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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159749
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】センサ装置
(51)【国際特許分類】
   G08B 25/14 20060101AFI20231025BHJP
   H01Q 1/22 20060101ALI20231025BHJP
   G08B 21/02 20060101ALI20231025BHJP
   G08B 25/04 20060101ALI20231025BHJP
   H05K 5/00 20060101ALI20231025BHJP
   H05K 5/02 20060101ALI20231025BHJP
   A42B 3/30 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
G08B25/14 D
H01Q1/22 Z
G08B21/02
G08B25/04 K
H05K5/00 A
H05K5/02 L
A42B3/30
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069655
(22)【出願日】2022-04-20
(71)【出願人】
【識別番号】000006231
【氏名又は名称】株式会社村田製作所
(74)【代理人】
【識別番号】110000970
【氏名又は名称】弁理士法人 楓国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】茨木 健
(72)【発明者】
【氏名】村松 宏軌
(72)【発明者】
【氏名】大串 直輝
(72)【発明者】
【氏名】金川 潔
【テーマコード(参考)】
3B107
4E360
5C086
5C087
5J047
【Fターム(参考)】
3B107CA02
3B107EA05
3B107EA13
4E360AB02
4E360AB31
4E360BD03
4E360BD05
4E360FA02
4E360FA13
4E360GA29
4E360GB99
4E360GC02
5C086AA22
5C086BA20
5C086CA06
5C086CA25
5C086CB01
5C086CB07
5C086CB27
5C086DA08
5C086EA08
5C086FA02
5C086GA01
5C086GA06
5C087AA02
5C087AA42
5C087BB20
5C087DD03
5C087EE07
5C087FF04
5C087FF13
5C087FF17
5C087GG65
5C087GG80
5C087GG84
5J047AA02
5J047AA07
5J047AA12
5J047AB06
5J047AB13
5J047EF04
(57)【要約】      (修正有)
【課題】環境センサの検知精度の向上を図ることができるセンサ装置を提供する。
【解決手段】ヘルメットの後部に取り付けられるセンサ装置10において、筐体左面SLには、環境センサ用貫通孔H1が設けられている。筐体下面SDには、ブザー用貫通孔H2が設けられている。環境センサ20と筐体左面との距離は、環境センサと筐体右面SRとの距離より短い。筐体右面に環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、環境センサと筐体右面との距離は、環境センサと筐体左面との距離より短い。ブザーと筐体下面との距離は、ブザーと筐体上面との距離より短い。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
センサ装置であって、
前後方向に並ぶ回路基板前主面及び回路基板後主面を有している回路基板と、
前記回路基板前主面又は前記回路基板後主面に実装され、かつ、前記センサ装置の周囲の環境を測定する環境センサと、
ブザーと、
前記回路基板、前記環境センサ及び前記ブザーを収容する筐体であって、前後方向に並ぶ筐体前主面及び筐体後主面、左右方向に並ぶ筐体左面及び筐体右面、並びに、上下方向に並ぶ筐体上面及び筐体下面を有する筐体と、
を備えており、
前記筐体左面又は前記筐体右面には、環境センサ用貫通孔が設けられており、
前記筐体下面には、ブザー用貫通孔が設けられており、
前記筐体左面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体左面との距離は、前記環境センサと前記筐体右面との距離より短く、
前記筐体右面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体右面との距離は、前記環境センサと前記筐体左面との距離より短く、
前記ブザーと前記筐体下面との距離は、前記ブザーと前記筐体上面との距離より短い、
センサ装置。
【請求項2】
前記左右方向に見て、前記環境センサの少なくとも一部分は、前記環境センサ用貫通孔と重なっている、
請求項1に記載のセンサ装置。
【請求項3】
前記上下方向に見て、前記ブザーの少なくとも一部分は、前記ブザー用貫通孔と重なっている、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項4】
