(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023159834
(43)【公開日】2023-11-01
(54)【発明の名称】撮影システム
(51)【国際特許分類】
G03B 17/53 20210101AFI20231025BHJP
G07F 17/26 20060101ALI20231025BHJP
H04N 23/60 20230101ALI20231025BHJP
H04N 5/222 20060101ALI20231025BHJP
【FI】
G03B17/53
G07F17/26
H04N5/232 300
H04N5/222 500
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022069781
(22)【出願日】2022-04-20
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】000002897
【氏名又は名称】大日本印刷株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100122529
【弁理士】
【氏名又は名称】藤枡 裕実
(74)【代理人】
【識別番号】100135954
【弁理士】
【氏名又は名称】深町 圭子
(74)【代理人】
【識別番号】100119057
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英生
(74)【代理人】
【識別番号】100131369
【弁理士】
【氏名又は名称】後藤 直樹
(74)【代理人】
【識別番号】100171859
【弁理士】
【氏名又は名称】立石 英之
(72)【発明者】
【氏名】宮本 大輔
【テーマコード(参考)】
2H104
5C122
【Fターム(参考)】
2H104AA19
2H104BC48
5C122DA04
5C122DA22
5C122DA34
5C122EA55
5C122FH18
5C122GA24
5C122GA31
5C122GB06
5C122GC14
5C122GC36
5C122GC52
5C122GC75
5C122HA86
5C122HA88
5C122HB01
5C122HB05
5C122HB09
(57)【要約】
【課題】 撮影した画像を必要な数だけ取得することが可能な撮影システムを提供する。
【解決手段】 撮影装置110と管理サーバ130がデータ通信可能に接続された撮影システム100であって、撮影装置は、コード情報から撮影IDを取得するコード情報読取手段と、撮影IDに対応する撮影画像を管理サーバに要求する撮影画像要求手段と、管理サーバから撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、撮影画像を配置し、撮影IDを含むコード情報を配置したレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手段と、撮影画像の枚数に基づき課金する課金処理手段と、レイアウト画像を出力するレイアウト画像出力手段を有し、管理サーバは、撮影画像を記憶する撮影画像記憶手段と、再出力可否を判定する再出力可否判定手段と、再出力可否判定手段により再出力可と判定された場合に、撮影IDに対応する撮影画像を、撮影装置に送信する要求画像送信手段と、を有する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
撮影装置と管理サーバがデータ通信可能に接続された撮影システムであって、
前記撮影装置は、
コード情報を読み取って、撮影画像を特定する撮影IDを取得するコード情報読取手段と、
前記撮影IDに対応する前記撮影画像を前記管理サーバに要求する撮影画像要求手段と、
前記管理サーバから、前記撮影IDに対応する撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
指定された枚数、配置位置に応じて前記撮影画像を配置するとともに、前記撮影IDを含むコード情報を配置したレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手段と、
前記レイアウト画像に配置された前記撮影画像の数を含む条件に基づき定まる料金の課金処理を行う課金処理手段と、
前記レイアウト画像を出力するレイアウト画像出力手段と、を有し、
前記管理サーバは、
撮影画像と、当該撮影画像に対応する撮影IDと、当該撮影画像の撮影日と、を対応付けて記憶する撮影画像記憶手段と、
前記撮影装置から前記撮影画像を要求された日が、再出力の可否を判定する再出力可否判定手段と、
前記再出力可否判定手段により再出力可と判定された場合に、前記撮影IDに対応する前記撮影画像を、前記撮影装置に送信する要求画像送信手段と、を有する撮影システム。
【請求項2】
前記撮影装置は、
被写体を撮影して撮影画像を得る撮影手段と、
前記撮影画像と前記撮影画像を特定する撮影IDを前記管理サーバに送信する撮影画像送信手段と、を有し、
前記管理サーバにおける前記撮影画像記憶手段は、
前記撮影装置から取得した前記撮影画像を、前記撮影IDとともに記憶する、請求項1に記載の撮影システム。
【請求項3】
前記再出力可否判定手段は、前記撮影日に所定期間を加算した日を再出力可能期限とし、前記撮影装置から前記撮影画像を要求された日と前記再出力可能期限を比較して、再出力の可否を判定する、請求項1に記載の撮影システム。
【請求項4】
