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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159624
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】給電装置
(51)【国際特許分類】
   H02J 7/00 20060101AFI20231025BHJP
   B60L 53/14 20190101ALI20231025BHJP
   B60L 53/30 20190101ALI20231025BHJP
【FI】
H02J7/00 301B
H02J7/00 P
B60L53/14
B60L53/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069435
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000171746
【氏名又は名称】株式会社ササキコーポレーション
(74)【代理人】
【識別番号】100086184
【弁理士】
【氏名又は名称】安原 正義
(74)【代理人】
【識別番号】100096389
【弁理士】
【氏名又は名称】金本 哲男
(74)【代理人】
【識別番号】100167634
【弁理士】
【氏名又は名称】扇田 尚紀
(72)【発明者】
【氏名】梅田 洵平
(72)【発明者】
【氏名】阿部 真也
(72)【発明者】
【氏名】土棟 志龍
(72)【発明者】
【氏名】宮地 駿
(72)【発明者】
【氏名】三浦 進
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA01
5G503BA01
5G503BB01
5G503FA03
5G503FA06
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125DD02
5H125FF14
(57)【要約】
【課題】
設置場所を容易に変更可能な給電装置を提供する。
【解決手段】
移動体A1が有する移動体側端子部材85に接触して移動体A1に給電する給電側端子部材42を有した給電装置Bであって、給電装置Bは移動体A1が乗り上がることができる載置部11と、載置部11に着脱自在に設けるとともに牽引車Aに連結可能な連結部Fと、を備えたことを特徴とする給電装置B。連結部Fは牽引車Aとの相対的な牽引角度を規制可能な旋回規制部105とを備えた。載置部11に着脱自在に設け、可搬型発電機Jを載置可能な荷台Gを備える。連結部Fは載置部11または荷台Gのいずれか一方に設ける。荷台Gは、載置部11の連結部F寄りに設ける。
【選択図】図1

【特許請求の範囲】
【請求項1】
移動体が有する移動体側端子部材に接触して前記移動体に給電する給電側端子部材を有した給電装置であって、
前記給電装置は前記移動体が乗り上がることができる載置部と、
前記載置部に着脱自在に設けるとともに牽引車に連結可能な連結部と、
を備えたことを特徴とする給電装置。
【請求項2】
前記連結部は前記牽引車との相対的な牽引角度を規制可能な旋回規制部と、
を備えたことを特徴とする請求項1に記載の給電装置。
【請求項3】
前記載置部に着脱自在に設け、物品を載置可能な荷台と、を備え、
前記連結部は前記載置部または前記荷台のいずれか一方に設ける、
ことを特徴とする請求項1又は2に記載の給電装置。
【請求項4】
前記載置部に着脱自在に設け、物品を載置可能な荷台と、を備え、
前記荷台は、前記連結部寄りに設けることを特徴とする請求項1又は2に記載の給電装置。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は給電装置に係る。詳細には、移動体に給電あるいは充電する給電装置に係る。
【背景技術】
【0002】
移動体と少なくとも充電装置とからなる移動体システムであって、充電装置に接続した給電部と、移動体に設置した受電部とを備え、移動体が駐機設備の所定位置に停止した時に、磁気結合により給電する磁束の方向がほぼ水平方向になるように給電部と受電部とが正対する移動体システムが提唱されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2003―061266号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の給電装置である充電装置は一度設置場所に設置すると、この後、容易に移動できない構成となっている。例えば、充電装置を他の場所に移動する場合に、荷役機械で持ち上げて他の場所に移動したり、人力で持ち上げて他の場所に移動させたりする必要がある。このため、特許文献1の充電装置を移動させるには、さらに別の装置を拡充させる費用がかさんだり、作業者に肉体的な負担がかかったりする。
【0005】
この発明は上記課題に着眼してなされたものであり、設置場所を容易に変更可能な給電装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
この発明は、
移動体が有する移動体側端子部材に接触して前記移動体に給電する給電側端子部材を有した給電装置であって、
前記給電装置は前記移動体が乗り上がることができる載置部と、
前記載置部に着脱自在に設けるとともに牽引車に連結可能な連結部と、
を備えたことを特徴とする給電装置、
に係る。
【0007】
この発明は、更に、
前記連結部は前記牽引車との相対的な牽引角度を規制可能な旋回規制部と、
を備えたことを特徴とする給電装置、
に係る。
【0008】
この発明は、更に、
前記載置部に着脱自在に設け、物品を載置可能な荷台と、を備え、
前記連結部は前記載置部または前記荷台のいずれか一方に設ける、
ことを特徴とする給電装置、
に係る。
【0009】
この発明は、更に、
前記載置部に着脱自在に設け、物品を載置可能な荷台と、を備え、
前記荷台は、前記連結部寄りに設ける
ことを特徴とする給電装置、
に係る。
【発明の効果】
【0010】
この発明は、設置場所を容易に変更可能な給電装置を提供する。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】この発明の実施例に係る給電装置に荷台と連結部を取り付け、車輪を接地状態にして、移動体によって牽引している状態の平面図である。
図2】この発明の実施例に係る給電装置に荷台と連結部を取り付け、車輪を接地状態にして、移動体によって牽引している状態の側面図である。
図3】この発明の実施例に係る給電装置に設けた車輪が接地状態の給電装置の正面図である。
図4】この発明の実施例に係る給電装置に荷台と連結部を取り付け、車輪が接地状態(実線であらわす)の背面図である。二点鎖線であらわす車輪部は非接地状態をあらわす。
図5】この発明の実施例に係る給電装置における給電部の拡大正面図である。第2アームが格納姿勢の状態をあらわす。保護カバーは、一部を切り欠いてあらわしている。
図6】この発明の実施例に係る給電装置における給電部の拡大正面図である。第2アームが格納姿勢の状態をあらわす。保護カバーは、一部を切り欠いてあらわしている。
図7】この発明の実施例に係る給電装置における給電部の拡大側面断面図である。第2アームが格納姿勢の状態をあらわす。
図8】この発明の実施例に係る給電装置に荷台と連結部を取り付け、移動体によって牽引している様子を示す拡大平面図である。給電装置と牽引車は、連結軸を軸に相対的に旋回方向(操舵方向)に屈折させ、規制部で屈折方向への移動を規制している様子を示す。
図9】この発明の実施例に係る給電装置に荷台と連結部を取り付け、荷台、連結部を拡大した要部拡大側面断面図である。
図10】この発明の実施例に係る給電装置に連結部を直接取り付け、移動体によって牽引している様子を示す一部拡大平面図である。給電装置と牽引車は、連結軸を軸に相対的に旋回方向(操舵方向)に屈折させて、規制部で屈折方向への移動を規制している様子を示す。
図11】この発明の実施例に係る給電装置に連結部を取り付け、連結部を拡大して断面した要部拡大断面図である。
図12】この発明の実施例に係る充電するための移動体を給電装置に給電状態にして、牽引するための移動体で牽引している状態の側面図である。給電装置は荷台と連結部を取り付け、車輪は接地状態である。給電側端子部材と移動体端子部材が接触した状態で、移動体を後方側(支柱部側)に移動させて移動体先端である側部が第1アームを揺動させてスイッチを操作した状態の側面をあらわす。電極カバーは露出状態であって、突出片によって更に露出側に向かって回動した状態をあらわす。第1アームは、移動体先端である側部に押されて揺動してスイッチを押し、付勢体が伸長した状態をあらわす。
図13】この発明の実施例に係る給電装置の作動をあらわすフロー図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
この発明の実施例に係る牽引車である移動体Aと、給電装置Bと、連結部Fと、荷台Gと、車輪部Hについて図面にしたがって説明する。
給電装置Bの給電に係る構成の概略を説明する。
給電装置Bは、充電するための移動体A1(移動体《牽引車》Aを充電する場合でもよい。)が進入可能な進入路12を一端側に有した載置部11と、移動体Aに給電作業を行う給電部Cと、載置部11の他端側に設けた支柱部21とからなる。
給電部Cは、支柱部21に回動自在に支持された第1アーム31と、同じく支柱部21に回動自在に支持され給電側端子部材42を設けた第2アーム41と、第2アーム41を第1アーム31側に回動する力を与える付勢体35と、第1アーム31が第2アーム41側への近接を規制する規制部33とを備えている。
34は、取付位置調整部である。取付位置調整部34は、第1アーム31に対する規制部33の取り付け位置を調整可能にする部位であり、規制部33の位置を変更することで、第1アーム31が第2アーム41側への近接する距離を規制することができる。
