(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160693
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】磁気浮上アームデバイス
(51)【国際特許分類】
H02K 49/10 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
H02K49/10 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022080519
(22)【出願日】2022-04-22
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.BLUETOOTH
(71)【出願人】
【識別番号】522191473
【氏名又は名称】尾形 洋一
(72)【発明者】
【氏名】尾形 洋一
【テーマコード(参考)】
5H649
【Fターム(参考)】
5H649BB05
5H649BB07
5H649GG09
5H649GG13
5H649GG17
5H649HH09
5H649HH13
5H649HH17
5H649JK01
(57)【要約】
【課題】射出物の衝突領域を精度良く視認でき、遠隔的に射出が可能な磁気浮上型のデバイスを提供する。
【解決手段】所定の位置に対して道具を射出する射出駆動部(15)と、前記所定の位置から反射された道具衝突の領域を実像または虚像を結像させることにより空中に表示し可視化できる画像射出部(14)の合体からなる射出デバイスを、アーム上に設置した外部磁場発生装置を用いて浮上させる磁気駆動部(16)により浮かせ、完全非接触の状況を作りだし、さらには、前記デバイスをセンサーや通信機器を用いて射出デバイスを遠隔操作させる制御部(17)を備えたことを特徴とするデバイス(100)。
【選択図】
図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
所定の位置に対して道具を射出する射出駆動部と、
前記所定の位置から反射された前記道具衝突の領域を実像または虚像を結像させることにより空中に表示し、可視化する画像射出部と、
前記射出駆動部と画像射出部の合体からなる射出デバイスをアーム上に取り付けた外部磁場発生装置を用いて浮上させる磁気駆動部とを備え、
さらには、前記デバイスをセンサーや通信機器を用いて遠隔操作させることを特徴とするアームベースの射出デバイス。
【請求項2】
請求項1に記載のデバイスであって、
ハンドグローブに取り付けられたセンサー類を装荷した前記制御部と、アーム上空で浮上した前記射出駆動部と前記画像射出部からなる射出デバイス間で無線通信を行う際、通信における最短ラインが前記磁気駆動部で用いられる電磁場干渉を妨げるコンクリート、モルタル、サイディングといった電磁場遮断壁を横断しないことを特徴とする無線通信ベースの射出デバイス。
【請求項3】
請求項1に記載のデバイスであって、
アーム上で前記射出デバイスを浮上させることにより、放出されるレーザーの空中画像を見るために必要な眼球からの観測距離をx方向で100mm以上確保でき、その距離は長ければ長い分だけ射撃精度を向上させることが可能とし、また、空中画像のz高さ位置と目線の高さは自動的に合わさるように設計された特徴を持つ光学および磁気ベースの射出デバイス。
【請求項4】
請求項1に記載のデバイスであって、
前記射出デバイスにおいて、前記射出駆動部の射出口形状は少なくともプレート、スクエア、スフィアの3タイプは準備でき、それぞれの形状に合わせて射出する道具も変えることのでき、さらに、前記空中画像表示部における空中画像もまた形状可変のアパチャーや公知のDMDやSLMのような動画ユニットを通して射出口の形状と同じにすることができるという特徴をもつ光学ベースの射出デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、道具を射出する範囲を空中に結像して表示し、かつ遠隔的に道具の射出が可能な磁気浮上型のアームデバイスに関する。
【背景技術】
【0002】
従来から、忍者・射手・ピッチャー(以後、ユーザーと呼ぶ)は状況に合わせて様々な道具を対象に向かって投射するのを生業としてきた。投射物の代表的なものは、手裏剣、弓矢、石、ダーツ、ボールである。
図1左側に示すように、これまではユーザー自身がこれら道具を手に持って投射していたが、その際、さほど命中精度に拘ってなく、また投げ手に負担が掛かるものであった。そもそも道具ははじめに手で持つ必要があり、それが元で仮に鋭利な道具であった場合、投げ手自身が傷つく危険性もあった。また、投射の手法には熟練の技が必要になってくる。
【0003】
このような問題があり、近年では、ユーザーによる投射操作、投射行為を極力控え、代わりに精度よく道具を遠隔的に射出できるような何等かのデバイスを用いることが提案されている。(例えば、文献1,2参照)。究極的には、プログラムまたはAI(人工知能)を用いた自動認知の遠隔射出デバイスまでもが提案されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2005/103323号広報
