(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159673
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】勤怠管理装置、勤怠管理システム、勤怠管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/06 20230101AFI20231025BHJP
【FI】
G06Q10/06
【審査請求】有
【請求項の数】11
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069523
(22)【出願日】2022-04-20
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-07-11
(71)【出願人】
【識別番号】591112522
【氏名又は名称】株式会社ACCESS
(74)【代理人】
【識別番号】110002000
【氏名又は名称】弁理士法人栄光事務所
(72)【発明者】
【氏名】小笠原 聡
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA10
(57)【要約】
【課題】勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる勤怠管理装置を提供する。
【解決手段】無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理装置であって、プロセッサを備える。プロセッサは、無線受信機により近距離無線通信を用いて無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得し、取得された検出情報に含まれる検出時刻のうち、最初の検出時刻を勤務者の出勤時刻として決定し、出勤時刻に基づいて、勤務者の勤務シフトを決定する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得し、
取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定する、
勤怠管理装置。
【請求項2】
前記プロセッサは、
決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、
前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項3】
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記プロセッサは、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定する、
請求項2に記載の勤怠管理装置。
【請求項4】
前記無線受信機は、複数存在し、
前記検出情報は、前記無線受信機の識別情報を含み、
前記プロセッサは、
取得された前記検出情報に含まれる前記無線受信機の識別情報に基づいて、前記無線受信機により前記検出時刻に前記無線送信機が検出された検出位置を特定し、
前記検出情報に含まれる前記検出時刻と、特定された前記検出位置と、を関連付けて保持する、
請求項2又は3に記載の勤怠管理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記勤務者の前記勤務シフトと、前記出勤時刻と、前記退勤時刻と、を含む勤怠情報を他の勤怠管理装置に送信する、
請求項2又は3に記載の勤怠管理装置。
【請求項6】
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記プロセッサは、前回の退勤決定時刻から今回の退勤決定時刻までに取得された前記検出時刻が1つのみである場合、エラー情報を出力する、
請求項2又は3に記載の勤怠管理装置。
【請求項7】
前記プロセッサは、前記出勤時刻と前記退勤時刻との時間が所定時間以上である場合、エラー情報を出力する、
請求項2又は3に記載の勤怠管理装置。
【請求項8】
前記無線送信機は、ビーコン信号を送信するビーコン送信機であり、
前記無線受信機は、前記ビーコン信号を受信するゲートウェイ装置である、
請求項1又は2に記載の勤怠管理装置。
【請求項9】
前記無線送信機及び前記勤務者が複数存在し、
前記検出情報は、前記無線送信機の識別情報を含み、
前記プロセッサは、
取得された前記検出情報に含まれる前記無線送信機の識別情報に基づいて、前記無線送信機に対応する前記勤務者を特定し、
前記無線送信機毎に、前記検出情報を1つ以上取得し、
取得された前記無線送信機毎の前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうちの最初の検出時刻を、前記勤務者毎の出勤時刻として決定し、
前記勤務者毎の前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者毎の前記勤務シフトを決定する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項10】
前記プロセッサは、
前記勤務者毎に、決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、
取得された前記無線送信機毎の前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、前記無線送信機に対応する前記勤務者毎の前記退勤決定時刻の直前に取得された前記検出時刻を、前記勤務者毎の前記退勤時刻として決定する、
請求項9に記載の勤怠管理装置。
【請求項11】
勤務者の勤怠を管理する勤怠管理システムであって、
勤怠管理装置と、前記勤務者に所持される無線送信機と、無線受信機と、を備え、
前記無線送信機は、無線信号を近距離無線通信によって送信し、
前記無線受信機は、前記無線送信機から前記無線信号を近距離無線通信によって受信し、前記無線信号の受信を基に前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上送信し、
前記勤怠管理装置は、
前記無線受信機から前記検出情報を1つ以上受信し、
前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定する、
勤怠管理システム。
【請求項12】
無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理方法であって、
無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得するステップと、
取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップと、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定するステップと、
を有する勤怠管理方法。
【請求項13】
