(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160350
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】除草支援装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 50/02 20120101AFI20231026BHJP
【FI】
G06Q50/02
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070673
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】392026693
【氏名又は名称】株式会社NTTドコモ
(74)【代理人】
【識別番号】110003177
【氏名又は名称】弁理士法人旺知国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】中川 宏
(72)【発明者】
【氏名】山田 和宏
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC01
(57)【要約】
【課題】農地を複数のエリアに区分したエリア毎に雑草の生育状況に応じたきめ細やかな除草を行う。
【解決手段】第1特定部211と第1決定部212とを備える除草支援装置20Aを提供する。第1特定部211は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、発生している雑草の株数をエリア毎に特定する。第1決定部212は、第1特定部211により特定されたエリア毎の雑草の株数に応じて、複数のエリアのうち除草作業の対象となる対象エリアを決定する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、発生している雑草の株数をエリア毎に特定する第1特定部と、
前記第1特定部により特定されたエリア毎の雑草の株数に応じて、前記複数のエリアのうち除草作業の対象となる対象エリアを決定する第1決定部と、
を備える除草支援装置。
【請求項2】
前記第1特定部は、前記複数のエリアの各々について、発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定し、
前記第1決定部は、雑草の種類毎に、雑草の種類に応じて定まる閾値と前記第1特定部により特定された雑草の種類毎の株数とを比較することにより、前記対象エリアを決定する、
請求項1に記載の除草支援装置。
【請求項3】
前記対象エリアに散布する除草剤の種類と濃度との少なくとも一方を、前記第1特定部により特定された雑草の種類毎の株数に応じて決定する第2決定部、を更に備える、
請求項2に記載の除草支援装置。
【請求項4】
農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、雑草が発生している領域の面積を特定する第2特定部と、
前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第2特定部により特定された面積の比が所定の閾値以上となるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する第3決定部と、
を備える除草支援装置。
【請求項5】
農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、牧草が生えおらず、且つ雑草も生えていない裸地の面積を特定する第3特定部と、
前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第3特定部により特定された裸地の面積の比が所定の閾値以上であるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する第4決定部を更に有する、
除草支援装置。
【請求項6】
前記農地における前記対象エリアの分布と前記農地に対して前記対象エリアが占める割合との少なくとも一つに基づいて前記除草作業に用いる機器を決定する第5決定部を更に備える、
請求項1に記載の除草支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、除草支援装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、農地を複数の細分化エリアに区分して得られる各細分化エリアの画像に基づいて雑草の有無を細分化エリア毎に判定し、雑草が有る全ての細分エリアに除草剤を注入する技術が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に開示の技術には、細分化エリアにおける雑草の詳細な生育状況に応じたきめ細やかな除草ができない、という問題があった。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本開示の好適な態様に係る除草支援装置は、第1特定部と、第1決定部と、を備える。第1特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、発生している雑草の株数をエリア毎に特定する。第1決定部は、第1特定部により特定されたエリア毎の雑草の株数に応じて、複数のエリアのうち除草作業の対象となる対象エリアを決定する。
【0006】
