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特開2023-159550ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159550
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】ゲームプログラム、記録媒体、ゲーム処理方法
(51)【国際特許分類】
   A63F 13/525 20140101AFI20231025BHJP
   A63F 13/58 20140101ALI20231025BHJP
【FI】
A63F13/525
A63F13/58
【審査請求】有
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069289
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】595000427
【氏名又は名称】株式会社コーエーテクモゲームス
(74)【代理人】
【識別番号】110003096
【氏名又は名称】弁理士法人第一テクニカル国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】石井 啓之
(57)【要約】
【課題】対戦が行われるゲームにおいて、ゲームキャラクタをより格好良く見せることが可能なゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供する。
【解決手段】ゲームプログラムは、情報処理装置3を、プレイヤキャラクタ17と強敵キャラクタ19との対戦を実行する対戦実行処理部27、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する第1判定処理部29、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能と判定した場合に、プレイヤキャラクタ17が攻撃を実行する際に、プレイヤキャラクタ17及び強敵キャラクタ19の画像を表示するための仮想カメラVCを所定の位置及び向きとなるように制御するカメラ制御処理部31、として機能させる。
【選択図】図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置を、
第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行する対戦実行処理部、
前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する第1判定処理部、
前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するカメラ制御処理部、
として機能させるためのゲームプログラム。
【請求項2】
前記仮想カメラの前記所定の位置及び向きは、
前記攻撃の種類ごとに予め設定されており、
前記カメラ制御処理部は、
前記仮想カメラを、前記指示入力を受け付けた前記攻撃の種類に対応した前記所定の位置及び向きとなるように制御する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項3】
前記カメラ制御処理部は、
前記仮想カメラを移動前の位置及び向きから所定の時間をかけて連続的に移動させて前記所定の位置及び向きとなるように制御する、
請求項2に記載のゲームプログラム。
【請求項4】
前記情報処理装置を、
前記指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である前記第2のゲームキャラクタが所定のステータスであるか否かを判定する第2判定処理部、
としてさらに機能させ、
前記第1判定処理部は、
前記第2のゲームキャラクタが所定のステータスでない場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項5】
前記情報処理装置を、
前記指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である前記第2のゲームキャラクタが所定の種類であるか否かを判定する第3判定処理部、
としてさらに機能させ、
前記第1判定処理部は、
前記第2のゲームキャラクタが前記所定の種類であると判定した場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項6】
前記対戦実行処理部は、
前記攻撃として、複数の攻撃要素を連発する連続攻撃を実行可能な前記第1のゲームキャラクタと前記第2のゲームキャラクタとの対戦を実行し、
前記第1判定処理部は、
前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの前記連続攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、最後の前記攻撃要素により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定し、
前記カメラ制御処理部は、
前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記最後の攻撃要素を実行する際に、前記仮想カメラを前記所定の位置及び向きとなるように制御する、
請求項1に記載のゲームプログラム。
【請求項7】
前記第1判定処理部は、
前記攻撃の範囲と、前記第2のゲームキャラクタの位置と、に基づいて、前記攻撃が前記第2のゲームキャラクタに当たるか否かを判定する当たり判定処理部と、
前記攻撃が前記第2のゲームキャラクタに当たると判定した場合に、前記攻撃の攻撃力と、前記第2のゲームキャラクタの防御力と、に基づいて、前記第2のゲームキャラクタが受けるダメージ量を算出するダメージ量算出処理部と、を有し、
算出された前記ダメージ量と、前記第2のゲームキャラクタの残存する体力値と、に基づいて、前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する、
請求項1乃至6のいずれか1項に記載のゲームプログラム。
【請求項8】
情報処理装置を、
第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行する対戦実行処理部、
前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する第1判定処理部、
前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するカメラ制御処理部、
として機能させるためのゲームプログラムを記録した、前記情報処理装置が読み取り可能な記録媒体。
【請求項9】
情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、
第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行するステップと、
前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定するステップと、
前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するステップと、
を有する、ゲーム処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ゲームプログラム、当該ゲームプログラムが記録された記録媒体、及びゲーム処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仮想空間を移動するゲームキャラクタを追尾するように仮想カメラを制御し、攻撃操作が受け付けられた場合に、ゲームキャラクタを攻撃動作の対象となる敵キャラクタに向かせると共に、予め定められた方向からゲームキャラクタを撮影するように仮想カメラを制御するゲームが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-102364号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記従来技術のように対戦が行われるゲームにおいて、ゲームキャラクタをより格好良く見せることが可能なゲームが要望されていた。