【0013】
載置部11は、給電装置Bに設ける。載置部11は、充電するための移動体A1が乗り上げることが可能である。
載置部11の一端側には充電するための移動体A1が給電側端子部材42に向かって進入する進入路12を有する。
充電するための移動体A1は、載置部11が有する進入路12から給電部Cに向かって進入するとともに載置部11に乗り上がり、やがて、充電するための移動体A1の受電部Dが給電部Cと接触することで給電状態になる。
受電部Dは、給電装置Bにおける給電部Cが有する給電側端子部材42と接触する移動体端子部材85を含む。
【0014】
載置部11は、平面視においてコ字状あるいはU字状に台状の載置台として設ける。載置部11のコ字状あるいはU字状の凹部中央部に給電部Cを配置する。開口された側の端部には、進入路12を形成する。充電するための移動体A1は進入路12から、載置部11に乗り上がることができる。走行部71が乗り上がる進入路12は載置部11の一端側である2か所に設けている。
コ字状あるいはU字状からなる載置部11には、給電状態の充電するための移動体A1の下方が開放された開放部Eを設ける。載置部11に周囲を覆われる開放部Eは、走行部71が接触する以外の個所は、充電するための移動体A1に対して下方に開放される。
開放部Eによって、給電装置Bを設置する際の接地面積を減少させることができる。接地面積の減少は、給電装置Bを設置面に設置する際に安定して接地させる機会を向上させる。実施例の場合、開放部Eによって、給電装置Bを設置する設置面と移動体Aの下方は遮蔽物がない状態となっている。
【0015】
載置部11である載置面間に充電するための移動体A1に向かって上方に突出した障害物等が有っても、載置面はこの障害物を跨いで避けるように、設置面に設置することができるので、設置面の状態に影響を受けることを減少させる。また、この障害物の高さは、載置部11に乗り上げた移動体が跨ぐことができる高さである、本体フレーム75の下方近傍に達する高さであってもよい。
開放部Eは必ずしも設置面と移動体の下方に遮蔽物がない状態とは限らない。開放部Eは互いの載置部11間において、設置面と直接接触する部分がなければ、開放部Eには、設置面に接地はしないが、移動体Aの進行方向左右それぞれの載置部11を繋ぐ連繋部材を有していてもよい。この場合、障害物を回避しながらも、連繋部材に給電装置Bの機能を拡張できる機材及び部材を取り付けることができ、有用である。
【0016】
充電するための移動体A1(移動体《牽引車》Aを充電する場合でもよい。)が給電状態での載置部11の充電するための移動体A1に対する前後方向の距離は、充電するための移動体A1の走行部71の軸距である前輪軸と後輪軸の距離より長く設ける。実施例の場合においては、載置部11の充電するための移動体A1に対する前後方向の距離は、走行部71の前後接地長より長く設けている。そのため、給電状態での走行部71の全ては、載置部11上に位置することが可能で、充電するための移動体A1は給電装置B上への安定した配置が可能である。
【0017】
充電するための移動体A1の走行部71を載置部11上に位置する構成とすることで、給電装置Bごと充電するための移動体A1を移動させることができる。
例えば、給電装置Bをクレーン装置等で釣り上げたり、給電装置Bの下方からリフト装置等で持ち上げたりすることで、充電するための移動体A1を別途支えることなく、給電装置Bと充電するための移動体A1とを一体的に移動させることが可能である。
【0018】
充電するための移動体A1が進入路12から給電部Cに向かう場合、充電するための移動体A1の受電部Dの位置及び向きと、給電部Cの位置及び向きとを合わせながら、互いに正対するように充電するための移動体A1を進入させる。すなわち、充電するための移動体A1は、本体フレーム75下部の進行方向に対する左右中央部に位置した受電部Dと第2アーム41の位置を合わせながら、第2アーム41の回動軸と交差する方向に後進で第2アーム41側に向かって載置部11に進入させ、さらに給電部Cである第2アーム41に向かって載置部11上を適正に移動させる必要がある。
【0019】
15は、ガイド板である。載置部11には、ガイド板15を設ける。ガイド板15は、矩形の板状部材からなる。ガイド板15は、載置部11に載置された充電するための移動体A1の進行方向に対する左右外側側部に、充電するための移動体A1の走行部71を挟んで対向させて一対それぞれ設ける。
ガイド板15は、それぞれの載置部11の進入路12に沿って、進入路12から給電部C側に向かって配置する。ガイド板15の上部は、載置部11の外側に向かって斜めに折り曲げられた折返し部16が設けられている。
【0020】
ガイド板15上部の折返し部16によって、ガイド板15に沿って移動する充電するための移動体A1が、強制的にガイド板15上に乗り上がろうとしても、折返し部16の傾斜に沿って滑るように下方に落下する。したがって、ガイド板15は、充電するための移動体A1を旋回不可能にさせるばかりでなく、ガイド板15の乗り越えも防止できる。また、図示するクローラを備えた走行部71のように、図示しない車輪が主体の走行部71より強力な接地駆動力を有していても、ガイド板15に沿いながら走行して折返し部16に乗り上がった走行部71は滑り落ちる。したがって、走行部71がガイド板15を乗り越えて載置部11から逸脱することを防止できる。
ガイド板15は、充電するための移動体A1の適正な載置部11への進入と、充電するための移動体A1を載置部11上の給電部C側に向かうように適正な移動をさせ、充電するための移動体A1を旋回不可能にさせる。
【0021】
互いのガイド板15の対向させた面の距離である対向距離は、一対の走行部71の全幅距離より僅かに大きく設けている。実施例では、ガイド板15の対向距離は、充電するための移動体A1に左右一対に設けた走行部71の全幅より、101~105%程度僅かに大きく設ける。この対向距離によって、進入路12から進入した充電するための移動体A1の受電部Dと給電部Cとの充電するための移動体A1に対する左右方向の位置を正確に合わせることができる。
ガイド板15の充電するための移動体A1に対する前後方向距離は、軸間距離より長く、進入路12から給電部C側に向かって連続的に設ける。すなわち、ガイド板15の長さは接地長よりも長い。ガイド板15の充電するための移動体A1の進行方向と平行向きの距離は、走行部71の前輪軸と後輪軸の軸間距離より長いとも言える。
【0022】
このようにすることで、受電部Dと給電部Cとの左右位置を合わせながら進入路12から進入した充電するための移動体A1は、進入後も走行部71をガイド板15で挟まれるように配置されているため、旋回することなく、ガイド板15に沿って給電部Cに向かうことができる。
充電するための移動体A1の進行方向と平行に配置したガイド板15の長さを走行部71に対して長く連続的に設けているので、装置部上を移動中の充電するための移動体A1が不意に旋回動作をしようとしても、ガイド板15によって旋回不可能に規制されている。すなわち、進入路12から進入した充電するための移動体A1は、給電部Cと受電部Dの進行方向左右に対する位置関係を維持することができる。
【0023】
それぞれのガイド板15の進入路12側には、進入路12から進入する充電するための移動体A1が、ガイド板15間に強制的に位置させる進入ガイド部14を設ける。進入ガイド部14は板状からなり、平面視で、給電部から進入路12側に向かって互いの幅が広くなるように設けている。進入ガイド部14によって、充電するための移動体A1の向きや位置が給電部Cに対してずれていても、操縦者や監視者が特別な操作をすることなく、進入ガイド部14に沿って走行することで充電するための移動体A1はガイド板15間に位置させることができ、給電部Cと受電部Dとの位置と向きの関係を合わせる、又は、維持することができる。
【0024】
進入路12には、スロープ13を設ける。スロープ13は載置部11の進入路12側に設け、一端側は充電するための移動体A1の進行方向に対し交差する左右に向けた水平軸18で、他端側が上下方向に回動旋回が可能に設ける。スロープ13は、凹凸があるような設置面でも、回動することで先端が設置面に接地して、充電するための移動体A1の載置部11への進入を補助できる。進入路12が設置面から浮き上がるような場合でも、スロープ13の他端側が設置面に接地できるので、給電装置Bの設置場所を限定しない。
【0025】
載置部11の下部には、設置面に接触可能に設けるとともに設置高さを調整可能なアジャスタ17を設ける。アジャスタ17は、載置部11の下面から上下方向に出没調整が可能である。
アジャスタ17は、載置部11の下方が凹凸等を有する不整地であっても、給電装置Bが傾いたり揺動したりすることを防いで、充電するための移動体A1が容易に載置部11に進入できる。
【0026】
この発明の給電装置Bは、充電するための移動体A1が給電装置Bの有する載置台の進入路12から後進して侵入し、給電可能な給電位置に接近することによって、給電側端子部材42が充電するための移動体A1に設ける移動体側端子部材85に接触して通電が可能になる。
より詳細には、給電装置Bは、自走する充電するための移動体A1が支柱部21に接近するにしたがって、給電側端子部材42を有する倒伏状態の第2アーム41が起立することによって起立状態となって、充電するための移動体A1に設ける移動体側端子部材85に接触して充電するための移動体A1に給電側端子部材42が給電する。なお、実施例における給電電力は直流であるものとして説明をする。
【0027】