また、本開示の別の好適な態様に係る除草支援装置は、第2特定部、及び第3決定部を備える。第2特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、雑草が発生している領域の面積を特定する。第3決定部は、前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第2特定部により特定された面積の比が所定の閾値以上となるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する。
【0007】
また、本開示の別の好適な態様に係る除草支援装置は、第3特定部、及び第4決定部を備える。第3特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、牧草が生えおらず、且つ雑草も生えていない裸地の面積を特定する。第4決定部は、前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第3特定部により特定された裸地の面積の比が所定の閾値以上であるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する。
【発明の効果】
【0008】
本開示の除草支援装置によれば、農地を複数のエリアに区分して得られるエリア単位で、雑草の詳細な生育状況に応じたきめ細やかな除草ができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】第1実施形態による除草支援装置20Aを含む除草システム1Aの構成例を示すブロック図である。
【
図2】農地A及びエリアR(n,m)の一例を示す図である。
【
図3】除草支援装置20Aの構成例を示すブロック図である。
【
図4】第1決定部212の動作を説明するための図である。
【
図5】除草支援装置20Aの処理装置210がプログラムPR1に従って実行する除草支援方法の流れを示すフローチャートである。
【
図6】本開示の第2実施形態による除草支援装置20Bの構成例を示すブロック図である。
【
図7】本開示の第3実施形態による除草支援装置20Cの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
(A:第1実施形態)
図1は、本開示の第1実施形態による除草支援装置20Aを含む除草システム1Aの構成例を示す図である。除草システム1Aは、農地に発生する雑草を除草するための情報システムである。除草システム1Aは、除草支援装置20Aの他に、撮像用ドローン10、除草装置30A及び除草装置30Bを含む。
【0011】
本実施形態において除草作業の対象となる農地Aは牧草地である。農地Aは、
図2に示されるように、N行M列のマトリクス状に複数のエリアR(n,m)に区分される。
図2に示される例では、Nは4であり、Mは3である。また、nは1以上N以下の任意の自然数であり、mは1以上M以下の任意の自然数である。本実施形態では、エリアR(n,m)単位で除草の要否が決定される。以下では、除草が必要と決定されたエリアR(n,m)は対象エリアと称される。
【0012】
除草装置30A及び除草装置30Bは、対象エリアに除草剤を散布する装置である。除草装置30Aは、除草剤を散布する機能を有するドローンである。除草装置30Bは、除草剤を散布する機能を有するトラクタである。本実施形態では、除草装置30Aと除草装置30Bとのうちの何れか一方を用いて、対象エリアに除草剤が散布される。
【0013】
撮像用ドローン10は、除草システム1Aのユーザが使用するユーザ装置による制御の下、農地Aを複数に区分して得られる各エリア(n,m)の画像を撮像する。ユーザ装置の具体例としては、除草システム1Aのユーザが使用するスマートフォン又はタブレット端末が挙げられる。
【0014】
除草支援装置20Aは、撮像用ドローン10と無線で通信する機能を備えた装置である。なお、除草支援装置20Aと撮像用ドローン10との間の通信は、ユーザ装置を介した通信であってもよい。除草支援装置20Aは、複数のエリアR(n,m)の各々について、エリア(n,m)の撮像画像を表す画像データD(n,m)を撮像用ドローン10から取得する。除草支援装置20Aは、取得した画像データD(n,m)に基づいて、エリア(n,m)内に発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定する。
【0015】
除草支援装置20Aによりエリア(n,m)毎に株数を特定される雑草の種類(即ち、除草対象の雑草の種類)は、農地Aの種別に応じて異なる。本実施形態では、農地Aは牧草地であり、除草対象の雑草の具体例としてはタンポポ、ギシギシ、及びオニアザミが挙げられる。なお、除草システム1Aが水田の除草の支援に適用される場合、即ち農地Aが水田である場合、除草対象の雑草の種類の具体例としては、カヤツリグサ、及びセイダカアワダチソウが挙げられる。
【0016】
本実施形態において除草対象となるタンポポ、ギシギシ、及びオニアザミについては、除草剤の種類に応じて除草効果が異なる。具体的には、タンポポに関しては除草剤Y1が最も除草効果が高い。ギシギシに関しては除草剤Y2が最も除草効果が高い。オニアザミに関しては除草剤Y3が最も除草効果が高い。
【0017】
除草支援装置20Aは、農地Aを複数に区分して得られる各エリアR(n,m)について、エリア内に発生しているタンポポ、ギシギシ、及びオニアザミの各々の株数を特定する。そして、除草支援装置20Aは、エリア内に発生しているタンポポ、ギシギシ、及びオニアザミの各々の株数に基づいて、対象エリア、及び対象エリアに散布する除草剤の種類を決定する。更に、除草支援装置20Aは、対象エリアに除草剤を散布する機器を、除草装置30A及び除草装置30Bのうちから決定する。
