(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160326
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】パーティクル検出装置
(51)【国際特許分類】
G01N 15/14 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
G01N15/14 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070621
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】000106760
【氏名又は名称】CKD株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100105957
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 誠
(74)【代理人】
【識別番号】100068755
【弁理士】
【氏名又は名称】恩田 博宣
(72)【発明者】
【氏名】渡辺 貴大
(72)【発明者】
【氏名】余語 敏文
(57)【要約】
【課題】消費電力を低減すること。
【解決手段】一次側流路21は、大気に接続されているため、分岐流路20には、供給流路16からの圧縮流体の流れが常に生じ得る。さらに、減圧部23が、一次側流路21を流れる圧縮流体を減圧させる。そして、エジェクタ28は、上流側流路24を流れる圧縮流体の一部が導入流路31を介して導入されることにより、減圧部23によって減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体を光学的センサ30に向けて引き込む。これにより、減圧された圧縮流体が光学的センサ30に一定流量だけ流れる。よって、従来技術のように、光学的センサ30よりも圧縮流体の流れ方向の下流側にポンプを設置する必要が無いため、ポンプを駆動させることにより電力が消費してしまうといった問題が生じ得ない。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
流体供給源からの圧縮流体を流体圧機器に供給する供給流路から分岐するとともに前記供給流路を流れる圧縮流体の一部が流れる分岐流路と、
前記分岐流路に設けられるとともに前記分岐流路を流れる圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する光学的センサと、を備えているパーティクル検出装置であって、
前記分岐流路は、
前記光学的センサよりも前記圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する一次側流路と、
前記光学的センサよりも前記圧縮流体の流れ方向の下流側に位置する二次側流路と、を有し、
前記一次側流路は、大気に接続されており、
前記一次側流路には、前記一次側流路を流れる圧縮流体を減圧させる減圧部が設けられており、
前記二次側流路には、エジェクタが設けられており、
前記一次側流路における前記減圧部よりも前記圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する上流側流路を流れる圧縮流体の一部を前記エジェクタに導入する導入流路を備え、
前記エジェクタは、前記上流側流路を流れる圧縮流体の一部が前記導入流路を介して導入されることにより、前記減圧部によって減圧された後の前記一次側流路を流れる圧縮流体を前記光学的センサに向けて引き込むことを特徴とするパーティクル検出装置。
【請求項2】
前記導入流路には、前記エジェクタに導入される圧縮流体の流量を調整する流量調整部が設けられていることを特徴とする請求項1に記載のパーティクル検出装置。
【請求項3】
前記パーティクルを検出する際に開弁することで前記供給流路から前記分岐流路への圧縮流体の流れを許容する開閉弁を備えていることを特徴とする請求項1に記載のパーティクル検出装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、圧縮流体に含まれるパーティクルを検出するパーティクル検出装置に関する。
【背景技術】
【0002】
パーティクル検出装置は、流体供給源からの圧縮流体を流体圧機器に供給する供給流路から分岐する分岐流路を備えている。分岐流路には、供給流路を流れる圧縮流体の一部が流れる。また、パーティクル検出装置は、光学的センサを備えている。光学的センサは、分岐流路に設けられている。そして、光学的センサは、分岐流路を流れる圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する。
【0003】