【0005】
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、対戦が行われるゲームにおいて、ゲームキャラクタをより格好良く見せることが可能なゲームプログラム、記録媒体、及びゲーム処理方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のゲームプログラムは、情報処理装置を、第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行する対戦実行処理部、前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する第1判定処理部、前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するカメラ制御処理部、として機能させる。
【0007】
また、上記目的を達成するために、本発明の記録媒体は、情報処理装置を、第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行する対戦実行処理部、前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定する第1判定処理部、前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するカメラ制御処理部、として機能させるためのゲームプログラムを記録した、前記情報処理装置が読み取り可能な記録媒体である。
【0008】
また、上記目的を達成するために、本発明のゲーム処理方法は、情報処理装置によって実行されるゲーム処理方法であって、第1のゲームキャラクタと第2のゲームキャラクタとの対戦を実行するステップと、前記第1のゲームキャラクタに前記第2のゲームキャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、前記攻撃により前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能か否かを判定するステップと、前記第2のゲームキャラクタを所定の状態とすることが可能と判定した場合に、前記第1のゲームキャラクタが前記攻撃を実行する際に、前記第1のゲームキャラクタ及び前記第2のゲームキャラクタの画像を表示するための仮想カメラを所定の位置及び向きとなるように制御するステップと、を有する。
【発明の効果】
【0009】
本発明のゲームプログラム等によれば、対戦が行われるゲームにおいて、ゲームキャラクタをより格好良く見せることができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】実施形態に係るゲームシステムの全体構成の一例を表す図である。
図2】対戦中のゲーム画面の一例を表す図である。
図3】対戦中のゲーム画面の他の例を表す図である。
図4】情報処理装置の機能的構成の一例を表すブロック図である。
図5】プレイヤキャラクタが右手を使用して攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行されない比較例の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図6】プレイヤキャラクタが右手を使用して攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行される実施形態の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図7】プレイヤキャラクタがかがんだ姿勢から発動する攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行されない比較例の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図8】プレイヤキャラクタがかがんだ姿勢から発動する攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行される実施形態の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図9】プレイヤキャラクタが空中から発動する攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行されない比較例の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図10】プレイヤキャラクタが空中から発動する攻撃を実行する場合において、第1判定処理部及びカメラ制御処理部による処理が実行される実施形態の場合のゲーム画面の一例を表す図である。
図11】情報処理装置が実行する処理手順の一例を表すフローチャートである。
図12】プレイヤキャラクタが複数の攻撃要素を連発する連続攻撃を実行する変形例において、仮想カメラの移動の仕方やゲーム画面の一例を表す図である。
図13】プレイヤキャラクタが複数の攻撃要素を連発する連続攻撃を実行する変形例において、情報処理装置が実行する処理手順の一例を表すフローチャートである。
図14】情報処理装置のハードウェア構成の一例を表すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の一実施の形態について図面を参照しつつ説明する。
【0012】
<1.ゲームシステムの全体構成>
図1を用いて、実施形態に係るゲームシステム1の全体構成の一例について説明する。図1に示すように、ゲームシステム1は、情報処理装置3と、ゲームコントローラ5と、表示装置7とを有する。ゲームコントローラ5及び表示装置7は、情報処理装置3と有線又は無線により通信可能に接続されている。
【0013】
情報処理装置3は、例えば据え置き型のゲーム機である。但しこれに限定されるものではなく、例えば入力部や表示部等を一体に備えた携帯型のゲーム機でもよい。また、ゲーム機以外にも、例えば、サーバコンピュータ、デスクトップ型コンピュータ、ノート型コンピュータ、タブレット型コンピュータ等のコンピュータ機器や、スマートフォン、携帯電話、ファブレット等の電話機能を有する機器でもよい。
【0014】
プレイヤは、ゲームコントローラ5を用いて各種の操作入力を行う。図1に示す例では、ゲームコントローラ5は、例えば十字キー9、複数の操作ボタン11、ジョイスティック13、タッチパッド15等を有する。
【0015】
<2.ゲームの概略内容>
次に、本実施形態に係るゲーム、すなわち、本発明のゲームプログラム又はゲーム処理方法が情報処理装置3によって実行されることにより提供されるゲームの概略内容の一例について説明する。
【0016】
本実施形態に係るゲームは、例えば味方のゲームキャラクタと敵のゲームキャラクタとが対戦を行いつつストーリーを進めていき、対戦中はプレイヤが味方のゲームキャラクタをリアルタイムに操作してアクションを行わせる、いわゆるアクションロールプレイングゲームである。ゲームに登場するゲームキャラクタは、典型的には人間の男性キャラクタ又は女性キャラクタであるが、人間以外でもよい。例えば、動物、人間や動物以外の生物、仮想的な生物、ロボットや機械、物品や物体などのオブジェクト等でもよい。
【0017】