【0018】
図3は、除草支援装置20Aの構成例を示すブロック図である。
図3に示されるように、除草支援装置20Aは、処理装置210、通信装置220、表示装置230、入力装置240、及び記憶装置250を有する。
【0019】
処理装置210は、1又は複数のCPU(Central Processing Unit)を含む。CPUは、コンピュータの一例である。処理装置210は、記憶装置250に記憶されているプログラムPAを実行することにより、除草支援装置20Aの制御中枢として機能する。
【0020】
通信装置220は、撮像用ドローン10、除草支援装置20A、除草装置30A又は除草装置30Bとの通信を行うためのハードウェア(送受信デバイス)である。通信装置220は、例えば、ネットワークデバイス、ネットワークコントローラ、ネットワークカード、通信モジュール等とも呼ばれる。
【0021】
表示装置230は、例えば液晶ディスプレイである。表示装置230は、処理装置210による制御の下、各種画像を表示する。入力装置240は、例えばマウス等のポインティングデバイス、又はキーボードである。入力装置240は、ユーザの操作を受け付け、当該操作を示すデータを処理装置210に出力する。
【0022】
記憶装置250は、処理装置210が読み取り可能な記録媒体である。記憶装置250は、例えば、不揮発性メモリと揮発性メモリとを含む。不揮発性メモリは、例えば、ROM(Read Only Memory)、EPROM(Erasable Programmable Read Only Memory)及びEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)である。揮発性メモリは、例えば、RAM(Random Access Memory)である。記憶装置250に含まれる不揮発性メモリにはプログラムPAが予め記憶されている。記憶装置250に含まれる揮発性メモリはプログラムPAを実行する際のワークエリアとして処理装置210によって利用される。
【0023】
処理装置210は、記憶装置250からプログラムPAを読み取る。処理装置210は、プログラムPAを実行することによって、
図3に示される第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214として機能する。つまり、
図3に示される第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214は、コンピュータをソフトウェアに従って作動させることにより実現されるソフトウェアモジュールである。第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214の各々の機能は次の通りである。
【0024】
第1特定部211は、1~Nの自然数である各n及び1~Mの自然数である各mに対して、画像データD(m,n)に基づいてエリアR(m、n)に発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定する。前述したように、本実施形態における除草対象の雑草は、タンポポ、ギシギシ、及びオニアザミである。従って、第1特定部211は、画像データD(m,n)に基づいてエリアR(m、n)に発生しているタンポポの株数、ギシギシの株数、及びオニアザミの株数を特定する。
【0025】
より詳細には、第1特定部211は、画像データD(m,n)を所定のピクセルサイズを有する複数のサブ画像データに分割する。第1特定部211は、複数のサブ画像データの各々について、雑草の種類毎に雑草の画像の特徴を学習させた学習モデルを用いた画像認識により、発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定する。本実施形態では、第1特定部211は、タンポポの画像の特徴、ギシギシの画像の特徴、及びオニアザミの画像の特徴を学習させた学習モデルを用いた画像認識により、サブ画像データ毎にタンポポの株数、ギシギシの株数、及びオニアザミの株数を特定する。そして、第1特定部211は、各サブ画像データに基づいて特定された雑草の株数を雑草の種類毎に集計することにより、エリアR(m、n)に発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定する。なお、雑草の種類毎に雑草の画像の特徴を学習させた学習モデルの生成、及びこの学習モデルを用いた画像認識については既存技術が適宜採用されればよい。
【0026】
第1決定部212は、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて、除草作業の対象となる対象エリアを決定する。より詳細には、第1決定部212は、雑草の種類毎に、雑草の種類に応じて予め定められた閾値と第1特定部211により特定された株数とを比較することにより、対象エリアを決定する。
【0027】
例えば、タンポポの株数についての閾値がth1、ギシギシの株数についての閾値がth2、及びオニアザミの株数についての閾値がth3であったする。また、エリアR(n,m)について第1特定部211により特定されたタンポポ、ギシギシ、及びオニアザミの株数が夫々、Z1、Z2、及びZ3であったとする。本実施形態では、第1決定部212は、Z1≧th1、且つZ2≧th2、且つZ3≧th3である場合に、エリアR(n,m)を対象エリアに決定する。
