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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160219
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】回転電機用ステータ
(51)【国際特許分類】
   H02K 3/28 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
H02K3/28 J
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070412
(22)【出願日】2022-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】000000011
【氏名又は名称】株式会社アイシン
(74)【代理人】
【識別番号】110002871
【氏名又は名称】弁理士法人坂本国際特許商標事務所
(72)【発明者】
【氏名】橋本 伸吾
(72)【発明者】
【氏名】菅原 純一
(72)【発明者】
【氏名】三品 徳久
【テーマコード(参考)】
5H603
【Fターム(参考)】
5H603CA01
5H603CD02
5H603CD11
5H603CD28
(57)【要約】
【課題】ステータコイルが、相ごとに2組の並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装される構成において、循環電流を低減する。
【解決手段】複数のスロットを有するステータコアと、相ごとに複数のコイル片がステータコアに全周にわたり組み付けられることで、形成されるステータコイルとを含み、ステータコイルは、相ごとに2組が並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装され、相ごとに、第1組のコイルの周方向のコイル中心と、第2組のコイルの周方向のコイル中心は、それぞれ、相ごとのコイル中心位置であって、ステータコアに全周にわたって磁極ピッチごとに形成される各コイル中心位置に一致する、又は、磁極ピッチごとのコイル中心位置に対して一方側と他方側とに周方向に沿って交互に同量ずれる、回転電機用ステータが開示される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のスロットを有するステータコアと、
相ごとに複数のコイル片が前記ステータコアに全周にわたり組み付けられることで、形成されるステータコイルとを含み、
前記ステータコイルは、相ごとに2組が並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装され、
相ごとに、第1組のコイルの周方向のコイル中心と、第2組のコイルの周方向のコイル中心は、それぞれ、
相ごとのコイル中心位置であって、前記ステータコアに全周にわたって磁極ピッチごとに形成される各コイル中心位置に一致する、又は、
磁極ピッチごとの前記コイル中心位置に対して一方側と他方側とに周方向に沿って交互に同量ずれる、回転電機用ステータ。
【請求項2】
前記ステータコイルは、軸方向の一方側で複数の前記コイル片が互いに接合され、
各相において接合される各対のコイル片が挿入される各対のスロットは、一定数のスロット分だけ周方向で離間する、請求項1に記載の回転電機用ステータ。
【請求項3】
複数の前記コイル片は、相ごとに、複数の第1コイル片と、複数の第2コイル片とを含み、
複数の前記第1コイル片は、磁極ピッチごとの前記コイル中心位置を中心として周方向両側に配置される複数の中心スロットであって、磁極ピッチに対応するスロットピッチを形成する複数の中心スロットに、挿入され、
複数の前記第2コイル片は、前記ステータコアに全周にわたって前記コイル中心位置を中心として配置される複数対のスロットであって、磁極ピッチよりも2スロット分だけ小さいスロットピッチを形成する複数対のスロットに、挿入され、
前記第1コイル片によるコイルエンド部は、前記第2コイル片によるコイルエンド部よりも軸方向外側に延在する、請求項1に記載の回転電機用ステータ。
【請求項4】
複数の前記コイル片は、相ごとに、複数の第3コイル片と、複数の第4コイル片とを更に含み、
複数の前記第3コイル片は、磁極ピッチよりも1スロット分だけ大きいスロットピッチを形成する複数対のスロットに挿入され、
複数の前記第4コイル片は、磁極ピッチよりも1スロット分だけ小さいスロットピッチを形成する複数対のスロットに挿入され、
相ごとに、前記中心スロットを中心として周方向に隣接する3つのスロットからなる各3連スロットを、周方向で交互に第1の3連スロット及び第2の3連スロットとした場合、
前記第1組において、相ごとに、前記第1の3連スロットの前記中心スロットに、前記第1コイル片、前記第3コイル片、及び前記第4コイル片が挿入され、
前記第1組において、相ごとに、前記第2の3連スロットの前記中心スロットに、前記第1コイル片だけが挿入され、
前記第2組において、相ごとに、前記第1の3連スロットの前記中心スロットに、前記第1コイル片だけが挿入され、
