(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160654
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】販売データ処理装置、販売データ処理システム、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
G07G 1/12 20060101AFI20231026BHJP
G07G 1/01 20060101ALI20231026BHJP
G06Q 30/0207 20230101ALI20231026BHJP
G06Q 30/0601 20230101ALI20231026BHJP
【FI】
G07G1/12 321Z
G07G1/01 301D
G06Q30/02 320
G06Q30/06 340
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071149
(22)【出願日】2022-04-22
【新規性喪失の例外の表示】特許法第30条第2項適用申請有り ・株式会社ゲオリテール ゲオヤ蓮根2丁目店 令和4年1月17日 ・株式会社ゲオリテール ゲオヤときわ台駅前店 令和4年1月17日
(71)【出願人】
【識別番号】000145068
【氏名又は名称】株式会社寺岡精工
(74)【代理人】
【識別番号】100094226
【弁理士】
【氏名又は名称】高木 裕
(74)【代理人】
【識別番号】100087066
【弁理士】
【氏名又は名称】熊谷 隆
(72)【発明者】
【氏名】安藤 峻
【テーマコード(参考)】
3E142
5L049
【Fターム(参考)】
3E142AA01
3E142CA12
3E142CA17
3E142EA04
3E142FA06
3E142GA16
3E142GA41
3E142JA01
3E142JA02
5L049BB07
5L049BB44
5L049BB56
(57)【要約】 (修正有)
【課題】適切な店舗運営を図ることができる販売データ処理装置、販売データ処理システム及びプログラムを提供する。
【解決手段】会員情報を取得する取得手段(ステップ1-3)と、取得した会員情報にかかる会員期限を更新する旨を受け付ける受付手段(ステップ1-6)と、更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示(ステップ1-7,1-9)し、更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示(ステップ1-13)する表示手段(タッチパネル)と、商品登録処理を行う登録手段(スキャナ部)と、精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段とを備える。表示手段は、会員情報を含んだ登録画面において登録手段による商品登録を行うと精算開始手段を表示する。
【選択図】
図5
【特許請求の範囲】
【請求項1】
会員情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、
商品登録処理を行う登録手段と、
精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理装置。
【請求項2】
前記表示手段は、前記受付手段により更新する旨を受け付けると、前記会員情報と会費を含んだ登録画面を表示することを特徴とする請求項1に記載の販売データ処理装置。
【請求項3】
前記会員情報に基づく特典付与を実行する特典付与手段を備え、
前記受付手段が前記会員有効期限を更新する旨を受け付けると、前記特典付与手段による特典付与が実行されることを特徴とする請求項1又は2に記載の販売データ処理装置。
【請求項4】
他端末で登録した登録情報を入力する入力手段を備え、
前記表示手段は、前記受付手段により更新の旨を受け付けると、会員情報と取引明細情報と精算開始手段とを含んだ登録画面を表示することを特徴とする請求項1又は2に記載の販売データ処理装置。
【請求項5】
会員情報を取得する取得手段と、
前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、
前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、
商品登録処理を行う登録手段と、
精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、
を備え、
前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理システム。
【請求項6】
販売データ処理システムとしてのコンピュータを、
会員情報を取得する取得手段、
前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段、
前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段、
商品登録処理を行う登録手段、
精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段、
として機能させ、
さらに前記表示手段を、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示するように機能させることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、販売データ処理装置、販売データ処理システム、及びプログラムに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、顧客自ら操作し精算処理を行うセルフ装置等の販売データ処理装置が利用されている。一方、店舗によっては会員制度を設け、会員に対して商品価格の割引などの各種特典を付与することが行われている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかし、会員になるために会費(年会費など)が必要な場合、販売データ処理装置の運用に課題が生じる場合があった。
【0005】
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、適切な店舗運営を図ることができる販売データ処理装置、販売データ処理システム、及びプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明は、会員情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、商品登録処理を行う登録手段と、精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、を備え、前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理装置にある。
また本発明は、会員情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、商品登録処理を行う登録手段と、精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、を備え、前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理システムにある。