図4には、エリアR(1、1)及びエリアR(4,3)が対象エリアとして決定された例が示されている。
図4に示される例では、対象エリアにはハッチングが付与されており、対象エリアではないエリアは白抜きで表現されている。
【0028】
第1決定部212は、農地Aにおいて対象エリアの分布を示す画像を表示装置230に表示させてもよい。この画像を視認したユーザは、入力装置240に対する操作により、第1決定部212により決定された対象エリアを除草作業の対象から除外してもよく、また、除草作業の対象とはされなかったエリアを対象エリアに変更してもよい。
【0029】
第2決定部213は、第1決定部212により決定された対象エリアに散布する除草剤の種類を、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて決定する。
【0030】
例えば、第2決定部213は、エリアR(n,m)について特定されたZ1、Z2、及びZ3のうちZ1が最大であれば、エリアR(n,m)に散布する除草剤の種類を、タンポポの除草効果が最も高い除草剤Y1に決定する。同様に、第2決定部213は、Z1、Z2、及びZ3のうちZ2が最大であれば、散布する除草剤の種類を、ギシギシの除草効果が最も高い除草剤Y2に決定する。また、第2決定部213は、Z1、Z2、及びZ3のうちZ3が最大であれば、散布する除草剤の種類を、オニアザミの除草効果が最も高い除草剤Y3に決定する。
【0031】
第5決定部214は、第1決定部212により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いに基づいて、除草作業に用いる機器を除草装置30A及び除草装置30Bのうちから決定する。
【0032】
本実施形態では、第1決定部212により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いが60%以上であれば、第5決定部214は、除草作業に用いる機器を除草装置30Bに決定する。一方、第1決定部212により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いが60%未満であれば、第5決定部214は、除草作業に用いる機器を除草装置30Aに決定する。対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いが大きいほど、除草装置30Bを用いることにより除草作業の効率が向上する一方、対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いが小さいほど、除草装置30Aを用いてピンポイントで除草を行うことにより、除草作業に要するコストを抑えられる。
【0033】
第5決定部214は、除草作業に用いる機器を除草装置30Aに決定した場合には、農地Aに対する除草装置30Aの飛行経路、及び各対象エリアにて散布する除草剤の種類を示す除草情報を生成し、生成した除草情報を通信装置220を用いて除草装置30Aに送信する。また、第5決定部214は、除草作業に用いる機器を除草装置30Bに決定した場合には、農地Aにおける各対象エリアの位置、及び各対象エリアにて散布する除草剤の種類を示す除草情報を生成し、生成した除草情報を通信装置220を用いて除草装置30Bに送信する。
【0034】
例えば、
図4に示されるように、エリアR(1、1)及びエリアR(4,3)が第1決定部212によって対象エリアに決定されたとする。この場合、対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いは、2/12、即ち約17%であるので、第5決定部214は、除草作業に用いる機器を除草装置30Aに決定し、除草装置30Aに除草情報を送信する。
【0035】
また、プログラムPAに従って作動している処理装置210は、本開示の除草支援方法を実行する。
図5は、この除草支援方法の流れを示すフローチャートである。
図5に示されるように、この除草支援方法は、ステップSA110~ステップSA140の各処理を含む。
【0036】
ステップSA110では、処理装置210は、第1特定部211として機能する。ステップSA110では、処理装置210は、画像データD(m,n)に基づいてエリアR(m、n)に発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定する。
【0037】
ステップSA120では、処理装置210は、第1決定部212として機能する。ステップSA120では、処理装置210は、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて、除草作業の対象となる対象エリアを決定する。
【0038】
ステップSA130では、処理装置210は、第2決定部213として機能する。ステップSA130では、処理装置210は、対象エリア毎に、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて、散布する除草剤の種類を決定する。
【0039】
ステップSA140では、処理装置210は、第5決定部214として機能する。ステップSA140では、処理装置210は、第1決定部212により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いに基づいて、除草作業に用いる機器を除草装置30A及び除草装置30Bのうちから決定する。
