(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160695
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】ペット用トイレ排泄物処理システム
(51)【国際特許分類】
A01K 1/01 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
A01K1/01 801A
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】書面
(21)【出願番号】P 2022080522
(22)【出願日】2022-04-22
(71)【出願人】
【識別番号】506149254
【氏名又は名称】大瀧 國雄
(72)【発明者】
【氏名】大瀧 國雄
(72)【発明者】
【氏名】阿蘓 武
【テーマコード(参考)】
2B101
【Fターム(参考)】
2B101AA13
2B101CA08
2B101CC17
(57)【要約】
【課題】 ペット用システムトイレの糞尿処理を高齢者等が楽な姿勢で容易に処理することを可能とするペット用排泄物処理システムを提供する。
【解決手段】 ペット用トイレ排泄物処理システム容器Cの構成に係る該引き出し式長方形状のトレイには、ペット用システムトイレ前部にせり出すように形成し、尿量を目視する確認窓を設け、さらに、該トレイ後部の上辺部を最後部から前方向にペット尿の溜まる量の体積を要する面積の覆いを固着して尿を留めるタンクを形成し、尿の入った該トレイを水平から垂直に立てるように持ち運びする手段と、又、ペット用尿吸水シートを使用した場合に該トレイを立てて運搬した時に該吸水シートがずり落ちないようにしたシート固定装置を伴う構成とした引き出し式長方形状トレイを構成した。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ペット用システムトイレの糞尿処理を容易にするペット用トイレ排泄物処理システムであって、前記ペット用システムトイレの進入口のステップ板にペットが爪を掛けて入り易くする布状シールと、排泄物処理剤保持容器にペット糞の落下孔と
前記ペット用トイレ排泄物処理システムトイレの下方に位置するトレイに尿確認窓と、尿を留めるタンクと、尿取りシートを支持する保持具と、
を有することを特徴とするペット用排泄物処理システム。
【請求項2】
前記布状シールは、不織布等をシール状に加工し、トタン板、又はプラスチック板に貼りつけ、前記進入口ステップ板にボルトと蝶ネジで固定したことを特徴とする請求項1記載のペット用排泄物処理システム。
【請求項2】
前記糞落下孔は、スプリング蝶板によって、開閉を行うことを特徴とする請求項1記載のペット用排泄物処理システム。
【請求項3】
前記ペット用排泄物処理システムの下方に位置する前記トレイの後部上面にカバーを固着して尿の入った前記トレイを垂直にしたときにタンク状になることを特徴とした請求項1記載のペット用排泄物処理システム
【請求項4】
前記尿取りシート保持具は錆難い様ステンレス鋼で前記トレイに形成し、垂直にして前記トレイを運ぶ時の前記尿取りシートの落下防止することを特徴とする請求項1、請求項3記載のペット用排泄物処理システム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、室内で飼育されている小型犬及び猫の排泄物処理のペット用トイレに関し、より詳細には、高齢者等の足、腰等の不自由な人、及び、ペット飼育に飽きのきている人のペット用トイレの日常管理に関する。
【背景技術】
【0002】
室内で飼育されているペット特に小型犬や猫等は、又病気に関しても、餌の改良、医薬品、獣医等の技術向上により、寿命の伸びが顕著になってきている。それに伴い、飼い主の高齢化、又、飼育が飽きることによってペット排泄物管理が手抜き常態となる問題が生じ、飼育放棄等が起き、如いては動物虐待にも通じる懸念がある。
【0003】
従来から、ペット用排泄物処理剤は固めるトイレ砂、自然崩壊資材等木材チップやカルシウム化合物等で構成されたペット用排泄物処理剤が販売されていたが、毎日尿部分の廃棄、排泄物処理剤の入れ替え等の処理が高齢者等にとって、飽きがきている人にとってストレスが堪り、排泄物処理は非常に厄介な作業となっている。
【0004】