図2及び図3に、対戦中のゲーム画面の一例を示す。図2及び図3に示すように、例えば3次元の仮想空間であるゲームフィールドGF上で、例えば3Dモデルである味方キャラクタ(白色で図示)と敵キャラクタ(ハッチングで図示)とが対戦を実行する。味方キャラクタは、プレイヤにより操作されるプレイヤキャラクタ17を含む。敵キャラクタは、例えば強敵キャラクタ19と多数の弱敵キャラクタ21とを含む。対戦は、プレイヤキャラクタ17が敵キャラクタと遭遇するとゲームフィールドGF上で直接行われる。プレイヤキャラクタ17は、プレイヤの操作に連動してリアルタイムに動作し、ゲームフィールドGF上を移動して敵キャラクタへの攻撃等を行う。敵キャラクタは、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズム(いわゆるゲームAI)により自動制御され、ゲームフィールドGF上を移動して味方キャラクタへの攻撃等を行う。
【0018】
なお、味方キャラクタに、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズムにより自動制御される、いわゆるノンプレイヤキャラクタを含めてもよい。その場合、プレイヤが操作可能なプレイヤキャラクタを複数の味方キャラクタの中で切り替え可能としてもよい。
【0019】
図2に示す例では、プレイヤキャラクタ17が弱敵キャラクタ21と対戦を行っている。ゲーム画面には、プレイヤキャラクタ17のステータス情報23が表示される。ステータス情報23には、例えばプレイヤキャラクタ17の名称23aや、残存する体力値を表す体力ゲージ23b等が含まれる。
【0020】
図3に示す例では、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19と対戦を行っている。この場合には、ゲーム画面にプレイヤキャラクタ17のステータス情報23に加えて、強敵キャラクタ19のステータス情報25が表示される。ステータス情報25には、例えば強敵キャラクタ19の名称25aや、残存する体力値を表す体力ゲージ25b等が含まれる。
【0021】
仮想空間には、プレイヤキャラクタ17及び強敵キャラクタ19等を含む仮想空間の画像を表示するための仮想カメラVC(後述の図5図10参照)が配置されている。仮想カメラVCによって仮想的に撮影された画像がゲーム画面として表示される。仮想カメラVCは、例えばプレイヤキャラクタ17の後方上側等、プレイヤキャラクタ17に対して予め定められた位置に配置されており、注視点は例えばプレイヤキャラクタ17の位置となるように設定されている。仮想カメラVCの位置及び向きは、プレイヤキャラクタ17の移動に追従するように制御される。これにより、図2及び図3に示すように、プレイヤキャラクタ17を例えば後方上側から見た画像が表示される。なお、プレイヤの操作により、仮想カメラVCの位置及び向きを所定の可変範囲内で変更可能としてもよい。本実施形態では、説明の便宜上、仮想カメラVCが上記のようにプレイヤキャラクタ17の移動に自動的に追従している状態を「通常状態」という。
【0022】
プレイヤキャラクタ17は、多様な種類の攻撃を実行可能である。プレイヤは、例えばゲームコントローラ5における複数の操作の組み合わせ等により、攻撃の種類を選択してプレイヤキャラクタ17に実行させることができる。攻撃の種類には、例えば各種の武器を使った攻撃、身体による打撃、各種のアイテムを使用した攻撃、各種のスキルや魔法等を発動した攻撃等が含まれる。またその他にも、例えば武器を右手、左手、又は両手で保持した攻撃、かがんだ姿勢から発動する攻撃、空中から発動する攻撃、効力の及ぶ範囲が狭い又は広い攻撃、複数の攻撃要素を連発する連続攻撃等が含まれる。
【0023】
本実施形態に係るゲームでは、プレイヤキャラクタ17と強敵キャラクタ19との対戦において、プレイヤキャラクタ17が攻撃により強敵キャラクタ19を倒す際に、仮想カメラVCが所定の位置及び向きに制御されることで、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒す瞬間を格好良く見せることができる。以下、この内容について詳細に説明する。
【0024】
<3.情報処理装置の機能的構成>
次に、図4及び図5図10を用いて、情報処理装置3の機能的構成の一例について説明する。
【0025】
図4に示すように、情報処理装置3は、対戦実行処理部27と、第1判定処理部29と、カメラ制御処理部31と、第2判定処理部33と、第3判定処理部35とを有する。
【0026】
対戦実行処理部27は、プレイヤキャラクタ17(第1のゲームキャラクタの一例)を含む味方キャラクタと、強敵キャラクタ19(第2のゲームキャラクタの一例)及び弱敵キャラクタ21等を含む敵キャラクタとの対戦を実行する。具体的には、対戦実行処理部27は、プレイヤキャラクタ17については、プレイヤの操作に連動してリアルタイムにゲームフィールドGF上の移動や敵キャラクタへの攻撃等の行動を行うように制御する。また対戦実行処理部27は、敵キャラクタについては、ゲームプログラムにより規定される所定のアルゴリズムに基づいて、ゲームフィールドGF上を自動的に移動してプレイヤキャラクタ17への攻撃等を行うように制御する。
【0027】
第1判定処理部29は、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させるプレイヤからの指示入力を受け付けた場合に、当該攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する。第1判定処理部29は、プレイヤキャラクタ17が上記指示入力された攻撃を実行する前に、具体的にはプレイヤキャラクタ17の上記攻撃の動作(モーション)が開始される前に、当該攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する。「攻撃」には、前述のように多種多様な種類の攻撃が含まれるが、例えば必殺攻撃や特殊攻撃等、敵キャラクタを倒す場合も倒さない場合も関係なく、実行されると一律にカメラワークも演出に含んだムービーが再生される攻撃については含まれない。「指示入力」には、実行する攻撃の種類と、攻撃対象となる強敵キャラクタ19を特定するデータ等が含まれる。
【0028】
「所定の状態」には、強敵キャラクタ19の体力又はそれに相当するパラメータ(例えば体力値、耐久値、生命力値、ヒットポイント等と呼ばれる)が所定のしきい値を下回った状態が含まれる。典型的には、上記パラメータが0になった状態であるが、必ずしも0である必要はなく、所定のしきい値を下回った状態であればよい。また「所定の状態」には、強敵キャラクタ19が受けるダメージ量が所定のしきい値を上回った状態が含まれる。典型的には、ダメージ量がその時の体力値以上となる状態であるが、必ずしも体力値以上である必要はなく、所定のしきい値を上回った状態であればよい。また、「所定の状態」には強敵キャラクタ19が死亡した状態、戦闘不能な状態、倒された状態、その他の対戦に敗北したと見なすことができる状態が含まれる。つまり、第1判定処理部29は、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させるプレイヤからの指示入力を受け付けた場合に、当該攻撃により強敵キャラクタ19を倒せるか否かを判定する、とも言うことができる。なお、対戦において、例えば敵キャラクタを倒した後に2回戦目が始まる場合や、敵キャラクタを倒した後に当該敵キャラクタが変身して戦闘が継続される場合等には、「所定の状態」には、1回戦目が終了するきっかけとなる敵キャラクタの状態や、変身するきっかけとなる敵キャラクタの状態が含まれる。
【0029】
第1判定処理部29は、当たり判定処理部37と、ダメージ量算出処理部39とを有する。当たり判定処理部37は、実行を指示された攻撃の範囲と、攻撃対象となる強敵キャラクタ19の位置とに基づいて、攻撃が強敵キャラクタ19に当たるか否かを判定する。「攻撃の範囲」は、攻撃の効力が及ぶ範囲であり、攻撃の種類ごとに予め設定されている。「攻撃の範囲」は、その範囲の形状(例えばプレイヤキャラクタ17を中心とする円形、又は、プレイヤキャラクタ17の前方を中心とした扇形等)と大きさのデータを含む。当たり判定処理部37は、例えば攻撃対象となる強敵キャラクタ19が攻撃の範囲内に位置する場合には攻撃が当たると判定し、攻撃の範囲内に位置しない場合には攻撃が外れると判定する。
【0030】
