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特開2023-160364自動走行車両の制御システム及び自動走行車両の制御方法
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160364
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】自動走行車両の制御システム及び自動走行車両の制御方法
(51)【国際特許分類】
   G05D 1/02 20200101AFI20231026BHJP
【FI】
G05D1/02 H
G05D1/02 P
【審査請求】未請求
【請求項の数】20
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070692
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】000001236
【氏名又は名称】株式会社小松製作所
(71)【出願人】
【識別番号】000003207
【氏名又は名称】トヨタ自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002147
【氏名又は名称】弁理士法人酒井国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】平中 貴士
(72)【発明者】
【氏名】小西 翔太
(72)【発明者】
【氏名】高島 亨
(72)【発明者】
【氏名】溝尾 駿
(72)【発明者】
【氏名】丸山 俊
(72)【発明者】
【氏名】岡野 隆宏
【テーマコード(参考)】
5H301
【Fターム(参考)】
5H301AA01
5H301BB02
5H301CC03
5H301CC06
5H301CC10
5H301GG09
5H301GG14
5H301GG17
5H301KK03
5H301KK08
5H301KK09
5H301KK18
(57)【要約】
【課題】自動走行車両の搭乗者の安全を確保しつつ、作業現場の生産性の低下を抑制すること。
【解決手段】自動走行車両の制御システムは、作業機械の位置を取得する作業機械位置取得部と、自動走行車両の位置を取得する自動走行車両位置取得部と、自動走行車両の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得する人情報取得部と、人情報と、作業機械と自動走行車両との位置関係とに基づいて、自動走行車両の制御を変更する指令生成部と、を備える。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
作業機械の位置を取得する作業機械位置取得部と、
自動走行車両の位置を取得する自動走行車両位置取得部と、
前記自動走行車両の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得する人情報取得部と、
前記人情報と、前記作業機械と前記自動走行車両との位置関係とに基づいて、前記自動走行車両の制御を変更する指令生成部と、を備える、
自動走行車両の制御システム。
【請求項2】
前記作業機械は、ダンプボディを有する運搬車両である、
請求項1に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項3】
前記自動走行車両の内部に人が存在するか否かを認識する人認識センサを備え、
前記人情報取得部は、前記人認識センサの検出データを取得することにより、前記人情報を取得する、
請求項1又は請求項2に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項4】
前記自動走行車両及び前記作業機械の外部に配置され、前記自動走行車両及び前記作業機械を管理する管理装置を備え、
前記管理装置は、前記指令生成部を含み、
前記自動走行車両の制御を変更することは、前記自動走行車両の走行条件を変更することを含み、
前記管理装置から前記自動走行車両に前記走行条件を示す走行データが送信される、
請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項5】
前記走行条件は、前記自動走行車両の走行速度を含む、
請求項4に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項6】
前記走行条件は、前記自動走行車両の加速度の最高値及び減速度の最高値の一方又は両方を含む、
請求項4又は請求項5に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項7】
前記指令生成部は、前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記自動走行車両と前記自動走行車両の周辺に存在する前記作業機械との距離が長くなるように、前記自動走行車両及び前記作業機械の一方又は両方の制御を変更する、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項8】
前記指令生成部は、前記自動走行車両と前記作業機械との距離が閾値以下の場合に、前記自動走行車両と前記作業機械との距離が長くなるように、前記自動走行車両の制御を変更する、
請求項7に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項9】
前記指令生成部は、前記自動走行車両と前記作業機械との距離が閾値以下の場合に、前記自動走行車両と前記作業機械との距離が長くなるように、前記作業機械の制御を変更する、
請求項7に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項10】
前記自動走行車両の走行パスを生成する第1走行パス生成部と、
前記作業機械の走行パスを生成する第2走行パス生成部と、を備え、
前記自動走行車両は、前記第1走行パス生成部により生成された走行パスに従って作業現場を走行し、
前記作業機械は、前記第2走行パス生成部により生成された走行パスに従って作業現場を走行し、
前記自動走行車両の制御を変更することは、前記自動走行車両の走行パスを変更することを含み、
前記作業機械の制御を変更することは、前記作業機械の走行パスを変更することを含む、
請求項7から請求項9のいずれか一項に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項11】
前記自動走行車両の走行パスと前記作業機械の走行パスとは、作業現場の走行路において並ぶように設定され、
前記自動走行車両は、前記第1走行パス生成部により生成された走行パスに基づいて、前記走行路の幅方向において一方側の第1走行レーンを第1方向に走行し、
前記作業機械は、前記第2走行パス生成部により生成された走行パスに基づいて、前記走行路の幅方向において他方側の第2走行レーンを前記第1方向とは逆の第2方向に走行し、
前記指令生成部は、前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記自動走行車両と前記作業機械との距離が長くなるように、前記自動走行車両の走行パスを前記第1走行レーンの前記一方側にシフトさせる、
請求項10に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項12】
前記自動走行車両の走行パスを生成する第1走行パス生成部を備え、
前記指令生成部は、前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記作業機械から離れるように走行パスを生成させる、
請求項7に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項13】
前記作業機械は、旋回体と、前記旋回体に支持される作業機とを有するショベルであり、
前記指令生成部は、前記ショベルが稼働する積込場において、前記作業機械から離れるように走行パスを生成させる、
請求項12に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項14】
前記指令生成部は、前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記自動走行車両の周辺に存在する前記作業機械の走行速度を低下させる、
請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の自動走行車両の制御システム。
【請求項15】
作業機械の位置を取得することと、
自動走行車両の位置を取得することと、
前記自動走行車両の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得することと、
前記人情報と、前記作業機械と前記自動走行車両との位置関係とに基づいて、前記自動走行車両の制御を変更することと、を含む、
自動走行車両の制御方法。
【請求項16】
前記自動走行車両の制御を変更することは、前記自動走行車両の走行条件を変更することを含む、
請求項15に記載の自動走行車両の制御方法。
【請求項17】
前記走行条件は、前記自動走行車両の走行速度を含み、
前記自動走行車両の内部に人が存在しない場合、前記自動走行車両は、第1走行速度で走行し、
前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記自動走行車両は、前記第1走行速度よりも低い第2走行速度で走行する、
請求項16に記載の自動走行車両の制御方法。
【請求項18】
前記自動走行車両の内部に人が存在する場合、前記自動走行車両の内部に人が存在しない場合よりも、前記自動走行車両と前記自動走行車両の周辺に存在する前記作業機械との距離が長くなるように、前記自動走行車両及び前記作業機械の一方又は両方の制御を変更する、
