(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160680
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】処理装置、処理プログラム及び処理方法
(51)【国際特許分類】
G06Q 10/10 20230101AFI20231026BHJP
【FI】
G06Q10/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071200
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】519055788
【氏名又は名称】株式会社ビットキー
(74)【代理人】
【識別番号】100151448
【弁理士】
【氏名又は名称】青木 孝博
(74)【代理人】
【識別番号】230121016
【弁護士】
【氏名又は名称】小笠原 匡隆
(72)【発明者】
【氏名】大杉 拓也
(72)【発明者】
【氏名】▲高▼橋 朋樹
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049AA11
(57)【要約】 (修正有)
【課題】一又は複数の議事に対する回答をより効率的に集計する処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供する。
【解決手段】処理システムにおいて、サーバ装置は、第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議に関して、第1のユーザ及び第2のユーザに、一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力し、回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、第1のユーザに対応付けて第1の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計し、回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザから第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、第1のユーザに対応付けて第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する。
【選択図】
図6C
【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、
前記少なくとも一つのプロセッサは、
第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力し、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計し、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する、
ための処理を実行するように構成された処理装置。
【請求項2】
前記第1のユーザは、前記会議の運営者によってあらかじめ指定されたユーザである、請求項1に記載の処理装置。
【請求項3】
前記少なくとも一つのプロセッサは、
前記第1のユーザによって所持される第1の端末装置と前記第2のユーザによって所持される第2の端末装置に対して、通信インターフェイスを介して前記回答要求を送信することにより出力し、
前記第1の回答情報及び前記第2の回答情報の少なくともいずれかを、前記通信インターフェイスを介して受信することにより取得する、
ための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項4】
前記少なくとも一つのプロセッサは、前記第1のユーザによって所持される第1の端末装置と前記第2のユーザによって所持される第2の端末装置に対して、通信インターフェイスを介して、前記回答要求が出力された議事に関連する会議文書を送信するための処理を実行するように構成された、請求項1に記載の処理装置。
【請求項5】
前記集計は、前記回答要求が出力されてから所定の期間が経過したのちに実行される、請求項1に記載の処理装置。
【請求項6】
前記第1の回答情報又は依頼情報は、前記第1のユーザがユーザ情報の登録を行った場合に取得される、請求項1に記載の処理装置。
【請求項7】
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記依頼情報を取得したのちに、前記第1のユーザから前記第1の回答情報を取得した場合には、前記第1の回答情報が前記第1のユーザに対応付けて回答情報として集計される、請求項1に記載の処理装置。
【請求項8】
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第1の回答情報を取得したのちに、前記第1のユーザから新たに前記第1の回答情報とは異なる回答情報を取得した場合には、前記第1の回答情報とは異なる回答情報が前記第1のユーザに対応づけて回答情報として集計される、請求項1に記載の処理装置。
【請求項9】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、
第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力し、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計し、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する、
ように機能させる処理プログラム。
【請求項10】
少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、
第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力する段階と、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する段階と、
前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する段階と、
を含む処理方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、会議において一又は複数の議事に対する回答の集計に利用可能な処理装置、処理プログラム及び処理方法に関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、様々な会議においてその参加者からなされた回答の集計結果を支援するための処理システムが知られていた。例えば、特許文献1には、マンションの総会を運営する総会運営者用の総会運営者端末と、マンションの区分所有者用の構成員端末と、総会支援サーバとから構成されるマンションの総会支援処理システムであって、出欠フォームに基づいて区分所有者から送られた議案毎の回答情報を区分所有者ごとの回答として記録し、当該回答情報が区分所有者の委任者を含む情報である場合は当該委任者の議決権数に当該区分所有者の議決数を加算して議決数をカウントし、総会データベースに格納されている総会情報の議案成否を判断する、マンションの総会支援処理システムが記載されている。
【0003】
しかし、特許文献1に記載のマンションの総会支援処理システムにおいては、議案に対して区分所有者が委任者に回答を委任する場合は、その委任者の議決権数に当該区分所有者の議決権数を加算する処理を行う。そのため、委任があるたびに委任者の議決権数に対して委任元である区分所有者の議決権数を加算する処理をする必要があり、煩雑な処理を伴うこととなる。特に、例えば委任元である区分所有者が委任者に回答を委任したもののやはり自身で回答したい場合(つまり、委任関係を解消したい場合)や、自身で回答を実際に行った場合には、委任者に加算された議決権数から、区分所有者の議決権数を再度減算する処理が必要となり、さらに煩雑な処理を伴うこととなる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本開示は、上述した背景からなされたものであり、一又は複数の議事に対する回答をより効率的に集計することが可能な処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備する処理装置であって、前記少なくとも一つのプロセッサは、第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力し、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計し、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する、ための処理を実行するように構成された処理装置」が提供される。
【0007】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサを、第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力し、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計し、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計するように機能させる処理プログラム」が提供される。
【0008】
本開示の一態様によれば、「少なくとも一つのプロセッサを具備するコンピュータにおいて前記少なくとも一つのプロセッサにより実行される処理方法であって、第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、前記第1のユーザ及び前記第2のユーザに、前記一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を出力する段階と、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第1の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する段階と、前記回答要求が出力された議事に対して、前記第1のユーザから前記第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を取得した場合には、前記第1のユーザに対応付けて前記第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を前記回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する段階と、を含む処理方法」が提供される。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、一又は複数の議事に対する回答をより効率的に集計することが可能な処理装置、処理プログラム及び処理方法を提供することができる。