前記第2組において、相ごとに、前記第2の3連スロットの前記中心スロットに、前記第1コイル片、前記第3コイル片、及び前記第4コイル片が挿入される、請求項3に記載の回転電機用ステータ。
【請求項5】
複数の前記コイル片は、相ごとに、複数の第5コイル片と、複数の第6コイル片とを含み、
複数の前記第5コイル片は、磁極ピッチよりも1スロット分だけ大きいスロットピッチを形成する複数対のスロットに挿入され、
複数の前記第6コイル片は、磁極ピッチよりも1スロット分だけ小さいスロットピッチを形成する複数対のスロットに挿入され、
相ごとに、前記ステータコアに全周にわたって磁極ピッチを形成する複数の中心スロットのそれぞれを中心として周方向に隣接する3つのスロットからなる各3連スロットを、周方向で交互に第1の3連スロット及び第2の3連スロットとした場合、
前記第1組において、相ごとに、前記第1の3連スロットの前記中心スロットに、前記第5コイル片が挿入され、かつ、前記第2の3連スロットの両側のスロットに、前記第5コイル片及び前記第6コイル片が挿入され、
前記第2組において、相ごとに、前記第2の3連スロットの前記中心スロットに、前記第5コイル片が挿入され、かつ、前記第1の3連スロットの両側のスロットに、前記第5コイル片及び前記第6コイル片が挿入される、請求項1に記載の回転電機用ステータ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、回転電機用ステータに関する。
【背景技術】
【0002】
ステータコイルが相ごとに複数の層(スロット内の径方向の層)を利用して短節巻きで巻装される技術が知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2021-141774号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ステータコイルが、相ごとに2組の並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装される構成では、相ごとに並列接続されたコイルのループ内で循環する循環電流が発生しやすい。
【0005】
そこで、1つの側面では、本開示は、ステータコイルが、相ごとに2組の並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装される構成において、循環電流を低減することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
1つの側面では、複数のスロットを有するステータコアと、
相ごとに複数のコイル片が前記ステータコアに全周にわたり組み付けられることで、形成されるステータコイルとを含み、
前記ステータコイルは、相ごとに2組が並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装され、
相ごとに、第1組のコイルの周方向のコイル中心と、第2組のコイルの周方向のコイル中心は、それぞれ、
相ごとのコイル中心位置であって、前記ステータコアに全周にわたって磁極ピッチごとに形成される各コイル中心位置に一致する、又は、
磁極ピッチごとの前記コイル中心位置に対して一方側と他方側とに周方向に沿って交互に同量ずれる、回転電機用ステータが提供される。
【発明の効果】
【0007】
1つの側面では、本開示によれば、ステータコイルが、相ごとに2組の並列で結線され、かつ、短節巻きで巻装される構成において、循環電流を低減することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1】本実施例の回転電機用ステータの概略を示す図である。
図2】実施例1による回転電機用ステータに係るステータコイルの結線態様の一例を示す図である。
図3】実施例1によるステータコイルの全体の巻線図である。
図4】コイル片の説明図である。
図5】実施例1による一般部の巻線図(図3の一部)であり、繰り返しパターンの説明図である。
図6】実施例1による一般部を形成するコイル片の配置方法を示す側面図(径方向内側から径方向に視た側面図)である。
図7】実施例1によるコイルエンド部におけるコイル片間の位置関係を示す図であり、ステータコイルの一部を内径側から視た概略図である。
図8】比較例によるステータコイルの説明図である。
図9】循環電流の説明図である。
図10】比較例の解析結果に基づく電流波形の説明図である。
図11】比較例の解析結果に基づくトルク波形の説明図である。
図12】実施例1による解析結果に基づく電流波形の説明図である。
図13】実施例1による解析結果に基づくトルク波形の説明図である。
図14】実施例2によるステータコイルの一部の巻線図である。
図15】実施例2によるステータコイルの一般部を形成するコイル片の配置方法を示す側面図(径方向内側から径方向に視た側面図)である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、添付図面を参照しながら各実施例について詳細に説明する。なお、図面の寸法比率はあくまでも一例であり、これに限定されるものではなく、また、図面内の形状等は、説明の都合上、部分的に誇張している場合がある。
