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特開2023-160703キャパシタ部品及びキャパシタ内蔵基板
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160703
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】キャパシタ部品及びキャパシタ内蔵基板
(51)【国際特許分類】
   H01G 4/32 20060101AFI20231026BHJP
【FI】
H01G4/32 521A
H01G4/32 530
H01G4/32 540
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022125581
(22)【出願日】2022-08-05
(31)【優先権主張番号】10-2022-0049551
(32)【優先日】2022-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】594023722
【氏名又は名称】サムソン エレクトロ-メカニックス カンパニーリミテッド.
(74)【代理人】
【識別番号】110000877
【氏名又は名称】弁理士法人RYUKA国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】リー、サン ジョン
(72)【発明者】
【氏名】パク、ミン チョル
(72)【発明者】
【氏名】ジェオン、チ ヒョン
(72)【発明者】
【氏名】リー、セオン ファン
(72)【発明者】
【氏名】クワク、ヒュン サン
【テーマコード(参考)】
5E082
【Fターム(参考)】
5E082AB04
5E082EE03
5E082FF05
5E082FG26
(57)【要約】      (修正有)
【課題】一般的な立方体形状の積層セラミックキャパシタに比べて高容量が保障され、電気的連結性が向上したキャパシタ部品を提供する。
【解決手段】キャパシタ部品100は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、第1内部電極と第2内部電極の間に配置される第1誘電体層及び第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体110と、本体の第1面に配置されて第1内部電極と連結される第1外部電極131と、本体の第2面に配置されて第2内部電極と連結される第2外部電極132と、を含む。第1内部電極と第2内部電極とは、互いに異なる金属を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、前記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、前記第1内部電極及び前記第2内部電極の間に配置される第1誘電体層、及び前記第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体と、
前記本体の第1面に配置されて前記第1内部電極と連結される第1外部電極と、
前記本体の第2面に配置されて前記第2内部電極と連結される第2外部電極と、を含み、
前記第1内部電極と前記第2内部電極は互いに異なる金属を含む、キャパシタ部品。
【請求項2】
前記第1内部電極は、前記本体の第1面から前記第1方向に突出した領域を含み、
前記第2内部電極は、前記本体の第2面から前記第1方向に突出した領域を含む、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項3】
前記第2内部電極の一端は前記本体の第1面と接し、前記第1内部電極の一端は前記本体の第2面と接し、
前記本体の第1面と接する前記第2内部電極の一端及び前記本体の第2面と接する前記第1内部電極の一端に短絡防止層が配置される、請求項2に記載のキャパシタ部品。
【請求項4】
前記第2内部電極は、前記本体の第1面と離隔して配置され、前記第1内部電極は、前記本体の第2面と離隔して配置される、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項5】
前記第1外部電極及び前記第2外部電極上にめっき層が配置される、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項6】
前記本体の側面にカバー層が配置される、請求項1に記載のキャパシタ部品。
【請求項7】
第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、前記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、前記第1内部電極及び第2内部電極の間に配置される第1誘電体層、及び前記第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体、前記本体の第1面に配置されて前記第1内部電極と連結される第1外部電極、及び前記本体の第2面に配置される第2外部電極を含むキャパシタ部品と、
前記キャパシタ部品が内蔵された絶縁層と、
前記絶縁層において、前記第1方向に対向する第1側及び第2側にそれぞれ配置され、前記第1外部電極及び前記第2外部電極とそれぞれ連結された第1導電層及び第2導電層と、を含む、キャパシタ内蔵基板。
【請求項8】
前記第1外部電極は前記絶縁層の第1側と連結され、
前記第2外部電極は前記絶縁層の第2側と連結される、請求項7に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項9】
前記絶縁層はビアホールを含み、