ここで、減圧された圧縮流体を光学的センサに一定流量だけ流すために、例えば特許文献1のように、光学的センサよりも圧縮流体の流れ方向の下流側にポンプを設置することが知られている。ポンプは、減圧された圧縮流体が光学的センサに一定流量だけ流れるように、光学的センサに向けて圧縮流体を引き込む。このようにポンプが駆動することにより、減圧された圧縮流体が光学的センサに一定流量だけ流れることで、圧縮流体に含まれるパーティクルが光学的センサによって精度良く検出される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1では、ポンプを駆動させることにより電力を消費することになるため、パーティクル検出装置において消費電力が増大してしまうという問題がある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するパーティクル検出装置は、流体供給源からの圧縮流体を流体圧機器に供給する供給流路から分岐するとともに前記供給流路を流れる圧縮流体の一部が流れる分岐流路と、前記分岐流路に設けられるとともに前記分岐流路を流れる圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する光学的センサと、を備えているパーティクル検出装置であって、前記分岐流路は、前記光学的センサよりも前記圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する一次側流路と、前記光学的センサよりも前記圧縮流体の流れ方向の下流側に位置する二次側流路と、を有し、前記一次側流路は、大気に接続されており、前記一次側流路には、前記一次側流路を流れる圧縮流体を減圧させる減圧部が設けられており、前記二次側流路には、エジェクタが設けられており、前記一次側流路における前記減圧部よりも前記圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する上流側流路を流れる圧縮流体の一部を前記エジェクタに導入する導入流路を備え、前記エジェクタは、前記上流側流路を流れる圧縮流体の一部が前記導入流路を介して導入されることにより、前記減圧部によって減圧された後の前記一次側流路を流れる圧縮流体を前記光学的センサに向けて引き込む。
【0007】
上記パーティクル検出装置において、前記導入流路には、前記エジェクタに導入される圧縮流体の流量を調整する流量調整部が設けられているとよい。
上記パーティクル検出装置において、前記パーティクルを検出する際に開弁することで前記供給流路から前記分岐流路への圧縮流体の流れを許容する開閉弁を備えているとよい。
【発明の効果】
【0008】
この発明によれば、消費電力を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態におけるパーティクル検出装置を説明するための図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
以下、パーティクル検出装置を具体化した一実施形態を
図1にしたがって説明する。
<パーティクル検出装置10の構成>
図1に示すように、パーティクル検出装置10は、ボディ11を備えている。ボディ11は、樹脂製又は金属製である。ボディ11は、上流ポート11a及び下流ポート11bを有している。
【0011】
上流ポート11aには、上流配管12が接続されている。下流ポート11bには、下流配管13が接続されている。上流配管12は、流体供給源14に接続されている。したがって、上流配管12は、流体供給源14と上流ポート11aとを接続している。下流配管13は、流体圧機器15に接続されている。したがって、下流配管13は、下流ポート11bと流体圧機器15とを接続している。流体供給源14は、圧縮流体を流体圧機器15に供給する。圧縮流体は、例えば、圧縮空気である。
【0012】
ボディ11は、接続流路11cを有している。接続流路11cは、ボディ11の内部に形成されている。接続流路11cは、上流ポート11aと下流ポート11bとを接続している。そして、流体供給源14からの圧縮流体は、上流配管12、上流ポート11a、接続流路11c、下流ポート11b、及び下流配管13を介して流体圧機器15に供給される。したがって、上流配管12、上流ポート11a、接続流路11c、下流ポート11b、及び下流配管13は、流体供給源14からの圧縮流体を流体圧機器15に供給する供給流路16を構成している。
【0013】
パーティクル検出装置10は、分岐流路20を備えている。分岐流路20は、ボディ11の内部に形成されている。分岐流路20は、接続流路11cから分岐している。したがって、分岐流路20は、供給流路16から分岐する。分岐流路20には、接続流路11cを流れる圧縮流体の一部が流れる。したがって、分岐流路20には、供給流路16を流れる圧縮流体の一部が流れる。
【0014】
パーティクル検出装置10は、光学的センサ30を備えている。光学的センサ30は、ボディ11内に内蔵されている。光学的センサ30は、分岐流路20に設けられている。光学的センサ30は、分岐流路20を流れる圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する。光学的センサ30は、図示しない投光部及び受光部を有している。そして、光学的センサ30は、投光部から出射された光が、分岐流路20を流れる圧縮流体に照射されるとともに、圧縮流体に照射されて圧縮流体に含まれるパーティクルに反射した光である散乱光が受光部に受光されるように構成されている。光学的センサ30は、受光部に受光された光の光量レベルに基づいて、分岐流路20を流れる圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する。
【0015】
