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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023016025
(43)【公開日】2023-02-01
(54)【発明の名称】インレット充電プラグの検出センサ
(51)【国際特許分類】
   H01R 13/64 20060101AFI20230125BHJP
   B60L 53/16 20190101ALI20230125BHJP
   B60R 16/04 20060101ALN20230125BHJP
【FI】
H01R13/64
B60L53/16
B60R16/04 S
【審査請求】未請求
【請求項の数】15
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2022114637
(22)【出願日】2022-07-19
(31)【優先権主張番号】63/223573
(32)【優先日】2021-07-20
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】17/682,767
(32)【優先日】2022-02-28
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】518345815
【氏名又は名称】ティーイー コネクティビティ ソリューソンズ ゲーエムベーハー
(71)【出願人】
【識別番号】505100333
【氏名又は名称】タイコ・エレクトロニクス・カナダ・ユーエルシー
(74)【代理人】
【識別番号】100100077
【弁理士】
【氏名又は名称】大場 充
(74)【代理人】
【識別番号】100136010
【弁理士】
【氏名又は名称】堀川 美夕紀
(74)【代理人】
【識別番号】100130030
【弁理士】
【氏名又は名称】大竹 夕香子
(74)【代理人】
【識別番号】100203046
【弁理士】
【氏名又は名称】山下 聖子
(72)【発明者】
【氏名】ネイサン フィリップ マイヤー
(72)【発明者】
【氏名】クリストファー カウチ
(72)【発明者】
【氏名】トーマス モッコフチアク
【テーマコード(参考)】
5E021
5H125
【Fターム(参考)】
5E021FA16
5E021FB20
5E021FC40
5E021HC09
5E021KA09
5E021KA10
5E021KA15
5E021MA04
5E021MA23
5H125AA01
5H125AC12
5H125AC24
5H125BC22
5H125DD02
5H125EE51
5H125FF12
(57)【要約】      (修正有)
【課題】プラグ状態を検出する機能を有する電気コネクタに関する。
【解決手段】電気自動車用の充電インレット(102)は、ハウジング(104)と、充電プラグ(200)の対応する相手側端子と係合するようにハウジング内に配置された端子と、充電インレット(102)内に取り付けられた充電プラグ(200)の存在を検出するように、電気自動車の監視システムに接続可能なセンサ(304)とを含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気自動車(902)用の充電インレット(102)であって、
ハウジング(104)と、
充電プラグ(200)の対応する相手側端子(208)と係合するように前記ハウジング(104)内に配置された端子(108)と、
前記充電インレット(102)内に取り付けられた充電プラグ(200)の存在を検出するように、前記電気自動車(902)の監視システム(910)に接続可能なセンサ(300、400、500、600、802)と、
を備えている、
充電インレット(102)。
【請求項2】
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記端子(108)と前記相手側端子(208)との間の電気的接続に関係なく、前記充電プラグ(200)の存在を検出する、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項3】
ハウジングは、前記充電プラグが前記ハウジング(104)に対する取付け位置にある状態で、前記充電プラグ(200)と係合するためのキャッチ(112)を画定する、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項4】
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記ハウジング(104)の前記キャッチ(112)と係合した前記充電プラグ(200)の存在を検出するように位置決めされている、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項5】
前記ハウジング(104)は、前記キャッチ(112)の近くに前記ハウジング(104)を貫通して形成された開口部(120)を画定し、前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記開口部を通る前記充電プラグ(200)の存在を検出する、
請求項4に記載の充電インレット(102)。
【請求項6】
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記充電プラグ(200)のラッチ(202)の存在を、前記ラッチが前記ハウジング(104)の前記キャッチ(112)と係合したときに検出する、