請求項15から請求項17のいずれか一項に記載の自動走行車両の制御方法。
【請求項19】
前記自動走行車両は、第1の走行パスに従って作業現場を走行し
前記作業機械は、第2の走行パスに従って作業現場を走行し
前記自動走行車両と前記作業機械との距離を長くすることは、前記第1の走行パスと前記第2の走行パスとを離すことを含む、
請求項18に記載の自動走行車両の制御方法。
【請求項20】
前記自動走行車両は、走行パスに従って走行し、
前記自動走行車両と前記作業機械との距離を長くすることは、前記作業機械から離れるように走行パスを生成することを含む、
請求項18に記載の自動走行車両の制御方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、自動走行車両の制御システム及び自動走行車両の制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
自動走行車両の制御システムに係る技術分野において、特許文献1に開示されているような管制制御システムが知られている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2017-10110号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
作業現場において、自動走行車両により人を輸送する場合、自動走行車両の搭乗者の安全を確保しつつ、作業現場の生産性の低下を抑制する必要がある。
【0005】
本開示は、自動走行車両の搭乗者の安全を確保しつつ、作業現場の生産性の低下を抑制することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示に従えば、作業機械の位置を取得する作業機械位置取得部と、自動走行車両の位置を取得する自動走行車両位置取得部と、自動走行車両の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得する人情報取得部と、人情報と、作業機械と自動走行車両との位置関係とに基づいて、自動走行車両の制御を変更する指令生成部と、を備える、自動走行車両の制御システムが提供される。
【発明の効果】
【0007】
本開示によれば、自動走行車両の搭乗者の安全を確保しつつ、作業現場の生産性の低下を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
図1図1は、第1実施形態に係る作業現場を示す模式図である。
図2図2は、第1実施形態に係る作業現場の管理システムを示す模式図である。
図3図3は、第1実施形態に係る作業現場の管理システムを示すブロック図である。
図4図4は、第1実施形態に係る管理装置のハードウエア構成図である。
図5図5は、第1実施形態に係る無人ライトビークルの走行データ及び許可エリアを説明するための模式図である。
図6図6は、第1実施形態に係る無人ダンプトラックの走行データ及び許可エリアを説明するための模式図である。
図7図7は、第1実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在しない状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
図8図8は、第1実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在する状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
図9図9は、第1実施形態に係る無人ライトビークルの制御方法を示すフローチャートである。
図10図10は、第2実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在しない状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
図11図11は、第2実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在する状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
図12図12は、第2実施形態に係る無人ライトビークルの制御方法を示すフローチャートである。
図13図13は、第3実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在しない状態で無人ライトビークルが積込場を走行している状態を示す図である。
図14図14は、第3実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在する状態で無人ライトビークルが積込場を走行している状態を示す図である。
図15図15は、第3実施形態に係る無人ライトビークルの制御方法を示すフローチャートである。
図16図16は、第4実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在しない状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
図17図17は、第4実施形態に係る無人ライトビークルの内部に人が存在する状態で無人ライトビークルが走行路を走行している状態を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本開示に係る実施形態について図面を参照しながら説明するが、本開示は実施形態に限定されない。以下で説明する実施形態の構成要素は適宜組み合わせることができる。また、一部の構成要素を用いない場合もある。
【0010】
[第1実施形態]
第1実施形態について説明する。
【0011】
<作業現場>
図1は、本実施形態に係る作業現場10を示す模式図である。作業現場10として、鉱山又は採石場のような広域の作業現場が例示される。鉱山とは、鉱物を採掘する場所又は事業所をいう。採石場とは、石材を採掘する場所又は事業所をいう。鉱山として、金属を採掘する金属鉱山、石灰石を採掘する非金属鉱山、又は石炭を採掘する石炭鉱山が例示される。
【0012】
作業現場10において、自動走行車両1と作業機械2と作業機械8とが稼働する。自動走行車両とは、運転者による運転操作によらずに走行する車両をいう。
【0013】
本実施形態において、自動走行車両1は、運転者が存在しない状態で作業現場10を走行する軽量車両である。本実施形態においては、自動走行車両1を適宜、無人ライトビークル1、と称する。
【0014】
本実施形態において、無人ライトビークル1は、作業現場10において人を輸送する。すなわち、無人ライトビークル1に運転者は搭乗しないものの、運転操作しない搭乗者が搭乗する。
【0015】
本実施形態において、作業機械2は、運転者による運転操作によらずに無人で稼働する無人車両である。作業現場10を走行する場合、作業機械2に運転者は搭乗しない。なお、作業機械2のメンテナンス及びその他の所定の作業において作業機械2に運転者が搭乗してもよい。本実施形態において、作業機械2は、積荷を運搬する運搬作業を実施する運搬車両である。運搬車両は、無人で作業現場10を走行する。本実施形態においては、作業機械2を適宜、無人ダンプトラック2、と称する。
【0016】
本実施形態において、作業機械8は、運転者による運転操作により稼働する有人車両である。作業機械8に運転者が搭乗する。本実施形態において、作業機械8は、無人ダンプトラック2に積荷を積み込む積込作業を実施する積込機である。本実施形態においては、作業機械8を適宜、ショベル8、と称する。
【0017】
作業現場10は、積込場3、排土場4、駐機場5、待機場6、及び走行路7を含む。
【0018】
積込場3とは、無人ダンプトラック2に積荷を積載する積込作業が実施されるエリアをいう。積荷として、積込場3において掘削された掘削物が例示される。積込場3において、ショベル8が稼働する。ショベル8は、走行装置と、走行装置に支持される旋回体と、旋回体に支持される作業機とを有する。ショベル8は、積込場3を含む作業現場10において移動することができる。
【0019】
排土場4とは、無人ダンプトラック2から積荷が排出される排土作業が実施されるエリアをいう。排土場4に、破砕機9が設けられる。
【0020】
駐機場5とは、無人ダンプトラック2が駐機するエリアをいう。
【0021】
待機場6とは、無人ライトビークル1が待機するエリアをいう。
【0022】
走行路7とは、無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2の少なくとも一方が走行するエリアをいう。走行路7は、少なくとも積込場3と排土場4とを繋ぐように設けられる。本実施形態において、走行路7は、積込場3、排土場4、駐機場5、及び待機場6のそれぞれに繋がる。
【0023】
無人ライトビークル1は、積込場3、排土場4、待機場6、及び走行路7のそれぞれを走行することができる。無人ダンプトラック2は、積込場3、排土場4、駐機場5、及び走行路7のそれぞれを走行することができる。無人ダンプトラック2は、例えば積込場3と排土場4とを往復するように走行路7を走行する。
【0024】
<管理システム>
図2は、本実施形態に係る作業現場10の管理システム11を示す模式図である。管理システム11は、管理装置12と、通信システム13とを備える。
【0025】
管理装置12は、コンピュータシステムを含む。管理装置12は、無人ライトビークル1、無人ダンプトラック2、及びショベル8の外部に配置される。管理装置12は、作業現場10の管制施設14に設置される。管理装置12は、作業現場10を管理する。管理装置12は、少なくとも、無人ライトビークル1、無人ダンプトラック2、及びショベル8を管理する。
【0026】