前記課金処理手段は、前記レイアウト画像に配置された前記撮影画像の数に加えて、前記管理サーバから前記撮影画像を取得した回数を含む条件に基づき定まる料金の課金処理を行う請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の撮影システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、ユーザを撮影する撮影システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、店舗や公共施設などにおいて、撮影用の筐体内においてユーザの写真を撮影する撮影ボックスが設置されており、証明写真の撮影用途などに用いられている。また、ユーザが証明写真のレイアウト等を簡単に変更したり、複数枚の異なる写真について写真毎に変形等の加工を行ったりする技術も開発されている(特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、従来の技術では、必要な写真が1枚だけの場合でも、複数コマがレイアウトされたものが出力されてしまう。そのため、使わない写真は無駄になるが、料金は複数枚分支払わなければならない。
【0005】
そこで、本開示は、撮影した画像を必要な数だけ取得することが可能な撮影システムを提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、本開示では、
画像を出力する撮影装置と管理サーバがデータ通信可能に接続された撮影システムであって、
前記撮影装置は、
コード情報を読み取って、撮影画像を特定する撮影IDを取得するコード情報読取手段と、
前記撮影IDに対応する前記撮影画像を前記管理サーバに要求する撮影画像要求手段と、
前記管理サーバから、前記撮影IDに対応する撮影画像を取得する撮影画像取得手段と、
指定された枚数、配置位置に応じて前記撮影画像を配置するとともに、前記撮影IDを含むコード情報を配置したレイアウト画像を生成するレイアウト画像生成手段と、
前記レイアウト画像に配置された前記撮影画像の数を含む条件に基づき定まる料金の課金処理を行う課金処理手段と、
前記レイアウト画像を出力するレイアウト画像出力手段と、を有し、
前記管理サーバは、
撮影画像と、当該撮影画像に対応する撮影IDと、当該撮影画像の撮影日と、を対応付けて記憶する撮影画像記憶手段と、
前記撮影装置から前記撮影画像を要求された日が、再出力の可否を判定する再出力可否判定手段と、
前記再出力可否判定手段により再出力可と判定された場合に、前記撮影IDに対応する前記撮影画像を、前記撮影装置に送信する要求画像送信手段と、を有する撮影システムを提供する。
【0007】
また、本開示の撮影システムにおいて、
前記撮影装置は、
被写体を撮影して撮影画像を得る撮影手段と、
前記撮影画像と前記撮影画像を特定する撮影IDを前記管理サーバに送信する撮影画像送信手段と、を有し、
前記管理サーバにおける前記撮影画像記憶手段は、
前記撮影装置から取得した前記撮影画像を、前記撮影IDとともに記憶してもよい。
【0008】
また、本開示の撮影システムにおいて、
前記再出力可否判定手段は、前記撮影日に所定期間を加算した日を再出力可能期限とし、前記撮影装置から前記撮影画像を要求された日と前記再出力可能期限を比較して、再出力の可否を判定してもよい。
【0009】
また、本開示の撮影システムにおいて、
前記課金処理手段は、前記レイアウト画像に配置された前記撮影画像の数に加えて、前記管理サーバから前記撮影画像を取得した回数を含む条件に基づき定まる料金の課金処理を行ってもよい。
【発明の効果】
【0010】
本開示によれば、撮影した画像を必要な数だけ取得することが可能な撮影システムを提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】本開示の一実施形態に係る撮影システムの構成図である。
【
図4】撮影画像記憶手段131に記憶された情報の一例を示す図である。
【
図5】ユーザ端末140のハードウェア構成図である。
【
図6】撮影システムの処理動作を示すシーケンス図である。
【
図9】選択が終了した時点における枚数指定画面を示す図である。
【
図12】再利用時における、撮影システムによる処理動作を示すシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本開示の好適な実施形態について図面を参照して詳細に説明する。
<1.システム構成>
図1は、本開示の一実施形態に係る撮影システムの構成図である。
図1において、110は撮影装置、130は管理サーバ、140はユーザ端末、150はネットワークである。撮影装置110、管理サーバ130、ユーザ端末140はインターネット等の公衆のネットワーク150に接続されており、互いにデータの送受信が可能となっている。
図1の例では、説明の便宜上、撮影装置110、ユーザ端末140を1台ずつ示しているが、それぞれもっと多く接続されていてもよい。実際には、撮影装置110は、様々な店舗等に設置されている。
【0013】
撮影装置110は、店舗や公共施設などに設置された撮影用の装置である。
図2は、撮影装置110の詳細を示す図である。
図2のうち、
図2(a)は、撮影装置110のハードウェア構成図であり、
図2(b)は、撮影装置110の機能ブロック図である。
図1の外観に示すように、撮影装置110は筐体を有し、その内部に人が入れるスペースを設け、液晶ディスプレイ等の表示デバイス110fおよびカメラ等の撮影デバイス110hがユーザに認識可能な状態で設置されている。
【0014】
図2(a)に示すように、撮影装置110は、CPU(Central Processing Unit)110aと、メインメモリであるRAM(Random Access Memory)110bと、CPU110aが実行するプログラムやデータを記憶するための不揮発性の記憶装置110c(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)と、キーボード、タッチパネル等の指示入力部110dと、データをプリンタ出力するためのプリンタ110eと、表示デバイス(液晶ディスプレイ等)110fと、ネットワーク150を介して管理サーバ130等の他のコンピュータとネットワーク通信を行うための通信部110gと、被写体であるユーザを撮影する撮影デバイス110h(CCDカメラ等)と、他の端末とネットワーク150を介さずに直接無線通信を行う近距離無線通信部110iと、画像の読み取りを行う画像読み取り部110jを備え、互いにバスを介して接続されている。