ダメージ量算出処理部39は、上記当たり判定処理部37により攻撃が強敵キャラクタ19に当たると判定された場合に、当該攻撃の攻撃力と、強敵キャラクタ19の防御力とに基づいて、強敵キャラクタ19が受けるダメージ量を算出する。「攻撃力」は攻撃の種類ごとに予め設定されている。「防御力」はゲームキャラクタの種類ごとに予め設定されている。ダメージ量算出処理部39は、例えば実行を指示された攻撃の攻撃力から攻撃対象となる強敵キャラクタ19の防御力を減じることで、強敵キャラクタ19が受けるダメージ量を算出する。なお、防御力が攻撃力以上の場合にはダメージ量は0となる。また、例えばゲームの演出やイベント、スキルや魔法の発動、アイテムの使用、装備品の効果等により、攻撃力の増減や防御力の増減等が生じている場合には、ダメージ量算出処理部39はそれらのステータス変動を考慮してダメージ量を算出してもよい。
【0031】
第1判定処理部29は、上記ダメージ量算出処理部39により算出されたダメージ量と、強敵キャラクタ19の残存する体力値とに基づいて、実行を指示された攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する。第1判定処理部29は、例えばダメージ量が残存する体力値以上である場合には強敵キャラクタ19を倒せる(所定の状態とすることが可能な場合の一例)と判定し、ダメージ量が残存する体力値未満である場合には強敵キャラクタ19を倒せない(所定の状態とすることが不可能な場合の一例)と判定する。また第1判定処理部29は、上記当たり判定処理部37により攻撃が外れると判定された場合には、強敵キャラクタ19を倒せないと判定する。なお、強敵キャラクタ19の体力値の初期値は、ゲームキャラクタの種類ごとに予め設定されており、攻撃を受ける度に当該攻撃に対応したダメージ量だけ減少する。体力値の残存量は、前述の体力ゲージ25bに表示される。
【0032】
カメラ制御処理部31は、上記第1判定処理部29により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能と判定した場合に、プレイヤキャラクタ17が攻撃を実行する際に、仮想カメラVCを所定の位置及び向きとなるように制御する。「攻撃を実行する際」とは、プレイヤキャラクタ17が攻撃を実行する間、の意味である。具体的には、カメラ制御処理部31は、プレイヤキャラクタ17が上記攻撃の動作(モーション)を開始する前又は開始と略同時に、仮想カメラVCを前述の通常状態の位置及び向きから所定の位置及び向きに変更し、プレイヤキャラクタ17が上記攻撃の動作(モーション)を完了し、且つ、強敵キャラクタ19が倒される動作(モーション)を完了した後に、仮想カメラVCを変更前の通常状態の位置及び向きに復帰させる。「所定の位置及び向き」は、攻撃を実行するプレイヤキャラクタ17を格好良く見せることが可能な仮想カメラVCの位置及び向きであり、攻撃の種類ごとに予め設定されている。カメラ制御処理部31は、仮想カメラVCを、指示入力を受け付けた攻撃の種類に対応した所定の位置及び向きとなるように制御する。
【0033】
なお、カメラ制御処理部31による仮想カメラVCの位置及び向きの変更は、瞬間的な切り替えにより実行されてもよいし、所定の時間をかけた連続的な移動により実行されてもよい。プレイヤによる攻撃の指示入力に連動して直ちにプレイヤキャラクタ17が攻撃を実行するような通常の攻撃の場合には、瞬間的な切り替えにより実行される。一方、例えば複数の攻撃要素を連発する連続攻撃を実行する場合において、最後の攻撃要素を処理対象とするような場合には、連続攻撃の指示入力を受け付けてから最後の攻撃要素が実行されるまでの間に所定の時間幅が存在するため、連続的な移動により実行されてもよい(後述の図12参照)。
【0034】
図5図10を用いて、カメラ制御処理部31による仮想カメラVCの位置及び向きの制御の一例を示す。図5図10には、仮想カメラVCの位置及び向きと、当該仮想カメラVCにより表示されるゲーム画面を示している。なお、図5図10に示す各方向は、プレイヤキャラクタ17が向く方向を基準としており、プレイヤキャラクタ17の正面を前、背面を後とし、その前後方向(Z軸方向)及び上下方向(Y軸方向)に垂直な方向を左右方向(X軸方向)と規定している。また、以下では適宜、「所定の状態」が、体力値が0となり倒された状態である場合について説明する。
【0035】
図5及び図6は、プレイヤキャラクタ17が例えば右手を使用して攻撃を実行する場合の例である。図5は比較のための図であり、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行されない場合を示している。図5に示すように、仮想カメラVCは通常状態において、プレイヤキャラクタ17の周囲(例えば後方)に所定距離だけ離れた位置で、所定の高さから所定の俯角でやや見下ろす向きに配置され、その位置関係を維持しつつプレイヤキャラクタ17の移動に追従するように制御される。図5の上段に示すように、プレイヤキャラクタ17が攻撃を繰り返すごとに、強敵キャラクタ19の体力値が受けた攻撃に応じて所定量ずつ削減される。そして、プレイヤキャラクタ17の攻撃により強敵キャラクタ19の体力値が0になると、図5の下段に示すように、強敵キャラクタ19が倒される。図5では、仮想カメラVCが通常状態の位置及び向きのままであるため、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒した瞬間も、それまでの通常状態と変わらずプレイヤキャラクタ17を例えば後方上側から見た画像となる。
【0036】
図6は本実施形態に対応しており、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行された場合を示している。図6の上段に示すように、プレイヤキャラクタ17が攻撃を繰り返すごとに、強敵キャラクタ19の体力値が受けた攻撃に応じて所定量ずつ削減される。この際、プレイヤキャラクタ17による攻撃の指示入力を受け付ける度に、第1判定処理部29により当該攻撃によって強敵キャラクタ19を倒せるか否かが判定される。そして、ある時点で攻撃の指示入力を受け付けた際に、第1判定処理部29により強敵キャラクタ19を倒せると判定されると、カメラ制御処理部31により仮想カメラVCが所定の位置及び向きとなるように制御される。所定の位置及び向きは、プレイヤキャラクタ17が実行する攻撃が格好良く見えるように設定されている。図6の下段に示す例では、例えばプレイヤキャラクタ17が右手の武器を使用して攻撃するので、仮想カメラVCがプレイヤキャラクタ17の右側前方に移動されている。また例えば、プレイヤキャラクタ17の攻撃が格好良く見えるように仮想カメラVCの仰俯角も変更される。この例では、例えばプレイヤキャラクタ17の頭部と略同じ高さから略水平方向の向きとなるように仮想カメラVCの向きが変更される。また、プレイヤキャラクタ17がズームアップされるように、仮想カメラVCをプレイヤキャラクタ17に対して通常状態よりも近づけてもよい。なお、この場合の仮想カメラVCの注視点は、プレイヤキャラクタ17の位置又は強敵キャラクタ19の位置に設定されてもよいし、それらの中間位置に設定されてもよい。また、仮想カメラVCの注視点からの距離は、例えばプレイヤキャラクタ17と攻撃対象の強敵キャラクタ19の両方がゲーム画面に収まり、且つ、プレイヤキャラクタ17が実行する攻撃の動作やエフェクトの全体がゲーム画面に収まるように設定されている。
【0037】
なお、攻撃の種類に関わらず、仮想カメラVCは、プレイヤキャラクタ17に対して斜め前方向(右側前方又は左側前方)、又は、斜め後ろ方向(右側後方又は左側後方)に移動される。通常、対戦相手である強敵キャラクタ19はプレイヤキャラクタ17の前方に位置することが多いことから、上記配置とすることにより、プレイヤキャラクタ17と強敵キャラクタ19の両方をゲーム画面に収めつつ、両者が重なることを防止できる。
【0038】