【0010】
[実施例1]
図1は、本実施例の回転電機用ステータ10の概略を示す図である。回転電機用ステータ10は、ステータコア112と、ステータコイル114とを有する。ステータコア112は、中心軸Iを有する円筒状の形態であり、例えば積層鋼板により形成されてよい。ステータコイル114の構成は、以下で詳説する。
【0011】
図2は、本実施例の回転電機用ステータ10に係るステータコイル114の結線態様の一例を示す図である。本実施例では、一例として、3相8極の構成であり、スロット数は48(=3×8×2)個であるが、他の極数の構成に対しても適用可能である。
【0012】
ステータコイル114は、図2に模式的に示すように、相ごとに2組の並列関係で、Y結線の中性点で電気的に接続されている。具体的には、ステータコイル114は、U相の第1コイル(以下、「U1相コイル221(U1)」とも称する)と、U相の第2コイル(以下、「U2相コイル221(U2)」とも称する)の2組(対)とが、並列関係で、中性点と動力線側のU相端子90Uとの間に電気的に接続されている。なお、以下では、区別するときは、U1相コイル221(U1)に係るU相を、U1相とも称し、U2相コイル221(U2)に係るU相を、U2相とも称する。
【0013】
また、他の相も同様であり、ステータコイル114は、V相の第1コイル221V1と、V相の第2コイル221V2の2組(対)とが、並列関係で、中性点と動力線側のV相端子90Vとの間に電気的に接続されている。また、ステータコイル114は、W相の第1コイル221W1と、W相の第2コイル221W2の2組(対)とが、並列関係で、中性点と動力線側のW相端子90Wとの間に電気的に接続されている。なお、U相端子90U、V相端子90V、及びW相端子90Wは、端子台59(図1参照)を介してインバータや電源(図示せず)に電気的に接続される。
【0014】
U1相コイル221(U1)は、8つの直列接続のコイルU1―1からU1-8を含み、U2相コイル221(U2)についても同様であり、8つの直列接続のコイルU2―1からU2-8を含む。これは、他の相(V相及びW相)も同様である。
【0015】
次に、図3から図6を参照して、本実施例のステータコイル114の構成の詳細を説明する。以下では、主に、U相の構成を説明するが、他のV相やW相についても同様であってよい。
【0016】
図3は、本実施例のステータコイル114の全体の巻線図であり、周方向に展開した軸方向視のステータコイル114の概略図とともに、U1相コイル221(U1)と、U2相コイル221(U2)とを分けて示している。また、図3では、見易さの都合上、48スロット分の一部だけを2段に分けている。図3において、各スロット23の上に付された数字は、スロットの番号を表し、ステータコア112の左側に付された数字1~6は、ターン数を表す。また、図3において、ステータコイル114の渡り部(図4の渡り部54参照)は、リード側が一点鎖線で示され、半リード側が実線で示されている。このルールは、以下の同様の図(後出の図8等)においても共通である。
【0017】
図4は、コイル片52の説明図である。図5は、中性点等が関連しない一般部の巻線図(図3の一部)であり、繰り返しパターンの説明図である。図6は、ステータコイル114の一般部を形成するコイル片の配置方法を示す側面図(径方向内側から径方向に視た側面図)である。図6には、ある時点でステータコイル114に流れる電流が矢印R5で模式的に示されている。また、図6には、コイル片の本数及び当該本数を示す記号(斜め線)とともに、コイル片同士の溶接部60が模式的に示されている。図7は、コイルエンド部におけるコイル片間の位置関係(軸方向の位置関係)を示す図であり、ステータコイル114の一部(周方向の一部かつ軸方向の一部)を内径側から視た概略図である。図7には、星マークと数字は、スロットピッチを示す。
【0018】
以下の説明において、コイル片とは、ステータコイル114を形成するコイル片であり、例えばセグメントコイルと呼ばれるような形態のコイル片であってよい。本実施例では、一例として、コイル片は、図4に示すような、U字状のコイル片52であってよい。また、以下の説明において、N(Nは正の整数)個のスロット分のスロットピッチを、Nスロットピッチとも称する。例えば、6個のスロット分のスロットピッチを、6スロットピッチとも称する。なお、N個のスロットピッチを形成する2つのスロットの周方向の間には、N-1個のスロットが位置する。
【0019】
図4に示す例では、一のコイル片52は、一対の直線状のスロット収容部50と、当該一対のスロット収容部50を連結する渡り部54と、を有した略U字状に成形されてよい。軸方向の他方側(図4の上側)の渡り部54は、図4に示す状態から、周方向に成形することで形成されてよい。軸方向の他方側(図4の上側)の渡り部54の端部には、他のコイル片52の渡り部54の結合部40と結合される結合部40が設定される。なお、結合部40は、絶縁膜130が除去された部位(すなわち線状導体に係る導体部が露出した部位)である。
【0020】