また本発明は、販売データ処理システムとしてのコンピュータを、会員情報を取得する取得手段、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段、商品登録処理を行う登録手段、精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段、として機能させ、さらに前記表示手段を、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示するように機能させることを特徴とするプログラムにある。
【図面の簡単な説明】
【0007】
【
図3】登録精算装置60の一機能構成例を示すブロック図である。
【
図5】登録精算装置60(100)による精算処理の一例を示す動作フロー図である。
【
図6】登録精算装置60のタッチパネル63に表示される各種画面G11~G19の流れを示す図である。
【
図7】登録精算装置60のタッチパネル63に表示される各種画面G21~G27の流れを示す図である。
【
図8】登録精算装置60のタッチパネル63に表示される各種画面G29~G35の流れを示す図である。
【
図9】携帯端末130の一機能構成例を示すブロック図である。
【
図10】携帯端末130による商品登録処理の一例を示す動作フロー図である。
【
図11】携帯端末130のタッチパネル137に表示される各種画面G43~G51の流れを示す図である。
【
図12】携帯端末130から精算用データを受信して精算処理する精算装置50における処理の一例を示す動作フロー図である。
【
図13】商品登録用初期画面G61を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0008】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して詳細に説明する。
図1は本発明の一実施形態にかかるセルフシステム(販売データ処理システム)1の全体概略構成図である。同図に示すように、セルフシステム1は、本部サーバ10と、ネットワークNT上のクラウドサーバ20と、ストアコントローラ30と、取引状況管理装置40と、精算装置50・・・と、登録精算装置60・・・,100・・・と、携帯端末130・・・とを通信回線で接続して構成されている。このセルフシステム1は、種々の店舗等(スーパーマーケット、コンビニストア、ドラッグストア、ホームセンタ、家電量販店等)に導入可能である。
【0009】
このセルフシステム1は、顧客がセルフ装置(販売データ処理装置)である登録精算装置60又は登録精算装置100を使用して商品を登録し且つ精算する態様で用いられたり、顧客が携帯端末130を用いて商品を登録し、セルフ装置(販売データ処理装置)である精算装置50を用いて精算する態様で用いられたりする。つまり顧客自身が商品の登録と精算とを行うことができるセルフシステム(販売データ処理システム)である。
【0010】
本部サーバ10は、店舗外(例えば本社やデータセンタ等)に設置され、セルフシステム1全体を管理する。本部サーバ10は、例えば、サービスの運用に必要な各種情報(例えば顧客マスタ(会員マスタ)、商品マスタ、会員特典ファイル、特売ファイル等)や、店舗におけるサービスの実績情報(例えば、売上実績情報、商品販売実績情報等)を記憶する。本部サーバ10は、ネットワークNTを介して、ストアコントローラ30と通信する。本部サーバ10は、他の装置(例えば取引状況管理装置40、精算装置50等)と通信してもよい。
【0011】
クラウドサーバ20は、ネットワークNTによって構築されるクラウド上の仮想サーバである。クラウドサーバ20は、制御部と記憶部と通信部とを有し、セルフシステム1の運用に必要な各種情報(例えば、商品マスタファイル、取引情報等)を記憶する。クラウドサーバ20は、本部サーバ10やストアコントローラ30や携帯端末130等と通信する。
【0012】
ストアコントローラ30は例えばサーバによって構成され、セルフシステム1の内、LAN19によって通信可能に接続される前記取引状況管理装置40、精算装置50、登録精算装置60,100、即ち当該店舗に係る部分を制御する装置である。ストアコントローラ30は、本部サーバ10やクラウドサーバ20から商品マスタファイルや会員特典ファイル等のデータ、携帯端末130から商品登録情報等のデータを受信し、精算装置50や登録精算装置60,100に供給する。
【0013】
取引状況管理装置40は、例えばパーソナルコンピュータによって構成され、主にLAN19内の各装置を管理する装置である。例えば、取引状況管理装置40は、LAN19内の各装置の処理状況、稼働状況(動作状況)等を監視等する。取引状況管理装置40は、LAN19外の各装置(本部サーバ10やクラウドサーバ20等)と直接又はストアコントローラ30などを介して間接に通信する。例えば取引状況管理装置40は、クラウドサーバ20に記憶されている取引情報(携帯端末130による商品登録情報等)を入力し、精算装置50や登録精算装置60,100等に出力する。
【0014】
精算装置50は、携帯端末130を用いて登録した商品の精算を顧客が行う場合等に使用される。
【0015】
登録精算装置60,100は、顧客が購入しようとする商品の登録と精算を行う装置である。登録精算装置60と登録精算装置100の相違は、登録精算装置60はその決済部として非現金決済部の他に現金決済部を有しているが、登録精算装置100は現金決済部を有していない点である。
【0016】
図2は本発明の一実施形態にかかる登録精算装置60,100の外観図であり、手前側に登録精算装置60を示し、裏面側に登録精算装置100を示している。何れの登録精算装置60,100も、顧客自らが購入しようとする商品の登録と精算を行う装置であるが、前述のように、登録精算装置60は現金決済部を備え、登録精算装置100は現金決済部を備えないところが構成上相違する。
【0017】
図2に示すように、登録精算装置60は、基台61の上方にタッチパネル63を設置し、タッチパネル63の下部にスキャナ部65とレシート発行口671を設置し、タッチパネル63の側部にクレジットカードやプリペイドカードやモバイル端末などの非現金決済手段によって精算を行う非現金決済処理部69を設置し、基台61の正面側に紙幣投入口71を設置し、紙幣投入口71の斜め下側に硬貨投入口73を設置し、紙幣投入口71の下方にお釣り排出口75を設置し、また基台61の上面から立設してその上部がタッチパネル63の裏面側上部に配置されるサインポール77を設置し、サインポール77の中間位置に撮像部79を設置し、さらに基台61の左右何れか一方の側に袋掛けアーム81を、他方の側にカゴ置台83を設置して構成されている。なお登録精算装置60(登録精算装置100も同様)は、各種のキーボタンからなるキー操作部をさらに備えても良い。また登録精算装置60(登録精算装置100も同様)は、人の存在を検出する人感センサ等をさらに備えても良い。
【0018】
なお