移動体側端子部材85は、充電するための移動体A1の一端側である後方部の本体フレーム75の下部に配置する。移動体側端子部材85は平板状の伝導性部材で、面が下方に向くように設ける。また、移動体側端子部材85は、プラス電極とマイナス電極を一対設け、本体フレーム75の進行方向に対する左右中央部に、それぞれを左右並べて配置する。移動体側端子部材85のプラス電極とマイナス電極が、給電側端子部材42のプラス電極とマイナス電極のそれぞれを接触させることで給電が可能な状態になる。
【0028】
第1アーム31は、給電装置Bに、充電するための移動体A1の進行に伴って充電するための移動体A1に押されることで、充電するための移動体A1の進行方向に揺動可能に設ける。
第1アーム31は、上部を充電するための移動体A1に寄せるように斜め上方に向けられた長尺状の部材であって、一端側を回動支点軸32を支点にして、他端側である上部が前後に揺動するように支柱部21の下部に、回動自在に支持する。第1アーム31の揺動支点軸は、充電するための移動体A1の進行方向と交差する方向に向けている。
第1アーム31は、充電するための移動体A1の進行に伴って充電するための移動体A1に押されることで、充電するための移動体A1の進行方向に揺動可能である。
【0029】
第2アーム41は、長尺状の部材であって、一端側を支柱部21に支持し、他端側が上下動可能に設ける。実施例では、第2アーム41の一端側は、第1アーム31の一端側と同軸の回動支点軸32に設けているが、必ずしもこれに限定はしない。例えば、第2アーム41の一端側の回動支点軸32を、第1アーム31の一端側の支点軸と別な位置且つ平行に設けていてもよい。
第2アーム41の材質は絶縁体で構成され、第2アーム41の他端側先端部に設ける伝導性部材である給電側端子部材42に流れる電気が、第2アーム41を介して給電装置Bの他の部材(例えば、第1アーム31や支柱部21など)に伝わらないようにされている。実施例において、第2アーム41はプラスチック系樹脂で構成しているが、第2アーム41を構成する材質に限定はなく、絶縁の目的を達成できる絶縁体で構成されていればよい。
【0030】
第2アーム41は対を成すように2本設け、互いに平行に対をなすように配置する。第2アーム41は長尺方向をほぼ水平方向に向けて伏せた格納姿勢から、長尺方向を水平方向から起き上がった給電姿勢まで、回動支点軸32を軸にして他端側が上下回動する。なお、2本ある第2アーム41は、それぞれが独立して回動支点軸32周りに回動するとともに、第1アーム31と第2アーム41は、それぞれ独立して回動する。
第2アーム41は、第1アーム31に連動して揺動可能で、第1アーム31が充電するための移動体A1に押されることで充電するための移動体A1側に設ける移動体側端子部材85に近づくとともに移動体側端子部材85に接触可能な給電側端子部材42を有する。
【0031】
付勢体35は、第1アーム31に設ける。付勢体35は、第2アーム41を第1アーム31側に近接する方向に力を与える。
付勢体35は、第1アーム31の中間部と第2アーム41の中間部のそれぞれに架け渡すように設ける。実施例では付勢体35は、弾性体である引張りコイルバネを使用していて、常時、第1アーム31と第2アーム41のそれぞれの他端側が、互いに近接するように付勢力が働いている。付勢体35は、2つの第2アーム41のそれぞれに設ける。
【0032】
規制部33は、実施例では、五角形状の片部材で、第1アーム31の中間部の側部に設けている。規制部33の一辺が第2アーム41に接触することで、第1アーム31及び第2アーム41が互いに近接する方向への回動が規制される。規制部33は、付勢体35による第1アーム31と第2アーム41の過剰な近接を抑止するために設ける。
第1アーム31及び第2アーム41は予め決められた挟み角度以下にならず、互いの他端部の距離が定められた距離以下にならないように規制部33を設けている。これにより、第2アーム41が載置部11と平行に伏せた状態の格納姿勢のときにおいて、第1アーム31の下方への過剰な傾倒を防止できる。規制部33は取付位置調整部34によって第1アーム31に対する取付位置をずらすことが可能に設け、第1アーム31及び第2アーム41の挟み角度を適宜調整が可能にされている。取付位置調整部34によって第1アーム31を適正な姿勢にでき、第1アーム31と充電するための移動体A1との接触位置を適正にすることができる。
【0033】
規制部33は、第1アーム31と第2アーム41との挟み角を調整可能に設けているので、充電するための移動体A1が有する走行部71の摩耗(実施例に示す履帯の摩耗や、図示しない実施例であるタイヤ等の摩耗)によって上下する充電するための移動体A1の第1アーム31の接触位置を適正な位置に適宜調整が可能になっている。つまり、第1アーム31の同じ位置を充電するための移動体A1が押すことができるため、第2アーム41の起き上がるタイミングを、充電するための移動体A1の高さによらず同じにすることができる。
【0034】
支柱部21は、第1アーム31の支点側であり、載置台である給電装置Bに設ける載置部11に固定する。支柱部21は、充電するための移動体A1によって押されたり衝突されたりしても変形しない程度に、強固に上方に突出させて設ける。
支柱部21は、第1アーム31の充電するための移動体A1の進行に伴って押された方向への揺動を規制するとともに、第1アーム31を介して充電するための移動体A1の進行を強制的に止める。
支柱部21に対して回動自在な第1アーム31の他端側である上部は、充電するための移動体A1が進入路12から侵入して徐々に第1アーム31に近づいた後、充電するための移動体A1の先端である側部77が第1アーム31に接触する。さらに、充電するための移動体A1を支柱部21側に進行させて、第1アーム31が充電するための移動体A1の側部77に押されることで支柱部21側に揺動する。
第1アーム31が支柱部21側に揺動すると、第1アーム31は支柱部21に接触して、それ以上の揺動が規制される。そして、充電するための移動体A1は、第1アーム31を介した支柱部21によって、これ以上の進行が規制される。
【0035】
22は、スイッチである。スイッチ22は、給電装置Bの支柱部21の上部に設ける。スイッチ22は、充電するための移動体A1が第1アーム31を介して、支柱部21側に押すことで操作される。スイッチ22の操作有無の条件が、給電側端子部材42及び移動体側端子部材85を介して、充電するための移動体A1の蓄電装置であるバッテリ76に給電をするか否かの判定条件の一つとなっている。
スイッチ22は、第1アーム31の揺動によって操作可能に設け、給電部Cは該操作の完了と移動体側端子部材85と給電側端子部材42の接触が完了したことを条件にバッテリ76に給電を開始させる。
【0036】
給電側端子部材42について説明する。
給電側端子部材42は、充電するための移動体A1の下方に向かって露出可能な移動体側端子部材85に接触して充電するための移動体A1に給電する。
2本ある第2アーム41の他端側の先端部に給電側端子部材42をそれぞれ配置する。給電側端子部材42の一方はプラス電極であり、給電側端子部材42の他方はマイナス電極である。また、充電するための移動体A1側の受電側端子部材である移動体側端子部材85も、一対設け、移動体側端子部材85の一方はプラス電極であり、他方はマイナス電極となるように設ける。給電側端子部材42が取り付けられる第2アーム41は絶縁体で構成するため、給電側端子部材42に印加される電気が他の部材に漏電することはない。
【0037】
給電側端子部材42のプラス電極と移動体側端子部材85のプラス電極を接触させ、尚且つ、給電側端子部材42のマイナス電極と移動体側端子部材85のマイナス電極を接触させ、さらに、給電装置B側から直流の電圧をかけることで、充電するための移動体A1に設けた蓄電装置であるバッテリ76に給電し、充電させることができる。
【0038】
給電側端子部材42の移動体側端子部材85との接触面43は平面に設け、給電側端子部材42は接触面43が第2アーム41に対して、前後方向に傾斜揺動を可能にさせる端子用支点部44を設ける。端子用支点部44の軸方向は、第1アーム31及び第2アーム41の回動支点軸32と平行に設けている。第2アーム41が格納姿勢のときの接触面43は、上方且つやや第2アーム41の他端に向けて傾斜するように配置されている。
給電側端子部材42は第2アーム41側に向けて突出させた規制ピン46を設け、第2アーム41の他端側に設けた孔47内に配置する。規制ピン46は孔47内を移動可能に設け、給電側端子部材42の端子用支点部44周りの回動を、規制ピン46が孔47の縁に接触するまでの範囲内で回動するように規制する。
端子用支点部44は、第2アーム41は第1アーム31に対して揺動可能に設ける。
【0039】
45は、端子用付勢体である。端子用付勢体45は、給電側端子部材42に設ける。端子用付勢体45は、端子用支点部44周りに回動する給電側端子部材42を一方の方向に回動させる。実施例の場合、端子用付勢体45は接触面43が第2アーム41の他端側を向くように、端子用付勢体45を配置させている。実施例での端子用付勢体45は、板バネを用いて給電側端子部材42の少なくとも一辺に力を加えることによって、給電側端子部材42に回転力を与えているが、付勢体の形式は、例えば、コイルバネや巻きバネ等の弾性体であればよく、形式は問わない。
【0040】
給電装置Bが有する給電部Cの側方である第2アーム41の側方に突出片61を設ける。突出片61は給電装置Bの支柱部21側から充電するための移動体A1の前方に向けた先端に側面視で嘴状の突起部63を有した部材で、載置台である載置部11に固定されている。突出片61は、給電装置Bに固定するとともに給電側端子部材42より充電するための移動体A1側に向かって突出する。
実施例での突出片61は板状部材で形成され、第2アーム41に隣接した充電するための移動体A1の前進方向に対する左側に設けている。
【0041】
