(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159564
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】洗浄具
(51)【国際特許分類】
A47L 13/10 20060101AFI20231025BHJP
A47L 17/00 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
A47L13/10 E
A47L17/00 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069321
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000100850
【氏名又は名称】株式会社アイセン
(74)【代理人】
【識別番号】100154726
【弁理士】
【氏名又は名称】宮地 正浩
(72)【発明者】
【氏名】別府 正士
【テーマコード(参考)】
3B074
【Fターム(参考)】
3B074AA03
3B074AA08
3B074AB02
3B074BB01
(57)【要約】
【課題】水筒やコップ等の容器を洗浄する場合に、製造コストの低減を図りながら、洗浄し易く、効率よく汚れを落とすこと。
【解決手段】洗浄対象部位に接触させて洗浄する洗浄部2と、その洗浄部2を挟持自在な挟持部31を有する柄部3とが備えられ、洗浄部2は、基材となるスポンジ部21と、そのスポンジ部21の平坦な表面部と裏面部とに張り付けられた擦洗素材の擦洗部22とが備えられ、柄部3の挟持部31は、洗浄部2の表裏方向に対して直交する方向で、洗浄部2における表面部と裏面部との間の中間部23となるスポンジ部21を挟持することで、擦洗部22の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させている。
【選択図】
図7
【特許請求の範囲】
【請求項1】
洗浄対象部位に接触させて洗浄する洗浄部と、その洗浄部を挟持自在な挟持部を有する柄部とが備えられ、
前記洗浄部は、基材となるスポンジ部と、そのスポンジ部の平坦な表面部と裏面部とに張り付けられた擦洗素材の擦洗部とが備えられ、
前記柄部の挟持部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する方向で、洗浄部における表面部と裏面部との間の中間部となるスポンジ部を挟持することで、擦洗部の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させている洗浄具。
【請求項2】
前記柄部の挟持部は、スポンジ部の中間部を挟持した挟持状態において、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向に延びる姿勢でその長手方向の半分以上の部位を挟持している請求項1に記載の洗浄具。
【請求項3】
前記スポンジ部及び前記擦洗部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の短手方向での幅について、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向で挟持部にて挟持される基端側部位よりも挟持部にて挟持されない先端側部位の方が幅狭に設定されている請求項1に記載の洗浄具。
【請求項4】
前記柄部は、挟持部における一対の挟持作用部を有する二股状に形成され、
前記挟持部は、一対の挟持作用部にてスポンジ部の中間部を挟持した挟持状態において、一対の挟持作用部が洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向に延びる姿勢で備えられ、
前記スポンジ部及び前記擦洗部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の短手方向での幅について、挟持状態において、挟持作用部の延設方向において基端側部位よりも先端側部位の方が幅広に設定されている請求項1に記載の洗浄具。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、水筒(マグボトルを含む)、コップ、冷水筒、タンブラー、ポット等の容器の洗浄に用いられる洗浄具に関する。
【背景技術】
【0002】
このような洗浄具として、容器の底面部や側面部に接触させて清掃する清掃部と、その清掃部を支持する柄部とが備えられているものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
特許文献1に記載のものでは、柄部の先端部に挟持部が備えられ、その挟持部にて清掃部を挟持する状態で柄部の先端部に清掃部が取り付けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
