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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159649
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】画像取得装置および画像取得方法
(51)【国際特許分類】
   G06T 7/70 20170101AFI20231025BHJP
   G06T 3/00 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
G06T7/70 Z
G06T3/00 780
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069481
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000207551
【氏名又は名称】株式会社SCREENホールディングス
(74)【代理人】
【識別番号】100110847
【弁理士】
【氏名又は名称】松阪 正弘
(74)【代理人】
【識別番号】100136526
【弁理士】
【氏名又は名称】田中 勉
(74)【代理人】
【識別番号】100136755
【弁理士】
【氏名又は名称】井田 正道
(72)【発明者】
【氏名】安田 拓矢
【テーマコード(参考)】
5B057
5L096
【Fターム(参考)】
5B057CA12
5B057CB12
5B057CC01
5B057CD02
5B057CD03
5B057CE10
5B057DA16
5B057DB02
5L096DA01
5L096EA14
5L096EA39
5L096FA67
5L096FA69
5L096FA77
5L096GA51
5L096JA03
5L096JA09
(57)【要約】
【課題】複数の撮像画像を精度よく結合する。
【解決手段】画像取得装置では、対象物上の所定領域を分割した複数の分割領域をそれぞれ示すとともに、互いに隣接する分割領域を示す各画像ペア72において部分的に重なる重複領域73が設けられる、複数の撮像画像71が取得される。各画像ペア72の重複領域73において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップ74を生成することにより、各画像ペア72における相対的な位置ずれ量が特定される。類似度マップ74において方向性が生じている画像ペア72を特定画像ペア72として、特定画像ペア72の重みを他の画像ペア72よりも小さくしつつ、複数の撮像画像71に含まれる複数の画像ペア72における位置ずれ量に基づいて、複数の撮像画像71の結合位置が決定される。これにより、複数の撮像画像71を精度よく結合することができる。
【選択図】図6B
【特許請求の範囲】
【請求項1】
対象物の画像を取得する画像取得装置であって、
対象物上の所定領域を分割した複数の分割領域をそれぞれ示すとともに、互いに隣接する分割領域を示す各画像ペアにおいて部分的に重なる重複領域が設けられる、複数の撮像画像を取得する撮像画像取得部と、
前記各画像ペアの前記重複領域において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップを生成することにより、前記各画像ペアにおける相対的な位置ずれ量を特定する位置ずれ量特定部と、
前記類似度マップにおいて方向性が生じている画像ペアを特定画像ペアとして、前記特定画像ペアの重みを他の画像ペアよりも小さくしつつ、前記複数の撮像画像に含まれる複数の画像ペアにおける位置ずれ量に基づいて、前記複数の撮像画像の結合位置を決定する結合位置決定部と、
前記結合位置に従って前記複数の撮像画像を結合し、結合画像を生成する結合画像生成部と、
を備えることを特徴とする画像取得装置。
【請求項2】
請求項1に記載の画像取得装置であって、
前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペアの前記類似度マップの方向性の強さを示す評価値を取得し、
前記結合位置決定部が、前記特定画像ペアの重みを、前記評価値を用いて決定することを特徴とする画像取得装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の画像取得装置であって、
前記位置ずれ量特定部が、前記各画像ペアの前記類似度マップに対して方向性の有無を判定する判定処理を実行することを特徴とする画像取得装置。
【請求項4】
請求項3に記載の画像取得装置であって、
所定の画像ペアに対して、前記画像ペアが示す対象物上の領域に基づいて前記類似度マップの方向性の予定角度が予め設定されており、
前記位置ずれ量特定部が、前記画像ペアに対して前記予定角度およびその近傍の角度に関してのみ前記判定処理を実行することを特徴とする画像取得装置。
【請求項5】
請求項3に記載の画像取得装置であって、