請求項5に記載の充電インレット(102)。
【請求項7】
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記ハウジング(104)に取り外し可能に取り付けられたセンサハウジング内に配置されている、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項8】
前記センサは光学センサ(304)を含む、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項9】
前記センサは、前記充電プラグ(200)の取付け位置と対応付けられた磁場の変化を検出するための磁気センサ(802)を含む、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項10】
前記センサは機械的スイッチ(400、403、500、502)を含む、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項11】
前記センサ(600)は、前記ハウジング(104)内の取付け位置において前記充電プラグ(200)の導電面(613)と電気的に接触するための1対の導電ピン(602)を含む、
請求項1に記載の充電インレット(102)。
【請求項12】
電気自動車(902)用の充電システム(100、900)であって、
前記充電システム(100、900)は
・ハウジング(104)と、充電プラグ(200)の対応する端子(208)と係合するように前記ハウジング(104)内に配置された少なくとも1つの端子(108)とを含む充電インレット(102)と、 ・前記充電インレット(102)の前記ハウジング(104)内の取付け位置における前記充電プラグ(200)の存在を検出するための少なくとも1つのセンサ(300、400、500、600、802)を含む監視システム(910)と、を含む、
充電システム(100、900)。
【請求項13】
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記充電インレット(102)の前記端子(108)と前記充電プラグ(200)の前記端子(208)との間の電気的接続に関係なく、前記充電プラグ(200)の存在を検出する、
請求項12に記載の充電システム(100、900)。
【請求項14】
ハウジング(104)は、前記充電プラグが前記ハウジング(104)に対する前記取付け位置にある状態で、前記充電プラグ(200)を係合するためのキャッチ(112)を画定し、
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記ハウジング(104)の前記キャッチ(112)と係合した前記充電プラグ(200)の存在を検出するように位置決めされている、
請求項12に記載の充電システム(100、900)。
【請求項15】
前記ハウジングは、前記キャッチ(112)の近くに前記ハウジングを貫通して形成された開口部(120)を画定し、
前記センサ(300、400、500、600、802)は、前記開口部(120)を通る前記充電プラグ(200)の存在を検出する、
請求項14に記載の充電システム(100、900)。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本出願は、参照によりその開示全体が本明細書に組み込まれている、2021年7月20日出願の米国仮特許出願第63/223,573号の優先権を主張するものである。
【0002】
本開示は、電気コネクタに関し、より詳細には、プラグ状態を検出する機能を有する電気コネクタに関する。
【背景技術】
【0003】
電気自動車(EV)は、その実用性と使いやすさが向上するにつれて人気が高まっている。それに応じて、これらの初期のシステムは、最大限の安全性、性能、使いやすさ、および利便性を引き出すように絶えず最適化されなければならない。EVの使いやすさの重要な観点の1つに、車両の寿命を通してEVのバッテリをできるだけ迅速に、安定的に充電できることが含まれる。充電動作中の安全を確保するには、(単なる例として)車両の充電インレットまたはレセプタクルと、充電器に対応付けられた充電プラグとの間の安全かつ確実な接続が必要である。現在、一部の充電器側のシステムは、充電動作の開始前に適切に挿入された充電プラグを検出するための手段を備えている。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、車両は通常、充電プラグがその充電インレットに適切に挿入されているか(または充電インレットから取り外されているか)を検出する手段を備えていない。同様に、充電プラグおよび/または充電インレットに関する機械的な問題または不具合を検出するための車両側のシステムは存在しない。一例として、充電プラグおよび/または充電インレットのラッチ機構またはロック機構における不具合は、車両を確実に充電する能力に悪影響を及ぼす恐れがあるだけではなく、構成要素の損傷、さらには火災をまねく可能性がある電気ショートなど、さらに厳しい状況のリスクを高める。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の一実施形態において、この問題は電気自動車用の充電インレットによって解決される。この充電インレットは、ハウジングと、充電プラグの対応する相手側端子と係合するようにハウジング内に配置された端子と、充電インレット内に取り付けられた充電プラグの存在を検出するように、電気自動車の監視システムに接続可能なセンサとを有している。