水筒やコップ等の容器を洗浄するに当たり、その内壁面部が円弧状の湾曲面形状となっているので、洗浄部において容器の内壁面部を洗浄する部位の形状を内壁面部に合わせた形状とする方が洗浄し易く、効率よく汚れを落とし易い。
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載のものでは、洗浄部が、直方体形状のスポンジや板状のスポンジを複数枚重ねたものから構成されており、洗浄部において容器の内壁面部を洗浄する部位の形状がその内壁面部に合わせた形状(湾曲面形状)となっておらず、効率よく洗浄し難いものとなっている。
【0007】
そこで、洗浄部として、外形形状を容器の内壁面部の形状(湾曲面形状)に合わせた形状のものを製造することも考えられるが、直方体形状のスポンジ等に比べて、製造コストがかかる等の問題が生じる可能性がある。
【0008】
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、水筒やコップ等の容器を洗浄する場合に、製造コストの低減を図りながら、洗浄し易く、効率よく汚れを落とすことができる洗浄具を提供する点にある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の第1特徴構成は、洗浄対象部位に接触させて洗浄する洗浄部と、その洗浄部を挟持自在な挟持部を有する柄部とが備えられ、
前記洗浄部は、基材となるスポンジ部と、そのスポンジ部の平坦な表面部と裏面部とに張り付けられた擦洗素材の擦洗部とが備えられ、
前記柄部の挟持部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する方向で、洗浄部における表面部と裏面部との間の中間部となるスポンジ部を挟持することで、擦洗部の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させている点にある。
【0010】
本構成によれば、洗浄部のスポンジ部は、平坦な表面部と裏面部とを有するものであればよく、例えば、ブロック状や立方体形状とすることができるので、その製造コストがアップするのを防止することができる。しかも、柄部の挟持部にてスポンジ部を挟持することで、そのスポンジ部を内方側に変形させて、表面部の擦洗部と裏面部の擦洗部との間の距離を縮めて、擦洗部の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させているので、擦洗部の形状を容器の内壁面部の形状(湾曲面形状)に合わせた形状とすることができる。よって、容器の内壁面部に対して擦洗部を適切に接触させることができ、洗浄し易く、効率よく汚れを落とすことができる。
【0011】
本発明の第2特徴構成は、前記柄部の挟持部は、スポンジ部を挟持した挟持状態において、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向に延びる姿勢でその長手方向の半分以上の部位を挟持している点にある。
【0012】
本構成によれば、挟持部は、挟持状態において、洗浄部の長手方向に延びる姿勢でその長手方向の半分以上の部位を挟持しているので、洗浄部の長手方向において擦洗部の半分以上の部位を円弧状の湾曲面に形状変形させることができる。これにより、擦洗部において容器の内壁面部の形状(湾曲面形状)に合わせた形状となる部位の大きさが大きくなり、容器の内壁面部を効率よく且つ簡易に清浄することができる。
【0013】
本発明の第3特徴構成は、前記スポンジ部及び前記擦洗部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の短手方向での幅について、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向で挟持部にて挟持される基端側部位よりも挟持部にて挟持されない先端側部位の方が幅狭に設定されている点にある。
【0014】
洗浄部の長手方向で基端側部位は、挟持部にて挟持されるので、擦洗部の形状が円弧状の湾曲面に形状変形される。それに対して、洗浄部の長手方向で先端側部位は、挟持部にて挟持されないので、擦洗部の形状が円弧状の湾曲面に形状変形されない。よって、洗浄部の短手方向において、擦洗部の基端側部位の幅が形状変形に応じて小さくなるのに対して、擦洗部の先端側部位の幅は維持されるので、洗浄部の短手方向において、擦洗部の基端側部位よりも先端側部位が外側に突出することになる。このように先端側部位が突出した場合に、容器の内壁面部を擦洗部の基端側部位にて擦洗いしようとすると、擦洗部の先端側部位が邪魔になる等、洗浄し難くなる。
【0015】
そこで、本構成によれば、洗浄部の短手方向での幅について、擦洗部の基端側部位よりも擦洗部の先端側部位の方が幅狭に設定されているので、擦洗部の基端側部位よりも先端側部位が外側に突出することを防止できる。しかも、擦洗部の先端側部位は、形状変形されないので、例えば、形状変形された擦洗部の基端側部位にて容器の内壁面部を擦洗いしながら、形状変形されていない擦洗部の先端側部位にて容器の底面部を擦洗いすることができ、容器の底面部とその底面部に連続する内壁面部とを効率よく洗浄することができる。