図2に示す登録精算装置60の裏面側には、登録精算装置100が設置されている。このため反対面側に立つ別の顧客と視線が合わないようにするための遮蔽板85がタッチパネル63やサインポール77の背面側に設置されている。登録精算装置100は登録精算装置60の紙幣投入口71、硬貨投入口73、お釣り排出口75などの現金決済処理部211(
図3参照)が設置されていない点以外は、登録精算装置60と同様の構成である。また袋掛けアーム81とカゴ置台83は、背面側の登録精算装置100を使用する顧客にも使用できるように設置されている。
【0019】
図2では基台61上に各種機能部を設置したタワー型の登録精算装置60,100を示しているが、これに限らず、登録精算装置は図示しないテーブル(カウンター台)上に配置できる卓上型の装置として構成しても良い。
【0020】
図3は登録精算装置60の一機能構成例を示すブロック図である。なお登録精算装置100のブロック図は、
図3に示す登録精算装置60から現金決済処理部211を省略した構成となる。また下記する精算装置50も登録精算装置60と同様の構成になるので、
図3には精算装置50用の符号もかっこ書で表示している。
【0021】
同図に示すように、登録精算装置60は、CPU201と、ROM203と、RAM205と、スキャナ部65と、タッチパネル63と、印刷部67と、通信部207と、音声出力部209と、現金決済処理部211と、非現金決済処理部69と、サインポール77と、撮像部79とを備え、これらを通信回路213によって相互に接続して構成されている。
【0022】
CPU201は、ROM203に記憶されているプログラムを読み出して実行することにより、登録精算装置60の動作を制御する。ROM203は、プログラム(下記する
図5に示す動作フローなどを機能させるプログラムも含む)などを記憶する。RAM205は、種々の情報、例えば商品ファイルや会員情報や会員特典情報などの各種情報を記憶する。
【0023】
スキャナ部65は、例えば商品に付されたバーコード等のコード情報(例えば商品登録情報)や、会員証に付されたコード情報(会員番号等)や、顧客の所持する携帯端末130の表示画面に表示した2次元コード等のコード情報(例えば商品登録情報)を、光学的に取得する取得手段である。
【0024】
タッチパネル63は、顧客に対して種々の情報を表示する表示部611と、画面にタッチすることで各種命令を入力する入力部613の機能を有している。印刷部67は、この例ではレシートに印字を行ってレシート発行口671(
図2参照)から印刷済みのレシートを発行するものである。通信部207は、前記LAN19を介して、他の装置と通信する。音声出力部209は、顧客に各種操作情報などを音声で報知等する。
【0025】
現金決済処理部211は、釣銭釣札機や、その制御部等を備えて構成されていて、現金による決済処理を行うものである。現金決済処理部211は、釣銭釣札機によって現金により決済を実行した場合に、決済を実行した結果(例えば決済が成立したか否かを示す情報)を、通信回線213を介してCPU201に出力する。釣銭釣札機は、紙幣の投入及び排出をする前記紙幣投入口71、硬貨を投入する前記硬貨投入口73、釣銭を排出する前記お釣り排出口75を備えている。非現金決済処理部69は、クレジットカードリーダや電子マネーリーダ等を備えている。非現金決済処理部69を用いてクレジットカード等により決済を実行した場合は、決済を実行した結果をCPU201に出力する。
【0026】
サインポール77は、先端部分に発光部771(
図2参照)を有し、発光部771の発光態様によって種々の情報(店員呼出しや稼働状況等)を報知する。撮像部79は、例えば当該登録精算装置60の前に立った顧客の手元を撮像する。
【0027】
精算装置50は、上述のように、前記登録精算装置60とほぼ同等の構成を有する装置であり、異なる点は、前記登録精算装置60において設置している袋掛けアーム81とカゴ置台83を設置していない点である。精算装置50は、
図3に示すように、CPU501と、ROM503と、RAM505と、スキャナ部507と、タッチパネル509と、印刷部511と、通信部513と、音声出力部515と、現金決済処理部517と、非現金決済処理部519と、サインポール521と、撮像部523とを備え、これらを通信回路525によって相互に接続して構成されている。各部の構成は、上記登録精算装置60と同様なので、その詳細な説明は省略する。
【0028】
図4は携帯端末130の一例を示す正面図、
図9は携帯端末130の一機能構成例を示すブロック図である。
図4に示すように、携帯端末130は、その表面にタッチパネル137を有している。
図4では、タッチパネル137に開始画面G41を表示した状態を示している。携帯端末130は、顧客の所有するスマートフォンであっても良いし、店頭に用意された貸出端末であっても良い。
【0029】
また
図9に示すように、携帯端末130は、CPU131と、ROM133と、RAM135と、前記タッチパネル137と、通信部139とを、通信回線141を介して接続して構成されている。CPU131は、ROM133に記憶されたプログラム(下記する
図10に示す動作フロー等を機能させるプログラムも含む)を実行することにより、携帯端末130の動作を制御する。ROM133は、前記プログラムや、タッチパネル137において表示される画像データ(画像フォーマット情報)等の各種情報を記憶する。RAM135は、種々の情報を一時記憶する。タッチパネル137は、液晶パネルのような種々の画像を表示する表示装置と、タッチパッドのような位置入力手段とを組み合わせた装置であり、携帯端末130を操作する顧客(携帯端末保持者)に対して情報を表示し、また画面上の表示を押下(タップ、ドラッグ、フリック等)することで入力を行う。通信部139は、外部の各種機器と通信するための通信インターフェースであり、例えば上記ネットワークNTを経由して外部装置(クラウドサーバ20や本部サーバ10やストアコントローラ30や取引状況管理装置40等)と通信を行う。
【0030】
以下、[A]登録精算装置60(100)を用いた場合の商品登録・精算処理の動作例と、[B]携帯端末130及び精算装置50を用いた場合の商品登録・精算処理の動作例とを、別々に説明する。
【0031】
[A]登録精算装置60(100)を用いた場合の商品登録・精算処理の動作例
図5は登録精算装置60(100)による精算処理の一例を示す動作フロー図である。まず、登録精算装置60のタッチパネル63に、
図6(A)に示すような商品登録用初期画面G11を表示する。商品登録用初期画面G11には、使用できる精算方法を示す精算方法表示欄G111の他に、登録スタートボタンG113や、時刻表示G115や、使用言語変更欄G117等が表示されている。
【0032】
そして登録スタートボタンG113が押下されると(ステップ1-1)、
図6(B)に示すような会員カード有無確認画面G13が表示される。会員カード有無確認画面G13には、確認説明欄G131や、カード有りボタンG133や、カード無しボタンG135等が表示されている。
【0033】
以下、会員カードを持っていない非会員の場合と、有効期限内の会員カードを持っている場合と、有効期限を過ぎた会員カードを持っている場合とに分けて説明する。
【0034】
〔非会員の場合〕
