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特開2023-159551アイテム管理システム、アイテム管理方法及びアイテム管理プログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159551
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】アイテム管理システム、アイテム管理方法及びアイテム管理プログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 40/04 20120101AFI20231025BHJP
【FI】
G06Q40/04
【審査請求】有
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069292
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】592052416
【氏名又は名称】株式会社 みずほ銀行
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】柳田 直輝
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055BB52
(57)【要約】
【課題】ユーザに対して、マスタデータの登録を促進させるためのアイテム管理システム、アイテム管理方法及びアイテム管理プログラムを提供する。
【解決手段】管理サーバ20は、アイテムについて、マスタ情報を記録するマスタ情報記憶部22と、ユーザの個別アイテムに関する情報を記録するユーザ情報記憶部23と、ユーザ端末10に接続される制御部と、を備える。そして、制御部21が、ユーザ端末10から個別アイテムについてのアイテム情報を取得し、アイテム情報について、マスタ登録依頼を取得した場合、マスタ情報記憶部22に新規マスタ情報を記録し、マスタ情報記憶部22に記録されたマスタ情報に関連付けて、ユーザ情報記憶部23に、アイテム登録を行ない、アイテム登録に利用されたマスタ情報にマスタ利用状況を記録する。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
アイテムについて、マスタ情報を記録するマスタ情報記憶部と、
ユーザの個別アイテムに関する情報を記録するユーザ情報記憶部と、
ユーザ端末に接続される制御部と、を備えたアイテム管理システムであって、
前記制御部が、
前記ユーザ端末から個別アイテムについてのアイテム情報を取得し、
前記アイテム情報について、マスタ登録依頼を取得した場合、前記マスタ情報記憶部に新規マスタ情報を記録し、
前記マスタ情報記憶部に記録されたマスタ情報に関連付けて、前記ユーザ情報記憶部に、アイテム登録を行ない、
前記アイテム登録に利用されたマスタ情報にマスタ利用状況を記録することを特徴とするアイテム管理システム。
【請求項2】
前記制御部が、前記ユーザ端末からアイテム情報を取得した場合、前記アイテム情報に関するマスタ情報を、前記マスタ情報記憶部において検索して前記ユーザ端末に出力することを特徴とする請求項1に記載のアイテム管理システム。
【請求項3】
前記制御部が、前記マスタ利用状況に応じて、前記マスタ情報のマスタ評価額を算出することを特徴とする請求項1又は2に記載のアイテム管理システム。
【請求項4】
前記制御部が、前記マスタ評価額に応じて、前記マスタ情報を登録したユーザに特典を付与することを特徴とする請求項3に記載のアイテム管理システム。
【請求項5】
前記ユーザ情報記憶部には、各ユーザが所有する個別アイテムのアイテム価値に関する情報が記録されており、
前記制御部が、前記アイテム価値と、前記マスタ評価額とを含めた資産情報を前記ユーザ端末に出力することを特徴とする請求項3に記載のアイテム管理システム。
【請求項6】
前記制御部が、
前記ユーザ情報記憶部に登録された個別アイテムについての取引提案を取得し、
前記取引提案の対象アイテムの登録に利用されたマスタ情報に、前記マスタ利用状況を記録することを特徴とする請求項1又は2に記載のアイテム管理システム。
【請求項7】
アイテムについて、マスタ情報を記録するマスタ情報記憶部と、
ユーザの個別アイテムに関する情報を記録するユーザ情報記憶部と、
ユーザ端末に接続される制御部と、を備えたアイテム管理システムを用いて、アイテムを管理する方法であって、
前記制御部が、
前記ユーザ端末から個別アイテムについてのアイテム情報を取得し、
前記アイテム情報について、マスタ登録依頼を取得した場合、前記マスタ情報記憶部に新規マスタ情報を記録し、
前記マスタ情報記憶部に記録されたマスタ情報に関連付けて、前記ユーザ情報記憶部に、アイテム登録を行ない、
前記アイテム登録に利用されたマスタ情報にマスタ利用状況を記録することを特徴とするアイテム管理方法。
【請求項8】
アイテムについて、マスタ情報を記録するマスタ情報記憶部と、
ユーザの個別アイテムに関する情報を記録するユーザ情報記憶部と、
ユーザ端末に接続される制御部と、を備えたアイテム管理システムを用いて、アイテムを管理するためのアイテム管理プログラムであって、
前記制御部を、
前記ユーザ端末から個別アイテムについてのアイテム情報を取得し、
前記アイテム情報について、マスタ登録依頼を取得した場合、前記マスタ情報記憶部に新規マスタ情報を記録し、
前記マスタ情報記憶部に記録されたマスタ情報に関連付けて、前記ユーザ情報記憶部に、アイテム登録を行ない、
前記アイテム登録に利用されたマスタ情報にマスタ利用状況を記録する手段として機能させるためのアイテム管理プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ユーザの資産を構成するアイテムを管理するアイテム管理システム、アイテム管理方法及びアイテム管理プログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
インターネット上でユーザの資産を一元管理できる技術が検討されている(例えば、特許文献1を参照。)。この文献に記載された資産管理サーバは、ユーザ利用端末を利用してオンラインショップサーバにおいて購入した商品(アイテム)を、資産データベースに資産として登録する。そして、資産データベースに登録された資産を取引に用いている。
【0003】
ここで、効率的に資産を登録するためには、予めアイテム(商品)を、他の利用者が利用できるようにした共用可能なマスタデータがあると便利である。そこで、マスタデータの登録を促す技術も検討されている(例えば、特許文献2を参照。)。この文献に記載された技術では、翻訳辞書(マスタデータ)への登録と翻訳辞書の利用を促進する。そして、翻訳辞書の利用回数に応じて、翻訳辞書の利用者に対して支払金額を計算する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2013-257727号公報
【特許文献2】特開2005-250746号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、ユーザによって登録されたマスタデータは多様である。例えば、マスタデータが少ない場合には、他のユーザにおける使い勝手が悪くなる。また、同じアイテムについて複数のマスタデータの登録が行なわれる場合がある。この場合、登録内容によって、マスタデータの利用頻度が異なることがある。このようなマスタデータを、的確に管理できなければ、ユーザの利便性が悪くなる。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するアイテム管理システムは、アイテムについて、マスタ情報を記録するマスタ情報記憶部と、ユーザの個別アイテムに関する情報を記録するユーザ情報記憶部と、ユーザ端末に接続される制御部と、を備える。そして、前記制御部が、前記ユーザ端末から個別アイテムについてのアイテム情報を取得し、前記アイテム情報について、マスタ登録依頼を取得した場合、前記マスタ情報記憶部に新規マスタ情報を記録し、前記マスタ情報記憶部に記録されたマスタ情報に関連付けて、前記ユーザ情報記憶部に、アイテム登録を行ない、前記アイテム登録に利用されたマスタ情報にマスタ利用状況を記録する。
