(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160672
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】布団提案システム、受注管理方法、及び布団配送支援装置
(51)【国際特許分類】
G06Q 30/06 20230101AFI20231026BHJP
【FI】
G06Q30/06
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071190
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】522165234
【氏名又は名称】宮崎 修
(74)【代理人】
【識別番号】100137394
【弁理士】
【氏名又は名称】横井 敏弘
(72)【発明者】
【氏名】宮崎 修
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB54
(57)【要約】
【課題】 個別仕様に対応した寝具の注文を受け付けることができる布団提案システムを提供する。
【解決手段】 本実施形態における布団提案システムは、布団の各区画に充填される充填物の種類又は増減量の入力を受け付ける個別情報入力部と、住環境に関する情報、又は、寝具に関する好みを示す情報の入力を受け付ける基本情報入力部と、基本情報入力部により受け付けた情報に基づいて、布団の各区画に充填される充填物の種類及び充填量の少なくとも一方を決定する布団設計部と、前記布団設計部により決定された充填物の種類又は充填量に基づいて、前記布団に関する見積金額を算出する見積額算出部と、前記見積額算出部により算出された見積金額を出力する見積出力部とを有する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
布団の各区画に充填される充填物の種類又は増減量の入力を受け付ける個別情報入力部と、
前記入力部により受け付けた充填物の種類又は増減量に基づいて、前記布団に関する見積金額を算出する見積額算出部と、
前記見積額算出部により算出された見積金額を出力する見積出力部と
を有する布団提案システム。
【請求項2】
住環境に関する情報、又は、寝具に関する好みを示す情報の入力を受け付ける基本情報入力部と、
前記基本情報入力部により受け付けた情報に基づいて、布団の各区画に充填される充填物の種類及び充填量の少なくとも一方を決定する布団設計部と、
前記布団設計部により決定された充填物の種類又は充填量に基づいて、前記布団に関する見積金額を算出する見積額算出部と
を有する布団提案システム。
【請求項3】
リフォーム対象となる布団の写真データを受信する画像取得部と、
前記画像取得部により受信した写真データに関連付けて、前記布団に対するリフォーム内容を指定する操作を受け付ける指定受付部と、
前記指定受付部に受け付けたリフォーム内容に基づいて、前記布団のリフォームに要する費用の見積金額を算出する見積額算出部と
を有する布団提案システム。
【請求項4】
コンピュータが、布団の各区画に充填される充填物の種類又は充填量を指定した布団発注情報を受信する発注情報受信ステップと、
コンピュータが、前記発注情報受信ステップにより受信された布団発注情報を、この発注を識別する発注識別情報に関連付けてデータベースに格納する発注情報格納ステップと、
コンピュータが、前記布団発注情報に基づいて、前記布団の製造指示情報を出力する製造指示情報出力ステップと、
コンピュータが、前記発注識別情報を記録媒体に出力する媒体出力ステップと、
前記媒体出力ステップにより出力された記録媒体を、前記製造指示情報に基づいて製造された布団に付す工程と
を有する受注管理方法。
【請求項5】
布団に充填される充填物の種類及び充填量に基づいて、布団の圧縮許容範囲を特定する圧縮範囲特定部と、
前記圧縮範囲特定部により特定された圧縮許容範囲と、各配送料に関連付けられた梱包サイズとに基づいて、梱包容器を選択する容器選択部と
を有する布団配送支援装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、布団提案システム、受注管理方法、及び布団配送支援装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、寝具を使用する寝具購入希望者の寝室の情報に基づき、寝室の室内推定温度を算出する手段と、算出された室内推定温度に基づき、所定の寝床内環境を維持するに適した寝具の保温性能を算出する手段と、算出された寝具の保温性能を寝具購入希望者に提示する手段を備えたことを特徴とする寝具の選定支援システムが開示されている。
また、特許文献2には、寝具レンタル店舗に備えた入力部、記憶部, 演算処理装置、表示部、出力部を含む店舗端末を用いてレンタル寝具の発注を支援するレンタル寝具発注支援システムであって、寝具の借り出しを希望する消費者の寝室の情報に基づき、寝室の室内推定温度を算出する手段と、算出された室内推定温度に基づき、所定の寝床内環境を決定し、それを維持するに適した寝具の保温性能を算出する手段と、上記の算出結果に基づき寝具診断結果情報を生成し、この情報を寝具診断書として可視化して消費者に提示する手段と、算出された保温性能を有する寝具を、保温性能とともに商品情報が蓄積された寝具データベース内の寝具データから検索して、貸し出し対象となる寝具の仕様情報を生成する手段と、上記の仕様情報に貸し出し価格情報を加えて寝具見積情報を生成し、この情報を見積書として可視化して消費者に提示する手段と、上記の仕様情報に基づき寝具製造者に対する発注情報を生成し、この情報を発注書として可視化する手段、を有することを特徴とするレンタル寝具発注支援システムが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2014-117342号公報
【特許文献2】特開2020-77277号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
本発明は、個別仕様に対応した寝具の注文を受け付けることができる布団提案システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本発明に係る布団提案システムは、布団の各区画に充填される充填物の種類又は増減量の入力を受け付ける個別情報入力部と、前記入力部により受け付けた充填物の種類又は増減量に基づいて、前記布団に関する見積金額を算出する見積額算出部と、前記見積額算出部により算出された見積金額を出力する見積出力部とを有する。
【0006】
好適には、住環境に関する情報、又は、寝具に関する好みを示す情報の入力を受け付ける基本情報入力部と、前記基本情報入力部により受け付けた情報に基づいて、布団の各区画に充填される充填物の種類及び充填量の少なくとも一方を決定する布団設計部と、前記布団設計部により決定された充填物の種類又は充填量に基づいて、前記布団に関する見積金額を算出する見積額算出部とを有する。
【0007】
