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特開2023-160270部品実装機、リード部品の位置算出方法およびリード部品の位置算出プログラム
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  • 特開-部品実装機、リード部品の位置算出方法およびリード部品の位置算出プログラム 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160270
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】部品実装機、リード部品の位置算出方法およびリード部品の位置算出プログラム
(51)【国際特許分類】
   H05K 13/08 20060101AFI20231026BHJP
   H05K 13/04 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H05K13/08 B
H05K13/04 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070501
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】000010076
【氏名又は名称】ヤマハ発動機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105935
【弁理士】
【氏名又は名称】振角 正一
(74)【代理人】
【識別番号】100136836
【弁理士】
【氏名又は名称】大西 一正
(72)【発明者】
【氏名】仲村 誠司
【テーマコード(参考)】
5E353
【Fターム(参考)】
5E353BB02
5E353CC05
5E353EE26
5E353GG01
5E353HH11
5E353JJ21
5E353JJ42
5E353JJ48
5E353KK01
5E353KK11
5E353QQ12
(57)【要約】
【課題】リードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出する。
【解決手段】リード93の先端T93から方向Eyに平行に延びる延設直線V93とX座標軸とが交差するX切片93xが算出され(ステップS301)、X切片93xの平均であるX切片代表位置Ax(X切片平均値)が算出される(ステップS302)。リード91、92の先端T91、T92から方向Exに平行に延びる延設直線V91、V92とY座標軸とが交差するY切片91y、92yが算出され(ステップS304)、Y切片91y、92yの平均であるY切片代表位置Ay(Y切片平均値)が算出される。X切片代表位置Axを通って方向Exに平行なX切片代表線Rxと、Y切片代表位置Ayを通って方向Exに平行なY切片代表線Ryとの交点Nの位置が算出される。
【選択図】図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
矩形を有する部品本体と、前記部品本体から第1延設方向に延設される複数の第1延設リードと、前記部品本体から前記第1延設方向に直交する第2延設方向に延設される複数の第2延設リードとを有するリード部品を保持する実装ヘッドと、
前記実装ヘッドに保持される前記リード部品を示すリード部品画像を撮像する部品撮像部と、
X座標軸と前記X座標軸に直交するY座標軸で構成されるXY座標系において前記リード部品画像に示される前記リード部品を認識するリード部品認識部と
を備え、
前記リード部品認識部は、
前記XY座標系において前記第1延設方向および前記第2延設方向を前記リード部品画像に基づき算出する延設方向算出部と、
前記第1延設リードの先端から前記第1延設方向に平行に延びる直線と前記X座標軸とが交差するX切片を前記複数の第1延設リードのそれぞれについて算出するX切片算出部と、
前記複数の第1延設リードのそれぞれについて算出された前記X切片の平均であるX切片平均値を算出するX切片平均算出部と、
前記第2延設リードの先端から前記第2延設方向に平行に延びる直線と前記Y座標軸とが交差するY切片を前記複数の第2延設リードのそれぞれについて算出するY切片算出部と、
前記複数の第2延設リードのそれぞれについて算出された前記Y切片の平均であるY切片平均値を算出するY切片平均算出部と、
前記X切片平均値を通って前記第1延設方向に平行な直線と、前記Y切片平均値を通って前記第2延設方向に平行な直線との交点の位置を算出する交点算出部と
を有し、
前記リード部品の位置を前記交点の位置に基づき求める部品実装機。
【請求項2】
前記リード部品認識部は、前記交点の位置を前記リード部品の位置として求める請求項1に記載の部品実装機。
【請求項3】
前記交点の位置と前記部品本体の中心の位置との位置関係を記憶する記憶部をさらに備え、
前記リード部品認識部は、前記交点の位置および前記位置関係に基づき算出した前記部品本体の位置を、前記リード部品の位置として求める請求項1に記載の部品実装機。