【特許文献2】特開2007/151832号広報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
そこで、本発明では、上記従来の問題点に鑑みなされたものであり、アーム上で射出物の衝突領域を精度良く視認でき、指の動きで遠隔的に射出が可能な完全非接触のデバイスを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記課題を解決するために、本発明のデバイスは、
図1右側に示すように、アーム上空にて、ユーザーの視線上で空中に浮かぶ(a)空中光学サイト照準機能をもった高い命中精度の射出デバイスであるという特徴をもつ。さらに本発明のデバイスは、前記射出デバイスを磁場を用いて浮上させた(b)磁気浮上機能によるユーザーと射出デバイス間の完全非接触の状況下で、指先の動きだけで簡便にかつ遠隔的に道具を射出可能な(c)無線通信機能があるという特徴も有する
【0008】
このような本発明の射出デバイスでは、道具を射出する一般的な射出駆動部15に加え、前記道具を射出する位置に重ね合わせて、実像または虚像を空中に結像させ、道具の射出領域を精度よく視認できる空中画像表示部14を備える。
【0009】
また、本発明の一態様では、前記射出駆動部下部にて磁場を発生させる磁石を接着し、前記射出デバイスを空中に浮かすべく、円形に並べられた複数のコイルを用いて噴水のように磁場を発生させる磁気駆動部16を備える。
【0010】
また、本発明の一態様では、前記視線画像を表示する画像表示部と前記道具を打ち出す射出駆動部、を個々に遠隔操作すべく触角・圧力・指紋などのセンサーやWiFi・Bluetoothなどの通信機器を駆使した制御部17を別に備える。
【0011】
また、本発明の一態様では、前記射出駆動部にて射出する前記道具は、金属、非金属、プラスチック、液体の何れかであり、それらは状況に合わせて選択できるものとする。
【発明の効果】
【0012】
本発明では、射出物の衝突領域を空中画像を用いて精度良く視認でき、簡便かつ遠隔的に射出が可能な磁気浮上型のアームデバイスを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【
図1】従来モデルと本発明モデルの違いを示す図である。
【
図2】第1実施形態に係る射出デバイス100の画像表示部、射出・磁気駆動部、制御部それぞれの概要を示す断面ブロック図である。
【
図3】第1実施形態に係る射出デバイス100の画像表示部、射出・磁気駆動部、制御部それぞれの概要を示す斜視図である。
【
図4】視線上に創られる空中画像を示した画像表示部の写真である。
【
図5】射出デバイスを浮かび上がらせる磁気駆動部の写真である。
【
図6】第1実施形態に係る射出デバイス100の制御部の詳細を示すブロック図である。
【
図7】電子デバイス装着のグローブを示した制御部の写真である。
【
図8】第1・第2実施形態に係る射出デバイス100の全体写真である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(第1実施形態)
以下、本発明の実施形態について、図面を参照して詳細に説明する。同一または同等の構成要素、部材、処理には、同一の符号を付すものとし、適宜重複した説明は省略する。
図2および
図3は、本実施形態に係る射出デバイス100の概要を示す断面ブロック図と斜視図である。
図2および
図3に示すように、本実施形態の射出デバイス100は、画像表示部14(
図4参照)と、射出駆動部15と、磁気駆動部16(
図5参照)、とを備えている。また、射出デバイス100には、
図6に示すように前記画像表示部14と前期射出駆動部15と無線通信できるような制御部17(
図8参照)が備えられている。
【0015】
画像表示部14は、制御部17からの制御信号に基づいて、外部の目標位置(所定の位置)に対して道具の射出領域を示す照準部分である。
図2上部には、道具の精密射出を可能にする空中画像表示部14に対応するブロック図を示す。精密射出を可能にするために、空中画像表示部14は射出駆動部15と連結固定し、方向を合わせる。こうすることで結像される光学サイトの領域と射出される道具の衝突領域を一致させることが容易となる。ここで、空中サイト技術とは、空中に浮かぶ光学画像を照準として活用する技術である。一般的には、射手が上部小窓20をのぞき込む際、再起反射光学や虚像光学を用いれば画像は小窓20の前後位置に浮いて現れることとなる。すなわち、視線上に画像が完全に乗ることで対象物と画像のオーバーラップが可能となり、後述するようなトリガーを組み合わせれば当然、精密射撃が可能となる。
[参考文献]:Maria Shishova,et al.“Selective Couplers Based on Multiplexed Volume Holographic Gratings for Waveguide Display”,Photonics,8,232(2021).