そうしたペット用トイレ砂の多様化の中、発水性を持ち、耐水性が高いペット用排泄物処理剤が開発販売され(参考文献1)、ペット用システムトイレを利用する者にとってかけがえのない存在となっている。脱臭抗菌チップとして一回の使用期間が約1.5カ月と長期間の使用が可能となり、ペット飼育高齢者等には排泄物の始末が容易となりストレスが軽減され、ペット飼育管理が向上しペットの健康も向上する可能性が大きくなる期待を持つこととなる。
【0005】
例えば、特許文献1、特許文献2、によれば、トイレ砂を収容するとともに、液透過性の底面部を有する排泄用器と、排泄用器の下方に配置され、底面部を透過した尿を吸収する尿取吸収シートを収容するトレイが特許文献1にペット用システムトイレが開示されている。又特許文献2には、特許文献1と同一の構成形状をしたペット用トイレが開示されている。それによれば、第1容器底部には複数の開口部を持つ透下部(スノコ)が設けられ、かつ、水分の吸収によって自己崩壊するペレット状の排泄物処理材が収容される第1収容部と、第一収容部の下方にスライド移動可能に配置され開口部(スノコ)を介して落下する、自己崩壊した排泄物処理材を収容可能な第2収容部その下方に引き出し可能なトレイが装着されている。この特許文献2の記載した自己崩壊する排泄物処理理材を参考文献1の排泄物処理材を使用すれば特許文献1と特許文献2はほぼ同様な効果、機能を発することが分かる。
【0006】
しかしながら、特許文献1,特許文献2、あるいは参考文献1等共にペットが排泄した後の糞尿処理工程がペット用トイレシステムとして詳細に記載されて無い。本発明は、特許文献1,2、参考文献1の構成を利用する発明であるが、ペットの糞尿に関して特許を受けようとする発明が従来にない発想に基づくものであるが、本出願時に於いては排泄物処理システムに関して本発明の構成に近い先行文献公知発明が開示されていない。
【0007】
参考文献2によれば、「花王 ニャンとも清潔トイレ脱臭・抗菌チップ」であって、この商品は、匂いや菌の発生を抑える効果を持つ成分(総称 フイトンチッド)を含む、針葉樹の木材主原料で、発水するチップは尿で固まらないから取り除く手間がなく、尿を残さず、いつでもさらさらをキープ。と掲げている。該チップは尿が通過しても尿の成分に影響しないので獣医等への泌尿器ケアに貢献している。
【0008】
本発明は、上記記載の特許文献1ペット用システムトイレ、及び、特許文献2ペット用トイレの機能、効果を利用し、発水性を持ち耐水性が高く、使用期間が長い脱臭抗菌チップ例えば参考文献1の排泄物処理材を使用することで、高齢者や足腰の弱い人等が管理しやすく、効率良く作業をすることができるペット用トイレ排泄物処理システムを提供するものである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特許第7018541
【特許文献2】実録第3196671
【参考文献】
【0010】
【参考文献1】
特願2020-43900
【参考文献2】
インターネット 花王 ニャンとも清潔トイレ脱臭・抗菌チップ
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0011】
上記した特許文献1ペット用システムトイレでは、ペットから排出された糞・尿の処理方法が記載されておらず、おもにトイレ砂の飛び散りに重点を置いた装置の開口部、側壁部、後壁部等の高低差の発明となっている。ペットの飼育に関しては、可愛いでは済まされない部分が多く、餌を食べる、糞尿の始末、家屋を汚す等、多くの課題を抱えながらペットとの生活をしている。
【0012】
本発明は、上記従来の問題点を解消することを課題としている。具体的には、上記記載したシステムトイレの糞・尿の後始末に関して、排泄物処理剤を収納する容器の尿は下降するが、収容部に残る糞の処理、又、尿を溜めたトレイをシステムトイレ下方より引き出す時に床面と水平に、尿がこぼれないように水平に持ちながら立ち上がるのが容易ではない。さらに水平に持ったままトレイを処理場まで水平にして運ぶのも非常に難儀な作業である。
【0013】
このようなペットの排泄物処理等を可能な限り、容易に又楽な姿勢で処理できるようしてペット用トイレを有効利用すること、又、人的負担を軽減し、ペットを末永く快適に過ごすことを課題とするものである。
【課題を解決するための手段】
本発明のペット用トイレ排泄物処理システムは、上部(後に容器A)と下部(後に容器C)と該下部に内接する排泄物処理剤を保持する容器(後に容器B)と、を着脱自在に連結構成され、該容器Aにはペットが出入りする開口部が形成され、該開口部両側から(ペットによる砂掻きで排泄物処理剤が容器A外に飛び出さないよう)後方向に側壁が形成され連続して後壁が形成されるとともに上方が解放された該容器Aと、