【請求項4】
前記位置関係は、前記第1延設方向における前記交点と前記部品本体の中心とのずれ量を示す請求項3に記載の部品実装機。
【請求項5】
前記位置関係は、前記第2延設方向における前記交点と前記部品本体の中心とのずれ量を示す請求項3または4に記載の部品実装機。
【請求項6】
矩形を有する部品本体と、前記部品本体から第1延設方向に延設される複数の第1延設リードと、前記部品本体から前記第1延設方向に直交する第2延設方向に延設される複数の第2延設リードとを有するリード部品を示すリード部品画像を取得する工程と、
X座標軸と前記X座標軸に直交するY座標軸で構成されるXY座標系において前記リード部品画像に示される前記リード部品を認識する工程と
を備え、
前記リード部品を認識する工程では、
前記XY座標系において前記第1延設方向および前記第2延設方向を前記リード部品画像に基づき算出する処理と、
前記第1延設リードの先端から前記第1延設方向に平行に延びる直線と前記X座標軸とが交差するX切片を前記複数の第1延設リードのそれぞれについて算出する処理と、
前記複数の第1延設リードのそれぞれについて算出された前記X切片の平均であるX切片平均値を算出する処理と、
前記第2延設リードの先端から前記第2延設方向に平行に延びる直線と前記Y座標軸とが交差するY切片を前記複数の第2延設リードのそれぞれについて算出する処理と、
前記複数の第2延設リードのそれぞれについて算出された前記Y切片の平均であるY切片平均値を算出する処理と、
前記X切片平均値を通って前記第1延設方向に平行な直線と、前記Y切片平均値を通って前記第2延設方向に平行な直線との交点の位置を算出する処理と
が実行され、
前記リード部品の位置が前記交点の位置に基づき求められるリード部品の位置算出方法。
【請求項7】
請求項6に記載のリード部品の位置算出方法を、コンピュータに実行させるリード部品の位置算出プログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、リード部品を実装ヘッドによって基板に実装する部品実装技術に関し、特にリード部品の位置を算出する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
リード部品を実装ヘッドによって基板に実装する部品実装機では、基板に対して適切な位置にリード部品を実装するために、実装ヘッドに保持されるリード部品を撮像したリード部品画像に基づきリード部品の位置が算出される。例えば、特許文献1、2では、リード部品画像から算出したリードの先端の位置に基づきリード部品の位置が算出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第3269816号
【特許文献2】特公平7-52099号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、リード部品のリードは、その延設方向に所定の長さを有するように設計される。しかしながら、実際のリードの長さはばらつきを有する。そのため、リードの位置からリード部品の位置を高精度に算出することが難しかった。
【0005】
この発明は上記課題に鑑みなされたものであり、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出可能とすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る部品実装機は、矩形を有する部品本体と、部品本体から第1延設方向に延設される複数の第1延設リードと、部品本体から第1延設方向に直交する第2延設方向に延設される複数の第2延設リードとを有するリード部品を保持する実装ヘッドと、実装ヘッドに保持されるリード部品を示すリード部品画像を撮像する部品撮像部と、X座標軸とX座標軸に直交するY座標軸で構成されるXY座標系においてリード部品画像に示されるリード部品を認識するリード部品認識部とを備え、リード部品認識部は、XY座標系において第1延設方向および第2延設方向をリード部品画像に基づき算出する延設方向算出部と、第1延設リードの先端から第1延設方向に平行に延びる直線とX座標軸とが交差するX切片を複数の第1延設リードのそれぞれについて算出するX切片算出部と、複数の第1延設リードのそれぞれについて算出されたX切片の平均であるX切片平均値を算出するX切片平均算出部と、第2延設リードの先端から第2延設方向に平行に延びる直線とY座標軸とが交差するY切片を複数の第2延設リードのそれぞれについて算出するY切片算出部と、複数の第2延設リードのそれぞれについて算出されたY切片の平均であるY切片平均値を算出するY切片平均算出部と、X切片平均値を通って第1延設方向に平行な直線と、Y切片平均値を通って第2延設方向に平行な直線との交点の位置を算出する交点算出部とを有し、リード部品の位置を交点の位置に基づき求める。
【0007】
