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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159513
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】精算機
(51)【国際特許分類】
   G07G 1/01 20060101AFI20231025BHJP
   G06Q 30/0241 20230101ALI20231025BHJP
   G06Q 30/0207 20230101ALI20231025BHJP
   G07G 1/12 20060101ALI20231025BHJP
   G07B 5/00 20060101ALI20231025BHJP
   G07B 1/00 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
G07G1/01 301C
G06Q30/02 380
G06Q30/02 320
G07G1/12 321M
G07B5/00 D
G07B1/00 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069211
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】503253079
【氏名又は名称】株式会社サニカ
(74)【代理人】
【識別番号】110002697
【氏名又は名称】めぶき弁理士法人
(74)【代理人】
【識別番号】100104709
【弁理士】
【氏名又は名称】松尾 誠剛
(72)【発明者】
【氏名】河西 忠通
(72)【発明者】
【氏名】志村 勲
【テーマコード(参考)】
3E026
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E026AA03
3E026CA06
3E142DA07
3E142EA22
3E142FA18
5L049BB07
5L049BB08
(57)【要約】
【課題】精算機の料金支払い時間以外の待機時間において、精算機利用者及び精算機設置場所付近の通行人などに広告を表示することが可能であり、精算機設置施設の再利用を促すことが可能な精算機を提供すること。
【解決手段】精算機1は、料金支払い待機画面50と、広告画面51とに切替えて表示することが可能な表示部10と、料金支払い待機画面50と広告画面51とを任意に切替えることが可能な操作入力部14と、を有している。表示部10は、料金の支払いが完了してから所定時間T1が経過した後に、料金支払い待機画面50から広告画面に切替えることが可能に制御される。精算機1は、料金支払い完了の後、広告を最後まで表示した後にクーポン54を発行する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
料金支払い待機画面と、広告画面とに切替えて表示することが可能な表示部と、
前記料金支払い待機画面と前記広告画面とを任意に切替えることが可能な操作入力部と、を有し、
前記表示部は、料金の支払いが完了してから所定時間T1が経過した後に、前記料金支払い待機画面から前記広告画面に切替えることが可能に制御される、
を有している、
ことを特徴する精算機。
【請求項2】
請求項1に記載の精算機において、
前記操作入力部として、表示された前記広告に紐づけられたクーポンを発行するためのクーポン発行ボタンを有し、
前記クーポン発行ボタンは、前記広告が最後まで表示された後に、ボタン操作が有効になるよう構成されている、
ことを特徴とする精算機。
【請求項3】
請求項2に記載の精算機において、
前記クーポン発行ボタンは、料金の支払いが完了した後に前記ボタン操作が有効となるよう構成されている、
ことを特徴とする精算機。
【請求項4】
請求項1に記載の精算機において、
前記操作入力部として、前記広告とともに表示される広告中止ボタンを有し、
前記広告中止ボタンの操作に基づき、前記広告画面から前記料金支払い待機画面に直ちに切替えることが可能に構成されている、
ことを特徴とする精算機。
【請求項5】
請求項1に記載の精算機において、
精算機に人が近づく動作を検知する動作検知部をさらに有し、
前記料金の支払いが完了してから所定の時間T2が経過した後に開始した前記広告の表示中に、前記動作検知部が人近づいてきたことを検知したときには、前記表示部は、前記広告の一覧表示画面に切替え、前記一覧表示画面の中から一つの前記広告を選択することが可能に構成されている、
ことを特徴とする精算機。
【請求項6】
請求項2に記載の精算機において、
前記クーポンを発行する際に、前記クーポンの使用を促す案内音声、効果音、音楽などを流す音声案内部をさらに有している、
ことを特徴とする精算機。
【請求項7】
請求項1に記載の精算機において、
精算機の利用記録、表示されている前記広告が途中で中止されたことの記録、利用者が選択した前記広告の記録、クーポンの発行記録などを日付及び時刻と関連付けた履歴データを格納する記憶部をさらに有している、
ことを特徴とする精算機。
【請求項8】
請求項1から請求項7のいずれか1項に記載の精算機において、
複数の前記広告が表示可能な場合、前記料金の大小によって、クーポンが紐づけられた前記広告を選択することが可能に構成されている、
ことを特徴とする精算機。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、精算機に関する。