前記複数の画像ペアにおいて、特定画像ペア候補が対象物上の領域に基づいて予め決定されており、
前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペア候補に対してのみ前記判定処理を実行することを特徴とする画像取得装置。
【請求項6】
請求項1または2に記載の画像取得装置であって、
前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペアの前記類似度マップの方向性の向きを示すマップ角度を取得することを特徴とする画像取得装置。
【請求項7】
請求項6に記載の画像取得装置であって、
所定の画像ペアに対して、前記画像ペアが示す対象物上の領域に基づいて前記類似度マップの方向性の予定角度が予め設定されており、
前記結合位置決定部が、前記画像ペアの重みを、前記マップ角度と前記予定角度との差に基づいて決定することを特徴とする画像取得装置。
【請求項8】
対象物の画像を取得する画像取得方法であって、
a)対象物上の所定領域を分割した複数の分割領域をそれぞれ示すとともに、互いに隣接する分割領域を示す各画像ペアにおいて部分的に重なる重複領域が設けられる、複数の撮像画像を取得する工程と、
b)前記各画像ペアの前記重複領域において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップを生成することにより、前記各画像ペアにおける相対的な位置ずれ量を特定する工程と、
c)前記類似度マップにおいて方向性が生じている画像ペアを特定画像ペアとして、前記特定画像ペアの重みを他の画像ペアよりも小さくしつつ、前記複数の撮像画像に含まれる複数の画像ペアにおける位置ずれ量に基づいて、前記複数の撮像画像の結合位置を決定する工程と、
d)前記結合位置に従って前記複数の撮像画像を結合し、結合画像を生成する工程と、
を備えることを特徴とする画像取得方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、画像取得装置および画像取得方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、対象物を異なる位置で複数回に分けて撮像し、画像処理により1枚の画像に合成する手法が知られている。例えば、特許文献1では、隣接する撮像画像にオーバーラップ領域をもたせて複数枚の撮像画像が撮像される。隣接する撮像画像間で対応点ペアがオーバーラップ領域に設定され、対応点ペア等に基づいて撮像画像間の相対的な位置ずれ量が算出される。算出した位置ずれ量に基づいて撮像画像間の相対的な位置ずれを補正して繋ぎ合わせることにより1枚の広視野画像が生成される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】国際公開第2019/053839号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
例えば、画像取得の対象物が容器に入っている場合に、上記のように、互いに隣接する撮像画像に重複領域(オーバーラップ領域)を設けて複数の撮像画像を取得すると、重複領域において容器の縁が映り込む場合がある。容器の縁では、対象物よりもコントラストが高いことが多く、このような重複領域において求められる位置ずれ量は信頼性が低くなる、すなわち、異常である可能性が高い。したがって、全ての位置ずれ量を考慮して複数の撮像画像を結合する際に、異常な位置ずれ量の影響により、複数の撮像画像を精度よく結合することができなくなる。
【0005】
本発明は上記課題に鑑みなされたものであり、複数の撮像画像を精度よく結合することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の態様1は、対象物の画像を取得する画像取得装置であって、対象物上の所定領域を分割した複数の分割領域をそれぞれ示すとともに、互いに隣接する分割領域を示す各画像ペアにおいて部分的に重なる重複領域が設けられる、複数の撮像画像を取得する撮像画像取得部と、前記各画像ペアの前記重複領域において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップを生成することにより、前記各画像ペアにおける相対的な位置ずれ量を特定する位置ずれ量特定部と、前記類似度マップにおいて方向性が生じている画像ペアを特定画像ペアとして、前記特定画像ペアの重みを他の画像ペアよりも小さくしつつ、前記複数の撮像画像に含まれる複数の画像ペアにおける位置ずれ量に基づいて、前記複数の撮像画像の結合位置を決定する結合位置決定部と、前記結合位置に従って前記複数の撮像画像を結合し、結合画像を生成する結合画像生成部とを備える。
【0007】
本発明の態様2は、態様1の画像取得装置であって、前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペアの前記類似度マップの方向性の強さを示す評価値を取得し、前記結合位置決定部が、前記特定画像ペアの重みを、前記評価値を用いて決定する。