本発明に係るリード部品の位置算出方法は、矩形を有する部品本体と、部品本体から第1延設方向に延設される複数の第1延設リードと、部品本体から第1延設方向に直交する第2延設方向に延設される複数の第2延設リードとを有するリード部品を示すリード部品画像を取得する工程と、X座標軸とX座標軸に直交するY座標軸で構成されるXY座標系においてリード部品画像に示されるリード部品を認識する工程とを備え、リード部品を認識する工程では、XY座標系において第1延設方向および第2延設方向をリード部品画像に基づき算出する処理と、第1延設リードの先端から第1延設方向に平行に延びる直線とX座標軸とが交差するX切片を複数の第1延設リードのそれぞれについて算出する処理と、複数の第1延設リードのそれぞれについて算出されたX切片の平均であるX切片平均値を算出する処理と、第2延設リードの先端から第2延設方向に平行に延びる直線とY座標軸とが交差するY切片を複数の第2延設リードのそれぞれについて算出する処理と、複数の第2延設リードのそれぞれについて算出されたY切片の平均であるY切片平均値を算出する処理と、X切片平均値を通って第1延設方向に平行な直線と、Y切片平均値を通って第2延設方向に平行な直線との交点の位置を算出する処理とが実行され、リード部品の位置が交点の位置に基づき求められる。
【0008】
このように構成された本発明では、リード部品画像に示されるリード部品がXY座標系において認識される。このリード部品は、矩形を有する部品本体と、部品本体から第1延設方向に延設される複数の第1延設リードと、部品本体から第1延設方向に直交する第2延設方向に延設される複数の第2延設リードとを有する。特に、XY座標系において第1延設方向および第2延設方向がリード部品画像に基づき算出される。そして、第1延設リードの先端から第1延設方向に平行に延びる直線とX座標軸とが交差するX切片が複数の第1延設リードのそれぞれについて算出され、複数の第1延設リードのそれぞれについて算出されたX切片の平均であるX切片平均値が算出される。また、第2延設リードの先端から第2延設方向に平行に延びる直線とY座標軸とが交差するY切片が複数の第2延設リードのそれぞれについて算出され、複数の第2延設リードのそれぞれについて算出されたY切片の平均であるY切片平均値が算出される。そして、X切片平均値を通って第1延設方向に平行な直線と、Y切片平均値を通って第2延設方向に平行な直線との交点の位置が算出される。かかる交点は、第1延設リードおよび第2延設リードの長さのばらつきによらず一意的に求めることができる。そして、このような交点に基づき、リード部品の位置が求められる。その結果、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出することが可能となっている。
【0009】
なお、かかる交点に基づきリード部品の位置を求める具体的態様は種々想定される。例えば、リード部品認識部は、交点の位置をリード部品の位置として求めるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成により、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0010】
また、交点の位置と部品本体の中心の位置との位置関係を記憶する記憶部をさらに備え、リード部品認識部は、交点の位置および位置関係に基づき算出した部品本体の位置を、リード部品の位置として求めるように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成により、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0011】
また、位置関係は、第1延設方向における交点と部品本体の中心とのずれ量を示すように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、第1延設方向において複数の第2延設リードの配列が部品本体の中心に対して偏ったリード部品についても、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0012】
また、位置関係は、第2延設方向における交点と部品本体の中心とのずれ量を示すように、部品実装機を構成してもよい。かかる構成では、第2延設方向において複数の第1延設リードの配列が部品本体の中心に対して偏ったリード部品についても、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0013】
本発明に係るリード部品の位置算出プログラムは、上記のリード部品の位置算出方法をコンピュータに実行させる。
【発明の効果】
【0014】
以上のように、本発明によれば、リード部品のリードの長さのばらつきによらずにリード部品の位置を高精度に算出可能とすることが可能となっている。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明に係る部品実装機の一例を模式的に示す平面図。
図2図1の部品実装機が備える電気的構成を示すブロック図。
図3A】部品認識カメラの撮像対象である部品を模式的に示す底面図。
図3B】部品認識カメラの撮像対象である部品を模式的に示す側面図。
図4】部品実装機において実行される部品認識の一例を示すフローチャート。