【発明の効果】
【0007】
本発明は、マスタデータの登録を促進させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】実施形態のアイテム管理システムの説明図である。
図2】実施形態のハードウェア構成の説明図である。
図3】実施形態の記憶部の説明図であって、(a)はマスタ情報記憶部、(b)はユーザ情報記憶部の説明図である。
図4】実施形態の処理手順の説明図である。
図5】実施形態の処理手順の説明図である。
図6】実施形態の処理手順の説明図である。
図7】実施形態の処理手順の説明図である。
図8】実施形態の処理手順の説明図である。
図9】実施形態の処理手順の説明図である。
図10】実施形態の処理手順の説明図である。
図11】実施形態の処理手順の説明図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
図1図11に従って、アイテム管理システム、アイテム管理方法及びアイテム管理プログラムの一実施形態を説明する。本実施形態では、ユーザの所有物や希望物(ユーザの個別アイテム)を登録し、個別アイテムについての取引仲介を行なうサービスを提供する場合を想定する。
【0010】
図1に示すように、ネットワークを介して接続されたユーザ端末10、管理サーバ20、マーケットサイト30を用いる。
(ハードウェア構成例)
図2は、ユーザ端末10、管理サーバ20、マーケットサイト30等として機能する情報処理装置H10のハードウェア構成例である。
【0011】
情報処理装置H10は、通信装置H11、入力装置H12、表示装置H13、記憶装置H14、プロセッサH15を有する。なお、このハードウェア構成は一例であり、他のハードウェアを有していてもよい。
【0012】
通信装置H11は、他の装置との間で通信経路を確立して、データの送受信を実行するインタフェースであり、例えばネットワークインタフェースカードや無線インタフェース等である。
【0013】
入力装置H12は、ユーザ等からの入力を受け付ける装置であり、例えばマウスやキーボード等である。表示装置H13は、各種情報を表示するディスプレイやタッチパネル等である。
【0014】
記憶装置H14は、ユーザ端末10、管理サーバ20、マーケットサイト30の各種機能を実行するためのデータや各種プログラムを格納する記憶装置(例えば、後述するマスタ情報記憶部22、ユーザ情報記憶部23)である。記憶装置H14の一例としては、ROM、RAM、ハードディスク等がある。
【0015】
プロセッサH15は、記憶装置H14に記憶されるプログラムやデータを用いて、ユーザ端末10、管理サーバ20、マーケットサイト30における各処理(例えば、後述する制御部21における処理)を制御する。プロセッサH15の一例としては、例えばCPUやMPU等がある。このプロセッサH15は、ROM等に記憶されるプログラムをRAMに展開して、各種処理に対応する各種プロセスを実行する。例えば、プロセッサH15は、ユーザ端末10、管理サーバ20、マーケットサイト30のアプリケーションプログラムが起動された場合、後述する各処理を実行するプロセスを動作させる。
【0016】
プロセッサH15は、自身が実行するすべての処理についてソフトウェア処理を行なうものに限られない。例えば、プロセッサH15は、自身が実行する処理の少なくとも一部についてハードウェア処理を行なう専用のハードウェア回路(例えば、特定用途向け集積回路:ASIC)を備えてもよい。すなわち、プロセッサH15は、以下等で構成し得る。
【0017】
(1)コンピュータプログラム(ソフトウェア)に従って動作する1つ以上のプロセッサ
(2)各種処理のうち少なくとも一部の処理を実行する1つ以上の専用のハードウェア回路
(3)それらの組み合わせ、を含む回路(circuitry)
プロセッサは、CPU並びに、RAM及びROM等のメモリを含み、メモリは、処理をCPUに実行させるように構成されたプログラムコード又は指令を格納している。メモリすなわちコンピュータ可読媒体は、汎用又は専用のコンピュータでアクセスできるあらゆる利用可能な媒体を含む。
【0018】
(各情報処理装置の機能)
図1のユーザ端末10は、本サービスを利用するユーザが用いるコンピュータ端末である。このユーザ端末10には、資産管理アプリケーションがインストールされる。この資産管理アプリケーションを用いて、ユーザ端末10は、管理サーバ20にアクセスする。
【0019】
管理サーバ20は、ユーザが保有するアイテム(資産)を管理するためのコンピュータシステムである。この管理サーバ20は、制御部21、マスタ情報記憶部22、ユーザ情報記憶部23を備えている。
【0020】
この制御部21は、後述する処理(登録段階、評価段階、仲介段階等を含む処理)を行なう。このためのアイテム管理プログラムを実行することにより、制御部21は、登録部211、評価部212、仲介部213等として機能する。
【0021】
登録部211は、アイテムを登録する処理を実行する。この登録部211は、資産として登録するアイテムを特定するアイテム種別を識別するための資産対象テーブルを保持している。この資産対象テーブルを用いて、例えば、短期に消費するアイテム(例えば、食品等の消耗品)を資産対象から除外する。
【0022】
評価部212は、ユーザの資産を評価する処理を実行する。この評価部212は、アイテム状態に関連付けて、取引想定額を調整するための調整割合を記録した状態調整テーブルを保持する。更に、評価部212は、同じアイテムが記録された希望物管理レコード233の希望物価格から取引想定価格を算出するための価値算出関数を保持する。この価値算出関数は、希望物価格の統計値(例えば、平均値)や、保有状況(希望物管理レコード233のレコード数)等を変数とする。
【0023】
更に、評価部212は、アイテムマスタレコード220についても資産価値を算出する。このため、評価部212は、マスタ評価関数を保持する。このマスタ評価関数は、アイテムマスタレコード220の利用状況を変数として、マスタ評価額を算出する。ここでは、マスタ利用状況(マスタ利用数)が、基準値以上の場合に、マスタ利用状況に応じたマスタ評価額を算出する。
【0024】
マスタ利用状況としては、例えば、各ユーザによって、アイテムマスタレコード220のマスタアイテムIDを利用して登録された保有物や希望物の個別アイテムIDの個別アイテム登録数を用いることができる。
【0025】
また、マスタ利用状況としては、例えば、保有物や希望物を登録したユーザに対して、レコメンドを行なう事業者が、マスタアイテムIDを利用した際のレコメンド数及びレコメンド単価を用いることができる。この場合は、マスタアイテムIDを利用して登録された保有物や希望物において、レコメンドを行なった個別アイテムIDのレコメンド数、予め定められたレコメンド単価を用いる。このレコメンド単価は、レコメンド時の利用料を決めための単価である。なお、レコメンド単価は、レコメンド数に応じて決定してもよい。
【0026】
また、評価部212は、特典算出関数を保持する。アイテムマスタレコード220を登録したユーザ(マスタユーザ)を優遇するために付与する特典を算出する。この特典算出関数は、マスタ利用状況を変数とする関数を用いることができる。例えば、マスタアイテムIDを利用した個別アイテム登録数を変数とする。また、マスタアイテムIDを利用したマスタ利用状況を変数とする。マスタ利用状況を用いる場合には、レコメンドを行なう事業者から取得する「レコメンド時の利用料」の一部を、マスタユーザに還元する所定割合を係数として用いる。マスタユーザに対する特典としては、取引に利用可能なポイントや商品券等がある。
仲介部213は、ユーザの資産に関する取引を提案や仲介を行なう処理を実行する。
【0027】