【背景技術】
【0002】
料金の精算を行うための精算機などの機器には、文字情報などを表示する表示画面が設けられていて、この画面に料金精算に関わる内容などが表示できるように構成されている。従来の精算機などは、本来の料金精算に関わる機能のみの表示であって、料金精算をするとき以外の待機時間においては何ら機能することはなく、この待機時間を有効に利用することができなかった。
【0003】
特許文献1には、乗車券発売などの本来機能以外の待機時間を活用するために、本来機能の画面と、本来機能に関係のない広告などの画面とに切替えることが可能な駅構内に設置される出札機が開示されている。この出札機は、乗車券発売に関わる本来機能画面のときに、案内ボタンを押下したりする、又は、乗車券発売間隔が長くなる際に、本来機能画面から広告画面に切替えられる。また、広告画面が表示されているときに、切符ボタンを押下したとき、広告画面が所定時間以上継続したとき、又は、利用者が出札機前から立ち去ったことを検知したとき、或いは、利用者が出札機前に立ったことを検知したときに乗車券発売に関わる画面に切替わるように構成されている。
【0004】
また、特許文献1に記載の出札機は、表示された広告に紐づけられた特別のサービスを受けることが可能なクーポン券を発券することができる。出札機は、所定の広告画面のときに、クーポン券ボタンを押下するとクーポン券を発券し、クーポン券発券後、乗車券発売画面に切替わるように構成されている。なお、上記出札機は、いわゆるコインパーキングやコインランドリーなどに設置される精算機と同等のものとみなして説明する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2003-288614号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記特許文献1の精算機においては、利用者は、多数配置されている案内ボタンの中から広告を観るための「案内ボタン」を選択し押下しなければ、料金精算画面から広告画面に切替わることがなく料金精算画面が継続し、利用者は広告画面を観ることなく立ち去ってしまうことがある。また、広告画面が所定時間以上継続したとき、又は、利用者が精算機前から立ち去ったことを検知したときには、広告画面から料金精算画面に自動的に切替わることから、精算機利用者以外の人、例えば、精算機の設置場所付近を通る通行人などが広告画面を観る機会が失われる。つまり、広告主にとっては、商店など広告の対象施設に人を誘導したり、商品の購入を促したりする機会が減る。そのため、精算機運営業者とっては、広告の視聴やクーポン発行などによるお得感から精算機設置施設の再利用を促すことによる精算機設置施設の稼働率を向上させることはできない。
【0007】
また、特許文献1の精算機においては、クーポン券を発券することが可能な構成である。クーポン券には、特定の商店で商品を購入するときに所定の割引を受けることができるような内容が印字される。しかし、クーポン券に印字される情報は紙面に限界があり、十分な情報が得られない可能性がある。以上のことから、待機時間を必ずしも有効的に活用できるとはいえず、広告案内及びクーポン券の発行に伴うお得感による精算機設置施設の再利用を促す効果は薄くなってしまうという課題がある。
【0008】
そこで、本発明は、このような課題を解決するためになされたものであり、新たな装置を追加しないで、精算機の料金支払い時間以外の待機時間の有効活用を可能とし、精算機設置施設の可動率を向上させ、かつ広告主が管理する施設の再利用や広告対象の商品などの購入を促すことが可能な精算機を実現しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
[1]本発明の精算機は、料金支払い待機画面と、広告画面とに切替えて表示することが可能な表示部と、前記料金支払い待機画面と前記広告画面とを任意に切替えることが可能な操作入力部と、を有し、前記表示部は、料金の支払いが完了してから所定時間T1が経過した後に、前記料金支払い待機画面から前記広告画面に切替えることが可能に制御される、ことを特徴する。
【0010】
[2]本発明の精算機においては、前記操作入力部として、表示された広告に紐づけられたクーポンを発行するためのクーポン発行ボタンを有し、前記クーポン発行ボタンは、前記広告が最後まで表示された後に、ボタン操作が有効になるよう構成されていることが好ましい。
【0011】
[3]本発明の精算機においては、前記クーポン発行ボタンは、料金の支払いが完了した後にボタン操作が有効となることが好ましい。
【0012】
[4]本発明の精算機においては、前記操作入力部として、前記広告とともに表示される広告中止ボタンを有し、前記中止ボタンの操作に基づき、前記広告画面から前記料金支払い待機画面に直ちに切替えることが可能に構成されていることが好ましい。
【0013】
[5]本発明の精算機においては、精算機に人が近づく動作を検知する動作検知部をさらに有し、前記料金の支払いが完了してから所定の時間T2が経過した後に開始した前記広告の表示中に、前記動作検知部が人近づいてきたことを検知したときには、前記表示部は、前記広告の一覧表示画面に切替え、前記一覧表示画面の中から一つの前記広告を選択することが可能に構成されている、ことが好ましい。
【0014】
[6]本発明の精算機においては、前記クーポンを発行する際に、前記クーポンの使用を促す案内音声、効果音、音楽などを流す音声案内部をさらに有していることが好ましい。