次に、添付図面を参照しながら本発明を例示的に説明する。
【図面の簡単な説明】
【0006】
図1】ロック位置またはラッチ位置における本開示の実施形態の説明に有用な、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図2】本開示の一実施形態によるプラグ位置検出システムを有する、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図3】本開示の一実施形態によるプラグ位置検出システムを有する、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図4】本開示の一実施形態によるプラグ位置検出システムを有する、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図5】本開示の一実施形態によるプラグ位置検出システムを有する、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図6】本開示の一実施形態によるプラグ位置検出システムを有する、充電インレットおよび充電プラグの部分断面図である。
図7】本開示の実施形態によるプラグ位置検出システムに有用な金属製の切り換えタブの斜視図である。
図8】本開示の実施形態によるプラグ位置検出システムに有用な、センサおよび対応付けられたハウジングの斜視図である。
図9】本開示の一実施形態による充電システムの概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0007】
図1を参照すると、本開示の実施形態の説明に有用な(例えば、電気自動車用の)充電アセンブリ100の簡略化された部分図が示されている。アセンブリ100は、主要な本体またはハウジング104を含む車両側の充電インレットまたはソケット102を備えている。本体104は、(1つまたは複数の)導電端子108(例えば、雄型または雌形の端子)を収容する1つまたは複数の開口部106を含む充電インターフェースを画定し、導電端子108は、それと係合する充電プラグ200の(1つまたは複数の)対応する端子208と接続するように適合されている。本体104は、充電プラグ200のすべてまたは一部を受け入れるための受け入れ空間110を画定する。受け入れ空間110は部分的に、本体104の外側または周囲の壁112によって画定することができる。
例示的実施形態において、壁112は、受け入れ空間110の中に突出する段またはキャッチ114として具現化された少なくとも1つのロック機構を画定する。キャッチ114は、本明細書において詳しく述べるように、充電プラグ200の対応する弾性のラッチ202と係合するように適合される。ロック機構114は、壁112の内面に形成されたものとして示しているが、本開示の範囲から逸脱することなく、複数の類似のロック機構を、充電インレット102に対応付けられた任意の適切な面もしくは領域に形成すること、またはそうした面もしくは領域に取り付けることが可能であることを理解すべきである。同様に、充電プラグ200の対応するロック機構を、任意の適切な形で具現化することもできる。
【0008】
さらに図1を参照すると、充電プラグ200は、電力源(図示せず)と対応付けられ、本体またはハウジング204(例えば、一体構造の本体)を含むが、図にはその一部のみが示されている。本体204はインターフェース部分206を含み、インターフェース部分206は、プラグ200が図1に示す取付け位置にある状態で、充電インレット102の開口部106および端子108と係合するように構成された1つまたは複数の端子208を含む。本体204、またはそれに取り付けられた別個の要素は、取付け位置で充電インレット102のロック機構またはキャッチ114と係合するように構成されたラッチ202を画定する。
【0009】
ラッチ202は、図1に示す向きに対するそれぞれの垂直方向(すなわち、上方および下方)に弾性変形可能な片持ち梁として画定することができる。より具体的には、ラッチ202は細長い本体211を含み、本体211には、本体の伸長方向軸に略垂直な方向に延在または突出する突出端部212が形成されている。突出端部212は、プラグが挿入されると充電インレット102(例えば、その壁112)と係合するように構成された、テーパ付きの前端部を画定してもよい。図から想像されるように、前端部にテーパが付いていることにより、プラグ200がインレット102に挿入されるとき、ラッチ202はまず、段の付いた壁112またはキャッチ114によって下方へ曲げられる。プラグ200が取付け位置に達すると、ラッチ202は図示された位置へ弾性的に戻り、前端部212はインレット102のキャッチ114と係合する。
示されるように、ロック機構またはキャッチ114は、前端部212の対応する面に対向する面を含む。これらの対向し合う面は、それぞれ斜めに延び、インレット102に対するプラグ200の取り外し方向において少なくとも部分的に互いに向き合うことができる。プラグ200は、ひとたび図1で示された取付け位置になると、ラッチ202を手動で下方に押し、対向し合う面を係合解除し、プラグの取り外しを可能にすることによって、取り外すことができる。
【0010】