好適には、リフォーム対象となる布団の写真データを受信する画像取得部と、前記画像取得部により受信した写真データに関連付けて、前記布団に対するリフォーム内容を指定する操作を受け付ける指定受付部と、前記指定受付部に受け付けたリフォーム内容に基づいて、前記布団のリフォームに要する費用の見積金額を算出する見積額算出部とを有する。
【0008】
また、本発明に係る受注管理方法は、コンピュータが、布団の各区画に充填される充填物の種類又は充填量を指定した布団発注情報を受信する発注情報受信ステップと、コンピュータが、前記発注情報受信ステップにより受信された布団発注情報を、この発注を識別する発注識別情報に関連付けてデータベースに格納する発注情報格納ステップと、コンピュータが、前記布団発注情報に基づいて、前記布団の製造指示情報を出力する製造指示情報出力ステップと、コンピュータが、前記発注識別情報を記録媒体に出力する媒体出力ステップと、前記媒体出力ステップにより出力された記録媒体を、前記製造指示情報に基づいて製造された布団に付す工程とを有する。
【0009】
また、本発明に係る布団配送支援装置は、布団に充填される充填物の種類及び充填量に基づいて、布団の圧縮許容範囲を特定する圧縮範囲特定部と、前記圧縮範囲特定部により特定された圧縮許容範囲と、各配送料に関連付けられた梱包サイズとに基づいて、梱包容器を選択する容器選択部とを有する。
【発明の効果】
【0010】
本発明によれば、個別仕様に対応した寝具の注文を受け付けることができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】布団提供サービスの概要を例示する図である。
【
図2】布団提案システム1のハードウェア構成を例示する図である。
【
図3】布団提案サーバ2のハードウェア構成を例示する図である。
【
図4】布団提案サーバ2の機能構成を例示する図である。
【
図5】受注管理部442の機能構成を例示する図である。
【
図6】管理データベース490に登録される情報を例示する図である。
【
図7】全体の流れを示す全体シーケンス(S10)を例示する図である。
【
図8】布団提案サーバ2による受注管理処理(S20)を説明するフローチャートである。
【
図9】布団提案サーバ2による製造管理処理(S30)を説明するフローチャートである。
【
図10】布団提案サーバ2による受注管理処理(S40)を説明するフローチャートである。
【
図11】布団提案サービスにおける属性受付画面を例示する図である。
【
図12】布団提案サービスにおける個別仕様の受注画面を例示する図である。
【
図13】布団提案サービスにおける充填物の充填量指定画面を例示する図である。
【
図14】実施形態の布団提案サーバ2における変形例の機能構成を例示する図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、本発明に係る実施形態を、図面を参照して説明する。
まず、布団提案サービスの概要を説明する。
図1は、布団提案サービスの概要を例示する図である。
図1(A)は、布団提案サービスの注文から作業完了までの流れを例示し、
図1(B)は、布団提案サービスにおける発注者と販売主との間のやり取りを例示する。
図1(A)及び
図1(B)に例示するように、布団提案サービスにおいて、発注者は、販売主のウェブサイトの入力画面で、個別仕様に対応した情報を入力し、布団の製造作業を依頼(注文)する。ここで、布団とは、例えば敷き布団、掛け布団、又は、座布団等である。本例の布団は、掛け布団であり、寝具の一例である。また掛け布団には、羽毛布団、羽根布団、羊毛布団、又は合繊布団があり、本例の掛け布団は、羽毛布団である。また、個別仕様に対応した情報とは、布団のサイズ、充填物の種類、充填物の増減量、及び側生地の種類等を含む個別情報と、住環境および寝具の好みを含む基本情報とを含む。販売主は、入力された個別仕様に対応した情報に基づいて、ウェブサイト上に見積金額を提示する。発注者は、提示された見積金額を確認し注文する。販売主は、この注文に応じて、掛け布団のサンプル品を発送すると共に掛け布団の製造作業に着手する。そして、販売主は、掛け布団の製造作業を行い、製造した掛け布団を圧縮し、圧縮した掛け布団を配送箱に梱包し、配送箱を発注者の宛先に発送する。発注者は、発送された掛け布団を受け取る。
このように、掛け布団を注文する段階で、実際に直接面会して、掛け布団の個別仕様に対応した情報を聞き取る作業を行うことなく、ウェブサイトを介して、注文を受け付けることができる。
【0013】
図2は、布団提案システム1のハードウェア構成を例示する図である。
図2に例示するように、布団提案システム1は、布団提案サーバ2と、作業者情報端末5とを含み、これらはローカルエリアネットワーク72(LAN72)を介して互いに接続している。また、発注者が操作する発注者情報端末8は、インターネット70を介して、布団提案サーバ2にアクセスし、布団の見積りや見積りに基づく発注を依頼を行うことができる。
布団提案サーバ2は、後述する布団提案プログラム44(
図4)が動作するコンピュータ端末であり、発注者情報端末8からの見積り依頼に基づく見積り及び発注を受け付ける受注管理処理、及び、受注した製造作業を管理する製造管理処理を行う。
作業者情報端末5は、識別情報の読み取り機能を備えたコンピュータ端末であり、無線又は有線接続により、布団提案サーバ2に通信可能に接続される。作業者情報端末5は、カメラ又は光学的に識別情報を読み込み、読み込んだ識別情報に作業完了情報を関連付けて布団提案サーバ2に送信する。また、作業者情報端末5は、作業者毎、作業グループ毎、作業工程毎に配置される。本例の作業者情報端末5は、作業工程毎に配置され、例えば、充填物となる原料(原毛)の加工工程、側生地の加工工程、充填物の充填工程、製品の品質検査工程、及び出荷準備工程の各作業工程毎に配置され、情報端末5A及び情報端末5Dを含む。説明の便宜上、本例では、羽根毛布団の製造・検査等の各工程を担当する作業者を総称して製造作業者と称呼し、製造作業者が情報端末5Aを操作する。また、梱包・発送準備等の各工程を担当する作業者を総称して出荷準備作業者と称呼し、出荷準備作業者が情報端末5Dを操作する。
【0014】
図3は、布団提案サーバ2のハードウェア構成を例示する図である。
図3に例示するように、布団提案サーバ2は、CPU200、メモリ202、HDD204、ネットワークインタフェース206(ネットワークIF206)、表示装置208、及び、入力装置210を有し、これらの構成はバス212を介して互いに接続している。
CPU200は、例えば、中央演算装置である。
メモリ202は、例えば、揮発性メモリであり、主記憶装置として機能する。
HDD204は、例えば、ハードディスクドライブ装置であり、不揮発性の記録装置としてコンピュータプログラム(例えば、
図4の布団提案プログラム44)やその他のデータファイルを格納する。
ネットワークIF206は、有線又は無線で通信するためのインタフェースである。
表示装置208は、例えば、液晶ディスプレイである。