請求項12に記載の勤怠管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、勤怠を管理する勤怠管理装置、勤怠管理システム、勤怠管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、ビーコン装置を用いて勤怠管理を行う勤怠管理装置が知られている(特許文献1参照)。この勤怠管理装置は、変換テーブルと、取得部と、変換部と、勤怠管理部と、を備える。変換テーブルは、所定の場所に設置されたビーコン発信機によって送信されるビーコンIDと、当該ビーコンIDに紐づけられており、ユーザの滞在エリアを示す滞在エリア情報と、当該ビーコンIDに紐づけられており、ユーザの勤務状況に対応するエリアを示す勤務エリア情報とを含む変換情報が格納されている。取得部は、ユーザによって携帯されるビーコン受信機がビーコンIDを受信したときに当該ビーコン受信機から送信される当該ビーコンIDと当該ビーコン受信機を識別するための端末IDとを、取得する。変換部は、取得部によって取得されたビーコンIDを、変換テーブルに格納されている変換情報に基づいて端末IDによって識別されるビーコン受信機を携帯するユーザの滞在エリア情報と勤務エリア情報に変換する。勤怠管理部は、変換部によって変換された滞在エリア情報によって示されるユーザの滞在エリアと勤務エリア情報によって示されるエリアに対応するユーザの勤務状況とに基づいてユーザの勤怠を示す勤怠情報を作成する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1の勤怠管理システムは、様々な勤務シフト(例えば日勤や夜勤)のパターンが考慮されていない。したがって、勤務シフトを管理するためには、ビーコン装置を用いるのではなく、勤務者や管理者が手入力によって登録する必要があり、登録者に手間がかかる。また、勤務シフトが流動的であり、頻繁に変更されることもあり得る。この場合、勤務シフトが変更される度に手入力による登録が必要となり、更に勤怠管理が煩雑になる。また、手入力の場合には勤務シフトを誤入力する可能性もある。
【0005】
本開示は、勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる勤怠管理装置、勤怠管理システム、勤怠管理方法、及びプログラムを提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得し、取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定する、勤怠管理装置である。
【0007】
本開示の一態様は、勤務者の勤怠を管理する勤怠管理システムであって、勤怠管理装置と、前記勤務者に所持される無線送信機と、無線受信機と、を備え、前記無線送信機は、無線信号を近距離無線通信によって送信し、前記無線受信機は、前記無線送信機から前記無線信号を近距離無線通信によって受信し、前記無線信号の受信を基に前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上送信し、前記勤怠管理装置は、前記無線受信機から前記検出情報を1つ以上受信し、前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定する、勤怠管理システムである。
【0008】
本開示の一態様は、無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理方法であって、無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得するステップと、取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップと、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定するステップと、を有する勤怠管理方法である。
【0009】
本開示の一態様は、上記の勤怠管理方法をコンピュータが実行するためのプログラムである。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の実施形態の勤怠管理システムの一例の概略図
【
図4】勤怠管理システムによるビーコン信号の検出時の動作例を示すシーケンス図
【
図5】勤務シフトパターンが3交代制である場合における各勤務シフトに係る各種時間帯の一例を示す図
【
図8】各ゲートウェイ装置から取得された検出情報を蓄積した検出情報テーブルT1の一例を示す図
【
図9】勤怠管理サーバによる勤怠情報送信処理時の動作例を示すフローチャート
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、適宜図面を参照しながら、本開示に係る勤怠管理装置、勤怠管理システム、勤怠管理方法、及びプログラムを具体的に開示した実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
【0013】
また、実施形態でいう「部」又は「装置」とは単にハードウェアによって実現される物理的構成に限定されず、その構成が有する機能をプログラム等のソフトウェアにより実現されるものも含む。また、1つの構成が有する機能が2つ以上の物理的構成により実現されても、又は2つ以上の構成の機能が例えば1つの物理的構成によって実現されていても構わない。これらの用語の理解や解釈は、特許請求の範囲の記載についても同様である。
【0014】
図1は、本開示の実施形態における勤怠管理システム5の概略図である。勤怠管理システム5は、1つ以上のビーコン送信機10と、1つ以上のゲートウェイ装置20と、勤怠管理サーバ100と、他勤怠管理サーバ200と、を備える。勤怠管理システム5は、例えば、病院、工場、又はその他の場所に設置される。
【0015】
ビーコン送信機10とゲートウェイ装置20とは、例えば、近距離無線通信(例えば(BLE:Bluetooth(登録商標) Low Energy))によって通信する。ゲートウェイ装置20と勤怠管理サーバ100とは、各種の有線通信又は無線通信によって通信する。勤怠管理サーバ100と他勤怠管理サーバ200とは、各種の有線通信又は無線通信によって通信される。各種の有線通信又は無線通信の通信方式は、例えば、WAN(Wide Area Network)、LAN(Local Area Network)、電力線通信、赤外線通信、近距離無線通信(例えばBluetooth(登録商標)通信)、携帯電話用のモバイル通信等の通信方式を含んでよい。
【0016】
ビーコン送信機10は、近距離無線通信によって、無線信号(無線電波)をビーコン信号として送信する。ビーコン送信機10は、その周囲の全体又は一部にビーコン信号を送信してよい。ビーコン送信機10は、自発的に無線電波を発信してもよいし、ゲートウェイ装置20からの電力を受けて、ビーコン信号を発信してもよい。ビーコン送信機10は、間欠的にビーコン信号の送信を継続してよい。各ビーコン送信機10は、ビーコン送信機10(自機)の識別情報(送信機IDとも称する)を保持する。ビーコン信号は、例えば、半径数十m程度の範囲に届く2.4GHz帯等の信号でよい。送信されるビーコン信号は、送信機IDを含む。
【0017】
ビーコン送信機10は、例えば、勤怠管理対象の勤務者HMにより携帯されたり、身に着けたりされたりする。ビーコン送信機10は、例えば首や手首にかけることが可能なストラップ型であったり、キーホルダ型であったり、又は他の物品に取り付け可能に構成されてよい。例えば、各勤務者HMが1つずつビーコン送信機10を所持していてよい。
【0018】
ゲートウェイ装置20は、近距離無線通信によって、各ビーコン送信機10から無線信号(無線電波)をビーコン信号として受信する。ゲートウェイ装置20は、その周囲の全体又は一部からのビーコン信号を受信してよい。各ゲートウェイ装置20は、ゲートウェイ装置20(自機)の識別情報(受信機IDとも称する)を保持する。1つ以上のゲートウェイ装置20は、勤怠管理対象の所定の領域(例えば勤務場所OF)に少なくとも1つ設置される。例えば、ゲートウェイ装置20は、勤務場所OFの出入口等に設置される。
【0019】