また、上記の例ではプレイヤキャラクタ17が右手を使用して攻撃するので仮想カメラVCをプレイヤキャラクタ17の右側前方に移動させたが、反対にプレイヤキャラクタ17が左手を使用して攻撃する場合には、仮想カメラVCをプレイヤキャラクタ17の左側前方に移動させてもよい。このように、プレイヤキャラクタ17が攻撃で使用する手が左右のいずれであるかに応じて仮想カメラVCの位置及び向きを設定してもよい。
【0039】
図7及び図8に、カメラ制御処理部31による制御の他の例を示す。図7及び図8は、プレイヤキャラクタ17が例えばかがんだ姿勢から発動する攻撃を実行する場合の例である。
【0040】
図7は比較のための図であり、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行されない場合を示している。図7に示すように、プレイヤキャラクタ17の攻撃により強敵キャラクタ19の体力値が0になると、強敵キャラクタ19が倒される。図7では、仮想カメラVCが通常状態の位置及び向きのままであるため、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒した瞬間も、それまでの通常状態と変わらずプレイヤキャラクタ17を例えば後方上側から見た画像となる。
【0041】
図8は本実施形態に対応しており、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行された場合を示している。前述のように、ある時点で攻撃の指示入力を受け付けた際に、第1判定処理部29により強敵キャラクタ19を倒せると判定されると、カメラ制御処理部31により仮想カメラVCが所定の位置及び向きとなるように制御される。図8に示す例では、プレイヤキャラクタ17はかがんだ姿勢から例えば槍を突き上げる攻撃を実行するので、当該攻撃が格好良く見えるように、仮想カメラVCが例えばプレイヤキャラクタ17の左側後方に移動され、且つ、プレイヤキャラクタ17及び強敵キャラクタ19を下方から見上げる向きとなるように、位置及び向きが変更されている。また、プレイヤキャラクタ17がズームアップされるように、仮想カメラVCをプレイヤキャラクタ17に対して通常状態よりも近づけてもよい。仮想カメラVCの注視点は、プレイヤキャラクタ17の位置又は強敵キャラクタ19の位置に設定されてもよいし、それらの中間位置に設定されてもよい。また、仮想カメラVCの注視点からの距離は、例えばプレイヤキャラクタ17と攻撃対象の強敵キャラクタ19の両方がゲーム画面に収まり、且つ、プレイヤキャラクタ17が実行する攻撃の動作やエフェクトの全体がゲーム画面に収まるように設定されている。
【0042】
図9及び図10に、カメラ制御処理部31による制御のさらに他の例を示す。図9及び図10は、プレイヤキャラクタ17が例えば空中から発動する攻撃を実行する場合の例である。
【0043】
図9は比較のための図であり、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行されない場合を示している。図9に示すように、プレイヤキャラクタ17の攻撃により強敵キャラクタ19の体力値が0になると、強敵キャラクタ19が倒される。図9では、仮想カメラVCが通常状態の位置及び向きのままであるため、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒した瞬間も、それまでの通常状態と変わらずプレイヤキャラクタ17を例えば後方上側から見た画像となる。
【0044】
図10は本実施形態に対応しており、第1判定処理部29及びカメラ制御処理部31による処理が実行された場合を示している。前述のように、ある時点で攻撃の指示入力を受け付けた際に、第1判定処理部29により強敵キャラクタ19を倒せると判定されると、カメラ制御処理部31により仮想カメラVCが所定の位置及び向きとなるように制御される。図10に示す例では、プレイヤキャラクタ17は例えばジャンプをして空中から右手の武器を使用して攻撃を実行するので、当該攻撃が格好良く見えるように、仮想カメラVCは例えばプレイヤキャラクタ17の右側後方に移動され、プレイヤキャラクタ17の後方且つ上方から強敵キャラクタ19を見下ろす向きとなるように、仮想カメラVCの位置及び向きが変更されている。また、プレイヤキャラクタ17がズームアップされるように、仮想カメラVCをプレイヤキャラクタ17に対して通常状態よりも近づけてもよい。仮想カメラVCの注視点は、プレイヤキャラクタ17の位置又は強敵キャラクタ19の位置に設定されてもよいし、それらの中間位置に設定されてもよい。また、仮想カメラVCの注視点からの距離は、例えばプレイヤキャラクタ17と攻撃対象の強敵キャラクタ19の両方がゲーム画面に収まり、且つ、プレイヤキャラクタ17が実行する攻撃の動作やエフェクトの全体がゲーム画面に収まるように設定されている。
【0045】
図4に戻り、第2判定処理部33は、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である強敵キャラクタ19が所定のステータスであるか否かを判定する。「所定のステータス」は、例えば強敵キャラクタ19が防御の姿勢を取ったり、所定の防御スキルを発動する等により、ダメージを受けにくくなっている状態である。前述の第1判定処理部29は、第2判定処理部33により強敵キャラクタ19が所定のステータスでないと判定された場合に、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する。一方、第1判定処理部29は、第2判定処理部33により強敵キャラクタ19が所定のステータスであると判定された場合には、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定しない。したがって、強敵キャラクタ19が所定のステータスである場合には、カメラ制御処理部31による仮想カメラVCの移動処理は実行されない。
【0046】
第3判定処理部35は、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である強敵キャラクタ19が所定の種類であるか否かを判定する。「所定の種類」は、例えば所定の強さ、ランク、レベル以上の敵キャラクタ、あるいは、ストーリーに関連する主要な敵キャラクタ等であり、いわゆるボスキャラや中ボス等のザコキャラ以外の敵キャラクタを指す。本実施形態では強敵キャラクタ19が所定の種類に該当し、弱敵キャラクタ21は所定の種類に該当しない。前述の第1判定処理部29は、第3判定処理部35により敵キャラクタが強敵キャラクタ19であると判定された場合に、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定する。一方、第1判定処理部29は、第3判定処理部35により敵キャラクタが強敵キャラクタ19でないと判定された場合には、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定しない。したがって、敵キャラクタが強敵キャラクタ19でない場合には、カメラ制御処理部31による仮想カメラVCの移動処理は実行されない。
【0047】
なお、以上説明した各処理部における処理等は、これらの処理の分担の例に限定されるものではなく、例えば、更に少ない数の処理部(例えば1つの処理部)で処理されてもよく、また、更に細分化された処理部により処理されてもよい。また、上述した各処理部の機能は、後述するCPU301(後述の図14参照)が実行するゲームプログラムにより実装されるものであるが、例えばその一部がASICやFPGA等の専用集積回路、その他の電気回路等の実際の装置により実装されてもよい。
【0048】
<4.情報処理装置が実行する処理手順>
次に、図11を用いて、情報処理装置3によって実行される処理手順の一例について説明する。
【0049】
図11に示すように、ステップS5では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、プレイヤキャラクタ17を含む味方キャラクタと、強敵キャラクタ19及び弱敵キャラクタ21等を含む敵キャラクタとの対戦を実行する。この際、情報処理装置3は、カメラ制御処理部31により、仮想カメラVCを通常状態の位置及び向きに制御する。