【0008】
本発明の態様3は、態様1または2の画像取得装置であって、前記位置ずれ量特定部が、前記各画像ペアの前記類似度マップに対して方向性の有無を判定する判定処理を実行する。
【0009】
本発明の態様4は、態様3の画像取得装置であって、所定の画像ペアに対して、前記画像ペアが示す対象物上の領域に基づいて前記類似度マップの方向性の予定角度が予め設定されており、前記位置ずれ量特定部が、前記画像ペアに対して前記予定角度およびその近傍の角度に関してのみ前記判定処理を実行する。
【0010】
本発明の態様5は、態様3(態様3または4であってもよい。)の画像取得装置であって、前記複数の画像ペアにおいて、特定画像ペア候補が対象物上の領域に基づいて予め決定されており、前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペア候補に対してのみ前記判定処理を実行する。
【0011】
本発明の態様6は、態様1または2(態様1ないし5のいずれか1つであってもよい。)の画像取得装置であって、前記位置ずれ量特定部が、前記特定画像ペアの前記類似度マップの方向性の向きを示すマップ角度を取得する。
【0012】
本発明の態様7は、態様6の画像取得装置であって、所定の画像ペアに対して、前記画像ペアが示す対象物上の領域に基づいて前記類似度マップの方向性の予定角度が予め設定されており、前記結合位置決定部が、前記画像ペアの重みを、前記マップ角度と前記予定角度との差に基づいて決定する。
【0013】
本発明の態様8は、対象物の画像を取得する画像取得方法であって、a)対象物上の所定領域を分割した複数の分割領域をそれぞれ示すとともに、互いに隣接する分割領域を示す各画像ペアにおいて部分的に重なる重複領域が設けられる、複数の撮像画像を取得する工程と、b)前記各画像ペアの前記重複領域において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップを生成することにより、前記各画像ペアにおける相対的な位置ずれ量を特定する工程と、c)前記類似度マップにおいて方向性が生じている画像ペアを特定画像ペアとして、前記特定画像ペアの重みを他の画像ペアよりも小さくしつつ、前記複数の撮像画像に含まれる複数の画像ペアにおける位置ずれ量に基づいて、前記複数の撮像画像の結合位置を決定する工程と、d)前記結合位置に従って前記複数の撮像画像を結合し、結合画像を生成する工程とを備える。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、複数の撮像画像を精度よく結合することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】画像取得装置の構成を示す図である。
図2】コンピュータの構成を示す図である。
図3】対象物の画像を取得する処理の流れを示す図である。
図4】対象物を示す図である。
図5】複数の撮像画像を示す図である。
図6A】類似度マップを説明するための図である。
図6B】類似度マップを説明するための図である。
図7】複数の類似度マップを示す図である。
図8】複数の画像ペアから特定された位置ずれ量を示す図である。
図9】結合画像を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は、本発明の一の実施の形態に係る画像取得装置1の構成を示す図である。画像取得装置1は、対象物の画像を取得する装置である。本実施の形態における対象物は、例えば、シャーレ等の容器内の細胞である。画像取得装置1は、撮像画像取得部2と、コンピュータ3とを備える。図1では、コンピュータ3が実現する機能構成(位置ずれ量特定部41、結合位置決定部42および結合画像生成部43)をブロックにて示している。
【0017】
撮像画像取得部2は、撮像部21と、移動機構22とを備える。撮像部21は、撮像素子等を有し、対象物を撮像する。移動機構22は、モータ、ボールねじ等を有し、対象物に対して撮像部21を相対的に移動する。撮像画像取得部2が対象物を撮像する動作については後述する。撮像画像取得部2が撮像した画像(以下、「撮像画像」という。)はコンピュータ3に出力される。
【0018】
図2はコンピュータ3の構成を示す図である。コンピュータ3は、CPU31と、ROM32と、RAM33と、固定ディスク34と、ディスプレイ35と、入力部36と、読取装置37と、通信部38と、GPU39と、バス30とを含む一般的なコンピュータシステムの構成を有する。CPU31は、各種演算処理を行う。GPU39は、画像処理に関する各種演算処理を行う。ROM32は、基本プログラムを記憶する。RAM33および固定ディスク34は、各種情報を記憶する。ディスプレイ35は、画像等の各種情報の表示を行う。入力部36は、作業者からの入力を受け付けるキーボード36aおよびマウス36bを備える。読取装置37は、光ディスク、磁気ディスク、光磁気ディスク、メモリカード等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体371から情報の読み取りを行う。通信部38は、撮像画像取得部2、および、外部の装置との間で信号を送受信する。バス30は、CPU31、GPU39、ROM32、RAM33、固定ディスク34、ディスプレイ35、入力部36、読取装置37および通信部38を接続する信号回路である。