ゲートウェイ装置20は、ビーコン信号を受信することで、このビーコン信号を送信したビーコン送信機10を検出する。ゲートウェイ装置20は、ビーコン送信機10が検出されたことを示す検出情報を勤怠管理サーバ100へ送信する。ゲートウェイ装置20は、例えば、ビーコン信号を送信したビーコン送信機10の送信機IDと、ビーコン信号を受信したゲートウェイ装置20の受信機IDと、ビーコン送信機10が検出された時刻を示す検出時刻と、を含む検出情報を生成する。ゲートウェイ装置20は、生成された検出情報を勤怠管理サーバ100に送信する。ゲートウェイ装置20は、一定間隔(例えば1分間隔)で検出情報を勤怠管理サーバ100に送信してよい。
【0020】
勤怠管理サーバ100は、例えば、勤怠管理対象の領域(例えば勤務場所OF)、勤怠管理を行う管理センタ、クラウド、その他の場所に設置されてよい。勤怠管理サーバ100は、1つ以上のゲートウェイ装置20からの1つ以上の検出情報を取得し、検出情報に基づいて、勤怠管理対象の人物(例えば勤務者HM)の勤怠を管理する。勤怠の管理に関する処理の詳細については後述する。本実施形態では、勤怠管理対象の領域が勤務場所OFであり、勤怠管理対象の人物が勤務者HMであることを主に例示する。勤怠管理サーバ100は、勤怠の管理により得られた各勤務者HMの勤怠情報を他勤怠管理サーバ200に送信する。
【0021】
他勤怠管理サーバ200は、勤怠管理サーバ100から各勤務者HMの勤怠情報を取得して、記録や管理を行う。つまり、勤怠管理サーバ100と他勤怠管理サーバ200とが、連携して勤怠管理を実施してよい。
【0022】
図2は、勤怠管理サーバ100の構成例を示すブロック図である。勤怠管理サーバ100は、プロセッサ110と、メモリ120と、通信デバイス130と、を備える。
【0023】
プロセッサ110は、メモリ120に保持されたプログラムを実行することで、各種機能を実現する。プロセッサ110は、MPU(Micro processing Unit)、CPU(Central Processing Unit)、DSP(Digital Signal Processor)、GPU(Graphical Processing Unit)、等を含んでよい。プロセッサ110は、各種集積回路(例えばLSI(Large Scale Integration)、FPGA(Field Programmable Gate Array))により構成されてもよい。プロセッサ110は、勤怠管理サーバ100の各部を統括的に制御し、各種処理を行う。
【0024】
メモリ120は、一次記憶装置(例えばRAM(Random Access Memory)やROM(Read Only Memory))を含む。メモリ120は、二次記憶装置(例えばHDD(Hard Disk Drive)やSSD(Solid State Drive))や三次記憶装置(例えば光ディスク、SDカード)を含んでよい。また、メモリ120は、外部記憶媒体であり、勤怠管理サーバ100に対して着脱可能であってよい。メモリ120は、各種データ、情報又はプログラム等を記憶する。メモリ120は、各ゲートウェイ装置20の受信機IDと、各ゲートウェイ装置20の設置位置と、を関連付けた情報(受信機位置情報)を予め保持していてよい。また、メモリ120は、各ビーコン送信機10の送信機IDと、各ビーコン送信機を所持する各勤務者HMと、を関連付けた情報(勤務者情報)を予め保持していてよい。
【0025】
通信デバイス130は、各種データ又は情報等を通信する。通信デバイス130は、各種の有線通信や無線通信を行う。通信デバイス130は、例えば、各ゲートウェイ装置20から各勤務者HMの検出情報を受信する。通信デバイス130は、例えば、他勤怠管理サーバ200に各勤務者HMの勤怠情報を送信する。
【0026】
プロセッサ110は、勤務者HMの勤怠を管理する。この勤怠は、勤務者HMの勤務場所OFへの出勤時刻及び退勤時刻を含む。また、プロセッサ110は、勤務者HMの勤務シフトを管理する。勤務シフトは、例えば勤務予定時間で規定される。勤務シフトは、異なる複数の種類の勤務予定時間(勤務シフトパターン)の中からいずれか1つが選択される。勤務シフトパターンは、例えば、日勤と夜勤との2パターンであってもよいし、日勤と準夜勤と夜勤との3パターンであってもよい。したがって、勤務者HMの勤務シフトは、日勤と準夜勤と夜勤との中のいずれか1つが任意に選択されてよい。プロセッサ110は、例えば、操作部を介した手動操作に基づくのではなく、演算等により複数の勤務シフトパターンの中から1つの勤務シフトを導出する。プロセッサ110は、各勤務者HMの勤務シフトを事前に決定して登録しておくのではなく、各勤務者HMの出勤毎に決定してよい。なお、本実施形態では、勤務シフトパターンが3種類であることを主に例示する。
【0027】
プロセッサ110は、通信デバイス130を介して、各ゲートウェイ装置20から検出情報を取得する。勤怠管理サーバ100は、検出情報に基づいて、各勤務者HMの出勤時刻、勤務シフト、及び退勤時刻等を決定する。出勤時刻、勤務シフト、及び退勤時刻の決定の詳細については後述する。通信デバイス130は、プロセッサ110の制御に従って、勤務者HM毎に、勤務者HMの勤務シフト、出勤時刻、及び退勤時刻を含む勤怠情報を、他勤怠管理サーバ200に送信してよい。
【0028】
また、プロセッサ110は、受信機位置情報をメモリ120から取得し、検出情報に含まれる受信機IDに基づいて、ゲートウェイ装置20の設置位置を導出し、つまりビーコン送信機10が検出された位置(検出位置)を特定可能である。また、検出情報には、検出時刻の情報も含まれる。したがって、プロセッサ110は、検出情報に基づいてビーコン送信機10が検出された検出時刻と検出位置とを検出可能である。よって、勤怠管理サーバ100は、ビーコン送信機10を所持する勤務者HMがどの時刻にどの位置に所在したかを判別可能である。このようにして、勤怠管理サーバ100は、取得された検出情報に基づいて、勤務者HMの滞在状態を判定してよい。
【0029】
図3は、ゲートウェイ装置20の設置例を示す図である。
【0030】
図3では、勤務場所OFに1つ以上のゲートウェイ装置20が設置されている。
図3では、一例として、勤務場所OFの出入口付近に設置されたゲートウェイ装置20Aと、勤務場所OF内の各部屋A1,A2,A3(例えば執務室、会議室、又はその他の部屋)の出入口付近に設置されたゲートウェイ装置20B,20C,20Dと、が示されている。ゲートウェイ装置20Aは、例えば出勤や退勤の際に必ず勤務者HMが通過する位置の付近に設置されており、勤務者HMの出勤時や退勤時を検出可能である。ゲートウェイ装置20B~20Dは、例えば勤務場所OF内の各部屋に入室又や退室の際に必ず勤務者HMが通過する位置の付近に設置されており、勤務者HMの入室や退室を検出可能である。
【0031】
なお、勤務者HMの出勤時と退勤時とを検出できれば、ゲートウェイ装置20Aの位置は、勤務場所OFの部屋A0の出入口付近以外であってもよく、例えば部屋A0の中央付近であってもよい。なお、勤務者HMの各部屋A1~A3への入室時と退室時とを検出できれば、ゲートウェイ装置20B~20Dの位置は、各部屋A1~A3の出入口付近以外であってもよく、例えば各部屋A1~A3の中央付近であってもよい。なお、ゲートウェイ装置20A~20Dは、部屋A0~A3内に所在する場合にはどの位置にいても連続的にビーコン信号を受信し、出勤及び退勤又は入室及び退室の状態を検出できる。この場合、例えば部屋A2内に勤務者HMが所在する場合には、部屋A2に対応するゲートウェイ装置20Cが、勤務者HMが所持するビーコン送信機10からのビーコン信号を連続的(間欠的)に受信し、一定間隔(例えば1分毎に)で連続的に検出情報を勤怠管理サーバ100に送信してもよい。この場合、ゲートウェイ装置20Cは、例えば、部屋A2に20分滞在した場合には、ゲートウェイ装置20Cからビーコン送信機10が検出されたことを示す検出情報を1分ずつ20回送信してよい。