【0010】
なお、上記効果は説明の便宜のための例示的なものであるにすぎず、限定的なものではない。上記効果に加えて、又は上記効果に代えて、本開示中に記載されたいかなる効果や当業者であれば明らかな効果を奏することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【
図1】
図1は、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。
【
図2】
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。
【
図3】
図3は、本開示の実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。
【
図4】
図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。
【
図5A】
図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される会議管理テーブルを概念的に示す図である。
【
図5B】
図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される回答管理テーブルを概念的に示す図である。
【
図6A】
図6Aは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図6B】
図6Bは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図6C】
図6Cは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【
図7A】
図7Aは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る依頼処理の概要を概略的に示す図である。
【
図7B】
図7Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図7C】
図7Cは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。
【
図8A】
図8Aは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。
【
図8B】
図8Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
【
図8C】
図8Cは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。
【
図8D】
図8Dは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。
【
図8E】
図8Eは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
添付図面を参照して本開示の実施形態を説明する。なお、図面における共通する構成要素には同一の参照符号が付されている。
【0013】
1.本開示に係る処理システム1の概要
本開示に係る処理システム1は、一例としては、一又は複数の議事を含む会議において、当該会議の参加者であるユーザから各議事に対する回答を取得して、取得した回答を集計するために用いられる。特に、当該処理システム1は、例えば、いずれかのユーザが会議に出席できないなどの理由により、他のユーザに対して回答を依頼する場合などにおいて好適に用いられる。具体的には、処理システム1は、このような場合に、各ユーザから受信した回答をメモリに記憶して管理しているところ、会議に出席できないユーザから他のユーザに回答を依頼する旨を受信した場合には、会議に出席できないユーザの回答に、他のユーザの回答を割り当てる(端的には、会議に出席できないユーザの回答を他のユーザの回答で書き換える)ことが可能である。
【0014】
図1は、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。具体的には、
図1には、依頼者であるユーザが、回答者であるユーザに議事に対する回答を依頼する場合が示されている。
図1によれば、依頼者が回答者に対して議事に対する回答を依頼する。その後、回答者が自身の回答として議事に対する回答(
図1の例では「賛成」)をすると、依頼者の回答に対しても依頼者の回答が自動的に割り当てられる。そのため、
図1では、依頼者の回答が、回答者の回答に連動して、「賛成」が記録されている。その結果、当該議事に対する回答の集計においては、実際には回答を行っていない依頼者の回答も、回答者の回答とともに集計されることとなる。本開示に係る処理システム1は、このような集計に係る処理を効率的に行うために用いられる。
【0015】
ここで、本開示において、処理システム1は、一例として、サーバ装置300に加えて、会議に参加するユーザであって回答を他のユーザ(回答者)に依頼する依頼者の依頼者端末装置100-1、会議に参加するユーザであって依頼者により回答を依頼されるユーザである回答者の回答者端末装置100-2、及び会議を運営する運営者端末装置100-3を含む。そして、本開示では、サーバ装置200が処理装置として機能する場合を中心に説明する。しかし、本開示における処理装置は、上記のような集計に係る処理を実行可能な装置であればいずれでもよく、当然に、サーバ装置200以外の他のサーバ装置、処理システム1に含まれる各端末装置100、各端末装置100以外の他の端末装置、及びこれらの組み合わせのいずれであっても、好適に処理装置として機能することが可能である。すなわち、本開示においては、各装置につけられた呼称は、各装置を互いに区別するために用いられているに過ぎず、各装置の機能に応じては他の呼称がなされてもよい。
【0016】
また、本開示において、「会議」とは複数のユーザが参加して一又は複数の議事について議論が可能な空間のことを意味しているにすぎない。このような会議は、物理的に用意された特定の空間(例えば、会議室など)に各参加者が訪問して行われるオフライン会議や、通信ネットワークを介して各参加者が仮想的に参加して行われるオンライン会議や、これらの組み合わせのいずれの会議であってもよい。このような会議の典型としては、例えばマンション等の総会、株主総会などの会議が挙げられるが、企業や団体などの組織間又は組織内で行われる会議なども挙げることが可能である。すなわち、本開示における会議は、特定の属性を有するユーザのみが参加可能なものに限らず、不特定多数のものが参加可能会議も含まれる。また、本開示における会議は、ユーザ間で議論されることが必ず予定されている必要はない。例えば、選挙では、候補者に対する投票(つまり、議事に対する回答)をするにあたって投票者(つまり、ユーザ)間で候補者について必ず議論されるわけではないが、投票者が集まって候補者の政策等について議論されることもある。このような場合であっても、本開示における会議に含みうる。
【0017】
また、本開示において、「ユーザ」は単に処理システム1により提供されるサービスを利用可能なユーザを意味するにすぎない。本開示では、議事に対する回答を他のユーザに依頼する者を依頼者と、その依頼を受けて議事に対する回答をする者を回答者と、そして当該議事を含む会議を運営するユーザを運営者と呼称するが、これらは上記ユーザを区別するためにつけた呼称であるにすぎない。すなわち、依頼者であるユーザが回答者又は運営者になることもあるし、回答者であるユーザが依頼者又は運営者になることもあるし、運営者であるユーザが依頼者又は回答者になることもある。なお、会議においては、例えば議長、副議長、理事長、理事、書記などの役職や役割が各ユーザに対して割り当てられることがあるが、これら特定の役職や役割が割り当てられたユーザも、本開示におけるユーザに該当し、且つ依頼者又は回答者となることも可能である。また、本開示においては、説明の便宜のために、依頼者であるユーザのことを第1のユーザとし、回答者であるユーザのことを第2のユーザとする。また、同様に依頼者である第1のユーザにより所持される依頼者端末装置100-1のことを第1の端末装置とし、回答者である第2のユーザにより所持される回答者端末装置100-2のことを第2の端末装置とする。他にも、「第1」や「第2」等の記載がなされることがあるが、特に言及する場合を除き、これらは依頼者である第1のユーザに関するものに対して「第1」が記載され、回答者である第2のユーザに関するものに対して「第2の」が記載される。
【0018】
なお、本開示において、「第1」や「第2」等の記載がなされていたとしても、これらが付された二つの要素のみに限定されることを意味するわけではない。当然に、「第3」、「第4」及びそれ以上の複数の要素が含まれていてもよい。
【0019】
また、本開示において、「議事」、「回答」、「依頼」等の記載がなされているが、これらは特定の法令や規制等により定義された意味のみに限定されるわけではない。例えば、マンションの総会や株主総会では、「議案」が議事に、「投票」が回答に、「委任」が依頼にそれぞれ相当する。また、企業における会議では、「議題」や「アジェンダ」が議事に、「挙手」や「意見の表明」などが回答に、「依頼」や「委託」、「代替回答のお願い」などが依頼に相当する。
【0020】
2.処理システム1の構成
図2は、本開示の実施形態に係る処理システム1の構成を概略的に示す概念図である。
図2によると、会議に参加するユーザであって回答を他のユーザ(回答者)に依頼する依頼者の依頼者端末装置100-1、会議に参加するユーザであって依頼者により回答を依頼されるユーザである回答者の回答者端末装置100-2、会議を運営する運営者端末装置100-3、及び回答の集計に係る処理を実行するサーバ装置200が、互いにネットワークを通じて通信可能に接続されている。当該ネットワークは、無線、有線又はそれらの組み合わせにより構成される。
【0021】
なお、
図2の例では、依頼者端末装置100-1、回答者端末装置100-2及び運営者端末装置100-3は、それぞれ1台しか記載されていないが、当然2台以上の各装置を含むことが可能である。また、サーバ装置200は単一のものとして記載されているが、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0022】
また、
図2の例では、依頼者端末装置100-1、回答者端末装置100-2及び運営者端末装置100-3を互いに区別して記載しているが、これらを総称して端末装置100と記載する場合がある。ただし、このような場合であったとしても、各端末装置をただ単に総称しているに過ぎず、依頼者端末装置100-1、回答者端末装置100-2及び運営者端末装置100-3が同じ処理・構成をしていることを意味するわけではない。
【0023】
3.端末装置100の構成