【0016】
本発明の第4特徴構成は、前記柄部は、挟持部における一対の挟持作用部を有する二股状に形成され、
前記挟持部は、一対の挟持作用部にてスポンジ部の中間部を挟持した挟持状態において、一対の挟持作用部が洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の長手方向に延びる姿勢で備えられ、
前記スポンジ部及び前記擦洗部は、洗浄部の表裏方向に対して直交する洗浄部の短手方向での幅について、挟持状態において、挟持作用部の延設方向において基端側部位よりも先端側部位の方が幅広に設定されている点にある。
【0017】
挟持部は、一対の挟持作用部にてスポンジ部の中間部を挟持した挟持状態において、挟持作用部の先端側部位の方が基端側部位よりも挟持力が弱くなる傾向にあるので、挟持作用部の先端側部位において、スポンジ部の中間部を内方側に変形させる変形量が小さくなり、表面部の擦洗部と裏面部の擦洗部との間の距離を縮めることが難しく、擦洗部の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させ難くなる。
【0018】
そこで、本構成によれば、スポンジ部及び擦洗部は、洗浄部の短手方向での幅について、挟持作用部の延設方向において基端側部位よりも先端側部位の方が幅広に設定されているので、挟持作用部の先端側部位において、弱い挟持力でも一対の挟持作用部にて挟持することで、幅広のスポンジ部の中間部を内方側に変形させて、その変形量を十分確保することができる。よって、挟持作用部の先端側部位においても、表面部の擦洗部と裏面部の擦洗部との間の距離を縮めることができ、擦洗部の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
【
図8】第1実施形態洗浄具において洗浄部と柄部とを分解した斜視図
【
図11】第2実施形態の洗浄具において洗浄部と柄部とを分解した斜視図
【発明を実施するための形態】
【0020】
本発明に係る洗浄具の実施形態について図面に基づいて説明する。
〔第1実施形態〕
この洗浄具1は、
図1~
図6に示すように、水筒(マグボトルを含む)、コップ、冷水筒、タンブラー、ポット等の容器を洗浄するのに用いられている。洗浄具1は、洗浄対象部位に接触させて洗浄する洗浄部2と、その洗浄部2を挟持自在な挟持部31を有する柄部3とが備えられている。
【0021】
洗浄部2は、
図1~
図6に示すように、基材となるスポンジ部21と、そのスポンジ部21の平坦な表面部と裏面部とに配設された擦洗部22とが備えられている。スポンジ部21は、平坦な表面部及び裏面部を有するブロック状や立方体状に形成されている。スポンジ部21の表面部及び裏面部の両面部の全体には、接着剤や熱融着等により、洗浄対象部位に接触させて擦洗する擦洗部22が貼り付けられている。擦洗部22は、例えば、不織布や柔軟な立毛層部を有するブラシ部等の擦洗素材にて構成されている。
【0022】
このように、洗浄部2は、
図1~
図6に示すように、表面部及び裏面部の両面部が擦洗部22となっており、その表面部と裏面部との間の中間部23がスポンジ部21となっている。洗浄部2は、平面視において、
図5に示すように、柄部3の延設方向(
図5において左右方向)での長さがその延設方向に直交する方向(
図5において上下方向)での長さよりも長い細長形状に形成されており、柄部3の延設方向に沿う方向が洗浄部2の長手方向(
図5において左右方向)となっており、柄部3の延設方向に直交する方向が洗浄部2の短手方向(
図5において上下方向)となっている。
【0023】
柄部3は、
図7及び
図8に示すように、一対の棒状体32を有する二股状に形成されており、その棒状体32の先端側部位に挟持部31が備えられている。柄部3は、一対の棒状体32の先端側部位をお互いに接近する側に弾性変形させることで、挟持部31にて洗浄部2を挟持自在に構成されている。棒状体32は、弾性変形自在な素材(例えば、樹脂)にて構成されている。
【0024】
棒状体32の基端部には、
図7及び
図8に示すように、一対の棒状体32を湾曲させる状態で連結する湾曲連結部34が備えられている。
図9に示すように、一対の棒状体32は、湾曲連結部34における先端側端部が一番接近しており、それよりも先端側がお互いの距離を徐々に広げる末広がりの姿勢にて備えられている。
【0025】
一対の棒状体32の夫々における先端側部位には、
図8に示すように、お互いに対向する平面部が形成されており、その平面部が洗浄部2に対して挟持作用する一対の挟持作用部33として備えられている。挟持作用部33には、
図8及び