入力装置210は、例えば、キーボード及びマウスである。
【0015】
図4は、布団提案サーバ2の機能構成を例示する図である。
図4に例示するように、布団提案サーバ2には、布団提案プログラム44がインストールされていると共に、管理データベース490(管理DB490)が構成されている。布団提案プログラム44は、例えば、CD-ROM等の記録媒体に格納されており、この記録媒体を介して、布団提案サーバ2にインストールされる。
布団提案プログラム44は、個別情報入力部400、基本情報入力部402、画像取得部404、指定受付部406、布団設計部408、警告部410、圧縮範囲特定部412、容器選択部414、見積額算出部418、見積額出力部420、受注管理部422、及び、工程管理部426を有する。
なお、布団提案プログラム44の一部又は全部は、ASICなどのハードウェアにより実現されてもよく、また、OS(Operating System)の機能を一部借用して実現されてもよい。
【0016】
布団提案プログラム44において、個別情報入力部400は、布団の各区画に充填される充填物の種類、及び、充填物の増減量の情報の入力を発注者から受け付ける。個別情報入力部400は、布団の各区画に充填される充填物の種類の入力を発注者から受け付ける。ここで、充填物とは、例えば、羽毛、羽根、羊毛、又は、化学繊維であり、本例の充填物は、水鳥の羽毛であり、具体的には、ガチョウ(マザーグース及びグース)、及び、アヒル(ダック)の羽毛である。また、充填物は、ダウンパワー[cm3/g]による体積表示、又は、嵩高[mm]による高さ表示により品質毎に分けられる。よって、本例の充填物の種類とは、羽毛の種類と羽毛の品質との組み合せである。個別情報入力部400は、1枚の布団に対して、布団の各区画と、布団の各区画に充填される充填物の種類の入力を発注者から受け付ける。例えば、個別情報入力部400は、布団のうち、布団を使用する使用者の身体(例えば、とりわけ肩、衿元、足先)に当たる区画(布団の中央領域)に高品質の羽毛を充填し、使用者の身体に当たらない区画(布団の周縁領域)に低品質の羽毛又は羽根を充填する旨を受け付けることができる。
また、個別情報入力部400は、布団の各区画に充填される充填物の増減量の入力を受け付ける。ここで、充填物の増減量とは、布団サイズ[S(シングル)サイズ、SD(セミダブル)サイズ、D(ダブル)サイズ、Q(クイーン)サイズ、K(キング)サイズ)]毎に基本的に充填される羽毛の充填量に対して、増量又は減量する羽毛の量である。個別情報入力部400は、発注者が羽毛を充填したい布団の区画と、羽毛を充填したい区画に増量又は減量する羽毛の量とを受け付ける。また、個別情報入力部400は、布団のサイズ情報の入力を発注者から受け付ける。
本例の個別情報入力部400は、布団の各区画に充填される充填物の種類、充填物の増減量、、及び、布団サイズの情報を布団発注情報210として受け付け、受け付けた布団発注情報210を布団設計部408に通知する。
【0017】
基本情報入力部402は、住環境に関する情報、及び、寝具に関する好みを示す情報の入力を発注者から受け付ける。基本情報入力部402は、住環境に関する情報の入力を受け付ける。住環境に関する情報とは、住宅構造の種類、暖房器具の使用有無、及び、寝室の広さの少なくとも1つを含む。住宅構造の種類とは、例えば、高気密高断熱住宅、ZEH(Net Zero Energy House)対応住宅、及び、木造又は鉄骨造集合住宅(マンション又はアパート)、一戸建住宅を含む。また、暖房器具の使用有無とは、寝室内において睡眠中に暖房器具を使用するか否かである。なお、本例の基本情報入力部402は、住宅構造の種類、及び暖房器具の使用有無を住環境に関する情報として入力を受け付ける。
また、基本情報入力部402は、寝具に関する好みを示す情報の入力を受け付ける。寝具に関する好みを示す情報とは、側生地の種類、布団のロングサイズ指定(10cm単位)、体感温度に関する温度感受性(暑がり体質または寒がり体質)、就寝時に着用する衣服(ナイトウエア)の生地種類(綿、麻、化学繊維、又はシルク等)、敷布団の素材(中材:合成繊維、羊毛、ウレタン、又は、綿等)、性別、身体情報(身長、体格又は体型)、及び、寝室の使用人数の少なくとも1つを含む。なお、本例の基本情報入力部402は、側生地の種類、布団のロングサイズ指定(10cm単位)、及び、体感温度に関する温度感受性(暑がり体質または寒がり体質)を寝具に関する好みとして入力を受け付ける。
このように、本例の基本情報入力部402は、住環境に関する情報、及び、寝具に関する好みを示す情報を布団発注情報210として受け付け、受け付けた布団発注情報210を布団設計部408に通知する。
【0018】
画像取得部404は、リフォーム対象となる布団の写真データを受信する。画像取得部404は、羽毛布団の外観、品質表示ラベル、厚み、及び保証書の少なくとも1つの写真データを受信する。また、画像取得部404は、リフォーム対象となる布団の補足情報を受信する。補足情報とは、例えば写真データを補足する情報、購入時の布団を補足する情報、又は、布団のリフォームの回数等を補足情報として受信する。写真データを補足する情報とは、例えば、品質表示ラベルの内容を示す文字情報である。また、購入時の布団を補足する情報とは、例えば、リフォーム対象となる布団の購入店情報、又は、購入時の価格情報である。本例の画像取得部404は、写真データを補足する情報、購入時の布団を補足する情報、又は、布団のリフォームの回数等を示す文字データを補足情報として受信する。
【0019】
指定受付部406は、画像取得部404により受信した写真データに関連付けて、羽毛布団に対するリフォーム内容を指定する操作を受け付ける。指定受付部406は、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報、及び、寝具に関する好みを示す情報をリフォーム内容として指定する操作を受け付ける。
【0020】
布団設計部408は、基本情報入力部402により受け付けた布団発注情報210、又は、指定受付部406により受け付けたリフォーム内容に基づいて、布団の各区画に充填される充填物の種類及び充填量の少なくとも一方を決定する。本例の布団設計部408は、住環境に関する情報、又は、寝具に関する好みを示す情報に基づいて、充填量の割増又は割引し充填量を決定する。
また、布団設計部408は、個別情報入力部400により受け付けた充填物の増減量の情報に基づいて、布団の区画に対する充填物の増減量が既定量の範囲内か否かを判定する。布団設計部408は、布団の区画毎に増量又は減量する羽毛の既定量が設定され、この既定量をしきい値とする。布団設計部408は、充填物の増減量が既定量の範囲内であると判定された判定結果の場合に充填量を決定し、充填物の増減量が既定量の範囲内であると判定されない判定結果の場合に、判定結果を警告部410に通知する。
【0021】
警告部410は、布団設計部408により判定された判定結果に基づいて、充填物の増減の対象となる布団の区画を警告する。警告部410は、充填量の増量又は減量が必要な布団の区画をウェブサイトの入力画面上に警告する。