図3は、本開示の実施形態に係る端末装置100の構成の例を示すブロック図である。端末装置100は、
図3に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。
【0024】
端末装置100は、典型的には、スマートフォンに代表される無線通信可能な端末装置が挙げられるが、当然当該装置のみには限られない。例えば、端末装置としては、フィーチャーフォン、携帯情報端末、PDA、ラップトップパソコン、デスクトップパソコン、携帯型ゲーム機、据え置き型ゲーム機など、本開示に係るプログラムを実行可能な装置であれば、いずれでも好適に適用することが可能である。また、上記のとおり、端末装置100には、依頼者端末装置100-1、回答者端末装置100-2及び運営者端末装置100-3があるが、これらの端末装置が常に同種又は同じ端末装置である必要はなく、互いに異なる種類の端末装置であってもよい。また、上記のとおり、処理システム1において依頼者端末装置100-1、回答者端末装置100-2及び運営者端末装置100-3は、それぞれ複数の端末装置を含むことが可能であるが、各端末装置内において同種の端末装置である必要はなく、それぞれ異なる種類の端末装置であってもよい。
【0025】
図3によると、端末装置100は、出力インターフェイス111、プロセッサ112、RAM、ROM、又は不揮発性メモリ(場合によっては、HDD)等を含むメモリ113、通信処理回路及びアンテナを含む通信インターフェイス114、カメラ115、タッチセンサ及びハードキーを含む入力インターフェイス116を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0026】
出力インターフェイス111は、プロセッサ312の指示に応じて、カメラ115で撮影される画像や、本開示に係るプログラムを実行することによって出力される各種表示を、ディスプレイやプリンタ等の機器に出力する出力部として機能する。なお、このようなディスプレイは、例えば液晶ディスプレイ、有機ELディスプレイ又は電子ペーパー等から構成される。
【0027】
プロセッサ112は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ113に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御する制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ112は、特に、
図5A~
図5Cの処理シーケンスで記載された各処理等を実行する(処理の詳細は、
図5A~
図5C等において説明する。)。なお、プロセッサ312は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUやGPUを組み合わせて構成しても良い。
【0028】
メモリ113は、ROM、RAM、不揮発性メモリ、HDD等から構成され、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ112により処理されている間、データの書き込み及び読み込みをするために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ113は、特に、
図5A~
図5Cの処理シーケンスで記載された各処理等を実行するプログラムを記憶する(処理の詳細は、
図5A~
図5C等において説明する。)。
【0029】
通信インターフェイス114は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置されたサーバ装置200や他の端末装置との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、サーバ装置200や他の端末装置から情報を送受信するための処理をする。本開示においては、特に、依頼者端末装置100-1として機能する場合は、ユーザ情報、依頼情報等がサーバ装置200等に送信され、会議通知、登録フォーム情報、会議文書情報、依頼フォーム情報、回答フォーム情報、回答要求、結果情報等がサーバ装置200等から受信される。また、回答者端末装置100-2として機能する場合は、ユーザ情報、回答情報等がサーバ装置200等に送信され、会議通知、登録フォーム情報、会議文書情報、依頼フォーム情報、回答フォーム情報、回答要求、結果情報等がサーバ装置200等から受信される。また、運営者端末装置100-3として機能する場合は、会議の登録要求、会議文書情報の登録要求、議事に対する回答要求、結果情報等がサーバ装置200等に送信され、登録フォーム情報、ユーザ情報、集計情報等がサーバ装置200等から受信される。
【0030】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0031】
入力インターフェイス116は、タッチパネルやハードキー等から構成され、本開示に係るプログラムの実行に係る指示入力や、様々な情報を登録するための操作入力等を受け付ける入力部として機能する。タッチパネルは、出力インターフェイス111を被覆するように配置され、出力インターフェイス111からディスプレイに出力される画像データに対応する位置座標の情報を、プロセッサ112に送信する。タッチパネル方式としては、抵抗膜方式、静電容量結合方式、超音波表面弾性波方式など、公知の方式を利用することができる。本開示においては、タッチパネルは、指示体により出力インターフェイス111に表示された各アイコン等に対するスワイプ操作やタップ操作を検出する。なお、本開示では端末装置100に備えられる入力インターフェイス116を用いたが、例えばマウスのような、プロセッサ112等を備える本体に無線又は有線で接続された入力インターフェイス116を用いることも可能である。
【0032】
4.サーバ装置200の構成
図4は、本開示の実施形態に係るサーバ装置200の構成の例を示すブロック図である。サーバ装置200は、
図4に示す構成要素の全てを備える必要はなく、一部を省略した構成をとることも可能であるし、他の構成要素を加えることも可能である。また、サーバ装置200は単一の筐体に
図4に図示するものを備える必要はなく、サーバ装置200の各構成要素及び処理を複数のサーバ装置やクラウドサーバ装置に分配することも可能である。
【0033】
図4によると、サーバ装置200は、RAM、ROM、及び不揮発性メモリ、HDD等を含むメモリ211、CPU等から構成されるプロセッサ212及び通信インターフェイス213を含む。そして、これらの各構成要素が制御ライン及びデータラインを介して互いに電気的に接続される。
【0034】
メモリ211は、RAM、ROM、不揮発性メモリ、HDDを含み、記憶部として機能する。ROMは、本開示に係るアプリケーションやOSを実行するための指示命令をプログラムとして記憶する。このようなプログラムは、プロセッサ212によってロードされ実行される。RAMは、ROMに記憶されたプログラムがプロセッサ212によって処理されている間、データの書き込み及び読み込みを実行するために用いられる。不揮発性メモリは、当該プログラムの実行によってデータの書き込み及び読み込みが実行されるメモリであって、ここに書き込まれたデータは、当該プログラムの実行が終了した後でも保存される。本開示においては、メモリ211は、特に、「第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、第1のユーザ及び第2のユーザに、当該一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を、通信インターフェイス213を介して、出力する処理」、「当該回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を通信インターフェイス213を介して取得した場合には、当該第1のユーザに対応付けて第1の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する処理」、「回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザから第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を通信インターフェイス213を介して取得した場合には、第1のユーザに対応付けて第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する処理」、「第1のユーザによって所持される第1の端末装置(依頼者端末装置100-1)と第2のユーザによって所持される第2の端末装置(回答者端末装置100-2)に対して、通信インターフェイス213を介して、回答要求が出力された議事に関連する会議文書情報を送信する処理」等のためのプログラムを記憶する。また、メモリ211は、会議管理テーブル(
図5A)及び回答管理テーブル(
図5B)に記載された各種情報を記憶する。
【0035】
プロセッサ212は、CPU(マイクロコンピュータ:マイコン)から構成され、メモリ211に記憶された各種プログラムに基づいて、接続された他の構成要素を制御するための制御部として機能する。具体的には、プロセッサ112は、本開示に係るアプリケーションを実行するためのプログラムやOSを実行するためのプログラムをメモリ113から読み出して実行する。本開示においては、プロセッサ112は、特に、「第1のユーザ及び第2のユーザが少なくとも参加し一又は複数の議事を含む会議において、第1のユーザ及び第2のユーザに、当該一又は複数の議事のうちの少なくともいずれか一つに対する回答要求を、通信インターフェイス213を介して、出力する処理」、「当該回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザによる回答を示す第1の回答情報を通信インターフェイス213を介して取得した場合には、当該第1のユーザに対応付けて第1の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する処理」、「回答要求が出力された議事に対して、第1のユーザから第2のユーザに回答を依頼することを示す依頼情報を通信インターフェイス213を介して取得した場合には、第1のユーザに対応付けて第2のユーザによる回答を示す第2の回答情報を回答要求が出力された議事に対する回答情報として集計する処理」、「第1のユーザによって所持される第1の端末装置(依頼者端末装置100-1)と第2のユーザによって所持される第2の端末装置(回答者端末装置100-2)に対して、通信インターフェイス213を介して、回答要求が出力された議事に関連する会議文書情報を送信する処理」等を実行する。なお、プロセッサ212は、単一のCPUで構成されても良いが、複数のCPUで構成しても良い。
【0036】
