形態)
まず、
図1を用いて、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理について説明する。
図1は、実施形態に係る情報処理装置が実行する処理を示す図である。なお、
図1では、実施形態に係る情報処理装置1を含む情報処理システムSの動作例を示している。
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、配信者端末50と、視聴者端末100とを含む。
【0011】
なお、
図1では、動画コンテンツの配信等の管理を情報処理装置1が担う例を示しているが、動画コンテンツの配信等の管理を担う専用のサーバ装置が別途設けられてもよい。
【0012】
図1に示す情報処理システムSでは、配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付け、課金が所定の条件を満たした場合に配信停止の審査を要求する。
【0013】
具体的には、
図1に示すように、実施形態に係る情報処理システムSでは、まず、配信者端末50は、配信ユーザが作成した動画コンテンツを配信ユーザの操作により情報処理装置1に登録する(ステップS1)。
【0014】
つづいて、情報処理装置1は、視聴者端末100からの配信要求に応じて、登録された動画コンテンツを配信する(ステップS2)。
【0015】
つづいて、情報処理装置1は、動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける(ステップS3)。かかる課金は、配信ユーザに対して金銭や物品等を贈る贈物、いわゆる投げ銭とは異なる。
【0016】
つづいて、情報処理装置1は、受け付けた課金が所定の条件を満たす場合に、配信停止の審査を要求する(ステップS4)。配信停止の審査は、情報処理装置1が行ってもよく、外部装置が行ってもよい。所定の条件を満たす場合とは、例えば、課金の合計額が所定値以上となった場合や、課金を行った視聴ユーザ数が所定値以上となった場合等である。また、例えば、情報処理装置1は、課金が所定の条件を満たし、かつ、動画コンテンツに対する視聴ユーザの評価が所定の条件を満たす場合(悪いと評価した視聴ユーザの数が所定値以上等)に配信停止の審査の要求を行ってもよい。
【0017】
つづいて、情報処理装置1は、配信停止の審査の要求を受けた場合に、動画コンテンツに基づいて配信停止の審査を行う(ステップS5)。例えば、情報処理装置1は、動画コンテンツの内容を解析して、卑猥な内容や、違法行為の内容等が含まれる場合に配信停止を決定する。また、情報処理装置1は、動画コンテンツに対する視聴ユーザの評価コメントの解析結果に基づいて配信停止を決定してもよい。
【0018】
つづいて、情報処理装置1は、配信停止を決定した場合、配信ユーザに対して対象となる動画コンテンツの配信停止を要求する(ステップS6)。なお、情報処理装置1は、配信停止要求を行わずに配信停止の処理を行ってもよい。
【0019】
つづいて、配信者端末50は、配信ユーザの操作に従って、動画コンテンツの配信を停止する指示を情報処理装置1へ送信し(ステップS7)、情報処理装置1が動画コンテンツの配信を停止する。
【0020】
つづいて、情報処理装置1は、動画コンテンツの配信を停止した場合、ステップS3で受け付けた配信停止要求における課金を視聴ユーザに返金する(ステップS8)。また、情報処理装置1は、この際、配信ユーザに対して所定のペナルティを課してもよい。ペナルティは、例えば、罰金や、動画コンテンツの一定期間の配信禁止等である。
【0021】
また、情報処理装置1は、配信停止の審査の結果、配信停止が妥当ではない場合には、視聴ユーザから受け付けた課金を視聴ユーザに返金しない。かかる場合、情報処理装置1は、課金を配信ユーザへ提供してもよい。
【0022】
このように、実施形態に係る情報処理装置1によれば、視聴ユーザが課金により能動的に配信停止の審査の要求を行うことで、視聴ユーザにとって不快な動画コンテンツの配信を停止できる。また、健全な動画コンテンツに対して視聴ユーザがいたずら目的等で配信停止の課金を行った場合には、かかる課金を返金しないことで視聴ユーザによる不当な配信停止の要求を抑制できる。すなわち、実施形態に係る情報処理装置1によれば、より良いサービスをユーザに提供することができる。
【0023】
次に、
図2を用いて、実施形態に係る情報処理システムSの構成例について説明する。
図2は、実施形態に係る情報処理システムSの構成例を示すブロック図である。