会員カードを持っていない非会員の場合は、カード無しボタンG135が押下され(ステップ1-2の「N」)、
図6(C)に示すような非会員用登録画面G15が表示される(ステップ1-13)。この非会員用登録画面G15は、非会員用の登録画面であり、商品登録説明欄G151や、登録商品表示欄G153や、買上点数欄G155や、合計金額欄G157等が表示されているが、下記する会員情報欄(
図7(B)のG239等参照)は表示されていない。
【0035】
そして商品登録説明欄G151の説明に従って、前記登録精算装置60のスキャナ部65に、買い上げようとする商品のバーコードをかざして読み取らせると、
図6(D)に示す商品個数登録画面G17が表示される。商品個数登録画面G17には、個数指定説明欄G171や、商品名欄G173や、合計価格表示欄G175や、指定個数欄G177や、個数入力ボタンG179や、決定ボタンG181や、戻るボタンG183等が表示されている。この例の場合、商品「○○食パン」の値段は、会員特典を受けない値段「330円」としている。
【0036】
そして例えば、商品「○○食パン」を「1個」のまま登録するとして、決定ボタンG181を押下すると、
図6(E)に示す非会員用登録画面G19が表示される。非会員用登録画面G19は、前記非会員用登録画面G15と同様の、商品登録説明欄G191や、登録商品表示欄G193や、買上点数欄G195や、合計金額欄G197等が表示されているが、さらに会計ボタンG199が表示されている。登録商品表示欄G193には前記登録した商品が表示され、買上点数欄G195には買上点数が表示され、合計金額欄G197には登録した商品の合計金額が表示される。
【0037】
引き続き別の商品の登録を行う場合(ステップ1-14の「N」)は、前記と同様に、当該別の商品のバーコードを前記登録精算装置60のスキャナ部65にかざして読み取らせる動作を繰り返す。これによって図示はしないが、登録商品表示欄G193に前記登録した別の商品も表示され、買上点数欄G195の買上点数や合計金額欄G197の合計金額が更新されてゆく。
【0038】
全ての商品の登録が完了すると、会計ボタンG199が押下され(ステップ1-14の「Y」)、図示しない精算処理画面に移行して精算処理が行われ(ステップ1-11)、精算処理が完了すると、レシートが発行され(ステップ1-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0039】
〔有効期限内の会員カードを持っている場合〕
有効期限内の会員カードを持っている場合は、前記
図6(A)の商品登録用初期画面G11において、登録スタートボタンG113が押下され(ステップ1-1)、次に前記
図6(B)に示す会員カード有無確認画面G13において、カード有りボタンG133が押下される(ステップ1-2の「Y」)。これによって
図7(A)に示すようなカード読込案内画面G21が表示される。カード読込案内画面G21には、カード読込案内欄G211や、カードを持っていない場合に押下すると前記
図6(C)の非会員用登録画面G15(即ちステップ1-13)に移行する不所持ボタンG213等が表示されている。
【0040】
そしてこのカード読込案内欄G211の案内に従って、会員カードに付してあるバーコードを登録精算装置60のスキャナ部65にかざして読み取り、当該コード情報に紐付く当該顧客の会員情報を、当該登録精算装置60の記憶手段(RAM205等)や、その上位機器からのダウンロード等によって取得する(ステップ1-3)。
【0041】
そして当該会員情報から、会員カードが有効期限内か否かを判断し、この場合は有効期限内なので(ステップ1-4の「Y」)、ステップ1-15に移行し、
図7(B)に示す会員情報欄G239を含む会員用登録画面G23が表示される(ステップ1-15)。会員用登録画面G23には、商品登録説明欄G231や、登録商品表示欄G233や、買上点数欄G235や、合計金額欄G237の他、会員情報欄G239が表示されている。会員情報欄G239には、会員情報として、会員番号と氏名とが表示されている。この会員情報欄G239によって、顧客は会員特典が受けられる旨を認識できる。
【0042】
そして商品登録説明欄G231の説明に従って、前記登録精算装置60のスキャナ部65に、買い上げようとする商品のバーコードをかざして読み取らせると、
図7(C)に示す商品個数登録画面G25が表示される。商品個数登録画面G25には、個数指定説明欄G251や、商品名欄G253や、合計価格表示欄G255や、指定個数欄G257や、個数入力ボタンG259や、決定ボタンG261や、戻るボタンG263の他、会員情報欄G265が表示されている。。この例の場合、商品「○○食パン」の値段は、会員特典を受けた値段「220円」としている。
【0043】
そして例えば、商品「○○食パン」を「1個」のまま登録するとして、決定ボタンG261を押下すると、
図7(D)に示す会員用登録画面G27が表示される。会員用登録画面G27は、前記会員用登録画面G23と同様の、商品登録説明欄G271や、登録商品表示欄G273や、買上点数欄G275や、合計金額欄G277や、会員情報欄G281等が表示されているが、さらに会計ボタンG279が表示されている。登録商品表示欄G273には前記登録した商品が表示され、買上点数欄G275には買上点数が表示され、合計金額欄G277には登録した商品の合計金額が表示される。
【0044】
引き続き別の商品の登録を行う場合(ステップ1-16の「N」)は、前記登録動作と同様に、当該別の商品のバーコードを前記登録精算装置60のスキャナ部65にかざして読み取らせる動作を繰り返す。これによって図示はしないが、登録商品表示欄G273に当該別の商品が表示されてゆき、買上点数欄G275の買上点数や合計金額欄G277の合計金額が更新されてゆく。
【0045】
全ての商品の登録が完了すると、会計ボタンG279が押下され(ステップ1-16の「Y」)、図示しない精算処理画面に移行して精算処理が行われ(ステップ1-11)、精算処理が完了すると、レシートが発行され(ステップ1-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0046】
〔有効期限を過ぎた会員カードを持っている場合〕
有効期限を過ぎた会員カードを持っている場合は、前記
図6(A)の商品登録用初期画面G11において、登録スタートボタンG113が押下され(ステップ1-1)、次に前記
図6(B)に示す会員カード有無確認画面G13において、カード有りボタンG133が押下される(ステップ1-2の「Y」)。これによって前記
図7(A)に示すようなカード読込案内画面G21が表示される。そしてこのカード読込案内欄G211の案内に従って、会員カードに付してあるバーコードを登録精算装置60のスキャナ部65にかざして読み取り、当該コード情報に紐付く当該顧客の会員情報を、当該登録精算装置60の記憶手段(RAM205等)や、その上位機器からのダウンロード等によって取得する(ステップ1-3)。
【0047】
そして当該会員情報から、会員カードが有効期限内か否かを判断し、この場合は有効期限を過ぎているので(ステップ1-4の「N」)、ステップ1-5に移行し、