64は、傾斜部である。傾斜部64は、突出片61に、突出片61下部に至る充電するための移動体A1側の先端部から支柱部21側且つ下方に向かって傾斜させて設ける。
傾斜部64の上部は、側面視において、給電側端子部材42よりも充電するための移動体A1側に突出して配置され、突起部63の下部に至る。
突起部63の上部は、突出片61の上端から充電するための移動体A1の進入路12から支柱部21に向かう方向に向かうにつれて、徐々に下方に傾斜するように円弧状に設ける。
【0042】
突起部63の尖った先端から充電するための移動体A1の進入路12から支柱部21に向かう方向に向かうにつれて下方に円弧状に傾斜するように傾斜部64を設けている。この実施例では傾斜部64は円弧状からなる。そのため、傾斜部64を摺動する部材の動作は円滑となる。
傾斜部64は充電するための移動体A1の進入路12から支柱部21に向かう方向且つ下端に向かうにつれて、傾斜角度が徐々に垂直になるように設ける。突出片61の下部に位置した傾斜部64はほぼ垂直になるように設けている。実施例での傾斜部64は円弧状に湾曲させて設けているが、複数の直線部を組み合わせて構成してもよい。
【0043】
突出片61と第2アーム41との位置関係について説明する。
突出片61の突起部63及び傾斜部64は、第2アーム41の一端側から他端側に向かう方向であって、他端側の方向に向かってさらに延長させた位置に配置する。換言すれば、傾斜部64は、側面視において、給電側端子部材42よりも充電するための移動体A1側に突出して配置される。これによって、第2アーム41が格納姿勢から給電姿勢へ移行する前に、後述する充電するための移動体A1に配置する電極カバー81が閉鎖状態から露出状態に向かう回動を開始させることができる。また、上記した突出片61と第2アーム41との位置関係によって、第2アーム41の給電側端子部材42が充電するための移動体A1側に設ける移動体側端子部材85に向かうまでの間に、第2アーム41と電極カバー81が互いに干渉することを防ぐ。
【0044】
突出片61と充電するための移動体A1との位置関係について説明する。
突出片61は、充電するための移動体A1の電極カバー81に設けた後述する操作部82と、充電するための移動体A1の進行方向に対する幅方向の位置関係が一致している。さらに、突出片61の上端は充電するための移動体A1の本体フレーム75の下面より低くなるように設けている。この構成により、充電するための移動体A1が進入路12から載置台である載置部11に進入してきた際に、突出片61が本体フレーム75に干渉することなく、突起部63が操作部82に到達できる。さらに、充電するための移動体A1が進入に伴って、突起部63下部の傾斜部64に操作部82が押し当てられることよって、操作部82を下方に移動させる。つまり、突出片61と操作部82との接触によって、電極カバー81が閉鎖状態から露出状態になるように回動させることができる。
【0045】
給電時の突出片61と充電するための移動体A1との位置関係について説明する。
突出片61が有する突起部63から形成される傾斜部64の下部は、充電するための移動体A1が給電可能な状態である電極カバー81が完全な露出状態において、移動体側端子部材85よりも充電するための移動体A1の前進方向に対する前方に配置されている。つまり、側面視において、充電するための移動体A1が給電状態の移動体側端子部材85の前端は、傾斜部64の下部と充電するための移動体A1の前後方向と重なり合わない位置に配置される。これによって、操作部82を充電するための移動体A1の下方及び前方側に大きく移動させて電極カバー81を大きく開放させることができる。
【0046】
突出片61の分割構成について説明する。
突出片61は分割させて給電装置Bに固定させてもよい。実施例での突出片61は、操作部82を操作する突起部63を有した突出片本体611と、突出片本体611を給電装置Bに固定させるための突出片61の取付部62とに分割させている。突出片61の取付部62と突出片本体611は、互いを固定するためにボルト・ナットからなる締結部材で固定されている。
突出片61の取付部には長孔65を有していて、締結部材での締結位置を長孔65内で調整することで、突出片61の上端の高さ位置を調整が可能である。これにより、充電するための移動体A1が有する走行部71(実施例の場合はクローラ)の摩耗で、給電装置Bに対する本体フレーム75の相対高さが変化しても、突出片61本体の上下方向の位置を調整することで、突出片61を本体フレーム75に干渉させること無く、且つ、傾斜部64での操作部82操作を確実に行うことができる。
【0047】
51は、保護カバーである。保護カバー51は、第2アーム41の他端部の周囲を覆うように載置部11に設け、第2アーム41を移動体側端子部材85に向かって出没可能に設けるとともに第2アーム41が通過可能な切欠き部511を有する。
保護カバー51は、第2アーム41が格納姿勢のとき、第2アーム41の他端側及び給電側端子部材42の上部を覆う。保護カバー51は、第2アーム41が格納姿勢と給電姿勢との間の回動によって、第2アーム41の他端部及び給電側端子部材42が通過可能にする切欠き部511を上部に設けている。さらに、切欠き部511を覆うように遮蔽カバー52を設ける。遮蔽カバー52は可撓性部材且つ、不導体である非通電性質の材質を用いている。実施例ではゴム状の板を用いている。
【0048】
遮蔽カバー52は、格納姿勢の第2アーム41の長尺方向に沿う方向に、スリット521を設けている。スリット521は通常状態において閉じられていて、第2アーム41の回動によって、遮蔽カバー52を第2アーム41他端部及び給電側端子部材42が押し退けることで開き、保護カバー51から、第2アーム41他端部及び給電側端子部材42が出没可能にされている。また、遮蔽カバー52のスリット521は、遮蔽カバー52が互いに重なるように配置されていることで形成する。遮蔽カバー52及びスリット521によって、格納姿勢の第2アーム41の上方を覆うことで、給電側端子部材42への異物の付着を防止できる。遮蔽カバー52を重ねて形成したスリット521によって隙間がしっかりと閉じることができるので、異物が容易にスリット521を通過して遮蔽カバー52の下方に侵入しないようにされている。
【0049】
移動体(牽引車)Aおよび充電するための移動体A1について説明する。
移動体(牽引車)Aおよび充電するための移動体A1は、この実施例では自走式草刈機である。充電するための移動体A1は、遠隔操作を含む人為的操作であるか、自律的な制御による自立走行であるかは問わず、本発明に適用できる。
移動体(牽引車)Aおよび充電するための移動体A1は前後進行及び、前後進行に伴って左右への旋回進行が可能である。充電するための移動体A1は、本体フレーム75と、本体フレーム75の進行方向左右先端のそれぞれに走行部71を設ける。
【0050】
実施例の場合の走行部71は履帯を備えたクローラ装置からなり、左右旋回は左右の履帯の速度差によって、充電するための移動体A1が前後進行及び旋回動作を行う。走行部71は電動モーターで駆動輪72を駆動することによって、履帯を周回動作させて充電するための移動体A1を移動させる。
移動体は後進で給電部Cに接近するように進入する。走行部71は図示するクローラ装置によらず、複数の車輪(好ましくは4輪)を有した走行部71でもよい。
【0051】
クローラ装置の場合は、少なくとも駆動輪72及び遊動輪73を有し、さらに1つ以上の転輪74を有していてもよい。この発明の実施例では、駆動輪72及び遊動輪73及び転輪74のうちのいずれかであって、クローラ装置の接地長を形成する進行方向に対する後進側に位置するものを後輪、進行方向に対する前進側に位置するものを前輪と呼ぶことがある。
実施例では後方側に位置する転輪74を後輪と呼称し、前方側に位置する遊動輪73を前輪と呼称することがある。また、実施例では左右それぞれの後方側に配した駆動輪72にモータ(図示なし)を備え付け、バッテリ76からの電力によって回転駆動する。
【0052】
バッテリ76は、本体フレーム75上に設置する。バッテリ76は、電動モーターの電力源となる蓄電装置である。バッテリ76の電力を消費することによって電動モーターが回転駆動する。充電するための移動体A1の一端側である後方部の本体フレーム75の下部には、移動体側端子部材85を設け、給電装置Bに設けた給電側端子部材42が接触することでバッテリ76に給電が可能にされている。このように構成することで、充電するための移動体A1から蓄電装置であるバッテリ76を取り外さなくても、バッテリ76を充電することができる。
【0053】
電極カバー81は、充電するための移動体A1に、移動体側端子部材85の周囲である側方及び下方を囲うように設ける。電極カバー81は器型の箱状部材であり、充電するための移動体A1の他端側である前方側に回動支点83を配置し、回動自在に設ける。
電極カバー81は、移動体側端子部材85の周囲を覆って異物の侵入を阻止する閉鎖状態と移動体側端子部材85を露出させて給電側端子部材42との接続が可能な状態にさせる露出状態との間で位置変更が可能である。
電極カバー81は突出片61に操作されることによってカバーを閉鎖状態から露出状態に位置変更させる操作部82を備える。
【0054】
電極カバー81は、移動体側端子部材85の周囲を覆って異物に侵入を阻止する閉鎖状態と、移動体側端子部材85を露出させて、給電側端子部材42との接続が可能な状態にさせる露出状態との間で自由に位置を変更するように回動する。
閉鎖状態における電極カバー81の回動支点83と対になる反対側の側面である後側面のうち、内側の面は、露出状態に移行するにしたがって、徐々に充電するための移動体A1の上方に向かう。さらに、電極カバー81が露出状態に向かう回動方向の終端に達すると、内側の面は充電するための移動体A1の上方且つ後方に向かうように傾斜する。つまり、仮に電極カバー81内に異物等があったとしても、電極カバー81を露出状態に移行することによって、内側の面に沿って異物等が自重によって下方に落下することができる。