図2に示すように、実施形態に係る情報処理システムSは、情報処理装置1と、複数の配信者端末50と、複数の視聴者端末100とがネットワークNに対して有線又は無線により接続される。ネットワークNは、例えば、インターネット、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)等のネットワークである。
【0024】
情報処理装置1は、実施形態に係る情報処理方法を実行するサーバ装置である。情報処理装置1は、配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付け、課金が所定の条件を満たした場合に配信停止の審査を要求する。
【0025】
また、情報処理装置1は、複数の配信者端末50と、複数の視聴者端末100と連携し、各配信者端末50および各視聴者端末100に対して、各種アプリケーション(以下、アプリ)等に対するAPI(Application Programming Interface)サービス等と、各種データを提供する情報処理装置であり、サーバ装置やクラウドシステム等により実現される。
【0026】
また、情報処理装置1は、各配信者端末50および各視聴者端末100に対して、オンラインで何らかのWebサービスを提供する情報処理装置であってもよい。例えば、情報処理装置1は、Webサービスとして、インターネット接続、検索サービス、SNS(Social Networking Service)、電子商取引(EC:Electronic Commerce)、電子決済、オンラインゲーム、オンラインバンキング、オンライントレーディング、宿泊・チケット予約、動画・音楽配信、ニュース、地図、ルート検索、経路案内、路線情報、運行情報、天気予報等のサービスを提供してもよい。実際には、情報処理装置1は、上記のようなWebサービスを提供する各種サーバと連携し、Webサービスを仲介してもよいし、Webサービスの処理を担当してもよい。
【0027】
配信者端末50は、配信ユーザが所持する端末装置である。配信者端末50は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。配信者端末50は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0028】
視聴者端末100は、視聴ユーザが所持する端末装置である。視聴者端末100は、スマートフォン、デスクトップ型PC、ノート型PC、タブレット型PC等の任意のタイプの端末装置を用いることができる。視聴者端末100は、情報処理装置1等へ各種情報を送信したり、情報処理装置1等から提供される情報を受信したりする。
【0029】
次に、
図3を参照して、情報処理装置1の構成例について説明する。
【0030】
図3は、実施形態に係る情報処理装置1の構成例を示す図である。
図3に示されるように、情報処理装置1は、通信部2と、制御部3と、記憶部4とを有する。制御部3は、配信部31と、受付部32と、要求部33と、審査部34と、停止処理部35とを備える。記憶部4は、ユーザ情報41と、コンテンツ情報42と、課金情報43とを記憶する。
【0031】
通信部2は、例えば、NIC(Network Interface Card)等によって実現される。通信部2は、有線または無線によりネットワーク網と接続される。
【0032】
制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、CPU(Central Processing Unit)、MPU(Micro Processing Unit)等のプロセッサによって、情報処理装置1内部の記憶装置に記憶されている各種プログラム(情報処理プログラムの一例に相当)がRAM等を作業領域として実行されることにより実現される。また、制御部3は、コントローラ(controller)であり、例えば、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、FPGA(Field Programmable Gate Array)、GPGPU(General Purpose Graphic Processing Unit)等の集積回路により実現されてもよい。
【0033】
記憶部4は、例えば、RAM(Random Access Memory)、フラッシュメモリ(Flash Memory)等の半導体メモリ素子、または、ハードディスク、光ディスク等の記憶装置によって実現される。
【0034】
ユーザ情報41は、ユーザ(配信ユーザおよび視聴ユーザ)に関する情報である。