図3(a)に示すように、マスタ情報記憶部22には、アイテムマスタレコード220が記録される。このアイテムマスタレコード220は、アイテムについてのマスタ登録が行なわれた場合に記録される。アイテムマスタレコード220には、マスタアイテムID、登録日時、マスタユーザID、マスタ利用状況、アイテム種別、名称、アイテム説明、初期価格、共有可否、取引想定価格に関するデータが記録される。
【0028】
マスタアイテムIDデータ領域には、各アイテムを特定するための識別子に関するデータが記録される。
登録日時データ領域には、アイテムマスタレコード220が登録された年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0029】
マスタユーザIDデータ領域には、このアイテムのマスタデータを登録したユーザ(マスタユーザ)を特定するための識別子に関するデータが記録される。
マスタ利用状況データ領域には、このマスタアイテムIDが利用された状況に関するデータが記録される。マスタ利用状況(個別登録情報)として、マスタアイテムIDを利用して登録された所有物管理レコード232の個別アイテムIDを用いる。また、このマスタアイテムIDを利用してアイテムを登録したユーザに対して、事業者等が取引のレコメンドを行なった場合にも、マスタ利用状況(レコメンド先情報)が記録される。この場合には、レコメンド数・レコメンド単価の他、レコメンドの対象となった個別アイテムIDや、取引提案の送信先のユーザIDを記録する。更に、マスタアイテムIDが利用された利用日時を記録する。
【0030】
アイテム種別データ領域には、このアイテムが属する種類を特定するための識別子に関するデータが記録される。
名称データ領域には、このアイテムの名称に関するデータが記録される。
【0031】
アイテム説明データ領域には、このアイテムの説明に関するデータが記録される。市場に流通しているアイテムについては、型番等、市場で特定できる識別情報(JANコード等)を記録する。市場に流通していないアイテムについては、アイテムの内容を記録する。更に、このデータ領域には、このアイテムを撮影した画像や、この画像の特徴量(アイテム特徴量)を記録する。このアイテム特徴量は、画像において各アイテムを識別する場合に用いられる。
【0032】
初期価格データ領域には、マスタユーザが、このアイテムを登録した時の価格に関するデータが記録される。
共有可否データ領域には、このアイテムについて他のユーザとの情報共有の可否を判定するためのフラグに関するデータが記録される。市場に流通している一般的なアイテムは共有可能に設定される。一方、市場に流通しておらず、守秘性を有するアイテムについては共有不可とする。また、ユーザが、所望の情報共有先を任意に指定できるようにしてもよい。
【0033】
取引想定価格データ領域には、このアイテムの取引を行なった場合を想定した価格に関するデータが記録される。取引想定価格は、マスタユーザとは異なる第三者が想定した価格である。
【0034】
図3(b)に示すように、ユーザ情報記憶部23には、本サービスのユーザに関するユーザ管理レコード230が記録される。本実施形態では、ユーザには、個人ユーザの他に、アイテムの売買事業を行なう事業者も含まれる。このユーザ管理レコード230は、ユーザ登録が行なわれた場合に記録される。ユーザ管理レコード230には、所有物管理レコード232、希望物管理レコード233、保有マスタ管理レコード234が関連付けられている。
【0035】
ユーザ管理レコード230には、ユーザID、連絡先、住所、総価値に関するデータが記録される。
ユーザIDデータ領域には、各ユーザを特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0036】
連絡先データ領域には、このユーザの連絡先に関するデータが記録される。連絡先としては、例えば、メールアドレスや、ユーザ端末10にインストールされた資産管理アプリケーションのアプリID等を用いることができる。
住所データ領域には、このユーザの住所に関するデータが記録される。
総価値データ領域には、このユーザの所有物の総価値に関するデータが記録される。
【0037】
所有物管理レコード232には、このユーザの所有物について、個別アイテムID、登録日時、更新日時、マスタアイテムID、提供希望価格、アイテム価値、アイテム状態、アイテムメモ、価格更新可否に関するデータが記録される。この所有物には、有形物だけではなく、金融商品やアイデア、デジタル資産等のデータ、スキルや資格等を含む無形物が含まれる。
【0038】
個別アイテムIDデータ領域には、所有物であるアイテムを特定するための識別子に関するデータが記録される。
登録日時データ領域には、所有物管理レコード232が登録された年月日及び時刻に関するデータが記録される。
更新日時データ領域には、所有物管理レコード232がユーザに閲覧された最新の年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0039】
マスタアイテムIDデータ領域には、このアイテムを登録するために用いたマスタアイテムIDに関するデータが記録される。
提供希望価格データ領域には、この所有物を提供する場合の希望価格に関するデータが記録される。この価格には、販売する場合の希望価格と、レンタルする場合の希望価格等が含まれる。
【0040】
アイテム価値データ領域には、この所有物を流通させた場合の価格に関するデータが記録される。金融商品については、この金融商品を評価した金額に関するデータが記録される。
【0041】
アイテム状態データ領域には、アイテムの状態を特定するための識別子に関するデータが記録される。
アイテムメモデータ領域には、この所有物について、ユーザの忘備録に関するデータが記録される。
価格更新可否データ領域には、このアイテムについての評価額の更新可否を示すフラグが記録される。
【0042】
希望物管理レコード233には、このユーザが所有を希望する物について、個別アイテムID、登録日時、更新日時、マスタアイテムID、入手希望価格に関するデータが記録される。
【0043】
個別アイテムIDデータ領域には、希望物であるアイテムを特定するための識別子に関するデータが記録される。
登録日時データ領域には、希望物管理レコード233が登録された年月日及び時刻に関するデータが記録される。
更新日時データ領域には、希望物管理レコード233がユーザに閲覧された最新の年月日及び時刻に関するデータが記録される。
【0044】
マスタアイテムIDデータ領域には、このアイテムを登録するために用いたマスタアイテムIDに関するデータが記録される。
入手希望価格データ領域には、この希望物を入手する場合の価格に関するデータが記録される。この価格には、購入する場合の価格と、レンタルする場合の価格等が含まれる。また、アイテム状態(新品、中古)に関連付けて価格を記録してもよい。この入手希望価格は、マスタ情報記憶部22に記録された取引想定価格に基づいて決定された価格(同額や所定割合)を用いることができる。
【0045】
保有マスタ管理レコード234には、このユーザが登録したアイテムマスタレコード220について、マスタアイテムID、マスタ評価額に関するデータが記録される。
マスタアイテムIDデータ領域には、このユーザが登録したアイテムマスタレコード220を特定するための識別子に関するデータが記録される。
【0046】
マスタ評価額データ領域には、このアイテムマスタレコード220の評価額に関するデータが記録される。本実施形態では、この評価額は、マスタアイテムIDのマスタ利用状況によって決定される。マスタ評価額は、例えば、個別アイテム登録数や、レコメンド数・レコメンド単価を用いて算出される。
【0047】
マーケットサイト30は、ユーザの取引を管理するコンピュータシステムである。マーケットサイト30としては、オークションサイト、ECポータルサイト等を想定する。マーケットサイト30は、各アイテムの取引情報として、取引が成立した約定情報(約定日時、約定金額)や、販売希望価格や購入希望価格(最終公開日、金額)を表示した板情報を公開する。このマーケットサイト30では、アイテムマスタレコード220についても売買可能である。
【0048】
(概要)
本サービスの概要を説明する。