【0016】
原理では、
図2の網掛け領域で見られるように、光源25からのレーザーがまず拡散レンズ24、半波長板23,偏光子22を通って仰角・強度調整した後、任意形状のアパチャー21(後述するP1~P3に合致する形状の細孔をもつ素子)を通り、ビームスプリッター20にて透過および反射する。その後、再起反射板18あるいはミラー板19にて戻り光とした後、上部のハーフミラー小窓20まで進み反射、その先40mm位置程度に空中画像A1を創るというものである。この画像を視線対方向からユーザーが見ることで画像があたかも浮いているよう見える。投影部A1における画像射出位置の望ましい範囲は、
図2上部に示すように、小窓のハーフミラー20から前方(または後方)40mm位置程度、眼球からは100mm程度である。
【0017】
図4は画像表示部14の投影部A1で示される空中に浮かぶ光学画像の写真を示す。投影部A1は小窓のハーフミラー20前方または後方を指す。
図4左側には光源のスイッチがONのとき、
図4右側にはOFFのときをそれぞれ示す。ONのときは、ユーザーの視線上に赤いビーム焦点スポットが空中形成され、実像を可視化したことになる。この光学画像領域が射出物の衝突領域と一致するため精密射撃が可能となる。
【0018】
射出駆動部15は、
図2に示すように、制御部17からの制御信号に基づいて外部の目標位置(所定の位置)に対して道具を射出する部分である。射出する物質11は限定されないが、金属、非金属、プラスチック、液体の何れかであることが好ましい。また、射出駆動部15の具体的構成も限定されず、ボルトアクション、電動あるいはガスブローバックなどの公知のものを用いることができる。
【0019】
射出口の形状は
図3右側に示すように、プレートタイプP1、スクエアタイプP2、スフィアタイプP3の3種を基本とし、空中画像もそれらと同じ形状(A1~A3)になるよう適したアパチャー21に変更することを提案する。アパチャー21は公知の3Dプリンターにより作製できるものとし、その材質は限定しないが、材質色は余剰光が発生しないよう光学吸収が可能な黒色が望ましい。
【0020】
磁気駆動部16では、
図2に示すように、前記磁気駆動部16と前記射出駆動部15との間の非接触構成を実現するため、磁気浮上機能を駆使する。磁気浮上技術とは、磁場の斥力を利用して物体を浮かす技術であり、一般構成では、500g以下の物体であれば十分浮かすことが可能である。
【0021】
ユーザーのアーム部にアームベルト36で固定された磁気コイル35および磁石33装荷の磁気スタンド上で、単離した磁石33を浮かすことが可能である。このとき、単離磁石33の上に前述した射出デバイスを設置することでそれ自身を浮かすことが可能となる。磁気浮上スタンドの望ましいアーム設置位置は、
図3の斜視図に示すように、ハンド部分から150mm以上、肘部から50mm以上である。
【0022】
原理では、アームベルト36上のスタンド中央に円状に並べられた4つの磁気コイル35によって発生した磁場が、上空に位置する磁石33との間に斥力を発生させる。また、外側のドーナツ型の磁石33はそれとは反磁場を形成させ、磁石33との間に引力を発生させる。磁気コイル35への印加圧を変えて調整することにより、結果、単離磁石33をスタンド中央上空にて浮上させることができる。磁石33の上に電磁遮断シールド34を挟み、射出デバイスを設置しておけば、射出デバイスごと磁場によるダメージなく浮上させることができるという仕組みである。
[参考文献]:Simon,Martin D.et al.“Spin stabilized magnetic levitation.”American Journal of Physics 65,286-292(1997)
【0023】
図5は磁気駆動部16を用いた射出デバイスの浮上時の写真である。
図5に示すように、各方向から見た前記デバイスでは浮上距離が2cm~10cmの範囲に暫定的に留まることがわかる。しかし、浮力の程度は射出デバイスの重量に依存する。浮上安定性は一般的に低いと言われているが、アームを完全に固定、あるいは静止させた状態であれば比較的高く見積もることが可能である。なお、
図5は射出デバイスのみを示している。
