(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160566
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】ケーブル保持具およびケーブル保持構造
(51)【国際特許分類】
H02G 3/30 20060101AFI20231026BHJP
F16B 19/00 20060101ALI20231026BHJP
F16B 2/22 20060101ALI20231026BHJP
F16L 3/10 20060101ALI20231026BHJP
【FI】
H02G3/30
F16B19/00 E
F16B19/00 Q
F16B2/22 C
F16L3/10 A
【審査請求】有
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071008
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】000227205
【氏名又は名称】NECプラットフォームズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100106909
【弁理士】
【氏名又は名称】棚井 澄雄
(74)【代理人】
【識別番号】100134544
【弁理士】
【氏名又は名称】森 隆一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100162868
【弁理士】
【氏名又は名称】伊藤 英輔
(72)【発明者】
【氏名】田邊 哲也
【テーマコード(参考)】
3H023
3J022
3J036
5G363
【Fターム(参考)】
3H023AA04
3H023AB01
3H023AB02
3H023AC23
3H023AD18
3H023AD29
3H023AD33
3H023AD54
3H023AE08
3J022DA16
3J022EA15
3J022EB02
3J022EC02
3J022EC14
3J022ED02
3J022ED28
3J022FA05
3J022GB23
3J022GB32
3J036AA03
3J036BA01
3J036DA18
3J036DB04
5G363AA08
5G363BA01
5G363DA13
5G363DB09
5G363DC08
(57)【要約】
【課題】この発明は、取り付け面からの突出量が小さいケーブル保持具を提供する。
【解決手段】ケーブル保持具は、ケーブルCの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材1と、該保持部材1の一端に、該保持部材1が取り付けられる取り付け面2に対して着脱可能に連結される連結片3と、前記保持部材1の他端に設けられ、前記取り付け面2の凹部4に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片5とを備えることを特徴とする。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材と、
該保持部材の一端に、該保持部材が取り付けられる取り付け面に対して着脱可能に連結される連結片と、
前記保持部材の他端に設けられ、前記取り付け面の凹部に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片と、
を備えるケーブル保持具。
【請求項2】
前記連結片は、前記取り付け面に設けられた穴に取り付け面に沿って移動可能に挿入される、
請求項1に記載のケーブル保持具。
【請求項3】
前記連結片は、前記穴に回転可能に挿入され、前記位置決め片は、前記凹部に挿入されることによって前記連結片の回転を所定位置に規制する、
請求項2に記載のケーブル保持具。
【請求項4】
前記保持部材は、弾性変形することによって、前記連結片を前記凹部に挿入する方向へ付勢する、
請求項3に記載のケーブル保持具。
【請求項5】
前記取り付け面は、取り付け対象機器に固定される取り付け板に形成される、
請求項1~4のいずれか1項に記載のケーブル保持具。
【請求項6】
請求項1~4のいずれか1項に記載のケーブル保持具と、
該ケーブル保持具が取り付けられる取り付け面と、
を備えるケーブル保持構造。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はケーブル保持具およびケーブル保持構造に関する。
【背景技術】
【0002】