まず、管理サーバ20の制御部21は、アイテムの登録処理を実行する。ここでは、ユーザ入力時処理により、制御部21は、ユーザ端末10から、ユーザの所有物、希望物に関する情報を取得する。この場合、マスタ情報記憶部22に登録されているマスタ情報を確認する。ここで、アイテム登録がない場合には、マスタ情報記憶部22に、新たにアイテムを登録する。そして、マスタ情報記憶部22に登録されているマスタ情報を利用して、ユーザ情報記憶部23にユーザの所有物、希望物に関する情報を登録する。
【0049】
また、マスタ情報記憶部22に登録されているマスタ情報については、後述する重複管理処理、資産化処理を行なう。
更に、取引時処理によっても、ユーザ情報記憶部23にユーザの所有物、希望物に関する情報を更新する。
【0050】
次に、管理サーバ20の制御部21は、市場価格の算出処理、所有物の評価処理を実行する。具体的には、制御部21は、ユーザの所有物の価格を特定する。なお、価格には、販売する場合と、レンタルする場合とがあるが、取引形態の違いであり、以下では、販売する場合を用いて説明する。
【0051】
次に、管理サーバ20の制御部21は、所有物の取引提案処理を実行する。具体的には、制御部21は、ユーザに対して、取引を提案し、仲介する。この取引の提案には、事業者から、所有物や希望物(アイテム)を登録したユーザに対するレコメンドが含まれる。
【0052】
(ユーザ入力時処理)
まず、図4を用いて、アイテムの登録処理におけるユーザ入力時処理を説明する。
ここでは、管理サーバ20の制御部21は、情報登録画面の表示処理を実行する(ステップS101)。具体的には、情報の登録を希望するユーザは、ユーザ端末10の資産管理アプリケーションを起動し、管理サーバ20にアクセスする。この場合、制御部21の登録部211は、メニュー画面をユーザ端末10に出力する。このメニュー画面において、情報入力ボタンが選択された場合、登録部211は、情報登録画面をユーザ端末10に出力する。この情報登録画面には、ユーザが登録を希望するアイテム情報(金融資産、所有物、希望物を含む)の入力欄が設けられている。
【0053】
管理サーバ20の制御部21は、アイテム情報の取得処理を実行する(ステップS102)。具体的には、ユーザは、情報登録画面を用いて、登録希望アイテム情報(金融資産、所有物、希望物を含む)の入力を行なう。金融資産については、金融資産種別及び評価額を入力する。所有物に関しては、所有物のアイテム内容、提供希望価格、アイテム状態、アイテムメモ、価格更新可否を入力する。希望物については、アイテム内容、入手希望価格を入力する。アイテム内容としては、アイテム種別、名称、アイテム説明(アイテム状態を含む)等のキーワードを含める。この場合、制御部21の登録部211は、ユーザ端末10から、登録希望アイテム情報を取得する。
【0054】
次に、管理サーバ20の制御部21は、検索処理を実行する(ステップS103)。具体的には、制御部21の登録部211は、マスタ情報記憶部22を用いて、ユーザ端末10から取得した登録希望アイテム情報を検索キーとして、アイテムマスタレコード220(マスタ情報)を検索する。この場合、キーワードが所定割合で一致する類似アイテムを特定する曖昧検索を行なう。
【0055】
次に、管理サーバ20の制御部21は、類似登録があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS104)。具体的には、制御部21の登録部211は、キーワードが所定割合で一致するアイテムマスタレコード220を特定した場合には、類似登録があると判定する。
【0056】
類似登録があると判定した場合(ステップS104において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、確認画面の表示処理を実行する(ステップS105)。具体的には、制御部21の登録部211は、類似アイテムを選択可能に一覧表示させた確認画面を生成する。そして、登録部211は、ユーザ端末10の表示装置H13に出力する。この確認画面には、新規登録の希望の有無に応じて、マスタ登録依頼ボタンが含まれる。
【0057】
次に、管理サーバ20の制御部21は、既登録マスタ利用かどうかについての判定処理を実行する(ステップS106)。具体的には、制御部21の登録部211は、確認画面において、類似アイテムの選択を検知した場合には、既登録マスタの利用と判定する。一方、登録部211は、マスタ登録依頼ボタンの選択を検知した場合、既登録マスタの利用なしと判定する。
【0058】
次に、既登録マスタの利用なしと判定した場合(ステップS106において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、新規アイテムのマスタ登録処理を実行する(ステップS107)。具体的には、制御部21の登録部211は、ユーザ端末10から取得した登録希望アイテム情報に対してマスタアイテムIDを付与する。更に、登録部211は、登録希望アイテム情報に基づいて、マスタアイテムIDを記録したアイテムマスタレコード220(新規マスタ情報)を生成し、マスタ情報記憶部22に記録する。
【0059】
一方、類似登録がないと判定した場合(ステップS104において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、確認画面の表示処理(ステップS105)、既登録マスタ利用かどうかについての判定処理(ステップS106)をスキップする。そして、マスタ登録依頼ボタンの選択に応じて、制御部21の登録部211は、新規アイテムのマスタ登録処理を実行する(ステップS107)。
【0060】
また、既登録マスタの利用と判定した場合(ステップS106において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、選択された類似アイテムのマスタアイテムIDを特定する。そして、制御部21は、新規アイテムのマスタ登録処理(ステップS107)をスキップする。
【0061】
次に、管理サーバ20の制御部21は、ユーザ情報の登録処理を実行する(ステップS108)。具体的には、制御部21の登録部211は、ユーザ端末10から取得したユーザ情報を用いて、所有物管理レコード232、希望物管理レコード233を生成し、ユーザ情報記憶部23に記録する。この場合、マスタ情報記憶部22にマスタ登録されたマスタアイテムIDを用いる。更に、登録部211は、利用されたマスタアイテムIDのアイテムマスタレコード220に、マスタ利用状況として、個別登録情報(個別アイテムID)を記録する。
【0062】
(重複管理処理)
次に、図5を用いて、重複管理処理を説明する。この重複管理処理は、共有可能なアイテムマスタレコード220について、定期的に実行される。なお、実行時期は、定期的に限定されるものではなく、管理者の判断や、予め設定された実行条件を満たす任意のタイミングでもよい。
【0063】
ここでは、管理サーバ20の制御部21は、重複登録の確認処理を実行する(ステップS201)。具体的には、制御部21の登録部211は、マスタ情報記憶部22において、共有可能フラグが記録されたアイテムマスタレコード220のアイテム種別、名称、アイテム説明を相互に比較する。そして、登録部211は、同じアイテムについて重複登録の有無を確認する。
【0064】
次に、管理サーバ20の制御部21は、重複があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS202)。具体的には、制御部21の登録部211は、アイテム種別、名称、アイテム説明が、所定の割合で一致するアイテムマスタレコード220を特定した場合には、重複があると判定する。この場合、アイテムが共通する複数のアイテムマスタレコード220を重複登録グループとして取り扱う。
【0065】
重複がないと判定した場合(ステップS202において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、重複管理処理を終了する。