【0024】
前述したように、
図3は前記射出デバイス100の概要における斜視図であるユーザーから見て水平に伸びたアームの上に磁気駆動部16を設置し、その上に画像射出部14および射出駆動部15からなる射出デバイスを浮上させる。前記画像射出部14および前記射出駆動部15は別途準備したハンドグローブ側の制御部17にて遠隔操作できるものとする。対象物にアーム先を向けて、前記画像射出部14での目標捕捉、前記射出駆動部15での道具射出を行うものとする。
【0025】
射出方向に向けて水平にアームを移動させてから、ユーザー視線上に現れる空中画像A1と目標物が合わさったときにトリガーを引くのが一般的な操作方法として良い。上下の照準操作には不向きではあるが、ユーザーが立つ、座る、伏せるなどの動作を行うことである程度は射撃自体に対応できる。
【0026】
制御部17は、
図6で見られるように遠隔操作を構成すべき無線通信機能の実現のため、無線通信デバイスを射出デバイスと一般的なハンドグローブの双方に実装する。ここで、それぞれを子機、親機と呼ぶ。本発明で用いる無線通信技術は、Bluetoothを用いた10m以内での遠隔通信の手法であり、それを用いたデバイス開発などは既に報告されている。
【0027】
無線通信デバイスは公知のArduino-IDEソフトウェア(あるいはその他C、C+、C++言語のソフトウェア)によりプログラムさせることができる。例えば、決まった動作を行う、あるいは時間間隔をもって繰り返すなどの自由設定が可能であるが、本発明では、ユーザーとデバイス間の通信ではなく、射出デバイス(子機)とハンドグローブデバイス(親機)間の双方向通信を狙う。双方向通信のメリットとしては、親機から子機へのプログラムによる指令に加え子機から親機に機能が正常であるかどうかなどの確認用のフィードバックを行うことを想定する。双方向通信に用いる媒体は、レーザーや電磁波を基本とするが音波やマイクロ波などでも良い。
【0028】
原理では、ユーザーはグローブ装着のフレキシブルベンドセンサー37とBluetooth(HC-05;親機)40接続のArduinoプログラムボード39を用いて、射出デバイスにも取り付けられたBluetooth(HC-05/HC-06;子機)31接続のArduinoボード30に信号を送り、射出デバイスの射出トリガーモーター28と光学サイト光源25のON・OFF遠隔操作を可能にする。ちなみに、親機にはセンサー可動用41、子機にはトリガーモーター用32とサイト光源用26のリチウムポリマー電池がそれぞれ積載されている。しかし、電池に関してはリチウムポリマーだけでなく、燃料電池、アルカリ乾電池などでも良く、限定はしない。実際に両機を起動させた場合、通信における最短経路は、
図3、
図4ともに青点線矢印で書かれる。本手法により一切、デバイスに触れることなく射撃可能となる。
【0029】
図7にはセンサーおよび通信デバイスを装荷した前記ハンドグローブの写真を示す。グローブ装着のBluetooth(HC-05)40と射出デバイス装着のBluetooth(HC-06)31の一方向または双方向通信が可能であることを示すため、Bluetooth(HC-05)40のランプおよびArduinoボード39内蔵のランプが点灯している状況が伺える。ハンドグローブ人差し指には射出駆動部のトリガーセンサー37、中指には画像表示部の光源スイッチ38をそれぞれ適用することを想定する。しかし、トリガーおよびスイッチに関しては前記フレキシブルベンドセンサー以外にも圧力・指紋・声紋センサーあるいは単純に押しボタン式であっても良く、限定はしない。なお、
図7は制御部のみを示している。
【0030】
図8にはアーム型射出デバイスの全体写真を示す。
図8以外でも、
図2や
図3からもわかるように、ハンドグローブに取り付けられたセンサー類とアーム上空で浮上した射出デバイス間で無線通信する際、間に干渉する物体、例えば磁気シールド34となるコンクリート、モルタル、サイディングが存在しない最短通信ルート(青点線矢印)での通信システムが構築可能である。そうすることで、ノイズによる通信不具合や混線によるスイッチ誤作動といった問題を回避することができる。
【0031】