図5図4の部品認識で実行される回転角度算出の一例を示すフローチャート。
図6図5の回転角度算出で部品画像に対して実行される演算内容を模式的に示す図。
図7図4の部品認識で部品画像に対して実行される位置算出の一例を示すフローチャート。
図8図7の位置算出で実行される演算内容を模式的に示す図。
図9図4の部品認識で部品画像に対して実行される位置算出の変形例を示すフローチャート。
図10図9の位置算出で実行される演算内容を模式的に示す図。
図11】対象となる部品の構成の変形例および当該部品に対する演算内容を模式的に示す底面図。
【発明を実施するための形態】
【0016】
図1は本発明に係る部品実装機の一例を模式的に示す平面図であり、図2図1の部品実装機が備える電気的構成を示すブロック図である。図1では、水平方向であるGx方向、Gx方向に直交する水平方向であるGy方向および鉛直方向であるGz方向が適宜示される。この部品実装機1は、図2に示すようにコントローラー100を備え、コントローラー100が装置各部を制御することで、基板Bに設けられた各実装箇所に部品9が実装される。コントローラー100は、CPU(Central Processing Unit)やRAM(Random Access Memory)で構成されたプロセッサである演算処理部110およびHDD(Hard Disk Drive)あるいはSSD(Solid State Drive)で構成された記憶装置である記憶部120を有する。記憶部120には、後に詳述する部品認識を演算処理部110に実行させる部品認識プログラムPが記憶されている。さらに、コントローラー100は、部品実装機1の駆動系を制御する駆動制御部130、部品9の吸着に用いる負圧を制御するバルブ制御部140および部品実装機1の撮像系を制御する撮像制御部150を有し、演算処理部110が各制御部130、140、150の動作を統括的に管理する。
【0017】
また、コントローラー100は、部品実装機1とは別に設けられたサーバーコンピューターSと通信を行う通信IF160を有する。このサーバーコンピューターSの記憶装置には、部品認識プログラムPが保存されており、通信IF160がサーバーコンピューターSからダウンロードした部品認識プログラムPが記憶部120に保存される。なお、部品認識プログラムPの提供態様は、サーバーコンピューターSからのダウンロードによらない。つまり、部品認識プログラムPを保存するUSB(Universal Serial Bus)メモリ等によって部品認識プログラムPが提供されてもよい。
【0018】
図1に示すように、部品実装機1は、基台11の上においてGx方向に並列に配列された一対のコンベア12、12を備え、各コンベア12はGx方向に基板Bを搬送する。部品実装機1は、各コンベア12によりGx方向(基板搬送方向)の上流側から基板支持位置12B(図1の基板Bの位置)に搬入した基板Bに対して部品を実装し、部品の実装を完了した基板Bを各コンベア12により基板支持位置12BからGx方向の下流側へ搬出する。
【0019】
部品実装機1では、Gy方向に延びる一対のY軸レール21、21と、Gy方向に延びるY軸ボールネジ22と、Y軸ボールネジ22を回転駆動するY軸モーターMyとが設けられ、Gx方向に延びるX軸レール23が一対のY軸レール21、21によりGy方向に移動可能に支持された状態でY軸ボールネジ22のナットに固定されている。X軸レール23には、Gx方向に延びるX軸ボールネジ24と、X軸ボールネジ24を回転駆動するX軸モーターMxとが取り付けられており、ヘッドユニット25がX軸レール23にGx方向に移動可能に支持された状態でX軸ボールネジ24のナットに固定されている。したがって、駆動制御部130は、Y軸モーターMyによりY軸ボールネジ22を回転させてヘッドユニット25をGy方向に移動させ、あるいはX軸モーターMxによりX軸ボールネジ24を回転させてヘッドユニット25をGx方向に移動させることができる。
【0020】
一対のコンベア12、12のGy方向の一方側では、2個のトレイ部品供給部3がGx方向に並んでいる。各トレイ部品供給部3は、例えば特開2015-179709号公報に示されるトレイ部品供給装置と同様の構成を有し、基台11の上面に設けられた部品取出位置31にまでパレットに伴って引き出されたトレイ32を用いて部品9(リード部品)を供給する。このトレイ32は、マトリックス状(図1の例では3行5列)に配列された複数の部品供給箇所33を有し、各部品供給箇所33に部品9が収容されている。
【0021】
一対のコンベア12、12のGy方向の他方側では、2個のテープ部品供給部4がGx方向に並んでいる。各テープ部品供給部4に対しては、複数のテープフィーダー41がGx方向に並んで着脱可能に装着されている。テープフィーダー41はGy方向に延設されており、Gy方向におけるヘッドユニット25側の先端部に部品供給箇所43を有する。集積回路、トランジスター、コンデンサー等の小片状の部品(チップ部品)を所定間隔おきに収容したテープがテープフィーダー41に装填されている。テープフィーダー41は、テープをヘッドユニット25側へ向けてGy方向に間欠的に送り出すことで、テープ内の部品をGy方向に送り出して、その部品供給箇所43に順番に供給する。