一方、重複があると判定した場合(ステップS202において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、重複登録グループ毎に、以下の処理を繰り返す。
【0066】
まず、管理サーバ20の制御部21は、利用状況の特定処理を実行する(ステップS203)。具体的には、制御部21の登録部211は、重複登録グループに属するアイテムマスタレコード220毎に記録されている各マスタアイテムIDを特定する。次に、登録部211は、特定したマスタアイテムID毎のアイテムマスタレコード220において、直近所定期間のマスタ利用状況を特定する。
【0067】
管理サーバ20の制御部21は、統合可能かどうかについての判定処理を実行する(ステップS204)。具体的には、制御部21の登録部211は、マスタアイテムID毎のマスタ利用状況を比較する。ここでは、個別登録数やレコメンド数を、それぞれ比較する。そして、登録部211は、各マスタ利用状況が統合条件を満たすかどうかを確認する。この統合条件においては、共通するアイテムについてのレコードを統合するための条件が記録されている。例えば、マスタ利用数(個別登録数やレコメンド数)が最も多いマスタアイテムIDが基準数以上の場合には、統合可能と判定する。
【0068】
統合可能と判定した場合(ステップS204において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、統合処理を実行する(ステップS205)。具体的には、制御部21の登録部211は、統合元のアイテムマスタレコード220のマスタ利用状況を、統合先のアイテムマスタレコード220のマスタ利用状況に追加する。そして、登録部211は、統合元のアイテムマスタレコード220をマスタ情報記憶部22から削除する。更に、登録部211は、統合元のマスタアイテムIDが記録された所有物管理レコード232、希望物管理レコード233を、ユーザ情報記憶部23から抽出する。そして、登録部211は、統合元のマスタアイテムIDを、統合先のマスタアイテムIDに更新する。
【0069】
一方、統合条件を満たさず、統合不可と判定した場合(ステップS204において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、統合処理(ステップS205)をスキップして、この重複登録グループについての処理を終了する。
そして、すべての重複登録グループについて、以上の処理を繰り返す。
【0070】
(資産化処理)
次に、図6を用いて、資産化処理を説明する。この資産化処理は、共有可能なアイテムマスタレコード220について、定期的に実行される。
【0071】
ここでは、管理サーバ20の制御部21は、アイテムマスタレコード毎に以下の処理を繰り返す。
まず、管理サーバ20の制御部21は、利用状況に応じて価値の評価処理を実行する(ステップS301)。具体的には、制御部21の評価部212は、アイテムマスタレコード220のマスタ利用状況を取得する。次に、評価部212は、マスタ評価関数を用いて、マスタ利用状況に応じたマスタ評価額を算出する。そして、評価部212は、ユーザ情報記憶部23の保有マスタ管理レコード234に、算出したマスタ評価額を記録する。
【0072】
次に、管理サーバ20の制御部21は、評価結果に応じて特典処理を実行する(ステップS302)。具体的には、制御部21の評価部212は、特典算出関数を用いて、マスタ評価額に応じた特典を決定する。そして、評価部212は、ユーザ管理レコード230の連絡先に、特典を送付する。
以上の処理をすべてのアイテムマスタレコードについて終了するまで繰り返す。
【0073】
(取引時処理)
次に、図7を用いて、取引時処理を説明する。
【0074】
まず、管理サーバ20の制御部21は、取引監視処理を実行する(ステップS401)。具体的には、制御部21の登録部211は、ユーザ端末10の資産管理アプリケーションを用いて、取引に用いる取引アプリケーションの実行状態を監視する。
【0075】
次に、管理サーバ20の制御部21は、売買情報の取得処理を実行する(ステップS402)。具体的には、制御部21の登録部211は、取引アプリケーションにおいて、売買を検知した場合、取引における売買情報を取得する。この売買情報には、ユーザが購入したアイテムや、ユーザが提供したアイテムに関する情報が含まれる。更に、この売買には、アイテムマスタレコード220についての売買も含まれる。
【0076】
次に、管理サーバ20の制御部21は、売買結果に応じてユーザ情報の更新処理を実行する(ステップS403)。具体的には、制御部21の登録部211は、アイテム購入を検知した場合には、購入されたアイテムのアイテム種別を特定し、資産対象テーブルを用いて資産対象かどうかを判定する。そして、登録部211は、資産対象と判定した場合、所有物管理レコード232を生成し、ユーザ情報記憶部23に記録する。また、アイテム提供を検知した場合には、登録部211は、提供されたアイテムに基づいて、所有物管理レコード232を特定し、売買済み時の対応を行なう。例えば、ユーザ情報記憶部23から削除したり、所有物管理レコード232に提供済みフラグを記録したりする。
【0077】
アイテムマスタレコード220が売買された場合には、登録部211は、購入ユーザの保有マスタ管理レコード234を生成し、ユーザ情報記憶部23に記録する。更に、登録部211は、販売ユーザの保有マスタ管理レコード234を特定し、ユーザ情報記憶部23から削除する。更に、登録部211は、アイテムマスタレコード220のマスタユーザを、アイテムマスタレコード220を販売したユーザのユーザIDから購入したユーザのユーザIDに変更する。
【0078】
(市場価格の算出処理)
次に、図8を用いて、市場価格の算出処理を説明する。この処理は、定期的に実行される。
【0079】
まず、管理サーバ20の制御部21は、マスタ情報記憶部22に記録されたアイテム毎に、以下の処理を繰り返す。
ここでは、管理サーバ20の制御部21は、取引成立情報の検索処理を実行する(ステップS501)。具体的には、制御部21の評価部212は、マーケットサイト30にアクセスし、ユーザの所有物と同じアイテムについて、直近の所定期間内に取引が成立した約定情報の有無を確認する。
【0080】
次に、管理サーバ20の制御部21は、取引成立があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS502)。具体的には、制御部21の評価部212は、約定情報を特定できた場合には、取引成立があると判定する。
【0081】
取引成立があると判定した場合(ステップS502において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、約定情報に基づいて更新処理を実行する(ステップS503)。具体的には、制御部21の評価部212は、約定日が直近の所定期間内の約定情報の取引金額の統計値(例えば、平均値)を算出する。そして、評価部212は、マスタ情報記憶部22のアイテムマスタレコード220の取引想定価格を、算出した統計値により更新する。
【0082】
取引成立がないと判定した場合(ステップS502において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、板情報の検索処理を実行する(ステップS504)。具体的には、制御部21の評価部212は、マーケットサイト30にアクセスし、ユーザの所有物と同じアイテムの取引情報を検索する。そして、評価部212は、同じアイテムの取引情報について、出品中で取引が成立していない板情報の有無を確認する。
【0083】
次に、管理サーバ20の制御部21は、板情報があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS505)。具体的には、制御部21の評価部212は、板情報を特定できた場合には、板情報があると判定する。
【0084】
