(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160789
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】不整脈の診断のための折り畳み可能な電極装置
(51)【国際特許分類】
A61B 18/14 20060101AFI20231026BHJP
A61B 5/287 20210101ALI20231026BHJP
A61B 5/367 20210101ALI20231026BHJP
【FI】
A61B18/14
A61B5/287 200
A61B5/367
【審査請求】未請求
【請求項の数】13
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023069114
(22)【出願日】2023-04-20
(31)【優先権主張番号】63/333,263
(32)【優先日】2022-04-21
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(31)【優先権主張番号】18/185,265
(32)【優先日】2023-03-16
(33)【優先権主張国・地域又は機関】US
(71)【出願人】
【識別番号】511099630
【氏名又は名称】バイオセンス・ウエブスター・(イスラエル)・リミテッド
【氏名又は名称原語表記】Biosense Webster (Israel), Ltd.
(74)【代理人】
【識別番号】100088605
【弁理士】
【氏名又は名称】加藤 公延
(74)【代理人】
【識別番号】100130384
【弁理士】
【氏名又は名称】大島 孝文
(72)【発明者】
【氏名】フアン・ロドリゲス・ソト
【テーマコード(参考)】
4C127
4C160
【Fターム(参考)】
4C127AA02
4C127LL08
4C160KK03
4C160KK04
4C160KK17
4C160KK38
4C160KK63
4C160MM38
(57)【要約】
【課題】折り畳み可能な電極装置を提供すること。
【解決手段】本明細書に開示される例示的な装置は、心臓及び周囲の脈管系において電気信号を測定又は提供するために、カテーテルベースのシステムで一般的に使用可能である。例示的な装置は、一般に、電極を備えるループ部材を有するエンドエフェクタを備える。ループ部材は、ループ部材がカテーテル内に適合するように折り畳まれ、展開されるとパドル形状を形成するように弾力的に広がることができるように、カテーテルを通して送達され、カテーテルから展開され、カテーテルの中に後退されるように成形される。ループ部材のうちのいくつかは、エンドエフェクタがカテーテル内に後退させられるとき、折り畳みを促進するように、それぞれのループ部材の遠位端に近接する特徴を含むことができる。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置であって、
近位部分と遠位部分を備える細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記遠位部分を患者の心臓内に位置付けるように前記近位部分において操作されるように構成され、前記細長いシャフトは、前記装置の長手方向軸を画定する、細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成からほぼ平面の非拘束構成に移動可能であり、前記エンドエフェクタは、6つのスパイン及び3つの接続部材を備える、エンドエフェクタと、を備え、
前記6つのスパインの各々は、前記長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を備え、
前記3つの接続部材の各々は、前記6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、前記6つのスパインのうちの1つのスパインが前記2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられ、
前記3つの接続部材は、前記長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、前記長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを備え、
前記2つの外側接続部材の各々は、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを備える、装置。
【請求項2】
前記3つの接続部材は、前記エンドエフェクタの遠位頂点において重なり合い、前記遠位頂点は、前記長手方向軸と整列されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記エンドエフェクタは、
前記遠位頂点において前記3つの接続部材を結合する機械的リンク部を更に備える、請求項2に記載の装置。
【請求項4】
前記それぞれの対の実質的に直線のセグメントの各々は、第1の直線セグメント及び第2の直線セグメントをそれぞれ備え、前記第1の直線セグメントは、前記遠位頂点から前記それぞれの屈曲部まで測定される第1の長さを備え、前記第2の直線セグメントは、前記屈曲部から前記それぞれのスパインの前記遠位端まで測定される第2の長さを備える、請求項2に記載の装置。
【請求項5】
前記第1の長さは前記第2の長さよりも短い、請求項4に記載の装置。
【請求項6】
前記第1の長さは、前記第2の長さにほぼ等しい、請求項4に記載の装置。
【請求項7】
前記中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを備え、前記2つの屈曲部は各々、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角である、請求項1に記載の装置。
【請求項8】
前記エンドエフェクタは、
