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  • 特開-飲料サーバ 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160456
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】飲料サーバ
(51)【国際特許分類】
   B67D 1/08 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
B67D1/08 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022070851
(22)【出願日】2022-04-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り 試験場所:三芳八(東京都港区新橋2丁目20-15 新橋駅前ビル1号館 地下1階) 試験日:令和3年10月13日 [刊行物等] 試験場所:ITALIAN BAR BASIL(神奈川県横浜市中区野毛町2-81 キャッスル桜木 1F) 試験日:令和4年1月19日
(71)【出願人】
【識別番号】309007911
【氏名又は名称】サントリーホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100099759
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 篤
(74)【代理人】
【識別番号】100123582
【弁理士】
【氏名又は名称】三橋 真二
(74)【代理人】
【識別番号】100117019
【弁理士】
【氏名又は名称】渡辺 陽一
(74)【代理人】
【識別番号】100141977
【弁理士】
【氏名又は名称】中島 勝
(74)【代理人】
【識別番号】100138210
【弁理士】
【氏名又は名称】池田 達則
(72)【発明者】
【氏名】真野 涼平
【テーマコード(参考)】
3E082
【Fターム(参考)】
3E082AA04
3E082BB02
3E082CC03
3E082EE02
3E082FF09
(57)【要約】
【課題】氷を用いて直接冷却する飲料を効率的に冷却することのできる飲料サーバを提供する。
【解決手段】氷ICを用いて直接冷却する飲料を提供する飲料サーバ10であって、上端部に開口部18が形成され、内部に氷IC及び飲料DKを収容する収容部20と、氷IC及び飲料DKが収容された収容部20の開口部18に取り付けられる蓋部22と、を有する飲料容器12と、蓋部22の中央部に連結され、飲料容器12の長さ方向に沿って延在する外形棒状の炭酸注入管28と、炭酸注入管28の長さ方向の所定の位置に配置され、板状に形成された邪魔板30と、を有する氷保持部26と、を備えており、邪魔板30は、飲料DKが飲料容器の最大容量まで収容された場合の液面よりも下方側に位置するように炭酸注入管28に配置され、邪魔板30は、外周部と収容部20の内周面との間に所定の間隙が生じるように形成されている。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
氷を用いて直接冷却する飲料を提供する飲料サーバであって、
上端部に開口部が形成され、内部に該氷及び該飲料を収容する収容部と、該氷及び該飲料が収容された前記収容部の前記開口部に取り付けられる蓋部と、を有する飲料容器と、
前記蓋部の中央部に連結され、前記飲料容器の長さ方向に沿って延在する外形棒状の支持軸と、前記支持軸の長さ方向の所定の位置に配置され、板状に形成された邪魔板と、を有する氷保持部と、を備えており、
前記邪魔板は、該飲料が前記飲料容器の最大容量まで収容された場合の液面よりも下方側に位置するように前記支持軸に配置され、
前記邪魔板は、その外周部と前記収容部の内周面との間に所定の間隙が生じるように形成されている、ことを特徴とする飲料サーバ。
【請求項2】
前記邪魔板は、前記収容部の内部における前記支持軸の上端から前記収容部の内部における前記支持軸の全長の1/2から2/3の範囲内の位置において前記支持軸に配置される、請求項1に記載の飲料サーバ。
【請求項3】
前記邪魔板は、前記支持軸の長手方向に沿って可動である、請求項2に記載の飲料サーバ。
【請求項4】
前記邪魔板は、前記収容部の内径寸法と前記邪魔板の外径寸法との差が40mm以下となるように形成されている、請求項3に記載の飲料サーバ。
【請求項5】
前記邪魔板には、厚さ方向に沿って穴部が貫通形成されており、該穴部の直径は10mm以下とされている、請求項4に記載の飲料サーバ。
【請求項6】
該飲料は炭酸飲料である、請求項5に記載の飲料サーバ。
【請求項7】