【0055】
電極カバー81は閉鎖状態から露出状態にすることによって、内側の面を傾斜させ異物等を重力に従って落下可能であるが、露出状態時の操作部82は、移動体側端子部材85に対して前方に位置している。露出状態時の操作部82は、電極カバー81の回動支点83より前方に位置するまで電極カバー81が回動するともいえる。このような位置関係とすることで、電極カバー81の内側の面を確実に傾斜させる。
【0056】
84は、弾性体である。弾性体84は、電極カバー81が閉鎖状態となる側に常時力を与える。弾性体84は、電極カバー81の回動支点83付近に設ける。実施例では弾性体84は、巻きバネを用いていて、回動支点83であるヒンジ部に巻きバネを組み込んだものを使用している。弾性体84は回動自在な電極カバー81を閉鎖状態側に回動するように、常時電極カバー81に力を与える。
【0057】
電極カバー81には、充電するための移動体A1の進行方向の後方側である一端側の端部に操作部82を設ける。操作部82は電極カバー81の進行方向に対する左右いずれかの側面から、進行方向に対する左右方向に突出させたピン状部材である。実施例での操作部82は、電極カバー81の進行方向に対する後方側且つ左側面から、進行方向に対する左側面に向かって突出させるように設ける。電極カバー81は操作部82を操作することによって、閉鎖状態から露出状態との間で回動させることができる。操作部82は、露出状態では、側面視において、給電状態の充電するための移動体A1が有する移動体側端子部材85に対する上下方向と重なり合わない位置に配置する。つまり、露出状態の操作部82は、移動体側端子部材85より充電するための移動体A1の前方側である他端側に位置する。
【0058】
閉鎖状態での操作部82は本体フレーム75の下面との間に間隔を設けて配置している。この間隔内に操作部82を操作する部材である突出片61を侵入させて、電極カバー81を閉鎖状態から露出状態にさせる。
電極カバー81の操作部82が配置される側の側面である後方面は、露出状態において下方に傾斜するように設け、異物の排出を容易にさせる。
【0059】
この発明の実施例の給電作業に関する作用・効果について、実際の作業に即して説明する。
充電するための移動体A1が、載置台である載置部11に積載されていない状態における、第2アーム41の格納姿勢について説明する。
充電するための移動体A1は載置部11に積載されていない状態では、第2アーム41は、自重によって下方に回動し格納姿勢を取っている。この時、給電側端子部材42の接触面43は、端子用付勢体45によって付勢を受けながら、上方且つやや水平方向に向けて傾斜するように配置されているので、接触面43上の異物は傾斜に沿って落下し、接触面43は清浄に保つことが可能である。
給電側端子部材42の上方は、保護カバー51及び遮蔽カバー52で覆っているので、上方からの異物が落下しても接触面43に付着させることがない。またスリット511が互いに重なり合うように設けているので、スリット511がめくれて隙間を作り、この隙間から異物が侵入する事を防ぐ。
【0060】
第1アーム31は、付勢体35によって第2アーム41に近接するよう力をかけられている。この時、規制部33によって、第1アーム31が第2アーム41側に倒れ切ってしまうことを規制されているので、第1アーム31は支柱部21に対して斜めに倒れた状態を維持できる。
充電するための移動体A1が給電装置Bに進入する前の状態では、充電するための移動体A1の電極カバー81は閉鎖状態である。第2アーム41は格納姿勢あるいは格納状態である。
【0061】
充電するための移動体A1の載置台である載置部11への進入について説明する。
充電するための移動体A1が、進入路12から載置台に進入し、徐々に支柱部21側に接近する。
充電するための移動体A1が給電装置Bの進入路12上に位置し、充電するための移動体A1が給電装置Bに進入途中の状態となる。充電するための移動体A1の電極カバー81は閉鎖状態である。第2アーム41は格納姿勢あるいは格納状態である。
【0062】
充電するための移動体A1は後進状態で進入路12に侵入し、支柱部21側に接近する。進入を続けると、やがて充電するための移動体A1の先端に位置する側部77が倒伏状態の第1アーム31の上部に接触する。
充電するための移動体A1が給電装置Bに後進させて進入を続けるにしたがって、操作部82が本体フレーム75の下方に位置する突出片61に向かって相対移動し、やがて操作部82と本体フレーム75の間に突起部63の先端が位置するとともに、この間に進入する。
【0063】
充電するための移動体A1が給電装置B上に進入し、給電部Cに向かって載置部11上を移動すると、第2アーム41は格納姿勢あるいは格納状態のまま、操作部82と本体フレーム75間に突出片61の突起部63が位置する。
充電するための移動体A1の電極カバー81は閉鎖状態であるときは、充電するための移動体A1の進行方向に対する左右のずれは、ガイド板15により規制され、充電するための移動体A1は給電部Cに向かって進行する。
【0064】
充電するための移動体A1が更に、給電装置Bの載置部11上を給電部Cに向かって移動すると、突出片61の傾斜部64によって充電するための移動体A1の電極カバー81を押し下げ、充電するための移動体A1が第1アーム31に接触し、充電するための移動体A1の電極カバー81は操作部82と本体フレーム75間に突出片61によって操作部82を操作して、露出側に向かって回動途中の状態となる。第2アーム41は格納姿勢あるいは格納状態である。
充電するための移動体A1先端である側部77が第1アーム31の上部に接触した状態のまま、さらに後進を続行すると、第1アーム31は、揺動支点軸を中心に支柱部21側に回動する。
さらに充電するための移動体A1を支柱部21側に移動させるに伴って、操作部82が突出片61の傾斜部64に沿って摺動しながら押し下げられることによって、電極カバー81は閉鎖状態から露出状態にする方向に回動する。
【0065】
更に、充電するための移動体A1が給電装置Bの給電部Cに向かって載置部11上を移動すると、突出片61の傾斜部64によって充電するための移動体A1の電極カバー81を更に押し下げ、且つ、充電するための移動体A1によって第1アーム31を後方に押して第2アーム41が浮き上がり、保護カバー51(遮蔽カバー52のスリット521)を通過する。
充電するための移動体A1の電極カバー81は、突出片61によって露出側に向かって回動途中の状態である。第1アーム31は充電するための移動体A1先端である側部77に押されて支柱部21側に揺動し、第2アーム41は第1アーム31に連動して給電姿勢側に向かって回動途中である。
【0066】
第1アーム31の回動を受け、第2アーム41は、付勢体35を介して格納姿勢から起き上がり動作を開始し、第2アーム41は第1アーム31の揺動に連動して徐々に起き上がる。
操作部82が傾斜部64の下端部に差し掛かると、第2アーム41は充電するための移動体A1によって支柱部21側に揺動する第1アーム31と連動して、起立するようにして給電姿勢に移行する。この時、電極カバー81は、傾斜部64の下端部によって操作部82を充電するための移動体A1の前進方向側に向けて操作されているので、第2アーム41の移動時に電極カバー81と干渉することがない。
【0067】
更に、充電するための移動体A1が給電装置B上を給電部Cに向かって移動すると、操作部が傾斜部64を摺動することによって充電するための移動体A1の電極カバー81を露出状態にする方向に更に押し下げ、充電するための移動体A1によって第1アーム31を後方である支柱部21側に押して第2アーム41が浮き上がり、給電側端子部材42が移動体端子部材(受電部D)に接触して給電姿勢となり、充電するための移動体A1の電極カバー81は、突出片61によって露出側に向かって回動し、露出状態となる。第1アーム31は充電するための移動体A1先端である側部77に押されて更に支柱側に揺動し、給電側端子部材42は移動体端子部材(図示せず)に接触した給電姿勢の状態をとる。ただし、充電するための移動体A1と給電装置Bの位置関係の状態では、給電は開始されない。
第2アーム41の起き上がり動作によって、第2アーム41の他端部及び給電側端子部材42は、保護カバー51のスリット511を押し退けて保護カバー51の上方に位置する。また、充電するための移動体A1の後進が進むことによって、移動体側端子部材85は給電側端子部材42の上方に位置し、やがて互いに接触することとなる。
【0068】
給電姿勢について説明する。
更に、充電するための移動体A1の後進が進み給電装置B上を移動すると、給電側端子部材42と移動体端子部材(図示せず)が接触した状態で、充電するための移動体A1を更に後方側(支柱部21側)に移動させて充電するための移動体A1先端である側部77が第1アーム31を揺動させてスイッチ22を操作した状態をとる。
電極カバー81は露出状態であって、突出片61によって更に露出側に向かって回動し、第1アーム31は、充電するための移動体A1先端である側部77に押されて揺動してスイッチ22を押し、付勢体35が伸長した状態をとる。付勢体35によって給電姿勢となった第2アーム41は、揺動を固定された状態でも第1アーム31が第2アームに対して単独で揺動できる。
第1アーム31を支柱部21側に回動することによって、第2アーム41を上方に回動させ、第2アーム41の給電側端子部材42が移動体側端子部材85に接触し、第2アーム41は給電姿勢になる。
【0069】
充電するための移動体A1を支柱部21側に移動させると、傾斜部64の下端部で操作部82を押されて、電極カバー81を回動方向終端部まで回動して露出状態にさせ同時に、第2アーム41が有する給電側端子部材42が移動体側端子部材85に接触し、給電可能な給電姿勢となる。