前記キャパシタ部品は前記ビアホールの内部に配置される、請求項7に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項10】
前記第1方向に垂直な面において、前記ビアホールの断面積に対する前記キャパシタ部品の断面積の割合は65%以上である、請求項9に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項11】
前記第1外部電極は前記第1導電層と直接に接触し、前記第2外部電極は前記第2導電層と直接に接触する、請求項7に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項12】
前記絶縁層の第1側及び第2側に配置された多数のビルドアップ層をさらに含む、請求項7に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項13】
前記絶縁層は前記キャパシタ部品を多数含み、
前記多数のキャパシタ部品のうち少なくとも一つは、前記ビルドアップ層の少なくとも一つを貫通するように配置される、請求項12に記載のキャパシタ内蔵基板。
【請求項14】
前記多数のビルドアップ層は、前記ビルドアップ層の全部又は一部を貫通する多数のビアホールを含み、
前記ビルドアップ層の全部又は一部を貫通する多数のビアホールの内部に前記キャパシタ部品が配置される、請求項12に記載のキャパシタ内蔵基板。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、キャパシタ部品及びキャパシタ内蔵基板に関するものである。
【背景技術】
【0002】
キャパシタ部品の一つである積層セラミックキャパシタ(Multilayer Ceramic Capacitor、MLCC)は、小型でありながらも、高容量が保障されるという利点により、通信、コンピュータ、家電、自動車などの産業に使用される重要なチップ部品であり、特に、携帯電話、コンピュータ、デジタルテレビなど、各種の電気、電子、情報通信機器に使用される核心受動素子である。
【0003】
このような積層セラミックキャパシタは、小型でありながらも高容量が保障され、実装が容易であるという利点により、様々な電子装置の部品として使用されることができる。最近は、電子機器の小型化及び高性能化に伴い、積層セラミックキャパシタも小型化及び高容量化する傾向にある。
【0004】
電子回路の高密度化、高集積化に伴い、プリント回路基板に実装される受動素子の実装空間が不足し、これを解決するために基板に内蔵される部品、すなわち、埋め込み素子(embedded device)を実現しようとする努力が進んでいる。特に、容量性部品として使用されるキャパシタ部品を基板に内蔵する方案が様々に提示されている。
【0005】
キャパシタ部品が内蔵された基板の一例として、一般的な直方体形状のキャパシタ部品を基板の絶縁層に内蔵する場合がある。この場合、基板の配線とキャパシタ部品の外部電極とを連結するために、レーザを用いて絶縁層の上部及び下部にビアホール(via hole)を形成し、ビアホールの内部を導電性物質で充填しなければならない。このようなレーザ加工は、プリント回路基板の製造コストを増加させ、キャパシタ部品の外部電極の損傷を招くことがあり、基板に連結された能動素子との電気的連結経路が長くなるため、所望の信号伝達特性が得られ難いという問題がある。
【0006】
したがって、キャパシタ部品の外部電極と導電層とを連結するビアホールを形成せずとも基板に内蔵されることができ、高容量を確保することができるキャパシタ部品及びキャパシタ内蔵基板の構造に対する改善が必要な実情である。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明のいくつかの目的の一つは、一般的な立方体形状の積層セラミックキャパシタに比べて高容量が保障され、電気的連結性が向上したキャパシタ部品を提供することである。
【0008】
本発明のいくつかの目的の一つは、キャパシタ部品の高容量を確保しながら、キャパシタと能動素子との短い連結長さを有するようにするキャパシタ内蔵基板を提供することである。
【0009】
但し、本発明の目的は上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【課題を解決するための手段】
【0010】
本発明の一実施形態によるキャパシタ部品は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、上記第1及び第2内部電極の間に配置される第1誘電体層、及び上記第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体と、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極と、上記本体の第2面に配置されて上記第2内部電極と連結される第2外部電極と、を含み、上記第1内部電極と上記第2内部電極は互いに異なる金属を含む。
【0011】
本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、上記第1及び第2内部電極の間に配置される第1誘電体層、及び上記第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体と、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極、及び上記本体の第2面に配置される上記第2外部電極を含むキャパシタ部品と、上記キャパシタ部品が内蔵された絶縁層と、上記絶縁層において、上記第1方向に対向する第1側及び第2側にそれぞれ配置され、上記第1及び第2外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2導電層と、を含む。