電子機器、自動車等には、各種の通信ケーブル、電力ケーブルが使用されており、これら数多くのケーブルをケーブル保持具によって束ねて固定することにより、該ケーブルの所定の配線経路からのずれ、あるいは、外力等によるケーブルの振れ、振動を抑制することが行われている。
本発明に関連する特許文献1は、ワイヤハーネスを保持するクランプを開示する。
本発明に関連する特許文献2は、複数のケーブルを保持するクランプであって、保持するケーブルの本数に応じて調整可能な構造を開示する。
本発明に関連する特許文献3は、支持壁に対して着脱可能な線材押さえによって複数本のケーブルを支持する構造を開示する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2018-7495号公報
【特許文献2】特開平04-85994号公報
【特許文献3】実開平02-96785号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、ケーブルを支持するに際し、ケーブルを外力から保護するというケーブル保持具の機能を考慮すると、ケーブル保持具が電子機器の筐体、あるいは建築物の壁等の取り付け面から突出する高さができるだけ小さいことが望ましい。
【0005】
しかしながら前記特許文献1には、クランプの取り付け対象への取り付けに際して、前記突出高さを小さくするための格別な配慮がなされていない。
また前記特許文献2には、クランプの構造が開示されているのみで、取り付け対象への具体的な取り付け構造は開示されていない。
また前記特許文献3には、支持壁への取り付け構造が開示されてはいるものの、係止爪の先端が支持壁の裏側から突出する構造であって、線材押さえの全体の高さ寸法が大きく、支持壁の裏側にスペースが必要であるため、使用態様が制約されるという課題がある。
【0006】
この発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、支持面からの突出量の小さいケーブル保持具を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、この発明は以下の手段を提案している。
本発明にかかるケーブル保持具は、ケーブルの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材と、該保持部材の一端に、該保持部材が取り付けられる取り付け面に対して着脱可能に連結される連結片と、前記保持部材の他端に設けられ、前記取り付け面の凹部に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、取り付け面からのケーブル保持具の突出量を小さくすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図2】本発明の一実姉形態にかかるケーブル保持具の外観を示し、(a)斜め下方(b)は斜め上方から見た斜視図である。
【
図3】一実施形態にかかるケーブル保持具の取り付け板の外観を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
【
図4】一実施形態にかかるケーブル保持具によるケーブル保持の手順を示す工程図である。
【
図5】一実施形態にかかるケーブル保持具によるケーブル保持状態を示す正面図である。
【
図6】比較例1にかかるケーブル保持具の外観を示し、(a)(b)は互いに反対方向から見た斜視図である。
【
図7】比較例1にかかるケーブル保持具によるケーブル保持の手順を示す工程図である。
【
図8】比較例1にかかるケーブル保持具によるケーブル保持状態を示す正面図である。
【
図9】比較例2にかかるケーブル保持具の外観を示す斜視図である。
【
図10】比較例2にかかるケーブル保持具によるケーブル保持の手順を示す工程図である。
【
図11】比較例2にかかるケーブル保持具によるケーブル保持状態を示す正面図である。
【
図12】一実施形態にかかるケーブル保持具と比較例1、2にかかるケーブル保持具との高さを比較した説明図である。
【
図13】他の実施形態にかかるケーブル保持具の斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
図1を参照して、本発明の最小構成に係るケーブル保持具を説明する。