通信インターフェイス213は、通信処理回路及びアンテナを介して、遠隔に設置された他のサーバ装置や端末装置100との間で情報の送受信をする通信部として機能する。通信処理回路は、処理システム1において用いられるプログラムや各種情報等を処理の進行に応じて、他のサーバ装置や端末装置100から情報を送受信するための処理をする。本開示においては、特に、通信インターフェイス213を介して、登録フォーム情報、会議文書情報、回答フォーム情報、依頼フォーム情報、ユーザ情報、回答要求、集計情報等が各端末装置100に送信され、会議の登録要求、ユーザ情報、会議文書情報の登録要求、依頼情報、回答要求、回答情報、結果情報が各端末装置100から受信される。
【0037】
通信処理回路は、LTE方式に代表されるような広帯域の無線通信方式に基づいて処理されるが、IEEE802.11に代表されるような無線LANやBluetooth(登録商標)のような狭帯域の無線通信に関する方式や非接触無線通信に関する方式に基づいて処理することも可能である。また、無線通信に代えて、又は加えて、有線通信を用いることも可能である。
【0038】
5.サーバ装置200のメモリ211に記憶される情報
図5Aは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される会議管理テーブルを概念的に示す図である。会議管理テーブルに記憶される情報のうち、会議ID情報は運営者端末装置100-3から新たな会議の登録要求を受信するごとに新たに生成され、他の情報は処理の進行に応じて随時更新される。
【0039】
当該会議管理テーブルは、新たに生成される会議ID情報ごとに生成される。
図5Aでは、会議ID情報が「C1」の会議に対して生成された会議管理テーブルの例が示されている。
図5Aによると、当該会議管理テーブルには、会議ID情報に対応付けて、議事ID情報、会議文書情報、回答フォーム情報、時間情報、期間情報、集計情報、結果情報等が記憶される。「会議ID情報」は、各会議に固有の情報で各会議を特定するための情報である。会議ID情報は、運営者端末装置100-3から新たな会議の登録要求を受信するごとに新たに生成される。「議事ID情報」は、会議ID情報により特定される各会議において議論され得る各議事に固有の情報であって、各議事を特定するための情報である。議事ID情報は、運営者端末装置100-3から新たな会議の登録要求を受信するごと、当該登録要求に含まれる議事に応じて生成される。なお、
図5Aの例では、会議ID情報が「C1」の会議には5つの議事が少なくとも含まれている。そのため、これら5つの議事に対して5つの議事ID情報が生成されている。しかし、議事の数は会議に応じて適宜異なっていてもよく、その数は1つであってもよいし、2つ以上のいずれであってもよい。
【0040】
「会議文書情報」は、回答要求が出力された議事に関連する文書を示す情報である。会議文書情報は、一例としては、議事に関連する過去の活動報告、議事に関連する計画案、議事に関連する規程や規約等の改定案、議事の判断基準、議事に関連する関係者の主張内容などが挙げられるが、当然これらのみに限定されるわけではない。このような会議文書情報は、テキストデータ、静止画データ、動画データ、音声データ又はこれらの組み合わせなど、種々のデータ形式でよく、特定のデータ形式のもののみに限られない。また、
図5Aの例では、議事ごとに会議文書情報が記憶されているが、特にこれに限らず、例えば複数の議事ごとに記憶されてもよいし、会議ごとに記憶されてもよいし、複数の会議ごとに記憶されてもよい。
【0041】
「回答フォーム情報」は、各議事に対して各ユーザが回答を入力するときに端末装置100に出力される回答フォームを生成するための情報である。このような回答フォーム情報には、一例としては、議事の内容(例えば、「第1号議案」)、議事に対する回答の選択肢(例えば、「賛成」及び「反対」)、選択肢を選択するための選択ボックス等の情報を含む。「時間情報」は、各ユーザから各議事に対して回答を受け付ける期間の起算となる時間を示す情報である。一例としては、各ユーザに対して回答情報の入力を要求するための回答要求がサーバ装置200から依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2に送信された時間が記憶される。ただし、当該時間以外にも、運営者によってあらかじめ指定された時間や、サーバ装置200が運営者端末装置100-3を受信した時間など、いずれの時間であっても好適に利用することができる。「期間情報」は、時間情報として記憶された時間から起算して、各議事に対して回答を受け付けることが可能な期間を示す情報である。当該期間情報は、あらかじめ運営者から指定された期間が利用される。このような期間としては、秒、分、時間、日、週、月及び年などいずれの単位が用いられていてもよい。また、当該期間情報は、
図5Aに記載したとおり記憶する必要はなく、種々の管理の方法を採用することが可能である。
【0042】
「集計情報」は、各議事に対して回答を集計することによって得られた情報を示す。このような集計情報には、一例としては、「賛成が○○票」及び「反対が○○票」ということを示す情報が含まれる。なお、議事に対する回答は、賛成と反対の2つの選択肢から選択される回答である必要はない。例えば、3つ以上の選択肢から1又は複数の選択がされた回答であってもいし、各ユーザにより任意の文字列で入力された回答であってもよい。「結果情報」は、各議事を集計することによって得られた情報に基づいて、各議事に対してなされた決定事項を示す情報である。このような結果情報には、一例としては、「第1号議案に対して賛成多数により議決」や「第1号議案に対して反対多数により否決」などの結果を示す情報が含まれる。本開示においては、典型的には運営者端末装置100-3において集計情報が出力され、出力された集計情報を参照した管理者等により入力されることにより結果情報が取得される。このようにすることで任意の文字列で入力された回答に対しても柔軟に対応することが可能となる。
【0043】
図5Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200に記憶される回答管理テーブルを概念的に示す図である。回答管理テーブルは議事ID情報が生成されるごとに新たに生成され、処理の進行に応じて随時更新される。
【0044】
当該回答管理テーブルは、新たに生成される議事ID情報ごとに生成される。
図5Bでは、議事ID情報が「A1」の議事に対して生成された回答管理テーブルの例が示されている。
図5Bによると、当該回答管理テーブルには、議事ID情報に対応付けて、ユーザID情報、議決権情報、依頼者情報、回答情報等が記憶される。「議事ID情報」は
図5Aで記載した通りである。「ユーザID情報」は、各ユーザに固有の情報であって各ユーザを特定するための情報である。ここで、不特定多数のユーザを登録することが可能であるが、例えばマンションの総会や株主総会ではあらかじめ会議に参加可能なユーザが限定されている。したがって、本開示においては、例えば運営者の指示入力を運営者端末装置100-3で受け付けることによって、運営者によって各議事に対して回答可能なユーザがあらかじめ選択されているのが好ましい。したがって、回答管理テーブルのユーザID情報には、あらかじめ運営者によって選択された特定のユーザのユーザID情報が記憶される。
【0045】
「議決権数情報」は、各議事に対してユーザID情報によって特定されるユーザが所有する議決権数を特定するための情報である。このような議決権数情報は、例えばあらかじめ運営者の指示入力を運営者端末装置100-3で受け付けることによって、運営者によって設定されていてもよい。当該議決権数情報は、サーバ装置200によって集計されたり、運営者によって最終的に議事に対する結果が判断されるために用いられる。
【0046】
「依頼情報」は、各議事に対してユーザが他のユーザに回答を依頼する旨の依頼情報を受信した場合に記憶される情報で、依頼者であるユーザのユーザID情報に対応付けて、回答者となるユーザのユーザID情報が記憶される。
図5Bの例では、依頼者であるユーザID情報がU1のユーザが、ユーザID情報がU2のユーザを依頼者として指定したことが示されている。なお、当該依頼先情報は、
図5Bでは議事IDに対応付けて記憶しているが、会議IDに対応付けて記憶することも可能である。また、
図5Bの例では、回答者となるユーザのユーザID情報を記憶しているが、回答者が特定できれば良く、例えば回答者とするユーザの役職や役割(例えば、議長、副議長、理事長、理事、書記)を示す役割情報を記憶するようにしてもよい。
【0047】
「回答情報」は、各議案に対する各ユーザの回答を示す情報である。例えば、フォーム情報(
図5A)において回答の選択肢として「賛成」及び「反対」が設定されていた場合、回答情報としてはいずれかの選択肢を示す情報が記憶される。本開示においては、あるユーザが他のユーザに回答を依頼する処理をすることが可能である(例えば、ユーザID情報がU1のユーザ)。このような場合は、ユーザID情報がU1のユーザの回答情報には、当該ユーザがした回答情報ではなく、回答者として指定されたユーザID情報がU2のユーザの回答情報が記憶される。なお、回答情報は、賛成と反対の2つの選択肢から選択される回答である必要はない。例えば、回答情報は、3つ以上の選択肢から1又は複数の選択がされた回答であってもいし、各ユーザによって入力された任意の文字列であってもよい。
【0048】
なお、本開示においては特に図示はしないが、各ユーザのユーザID情報に対応付けて、ユーザの氏名、年齢、住所、電話番号、連絡先、SNS等のアカウント、役職、役割、肩書などの様々な属性情報、パスワード、顔画像、指紋などのユーザの認証情報等をユーザ管理テーブルに記憶してもよい。具体的には、会議においては、例えば議長、副議長、理事長、理事、書記などの役職や役割が各ユーザに対して割り当てられることがある。この場合、当該ユーザ管理テーブルには、各ユーザID情報に対応付けて、各ユーザに割り当てられた役職や役割を示す役職情報を記憶することができる。
【0049】
6.処理システム1により実行される処理シーケンス
(A)ユーザ情報の登録に係る処理
図6Aは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図6Aは、運営者端末装置100-3において会議情報が生成され当該会議に対して参加するユーザがユーザ情報を登録するまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0050】
図6Aによると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して運営者の操作入力を受け付けて会議情報を生成する(S11)。当該会議情報には、運営者によって選択された会議に参加可能なユーザの氏名、当該ユーザの連絡先(例えばメールアドレス等)、会議において議論される対象となる議事とその内容、各議事に対する回答の選択肢、各議事に対する各ユーザの議決権数、各議事に対する回答が受け付け可能な期間情報等の情報が含まれる。これらの情報があらかじめ入力インターフェイス116を介して運営者の操作入力を受け付けることによって生成される。そして、プロセッサ112は、生成された会議情報を、新たに会議として登録するための登録要求(T11)と共に、通信インターフェイス114を介してサーバ装置200に送信する。