【発明の効果】
【0012】
本発明のいくつかの効果の一つは、キャパシタ部品の高容量を確保し、内部電極と外部電極との電気的連結性を向上させることである。
【0013】
本発明のいくつかの効果の一つは、キャパシタ部品と能動部品間の電気的連結経路を最小化し、キャパシタ内蔵基板のインピーダンスを減少させ、コア層に内蔵されるキャパシタ部品が占める比重を増加させることで、高集積化したキャパシタ内蔵基板を提供することである。
【0014】
但し、本発明の多様かつ有益な利点及び効果は、上述した内容に限定されず、本発明の具体的な実施形態を説明する過程でより容易に理解することができる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
図1】本発明の一実施形態によるキャパシタ部品を概略的に示す斜視図である。
図2図1のI-I'線に沿った断面図である。
図3】一実施形態によるキャパシタ部品において、外部電極を除いた形状を示す斜視図である。
図4図3のII-II'線に沿った断面図である。
図5図4のA領域の拡大図である。
図6図4のB領域の拡大図である。
図7】一実施形態によるキャパシタ部品において、外部電極を除いた形状を示す斜視図である。
図8図7のIII-III'線に沿った断面図である。
図9図8のA'領域の拡大図である。
図10図8のB'領域の拡大図である。
図11】本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板を概略的に示す断面図である。
図12】本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板において、第1方向に垂直な面で切断したキャパシタ部品及びビアホールの形状を示す断面である。
図13】一実施形態によるキャパシタ内蔵基板を概略的に示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下では、具体的な実施形態及び添付の図面を参照して本発明の実施形態を説明する。しかし、本発明の実施形態は、様々な他の形態に変形することができ、本発明の範囲は以下で説明する実施形態に限定されるものではない。また、本発明の実施形態は、通常の技術者に本発明をより完全に説明するために提供されるものである。したがって、図面における要素の形状及び大きさなどは、より明確な説明のために誇張することができ、図面上の同じ符号で示される要素は同じ要素である。
【0017】
そして、図面において本発明を明確に説明するために説明と関係のない部分は省略し、図面に示された各構成の大きさ及び厚さは説明の便宜上、任意に示しているため、本発明は必ずしも図示したものに限定されない。なお、同一の思想の範囲内の機能が同一である構成要素については、同一の参照符号を用いて説明する。さらに、明細書全体において、ある部分がある構成要素を「含む」と言うとき、これは、特に反対される記載がない限り、他の構成要素を除外するのではなく、他の構成要素をさらに含むことができることを意味する。
【0018】
図1は、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品を概略的に示す斜視図であり、図2は、図1のI-I'線に沿った断面図であり、図3は、一実施形態によるキャパシタ部品において、外部電極を除いた形状を示す斜視図である。
【0019】
以下では、図1図3を参照して、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品100について説明する。本発明の一実施形態によるキャパシタ部品100は、第1方向に対向する第1面及び第2面1、2を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極121、第2内部電極122、上記第1及び第2内部電極と接するように配置される第1誘電体層111、及び上記第2内部電極上に配置される第2誘電体層112が巻回された本体110と、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極131と、上記本体の第2面に配置されて上記第2内部電極と連結される第2外部電極132と、を含み、上記第1内部電極と上記第2内部電極は互いに異なる金属を含む。
【0020】
本体110は、第1方向に対向する第1面及び第2面1、2を含み、第1方向を巻軸として第1内部電極121、第2内部電極122、上記第1及び第2内部電極と接するように配置される第1誘電体層111、上記内部電極と接するように配置される第2誘電体層112が巻回されて形成されることができる。焼成過程で本体110に含まれたセラミック粉末の収縮により、本体110は実質的に円筒形の形状を有することができる。
【0021】
上記本体110を巻回する方法は特に限定されない。例えば、第1内部電極121を最上面とし、第1誘電体層111、第2内部電極122、及び第2誘電体層112を順に配置した後、第1内部電極の一端の角を巻軸として巻回した後、焼成して形成することができる。このとき、巻軸となる本体110の中心軸120は、第1方向に沿って形成された第1内部電極からなることができるが、これに限定されるものではなく、別途の誘電体で形成された誘電体柱からなることもできる。
【0022】