前記邪魔板は、前記飲料容器の前記収容部の内部構造が通過可能な切欠部を有する請求項6に記載の飲料サーバ。
【請求項8】
前記収容部の前記支持軸は、前記収容部に収容された該飲料に炭酸ガスを注入するための配管である請求項6又は請求項7に記載の飲料サーバ。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、飲料サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、外気から断熱され、氷を収納可能な冷却室を備えたサーバ本体と、冷却室内に配置され、内部を通過する飲料を冷却するための冷却器と、サーバ本体の外表面に突出するように配置されると共に冷却器の流出側に接続され、冷却器内を通過した飲料を注出する注出コックとを有する氷冷サーバが開示されている。
【0003】
しかしながら、飲料サーバにおいて、飲料容器に収容された飲料を吸い込むための吸い込み口は、通常は容器の底部側に配置されている。このため、飲料の中に氷を入れて直接冷却しようとすると、氷が浮いている飲料の液面周辺が冷えやすいのに対して、吸込み口付近の飲料は比較的高温になる。よって、飲料サーバから提供される飲料が飲み頃、すなわち、飲むのに最適な温度に冷却されていない場合がある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002-255287号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、上記のような課題を考慮して、氷を用いて直接冷却する飲料を効率的に冷却することのできる飲料サーバを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、氷を用いて直接冷却する飲料を提供する飲料サーバであって、上端部に開口部が形成され、内部に飲料を収容する収容部と、氷及び飲料が収容された収容部の開口部に取り付けられる蓋部と、を有する飲料容器と、蓋部の中央部に連結され、飲料容器の長さ方向に沿って延在する棒状に形成された支持軸と、支持軸の長さ方向の所定の位置に配置され、板状に形成された邪魔板と、を有する氷保持部と、を備えており、邪魔板は、飲料が飲料容器の最大容量まで収容された場合の液面よりも下方側に位置するように支持軸に配置され、邪魔板は、その外周部と収容部の内周面との間に所定の間隙が生じるように形成されている、ことを特徴とする。
【0007】
また、本開示の別の態様として、邪魔板は、収容部の内部における支持軸の上端から収容部の内部における支持軸の全長の1/2から2/3の範囲内の位置において支持軸に配置されてもよい。
【0008】
さらに、本開示の別の態様として、邪魔板は、支持軸の長手方向に沿って可動であってもよい。
【0009】
また、本開示の別の態様として、邪魔板は、収容部の内径寸法と邪魔板の外径寸法との差が40mm以下となるように形成されてもよい。
【0010】
さらに、本開示の別の態様として、邪魔板には、厚さ方向に沿って穴部が貫通形成されてもよく、穴部の直径は10mm以下とされてもよい。
【0011】
また、本開示の他の態様として、飲料は炭酸飲料であってもよい。
【0012】
さらに、本開示の他の態様として、邪魔板は、飲料容器の収容部の内部構造が通過可能な切欠部を有してもよい。
【0013】
また、本開示の他の態様として、収容部の支持軸は、収容部に収容された飲料に炭酸ガスを注入するための配管とされてもよい。
【発明の効果】
【0014】
本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、氷及び飲料が収容された収容部の開口部に取り付けられる蓋部には、氷保持部の支持軸が連結されている。氷保持部は、板状に形成された邪魔板を有しており、邪魔板は、飲料が飲料容器の最大容量まで収容された場合の液面よりも下方側に位置するように、支持軸の長さ方向の所定の位置に配置されている。このため、収容部の開口部に蓋部を取り付けたときに、邪魔板によって、氷を飲料容器内の所定の位置に保持することができる。これによって、飲料の液面付近ではなく、氷が保持されている位置にある飲料を効率的に冷却することができる。また、邪魔板は、その外周部と収容部の内周面との間に所定の間隙が生じるように形成されている。このため、邪魔板よりも下方側で冷却された飲料を収容部内の液面の側へ循環させることができ、飲料全体を効率的に冷却させることができる。さらに、邪魔板は、収容部との間に所定の間隙を生じるように形成されているため、氷保持部が連結された蓋部の収容部内への取付けを簡便にすることができる。
【0015】