図8(A)に示す更新確認画面G29がポップアップ表示される。更新確認画面G29には、有効期限が切れていて更新するには年会費の支払いが必要である旨の更新確認欄G291と、はいボタンG293と、いいえボタンG295とが表示されている。更新確認欄G291中の「yy/mm/dd」には、有効期限が切れた年月日が表示されている。
【0048】
そして、更新を希望しない場合は、いいえボタンG295が押下され、ステップ1-5の「N」から前記ステップ1-13に移行し、前記
図6(C)に示すような非会員用登録画面G15が表示され、前記非会員用の商品登録精算処理が行われる。
【0049】
一方、更新を希望する場合は、はいボタンG293が押下され、ステップ1-5の「Y」から前記ステップ1-6に移行し、更新する旨の意思が受け付けられ(ステップ1-6)、
図8(B)に示す会員情報欄G319を含む会員用登録画面G31が表示される(ステップ1-7)。会員用登録画面G31には、商品登録説明欄G311や、登録商品表示欄G313や、買上点数欄G315や、合計金額欄G317の他、会員情報欄G319が表示されている。会員情報欄G319には、会員情報として、会員番号と氏名とが表示されている。この会員情報欄G319によって、顧客は会員特典が受けられる旨を認識できる。
【0050】
この会員用登録画面G31の場合、会員カードの更新意思を受け付けているので、登録商品表示欄G313に、年会費及びその金額を登録項目として表示し、合計金額欄G317にその金額を表示している。
【0051】
一方、この会員用登録画面G31には、会計ボタンを表示しない。即ち、会員になるための会費のみが登録されている場合、精算開始手段である会計ボタンの表示を行わず、従って会費のみの精算処理は行えない構成としている。
【0052】
そして商品登録説明欄G311の説明に従って、前記登録精算装置60のスキャナ部65に、買い上げようとする商品のバーコードをかざして読み取らせると、
図8(C)に示す商品個数登録画面G33を表示する。商品個数登録画面G33は、前記
図7(C)に示す商品個数登録画面G25と同様の画面であり、個数指定説明欄G331や、商品名欄G333や、合計価格表示欄G335や、指定個数欄G337や、個数入力ボタンG339や、決定ボタンG341や、戻るボタンG343や、会員情報欄G345が表示されているので、登録の個数を入力し(この場合1個なので入力不要)、決定ボタンG341を押下すると、
図8(D)に示す会員用登録画面G35が表示される。
【0053】
会員用登録画面G35は、前記会員用登録画面G31と同様の、商品登録説明欄G351や、登録商品表示欄G353や、買上点数欄G355や、合計金額欄G357や、会員情報欄G359等が表示されているが、さらに会計ボタンG361が表示される。即ち、商品を1つでも登録することで、会計ボタンG361が表示され、精算処理を行うことができる構成となっている(ステップ1-8の「Y」からステップ1-9)。
【0054】
また登録商品表示欄G353には、年会費と登録した商品の他、会員登録を更新したことによる会員特典として「会員値引き ¥-20」が特典付与され、表示される。即ち、登録精算装置60は、会員情報に基づく特典付与を実行する特典付与手段を備えている。
【0055】
引き続き別の商品の登録を行う場合(ステップ1-10の「N」)は、前記登録動作と同様に、当該別の商品のバーコードを前記登録精算装置60のスキャナ部65にかざして読み取らせる動作を繰り返す。これによって図示はしないが、登録商品表示欄G353に当該別の商品が表示されてゆき、買上点数欄G355の買上点数や合計金額欄G357の合計金額が更新されてゆく。
【0056】
全ての商品の登録が完了すると、会計ボタンG361が押下され(ステップ1-10の「Y」)、図示しない精算処理画面に移行して精算処理が行われ(ステップ1-11)、精算処理が完了すると、レシートが発行され(ステップ1-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0057】
以上説明したように、この実施形態にかかる登録精算装置60(100)は、会員情報を取得する取得手段(スキャナ部65やステップ1-3等)と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員期限を更新する旨を受け付ける受付手段(更新確認画面G29やステップ1-5,1-6等)と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合(更新確認画面G29のはいボタン293やステップ1-5の「Y」等)は会員情報(会員情報欄G319,G359)を含んだ登録画面(会員用登録画面G31,G35やステップ1-7,1-9等)を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合(更新確認画面G29のいいえボタン295やステップ1-5の「N」等)は会員情報を含まない登録画面(非会員用登録画面G15,G19やステップ1-13等)を表示する表示手段(タッチパネル63等)を備えるので、登録画面に会員情報が表示されているか否か、即ち会員として登録操作を行おうとしているか、あるいは非会員として登録操作を行おうとしているかを、顧客が容易に確認できる。
【0058】
またこの実施形態にかかる登録精算装置60はさらに、商品登録処理を行う登録手段(スキャナ部65等)と、前記精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段(会計ボタンG361等)と、を備え、表示手段(タッチパネル63等)は、前記会員情報(会員情報欄G319,G359)を含んだ登録画面(会員用登録画面G31,G35やステップ1-7,1-9等)において前記登録手段による商品登録を行うと前記精算開始手段(会計ボタンG361)を表示する。即ち、会員有効期限の更新を行う場合は、同時に商品の登録をしないと精算ができない。このため、会員の会費のみの精算のために登録精算装置(セルフ装置)60が占有されることはなくなり、効率的な店舗運営を図ることができる。
【0059】
また会員の会費の精算と同時に商品の精算を行うので、会員特典適用期間の初日に登録する商品について会員特典が得られる。このため、当該会員が特典を受けられる期間が実質的に短くなることはなく、顧客にとっても都合がよくなる。
【0060】
またこの実施形態にかかる登録精算装置60はさらに、前記表示手段(タッチパネル63等)が、前記受付手段(更新確認画面G29やステップ1-5,1-6等)により更新する旨を受け付けると、前記会員情報(会員情報欄G319,G359)の他に会費も含んだ登録画面(会員用登録画面G31,G35)を表示するので、この登録画面を顧客が見ることで、更新する旨が受け付けられたことと、更新する場合の費用とを容易に確認することができる。
【0061】
またこの実施形態にかかる登録精算装置60はさらに、会員情報に基づく特典付与(例えば会員値引き)を実行する特典付与手段(会員用登録画面G35中の登録商品表示欄G353に示す「会員値引き」)を備え、前記受付手段(更新確認画面G29やステップ1-5,1-6等)が前記会員有効期限を更新する旨を受け付けると、前記特典付与手段による特典付与が実行される。これによって会員有効期限の更新を促すことができる。
【0062】