【0051】
新たに生成された会議情報及び登録要求がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、新たに会議ID情報、議事ID情報、参加者として選択されたユーザのユーザID情報を生成し、受信した情報を会議管理テーブル及び回答管理テーブル等に記憶する(S12)。また、プロセッサ212は、受信した会議情報に基づいて、参加可能なユーザがユーザの属性情報等を入力するための登録フォーム情報を生成する。当該登録フォーム情報には、その後の処理に必要となるユーザの認証情報や属性情報をユーザが入力するための入力ボックス等が含まれる。そして、プロセッサ212は、生成された登録フォーム情報と、あらかじめ選択されたユーザの連絡先に会議に参加を促す旨を含む会議通知(T12)を通信インターフェイス213を介して、あらかじめ選択されたユーザの連絡先に送信する。なお、
図6Aの例では、当該登録フォーム情報は、のちに依頼者となるユーザの依頼者端末装置100-1及びのちに回答者となるユーザの回答者端末装置100-2に少なくとも送信されている。
【0052】
また、サーバ装置200のプロセッサ212は、生成された登録フォーム情報を、通信インターフェイス213を介して、運営者端末装置100-3に送信してから、のちに依頼者となるユーザの依頼者端末装置100-1及びのちに回答者となるユーザの回答者端末装置100-2に送信いても良い。この場合、登録フォーム情報が運営者端末装置100-3において通信インターフェイス114を介して受信されると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は、受信した登録フォーム情報をメモリに記憶する。また、プロセッサ112は、あらかじめ選択されたユーザの連絡先に会議に参加を促す旨を含む会議通知と記憶された登録フォーム情報を、あらかじめ選択されたユーザの連絡先に通信インターフェイス114を介して送信する。
【0053】
会議通知及び登録フォーム情報が依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2において通信インターフェイス114を介して受信されると、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2の各プロセッサ112は、受信した会議情報及び登録フォーム情報を出力インターフェイス111を介してディスプレイ等に出力する。そして、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2の各プロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して各ユーザの操作入力を受け付けて、登録フォーム情報にユーザの認証情報及び属性情報の入力をする(S13)。依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2の各プロセッサ112は、これらの情報が入力されると、通信インターフェイス114を介してユーザ情報(T13)としてサーバ装置200に送信する。
【0054】
ユーザ情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信したユーザ情報をユーザ管理テーブル(図示しない)に記憶する。これにより当該処理シーケンスは終了する。
【0055】
なお、
図6Aにおいては、T13の会議通知及び登録フォーム情報を依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2がそれぞれ受信すると直ちに出力し、ユーザ情報の入力を受け付ける場合について説明している。しかし、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2におけるユーザ情報の入力の受け付け(S14)や、サーバ装置200におけるユーザ情報の記憶(S15)に係る処理は、会議が実際に開催される前の任意のタイミングであってもよいし、会議の開催中の任意のタイミングであってもよいし、会議の開催後の任意のタイミングであってもよい。例えば、会議の開催中であれば、運営者等によってユーザ情報の入力に関するガイダンスを同時に行いながらユーザ情報の入力ができ、より円滑な入力が可能になる。また、会議の開催後であれば、実際に会議の内容を踏まえたうえでユーザ情報の登録をするか否かを決定することができ、ユーザがより柔軟に対応することが可能となる。
【0056】
また、
図6Aにおいては、登録フォームをサーバ装置200が生成しているが、運営者端末装置100-3が生成してもよい。また、生成された登録フォーム情報及び会議通知は、運営者端末装置100-3から依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2にそれぞれ送信されているが、サーバ装置200から送信されてもよい。
【0057】
(B)回答フォーム情報等の各種フォーム情報の送信に係る処理
図6Bは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図6BのS21~S24は、運営者端末装置100-3において会議文書情報が取得され、会議の参加者であるユーザに当該会議文書及び回答フォーム情報等の各種フォーム情報が送信されるまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0058】
図6Bによると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して運営者の操作入力を受け付けて会議文書情報を取得する(S21)。当該会議文書情報には、一例としては、議事に関連する過去の活動報告、議事に関連する計画案、議事に関連する規程や規約等の改定案、議事の判断基準、議事に関連する関係者の主張内容などの、議事に関連する内容が記載された文書データが含まれる。このような会議文書情報は、運営者端末装置100-3において実際に運営者によって入力される場合もあれば、あらかじめ他の装置において入力されたデータを記憶媒体やネットワークを介して取得する場合もある。そして、プロセッサ112は、入力された会議文書情報と当該会議文書情報の登録要求(T21)とを、サーバ装置200において生成された議事ID情報にともにサーバ装置200に通信インターフェイス114を介して送信する。
【0059】
会議文書情報、当該会議文書情報の登録要求及び議事ID情報がサーバ装置200においいて受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した会議文書情報を議事ID情報に対応付けて会議管理テーブルに記憶する(S22)。そして、プロセッサ212は、各議事に対する回答フォーム情報及び依頼フォーム情報を生成して(S22及びS23)、議事ID情報に基づいて会議管理テーブルに記憶する。ここで、回答フォーム情報は、各議事に対して各ユーザが回答を入力するのに用いられる情報であって、議事を特定する情報(議事ID情報)と、当該議事に対する回答の選択肢と、当該選択肢のいずれかを選択するための選択ボックスとが含まれる。また、依頼フォーム情報は、各議事に対してユーザが他のユーザに回答を依頼することを入力するのに用いられる情報であって、議事を特定する情報(議事ID情報)と、依頼するか否かの選択肢とその選択ボックスと、依頼先のユーザを入力するための入力ボックスとが含まれる。これらは、
図6AのS11で生成された会議情報に基づいて生成される。
【0060】
次に、プロセッサ212は、生成した回答フォーム情報、依頼フォーム情報及び受信した会議文書情報(T22)を、通信インターフェイス213を介して、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2に対して送信する。ここで、
図6AのS14等で説明したとおり、会議に参加可能なユーザは例えばあらかじめ運営者等により選択されたユーザのみであることが望ましい。したがって、上記のユーザ情報の登録フォーム情報もあらかじめ選択されたユーザにのみ送信される。すなわち、T22で送信される回答フォーム情報及び依頼フォーム情報は、運営者等によりあらかじめ選択されたユーザであって、登録フォーム情報に基づいてユーザ情報があらかじめ登録されたユーザにのみ送信される。そのため、当該ユーザが入力した依頼情報及び回答情報のみがサーバ装置200において受け付けられることとなる。
【0061】
回答フォーム情報、依頼フォーム情報及び受信した会議文書情報が依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2において通信インターフェイス114を介して受信されると、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2のプロセッサ112は、回答フォーム情報、依頼フォーム情報及び受信した会議文書情報をメモリ113に記憶する(S24)。これにより当該処理シーケンスは終了する。
【0062】
なお、
図6Bにおいては、回答フォーム情報及び依頼フォーム情報をサーバ装置200が生成しているが、運営者端末装置100-3が生成してもよい。また、生成された回答フォーム情報及び依頼フォーム情報は、サーバ装置200から依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2にそれぞれ送信されているが、運営者端末装置100-3から送信されてもよい。
【0063】
(C)回答者に対する回答の依頼に係る処理
図6Bは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図6BのS31~S33は、議事に対する回答を依頼者が回答者に依頼するための依頼フォーム情報に入力がなされ、運営者端末装置100-3に回答管理情報が出力されるまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。
【0064】
図6Bによると、依頼者端末装置100-1のプロセッサ112は、依頼者であるユーザの操作入力を入力インターフェイス1116を介して受け付け、あらかじめ記憶した依頼フォーム情報をメモリ113から読み出す。そして、プロセッサ112は、出力インターフェイス111を介して依頼フォーム情報をディスプレイに出力するとともに、入力インターフェイス116を介して依頼情報の入力を受け付ける(S31)。具体的には、当該依頼情報として、議事を特定する情報(議事ID情報)、依頼するか否かの選択結果(
図6Bにおいては、「依頼する」という選択肢に対する選択)、及び依頼先となるユーザを特定する情報(例えば、依頼先となるユーザのユーザID情報や依頼先となるユーザの役職情報。