また、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、邪魔板は、収容部の内部における支持軸の上端から収容部内における支持軸の全長の1/2から2/3の範囲内の位置に配置されるており、収容部に収容された氷の質量の収容部の容量に対する割合に応じて変動し得る好適な位置に配置することができる。
【0016】
さらに、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、邪魔板は、支持軸の長手方向に沿って可動であるように配置されており、支持軸の長さ方向の好適な位置に配置することができる。
【0017】
また、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、邪魔板は、収容部の内径寸法と邪魔板の外径寸法との差が40mm以下となるように形成されている。このため、氷を邪魔板の下方側に保持した上で、邪魔板よりも下方側で冷却された飲料を収容部内の液面の側へ循環させることができる。
【0018】
さらに、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、邪魔板には、厚さ方向に沿って穴部が貫通形成され、穴部の直径は10mm以下とされている。このため、氷を邪魔板の下方側に保持した上で、邪魔板よりも下方側で冷却された飲料を収容部内の液面の側へ循環させることができる。
【0019】
さらに、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、飲料が炭酸飲料である場合は、氷が保持されている位置にある炭酸飲料を効率的に冷却することができるため、炭酸飲料内の炭酸ガスのガスボリュームが減少することを防止又は抑制することができる。
【0020】
また、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、邪魔板は切欠部を有しており、飲料容器の収容部の内部構造を通過させることができる。このため、氷保持部が連結された蓋部の収容部への取付けを簡便にすることができる。また、邪魔板よりも下方側で冷却された飲料を収容部内の液面の側へ循環させることができ、飲料を効率的に冷却することができる。
【0021】
さらに、本開示の一態様に係る飲料サーバによれば、支持軸は炭酸ガスを注入するための配管とされている。このため、氷保持部の邪魔板に保持された氷によって冷却された飲料に効率的に炭酸ガスを注入し、飲料のガスボリュームを増加させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0022】
図1図1は、本実施形態に係る飲料サーバの斜視図を示す。
図2図2は、本実施形態に係る飲料容器の断面図を示す。
図3図3は、本実施形態に係る氷保持部を上方側から見た斜視図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、添付図面を参照して、実施形態に係る飲料サーバを説明する。同様な又は対応する要素には同一の符号を付し、重複する説明は省略する。理解を容易にするために、図の縮尺を変更して説明する場合がある。
【0024】
図1には、一例として、氷ICを用いて冷却する飲料DK(図2参照)を提供する飲料サーバ10の斜視図を示す。飲料サーバ10は、その内部に飲料DKが収容された飲料容器12と、飲料容器12を取り付けるためのタワー14と、を備える。飲料容器12の上方側には、飲料容器12に収容された飲料DKを注出するための飲料注出ノズル16が取り付けられている。このため、飲料注出ノズル16を開閉することによって、飲料注出ノズル16の下方側に配置されたグラス等(図示省略)に飲料DKを注ぎ入れることができる。本実施形態では、飲料容器12に収容された飲料DKは、炭酸飲料DKとされている。なお、以下の説明では、飲料DKは、炭酸飲料DKであるとして説明するが、これに限らず、炭酸を含まない飲料が飲料容器に収容されてもよい。
【0025】
図2には、飲料容器12の中心をずらして飲料容器12の長手方向に沿って切断した縦断面図を示す。飲料容器12は、上端部に開口部18を有する有底円筒状に形成されている。このため、飲料容器12の内部には、氷IC及び炭酸飲料DKを収容するための収容部20が形成されている。氷IC及び炭酸飲料DKが収容された飲料容器12の開口部18には、円板状に形成された蓋部22が着脱可能に固定されている。具体的には、例えば、開口部18の外側において飲料容器12に固定されたクランプ機構(図示省略)を用いて飲料容器12に配置された蓋部22の外周部が挟持されることによって、飲料容器12に固定されている。これによって、氷IC及び炭酸飲料DKが収容された飲料容器12を密封することができる。
【0026】