2つの外側ループ部材であって、各々が、前記2つの外側接続部材のうちのそれぞれの外側接続部材と、前記それぞれの外側接続部材に接合された前記2つのそれぞれのスパインとをそれぞれ備える、2つの外側ループ部材と、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に各々接合され、前記2つの外側ループ部材のうちのそれぞれの外側ループ部材を通って延在する2つの外側支持フレームと、
前記中央接続部材と、前記中央接続部材に接合された前記2つのそれぞれのスパインとを備える中央ループ部材と、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に接合され、前記中央ループ部材を通って延在する中央支持フレームと、を更に備える、請求項1に記載の装置。
【請求項9】
前記6つのスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを備え、前記外側支持フレーム及び前記中央支持フレームの各々は、それぞれの管状ハウジングを通って延在し、前記6つのスパインの各々の電極は、前記それぞれの管状ハウジング上に配置されている、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記6つのスパインの各々は、それぞれの電極に各々電気的に接続され、前記それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を備える、請求項9に記載の装置。
【請求項11】
前記それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを備える、請求項9に記載の装置。
【請求項12】
少なくとも1本の引張りワイヤを更に備え、前記少なくとも1本の引張りワイヤは、前記引張りワイヤが前記細長いシャフトに対して前記近位部分に向かって後退させられると、前記遠位部分及び前記エンドエフェクタが前記長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、前記細長いシャフトを通って延び、かつ前記細長いシャフトの前記遠位部分に取り付けられている、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされている、請求項1に記載の装置。
【発明の詳細な説明】
【背景技術】
【0001】
心房細動などの心不整脈は、心組織の領域から隣接組織に電気信号が異常に伝導する場合に発生し、これにより、正常な心周期が乱されて非同期的リズムを引き起こす。望ましくない信号源は、心房又は心室の組織に位置する場合がある。望ましくない信号は、心臓組織を通って他の箇所に伝導し、不整脈を引き起こすか、又は不整脈を継続させる場合がある。
【0002】
不整脈を治療するための手順には、不整脈の原因となる信号の発生源を外科的に妨害すること、及びそのような信号の伝導路を妨害することが含まれる。更に最近では、心内膜の電気特性と心容積をマッピングし、エネルギーの印加により心組織を選択的にアブレーションすることによって、心臓のある部分から別の部分への望ましくない電気信号の伝播を中断又は修正することが可能であることが判明している。アブレーション過程では、非伝導病巣の形成によって望ましからざる電路を壊す。
【0003】
マッピングとそれに続くアブレーションを含む、この二段階手順においては、通常、1つ又は2つ以上の電気センサを備えるカテーテルを心臓の中に進入させ、多数の点でデータを取得することによって、心臓内の各点における電気活動が感知及び測定される。次いで、これらのデータを利用して、アブレーションが実施される標的エリアが選択される。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
マッピング解像度を高めるために、マッピングカテーテルについては、1平方センチメートル程度の領域内にて、組織の電気的活動を感知する電極を複数使用することによって、高密度の信号マップを提供することが望ましい。心房又は心室(例えば、心室の心尖部)内でのマッピングについては、カテーテルがより短い時間内により多くのデータ信号を収集することが望ましい。また、このようなカテーテルは、様々な組織表面、例えば、平らな、湾曲した、凹凸のある、又は非平面の表面組織に適合可能であり、かつ患者の脈管系を通って非侵襲的に前進及び後退するために折り畳み可能であることが望ましい。
【課題を解決するための手段】
【0005】
本明細書に開示される例示的な装置は、心臓及び周囲の脈管系において電気信号を測定又は提供するために、カテーテルベースのシステムで一般的に使用可能である。例示的な装置は、一般に、電極を備えるループ部材を有するエンドエフェクタを備える。ループ部材は、ループ部材がカテーテル内に適合するように折り畳まれ、展開されるとパドル形状を形成するように弾力的に広がることができるように、カテーテルを通して送達され、カテーテルから展開され、カテーテルの中に後退されるように成形される。ループ部材のうちのいくつかは、エンドエフェクタがカテーテル内に後退させられるとき、パドル形状からの折り畳みを促進するように、それぞれのループ部材の遠位端に近接する特徴を含むことができる。
【0006】
第1の例示的な装置は、細長いシャフトとエンドエフェクタを備える。細長いシャフトは、近位部分及び遠位部分を含む。細長いシャフトは、遠位部分を患者の心臓に位置付けるように近位部分において操作されるように構成される。細長いシャフトは、装置の長手方向軸を画定する。
【0007】
エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位部分に近接して配設される。エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成から、ほぼ平面の非拘束構成に移動可能である。エンドエフェクタは、6つのスパイン及び3つの接続部材を含む。6つのスパインの各々は、長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を含む。3つの接続部材の各々は、6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、6つのスパインのうちの1つのスパインが2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられる。3つの接続部材は、長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを含む。2つの外側接続部材の各々は、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを含む。
【0008】
3つの接続部材は、エンドエフェクタの遠位頂点で重なり合うことができる。遠位頂点は、長手方向軸と位置合わせされ得る。エンドエフェクタは、遠位頂点において3つの接続部材を束ねる機械的リンク部を更に備えていてもよい。実質的に直線のセグメントのそれぞれの対の各々は、それぞれ、第1の直線セグメント及び第2の直線セグメントを含むことができる。第1の直線セグメントは、遠位頂点からそれぞれの屈曲部まで測定される第1の長さを有することができる。第2の直線セグメントは、屈曲部からそれぞれのスパインの遠位端まで測定される第2の長さを含むことができる。第1の長さは、第2の長さよりも小さくてもよい。第1の長さは、第2の長さにほぼ等しくてもよい。
【0009】
中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを含むことができる。2つの屈曲部は各々、非拘束構成と比較して、拘束構成においてより鋭角であり得る。
【0010】
エンドエフェクタは、2つの外側ループ部材部材と、2つの外側支持フレームと、中央ループ部材と、中央支持フレームとを更に含むことができる。2つの外側ループ部材の各々は、2つの外側接続部材のうちのそれぞれの外側接続部材と、それぞれの外側接続部材に接合された2つのそれぞれのスパインとをそれぞれ含むことができる。2つの外側支持フレームは、細長いシャフトの遠位部分に各々接合され得、2つの外側ループ部材のうちのそれぞれの外側ループ部材を通って延在する。中央ループ部材は、中央接続部材と、中央接続部材に接合された2つのそれぞれのスパインとを含み得る。中央支持フレームは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、中央ループ部材を通って延在することができる。
【0011】
6つのスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを含むことができる。外側支持フレーム及び中央支持フレームは各々、それぞれの管状ハウジングを通って延在することができる。6つのスパインの各々の電極は、それぞれの管状ハウジング上に配置することができる。
【0012】
6つのスパインの各々は、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を含むことができる。
【0013】
それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含み得る。
【0014】
第1の例示的装置は、少なくとも1本の引張りワイヤを更に備えていてもよく、少なくとも1本の引張りワイヤは、引張りワイヤが細長いシャフトに対して近位部分に向かって後退させられると、遠位部分及びエンドエフェクタが長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、細長いシャフトを通って延び、かつ細長いシャフトの遠位部分に取り付けられていてもよい。
【0015】
エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされることができる。
【0016】
第1の例示的な方法は、特定の順序で提示されていない、以下の工程のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。細長いシャフトの遠位部分を患者の心臓内に位置決めするように、細長いシャフトの近位部分が操作され得、細長いシャフトは長手方向軸を画定する。細長いシャフトの遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタは、シース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動され得る。
【0017】
エンドエフェクタは、以下のように構成することができる。エンドエフェクタは、6つのスパイン及び3つの接続部材を含むことができる。6つのスパインの各々は、長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を含むことができる。3つの接続部材の各々は、6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、6つのスパインのうちの1つのスパインが2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられる。3つの接続部材は、長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを含むことができる。2つの外側接続部材の各々は、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを含むことができる。中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを更に含み得、2つの屈曲部は各々、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角である。
【0018】
シースは、10フレンチのサイズにすることができる。
【0019】