【0032】
図4は、勤怠管理システム5によるビーコン信号の検出時の動作例を示すシーケンス図である。
【0033】
まず、ビーコン送信機10は、間欠的にビーコン信号を送信する(S11)。ゲートウェイ装置20は、ビーコン送信機10との距離が近距離無線通信可能な範囲内であり、ビーコン送信機10からのビーコン信号を受信した場合(S21)、送信機IDと受信機IDと検出時刻と検出位置とを含む検出情報を勤怠管理サーバ100に送信する(S22)。
【0034】
このようなビーコン送信機10によるビーコン信号の送信は、例えば勤務者HMが所持するビーコン送信機10毎に行われる。また、ゲートウェイ装置20による検出情報の送信は、例えば勤務場所OFの部屋毎に設置されたゲートウェイ装置20毎に行われてよい。よって、勤怠管理サーバ100に送信される検出情報の数は、時間経過とともに増加していく。
【0035】
勤怠管理サーバ100では、通信デバイス130は、各ゲートウェイ装置20からの検出情報を受信する(S31)。プロセッサ110は、受信された検出情報が、この検出情報に含まれる送信機IDで特定される勤務者HM(例えば勤務者HM1)についての最初の検出情報であるか否かを判定する(S32)。この場合、この検出情報に含まれる検出時刻を、勤務者HM1の出勤時刻として決定し(S33)、勤務者HM1の出勤時刻をメモリ120に保存する(S34)。プロセッサ110は、決定された勤務者HM1の出勤時刻を基に、勤務者HM1の勤務シフトを決定する(S35)。プロセッサ110は、決定された勤務者HM1の勤務シフトを基に、勤務者HM1の退勤決定時刻を決定する(S36)。退勤決定時刻とは、検出情報に基づいて退勤時刻を決定するための時刻である。
【0036】
一方、ステップS32において、受信された検出情報が、この検出情報に含まれる送信機IDで特定される勤務者HM1についての最初の検出情報でない場合、この検出情報はこの勤務者HM1の出勤時刻としては扱われない。プロセッサ110は、このような検出情報を、勤務者HM1の勤務中の滞在状態としてメモリ120に記録する(S37)。つまり、この検出情報は、例えば、後のタイミングで勤務者HM1の退勤時刻や勤務中の勤務場所OFでの滞在状態の導出のために、保持可能である。なお、出勤時刻、勤務シフト、退勤決定時刻、退勤時刻、及び滞在状態は、勤務者HM毎に導出される。
【0037】
図5は、勤務シフトパターンが3交代制(例えば日勤、準夜勤、又は夜勤)である場合における各勤務シフトに係る各種時間帯の一例を示す図である。
【0038】
メモリ120は、勤務シフト毎に、出勤時刻を検出する出勤検出区間SK(SK1,SK2,…)の情報を保持している。出勤検出区間SKは、所定の長さの時間(例えば1日)が複数に区分された期間である。例えば、勤務シフトが日勤である場合の出勤検出区間SK1は、5:00~13:00の期間である。例えば、勤務シフトが準夜勤である場合の出勤検出区間SK2は、13:00~18:00の期間である。例えば、勤務シフトが夜勤である場合の出勤検出区間SK3は、18:00~5:00の期間である。
【0039】
また、メモリ120は、勤務シフト毎に、通常勤務区間TK(TK1,TK2,…)(残業無しの勤務予定時間)の情報を保持している。例えば、勤務シフトが日勤である場合の通常勤務区間TK1は、8:00~16:00の期間である。例えば、勤務シフトが準夜勤である場合の通常勤務区間TK2は、16:00~24:00の期間である。例えば、勤務シフトが夜勤である場合の通常勤務区間TK3は、0:00(24:00)~8:00の期間である。
【0040】
また、メモリ120は、勤務シフト毎に、通常勤務区間TKの前後のバッファ区間BK(BK11,BK12,…)の情報を保持していてよい。通常勤務区間TKの前のバッファ区間(前バッファ区間)は、通常勤務区間TK1の前の残業区間である。通常勤務区間の後のバッファ区間(後バッファ区間)は、通常勤務区間TKの後の残業区間である。例えば、勤務シフトが日勤である場合、前バッファ区間BK11は7:00~8:00の期間であり、後バッファ区間BK12は16:00~17:00の期間である。例えば、勤務シフトが準夜勤である場合、前バッファ区間BK21は15:00~16:00の期間であり、後バッファ区間BK22は0:00(24:00)~1:00の期間である。例えば、勤務シフトが日勤である場合、前バッファ区間BK31は23:00~24:00(0:00)の期間であり、後バッファ区間BK32は8:00~9:00の期間である。
【0041】
なお、退勤決定時刻は、勤務者HMの出勤の度に繰り返し決定される。なお、前バッファ区間及び後バッファ区間は残業区間の目安である。勤務者HMは、前バッファ区間よりも前であっても前回の退勤決定時刻より後であれば出勤して勤務可能であり、後バッファ区間よりも後であっても今回の退勤決定時刻以前であれば出勤して勤務可能である。よって、勤怠管理サーバ100は、前バッファ区間よりも前であっても前回の退勤決定時刻より後であれば出勤時刻を決定して保持可能であり、後バッファ区間よりも後であっても今回の退勤決定時刻以前であれば退勤時刻を決定して保持可能である。
【0042】
プロセッサ110は、各ゲートウェイ装置20からの検出情報に基づいて、勤務者HM毎に、最初の検出時刻を特定する。各検出時刻は、各検出情報に含まれている。最初の検出時刻とは、勤務者HMに対応する送信機IDを含むビーコン信号がいずれかのゲートウェイ装置20により検出された検出時刻であって、ゲートウェイ装置20の起動後における勤務者HM毎の最初の検出時刻であってよい。また、最初の検出時刻とは、経過済みの直前(つまり前回)の退勤決定時刻の後に、勤務者HMに対応する送信機IDを含むビーコン信号がいずれかのゲートウェイ装置20によって検出された最初の検出時刻であってよい。プロセッサ110は、特定された最初の検出時刻を、この勤務者HMの出勤時刻として決定する。
【0043】
プロセッサ110は、メモリ120から勤務シフト毎の出勤検出区間SKを取得する。プロセッサ110は、勤務者HM毎に、決定された出勤時刻がどの出勤検出区間SKに属するかを判定し、この判定結果に基づいて、勤務シフトを判定する。例えば、プロセッサ110は、勤務者HMAの出勤時刻が9:00である場合、勤務者HMAの勤務シフトが日勤であると判定する。例えば、プロセッサ110は、勤務者HMBの出勤時刻が15:00である場合、勤務者HMBの勤務シフトが準夜勤であると判定する。例えば、プロセッサ110は、勤務者HMCの出勤時刻が21:00である場合、勤務者HMCの勤務シフトが夜勤であると判定する。プロセッサ110は、勤務者HM毎に、判定された勤務シフトに応じて、各時間帯(例えば通常勤務区間TKやバッファ区間BK)を認識する。なお、勤務シフトは、各回の勤務毎(例えば日毎)に変化し得る。
【0044】
図6は、退勤時刻決定処理の第1例を説明する図である。
図7は、退勤時刻決定処理の第2例を説明する図である。
【0045】
プロセッサ110は、勤務者HM毎に、判定された勤務シフトに基づいて、退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定する。プロセッサ110は、計時する現在時刻が退勤決定時刻になると、退勤時刻決定処理を行う。例えば、勤務者HMAの勤務シフトが日勤である場合には、プロセッサ110は、