【0015】
[7]本発明の精算機においては、前記精算機の利用記録、表示されている前記広告が途中で中止されたことの記録、利用者が選択した広告の記録、前記クーポンの発行記録などを日付及び時刻と関連付けた履歴データを格納する記憶部をさらに有していることが好ましい。
【0016】
[8]本発明の精算機においては、複数の前記広告が表示可能な場合、駐車料金の大小によって、前記クーポンが紐づけられた広告を選択することが可能に構成されていることが好ましい。
【0017】
上記精算機は、コインパーキングに設置される精算機、駅構内に設置される出札機や精算機、コインランドリーに設置される精算機など、料金の支払いに関する表示画面を備える機器に適用することができる。広告には、商店、商品やイベント情報、公共的なお知らせ情報などが含まれる。また、操作入力部としては、例えば、表示部に表示される操作ボタンや、表示部の外部近傍に配置される押しボタンなどが含まれる。
【発明の効果】
【0018】
精算機は、料金の支払いが完了してから所定時間T1が経過した後に、料金支払い画面から広告画面に自動的に切替えることができ、さらに、操作入力部、例えば操作ボタンなどによって料金支払い待機画面と広告画面とを任意に切替えることができる。以上のことから、本来の料金支払いに関する機能を妨げない範囲で、広告などの表示を行うことが可能となり、精算機の利用者は勿論、例えば、精算機の設置場所付近を通る通行人なども広告情報を得ることができる。その結果、広告対象施設に関心を持ってもらうことにより、広告主体にとっては利用客を誘導する機会が増え、精算機を運営する業者にとっては精算機設置施設の再利用を促進させることが可能となる。
【0019】
精算機は、広告に紐づけられたクーポンを発行することが可能であり、利用者はクーポンを取得することができるお得感から、その施設の再利用を考える。クーポン発行ボタンは、広告を最後まで表示した後に表示されることから、広告主体にとって広告を最後まで観た人にクーポンを発行することになるため、広告効果を高めることが可能となる。クーポン発行ボタンは、料金支払い後に有効となるように構成することによって、精算機本来の機能を妨げることはない。また、中止ボンタンを操作することによって、広告表示中であっても精算機本来の料金の支払いに関する画面に移行することが可能となる。
【0020】
以上説明した精算機によれば、新たな装置を追加しないで、精算機本来の料金支払い機能以外の待機時間の有効活用により、精算機設置施設の可動率を向上させ、広告主の施設の再利用や広告対象の商品などの購入を促すことが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0021】
図1】精算機1を使用するためのシステム構成の概略を示すシステムブロック図である。
図2】精算機1を正面側から視認した外観図である。
図3】精算機1の構成の1例を示す機能ブロック図である。
図4】第1の動作フローに係る画面の切替え手順を示すフローチャートである。
図5】第1の動作フローにおいて表示される画面の1例を示す図である。
図6】第2の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。
図7】第2の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。
図8】第3の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。
図9】第3の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。
図10】第4の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。
図11】第4の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。
図12】第5の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。
図13】第5の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0022】
以下、本発明の実施の形態に係る精算機1について、図1図13を参照しながら説明する。なお、本発明の精算機1に係る技術思想は、駐車場、駐輪場、コインランドリーなどに設置される精算機、駅構内に設置される出札機や精算機に適用することが可能であり、以下に説明する実施の形態においては、いわゆるコインパーキングに設置される精算機1を代表例として説明する。
【0023】
(システム構成及び精算機1の構成)
図1は、精算機1を運営するためのシステム構成の概略を示すシステムブロック図である。図2は、精算機1を正面側から視認した外観図である。図3は、精算機1の構成の1例を示す機能ブロック図である。精算機1は、ネットワーク2を介して駐車場運営業者が所有するPC3に接続されている。なお、通常、精算機1は1台に限らず複数台がネットワーク2に接続されることが多い。図示は省略するが、広告をだす広告主体が所有するPCと駐車場運営業者が所有するPC3とをネットワーク2を介して接続することが可能である。
【0024】
精算機1は、精算機1の全体を制御する主制御部12、及び、主制御部12とネットワーク2を介してPC3との間で送受信する外部通信部13を有している。主制御部12は、表示部10を精算機1の本来の機能である料金支払い待機画面と、本来の機能とは異なる広告画面とを切換えて表示することが可能な表示部10を有している。