コイル片52をステータコア112に組み付ける際、一対のスロット収容部50は、それぞれ、周方向でティース22間のスロット23に挿入(巻装)される(図3参照)。この場合、コイル片52は、例えば軸方向に組み付けることができる。
【0021】
一のスロットには、図3に示すコイル片52のスロット収容部50が、ターン数に応じた数(本実施例では、一例として6本)、径方向に並んで挿入される。従って、ステータコア112の軸方向の両端には、周方向に延びる渡り部54が複数、径方向に並ぶ。なお、渡り部54(及びその一部である結合部40)は、ステータコア112の軸方向端面から軸方向外側に突出する部位であるコイルエンド部を形成する。
【0022】
なお、コイル片52の下側の渡り部54は、径方向に1層分だけ互いに離間する方向にオフセットするオフセット部521Bを有してもよい。上側の渡り部54も、同様のオフセット部(図示せず)を有してもよい。
【0023】
本実施例では、U1相コイル221(U1)及びU2相コイル221(U2)は、ともに、複数のコイル片から形成される。複数のコイル片の形態は、複数種類であり、挿入される対のスロット23の周方向間隔(スロットピッチ)に応じて種類が異なる。複数種類のコイル片は、必ずしもすべてがU字状の形態である必要はなく、I字状の形態のコイル片(すなわちスロット収容部50を1つだけ有するコイル片)を含んでもよいし、すべてがI字状の形態であってもよい。なお、以下の説明において、一のスロット23に挿入されるコイル片52とは、当該一のスロット23に挿入されるスロット収容部50を有するコイル片52を意味する。従って、スロット収容部50を2つ有するU字状のコイル片52は、一のスロット23に挿入されるコイル片と、他の一のスロット23に挿入されるコイル片との組み合わせとして捉えることもできる。
【0024】
本実施例では、ステータコイル114は、短節巻きで巻装される。具体的には、U1相コイル221(U1)は、ステータコア112に全周にわたって6スロットピッチ(磁極ピッチに対応)を形成する複数のスロット23(以下、「中心スロット23c」とも称する)に挿入されるコイル片(以下、区別のため、「第1コイル片p6」とも称する)を有する。各第1コイル片p6は、周方向両側のスロット収容部50が、6スロットピッチを形成する対の中心スロット23cに挿入される。なお、「コイル片がスロット23に挿入される」とは、当該コイル片のスロット収容部50がスロット23に挿入されることを意味する。
【0025】
また、U1相コイル221(U1)は、4スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(以下、区別のため、「第2コイル片p4」と称する)を有する。各第2コイル片p4は、周方向両側のスロット収容部50が、4スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0026】
また、U1相コイル221(U1)は、5スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(以下、区別のため、「第3コイル片p5」と称する)を有する。各第3コイル片p5は、周方向両側のスロット収容部50が、5スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0027】
また、U1相コイル221(U1)は、7スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(以下、区別のため、「第4コイル片p7」と称する)を有する。各第第4コイル片p7は、周方向両側のスロット収容部50が、7スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0028】
本実施例では、中心スロット23cを中心として周方向に隣接する3つのスロット23からなる各3連スロットを、周方向で交互に第1の3連スロット301及び第2の3連スロット302とした場合、第1コイル片p6から第4コイル片p7は、図5及び図6に示すように次の関係で配置される。
【0029】
U1相(U1相コイル221(U1))では、第1の3連スロット301の中心スロット23c(以下、区別するときは、「第1中心スロット301c」とも称する)に、第1コイル片p6、第3コイル片p5、及び第4コイル片p7が挿入される。この場合、第1コイル片p6、第3コイル片p5、及び第4コイル片p7は、それぞれの周方向一方側のスロット収容部50が第1中心スロット301cに挿入される。
【0030】
また、U1相では、第2の3連スロット302の中心スロット23c(以下、区別するときは、「第2中心スロット302c」とも称する)に、第1コイル片p6だけが挿入される。
【0031】
U1相では、第2コイル片p4は、第1コイル片p6と対をなす態様で設けられる。従って、周方向で隣り合う第2コイル片p4は、中心スロット23cの両側の各スロット23に挿入される。この際、第2コイル片p4と第1コイル片p6とはコイル中心位置CT0を中心とした同芯状の配置となる。
【0032】