図4は、ユーザ情報41の一例を示す図である。
図4に示すように、ユーザ情報41は、「ユーザID」、「属性情報」等の項目を含む。
【0035】
「ユーザID」は、ユーザを識別する識別情報である。「属性情報」は、ユーザの属性に関する情報であり、サイコグラフィック属性や、デモグラフィック属性等を含む。
【0036】
コンテンツ情報42は、配信ユーザから登録された動画コンテンツに関する情報である。
図5は、コンテンツ情報42の一例を示す図である。
図5に示すように、コンテンツ情報42は、「コンテンツID」、「配信者」、「動画データ」等の項目を含む。
【0037】
「コンテンツID」は、動画コンテンツを識別する識別情報である。「配信者」は、配信ユーザを識別する情報であり、ユーザIDが入力される。「動画データ」は、動画コンテンツにおける動画データであり、視聴ユーザが視聴する動画を示すデータである。
【0038】
課金情報43は、視聴ユーザが行った配信停止の審査を要求する課金に関する情報である。
図6は、課金情報43の一例を示す図である。
図6に示すように、課金情報43は、「課金ID」、「コンテンツID」、「課金者」、「課金額」等の項目を含む。
【0039】
「課金ID」は、各課金(配信停止の要求)を識別する識別情報である。「コンテンツID」は、配信停止の要求を受け付けた動画コンテンツを識別する識別情報である。「課金者」は、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザであり、課金を行った視聴ユーザである。「課金者」は、ユーザIDが入力される。「課金額」は、課金の額を示す情報である。
【0040】
次に、情報処理装置1の制御部3の各機能(配信部31、受付部32、要求部33、審査部34および停止処理部35)について説明する。
【0041】
配信部31は、動画コンテンツの配信に関する処理を行う。具体的には、配信部31は、受付部32が配信者端末50から受け付けた動画コンテンツをコンテンツ情報42に記憶(登録)する。
【0042】
また、配信部31は、コンテンツ情報42に基づいて、視聴者端末100に対して登録された動画コンテンツの一覧を提供する。配信部31は、受付部32が受け付けた視聴要求に基づいて、動画コンテンツの一覧の中から視聴ユーザが選択した動画コンテンツを視聴者端末100を介して配信する。
【0043】
受付部32は、各種情報や要求を受け付ける。例えば、受付部32は、配信者端末50から動画コンテンツの登録を受け付ける。また、受付部32は、視聴者端末100から動画コンテンツの視聴要求を受け付け、配信部31へ通知する。
【0044】
また、受付部32は、動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける。また、受付部32は、配信者端末50から配信停止に関する指示を受け付ける。
【0045】
要求部33は、受付部32が受け付けた課金が所定の条件を満たした場合に、動画コンテンツの配信停止の審査を要求する。所定の条件を満たす場合とは、例えば、課金の合計額が所定値以上となった場合や、課金を行った視聴ユーザ数が所定値以上となった場合等である。また、例えば、要求部33は、課金が所定の条件を満たし、かつ、動画コンテンツに対する視聴ユーザの評価が所定の条件を満たす場合(悪いと評価した視聴ユーザの数が所定値以上等)に配信停止の審査の要求を行ってもよい。
【0046】
また、要求部33は、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザが贈った投げ銭の額と、上記の課金の額とに基づいて配信停止の審査を要求するか否かを決定してもよい。例えば、要求部33は、投げ銭の合計額が所定値未満で、かつ、課金の合計額が所定値以上である場合に審査を要求する。また、要求部33は、投げ銭の合計額が所定値以上である場合には、課金の合計額が所定値以上であっても審査を要求しないようにしてもよい。
【0047】
審査部34は、要求部33からの要求に従って、動画コンテンツの配信を停止する否かを審査する。例えば、審査部34は、動画コンテンツの内容を解析して、卑猥な内容や、違法行為の内容等が含まれる場合に配信停止を決定する。また、審査部34は、動画コンテンツに対する視聴ユーザの評価コメントの解析結果に基づいて配信停止を決定してもよい。例えば、審査部34は、動画コンテンツおよび評価コメントから抽出される特徴情報を説明変数とし、配信停止の有無を目的変数として学習したモデルを用いて配信停止の有無を決定する。特徴情報は、例えば、動画コンテンツの音声を解析して抽出した単語情報や、評価コメントの文章を解析して抽出した単語情報である。