図2を参照すると、第1誘電体層111は第1内部電極121と第2内部電極122との間に配置されることができ、第2誘電体層は第2内部電極上に配置されることができる。すなわち、第1内部電極121、第1誘電体層111、第2内部電極122及び第2誘電体層112は順に配置され、且つ第1内部電極121の一端を第1方向として巻回されて配置されることができる。このとき、巻軸は、上述したように本体の中心軸120であってもよく、上記中心軸120は第1内部電極の端からなるか、又は別途の誘電体柱が配置された形態であってもよい。これにより、第1内部電極121及び第2内部電極122は、巻回された状態でも第1及び第2誘電体層111、112によって絶縁されることができる。一方、第1及び第2内部電極121、122、第1及び第2誘電体層111、112を重ねた状態で巻回することが本体110を形成するのに容易であるが、これに限定されるものではない。
【0023】
本発明の一実施形態によると、上記第1及び第2誘電体層111、112を形成する原料は、十分な静電容量が得られる限り特に限定されない。例えば、チタン酸バリウム系材料、鉛複合ペロブスカイト系材料又はチタン酸ストロンチウム系材料などを使用することができる。上記チタン酸バリウム系材料は、BaTiO系セラミック粉末を含むことができ、上記セラミック粉末の例示として、BaTiO、BaTiOにCa(カルシウム)、Zr(ジルコニウム)等が一部固溶した(Ba1-xCa)TiO(0<x<1)、Ba(Ti1-yCa)O(0<y<1)、(Ba1-xCa)(Ti1-yZr)O(0<x<1、0<y<1)又はBa(Ti1-yZr)O(0<y<1)等が挙げられる。
【0024】
また、上記第1及び第2誘電体層111、112を形成する原料は、チタン酸バリウム(BaTiO)等のパウダーに、本発明の目的に応じて多様なセラミック添加剤、有機溶剤、結合剤、分散剤等を添加することができる。
【0025】
第1内部電極121及び第2内部電極122は、本体110の中心軸から螺旋状に延長されて配置されることができる。第1内部電極121の第1方向の一端は本体110の第1面1と接し、第2内部電極122の第1方向の一端は本体の第2面2と接することができる。これにより、第1内部電極121は後述する第1外部電極131と連結され、第2内部電極122は後述する第2外部電極132と連結されることができる。
【0026】
第1及び第2内部電極121、122を形成する材料は特に限定されず、電気伝導性に優れた材料を使用することができる。例えば、内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)、及びこれらの合金のうち一つ以上を含むことができる。
【0027】
また、第1及び第2内部電極121、122は、ニッケル(Ni)、銅(Cu)、パラジウム(Pd)、銀(Ag)、金(Au)、白金(Pt)、錫(Sn)、タングステン(W)、チタン(Ti)及びこれらの合金のうち一つ以上を含む内部電極用導電性ペーストをセラミックグリーンシートに印刷して形成することができる。上記内部電極用導電性ペーストの印刷方法としては、スクリーン印刷法又はグラビア印刷法などを使用することができ、本発明はこれに限定されるものではない。
【0028】
外部電極131、132は、本体110の第1面1及び第2面2に配置されて内部電極121、122と連結されることができる。具体的に、第1外部電極131は第1面1に配置されて第1内部電極121と連結され、第2外部電極132は第2面2に配置されて第2内部電極122と連結されることができる。
【0029】
本実施形態では、積層型電子部品100が2つの外部電極131、132を有する構造を説明しているが、外部電極131、132の個数や形状などは、内部電極121、122の形態やその他の目的に応じて変更することができる。なお、外部電極131、132は、金属などのように電気伝導性を有するものであれば、如何なる物質を使用して形成されてもよく、電気的特性、構造的安定性などを考慮して具体的な物質が決定されてもよい。
【0030】
一方、外部電極131、132は、単一層又は複数の層で形成されることができ、第1及び第2外部電極131、132上にめっき層が配置されることができる。
【0031】
外部電極131、132を本体110上に形成する方法は特に限定されず、物理的蒸着法(PVD、Physical Vapor Deposition)、化学的蒸着法(CVD、Chemical Vapor Deposition)、原子層蒸着法(ALD、Atomic Layer Deposition)、スパッタリング(Sputtering)、めっき(Plating)、浸漬(Dipping)などの工程によって形成することができる。
【0032】
一方、外部電極131、132が蒸着法又はめっきで形成される場合、外部電極はガラス成分を含まなくてもよい。この場合、後述する基板内に内蔵されて導電層と外部電極131、132とを連結するためにレーザ加工によってビアを形成してもガラスの侵食が起こる懸念がなく、キャパシタ部品の信頼性を向上させることができる。
【0033】
めっき層は、キャパシタ部品が基板に実装される場合、実装特性を向上させる役割を果たすことができ、基板に内蔵される場合、電気的連結性を向上させる役割を果たすことができる。めっき層の種類は特に限定されず、Ni、Sn、Pd及びこれらの合金のうち一つ以上を含むめっき層であってもよく、複数の層で形成されてもよい。
【0034】
めっき層に対するより具体的な例を挙げると、めっき層は、Niめっき層又はSnめっき層であってもよく、電極層上にNiめっき層及びSnめっき層が順次に形成された形態であってもよく、Snめっき層、Niめっき層及びSnめっき層が順次に形成された形態であってもよい。また、めっき層は、複数のNiめっき層及び/又は複数のSnめっき層を含むこともできる。
【0035】