【0015】
指示入力部110dと表示デバイス110fは、様々な態様で実現できるが、本実施形態では、指示入力部110dと表示デバイス110fは、タッチパネル式ディスプレイとして実現されている。したがって、タッチパネル式ディスプレイは、表示デバイス110fと指示入力部110dを兼ねている。近距離無線通信部110iが用いる通信方式としては、比較的近距離で無線通信を行う形式であれば特に限定されないが、例えばbluetooth、無線LAN等の公知の様々な方式を用いることができる。
図2(a)に示した各構成要素は、
図1に示したような外観の筐体に納められている。
【0016】
図2(b)は、撮影装置110の機能ブロック図である。
図2(a)に示したハードウェア構成において、CPU110aが記憶装置110cに記憶されたプログラムをRAM110bに読み込んで実行することにより、撮影装置110は、
図2(b)に示した各手段を実現することができる。
図2(b)に示すように、撮影装置110は、表示手段111、撮影手段112、撮影画像送信手段113、レイアウト画像生成手段114、課金処理手段115、レイアウト画像出力手段116、コード情報読取手段117、撮影画像要求手段118、撮影画像取得手段119を有する。
【0017】
表示手段111は、撮影装置110において処理された様々な情報を表示する手段であり、CPU110aがプログラムを実行して液晶ディスプレイ等の表示デバイス110fに出力することにより実現される。表示手段111は、ユーザとのインターフェースを対話的に実行するための情報や、ユーザを撮影して得られる撮影画像も表示する。撮影手段112は、ユーザを撮影する手段であり、CPU110aがプログラムを実行してCCDやCMOS等の撮像素子である撮影デバイス110hに指示を与えることにより実現される。
【0018】
撮影画像送信手段113は、撮影画像と撮影画像を特定する撮影IDを管理サーバ130に送信する手段であり、CPU110aがプログラムを実行して通信部110gを介して撮影画像を送信することにより実現される。レイアウト画像生成手段114は、撮影画像を、複数の区画のいずれかに配置してレイアウト画像を得る手段である。レイアウト画像生成手段114は、CPU110aが記憶装置110cに記憶された専用のプログラムを実行することにより実現される。レイアウト画像生成手段114は、ユーザにより指定された区画の情報に基づいて、撮影画像を各区画に配置する。
【0019】
課金処理手段115は、レイアウト画像におけるアクセス用情報の配置用の区画の数に基づいて課金処理を行う手段である。そして、図示しない現金処理機構で処理されて得られた金額データや、近距離無線通信部110iを介して取得された金額データに基づいて課金処理を行う。現金処理機構では、紙幣や硬貨等を受け入れ、受け入れた金額を認識する。課金処理手段115は、CPU110aがプログラムを実行して、現金処理機構や近距離無線通信部110iとデータのやり取りを行うことにより実現される。
【0020】
レイアウト画像出力手段116は、ユーザを撮影した撮影画像をレイアウトして得られるレイアウト画像を出力する手段である。レイアウト画像出力手段116は、CPU110aがプログラムを実行して通信部110gからレイアウト画像をデータとして外部に出力することにより実現される。また、レイアウト画像出力手段116は、CPU110aがプログラムを実行してプリンタ110eから紙媒体上にレイアウト画像を印刷出力することにより実現される。
【0021】
コード情報読取手段117は、二次元コード等のコード情報を読み取る手段である。コード情報読取手段117は、CPU110aがプログラムを実行して、画像読み取り部110jが取得した画像に対して処理を行うことにより実現される。具体的には、画像読み取り部110jが取得した画像に含まれる二次元コードを読み取り、二次元コードに記録された情報を取得する。
【0022】
撮影装置110は、記憶装置110cに記憶されたプログラムをRAM110bに読み込んで、CPU110aが実行し、他の構成要素に指令を出すことにより、表示手段111、撮影手段112、撮影画像送信手段113、レイアウト画像生成手段114、課金処理手段115、レイアウト画像出力手段116、コード情報読取手段117、撮影画像要求手段118、撮影画像取得手段119等の各機能を実現する。また、撮影装置110は、記憶装置110cに記憶されたプログラムをRAM110bに読み込んで、CPU110aが実行することにより、他の様々なデータ処理や、ユーザインターフェースを実現する。
【0023】
管理サーバ130は、ネットワーク150を介して撮影装置110とデータ通信可能に接続されたサーバコンピュータである。
図3は、管理サーバ130の詳細を示す図である。このうち、
図3(a)は、管理サーバ130のハードウェア構成図であり、
図3(b)は、管理サーバ130の機能ブロック図である。
【0024】
管理サーバ130は、汎用のサーバコンピュータで実現することができ、