【0019】
コンピュータ3では、事前に読取装置37を介して記録媒体371からプログラム372が読み出されて固定ディスク34に記憶されている。プログラム372はネットワークを介して固定ディスク34に記憶されてもよい。CPU31およびGPU39は、プログラム372に従ってRAM33や固定ディスク34を利用しつつ演算処理を実行する。CPU31およびGPU39は、コンピュータ3において演算部として機能する。CPU31およびGPU39以外に演算部として機能する他の構成が採用されてもよい。
【0020】
画像取得装置1では、コンピュータ3がプログラム372に従って演算処理等を実行することにより、図1中にブロックにて示す機能構成が実現される。すなわち、コンピュータ3のCPU31、GPU39、ROM32、RAM33、固定ディスク34およびこれらの周辺構成は、位置ずれ量特定部41と、結合位置決定部42と、結合画像生成部43とを実現する。これらの機能の全部または一部は専用の電気回路により実現されてもよい。位置ずれ量特定部41、結合位置決定部42および結合画像生成部43の詳細については後述する。
【0021】
図3は、画像取得装置1が対象物の画像を取得する処理の流れを示す図である。画像取得装置1による対象物の画像の取得では、まず、撮像画像取得部2により複数の撮像画像が取得される(ステップS11)。図4の例では、対象物9が容器91内の細胞であり、平面視した対象物9において画像を取得すべき所定領域(ここでは、全体)を分割した複数の分割領域81が設定される。撮像画像取得部2では、移動機構22により撮像部21を複数の分割領域81の上方に順に配置することにより、複数の分割領域81をそれぞれ示す複数の撮像画像が取得される。本処理例では、撮像画像がグレースケール画像であるものとするが、撮像画像がカラー画像であってもよい。
【0022】
このとき、図4の上下方向または左右方向において、互いに隣接する2個の分割領域81を示す2個の撮像画像を「画像ペア」と呼ぶと、各画像ペアでは、部分的に重なる重複領域が設けられる。例えば、ある撮像画像が示す分割領域81について、上下左右にそれぞれ隣接する4個の分割領域81が存在する場合、当該撮像画像は、当該4個の分割領域81を示す4個の撮像画像(以下、「隣接撮像画像」という。)のそれぞれと画像ペアを構成する。また、当該撮像画像では、当該4個の隣接撮像画像のそれぞれと部分的に重なる重複領域が設けられる。
【0023】
図5は、互いに隣接する4個の撮像画像71を示す図であり、各撮像画像71における画素の配列方向(左右方向および上下方向)をx方向およびy方向として表している。図5の左上の撮像画像71は、右上の撮像画像71と画像ペア72を構成し、両者は左右方向に隣接する2個の分割領域81を示す。右上の撮像画像71は、右下の撮像画像71とも画像ペア72を構成し、両者は上下方向に隣接する2個の分割領域81を示す。右下の撮像画像71は、左下の撮像画像71とも画像ペア72を構成し、両者は左右方向に隣接する2個の分割領域81を示す。左下の撮像画像71は、左上の撮像画像71とも画像ペア72を構成し、両者は上下方向に隣接する2個の分割領域81を示す。図5では、各画像ペア72における重複領域73を太線の矩形にて囲んでいる。
【0024】
画像ペア72の重複領域73は、同じサイズの領域であり、撮像画像取得部2により理想的な撮像画像71が取得された場合(すなわち、撮像時に位置ずれ等が生じることなく撮像画像71が取得された場合)に、一方の撮像画像71に含まれる重複領域73が示す対象物9上の領域と、他方の撮像画像71に含まれる重複領域73が示す対象物9上の領域とが一致する。実際には、移動機構22による撮像部21の移動量の誤差等の影響により、画像ペア72における2個の重複領域73が示す領域は、完全には一致しない。
【0025】
位置ずれ量特定部41では、各画像ペア72の重複領域73におけるテンプレートマッチングにより類似度マップ(スコアマップとも呼ばれる。)が生成される(ステップS12)。図6Aおよび図6Bは、類似度マップを説明するための図であり、上段に画像ペア72を示し、下段に類似度マップ74を示している。図6Aおよび図6Bのそれぞれの画像ペア72は、左右方向に隣接する2個の分割領域81を示す。
【0026】