このケーブル保持具は、ケーブルCの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材1と、該保持部材1の一端に、該保持部材1が取り付けられる取り付け面2に対して着脱可能に連結される連結片3と、前記保持部材1の他端に設けられ、前記取り付け面2の凹部4に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片5とを備えることを特徴とする。
【0011】
上記構成によれば、前記位置決め片5を凹部4に挿入することによって、ケーブルCを囲むように保持部材1を配置し、該保持部1を連結片3によって取り付け面2に固定することができる。この取り付けにあっては、取り付け面2から最小限の高さで突出する保持部材1によってケーブルCの周囲を保持部材1と取り付け面2とによって囲むことにより、固定することができる。
【0012】
図2~5を参照して、上記最小構成例を具現化した本発明の一実施形態を説明する。
図2は一実施形態にかかるケーブル保持具の外観を示し、(a)は斜め下方から、(b)は斜め上方から見た斜視図である。また
図3は、前記ケーブル保持具とともにケーブル保持構造を構成する取り付け板の一実施形態を示し、(a)は斜視図、(b)は平面図である。
このケーブル保持具は、例えば軟質プラスチック等の材料によって一体に成型されたもので、ケーブルCを囲んで配置され、全体としてC字状をなす保持部材10を主要な構成とする。この保持部材10の一端は、円柱状の連結片11と、該連結片11の下端に連なり、より外径の大きな円柱状をなすストッパ片12とを有する。
【0013】
前記連結片11、ストッパ片12は、取り付け板20に挿入される。
この取り付け板20は、ケーブル保持具との間にケーブルCを保持する取り付け面21を有し、前記連結片11より大径かつストッパ片12とほぼ同径(もしくはわずかに大きな)の内径を有する大径貫通孔22と、前記ストッパ片12より小径かつ前記連結片11とほぼ同径(もしくはわずかに大きな)の内径を有する小径貫通孔23とを備える。これら大径貫通孔22と小径貫通孔23とは、連通していて、前記連結片11が大径貫通孔22と小径貫通孔23との間で取り付け面21と平行に移動することができるよう構成されている。
なお取り付け板20は、例えば前記保持部材10と同じく軟質樹脂のような弾性変形容易な材料で構成しても、あるいは、前記保持部材10のみを変形させるべく、金属等の剛性の高い材料により構成しても良い。
【0014】
また前記取り付け板20は、角形孔24を有する。この角形孔24は、前記保持部材10とほぼ等しい(もしくはわずかに大きな)幅寸法を有し、前記保持部材10の他端に設けられた位置決め片13が挿入され、該位置決め片13を前記保持部材10の長さ方向へスライド移動可能に支持する。また、該位置決め片13は、全体としてV字状をなし、一方の端部が上方へ延びていて、ケーブルCにより押され、あるいは、手指により操作される操作片14となっている。
【0015】
以上のように構成された一実施形態のケーブル保持具を使用してケーブルを保持する操作の手順について説明する。
図4(a)に示すように、例えば、電子機器の筐体、室内の壁、床等におけるケーブル敷設経路の所定位置に取り付け板20を配置し、必要に応じて固定する。
図4(b)に示すように、取り付け板20に保持部材10を取り付ける。詳細には、保持部材10の一端のストッパ片12を大径貫通孔22に挿入し、
図5に示すように、ストッパ片12が取り付け板20の裏側から突出し、連結片11が取り付け板20の大径貫通孔22内に存在する状態とする。その後、連結片11を大径貫通孔22から小径貫通孔23まで移動させ、さらに、小径貫通孔23に挿入された連結片11を中心として保持部材10の全体を回転させるとともに、前記位置決め片13を角形孔24内に挿入することにより、保持部材10を所定の向きで取り付け板20に取り付ける。連結片11、ストッパ片12の挿入に際し、前記大径貫通孔22、小径貫通孔23は、保持部材10、取り付け板20を構成する材料の組み合わせに応じて、いずれか一方、あるいは両方が弾性変形する。
【0016】
図4(c)に矢印Aで示すように、前記取り付け板20に所定の向きで取り付けられた保持部材10の先端の操作片14と取り付け面21との間にケーブルCを挿入すると、操作片14の傾斜に沿ってケーブルCが移動することにより、保持部材10が取り付け面21から離れるように弾性変形し、取り付け面21と保持部材10との間にケーブルCが挿入されて行き、ケーブルCが位置決め片13の先端よりさらに奥まで挿入されると、弾性変形していた保持部材10が元の位置に復元し、
図4(d)、
図5に示すように、取り付け面21と保持部材10との間にケーブルCが保持される。
【0017】
すなわち、