板情報があると判定した場合(ステップS505において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、板情報に基づいて更新処理を実行する(ステップS506)。具体的には、制御部21の評価部212は、最終公開日が直近の所定期間内の板情報の販売希望価格及び購入希望価格の統計値(例えば、平均値)を算出する。そして、評価部212は、マスタ情報記憶部22のアイテムマスタレコード220の取引想定価格を、算出した統計値により更新する。なお、統計値に限らず、機械学習等を用いて、板情報から価格を予測してもよい。
【0085】
板情報がないと判定した場合(ステップS505において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、希望物価格の検索処理を実行する(ステップS507)。具体的には、制御部21の評価部212は、ユーザ情報記憶部23において、ユーザの所有物と同じアイテムの希望物管理レコード233を検索する。そして、評価部212は、同じアイテムについて、所定期間内に更新された希望物管理レコード233の有無を確認する。
【0086】
次に、管理サーバ20の制御部21は、希望物価格があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS508)。具体的には、制御部21の評価部212は、希望物管理レコード233を特定できた場合には、希望物価格があると判定する。
【0087】
希望物価格があると判定した場合(ステップS508において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、希望物価格に基づいて更新処理を実行する(ステップS509)。具体的には、制御部21の評価部212は、特定したすべての希望物管理レコード233の希望物価格を、価値算出関数に導入して取引想定価格を算出する。そして、評価部212は、算出した取引想定価格により、マスタ情報記憶部22のアイテムマスタレコード220を更新する。
【0088】
希望物価格がないと判定した場合(ステップS508において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、初期値の設定処理を実行する(ステップS510)。具体的には、制御部21の評価部212は、マスタ情報記憶部22のアイテムマスタレコード220の取引想定価格を初期価格で更新する。
以上の処理を、すべてのアイテムについて終了するまで繰り返す。
【0089】
(所有物の評価処理)
次に、図9を用いて、所有物の評価処理を説明する。この処理も、定期的に実行される。
【0090】
ここで、管理サーバ20の制御部21は、ユーザ毎であって、ユーザ情報記憶部23に記録された所有物毎に、以下の処理を繰り返す。
ここでは、管理サーバ20の制御部21は、価格更新可能かどうかについての判定処理を実行する(ステップS601)。具体的には、制御部21の評価部212は、所有物管理レコード232の価格更新可否データ領域を確認する。価格更新可否データ領域に更新可能フラグが記録されている場合には、評価部212は、価格更新可能と判定する。一方、更新不可フラグが記録されている場合には、評価部212は、価格更新不可と判定する。
【0091】
価格更新可能と判定した場合(ステップS601において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、取引想定価格の取得処理を実行する(ステップS602)。具体的には、制御部21の評価部212は、マスタ情報記憶部22のアイテムマスタレコード220から、所有物(アイテム)の取引想定価格を取得する。
【0092】
次に、管理サーバ20の制御部21は、価格情報の更新処理を実行する(ステップS603)。具体的には、制御部21の評価部212は、状態調整テーブルを用いて、アイテム状態に応じた調整割合を特定し、取引想定価格に対して、調整割合を用いてアイテム価値を算出する。そして、評価部212は、所有物管理レコード232のアイテム価値を更新する。
【0093】
一方、価格更新不可と判定した場合(ステップS601において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、取引想定価格の取得処理(ステップS602)、価格情報の更新処理(ステップS603)をスキップする。
【0094】
そして、管理サーバ20の制御部21は、このユーザのすべての所有物について、上記の処理を繰り返す。
すべての所有物についての処理を終了した場合、管理サーバ20の制御部21は、保有マスタの価値の取得処理を実行する(ステップS604)。具体的には、制御部21の評価部212は、このユーザについて、保有マスタ管理レコード234が記録されている場合には、保有マスタ管理レコード234のマスタ評価額を取得する。そして、評価部212は、取得したマスタ評価額の合計額を算出する。
【0095】
次に、管理サーバ20の制御部21は、総価値の算出処理を実行する(ステップS605)。具体的には、制御部21の評価部212は、このユーザについて、ユーザ情報記憶部23に記録されたすべての所有物管理レコード232のアイテム価値を合計する、更に評価部212は、マスタ評価額の合計額を加算して、総価値を算出する。
【0096】
そして、評価部212は、算出した総価値を、このユーザのユーザ管理レコード230に記録する。以上の処理を、ユーザ毎に繰り返す。
次に、管理サーバ20の制御部21は、価値情報の出力処理を実行する(ステップS606)。具体的には、制御部21の評価部212は、ユーザ端末10の資産管理アプリケーションからのアクセスを受け付けた場合、ユーザ端末10に、資産情報画面を出力する。この資産情報画面には、各所有物の価格、各アイテムマスタレコード220のマスタ評価額、総価値に関する情報を含める。
【0097】
(レコメンド処理)
次に、図10を用いて、レコメンド処理を説明する。事業者等(ユーザ)が取引提案(レコメンド)を行なうために、ユーザ端末10を用いて、管理サーバ20にアクセスする。
【0098】
まず、管理サーバ20の制御部21は、取引対象の検索処理を実行する(ステップS701)。具体的には、制御部21の仲介部213は、ユーザ端末10にアイテム検索画面を出力する。このアイテム検索画面には、アイテムを検索するためのキーワード入力欄が設けられている。この場合、ユーザは、キーワード入力欄に、所望のアイテムのキーワード(マスタアイテムIDを含む)を入力する。アイテム検索画面に入力されたキーワードを取得した仲介部213は、マスタ情報記憶部22を用いて、キーワードに関連するアイテムマスタレコード220を特定する。そして、仲介部213は、検索結果画面をユーザ端末10に出力する。この検索結果画面には、特定したアイテムマスタレコード220に記録された情報を含める。そして、ユーザは、検索結果画面において、所望のアイテムを指定する。この場合、仲介部213は、指定されたアイテムのマスタアイテムIDを取引対象として特定する。
【0099】
次に、管理サーバ20の制御部21は、レコメンド先候補の特定処理を実行する(ステップS702)。具体的には、制御部21の仲介部213は、レコメンド先検索画面をユーザ端末10に出力する。このレコメンド先検索画面には、所有物や希望物の取引種別の選択欄が含まれる。買取提案を行なう場合には、所有物を選択する。一方、販売提案を行なう場合には、希望物を選択する。取引種別「買取提案」が選択された場合には、仲介部213は、ユーザ情報記憶部23において、取引対象のマスタアイテムIDが記録された所有物管理レコード232を検索する。取引種別「販売提案」が選択された場合には、仲介部213は、ユーザ情報記憶部23において、取引対象のマスタアイテムIDが記録された希望物管理レコード233を検索する。そして、仲介部213は、検索結果画面を、ユーザ端末10に出力する。この検索結果画面には、検索された所有物管理レコード232、希望物管理レコード233の個別アイテムIDに関する情報を含める。
【0100】
ここで、レコメンド先検索画面において、キーワード以外の検索条件を設定してもよい。検索条件としては、ユーザ属性、登録時期、価格等、ユーザ情報記憶部23に記録されている情報を用いることができる。この場合には、設定された検索条件を満たすユーザ管理レコード230、所有物管理レコード232、希望物管理レコード233を用いて、個別アイテムIDを特定する。