分岐流路20は、一次側流路21と、二次側流路22と、を有している。一次側流路21は、分岐流路20において、光学的センサ30よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分である。二次側流路22は、分岐流路20において、光学的センサ30よりも圧縮流体の流れ方向の下流側に位置する部分である。
【0016】
一次側流路21は、第1流路21aと、第2流路21bと、を有している。第1流路21aの第1端は、接続流路11cに接続されている。したがって、第1流路21aの第1端は、供給流路16に接続されている。第1流路21aの第2端は、大気に接続されている。したがって、一次側流路21は、大気に接続されている。
【0017】
第2流路21bの第1端は、第1流路21aに接続されている。第2流路21bの第2端は、光学的センサ30に接続されている。そして、第1流路21aを流れる圧縮流体の一部は、第2流路21bに流れる。第1流路21aから第2流路21bに流れ込んだ圧縮流体は、光学的センサ30に向けて流れる。
【0018】
第1流路21aには、減圧部23が設けられている。したがって、一次側流路21には、減圧部23が設けられている。減圧部23は、第1流路21aにおける第2流路21bの第1端が接続されている部分よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分に設けられている。減圧部23は、一次側流路21を流れる圧縮流体を減圧させる。減圧部23は、例えば、可変オリフィスである。
【0019】
第1流路21aは、上流側流路24を有している。上流側流路24は、第1流路21aにおける減圧部23よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分である。したがって、上流側流路24は、一次側流路21における減圧部23よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分である。上流側流路24の第1端は、接続流路11cに接続されている。したがって、上流側流路24の第1端は、供給流路16に接続されている。上流側流路24の第1端は、第1流路21aの第1端でもある。上流側流路24の第2端は、減圧部23に接続されている。
【0020】
パーティクル検出装置10は、圧力センサ25を備えている。圧力センサ25は、上流側流路24を流れる圧縮流体の圧力を検出する。したがって、圧力センサ25は、一次側流路21における減圧部23よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分の圧力を検出する。
【0021】
パーティクル検出装置10は、開閉弁26を備えている。開閉弁26は、上流側流路24における圧力センサ25よりも圧縮流体の流れ方向の上流側に位置する部分に設けられている。したがって、開閉弁26は、分岐流路20に設けられている。開閉弁26は、パーティクルを検出する際に開弁することで供給流路16から分岐流路20への圧縮流体の流れを許容する。開閉弁26は、例えば、電磁弁である。
【0022】
二次側流路22の第1端は、光学的センサ30に接続されている。二次側流路22の第2端は、大気に接続されている。そして、光学的センサ30を通過した圧縮流体は、二次側流路22を介して大気に開放される。
【0023】
パーティクル検出装置10は、流量センサ27を備えている。流量センサ27は、二次側流路22に設けられている。流量センサ27は、二次側流路22を流れる圧縮流体の流量を検出する。したがって、流量センサ27は、光学的センサ30を流れる圧縮流体の流量を検出する。
【0024】
二次側流路22には、エジェクタ28が設けられている。エジェクタ28は、二次側流路22における流量センサ27よりも圧縮流体の流れ方向の下流側に位置する部分に設けられている。
【0025】
パーティクル検出装置10は、導入流路31を備えている。導入流路31は、ボディ11の内部に形成されている。導入流路31の第1端は、上流側流路24における圧力センサ25と減圧部23との間の部分に接続されている。導入流路31の第2端は、エジェクタ28に接続されている。導入流路31は、上流側流路24を流れる圧縮流体の一部をエジェクタ28に導入する。
【0026】
エジェクタ28は、上流側流路24を流れる圧縮流体の一部が導入流路31を介して導入されることにより、減圧部23によって減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体を光学的センサ30に向けて引き込む。
【0027】
導入流路31には、流量調整部32が設けられている。流量調整部32は、エジェクタ28に導入される圧縮流体の流量を調整する。流量調整部32は、例えば、可変オリフィスである。
【0028】
<コントローラ40>
パーティクル検出装置10は、コントローラ40を備えている。コントローラ40は、例えば、プログラマブルロジックコントローラ(PLC)等の外部制御機器41に電気的に接続されている。コントローラ40には、外部制御機器41からの電力が供給される。
【0029】