収容部20には、その内周部に沿って配置され、収容部20の長さ方向に沿って延在する内部構造としての飲料吸上管24が配置されている。飲料吸上管24は、その上方側が収容部20の側部を貫通して外側に突出するように屈曲されており、外側に突出した上方側の端部は、飲料注出ノズル16(図1参照)と接続されている。このため、飲料吸上管24から吸い上げた収容部20内の飲料を飲料注出ノズル16から注出させることができる。
【0027】
飲料容器12は、蓋部22に取り付けられ、氷ICが収容部20において浮き上がることを抑制するための氷保持部26を備える。図3には、蓋部22を上方側から見た斜視図を示す。氷保持部26は、蓋部22に連結され、外形棒状の支持軸かつ配管としての炭酸注入管28と、炭酸注入管28の長さ方向の所定の位置に配置された邪魔板30と、を備える。
【0028】
炭酸注入管28は、蓋部22の中心を貫通して配置されており、収容部20に配置されたときに飲料容器12の長さ方向、すなわち上下方向に沿って延在する。このとき、収容部20の下端部に位置する先端部にはノズル32が配置されている。炭酸注入管28のノズル32と反対側の端部は、収容部20内の炭酸飲料DKに炭酸ガスを注入するための図示しない炭酸ガス注入機構と接続されている。このため、炭酸ガス注入機構から供給された炭酸ガスをノズル32から放出して収容部20内の炭酸飲料DKに注入することができる。
【0029】
炭酸注入管28には、平面視で円板状の金属製の邪魔板30が取り付けられている。邪魔板30は、炭酸注入管28に沿って可動であるように取り付けられており、炭酸注入管28の長さ方向の所定の位置に配置することができる。ここでいう、所定の位置とは、収容部20に収容された氷ICの質量の収容部20の容量に対する割合に応じて変動し得る位置である。具体的には、邪魔板30は、収容部20内における炭酸注入管28の上端から収容部20内における炭酸注入管28の全長の1/2から2/3の範囲内の位置に配置されることが好適である。なお、邪魔板30は、ここでは金属製であるとして説明するが、これに限らず、邪魔板は、樹脂等の他の材料で構成されてもよい。
【0030】
邪魔板30は、その外周部と収容部20の内周面との間に所定の間隙SPが生じるように邪魔板30外径の寸法が設定されている。ここでいう、所定の間隙SPとは、収容部20に収容された氷ICの質量の収容部20の容量に対する割合に応じて変動し得る大きさである。具体的には、収容部20の内径寸法と邪魔板30の外径寸法との差が40mm以下となるように設定することが好適とされる。これによって、氷保持部26が連結された蓋部22の収容部20への取付けを簡便にすることができると共に、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ循環させることができる。
【0031】
邪魔板30の外周部には、蓋部22を収容部20に固定する際、すなわち、収容部20に氷保持部26を挿入する際に、飲料吸上管24が通過可能な切欠部34が形成されている。このため、氷保持部26が連結された蓋部22の収容部20への取付けを簡便にすることができる。また、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ循環させることができる。
【0032】
邪魔板30の径方向外側には、その周方向に沿って、複数、ここでは、8個の穴部としての外側穴部36が厚さ方向に貫通形成されている。外側穴部36は、周方向に沿って等間隔、すなわち、45度間隔で形成されている。ここで、外側穴部36の個数及びその内径の大きさは、収容部20に収容された氷ICの質量の収容部20の容量に対する割合に応じて設定されている。具体的には、外側穴部36の直径は10mm以下にすることが好適とされる。これによって、氷ICを邪魔板30の下方側に保持した上で、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ循環させることができる。加えて、炭酸飲料DKが入った状態の飲料容器12の収容部20に氷保持部26が連結された蓋部22を取り付けるときに、穴があることによって水圧を逃がすことができ、取付けを簡便にすることができる。
【0033】
邪魔板30の径方向内側には、その周方向に沿って、複数、ここでは、6個の穴部としての内側穴部38が厚さ方向に貫通形成されている。内側穴部38は、周方向に沿って等間隔、すなわち、60度間隔で形成されている。ここで、内側穴部38の個数及びその内径の大きさは、収容部20に収容された氷ICの質量の収容部20の容量に対する割合に応じて設定されている。具体的には、内側穴部38の直径は10mm以下にすることが好適とされる。これによって、氷ICを邪魔板30の下方側に保持した上で、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ循環させることができる。加えて、炭酸飲料DKが入った状態の飲料容器12の収容部20に氷保持部26が連結された蓋部22を取り付けるときに、穴があることによって水圧を逃がすことができ、取付けを簡便にすることができる。