前記センサ装置は、
通気性を有し、かつ、前記環境センサ用貫通孔を塞ぐ第1防水シートを、
更に備えている、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項5】
前記センサ装置は、
通気性を有し、かつ、前記ブザー用貫通孔を塞ぐ第2防水シートを、
更に備えている、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項6】
前記センサ装置は、
前記回路基板より前又は後に位置し、かつ、前後方向に見て、前記回路基板と重なっている金属体と、
前記回路基板前主面又は前記回路基板後主面に設けられている第1アンテナ、第2アンテナ及び第3アンテナと、
を備えており、
前記筐体は、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、前記第3アンテナ及び前記金属体を収容しており、
前後方向に見て、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは隣り合っており、
前後方向に直交する方向をX軸方向と定義し、
前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、前記環境センサよりX軸の正方向に位置しており、
前記第3アンテナは、前記環境センサより前記X軸の負方向に位置しており、
前後方向に見て、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは、前記金属体と重なっていない、
請求項1又は請求項2に記載のセンサ装置。
【請求項7】
前記第1アンテナは、GPS(Global Positioning System)信号を受信するアンテナであり、
前記第2アンテナは、LTE(Long Term Evolution)信号を送受信するアンテナであり、
前記第3アンテナは、Bluetooth(登録商標)信号を送受信するアンテナである、
請求項6に記載のセンサ装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、環境センサを備えるセンサ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のセンサ装置に関する発明としては、例えば、特許文献1に記載のウェアラブル機器が知られている。ウェアラブル機器は、環境情報取得部を備えている。そして、ウェアラブル機器は、ヘルメットに取り付けられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-153021号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、特許文献1に記載のウェアラブル機器において、環境情報取得部の検知精度の向上を図りたいという要望がある。
【0005】
そこで、本発明の目的は、環境センサの検知精度の向上を図ることができるセンサ装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一形態に係るセンサ装置は、
前後方向に並ぶ回路基板前主面及び回路基板後主面を有している回路基板と、
前記回路基板前主面又は前記回路基板後主面に実装され、かつ、前記センサ装置の周囲の環境を測定する環境センサと、
ブザーと、
前記回路基板、前記環境センサ及び前記ブザーを収容する筐体であって、前後方向に並ぶ筐体前主面及び筐体後主面、左右方向に並ぶ筐体左面及び筐体右面、並びに、上下方向に並ぶ筐体上面及び筐体下面を有する筐体と、
を備えており、
前記筐体左面又は前記筐体右面には、環境センサ用貫通孔が設けられており、
前記筐体下面には、ブザー用貫通孔が設けられており、
前記筐体左面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体左面との距離は、前記環境センサと前記筐体右面との距離より短く、
前記筐体右面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体右面との距離は、前記環境センサと前記筐体左面との距離より短く、
前記ブザーと前記筐体下面との距離は、前記ブザーと前記筐体上面との距離より短い。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係るセンサ装置によれば、環境センサの検知精度の向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、センサ装置10及びヘルメット100の斜視図である。
図2図2は、センサ装置10の外観斜視図である。
図3図3は、回路基板16及びバッテリ18の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
(実施形態)
[センサ装置10の構造]
以下に、センサ装置10の構造について図面を参照しながら説明する。図1は、センサ装置10及びヘルメット100の斜視図である。図2は、センサ装置10の外観斜視図である。図3は、回路基板16及びバッテリ18の斜視図である。
【0010】