U1相では、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、第1コイル片p6及び第2コイル片p4とは異なり、12スロットピッチごとに1つだけ配置される。すなわち、周方向で隣り合う対の第1中心スロット301c間(又は対の第2中心スロット302c間)に、第1コイル片p6及び第2コイル片p4は、それぞれ、2つ設けられるのに対して、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、1つだけ設けられる。また、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、第1中心スロット301cの周方向両側のうちの、同じ一方側に配置される。
【0033】
この場合、U1相では、第1の3連スロット301には、第1中心スロット301cに4本、第1中心スロット301cの周方向両側の各スロット23にそれぞれ1本、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。また、第2の3連スロット302には、第2中心スロット302cに2本、第2中心スロット302cの周方向両側の各スロット23にそれぞれ2本、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。
【0034】
U2相コイル221(U2)は、上述したU1相コイル221(U1)と同様、ステータコア112に全周にわたって6スロットピッチを形成する複数のスロット23(中心スロット23c)に挿入されるコイル片(第1コイル片p6)を有する。中心スロット23cは、U1相コイル221(U1)に係る中心スロット23cと共通である。各第1コイル片p6は、周方向両側のスロット収容部50が、6スロットピッチを形成する対の中心スロット23cに挿入される。
【0035】
また、U2相コイル221(U2)は、4スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(第2コイル片p4)を有する。各第2コイル片p4は、周方向両側のスロット収容部50が、4スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0036】
また、U2相コイル221(U2)は、5スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(第3コイル片p5)を有する。各第3コイル片p5は、周方向両側のスロット収容部50が、5スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0037】
また、U2相コイル221(U2)は、7スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入されるコイル片(第4コイル片p7)を有する。各第4コイル片p7は、周方向両側のスロット収容部50が、7スロットピッチを形成する各対のスロット23に挿入される。
【0038】
このようにU2相のコイル片の構成は、U1相のコイル片の構成と略同じであるが、詳細な形状は異なってよい。例えば、U2相の第1コイル片p6は、U1相の第2コイル片p4とは形状が若干異なってもよい。
【0039】
U2相(U2相コイル221(U2))では、上述したU1相(U1相コイル221(U1))に対して、第1の3連スロット301における各コイル片の構成(配置や電流の向き)と、第2の3連スロット302における各コイル片の構成(配置や電流の向き)とは、実質的に反転した関係となる。
【0040】
具体的には、U2相では、第1中心スロット301cに第1コイル片p6だけが挿入される。
【0041】
また、U2相では、第2中心スロット302cに、第1コイル片p6、第3コイル片p5、及び第4コイル片p7が挿入される。この場合、第1コイル片p6、第3コイル片p5、及び第4コイル片p7は、それぞれの周方向他方側のスロット収容部50が第2中心スロット302cに挿入される。
【0042】
また、U2相では、第2コイル片p4は、第1コイル片p6と対をなす態様で設けられる。従って、周方向で隣り合う第2コイル片p4は、中心スロット23cの両側の各スロット23に挿入される。この際、第2コイル片p4と第1コイル片p6とはコイル中心位置CT0を中心とした同芯状の配置となる。
【0043】
また、U2相では、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、第1コイル片p6及び第2コイル片p4とは異なり、12スロットピッチごとに1つだけ配置される。すなわち、周方向で隣り合う対の第1中心スロット301c間(又は対の第2中心スロット302c間)に、第1コイル片p6及び第2コイル片p4は、それぞれ、2つ設けられるのに対して、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、1つだけ設けられる。また、第3コイル片p5及び第4コイル片p7は、第1中心スロット301cの周方向両側のうちの、同じ一方側に配置される。この点は、U1相コイル221(U1)と同様である。
【0044】