図6Bにおいては、ユーザID情報U2。)がそれぞれ入力される。次に、プロセッサ112は、入力された依頼情報(T31)を、通信インターフェイス114を介して、サーバ装置200に送信する。
【0065】
依頼情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ112は依頼情報を回答管理テーブルに記憶する(S32)。具体的には、プロセッサ112は、受信した依頼情報に含まれる議事ID情報に対応付けて、回答管理テーブルの依頼情報として、受信した依頼情報に含まれる依頼先となるユーザとを特定する情報(例えば、依頼先となるユーザのユーザID情報や依頼先となるユーザの役職情報。
図6Bにおいては、ユーザID情報U2。)を記憶する。プロセッサ112は、依頼情報を記憶すると、回答管理テーブルに記憶された情報を読み出して、回答管理情報(T32)として、当該議事が含まれる会議の運営者が所持する運営者端末装置100-3に、通信インターフェイス213を介して、読み出された情報を送信する。
【0066】
回答管理情報が運営者端末装置100-3において通信インターフェイス114を介して受信されると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は回答管理情報を、出力インターフェイス111を介して、ディスプレイに出力する(例えば、
図7C)。これにより当該処理シーケンスは終了する。
【0067】
なお、
図6Bにおいては、依頼フォーム情報への依頼情報の入力(T31)や、依頼情報の記憶(T32)に係る処理がどのタイミングで実行されるかは特に具体的には記載していない。したがって、これらに係る処理は、会議が実際に開催される前の任意のタイミングで実行されてもよいし、会議の開催中の任意のタイミングで実行されてもよいし、会議の開催後の任意のタイミングで実行されてもよい。例えば、会議が実際に開催される前であれば、当該会議に依頼者であるユーザが欠席する場合などに柔軟に対応することができる。また、会議の開催中であれば、依頼者であれるユーザが当該会議に参加はしたものの早退等により議決前に退席する場合などに柔軟に対応することができる。また、会議の開催後であれば、依頼者であるユーザが会議における議論や会話等を十分に加味したうえで依頼するか否かや、依頼する回答者であるユーザを決定することができ(例えば、より専門性の高いユーザを意図的に選ぶこともできる)、より柔軟に対応することができる。
【0068】
また、
図6Bにおいては、依頼情報は議事ID情報により特定される議事ごとに送信しているが、例えば会議ID情報情報により特定される会議ごとに送信されるようにしてもよい。つまり、依頼情報により特定される依頼先は、一又は複数の議事ごとに変更可能にしてもよいし、一又は複数の会議ごとに変更できるようにしてもよい。
【0069】
(D)回答の集計に係る処理
図6Cは、本開示の実施形態に係る各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。具体的には、
図6Cは、会議に含まれる議事に対して回答要求が運営者端末装置100-3においてなされ、サーバ装置200において回答が集計され、結果情報を出力されるまでに、各端末装置100とサーバ装置200との間で実行される処理シーケンスを示す図である。なお、ここでは特に図示はしていないが、この時点であらかじめ運営者等によって会議が進行され当該処理シーエンスによって集計される議事に対して各ユーザにより議論がなされている状態を前提とする。
【0070】
図6Cによると、例えば現在議論されている議事について議論が尽くされたと運営者が判断すると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して運営者の操作入力を受け付け、各ユーザに対して議事に対する回答を要求するための回答要求を生成する(S41)。プロセッサ112は、生成された回答要求(T41)を議事の議事ID情報と共に、通信インターフェイス114を介してサーバ装置200に送信する。
【0071】
回答要求及び議事ID情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、受信した回答要求を会議管理テーブル(図示しない)に記憶する(S42)。また、プロセッサ212は、記憶された回答要求(T42)を、議事ID情報と共に、通信インターフェイス213を介して、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2にそれぞれ送信する。このとき、プロセッサ212は、タイマ(図示しない)を参照して、回答要求が送信された時間を議事ID情報に対応付けて時間情報として会議管理テーブルに記憶する。
【0072】
回答要求及び議事ID情報が依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2において通信インターフェイス114を介して受信されると、回答者端末装置100-2のプロセッサ112は、あらかじめ記憶しておいた回答フォーム情報(
図6BのS24)を議事ID情報に基づいてメモリ113から読み出す。そして、プロセッサ112は、出力インターフェイス111を介して回答フォーム情報をディスプレイに出力するとともに、入力インターフェイス116を介して回答情報の入力を受け付ける(S43)。具体的には、当該回答情報として、議事を特定する情報(議事ID情報)、当該議事に対する回答結果(
図6Cにおいては、「賛成」の選択肢が選択されたこと)が含まれる。次に、プロセッサ112は、入力された回答情報(T43)を、通信インターフェイス114を介して、サーバ装置200に送信する。なお、ここでは、
図6Bにおいて説明したとおり、依頼者であるユーザは回答を回答者に依頼したことを前提としているため、依頼者端末装置100-1では回答フォーム情報への入力は行われていない。
【0073】
回答情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、タイマを参照して回答情報を受信した時間を取得する。そして、プロセッサ212は、会議管理テーブルを参照し、回答情報に含まれる議事ID情報に対応付けられた時間情報及び期間情報を読み出す。プロセッサ212は、読み出されたこれらの情報に基づいて回答情報の受け付けが可能な期間を算出すると、回答情報を受信した時間と比較する。そして、プロセッサ212は、受信した時間がまだ回答の受け付けが可能な期間内である場合には、受信した回答情報を議事ID情報に基づいて回答管理テーブルに記憶する(S44)。なお、特に詳細には説明しないが当該期間外である場合には、回答情報を受け付けることなく、回答できない旨を送信した回答者端末装置100-2に通知する。
【0074】
次に、プロセッサ212は、現在の時間を参照して、上記において算出された回答情報の受け付けが可能な期間を満了した議事があるか否かを判断する。その結果、満了したと判断され議事がある場合には、プロセッサ212は、当該議事の議事ID情報に対応付けられた回答管理テーブルを参照して、依頼情報が記憶されたユーザID情報(つまり、依頼者であるユーザのユーザID情報)を特定する。プロセッサ212は、その依頼情報として記憶されたユーザのユーザID情報(つまり、回答者であるユーザのユーザID情報)を読み出して、当該ユーザIDに対応付けられた回答情報を参照する。そして、プロセッサ212は、依頼情報が記憶されたユーザID情報(つまり、依頼者であるユーザのユーザID情報)に対応付けられた回答情報を、回答者であるユーザのユーザID情報に対応付けられた回答情報で更新して記憶する(S45)。
【0075】
なお、例えば、依頼者であるユーザにより回答者として特定されたユーザ(例えば、ユーザID情報U2のユーザや議長、副議長、理事長、理事、書記などの役職や役割により特定されるユーザ)から、当該ユーザ自身が欠席するなどにより、回答情報が受信できないことがある。このような場合、プロセッサ212は、他のユーザを回答者として選択し、当該回答者であるユーザの回答情報を参照して、依頼者であるユーザの回答情報を更新するようにしてもよい。例えば、プロセッサ212は、回答者としてユーザID情報U2が特定されていた場合には、あらかじめ設定されたルールに従って、他のユーザを回答者として選択する。当該ルールの一例としては、各ユーザにユーザの年収、家族構成、職業等の属性情報をあらかじめ取得し、当該属性情報に基づいて関連性の高いユーザを選択する例が挙げられる。また、他の例としては、回答者として役職情報が指定されていた場合、同じ役職又は役割の他のユーザや、上位又は下位の役職又は役割を選択する例が挙げられる。このようなルールは、あらかじめ運営者、特定の役職や役割を有するユーザ、他の一般のユーザなどによって設定されるようにしてもよい。
【0076】
次に、プロセッサ212は、議事ID情報により特定される回答管理テーブルの回答情報を参照して、更新後の回答情報に基づいて議事に対する回答を集計し、集計情報を生成する(S46)。プロセッサ212は、生成された集計情報を議事ID情報に対応付けて会議管理テーブルに記憶するとともに、当該集計情報(T44)を通信インターフェイス213を介して運営者端末装置100-3に送信する。なお、ここでは、集計情報としては、議事に対してあらかじめ設定された回答の選択肢ごとに回答を集計するのが望ましい。例えば、当該議事に対してあらかじめ「賛成」及び「反対」の選択肢が設定されていた場合には、賛成票として集まった票数(例えば、回答情報として賛成が記憶されたユーザの議決権数の総数)と反対票として集まった票数(例えば、回答情報として反対が記憶されたユーザの議決権数の総数)が集計情報として集計されてもよい。
【0077】
なお、プロセッサ212は、S46において、議事ID情報により特定される回答管理テーブルの回答情報を参照して、更新後の回答情報に基づいて議事に対する回答を集計し、集計情報を生成するとしたが、集計方法としては他の方法であっても良い。例えば、プロセッサ212は、集計時に、依頼情報の有無を確認して、依頼情報として記憶されたユーザID情報や役職又は役割を特定し、S45の処理をした上で集計をしても良い。この方法であっても、集計時に、依頼情報に基づいてユーザ毎に議席件数の足し引きの処理をする必要がないため、処理の負荷を抑制させることができる。
【0078】