【0050】
ステップS10では、第1判定処理部29により、プレイヤキャラクタ17に敵キャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けたか否かを判定する。指示入力を受け付けていない場合には(ステップS10:NO)、上記ステップS5に戻る。一方、指示入力を受け付けた場合には(ステップS10:YES)、次のステップS15に移る。
【0051】
ステップS15では、情報処理装置3は、第3判定処理部35により、攻撃対象である敵キャラクタが強敵キャラクタ19であるか否かを判定する。強敵キャラクタ19でないと判定した場合には(ステップS15:NO)、後述のステップS50に移る。一方、強敵キャラクタ19であると判定した場合には(ステップS15:YES)、次のステップS20に移る。
【0052】
ステップS20では、情報処理装置3は、第2判定処理部33により、攻撃対象である強敵キャラクタ19が防御状態であるか否かを判定する。防御状態であると判定した場合には(ステップS20:YES)、後述のステップS50に移る。一方、防御状態でないと判定した場合には(ステップS20:NO)、次のステップS25に移る。
【0053】
ステップS25では、情報処理装置3は、第1判定処理部29により、実行の指示入力を受け付けた攻撃によって攻撃対象である強敵キャラクタ19を倒せるか否かを判定する。強敵キャラクタ19を倒せないと判定した場合には(ステップS25:NO)、後述のステップS50に移る。一方、強敵キャラクタ19を倒せると判定した場合には(ステップS25:YES)、次のステップS30に移る。
【0054】
ステップS30では、情報処理装置3は、カメラ制御処理部31により、仮想カメラVCを通常状態の位置及び向きから所定の位置及び向きに変更する。
【0055】
ステップS35では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる。
【0056】
ステップS40では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、強敵キャラクタ19に倒される動作(撃破される動作)を実行させる。
【0057】
ステップS45では、情報処理装置3は、カメラ制御処理部31により、仮想カメラVCを上記ステップS30で変更した所定の位置及び向きから元の位置及び向き(通常状態の位置及び向き)に復帰させる。その後、後述のステップS60に移る。
【0058】
一方、ステップS50では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、プレイヤキャラクタ17に敵キャラクタへの攻撃を実行させる。詳細には、上記ステップS15の判定(ステップS15:NO)で本ステップS50に移行した場合には、弱敵キャラクタ21への攻撃を実行させる。また、上記ステップS20の判定(ステップS20:YES)又はステップS25の判定(ステップS25:NO)で本ステップS50に移行した場合には、強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる。なお、仮想カメラVCは通常状態の位置及び向きに制御されている。
【0059】
ステップS55では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、敵キャラクタの体力値を上記攻撃によるダメージ量だけ減少させることで、敵キャラクタにダメージを付与する。
【0060】
ステップS60では、情報処理装置3は、戦闘を終了するか否かを判定する。例えば、予め設定された勝利条件又は敗北条件のいずれかが満たされた場合には戦闘を終了し、満たされていない場合には戦闘を継続する。戦闘を継続する場合には(ステップS60:NO)、前述のステップS5に戻り、同様のステップを繰り返す。一方、戦闘を終了する場合には(ステップS60:YES)、本フローを終了する。
【0061】
なお、上述した処理手順は一例であって、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で、上記手順の少なくとも一部を削除又は変更してもよいし、上記以外の手順を追加してもよい。また、上記手順の少なくとも一部の順番を変更してもよいし、複数の手順が単一の手順にまとめられたり、並行して実行されてもよい。
【0062】
<5.実施形態の効果>
以上説明したように、本実施形態に係るゲームでは、プレイヤキャラクタ17と強敵キャラクタ19との対戦において、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かが判定される。そして、強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能と判定された場合には、プレイヤキャラクタ17が攻撃を実行する際に、プレイヤキャラクタ17及び強敵キャラクタ19の画像を表示するための仮想カメラVCが所定の位置及び向きとなるように制御される。
【0063】
これにより、プレイヤキャラクタ17の攻撃が強敵キャラクタ19に命中して倒す瞬間が格好良く見えるように、仮想カメラVCの位置及び向きを制御することができる。したがって、ゲームキャラクタ間で対戦が行われるゲームにおいて、ゲームキャラクタをより格好良く見せることができる。特に、プレイヤがプレイヤキャラクタをリアルタイムに操作してアクションを行わせるアクションゲーム、格闘ゲーム、アクションロールプレイングゲーム等に好適であり、ゲームの魅力を大幅に向上できる。
【0064】
また、仮に強敵キャラクタ19を倒した際に仮想カメラVCを切り替える等の処理を行う場合には、プレイヤキャラクタ17の攻撃が命中した後に仮想カメラVCを切り替えることになるので、プレイヤキャラクタ17の攻撃動作の全体を格好良く見せることができない。本実施形態では攻撃を実行する際に仮想カメラVCの位置及び向きを制御するので、プレイヤキャラクタ17の攻撃が命中する前の、攻撃動作の開始時点から仮想カメラVCの位置及び向きを変更できるので、プレイヤキャラクタ17の攻撃動作の開始時点からの全体を格好良く見せることができる。
【0065】
また本実施形態において、仮想カメラVCの所定の位置及び向きは、攻撃の種類ごとに予め設定されていてもよく、その場合には、カメラ制御処理部31は、仮想カメラVCを指示入力を受け付けた攻撃の種類に対応した位置及び向きとなるように制御してもよい。この場合、プレイヤキャラクタ17に対してどのような種類の攻撃が指示されて実行する場合でも、その攻撃に対応した位置及び向きとなるように仮想カメラVCを制御できる。したがって、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒す瞬間を、そのときの攻撃の種類に合致した見せ方でより格好良く見せることができる。
【0066】
また、ゲームによっては、ゲームキャラクタが例えば防御の姿勢を取ったり、所定の防御スキルを発動する等により、ダメージを受けにくいステータスとなることが可能な場合がある。本実施形態ではこのような場合に対応して、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である強敵キャラクタ19が防御ステータスであるか否かを判定し、防御ステータスでない場合に、攻撃により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定するようにしてもよい。この場合、強敵キャラクタ19が防御ステータスである場合には、仮想カメラVCの移動を行わないようにすることができる。これにより、強敵キャラクタ19を倒せなかったにもかかわらず仮想カメラVCが誤って移動してしまう等のエラーが発生することを未然に防止できる。
【0067】