【0014】
上記記載のペット用トイレ容器Cの構成は、排泄物処理剤を保持する容器Bを内接し、該容器B下方で、該ペット用トイレ底部に排泄物等を受けるトレイを構成している。該排泄物処理剤容器中央部にはペットの尿を透過するスノコ状に設けた略長方形形状からなる透過部と、該スノコ状に設けた該透過部からの落下物(ペット排泄物)を受ける引き出し式長方形状のトレイが該透過部下部に構成され、又、該容器Bスノコ状透過部前部には、ペットの糞を該トレイに人為的に落下可能な略長方形状で、該容器Bを貫通する蓋付きの落下孔を形成した。
【0015】
上記記載のペット用トイレ排泄物処理システム容器Cの構成に係る該引き出し式長方形状のトレイには、ペット用システムトイレ前部にせり出すように形成し、尿量を目視する確認窓を設け、さらに、該トレイ後部の上辺部を最後部から前方向にペット尿の溜まる量の体積を要する面積の覆いを固着して尿を留めるタンクを形成し、尿の入った該トレイを水平から垂直に立てるように持ち運びする手段と、又、ペット用尿吸水シートを使用した場合に該トレイを立てて運搬した時に該吸水シートがずり落ちないようにしたシート固定装置を伴う構成とした引き出し式長方形状トレイを持つペット用トイレ排泄物処理システムである。
【0016】
上記記載の引き出し式トレイを水平に引き出しを繰り返して該システムトイレ下部の底、周辺に排泄物処理剤のチップ等が落下して留まり、該トレイを差し入れる時等落下したチップ等が障害となり、差し込み、引き出しが困難となるため、該システム後部最下部壁(容器C)を貫通した略長方形状のチップ等の排出口を蓋付きで設け、スムースなトレイの引き出しを可能とした。
【発明の効果】
【0017】
ペット用トイレを管理するに当たって、腰を曲げて糞尿の入ったトレイを水平に引き出し、該トレイを両手で水平に持ち運びすることなくトレイを片手で下方に垂直に下げて糞尿処理場まで運ぶことができ、特に高齢者の飼育管理に貢献することとなる。又、該処理中にペットが該トイレを使用した場合に家屋床面を汚すことになるので、交換用トレイを持つことになればさらに快適なペット飼育に貢献することになる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【
図1】ペット用トイレ排泄物処理システムの構成全体図の容器分離概略図である。
【
図2】ペット用トイレ排泄物処理システムの全体を表す斜視図である。
【
図3】ペット用トイレ排泄物処理システム上面視の図である。
【
図4】ペット用トイレ排泄物処理システム側面内を表す中心部の断面図である。
【
図5】ペット用トイレ排泄物処理システムのトレイ斜視図である。
【
図6】ペット用トイレ排泄物処理システムの糞落下孔斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【実施例0019】
以下、本発明の実施の形態を図面にて説明をする。
【0020】
図1は、ペット用トイレ処理システム全体の構成を描いたものである。容器A、容器B、容器C、トレイDと4種に渡り構成され、容器Aは、最上部に位置し、ペットが砂掻きをする場合に砂が飛び散らないように側面壁、後壁、ペット進入路3から成り立っている。ここで、本発明は、トレイDの深さが従来のトレイより深くなる場合があることにっよってペット進入路3の猫ステップ板4が従来のトイレより高く形成される可能性があるため、ペット(特に猫)が進入路から容器に出入りする時ステップ板がプラスチック等で硬く猫の爪が掛かりにくく登りにくい状態となるため猫の爪が安定して掛かるように布状シール15を貼りつける機能を構成した。
【0021】
次に容器Bは、排泄物処理剤を保持し、底面にはスノコ状の透過層6を設け、排泄物処理剤を透してペット尿をトレイDに降下する機能を持ち、さらに本容器Bに残った糞をトレイDに人為的に落下可能な容器Bの底板を貫通する略長方形状で蓋付き51の糞落下孔50を形成し、糞、尿を同時にトイレDに収納処理することで管理が楽になる。又、容器Bは容器Cの内側に収納構成される。
【0022】