通信システム13として、インターネット(internet)、携帯電話通信網、衛星通信網、又はローカルエリアネットワーク(LAN:Local Area Network)が例示される。
【0027】
無人ライトビークル1は、車体101と、走行装置102と、制御装置15と、無線通信機13Aとを有する。制御装置15は、コンピュータシステムを含む。無線通信機13Aは、制御装置15に接続される。
【0028】
無人ダンプトラック2は、車体201と、走行装置202と、ダンプボディ203と、制御装置16と、無線通信機13Bとを有する。制御装置16は、コンピュータシステムを含む。無線通信機13Bは、制御装置16に接続される。
【0029】
通信システム13は、制御装置15に接続される無線通信機13Aと、制御装置16に接続される無線通信機13Bと、管理装置12に接続される無線通信機13Cとを含む。管理装置12と無人ライトビークル1の制御装置15とは、通信システム13を介して無線通信する。管理装置12と無人ダンプトラック2の制御装置16とは、通信システム13を介して無線通信する。
【0030】
車体101は、車体フレームを含む。車体101は、走行装置102に支持される。走行装置102は、車体101を支持して走行する。走行装置102は、車輪と、車輪に装着されるタイヤと、エンジンと、ブレーキ装置と、ステアリング装置とを含む。
【0031】
車体201は、車体フレームを含む。車体201は、走行装置202に支持される。走行装置202は、車体201を支持して走行する。走行装置202は、車輪と、車輪に装着されるタイヤと、エンジンと、ブレーキ装置と、ステアリング装置とを含む。ダンプボディ203は、積荷が積載される部材である。ダンプボディ203は、車体201に支持される。ダンプボディ203は、ダンプ動作及び下げ動作する。ダンプ動作とは、ダンプボディ203を車体201から離隔させてダンプ方向に傾斜させる動作をいう。下げ動作とは、ダンプボディ203を車体201に接近させる動作をいう。積込作業が実施される場合、ダンプボディ203は、下げ動作する。排土作業を実施する場合、ダンプボディ203は、ダンプ動作する。
【0032】
図3は、本実施形態に係る作業現場10の管理システム11を示すブロック図である。
【0033】
無人ライトビークル1は、制御装置15と、無線通信機13Aと、位置センサ17と、方位センサ18と、速度センサ19と、人認識センサ20と、走行装置102とを有する。無線通信機13A、位置センサ17、方位センサ18、速度センサ19、及び人認識センサ20のそれぞれは、制御装置15と通信することができる。走行装置102は、制御装置15に制御される。
【0034】
位置センサ17は、無人ライトビークル1の位置を検出する。無人ライトビークル1の位置は、全地球航法衛星システム(GNSS:Global Navigation Satellite System)を利用して検出される。全地球航法衛星システムは、全地球測位システム(GPS:Global Positioning System)を含む。全地球航法衛星システムは、緯度、経度、及び高度の座標データで規定されるグローバル座標系の位置を検出する。グローバル座標系とは、地球に固定された座標系をいう。位置センサ17は、GNSS受信機を含み、グローバル座標系における無人ライトビークル1の位置を示す無人ライトビークル1の絶対位置を検出する。
【0035】
方位センサ18は、無人ライトビークル1の方位を検出する。無人ライトビークル1の方位は、無人ライトビークル1のヨー角を含む。車体101の重心において上下方向に延伸する軸をヨー軸とした場合、ヨー角とは、ヨー軸を中心とする回転角度をいう。方位センサ18として、ジャイロセンサが例示される。
【0036】
速度センサ19は、無人ライトビークル1の走行速度を検出する。速度センサ19として、無人ライトビークル1の車輪の回転を検出するパルスセンサが例示される。
【0037】
人認識センサ20は、無人ライトビークル1の内部に人が存在するか否かを認識する。すなわち、人認識センサ20は、無人ライトビークル1おける搭乗者の存否を検出する。無人ライトビークル1の内部に搭乗者が着座するシートが配置される。人認識センサ20として、シートに設けられる感圧センサが例示される。なお、人認識センサ20は、搭乗者の重量を検出する重量センサでもよいし、搭乗者の画像を取得する車内カメラでもよい。
【0038】
無人ダンプトラック2は、制御装置16と、無線通信機13Bと、位置センサ22と、方位センサ23と、速度センサ24と、走行装置202とを有する。無線通信機13B、位置センサ22、方位センサ23、及び速度センサ24のそれぞれは、制御装置16と通信することができる。走行装置202は、制御装置16に制御される。
【0039】
位置センサ22は、無人ダンプトラック2の位置を検出する。位置センサ22は、GNSS受信機を含み、グローバル座標系における無人ダンプトラック2の位置を示す無人ダンプトラック2の絶対位置を検出する。
【0040】
方位センサ23は、無人ダンプトラック2の方位を検出する。方位センサ23として、ジャイロセンサが例示される。
【0041】
速度センサ24は、無人ダンプトラック2の走行速度を検出する。速度センサ24として、無人ダンプトラック2の車輪の回転を検出するパルスセンサが例示される。
【0042】
管理装置12は、第1走行パス生成部121と、第2走行パス生成部122と、第1許可エリア生成部123と、第2許可エリア生成部124と、作業機械位置取得部125と、自動走行車両位置取得部126と、人情報取得部127と、判定部128と、指令生成部129とを有する。
【0043】
第1走行パス生成部121は、無人ライトビークル1の走行条件を示す走行データを生成する。第1走行パス生成部121は、通信システム13を介して無人ライトビークル1に走行データを送信する。
【0044】
第2走行パス生成部122は、無人ダンプトラック2の走行条件を示す走行データを生成する。第2走行パス生成部122は、通信システム13を介して無人ダンプトラック2に走行データを送信する。
【0045】
第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1の走行を許可する許可エリア33を生成する。第1許可エリア生成部123は、通信システム13を介して無人ライトビークル1に許可エリア33を送信する。
【0046】
第2許可エリア生成部124は、無人ダンプトラック2の走行を許可する許可エリア43を生成する。第2許可エリア生成部124は、通信システム13を介して無人ダンプトラック2に許可エリア43を送信する。
【0047】
作業機械位置取得部125は、無人ダンプトラック2の位置を取得する。上述のように、無人ダンプトラック2は、無人ダンプトラック2の位置を検出する位置センサ22を有する。作業機械位置取得部125は、通信システム13を介して位置センサ22の検出データを取得することにより、無人ダンプトラック2の位置を取得する。
【0048】
また、作業機械位置取得部125は、ショベル8の位置を取得する。ショベル8には、ショベル8の位置を検出する位置センサが設けられる。ショベル8の位置センサは、GNSS受信機を含み、グローバル座標系におけるショベル8の位置を示すショベル8の絶対位置を検出する。作業機械位置取得部125は、通信システム13を介してショベル8の位置センサの検出データを取得することにより、ショベル8の位置を取得する。
【0049】
自動走行車両位置取得部126は、無人ライトビークル1の位置を取得する。上述のように、無人ライトビークル1は、無人ライトビークル1の位置を検出する位置センサ17を有する。自動走行車両位置取得部126は、通信システム13を介して位置センサ17の検出データを取得することにより、無人ライトビークル1の位置を取得する。
【0050】
人情報取得部127は、無人ライトビークル1の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得する。上述のように、無人ライトビークル1は、無人ライトビークル1の内部に人が存在するか否かを認識する人認識センサ20を有する。人情報取得部127は、通信システム13を介して人認識センサ20の検出データを取得することにより、無人ライトビークル1の内部に人が存在するか否かを示す人情報を取得する。
【0051】
判定部128は、人情報取得部127により取得された人情報に基づいて、無人ライトビークル1の内部に人が存在するか否かを判定する。また、判定部128は、作業機械位置取得部125により取得された無人ダンプトラック2の位置と、自動走行車両位置取得部126により取得された無人ライトビークル1の位置とに基づいて、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係(相対位置)を認識することができる。判定部128は、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御を変更するか否かを判定する。
【0052】
また、判定部128は、作業機械位置取得部125により取得されたショベル8の位置と、自動走行車両位置取得部126により取得された無人ライトビークル1の位置とに基づいて、ショベル8と無人ライトビークル1との位置関係(相対位置)を認識することができる。判定部128は、人情報と、ショベル8と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御を変更するか否かを判定する。
【0053】
指令生成部129は、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御を変更する。また、指令生成部129は、人情報と、ショベル8と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御を変更する。すなわち、指令生成部129は、判定部128が無人ライトビークル1の制御を変更すると判定した場合、無人ライトビークル1の制御を変更する。