本発明の一実施形態によると、上記第1内部電極121と上記第2内部電極は互いに異なる金属を含むことができる。本発明の一実施形態のように、第1内部電極121、第2内部電極122、第1誘電体層111、第2誘電体層112が重なるように巻回して本体110を形成する場合、第1内部電極と第2内部電極を互いに異なる極性を有する第1及び第2外部電極131、132にそれぞれ連結することが困難であるという問題点がある。具体的に、第1内部電極は第1面上に配置される第1外部電極と、第2内部電極は第2面上に配置される第2外部電極とのみ連結されなければならないが、第1及び第2内部電極、第1及び第2誘電体層が重なるように巻回されているため、第1及び第2内部電極ともに第1及び第2外部電極と連結される部分が形成されることができ、これにより静電容量の損失が発生するおそれがある。
【0036】
本発明の一実施形態のように、第1及び第2内部電極が互いに異なる金属元素を含む場合、後述する選択的エッチングによって第1内部電極と第2内部電極を互いに異なる極性の外部電極に連結することで、静電容量が確保できる構造をより容易に形成することができる。
【0037】
上記本体110上に第1及び第2外部電極131、132を配置して第1及び第2内部電極121、122との電気的導通を確保する場合、第1内部電極及び第2内部電極は、第1面1又は第2面2に接する部分のみが外部電極131、132にそれぞれ連結されるため、電気的連結性を確保し難い可能性がある。
【0038】
図3は、一実施形態によるキャパシタ部品100において、外部電極を除いた形状を示す斜視図であり、図4は、図3のII-II'線に沿った断面図であり、図5は、図4のA領域の拡大図であり、図6は、図4のB領域の拡大図である。
【0039】
図3図6を参照すると、一実施形態において、第1内部電極121は、上記本体110の第1面1から上記第1方向に突出した領域121bを含むことができる。上記第2内部電極122は、上記本体110の第2面2から上記第1方向に突出した領域122bを含むことができる。すなわち、第1内部電極121は、上記本体の内部に配置された領域121a及び上記第1面1から上記第1方向に突出した領域121bを含み、第2内部電極122は、上記本体の内部に配置された領域122a及び上記第2面から上記第1方向に突出した領域122bを含むことができる。これにより、内部電極121、122と外部電極131、132との接触面積が増加し、キャパシタ部品100の強度を向上させることができ、電気的連結性を向上させることができる。
【0040】
上記内部電極の突出した領域121b、122bを形成する方法は特に限定されない。例えば、本体110の第1面1において第1内部電極121を残して第1方向に選択的エッチング(etching)によって第2内部電極122、第1及び第2誘電体層111、112を一定の厚さ除去し、第2面2において第2内部電極122を残して第1方向に選択的エッチング(etching)によって第1内部電極121、第1及び第2誘電体層111、112を一定の厚さ除去して形成することができる。
【0041】
一方、選択的エッチングによって第1及び第2内部電極の突出した領域121a、122aを形成する場合、エッチング後の本体110の第1面1は第2内部電極の一端と接することができ、第2面2は、第1内部電極の一端と接することができる。したがって、第1外部電極及び第2外部電極をそれぞれ第1面及び第2面に配置する場合、外部電極131、132が内部電極121、122と同時に連結されて短絡が発生するおそれがある。一実施形態において、第2内部電極122の一端は上記本体110の第1面1と接し、上記第1内部電極121の一端は上記本体の第2面2と接する場合、上記本体の第1面と接する上記第2内部電極の一端及び上記本体の第2面と接する上記第1内部電極の一端に短絡防止層141、142が配置されるようにすることで、第1外部電極131と第2内部電極122との連結を防止し、第2外部電極132と第1内部電極121との連結を防止して短絡を防止することができる。上記短絡防止層141、142の種類は特に限定されず、第1及び第2誘電体層と同じ成分を含むことができる。
【0042】
図7は、一実施形態によるキャパシタ部品101において、外部電極を除いた形状を示す斜視図であり、図8は、図7のIII-III'線に沿った断面図であり、図9は、図8のA'領域の拡大図であり、図10は、図9のB'領域の拡大図である。
【0043】
図7図10を参照すると、一実施形態によるキャパシタ部品101の上記第2内部電極122'は、上記本体110の第1面1と離隔して配置され、上記第1内部電極121'は、上記本体110の第2面と離隔して配置されることができる。これにより、第1外部電極131は、第1面1において第1内部電極121'と連結されることができ、第2外部電極132は、第2面2において第2内部電極122'と連結されることができる。
【0044】
一方、上記第2内部電極122'は、上記本体110の第1面1と離隔して配置され、上記第1内部電極121'は、上記本体110の第2面と離間して配置されるように形成する方法は特に限定されない。例えば、上記本体110の第1面1と接する第2内部電極122'を第1方向に選択的エッチングによって一定の厚さ除去し、第2面2と接する第1内部電極121'を第1方向に選択的エッチングによって一定の厚さ除去して形成することができる。
【0045】
カバー層130は、外部湿気からキャパシタ部品を保護し、物理的又は化学的ストレスによる内部電極の損傷を防止する役割を果たすことができる。上記カバー部は、本体の最外殻の側面に配置された誘電体層と巻回された本体の端に重なるように配置された第1及び第2内部電極を全て覆うように配置されることができる。
【0046】