電極カバー81が回動方向終端部まで回動することによって、電極カバー81後方側の内側の面が傾斜するので、電極カバー81をひっくり返したようにすることができ、電極カバー81内に異物等があった場合は、内側の面に沿って下方に落下させることができる。したがって、電極カバー81内は、給電をするごとに清浄され、常時綺麗な状態を保つことができる。
【0070】
給電側端子部材42は、端子用支点部44周りに端子用付勢体45から回転力を付与されながら回動可能な構成なので、接触面43が移動体側端子部材85に面で接触させることを可能にしている。つまり、充電するための移動体A1が有する走行部71の摩耗(実施例に示す履帯の摩耗や、図示しない実施例であるタイヤ等の摩耗)によって、第2アーム41に対する移動体側端子部材85の上下方向の位置関係や前後の相対角度がずれたとしても、給電側端子部材42が端子用支点部44周りに回動することで、接触面43が移動体側端子部材85に接触する面積を確保できる。そして端子用付勢体45によって、この接触を確実に行うことができる。
【0071】
また、一対の第2アーム41はそれぞれが独立して回動可能であり、且つ、それぞれの第2アーム41に付勢体35によって上方側に力が加えられているので、充電するための移動体A1自体が給電装置Bに対して前後左右に傾斜していても、一対の給電側端子部材42と一対の移動体側端子部材85のそれぞれが互いに確実に接触できる。
【0072】
給電側端子部材42が移動体側端子部材85に接触したとしても、まだ給電は行われない。給電を開始するには、さらに、充電するための移動体A1によって第1アーム31を支柱部21側に揺動させる必要がある。充電するための移動体A1を、さらに支柱側に後進させると、第1アーム31が支柱部21側に回動する。この一方で、第2アーム41は、給電側端子部材42と移動体側端子部材85とが接触しているので回動はせず、第1アーム31と第2アーム41間に設けた付勢体35が伸長する。第1アーム31と共に移動する規制部33も第2アーム41から離れた状態になる。
【0073】
給電開始操作について説明する。
第1アーム31が回動し、第1アーム31が支柱部21に接触すると、第1アーム31はスイッチ22を操作する。給電装置Bが有する制御部(図示なし)は、スイッチ22を操作されたこと、及び、給電側端子部材42が移動体側端子部材85に接触(正確には、給電側端子部材42と移動体側端子部材85の互いのプラス電極と、給電側端子部材42と移動体側端子部材85の互いのマイナス電極の接触)を受けると、給電側端子部材42と移動体側端子部材85の導通確認工程を経て、給電に際し問題となる異常が無いと判断されると、充電するための移動体A1側の蓄電装置であるバッテリ76に給電される。なお、給電装置Bは、交流電源を直流電源に変換する変換装置(図示なし)、交流電源及び直流電源の監視・制御する制御部(図示なし)を介して、充電するための移動体A1に直流電源を供給し、充電するための移動体A1に給電する。
【0074】
給電終了から格納姿勢について説明する。
給電装置Bから充電するための移動体A1を移動させたい場合は、充電するための移動体A1を給電部Cから進入路12側に前進させる。第2アーム41を格納姿勢にするには、前述の給電開始に至る工程と逆の手順を辿る。充電するための移動体A1を前進させると、充電するための移動体A1が第1アーム31を支柱部21側に押さえつける力が無くなるので、第1アーム31は支柱部21との接触状態を解除される。つまり、第1アーム31によるスイッチ22の操作が解除されるので、この時点で、制御部は給電動作を終了させる。
【0075】
さらに、前進を進めると、第1アーム31が自重で倒れるように第2アーム41側に回動する。第1アーム31が倒れることによって、第1アーム31は付勢体35に引き寄せられるように、規制部33によって規制されるまで第2アーム41に近接する。充電するための移動体A1の前進によって、第1アーム31は下方からの支えが無くなるので、第2アーム41と共に自重で下方に回動する。
【0076】
第2アーム41は、格納姿勢に至る途中で保護カバー51のスリット511を通過し、給電側端子部材42が保護カバー51及び遮蔽カバー52の下方に位置した格納姿勢となる。
保護カバー51及び遮蔽カバー52によって、給電側端子部材42の上方を覆っているので、載置部11上を移動する充電するための移動体A1から異物が落下したとしても、容易に異物が給電側端子部材42に付着することがない。また、スリット521も重なり合わせて配置しているので、スリット521が開いて意図せず隙間を形成することがないので、異物がこの隙間から分け入って給電側端子部材42側に落下しない。
【0077】
また、給電側端子部材42の接触面43は、上方且つやや水平方向に向けて傾斜するように配置されているので、接触面43上の異物は傾斜に沿って落下させる。したがって、給電側端子部材42は給電後においても清浄に保つことができるので、次回使用するときもわざわざ異物を除去する作業は必要なく、異物の影響による給電不良を減少させた給電作業を行うことができる。
【0078】
電極カバー81の露出状態から閉鎖状態への移行について説明する。
給電装置Bから充電するための移動体A1を移動させたい場合は、充電するための移動体A1を前進させる。電極カバー81を露出状態から閉鎖状態にするには、前述の閉鎖状態から露出状態にする工程と逆の手順を辿る。
【0079】
電極カバー81の回動支点83には弾性体84を設けているので、傾斜部64による押し下げが無くなっても、自動的に露出状態から閉鎖状態に向かう方向に電極カバー81を回動させる。充電するための移動体A1を前進させるにしたがって、操作部82は傾斜部64及び突起部63を摺動しながら、上方に移動する。操作部82への傾斜部64及び突起部63の支えが無くなると、電極カバー81は完全に閉じた閉鎖状態になる。閉鎖状態での電極カバー81は、移動体側端子部材85を周囲の塵、ゴミ、障害物等の異物から保護し、確実な給電を保証する。
【0080】
載置部11には、車輪部Hを設ける。
車輪部Hは、車輪91、旋回軸92、基部93、水平軸である反転軸94、取付部95を備える。
車輪91は、載置部11に備える。車輪91は、地面に接地して転動可能である。車輪91は、水平軸周りに反転旋回することによって、載置部11を移動可能状態と設置状態とに行う切換動作が可能である。
【0081】
車輪91は、旋回軸92を備える。旋回軸92は、車輪91の向きを変更可能な鉛直側に向いた鉛直軸からなる。旋回軸92は、載置部11が有する載置面と交差する軸周りに旋回させる。
取付部95は、車輪91を取り付けるとともに反転軸94を設ける。
反転軸94は、水平軸からなる。反転軸94は、車輪91を地面に接地させた接地状態と車輪91を反転させて地面と非接地状態のいずれかに切換可能である。
水平軸である反転軸94によって、車輪部Hが接地状態の給電装置Bは、自由に移動可能な状態にできる。
【0082】
旋回軸92によって、車輪91の向きを変更して、移動可能となった給電装置Bの進行方向を変更可能にできる。車輪部Hは自在キャスターで構成され、車輪部Hが接地状態の給電装置Bは前後左右に方向を問わずに自由に移動が可能である。
車輪91の向きが自由に変更できるので、給電装置Bを牽引した牽引車Aがその場旋回を含む急旋回を行って、車輪91の回転軸の方向に給電装置Bが急激に振られたとしても、旋回軸92周りに車輪91が回動することで、車輪91が転動する向きを変更することが可能である。したがって、給電装置Bは牽引車Aが急旋回を伴う牽引動作をしても、牽引車Aへの追従走行が不能状態に陥らない。
【0083】
図1に図示するように、平面視、コ字状に設けた載置部11の左右それぞれの外側側方に基部93を設ける。基部93は、図1に図示するように、平面視コ字状に設けた部材であり、載置部11の進入路12近傍に設ける。
図2に図示するように、基部93のコ字状内に収めるように取付部95を配置する。基部93及び取付部95には反転軸94を挿入し、取付部95は反転軸94を軸に基部93に対して旋回自在である。取付部95に車輪91を取り付けることによって、車輪91は上下に反転可能に旋回動作ができる。実施例において反転軸94は、充電するための移動体A1の給電装置Bに対する進入方向と同じ方向に向いている。
【0084】
図3図4に図示するように、基部93の反転軸94の側部と、取付部95の反転軸94の両側側部の2か所に固定用孔97を設ける。基部93側の固定用孔97と、取付部95側のいずれかの固定用孔97を、互いに一致させて固定ピン96を挿入することで、取付部95の基部93に対する旋回動作を固定できる。すなわち、車輪91は上下に反転した際に、車輪91を地面に接地させた接地状態と、車輪91を反転させて地面と非接地状態のいずれかで固定することができる。
【0085】
この発明の実施例のように、車輪部Hを反転軸94で反転させる構成にしたので、接地状態と非接地状態との切換えに係る装置を増やすことなく、簡易な構成とすることができる。更に、給電装置Bに車輪部Hを設けることで、給電装置Bの設置場所を自由に変更することができるので、設置場所を容易に変更ができる。
【0086】
この発明の実施例の場合、接地状態の旋回軸92は載置部11の載置面と直交するように固定とこの維持がされるが、この例に限らない。
例えば、接地状態での旋回軸92は載置部11の載置面に対して、上方に向かうにしたがって、牽引車A側に近づくように傾斜してもよい。このように旋回軸92を傾斜させることによって、牽引時に牽引部が上方に持ち上げられて、給電装置Bが傾斜した状態で被牽引状態となっても、旋回軸92は地面に対して垂直状態となるので、車輪91の旋回動作に負荷がかからないので、給電装置Bの旋回走行の妨げにならない。
【0087】