【0054】
本実施形態において、無人ライトビークル1の制御を変更することは、無人ライトビークル1の走行条件を変更することを含む。無人ライトビークル1の走行条件を変更することは、無人ライトビークル1の走行データ及び許可エリア33を変更することを含む。
【0055】
無人ライトビークル1の走行条件は、無人ライトビークル1の走行速度を含む。また、無人ライトビークル1の走行条件は、無人ライトビークル1の加速度の最高値及び無人ライトビークル1の減速度の最高値の一方又は両方を含む。
【0056】
指令生成部129は、人情報に基づいて、無人ライトビークル1の走行速度を変更する。無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1を第1走行速度V1で走行させる。無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1を第1走行速度V1よりも低い第2走行速度V2で走行させる。
【0057】
指令生成部129は、人情報と、無人ダンプトラック2又はショベル8と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の走行速度を変更してもよい。例えば、指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在していても、無人ライトビークル1の周辺に無人ダンプトラック2及びショベル8が存在しない場合、無人ライトビークル1を第1走行速度V1で走行させてもよい。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在し、且つ、無人ライトビークル1の周辺に無人ダンプトラック2及びショベル8の少なくとも一方が存在する場合、無人ライトビークル1を第2走行速度V2で走行させてもよい。
【0058】
指令生成部129は、人情報に基づいて、無人ライトビークル1の加速度の最高値及び減速度の最高値の一方又は両方を変更する。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値を第1加速度に設定したり、減速度の最高値を第1減速度に設定したりする。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値を第1加速度よりも低い第2加速度に設定したり、減速度の最高値を第1減速度よりも低い第2減速度に設定したりする。
【0059】
指令生成部129は、人情報と、無人ダンプトラック2又はショベル8と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の加速度の最高値及び減速度の最高値の一方又は両方を変更してもよい。例えば、指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在していても、無人ライトビークル1の周辺に無人ダンプトラック2及びショベル8が存在しない場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値を第1加速度に設定したり、減速度の最高値を第1減速度に設定したりしてもよい。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在し、且つ、無人ライトビークル1の周辺に無人ダンプトラック2及びショベル8の少なくとも一方が存在する場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値を第2加速度に設定したり、減速度の最高値を第2減速度に設定したりしてもよい。
【0060】
本実施形態において、指令生成部129は、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の走行データが変更されるように、第1走行パス生成部121に変更指令を出力する。また、指令生成部129は、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の許可エリア33が変更されるように、第1許可エリア生成部123に変更指令を出力する。管理装置12から無人ライトビークル1に変更後の走行条件を示す走行データ及び許可エリア33が送信される。第1走行パス生成部121は、変更後の走行データを無人ライトビークル1に送信する。第1許可エリア生成部123は、変更後の許可エリア33を無人ライトビークル1に送信する。
【0061】
制御装置15は、第1走行パス取得部151と、第1許可エリア取得部152と、センサデータ取得部153と、センサデータ送信部154と、走行制御部155とを有する。
【0062】
第1走行パス取得部151は、第1走行パス生成部121において生成された無人ライトビークル1の走行データを、通信システム13を介して管理装置12から取得する。
【0063】
第1許可エリア取得部152は、第1許可エリア生成部123において生成された無人ライトビークル1の許可エリア33を、通信システム13を介して管理装置12から取得する。
【0064】
センサデータ取得部153は、位置センサ17の検出データ、方位センサ18の検出データ、及び速度センサ19の検出データを取得する。
【0065】
センサデータ送信部154は、位置センサ17の検出データ及び人認識センサ20の検出データを、通信システム13を介して管理装置12に送信する。
【0066】
走行制御部155は、第1走行パス取得部151により取得された無人ライトビークル1の走行データと、第1許可エリア取得部152により取得された無人ライトビークル1の許可エリア33と、センサデータ取得部153により取得された検出データとに基づいて、走行装置102を制御する。
【0067】
制御装置16は、第2走行パス取得部161と、第2許可エリア取得部162と、センサデータ取得部163と、センサデータ送信部164と、走行制御部165とを有する。
【0068】
第2走行パス取得部161は、第2走行パス生成部122において生成された無人ダンプトラック2の走行データを、通信システム13を介して管理装置12から取得する。
【0069】
第2許可エリア取得部162は、第2許可エリア生成部124において生成された無人ダンプトラック2の許可エリア43を、通信システム13を介して管理装置12から取得する。
【0070】
センサデータ取得部163は、位置センサ22の検出データ、方位センサ23の検出データ、及び速度センサ24の検出データを取得する。
【0071】
センサデータ送信部164は、位置センサ22の検出データを、通信システム13を介して管理装置12に送信する。
【0072】
走行制御部165は、第2走行パス取得部161により取得された無人ダンプトラック2の走行データと、第2許可エリア取得部162により取得された無人ダンプトラック2の許可エリア43と、センサデータ取得部163により取得された検出データとに基づいて、走行装置202を制御する。
【0073】
図4は、本実施形態に係る管理装置12のハードウエア構成図である。管理装置12は、コンピュータシステム1000を含む。コンピュータシステム1000は、CPU(Central Processing Unit)のようなプロセッサ1001と、ROM(Read Only Memory)のような不揮発性メモリ及びRAM(Random Access Memory)のような揮発性メモリを含むメインメモリ1002と、ストレージ1003と、入出力回路を含むインタフェース1004とを有する。上述の管理装置12の機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。プロセッサ1001は、コンピュータプログラムをストレージ1003から読み出してメインメモリ1002に展開し、プログラムに従って上述の処理を実行する。なお、コンピュータプログラムは、ネットワークを介してコンピュータシステム1000に配信されてもよい。
【0074】
制御装置15及び制御装置16のそれぞれも、図4に示すようなコンピュータシステム1000を含む。上述の制御装置15及び制御装置16のそれぞれの機能は、コンピュータプログラムとしてストレージ1003に記憶されている。
【0075】
<走行データ及び許可エリア>
図5は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の走行データ及び許可エリア33を説明するための模式図である。
【0076】
無人ライトビークル1の走行データは、無人ライトビークル1の走行条件を規定する。無人ライトビークル1の走行データは、走行点31、走行パス32、無人ライトビークル1の目標位置、無人ライトビークル1の目標方位、及び無人ライトビークル1の目標走行速度を含む。走行パス32を含む無人ライトビークル1の走行データは、第1走行パス生成部121において生成される。
【0077】
走行点31は、作業現場10に複数設定される。走行点31は、無人ライトビークル1の目標位置を規定する。複数の走行点31のそれぞれに、無人ライトビークル1の目標方位及び無人ライトビークル1の目標走行速度が設定される。複数の走行点31は、間隔をあけて設定される。走行点31の間隔は、均一でもよいし、不均一でもよい。
【0078】
走行パス32とは、無人ライトビークル1の目標走行経路を示す仮想線をいう。走行パス32は、複数の走行点31を通過する軌跡によって規定される。無人ライトビークル1は、走行パス32に従って作業現場10を走行する。無人ライトビークル1は、無人ライトビークル1の車幅方向において、無人ライトビークル1の中心と走行パス32とが一致するように走行する。
【0079】