上記カバー部は内部電極を含まず、第1及び第2誘電体層111、112と同じ材料を含むことができ、例えば、チタン酸バリウム(BaTiO)系セラミック材料を含むことができる。また、上記カバー部は、基板に実装又は内蔵される場合、振動、衝撃及び湿度に対する耐性を向上させるために、シリカ、エポキシ樹脂、フェノール樹脂などを含むEMC(Epoxy Molding Compound)を含むことができる。
【0047】
図11は、本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200を概略的に示す断面図であり、図12は、本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200において、第1方向に垂直な面で切断したキャパシタ部品100'及びビアホールの形状を示す断面である。
【0048】
以下では、図11及び図12を参照して、本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200について説明するが、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品100と重複する説明は省略する。
【0049】
本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、上記第1及び第2内部電極と接するように配置される第1誘電体層、及び上記第2内部電極上に配置される第2誘電体層が巻回された本体、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極、及び上記本体の第2面に配置される上記第2外部電極を含むキャパシタ部品100'と、上記キャパシタ部品が内蔵された絶縁層と、上記絶縁層において、上記第1方向に対向する第1側及び第2側にそれぞれ配置され、上記第1及び第2外部電極とそれぞれ連結された第1及び第2導電層と、を含む。
【0050】
図11を参照すると、本発明の一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200は、キャパシタ部品100'、絶縁層201、第1及び第2導電層211、212を含む。絶縁層201は、層間絶縁及び導電層を保護し、キャパシタ部品を内蔵して保護する役割を果たすことができる。図11では、キャパシタ内蔵基板200が単一層の絶縁層201を含むものとして示されているが、後述する図13のようにキャパシタ内蔵基板200'は、多数のビルドアップ絶縁層202、203をさらに含むことができる。
【0051】
絶縁層201には、上記キャパシタ部品100'が内蔵される。このとき、キャパシタ部品100'が絶縁層201に内蔵されるというのは、キャパシタ部品100'が絶縁層201の内部に含まれることを意味することができるが、これに限定されるものではなく、キャパシタ内蔵基板が図13のように、多数のビルドアップ絶縁層202、203を含む場合、複数の絶縁層201、202、203にキャパシタ部品100'が含まれることを意味することができる。
【0052】
上記絶縁層201の材質としては、エポキシ(Epoxy)のような熱硬化性樹脂や、ポリイミド(Polyimide)のような熱可塑性樹脂を使用することができ、これらの樹脂にガラス繊維や無機フィラーなどの補強材が含浸されたプリプレグ(prepreg)を使用することもできる。
【0053】
絶縁層201の第1方向に対向する第1側S1及び第2側S2には、第1及び第2導電層211、212がそれぞれ配置されることができる。第1及び第2導電層211、212は、絶縁層201に内蔵されたキャパシタ部品100'の外部電極131'、132'と連結されることができる。一方、上記第1及び第2導電層211、212は、導電性物質のみを含む必要はなく、導電性パターンと誘電体からなる層とを同時に含むことができる。
【0054】
上記第1及び第2導電層211、212は、用途に応じて接地領域を形成する接地配線と、電源供給の手段となる電源配線、並びに信号伝達機能を行う信号配線等に区分され、各層間の電気的接続はビアを介して行われることができる。本実施形態では、上記導電層211、212が1層で構成された基板を例示しているが、必ずしもこれに限定されるものではなく、上記導電層の層数は設計に応じて増加又は減少することができる。
【0055】
一方、一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200の絶縁層201に内蔵されたキャパシタ部品100'は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、上記第1及び第2内部電極と接するように配置される第1誘電体層、及び上記第2内部電極と接するように配置される第2誘電体層が巻回された本体110'、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極131'、及び上記本体の第2面に配置される上記第2外部電極132'を含む。
【0056】
すなわち、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品100とは異なり、第1及び第2内部電極が必ずしも互いに異なる金属を含む必要はなく、これを除くと、本発明の一実施形態によるキャパシタ部品100と同じ構成を含むことができる。
【0057】
一方、一実施形態では、一つのキャパシタ部品100'が絶縁層に内蔵されたことを示しているが、これは一つの実施形態に過ぎず、その数が限定されるものではない。
【0058】
一般的な直方体形状を有する積層セラミックキャパシタを基板に内蔵する場合、積層セラミックキャパシタが絶縁層の一面に取り付けられて導電層と連結されるため、電気的連結経路が長くなることがあり、キャパシタ内蔵基板の信号伝達特性が劣化する可能性がある。
【0059】