また、ゲームによっては、本実施形態のように、プレイヤが操作するプレイヤキャラクタ17が、強敵キャラクタ19や弱敵キャラクタ21等を含む大勢の敵キャラクタと対戦を行う場合がある。このような場合に、全ての敵キャラクタとの戦闘に対して倒せるか否かの判定や仮想カメラVCの制御を実行すると、情報処理装置3の処理負荷が過大になると共に、仮想カメラVCが頻繁に移動することになり、ゲーム画面が見づらくなる可能性もある。
【0068】
本実施形態ではこのような場合に対応して、プレイヤキャラクタ17に敵キャラクタへの攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、攻撃対象である敵キャラクタが特定の種類(本実施形態では強敵キャラクタ19)であるか否かを判定し、特定の種類である場合に攻撃により所定の状態とすることが可能か否かを判定するようにしてもよい。この場合、攻撃対象が例えばボスキャラや中ボス、主要な敵キャラクタ等の強敵キャラクタ19である場合には、強敵キャラクタ19を倒す瞬間を格好良く見せることを可能としつつ、攻撃対象が例えばザコキャラ等の弱敵キャラクタ21である場合には、仮想カメラVCの移動を行わないようにすることができる。したがって、情報処理装置3の処理負荷の増大を抑制できると共に、仮想カメラVCの頻繁な移動によりゲーム画面が見づらくなることを防止できる。
【0069】
また本実施形態において、第1判定処理部29は、実行が指示された攻撃の範囲と強敵キャラクタ19の位置とに基づいて、攻撃が強敵キャラクタ19に当たるか否かを判定する当たり判定処理部37と、攻撃が強敵キャラクタ19に当たると判定した場合に、攻撃の攻撃力と強敵キャラクタ19の防御力とに基づいて、強敵キャラクタ19が受けるダメージ量を算出するダメージ量算出処理部39と、を有してもよく、その場合には、第1判定処理部29は、算出されたダメージ量と、強敵キャラクタ19の残存する体力値とに基づいて、強敵キャラクタ19を倒せるか否かを判定してもよい。この場合、強敵キャラクタ19が受けるダメージ量が残存する体力値以上となる場合に、強敵キャラクタ19を倒せると判定することが可能となり、攻撃の命中により強敵キャラクタ19を倒せるか否かを精度良く判定することができる。
【0070】
<6.変形例等>
なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その趣旨及び技術的思想を逸脱しない範囲内で種々の変形が可能である。
【0071】
(6-1.複数の攻撃要素を連発する連続攻撃を実行する場合)
本変形例では、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19に対し、複数の攻撃要素を連発させる連続攻撃を実行することが可能であり、当該連続攻撃を処理対象とする。この場合、第1判定処理部29は、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への連続攻撃を実行させる指示入力を受け付けた場合に、連続攻撃の最後の攻撃要素(いわゆるフィニッシュブロー)により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能か否かを判定し、カメラ制御処理部31は、最後の攻撃要素により強敵キャラクタ19を所定の状態とすることが可能と判定した場合に、プレイヤキャラクタ17が最後の攻撃要素を実行する際に、仮想カメラVCを所定の位置及び向きとなるように制御してもよい。
【0072】
図12に、本変形例のカメラ制御処理部31による仮想カメラVCの位置及び向きの制御の一例を示す。プレイヤにより連続攻撃の指示入力がなされると、プレイヤキャラクタ17が連続攻撃を開始し、図12の上段に示すように攻撃要素の実行を繰り返すごとに、強敵キャラクタ19の体力値が受けた攻撃に応じて所定量ずつ削減される。この間に、第1判定処理部29により、当該連続攻撃の最後の攻撃要素によって強敵キャラクタ19を倒せるか否かが判定される。そして、最後の攻撃要素により強敵キャラクタ19を倒せると判定されると、カメラ制御処理部31により仮想カメラVCが所定の位置及び向きとなるように制御される。図12に示す例では、前述の図6と同様に、例えばプレイヤキャラクタ17が右手の武器を使用して攻撃するので、仮想カメラVCがプレイヤキャラクタ17の右側前方に移動される。この際、図12の下段に示すように、カメラ制御処理部31は、仮想カメラVCを移動前の位置及び向きから所定の時間をかけて例えば円弧状に連続的に移動させることにより、所定の位置及び向きとなるように制御する。連続攻撃の場合、連続攻撃の指示入力を受け付けてから最後の攻撃要素が実行されるまでの間に所定の時間幅が存在するため、上記のようなカメラ制御が可能となる。なお、この場合の仮想カメラVCの注視点は、プレイヤキャラクタ17の位置又は強敵キャラクタ19の位置に設定されてもよいし、それらの中間位置に設定されてもよい。
【0073】
上記以外の処理内容については、前述の実施形態と同様であるため説明を省略する。
【0074】
図13に、本変形例において情報処理装置3によって実行される処理手順の一例を示す。なお、図13において前述の図11と同様の処理手順には同符号を付し、適宜説明を省略する。
【0075】
ステップS5は前述の図11と同様である。次のステップS10では、情報処理装置3は、第1判定処理部29により、プレイヤキャラクタ17に敵キャラクタへの連続攻撃を実行させる指示入力を受け付けたか否かを判定する。指示入力を受け付けていない場合には(ステップS10:NO)、上記ステップS5に戻る。一方、指示入力を受け付けた場合には(ステップS10:YES)、次のステップS13に移る。
【0076】
ステップS13では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、プレイヤキャラクタ17に強敵キャラクタ19への連続攻撃を開始させる。これにより、プレイヤキャラクタ17は連続攻撃を構成する複数の攻撃要素を順次実行する。
【0077】
ステップS15及びステップS20は前述の図11と同様である。ステップS25では、情報処理装置3は、第1判定処理部29により、連続攻撃の最後の攻撃要素によって攻撃対象である強敵キャラクタ19を倒せるか否かを判定する。強敵キャラクタ19を倒せないと判定した場合には(ステップS25:NO)、ステップS50に移る。一方、強敵キャラクタ19を倒せると判定した場合には(ステップS25:YES)、次のステップS30に移る。
【0078】
ステップS30では、情報処理装置3は、カメラ制御処理部31により、仮想カメラVCを所定の位置及び向きとなるように制御する。この際、カメラ制御処理部31は、上述のように、仮想カメラVCを移動前の位置及び向きから所定の時間をかけて連続的に移動させることで所定の位置及び向きとなるように制御する。
【0079】
なお、上記ステップS15~ステップS30までの処理は、プレイヤキャラクタ17がステップS13で連続攻撃を開始した後、後述のステップS35で最後の攻撃要素を開始する前までの間に実行される。
【0080】
ステップS35では、情報処理装置3は、対戦実行処理部27により、プレイヤキャラクタ17に連続攻撃の最後の攻撃要素を実行させて、連続攻撃を完了させる。ステップS50も同様である。
【0081】
ステップS40~ステップS45、及び、ステップS55~ステップS60は前述の図11と同様である。
【0082】
以上説明した変形例によれば、仮想カメラVCの位置及び向きを予め設定された位置及び向きに瞬間的に切り替えるのではなく、その途中経路を経由して連続的に移動させることができるので、仮想カメラVCにより表示される画像をリアルタイムに連続的に変化させることができる。これにより、仮想カメラVCを切り替えた場合に発生し得る、プレイヤがゲームキャラクタの位置関係を見失うことを防止できる。その結果、強敵キャラクタ19を倒した後にプレイヤキャラクタ17をスムーズに次の行動(移動等)に移行することができる。
【0083】