【0022】
ヘッドユニット25は、Gx方向に直線状に並ぶ複数(5本)の実装ヘッド5を有する。各実装ヘッド5はGz方向に平行に延設されており、各実装ヘッド5の下端にはノズルが取り付けられている。各実装ヘッド5は、駆動制御部130の制御に応じて動作するX軸モーターMxおよびY軸モーターMyからの駆動力を受けて、ヘッドユニット25に伴ってGx方向およびGy方向へ移動する。また、部品実装機1は、各実装ヘッド5に接続されたZ軸モーターMzおよびR軸モーターMrを備えており、各実装ヘッド5は、駆動制御部130の制御に応じて動作するZ軸モーターMzからの駆動力によりノズルを昇降させるとともに、駆動制御部130の制御に応じて動作するR軸モーターMrからの駆動力により、R方向にノズルを回転させる。ここで、R方向は、Gz方向に平行な回転軸を中心とする回転方向である。さらに、部品実装機1は各実装ヘッド5に連通する負圧発生器6を有し、バルブ制御部140が負圧発生器6と実装ヘッド5との間に設けられたバルブの開閉を制御することで、実装ヘッド5のノズルに与えられる気圧を調整する。そして、実装ヘッド5は、こうして調整される気圧を利用して、ノズルにより部品の吸着・実装を行う。
【0023】
つまり、実装ヘッド5は、トレイ32の部品供給箇所33の上方に位置させたノズルを下降させて当該部品供給箇所33に収容された部品9に当接させた後に、ノズルに供給される負圧により部品9を吸着しつつノズルを上昇させる。続いて、実装ヘッド5は基板支持位置12Bに支持された基板Bの実装箇所の上方に移動し、部品9が基板Bの実装箇所に当接するまでノズルを下降させた後にノズルに供給される大気圧あるいは正圧により部品9を基板Bの実装箇所に実装する。また、テープフィーダー41が部品供給箇所43に供給する部品に対する吸着・実装も同様にして実行される。
【0024】
さらに、部品実装機1は、上方を向いて基台11に取り付けられた部品認識カメラ7を備える。部品認識カメラ7は、個体撮像素子を有し、撮像対象からの光を個体撮像素子によって検出することで撮像対象を撮像する。特に部品認識カメラ7は、実装ヘッド5のノズルに吸着された部品9に対して下方から対向しつつ部品9を撮像することで、底面視において部品9を示す部品画像Iを取得する。具体的には、駆動制御部130がX軸モーターMxおよびY軸モーターMyを制御することで、実装ヘッド5のノズルに吸着される部品9を部品認識カメラ7に対して上方から対向させる。そして、撮像制御部150が部品認識カメラ7に撮像を実行させて、部品認識カメラ7が取得した部品画像Iを部品認識カメラ7から受信する。駆動制御部130および撮像制御部150は、演算処理部110からの指令に従ってかかる動作を協働して実行し、部品認識カメラ7によって取得された部品画像Iは、撮像制御部150を介して演算処理部110に送信される。
【0025】
図3Aは部品認識カメラの撮像対象である部品を模式的に示す底面図であり、図3Bは部品認識カメラの撮像対象である部品を模式的に示す側面図である。両図では、水平方向である方向Exと、方向Exに直交する方向Eyとが示される。
【0026】
部品9は、底面視において矩形を有するパッケージ90を有し、パッケージ90は、底面視における当該パッケージ90の周縁を規定する4つの辺911、912、913、914を有する。辺911および辺912は方向Eyに平行であって同一の長さを有し、辺913および辺914は方向Exに平行であって同一の長さを有する。つまり、辺911と辺912とは、辺913(あるいは辺914)の長さに等しい間隔を空けて互いに対向し、辺913と辺914とは、辺911(あるいは辺912)の長さに等しい間隔を空けて互いに対向し、辺911、912のそれぞれと辺913、914のそれぞれとは互いに直交する。
【0027】
さらに、部品9は、辺911に沿って方向Eyに等ピッチで配列された複数のリード91を有する。底面視において、各リード91は、パッケージ90の辺911から方向Exに平行に延設され、方向Eyに所定の幅を有する。また、部品9は、辺912に沿って方向Eyに等ピッチで配列された複数のリード92を有する。底面視において、各リード92は、パッケージ90の辺912から方向Exに平行に延設され、方向Eyに所定の幅を有する。さらに、部品9は、辺913に沿って方向Exに等ピッチで配列された複数のリード93を有する。底面視において、各リード93は、パッケージ90の辺913から方向Eyに平行に延設され、方向Exに所定の幅を有する。このように、部品9はリード91、92を有するいわゆるリード部品である。
【0028】
図4は部品実装機において実行される部品認識の一例を示すフローチャートであり、図5図4の部品認識で実行される回転角度算出の一例を示すフローチャートであり、図6図5の回転角度算出で部品画像に対して実行される演算内容を模式的に示す図であり、図7図4の部品認識で部品画像に対して実行される位置算出の一例を示すフローチャートであり、図8図7の位置算出で実行される演算内容を模式的に示す図である。