無人ライトビークル1の目標位置とは、走行点31を通過するときの無人ライトビークル1の目標位置をいう。無人ライトビークル1の目標位置は、無人ライトビークル1のローカル座標系において規定されてもよいし、グローバル座標系において規定されてもよい。
【0080】
無人ライトビークル1の目標方位とは、走行点31を通過するときの無人ライトビークル1の目標方位をいう。
【0081】
無人ライトビークル1の目標走行速度とは、走行点31を通過するときの無人ライトビークル1の目標走行速度をいう。
【0082】
第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1の走行を許可する許可エリア33と、無人ライトビークル1の停止点34とを生成する。許可エリア33は、無人ライトビークル1の周辺を走行する周辺車両の進入を禁止する進入禁止エリアとして機能する。本実施形態において、無人ライトビークル1の周辺車両は、他の無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2を含む。許可エリア33は、無人ライトビークル1の進行方向に設定される。無人ライトビークル1が前進する場合、許可エリア33の少なくとも一部は、無人ライトビークル1の前方に設定される。許可エリア33は、走行パス32を含むように帯状に設定される。また、許可エリア33は、無人ライトビークル1を含むように設定される。無人ライトビークル1の車幅方向において、許可エリア33の幅は、無人ライトビークル1の車幅よりも大きい。停止点34は、許可エリア33の先端部に設定される。無人ライトビークル1が停止点34で停止できるように、無人ライトビークル1の走行速度が制御される。
【0083】
図6は、本実施形態に係る無人ダンプトラック2の走行データ及び許可エリア43を説明するための模式図である。
【0084】
無人ダンプトラック2の走行データは、無人ダンプトラック2の走行条件を規定する。無人ダンプトラック2の走行データは、走行点41、走行パス42、無人ダンプトラック2の目標位置、無人ダンプトラック2の目標方位、及び無人ダンプトラック2の目標走行速度を含む。走行パス42を含む無人ダンプトラック2の走行データは、第2走行パス生成部122において生成される。無人ダンプトラック2は、無人ダンプトラック2の車幅方向において、無人ダンプトラック2の中心と走行パス42とが一致するように走行する。無人ダンプトラック2の走行点41の機能及び走行パス42の機能は、無人ライトビークル1の走行点31の機能及び走行パス32の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0085】
第2許可エリア生成部124は、無人ダンプトラック2の走行を許可する許可エリア43と、無人ダンプトラック2の停止点44とを生成する。許可エリア43は、無人ダンプトラック2を含むように設定される。無人ダンプトラック2の車幅方向において、許可エリア43の幅は、無人ダンプトラック2の車幅よりも大きい。無人ダンプトラック2の許可エリア43の機能及び停止点44の機能は、無人ライトビークル1の許可エリア33の機能及び停止点34の機能と同様であるため、その説明を省略する。
【0086】
第1許可エリア生成部123は、複数の無人ライトビークル1のそれぞれについて許可エリア33を生成する。第1許可エリア生成部123は、複数の許可エリア33が相互に重複しないように、許可エリア33を生成する。第1許可エリア生成部123は、無人ダンプトラック2の許可エリア43に重複しないように、許可エリア33を生成する。
【0087】
第2許可エリア生成部124は、複数の無人ダンプトラック2のそれぞれについて許可エリア43を生成する。第2許可エリア生成部124は、複数の許可エリア43が相互に重複しないように、許可エリア43を生成する。第2許可エリア生成部124は、無人ライトビークル1の許可エリア33に重複しないように、許可エリア43を生成する。
【0088】
第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1の進行に伴って許可エリア33を順次更新する。第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1が通過後の許可エリア33を順次解除する。第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1が通過前の許可エリア33を無人ライトビークル1の進行方向に順次延伸する。無人ライトビークル1が通過後の許可エリア33が解除されることにより、他の無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2が走行可能になる。無人ライトビークル1が通過前の許可エリア33が延伸されることにより、無人ライトビークル1の進行が継続される。許可エリア33を延伸できない事象が発生した場合、無人ライトビークル1は、停止点34で停止する。許可エリア33を延伸できない事象として、許可エリア33の前方に他の無人ライトビークル1又は無人ダンプトラック2が停止している事象が例示される。
【0089】
第2許可エリア生成部124は、無人ダンプトラック2の進行に伴って許可エリア43を順次更新する。第2許可エリア生成部124は、無人ダンプトラック2が通過後の許可エリア43を順次解除する。第2許可エリア生成部124は、無人ダンプトラック2が通過前の許可エリア43を無人ダンプトラック2の進行方向に順次延伸する。無人ダンプトラック2が通過後の許可エリア43が解除されることにより、他の無人ダンプトラック2及び無人ライトビークル1が走行可能になる。無人ダンプトラック2が通過前の許可エリア43が延伸されることにより、無人ダンプトラック2の進行が継続される。許可エリア43を延伸できない事象が発生した場合、無人ダンプトラック2は、停止点44で停止する。許可エリア43を延伸できない事象として、許可エリア43の前方に他の無人ダンプトラック2又は無人ライトビークル1が停止している事象が例示される。
【0090】
走行制御部155は、無人ライトビークル1の走行データと、無人ライトビークル1の許可エリア33と、センサデータ取得部153により取得された検出データとに基づいて、無人ライトビークル1が走行パス32に従って走行するように、走行装置102を制御する。
【0091】
走行制御部155は、走行点31を通過するときに位置センサ17により検出された無人ライトビークル1の検出位置と走行点31に設定されている無人ライトビークル1の目標位置との偏差が小さくなるように、走行装置102を制御する。
【0092】
走行制御部155は、走行点31を通過するときに方位センサ18により検出された無人ライトビークル1の検出方位と走行点31に設定されている無人ライトビークル1の目標方位との偏差が小さくなるように、走行装置102を制御する。
【0093】
走行制御部155は、走行点31を通過するときに速度センサ19により検出された無人ライトビークル1の検出走行速度と走行点31に設定されている無人ライトビークル1の目標走行速度との偏差が小さくなるように、走行装置102を制御する。
【0094】
走行制御部155は、許可エリア33及び許可エリア43に基づいて、走行装置102を制御する。許可エリア33を延伸できない事象が発生した場合、走行制御部155は、無人ライトビークル1が停止点34で停止するように、走行装置102を制御する。走行制御部155は、他の無人ライトビークル1に設定されている許可エリア33及び無人ダンプトラック2に設定されている許可エリア43に無人ライトビークル1が進入しないように、走行装置102を制御する。
【0095】
走行制御部165は、無人ダンプトラック2の走行データと、無人ダンプトラック2の許可エリア43と、センサデータ取得部163により取得された検出データとに基づいて、無人ダンプトラック2が走行パス42に従って走行するように、走行装置202を制御する。
【0096】
走行制御部165は、走行点41を通過するときに位置センサ22により検出された無人ダンプトラック2の検出位置と走行点41に設定されている無人ダンプトラック2の目標位置との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。
【0097】
走行制御部165は、走行点41を通過するときに方位センサ23により検出された無人ダンプトラック2の検出方位と走行点41に設定されている無人ダンプトラック2の目標方位との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。
【0098】
走行制御部165は、走行点41を通過するときに速度センサ24により検出された無人ダンプトラック2の検出走行速度と走行点41に設定されている無人ダンプトラック2の目標走行速度との偏差が小さくなるように、走行装置202を制御する。
【0099】
走行制御部165は、許可エリア43及び許可エリア33に基づいて、走行装置202を制御する。許可エリア43を延伸できない事象が発生した場合、走行制御部165は、無人ダンプトラック2が停止点44で停止するように、走行装置202を制御する。走行制御部165は、他の無人ダンプトラック2に設定されている許可エリア43及び無人ライトビークル1に設定されている許可エリア33に無人ダンプトラック2が進入しないように、走行装置202を制御する。
【0100】
<制御方法>
図7は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在しない状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。図8は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在する状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。