【0040】
第1実施形態の除草支援装置20Aによれば、農地Aを複数に区分して得られるエリアR(n,m)単位で、発生している雑草の種類毎の株数に応じて除草の要否が決定される。エリアR(n,m)単位で除草の要否が決定されるので、農地A全体に均等に除草剤を散布する態様に比較して散布する除草剤の量が低減される。
【0041】
また、第1実施形態の除草支援装置20Aは、対象エリアに散布する除草剤の種類が対象エリア内に発生している雑草の種類毎の株数に応じて対象エリア毎にきめ細やかに決定するので、対象エリア毎に最も除草効果の高い除草剤を散布できる。
【0042】
また、第1実施形態の除草支援装置20Aによれば、農地Aに対して対象エリアが占める割り合いに基づいて除草作業に用いる機器を決定でき、除草作業の効率が向上する。
【0043】
以上説明したように、第1実施形態の除草支援装置20Aによれば、農地Aを複数のエリアに区分して得られる対象エリア単位で、各対象エリアにおける雑草の生育状況に応じたきめ細やかな除草を、効率よく行うことができる。
【0044】
(B:第2実施形態)
除草支援装置20Aに代えて、
図6に示される除草支援装置20Bが用いられてもよい。
図6は、除草支援装置20Bの構成例を示すブロック図である。
図6では、
図3におけるものと同一の構成要素には同一の符号が付されている。
図6と
図3とを対比すれば明らかなように、除草支援装置20Bは、プログラムPAに代えてプログラムPBが記憶装置250に記憶されている点において除草支援装置20Aと異なる。除草支援装置20Bの処理装置210は、プログラムPBを実行することにより、
図6に示される第2特定部216、第3決定部217、及び第5決定部214として機能する。第2特定部216、及び第3決定部217は、第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214と同様にソフトウェアモジュールである。
【0045】
第2特定部216は、画像データD(n,m)に基づいて、エリアR(n,m)において雑草が発生している領域の面積を特定する処理をエリアR(n,m)毎に行う。第3決定部217は、エリアR(n,m)全体の面積に対する第2特定部216により特定された面積の比が所定の閾値以上となるエリアを、対象エリアに決定する。
【0046】
本実施形態における第5決定部214は、第3決定部217により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いに基づいて、除草作業に用いる機器を除草装置30A及び除草装置30Bのうちから決定する。本実施形態では、各対象エリアについて、発生している雑草の種類毎の株数は特定されないので、各対象エリアに共通の除草剤が散布される。本実施形態において、各対象リアに共通して散布される除草剤は、除草剤Y1、除草剤Y2、及び除草剤Y3のうちの何れか1つ、又は除草剤Y1、除草剤Y2、及び除草剤Y3のうちの複数の混合物であってもよい。
【0047】
第2実施形態の除草支援装置20Bによれば、農地Aを複数のエリアに区分して得られる各エリアのうち、エリア全体の面積に対する雑草が発生している領域の面積の比が所定の閾値以上となるエリアの除草ができる。エリアR(n,m)に発生している雑草が一株であっても、大きな株であればエリアR(n,m)において雑草が発生している領域の面積は大きくなる。本実施形態によれば、雑草の株数は少ないものの大きな株まで育った雑草を除草することができる。
【0048】
(C:第3実施形態)
除草支援装置20Bに代えて、
図7に示される除草支援装置20Cが用いられてもよい。
図7は、本開示の第3実施形態による除草支援装置20Cの構成例を示す図である。
図7では、
図6におけるものと同一の構成要素には同一の符号が付されている。
図7と
図6とを比較すれば明らかなように、除草支援装置20Cは、プログラムPBに代えてプログラムPCが記憶装置250に記憶されている点において除草支援装置20Bと異なる。除草支援装置20Cの処理装置210は、プログラムPCを実行することにより、第3特定部218、第4決定部219、及び第5決定部214として機能する。第3特定部218、及び第4決定部219は、第2特定部216、及び第3決定部217と同様にソフトウェアモジュールである。
【0049】
第3特定部218は、画像データD(n,m)に基づいて、エリアR(n,m)において牧草が生えおらず、且つ雑草も生えていない領域(即ち、裸地)の面積を特定する。第4決定部219は、エリア全体の面積に対する裸地の面積の比が所定の閾値以上であるエリアを、対象エリアに決定する。
【0050】
本実施形態における第5決定部214は、第4決定部219により決定された各対象エリアの面積の和が農地A全体の面積に対して占める割り合いに基づいて、除草作業に用いる機器を除草装置30A及び除草装置30Bのうちから決定する。本実施形態においても第2実施形態と同様に、各対象エリアについて、発生している雑草の種類毎の株数は特定されないので、各対象エリアに共通の除草剤が散布される。本実施形態においても、各対象リアに共通して散布される除草剤は、除草剤Y1、除草剤Y2、及び除草剤Y3のうちの何れか1つ、又は除草剤Y1、除草剤Y2、及び除草剤Y3のうちの複数の混合物であってもよい。
【0051】