[B]携帯端末130及び精算装置50を用いた場合の商品登録・精算処理の動作例
この動作例は、携帯端末130によって顧客自らが商品の登録を行い、当該登録した商品について顧客自らが精算装置50で精算を行う場合の動作例である。この例の場合、携帯端末130は顧客の携帯端末であり、当該顧客は予め会員登録しており、このシステムを利用できるプログラムを予め当該携帯端末130にダウンロードしているものとする。
【0063】
図10は、携帯端末130による商品登録処理の一例を示す動作フロー図である。まず前記
図4に示す携帯端末130のタッチパネル137の開始画面G41中の買物開始ボタンG411を押下すると(ステップ2-1)、
図11(A)の登録画面(初期登録画面)G43が表示される(ステップ2-2)。登録画面G43には、撮像画面表示領域G431や、登録情報表示領域G433が表示されている。
【0064】
そして顧客は、当該携帯端末130によって購入しようとする商品のバーコード(商品コード情報)を
図11(B)に示す登録画面G45に示すように撮像し、読み取らせる(ステップ2-3)。
【0065】
携帯端末130は、読み取った商品コード情報等を、クラウドサーバ20等(本部サーバ10等の他の機器であっても良い)に送信する(ステップ2-4)。これらの情報を受け取ったクラウドサーバ20等は、商品マスタファイルを参照し、当該商品コード情報等に基づいて、商品名「○○食パン」や価格「¥220」などの商品情報を取得し、この商品情報を携帯端末130が受信する(ステップ2-5)。
【0066】
クラウドサーバ20から当該商品情報を受信した携帯端末130は、
図11(C)に示すように登録画面G47を更新し(ステップ2-6)、当該商品の商品情報を登録情報表示領域G473に表示する。この例の場合は予め会員登録されているので、会員特典を考慮した価格などが表示される。同時に、商品(1品目の商品)の登録後は、登録画面G47に示すように、会計へ進むボタンG471を表示する。
【0067】
2品目の商品(○○ウーロン茶)を登録する場合は、ステップ2-7の「N」からステップ2-3に戻り、当該商品のバーコード(商品コード情報)を撮像して読み取り、上記と同様の操作処理を行う。
図11(D)は、当該2品目の商品の登録完了後の登録画面G49である。
【0068】
商品の登録が完了すると、登録画面G49に表示されている会計へ進むボタンG491が押下され(ステップ2-7の「Y」)、
図11(E)に示すような精算用画面G51が表示される(ステップ2-8)。精算用画面G51には、精算用2次元コードG511や、概算合計表示欄G513や、買い物に戻るボタンG515等が表示されている。精算用2次元コードG511は、精算処理を実行するために必要となる精算用データを2次元コード化したものである。概算合計表示欄G513は、登録した商品の概算合計内容を表示する。買い物に戻るボタンG515は、買い物を再開するためのボタンであり、これを押下すると、前記会計へ進むボタンG491の操作直前の登録画面G49を表示する。
【0069】
図12は、携帯端末130から精算用データを受信して精算処理する精算装置50における処理の一例を示す動作フロー図である。まず精算装置50のタッチパネル509に、
図13に示す商品登録用初期画面G61を表示しておく(ステップ3-1)。商品登録用初期画面G61には、携帯端末130に表示させている前記精算用2次元コードG511を読み取らせる旨の操作説明欄G611や、店員呼出ボタンG613や残高照会ボタンG615や言語切替えボタンG617等が表示されている。
【0070】
そして顧客は、この商品登録用初期画面G61の指示に従って、携帯端末130に表示されている精算用2次元コードG511を精算装置50のスキャナ部507にかざして読み取らせる(ステップ3-2)。
【0071】
精算用2次元コードG511を読み取った精算装置50は、当該精算用2次元コードG511の精算用データに基づく取引の取引情報や会員情報を、クラウドサーバ20等(本部サーバ10やその他の機器でも良い)から受信して記憶する(ステップ3-3)。取引情報は、前記登録商品に関する各種データ等を有する。会員情報は、当該会員の有効期限内であるか否か等の会員に関する各種データを有する。
【0072】
次に精算装置50は、前記会員情報から、会員有効期限内であるか否かを判断し(ステップ3-4)、有効期限内であれば、ステップ3-7に移行し、
図14に示すような会員情報欄G641を含む会員用登録画面G63を表示する。会員用登録画面G63には、登録商品表示欄G631や、価格帯別商品数表示欄G633や、合計表示欄G635や、会計ボタンG637の他に、会員情報欄G641が表示されている。
【0073】
そして顧客が登録した商品や価格を確認した後、会計ボタンG637を押下すると(ステップ3-8の「Y」)、図示しない精算処理画面に移行して精算処理が行われ(ステップ3-11)、精算処理が完了すると、レシートが発行され(ステップ3-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0074】
一方、ステップ3-4において、会員有効期限が過ぎていた場合は、ステップ3-5に移行し、
図15に示すように、前記商品登録用初期画面G61上に更新確認画面G65がポップアップ表示される。更新確認画面G65には、有効期限が切れていて更新するには年会費の支払いが必要である旨の更新確認欄G651と、はいボタンG653と、いいえボタンG655とが表示されている。更新確認欄G651中の「yy/mm/dd」には、有効期限が切れた年月日が表示されている。
【0075】
そして更新を希望しない場合は、いいえボタンG655が押下され、ステップ3-5の「N」からステップ3-13に移行し、
図16に示すような会員情報を含まない非会員用登録画面G67が表示される。非会員用登録画面G67にも、登録商品表示欄G671や、価格帯別商品数表示欄G673や、合計表示欄G675や、会計ボタンG677は表示されるが、前記
図14において表示した会員情報欄G641は表示されない。またこの場合は非会員なので、会員特典は利用できず、このため登録した商品の価格が会員の場合の価格とは異なっている。
【0076】
そして顧客が登録した商品や価格を確認した後、会計ボタンG677を押下すると(ステップ3-14の「Y」)、前記と同様に、精算処理が行われ(ステップ3-11)、レシートが発行され(ステップ3-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0077】
一方、ステップ3-5において、会員登録の更新を希望する場合は、はいボタンG653が押下され、ステップ3-5の「Y」からステップ3-6に移行して更新する旨が受け付けられ、
図17に示す会員情報欄G711を含む会員用登録画面G69が表示される(ステップ3-9)。会員用登録画面G69には、登録商品表示欄G691や、価格帯別商品数表示欄G693や、合計表示欄G695や、会計ボタンG697の他に、会員情報欄G711が表示されている。
【0078】
この会員用登録画面G69の場合、会員登録更新の意思を受け付けているので、登録商品表示欄G691に、登録商品の他に年会費及びその金額と、会員登録を更新したことによる会員特典となる会員値引き及びその金額を表示し、合計表示欄G695にその金額も加えて表示している。