本明細書において、方向を以下の様に定義する。回路基板16の回路基板前主面SFF及び回路基板後主面SBBが並ぶ方向を前後方向と定義する。前後方向に見て、回路基板16の短辺が延びる方向を左右方向と定義する。前後方向に見て、回路基板16の長辺が延びる方向を上下方向と定義する。前後方向、左右方向及び上下方向は、互いに直交している。また、前後方向に直交する方向をX軸方向と定義する。本実施形態では、X軸方向は、上下方向と一致している。
【0011】
センサ装置10は、温度及び湿度を測定するための装置である。また、センサ装置10は、通信機能を有する。センサ装置10は、図1に示すように、ヘルメット100の後部に取り付けられる。ヘルメット100を被る人間の上下方向、左右方向及び前後方向は、センサ装置10の上下方向、前記左右方向及び前記前後方向とほぼ一致する。センサ装置10は、図2及び図3に示すように、筐体12、回路基板16、バッテリ18、環境センサ20、ブザー22、第1防水シート30、第2防水シート32、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3を備えている。
【0012】
回路基板16は、前後方向に並ぶ回路基板前主面SFF及び回路基板後主面SBBを有している。回路基板前主面SFF及び回路基板後主面SBBは、長方形状を有している。回路基板前主面SFF及び回路基板後主面SBBの長辺は、上下方向に延びている。回路基板前主面SFF及び回路基板後主面SBB及びの短辺は、左右方向に延びている。
【0013】
環境センサ20は、回路基板後主面SBBに実装されている。本実施形態では、環境センサ20は、回路基板後主面SBBの左辺の下部近傍に位置している。環境センサ20は、センサ装置10の周囲の環境を測定する。環境センサ20は、例えば、温度センサや湿度センサである。
【0014】
ブザー22は、回路基板後主面SBBに実装されている。本実施形態では、ブザー22は、回路基板後主面SBBの下辺の右端近傍に位置している。ブザー22は、音を発する。ブザー22は、例えば、環境センサ20が測定した温度が所定温度以上である場合には、警告音を発する。
【0015】
バッテリ18は、直方体形状を有している。バッテリ18は、回路基板16より前に位置し、かつ、前後方向に見て、回路基板16と重なっている金属体である。ただし、バッテリ18は、回路基板16の左辺近傍及び回路基板16の上辺近傍と重なっていない。
【0016】
第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、図3に示すように、回路基板後主面SBBに設けられている。第1アンテナANT1は、回路基板後主面SBBの上辺近傍に位置している。第2アンテナANT2は、回路基板後主面SBBの左辺近傍に位置している。第3アンテナANT3は、回路基板後主面SBBの左辺の下端近傍に位置している。また、環境センサ20は、第1アンテナANT1及び第2アンテナANT2と第3アンテナANT3との間に位置している。これにより、前後方向に見て、第1アンテナANT1と第2アンテナANT2とは隣り合っている。また、第1アンテナANT1及び第2アンテナANT2は、環境センサ20より上(X軸の正方向)に位置している。第3アンテナANT3は、環境センサ20より下(X軸の負方向)に位置している。そして、前後方向に見て、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、バッテリ18(金属体)と重なっていない。
【0017】
第1アンテナANT1は、GPS(Global Positioning System)信号を受信するアンテナである。第2アンテナANT2は、LTE(Long Term Evolution)信号を送受信するアンテナである。第3アンテナANT3は、Bluetooth(登録商標)信号を送受信するアンテナである。図示しない制御部は、LTE信号の送受信の時には、GPS信号の受信を制御する。すなわち、LTE信号の送受信とGPS信号の送受信とは独立していない。一方、図示しない制御部は、Bluetooth(登録商標)信号の送受信の時には、GPS信号の受信を制御しない。すなわち、Bluetooth(登録商標)信号の送受信とGPS信号の受信とは独立している。
【0018】
筐体12は、図2に示すように、直方体状の箱である。従って、筐体12は、前後方向に並ぶ筐体前主面SF及び筐体後主面SB、左右方向に並ぶ筐体左面SL及び筐体右面SR、並びに、上下方向に並ぶ筐体上面SU及び筐体下面SDを有している。筐体12は、回路基板16、環境センサ20、ブザー22、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2、第3アンテナANT3及びバッテリ18(金属体)を収容している。このような筐体12は、筐体前部12a及び筐体後部12bを含んでいる。筐体前部12aは、筐体12の前半分である。筐体後部12bは、筐体12の後半分である。
【0019】
また、図2に示すように、筐体左面SLには、環境センサ用貫通孔H1が設けられている。左右方向に見て、環境センサ20の少なくとも一部分は、環境センサ用貫通孔H1と重なっている。更に、環境センサ20は、環境センサ用貫通孔H1近傍に位置している。そこで、前記の通り、環境センサ20は、回路基板後主面SBBの左辺の下部近傍に位置している。これにより、環境センサ20と筐体左面SLとの距離は、環境センサ20と筐体右面SRとの距離より短い。
【0020】