図5に示すように、保持部材10の一端がストッパ片12によって取り付け板20に固定され、保持部材10の他端の位置決め片13が角形孔24に挿入されることによって取り付け板20上の所定位置に位置決めされる。なお保持部材10は、外力のない状態(弾性変形していない状態)で、
図5に示すように、位置決め片13が角形孔24にわずかに挿入されている。なお前記角形孔24に代えて、取り付け板20の表面に前記位置決め片13の先端を受け入れる程度の深さの凹部を形成しても良い。
【0018】
なお
図4(a)~(d)に示す操作手順では、前記操作片14の傾斜に沿ってケーブルCを挿入することによって保持部材10を弾性変形させたが、利用者の手指により操作片14を保持して上方に引き上げながらケーブルCを挿入しても良い。
また、ケーブルCを保持状態から解除して取り外す場合には、
図5に示す状態から、ケーブルCを左へ押すことによって、保持部材10の内面の傾斜により保持部材10を矢印A方向へ弾性変形させながら取り外すことができる。ここで、保持部材10の内面の傾斜が操作片14の傾斜より立った状態であることから、取り付けに要する力より取り外しに要する力が大きく、ケーブルCを確実に保持することができる。
なお、この取り外しに際し、前記操作片14を手指により操作して保持部材10を弾性変形させても良い。
【0019】
上記一実施形態にあっては、電子機器の筐体、室内の壁、床等におけるケーブル敷設経路の所定位置に取り付け板20に取り付けてケーブル保持具を使用したが、取り付け板20を電子機器の筐体、室内の壁、床等の一部に取り込み、これら電子機器の筐体、室内の壁、床等の表面の一部を取り付け面21として利用して、ケーブル保持具を使用しても良い。
【0020】
一実施形態のケーブル保持具の効果を説明するための比較例1、2について説明する。
図6~
図8は比較例1のケーブル保持具を示すものである。
比較例1の保持部材10Aは、全体として角形環状をなし、端部の操作片14Aを操作することによって、一部を開口させることができる構成を有する。また前記保持部材10Aの底部には、取り付け板20Aの貫通孔25に挿入される連結部材11Aと、該連結部材11Aの先端に設けられてV字状をなすストッパ片12Aとを有する。
【0021】
この保持部材10Aは、
図6(a)(b)に示すように、前記ストッパ片12AのV字を狭めるようにして取り付け板20Aの貫通孔25に挿入され、ストッパ片12Aが取り付け板20Aの裏側へ貫通してもとのV字状に復元することによって固定される。
この保持部材10Aは、
図6(c)に示すように、操作片14Aを持ち上げて開口させることにより、内側にケーブルCを挿入して操作片14Aを弾性により復元させることにより保持することができる。
すなわち比較例1は、
図8に示すように、取り付け板20A上の保持部材10AによってケーブルCの周囲を囲むことにより、ケーブルCを保持することができる。
【0022】
図9~
図11は比較例2のケーブル保持具を示すものである。
比較例2の保持部材10Bは、互いに向かい合って対をなす湾曲部材により構成され、先端部の操作片14Bへ力が加わることによって、前記一対の保持部材1Bを互いに離間させながら開口させることができる構成を有する。また前記保持部材10Bの底部には、取り付け板20Aの貫通孔25に挿入される連結部材11Aと、該連結部材11Aの先端に設けられてV字状をなすストッパ片12Aとを有する。
【0023】
この保持部材10Bは、
図10(a)(b)に示すように、前記ストッパ片12AのV字を狭めるようにして取り付け板20Aの貫通孔25に挿入され、ストッパ片12Aが取り付け板20Aの裏側へ貫通してもとのV字状に復元することによって固定される。
また前記保持部材10Bは、
図6(c)に示すように、操作片14BをケーブルCによって押すことにより、互いの間隔が広げられてこれらの間にケーブルCを受け入れ、弾性により復元させることによって一対の保持部材10Bの間にケーブルCを保持することができる。
すなわち比較例2は、
図11に示すように、取り付け板20A上の保持部材10BによってケーブルCを両側から囲むことにより、ケーブルCを保持することができる。
【0024】
図12は、一実施形態の保持部材10、比較例1の保持部材10A、比較例2の保持部材10BによってそれぞれケーブルCを保持した状態を示す。