第2の例示的な装置は、細長いシャフト及びエンドエフェクタを含むことができる。細長いシャフトは、近位部分及び遠位部分を含むことができる。細長いシャフトは、遠位部分を患者の心臓に位置付けるように近位部分において操作されるように構成され得る。細長いシャフトは、装置の長手方向軸を画定することができる。エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位部分に近接して配設され得る。エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成から、ほぼ平面の非拘束構成に移動可能であり得る。エンドエフェクタは、外側ループ部材及び内側ループ部材を含むことができる。外側ループ部材は、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延びる第1の対の近位セグメントと、第1の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延びる第1の対のスパインと、第1の対のスパインの遠位端を接合し、かつ長手方向軸を横切って延びる第1の接続部材とを含むことができる。内側ループ部材は、第2の対の近位セグメントが第1の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第2の対の近位セグメントと、第2の対のスパインが第1の対のスパインの間に位置付けられるように、第2の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第2の対のスパインと、第2の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第2の対のスパインの遠位端を接合する第2の接続部材とを含むことができる。
【0020】
第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を有することができる。第2の接続部材は、長手方向軸に直交して第2の対のスパインの外縁間で測定された幅よりも大きい第2の最大幅を有することができる。
【0021】
第1の接続部材は、長手方向軸と位置合わせされたエンドエフェクタの遠位頂点において第2の接続部材に接合され得る。
【0022】
外側ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0023】
内側ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0024】
第1の対のスパインは、長手方向軸に平行に測定された第2の対のスパインの長さにほぼ等しい、長手方向軸に平行に測定された長さを有することができる。
【0025】
エンドエフェクタは、第1の支持フレーム及び第2の支持フレームを更に含むことができる。第1の支持フレームは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、外側ループ部材を通って延在することができる。第2の支持フレームは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、内側ループ部材を通って延在することができる。
【0026】
第1の支持フレームは、外側ループ部材の第1のループ状経路を画定することができる。第1の支持フレームは、第1のループ状経路に沿って変化する、第1のループ状経路に直交する断面形状を有することができ、それにより、断面形状は、第1の対の近位セグメントの断面積と比較して、及び第1の対の近位セグメントの断面積と比較して、第1の対の近位セグメントと第1の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなる。第2の支持フレームは、外側ループ部材の第2のループ状経路を画定することができる。第2の支持フレームは、第2のループ状経路に沿って変化する、第2のループ状経路に直交する断面形状を有することができ、それにより、断面形状は、第2の対の近位セグメントの断面積と比較して、及び第2の対の近位セグメントの断面積と比較して、第2の対の近位セグメントと第2の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなる。
【0027】
第1の対のスパイン及び第2の対のスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを含むことができる。第1の支持フレーム及び第2の支持フレームは各々、それぞれの管状ハウジングを通って延在することができる。第1の対のスパイン及び第2の対のスパインの各々の電極は、それぞれの管状ハウジング上に配置することができる。
【0028】
第1の対のスパイン及び第2の対のスパインは各々、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部分を通って延在する導電体をそれぞれ含むことができる。
【0029】
それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含み得る。
【0030】
第2の接続部材は、長手方向軸から離れて第2の対のスパインの遠位端から延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる、一対の湾曲部を含むことができる。
【0031】
第2の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含むことができる。
【0032】
第1の接続部材は、第1の対のスパインの遠位端の間に湾曲形状を含むことができる。第2の接続部材は、第2の接続部材の湾曲形状が、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部に重なるように、一対の湾曲部の間に湾曲形状を含むことができる。
【0033】
第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を有することができる。第2の接続部材は、長手方向軸に直交して第2の対のスパインの外縁間で測定された幅よりも大きい第2の最大幅を有することができる。第1の最大幅は、第2の最大幅にほぼ等しくすることができる。