図3(a)に示すように、CPU(Central Processing Unit)130aと、コンピュータのメインメモリであるRAM(Random Access Memory)130bと、CPUが実行するプログラムやデータを記憶するための大容量の記憶装置130c(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)と、キーボード、マウス等の入力機器からの入力を受け付ける入力I/F(インタフェース)130dと、外部装置(データ記憶媒体等)とデータ通信するためのデータ入出力I/F(インタフェース)130eと、表示装置(液晶ディスプレイ等)に情報を送出するための表示出力I/F(インタフェース)130fと、ネットワーク150を介して撮影装置110、ユーザ端末140等の他のコンピュータとネットワーク通信を行うための通信部130gと、を備え、互いにバスを介して接続されている。
【0025】
図3(b)は、管理サーバ130の機能ブロック図である。
図3(a)に示したハードウェア構成において、CPU130aが記憶装置130cに記憶されたプログラムをRAM130bに読み込んで実行することにより、管理サーバ130は、
図3(b)に示した各手段を機能させることが可能となる。
図3(b)に示すように、管理サーバ130は、撮影画像記憶手段131、料金表記憶手段132、撮影画像登録手段133、再出力可否判定手段134、要求画像送信手段135、料金算出手段136、再出力可能期限算出手段137を有する。
【0026】
撮影画像記憶手段131は、撮影装置110から取得した撮影画像を記憶した記憶手段である。
図4は、撮影画像記憶手段131に記憶された情報の一例を示す図である。
図4に示すように、撮影画像記憶手段131には、撮影画像に対応付けて、撮影ID、撮影日、コード情報、利用回数、画像ファイル、再出力可能期限が対応付けて記憶されている。撮影IDは、撮影ごとに付与されるIDであり、撮影により得られた撮影画像とも1対1で対応している。撮影IDは、各撮影装置110を特定する装置番号に繋げて、各装置番号についての連番とすることにより、撮影システム全体において、固有のIDとすることができる。
【0027】
撮影日としては、撮影日時まで記録するようにしてもよい。コード情報としては、例えば二次元コードを用いてもよい。コード情報には、少なくとも撮影IDが記録されている。撮影画像を記録した画像ファイルのファイル名は、例えば撮影ID+識別子としてもよい。利用回数は、撮影装置110を利用してレイアウト画像の出力を行った回数である。最初の撮影画像の登録時においては、0回が記録される。以降、1回利用するごとに利用回数は加算される。再出力可能期限は、撮影画像を再出力可能な期限である。管理サーバ130は、内部時計から当日の日付を取得し、当日の日付が再出力可能期限を超えた場合、対応する撮影画像を削除する。したがって、2022年6月29日になると、
図4に示した撮影ID「1230123」の撮影画像は、撮影画像記憶手段131から削除される。撮影画像記憶手段131には、撮影ID、撮影日、コード情報、利用回数、画像ファイル、再出力可能期限以外の情報が記憶されていてもよい。
【0028】
料金表記憶手段132は、撮影画像のプリント条件に対応した料金表を記憶した記憶手段である。料金表としては、撮影時の料金表と、再利用時の料金表の2つの料金表が記憶されている。撮影画像登録手段133は、撮影装置110から受信した撮影画像を撮影画像記憶手段131に登録する手段である。
【0029】
再出力可否判定手段134は、出力要求の対象である撮影画像の出力の可否を判定する手段である。再出力可否判定手段134は、CPU130aが記憶装置130cに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。要求画像送信手段135は、 再出力可否判定手段134により出力可と判定された撮影画像を、要求元の撮影装置110に送信する手段である。要求画像送信手段135は、CPU130aが記憶装置130cに記憶されたプログラムを実行し、通信部130gに送信処理を実行させることにより実現される。料金算出手段136は、出力する撮影画像の枚数を含む条件に基づき、料金を算出する手段である。料金算出手段136は、CPU130aが記憶装置130cに記憶されたプログラムを実行することにより実現される。
【0030】
管理サーバ130は、記憶装置130cに記憶されたプログラムをRAM130bに読み込んで、CPU130aが実行し、他の構成要素に指令を出すことにより、撮影画像記憶手段131、料金表記憶手段132、撮影画像登録手段133、再出力可否判定手段134、要求画像送信手段135、料金算出手段136、再出力可能期限算出手段137の各機能を実現する。また、記憶装置130cは、撮影画像記憶手段131、料金表記憶手段132のデータ記憶領域としての役割も果たしている。管理サーバ130は、物理的には1台のコンピュータで実現されていてもよいし、複数台のコンピュータで実現されていてもよい。また、ネットワーク150上で複数に分散されたクラウドシステムとして実現されていてもよい。
【0031】
図5は、ユーザ端末140のハードウェア構成図である。ユーザ端末140は、多機能の携帯型端末であるスマートフォンにより実現される。
図5に示すように、CPU(Central Processing Unit)140aと、メインメモリであるRAM(Random Access Memory)140bと、CPUが実行するプログラムやデータを記憶するための不揮発性の記憶装置140c(例えば、ハードディスク、フラッシュメモリ等)と、キーボード、タッチパネル等の指示入力部140dと、外部装置(データ記憶媒体等)とデータ通信するためのデータ入出力I/F(インタフェース)140eと、表示デバイス(液晶ディスプレイ等)140fと、ネットワーク150を介して管理サーバ130等の他のコンピュータとネットワーク通信を行うための通信部140gと、画像の撮影を行う撮影デバイス140hと、他の端末とネットワーク150を介さずに直接無線通信を行う近距離無線通信部140iと、マイクロフォンやスピーカ等の音声入出力部140jと、を備え、互いにバスを介して接続されている。近距離無線通信部140iが用いる通信方式としては、比較的近距離で無線通信を行う形式であれば特に限定されないが、例えばbluetooth、無線LAN等の公知の様々な方式を用いることができる。