次に容器Cは、容器Bを収納する際、下方に深さが異なるトレイDが構成される場合があるため、該容器Bの下方は余裕を持つ深さがよい。又、トレイDが引き出し、差し入れする容器C最前面解放口9はトレイDを受けるせり出し部10を形成し、一旦外したトレイDを再度差し入れる時効果が有る。そして、該容器Cの底面解放していないのは、排泄物処理剤が崩壊した粉末等が家庭の床面に広がるのを防止するためと、排泄物処理剤のペレットや粉末ゴミ等が底面12に落ちている場合、トレイDの差し入れ進入時にトイレDの底に障害となる。そのための対策として、該容器C最後方壁下部にその他粉末ゴミを外部に吐きだす略長方形状の排出口32を設け、トレイDの引き出し往復運動によって容器C外に排出する機能を得ることができる。
【0023】
トレイDは、容器Cの両側面下部形成されたガイドレールの案内により引き出し前、後の移動を行う。該トレイを差し込む時、容器Cせり出し部10にトイレDの最後部を乗せ押し入れる。又、高率な作業を行えるようにトレイD先端部は容器Cのせり出し部10までの延長を取り、尿の確認を可能とする確認窓40を構成し、トレイDの上面後部にタンクカバー30排泄物を収納可能とするタンク部31を設けている。
【0024】
猫がトイレ進入口を嫌うのは、高さなのか、あるいは形状であるのか出願人が試験を試みた結果、従来のペット用システムトイレと、該システムの上部に形成された側壁、本
図1で容器Aを外した物と、(進入路が高い物と、低い物)を比較してみると8対2の割合でカバーを外したトイレの使用頻度が高かった結果が出ている。
【0025】
しかしながら、ペットと人間が共同生活を営む限り、清潔感は必要なことである。出願人はさらに観察を進め、従来のシステムトイレの進入口の踏み台となるプラスチック板に爪が掛からず越えられないのを発見し、
図2に示す爪が掛かる布状シール15を試験したところスムースになった様であるが、ペットに聞かねば分からない部分であるがその効果を得たので今後の観察に期待したい。
【0026】
図2は、ペット用トイレ処置システムを構成した全体斜視図である。容器Aは砂掻きで砂が外に飛び出すのを防ぐ両側壁1と連続して後部壁を構成している。側面壁1は後部壁から前方向に傾斜しながら進入口3に連結している。他のペット用システムトイレで上部全体をカバーしている物もあるが猫の場合は喜ばないと見られている。進入口3のステップ板4はカバー全体に中で一番低く形成されている。又、ステップ板4には布条シール15が取り付けてある。
【0027】
ステップ板4の布状シール15は、ペットの爪が掛かり易いもので、試験時に使用した物は、不織布に吸着シールを加工した、例えば、人用に使用する便座シール等が有る。しかし便座吸着シールであるので剥がれ易く使用する場合は両面接着テープで張り付けるか、埴毛の短いカーペットを加工し両面粘着テープで、ステップ板4に固着する方法もあるが、該加工した埴毛カーペットは交換を要するので直接ステップ板4に固着するのは交換時に不便な問題があり、本発明では、該カーペットを加工して布状のにシール化して通称トタン板、又は、プラスチック板に接着剤で固着してビス、又は、ステップ板4を貫通した孔を設け、ボルトをシールを固着した板とステップ板4の表面から貫通し、該孔の反対側を蝶ネジでステップ板4に固着する方法を開発して、容易に交換可能とした。
【0028】
猫の場合は、バケツを覗く場合も両前足の爪をバケツの縁に掛けて、又障害物を超える場合も両前足の爪を障害物に掛けて後ろ足で蹴って超える、したがって、ペット用システムトイレに上る時スムースとなる様に見えるのは両前足の爪を布条シール15に掛け、後足で蹴って、後足が布条シール15に掛けた瞬間に前足が容器Bの中に入り、排泄物処理剤を使用する様であり、布状シール15は一定の効果が有ることが解る。
【0029】
図2、トレイDは、容器Cに収納されている図であるが、容器C本体より前面にせり出しているのが分かる。トレイD前部には尿確認の覗き窓40が形成されているためせり出している。トイレDの先端と容器Cせり出し部10の先端と同位置となる。
【0030】
図3は、ペット用トイレ処置システムの上面視であり、平面図でもある。スノコ状の透過部6の全体図が記載されている。従来のスノコ状透下部6の孔状のピッチは排泄物処理剤が固まる種類の場合は、スノコ状の透過機能は必要ないと思えるが、特許文献2によれば、チップがペレット状で水分による自己崩壊する物を使用する場合、自己崩壊した物のみをトレイに落下する方法の孔状のピッチは狭く設定される記載が有り、参考文献1の撥水するペレット排泄物処理剤を利用する場合はトレイの落下物は自己崩壊するペレットよりスノコ状透過部の孔状は広く取られているが、後者の場合は子猫等爪が小さい場合は孔状が広いと爪が掛かりやすく、孔状のピッチは狭い方がよいとの効果が知られている。