図6に示すように、勤務者HMAの退勤決定時刻を5:00として決定する。例えば、勤務者HMBの勤務シフトが準夜勤である場合には、プロセッサ110は、
図6に示すように、退勤決定時刻を5:00として決定する。例えば、勤務者HMCの勤務シフトが夜勤である場合には、プロセッサ110は、
図7に示すように、退勤決定時刻を12:00として決定する。なお、退勤決定時刻は、日付区切りとしても用いられる。例えば、日勤及び準夜勤の退勤決定時刻5:00は、前日の勤務に関する29:00として扱われてよい。なお、日勤の退勤決定時刻と準夜勤の退勤決定時刻とは、同じ時刻でも異なる時刻であってもよい。なお、出勤検出区間SKは、例えば勤務シフトパターン毎に時間的に重ならないようにされる。
【0046】
プロセッサ110は、退勤時刻決定処理では、勤務者HMの退勤時刻を決定する。この場合、プロセッサ110は、勤務者HM毎に、出勤時刻の後に検出された1つ以上の検出情報の検出時刻のうち、退勤決定時刻に最も近い(つまり直近に検出された)検出時刻を退勤時刻として決定する。
【0047】
図8は、各ゲートウェイ装置20から取得された検出情報を蓄積した検出情報テーブルT1の一例を示す図である。
【0048】
検出情報テーブルT1では、勤務者HM毎に、検出情報が記録されている。検出情報テーブルT1は、勤務者ID、検出時刻、及び検出位置を含む。検出時刻及び検出位置は、多数含まれてよく、
図8では代表的な情報を抜粋して示している。各勤務者H1は、少なくとも、部屋A0内を検出可能なゲートウェイ装置20Aにより出勤時及び退勤時に検出される。プロセッサ110は、検出情報テーブルT1に保持された情報を参照することで、勤務者H1の滞在状態を判別可能である。また、例えば、プロセッサ110は、勤務者IDが1001である勤務者HMAについて、最初の検出時刻(9:00)を出勤時刻として決定し、出勤時刻に基づいて勤務シフト(日勤)を判定し、退勤決定時刻(5:00)を決定し、退勤時刻(18:00)を決定する。例えば、プロセッサ110は、勤務者IDが1002である勤務者HMBについて、最初の検出時刻(14:00)を出勤時刻として決定し、出勤時刻に基づいて勤務シフト(準夜勤)を判定し、退勤決定時刻(5:00(29:00))を決定し、退勤時刻(25:00)を決定する。
【0049】
図9は、勤怠管理サーバ100による勤怠情報送信処理時の動作例を示すフローチャートである。
【0050】
プロセッサ110は、タイマにより現在時刻を計時し、現在時刻が所定の勤務者HM(例えば勤務者HM2)の退勤決定時刻であるか否かを判定する(S41)。現在時刻が勤務者HM2の退勤決定時刻である場合(ステップS41のYes)、プロセッサ110は、検出情報テーブルT1を参照し、勤務者HM2の退勤決定時刻に最も近い(直近の)検出時刻を、勤務者HM2の退勤時刻として決定する(S42)。通信デバイス130は、勤務者HM2の勤怠に関する勤怠情報を他勤怠管理サーバ200に送信する(S43)。この勤怠情報は、例えば、勤務者IDと、勤務シフトと、出勤時刻と、退勤時刻と、の情報を含む。通信デバイス130は、退勤時刻が決定された勤務者HMの勤怠情報を、勤務者HM毎に退勤決定時刻となった度に送信してもよいし、所定のタイミングで各勤務者HMの勤怠情報をまとめて送信するようにしてもよい。なお、退勤時刻と勤怠情報とは、例えば勤務者HM毎に導出されてよい。
【0051】
他勤怠管理サーバ200は、勤怠管理サーバ100から勤務者HM毎の勤怠情報を受信し、保持し、管理する。よって、他勤怠管理サーバ200は、勤務者HM毎に、出勤日毎の勤務シフトと出勤時刻と退勤時刻とを管理できる。つまり、勤怠管理サーバ100は、勤務シフトと出勤時刻と退勤時刻とを自動的に決定するタイムレコーダとして動作可能である。なお、勤怠情報は、検出情報テーブルT1に保持された勤務者HM毎の各検出時刻と各検出位置とを含んでもよい。この場合、他勤怠管理サーバ200は、勤務者HM毎に、各検出時刻と各検出位置とに応じた滞在状態を認識でき、勤務者HMの勤務状態を一層詳細に管理できる。
【0052】
次に、勤怠管理に関するエラー処理について説明する。
【0053】
勤怠管理サーバ100は、プロセッサ110が、所定の状態である場合にエラー処理を行ってよい。例えば、プロセッサ110は、取得された所定の勤務者HM(例えば勤務者HMC)の検出情報が1つである場合、勤務者HMCの出勤時刻を決定できるが退勤時刻を決定できない。この場合、プロセッサ110は、勤務者HMCが退勤していないとしてエラー処理を行う。プロセッサ110は、エラー処理として、任意の表示装置(例えば外部表示装置)によりエラー情報を表示させ、任意のスピーカ(例えば外部スピーカ)によりエラー情報を音声出力させ、又はその他の方法でエラー情報を提示させてよい。ここでのエラー情報は、勤務者HMCが退勤していないことを示す情報を含んでよい。
【0054】
また、例えば、プロセッサ110は、取得された所定の勤務者HM(例えば勤務者HMD)の検出情報が複数あり、勤務者HMDの出勤以降に検出情報が取得された場合であっても、勤務者HMDの勤務時間(出勤時刻後で連続する勤務時間)が所定時間以上(例えば18時間以上)である場合、異常な勤務状態であるとしてエラー処理を行ってよい。エラー処理の方法は、上記と同様でよい。ここでのエラー情報は、勤務者HMDは、異常な長時間勤務であることを示す情報を含んでよい。なお、プロセッサ110は、勤務者HMDの勤務時間が所定時間未満(例えば18時間未満)である場合、退勤決定時刻に最も近い検出時刻を勤務者HMDの退勤時刻に決定してよい。
【0055】
次に、本実施形態のバリエーションについて説明する。
【0056】
上述のように、勤怠管理サーバ100のプロセッサ110は、勤務者HM毎に、勤務シフトに応じて退勤決定時刻を決定する。よって、勤務シフトが異なる場合、退勤決定時刻が異なってよい。また、プロセッサ110は、勤務者HMが所属する会社に応じて、退勤決定時刻を決定してもよい。つまり、会社毎に異なる退勤決定時刻を決定してもよい。例えば、A社の日勤の場合には退勤決定時刻が翌日の5:00であるが、B社の日勤の場合には退勤決定時刻が翌日の0:00であってもよい。これにより、勤怠管理サーバ100は、退勤決定時刻を会社毎に柔軟に設定可能である。
【0057】
プロセッサ110は、所定の一日(0:00~24:00)において一度も検出情報が取得されなかった勤務者HMについて、この日を休暇日として決定してよい。休暇日の情報は、勤怠情報に含めて他勤怠管理サーバ200に送信され、他勤怠管理サーバ200により管理されてよい。同様に、所定の半日(0:00~12:00又は12:00~24:00)において一度も検出情報が取得されなかった勤務者HMについて、この半日を半日休暇(例えばAM休み又はPM休み)として決定してよい。
【0058】
プロセッサ110は、勤務者HMの勤務時間が所定時間以上である場合、エラー処理を行う代わりに、又はエラー処理を行うとともに、勤務者HMの打刻修正(勤務者HMの打刻を修正すること)が必要である旨の警告情報を出力してよい。この場合、プロセッサ110は、警告情報の出力処理として、任意の表示装置(例えば外部表示装置)により警告情報を表示させ、任意のスピーカ(例えば外部スピーカ)により警告情報を音声出力させ、又はその他の方法で警告情報を提示させてよい。ここでの警告情報は、勤務者HMの打刻修正を促す情報を含んでよい。
【0059】
また、本実施形態では、勤務者HMが勤務場所OFへの出勤時刻や退勤時刻を導出することを主に例示したが、これに限られない。例えば、勤怠管理対象の任意の人物の所定の場所への入場時刻や退場時刻の管理にも適用できる。
【0060】
また、勤怠管理サーバ100と他勤怠管理サーバ200とは一体で構成されてもよい。この場合、勤怠管理サーバ100が、各勤務者HMの勤怠情報の管理も実施できる。