【0101】
図7及び図8において、無人ライトビークル1の周辺に無人ダンプトラック2が存在する。無人ダンプトラック2は、無人ライトビークル1の前方を走行する無人ダンプトラック2Aと、無人ライトビークル1の後方を走行する無人ダンプトラック2Bとを含む。無人ダンプトラック2Aと無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとは、同じ方向に走行する。
【0102】
本実施形態において、指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1と無人ライトビークル1の周辺に存在する無人ダンプトラック2との距離が長くなるように、無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2の一方又は両方の制御を変更する。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合よりも、無人ライトビークル1と無人ライトビークル1の周辺に存在する無人ダンプトラック2との距離が長くなるように、無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2の一方又は両方の制御を変更する。
【0103】
指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ライトビークル1の前方を走行する無人ダンプトラック2Aとの車間距離が予め定められている閾値以下の場合に、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が長くなるように、無人ライトビークル1の制御を変更する。
【0104】
指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ライトビークル1の後方を走行する無人ダンプトラック2Bとの車間距離が予め定められている閾値以下の場合に、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が長くなるように、無人ダンプトラック2Bの制御を変更する。
【0105】
本実施形態において、無人ライトビークル1の制御を変更することは、無人ライトビークル1の許可エリア33を変更することを含む。無人ダンプトラック2Bの制御を変更することは、無人ダンプトラック2Bの許可エリア43を変更することを含む。
【0106】
図7及び図8に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時における無人ライトビークル1の許可エリア33の長さは、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時における無人ライトビークル1の許可エリア33の長さよりも長い。許可エリア33の長さとは、無人ライトビークル1の進行方向における許可エリア33の寸法をいう。
【0107】
図7及び図8に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時における無人ダンプトラック2Bの許可エリア43の長さは、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時における無人ダンプトラック2Bの許可エリア43の長さよりも長い。許可エリア43の長さとは、無人ダンプトラック2Bの進行方向における許可エリア43の寸法をいう。
【0108】
図7に示すように、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離は、距離Da1に設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離は、距離Db1に設定される。図8に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時においては、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離は、距離Da1よりも長い距離Da2に設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離は、距離Db1よりも長い距離Db2に設定される。
【0109】
本実施形態においては、無人ライトビークル1の許可エリア33の長さに基づいて、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が変更される。非搭乗時の場合、許可エリア33の長さが短く設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離は、距離Da1に設定される。搭乗時の場合、許可エリア33の長さが長く設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離は、距離Da2に設定される。
【0110】
本実施形態においては、無人ダンプトラック2Bの許可エリア43の長さに基づいて、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が変更される。非搭乗時の場合、許可エリア43の長さが短く設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離は、距離Db1に設定される。搭乗時の場合、許可エリア43の長さが長く設定され、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離は、距離Db2に設定される。
【0111】
図9は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の制御方法を示すフローチャートである。
【0112】
作業機械位置取得部125は、無人ダンプトラック2の位置を取得する(ステップSA1)。
【0113】
自動走行車両位置取得部126は、無人ライトビークル1の位置を取得する(ステップSA2)。
【0114】
人情報取得部127は、人情報を取得する(ステップSA3)。
【0115】
判定部128は、ステップSA3において取得された人情報に基づいて、人が無人ライトビークル1に搭乗しているか否かを判定する(ステップSA4)。
【0116】
ステップSA4において、人が無人ライトビークル1に搭乗していない非搭乗状態であると判定された場合(ステップSA4:No)、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が距離Da1(第1車間距離)になるように、第1許可エリア123に生成指令を出力する。第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が距離Da1になるように、許可エリア33を生成する。また、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が距離Db1(第1車間距離)になるように、第2許可エリア生成部124に生成指令を出力する。第2許可エリア生成部124は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が距離Db1になるように、許可エリア43を生成する(ステップSA5)。
【0117】
ステップSA4において、人が無人ライトビークル1に搭乗している搭乗状態であると判定された場合(ステップSA4:Yes)、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が距離Da2(第2車間距離)になるように、第1許可エリア123に生成指令を出力する。第1許可エリア生成部123は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が距離Da2になるように、許可エリア33を生成する。また、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が距離Db2(第2車間距離)になるように、第2許可エリア生成部124に生成指令を出力する。第2許可エリア生成部124は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Bとの車間距離が距離Db2になるように、許可エリア43を生成する(ステップSA6)。
【0118】
ステップSA5又はステップSA6において生成された許可エリア33が管理装置12から無人ライトビークル1に送信される。また、ステップSA5又はステップSA6において生成された許可エリア43が管理装置12から無人ダンプトラック2Bに送信される(ステップSA7)。
【0119】
<効果>
以上説明したように、本実施形態によれば、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御が変更される。本実施形態においては、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が短くなり、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとの車間距離が長くなる。非搭乗時においては、車間距離が短くなるので、作業現場10の生産性の低下が抑制される。搭乗時においては、車間距離が長くなるので、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。
【0120】
また、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1の走行速度の最高値が高くなり、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1の走行速度の最高値が低くなる。非搭乗時においては、無人ライトビークル1が高速で走行するので、作業現場10の生産性の低下が抑制される。搭乗時においては、無人ライトビークル1が低速で走行するので、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。