【0079】
そして顧客が商品や年会費やそれらの価格を確認した後、会計ボタンG697を押下すると(ステップ3-10の「Y」)、図示しない精算処理画面に移行して精算処理が行われ(ステップ3-11)、精算処理が完了すると、レシートが発行され(ステップ3-12)、一連の商品登録精算手続が完了する。
【0080】
以上説明したように、この実施形態にかかる携帯端末130及び精算装置50によるセルフ装置(販売データ処理装置)は、会員情報を取得する取得手段(スキャナ部507やステップ3-2,3-3等)と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段(更新確認画面G65やステップ3-5,3-6等)と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合(更新確認画面G65のはいボタンG653やステップ3-5の「Y」等)は会員情報(会員情報欄G711)を含んだ登録画面(会員用登録画面G69やステップ3-9等)を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合(更新確認画面G65のいいえボタンG655やステップ3-5の「N」等)は会員情報を含まない登録画面(非会員用登録画面G67やステップ3-13等)を表示する表示手段(タッチパネル509等)と、商品登録処理を行う登録手段(ステップ3-2,3-3等)と、精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段(お会計ボタンG697やステップ3-10等)と、を備え、前記表示手段(タッチパネル509等)は、前記会員情報を含んだ登録画面(会員用登録画面G69等)において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段(お会計ボタンG697)を表示する。さらにこのセルフ装置は、他端末(携帯端末130)で登録した登録情報(取引情報)を入力する入力手段(スキャナ部507やステップ3-2,3-3等)を備え、前記表示手段(タッチパネル509等)は、前記受付手段により更新の旨を受け付けると、会員情報(会員情報欄G711)と取引明細情報(登録商品表示欄G691や価格帯別商品数表示欄G693や合計表示欄G695等)と精算開始手段(会計ボタンG697等)とを含んだ登録画面(会員用登録画面G69等)を表示する。
【0081】
この場合も、登録画面に会員情報が表示されているか否か、即ち会員として登録操作を行おうとしているか、あるいは非会員として登録操作を行おうとしているかを、顧客が容易に確認できる。
【0082】
またこの例の場合、精算装置50自体によって商品登録などを行う代わりに、顧客が所持する他端末(携帯端末130等)によって商品登録などが行われるが、この場合も会員の会費の精算と同時に商品の精算を行うので、会員特典適用期間の初日に登録する商品について会員特典が得られる。このため、当該会員が特典を受けられる期間が短くなることはなく、顧客にとっても都合がよくなる。
【0083】
なお上記した携帯端末130及び精算装置50を用いた商品登録・精算処理の動作例では、顧客が予め会員登録していた場合について説明したが、会員カードは別途所持していてこのシステムを会員でも非会員でも利用できるプログラムを顧客の所有するスマートホン(携帯端末130)にダウンロードしていた場合や、会員カードは別途所持していて店頭に用意された貸出端末(携帯端末130)を用いて商品登録を行う場合は、当該携帯端末130を用いて商品の登録(このとき携帯端末130に表示される商品の金額は非会員用の金額にしてもよい)を行った後、当該携帯端末130に表示した精算用2次元コードG511を精算装置50のスキャナ部507で読み取り、次に会員カードの有無を確認し、会員カードがない場合は非会員としての登録画面を表示して会計を行い、会員カードがある場合は会員情報を読み取ってカードが有効か否かを判断し、有効なら会員としての登録画面を表示(このとき精算装置50に表示される商品の金額は会員用の金額になる)して会計を行い、有効期限が過ぎている場合は更新するか否かの意思を確認し、更新する場合は会員としての登録画面を表示(このとき精算装置50に表示される商品の金額は会員用の金額になる)して会費と商品を含む会計を行い、更新しない場合は非会員としての登録画面を表示(このとき精算装置50に表示される商品の金額は非会員用の金額になる)して会計を行うように構成すればよい。
【0084】
また上記例では、携帯端末130を用いて商品登録する場合に精算装置50を用いて精算を行う例を説明したが、精算装置50の代わりに登録精算装置60を用いて精算を行っても良いし、携帯端末130で商品登録した上で更に登録精算装置60でも別の商品を登録し、それら全ての商品について登録精算装置60で精算を行っても良い。
【0085】
上記実施形態では、
図8(A)に示すように、有効期限が切れた後に更新を促す報知を行っているが、本発明はこれに限定されず、有効期限の満了前(例えば1月前)から、満了期日が近づいていることを報知することもできる。この報知に基づいて更新用の会費の精算を行うこともできる。その際、上記実施形態と同様に、商品登録が無い場合は精算手続へ進めることができないように制御してよい。
【0086】
また上記実施形態では、販売データ処理装置(販売データ処理システム)としてセルフ装置(セルフシステム)を用いたが、本発明はこれに限定されない。即ち本発明に係る販売データ処理装置(販売データ処理システム)は、店員操作による商品登録・精算が行われる端末装置、店員操作による商品登録と顧客操作による精算処理が行われるセミセルフ装置(セミセルフシステム)、顧客操作による商品登録・精算が行われるフルセルフ装置(フルセルフシステム)の何れの販売データ処理装置(販売データ処理システム)にも適用することができる。
【0087】
《実施形態の総括》
[技術分野]
本発明は、販売データ処理装置、販売データ処理システム、及びプログラムに関するものである。
[背景技術]
従来、顧客自ら操作し精算処理を行うセルフ装置などの販売データ処理装置が利用されている。一方、店舗によっては会員制度を設け、会員に対して商品価格の割引などの各種特典を付与することが行われている(例えば特許文献1参照)。
[先行技術文献]
[特許文献]
[特許文献1]特開2015-052881号公報
【0088】
[発明の概要]
[発明が解決しようとする課題]
しかし、会員になるために会費(年会費など)が必要な場合、以下のような課題があった。
(1)会費のみの精算のためにセルフ装置(販売データ処理装置)を占有すると、通常の商品精算のためにセルフ装置を使用したい顧客が待たされてしまい、効率的な店舗運営を図ることができなかった。
(2)商品の精算を含まない会費のみの精算を許可した場合、当該会費の精算を行った日が、まだ実際の会員特典を受けていないにもかかわらず、会員特典適用期間の開始日になってしまう。このため、実質的に当該会員が特典を受けられる期間が短くなってしまい、顧客に不都合になる虞があった。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、効率的な店舗運営を図ることができる販売データ処理装置、販売データ処理システム、及びプログラムを提供することにある。