また、図2に示すように、筐体下面SDには、ブザー用貫通孔H2が設けられている。上下方向に見て、ブザー22の少なくとも一部分は、ブザー用貫通孔H2と重なっている。更に、ブザー22は、ブザー用貫通孔H2の近傍に位置している。そこで、前記の通り、ブザー22は、回路基板後主面SBBの下辺の右端近傍に位置している。これにより、ブザー22と筐体下面SDとの距離は、ブザー22と筐体上面SUとの距離より短い。
【0021】
第1防水シート30は、通気性を有し、かつ、環境センサ用貫通孔H1を塞いでいる。第2防水シート32は、通気性を有し、かつ、ブザー用貫通孔H2を塞いでいる。
【0022】
[効果]
センサ装置10によれば、環境センサ20の検知精度の向上を図ることができる。より詳細には、環境センサ用貫通孔H1が筐体左面SLに設けられ、ブザー用貫通孔H2が筐体右面SRに設けられる場合がある。この場合、右方向に向かって強い風が吹くと、大量の空気が環境センサ用貫通孔H1を介して筐体12に入り、大量の空気がブザー用貫通孔H2を介して筐体12から出る。左方向に向かって強い風が吹くと、大量の空気がブザー用貫通孔H2を介して筐体12に入り、大量の空気が環境センサ用貫通孔H1を介して筐体12から出る。この場合、筐体12を通過する空気の量が多すぎて、環境センサ20がセンサ装置10の周囲の環境を精度よく測定できない。
【0023】
そこで、センサ装置10では、環境センサ用貫通孔H1は、筐体左面SLに設けられている。ブザー用貫通孔H2は、筐体下面SDに設けられている。従って、筐体12内において空気の流れの方向が変化する。そのため、筐体12を通過する空気の量が適量に低減される。その結果、環境センサ20がセンサ装置10の周囲の環境を精度よく測定できる。
【0024】
センサ装置10によれば、以下の理由によっても、環境センサ20の検知精度の向上を図ることができる。より詳細には、雨天時には、筐体12の表面に水滴が付着する場合がある。このような水滴が環境センサ用貫通孔H1近傍に付着すると、環境センサ20の検知精度が低下する。
【0025】
そこで、環境センサ用貫通孔H1は、筐体左面SLに設けられている。これにより、環境センサ用貫通孔H1近傍に付着している水滴は、重力により、筐体下面SDに移動する。そして、筐体下面SDには、ブザー用貫通孔H2が設けられている。そのため、ブザー22が音を発すると、ブザー用貫通孔H2近傍が振動する。これにより、筐体下面SDに付着している水滴が落下する。よって、センサ装置10によれば、環境センサ20の検知精度の向上を図ることができる。
【0026】
また、第1防水シート30及び第2防水シート32は、ブザーが発する音により振動する。これにより、第1防水シート30及び第2防水シート32に付着した水滴が落下する。更に、環境センサ用貫通孔H1及びブザー用貫通孔H2が設けられているので、筐体12内の空気の流動性が高くなる。その結果、環境センサ20の検知精度が向上する。
【0027】
センサ装置10によれば、ブザー用貫通孔H2は、筐体下面SDに設けられている。これにより、ブザー用貫通孔H2は、ユーザの両耳の中間近傍に位置するようになる。その結果、ユーザは、ブザー22が発した警報音を両耳で聞くことができる。
【0028】
センサ装置10によれば、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3の通信性能の低下が抑制される。より詳細には、バッテリ18は、金属体であるので、電磁波は、バッテリ18を通過しにくい。そこで、前後方向に見て、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、バッテリ18と重なっていない。これにより、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3の通信性能の低下が抑制される。
【0029】
センサ装置10によれば、センサ装置10の小型化が図られる。より詳細には、第1アンテナANT1は、GPS(Global Positioning System)信号を受信するアンテナである。第2アンテナANT2は、LTE(Long Term Evolution)信号を送受信するアンテナである。第3アンテナANT3は、Bluetooth(登録商標)信号を送受信するアンテナである。この場合、LTE信号の送受信とGPS信号の送受信とは独立していない。従って、第1アンテナANT1と第2アンテナANT2とが近づいても、通信品質が低下しにくい。Bluetooth(登録商標)信号の送受信とのGPS信号の受信とは独立している。従って、第2アンテナANT2と第3アンテナANT3とが近づくと、通信品質が低下しやすい。
【0030】
そこで、前後方向に見て、第1アンテナANT1と第2アンテナANT2とは隣り合っている。また、第1アンテナANT1及び第2アンテナANT2は、環境センサ20より上(X軸の正方向)に位置している。第3アンテナANT3は、環境センサ20より下(X軸の負方向)に位置している。すなわち、環境センサ20は、第1アンテナANT1及び第2アンテナANT2と第3アンテナANT3との間に位置している。これにより、センサ装置10によれば、通信品質を維持しつつ、第1アンテナANT1と第2アンテナANT2と第3アンテナANT3とを狭いスペースに配置することができる。
【0031】
(その他の実施形態)