【0029】
図6および図8では、水平に設けられたX座標軸と、X座標軸に直交するY座標軸とで構成されるXY座標系が示される。このXY座標系は、演算処理部110が部品画像Iに対して演算(画像処理)を実行して部品画像Iに示される部品9を認識するために使用する座標系に相当する。特に部品9に対して設定された方向Exおよび方向Eyのうち、方向ExはX座標軸に対応し、方向EyはY座標軸に対応する。つまり、鉛直方向に平行な回転軸を中心とする部品9の回転角度θがゼロである場合には、方向ExはX座標軸に平行となり、方向EyはY座標軸に平行となる。ただし、方向Ex、EyとXY座標系との位置関係はこの例に限られず、方向Ex、Eyに対するXY座標系の設定態様は任意である。また、X座標軸はGx方向に平行であり、Y座標軸はGy方向に平行である。ただし、X座標軸およびY座標軸がGx方向およびGy方向にそれぞれ平行である必要は必ずしもない。
【0030】
図4の部品認識は、部品認識プログラムPに従って演算処理部110によって実行される。この部品認識のステップS100では、部品画像Iが取得される。具体的には、演算処理部110は駆動制御部130を制御することで、実装ヘッド5のノズルに吸着された部品9を、部品認識カメラ7に対して上方から対向させる。そして、演算処理部110は、撮像制御部150を制御することで、部品認識カメラ7に部品9を撮像させて部品画像Iを取得させる。こうして、部品認識カメラ7によって取得された部品画像Iは、撮像制御部150を介して演算処理部110に送信される。
【0031】
ステップS200の回転角度算出では、ステップS100で取得された部品画像Iに基づき、部品9の回転角度θが算出される。ここで、部品9の回転角度θとは、鉛直方向に平行な回転軸を中心として部品9が回転する角度であり、図6の例では、X座標軸に対する方向Exの角度(換言すれば、Y座標軸遺体する方向Eyの角度)が回転角度θに相当する。
【0032】
図5および図6に示すように、回転角度算出では、複数のリード91それぞれの先端T91の位置が部品画像Iに基づき算出される(ステップS201)。ここで、リード91の先端T91とは、リード91の延設方向である方向Exにおけるリード91の両端のうち、パッケージ90側の端と逆側の端である。また、先端T91の位置は、リード91の幅方向である方向Eyにおける先端T91の中心C91の位置である。同様に、複数のリード92それぞれの先端T92の位置(中心C92)が部品画像Iに基づき算出される。さらに、複数のリード93それぞれの先端T93の位置(中心C93)が部品画像Iに基づき算出される。
【0033】
ステップS202では、複数のリード91それぞれの位置(中心C91)を表す回帰直線L91が最小二乗法によって算出される。同様に、複数のリード92それぞれの位置(中心C92)を表す回帰直線L92が最小二乗法によって算出される。さらに、複数のリード93それぞれの位置(中心C93)を表す回帰直線L93が最小二乗法によって算出される。
【0034】
ステップS203では、鉛直方向に平行な回転軸を中心とする回帰直線L91の回転角度θ91が算出される。この回転角度θ91は、複数のリード91の先端T91が配列される方向を示す。同様に、鉛直方向に平行な回転軸を中心とする回帰直線L92の回転角度θ92が算出される。この回転角度θ92は、複数のリード92の先端T92が配列される方向を示す。さらに、鉛直方向に平行な回転軸を中心とする回帰直線L93の回転角度θ93が算出される。この回転角度θ93は、複数のリード93の先端T93が配列される方向を示す。
【0035】
そして、ステップS204では、回転角度θ91、回転角度θ92および回転角度θ93の平均が部品9の回転角度θとして算出される。かかる回転角度θは、部品9に対して設定されたExEy座標系のXY座標系に対する傾きを示す情報に相当する。つまり、回転角度θを参照することで、XY座標系において、方向ExはX座標軸に対して回転角度θだけ傾いた方向であり、方向EyはY座標軸に対して回転角度θだけ傾いた方向であると分かる。つまり、回転角度θは、XY座標系においてリード91、92の延設方向である方向Exを示すとともに、リード93の延設方向である方向Eyを示す情報に相当する。
【0036】
図4に示すように、回転角度算出(ステップS200)が完了すると、部品画像Iに基づき部品9の位置を算出する位置算出(ステップS300)が実行される。図7および図8に示すように、位置算出では、Y座標軸に対応する方向Eyに延設されたリード93について、X切片が算出される(ステップS301)。つまり、リード93の先端T93の中心C93から、当該リード93の延設方向Eyに平行に延設された延設直線V93が算出され、当該延設直線V93とX座標軸とが交差するX切片93xが算出される。こうして、X座標軸上に並ぶ複数のX切片93xが算出される。
【0037】