【0034】
続いて、本実施形態に係る飲料サーバ10の作用及び効果について、以下に説明する。
【0035】
本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、氷IC及び炭酸飲料DKが収容された収容部20の開口部18に取り付けられる蓋部22には、氷保持部26が連結されている。氷保持部26は、板状に形成された邪魔板30を有しており、邪魔板30は、炭酸飲料DKが飲料容器12の最大容量まで収容された場合の液面よりも下方側に位置するように、炭酸注入管28の長さ方向の所定の位置に配置されている。また、邪魔板30は、炭酸注入管28に沿って可動とされている。このため、収容部20の開口部18に蓋部22を取り付けたときに、邪魔板30によって、氷ICを飲料容器12内の所定の位置に保持することができる。ここで、所定の位置とは、邪魔板30が、収容部20内における炭酸注入管28の上端から収容部20内における炭酸注入管28の全長の1/2から2/3の範囲内の位置が好適である。これによって、炭酸飲料DKの液面付近ではなく、氷ICが保持されている位置、すなわち、炭酸注入管28のノズル32に近い位置にある炭酸飲料DKを効率的に冷却することができる。
【0036】
また、本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、邪魔板30は、その外周部と収容部の内周面との間に所定の間隙SPが生じるように形成されている。好適には、邪魔板30は、収容部20の内径寸法と邪魔板30の外径寸法との差が40mm以下となるように形成される。このため、氷保持部26が連結された蓋部22の収容部20への取付けを簡便にすることができる。また、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ間隙SPを通じて循環させることができ、炭酸飲料DK全体を効率的に冷却させることができる。
【0037】
さらに、本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、氷ICが保持されている位置にある炭酸飲料DKを効率的に冷却することができるため、飲料吸上管24の周辺の炭酸飲料DK内の炭酸ガスのガスボリュームが減少することを防止又は抑制することができる。
【0038】
また、本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、邪魔板30は切欠部34を有しており、収容部20の長さ方向に沿って延在された飲料吸上管24を通過させることができる。このため、氷保持部26が連結された蓋部22の収容部20内への取付けを容易にすることができる。
【0039】
以上の説明のとおり、本実施形態に係る飲料サーバ10によって、氷ICを用いて直接冷却する炭酸飲料DKを効率的に冷却することができる。
【0040】
さらに、本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、邪魔板30の径方向外側には、周方向に沿って、8個の外側穴部36が厚さ方向に貫通形成され、邪魔板30の径方向内側には、周方向に沿って、6個の内側穴部38が厚さ方向に貫通形成されている。好適には、外側穴部36及び内側穴部38の直径は10mm以下とされている。このため、氷ICを邪魔板30の下方側に保持した上で、邪魔板30よりも下方側で冷却された炭酸飲料DKを収容部20内の液面の側へ循環させることができ、炭酸飲料DK全体を効率的に冷却させることができる。
【0041】
また、本実施形態に係る飲料サーバ10によれば、蓋部22には、炭酸注入管28が連結されており、炭酸ガス注入機構と接続されている。このため、炭酸ガス注入機構から供給される炭酸ガスをノズル32から炭酸飲料DKに注入することができる。また、ノズル32の周辺の炭酸飲料DKは、氷ICによって冷却されている。これによって、ノズル32から供給される、すなわち、炭酸飲料DKに吹き込まれる炭酸ガスのガスボリュームを効率的に増加させることができる。
【0042】
以上、飲料サーバ10の実施形態について説明したが、本発明は上記の実施形態に限定されない。当業者であれば、上記の実施形態の様々な変形が可能であることを理解できると考えられる。
【符号の説明】
【0043】
10 飲料サーバ
12 飲料容器
18 開口部
20 収容部
22 蓋部
24 飲料吸上管(内部構造)
26 氷保持部
28 炭酸注入管(支持軸、配管)
30 邪魔板
34 切欠部
36 外側穴部(穴部)
38 内側穴部(穴部)
IC 氷
DK 炭酸飲料(飲料)
SP 間隙
図1
図2
図3