この場合、U2相では、第1の3連スロット301には、第1中心スロット301cに2本、第1中心スロット301cの周方向両側の各スロット23にそれぞれ2本、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。また、第2の3連スロット302には、第2中心スロット302cに4本、第2中心スロット302cの周方向両側の各スロット23にそれぞれ1本、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。なお、上述したように、U1相とU2相では、第1の3連スロット301における各コイル片のスロット収容部50の配置(及び電流の向き)と、第2の3連スロット302における各コイル片のスロット収容部50の配置(及び電流の向き)とは、反転した関係となる。すなわち、一方を6スロット分だけずらしかつ径方向にも反転させると他方に重なる関係となる。
【0045】
本実施例では、ステータコイル114は、軸方向の一方側で各コイル片が互いに接合される。また、各相において接合される各対のコイル片が挿入される各対のスロット23は、一定数のスロット分だけ周方向で離間する。本実施例では、各相において接合される各対のコイル片が挿入される各対のスロット23は、図3及び図6(溶接部60参照))等に示すように、いずれも、5スロット分だけ離間する。これにより、溶接側(リード側)で一定のピッチで溶接箇所を設定できるので、溶接工程の効率化が容易となる。
【0046】
また、本実施例では、図7に模式的に示すように、第1コイル片p6によるコイルエンド部(ステータコア112の軸方向端面よりも軸方向外側の部分)は、第2コイル片よるコイルエンド部よりも軸方向外側に延在する。これは、U1相コイル221(U1)及びU2相コイル221(U2)のいずれにおいても同様である。これにより、ステータコイル114全体におけるコイルエンド部の体格の低減を図ることができる。
【0047】
次に、図8から図13を参照して、本実施例の更なる効果について説明する。
【0048】
図8は、比較例によるステータコイル114’の説明図であり、上側は、U1相コイル221(U1)’の構成を示し、下側は、U2相コイル221(U2)’の構成を示す。図8は、図5に対応する比較例の一般部の構成を示す。図9は、循環電流の説明図であり、図10は、比較例の解析結果に基づく電流波形の説明図である。図10には、横軸にロータ回転角(電気角)を取り、360度分の各相の電流波形が示されている。図11は、比較例の解析結果に基づくトルク波形(特定の動作点A、Bでの各トルク波形)の説明図である。図12には、横軸にロータ回転角(電気角)を取り、360度分の各トルク波形が示されている。図12は、本実施例の解析結果に基づく電流波形の説明図であり、図10との対比をなす。図13は、本実施例の解析結果に基づくトルク波形(特定の動作点A、Bでの各トルク波形)の説明図であり、図11との対比をなす。
【0049】
比較例では、ステータコイル114’は、短節巻きで巻装され、第1の3連スロット301における各コイル片のスロット収容部50の配置(6ターン分の配置)と、第2の3連スロット302における各コイル片のスロット収容部50の配置(6ターン分の配置)自体は、本実施例と同じである。
【0050】
比較例では、U1相コイル221(U1)’とU2相コイル221(U2)’は、互いに対して1スロット分だけずれる関係で巻装される。この場合、各磁極に係るU1相コイル221(U1)’の周方向のコイル中心CT1’と、各磁極に係るU2相コイル221(U2)’の周方向のコイル中心CT2’は、それぞれ、磁極ピッチごとの周方向のコイル中心位置CT0に対して一定量ずれる。具体的には、図8に示すように、U1相コイル221(U1)’の周方向のコイル中心CT1’は、コイル中心位置CT0に対して周方向一方側にずれる(矢印R81参照)。これは、U1相において、どのコイル中心位置CT0に対しても同じずれ方である。また、U2相コイル221(U2)’の周方向のコイル中心CT2’は、コイル中心位置CT0に対して周方向他方側にずれる(矢印R82参照)。これは、U2相において、どのコイル中心位置CT0に対しても同じずれ方である。なお、コイル中心位置CT0は、周方向で隣り合う中心スロット23c間の中間位置に対応し、周方向で隣り合う中心スロット23c間ごとに存在する。従って、コイル中心位置CT0は、U1相コイル221(U1)’の周方向のコイル中心CT1’とともに、磁極数と同じ数存在する。
【0051】
このような比較例では、U1相の各コイル中心CT1’が各コイル中心位置CT0に対して周方向一方側にずれ、かつ、U2相の各コイル中心CT2’が各コイル中心位置CT0に対して周方向他方側にずれる場合、並列接続されたU1相コイル221(U1)’とU2相コイル221(U2)’のループ内で循環する循環電流が発生しやすい。具体的には、図10に模式的に示すように、並列接続されたU1相コイル221(U1)’に流れる電流(図10の電流I1参照)とU2相コイル221(U2)’に流れる電流(図10の電流I2参照)に有意な差が生じ、当該差に起因して循環電流が生じやすくなる。このような循環電流が生じると、図10に示すように、U1相とU2相で電流波形に有意な差が生じ(この場合、歪が顕著な正弦波であって、互いに重ならない正弦波の波形となり)、その結果、図11に示すように、トルク目標値に対してトルクが低下するという問題が生じる。