【0061】
本実施形態では、ビーコン送信機が無線信号を送信することを主に例示したが、これに限られない。例えば、ビーコン送信機10の代わりにRFIDタグを設け、ゲートウェイ装置20をRFIDリーダとして動作させてよい。この場合、RFIDタグがゲートウェイ装置20へ近距離無線通信によって無線信号を送信し、ゲートウェイ装置20がRFIDタグを検出して検出情報を導出するようにしてもよい。
【0062】
また、本実施形態の検出時刻、出勤時刻、及び退勤時刻等は、例えば1分単位で変化する時刻(例えば0:00、0:01、…)であるが、これに限られない。例えば、10分単位、30分単位、1時間単位、1時間以上の時間単位で変化する時刻でもよいし、1分よりも短い秒単位で変化する時刻でもよいし、その他の時間単位で変化する時刻でもよい。したがって、各時刻は、詳細な又は大まかな各タイミングを示すものであってよく、時点に相当しても時間に相当してもよい。
【0063】
また、本実施形態では、検出情報が検出位置を含むことを例示したが、検出情報が検出位置を含まなくてもよい。この場合でも、勤怠管理サーバ100は、検出位置に基づく滞在状態の推定を実施しないが、検出時刻に基づく勤務シフトを加味した勤怠管理を実施できる。
【0064】
(本実施形態の効果等)
従来の勤怠管理システムでは、勤務シフトの情報を事前に登録する運用となることが多いが、勤務シフトに基づく勤務の実施の直前にシフト変更や代打が入るなど、勤務シフトが予定通りとならないことも多い。これに対し、本実施形態の勤怠管理サーバ100は、各勤務者HMの勤務実態を自動記録することで、勤怠管理者が把握困難であった各勤務者HMの勤務実態を把握できる。また、従来の勤怠管理システムが勤務シフトの事前登録に対応していない場合には、勤務シフトを加味した勤怠管理を行うことができない。これに対し、本実施形態の勤怠管理サーバ100は、検出情報を基に勤務シフト、出勤時刻、及び退勤時刻等を導出して、記録を残すことができる。
【0065】
また、今後、医師の働き方改革に向けて、各病院は医師の勤怠を客観的な方法で記録する必要がある。しかし、医師が医療業務に集中するために勤怠打刻の作業の負担が大きくなる可能性があり、手軽に勤怠管理が可能となることが好ましく、例えば医師が自動打刻を実施できることが好ましい。これに対し、本実施形態の勤怠管理サーバ100は、各回の出勤に応じて、自動的に、変動し得る出勤時刻と勤務シフトと打刻時刻とを導出でき、勤務シフトを加味した勤怠管理を実施できる。よって、勤怠管理システム5は、医師が自動打刻できるので、勤怠管理を容易にでき、医師による勤怠打刻の作業の負担を低減でき、医師が医療業務に集中できる。
【0066】
このように、勤怠管理システム5は、勤務シフトの予定の事前登録を不要として、検出情報を基に勤務シフトを自動判定できる。よって、勤怠管理システム5は、近距離無線通信による無線信号(例えばビーコン信号)を用いて自動打刻でき、勤怠管理される対象の人物(例えば勤務者HMや医師)の勤怠管理時の手間を大幅に低減しつつ、勤怠シフト等の勤怠管理を適切に実行できる。また、勤務シフトを加味して退勤決定時刻を決定することで、実際の日付跨ぎと、勤怠管理上の日付跨ぎと、をずらすことができる。
【0067】
以上のように、本実施形態の勤怠管理サーバ100(勤怠管理装置の一例)は、ビーコン送信機10(無線送信機の一例)を所持する勤務者HMの勤怠を管理する。勤怠管理サーバ100は、プロセッサ110を備える。プロセッサ110は、ゲートウェイ装置20(無線受信機の一例)により近距離無線通信を用いてビーコン送信機10(無線送信機の一例)が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得する。プロセッサ110は、取得された検出情報に含まれる検出時刻のうち、最初の検出時刻を勤務者HMの出勤時刻として決定する。プロセッサ110は、出勤時刻に基づいて、勤務者HMの勤務シフトを決定する。
【0068】
これにより、勤怠管理サーバ100は、ビーコン等の近距離無線通信によって無線送信機を検出でき、この検出情報に基づいて勤務者HMの出勤時刻を判定できる。また、勤怠管理サーバ100は、様々な勤務シフトパターンが存在する場合でも、手動で勤務シフトを登録することが不要であり、出勤時刻を基に勤務シフトを決定できる。また、勤怠管理サーバ100は、勤務シフトが流動的であり頻繁に変更されても、勤務シフトが変更される度に手入力による登録することを不要にできる。また、勤怠管理サーバ100は、手入力の場合の勤務シフトの誤入力も低減できる。このように、勤怠管理サーバ100は、勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる。
【0069】
また、プロセッサ110は、決定された勤務シフトに基づいて、勤務者HMの退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定してよい。プロセッサ110は、検出時刻のうち、退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を勤務者HMの退勤時刻として決定してよい。
【0070】
これにより、勤怠管理サーバ100は、勤務シフトが異なることで退勤時刻が異なり得るが、どの検出時刻が退勤時刻に相当するかを適切に認識できる。
【0071】
また、退勤決定時刻は、繰り返し決定されてよい。プロセッサ110は、検出時刻のうち、前回の退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を勤務者HMの出勤時刻として決定してよい。
【0072】
これにより、勤怠管理サーバ100は、例えば長期間において繰り返し出勤と退勤とを含む勤怠管理を行う場合でも、どの検出時刻が出勤時刻であるかを適切に把握できる。特に、勤務シフトパターンが様々である場合には出勤時刻が様々な時間帯であることが想定されるが、退勤決定時刻を基準にして出勤時刻を適切に把握できる。
【0073】
また、ゲートウェイ装置20は、複数存在してよい。検出情報は、受信機ID(ゲートウェイ装置20の識別情報の一例)を含んでよい。プロセッサ110は、取得された検出情報に含まれる受信機IDに基づいて、ゲートウェイ装置20により検出時刻にビーコン送信機10が検出された検出位置を特定してよい。プロセッサ110は、検出情報に含まれる検出時刻と、特定された検出位置と、を関連付けて保持してよい。
【0074】
これにより、勤怠管理サーバ100は、勤務者HMが勤務中にどの時刻にどの位置に所在したかを滞在履歴として記録でき、将来的に勤務者HMの勤務状態や滞在状態をより詳細に把握できる。
【0075】
また、プロセッサ110は、勤務者HMの勤務シフトと、出勤時刻と、退勤時刻と、を含む勤怠情報を他勤怠管理サーバ200(他の勤怠管理装置の一例)に送信してよい。
【0076】
これにより、勤怠管理サーバ100は、打刻専用のタイムレコーダとして動作でき、他勤怠管理サーバ200により、勤務シフトの情報や打刻された時刻(出勤時刻及び退勤時刻)を管理できる。
【0077】
また、退勤決定時刻は、繰り返し決定されてよい。プロセッサ110は、前回の退勤決定時刻から今回の退勤決定時刻までに取得された検出時刻が1つのみである場合、エラー情報を出力してよい。これにより、勤怠管理サーバ100は、出勤後に退勤をしていない可能性のある勤務者HMが存在することをエラー情報として通知できる。
【0078】
また、プロセッサ110は、出勤時刻と退勤時刻との時間が所定時間以上である場合、エラー情報を出力してよい。これにより、勤怠管理サーバ100は、長期勤務を行う勤務者HMが存在することをエラー情報として通知できる。