【0048】
停止処理部35は、審査部34によって配信停止が決定された場合に、対象の動画コンテンツの配信を停止する。例えば、停止処理部35は、審査部34によって配信停止が決定されたことを配信ユーザへ通知し、配信ユーザから配信停止指示を受け付けた場合に、動画コンテンツの配信を停止する。
【0049】
また、停止処理部35は、審査部34によって配信停止が決定されたことを配信ユーザへ通知する際に、配信停止の理由を通知し、配信ユーザからかかる理由を解消する動画コンテンツの編集を受け付けてもよい。配信停止の理由は、例えば、審査部34で用いたモデルを説明可能AIとして構成することで抽出可能である。
【0050】
また、停止処理部35は、配信停止を行う場合、配信ユーザに対してペナルティを課してもよい。例えば、停止処理部35は、ペナルティとして罰金を要求したり、配信ユーザによる動画コンテンツの配信を一定期間禁止したりする。
【0051】
また、停止処理部35は、動画コンテンツの配信を停止した後、配信停止を要求する課金を行った視聴ユーザに対して課金の額を返金する。
【0052】
次に、
図7を用いて、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順について説明する。
図7は、実施形態に係る情報処理装置1が実行する情報処理の処理手順を示すフローチャートである。
【0053】
図7に示すように、制御部3は、配信者端末50から動画コンテンツの登録を受け付ける(ステップS101)。
【0054】
つづいて、制御部3は、視聴者端末100に対して動画コンテンツを配信する(ステップS102)。
【0055】
つづいて、制御部3は、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける(ステップS103)。
【0056】
つづいて、制御部3は、受け付けた課金が所定の条件を満たす場合に、配信停止の審査を審査部34に要求する(ステップS104)。
【0057】
つづいて、制御部3は、動画コンテンツの内容に基づいて配信停止の審査を行い(ステップS105)、審査の結果、配信停止を決定するか否かを判定する(ステップS106)。
【0058】
制御部3は、配信停止を決定した場合(ステップS106:Yes)、動画コンテンツの配信を停止するとともに、配信を停止した旨を配信ユーザへ通知する(ステップS107)。
【0059】
つづいて、制御部3は、配信停止を行った場合、視聴ユーザに対して課金を返金し(ステップS108)、処理を終了する。
【0060】
一方、ステップS106において、制御部3は、配信停止が妥当でない場合(ステップS106:No)、配信継続を視聴ユーザへ通知する(ステップS109)。また、制御部3は、課金の返金をしない旨を視聴ユーザへ通知し(ステップS110)、処理を終了する。
【0061】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の一部を手動的に行うこともできる。あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0062】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0063】
例えば、
図3に示した記憶部4の一部又は全部は、各装置によって保持されるのではなく、ストレージサーバ等に保持されてもよい。この場合、各装置は、ストレージサーバにアクセスすることで、各種情報を取得する。
【0064】
〔ハードウェア構成〕
また、上述してきた実施形態に係る情報処理装置1は、例えば
図8に示すような構成のコンピュータ1000によって実現される。
図8は、ハードウェア構成の一例を示す図である。コンピュータ1000は、出力装置1010、入力装置1020と接続され、演算装置1030、一次記憶装置1040、二次記憶装置1050、出力IF(Interface)1060、入力IF1070、ネットワークIF1080がバス1090により接続された形態を有する。
【0065】
演算装置1030は、一次記憶装置1040や二次記憶装置1050に格納されたプログラムや入力装置1020から読み出したプログラム等に基づいて動作し、各種の処理を実行する。一次記憶装置1040は、RAM等、演算装置1030が各種の演算に用いるデータを一時的に記憶するメモリ装置である。また、二次記憶装置1050は、演算装置1030が各種の演算に用いるデータや、各種のデータベースが登録される記憶装置であり、ROM(Read Only Memory)、HDD(Hard Disk Drive)、フラッシュメモリ等により実現される。