本発明に係るセンサ装置は、センサ装置10に限らず、その要旨の範囲内において変更可能である。
【0032】
なお、環境センサ用貫通孔H1は、筐体左面SLに設けられなくてもよい。環境センサ用貫通孔H1は、筐体右面SRに設けられてもよい。ただし、筐体左面SLに環境センサ用貫通孔H1が設けられている場合には、環境センサ20と筐体左面SLとの距離は、環境センサ20と筐体右面SRとの距離より短い。一方、筐体右面SRに環境センサ用貫通孔H1が設けられている場合には、環境センサ20と筐体右面SRとの距離は、環境センサ20と筐体左面SLとの距離より短い。
【0033】
なお、環境センサ20は、回路基板前主面SFFに実装されてもよい。
【0034】
なお、バッテリ18(金属体)は、回路基板16より後に位置してもよい。
【0035】
なお、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、回路基板前主面SFFに設けられてもよい。ただし、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、環境センサ20と同じ面に設けられる。
【0036】
なお、X軸方向は、上下方向と一致していなくてもよい。
【0037】
なお、2つの金属体が、回路基板16の前及び後に配置されてもよい。この場合、第1アンテナANT1、第2アンテナANT2及び第3アンテナANT3は、前後方向に見て、2つの金属体に重ならない。
【0038】
なお、バッテリ18以外の金属体が配置されてもよい。バッテリ18以外の金属体は、例えば、金属製の筐体である。
【0039】
本発明は、以下の構造を有する。
【0040】
(1)
センサ装置であって、
前後方向に並ぶ回路基板前主面及び回路基板後主面を有している回路基板と、
前記回路基板前主面又は前記回路基板後主面に実装され、かつ、前記センサ装置の周囲の環境を測定する環境センサと、
ブザーと、
前記回路基板、前記環境センサ及び前記ブザーを収容する筐体であって、前後方向に並ぶ筐体前主面及び筐体後主面、左右方向に並ぶ筐体左面及び筐体右面、並びに、上下方向に並ぶ筐体上面及び筐体下面を有する筐体と、
を備えており、
前記筐体左面又は前記筐体右面には、環境センサ用貫通孔が設けられており、
前記筐体下面には、ブザー用貫通孔が設けられており、
前記筐体左面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体左面との距離は、前記環境センサと前記筐体右面との距離より短く、
前記筐体右面に前記環境センサ用貫通孔が設けられている場合には、前記環境センサと前記筐体右面との距離は、前記環境センサと前記筐体左面との距離より短く、
前記ブザーと前記筐体下面との距離は、前記ブザーと前記筐体上面との距離より短い、
センサ装置。
(2)
前記左右方向に見て、前記環境センサの少なくとも一部分は、前記環境センサ用貫通孔と重なっている、
(1)に記載のセンサ装置。
(3)
前記上下方向に見て、前記ブザーの少なくとも一部分は、前記ブザー用貫通孔と重なっている、
(1)又は(2)に記載のセンサ装置。
(4)
前記センサ装置は、
通気性を有し、かつ、前記環境センサ用貫通孔を塞ぐ第1防水シートを、
更に備えている、
(1)ないし(3)のいずれかに記載のセンサ装置。
(5)
前記センサ装置は、
通気性を有し、かつ、前記ブザー用貫通孔を塞ぐ第2防水シートを、
更に備えている、
(1)ないし(4)のいずれかに記載のセンサ装置。
(6)
前記センサ装置は、
前記回路基板より前又は後に位置し、かつ、前後方向に見て、前記回路基板と重なっている金属体と、
前記回路基板前主面又は前記回路基板後主面に設けられている第1アンテナ、第2アンテナ及び第3アンテナと、
を備えており、
前記筐体は、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ、前記第3アンテナ及び前記金属体を収容しており、
前後方向に見て、前記第1アンテナと前記第2アンテナとは隣り合っており、
前後方向に直交する方向をX軸方向と定義し、
前記第1アンテナ及び前記第2アンテナは、前記環境センサよりX軸の正方向に位置しており、
前記第3アンテナは、前記環境センサより前記X軸の負方向に位置しており、
前後方向に見て、前記第1アンテナ、前記第2アンテナ及び前記第3アンテナは、前記金属体と重なっていない、
(1)ないし(5)のいずれかに記載のセンサ装置。
(7)
前記第1アンテナは、GPS(Global Positioning System)信号を受信するアンテナであり、
前記第2アンテナは、LTE(Long Term Evolution)信号を送受信するアンテナであり、
前記第3アンテナは、Bluetooth(登録商標)信号を送受信するアンテナである、
(6)に記載のセンサ装置。
【符号の説明】
【0041】
10:センサ装置
12:筐体
12a:筐体前部
12b:筐体後部
16:回路基板
18:バッテリ
20:環境センサ
22:ブザー
100:ヘルメット
ANT1:第1アンテナ
ANT2:第2アンテナ
ANT3:第3アンテナ
H1:環境センサ用貫通孔
H2:ブザー用貫通孔
SB:筐体後主面
SBB:回路基板後主面
SD:筐体下面
SF:筐体前主面
SFF:回路基板前主面
SL:筐体左面
SR:筐体右面
SU:筐体上面
図1
図2
図3