図9に示すように、お互いに接近する側に突出する突起部35が備えられている。突起部35は、棒状体32の延設方向に間隔を隔てて複数(例えば、2つ)備えられている。
【0026】
柄部3には、
図8及び
図9に示すように、一対の棒状体32に外嵌するリング部36が備えられている。リング部36は、一対の棒状体32に外嵌する状態で棒状体32の延設方向(
図9の矢印参照)に移動自在に備えられている。リング部36は、湾曲連結部34によって棒状体32の基端側への移動が規制されており、湾曲連結部34がリング部36の抜け止めとなっている。リング部36は、弾性変形自在な素材(例えば、樹脂)にて構成されている。
【0027】
この洗浄具1は、一対の挟持作用部33にて挟持可能な位置に洗浄部2を配置させた状態において、リング部36を棒状体32の先端側に移動させることで、
図7に示すように、一対の挟持作用部33をお互いに接近させて、一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持している。一対の挟持作用部33は、洗浄部2において、表面部と裏面部との擦洗部22の間の中間部23であるスポンジ部21を挟持している。これにより、
図1、
図2及び
図7に示すように、スポンジ部21(中間部23)を内方側に変形させて、表面部の擦洗部22と裏面部の擦洗部22との間の距離を縮めて、擦洗部22の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させている。
【0028】
挟持部31は、
図1及び
図2に示すように、一対の挟持作用部33にてスポンジ部21(中間部23)を挟持した挟持状態において、洗浄部2の長手方向(
図1及び
図2において左右方向)に延びる姿勢でその長手方向の半分以上の部位を挟持している。
図9を用いて説明を加えると、矢印に示すように、リング部36を棒状体32の先端側に移動させることで、一対の挟持作用部33をお互いに接近させて、一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持する。ちなみに、
図9では、洗浄部2について、左右方向に並ぶ状態で2つの形状のものを図示しているが、左側のものがこの第1実施形態における洗浄部2を示しており、右側のものが次の第2実施形態における洗浄部2を示している。
【0029】
図9に示すように、洗浄部2は、その洗浄部2の長手方向(
図9において上下方向)での全長の長さがB1となっている。一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持した場合に、挟持作用部33の先端部が点Aの位置になることから、挟持作用部33にて洗浄部2を挟持する長さがB2となる。このB2は、B1/2よりも大きくなるので、挟持状態において、洗浄部2の長手方向の半分以上の部位を一対の挟持作用部33にて挟持することになる。
【0030】
図9に示すように、一対の棒状体32の夫々における先端側部位には、その外方側に、リング部36と係合してリング部36を係止する係合部37が備えられている。係合部37は、外方側に突出する凸状に形成されており、棒状体32の延設方向に間隔を隔てて複数(例えば、6つ)備えられている。リング部36を棒状体32の先端側に移動させるに当たり、複数の係合部37のうち、どの係合部37に係合させるかを変更することで、リング部36を係止する位置を変更自在に構成されている。よって、リング部36を係止する位置を変更することで、洗浄部2の長手方向において、一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持する長さを変更自在に構成されている。
【0031】
洗浄部2(スポンジ部21及び擦洗部22)は、
図9に示すように、その短手方向(
図9において左右方向)での幅について、洗浄部2の長手方向(
図9において上下方向)で挟持部31にて挟持される基端側部位22aよりも挟持部31にて挟持されない先端側部位22bの方が幅狭に設定されている。
【0032】
これにより、
図1、
図2及び
図7に示すように、擦洗部22の基端側部位22aは、円弧状の湾曲面に形状変形させるのに対して、擦洗部22の先端側部位22bは、形状変形させていない。よって、洗浄具1にて容器を洗浄する場合に、例えば、形状変形された擦洗部22の基端側部位22aにて容器の内壁面部を擦洗いしながら、形状変形されていない擦洗部22の先端側部位22bにて容器の底面部を擦洗いすることができるので、容器の底面部とその底面部に連続する内壁面部とを一緒に効率よく洗浄することができる。
【0033】
この洗浄具1では、柄部3の挟持部31にて洗浄部2を挟持しているので、洗浄部2の劣化等により交換タイミングになると、洗浄部2を柄部3から取り外して、新しい洗浄部2を柄部3に付け替えることができる。このように、柄部3については、そのまま利用しながら、洗浄部2のみを交換することができる。
【0034】
〔第2実施形態〕