反転軸94は、充電するための移動体A1の進入方向と同じ方向とすることには限定はなく、進入方向に対する交差する水平方向に向いていてもよい。
車輪部Hは、載置部11の進入路12近傍の外側側部に設けるものとして説明したが、載置部11のそれぞれ内側側部に配置してもよい。この場合、車輪部Hが給電装置Bの外側に突出しないので、給電装置Bが走行時に幅が狭い場所の通過や、走行に要する走行スペースが少なくて済むし、給電装置Bの設置場所の選定範囲を拡大できる。
【0088】
進入路12近傍に基部93があるので、車輪部Hも進入路12近傍に位置することとなり、進入路12側とは反対側の給電部C側に設けた後述する連結部Fと牽引車A側に設けた連結部F1で牽引、給電装置Bを牽引走行する際に走行が安定する。また、車輪91と給電装置B側に設けた連結部Fが接地した非牽引時に充電するための移動体A1が進入路12から進入しても、車輪91と給電部Cは十分な距離が有るため、給電装置Bはシーソー状態にならず、水平軸18によって回動するスロープ13の他端側が設置面に接触できる。したがって、車輪91が接地状態でも、充電するための移動体A1は給電装置Bの載置部11に容易に進入できる。車輪91を反転させて非接地状態にして載置部11下面を接地させることでも、充電するための移動体A1を載置部11に進入させることが可能であることは言うに及ばない。接地状態および非接地状態の車輪部Hは、進入路12および載置面上に位置しないので、充電するための移動体A1の載置部11への進入を妨げない。
給電装置B側の給電部C寄りである牽引車A側の連結部Fは、給電装置Bを牽引する牽引車Aの連結部F1よりも長く大きく設ける。連結部Fを長く設けるので、牽引車である移動体Aと連結した状態で、移動体Aと給電装置Bとの距離を確保できる。したがって、牽引車である移動体Aと連結した状態の給電装置Bが、牽引車Aの旋回動作に追従して旋回しようとするときに、牽引車Aと干渉するなどの不都合が生じない。連結部Fは、給電装置Bに着脱自在、または、給電装置Bに着脱自在な後述する荷台Gに着脱自在に設ける。連結部Fのさらなる詳細は後述する。
【0089】
Gは、荷台である。荷台Gは、平面視矩形状の部材である。荷台Gは、給電装置Bを牽引する移動体A寄り端部である、連結部Fに隣接して、載置部11の端部に設けられる支柱部21近傍に設ける。荷台Gには、物品Jを載置可能である。物品Jは、可搬型発電機とすることもできる。
荷台Gは、着脱部の両側部に位置する載置部11の間に固定可能に配置し、載置部11に着脱自在に設ける。
荷台Gは、移動体A寄り端部である、連結部Fに隣接して設けることができる。この場合、荷台Gは載置部11を連結する連結部F寄りに設けることとなる。そのため、荷台Gに、可搬型発電機Jを設置しても、進入路12から進入させ載置部11に載置する、充電するための移動体A1の、載置部11への進入の障害となることはない。また、荷台Gを牽引車である移動体A寄りの端部に設けるため、荷台G上に設置する可搬型発電機等の物体Jの大きさに制限は無くなる。載置部11に載置する充電するための移動体A1との重量バランスを取りやすくなる。牽引車としての移動体Aにより、給電装置Bを搬送するとき、重量物である可搬型発電機Jが連結部F近くにあった方が、牽引バランスに優れる。
111は第1着脱部、112は第2着脱部である。少なくとも第1着脱部111、第2着脱部112のいずれか一方を含む着脱部で、連結部Fを荷台Gまたは給電装置Bから脱着する脱着部、または、荷台Gを給電装置Bから脱着する脱着部を構成する。
図9に示すように、荷台Gの一端側は、着脱部である第1着脱部111が載置部11の端部の面と接した状態にして取り付ける。第1着脱部111に設けた2か所と、一方の載置部11の側面の1か所と、他方の載置部11の側面の1か所をボルト及びナットからなる締結部材122で締結している。
【0090】
第1着脱部は、進入路12側とは反対側の支柱部21近傍である給電装置Bの端部に設ける。第2着脱部112は、荷台Gの第1着脱部111と接する側とは反対側の端部に設ける。
第1着脱部111は、載置面である一方の載置部11と他方の載置部11の間に位置した支柱部21の基部の端部を下方に向けて突出させた部材である。この発明の実施例では、基部を板状部材123で構成し、端部を下方に折り曲げて形成している。この第1着脱部111に連結部Fを取り付けることで、給電装置Bは連結部Fを介して牽引車Aに連結され、牽引車Aで牽引することができる。他の実施例としては、支柱部21付近に荷台Gを別に設け、この荷台Gの支柱部21とは反対側の端部を給電装置Bの端部とし、ここに着脱部としての第2着脱部112を設けてもよい。
第2着脱部112は荷台Gの他端部を下方に向けて突出させた部材である。実施例の場合は、端部を下方に折り曲げて形成されている。そして、この第2着脱部112に連結部Fを取り付けることで、給電装置Bは荷台Gを備えつつ、連結部Fに連結した牽引車Aによって、牽引することができる。
【0091】
側面視における荷台Gの、第1着脱部111の着脱部の締結位置と、載置部11の締結位置とは、図12に図示する被給電の移動体A1が載置部11に侵入する進入方向と平行な方向に距離を離して締結している。このため、荷台Gは載置部11及び着脱部に対して、オーバーハングして配置されていたとしても、揺れ動くことなく強固に固定される。反対に、締結部材122での締結を解除すれば固定を解除することができ、荷台Gは給電装置Bに対して取り外しが可能となっている。
【0092】
荷台Gの下面は、給電装置Bの設置面から離間して配置されている。これにより、荷台Gは給電装置Bの設置面に影響を受けずに、荷台Gの上面に物品Jを載せることができる。
荷台Gの上面には、荷台Gの上面を囲うように配置した枠体121を設ける。枠体121は荷台Gの上面に置いた物品Jがずれ動いたり、荷台Gの上面上を動いて下方に落下したりすることを防ぐ。実施例での枠体121は、平面視においてコ字状部材であり、荷台G上面の給電する移動体Aの進入方向に対する左右両側に配置する。
【0093】
図4図8図9図12に示すように、枠体121は、調整部124によって、移動可能にされるとともに、移動の固定および解除が可能に設けていて、枠体121で囲まれた面積は自由に変更が可能である。調整部124は、荷台Gの上面から上方に向けて起立させ、枠体121の側部に隣接した移動体A1の進入方向に対する左右方向である横方向に長い長孔128を有した板状部材123で、枠体121を板状部材123に固定するためのノブボルトからなる締結部材126を有する。枠体121は調整部124の長孔内の任意の位置を選んで、締結部材126で枠体121を固定することで、使用者の所望する枠体121の囲い面積127に調整でき、調整部124は、枠体121によって規定される載置可能な面積である囲い面積127を変更可能に調整し得る。すなわち、枠体121は充電するための移動体A1の進入方向に対する左右方向に移動可能、且つ、移動した位置で固定を可能とすることで、荷台G上に載置できる面積を変更できるのである。実施例での締結部材126は板状部材123に4か所設け、それぞれの枠体121を前後2か所で板状部材123と固定可能に設けている。
【0094】
調整部124の板状部材123の端部には留め孔125を設ける。留め孔125は、荷台G上に載せ置いた物品Jが動かないように、物品J上及び物品J周囲に張り巡らせたロープやゴムバンド等の紐状体をこの孔を通して引っ掛けたり、結んだりすることができる。実施例において留め孔125は4箇所設け、それぞれ荷台Gの四隅近傍に配置している。
【0095】
給電装置B側に設けた連結部Fの第1着脱部111または第2着脱部112に着脱する部位には、差込部101を形成する。差込部101は、側面視において、上方側を開放した側面視コ字状の部位が形成されている。差込部101を第1着脱部111または第2着脱部112に下方から差し込むことで、連結部Fの第1着脱部111または第2着脱部112に対する前後移動が規制される。ここでの前後とは、進入路12に進入する移動体Aの進入方向と平行な方向、又は、給電装置B側に設けた連結部Fによって牽引する牽引方向のことを指す。牽引時の連結部Fは前後移動に大きく力が加わるので、差込部101は十分に強度を与えている。実施例での差込部101は、左右方向に幅を広げることで、強度を確保している。
第1着脱部111および第2着脱部112と差込部101には、ボルト・ナットまたはピン状部材からなる固定部材102を差し込むことにより、連結部Fが第1着脱部111および第2着脱部112に対して、上下及び左右に移動することを防止できる。
実施例での固定部材102は、第1着脱部111および第2着脱部112と差込部101に1か所設け、連結部Fと第1着脱部111、第2着脱部112のいずれか一方からなる着脱部とを固定する。連結部Fの牽引使用時において、大きく力がかかる方向は前後方向が多くを占め、上下及び左右方向に移動する力は前後方向に比べごく小さいものである。したがって実施例での固定部材102は1か所で十分強度が足りるのである。
【0096】
連結部Fは、給電装置Bの給電部C側に設ける。F1は、牽引車A側に設けた連結部である。連結部Fは、第1着脱部111または第2着脱部112に着脱自在に設けるとともに牽引車Aの連結部F1に連結可能である。
給電装置B側に設けた連結部Fは、給電部Cが有する支柱部21の近傍の給電装置Bの側方部に、載置部11に着脱自在に設ける。給電装置B側に設けた連結部Fは、牽引車A側に設けた連結部F1とで、牽引車である移動体A又は充電するための移動体A1との連結が可能で、給電装置Bを牽引走行させることができる。
給電装置B側に設けた連結部Fは、第1着脱部111または第2着脱部112に着脱自在にされ、載置部11または荷台Gのいずれか一方に設けることが可能である。
【0097】
連結部Fは、差込部101と、連結孔103と、規制部である旋回規制部105と、連結ピン106、を有する。