また、警告部410は、布団設計部408により判定された判定結果に基づいて、充填物の増減量を警告する。警告部410は、充填量の増量又は減量が必要な布団の区画において、充填量の増量又は減量する旨をウェブサイトの入力画面上に警告する。
本例の警告部410は、布団設計部408により判定された判定結果に基づいて、充填物の増減の対象となる布団の区画と、充填物の増減量とを警告する。
【0022】
圧縮範囲特定部412は、布団に充填される充填物の種類及び充填量に基づいて、布団の圧縮許容範囲を特定する。圧縮許容範囲は、羽毛布団を圧縮しても、圧縮後の状態(例えば圧縮後の嵩高)から圧縮前の状態(例えば圧縮前の嵩高)に復元可能であり、かつ、充填された羽毛が潰れない程度に圧縮できる範囲である。本例の圧縮範囲特定部412は、羽毛布団に充填される羽毛の種類及び羽毛の充填量に基づいて、羽毛布団の圧縮許容範囲を特定する。圧縮範囲特定部412は、外形3片合計が60cm、80cm、100cm、120cm、140cm、160cm、及び170cmの各配送箱に収納可能な梱包サイズに圧縮した場合の羽毛布団の圧縮率を算出し、算出した圧縮率の中から30%以上45%以下の範囲に対応するものを圧縮許容範囲に含まれるものとして特定する。羽毛布団の圧縮率が30%より小さい場合、圧縮後の状態から圧縮前の状態に復元すると充填された羽毛は潰れずに復元できるが、嵩が大きくなる。また、羽毛布団の圧縮率が45%を超える場合、嵩が小さくなるが、圧縮後の状態から圧縮前の状態に復元すると充填された羽毛は潰れ復元できない。よって、羽毛布団の圧縮率が30%以上45%以下の範囲とすることにより、圧縮後の状態から圧縮前の状態に復元でき、かつ、嵩が小さくすることができる。
【0023】
容器選択部414は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮許容範囲と、各配送料に関連付けられた梱包サイズとに基づいて、梱包容器を選択する。本例の容器選択部414は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮率が30%以上45%以下の範囲と、圧縮率が30%以上45%以下の範囲に対応する梱包サイズとに基づいて、外形3片合計が60cm、80cm、100cm、120cm、140cm、160cm、及び170cmの各配送箱の中から配送箱を選択する。
【0024】
見積額算出部418は、個別情報入力部400により受け付けた充填物の種類又は増減量と、布団設計部408により決定された充填物の種類又は充填量とに基づいて、布団に関する見積金額を算出する。本例の見積額算出部418は、個別情報入力部400により受け付けた羽毛の種類及び増減量と、布団設計部408により決定された羽毛布団の充填量とに基づいて、羽毛布団の見積金額を算出する。
また、見積額算出部418は、指定受付部406により受け付けたリフォーム内容に基づいて、羽毛布団のリフォームに要する費用の見積金額を算出する。見積額算出部418は、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報(住宅構造の種類、及び、暖房器具の使用有無)、及び、寝具に関する好みを示す情報(側生地の種類、及び、体感温度に関する温度感受性)を指定したリフォーム内容に基づいて、羽毛布団のリフォームに要する費用の見積金額を算出する。
また、見積額算出部418は、羽毛布団の見積金額に、容器選択部414により選択された配送箱に関連する配送料を加えて見積金額として算出してもよい。また、見積額算出部418は、羽毛布団のみの見積金額と、配送料のみの見積金額とをそれぞれ見積金額として算出してもよい。また、見積額算出部418は、発注者が購入した羽毛布団について、販売主が保証する期間の見積金額を算出する。
【0025】
見積額出力部420は、見積額算出部418により算出された見積金額を出力する。本例の見積額出力部420は、羽毛布団の布団発注情報210と共に、見積額算出部418により算出された見積金額を出力する。見積額出力部420は、発注者に見積金額を出力する場合、販売主のウェブサイトの入力画面に出力してもよいし、見積金額を記載した見積書を記録媒体(紙媒体又は電子媒体)で出力してもよい。本例の見積額出力部420は、販売主のウェブサイトの入力画面に見積金額を出力する(
図12)。
【0026】
図5は、受注管理部442の機能構成を例示する図である。
受注管理部422は、個別情報入力部400により受け付けた充填物の種類又は増減量と、布団設計部408により決定された充填物の種類又は充填量とに基づいて、発注者からの羽毛布団の注文を受け付ける。また、受注管理部422は、発注者からの羽毛布団の発注依頼の属性を受け付ける。受注管理部422は、布団のオーダーメイド(新規購入・買い替え)、又は、布団のリフォーム(打ち直し・仕立て直し)の属性を受け付ける。また
図5に例示するように、受注管理部422は、受付部4220、格納部4222、通知部4224、情報出力部4228、及び、媒体出力部4230を含む。
【0027】
受付部4220は、発注者からの羽毛布団の注文を受け付ける。受付部4220は、
個別情報入力部400により受け付けた充填物の種類又は増減量と、布団設計部408により決定された充填物の種類又は充填量とを布団発注情報210として受け付ける。また、受付部4220は、発注者に関する個人情報を受け付ける。受付部4220は、発注者の氏名、宛先、連絡先(電話番号、メールアドレス)等を含む発注者情報を受け付ける。
【0028】
格納部4222は、受付部4220により受け付けた布団発注情報210を、この発注を識別する布団発注識別情報(布団ID)に関連付けて管理データベース490(管理DB490)に格納する。また、格納部4222は、受付部4220により受け付けた発注者情報を、この発注者情報を識別する発注者識別情報(発注者ID)に関連付けて管理DB490に格納する。また、格納部4222は、布団IDと発注者IDとを互いに関連付けて管理DB490に格納する。
また、格納部4222は、指定受付部406により受け付けたリフォーム内容を、このリフォーム内容を識別する布団発注識別情報(布団ID)に関連付けて管理DB490に格納する。
【0029】
通知部4224は、格納部4222により格納された布団IDと、布団IDに関連する布団発注情報210と、布団IDに関連する発注者情報とを発注者に通知する。また、通知部4224は、布団発注情報210と発注者情報とに加えて、見積額算出部418により算出された布団に関する見積金額を通知する。
また、通知部4224は、布団IDに関連付けて、作業の進捗を発注者に通知してもよい。本例の通知部4224は、布団IDに関連付けて、発注者に対して作業を完了した旨を通知する。
【0030】