上記のように、図1の例示的なロック装置またはラッチ装置を考慮すると、充電システム(例えば、車両の充電制御システム)が、その充電インレット内にプラグが適切にロックされている、または取り付けられていることを保証することが望ましい。さらに、プラグのラッチの検出を対応するインレットのロック機構との関連で行うことができると有利である。こうして、本開示の実施形態によるシステムは、プラグをインレットから(またはそれらの対応する端子を互いに)物理的に接続解除する前でも、ユーザによるロック機構(例えば、プラグのラッチ202)の押下を検出することができる。こうして、機械的に接続解除する前に車両(または同様のシステム)は充電動作を中止し、安全性をさらに高めることができる。
【0011】
同様に、本開示の実施形態は、損傷を受けたラッチ機構の検出を可能にし、電気的接続が検出されているにもかかわらずプラグがインレットに固定されていない潜在的に危険な状態を、システムとユーザの両方に警告する。ラッチにおける充電プラグの位置を検出することによって、いくつかの利点がもたらされる。例えば、ラッチボタンが押下されたときに検出が行われるが、この検出はプラグを取り外す前に行われ、不具合の検出が迅速化される。さらに、機構が、故障したラッチもしくは少なくとも機能していないラッチの存在を検出し、その状態に対して車両に警告を出すことができる。
【0012】
次に図2を参照すると、本開示の一実施形態の簡略化された図は、図1に示された充電インレット102に組み込み可能な車両側のセンサパッケージ300を含む。パッケージ300は、例えば、フレーム303に収容されたプリント回路基板(PCB)302を含むことができる。PCB302には、光学センサ304が感知用のアパーチャを略下方に向けた状態で取り付けられる。光学センサ304の動作の制御、ならびに光学センサ304へ伝えられた信号の制御、および/または光学センサ304から受けた信号の処理を行うために、1つまたは複数の制御プロセッサ306などの他の制御要素を含むこともできる。信号ワイヤ308は、PCB302を外部システム(例えば、図9に示されるような、プラグ検出システムおよび/または他の制御システム)に動作可能に接続することができる。
センサパッケージ300は、インレット102の外面(図示)に、またはインレット102に内部で取り付けることができる。他の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、パッケージ300をインレットから離して配置することができる。
【0013】
さらに図2を参照すると、光学センサ304は、1つまたは複数のプロセッサ(例えば、プロセッサ306)と共に、伝えられた光および/または受けた光を利用して、ラッチ202、より具体的にはインレット102での取付け位置におけるラッチ202の突出する自由端部212の存在を検出する。示されるように、ロック機構またはキャッチ114を画定するインレット102の壁112は、それを貫通するアパーチャ120を画定する。アパーチャまたは開口部120は、取付け位置におけるラッチ202の自由端部212の最終位置と対応するように(例えば、真上に)位置決めされる。他の実施形態では、開口部120を、それを通してラッチ202の突出する自由端部212の少なくとも一部を露出させる別の位置に形成し、光学センサ304からの光を自由端部に当てること、および/または自由端部によって反射させてセンサ304で受けることができるようにしてもよい。
同様に、追加の開口部を必要とせずに、光学センサ304を受け入れ空間110内の自由端部212の近くに配置することができる。
【0014】
次に図3を参照すると、本開示の実施形態は、電子パッケージ400を含むことができ、電子パッケージ400は、少なくとも1つの締め具401によってインレット102にしっかりと取り付けられたハウジング402を有する。パッケージ400は、機械的なボタンまたはスイッチを収容し、その可動端部403がハウジング402を通って延びる。可動端部403は、壁112の開口部120を通り、プラグ200の取付け位置においてのみラッチ202の自由端部212と接触するように延びる。より具体的には、ラッチ202の突出する自由端部212は、プラグ200が取付け位置にある状態で、ボタンまたはスイッチの可動端部403と係合し、それを押下する。
スイッチの押下は、例えば、充電プラグが正しく取り付けられていること、および/または充電プラグでラッチ機構もしくはロック機構が適切に機能していることを示すように、制御信号を車両のシステムへ送る働きをする。スイッチは、ボタン(すなわち、ばね付勢モーメンタリボタン(spring-biased momentary button))の形をとることができる。同様に、スイッチは、片持ちアームによって作動されるボタンの形をとることができ、それにより、プラグ200を挿入する間のスイッチとラッチとの間の摩擦(または潜在的な干渉)が低減され、信頼性が向上する。
【0015】
図4は感知パッケージ500を含む本開示の別の実施形態を示し、感知パッケージ500は、ハウジング504内に弾性的に支持され、インレットのハウジングの壁に形成された開口部120を通って延出位置まで付勢された可動のプランジャ502またはボタンを含む。プランジャ502を延出位置まで付勢するために1つまたは複数のばね506が利用され、延出位置では、プランジャと、ハウジング504内に配置された対応する電気コンタクト510との間で電気的接触が行われる。取付け位置では、プランジャ502とコンタクト510との間の電気的接触をラッチ202の存在によって断ち、充電プラグ200が正しく取り付けられたことを車両のシステムに示すことができる。
さらに、本開示の各実施形態では、切り換えパッケージまたは切り換えアセンブリと、他のシステムに動作可能に接続するために用いられる任意のワイヤとの間に、1つまたは複数のシールを設けることができる。充電インレット102およびその周囲は厳しい環境条件(湿気、細片など)に曝されるため、こうしたシールは、システムの長期にわたる確実な動作を保証するために重要である。