【0066】
出力IF1060は、モニタやプリンタといった各種の情報を出力する出力装置1010に対し、出力対象となる情報を送信するためのインタフェースであり、例えば、USB(Universal Serial Bus)やDVI(Digital Visual Interface)、HDMI(登録商標)(High Definition Multimedia Interface)といった規格のコネクタにより実現される。また、入力IF1070は、マウス、キーボード、およびスキャナ等といった各種の入力装置1020から情報を受信するためのインタフェースであり、例えば、USB等により実現される。
【0067】
なお、入力装置1020は、例えば、CD(Compact Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、PD(Phase change rewritable Disk)等の光学記録媒体、MO(Magneto-Optical disk)等の光磁気記録媒体、テープ媒体、磁気記録媒体、または半導体メモリ等から情報を読み出す装置であってもよい。また、入力装置1020は、USBメモリ等の外付け記憶媒体であってもよい。
【0068】
ネットワークIF1080は、ネットワークNを介して他の機器からデータを受信して演算装置1030へ送り、また、ネットワークNを介して演算装置1030が生成したデータを他の機器へ送信する。
【0069】
演算装置1030は、出力IF1060や入力IF1070を介して、出力装置1010や入力装置1020の制御を行う。例えば、演算装置1030は、入力装置1020や二次記憶装置1050からプログラムを一次記憶装置1040上にロードし、ロードしたプログラムを実行する。
【0070】
例えば、コンピュータ1000が情報処理装置1として機能する場合、コンピュータ1000の演算装置1030は、一次記憶装置1040上にロードされたプログラムを実行することにより、制御部3の機能を実現する。
【0071】
〔効果〕
上述してきたように、実施形態に係る情報処理装置1は、受付部32と、要求部33とを備える。受付部32は、配信ユーザによる動画コンテンツの配信中に、動画コンテンツを視聴している視聴ユーザから動画コンテンツの配信停止を要求する課金を受け付ける。要求部33は、受け付けた課金が所定の条件を満たした場合に、配信停止の審査を要求する。このような構成により、より良いサービスを提供することができる。
【0072】
以上、本願の実施形態のいくつかを図面に基づいて詳細に説明したが、これらは例示であり、発明の開示の欄に記載の態様を始めとして、当業者の知識に基づいて種々の変形、改良を施した他の形態で本発明を実施することが可能である。
【0073】
〔その他〕
また、上記実施形態において説明した各処理のうち、自動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を手動的に行うこともでき、あるいは、手動的に行われるものとして説明した処理の全部または一部を公知の方法で自動的に行うこともできる。この他、上記文書中や図面中で示した処理手順、具体的名称、各種のデータやパラメータを含む情報については、特記する場合を除いて任意に変更することができる。例えば、各図に示した各種情報は、図示した情報に限られない。
【0074】
また、図示した各装置の各構成要素は機能概念的なものであり、必ずしも物理的に図示の如く構成されていることを要しない。すなわち、各装置の分散・統合の具体的形態は図示のものに限られず、その全部または一部を、各種の負荷や使用状況などに応じて、任意の単位で機能的または物理的に分散・統合して構成することができる。
【0075】
また、上述してきた実施形態に記載した各処理は、処理内容を矛盾させない範囲で適宜組み合わせることが可能である。
【0076】
また、上記してきた「部(section、module、unit)」は、「手段」や「回路」などに読み替えることができる。例えば、制御部3は、制御手段や制御回路に読み替えることができる。
【符号の説明】
【0077】
1 情報処理装置
2 通信部
3 制御部
4 記憶部
31 配信部
32 受付部
33 要求部
34 審査部
35 停止処理部
41 ユーザ情報
42 コンテンツ情報
43 課金情報
50 配信者端末
100 視聴者端末
S 情報処理システム