【0079】
また、無線送信機は、ビーコン信号を送信するビーコン送信機10でよい。無線受信機は、ビーコン信号を受信するゲートウェイ装置20でよい。これにより、勤怠管理サーバ100は、ビーコン送信機10を例えば身に着けて移動することで、勤務者HMが特に意識することなく勤怠管理できる。
【0080】
また、ビーコン送信機10及び勤務者HMが複数存在してよい。検出情報は、送信機ID(ビーコン送信機10の識別情報の一例)を含んでよい。プロセッサ110は、取得された検出情報に含まれる送信機IDに基づいて、ビーコン送信機10に対応する勤務者HMを特定してよい。プロセッサ110は、ビーコン送信機10毎に、検出情報を1つ以上取得してよい。プロセッサ110は、取得されたビーコン送信機10毎の検出情報に含まれる検出時刻のうちの最初の検出時刻を、勤務者HM毎の出勤時刻として決定してよい。プロセッサ110勤務者HM毎の出勤時刻に基づいて、勤務者HM毎の勤務シフトを決定してよい。
【0081】
これにより、勤怠管理サーバ100は、勤務者HM毎に勤怠情報(例えば勤務シフトや出勤時刻)が異なる場合でも、勤務者HM毎の勤怠情報を適切に管理できる。
【0082】
また、プロセッサ110は、勤務者HM毎に、決定された勤務シフトに基づいて、勤務者HMの退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定してよい。プロセッサ110は、取得されたビーコン送信機10毎の検出情報に含まれる検出時刻のうち、ビーコン送信機10に対応する勤務者HM毎の退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を、勤務者HM毎の退勤時刻として決定してよい。
【0083】
これにより、勤怠管理サーバ100は、勤務者HM毎に勤怠情報(例えば退勤時刻)が異なる場合でも、勤務者HM毎の勤怠情報を適切に管理できる。
【0084】
また、本実施形態の勤怠管理システム5は、勤務者HMの勤怠を管理する。勤怠管理システム5は、勤怠管理サーバ100と、勤務者HMに所持されるビーコン送信機10と、ゲートウェイ装置20と、を備える。ビーコン送信機10は、無線信号を近距離無線通信によって送信する。ゲートウェイ装置20は、ビーコン送信機10から無線信号を近距離無線通信によって受信し、無線信号の受信を基にビーコン送信機10が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上送信する。勤怠管理サーバ100は、ゲートウェイ装置20から検出情報を1つ以上受信し、検出情報に含まれる検出時刻のうち、最初の検出時刻を勤務者HMの出勤時刻として決定し、出勤時刻に基づいて、勤務者HMの勤務シフトを決定する。
【0085】
これにより、勤怠管理システム5は、ビーコン等の近距離無線通信によって無線送信機の検出でき、この検出情報に基づいて出勤時刻を判定できる。また、勤怠管理システム5は、様々な勤務シフトパターンが存在する場合でも、手動で勤務シフトを登録することが不要であり、出勤時刻を基に勤務シフトを決定できる。また、勤怠管理システム5は、勤務シフトが流動的であり頻繁に変更されても、勤務シフトが変更される度に手入力による登録することを不要にできる。また、勤怠管理システム5は、手入力の場合の勤務シフトの誤入力も低減できる。このように、勤怠管理システム5は、勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる。
【0086】
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本開示はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本開示の技術的範囲に属するものと了解される。
【産業上の利用可能性】
【0087】
本開示は、勤怠管理に係る煩雑性を低減して、勤務シフトを適切に管理できる勤怠管理装置、勤怠管理システム、勤怠管理方法、及びプログラム等に有用である。
【符号の説明】
【0088】
5 勤怠管理システム
10 ビーコン送信機
20,20A,20B,20C,20D ゲートウェイ装置
100 勤怠管理サーバ
110 プロセッサ
120 メモリ
130 通信デバイス
200 他勤怠管理サーバ
A0,A1,A2,A3 部屋
HM 勤務者
OF 勤務場所
T1 検出情報テーブル
【手続補正書】
【提出日】2023-03-10
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理装置であって、
プロセッサを備え、
前記プロセッサは、
無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得し、
取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定し、
前記プロセッサは、
決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、
前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定し、
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記プロセッサは、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定する、
勤怠管理装置。
【請求項2】
前記無線受信機は、複数存在し、
前記検出情報は、前記無線受信機の識別情報を含み、
前記プロセッサは、
取得された前記検出情報に含まれる前記無線受信機の識別情報に基づいて、前記無線受信機により前記検出時刻に前記無線送信機が検出された検出位置を特定し、
前記検出情報に含まれる前記検出時刻と、特定された前記検出位置と、を関連付けて保持する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項3】
前記プロセッサは、前記勤務者の前記勤務シフトと、前記出勤時刻と、前記退勤時刻と、を含む勤怠情報を他の勤怠管理装置に送信する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項4】
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記プロセッサは、前回の退勤決定時刻から今回の退勤決定時刻までに取得された前記検出時刻が1つのみである場合、エラー情報を出力する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項5】
前記プロセッサは、前記出勤時刻と前記退勤時刻との時間が所定時間以上である場合、エラー情報を出力する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項6】
前記無線送信機は、ビーコン信号を送信するビーコン送信機であり、
前記無線受信機は、前記ビーコン信号を受信するゲートウェイ装置である、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項7】
前記無線送信機及び前記勤務者が複数存在し、
前記検出情報は、前記無線送信機の識別情報を含み、
前記プロセッサは、
取得された前記検出情報に含まれる前記無線送信機の識別情報に基づいて、前記無線送信機に対応する前記勤務者を特定し、
前記無線送信機毎に、前記検出情報を1つ以上取得し、