類似度マップ74の生成では、例えば、画像ペア72の一方の撮像画像71に含まれる重複領域73において外縁部を削除した画像(すなわち、重複領域73の中央部を示す画像)が抽出され、当該画像の中央が、他方の撮像画像71に含まれる重複領域73の中央に重ねられる。そして、互いに重なる画素の値の差の二乗和が求められ、当該二乗和が小さいほど大きくなる値(例えば、二乗和の逆数)が類似度として算出される。当該類似度は、類似度マップ74の原点の値となる。位置ずれ量特定部41では、一方の重複領域73の上記画像を他方の重複領域73に対してx方向およびy方向に移動しつつ、各位置において上記類似度が求められる。これにより、上記画像の当該他方の重複領域73に対する各相対位置での類似度を示す多値の類似度マップ74が生成される(図6Aおよび図6Bの下段参照)。類似度マップ74は、画像ペア72の重複領域73の類似度の分布を示す。類似度マップ74の生成では、正規化相関等、類似度を示す他の値が用いられてよい。図6Aおよび図6Bの下段の類似度マップ74では、類似度が大きいほど、濃度が高く(黒く)なる。
【0027】
類似度マップ74が生成されると、各画像ペア72における相対的な位置ずれ量が特定される(ステップS13)。位置ずれ量は、例えば、類似度マップ74における原点から類似度が最大となる位置までのベクトルで表される。類似度マップ74に対して平滑化フィルタ等を施した画像から位置ずれ量が求められてもよい。
【0028】
ここで、図6Aの画像ペア72と、図6Bの画像ペア72とを比較する。図6Aの画像ペア72では、重複領域73が対象物9のみを示すため、類似度マップ74では、対象物9自体の特徴に基づいて、類似度が高い点状の領域が出現する。一方、図6Bの画像ペア72では、重複領域73が対象物9のみならず、容器91の縁の一部を示す。容器91の縁では、対象物9よりもコントラストが高いため、類似度マップ74では、類似度が高い領域が、容器91の縁の方向に延びる帯状に出現しやすくなる。このように、類似度が高い領域が特定の方向に延びて存在する場合、類似度が最大となる位置が当該領域に含まれやすくなり、異常である可能性が高い位置ずれ量、すなわち、信頼性が低い位置ずれ量が取得されてしまう。そこで、画像取得装置1による以下の処理では、信頼性が低い位置ずれ量の影響が抑制される。
【0029】
図7は、図5の4個の画像ペア72から生成された4個の類似度マップ74を示す図であり、4個の類似度マップ74の位置は、当該4個の画像ペア72の位置にそれぞれ対応する。図8は、当該4個の画像ペア72から特定された位置ずれ量を示す図であり、各画像ペア72における相対的な位置ずれ量を、当該画像ペア72を構成する2つの撮像画像71の間に配置した矢印79(1つの矢印に符号79aを付す。)により示している。図8中の左上および右上の撮像画像71の画像ペア72における位置ずれ量(矢印79a参照)は、容器91の縁の影響により、異常となっている。
【0030】
位置ずれ量特定部41では、位置ずれ量が特定されると、各画像ペア72の類似度マップ74に対して方向性の有無を判定する判定処理が実行される(ステップS14)。判定処理の一例では、類似度マップ74を二値化して二値化画像を生成することにより、類似度が高い領域(以下、「注目領域」ともいう。)が特定される。続いて、当該二値化画像において注目領域の楕円近似が行われ、近似された楕円の長軸と短軸との長さの比(長軸長さ/短軸長さ)が所定値以上である場合に、類似度マップ74に方向性が有ると判定される。一方、当該長さの比が所定値未満である場合、類似度マップ74に方向性が無いと判定される。注目領域の楕円近似を行う前に、注目領域の面積が算出され、所定面積未満である場合に、類似度マップ74に方向性が無いと判定されてもよい。類似度マップ74の二値化閾値は、周知の手法により決定されてよく、固定値であってもよい。以下の説明では、類似度マップ74に方向性が有ると判定された画像ペア72を「特定画像ペア72」という。
【0031】
その後、特定画像ペア72に対して、類似度マップ74の方向性の向きを示すマップ角度が取得される(ステップS15)。マップ角度は、例えば、類似度マップ74の二値化画像に対してハフ変換を行うことにより取得可能である。マップ角度は、二値化画像において慣性主軸を求めたり、楕円近似を行う等、他の周知な手法にて求められてもよい。
【0032】
上記判定処理およびマップ角度の取得(ステップS14,S15)は、多値の類似度マップ74において行うことも可能である。例えば、類似度マップ74において、二次元ガウシアンフィッティング(各角度におけるガウシアンフィッティング)を行い、分布の広がり(標準偏差)に角度の偏りがあるか否かが確認される。偏りの有無は、例えば、複数の角度における標準偏差の最大値と最小値との比(最大値/最小値)により判定可能である。当該比が所定値以上である場合に、類似度マップ74に方向性が有ると判定され、標準偏差が最大の角度がマップ角度として取得される。
【0033】