【0032】
ユーザ端末140としては、CPUの演算処理部等を備え、情報処理機能、ネットワーク通信機能等を有していれば、ノートPC、タブレット等、スマートフォン以外のものを用いることも可能である。
【0033】
<2.処理動作>
<2.1.撮影時>
次に、
図1に示した本実施形態に係る撮影システムの処理動作について説明する。本実施形態に係る撮影システムは、初回の撮影時と再利用時で処理が異なる。まず、撮影時について説明する。
図6は、撮影時における、撮影システムによる処理動作を示すシーケンス図である。
【0034】
ユーザは、証明写真等を必要とする場合、店舗等に設置されている撮影装置110に出向き、撮影を行う。撮影装置110が処理を開始すると、まず、ユーザに対してレイアウト選択画面の提示を行う(ステップS1)。
図7は、レイアウト選択画面の一例を示す図である。
図7に示すように、各写真種類に対応したレイアウトが表示デバイス110fに表示される。
図7の例では、5つのパターンのレイアウトを示している。
図7(a)のレイアウトでは、上段4個、下段4個の計8個の区画が全て同一サイズで設けられている。
図7(b)のレイアウトでは、上段に大きいサイズの2個の区画、下段に小さいサイズの4個の区画の計6個の区画が設けられている。
図7(c)のレイアウトでは、上段3個、下段3個の計6個の区画が全て同一サイズで設けられている。
図7(d)のレイアウトでは、2個の区画が同一サイズで設けられている。
図7(e)のレイアウトでは、上段に小さいサイズの3個の区画、下段に大きいサイズの2個の区画の計5個の区画が設けられている。
【0035】
各レイアウトの各区画は、それぞれ写真の利用目的に合わせたサイズになっている。利用目的としては、履歴書用、各種の免許証用、パスポート用、マイナンバー用等様々なものがある。また、利用目的を定めていないものもある。ステップS1においては、
図7に示したような5種類を含む複数のレイアウトが選択可能に表示される。
【0036】
この画面に対して、ユーザは、所望のレイアウトを選択する。通常、レイアウトは利用目的に対応しているため、ユーザは利用目的に合わせたレイアウトを選択することになる。例えば、表示デバイス110fと指示入力部110dがタッチパネルで実現されている場合、表示デバイス110fに表示された好みのレイアウトを指で触れることにより選択される。
【0037】
指示入力部110dを実現するタッチパネルによりレイアウトの選択が行われると、撮影装置110は、選択された写真種類のレイアウトを提示する(ステップS2)。例えば、
図7(e)に示したレイアウトがユーザにより選択されたとする。すると、撮影装置110は、
図7(e)に示したレイアウトを表示デバイス110fの画面に表示する。
【0038】
レイアウトが選択されたら、撮影装置110は、ユーザの顔の撮影を行う(ステップS3)。具体的には、撮影手段112が、ユーザの顔を含む部分を撮影して撮影画像を取得する。そして、撮影装置110は、撮影画像に対して、撮影ごとに異なる識別情報である撮影IDを発行する。撮影画像の画像ファイル名は、撮影IDを含むものとしてもよい。また、撮影装置110を実現するコンピュータの内部時計から、撮影時刻を取得する。さらに、撮影装置110は、撮影IDを記録したコード情報を生成する(ステップS4)。コード情報としては汎用的な二次元コードを用いてもよい。本実施形態では二次元コードを用いている。
【0039】
そして、撮影装置110では、撮影画像送信手段113が、取得した撮影画像を管理サーバ130に送信する(ステップS5)。この際、撮影ID、撮影日、二次元コードも併せて送信する。
【0040】
管理サーバ130では、撮影装置110からの撮影画像を受信する。そして、管理サーバ130では、撮影画像登録手段133が、取得した撮影画像を登録する(ステップS6)。具体的には、撮影装置110から取得した撮影画像を、撮影ID、撮影日、二次元コードと対応付けて撮影画像記憶手段131に記憶させる。
【0041】
続いて、管理サーバ130では、再出力可能期限算出手段137が、再出力可能期限を算出する(ステップS7)。具体的には、まず、再出力可能期限算出手段137は、撮影装置110から撮影画像を取得した日を撮影日として、所定期間である再出力可能期間を加算して、再出力可能期限を算出する。再出力可能期間は、撮影日を開始日とした再出力可能な期間であり、事前に設定される。例えば、撮影装置110から取得した撮影画像を取得した日が「3月28日」であり、事前に設定された再出力可能期間が「3カ月」である場合、再出力可能期限は6月28日となる。再出力可能期限算出手段137は、算出した再出力可能期限を登録する。具体的には、再出力可能期限算出手段137は、算出した再出力可能期限を撮影IDと対応付けて撮影画像記憶手段131に記憶させる。
【0042】
撮影画像および再出力可能期限が登録されたら、管理サーバ130は、撮影画像の登録完了の通知を行う(ステップS8)。この際、算出した再出力可能期限を撮影装置110に送信する。そして、撮影装置110は、撮影画像の登録完了の通知とともに再出力可能期限を取得する。
【0043】
撮影画像の登録完了の通知を受けたら、撮影装置110では、枚数指定画面の表示を行う(ステップS10)。
図8は、枚数指定画面の一例を示す図である。
図8に示すように、枚数指定画面の上部には、枚数とサイズを促すメッセージや再出力可能期間(
図8では「再印刷可能期間」と表記)が表示される。また、撮影画像(
図8では「顔写真」と表記)の枚数の入力欄が設けられており、撮影画像の枚数が指定可能になっている。また、指定した枚数分の配置場所が、指示入力部110dであるタッチパネル画面にタッチすることにより選択可能になっている。