情報出力部4228は、受付部4220により受け付けた布団発注情報210に基づいて、羽毛布団の製造指示情報を出力する。情報出力部4228は、羽毛布団の大きさ、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報(住宅構造の種類、及び、暖房器具の使用有無)、及び、寝具に関する好みを示す情報(側生地の種類、布団のロングサイズ指定、及び、体感温度に関する温度感受性)を含む布団発注情報210を製造指示情報として出力する。また、情報出力部4228は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮許容範囲と、容器選択部414により選択された配送箱とを製造指示情報として出力する。情報出力部4228は、製造指示情報を媒体出力部4230に出力する。
【0031】
媒体出力部4230は、布団発注識別情報(布団ID)を記録媒体に出力する。媒体出力部4230は、布団IDを示す一次元コード又は二次元コードを識別表示用タグ(布団IDタグ)として出力する。布団IDタグは、これから製造対象となる羽毛布団に付するタグである。また、媒体出力部4230は、情報出力部4228により出力され、布団IDを示す一次元コード又は二次元コードと、製造指示情報とを含む製造指示書を記録媒体に出力する。本例の媒体出力部4230は、布団IDを示す二次元コードを含む布団IDタグを出力し、布団IDを示す二次元コードと、製造指示情報とを含む製造指示書を記録媒体(紙媒体又は電子媒体)で出力する。媒体出力部4230は、例えばLAN72内に接続された印刷機(例えば社内)に出力させてもよいし、ネットワーク70を介してLAN72外にある印刷機(例えば外注先)に出力させてもよい。
【0032】
工程管理部426は、作業工程を識別する作業識別情報(作業ID)と、布団発注識別情報(布団ID)とを関連付けて、作業工程の進捗状況を管理する。工程管理部426は、羽毛布団を製造する製造工程、製造した羽毛布団の品質を検査する品質検査工程、及び、羽毛布団の出荷の準備を行う出荷準備工程を含む複数の作業工程の進捗状況を管理する。製造工程には、例えば、側生地製造工程、羽毛原料加工工程、及び、羽毛充填工程が含まれる。出荷準備工程には、羽毛布団を布団収納袋に詰める箱詰工程と、布団収納袋に詰めた羽毛布団を圧縮する圧縮工程と、圧縮した羽毛布団を配送箱に梱包する梱包工程と、配送箱に配送伝票を貼付する配送準備工程とを含む。工程管理部426は、作業IDに関連する作業工程において、製造指示書の布団IDと、布団IDタグの布団IDとを読み取ることで作業工程の進捗状況を管理する。本例の工程管理部426は、作業工程の作業場にある作業者情報端末5、又は、作業工程を担当する作業者が携帯する作業者情報端末5により読み取られた作業IDに関連する作業工程において、製造指示書の布団IDと、布団IDタグの布団IDとを読み取ることで照合し、先の照合を作業開始とし、後の照合を作業終了として受け付けて作業工程の進捗状態を更新する。
【0033】
図6は、管理データベース490に登録される情報を例示する図である。
図6(A)に例示するように、管理データベース490には、発注者に関する情報が登録される。発注者に関する情報は、布団を発注した発注者の氏名を示す「氏名」と、発注者の宛先情報である「宛先」と、発注者の連絡先情報を示す「連絡先」とを、発注者IDに関連付けて登録される。
また、
図6(B)に例示するように、管理データベース490には、受注した羽毛布団に関する情報が登録される。受注した羽毛布団に関する情報は、羽毛布団の大きさを示す「サイズ」と、羽毛布団に充填する充填物の種類を示す「原毛種類」と、羽毛布団に充填する合計の充填量を示す「総充填量」と、羽毛を充填したい羽毛布団の区画と、羽毛を充填したい区画に対する増減量を示す「増減量」と、住宅構造の種類を示す「住宅構造」と、寝室内において睡眠中に暖房器具を使用するか否かを示す「暖房器具」と、側生地の生地の種類を示す「側生地」と、体感温度に対する感受性を示す「温度感受性」と、羽毛布団の標準サイズの丈より長い仕様にすることを示す「ロング指定」、販売主が保証する期間を示す「保証期間」と、羽毛布団を配送する配送箱のサイズを示す「配送箱」と、受注した金額を示す「金額」と、羽毛布団の製造を受注した日を示す「受注日」と、作業完了日及び完了した作業内容を示す「工程」とを、発注者ID及び布団IDに関連付けて登録する。
【0034】
図7は、全体の流れを示す全体シーケンス(S10)を例示する図である。
図7に例示するように、ステップ100(S100)において、発注者は、発注者情報端末8を操作して、布団提案サーバ2にアクセスし、発注者情報、及び、羽毛布団の布団発注情報210を入力する。発注者は、入力した発注者情報、及び、布団発注情報210を、羽毛布団の製造を依頼した場合の見積依頼データとして送信する。
ステップ102(S102)において、布団提案サーバ2は、発注者情報端末8から見積依頼データを受信すると、受信された見積依頼データのうち、発注者情報を識別する発注者識別情報(発注者ID)を生成する。布団提案サーバ2は、受信された発注者情報に、生成した発注者IDを関連付けて管理データベース490に登録する。
【0035】
ステップ105(S105)において、布団提案サーバ2は、受信した見積依頼データのうち、布団発注情報210に基づいて見積金額を算出する。
ステップ110(S110)において、発注者は、発注者情報端末8を操作して、布団提案サーバ2にアクセスし、布団発注情報210と、この布団発注情報210に基づいて算出された見積金額とを、羽毛布団の製造作業を依頼する発注データとして送信する。
【0036】
ステップ115(S115)において、布団提案サーバ2は、発注者情報端末8から発注データを受信すると、受信された発注データの識別情報である布団IDを生成する。布団提案サーバ2は、生成された布団IDと、発注者IDと、発注データとを互いに関連付けて管理データベース490に登録する。
ステップ120(S120)において、布団提案サーバ2は、布団IDに関連する発注者情報と、発注データ(布団発注情報210及び見積金額)を注文内容の詳細として通知する。
【0037】
ステップ125(S125)において、布団提案サーバ2は、布団IDを示す二次元コードを含む製造指示書及び識別表示用タグを媒体出力部4230に印刷させる。
ステップ130(S130)において、作業者は、製造作業工程、及び品質検査作業工程の各工程毎に少なくとも作業を終えた後に、作業者情報端末5を操作して、製造指示書及び羽毛布団に付されたの布団IDの二次元コードを読み取り、担当する作業が完了した場合に作業完了処理を行う。受注管理サーバ2は、作業者情報端末5により読み取られた布団IDに基づいて、この布団IDに対応する作業工程の進捗状況を作業完了として更新する。
【0038】
ステップ135(S135)において、布団提案サーバ2は、発注者の宛名情報を媒体出力部4230に印刷させる。これにより、発注者への宛名を含む配送伝票のラベルが生成される。