【0034】
エンドエフェクタは、中央ループ部材であって、第3の対の近位セグメントが第2の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第3の対の近位セグメントと、第3の対のスパインが第2の対のスパインの間に位置付けられるように、第3の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第3の対のスパインと、第3の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第3の対のスパインの遠位端を接合する第3の接続部材とを含む、中央ループ部材を更に含むことができる。
【0035】
第3の接続部材は、長手方向軸に直交して第3の対のスパインの外縁間で測定された幅よりも大きい第3の最大幅を有することができる。
【0036】
第1の接続部材、第2の接続部材、及び第3の接続部材は、長手方向軸と位置合わせされたエンドエフェクタの遠位頂点において接合され得る。
【0037】
中央ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0038】
第1の対のスパイン、第2の対のスパイン、及び第3の対のスパインは、長手方向軸に平行に測定してほぼ等しい長さを有することができる。
【0039】
エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、中央ループ部材を通って延在する、第3の支持フレームを更に含むことができる。第3の支持フレームは、中央ループ部材の第3のループ状経路を画定することができる。第3の支持フレームは、第3のループ状経路に沿って変化する、第3のループ状経路に直交する断面形状を有することができ、それにより、断面形状は、第3の対の近位セグメントの断面積と比較して、及び第3の対の近位セグメントの断面積と比較して、第3の対の近位セグメントと第3の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなる。
【0040】
第3の対のスパインの各スパインは、それぞれの管状ハウジングを含むことができる。第3の支持フレームは、それぞれの管状ハウジングを通って延びることができる。第3の対のスパインの各スパインの電極は、それぞれの管状ハウジング上に配置することができる。
【0041】
第3の対のスパインの各スパインは、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を含むことができる。
【0042】
管状ハウジングの一部又は全部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含むことができる。
【0043】
第3の接続部材は、長手方向軸から離れて第3の対のスパインの遠位端から延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる、一対の湾曲部を含むことができる。
【0044】
第3の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含むことができる。
【0045】
第3の接続部材は、第3の接続部材の対の湾曲部の間に湾曲形状を含むことができ、それにより、第3の接続部材の湾曲形状は、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部及び第2の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部と重なることができる。
【0046】
第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を有することができる。第3の接続部材は、長手方向軸に直交して第2の対のスパインの外縁間で測定された幅よりも大きい第3の最大幅を有することができる。第1の最大幅は、第3の最大幅にほぼ等しくすることができる。
【0047】
第2の例示的装置は、少なくとも1本の引張りワイヤを更に備えていてもよく、少なくとも1本の引張りワイヤは、引張りワイヤが細長いシャフトに対して近位部分に向かって後退させられると、遠位部分及びエンドエフェクタが長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、細長いシャフトを通って延び、かつ細長いシャフトの遠位部分に取り付けられていてもよい。
【0048】
エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされることができる。
【0049】
第2の例示的な方法は、特定の順序で提示されていない、以下の工程のうちの1つ又は2つ以上を含むことができる。細長いシャフトの遠位部分を患者の心臓内に位置決めするように、細長いシャフトの近位部分が操作され得、細長いシャフトは装置の長手方向軸を画定する。細長いシャフトの遠位部分に近接して配置され、外側ループ部材と内側ループ部材とを備えるエンドエフェクタは、シース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させることができる。
【0050】
エンドエフェクタは、非拘束構成において、外側ループ部材は、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延びる第1の対の近位セグメントと、第1の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延びる第1の対のスパインと、第1の対のスパインの遠位端を接合し、かつ長手方向軸を横切って延びる第1の接続部材とを含むように移動されることができる。
【0051】