【0044】
図8に示すように、枚数指定画面の下部には、ステップS2において選択されたレイアウト画面が表示される。
図8の例では、
図7(e)に示したように、上段に小さいサイズの3個の区画、下段に大きいサイズの2個の区画の計5個の区画が設けられたレイアウト画面が表示されている。ユーザは、枚数の指定とともにタッチパネル画面で所望の区画を選択する(ステップS11)。例えば、指示入力部110dを介して2枚と入力された場合、5区画のうち2区画が選択可能となる。そして、2区画を選択すると選択終了となる。
【0045】
区画の選択が終了すると、レイアウト画像生成手段114が、撮影画像を配置したレイアウト画像を生成する(ステップS12)。具体的には、指定された枚数、配置位置に応じて撮影画像を配置するとともに、撮影IDを含むコード情報を配置したレイアウト画像を生成する。そして、撮影装置110は、生成されたレイアウト画像を表示する。
図9は、選択が終了した時点における枚数指定画面を示す図である。区画が選択されると、選択された区画に、ステップS5で撮影された撮影画像が配置される。すなわち、枚数指定画面の下部には、選択された区画に撮影画像が配置されたレイアウト画像が表示される。
図9に示す例では、上段の小さいサイズの区画と、下段の大きいサイズの区画が、それぞれ1つずつ選択された状態を示している。上段の小さいサイズの区画のうち1番左側、下段の大きいサイズの区画のうち1番左側には、撮影画像が表示されている。
【0046】
区画の選択が終了し、レイアウト画像を表示したら、撮影装置110は、管理サーバ130に料金の問い合わせを行う(ステップS13)。具体的には、撮影装置110は、指定された枚数を管理サーバ130に送信して、料金を問い合わせる。管理サーバ130では、枚数とともに料金の問い合わせを受け取ると、料金算出手段136が、枚数に基づき料金を算出する(ステップS14)。料金の算出は、様々な手法で行うことができる。例えば、単純に1枚当たりの単価に枚数を乗じた値としてもよい。本実施形態では、料金算出手段136は、料金表記憶手段132を参照して料金を取得する。料金表記憶手段132には、撮影時の料金表と、再利用時の料金表の2つの料金表が記憶されている。
【0047】
料金算出手段136は、撮影装置110から取得した撮影IDで、撮影画像記憶手段131を参照する。そして、利用回数が0となっている場合は、撮影時の料金表を用いる。利用回数が0の場合、初回撮影時であることを示しているからである。利用回数が0の場合、料金算出手段136は、撮影装置110から取得した枚数で撮影時の料金表を参照する。
図10は、撮影時の料金表を示す図である。
図10に示すように、撮影時の料金は、枚数ごとに設定されている。
図10の例では、1枚が最も安く、枚数が増えるにつれて高くなり、4枚以上は同一金額となっている。そして、撮影時の料金情報を取得する。そして、管理サーバ130は、算出した料金情報を撮影装置110に送信する(ステップS15)。
【0048】
続いて、撮影装置110は、算出された金額を表示デバイス110fの画面に表示する(ステップS16)。この際、画面には、ユーザに料金の支払いを促すメッセージ等も合わせて表示する。ここで、ユーザは撮影装置110に対して料金の支払いを行う。すると、課金処理手段115が課金処理を行う(ステップS17)。具体的には、紙幣や硬貨等の現金で支払う場合は、図示しない現金投入機構に現金を投入する。すると、その結果に応じて課金処理手段115が課金処理を行う。また、クレジットカード、電子マネー、その他のキャッシュレス決済で代金を支払う場合は、表示デバイス110fの画面に表示された指示に従い、カードやスマートフォンの画面等を撮影装置110に読み込ませ、読み取った情報を用いて課金処理手段115が課金処理を行う。
【0049】
続いて、撮影装置110は、レイアウト画像の表示を行う(ステップS18)。具体的には、表示デバイス110fにレイアウト画像を表示する。
図11は、レイアウト画像の一例を示す図である。例えば、
図9に示したように枚数および区画が選択された場合、
図11に示したようなレイアウト画像が表示される。
図11の例では、上段、下段の各区画に1枚ずつ撮影画像が配置され、その他の区画は空欄になっている。また、レイアウト画像の下方には、コード情報CIが配置される。
図11に示すように、本実施形態では、コード情報CIとして二次元コードを用いている。レイアウト画像が表示された際、表示デバイス110fには、出力形式を選択できるボタン(図示省略)が表示される。本実施形態では、レイアウト画像を、データ出力およびプリント出力の2つの形式で出力できるようになっている。
【0050】
続いて、撮影装置110は、レイアウト画像の出力を行う(ステップS19)。具体的には、レイアウト画像出力手段116が、レイアウト画像の出力を行う。レイアウト画像の出力は、ユーザにより選択された形式に応じて行われる。例えば、ユーザによりデータ出力が選択された場合には、通信部110gからネットワーク150を介してユーザ端末140にレイアウト画像を出力する。ユーザ端末140では、受信したレイアウト画像中に配置された撮影画像を証明写真等として利用することができる。
【0051】
また、ユーザによりプリント出力が選択された場合には、プリンタ110eでレイアウト画像の印刷を行って、紙媒体にプリント出力する。ユーザは、プリントされたレイアウト画像中に配置された撮影画像を切り取って証明写真等として利用することができる。プリントにより得られたレイアウト画像出力物は、
図11に示したような体裁となる。したがって、プリントにより得られたレイアウト画像出力物には、指定された枚数の撮影画像とコード情報が印刷されている。
【0052】