【0052】
これに対して、本実施例によれば、図6に示すように、U1相の各コイル中心CT1(コイルU1―1からU1-8のそれぞれのコイル中心)が各コイル中心位置CT0に一致し、かつ、U2相の各コイル中心CT2(コイルU2―1からU2-8のそれぞれのコイル中心)が各コイル中心位置CT0に一致する。これにより、比較例において生じる上述した不都合を低減又はなくすことができる。具体的には、並列接続されたU1相コイル221(U1)とU2相コイル221(U2)に流れる電流に有意な差が生じず、循環電流が生じがたくなる。従って、図12に示すように、U1相とU2相で電流波形に有意な差が生じず(この場合、短節巻による歪の少ない滑らかな正弦波であって、互いに重なる正弦波の波形となり)、その結果、図13に示すように、トルク目標値に対する低下が生じることなく、目標値どおりのトルクの発生が可能となる。
【0053】
[実施例2]
次に、図14を参照して、他の実施例(以下、区別のため、「実施例2」と称する)に付いて説明する。
【0054】
図14は、実施例2によるステータコイル114Aの一部の巻線図であり、図の見方は、図3と同様である。
【0055】
本実施例においても、ステータコイル114Aは、短節巻きで巻装され、第1の3連スロット301における各コイル片のスロット収容部50の配置と、第2の3連スロット302における各コイル片のスロット収容部50の配置自体は、上述した実施例1と同じである。
【0056】
U1相コイル221A(U1)は、7スロットピッチ(磁極ピッチよりも1スロット分だけ大きいスロットピッチ)を形成する複数対のスロット23に挿入される複数の第5コイル片c5を含む。
【0057】
また、U1相コイル221A(U1)は、5スロットピッチ(磁極ピッチよりも1スロット分だけ小さいスロットピッチ)を形成する複数対のスロット23に挿入される複数の第6コイル片c6を含む。
【0058】
本実施例では、中心スロット23cを中心として周方向に隣接する3つのスロット23からなる各3連スロットを、周方向で交互に第1の3連スロット301及び第2の3連スロット302とした場合、第5コイル片c5及び第6コイル片c6は、次の関係で配置される。
【0059】
U1相(U1相コイル221A(U1))では、第1の3連スロット301の第1中心スロット23cに、第5コイル片c5及び第6コイル片c6が挿入され、かつ、第2の3連スロット302の両側のスロットに、第5コイル片c5及び第6コイル片c6が挿入される。
【0060】
第5コイル片は、周方向一方側のスロット収容部50が、第1の3連スロット301に係る中心スロット23cに挿入され、周方向他方側のスロット収容部50が、第2の3連スロット302における中心スロット23cに対して周方向一方側のスロットに挿入される。
【0061】
この場合、U1相では、第1の3連スロット301において、第1中心スロット301cに6本のスロット収容部50が挿入される。他方、第1の3連スロット301において、第1中心スロット301cの周方向両側のスロット23には、1本もスロット収容部50が挿入されない。また、第2の3連スロット302において、第2中心スロット302cの周方向両側のスロットにそれぞれ3本、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。他方、第2の3連スロット302において、第2中心スロット302cには、1本もスロット収容部50が挿入されない。
【0062】
U2相コイル221A(U2)は、上述したU1相コイル221A(U1)と同様、7スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入される複数の第5コイル片c5を含む。また、U2相コイル221A(U2)は、5スロットピッチを形成する複数対のスロット23に挿入される複数の第6コイル片c6を含む。
【0063】
U2相(U2相コイル221A(U2))では、上述したU1相(U1相コイル221A(U1))に対して、第1の3連スロット301における各コイル片の構成(配置や電流の向き)と、第2の3連スロット302における各コイル片の構成(配置や電流の向き)とは、実質的に反転した関係となる。
【0064】
具体的には、U2相(U2相コイル221A(U2))では、第2の3連スロット302の第2中心スロット302cに、第5コイル片c5及び第6コイル片c6が挿入され、かつ、第1の3連スロット301の両側のスロット23に、第5コイル片c5及び第6コイル片c6が挿入される。
【0065】
この場合、U2相では、第1の3連スロット301において、第1中心スロット301cの両側のスロットに、3本ずつ、合計、6本のスロット収容部50が挿入される。他方、第1の3連スロット301において、第1中心スロット301cには、1本もスロット収容部50が挿入されない。また、第2の3連スロット302において、第2中心スロット302cに、6本のスロット収容部50が挿入される。他方、第2の3連スロット302において、第2中心スロット302cの周方向両側のスロット23には、1本もスロット収容部50が挿入されない。なお、上述したように、U1相とU2相では、第1の3連スロット301における各コイル片のスロット収容部50の配置(及び電流の向き)と、第2の3連スロット302における各コイル片のスロット収容部50の配置(及び電流の向き)とは、反転した関係となる。すなわち、一方を6スロット分だけずらしかつ径方向にも反転させると他方に重なる関係となる。