取得された前記無線送信機毎の前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうちの最初の検出時刻を、前記勤務者毎の出勤時刻として決定し、
前記勤務者毎の前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者毎の前記勤務シフトを決定する、
請求項1に記載の勤怠管理装置。
【請求項8】
前記プロセッサは、
前記勤務者毎に、決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、
取得された前記無線送信機毎の前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、前記無線送信機に対応する前記勤務者毎の前記退勤決定時刻の直前に取得された前記検出時刻を、前記勤務者毎の前記退勤時刻として決定する、
請求項7に記載の勤怠管理装置。
【請求項9】
勤務者の勤怠を管理する勤怠管理システムであって、
勤怠管理装置と、前記勤務者に所持される無線送信機と、無線受信機と、を備え、
前記無線送信機は、無線信号を近距離無線通信によって送信し、
前記無線受信機は、前記無線送信機から前記無線信号を近距離無線通信によって受信し、前記無線信号の受信を基に前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上送信し、
前記勤怠管理装置は、
前記無線受信機から前記検出情報を1つ以上受信し、
前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定し、
前記勤怠管理装置は、
決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、
前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定し、
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記勤怠管理装置は、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定する、
勤怠管理システム。
【請求項10】
無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理方法であって、
無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得するステップと、
取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップと、
前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定するステップと、
決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定するステップと、
前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定するステップと、
を有し、
前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、
前記最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップは、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップを含む、
勤怠管理方法。
【請求項11】
請求項10に記載の勤怠管理方法をコンピュータに実行させるためのプログラム。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0006
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0006】
本開示の一態様は、無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理装置であって、プロセッサを備え、前記プロセッサは、無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得し、取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定し、前記プロセッサは、決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定し、前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、前記プロセッサは、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定する、勤怠管理装置である。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
本開示の一態様は、勤務者の勤怠を管理する勤怠管理システムであって、勤怠管理装置と、前記勤務者に所持される無線送信機と、無線受信機と、を備え、前記無線送信機は、無線信号を近距離無線通信によって送信し、前記無線受信機は、前記無線送信機から前記無線信号を近距離無線通信によって受信し、前記無線信号の受信を基に前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上送信し、前記勤怠管理装置は、前記無線受信機から前記検出情報を1つ以上受信し、前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定し、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定し、前記勤怠管理装置は、決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定し、前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定し、前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、前記勤怠管理装置は、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定する、勤怠管理システムである。
【手続補正4】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0008
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0008】
本開示の一態様は、無線送信機を所持する勤務者の勤怠を管理する勤怠管理方法であって、無線受信機により近距離無線通信を用いて前記無線送信機が検出された検出時刻を含む検出情報を1つ以上取得するステップと、取得された前記検出情報に含まれる前記検出時刻のうち、最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップと、前記出勤時刻に基づいて、前記勤務者の勤務シフトを決定するステップと、決定された前記勤務シフトに基づいて、前記勤務者の退勤時刻を決定する時刻である退勤決定時刻を決定するステップと、前記検出時刻のうち、前記退勤決定時刻の直前に取得された検出時刻を前記勤務者の前記退勤時刻として決定するステップと、を有し、前記退勤決定時刻は、繰り返し決定され、前記最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップは、前記検出時刻のうち、前回の前記退勤決定時刻の後における最初の検出時刻を前記勤務者の出勤時刻として決定するステップを含む、勤怠管理方法である。