以上のように、位置ずれ量特定部41では、類似度マップ74において類似度が高い領域が方向性を示す(すなわち、類似度マップ74が方向性を示す)場合に、当該類似度マップ74の画像ペア72が特定画像ペア72とされ、マップ角度が取得される。図7の例では、上側の類似度マップ74が方向性を示しており、当該類似度マップ74に対応する図8の左上および右上の撮像画像71の画像ペア72が、特定画像ペア72として特定される。なお、マップ角度は、必要に応じて取得されるのみであってもよい。
【0034】
結合位置決定部42では、複数の撮像画像71に含まれる複数の画像ペア72における位置ずれ量に基づいて、複数の撮像画像71の最終的な位置である結合位置が決定される(ステップS16)。ここで、既述のように、各撮像画像71は、当該撮像画像71の分割領域81に隣接する全ての分割領域81の撮像画像71(すなわち、隣接撮像画像71)との間で画像ペア72を構成する。また、各隣接撮像画像71は、他の撮像画像71との間でも画像ペア72を構成する。したがって、各撮像画像71の結合位置は、当該撮像画像71が構成する複数の画像ペア72における位置ずれ量のみならず、他の画像ペア72における位置ずれ量の影響も受ける。
【0035】
結合位置決定部42では、結合位置に配置された各撮像画像71と各隣接撮像画像71との間における最終的な位置ずれ量、すなわち、各画像ペア72の最終的な位置ずれ量と、当該画像ペア72に対して上記ステップS13にて特定された位置ずれ量(以下、「元の位置ずれ量」という。)との差が誤差として扱われる。そして、x方向およびy方向のそれぞれについて、特定画像ペア72を除く複数(全て)の画像ペア72における誤差の二乗和が最小となるように、結合位置が決定される。
【0036】
以上のように、本処理例では、特定画像ペア72を除外した上で、複数の撮像画像71の結合位置が最小二乗法により決定される。結合位置の決定では、特定画像ペア72における元の位置ずれ量を0に変更し、特定画像ペア72を含む複数(全て)の画像ペア72における誤差の二乗和が最小となるように、結合位置が決定されてもよい。また、特定画像ペア72における誤差に対して、他の画像ペア72(特定画像ペア72以外の画像ペア72)における誤差よりも小さい所定の重みを設定し、重み付け最小二乗法により結合位置が決定されてもよい。結合位置の決定において、特定画像ペア72を除外する場合、および、特定画像ペア72における元の位置ずれ量を0に変更する場合のいずれも、実質的には、結合位置の決定における特定画像ペア72の影響が小さくなるように、特定画像ペア72の重み(元の位置ずれ量の重み)を他の画像ペア72よりも小さくして、複数の撮像画像71の結合位置が決定されているといえる。結合位置の決定では、最小二乗法以外に、誤差逆伝搬法等が用いられてよく、誤差を最小化する様々な手法を用いることが可能である。
【0037】
結合画像生成部43では、上記結合位置に従って複数の撮像画像71を結合することにより、図9に示す結合画像70が生成される(ステップS17)。ここで、図8の例において、左上および右上の撮像画像71である特定画像ペア72の元の位置ずれ量も考慮して結合位置を決定する比較例の処理について述べる。比較例の処理では、矢印79aで示す位置ずれ量の影響により、左上および右上の撮像画像71の相対的な位置が、理想的な位置から大きくずれてしまう。この影響により、他の撮像画像71においてもずれが生じやすくなる。図9では、比較例の処理において右上の撮像画像71が配置される位置を二点鎖線の矩形にて示している。これに対し、本処理例では、特定画像ペア72の重みを小さくして結合位置を決定することにより、図9に示す結合画像70において、特定画像ペア72に起因する位置ずれが抑制される。
【0038】
画像取得装置1では、各特定画像ペア72に対して、類似度マップ74の方向性の強さを示す評価値が取得され、結合位置の決定において当該評価値が利用されてもよい。一例では、ステップS15においてマップ角度を取得する際に(ステップS14において判定処理を実行する際であってもよい。)、上記評価値が算出される。
【0039】
既述のように、類似度マップ74において類似度が高い領域(すなわち、注目領域)を示す二値化画像を生成し、当該二値化画像のハフ変換によりマップ角度を取得する場合、例えば、ハフ変換におけるカウント数が評価値とされる。二値化画像において慣性主軸を求める場合、例えば、主軸方向に見たときの(主軸上に投影したときの)注目領域に含まれる画素の分布の広がり(例えば、当該画素の座標の標準偏差)が評価値とされる。二値化画像において注目領域の楕円近似を行う場合、例えば、近似された楕円の長軸と短軸との長さの比(長軸長さ/短軸長さ)が評価値とされる。類似度マップ74において、二次元ガウシアンフィッティングを行う場合、例えば、複数の角度における標準偏差の最大値と最小値との比や、最大値自体の大きさが評価値とされる。上記評価値は、類似度マップ74の方向性が強いほど、大きい値となり、マップ角度の信頼性を示すスコアと捉えることが可能である。また、上記評価値は、特定画像ペア72における位置ずれ量の信頼性の低さを示すものと捉えることも可能である。
【0040】