この第2実施形態は、第1実施形態における洗浄部2の別実施形態を示すものである。以下、
図9~
図11に基づいて、第2実施形態における洗浄部2を中心に説明し、その他の構成については第1実施形態と同様であるので、同符号を記す等により説明は省略する。
【0035】
第1実施形態では、
図9の左側に示すように、洗浄部2が、その短手方向(
図9において左右方向)での幅について、洗浄部2の長手方向(
図9において上下方向)で基端側部位22aよりも先端側部位22bの方が幅狭に設定されている。それに対して、第2実施形態では、
図11に示すように、洗浄部2が、基材となるスポンジ部41と、スポンジ部41の平坦な表面部と裏面部とに貼り付けられた擦洗部42とが備えられ、洗浄部2の表面部と裏面部との間の中間部43がスポンジ部41となっている。その洗浄部2は、
図9の右側に示すように、その短手方向(
図9において左右方向)での幅について、洗浄部2の長手方向(
図9において上下方向)で端部側部位42aよりも中間部位42bの方が幅広に設定されている。
【0036】
第2実施形態では、
図9の右側に示すように、洗浄部2の長手方向の端部側部位42aよりも中間部位42bの方が幅広に設定されているので、洗浄部2(スポンジ部21及び擦洗部22)は、一対の挟持作用部33にてスポンジ部21(中間部23)を挟持した挟持状態において、挟持作用部33の延設方向において基端側部位となる端部側部位42aよりも先端側部位となる中間部位42bの方が幅広となっている。
【0037】
これにより、
図10に示すように、挟持状態において、擦洗部42の中間部位42bを、擦洗部42の端部側部位42aよりも、その端部同士をより接近させることができ、挟持力が弱くなる傾向にある挟持作用部33の先端側部位となる擦洗部42の中間部位42bについて、擦洗部42の形状を円弧状の湾曲面に適切に形状変形させることができる。よって、挟持作用部33の基端側部位となる擦洗部42の端部側部位42aだけでなく、挟持作用部33の先端側部位となる擦洗部42の中間部位42bについても、擦洗部42の形状を円弧状の湾曲面に形状変形させることができる。
【0038】
この第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、
図10に示すように、一対の挟持作用部33にてスポンジ部21(中間部23)を挟持した挟持状態において、洗浄部2の長手方向に延びる姿勢でその長手方向の半分以上の部位を挟持している。
図9を用いて説明を加えると、矢印に示すように、リング部36を棒状体32の先端側に移動させることで、一対の挟持作用部33をお互いに接近させて、一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持する。ちなみに、
図9では、洗浄部2について、左右方向に並ぶ状態で2つの形状のものを図示しているが、左側のものが先の第1実施形態における洗浄部2を示しており、右側のものがこの第2実施形態における洗浄部2を示している。
【0039】
図9に示すように、洗浄部2は、その洗浄部2の長手方向(
図9において上下方向)での全長の長さがB1となっている。一対の挟持作用部33にて洗浄部2を挟持した場合に、挟持作用部33の先端部が点Aの位置になることから、挟持作用部33にて洗浄部2を挟持する長さがB2となる。このB2は、B1/2よりも大きくなるので、挟持状態において、洗浄部2の長手方向の半分以上の部位を一対の挟持作用部33にて挟持することになる。
【0040】
〔別実施形態〕
本発明の他の実施形態について説明する。尚、以下に説明する各実施形態の構成は、夫々単独で適用することに限らず、他の実施形態の構成と組み合わせて適用することも可能である。
【0041】
(1)洗浄部2について、第1実施形態では、
図9の左側に示すように、その短手方向での幅が洗浄部2の長手方向で基端側部位22aよりも先端側部位22bの方が幅狭に設定されているものを例示し、第2実施形態では、
図9の右側に示すように、その短手方向での幅が洗浄部2の長手方向で端部側部位42aよりも中間部位42bの方が幅広に設定されているものを例示した。
例えば、容器の形状や容器のどの部位を洗浄するか等の洗浄条件によって、第1実施形態における洗浄部2を使用したり、第2実施形態における洗浄部2を使用することができ、各種の洗浄条件に応じて、異なる形状の洗浄部2に付け替えて洗浄することもできる。
【0042】
(2)洗浄部2については、第1実施形態における洗浄部2、及び、第2実施形態における洗浄部2に限らず、その他各種の形状を適用することができる。
【0043】
(3)柄部3については、洗浄部2を挟持する挟持部31が備えられているものであればよく、第1実施形態にて示したものに限らず、その他各種の構成や形状を適用することができる。
【符号の説明】
【0044】
1 洗浄具
2 洗浄部
3 柄部
21 スポンジ部
22 擦洗部
31 挟持部
33 挟持作用部
41 スポンジ部
42 擦洗部