【0016】
図5に関して、本発明の一実施形態によるセンサパッケージ600は、導電性材料から形成されたラッチ612、または切り換えアセンブリと係合する端面614を覆う導電性材料の少なくとも1つの層613を有するラッチを利用する。図示されるように、切り換えアセンブリは、2つのばね付きピン、または「ポゴ」ピン602を含むことができ、ピン602は、可動の自由端部603を有し、インレットハウジングの壁112に形成された開口部120を通って延びる。ピン602の自由端部603は、プラグ200の取付け位置においてのみ、導電性のラッチ612またはその導電面613と係合するように適合される。こうして、適切なプラグ200によってピン602間の電気回路が完成し、プラグが適切に取り付けられていることが下流の制御システムに示される。
同様に、部分的にもしくは完全に接続解除されたプラグまたはラッチ機構の障害による開回路も、システムに示される。
【0017】
次に、図6図8を参照すると、本開示の他の実施形態は、取り付けられたプラグおよび/またはそのラッチ機構の存在(または不在)を検出する磁気センサまたはホール効果センサ802の使用を含むことができる。図示されるように、導電性(例えば、金属製)の可撓性があるばねタブ(850、第1の位置;850’、第2の位置)が、例えば1つまたは複数の締め具によって、インレットの壁112にその第1の端部851で取り付けられる。タブ850は、インレットの壁112に形成された開口部120内へ延びるU字形の中央部分852を有する。タブ850の第1の位置は、ラッチ202が、ラッチの自由端部212がタブのU字形部分852と接触していない未取付け位置にあることを示す。
この位置では、タブ850の自由端部853は、インレットの壁112に取り付けられたホール効果センサ802と接触するか、またはホール効果センサ802から第1の距離に位置することができる。一方、プラグ200が取付け位置まで動かされた状態では、ラッチ202の突出端部212は、少なくとも部分的に上方へ延び、開口部120に入る。結果として、ラッチ202は、タブ850’のU字形部分852’と接触し、タブ850’を第2の形状または位置まで付勢する。第2の位置では、タブ850’は略上方に付勢され、自由端部853’は略垂直に動かされ、センサ802から第1の距離よりも大きい第2の距離まで離れる。
この距離の変化は、ホール効果センサ802、および/または対応付けられた制御プロセッサもしくはシステムによって検出可能であり、充電プラグおよびラッチが適切に取り付けられていること、および/または機能していることを示す。他の実施形態では、本開示の範囲から逸脱することなく、タブ850をプラグのラッチ202に取り付け、インレット102との機械的相互作用によって付勢することができる。
【0018】
図6および図8に示されるように、センサ802は、本体803、リードワイヤ804、および取付け孔805を含むことができる。単一の締め具のみによってインレット102に取り付けられる場合、本体803は、その下面から延びる回転止め突出部806を含むこともできる。図6に示されるように、取付け孔805を通して挿入された締め具、および突出部806は、インレットの壁112の1対の取付け孔を通って延びる。こうして、センサは、例えば振動またはセンサに作用する他の外力によって回転して適所を外れないようになっている。そうした位置決め機構806を、前述の実施形態のそれぞれに、特に単一の締め具のみによって保持されるセンサおよび/またはスイッチを伴う実施形態に利用することも可能である。
【0019】
前述の実施形態のいずれについても、本開示の範囲から逸脱することなく、スイッチ、センサ、および他の構成要素の位置を例示的実施形態に示された位置から変更することが可能である。
【0020】
次に図9を参照すると、本開示の実施形態によるシステム900の概略図が示されている。システム900は、少なくとも1つの制御システム904(例えば、1つまたは複数のプロセッサを含む充電制御システム)、ユーザインターフェース906、バッテリ908、前述のような充電インレット112、およびプラグ検出システム910を有するEV902など、動力を受けるプラットフォームを含むことができる。システムは、充電プラグ920をさらに含む。前述のように、本開示の実施形態は、充電プラグ920の充電インレット112に対する状態を、例えば車両の充電制御システム904へ伝える、プラグ検出システム910を利用する。より詳細には、プラグ検出システム910は、適切に取り付けられた充電プラグが存在しないことを検出することができる。
プラグ検出システム910はさらに、インレットからプラグを(またはそれらの対応する端子を互いに)物理的に接続解除する前に、(単なる)ユーザによるロック機構(例えば、プラグのラッチ202)の押下を検出することも可能である。こうして、充電制御システム904は、機械的/電気的な接続解除の前に、バッテリ908の充電動作を中止し、安全性をさらに高めることができる。同様に、プラグ検出システム910は、損傷を受けたラッチ機構を検出し、電気的接続が検出されているにもかかわらずプラグがインレットに固定されていない潜在的に危険な状態を、制御システム904とユーザの両方に(例えば、ユーザインターフェースまたはディスプレイ906を介して)警告することができる。
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【外国語明細書】