ステップ140(S140)において、作業者は、出荷準備作業工程において、製造された羽毛布団を圧縮して配送箱に収納し、収納した配送箱に配送伝票のラベルを貼付する。そして、配送伝票のラベルを貼付した配送箱を発送する。作業者は、出荷準備作業を終えた後おいて、作業者情報端末5を操作して、製造指示書及び羽毛布団に付されたの布団IDの二次元コードを読み取り、出荷準備作業が完了した場合に作業完了処理を行う。受注管理サーバ2は、作業者情報端末5により読み取られた布団IDに基づいて、この布団IDに対応する作業工程の進捗状況を作業完了として更新する。
【0039】
ステップ145(S145)において、布団提案サーバ2は、製造された羽毛布団を出荷完了した旨を発注者情報端末8に送信する。出荷完了した羽毛布団は、発注者に配達される。
【0040】
図8は、布団提案サーバ2による受注管理処理(S20)を説明するフローチャートである。
以下、一例として、
図11~
図13を参照し、受注管理処理(S20)を説明する。
まず、発注者は、
図11に例示する販売主のウェブサイトの依頼内容選択画面から発注する内容を選択する。本例の依頼内容選択画面には、布団のオーダーメイドを依頼するボタンである「オーダーメイド」、又は、布団のリフォームを依頼するボタンである「リフォーム」がある。受注管理処理(S20)は、発注者が「オーダーメイド」又は「リフォーム」のボタンを選択することで処理を開始する。
図8に例示するように、ステップ200(S200)において、受注管理部422は、発注者からの発注依頼の属性を受け付ける。
【0041】
ステップ201(S201)において、受注管理部422は、受け付けた発注依頼の属性がオーダーメイドか否か判定する。受注管理部422は、発注依頼がオーダーメイドである場合、発注者情報を受け付ける入力フォームを提示し、S203の処理に移行する。また、受注管理部422は、発注依頼がオーダーメイドでない場合、S200の処理に移行する。
【0042】
ステップ202(S202)において、発注者は、提示された入力フォームに、氏名、宛先、連絡先(電話番号、メールアドレス)等の個人情報を入力して送信する。受付部4220は、発注者の氏名、発注者の宛先、発注者の連絡先(電話番号、メールアドレス)等を含む個人情報を発注者情報として受け付ける。
【0043】
ステップ203(S203)において、受注管理部422は、受付部4220により受け付けた発注者情報を識別する発注者識別情報(発注者ID)を生成する。格納部4222は、
図6(A)に例示したように、生成した発注者IDに関連付けた発注者情報を管理DB490に格納する。
【0044】
ステップ204(S204)において、個別情報入力部400及び基本情報入力部402は、布団発注情報210を受け付ける入力フォームを提示し、発注者により提示された入力フォームに入力された布団発注情報210を受け付ける(
図12及び
図13)。個別情報入力部400は、布団のサイズ(Sサイズ)、布団の各区画に充填される充填物の種類(カナディアンホワイトグース)、及び、充填物の増減量(50g)の情報の入力を受け付ける。また、基本情報入力部402は、住環境に関する情報として、住宅環境(住宅構造)の種類(マンション)、暖房器具の使用有無(暖房不使用)、及び、寝具に関する好みを示す情報として、側生地の種類(アイボリー)、ロングサイズ指定(ロング対応なし)、温度感受性(寒がり)の情報の入力を受け付ける。個別情報入力部400及び基本情報入力部402は、受け付けた布団発注情報210を布団設計部408に通知する。
【0045】
ステップ206(S206)において、布団設計部408は、例えば、布団の区画に対する羽毛の増量が既定量の範囲内か否かを判定する。布団設計部408は、布団の区画に対する羽毛の増量が既定量の範囲内であると判断された場合、充填量を決定し、S210の処理に移行する。布団設計部408は、布団の区画に対する羽毛の増量が既定量の範囲内であると判断されない場合、判定結果を警告部208に通知し、S208の処理に移行する。
【0046】
ステップ208(S208)において、警告部208は、布団設計部408により判定された判定結果に基づいて、充填物の増減の対象となる布団の区画と、充填物の増減量が既定量の範囲内でない旨を警告する。警告部208は、色表示、文字表示、や図形(イラスト)表示による警告を行う。
【0047】
ステップ209(S209)において、布団設計部408は、個別情報入力部400、及び、基本情報入力部402により受け付けた布団発注情報210に基づいて、布団の各区画に充填される羽毛の種類及び充填量を決定する。
【0048】
ステップ210(S210)において、圧縮範囲特定部412は、布団収納袋に収納したSサイズの布団の外形3片合計が60cm、80cm、100cm、120cm、140cm、160cm、及び170cmの各配送箱に収納可能な梱包サイズに圧縮した場合の羽毛布団の圧縮率を算出し、算出した圧縮率の中から30%以上45%以下の範囲に対応する配送箱を特定する。
【0049】
ステップ212(S212)において、容器選択部414は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮率が30%以上45%以下の圧縮範囲と、圧縮率が30%以上45%以下の範囲に対応する梱包サイズとに基づいて、布団収納袋に収納したSサイズの布団に最適な配送箱160cmを選択する。また、容器選択部414は、選択した配送箱に関連する配送料も併せて選択する。
【0050】
ステップ214(S214)において、見積額算出部418は、個別情報入力部400及び基本情報入力部402により受け付けた布団発注情報210に基づいて、羽毛布団の見積金額を算出する。見積額算出部418は、布団設計部408により決定された羽毛布団の総充填量に基づいて、羽毛布団の見積金額を算出する。また、見積額出力部420は、見積額算出部418により算出された見積金額を販売主のウェブサイトの入力画面に出力する。
【0051】
ステップ216(S216)において、受注管理部422は、発注者からの羽毛布団の注文を受け付ける。具体的には、受付部4220は、布団設計部408により決定された充填物の種類又は充填量とに基づいた羽毛布団の注文を布団発注情報210として受け付ける。格納部4222は、受付部4220により受け付けた布団発注情報210を、この発注を識別する布団発注識別情報(布団ID)に関連付けて管理DB490に格納する。また、格納部4222は、布団IDと発注者IDとを互いに関連付けて管理DB490に格納する。
【0052】
ステップ218(S218)において、通知部4224は、格納部4222により格納された布団IDと、布団IDに関連する布団発注情報210と、布団IDに関連する発注者情報とを注文内容の詳細として、発注者に通知する。また、通知部4224は、布団発注情報210と発注者情報とに加えて、見積額算出部418により算出された羽毛布団の見積金額を通知する。
【0053】
図9は、布団提案サーバ2による製造管理処理(S30)を説明するフローチャートである
受注管理処理(S30)は、見積処理(S20)、又は、見積処理(S40)を行った後に実行される。