【0101】
次に、管理サーバ20の制御部21は、レコメンド先の特定処理を実行する(ステップS703)。具体的には、ユーザ端末10において、取引対象の個別アイテムID(取引提案の対象アイテム)を特定した場合、制御部21の仲介部213は、所有物管理レコード232、希望物管理レコード233に関連付けられたユーザ管理レコード230を特定する。そして、仲介部213は、特定したユーザ管理レコード230のユーザIDをレコメンド先として特定する。
【0102】
次に、管理サーバ20の制御部21は、レコメンド先毎に、取引提案の送信処理を実行する(ステップS704)。具体的には、制御部21の仲介部213は、ユーザ管理レコード230のユーザの連絡先を特定する。そして、仲介部213は、ユーザの連絡先に、取引提案を行なう。この取引提案には、アイテムに関する情報及び価格の情報を含める。
【0103】
次に、管理サーバ20の制御部21は、レコメンド実績の記録処理を実行する(ステップS705)。具体的には、制御部21の仲介部213は、マスタ情報記憶部22において、利用されたマスタアイテムIDのアイテムマスタレコード220に、マスタ利用状況として、レコメンド先情報(個別アイテムID又はユーザID)を記録する。このレコメンド実績は、サービス提供者が、取引提案の事業者に対して利用量を請求する場合に用いられる。
【0104】
(取引提案処理)
次に、図11を用いて、取引提案処理を説明する。この処理も、定期的に実行される。
まず、管理サーバ20の制御部21は、希望物情報の取得処理を実行する(ステップS801)。具体的には、制御部21の仲介部213は、ユーザ情報記憶部23から、任意の希望物管理レコード233を取得する。
【0105】
次に、管理サーバ20の制御部21は、所有物情報とのマッチング処理を実行する(ステップS802)。具体的には、制御部21の仲介部213は、特定した希望物が記録された所有物管理レコード232を、ユーザ情報記憶部23から抽出する。次に、仲介部213は、希望物管理レコード233に記録された入手希望価格が、所有物管理レコード232に記録された提供希望価格よりも高いレコードを特定する。
【0106】
次に、管理サーバ20の制御部21は、取引候補があるかどうかについての判定処理を実行する(ステップS803)。具体的には、制御部21の仲介部213は、入手希望価格が、提供希望価格よりも高いレコードを特定できた場合には取引候補があると判定する。
【0107】
入手希望価格が提供希望価格よりも高いレコードを特定できず、取引候補がないと判定した場合(ステップS803において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、価格提案処理を実行する(ステップS804)。具体的には、制御部21の仲介部213は、所有物管理レコード232に記録された提供希望価格の統計値を算出する。そして、仲介部213は、ユーザ端末10の資産管理アプリケーションからのアクセスを受け付けた場合、ユーザ端末10に、希望物の統計値に関する情報を含めた資産情報画面を出力する。
【0108】
一方、取引候補があると判定した場合(ステップS803において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、所有物管理レコード232を順次処理対象として特定して、取引候補毎に、以下の処理を実行する。
【0109】
ここでは、まず、管理サーバ20の制御部21は、取引照会処理を実行する(ステップS805)。具体的には、制御部21の仲介部213は、所有物管理レコード232に関連付けられたユーザ管理レコード230のユーザID、及び希望物管理レコード233に関連付けられたユーザ管理レコード230のユーザの連絡先を特定する。そして、仲介部213は、両ユーザの連絡先に、取引提案を行なう。この取引提案には、アイテムに関する情報及び価格の情報を含める。
【0110】
次に、管理サーバ20の制御部21は、取引成立かどうかについての判定処理を実行する(ステップS806)。具体的には、制御部21の仲介部213は、所定期間内に、両ユーザから取引提案の応諾の連絡を受けた場合には、取引成立と判定する。一方、いずれかのユーザから取引提案の拒否の連絡を受けた場合や、所定期間内に返答がない場合には、仲介部213は、取引不成立と判定する。
【0111】
取引不成立と判定した場合(ステップS806において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、この取引候補についての処理を終了し、次の取引候補について、取引照会処理(ステップS805)を繰り返す。
【0112】
一方、取引成立と判定した場合(ステップS806において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、送金指示処理を実行する(ステップS807)。具体的には、制御部21の仲介部213は、希望物のユーザの連絡先に対して、サービス提供者への送金指示を行なう。送金には、口座振込、クレジット払い、電子マネーの送金等を用いることができる。
【0113】
そして、送金を受け取った管理サーバ20の制御部21は、配送指示処理を実行する(ステップS808)。具体的には、制御部21の仲介部213は、所有物の提供者の連絡先に対して、サービス提供者の住所に発送する指示を行なう。この場合、宛先ラベルには、サービス事業者の住所及び取引IDのみを設定しておく。所有物を買い取ったサービス事業者は、取引IDに基づいて、希望物のユーザの住所を、ユーザ情報記憶部23から取得し、この住所を印字した宛先ラベルを出力する。この場合、匿名配送を利用するようにしてもよい。この場合には、配送事業者に対して、配送元及び配送先に関する情報を提供し、配送元及び配送先が、それぞれ相手の住所等を知られないようにしておく。そして、配送物を転送する。仲介部213は、配送物の追跡情報において、配達完了情報を取得した場合、取引金額を提供者に送金する。
以上の処理を、取引候補毎に行なう。
【0114】
本実施形態によれば、以下のような効果を得ることができる。
(1)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、ユーザ入力時処理を実行する。これにより、ユーザは、所有物や希望物を登録することができる。この場合、ユーザが想定する価格を登録することができる。
【0115】
(2)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、検索処理を実行する(ステップS103)。類似登録があると判定した場合(ステップS104において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、確認画面の表示処理を実行する(ステップS105)。これにより、登録希望のアイテムについてアイテムマスタレコード220の有無を確認することができる。
【0116】
(3)本実施形態においては、既登録マスタ利用と判定した場合(ステップS106において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、ユーザ情報の登録処理を実行する(ステップS108)。これにより、アイテムマスタレコード220を用いて、所有物を登録することができる。
【0117】
(4)本実施形態においては、既登録マスタの利用なしと判定した場合(ステップS106において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、新規アイテムのマスタ登録処理を実行する(ステップS107)。また、類似登録がないと判定した場合(ステップS104において「NO」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、新規アイテムのマスタ登録処理を実行する(ステップS107)。これにより、アイテムマスタレコード220の登録を促進できる。