ステップS302では、複数のX切片93xの平均値がX切片代表位置Axとして算出される。つまり、X切片代表位置Axは、複数のX切片93xの幾何中心に相当する。また、ステップS303では、X切片代表位置Axを通ってリード93の延設方向Eyに平行なX切片代表線Rxが算出される。
【0038】
ステップS304では、X座標軸に対応する方向Exに延設されたリード91、92について、Y切片が算出される。つまり、リード91の先端T91の中心C91から、当該リード91の延設方向Exに平行に延設された延設直線V91が算出され、当該延設直線V91とY座標軸とが交差するY切片91yが算出される。同様に、リード92の先端T92の中心C92から、当該リード92の延設方向Exに平行に延設された延設直線V92が算出され、当該延設直線V92とY座標軸とが交差するY切片92yが算出される。
こうして、Y座標軸上に並ぶ複数のY切片91y、92yが算出される。
【0039】
ステップS305では、複数のY切片91y、92yの平均値がY切片代表位置Ayとして算出される。つまり、Y切片代表位置Ayは、複数のY切片91y、92yの幾何中心に相当する。また、ステップS306では、Y切片代表位置Ayを通ってリード91、92リード93の延設方向Exに平行なY切片代表線Ryが算出される。
【0040】
そして、ステップS307では、X切片代表位置AxとY切片代表位置Ayとの交点Nが部品9の位置C9として算出される。
【0041】
以上に説明する実施例では、部品画像I(リード部品画像)に示される部品9(リード部品)がXY座標系において認識される(図4)。この部品9は、矩形を有するパッケージ90(部品本体)と、パッケージ90から方向Eyに延設される複数のリード93(第1延設リード)と、パッケージ90から方向Ex(第2延設方向)に延設される複数のリード91、92(第2延設リード)とを有する。特に、XY座標系において方向Exおよび方向Eyを示す情報である部品9の回転角度θが部品画像Iに基づき算出される(ステップS200)。そして、リード93の先端T93から方向Eyに平行に延びる延設直線V93とX座標軸とが交差するX切片93xが複数のリード93のそれぞれについて算出され(ステップS301)、複数のリード93のそれぞれについて算出されたX切片93xの平均であるX切片代表位置Ax(X切片平均値)が算出される(ステップS302)。また、リード91、92の先端T91、T92から方向Exに平行に延びる延設直線V91、V92とY座標軸とが交差するY切片91y、92yが複数のリード91、92のそれぞれについて算出され(ステップS304)、複数のリード91、92のそれぞれについて算出されたY切片91y、92yの平均であるY切片代表位置Ay(Y切片平均値)が算出される。そして、X切片代表位置Axを通って方向Exに平行なX切片代表線Rxと、Y切片代表位置Ayを通って方向Exに平行なY切片代表線Ryとの交点Nの位置が算出される。かかる交点Nは、リード93およびリード91、92の長さのばらつきによらず一意的に求めることができる。そして、このような交点Nに基づき、部品9の位置が求められる。その結果、部品9のリード91、92、93の長さのばらつきによらずに部品9の位置を高精度に算出することが可能となっている。
【0042】
ところで、上記の実施例では、X切片代表線RxとY切片代表線Ryとの交点Nを、部品9の位置C9として算出している(ステップS307)。しかしながら、部品9の位置C9を交点Nから算出する具体的態様はこの例に限られず。次のように算出してもよい。
【0043】
図9図4の部品認識で部品画像に対して実行される位置算出の変形例を示すフローチャートであり、図10図9の位置算出で実行される演算内容を模式的に示す図である。図9の変形例においても、図7の例と同様にステップS301~S307が実行されて、交点Nが算出される。ただし、図9の変形例では、この交点Nに対してオフセット補正を行うことで、部品9の位置C9が算出される。
【0044】
つまり、図10に示す例では、方向Exに延設されたリード91、92の配列は、方向Eyにおいて部品9のパッケージ90の中心C90(幾何中心)に対して偏っている。なお、パッケージ90の中心C90の位置は、部品9の位置C9に相当する。そのため、交点Nは、部品9のパッケージ90の中心C90から方向Eyにオフセット量Fだけずれている(オフセットしている)。このオフセット量Fは、規格によって規定される部品9の構成に基づき予め求められて、記憶部120に記憶されている。具体的には、パッケージ90の中心C90と交点Nとの間のオフセットが発生する方向Eyと当該方向Eyへのオフセット量Fとを示すオフセット情報が記憶部120に記憶されている。これに対して、演算処理部110は、ステップS308において、記憶部120から読み出したオフセット情報に基づき、交点Nを方向Eyにオフセット量Fだけ補正した中心C90の位置を、部品9の位置C9として算出する。
【0045】