第3実施形態の除草支援装置20Cによれば、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアのうち、エリア全体の面積に対する裸地の面積の比が所定の閾値以上となるエリアの除草ができる。
【0052】
(D:変形例)
本開示は、以上に例示した実施形態に限定されない。具体的な変形の態様は以下の通りである。以下の例示から任意に選択された2以上の態様が併合されてもよい。
(D-1:変形例1)
第2決定部213は、対象エリア毎に、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて散布する除草剤の濃度を決定してもよく、第1特定部211により特定された雑草の種類毎の株数に応じて散布する除草剤の種類と濃度との両方を決定してもよい。なお、対象エリアに散布する除草剤の種類及び濃度が固定である場合には、第2決定部213は省略されてもよい。第2決定部213が省略される態様では、第1特定部211は、雑草の種類を問わずにエリアに発生している雑草の株数を特定してもよく、この場合、第1決定部212は、雑草の種類を問わずに特定された雑草の株数に応じて、除草作業の対象となる対象エリアを決定すればよい。
【0053】
(D-2:変形例2)
除草剤の散布に用いる除草装置が除草装置30A又は除草装置30Bの何れかに予め定められる場合には、第5決定部214は省略されてもよい。
【0054】
(D-3:変形例3)
上記第1実施形態では、除草支援装置20Aの記憶装置250にプログラムPAが記憶されていたが、プログラムPAが単体で製造又は販売されてもよい。プログラムPAを販売する際の購入先へのプログラムPAの提供態様としては、フラッシュROM等のコンピュータ読み取り可能な記録媒体にプログラムPAを書き込んで配布する態様、又は電気通信回線経由のダウンロードにより配布する態様が挙げられる。同様に、第2実施形態におけるプログラムPB、及び第3実施形態におけるプログラムPCが、単体で製造又は販売されてもよい。
【0055】
(D-4:変形例4)
第1実施形態における第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214はソフトウェアモジュールであった。しかし、第1特定部211、第1決定部212、第2決定部213、及び第5決定部214のうちの何れか一つ、複数、又は全部はハードウェアモジュールであってもよい。ハードウェアモジュールの具体例としては、DSP(Digital Signal Processor)、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)、PLD(Programmable Logic Device)、FPGA(Field Programmable Gate Array)等が挙げられる。同様に、第2特定部216及び第3決定部217の何れか一方、又は両方がハードウェアモジュールであってもよく、第3特定部218、及び第4決定部219の何れか一方、又は両方がハードウェアモジュールであってもよい。
【0056】
(E:その他)
(1)上述した実施形態では、記憶装置250は、ROM及びRAM等を例示したが、フレキシブルディスク、光磁気ディスク(例えば、コンパクトディスク、デジタル多用途ディスク、Blu-ray(登録商標)ディスク)、スマートカード、フラッシュメモリデバイス(例えば、カード、スティック、キードライブ)、CD-ROM(Compact Disc-ROM)、レジスタ、リムーバブルディスク、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク、磁気ストリップ、データベース、サーバその他の適切な記憶媒体である。また、プログラムは、電気通信回線を介してネットワークから送信されてもよい。また、プログラムは、電気通信回線を介して通信網から送信されてもよい。
【0057】
(2)上述した実施形態において、説明した情報、信号等は、様々な異なる技術の何れかを使用して表されてもよい。例えば、上記の説明全体に渡って言及され得るデータ、命令、コマンド、情報、信号、ビット、シンボル、チップ等は、電圧、電流、電磁波、磁界若しくは磁性粒子、光場若しくは光子、又はこれらの任意の組み合わせによって表されてもよい。
【0058】
(3)上述した実施形態において、入出力された情報等は特定の場所(例えば、メモリ)に保存されてもよいし、管理テーブルを用いて管理してもよい。入出力される情報等は、上書き、更新、又は追記され得る。出力された情報等は削除されてもよい。入力された情報等は他の装置へ送信されてもよい。
【0059】
(4)上述した実施形態において、判定は、1ビットで表される値(0か1か)によって行われてもよいし、真偽値(Boolean:true又はfalse)によって行われてもよいし、数値の比較(例えば、所定の値との比較)によって行われてもよい。
【0060】
(5)上述した実施形態において例示した処理手順、シーケンス、フローチャート等は、矛盾の無い限り、順序を入れ替えてもよい。例えば、本開示において説明した方法については、例示的な順序を用いて様々なステップの要素を提示しており、提示した特定の順序に限定されない。
【0061】
(6)
図3、
図6、及び
図7の各図に例示された各機能ブロックの実現方法は特に限定されない。すなわち、各機能ブロックは、物理的又は論理的に結合した1つの装置を用いて実現されてもよいし、物理的又は論理的に分離した2つ以上の装置を直接的又は間接的に(例えば、有線、無線等を用いて)接続し、これら複数の装置を用いて実現されてもよい。機能ブロックは、上記1つの装置又は上記複数の装置にソフトウェアを組み合わせて実現されてもよい。