エンドエフェクタは、非拘束構成において、内側ループ部材が、第2の対の近位セグメントが第1の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第2の対の近位セグメントと、第2の対のスパインが第1の対のスパインの間に位置付けられるように、第2の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第2の対のスパインと、第2の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第2の対のスパインの遠位端を接合する第2の接続部材とを含むように移動されることができる。
【0052】
非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を有することができる。非拘束構成では、第2の接続部材は、長手方向軸に直交し、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を有することができる。
【0053】
非拘束構成では、外側ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。あるいは非拘束構成では、内側ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0054】
第2の例示的な方法は、エンドエフェクタを心臓内組織に押し付けることと、第1の対のスパインの各々に配置された電極及び第2の対のスパインのそれぞれに配置された電極を介して、心臓内組織を通る電気信号を測定することとを更に含むことができる。
【0055】
第2の例示的な方法は、エンドエフェクタの灌注ポートを通して灌注することを更に含むことができる。
【0056】
エンドエフェクタをシース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させるステップは、第2の接続部材を、拘束構成の細長い形状から、第2の対のスパインの遠位端から長手方向軸から離れて延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる一対の湾曲部を有する非拘束構成の拡張形状に再成形することを更に含むことができる。
【0057】
非拘束構成では、第2の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含むことができる。
【0058】
非拘束構成では、第1の接続部材は、第1の対のスパインの遠位端の間に湾曲形状を含むことができる。非拘束構成では、第2の接続部材は、第2の接続部材の湾曲形状が、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部に重なるように、一対の湾曲部の間に湾曲形状を含むことができる。
【0059】
非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を有することができる。非拘束構成では、第2の接続部材は、長手方向軸に直交し、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を有することができる。第1の最大幅は、第2の最大幅にほぼ等しくすることができる。
【0060】
エンドエフェクタは、中央ループ部材を更に含むことができる。非拘束構成では、中央ループ部材は、第3の対の近位セグメントが第2の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第3の対の近位セグメントと、第3の対のスパインが第2の対のスパインの間に位置付けられるように、第3の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第3の対のスパインと、第3の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第3の対のスパインの遠位端を接合する第3の接続部材と、を含むことができる。
【0061】
非拘束構成では、第3の接続部材は、長手方向軸に直交し、かつ第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を含むことができる。
【0062】
非拘束構成では、中央ループ部材は、長手方向軸に対して対称であり得る。
【0063】
第2の例示的な方法は、エンドエフェクタを心臓内組織に押し付けることと、第3の対のスパインの各々に配置された電極を介して、心臓内組織を通る電気信号を測定することとを更に含むことができる。
【0064】
第2の例示的な方法は、エンドエフェクタの灌注ポートを通して灌注することを更に含むことができる。
【0065】
シース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させるステップで、エンドエフェクタは、第3の接続部材を、拘束構成の細長い形状から、第3の対のスパインの遠位端から長手方向軸から離れて延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる一対の湾曲部を有する非拘束構成の拡張形状に再成形することを更に含むことができる。
【0066】
非拘束構成では、第3の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含むことができる。
【0067】
非拘束構成では、第3の接続部材は、第3の接続部材の対の湾曲部の間に湾曲形状を含み、それにより、第3の接続部材の湾曲形状は、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部及び第2の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部と重なる。
【0068】
非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい第1の最大幅を含む。非拘束構成では、第3の接続部材は、長手方向軸に直交し、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を含む。第1の最大幅は、第3の最大幅にほぼ等しくすることができる。