コントローラ40は、光学的センサ30に電気的に接続されている。コントローラ40には、例えば、光学的センサ30の受光部に受光された光の光量レベルに関する情報が受光部から送信される。コントローラ40は、受光部から送信される光の光量レベルに関する情報に基づいて、パーティクルの粒径や量などを検出する。そして、コントローラ40は、コントローラ40により検出されたパーティクルの粒径や量などの検出情報を外部制御機器41に送信する。外部制御機器41は、コントローラ40から送信されるパーティクルの粒径や量などの検出情報をモニタリングする。
【0030】
コントローラ40は、圧力センサ25に電気的に接続されている。コントローラ40には、圧力センサ25により検出された圧力に関する情報が送信される。コントローラ40は、減圧部23に電気的に接続されている。そして、コントローラ40は、圧力センサ25から送信された圧力の情報に基づいて、減圧部23を通過した圧縮流体の圧力が大気圧まで減圧するように、減圧部23の開度を制御する。なお、減圧部23により減圧されて一次側流路21を流れる圧縮流体の圧力は、大気圧よりも僅かに高い。
【0031】
コントローラ40は、流量センサ27に電気的に接続されている。コントローラ40には、流量センサ27により検出された流量に関する情報が送信される。コントローラ40は、流量調整部32に電気的に接続されている。そして、コントローラ40は、流量センサ27から送信された流量の情報に基づいて、流量調整部32の開度を制御する。
【0032】
コントローラ40は、例えば、流量センサ27により検出された流量が、予め定められた流量よりも多い場合、流量調整部32の開度を小さくする。一方で、コントローラ40は、例えば、流量センサ27により検出された流量が、予め定められた流量よりも少ない場合、流量調整部32の開度を大きくする。
【0033】
流量調整部32の開度が小さくなるほど、上流側流路24から導入流路31を介してエジェクタ28に導入される圧縮流体の流量が少なくなる。これにより、エジェクタ28によって一次側流路21から光学的センサ30に向けて引き込まれる圧縮流体の流量が少なくなる。一方で、流量調整部32の開度が大きくなるほど、上流側流路24から導入流路31を介してエジェクタ28に導入される圧縮流体の流量が多くなる。これにより、エジェクタ28によって一次側流路21から光学的センサ30に向けて引き込まれる圧縮流体の流量が多くなる。したがって、流量調整部32は、エジェクタ28によって一次側流路21から光学的センサ30に向けて引き込まれる圧縮流体の流量を調整する。流量調整部32は、減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体が一定流量だけ光学的センサ30に流れるように、コントローラ40によって開度が調整される。
【0034】
コントローラ40は、開閉弁26に電気的に接続されている。コントローラ40には、外部制御機器41から開閉弁26の駆動に関する情報が送信される。例えば、開閉弁26を開弁させる旨の指令情報が外部制御機器41からコントローラ40に送信されると、コントローラ40は、開閉弁26が開弁するように開閉弁26の駆動を制御する。一方で、開閉弁26を閉弁させる旨の指令情報が外部制御機器41からコントローラ40に送信されると、コントローラ40は、開閉弁26が閉弁するように開閉弁26の駆動を制御する。
【0035】
[実施形態の作用]
次に、本実施形態の作用について説明する。
流体供給源14からの圧縮流体は、上流配管12、上流ポート11a、接続流路11c、下流ポート11b、及び下流配管13を介して流体圧機器15に供給される。ここで、作業者によって、外部制御機器41が操作されて、開閉弁26を開弁させる旨の指令情報が外部制御機器41からコントローラ40に送信されると、コントローラ40は、開閉弁26が開弁するように開閉弁26の駆動を制御する。これにより、開閉弁26が開弁する。
【0036】
一次側流路21は、大気に接続されているため、分岐流路20には、供給流路16からの圧縮流体の流れが常に生じ得る。よって、開閉弁26が開弁すると、分岐流路20には、供給流路16からの圧縮流体の流れが常に生じる。供給流路16から分岐流路20の上流側流路24に流れ込んだ圧縮流体は、開閉弁26を通過して、減圧部23に向かって流れる。圧力センサ25は、上流側流路24を流れる圧縮流体の圧力を検出する。コントローラ40は、圧力センサ25から送信された圧力の情報に基づいて、減圧部23の開度を制御する。減圧部23は、一次側流路21を流れる圧縮流体を減圧させる。
【0037】
上流側流路24を流れる圧縮流体の一部は、導入流路31に流れ込む。そして、エジェクタ28は、上流側流路24を流れる圧縮流体の一部が導入流路31を介して導入されることにより、減圧部23によって減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体を光学的センサ30に向けて引き込む。流量センサ27は、二次側流路22を流れる圧縮流体の流量を検出する。コントローラ40は、流量センサ27から送信された流量の情報に基づいて、流量調整部32の開度を制御する。これにより、減圧された圧縮流体が光学的センサ30に一定流量だけ流れる。そして、光学的センサ30は、圧縮流体に含まれるパーティクルを検出する。
【0038】
光学的センサ30を通過して二次側流路22へ流出した圧縮流体は、エジェクタ28を通過した後、大気へ放出される。また、導入流路31を介してエジェクタ28に導入された圧縮流体は、エジェクタ28を通過して二次側流路22へ流出し、大気へ放出される。