【0062】
(7)上述した実施形態で例示したプログラムは、ソフトウェアは、ソフトウェア、ファームウェア、ミドルウェア、マイクロコード、ハードウェア記述言語と呼ばれるか、他の名称で呼ばれるかを問わず、命令、命令セット、コード、コードセグメント、プログラムコード、プログラム、サブプログラム、ソフトウェアモジュール、アプリケーション、ソフトウェアアプリケーション、ソフトウェアパッケージ、ルーチン、サブルーチン、オブジェクト、実行可能ファイル、実行スレッド、手順、機能等を意味するよう広く解釈されるべきである。
【0063】
また、ソフトウェア、命令、情報等は、伝送媒体を介して送受信されてもよい。例えば、ソフトウェアが、有線技術(同軸ケーブル、光ファイバケーブル、ツイストペア、デジタル加入者回線(DSL:Digital Subscriber Line)等)及び無線技術(赤外線、マイクロ波等)の少なくとも一方を使用してウェブサイト、サーバ、又は他のリモートソースから送信される場合、これらの有線技術及び無線技術の少なくとも一方は、伝送媒体の定義内に含まれる。
【0064】
(8)前述の各形態において、「システム」及び「ネットワーク」という用語は、互換的に使用される。
【0065】
(9)本開示において説明した情報、パラメータ等は、絶対値を用いて表されてもよいし、所定の値からの相対値を用いて表されてもよいし、対応する別の情報を用いて表されてもよい。
【0066】
(10)上述した実施形態において、ユーザ装置は、移動局(MS:Mobile Station)である場合が含まれる。移動局は、当業者によって、加入者局、モバイルユニット、加入者ユニット、ワイヤレスユニット、リモートユニット、モバイルデバイス、ワイヤレスデバイス、ワイヤレス通信デバイス、リモートデバイス、モバイル加入者局、アクセス端末、モバイル端末、ワイヤレス端末、リモート端末、ハンドセット、ユーザエージェント、モバイルクライアント、クライアント、又はいくつかの他の適切な用語で呼ばれる場合もある。また、本開示においては、「移動局」、「ユーザ端末(user terminal)」、「ユーザ装置(UE:User Equipment)」、「端末」等の用語は、互換的に使用され得る。
【0067】
(11)上述した実施形態において、「接続された(connected)」、「結合された(coupled)」という用語、又はこれらのあらゆる変形は、2又はそれ以上の要素間の直接的又は間接的なあらゆる接続又は結合を意味し、互いに「接続」又は「結合」された2つの要素間に1又はそれ以上の中間要素が存在することを含むことができる。要素間の結合又は接続は、物理的なものであっても、論理的なものであっても、或いはこれらの組み合わせであってもよい。例えば、「接続」は「アクセス」で読み替えられてもよい。本開示で使用する場合、2つの要素は、1又はそれ以上の電線、ケーブル及びプリント電気接続の少なくとも一つを用いて、並びにいくつかの非限定的かつ非包括的な例として、無線周波数領域、マイクロ波領域及び光(可視及び不可視の両方)領域の波長を有する電磁エネルギー等を用いて、互いに「接続」又は「結合」されると考えることができる。
【0068】
(12)上述した実施形態において、「に基づいて」という記載は、別段に明記されていない限り、「のみに基づいて」を意味しない。言い換えれば、「に基づいて」という記載は、「のみに基づいて」と「に少なくとも基づいて」の両方を意味する。
【0069】
(13)本開示で使用する「判断(determining)」、「決定(determining)」という用語は、多種多様な動作を包含する場合がある。「判断」、「決定」は、例えば、判定(judging)、計算(calculating)、算出(computing)、処理(processing)、導出(deriving)、調査(investigating)、探索(looking up、search、inquiry)(例えば、テーブル、データベース又は別のデータ構造での探索)、確認(ascertaining)した事を「判断」「決定」したとみなす事等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、受信(receiving)(例えば、情報を受信すること)、送信(transmitting)(例えば、情報を送信すること)、入力(input)、出力(output)、アクセス(accessing)(例えば、メモリ中のデータにアクセスすること)した事を「判断」「決定」したとみなす事等を含み得る。また、「判断」、「決定」は、解決(resolving)、選択(selecting)、選定(choosing)、確立(establishing)、比較(comparing) 等した事を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。つまり、「判断」「決定」は、何らかの動作を「判断」「決定」したとみなす事を含み得る。また、「判断(決定)」は、「想定する(assuming)」、「期待する(expecting)」、「みなす(considering)」等で読み替えられてもよい。
【0070】
(14)上述した実施形態において、「含む(include)」、「含んでいる(including)」及びそれらの変形が使用されている場合、これらの用語は、用語「備える(comprising)」と同様に、包括的であることが意図される。更に、本開示において使用されている用語「又は(or)」は、排他的論理和ではないことが意図される。