次に、集計情報が運営者端末装置100-3において通信インターフェイス114を介して受信されると、運営者端末装置100-3のプロセッサ112は、受信した集計情報を、出力インターフェイス111を介してディスプレイ等に出力する(S47)。そして、プロセッサ112は、入力インターフェイス116を介して運営者等による操作入力を受け付け、出力された集計情報に基づいて議事に対する決定事項を結果情報として入力する(S48)。このような決定事項としては、「第1号議案に対して賛成多数により議決」や「第1号議案に対して反対多数により否決」などの結果を示す情報が含まれる。そして、プロセッサ112は、入力された結果情報(T45)を議事ID情報と共に、通信インターフェイスを介してサーバ装置200、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2に送信する。本開示においては、サーバ装置200では集計情報の生成までを行い、各議事に対する最終的な結果を示す結果情報は運営者端末装置100-3により入力される。このようにすることで任意の文字列で入力された回答に対しても柔軟に対応できたり、サーバ装置200以外の方法(例えば、物理的な紙媒体によりなされた回答)なども含めて結果情報を生成するなど、より柔軟な対応が可能となる。
【0079】
結果情報がサーバ装置200において通信インターフェイス213を介して受信されると、サーバ装置200のプロセッサ212は、議事ID情報に対応付けて会議管理テーブルに記憶する(S49)。また、結果情報が依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2において通信インターフェイス114を介して受信されると、依頼者端末装置100-1及び回答者端末装置100-2のプロセッサ112は、受信した結果情報を出力インターフェイス111を介してディスプレイ等に出力する(S50)。これにより当該処理シーケンスは終了する。
【0080】
以上、「6.処理システム1により実行される処理シーケンス」では時系列を追ってシーケンスの説明をしたが、(A)~(D)で説明したS11の「会議情報の生成」、S21の「会議文書の取得」、S22の「会議文書の記憶」、S23の「各種フォームの生成」、S41の「回答要求の生成」、S42の「回答要求の登録」等の、会議を実施する上で必要となる各種情報については、会議情報を作成する段階であらかじめ生成されている。すなわち、上記で説明した(A)~(D)の各処理及びその中で実行される各処理は、(A)~(D)の順番、及びその中で記載された順番で実行される必要はなく、前後しても良い。
【0081】
7.サーバ装置200において実行される処理フロー
以下、
図6Bに記載された回答者に対する回答の依頼に係る処理、及び
図6Cに記載された回答の集計に係る処理において、サーバ装置200において実行される処理フローを具体的に説明する。
【0082】
(A)回答者に対する回答の依頼に係る処理フロー
図7Aは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る依頼処理の概要を概略的に示す図である。具体的には、
図7Aは、ユーザID情報がU1であるユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザを回答者に対して回答を依頼する場合の処理の概要を示す図である。
図7Aによれば、ユーザID情報がU1のユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザを回答者として、議事に対する回答を依頼した場合が示されている。そして、当該依頼がなされることによって、依頼者のユーザID情報に対応付けられた依頼情報に回答者のユーザID情報である「U2」が記憶されることになる。これによって、回答管理テーブルにおいて依頼者のユーザID情報と回答者のユーザID情報とが対応付けられることとなる。
【0083】
図7Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図7Bは、
図7Aで示したように、ユーザID情報がU1であるユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザに対して回答を依頼する場合の処理フローを示す図である。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0084】
図7Bによると、プロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して、依頼者であるユーザ(ユーザID情報=U1)の依頼者端末装置100-1から依頼情報を受信したか否かを判断する(S111)。そして、当該依頼情報を受信した場合には、プロセッサ212は、受信した依頼情報を回答管理テーブルに更新して記憶する(S112)。ここで、依頼情報には、議事を特定する情報(
図7Aの例では、議事ID情報=A1)、依頼するか否かの選択結果(
図7Aの例では、「依頼する」という選択肢に対する選択)、及び依頼先となるユーザを特定する情報(
図7Aの例では、「U2」)が含まれる。したがって、これらの情報に基づいて、プロセッサ212は、議事ID情報A1により特定される回答管理テーブルを参照し、依頼情報を送信したユーザのユーザID情報(U1)に対応付けられた依頼情報に「U2」を更新して記憶する。プロセッサ112は、依頼情報を記憶すると、回答管理テーブルに記憶された情報(議事ID情報=A1の回答管理テーブルの情報)を読み出して、回答管理情報(T32)として、当該議事が含まれる会議の運営者が所持する運営者端末装置100-3に、通信インターフェイス213を介して出力する(S113)。これにより当該処理フローは終了する。なお、
図7Bの例では、依頼先となるユーザを特定する情報として、ユーザID情報である「U2」を用いたが、ユーザID情報に限らず、ユーザの役職や役割を示す役職情報等を用いることも可能である。
【0085】
図7Cは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。具体的には、
図7BのS113において運営者端末装置100-3に送信された回答管理情報が、運営者端末装置100-3において出力された画面の例を示す図である。
図7Cによると、出力インターフェイス111を介してディスプレイに回答管理情報が出力されている。そして、当該回答管理情報は、議事ID情報としてA1であって、会議ID情報としてC1の情報であることが示されている。また、その下部には、具体的に回答管理情報として受信した情報が出力されている。すなわち、各ユーザのユーザID情報に対応付けて、議決権数情報、依頼情報、依頼先情報、回答情報がそれぞれ出力されている。なお、
図7Aで示したとおり、ユーザID情報がU1のユーザは、回答者としてユーザID情報がU2のユーザに回答を依頼している。したがって、
図7Cにおいて破線枠で示したとおり、ユーザID情報がU1のユーザにおいては、依頼情報が「あり」と表示され、「依頼先情報」が「U2」と表示されている。このように、運営者端末装置100-3では、依頼情報を受信するごとに回答管理情報を受信して出力することで、リアルタイムでユーザ間の依頼関係を把握することが可能となる。
【0086】
(B)回答の集計に係る処理フロー
図8Aは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。具体的には、
図8Aは、ユーザID情報がU1であるユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザを回答者に対して回答を依頼する場合の回答の集計処理の概要を示す図である。
図8Aによれば、ユーザID情報がU1のユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザを回答者として、議事に対する回答を依頼した場合が示されている。そして、その後、回答者(ユーザID情報=U2)が議事に対する回答情報として「賛成」を入力している。これによって、回答管理テーブルの依頼情報においてU2が記憶された依頼者(ユーザID情報=U1)の回答情報として「賛成」が割り当てられることとなる。したがって、この状態で当該議事による回答を集計すると、依頼者(ユーザID情報=U1)の議決権数の「1」と回答者(ユーザID情報=U2)の議決権数の「10」に基づいて、賛成票及び反対票の票数(賛成票=11票、反対票=0票)が算出される。
【0087】
図8Bは、本開示の実施形態に係るサーバ装置200において実行される処理フローを示す図である。
図8Bは、
図8Aで示したように、ユーザID情報がU1であるユーザが依頼者として、ユーザID情報がU2であるユーザに対して回答を依頼する場合の回答の集計処理フローを示す図である。当該処理フローは、主にサーバ装置200のプロセッサ212がメモリ211に記憶されたプログラムを読み出して実行することにより行われる。
【0088】
本開示の実施形態に係るサーバ装置200のプロセッサ212は、期間情報で定められた回答を受け付けることが可能な期間中であれば、ユーザからの回答がある度に、メモリ211に記憶された回答を更新する。つまり、回答要求が出力された議事に対して、あるユーザから回答が取得されたのち、同じユーザから新たに回答を取得した場合は、新たに取得した回答がメモリ211に記憶される。また、プロセッサ212は、当該期間か否かを判断するために、少なくとも以下のいずれか一つの方法をとることが可能である。一例としては、(a)タイマと比較する方法、(b)運営者端末装置100-3より回答を受け付ける期間の起算となる情報を受信してから回答を受け付ける期間の終了を示す情報を受信するまで回答を受け付ける方法、又はこれらの組み合わせが挙げられる。例えば、会議の開始前は上記(a)の方法を用い、会議の開始後は上記(b)の方法を用いることが可能である。ただし、この方法のみに限らない。
【0089】
図8Bによると、プロセッサ212は、通信インターフェイス213を介して、回答者であるユーザ(ユーザID情報=U2)の回答者端末装置100-2から回答情報を受信する(S211)。このとき、プロセッサ212は、タイマを参照して回答情報を受信した時間を取得する。そして、プロセッサ212は、会議管理テーブルを参照し、回答情報に含まれる議事ID情報に対応付けられた時間情報及び期間情報を読み出す。プロセッサ212は、読み出されたこれらの情報に基づいて回答情報の受け付けが可能な期間を算出すると、回答情報を受信した時間と比較する。プロセッサ212は、受信した時間がまだ回答の受け付けが可能な期間内である場合には、受信した回答情報を議事ID情報により特定される回答管理テーブルにユーザID情報(U2)に対応付けて記憶する(S212)。なお、回答情報には、議事を特定する情報(議事ID情報)、当該議事に対する回答結果(
図8Aにおいては、「賛成」の選択肢が選択されたこと)が少なくとも含まれる。
【0090】
ここで、例えば依頼者が会議を欠席するために事前に依頼者が議事に対する回答を回答者に依頼していたところ、会議に出席が可能になって自らが回答する場合などがある(
図8D)。すなわち、S211で受信した回答情報に対応付けられたユーザID情報に対して、既に依頼情報が割り当てられているような場合がある。このような場合は、プロセッサ212は、回答管理テーブルを参照して、回答情報と共に受信したユーザID情報に基づいて依頼情報が記憶されているか否かを判断する。そして、プロセッサ212は、当該ユーザID情報に基づいて依頼情報が記憶されていた場合には、自らの回答情報を優先するために、対応付けて記憶された依頼情報を削除するとともに、回答管理テーブルの回答情報に受信した回答情報(