図9に例示するように、ステップ300(S300)において、情報出力部4228は、受付部4220により受け付けた布団発注情報210に基づいて、羽毛布団の大きさ、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報(住宅構造の種類、及び、暖房器具の使用有無)、及び、寝具に関する好みを示す情報(側生地の種類、布団のロングサイズ指定、及び、体感温度に関する温度感受性)を含む布団発注情報210を製造指示情報として出力する。また、情報出力部4228は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮許容範囲と、容器選択部414により選択された配送箱とを製造指示情報として出力する。情報出力部4228は、製造指示情報を媒体出力部4230に出力する。
媒体出力部4230は、情報出力部4228に出力された製造指示情報と、作業IDを示す二次元コードと、布団IDを示す二次元コードとを含む製造指示書を紙媒体として印刷機に印刷させる。また、媒体出力部4230は、布団IDを示す二次元コードを羽毛布団に付する布団IDタグとしてを印刷機に印刷させる。作業者は、製造指示書と布団IDタグとに含まれる各布団IDが一致していることを確認し、製造指示書に指示される布団の側生地となる生地に布団IDタグを付する。
【0054】
以下、S302~S306において、作業者は、担当する作業工程を開始するタイミングで、作業者情報端末5により担当する作業工程に関連する作業IDを示す二次元コードを製造指示書から読み取り、さらに、製造指示書及び布団IDタグにある布団IDを示す二次元コードを読み取る(作業開始)。そして、作業者は、担当する作業工程を終了したタイミングで、作業工程に関連する作業IDを示す二次元コードを製造指示書から読み取り、さらに、製造指示書及び布団IDタグにある布団IDを示す二次元コードを読み取る(作業終了)。これにより、作業者は、作業工程の進捗状態を報告する。製造工程では、側生地製造工程、羽毛原料加工工程、及び、羽毛充填工程の各工程毎に上記作業を行い、出荷準備工程では、梱包工程と、配送準備工程との各工程毎に行う。
【0055】
ステップ302(S302)において、工程管理部426は、作業者情報端末5により読み取られた作業IDに関連する製造工程において、製造指示書の布団IDを示す二次元コードと、布団IDタグの布団IDを示す二次元コードとを読み取ることで作業工程の進捗状態を更新する。工程管理部426は、側生地製造工程、羽毛原料加工工程、及び、羽毛充填工程の各工程毎に作業工程の進捗状態を更新する。
【0056】
ステップ304(S304)において、工程管理部426は、作業者情報端末5により読み取られた作業IDに関連する品質検査工程において、製造指示書の布団IDを示す二次元コードと、布団IDタグの布団IDを示す二次元コードとを読み取ることで作業工程の進捗状態を更新する。
【0057】
ステップ306(S306)において、工程管理部426は、作業者情報端末5により読み取られた作業IDに関連する出荷準備工程において、製造指示書の布団IDを示す二次元コードと、布団IDタグの布団IDを示す二次元コードとを読み取ることで作業工程の進捗状態を更新する。工程管理部426は、梱包工程と、配送準備工程との各工程毎に作業工程の進捗状態を更新する。
【0058】
ステップ308(S308)において、工程管理部426は、布団IDに関連する作業工程が全て完了した旨を通知部4224に通知する。通知部4224は、布団IDに関連する発注者情報の発注者に対して、作業工程が全て完了し羽毛布団を出荷完了した旨を通知する。
【0059】
図10は、布団提案サーバ2による受注管理処理(S40)を説明するフローチャートである。
まず、発注者は、
図11に例示する販売主のウェブサイトの依頼内容選択画面から発注する内容を選択する。本例の依頼内容選択画面には、布団のオーダーメイドを依頼するボタンである「オーダーメイド」、又は、布団のリフォームを依頼するボタンである「リフォーム」がある。受注管理処理(S40)は、発注者が「オーダーメイド」又は「リフォーム」のボタンを選択することで処理を開始する。
図10に例示するように、ステップ400(S400)において、受注管理部422は、発注者からの発注依頼の属性を受け付ける。
【0060】
ステップ401(S401)において、受注管理部422は、受け付けた発注依頼の属性がリフォームか否か判定する。受注管理部422は、発注依頼がリフォームである場合、発注者情報を受け付ける入力フォームを提示し、S402の処理に移行する。また、受注管理部422は、発注依頼がリフォームでない場合、S400の処理に移行する。
【0061】
ステップ402(S402)において、発注者は、提示された入力フォームに、氏名、宛先、連絡先(電話番号、メールアドレス)等の個人情報を入力して送信する。受付部4220は、発注者の氏名、発注者の宛先、発注者の連絡先(電話番号、メールアドレス)等を含む個人情報を発注者情報として受け付ける。
【0062】
ステップ403(S403)において、受注管理部422は、受付部4220により受け付けた発注者情報を識別する発注者識別情報(発注者ID)を生成する。格納部4222は、
図6(A)に例示したように、生成した発注者IDに関連付けた発注者情報を管理DB490に格納する。
【0063】
ステップ404(S404)において、画像取得部404は、リフォーム対象となる布団における、羽毛布団の外観、品質表示ラベル、厚み、及び保証書の少なくとも1つの写真データを受信する。
【0064】
ステップ406(S406)において、指定受付部406は、画像取得部404により受信した写真データに関連付けて、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報(住宅構造の種類、及び、暖房器具の使用有無)、及び、寝具に関する好みを示す情報(側生地の種類、及び、体感温度に関する温度感受性)をリフォーム内容として指定する操作を受け付ける。指定受付部406は、受け付けたリフォーム内容を布団発注情報210として受け付ける。
【0065】
ステップ410(S410)において、圧縮範囲特定部412は、外形3片合計が60cm、80cm、100cm、120cm、140cm、160cm、及び170cmの各配送箱に収納可能な梱包サイズに圧縮した場合の羽毛布団の圧縮率を算出し、算出した圧縮率の中から30%以上45%以下の範囲に対応するものを圧縮許容範囲に含まれるものとして特定する。
【0066】
ステップ412(S412)において、容器選択部414は、圧縮範囲特定部412により特定された圧縮率が30%以上45%以下の圧縮範囲と、圧縮率が30%以上45%以下の範囲に対応する梱包サイズとに基づいて、外形3片合計が60cm、80cm、100cm、120cm、140cm、160cm、及び170cmの各配送箱の中から最適な配送箱を選択する。また、容器選択部414は、選択した配送箱に関連する配送料も併せて選択する。
【0067】