ステップS16では、 例えば、特定画像ペア72における誤差に対して評価値の逆数が重みとして設定される。特定画像ペア72に対する重みは、他の画像ペア72に対する重みよりも小さく、かつ、評価値が大きいほど小さくなるものであるならば、評価値の逆数以外であってもよい。その後、重み付け最小二乗法により結合位置が決定される。これにより、位置ずれ量の信頼性が低い特定画像ペア72ほど、結合位置の決定における影響が小さくなる。結合位置の決定において誤差逆伝搬法等の他の手法を用いる場合も、結合位置の決定における特定画像ペア72の影響が小さくなるように、特定画像ペア72の重みが評価値を用いて決定されてよい。
【0041】
位置ずれ量特定部41において、各画像ペア72の類似度マップ74に対して方向性の有無を判定する判定処理(ステップS14)が省略され、全ての画像ペア72に対して評価値が取得されてもよい。この場合、結合位置決定部42では、評価値が閾値よりも大きい画像ペア72が特定画像ペア72として扱われ、結合位置の決定において除外される。当該閾値は、予め定められた値(固定値)であってもよく、全ての画像ペア72の評価値から求められる値(例えば、評価値の平均値に標準偏差を足した値)等であってもよい。このように、評価値が絶対的または相対的に大きい画像ペア72が、特定画像ペア72として扱われる。結合位置の決定において、全ての画像ペア72に対して評価値に基づく重みを設定してもよく、この場合、比較的小さい重みが設定される画像ペア72は、実質的に特定画像ペア72として扱われているといえる。
【0042】
以上に説明したように、画像取得装置1では、互いに隣接する分割領域81を示す各画像ペア72において部分的に重なる重複領域73が設けられる複数の撮像画像71が、撮像画像取得部2により取得される。位置ずれ量特定部41では、各画像ペア72の重複領域73において、テンプレートマッチングにより類似度の分布を示す類似度マップ74を生成することにより、各画像ペア72における相対的な位置ずれ量が特定される。結合位置決定部42では、類似度マップ74において方向性が生じている画像ペア72を特定画像ペア72として、特定画像ペア72の重みを他の画像ペア72よりも小さくしつつ、複数の撮像画像71に含まれる複数の画像ペア72における位置ずれ量に基づいて、複数の撮像画像71の結合位置が決定される。結合画像生成部43では、結合位置に従って複数の撮像画像71を結合して結合画像70が生成される。このように、結合位置の決定において、位置ずれ量の信頼性が低い(異常である可能性が高い)特定画像ペア72の影響を小さくすることにより、複数の撮像画像71を精度よく結合して、繋ぎ目の美しい結合画像70を安定して生成することができる。
【0043】
好ましくは、位置ずれ量特定部41により、特定画像ペア72の類似度マップ74の方向性の強さを示す評価値が取得され、結合位置決定部42では、特定画像ペア72の重みが当該評価値を用いて決定される。これにより、類似度マップ74の方向性の強さに基づいて特定画像ペア72の重みを適切に決定する、具体的には、位置ずれ量の信頼性が低い特定画像ペア72ほど重みを小さくすることができる。その結果、結合位置をより精度よく決定することができる。
【0044】
好ましくは、位置ずれ量特定部41では、各画像ペア72の類似度マップ74に対して方向性の有無を判定する判定処理が実行される。これにより、特定画像ペア72を容易に特定することができ、結合位置の決定において、特定画像ペア72の影響をより確実に小さくすることができる。
【0045】
ところで、対象物9を収容する容器91の形状が既知である場合、複数の撮像画像71のうち、重複領域73において容器91の縁が映り込む撮像画像71が予測可能であり、当該重複領域73における縁の部位の向きも予測可能である。換言すると、容器91の縁が映り込む予定の重複領域73を含む画像ペア72を特定画像ペア候補として予め決定し、当該重複領域73における当該縁の向きを、類似度マップ74の方向性の予定角度として予め設定することが可能である。以下、特定画像ペア候補および方向性の予定角度を利用した処理例について説明する。
【0046】
本処理例では、位置ずれ量特定部41により複数の画像ペア72において位置ずれ量を特定した後(図3:ステップS13)、特定画像ペア候補に対してのみ、類似度マップ74における方向性の有無を判定する判定処理が実行される(ステップS14)。このとき、予定角度、および、その近傍の角度についてのみ、判定処理が実行される。具体的には、判定処理において二次元ガウシアンフィッティングを行う場合、例えば、予定角度を中心とする予め設定された角度範囲(例えば、10~90度の角度範囲)内においてのみ、ガウシアンフィッティングが行われる。そして、これらの角度における標準偏差の最大値が所定値以上である場合に、類似度マップ74に方向性が有ると判定される。これにより、特定画像ペア候補から特定画像ペア72が特定される。この場合、マップ角度は、標準偏差の最大値が得られる角度である(ステップS15)。二次元ガウシアンフィッティング以外の判定処理を行う場合に、処理を行う角度が上記角度範囲内に制限されてもよい。結合位置の決定および結合画像の生成(ステップS16~S17)については、上記と同様である。