【0031】
しかし、子猫の時期は短く、本発明としても成猫を主体として考察している。成猫も5歳くらいになると糞尿も多くなり、又、病気にも掛かりやすく飼育者としては管理しやすく、病気に際しての獣医に尿検査を提出する場合にも撥水する排泄物処理剤をしようするのが得策と思われる。
【0032】
図6、スノコ状透過部6の前部には、フンのみを人為的にトレイに落下させる略長方形状の落下孔50と蓋51が形成され、落下孔50の孔周囲は蓋を留めるため蓋厚53と同一の深さのL字の判溝52に構成され、落下孔50の表面はスノコ状透下部6周辺の高さと同等となり、猫の砂掻き時に蓋51に爪が掛からないようにして、蓋51は容器B前方向に開くよう設定し、蓋51を動作するスプリング丁板55は蓋51の反対側に平面ビス56で構成され容器B表面を平らにして、又、蓋51のは流線型で抓みが形成されペットや猫の爪が当たらないよう設定されている。
【0033】
図4は、ペット用排泄物処理システム全体側面の中心を分割した断面図である。ここではトレイD の機能を中心に詳細に説明する。
【0034】
4図は、本発明の全構成が図示されている。容器Aのステップ板4に布状シール15を設け、容器Bには、スノコ状の透過層6の前部に糞落下孔50、及び蓋51、が形成され、容器Cに構成されるトレイDには、尿の確認を目視する確認窓40と、尿確認センサー45と、該センサー45の保持部46と、トレイDの後方上面部に尿を留めることができるタンクカバー30を固着して尿タンク31を形成し、さらに、トレイDの内部にペット用尿取りシートの固定棒43と、が構成されている。
【0035】
トレイDの確認窓40部分が全体容器前部にせり出す、確認窓40は、取って41の両側に一対構成し、該窓40はガラス、若しくは透過性のあるプラスチックが望ましい。確認窓40のトレイ内部下方直下には尿がふれると色彩が変化するものであれば確認が簡単に行われるが現実として、通称、曇りガラス46を使用して固定具45に差し込み保持され、交換可能としている。該ガラス46は濡れると略透明となり目視確認することができる。尿あるいは水分が含むと色彩が変化する物が多々存在すると思うが現状で簡単に入手、加工も可能な曇りガラス46の使用としている。
【0036】
トレイDの縁後方上面に尿を留めるタンク31を形成する尿タンクカバー30を設け、立方体のタンク31を形成し、一定の量が確認した場合はトレイDを引き出し、取って41を持ち略垂直に尿の入っているトレイDを廃棄場所まで運搬する。
【0037】
ここで、立方体で形成されたタンク31の尿量保持する体積の考察である。参考文献2によれば、猫の尿一日量の目安が掲載されている。それによれば、猫の体重が3kgで30~90cc、6kg(ほぼ最大)では60~180ccであるから、通常3日に一度のトイレ清掃として余裕を見て200ccとし、ほぼ600ccの保持量が必要となる。そうするとトレイDの体積は巾250mm×高さ40mmを例として、トレイD内部最後方から尿カバー30の先端部まで最低600mmが必要となる。したがって、既存のペット用システムトイレで長方形状のスノコ状の透過部6の最後部P(
図4)と尿カバー30の先端部Sは必ず該最後部Pの後方に位置しなければならない。
【0038】
さらに、
図5でトレイDにペット用尿取りシートを使用する場合、トレイDを立てて運搬するさいに該シートが落下しないよう、尿取りシート落下防止具支持棒43が必要となる。落下防止具43はステンレス鋼棒状で形成され、尿取りシートを支持する棒状43は少なくとも3本が必要で、トレイD内部先端部からシート支持棒43の後方長手方向の中間に固定棒44が溶着されている。支持棒43の操作棒42でトレイDの両側面壁7を貫通した止め具45のCワッシャー46を介して支持棒43をトレイDの上面上方に引き上げ(
図4参照)ペット用尿取りシートの交換等に可動することとなる。支持棒43の支持力は操作棒42を介した伸縮スプリングで行う。
【0039】
本発明は、ペット飼育の最も重点とする糞尿の処理に関して、高齢者、特に杖等を使用している人にとって、ペット用システムトイレ最下部から水平に引き出し、トレイDを水平に処理場まで運ぶのは不可能で、糞尿の入った一kgに満たないトレイDを床面に対して垂直に、手に下げて運搬することは可能である。こうした糞尿の処理が面倒になりペットの飼育放棄、動物虐待につながるのを防止の効果を望むものである。