【0025】
表示部10には、液晶パネルや有機ELパネルなど各種表示パネルを適用することが可能であり、静止画、動画、モノクローム表示、カラー表示などが可能である。精算機1は、利用者が表示部10の表示画面を切換えたり、クーポン54の発行を要求したりするための各種の操作ボタンで構成される操作入力部14、駐車料金の支払処理を行うための金銭処理部15、領収書などを印字し発行する印字発行部16、利用者に対して案内音声などを流す音声案内部17、及び、人の動きを検知するための動作検知部18を有している。表示部10をタッチパネルとしたとき、表示部10に表示する文字情報や画像情報などと同時に操作入力部14を複数の操作ボタンとして表示することが可能である。操作ボタンは、指などで押すことによって、利用者が希望する表示機能を選択することができる。表示部10がタッチパネルの場合には、指などで押すことをタップということがある。なお、操作入力部14としての複数の操作ボタンは、表示部10の外部近傍に機械的な押しボタンで配置することも可能である。
【0026】
金銭処理部15は、図2に示すように、紙幣挿入口19、硬貨投入口20及びお釣り払い出し口で構成される。お釣り払い出し口は、印字発行部16で作成された領収書を発行するための領収書発行口21(図2参照)と兼用する。お釣り払い出し口は、紙幣及び硬貨両方の払い出しを担う。なお、紙幣挿入口19の上部には、紙幣の挿入口位置を「紙幣」などと表示する案内表示部22が設けられている。硬貨投入口20の上部には、硬貨の投入口位置を「硬貨」などと表示する案内表示部23が設けられている。また、領収書発行口21の上部には、お釣り払い出し位置及び領収書発行位置を「お釣り/領収書」などと表示する案内表示部24が設けられている。
【0027】
音声案内部17はスピーカで構成しているため、スピーカ17と記載することがある。スピーカ17からは、利用者に音声案内、効果音、音楽などを流すことが可能である。動作検知部18は、利用者が精算機1で駐車料金の支払いや、広告を観るために操作入力部14、すなわち各種操作ボタンを操作することが可能な位置に接近したことを検知する動作検知センサである。以上説明した精算機1は、コインパーキングなどに設置されている従来の現金決済の精算機とは、機構面及び外観構成においては何ら変わらない構成である。
【0028】
精算機1の制御系は、主制御部12及び外部通信部13で構成される。主制御部12は、制御部31、時刻及びカレンダーを計時する計時部32、及び各種データを記憶する記憶部33で構成される。外部通信部13は、主制御部12及びPC3とのインターフェースであり、通信制御部30によって制御される。
【0029】
制御部31は、表示制御部34、入力制御部35、料金制御部36、印字制御部37、音声制御部38、及び検知制御部39で構成される。表示制御部34は、表示部10を料金支払い待機画面と、広告画面とに切替え制御する。入力制御部35は、操作入力部14のボタン操作を受け付けることによって、料金支払い待機画面と、広告画面とに切替えるための信号を表示制御部34出力し、或いは、後述するクーポン54の発行を促す信号を表示制御部34に出力する。料金制御部36は、金銭処理部15を制御し、料金の決定、支払い請求、支払処理、お釣り払い出しなど料金精算全般に関する制御を担う。印字制御部37は、料金支払い完了を確認し、利用者から領収書の発行を要求されると、印字発行部16、例えば、シールプリンタなどによって領収書を作成し発行する。音声制御部38は、音声案内部17(スピーカーなど)から案内音声や効果音(音楽を含む)出力する。検知制御部39は、動作検知部18(例えば、動作検知センサ)を制御し、精算機1に人が近づいたこと、或いは、精算機1から人が離れたことを検知する。表示制御部34は、検知制御部39からの情報に基づき表示部10を所定の画面に切替える。
【0030】
記憶部33は、料金設定情報及び制御部31を制御するためのプログラムなどを含む設定データ45、及び、広告情報、広告が複数ある場合には表示順、広告表示時間など広告に関する情報を含む広告データ46を格納している。さらに、記憶部33は、利用者による精算機1の利用記録、表示されている広告を途中で中止したことの記録、利用者が複数の広告の中から特定の広告を選択した記録、広告表示時間、及び、クーポン54の発行記録などの履歴データ47を格納している。
【0031】
続いて、精算機1における料金の支払い、料金支払い待機画面と広告画面との切替え、クーポン発行、及び、操作入力部14の操作との関係を動作フローで説明する。
【0032】
(第1の動作フロー)
図4は、第1の動作フローに係る画面の切替え手順を示すフローチャートである。図5は、第1の動作フローにおいて表示される画面の1例を示す図である。また、表示部10が、タッチパネルで構成されている例である。図4に示すフローチャートに沿って、図5に示す画面を参照しながら説明する。
【0033】
図5(a)に示すように、料金支払い前においては、表示部10は、精算機1の本来の機能である駐車料金支払いのための画面として料金支払い待機画面50を表示する(ステップS1)。料金支払い待機画面50には、料金支払いを促す文字や請求料金などに関する文字・数字を表示する。料金の支払いが完了し(ステップS2、YES)、予め設定されている所定時間T1が経過すると(ステップS3)、図5(b)に示すように、表示部10は、広告画面51に自動的に切替わる(ステップS5)。この広告画面51には、操作入力部14の一つである料金支払いボタン52が表示される。広告画面51が表示されているときに、料金支払いボタン52を押すと(ステップS6、YES)、5(a)に示す料金支払い待機画面50に直ちに切替わり、利用者は料金を支払うことが可能となる。料金支払いボタン52の表示としては、例えば、「料金を支払う方はここを押してください」というような案内表示とすることが好ましい。