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態について以下で説明する。第1実施形態と重複する内容は説明を省略する。第1実施形態ではユーザーのアーム上で射出デバイスを浮上させ、各種遠隔操作する例を示したが、本実施形態では異なる外部環境下およびカスタム環境下での前記射出デバイスの使用を提案する。
【0032】
画像表示部14や射出駆動部15からなる射出デバイスは、前述したように、実像または虚像を空中に結像させて視点に対して表示する部分ではあるが、屋内・野外・水中・真空・無重力空間など異なる環境下で表示することもできる。上記の場合、前記射出デバイスの筐体は完全に密封したりする必要がある。また上記射出デバイスを装着するユーザーの姿勢は立ち・座り・伏せなど何れかであれば良い。しかし、上記の場合、アームがユーザーから見て水平に伸びていなければならないという制限は残る。
【0033】
また、上記射出デバイスを浮上させる磁気スタンドは、前記磁気駆動部16の浮上安定性を高めるため設置コイル35の数を増やす、あるいは巻き数を増やすなどの一般的に考えうる改善策を試みるのが望ましい。同時に、浮上時の射出デバイス自体の法線軸周りの回転を抑制するため、外部から微弱な反磁場を加えるあるいは送風を与えたりしても良い。安定性を高める適当な手法としては、アームを固定するベルト36を皮製品から金属製品に変更することであり、そうすることで、人体の骨と皮膚のずれから生じるブレを抑制できる。より安定性を高める確実な手法としては、ロボットアームを代用する形であり、そうすることで完全にブレを抑制し、
図4,5で示すような写真の状況と同程度の安定性を作り出すことが容易となる。
【0034】
上記射出デバイスに内蔵される前記画像表示部は、実像および虚像を結像させる際に必要な光路を複数準備し、空中画像を積層構成してもよい。積層枚数は限定しないが、2枚以上あれば精密射撃をする上では十分であるといえる。さらに精密な射撃を可能にするために、画像品質を向上させるのが望ましい。例えば、空間フィルターを用いた公知の4fシステムを通した光路上のガウシアンビームのサイドバンドカットがそれに相当する。
【0035】
また、本発明では静止画をベースに提案しているが、例えば走査型ミラーデバイス(SMD:Scanning Mirror Device)やデジタルミラーデバイス(DMD:Digital Micromirror Device)、空間光変調器(SLM:Spatial Light Modulator)等の駆動デバイスを用いて動画構成しても良い。そうすれば、より動的な映像をユーザーの眼前に供給でき、ユーザーを飽きさせない。
【0036】
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
【符号の説明】
【0037】
100...射出デバイス(画像表示機能・射出および磁気駆動機能・遠隔通信機能内蔵)
11...射出道具
12...眼球
13...アーム
14...空中画像表示部
15...射出駆動部
16...磁気駆動部
17...制御部
18...再起反射板
19...ミラー板
20...ビームスプリッター
21...アパチャー
22...偏光子
23...半波長板
24...レンズ
25...光源部
26...リチウムポリマー電池(光サイト用)
27...スプリング
28...モーター射出駆動部
29...射出口
30...Arduinoボード(子機用)
31...Bluetoothボード(子機用)
32...リチウムポリマー電池(トリガー用)
33...強磁石
34...信号遮断電磁シールド
35...磁気コイル
36...アームベルト
37...射出トリガー用フレキシブルベンドセンサー
38...光スイッチ用フレキシブルベンドセンサー
39...Bluetoothボード(親機用)
40...Arduinoボード(親機用)
41...リチウムポリマー電池(遠隔通信用)
P1...プレート型射出口形状
P2...ブロック型射出口形状
P3...球型射出口形状
A1...領域提示画像
A2...ブロック型領域提示画像
A3...球型領域提示画像
T1...最短通信軌道