【0121】
また、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値が高くなり、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1の加速度の最高値が低くなる。非搭乗時においては、無人ライトビークル1が高い加速度で加速するので、作業現場10の生産性の低下が抑制される。搭乗時においては、無人ライトビークル1が急激に加速することが抑制されるので、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。減速度についても同様である。
【0122】
<変形例>
本実施形態においては、管理装置12が人情報取得部127を有することとした。無人ライトビークル1の制御装置15が人情報取得部127を有してもよい。
【0123】
[第2実施形態]
第2実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0124】
<制御方法>
図10は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在しない状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。図11は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在する状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。
【0125】
図10及び図11に示すように、本実施形態において、無人ライトビークル1の走行パス32と無人ダンプトラック2の走行パス42とは、作業現場10の走行路7において並ぶように設定される。無人ライトビークル1は、第1走行パス生成部121により生成された走行パス32に従って作業現場10の走行路7を走行する。無人ダンプトラック2は、第2走行パス生成部122により生成された走行パス42に従って作業現場10の走行路7を走行する。
【0126】
図10及び図11に示す例において、走行パス32と走行パス42とは、実質的に平行である。また、走行パス32と走行パス42とは、走行路7が対向2車線走行路になるように設定される。無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とは、対面通行する。無人ダンプトラック2は、無人ライトビークル1の対向車両である。走行路7において、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とは、すれ違うように走行する。図10及び図11に示す例において、無人ライトビークル1は、走行パス32に基づいて、走行路7の幅方向において走行路7の一方側(左側)の第1走行レーンを第1方向に走行する。無人ダンプトラック2は、走行パス42に基づいて、走行路7の幅方向において走行路7の他方側(右側)の第2走行レーンを第1方向とは逆の第2方向に走行する。
【0127】
無人ライトビークル1は、無人ライトビークル1の車幅方向において、無人ライトビークル1の中心と走行パス32とが一致するように走行する。無人ダンプトラック2は、無人ダンプトラック2の車幅方向において、無人ダンプトラック2の中心と走行パス42とが一致するように走行する。許可エリア33は、走行パス32及び無人ライトビークル1を含むように設定される。許可エリア43は、走行パス42及び無人ダンプトラック2を含むように設定される。
【0128】
本実施形態において、無人ライトビークル1の制御を変更することは、無人ライトビークル1の走行パス32を変更することを含む。無人ダンプトラック2の制御を変更することは、無人ダンプトラック2の走行パス42を変更することを含む。
【0129】
図10に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1が第1走行レーンの中央側を走行するように、第1走行パス生成部121に走行パス32を生成させる。
【0130】
図11に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とがすれ違うときに無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2との距離が長くなるように、無人ライトビークル1の走行パス32を第1走行レーンの一方側(左側)にシフトさせる。すなわち、搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とがすれ違うときに無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2との距離が長くなるように、無人ライトビークル1の走行パス32と無人ダンプトラック2の走行パス42とを離す。本実施形態において、無人ライトビークル1が第1走行レーンの路肩側を走行するように走行パス32が変更される。
【0131】
図12は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の制御方法を示すフローチャートである。
【0132】
作業機械位置取得部125は、無人ダンプトラック2の位置を取得する(ステップSB1)。
【0133】
自動走行車両位置取得部126は、無人ライトビークル1の位置を取得する(ステップSB2)。
【0134】
人情報取得部127は、人情報を取得する(ステップSB3)。
【0135】
判定部128は、ステップSB3において取得された人情報に基づいて、人が無人ライトビークル1に搭乗しているか否かを判定する(ステップSB4)。
【0136】
ステップSB4において、人が無人ライトビークル1に搭乗していない非搭乗状態であると判定された場合(ステップSB4:No)、指令生成部129は、無人ライトビークル1が第1走行レーンの中央側を走行するように、第1走行パス生成部121に生成指令を出力する。第1走行パス生成部121は、第1走行レーンの中央側に走行パス32を生成する(ステップSB5)。
【0137】
ステップSB4において、人が無人ライトビークル1に搭乗している搭乗状態であると判定された場合(ステップSB4:Yes)、指令生成部129は、無人ライトビークル1が第1走行レーンの路肩側を走行するように、第1走行パス生成部121に生成指令を出力する。第1走行パス生成部121は、第1走行レーンの路肩側に走行パス32を生成する(ステップSB6)。
【0138】
ステップSB5又はステップSB6において生成された走行パス32が管理装置12から無人ライトビークル1に送信される(ステップSB7)。
【0139】
<効果>
以上説明したように、本実施形態においても、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御が変更される。本実施形態においては、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとがすれ違うときの無人ライトビークル1の走行パス32は、第1走行レーンの中央側に生成され、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2Aとがすれ違うときの無人ライトビークル1の走行パス32は、第1走行レーンの路肩側に生成される。非搭乗時においては、走行パス32が第1走行レーンの中央側に生成されるので、作業現場10の生産性の低下が抑制される。搭乗時においては、走行パス32が第1走行レーンの路肩側に生成されるので、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。
【0140】
<変形例>
本実施形態においては、無人ライトビークル1の走行パス32を変更することによって、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とがすれ違うときの無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2との距離を長くすることとした。無人ダンプトラック2の走行パス42を変更することによって、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とがすれ違うときの無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2との距離を長くしてもよい。指令生成部129は、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とがすれ違うときの無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2との距離を長くなるように、無人ダンプトラック2の走行パス42を第2走行レーンの中央側から路肩側にシフトさせてもよい。
【0141】
[第3実施形態]
第3実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0142】
<制御方法>
図13は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在しない状態で無人ライトビークル1が積込場3を走行している状態を示す図である。図14は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在する状態で無人ライトビークル1が積込場3を走行している状態を示す図である。
【0143】