【0034】
ステップS2において、料金の支払い操作がなされない場合には(NO)、料金支払い待機画面50を表示してから所定時間T2が経過すると(ステップS4)、料金支払い待機画面50から広告画面51に自動的に切替わる。なお、所定時間T1,T2は、予め駐車場運営業者によって任意に設定されるものであって、経過時間は計時部32によって計測され、この経過時間情報に基づき表示制御部34は、料金支払い待機画面50から広告画面51に切替える。料金支払いボタン52を押さなければ(NO)、表示部10は、広告画面51を継続する。
【0035】
第1の動作フローにおいて、精算機1は、利用者による料金支払い完了後、所定時間T1を経過すると料金支払い待機画面50から広告画面51に表示部10を自動的に切替わる。或いは、料金支払い待機画面50で何の操作も行われずに所定時間T2を経過後に、表示部10は広告画面51に自動的に切替わる。このように画面を切替えることによって、精算機1の利用者は勿論、精算機1の設置場所付近を通る通行人などに本来の駐車料金支払いに関する機能を妨げない範囲で、広告を表示することが可能となる。
【0036】
また、広告画面51の表示の途中であっても、料金支払いボタン52を押すことによって、直ちに料金支払い待機画面50に切替えることが可能となり、本来機能である駐車料金の支払いを妨げることがない。以上のことから、本来の料金支払いに関する機能を妨げない範囲で、広告表示を行うことが可能となり、精算機1の利用者は勿論、精算機1の設置場所付近を通る通行人などが広告情報を得ることができる。その結果、広告対象施設に関心を持ってもらうことにより、広告主体にとっては利用客や通行人を広告対象施設に誘導する機会が増え、駐車場運営業者にとっては駐車場の再利用を促し、稼働率を向上させることが可能となる。
【0037】
(第2の動作フロー)
第2の動作フローは、広告を最初から最後まで表示した後に、すなわち、利用者が広告を最後まで観たと想定できるときに、クーポン54を発行する手順を示すものである。
【0038】
図6は、第2の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。図7は、第2の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。図6に示すフローチャートに沿って、図7に示す各画面を参照しながら説明する。
【0039】
図7(a)に示すように、料金支払い前においては、表示部10には料金支払い待機画面50が表示されている(ステップS10)。料金支払い待機画面50が表示されてから所定時間T2が経過すると(ステップS11)、図7(b)に示すように、表示部10は、料金支払い待機画面50から広告画面51に自動的に切替わる(ステップS12)。この広告画面51には、広告とともに料金支払いボタン52が表示される。この広告画面51を最後まで表示したところで(ステップS13)、図7(c)に示すように、広告画面51には、操作入力部14の一つであるクーポン発行ボタン53が表示される(ステップS14)。
【0040】
クーポン発行ボタン53を表示してから予め設定された所定時間T3の範囲内でクーポン発行ボタン53を押すと(ステップS15、YES)、表示部10は料金支払い待機画面50に切替わる(ステップS16)。なお、クーポン54は、所定時間T3を経過した後に消去される。そして、料金支払いが完了したところで(ステップS17)、広告に紐づけられたクーポン54が発行される(ステップS18)。表示部10がタッチパネルの場合、クーポン54は、図7(d)に示すように、二次元コード(詳細な図示は省略)で表示される。なお、クーポン54は、領収書の発行と同じようにクーポン券として発行することも可能である。二次元コードで表示されるクーポン54は、スマートフォン、デジタルカメラやタブレット端末などで撮影し、その画像を広告主体又は駐車場運営業者に提示して商品の割引や駐車料金の割引などのサービスを受取ることができる。なお、クーポン54は、予め設定された所定時間経過した後に消去される。
【0041】
クーポン発行ボタン53を押さなれければ(NO)、表示部10は広告画面51(図7(c)参照)の表示を継続する。料金支払いボタン52を押すと(ステップS19)、表示部10は料金支払い待機画面50に切替わり(ステップS20)、料金の支払いが完了すると(ステップS21)、所定時間T1が経過した後、広告画面51に切替わる。
【0042】
第2の動作フローにおいて、精算機1は、広告表示中にクーポン発行ボタン53を押すことによって、広告に紐づけられたクーポン54を発行することが可能となり、利用者はクーポン54を取得できるお得感から、その駐車場を再利用したいと考える。このクーポン発行ボタン53は、広告が最後まで表示した後に表示されることから、広告を出す効果を高めることが可能となる。また、クーポン54を必要としない利用者は、料金支払いボタン52を押すことによって、直ちに料金支払い待機画面50に切替えることができるため、駐車料金を支払うことができる。利用者は、クーポン54を受取るお得感から、クーポン54を発行する駐車場を利用するようになる。