かかる変形例では、交点Nの位置とパッケージ90の中心C90の位置との位置関係(オフセット情報)が記憶部120に記憶される。そして、演算処理部110(リード部品認識部)は、交点Nの位置およびオフセット情報に基づき算出したパッケージ90(部品本体)の中心C90の位置を、部品9の位置C9として求める。かかる構成により、部品9のリード91、92、93の長さのばらつきによらずに部品9の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0046】
また、オフセット情報は、方向Ey(第1延設方向)における交点Nとパッケージ90の中心C90とのオフセット量F(ずれ量)を示す。これによって、方向Eyにおいて複数のリード91、92の配列がパッケージ90の中心C90に対して偏った部品9についても、部品9のリード91、92、93の長さのばらつきによらずに部品9の位置C9を高精度に算出することが可能となる。
【0047】
なお、オフセットが発生する方向は方向Eyに限られず、方向Ex(第2延設方向)においてオフセットが発生する場合も想定される。このような場合には、方向Exにおける交点Nとパッケージ90の中心C90とのオフセット量Fを示すオフセット情報を、記憶部120に記憶させておくとよい。これによって、方向Exにおいて複数のリード93の配列がパッケージ90の中心C90に対して偏った部品9についても、部品9のリード93の長さのばらつきによらずに部品9の位置を高精度に算出することが可能となる。
【0048】
以上に説明したように本実施形態では、部品実装機1が本発明の「部品実装機」の一例に相当し、実装ヘッド5が本発明の「実装ヘッド」の一例に相当し、部品認識カメラ7が本発明の「部品撮像部」の一例に相当し、部品9が本発明の「リード部品」の一例に相当し、パッケージ90が本発明の「部品本体」の一例に相当し、パッケージ90の中心C90の位置が本発明の「部品本体の位置」の一例に相当し、リード91、92が本発明の「複数の第2延設リード」の一例に相当し、Y切片91y、92yが本発明の「Y切片」の一例に相当し、リード93が本発明の「複数の第1延設リード」の一例に相当し、X切片93xが本発明の「X切片」の一例に相当し、演算処理部110が本発明の「リード部品認識部」の一例に相当し、演算処理部110が本発明の「延設方向算出部」、「X切片算出部」、「X切片平均算出部」、「Y切片算出部」、「Y切片平均算出部」および「交点算出部」の一例に相当し、演算処理部110が本発明の「コンピュータ」の一例に相当し、記憶部120が本発明の「記憶部」の一例に相当し、X切片代表位置Axが本発明の「X切片平均値」の一例に相当し、Y切片代表位置Ayが本発明の「Y切片平均値」の一例に相当し、方向Exが本発明の「第2延設方向」の一例に相当し、方向Eyが本発明の「第1延設方向」の一例に相当し、部品画像Iが本発明の「リード部品画像」の一例に相当し、交点Nが本発明の「交点」の一例に相当し、部品認識プログラムPが本発明の「リード部品の位置算出プログラム」の一例に相当し、X座標軸が本発明の「X座標軸」の一例に相当し、Y座標軸が本発明の「Y座標軸」の一例に相当し、オフセット情報が本発明の「位置関係」の一例に相当する。
【0049】
なお、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない限りにおいて上述したものに対して種々の変更を加えることが可能である。例えば、対象となる部品9の具体的な構成は上記の例に限られず、例えば図11に示す部品9を対象としてもよい。ここで、図11は対象となる部品の構成の変形例および当該部品に対する演算内容を模式的に示す底面図である。図8に示す部品9では、リード91が配列される範囲とリード92が配列される範囲とは、方向Eyにおいて重複しないのに対して、図11に示す部品9では、リード91が配列される範囲とリード92が配列される範囲とは、方向Eyにおいて重複する。このような図11の部品9に対しても、上記と同様にして交点Nに基づき部品9の位置C9を算出することができる。
【0050】
また、ステップS200の回転角度算出において部品9の回転角度θを算出する具体的な方法は上記の例に限られない。したがって、例えば特公平7-67036号公報あるいは特公平8-31715号公報に記載された公知の方法によって部品9の回転角度θを算出してもよい。
【符号の説明】
【0051】
1…部品実装機
5…実装ヘッド
7…部品認識カメラ(部品撮像部)
9…部品9(リード部品)
90…パッケージ(部品本体)
C90…中心(部品本体の位置)
91、92…リード(第2延設リード)
91y、92y…Y切片
93…リード(第1延設リード)
93x…X切片
110…演算処理部(リード部品認識部、延設方向算出部、X切片算出部、X切片平均算出部、Y切片算出部、Y切片平均算出部、交点算出部、コンピュータ)
120…記憶部
Ax…X切片代表位置(X切片平均値)
Ay…Y切片代表位置(Y切片平均値)
Ex…方向(第2延設方向)
Ey…方向(第1延設方向)
I…部品画像(リード部品画像)
N…交点
P…部品認識プログラム(リード部品の位置算出プログラム)
S…サーバーコンピューター
X…X座標軸
Y…Y座標軸
図1
図2
図3A
図3B
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11