本実施形態において、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、指令生成部129は、ショベル8が稼働する積込場3において、ショベル8から離れるように無人ライトビークル1の走行パス32を生成させる。本実施形態において、無人ライトビークル1とショベル8との距離を長くすることは、ショベル8から離れるように走行パス32を生成することを含む。
【0144】
図13に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1が積込場3に設定された目標通過位置を通過するように、且つ、積込場3における走行距離が最短距離になるように、走行パス32を生成させる。
【0145】
図14に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1が積込場3に設定された目標通過位置を通過するように、且つ、ショベル8を迂回するように、走行パス32を生成させる。本実施形態において、走行パス32は、ショベル8との間に空間50が形成されるように生成される。
【0146】
図15は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の制御方法を示すフローチャートである。
【0147】
作業機械位置取得部125は、ショベル8の位置を取得する(ステップSC1)。
【0148】
自動走行車両位置取得部126は、無人ライトビークル1の位置を取得する(ステップSC2)。
【0149】
人情報取得部127は、人情報を取得する(ステップSC3)。
【0150】
判定部128は、ステップSC3において取得された人情報に基づいて、人が無人ライトビークル1に搭乗しているか否かを判定する(ステップSC4)。
【0151】
ステップSC4において、人が無人ライトビークル1に搭乗していない非搭乗状態であると判定された場合(ステップSC4:No)、指令生成部129は、積込場3における無人ライトビークル1の走行距離が最短距離になるように、第1走行パス生成部121に生成指令を出力する。第1走行パス生成部121は、無人ライトビークル1が積込場3に設定された目標通過位置を通過するように、且つ、積込場3における走行距離が最短距離になるように、走行パス32を生成する(ステップSC5)。
【0152】
ステップSC4において、人が無人ライトビークル1に搭乗している搭乗状態であると判定された場合(ステップSC4:Yes)、指令生成部129は、無人ライトビークル1がショベル8を迂回するように、第1走行パス生成部121に生成指令を出力する。第1走行パス生成部121は、無人ライトビークル1が積込場3に設定された目標通過位置を通過するように、且つ、ショベル8を迂回するように、走行パス32を生成する(ステップSC6)。
【0153】
ステップSC5又はステップSC6において生成された走行パス32が管理装置12から無人ライトビークル1に送信される(ステップSC7)。
【0154】
<効果>
以上説明したように、本実施形態においては、人情報と、ショベル8と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御が変更される。本実施形態においては、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、積込場3における無人ライトビークル1の走行距離が最短距離になるように走行パス32が生成され、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、積込場3において無人ライトビークル1がショベル8を迂回するように走行パス32が生成される。これにより、非搭乗時においては、作業現場10の生産性の低下が抑制され、搭乗時においては、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。
【0155】
[第4実施形態]
第4実施形態について説明する。以下の説明において、上述の実施形態と同一又は同等の構成要素については同一の符号を付し、その構成要素の説明を簡略又は省略する。
【0156】
<制御方法>
図16は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在しない状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。図17は、本実施形態に係る無人ライトビークル1の内部に人が存在する状態で無人ライトビークル1が走行路7を走行している状態を示す図である。
【0157】
上述の第2実施形態と同様、本実施形態において、無人ライトビークル1の走行パス32と無人ダンプトラック2の走行パス42とは、作業現場10の走行路7において並ぶように設定される。無人ライトビークル1と無人ダンプトラック2とは、すれ違うように走行する。
【0158】
本実施形態において、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1の周辺に存在する無人ダンプトラック2の走行速度を低下させる。また、本実施形態において、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1の走行速度を低下させる。
【0159】
図16に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1が第1走行速度V1で第1走行レーンを走行するように、第1走行パス生成部121に無人ライトビークル1の走行データを生成させる。また、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない非搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ダンプトラック2が第3走行速度V3で第2走行レーンを走行するように、第2走行パス生成部122に無人ダンプトラック2の走行データを生成させる。
【0160】
図17に示すように、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ライトビークル1が第1走行速度V1よりも低い第2走行速度V2で第1走行レーンを走行するように、第1走行パス生成部121に無人ライトビークル1の走行データを生成させる。また、無人ライトビークル1の内部に人が存在する搭乗時の場合、指令生成部129は、無人ダンプトラック2が第3走行速度V3よりも低い第4走行速度V4で第2走行レーンを走行するように、第2走行パス生成部122に無人ダンプトラック2の走行データを生成させる。
【0161】
<効果>
以上説明したように、本実施形態においても、人情報と、無人ダンプトラック2と無人ライトビークル1との位置関係とに基づいて、無人ライトビークル1の制御が変更される。本実施形態においては、無人ライトビークル1の内部に人が存在しない場合、無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2のそれぞれが高速で走行し、無人ライトビークル1の内部に人が存在する場合、無人ライトビークル1及び無人ダンプトラック2のそれぞれが低速で走行する。これにより、非搭乗時においては、作業現場10の生産性の低下が抑制され、搭乗時においては、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。
【0162】
<変形例>
なお、本実施形態において、非搭乗時と搭乗時とで、無人ライトビークル1の走行速度は同じでもよい。非搭乗時においては無人ダンプトラック2が高速で走行し、搭乗時においては無人ダンプトラック2が低速で走行することにより、非搭乗時においては、作業現場10の生産性の低下が抑制され、搭乗時においては、無人ライトビークル1の搭乗者の安全が確保される。なお、非搭乗時と搭乗時とで、無人ダンプトラック2の走行速度が同じで、非搭乗時においては無人ライトビークル1が高速で走行し、搭乗時においては無人ライトビークル1が低速で走行してもよい。
【符号の説明】
【0163】
1…無人ライトビークル(自動走行車両)、2…無人ダンプトラック(作業機械)、3…積込場、4…排土場、5…駐機場、6…待機場、7…走行路、8…ショベル(作業機械)、9…破砕機、10…作業現場、11…管理システム、12…管理装置、13…通信システム、13A…無線通信機、13B…無線通信機、13C…無線通信機、14…管制施設、15…制御装置、16…制御装置、17…位置センサ、18…方位センサ、19…速度センサ、20…人認識センサ、22…位置センサ、23…方位センサ、24…速度センサ、31…走行点、32…走行パス、33…許可エリア、34…停止点、41…走行点、42…走行パス、43…許可エリア、44…停止点、50…空間、101…車体、102…走行装置、121…第1走行パス生成部、122…第2走行パス生成部、123…第1許可エリア生成部、124…第2許可エリア生成部、125…作業機械位置取得部、126…自動走行車両位置取得部、127…人情報取得部、128…判定部、129…指令生成部、151…第1走行パス取得部、152…第1許可エリア取得部、153…センサデータ取得部、154…センサデータ送信部、155…走行制御部、161…第2走行パス取得部、162…第2許可エリア取得部、163…センサデータ取得部、164…センサデータ送信部、165…走行制御部、201…車体、202…走行装置、203…ダンプボディ、1000…コンピュータシステム、1001…プロセッサ、1002…メインメモリ、1003…ストレージ、1004…インタフェース。
図1
図2
図3
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図10
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