【0043】
(第3の動作フロー)
第3の動作フローは、料金の支払い完了後、かつ、広告を最後まで表示した後、すなわち、利用者が広告を最後まで観たと想定できるときにクーポン54の発行を可能とする手順を示すものである。
【0044】
図8は、第3の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。図9は、第3の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。図8に示すフローチャートに沿って、図9に示す各画面を参照しながら説明する。
【0045】
図8(a)に示すように、料金支払い前においては、表示部10には料金支払い待機画面50が表示されている(ステップS30)。ここで、料金の支払いが完了すると(ステップS31、YES)、図8(b)に示すように、表示部10は料金支払い完了画面55の表示に自動的に切替わる(ステップS32)。料金支払い完了画面55には、例えば、お釣りがある場合には「お釣り500円」などと表示し、精算が済んだ時には「残り0円」などと表示する。料金支払い完了画面55には、操作入力部14の一つである広告視聴ボタン56及び領収書発行ボタン57、料金支払いボタン52などの操作ボタンが表示される。広告視聴ボタン56は、例えば「広告視聴で次回使えるクーポン発行」というように広告視聴とクーポン発行とを関連付けてクーポン54の発行、すなわち、利用者がクーポン54を受取ることを促すような表示にすることが好ましい。
【0046】
広告視聴ボタン56を押すと(ステップS33、YES)、表示部10は図9(c)に示すように広告画面51に切替わる。広告が最後まで表示された後に(ステップS34)、図9(d)に示すように広告画面51にクーポン発行ボタン53が表示される(ステップS35)。そして、クーポン発行ボタン53を押すと(ステップS36、YES)、図9(e)に示すようにクーポン54が二次元コード(詳細な図示は省略)で表示される。つまり、クーポン54が発行されたことになる(ステップS37)。領収書発行ボタン57を押すと領収書が発行される。
【0047】
ステップS31において、料金の支払いが完了しないときは(NO)、広告画面51には切替えられないため、クーポン54を発行することはできない。ステップS33において、広告視聴ボタン56を押さなければ(NO)、広告を視聴しないことになり、クーポン54は発行されない。ステップS36において、クーポン発行ボタン53を押さなければ(NO)、当然、クーポン54は発行せずに広告画面51が継続する。クーポン発行ボタン53は、所定時間T3が経過すると消去される。なお、料金支払い待機画面50を表示しているときに、操作入力部14のボタン操作をせずに所定時間T1が経過した時点で、広告画面51に切替えられる。
【0048】
第3の動作フローにおいて、精算機1は広告視聴とクーポン発行とを紐づけ、料金を支払った利用者に、クーポン発行ボタン53のボタン操作を可能にしている。利用者は、クーポン54が得られるお得感から、この駐車場を繰り返し利用しようとし、駐車場の稼働率を高めることが可能となる。また、クーポン発行ボタン53は、広告を最後まで表示した後に表示される。すなわち、利用者は広告を最後まで観たことになるため、広告主体にとっては利用客を広告対象施設に誘導する機会が増え、駐車場運営業者にとっては駐車場の再利用を促進し、稼働率を高めることが可能となる。
【0049】
(第4の動作フロー)
第4の動作フローは、広告画面51に広告とともに表示される広告中止ボタン59のボタン操作に基づき、広告画面51から料金支払い待機画面50に切替えることを可能とする手順を示すものである。なお、第4の動作フローの説明においては、複数の広告の中から視聴する一つを選択することが可能な例をあげ説明する。
【0050】
図10は、第4の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。図11は、第4の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。図10に示すフローチャートに沿って、図11に示す各画面を参照しながら説明する。
【0051】
図11(a)に示すように、料金支払い前においては、表示部10には料金支払い待機画面50が表示されている(ステップS40)。ここで、料金の支払いが完了すると(ステップS41、YES)、図11(b)に示すように、表示部10は料金支払い完了画面55に切替わる(ステップS42)。料金支払い完了画面55には、本来の料金支払い機能として、例えば、お釣りがある場合には「お釣り500円」などと表示し、精算が済んだ時には「残り0円」などと表示する。料金支払い完了画面55には、広告視聴ボタン56、領収書発行ボタン57、料金支払いボタン52などの操作ボタンが表示される。広告視聴ボタン56は、例えば「広告視聴で次回使えるクーポン発行」というように広告視聴とクーポン発行とを関連付けてクーポン54の発行を促すように表示する。
【0052】