また本変形例によれば、通常の攻撃の場合には敵キャラクタを所定の状態とすることが可能か否かの判定や仮想カメラVCの移動を行わないようにし、複数の攻撃要素を連発させる連続攻撃の場合にのみ、所定の状態とすることが可能か否かの判定や仮想カメラVCの移動を行うようにすることができる。これにより、プレイヤキャラクタ17が連続攻撃を実行した場合にそのフィニッシュブローにより強敵キャラクタ19を倒す瞬間を格好良く見せることを可能としつつ、通常攻撃では上記処理を行わないことで、情報処理装置3の処理負荷の増大を抑制できる。
【0084】
(6-2.その他)
以上では、1つの攻撃の種類に対して1つのカメラパターン(仮想カメラVCの位置及び向き)が設定される場合について説明したが、これに限らず1つの攻撃の種類に対してカメラパターンが設定されてもよい。この場合、それら複数のカメラパターンの中から、例えば攻撃の指示入力を受け付けたときの状況やステータス、攻撃対象の強敵キャラクタ19の種類等に応じて最適なカメラパターンが選択されてもよい。また例えば、それら複数のカメラパターンの中からランダムに選択されてもよい。
【0085】
また以上では、プレイヤキャラクタ17による攻撃により一体の強敵キャラクタ19を倒す場合について説明したが、例えば攻撃範囲が広い場合には、一度に複数体の強敵キャラクタ19を倒すことを可能としてもよい。その場合には、倒せると判定した複数の強敵キャラクタ19のうち、例えば仮想カメラVCの注視点又はプレイヤキャラクタ17に近い方の強敵キャラクタ19を処理対象として、プレイヤキャラクタ17と処理対象の強敵キャラクタ19とがゲーム画面に収まるように、前述の実施形態と同様の仮想カメラVCの移動処理を行ってもよい。また、このように範囲が広い攻撃の場合には、仮想カメラVCの注視点からの距離は、例えば攻撃のエフェクトの一部(例えば80%)がゲーム画面に収まるように設定されてもよい。
【0086】
また、例えばプレイヤキャラクタ17が壁や箱等のオブジェクトの近くにいる際に攻撃の指示入力を受け付けた場合、仮想カメラVCの移動先や移動経路にそれらのオブジェクトが存在すると、それらのオブジェクトが障害物となって仮想カメラVCの移動を行えない可能性がある。このような場合には、例えばプレイヤキャラクタ17の位置を補正することにより、仮想カメラVCの移動先や移動経路を障害物から退避させて、仮想カメラVCの移動を可能としてもよい。
【0087】
また、仮想カメラVCを移動させた場合に、プレイヤキャラクタ17の攻撃動作や強敵キャラクタ19の倒される動作に対し、例えばストップモーションやスローモーションを適用して、プレイヤキャラクタ17が強敵キャラクタ19を倒す瞬間をより格好良く見せる演出を行ってもよい。
【0088】
また以上では、プレイヤキャラクタ17が、ゲームプログラムにより自動制御される強敵キャラクタ19と対戦する場合について説明したが、対戦相手はノンプレイヤキャラクタである場合に限るものではない。例えばオンラインゲームにおいて、第1のプレイヤが操作する第1のプレイヤキャラクタと、第2のプレイヤが操作する第2のプレイヤキャラクタとが対戦する場合に、それぞれのプレイヤキャラクタに対して本発明の処理を適用してもよい。この場合、双方のプレイヤキャラクタに対して格好良く見せることが可能となる。
【0089】
また、以上既に述べた以外にも、上記実施形態や各変形例による手法を適宜組み合わせて利用しても良い。その他、一々例示はしないが、上記実施形態や各変形例は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
【0090】
以上説明した実施形態や変形例等が解決しようとする課題や効果は、上述した内容に限定されるものではない。実施形態や変形例等によって、上述されていない課題を解決したり、上述されていない効果を奏することもでき、記載されている課題の一部のみを解決したり、記載されている効果の一部のみを奏することがある。
【0091】
<7.情報処理装置のハードウェア構成>
次に、図14を用いて、上記で説明したCPU301等が実行するプログラムにより実装された各処理部を実現する情報処理装置3のハードウェア構成の一例について説明する。
【0092】
図14に示すように、情報処理装置3は、例えば、CPU301と、ROM303と、RAM305と、GPU306と、例えばASIC又はFPGA等の特定の用途向けに構築された専用集積回路307と、入力装置313と、出力装置315と、記録装置317と、ドライブ319と、接続ポート321と、通信装置323を有する。これらの構成は、バス309や入出力インターフェース311等を介し相互に信号を伝達可能に接続されている。
【0093】
ゲームプログラムは、例えば、ROM303やRAM305、ハードディスク等の記録装置317等に記録しておくことができる。
【0094】
また、ゲームプログラムは、例えば、フレキシブルディスクなどの磁気ディスク、各種のCD、MOディスク、DVD等の光ディスク、半導体メモリ等のリムーバブルな記録媒体325に、一時的又は永続的(非一時的)に記録しておくこともできる。このような記録媒体325は、いわゆるパッケージソフトウエアとして提供することもできる。この場合、これらの記録媒体325に記録されたゲームプログラムは、ドライブ319により読み出されて、入出力インターフェース311やバス309等を介し上記記録装置317に記録されてもよい。
【0095】
また、ゲームプログラムは、例えば、ダウンロードサイト、他のコンピュータ、他の記録装置等(図示せず)に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、LANやインターネット等のネットワークNWを介し転送され、通信装置323がこのプログラムを受信する。そして、通信装置323が受信したプログラムは、入出力インターフェース311やバス309等を介し上記記録装置317に記録されてもよい。
【0096】
また、ゲームプログラムは、例えば、適宜の外部接続機器327に記録しておくこともできる。この場合、ゲームプログラムは、適宜の接続ポート321を介し転送され、入出力インターフェース311やバス309等を介し上記記録装置317に記録されてもよい。
【0097】
そして、CPU301が、上記記録装置317に記録されたプログラムに従い各種の処理を実行することにより、前述の対戦実行処理部27、第1判定処理部29、カメラ制御処理部31、第2判定処理部33、第3判定処理部35等による処理が実現される。この際、CPU301は、例えば、上記記録装置317からプログラムを、直接読み出して実行してもよく、RAM305に一旦ロードした上で実行してもよい。更にCPU301は、例えば、プログラムを通信装置323やドライブ319、接続ポート321を介し受信する場合、受信したプログラムを記録装置317に記録せずに直接実行してもよい。
【0098】
また、CPU301は、必要に応じて、前述のゲームコントローラ5を含む、例えばマイク、マウス、キーボード等(図示せず)の入力装置313から入力する信号や情報に基づいて各種の処理を行ってもよい。
【0099】
GPU306は、CPU301からの指示に応じて例えばレンダリング処理などの画像表示のための処理を行う。
【0100】
そして、CPU301及びGPU306は、上記の処理を実行した結果を、例えば前述の表示装置7を含む、出力装置315から出力する。さらにCPU301及びGPU306は、必要に応じてこの処理結果を通信装置323や接続ポート321を介し送信してもよく、上記記録装置317や記録媒体325に記録させてもよい。
【符号の説明】
【0101】
1 ゲームシステム
3 情報処理装置
5 ゲームコントローラ
7 表示装置
17 プレイヤキャラクタ(第1のゲームキャラクタ)
19 強敵キャラクタ(第2のゲームキャラクタ)
21 弱敵キャラクタ
27 対戦実行処理部
29 第1判定処理部
31 カメラ制御処理部
33 第2判定処理部
35 第3判定処理部
37 当たり判定処理部
39 ダメージ量算出処理部
325 記録媒体
VC 仮想カメラ
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