一実施形態の保持部材10は、取り付け面21との間にケーブルCを保持しているのに対し(参考のため、保持部材10の上面を破線Bで示す)、比較例1、2にあっては、ケーブルCを保持部材10Aあるいは10Bによって囲んだ状態で取り付け板20Aに取り付けていることから、取り付け面21から保持部材10A、10Bの上端までの高さが一実施形態の保持部材10より高くなっていることが理解される。
また一実施形態にあっては、ストッパ片12と保持部材10との間に取り付け板20を挟んで支持する構成であって、取り付け板20の下面からのストッパ片12の突出量は、比較例1、2におけるV字状のストッパ片12Aの突出量より小さい。
【0025】
このように、一実施形態のケーブル保持具は、比較例1、2に比して取り付け面21からの突出量を最小限に抑制しつつケーブルを保持することができ、突出量が大きい場合に発生する懸念のある外力等による破損やケーブルの外れの発生リスクを小さくすることができる。
【0026】
図13は、他の実施形態を示すものである。
符号26は、ケーブル保持具を前記小径貫通孔23により固定される位置に配置した後、前記大径貫通孔22を塞ぐキャップを示す。このキャップ26は、前記大径貫通孔22の内径と略等しい外径を有する円柱状をなしている。またキャップ26の上部には、これよりわずかに大径の円柱状をなすストッパ27を一体に備える。
前記キャップ26は、前記大径貫通孔22に締まり嵌め状態で挿入することにより閉鎖する機能を有する。また前記ストッパ27は、大径貫通孔22の周囲の取り付け面21と接することにより、キャップ26の挿入量を所定の深さで規制する。
【0027】
上記キャップ26によって大径貫通孔22を塞ぐことにより、ケーブル保持具の固定後に不要となった大径貫通孔22を覆うことができる。また、前記小径貫通孔23に挿入されている連結片11の移動(大径貫通孔22へ戻る移動)を規制することができる。したがって、ケーブルCへの外力の作用等によってケーブル保持具が大径貫通孔22へ押し戻されることなく、この戻りによる連結片11の取り付け板20からの脱落を防止することができる。
【0028】
なお前記キャップ26は、
図13に破線で示すような連結線28によって保持部材10に連結しても良い。
このように、連結線28によってキャップ26と保持部材10とを一体化することにより、ケーブル保持具を構成する細かい部品の管理の労力を軽減することができる。
これに対して、連結線28を用いることなく、キャップ26を独立した部品とすることにより、連結線28に何らかの物体が引っかかる等によるケーブル保持具へ外力が作用するリスクを低減することができる。
【0029】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0030】
本発明は、電子機器内部、屋内、屋外の配線におけるケーブルの保持に利用することができる。
【符号の説明】
【0031】
1 保持部材
2 取り付け面
3 連結片
4 凹部
5 位置決め片
10、10A、10B 保持部材
11 連結片
12、12A ストッパ片
13 位置決め片
14、14A 操作片
20、20A 取り付け板
21 取り付け面
22 大径貫通孔
23 小径貫通孔
24 角形孔
25 貫通孔
26 キャップ
27 ストッパ
28 連結線
C ケーブル
【手続補正書】
【提出日】2023-08-14
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケーブルの外周の少なくとも一部を囲んで配置される保持部材と、
該保持部材の一端に、該保持部材が取り付けられる取り付け面に対して着脱可能に連結される連結片と、
前記保持部材の他端に設けられ、前記取り付け面の凹部に挿入されることにより所定位置に位置決めされる位置決め片と、
を備え,
前記連結片は、前記取り付け面に設けられた穴に取り付け面に沿って移動可能に挿入され、
前記連結片は、前記穴に回転可能に挿入され、前記位置決め片は、前記凹部に挿入されることによって前記連結片の回転を所定位置に規制し、
前記穴は、前記連結片より大きい内径を有する大径貫通孔と、該大径貫通孔に連なって設けられ、該大径貫通孔より小径で前記連結片とほぼ同径の内径を有する小径貫通孔とを有する、
ケーブル保持具。
【請求項2】
前記保持部材は、弾性変形することによって、前記連結片を前記凹部に挿入する方向へ付勢する、
請求項1に記載のケーブル保持具。
【請求項3】
前記取り付け面は、取り付け対象機器に固定される取り付け板に設けられる、
請求項1または2のいずれか1項に記載のケーブル保持具。
【請求項4】
請求項1~3のいずれか1項に記載のケーブル保持具と、
該ケーブル保持具が取り付けられる取り付け面と、
を備えるケーブル保持構造。