広告視聴ボタン56を押すと(ステップS43、YES)、図11(c)に示すように、広告画面51は広告の一覧を表示する(ステップS44)。この画面を広告の一覧表示画面60とする。図11(c)は、4種類の広告A~広告Dが表示されている例である(このような画面をサムネイルということがある)。この一覧表示画面60に表示された広告A、広告B、広告C、広告Dは、それぞれが広告選択ボタンとしての機能を有している。一覧表示画面60には、広告A~広告Dとともに料金支払いボタン52が表示される。ここでは、1例として広告Aを選択する場合について説明する。広告Aを選択して押すと(ステップS45、YES)、図11(d)に示すように、選択された広告Aが表示される(ステップS46)。広告画面51には、広告Aとともに広告中止ボタン59が表示される。広告中止ボタン59を押すと(ステップS47、YES)、広告の表示を中止し、料金支払い待機画面50(図11(a)参照)に画面が切替わる。或いは、広告の一覧表示画面60の画面(図11(c)参照)に切替えるよう設定することも可能である。
【0053】
ステップS47において、広告中止ボタン59を押さなければ(NO)、広告Aを最後まで表示した後に、図11(e)に示すように、クーポン発行ボタン53が表示される(ステップS48)。クーポン発行ボタン53を押すと(ステップS49、YES)、図11(f)に示すように、二次元コード(詳細な図示は省略)で表示されるクーポン54が発行される(ステップS50)。
【0054】
ステップS41において、料金支払いが完了しない場合(NO)、料金支払い待機画面50が継続する。ステップS43において、広告視聴ボタン56を押さなかった場合(NO)、料金支払い完了画面55の表示が継続する。ステップS45において、広告A~広告Dをいずれかを選択しなかった場合(NO)、広告の一覧表示画面60の表示が継続する。また、ステップS49において、クーポン発行ボタン53を押さかった場合(NO)、クーポン54は、所定時間T3を経過した後に消去される。
【0055】
第4の動作フローにおいて、精算機1は、広告画面51に広告とともに表示される広告中止ボタン59を押すことによって、料金支払い待機画面50に切替わり、広告表示の途中であっても料金の支払い機能を妨げることなく利用することが可能となる。また、広告画面51が、複数の広告を表示することが可能な場合には、一度選択した広告の表示中に広告中止ボタン59によって、広告の一覧表示画面60を再表示させ、他の広告に選択し直すことも可能である。利用者にとって、観たい広告を任意に選択できることから、広告表示を行う構成の精算機1の利便性を高めることが可能となる。
【0056】
(第5の動作フロー)
第5の動作フローは、精算機1に利用者や通行人が近づいたときに広告画面51を表示し、広告視聴を可能にする手順を示すものである。なお、第5の動作フローの説明においては、複数の広告の中から視聴する一つを選択することが可能な例をあげ説明する。
【0057】
図12は、第5の動作フローに係るクーポン54の発行手順を示すフローチャートである。図13は、第5の動作フローにおいて表示される各画面の1例を示す図である。図12に示すフローチャートに沿って、図13に示す各画面を参照しながら説明する。
【0058】
図13(a)に示すように、料金支払い前においては、表示部10には料金支払い待機画面50が表示されている(ステップS70)。料金支払い待機画面50が表示されてから所定時間T2が経過すると(ステップS71)、図13(b)に示すように、表示部10は広告画面51に自動的に切替わる(ステップS72)。この広告画面51は、複数の広告がある場合には、複数の広告を順番に表示したり、特定の一つを継続して示したりするなど、任意に設定することが可能である。この広告画面51には、広告とともに料金支払いボタン52が表示される。広告画面51を表示しているときに、精算機1の利用者や通行人などが精算機1に近づいたことを動作検知部18が検知すると(ステップS73、YES)、図13(c)に示すように、表示部10は広告の一覧を表示する(ステップS74)。この画面を広告の一覧表示画面60とする。
【0059】
図13(c)は、4種類の広告A~広告Dが表示されている例である。この一覧表示画面60に表示された広告A~広告Dは、それぞれが広告選択ボタンとしての機能を有している。一覧表示画面60には、広告A~広告Dとともに料金支払いボタン52が表示される。ここでは、1例として広告Aを選択する場合について説明する。広告Aを選択し押すと(ステップS75、YES)、図13(d)に示すように、選択された広告Aが表示される(ステップS76)。この広告Aを最後まで表示した後に、図13(e)に示すように、クーポン発行ボタン53が表示される(ステップS77)。クーポン発行ボタン53を押すと(ステップS78、YES)、表示部10は料金支払い待機画面50に切替わり(ステップS79)、利用者は料金を支払うことができる。料金の支払いが完了すると(ステップS80)、図13(f)に示すように、表示部10には、広告Aとともに二次元コード(詳細な図示は省略)で表されるクーポン54が表示される。つまり、クーポン54が発行される(ステップS81)。
【0060】
ステップS78において、クーポン発行ボタン53が押されなければ(NO)、選択された広告Aの表示(図13(d))を継続する。或いは、一覧表示画面60(図13(c)参照)に切替えて表示するか、若しくは広告画面51(図13(b))に切替えるなど、任意に設定することが可能である。クーポン54は、広告Aを最後まで観て、さらに、料金支払いが完了したときにのみ発行される。
【0061】