本発明の一実施形態によると、絶縁層201に内蔵されるキャパシタ部品100'は、第1方向に対向する第1面及び第2面を含み、上記第1方向を巻軸として第1内部電極、第2内部電極、上記第1及び第2内部電極と接するように配置される第1誘電体層、及び上記第2内部電極と接するように配置される第2誘電体層が巻回された本体110'、上記本体の第1面に配置されて上記第1内部電極と連結される第1外部電極131'、及び上記本体の第2面に配置される上記第2外部電極132'を含むため、第1及び第2導電層は、第1及び第2外部電極とそれぞれ連結されることができる。これにより、キャパシタ部品100'は、絶縁層の第1側及び第2側と同時に連結されることができ、電気的連結経路を最小化することができるため、キャパシタ内蔵基板200の信号伝達特性を改善することができる。
【0060】
一実施形態において、上記第1外部電極131'は上記絶縁層の第1側S1と連結され、上記第2外部電極132'は上記絶縁層の第2側S2と連結されることができる。すなわち、一般的な直方体形状を有するキャパシタを内蔵する場合、外部電極が第1側S1又は第2側S2のうちいずれか一側に全て連結されるのとは異なり、第1及び第2外部電極131'、132'を絶縁層の第1側及び第2側S1、S2にそれぞれ連結することにより、キャパシタ内蔵基板200の信号伝達特性をさらに改善することができる。
【0061】
一方、図11を参照すると、絶縁層はビアホール220を含むことができる。上記ビアホール220は、絶縁層201の第1側S1から第2側S2まで第1方向に貫通する形態で形成されることができ、その方法は特に限定されない。例えば、絶縁層の表面にドリリング、レーザ加工法などの物理的貫通法や絶縁層上にパターンが形成された保護層を形成した後、化学的エッチングによって形成することができる。
【0062】
一実施形態において、上記絶縁層201はビアホール220を含み、上記キャパシタ部品100'は上記ビアホールの内部に配置されることができる。これにより、一般的な直方体形状の積層セラミックキャパシタをビアホールに配置する場合よりも、ビアホール内部の空間を効率的に使用して、高容量のキャパシタ部品100'が内蔵された基板200を実現することができる。
【0063】
このとき、図12を参照すると、高容量のキャパシタ部品100'が内蔵された基板200を実現するために、上記第1方向に垂直な面において、上記ビアホール220の断面積に対する上記キャパシタ部品110'の断面積の割合は65%以上であることが好ましい。
【0064】
上記ビアホール220の断面積に対する上記キャパシタ部品100'の断面積の割合の上限は特に限定されず、キャパシタ部品100'のサイズと工法によって決定することができる。
【0065】
上記第1方向に垂直な面において、上記ビアホール及びキャパシタ部品の断面積を測定する方法は特に限定されない。例えば、キャパシタ内蔵部品200の絶縁層を第1方向に等間隔である5個の地点で切断した断面を光学顕微鏡で観察した像を、ImageJプログラムによってイメージ化し、その平均面積を測定して測定することができる。
【0066】
一方、ビアホール220とキャパシタ部品100'との間の空間には、追加絶縁層230が配置されることができる。上記追加絶縁層230は、ビアホール220の空き空間にキャパシタ部品100'を安定して配置可能な役割を果たすことができる。上記追加絶縁層230の成分は特に限定されず、絶縁層201と実質的に同じ成分からなることができ、キャパシタ部品100'から発生する熱を円滑に放出するために、金属成分をさらに含むことができる。
【0067】
一実施形態において、上記第1外部電極131'は上記第1導電層211と直接に接触し、上記第2外部電極132'は上記第2導電層212と直接に接触することができる。これにより、キャパシタ部品100'と基板200に実装可能な電子部品間の電気的連結経路が短縮してキャパシタ内蔵基板200の信号伝達特性を改善することができる。
【0068】
また、キャパシタ部品100'を絶縁層に内蔵した後、別途のビアを形成して導電層211、212とキャパシタ部品100'の外部電極131',132'とを連結する必要がなく、ビア加工によるキャパシタ部品100'の損傷を防止することができ、キャパシタ内蔵基板200の信頼性を向上させることができる。
【0069】
第1外部電極を第1導電層と、第2外部電極を第2導電層と直接に接触させる方法は特に限定されない。例えば、第1外部電極及び第2外部電極が絶縁層の第1側及び第2側上に突出する領域を有し、第1及び第2導電層が上記第1及び第2外部電極の突出領域を取り囲む形態で接触する構造によって実現することができる。
【0070】
図13は、一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200'を概略的に示す断面図である。図13を参照すると、一実施形態によるキャパシタ内蔵基板200'は、上記絶縁層の第1側及び第2側S1、S2に配置された多数のビルドアップ層261、262をさらに含むことができる。
【0071】
上記多数のビルドアップ層261、262は別途の絶縁素材を積層し、YAGレーザ又はCO2レーザを用いてビアホールを形成した後、SAP(Semi-Additive Process)又はMSAP(Modified Semi-Additive Process)などを行ってビアを含む導電層を形成することにより完成することができる。一方、図13は、第1導電層及び第2導電層の一面に一層がさらに形成された構造であるが、必ずしも3層構造である必要はなく、ビルドアップ層を2層以上積層して形成することができる。
【0072】