【0039】
作業者によって、外部制御機器41が操作されて、開閉弁26を閉弁させる旨の指令情報が外部制御機器41からコントローラ40に送信されると、コントローラ40は、開閉弁26が閉弁するように開閉弁26の駆動を制御する。これにより、開閉弁26が閉弁し、供給流路16を流れる圧縮流体の一部が分岐流路20に流れ込むことが規制される。そして、流体供給源14からの圧縮流体は、上流配管12、上流ポート11a、接続流路11c、下流ポート11b、及び下流配管13を介して流体圧機器15に全て供給される。
【0040】
[実施形態の効果]
上記実施形態では以下の効果を得ることができる。
(1)一次側流路21は、大気に接続されているため、分岐流路20には、供給流路16からの圧縮流体の流れが常に生じ得る。さらに、減圧部23が、一次側流路21を流れる圧縮流体を減圧させる。そして、エジェクタ28は、上流側流路24を流れる圧縮流体の一部が導入流路31を介して導入されることにより、減圧部23によって減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体を光学的センサ30に向けて引き込む。これにより、減圧された圧縮流体を光学的センサ30に一定流量だけ流すことができる。よって、従来技術のように、光学的センサ30よりも圧縮流体の流れ方向の下流側にポンプを設置する必要が無いため、ポンプを駆動させることにより電力が消費してしまうといった問題が生じ得ない。よって、パーティクル検出装置10において消費電力を低減することができる。
【0041】
(2)導入流路31には、エジェクタ28に導入される圧縮流体の流量を調整する流量調整部32が設けられている。これによれば、上流側流路24から導入流路31を介してエジェクタ28に導入される圧縮流体の流量を流量調整部32によって調整することで、エジェクタ28によって一次側流路21から光学的センサ30に向けて引き込まれる圧縮流体の流量を調整できる。したがって、減圧された後の一次側流路21を流れる圧縮流体が一定流量だけ光学的センサ30に流れるように調整し易くすることができる。その結果、圧縮流体に含まれるパーティクルを光学的センサ30によって精度良く検出することができる。
【0042】
(3)パーティクル検出装置10は、パーティクルを検出する際に開弁することで供給流路16から分岐流路20への圧縮流体の流れを許容する開閉弁26を備えている。これによれば、開閉弁26が開弁しているときのみ、分岐流路20に、供給流路16からの圧縮流体の流れを常に生じさせることができる。したがって、圧縮流体に含まれるパーティクルの検出が不要なときであっても、供給流路16を流れる圧縮流体の一部が分岐流路20に流れ込んでしまうことが無いため、流体供給源14からの圧縮流体を無駄に消費してしまうことを回避することができる。
【0043】
(4)従来技術のように、光学的センサ30よりも圧縮流体の流れ方向の下流側にポンプを設置する必要が無い。このため、ポンプが振動したり、ポンプからノイズが発生したりして、光学的センサ30がパーティクルを精度良く検出することが困難となるといった問題を回避することができる。
【0044】
(5)流量センサ27は、二次側流路22に設けられている。これによれば、例えば、流量センサ27が一次側流路21の第2流路21bに設けられている場合のように、流量センサ27から生じる塵等が光学的センサ30に流れ込んでしまうことが回避される。したがって、圧縮流体に含まれるパーティクルを光学的センサ30によって精度良く検出することができる。
【0045】
[変更例]
なお、上記実施形態は、以下のように変更して実施することができる。上記実施形態及び以下の変更例は、技術的に矛盾しない範囲で互いに組み合わせて実施することができる。
【0046】
・実施形態において、パーティクル検出装置10は、導入流路31に流量調整部32が設けられていない構成であってもよい。
・実施形態において、パーティクル検出装置10は、開閉弁26を備えていない構成であってもよい。
【0047】
・実施形態において、開閉弁26は、電磁弁に限らない。例えば、開閉弁26は、手動弁であってもよい。
・実施形態において、例えば、上流側流路24に、レギュレータを減圧部として設けてもよい。
【0048】
・実施形態において、流量センサ27が一次側流路21の第2流路21bに設けられていてもよい。
・実施形態において、光学的センサ30は、例えば、投光部から出射された光が受光部に受光されており、圧縮流体に含まれるパーティクルによって、投光部から出射された光が遮られることにより、受光部に受光される光の光量レベルが変化する構成でもよい。
【0049】
・実施形態において、減圧部23を通過した圧縮流体の圧力を大気圧まで減圧させなくてもよい。要は、減圧部23を通過した圧縮流体の圧力が、光学的センサ30によってパーティクルが検出可能な圧力まで減圧されていればよい。
【符号の説明】
【0050】
10…パーティクル検出装置、14…流体供給源、15…流体圧機器、16…供給流路、20…分岐流路、21…一次側流路、22…二次側流路、23…減圧部、24…上流側流路、26…開閉弁、28…エジェクタ、30…光学的センサ、31…導入流路、32…流量調整部。