【0071】
(15)本開示において、例えば、英語でのa, an及びtheのように、翻訳により冠詞が追加された場合、本開示は、これらの冠詞の後に続く名詞が複数形であることを含んでもよい。
【0072】
(16)本開示において、「AとBが異なる」という用語は、「AとBが互いに異なる」ことを意味してもよい。なお、当該用語は、「AとBが夫々Cと異なる」ことを意味してもよい。「離れる」、「結合される」等の用語も、「異なる」と同様に解釈されてもよい。
【0073】
(17)本開示において説明した各態様/実施形態は単独で用いてもよいし、組み合わせて用いてもよいし、実行に伴って切り替えて用いてもよい。また、所定の情報の通知(例えば、「Xであること」の通知)は、明示的に行うものに限られず、暗黙的(例えば、当該所定の情報の通知を行わない)ことによって行われてもよい。
【0074】
(F:上述の形態又は変形例から把握される態様)
以上、本開示について詳細に説明したが、当業者にとっては、本開示が本開示中に説明した実施形態に限定されるものではないということは明らかである。本開示は、請求の範囲の記載により定まる本開示の趣旨及び範囲を逸脱することなく修正及び変更態様として実施することができる。従って、本開示の記載は、例示説明を目的とするものであり、本開示に対して何ら制限的な意味を有するものではない。上述の実施形態又は変形例の少なくとも1つから以下の態様が把握される。
【0075】
第1の態様による除草支援装置は、第1特定部、及び第1決定部を備える。第1特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、発生している雑草の株数をエリア毎に特定する。第1決定部は、前記第1特定部により特定されたエリア毎の雑草の株数に応じて、前記複数のエリアのうち除草作業の対象となる対象エリアを決定する。第1の態様による除草支援装置は、農地を複数のエリアに区分して得られるエリア単位で、発生している雑草の株数に応じて除草の要否を決定できる。
【0076】
第2の態様(第1の態様の例)において、前記第1特定部は、前記複数のエリアの各々について、発生している雑草の株数を雑草の種類毎に特定してもよい。この第2の態様において、前記第1決定部は、雑草の種類毎に、雑草の種類に応じて定まる閾値と前記第1特定部により特定された雑草の種類毎の株数とを比較することにより、前記対象エリアを決定してもよい。第2の態様による除草支援装置は、農地を複数のエリアに区分して得られるエリア単位で、発生している雑草の種類毎の株数に応じて除草の要否を決定できる。
【0077】
第3の態様(第2の態様の例)における除草支援装置は、前記対象エリアに散布する除草剤の種類と濃度との少なくとも一方を、前記第1特定部により特定された雑草の種類毎の株数に応じて決定する第2決定部、を更に備えてもよい。第3の態様による除草支援装置は、対象エリアに散布する除草剤の種類と濃度の少なくとも一方を、対象エリア内に発生している雑草の種類毎の株数に応じて決定できる。
【0078】
第4の態様による除草支援装置は、第2特定部、及び第3決定部を備えてもよい。第2特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、雑草が発生している領域の面積を特定する。第3決定部は、前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第2特定部により特定された面積の比が所定の閾値以上となるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する。第4の態様による除草支援装置は、農地を複数のエリアに区分して得られるエリア単位で、エリア全体の面積とエリア内において雑草が発生している領域の面積との比に応じて除草の要否を決定できる。
【0079】
第5の態様による除草支援装置は、第3特定部、及び第4決定部を備える。第3特定部は、農地を複数のエリアに区分して得られる各エリアの撮像画像に基づいて、前記複数のエリアの各々について、牧草が生えおらず、且つ雑草も生えていない裸地の面積を特定する。第4決定部は、前記複数のエリアのうち、エリア全体の面積に対する前記第3特定部により特定された裸地の面積の比が所定の閾値以上であるエリアを、除草作業の対象となる対象エリアに決定する。第5の態様による除草支援装置は、農地を複数のエリアに区分して得られるエリア単位で、エリア全体の面積と裸地の面積との比に応じて除草の要否を決定できる。
【0080】
第6の態様(第1の態様の例)による除草支援装置は、前記農地における前記対象エリアの分布と前記農地に対して前記対象エリアが占める割合との少なくとも一つに基づいて前記除草作業に用いる機器を決定する第5決定部を更に備えてもよい。第6の態様による除草支援装置は、農地における対象エリアの分布と対象エリアが占める割合との少なくとも一つに基づいて除草作業に用いる機器を決定できるので、除草作業における費用対効果が向上する。
【符号の説明】
【0081】
1A…除草システム、10…撮像用ドローン、20A,20B,20C…除草支援装置、30A,30B…除草装置、210…処理装置、220…通信装置、230…表示装置、240…入力装置、250…記憶装置、211…第1特定部、212…第1決定部、213…第2決定部、214…第5決定部、216…第2特定部、217…第3決定部、218…第3特定部、219…第4決定部。