上記ビルドアップ層261、262は、それぞれビルドアップ絶縁層202、203及びビルドアップ導電層221、222を含むことができ、ビルドアップ絶縁層202、203上にビルドアップ導電層221、222が配置された形態を有することができる。また、上記ビルドアップ導電層221、222は、導電層211、212のように導電パターンを含むことができる。
【0073】
一実施形態において、絶縁層201、202、203は、絶縁層201とビルドアップ絶縁層202、203とを含むことができる。この場合、絶縁層201、202、203にキャパシタ部品100'が内蔵されるというのは、絶縁層201、202、203のうち一つの絶縁層にキャパシタ部品100'が含まれることを意味することができるが、これに限定されるものではなく、絶縁層201、202、203のうち複数の絶縁層にキャパシタ部品100'が含まれることを意味することができる。
【0074】
一実施形態によると、上記絶縁層201は上記キャパシタ部品100'を多数含み、上記多数のキャパシタ部品100'のうち少なくとも一つは、上記ビルドアップ層261、262の少なくとも一つを貫通するように配置されることができる。これにより、キャパシタ部品100'と電子部品250との間の電気的連結経路を最小化し、キャパシタ内蔵基板200'の信号伝達特性をさらに改善することができる。
【0075】
このとき、上記多数のビルドアップ層261、262は、上記ビルドアップ層の全部又は一部を貫通する多数のビアホール220'を含み、上記ビルドアップ層の全部又は一部を貫通する多数のビアホール220'の内部に上記キャパシタ部品110'が配置されることができる。多数のビルドアップ層261、262の内部の空間を効率的に使用して高容量のキャパシタ部品100'を内蔵することができ、キャパシタ内蔵基板200'の信号伝達特性を改善することができる。
【0076】
同様に、多数のビアホール220'とキャパシタ部品110'との間には、追加絶縁層を含むことができ、その機能及び成分は追加絶縁層230と実質的に同一であることができる。
【0077】
キャパシタ内蔵基板200'の最外層に位置したビルドアップ導電層221、222の上部には半田レジスト層231、232が積層される。上記半田レジスト層は、最外層のビルドアップ導電層221、222を外部の汚染及び接触から保護するための層であって、感光性の樹脂組成物を含むことができる。
【0078】
上記半田レジスト層231、232には、第1及び第2外部電極の表面やビア電極の表面を外部に露出させるキャビティが形成されることができ、上記キャビティに半田ボール270が備えられる。一方、電子部品250は、その下部面が上記半田ボール270にボンディングされて基板の表面に実装される。このとき、電子部品250の種類は特に限定されず、接着層251を介して半田ボール270に連結され、堅固に取り付けられることができる。
【0079】
上記半田レジスト層231、232は、液状の形態でコーティングしたり、乾状の樹脂フィルムを積層した後、マスクを取り付けて露光し、光によって硬化していない部分を現像して第1及び第2外部電極やビア電極の表面を外部に露出させるキャビティを形成する。その後、キャビティ内に導電性ペーストを充填して半田ボールを形成し、上記半田ボール上に電子部品を実装してキャパシタ内蔵基板200'を完成させることができる。
【0080】
一方、キャパシタ部品100'が最上層又は最下層のビルドアップ導電層231、232まで形成される場合、キャパシタ部品100'の第1及び第2外部電極と半田ボールとの間には電極パッド240が形成されることができる。これにより、キャパシタ部品100'と半田ボール270との連結性を向上させることができる。
【0081】
以上のように、本発明の実施形態について詳細に説明したが、本発明は、上述した実施形態及び添付の図面によって限定されるものではなく、添付の特許請求の範囲によって限定されるものとする。したがって、特許請求の範囲に記載された本発明の技術的思想から逸脱しない範囲内で、当該技術分野における通常の知識を有する者によって様々な形態の置換、変形及び変更が可能であり、これも本発明の範囲に属すると言える。
【0082】
また、本発明で使用された「一実施形態」という表現は、互いに同じ実施形態を意味するものではなく、それぞれ互いに異なる固有の特徴を強調して説明するために提供されたものである。しかし、上記に提示された一実施形態は、他の一実施形態の特徴と結合して実現されることを排除しない。例えば、特定の一実施形態で説明された事項が他の一実施形態に説明されていなかったとしても、他の一実施形態においてその事項と反対又は矛盾する説明がない限り、他の一実施形態に係る説明として理解されることができる。
【0083】
本発明で使用された用語は、単に一実施形態を説明するために使用されたものであって、本発明を限定しようとする意図ではない。このとき、単数の表現は、文脈上明らかに異なる意味ではない限り、複数の表現を含む。
【符号の説明】
【0084】
100、101、100':キャパシタ部品
110、110':本体
111、112:第1及び第2誘電体層
120:中心軸
121、122:第1及び第2内部電極
131、132、131'、132':第1及び第2外部電極
130:カバー層
141、142:短絡防止層
200、200':キャパシタ内蔵基板
201:絶縁層
211、212:第1及び第2導電層
220、220':ビアホール
230:追加絶縁層
202、203:ビルドアップ絶縁層
221、222:ビルドアップ導電層
231、232:半田レジスト層
240: 電極パッド
250:電子部品
251:接着層
261、262:ビルドアップ層
270:半田ボール
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13