連結孔103は、牽引車である移動体Aの連結部F1を連結ピン106によって連結する。旋回規制部105は、牽引車である移動体Aと牽引される給電装置Bの連結角度を規制する。
旋回規制部105は、連結部Fの差込部101から離れた側に設ける。旋回規制部105は、連結孔103の近くに設ける。旋回規制部105は、牽引車である移動体Aの旋回によって発生する、移動体Aと連結体Fの屈曲角度の規制が容易となるとともに簡易に構成できる。なお、説明における屈曲角度は、牽引角度、連結角度、傾斜角度、相対角度ともいうことがある。
【0098】
差込部101には折返部16を形成する。この折返部16の面は、可能に突出させて形成された第1着脱部111および第2着脱部112の上部の板部材の下面に接することで、第1着脱部111または第2着脱部112に設けた連結部Fの連結孔103側が上下に回動しないように支える。
差込部101と折返部16によって、固定部材102による固定は1か所でも、連結部Fは第1着脱部111または第2着脱部112に一体的に固定できるとともに、牽引時の前後方向への負荷に対しても十分に足りる。また、固定部材102による固定は1か所であるので、着脱に際しても容易に行うことが可能である。連結部Fは、任意で給電装置Bまたは荷台Gに着脱することができるため、給電装置Bを使用者が望む形態に容易に変更することができる。
【0099】
連結孔103には、牽引車である移動体A側に設けた連結部F1の連結孔104と前後左右の位置を一致させ、連結ピン106を挿入することによって、給電装置Bと牽引車である移動体Aとを連結する。給電装置Bは牽引車である移動体Aに対して連結ピン106を軸にして、進行方向に対する左右方向に傾斜揺動が自在である。また牽引車である移動体A側の連結孔104は、給電装置B側に設けた連結部Fの連結孔103に対して径を大きく設けているので、給電装置Bと牽引車である移動体Aとが上下方向に対しても互いに傾斜揺動が自在である。これによって、通常の左右方向への旋回を伴った牽引動作はもちろんのこと、上下方向の起伏を有する面上を走行しても、地面に追従しながら先行する牽引車である移動体Aにも追従することができる。
【0100】
規制部である旋回規制部105は、連結部Fに設ける。旋回規制部105は、牽引車Aとの相対的な牽引角度を規制可能である。
規制部である旋回規制部105は、牽引車である移動体Aと連結部Fが連結された際に、牽引車である移動体A側に設けた連結部F1に設けた当接面107に接触することによって、牽引車である移動体Aと連結部F1との平面視における相対的な傾斜角度である連結角度を規制する。
牽引車である移動体Aは、移動体Aと給電装置Bが平行に配置された直進状態から、連結角度を規制される位置までの間で、進行方向に対する左右それぞれに旋回が可能である。規制部105は、給電装置Bと移動体Aとの相対角度が過剰に付きすぎることで生じる互いの干渉を防ぐことができる。
【0101】
牽引状態の給電装置Bが旋回中に規制部105による相対角度の規制を受けると、牽引車である移動体Aの当接面107が規制部105を旋回方向とは逆に押圧することになる。すなわち、給電装置Bの連結部Fが旋回方向に対して外側に向かう方向に押され、給電装置Bが進行方向に対して左右方向に振られることとなる。この時に、垂直軸周りに旋回自在な車輪91を有する車輪部Hによって、左右方向に振られる他方向に車輪91が向くので、給電装置Bは牽引車である移動体Aとの干渉を回避しながらも、牽引車である移動体Aに追従して牽引される。
【0102】
牽引は、第1の移動体を牽引車とした移動体Aによって空載状態の給電装置Bを牽引してもよいし、第1の移動体を充電するための移動体A1として給電可能位置の載置部11上に積載した状態の給電装置Bを第2の移動体を牽引車とした移動体Aによって牽引してもよい。
給電装置Bに取り付けた荷台Gに物品Jである可搬型発電機を一体的に付属させることで、牽引車である移動体Aで牽引走行と同時に給電装置Bに電力を供給して、給電可能位置に積載した充電するための移動体A1に給電しながら牽引走行させることもできる。
【0103】
Jは、可搬型発電機である。Kは、給電制御部である。
可搬型発電機Jは、給電装置Bに固定された荷台Gに載置し、固定する。そのため、可搬型発電機Jは給電装置Bと一体的になり、給電装置Bごと移動が可能である。
131は、接続コードである。接続コード131は、可搬型発電機である物体Jと給電制御部K、または、商用交流電源の電源取出部と給電制御部Kを接続する。
【0104】
可搬型発電機Jは、給電制御部Kに交流電源を出力する。
給電制御部Kは、交流電源を獲得した後に、給電側端子部材42に直流電源を供給するために直流電力に変換する。
給電制御部Kは交流電源を獲得して、直流電流に変換後、受電部Dを給電装置Bの給電部Cに接触させた被給電側である充電するための移動体A1に電力(直流電源)を供給する。
給電制御部Kは、受電部Dの移動体端子部材85が、給電部Cの給電側端子部材42に接触し、さらに、充電するために、給電側端子部材42の近傍に設けたスイッチ22を移動体A1によって操作された後に給電動作を開始する。
【0105】
給電動作には、充電するための移動体A1が有する蓄電装置であるバッテリ76に充電電流である給電電流より小さい電流によって蓄電装置であるバッテリ76を検査する検査電流を印加させる導通確認工程を含む。
【0106】
給電制御部Kが獲得する電源は交流電源であればよく、商用の交流電源や可搬型発電機Jで発生させた交流電源の内、いずれか1つを択一的に選択することで給電に用いる電力を確保する。この発明の実施例で説明する商用交流電源や可搬型発電機Jで発生させる交流電源は、単相交流であって、100~240Vを用いる。可搬型発電機Jは内燃機関によって発生させた動力で電力を発生させるものである。
電源の確保を、商用交流電源と可搬型発電機Jでの発生電源との2系統から選択できるので、商用交流電源を確保できる環境では商用交流電源を給電制御部Kに接続コード131で接続して、充電するための移動体A1に電力(直流電源)を供給することができる。他方、商用交流電源が確保できない環境では、可搬型発電機Jで発生させた電力を給電制御部Kに接続コード131で接続して、充電するための移動体A1に電力(直流電源)を供給することができる。
【0107】
図13に図示する給電制御フロー図について、説明する。
S1では、交流電源を確保した給電制御部Kは、スイッチ22が押されているか否かを判断する。すなわち、充電するための移動体A1が可搬型発電機Jに進入後、給電可能な指定位置に位置しているか否かを判断する。
【0108】
S1で、スイッチ22が押されていると判断される場合、指定位置に位置しているものと判断し、S2で、後述の充電電流に対して微弱な電流である検査電流を給電部Cに付加する。本発明の給電装置Bは、充電するための移動体A1が指定位置に位置した時点で、すでに充電するための移動体A1の受電部Dに給電部Cが接続されている。
スイッチ22が押されていない場合は、再度、S1に戻り、スイッチ22の押下の検出処理を繰り返す。
【0109】
S2で、検査電流を給電部Cに付加すると、S3では、給電制御部Kは、検査電流の付加によって、検知された電圧が予め設定された電圧の範囲内であるか判断する。すなわち、給電部Cに接続した受電部Dに連絡する蓄電装置であるバッテリ76が予め設定された電圧範囲内であるかどうかを判断する。
【0110】
S3で、給電制御部Kは、検査電流の付加によって、検知された電圧が予め設定された電圧の範囲内であるか判断し、給電制御部Kは、検出された蓄電装置であるバッテリ76の電圧が設定された範囲内である場合は、S4で、蓄電装置であるバッテリ76を充電可能な電流である充電電流を給電部Cに付加する。受電部Dを介して給電部Cに接続した蓄電装置であるバッテリ76は電力を受領することで充電を行う。
【0111】
S3で、給電制御部Kが検出された蓄電装置であるバッテリ76の電圧が設定された範囲内ではないと判断した場合は、エラー処理を行い、給電に係る処理を終了する。
この発明の実施例での、蓄電装置であるバッテリ76の電圧が設定された範囲内ではないと判定される事例として、蓄電装置であるバッテリ76の過放電及び過充電によるもの、及び、給電部Cと受電部Dの接続不良、等によって、蓄電装置であるバッテリ76が正常な範囲の電圧を検収できなかった場合が挙げられる。
【0112】
S4で、充電電流を給電部Cに付加すると、S5では、給電制御部Kは、蓄電装置であるバッテリ76の充電が進んで、蓄電装置であるバッテリ76が予め設定された既定の電圧以上であるか否かを判断する。
S5で判断して、既定の電圧に満たない場合は、充電電流を給電部Cへの付加を継続する。既定の電圧以上である場合は、S6で、充電電流を徐々に低下させる処理を給電制御部Kが行う。
【0113】
S6で、充電電流を徐々に低下させる処理を給電制御部Kが行った後、S7では、給電制御部Kは徐々に低下する充電電流が規定値以下に低下したか否かを判断する。
S7で、給電制御部Kは徐々に低下する充電電流が規定値以下に低下したと判断した場合は、S8で充電が完了したものとして処理を行い、給電作業を終了させる。
対して、S7で、給電制御部Kは徐々に低下する充電電流が規定値以下に満たないと判断すると、充電電流を低下させる処理を繰り返す。
【0114】
上記の制御フローは、可搬型発電機Jを給電制御部Kに接続した時のみならず、給電制御部Kが商用電力獲得したときにも適用される。
【符号の説明】
【0115】
A 移動体(牽引車)
A1 充電するための移動体
B 給電装置
F 連結部
G 荷台
11 載置部
42 給電側端子部材
85 移動体側端子部材
91 車輪
92 旋回軸
105 旋回規制部

図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13