ステップS75において、広告の一覧表示から広告を選択しなかった場合(NO)、表示されている料金支払いボタン52を押すと(ステップS82、YES)、表示部10は料金支払い待機画面50に切替わり(ステップS83)、料金を支払うことが可能となる(ステップS84)。ステップS83において、料金支払いボタン52が押されなかった場合(NO)、クーポン54を発行することはできない。また、ステップS73において、広告画面51(図13(b)参照)を表示しているときに、動作検知部18が人の動作を検知しなかった場合には、図13(b)に示す広告画面51の表示を継続する。
【0062】
第5の動作フローにおいて、精算機1は、料金の支払いが完了して所定の時間が経過した後に広告画面51に切替える。そして、広告画面51の表示中に、精算機1に人が近づいたことを動作検知部18が検知すると、広告の一覧表示画面60に切替える。このことによって、利用者は複数の広告の全てを観なくても、複数の広告の中から所望の広告を選んでクーポン54を取得することが可能となる。
【0063】
既述したように、精算機1は、クーポン54を発行する際に、クーポン54の使用を促す案内音声、効果音、音楽などを流すスピーカ17を有している(図2参照)。スピーカ17は、「クーポンをお取りください」というようなクーポン54の取得を促す音声や、店舗、商品やイベントなどの利用や参加を促すような効果音、音楽などを流す。そのことによって、クーポン54の使用を促すことが可能となる。
【0064】
なお、既述した第4の動作フロー及び第5の動作フローでは、精算機1は、複数の広告を一覧表示の中から一つの広告を選択し、広告を視聴した後にクーポン54を取得することを可能としている。クーポン54のサービス価値が異なる場合、精算機1は、利用者が支払った料金の大小によって、広告を選択することが可能に構成されている。例えば、駐車料金の支払いが100円より、200円の方がサービス金額の大きなクーポン券を得られるというような設定を自由にできる。
【0065】
このようにすれば、駐車場運営業者は、近隣の他の駐車場との差別化を図ることができ、利用者は、支払い料金が大きくなるとクーポン54のサービス価値が上がることになるため、駐車時間を長くしたり、お得感から駐車場を再利用したりすることで駐車場の可動率を高めることが可能となる。
【0066】
なお、以上説明した各動作フローは1例であって、料金の支払いに関する画面と広告画面とを任意に切換えることが可能であること、料金を支払った後、広告を最後まで観た後にクーポン54を発行すること、などの考え方を実現できるならば、既述した各動作フローを組み合わせた動作フローを構成することが可能となる。
【0067】
(履歴データの活用)
精算機1は、図3に示すように、記憶部33が、設定データ45、広告データ46及び履歴データ47を格納している。設定データ45には、駐車場運営業者が設定する料金設定情報、及び制御部31を駆動制御するためのプログラムなどが含まれる。広告データ46には、広告主体と駐車場運営業者との間で決められている広告のデータ、広告表示時間、広告が複数ある場合には表示順、などの広告に関する情報が含まれる。履歴データ47には、駐車場の稼働状況の記録、広告の実際の表示時間の記録、最初から最後まで観た広告の記録、表示途中で中止された広告の記録、利用者が選択した広告の記録、及び、クーポン54の発行記録などのデータが含まれる。これらの記録には、日付、曜日、祝祭日などのカレンダー、及び時刻が関連付けられている。
【0068】
精算機1は、履歴データ47をもつことによって、駐車場利用時間、料金などを含む駐車場の稼働状況、広告の視聴回数、視聴時間やクーポン54の発行数などを分析することが可能となる。例えば、広告を出す前と後、或いはクーポン54を発行する前と後の駐車場稼働率を対比し、広告を出した効果、クーポン発行の効果などを分析して、駐車場の再利用につながる効果的な広告、利用者に駐車場の再利用を促進させるクーポン54の内容などの指標を企画することが可能となる。また、履歴データ47は、カレンダー及び時刻と関連付けているため、時期や季節、時刻などに対応した広告、クーポン54のサービス内容などを企画することが可能となる。さらに、精算機1を複数地域に設置している場合には、設置場所に応じた広告内容、表示方法、クーポン54のサービス内容などの指標とすることが可能となる。
【0069】
以上説明した精算機1によれば、本来の精算機1の料金支払い機能以外の待機時間において、新たな装置を追加しないで、精算機利用者及び精算機設置場所付近の通行人などに広告を表示することが可能であり、クーポン発行のお得感から駐車場の再利用を促すことにより、駐車場の可動率を向上させ、広告主の施設の再利用や広告対象の商品などの購入を促すことが可能となる。
【符号の説明】
【0070】
1…精算機、2…ネットワーク、3…PC、10…表示部、12…主制御部、13…外部通信部、14…操作入力部、15…金銭処理部、16…印字発行部、17…音声案内部(スピーカー)、18…動作検知部、21…領収書発行口、30…通信制御部、31…制御部、32…計時部、33…記憶部、34…表示制御部、35…入力制御部、36…料金制御部、37…印字制御部、38…音声制御部(スピーカ)、39…検知制御部、45…設定データ、46…広告データ、47…履歴データ、50…料金支払い待機画面、51…広告画面、52…料金支払いボタン、53…クーポン発行ボタン、54…クーポン、55…料金支払い完了画面、56…広告視聴ボタン、57…領収書発行ボタン、59…広告中止ボタン、60…広告の一覧表示画面、A,B,C,D…広告、T1,T2,T3…所定時間
図1
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