【0118】
(5)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、重複管理処理を実行する。これにより、状況に応じて、重複登録されたマスタデータが統合されるので、アイテムマスタレコード220の乱立を抑制できる。
【0119】
(6)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、資産化処理を実行する。これにより、アイテムマスタレコード220の登録を促進できる。特に、アイテムマスタレコード220のマスタ利用状況に応じてマスタ評価額が決まるので、利用されやすいアイテムマスタレコード220の登録を促進できる。
【0120】
(7)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、取引時処理を実行する。これにより、購入したアイテムを所有物として登録することができる。また、販売したアイテムを所有物から除くことができる。
【0121】
(8)本実施形態においては、取引成立があると判定した場合(ステップS502において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、約定情報に基づいて更新処理を実行する(ステップS503)。これにより、約定情報を用いて、取引想定価格(市場価値)を算出することができる。
【0122】
(9)本実施形態においては、板情報があると判定した場合(ステップS505において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、板情報に基づいて更新処理を実行する(ステップS506)。これにより、取引が成立していない場合にも、取引想定価格(市場価値)を予測することができる。
【0123】
(10)本実施形態においては、希望物価格があると判定した場合(ステップS508において「YES」の場合)、管理サーバ20の制御部21は、希望物価格に基づいて更新処理を実行する(ステップS509)。これにより、市場に物品がない場合にも、潜在的な価格に基づいて、取引想定価格(市場価値)を予測することができる。
【0124】
(11)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、所有物の評価処理を実行する。これにより、ユーザが所持する所有物の価値を、客観的に評価することができる。その結果、ユーザの所有物について、潜在的な総資産の見える化を行ない、取引促進を図ることができる。
【0125】
本実施形態では、マスタユーザが登録したマスタアイテムについても、ユーザの所有物として評価を行なう。これにより、利用状況が活発なアイテムマスタの価値を高めることにより、適切なアイテムマスタの登録を促進することができる。
【0126】
(12)本実施形態においては、管理サーバ20の制御部21は、レコメンド処理を実行する。これにより、マスタアイテムを利用して、所有物や希望物を登録したユーザに対して取引提案を行なうことができる。また、管理サーバ20の制御部21は、取引提案処理を実行する。これにより、潜在的に取引対象となる所有物と希望物とのマッチングにより、取引提案を行なうことができる。
【0127】
本実施形態は、以下のように変更して実施することができる。本実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、情報登録画面の表示処理(ステップS101)、アイテム情報の取得処理(ステップS102)を実行する。アイテム情報の取得は、ユーザの入力に限定されるものではない。例えば、金融資産(例えば投資商品や企業株式、金融機関の口座)に関して、金融機関や金融事業者等とのシステム連携でAPIにより情報(商品情報や保有残高)を取得してもよい。
【0128】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、利用状況に応じて価値の評価処理を実行する(ステップS301)。この場合、マスタ評価関数を用いて、マスタ利用状況に応じたマスタ評価額を算出する。アイテムマスタレコード220の評価方法は、マスタ利用状況を用いる場合に限定されない。例えば、更に、アイテムの取引想定価格を、マスタ評価関数の変数として用いてもよい。例えば、取引想定価格に応じて、マスタ評価額が高くなるマスタ評価関数を用いてもよい。
【0129】
また、マスタアイテムIDを利用したユーザIDを用いて、アイテムマスタレコード220を評価してもよい。例えば、多様なユーザが利用している場合には、マスタアイテムIDを利用したユーザID数を変数として、ユーザID数に応じて高くなるマスタ評価関数を用いてもよい。
【0130】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、統合処理を実行する(ステップS205)。ここで、統合元の個別アイテムIDと統合元の個別アイテムIDとを識別できるようにしてもよい。この場合には、統合履歴を所有物管理レコード232や希望物管理レコード233に記録する。
【0131】
・上記実施形態では、評価部212は、ユーザの資産を評価する処理を実行する。この評価部212は、アイテム状態に関連付けて、取引想定額を調整するための調整割合を記録した状態調整テーブルを保持する。これに代えて、アイテム状態をレベルに応じて分類し、同じアイテムを分類に応じて別アイテムとして扱ってもよい。例えば、アイテム状態を、状態1(新品、未使用)、状態2(未使用に近い)、状態3(目立つ傷なし)、状態4(傷あり)、状態5(全体的に悪い)等に分類する。そして、アイテムAについて、「新品、未使用」の場合には「アイテムA1」、「目立つ傷なし」の場合には「アイテムA3」のように、アイテム状態毎で別アイテムとして管理する。
【0132】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、約定情報、板情報、希望物価格を用いて、所有物の価値を算出する。所有物の価値の算出方法は.これに限定されるものではない。例えば、所定アイテムについて、約定情報、板情報、希望物価格のすべてを用いて、所有物の価値を算出してもよい。この場合には、所定アイテムについての約定情報、板情報、希望物価格に対して、その順番で重み付けを行なって、所有物の価値を算出する。
【0133】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、取引照会処理を実行する(ステップS805)。これに加えて、提供希望価格や入手希望価格を匿名で公開して、板情報として用いてもよい。
【0134】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21が、ユーザ情報の登録処理を実行する。この場合、ユーザ端末10の資産管理アプリケーションと、管理サーバ20の制御部21とが連係して処理を実行する。各処理を実行するハードウェアは、上記に限定されるものではない。
【0135】
・上記実施形態では、管理サーバ20の制御部21は、約定情報、板情報、希望物価格により、所有物の価値を算出する。ここで、他の要素を考慮して、価値を算出するようにしてもよい。
【0136】
例えば、類似アイテムの取引履歴を取得できる場合には、類似アイテムの価格を用いて、取引想定価格を算出するようにしてもよい。
また、所有物の取得年月日を、所有物管理レコード232に記録し、取得年月日からの経過日数に応じて、経年による価値の変動を評価するようにしてもよい。この場合、マスタ情報記憶部22に、各アイテムのライフ(寿命)を記録しておく。そして、経過日数とライフとの比率に応じて、取引想定価格を調整する。
【符号の説明】
【0137】
10…ユーザ端末、20…管理サーバ、21…制御部、211…登録部、212…評価部、213…仲介部、22…マスタ情報記憶部、23…ユーザ情報記憶部、24…学習結果記憶部、30…マーケットサイト。
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