レイアウト画像出力手段116がレイアウト画像の出力を行ったら、撮影装置110は、出力を行った旨の通知を行う(ステップS20)。具体的には、撮影装置110は、管理サーバ130に、撮影IDと対応付けて出力を行った旨の情報を送信する。撮影装置110から出力を行った旨の通知を受け取ると、管理サーバ130は、利用回数の加算を行う(ステップS21)。具体的には、撮影画像記憶手段131を撮影IDで参照し、対応する利用回数に1だけ加算を行う。
【0053】
<2.2.再利用時>
上記説明のように、本実施形態に係る撮影システムは、個人情報の保護の観点から申請手続きなどに必要な最低数量の顔写真のみを印画する証明写真サービスを提供することができる。さらに、本実施形態に係る撮影システムは、撮影により得られた撮影画像を再利用可能としている。具体的には、顔写真の撮影後に必要な枚数、サイズを利用者が選択することができる。このため、顔写真の切り損じなどで不足する場合を想定し再出力のサービスを提供することができる。以下に、
図1に示した本実施形態に係る撮影システムの再利用時の処理動作について説明する。
【0054】
図12は、再利用時における、撮影システムによる処理動作を示すシーケンス図である。撮影装置110が処理を開始したら、画像読み取り部110jに、レイアウト画像出力物のコード情報(二次元コード)を翳す。すると、コード情報読取手段117が、コード情報を読み取る(ステップS31)。具体的には、コード情報読取手段117は、コード情報を含む部分を画像として取得した後、コード情報を抽出して解析する。そして、コード情報に記録された撮影IDを取得する(ステップS32)。
【0055】
撮影装置110では、撮影画像要求手段118が、撮影画像を要求する(ステップS33)。具体的には、撮影画像要求手段118が、取得した撮影IDとともに、画像取得要求を管理サーバ130に送信する。管理サーバ130は、撮影装置110から、撮影IDと画像取得要求を取得する。そして、管理サーバ130では、再出力可否判定手段134が、取得した撮影IDに対応する撮影画像について、再出力可否を判定する(ステップS34)。具体的には、管理サーバ130は、撮影IDで撮影画像記憶手段131を参照し、対応する再出力可能期限を取得する。そして、管理サーバ130は、内部時計の当日の日付と再出力可能期限を比較し、当日の日付が再出力可能期限を超えていなければ、再出力可能期間内であると判断する。すなわち、再出力が可能であると判定する。
【0056】
当日が再出力可能期間内である場合、再出力可否判定手段134により再出力が可能であると判定される。すると、管理サーバ130では、要求画像送信手段135が、 その撮影IDに対応する撮影画像を撮影画像記憶手段131から取得し、撮影装置110に送信する(ステップS35)。この際、算出した再出力可能期限を撮影装置110に送信する。そして、撮影装置110は、要求された撮影画像とともに再出力可能期限を取得する。撮影画像を管理サーバ130から取得したら、撮影装置110は、ユーザに対してレイアウト選択画面の提示を行う(ステップS36)。レイアウト選択画面の提示は、
図6のフローチャートにおけるステップS1と同様にして行われる。したがって、
図7に示したような、レイアウト選択画面が表示される。この際、撮影時と異なるレイアウトを選択することもできる。例えば、撮影時に、
図7(a)に示したようなレイアウトを選択し、再利用時に
図7(b)に示したようなレイアウトを選択することも可能である。
【0057】
指示入力部110dを実現するタッチパネルによりレイアウトの選択が行われると、撮影装置110は、選択された写真種類のレイアウトを含む枚数指定画面を表示する(ステップS37)。具体的には、
図6のフローチャートに示したステップS10と同様に、
図8に示したような枚数指定画面の表示を行う。
図8に示すように、枚数指定画面の上部には、枚数とサイズを促すメッセージや再出力可能期間(再印刷可能期間)が表示される。また、撮影(顔写真)の枚数の入力欄が設けられており、撮影画像の枚数が指定可能になっている。また、指定した枚数分の配置場所が、画面をタッチすることにより選択可能になっている。
【0058】
ユーザは、
図6に示したステップS11と同様、枚数の指定とともにタッチパネル画面で所望の区画を選択する(ステップS38)。例えば、
図7(e)に示したレイアウトを選択し、指示入力部110dを介して2枚と入力された場合、5区画のうち2区画が選択可能となる。そして、2区画を選択すると選択終了となる。
【0059】
区画の選択が終了すると、レイアウト画像生成手段114が、撮影画像を配置したレイアウト画像を生成する(ステップS39)。具体的には、指定された枚数、配置位置に応じて撮影画像を配置するとともに、撮影IDを含むコード情報を配置したレイアウト画像を生成する。撮影装置110は、生成されたレイアウト画像を表示する。
【0060】
区画の選択が終了し、レイアウト画像を表示したら、撮影装置110は、管理サーバ130に料金の問い合わせを行う(ステップS40)。具体的には、撮影装置110は、撮影IDとともに指定された枚数を管理サーバ130に送信して、料金を問い合わせる。
管理サーバ130では、枚数とともに料金の問い合わせを受け取ると、料金算出手段136が、選択枚数に基づき料金を算出する(ステップS41)。再利用時においても、料金の算出は、様々な手法で行うことができる。例えば、単純に1枚当たりの単価に枚数を乗じた値としてもよい。再利用時においても撮影時と同様、料金算出手段136は、料金表記憶手段132を参照して料金を取得する。上述のように、料金表記憶手段132には、撮影時の料金表と、再利用時の料金表の2つの料金表が記憶されている。料金の問い合わせを受け取ると、料金算出手段136は、取得した撮影IDで撮影画像記憶手段131を参照し、利用回数を取得する。そして、利用回数が1以上である場合は、料金表記憶手段132に記憶された再利用時の料金表を参照する。