[課題を解決するための手段]
本発明は、会員情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、商品登録処理を行う登録手段と、前記精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、を備え、前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理装置にある。
本発明によれば、登録画面に会員情報が表示されているか否か、即ち会員として登録操作を行おうとしているか、あるいは非会員として登録操作を行おうとしているかを、顧客が容易に確認できる。
【0089】
また本発明によれば、会員有効期限の更新を行う場合は、その会費以外に商品の登録をしないと精算ができないので、会員有効期限の更新を単独で行うことができない。このため、会員の会費のみの精算のためにセルフ装置が占有されることはなくなり、効率的な店舗運営を図ることができる。
また会員の会費の精算と同時に商品の精算を行うので、会員特典適用期間の初日に登録する商品について会員特典が得られる。このため、当該会員が特典を受けられる期間が短くなることはなく、顧客にとっても都合がよくなる。
【0090】
また本発明は、上記特徴に加え、前記表示手段は、前記受付手段により更新する旨を受け付けると、前記会員情報と会費を含んだ登録画面を表示することを特徴としている。
本発明によれば、登録画面に会員情報の他にその会費も表示されるので、この登録画面を顧客が見ることで、更新する旨が受け付けられたことと、更新する場合の費用とを容易に確認することができる。
【0091】
また本発明は、上記特徴に加え、前記会員情報に基づく特典付与を実行する特典付与手段を備え、前記受付手段が前記会員有効期限を更新する旨を受け付けると、前記特典付与手段による特典付与が実行されることを特徴としている。
本発明によれば、会員有効期限の更新を促すことができる。
【0092】
また本発明は、上記特徴に加え、他端末で登録した登録情報を入力する入力手段を備え、前記表示手段は、前記受付手段により更新の旨を受け付けると、会員情報と取引明細情報と精算開始手段とを含んだ登録画面を表示することを特徴としている。
他端末としては、例えば携帯端末(顧客所有のスマートフォンや、店頭に用意された貸出端末等)等があるが、当該セルフ装置以外の端末であれば、どのような端末であっても良い。
入力手段としては、例えば、セルフ装置が有するスキャナやバーコードリーダ等がある。
他端末を用いる場合は、セルフ装置自体によって商品登録などを行う代わりに、顧客などが所持する他端末によって商品登録などが行われるが、この場合も会員の会費の精算と同時に商品の精算を行うので、会員特典適用期間の初日に登録する商品について会員特典が得られる。このため、当該会員が特典を受けられる期間が実質的に短くなることはなく、顧客にとっても都合がよくなる。
【0093】
また本発明は、会員情報を取得する取得手段と、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段と、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段と、商品登録処理を行う登録手段と、前記精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段と、を備え、前記表示手段は、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示することを特徴とする販売データ処理システムにある。
【0094】
また本発明は、販売データ処理システムとしてのコンピュータを、会員情報を取得する取得手段、前記取得手段により取得した会員情報にかかる会員有効期限を更新する旨を受け付ける受付手段、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けた場合は会員情報を含んだ登録画面を表示し、前記受付手段により前記更新する旨を受け付けない場合は会員情報を含まない登録画面を表示する表示手段、商品登録処理を行う登録手段、前記精算処理を行う旨を受け付ける精算開始手段、として機能させ、さらに前記表示手段を、前記会員情報を含んだ登録画面において前記登録手段による商品登録が行われていることを条件に前記精算開始手段を表示するように機能させることを特徴とするプログラムにある。
【0095】
なお、上述の販売データ処理装置〔セルフ装置(登録精算装置60,100や精算装置50)〕としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムとしての上記販売データ処理装置に読み込ませ、実行することにより、上記販売データ処理装置としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるハードディスク等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムに既に記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0096】
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載がない何れの構成であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では、会員カードに印刷したコード情報(バーコード等)や、スマートフォンに表示したコード情報(2次元コード)をスキャナ部が読み取ることで会員情報を取得する例を示したが、会員カードの代わりにクレジットカード等の他の各種媒体から会員情報を取得しても良い。また、上記記載及び各図で示した実施形態は、その目的及び構成等に矛盾がない限り、互いの記載内容を組み合わせることが可能である。また、上記記載及び各図の記載内容は、その一部であっても、それぞれ独立した実施形態になり得るものであり、本発明の実施形態は上記記載及び各図を組み合わせた一つの実施形態に限定されるものではない。
【符号の説明】
【0097】
1…セルフシステム、10…本部サーバ、20…クラウドサーバ、30…ストアコントローラ、40…取引状況管理装置、50…精算装置(セルフ装置)、60…登録精算装置(セルフ装置)、65…スキャナ部(取得手段、登録手段)、G15,G19…非会員用登録画面(登録画面)、G29…更新確認画面(受付手段)、G293…はいボタン、G295…いいえボタン、G31,G35…会員用登録画面(登録画面)、G319,G359…会員情報欄(会員情報)、G361…会計ボタン(精算開始手段)、63…タッチパネル(表示手段)、100…登録精算装置、130…携帯端末(他端末)、507…スキャナ部(入力手段)、509…タッチパネル(表示手段)、G69…会員用登録画面(登録画面)、G691…登録商品表示欄(取引明細情報)、G693…価格帯別商品数表示欄(取引明細情報)、G695…合計表示欄(取引明細情報)、G697…会計ボタン(精算開始手段)、G711…会員情報欄(会員情報)