図8Dの例では「反対」)を記憶する(S213)。なお、
図Bでは、依頼者自らが回答をする場合について説明したが、当該依頼者がこの回答後にさらに新たな回答をする場合がある。このような場合は、プロセッサ212は、当該依頼者のユーザID情報に基づいて回答管理テーブルを参照して、既に記憶されている回答情報に対して新たに受信した回答情報を更新して記憶する。
図8Bの以下の処理では、説明の便宜のため、依頼者は自らの回答をしない場合を説明する。
【0091】
次に、プロセッサ212は、現在の時間を参照して、S212において算出された回答情報の受け付けが可能な期間を満了した議事があるか否かを判断する(S214)。その結果、満了したと判断され議事がある場合には、プロセッサ212は、当該議事の議事ID情報に対応付けられた回答管理テーブルを参照して、依頼情報が記憶されたユーザID情報(つまり、依頼者であるユーザのユーザID情報)を特定する。
図8Aの例では、依頼者(ユーザID情報=U1)の依頼情報として回答者のユーザID情報(U2)が記憶されているため、プロセッサ212は、ユーザID情報としてU1を特定する。そして、プロセッサ212は、依頼者であるユーザ(ユーザID情報=U1)の依頼情報として記憶されたユーザのユーザID情報(U2)を読み出して、当該ユーザIDに対応付けられた回答情報(
図8Aの例では「賛成」)を参照する。そして、プロセッサ212は、依頼者であるユーザ(ユーザID情報=U1)に対応付けられた回答情報を、回答者であるユーザ(ユーザID情報=U2)に対応付けられた回答情報(「賛成」)で更新して記憶する(S215)。
【0092】
なお、例えば、依頼情報として記憶されたユーザID情報=U2のユーザが、依頼先として指定されたにもかかわらず、議事に欠席する場合などがある。このような場合、依頼者であるユーザID情報=U1の回答情報として割り当てられる回答が無しになることがある。そのため、プロセッサ212は、他のユーザを回答者として選択し、当該回答者であるユーザの回答情報を参照して、依頼者であるユーザの回答情報を更新することが可能である。例えば、プロセッサ212は、回答者としてユーザID情報「U2」が特定されていた場合には、あらかじめ設定されたルールに従って、他のユーザを回答者として選択する。当該ルールの一例としては、各ユーザにユーザの年収、家族構成、職業等の属性情報をあらかじめ取得し、当該属性情報に基づいて関連性の高いユーザを選択する例が挙げられる。また、他の例としては、回答者として役職情報が指定されていた場合、同じ役職又は役割の他のユーザや、上位又は下位の役職又は役割を選択する例が挙げられる。このようなルールは、あらかじめ運営者、特定の役職や役割を有するユーザ、他の一般のユーザなどによって設定されるようにしてもよい。
【0093】
次に、プロセッサ212は、議事ID情報により特定される回答管理テーブルの回答情報を参照して、更新後の回答情報に基づいて議事に対する回答を集計し、集計情報を生成する(S216)。具体的には、プロセッサ212は、回答情報のうち「賛成」が記憶されたユーザに対応付けられた議決権数情報を読み出して集計する。同様に、プロセッサ212は、回答情報のうち「反対」が記憶されたユーザに対応付けられた議決権数情報を読み出して集計する。そして、プロセッサ212は、賛成票として集まった票数と反対票として集まった票数をそれぞれ集計情報として取得する。次に、プロセッサ212は、生成された集計情報を議事ID情報に対応付けて会議管理テーブルに記憶するとともに、通信インターフェイス213を介して運営者端末装置100-3に送信する(S217)。これにより当該処理フローは終了する。
【0094】
図8Cは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。具体的には、
図8BのS217において運営者端末装置100-3に送信された集計情報が、運営者端末装置100-3において出力された画面の例を示す図である。
図8Cによると、出力インターフェイス111を介してS216で生成された集計情報に加えて、依頼者の回答情報が回答者の回答情報によって更新されたのちの回答管理情報が出力されている。当該回答管理情報によれば、依頼者(ユーザID情報=U1)の回答情報として、依頼先である回答者(ユーザID情報=U2)の回答情報として記憶された「賛成」という回答が同様に記憶されている。また、回答管理情報の下部には、S216で生成された集計情報が出力されている。当該集計情報によれば、依頼者(ユーザID情報=U1)の回答情報は、「賛成」が記憶されたという前提で集計されている。さらに、当該集計情報の下部には、運営者等が運営者端末装置100-3の入力インターフェイス116を介して当該議事に対してくだされた決定事項を入力するための入力ボックスが出力されている。運営者が当該入力ボックスを介して、集計情報を参照しつつ決定事項を入力することによって、当該議事の結果が確定する。
【0095】
このように、回答を他のユーザに依頼した依頼者であるユーザの回答は、依頼先である回答者の回答がそのまま記憶される。このようにすることで、例えば議決権数をさらに修正したりする必要がなく、より効率的に集計をすることが可能となる。また、サーバ装置200では集計情報の生成までを行って最終的な決定事項の入力は運営者端末装置100-3において行っている。そのため、例えば紙媒体などによってサーバ装置200を介することなくなされた回答なども柔軟に決定事項に反映させることが可能となる。
【0096】
ここで、
図8Dは、本開示の実施形態に係る処理システム1に係る集計処理の概要を概略的に示す図である。具体的には、
図8Dは、ユーザID情報がU2であるユーザを回答者として依頼者(ユーザID情報=U1)が回答を依頼していたところ、依頼者から議事に対する回答がなされた場合が示されている。これは、例えば依頼者が会議を欠席するために事前に依頼者が議事に対する回答を回答者に依頼していたところ、会議に出席が可能になって自らが回答する場合などが想定される。このような場合、
図8Dによれば、回答管理テーブルにおいて依頼者(ユーザID情報=U1)の依頼情報としてU2が記憶されていたところ、依頼者(ユーザID情報=U1)から回答情報を受信することによって、回答管理テーブルの依頼情報からU2を削除し、依頼者自身の回答情報として受信した回答情報(
図8Dにおいては、「反対」)を記憶する。これは、
図8BのS213で説明したとおりである。したがって、この状態で当該議事による回答を集計すると、依頼者(ユーザID情報=U1)の議決権数の「1」と回答者(ユーザID情報=U2)の議決権数の「10」に基づいて、賛成票及び反対票の票数(賛成票=10票、反対票=1票)が算出される。
【0097】
図8Eは、本開示の実施形態に係る運営者端末装置100-3に出力される画面の例を示す図である。具体的には、
図8Dに示したように、依頼者が回答者に回答を依頼していたにもかかわらず自ら回答をした場合において、運営者端末装置100-3において出力された画面の例を示す図である。
図8Eによると、出力インターフェイス111を介してS216で生成された集計情報に加えて、回答管理情報が出力されている。当該回答管理情報によれば、
図8Cの例では依頼情報して「あり」が、依頼先情報として「U2」が、回答情報として回答者の回答(つまり「賛成」)が出力されていたのに対して、破線枠で示したように、依頼者(ユーザID情報=U1)が自ら回答情報を送信したことによって、依頼策情報が削除され、依頼情報として「なし」が、回答情報として依頼者自らが行った回答(つまり「反対」)が出力されている。また、回答管理情報の下部に出力された集計情報も、上記のとおり更新された後の情報に基づいて集計されている。
【0098】
このように、依頼者が回答者に回答を依頼していたにもかかわらず自ら回答をした場合において、仮に議決権情報を修正するような処理を行っていた場合には、再度議決権情報を元に戻す処理を行って、さらに回答情報記憶するなど、煩雑な処理を要する。しかし、本開示においては、単に依頼情報を削除して自らが行った回答情報を記憶するだけであるため、極めて効率的に集計処理をすることが可能である。
【0099】
以上、本開示においては、一又は複数の議事に対する回答をより効率的に集計することが可能な処理装置、処理プログラム及び処理方法が提供される。
【0100】
8.変形例
上記においては、各ユーザからの回答情報及び依頼情報は、各ユーザが所持する端末装置100から送信される場合について説明した。しかし、これに限らず、回答情報及び依頼情報は、いずれも、各ユーザが例えば紙媒体や記録媒体等によって物理的に会議の場に持参にすることも可能である。このような場合には、紙媒体や記録媒体に記録された回答情報や依頼情報を、運営者端末装置100-3又は他の端末装置によって読み取って、読み取った各情報をサーバ装置200に送信することで同様に処理することができる。
【0101】
また、このような場合であっても、回答情報及び依頼情報は、いずれも、会議が実際に開催される前の任意のタイミングで読み取られてもよいし、会議の開催中の任意のタイミングで読み取られてもよいし、会議の開催後の任意のタイミングで読み取られてもよい。
【0102】
本明細書で説明される処理及び手順は、本開示において明示的に説明されたものによってのみならず、ソフトウェア、ハードウェア又はこれらの組み合わせによっても実現可能である。具体的には、本明細書で説明された処理及び手順は、集積回路、揮発性メモリ、不揮発性メモリ、磁気ディスク、光ストレージ等の媒体に、当該処理に相当するロジックを実装することによって実現される。また、本明細書で説明される処理及び手順は、それらの処理・手順をコンピュータプログラムとして実装し、端末装置やサーバ装置を含む各種のコンピュータに実行させることが可能である。
【0103】
本明細書中で説明される処理及び手順が単一の装置、ソフトウェア、コンポーネント、モジュールによって実行される旨が説明されたとしても、そのような処理又は手順は、複数の装置、複数のソフトウェア、複数のコンポーネント、及び/又は、複数のモジュールによって実行されるものとすることができる。また、本明細書中で説明される各種情報が単一のメモリや記憶部に格納される旨が説明されたとしても、そのような情報は、単一の装置に備えられた複数のメモリ又は複数の装置に分散して配置された複数のメモリに分散して格納されるものとすることができる。さらに、本明細書において説明されるソフトウェア及びハードウェアの要素は、それらをより少ない構成要素に統合して、又は、より多い構成要素に分解することによって実現されるものとすることができる。
【符号の説明】
【0104】
100 端末装置
100-1 依頼者端末装置
100-2 回答者端末装置
100-3 運営者端末装置
200 サーバ装置