【0061】
図13は、再利用時の料金表を示す図である。
図13に示すように、再利用時の料金は、再利用の回数に応じて設定されている。
図13の例では、再利用が1回目の場合、すなわち撮影時以外での利用が初めての場合、1枚であれば料金が無料となっている。再利用が1回目の場合でも、2枚以上であれば、有料となっている。再利用が2回目以降の場合、1枚でも有料となっている。再利用が1回目の場合、1枚だけであれば無料としているのは、切り損じをした利用者を配慮したためである。レイアウト画像出力物から1枚の画像部分を切り取ろうとした場合、切り損じが生じる場合がある。このような場合に、1枚だけであれば、切り損じをした利用者に無料提供する。しかし、複数枚を出力しようとする場合は、切り損じ等のやむを得ない事情とは考えにくい。そのため、再利用が1回目の場合でも、有料としている。また、再利用が2回目以降の場合も、切り損じ等のやむを得ない事情とは考えにくい。したがって、再利用が2回目以降の場合は、1枚でも有料としている。
【0062】
有料の場合に、1枚増えるごとに料金を加算するか、それとも段階的に料金を加算するか、等、料金の算出手法は、様々なものを用いることができる。料金算出手段136は、撮影装置110から取得した枚数で料金表を参照して、料金情報を取得する。そして、管理サーバ130は、算出した料金情報を撮影装置110に送信する(ステップS42)。
【0063】
続いて、撮影装置110は、算出された金額を表示デバイス110fの画面に表示する(ステップS43)。この際、画面には、ユーザに代金の支払いを促すメッセージ等も合わせて表示する。ここで、ユーザは撮影装置110に対して代金の支払いを行う。すると、課金処理手段115が課金処理を行う(ステップS44)。具体的には、紙幣や硬貨等の現金で支払う場合は、図示しない現金投入機構に現金を投入する。すると、その結果に応じて課金処理手段115が課金処理を行う。また、クレジットカード、電子マネー、その他のキャッシュレス決済で代金を支払う場合は、表示デバイス110fの画面に表示された指示に従い、カードやスマートフォンの画面等を撮影装置110に読み込ませ、読み取った情報を用いて課金処理手段115が課金処理を行う。
【0064】
続いて、撮影装置110は、レイアウト画像の表示を行う(ステップS45)。具体的には、
図6に示したステップS18と同様、表示デバイス110fにレイアウト画像を表示する。例えば、
図9に示したように枚数および区画が選択された場合、
図11に示したようなレイアウト画像が表示される。再利用時においても、表示デバイス110fには、出力形式を選択できるボタン(図示省略)が表示される。本実施形態では、レイアウト画像を、データ出力およびプリント出力の2つの形式で出力できるようになっている。
【0065】
続いて、撮影装置110は、レイアウト画像の出力を行う(ステップS46)。具体的には、
図6に示したステップS19と同様、レイアウト画像出力手段116が、レイアウト画像の出力を行う。レイアウト画像の出力は、ユーザにより選択された形式に応じて行われる。例えば、ユーザによりデータ出力が選択された場合には、通信部110gからネットワークを介してユーザ端末140にレイアウト画像を出力する。ユーザ端末140では、受信したレイアウト画像中に配置された撮影画像を証明写真等として利用することができる。
【0066】
また、ユーザによりプリント出力が選択された場合には、プリンタ110eでレイアウト画像の印刷を行って、紙媒体にプリント出力する。ユーザは、プリントされたレイアウト画像中に配置された撮影画像を切り取って証明写真等として利用することができる。
【0067】
レイアウト画像出力手段116がレイアウト画像の出力を行ったら、撮影装置110は、出力を行った旨の通知を行う(ステップS47)。具体的には、撮影装置110は、管理サーバ130に、撮影IDと対応付けて出力を行った旨の情報を送信する。撮影装置110から出力を行った旨の通知を受け取ると、管理サーバ130は、利用回数の加算を行う(ステップS48)。具体的には、撮影画像記憶手段131を撮影IDで参照し、対応する利用回数に1だけ加算を行う。
【0068】
以上、本開示の好適な実施形態について説明したが、本開示は、上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。例えば、上記実施形態に係る撮影システムでは、撮影装置110と管理サーバ130が通信を行いながら、処理を行うようにしたが、管理サーバ130が有する手段を撮影装置110が備え、通信を行わずに撮影装置110内で処理するようにしてもよい。
【0069】
また、上記実施形態では、撮影に用いた撮影装置と同一個体の撮影装置で再利用を行う場合を想定して説明したが、撮影に用いた撮影装置と再利時の撮影装置は同一個体でなくてもよい。通常、多数の撮影装置が広範囲において店舗等に設置されており、それぞれネットワークを介して管理サーバ130に接続されている。そのため、ある店舗における撮影装置で撮影を行ってレイアウト画像出力物を得て、全く別の店舗における撮影装置で再出力してもよい。
【符号の説明】
【0070】
100・・・撮影システム
110・・・撮影装置
111・・・表示手段
112・・・撮影手段
113・・・撮影画像送信手段
114・・・レイアウト画像生成手段
115・・・課金処理手段
116・・・レイアウト画像出力手段
117・・・コード情報読取手段
118・・・撮影画像要求手段
119・・・撮影画像取得手段
130・・・管理サーバ
131・・・撮影画像記憶手段
132・・・料金表記憶手段
133・・・撮影画像登録手段
134・・・再出力可否判定手段
135・・・要求画像送信手段
136・・・料金算出手段
137・・・再出力可能期限算出手段
140・・・ユーザ端末
150・・・ネットワーク