【0047】
以上のように、本処理例では、複数の画像ペア72において、特定画像ペア候補が対象物9上の領域に基づいて予め決定される。位置ずれ量特定部41では、特定画像ペア候補に対してのみ判定処理が実行される。これにより、全ての画像ペア72に対して判定処理を実行する場合に比べて、特定画像ペア72を短時間で特定することができる。また、特定画像ペア72が誤って特定されることを防止または抑制する、すなわち、特定画像ペア72を安定して特定することも可能となる。
【0048】
また、所定の画像ペア72(上記の例では、特定画像ペア候補)に対して、当該画像ペア72が示す対象物9上の領域に基づいて類似度マップ74の方向性の予定角度が予め設定される。位置ずれ量特定部41では、当該画像ペア72に対して、予定角度およびその近傍の角度に関してのみ判定処理が実行される。これにより、全ての角度に関して判定処理を実行する場合に比べて、判定処理を短時間で行うことができる。また、特定画像ペア72を安定して特定することも可能となる。
【0049】
特定画像ペア候補の情報は、結合位置の決定において用いられてもよい。この場合、位置ずれ量特定部41では、例えば、全ての画像ペア72に対して判定処理を行うことにより特定画像ペア72が特定される。結合位置決定部42では、結合位置を決定する際に、特定画像ペア候補に含まれる特定画像ペア72のみの重みが他の画像ペア72よりも小さくされる(特定画像ペア候補に含まれる特定画像ペア72のみが除外されてもよい。)。一方、特定画像ペア候補に含まれない特定画像ペア72は、通常の画像ペア72(特定画像ペア72ではない画像ペア72)として扱われる、すなわち、結合位置の決定において重みが小さくされない。これにより、対象物9自体の特徴により、類似度マップ74において方向性が生じている画像ペア72の影響が、結合位置の決定において小さくされることを防止または抑制することができ、複数の撮像画像71をより精度よく結合することができる。
【0050】
予定角度の情報は、結合位置の決定において用いられてもよい。例えば、結合位置決定部42では、予定角度が設定されている各特定画像ペア72(すなわち、特定画像ペア候補に含まれる特定画像ペア72)に対して、ステップS15で取得されるマップ角度と当該予定角度との差(絶対値)が求められる。そして、当該差が所定値以下である特定画像ペア72は、結合位置の決定において除外される。一方、当該差が所定値よりも大きい特定画像ペア72は、通常の画像ペア72として扱われ、結合位置の決定に用いられる。予定角度が設定されていない特定画像ペア72も同様に、通常の画像ペア72として扱われてよい。また、重み付け最小二乗法等により結合位置を決定する際には、予定角度が設定されている各特定画像ペア72について、マップ角度と当該予定角度との差が小さいほど当該特定画像ペア72の重みが小さくされる。予定角度が設定されていない特定画像ペア72は、通常の画像ペア72として扱われてよい。
【0051】
以上のように、本処理例では、所定の画像ペア72(上記の例では、特定画像ペア候補)に対して、当該画像ペア72が示す対象物9上の領域に基づいて類似度マップ74の方向性の予定角度が予め設定される。結合位置決定部42では、画像ペア72の重みが、マップ角度と予定角度との差に基づいて決定される。これにより、位置ずれ量が異常である可能性が高い画像ペア72の影響(重み)を小さくし、位置ずれ量が異常である可能性が低い画像ペア72の影響を適切に反映して、結合位置を精度よく取得することが可能となる。
【0052】
上記画像取得装置1および画像取得方法では様々な変形が可能である。
【0053】
平面視した容器91の縁の形状は、円形には限定されず、矩形等の他の形状であってもよい。また、容器91の縁以外の影響により、類似度マップ74において方向性が生じる場合に、画像取得装置1が用いられてもよい。画像取得装置1は、対象物9とは異なる部材が映り込む撮像画像71を含む、複数の撮像画像71を結合する場合に特に適している。
【0054】
対象物9は、細胞には限定されず、各種基板や機械部品等であってもよい。対象物9は、必ずしも容器に収容される必要はない。複数の撮像画像71が取得される対象物9の領域、すなわち、複数の分割領域81が設定される領域は、対象物9の一部を示す領域であってもよい。
【0055】
上記実施の形態および各変形例における構成は、相互に矛盾しない限り適宜組み合わされてよい。
【符号の説明】
【0056】
1 画像取得装置
2 撮像画像取得部
9 対象物
41 位置ずれ量特定部
42 結合位置決定部
43 結合画像生成部
70 結合画像
71 撮像画像
72 画像ペア
73 重複領域
74 類似度マップ
81 分割領域
S11~S17 ステップ
図1
図2
図3
図4
図5
図6A
図6B
図7
図8
図9