【0066】
本実施例においても、上述した実施例1と同様、ステータコイル114Aは、軸方向の一方側で各コイル片が互いに接合される。また、各相において接合される各対のコイル片が挿入される各対のスロット23は、一定数のスロット分だけ周方向で離間する。本実施例では、各相において接合される各対のコイル片が挿入される各対のスロット23は、図14等に示すように、いずれも、5スロット分だけ離間する。これにより、溶接側(リード側)で一定のピッチで溶接箇所を設定できるので、溶接工程の効率化が容易となる。
【0067】
また、本実施例では、上述した実施例1に比べて、例えば一般部を形成するコイル片の種類を低減できる。すなわち、上述した実施例1では、一般部を形成するコイル片の種類は、スロットピッチ違いだけでも4種類あるのに対して(スロットピッチが同じでもコイル片の詳細部が異なる場合もある)、本実施例では、スロットピッチ違いに対しては2種類で済む。このようにして、本実施例によれば、ステータコイル114Aを形成するためのコイル片の種類の低減を図り、製造効率を高めることができる。
【0068】
図15は、前出の図6と同様、実施例2によるステータコイル114Aの一般部を形成するコイル片の配置方法を示す側面図(径方向内側から径方向に視た側面図)である。図15には、ある時点でステータコイル114Aに流れる電流が矢印R5で模式的に示されている。また、図15には、コイル片同士の溶接部60が模式的に示されている。また、図15は、本実施例による循環電流の低減効果の説明図でもあり、ステータコイル114Aのコイル中心CT1、CT2と、上述したコイル中心位置CT0(磁極ピッチごとのコイル中心位置CT0)との関係を示す。図15には、図14と同じ態様で一般部の巻線図が示されている。図15では、U1相に関して、コイルU1―2及びコイルU1―3の各コイル中心CT1が代表的に示されているが、他のコイルU1-1、U1-4からU1-8も同様である。これは、U2相についても同様である。
【0069】
本実施例によれば、U1相の各コイル中心CT1(コイルU1―1からU1-8のそれぞれのコイル中心)が、各コイル中心位置CT0に対して、一方側と他方側とに周方向に沿って交互に同量ずれる、具体的には、図15に示すように、コイルU1―2のコイル中心CT1は、対応するコイル中心位置CT0に対して、周方向一方側(コイルU1―3に近い側)に一定量Δd(例えば1スロットピッチの半分)だけずれる。また、コイルU1―3のコイル中心CT1は、対応するコイル中心位置CT0に対して、周方向他方側(コイルU1―2に近い側)に一定量Δdだけずれる。この場合、ずれ量が一定量Δdで同じであり、かつ、ずれる方向が周方向で交互に逆となるので、相殺され、循環電流が生じ難くなる。U2相についても同様に、コイルU2―2のコイル中心CT2は、対応するコイル中心位置CT0に対して、周方向一方側(コイルU2―3から遠い側)に一定量Δdだけずれる。また、コイルU2―3のコイル中心CT2は、対応するコイル中心位置CT0に対して、周方向他方側(コイルU1―2から遠い側)に一定量Δdだけずれる。この場合、ずれ量が一定量Δdで同じであり、かつ、ずれる方向が周方向で交互に逆となるので、相殺され、循環電流が生じ難くなる。
【0070】
このようにして、本実施例によっても、図12及び図13を参照して上述した実施例1の効果と同様に、U1相とU2相で電流波形に有意な差が生じず、その結果、トルク目標値に対する低下が生じることなく、目標値どおりのトルクの発生が可能となる。
【0071】
以上、各実施例について詳述したが、特定の実施例に限定されるものではなく、特許請求の範囲に記載された範囲内において、種々の変形及び変更が可能である。また、前述した実施例の構成要素を全部又は複数を組み合わせることも可能である。
【符号の説明】
【0072】
10・・・回転電機用ステータ、112・・・ステータコア、114、114A・・・ステータコイル、23・・・スロット、23c・・・中心スロット、52・・・コイル片、p6・・・第1コイル片、p4・・・第2コイル片、p5・・・第3コイル片、p7・・・第4コイル片、c5・・・第5コイル片、c6・・・第6コイル片、301・・・第1の3連スロット、302・・・第2の3連スロット、CT0・・・コイル中心位置、CT1・・・コイル中心(第1組のコイルの周方向のコイル中心)、CT2・・・コイル中心(第2組のコイルの周方向のコイル中心)
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
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図13
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図15