ステップ414(S414)において、見積額算出部418は、充填物の種類、充填物の増減量、住環境に関する情報(住宅構造の種類、及び、暖房器具の使用有無)、及び、寝具に関する好みを示す情報(側生地の種類、及び、体感温度に関する温度感受性)を指定したリフォーム内容に基づいて、羽毛布団のリフォームに要する費用の見積金額を算出する。また、見積額出力部420は、見積額算出部418により算出された見積金額を販売主のウェブサイトの入力画面に出力する。
【0068】
ステップ416(S416)において、受注管理部422は、発注者からの羽毛布団の注文を受け付ける。具体的には、受付部4220は、指定受付部406により受け付けた羽毛布団のリフォーム内容を布団発注情報210として受け付ける。格納部4222は、受付部4220により受け付けた布団発注情報210を、この発注を識別する布団発注識別情報(布団ID)に関連付けて管理DB490に格納する。また、格納部4222は、布団IDと発注者IDとを互いに関連付けて管理DB490に格納する。
【0069】
ステップ418(S418)において、通知部4224は、格納部4222により格納された布団IDと、布団IDに関連する布団発注情報210と、布団IDに関連する発注者情報とを注文内容の詳細として、発注者に通知する。また、通知部4224は、布団発注情報210と発注者情報とに加えて、見積額算出部418により算出された羽毛布団の見積金額を通知する。
【0070】
図11は、布団提案サービスにおける属性受付画面を例示する図である。
図11に例示するように、販売主のウェブサイトの依頼内容選択画面には、布団のオーダーメイドを依頼する「オーダーメイドボタン」と、布団のリフォームを依頼する「リフォームボタン」とがある。
【0071】
図12は、布団提案サービスにおける個別仕様の受注画面を例示する図である。
図12に例示するように、オーダーメイドの受注画面には、個別仕様を受け付ける個別仕様受付領域と、羽毛の充填量を提示する充填量提示領域と、羽毛布団の見積金額を提示する見積金額提示領域とがある。
個別仕様受付領域には、羽毛布団の大きさである、S(シングル)サイズ、SD(セミダブル)サイズ、D(ダブル)サイズ、Q(クイーン)サイズ、K(キング)サイズ、及び、特注サイズの中から1つのサイズを選択する「サイズ選択項目」と、住環境である、高気密高断熱住宅、ZEH(Net Zero Energy House)対応住宅、及び、木造又は鉄骨造集合住宅(マンション又はアパート)、一戸建住宅の中から1つの住環境(住宅構造)を選択する「住環境選択項目」と、側生地である、例えばナイルサテン生地、スーピマ生地、アイボリー生地の中から1つの側生地を選択する「側生地選択項目」と、羽毛布団の丈を通常より長く指定する「ロングサイズ指定項目」と、充填する羽毛の増減量を指定する「増減量指定項目」と、販売主が保証する期間を選択する「保証期間選択項目」と、体感温度に関する温度の感受性を選択する「温度感受性選択項目」と、寝室内において睡眠中に暖房器具を使用するか否か選択する「暖房器具暖房選択項目」とがある。
【0072】
図13は、布団提案サービスにおける充填物の増減量指定画面を例示する図である。
図13(A)は、充填物の増減量の入力操作画面を例示する図であり、
図13(B)は、充填物の増量の入力例を例示する図である。
図13(A)に例示するように、増減量指定画面には、布団の区画を示す充填領域指定図と、各区画に充填する羽毛の増減量を入力する充填量入力領域と、充填量入力領域に入力した羽毛の増減量の合計を表示する充填量合計表示領域とが含まれる。
また、
図13(B)に例示するように、充填量入力領域において、布団の区画1、区画3、及び区画5には10gを増量し、区画2には20gを増量するよう入力すしている。また充填量合計表示領域において、充填量入力領域において入力した合計50gが表示される。充填量合計表示領域に表示される数値は、
図12に例示した個別仕様受付領域における増減量指定項目に表示される。
【0073】
以上説明したように、本実施形態における布団提案システム1によれば、ウェブサイトを介して、布団の個別仕様に対応した情報を入力して貰うことにより、実際に直接面会することなく、注文を受け付けることができる。
また、布団提案システム1によれば、布団の区画毎に羽毛を充填する量を増減又は減量するよう指定することができるため、個別仕様に対応した羽毛布団を製造することができる。
また、布団提案システム1によれば、製造工程から出荷準備工程までの各作業工程が製造指示書に基づいて作業を行うため、羽毛布団の品質を安定させることができる。また、羽毛布団を配送する配送箱の大きさを好適な大きさを選択することができる。
また、布団提案システム1によれば、製造指示書及びタグにより、受注してから発送する間において、布団の取り違えを防止することができる。
また、本実施形態における布団提案プログラム44において、圧縮範囲特定部412及び容器選択部414とを含むため、布団提案システム1は布団配送支援装置として機能する。
【0074】
次に、上記実施例における変形例を説明する。
なお、変形例では、上記実施例と実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
[変形例1]
図14は、実施形態の布団提案サーバ2における変形例の機能構成を例示する図である。
上記実施形態における布団提案システム1の布団提案サーバ2の布団提案プログラム44において、個別情報入力部400により、発注者により入力された布団の区画毎に羽毛を充填する増減量を受け付ける場合を説明したが、これに限定するものではなく、
図14に例示するように、本例の布団提案プログラム44は、個別情報入力部400、基本情報入力部402、画像取得部404、指定受付部406、布団設計部408、警告部410、圧縮範囲特定部412、容器選択部414、見積額算出部418、見積額出力部420、受注管理部422、及び、工程管理部426に加えて、提案部428をさらに有する。
提案部428は、布団を利用する利用者の身体情報(体格又は体型)に基づいて、羽毛を充填する区画又は増減量を提案する。提案部428は、羽毛を充填する区画又は増減量を提案する提案情報を個別情報入力部400に通知する。個別情報入力部400は、提案部428により提案された提案情報に基づいて、充填物を増減させる布団の区画又は増減量に対する入力を受け付ける。
また、提案部428は、画像取得部404により受信したリフォーム対象となる布団の写真データ、又は、補足情報(リフォームの回数)に基づいて、買い替え時を提案する。また、提案部428は、見積金額算出部418により算出されたリフォームの見積金額と、オーダーメイドの見積金額とを並べて表示する。
【符号の説明】
【0075】
1 布団提案システム
2 布団提案サーバ
5 作業者情報端末
8 発注者情報端末
44 布団提案プログラム
400 個別情報入力部
402 基本情報入力部
404 画像取得部
406 指定受付部
408 布団設計部
410 警告部
412 圧縮範囲特定部
414 容器選択部
418 見積額算出部
420 見積額出力部
422 受注管理部
4220 受付部
4222 格納部
4224 通知部
4226 情報出力部
4228 媒体出力部
426 工程管理部
428 提案部