【0069】
第2の例示的な方法は、細長いシャフトを通って延在し、細長いシャフトの遠位部分に取り付けられた少なくとも1つの引張りワイヤを細長いシャフトの近位部分に向かって後退させて、遠位部分及びエンドエフェクタを長手方向軸に対してある角度で曲げることを更に含むことができる。
【0070】
シースは、10フレンチのサイズにすることができる。
【図面の簡単な説明】
【0071】
本発明の上記及び更なる態様は、添付の図面と併せて以下の説明を参照して更に考察され、様々な図面において、同様の数字は、同様の構造要素及び特徴を示す。図面は、必ずしも縮尺どおりではなく、代わりに、本発明の原理を例示することに主眼が置かれている。図は、限定としてではなく単なる例解として、本発明のデバイスの1つ又は2つ以上の実装形態を描写している。
【
図1】本発明の態様に係る、カテーテルの遠位部分にあるエンドエフェクタと、カテーテルの近位部分にある近位ハンドルとを有するカテーテルの図である。
【
図2】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第1の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図3】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第2の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図4】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第3の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図5】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第4の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図6】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第5の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図7A】本発明の態様による第6の例示的なエンドエフェクタ構成の側面図及び斜視図である。
【
図7B】本発明の態様による第6の例示的なエンドエフェクタ構成の側面図及び斜視図である。
【
図8】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第7の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【
図9】本発明の態様に係る、非拘束構成のエンドエフェクタの第8の例示的な支持フレームアセンブリの図である。
【発明を実施するための形態】
【0072】
以下の詳細な説明は、図面を参照しながら読まれるべきものであり、異なる図面における同様の要素には同一の番号が付けられている。図面は、必ずしも縮尺どおりとは限らず、選択された実施形態を示しており、また本発明の範囲を限定することを意図していない。詳細な説明は、限定ではなく例として本発明の原理を示す。この説明は、当業者が本発明を製造及び使用することを明らかに可能にし、また本発明を実施するための最良の態様であると現在考えられているものを含めて、本発明のいくつかの実施形態、適応例、変形例、代替物及び使用を説明する。
【0073】
本明細書に記載の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上は、本明細書に記載の他の教示、表現、変形例、実施例などのうちのいずれか1つ又は2つ以上と組み合わせることができる。したがって、以下に記載されている教示、表現、変形例、実施例などは、互いに単独で考慮されるべきではない。本明細書の教示に照らして、本明細書の教示を組み合わせることができる種々の好適な方法が、当業者には容易に明らかとなろう。このような修正例及び変形例は、特許請求の範囲に含まれることが意図される。
【0074】
本明細書で使用される場合、任意の数値又は範囲に対する「約」又は「およそ」という用語は、構成要素の一部又は集合が本明細書に記載の意図された目的のために機能することを可能にする好適な寸法公差を示す。より具体的には、「約」又は「およそ」は、記載された値の±10%の値の範囲を指してもよく、例えば、「約90%」は、81%~99%の値の範囲を指してもよい。
【0075】
本明細書で使用する場合、「患者」、「ホスト」、「ユーザ」及び「被験体」という用語は、任意のヒト被験体又は動物被験体を指し、上述のシステム又は方法をヒトにおける使用に限定することを目的としたものではないが、ヒト患者における対象の本発明の使用は、好ましい実施形態を代表するものである。
【0076】
同様に、「近位」という用語は、操作者に近い方の位置を示す一方、「遠位」は、操作者又は医師から更に遠い位置を示す。
【0077】
本明細書で使用されるとき、「管状」及び「管/チューブ」という用語は、広義に解釈されるものとし、断面が直円柱構造若しくは厳密に円形である構造、又は全長にわたって均一な断面である構造に制限されるものではない。例えば、管状構造又は管状システムは、概して、実質的な直円柱構造として例解される。しかしながら、管状システムは、本発明の範囲から逸脱することなく、テーパ状又は湾曲した外面を有し得る。
【0078】
図1は、カテーテル10の遠位部分におけるエンドエフェクタ100と、カテーテル10の近位部分における近位ハンドル16と、ハンドル16とエンドエフェクタ100との間に延在する細長いシャフト9とを有するカテーテル装置10の図である。シャフト9は、好ましくは管状部材である。装置10は、本明細書に示される新規な態様、及び当業者によって理解される他の互換性のある特徴を含む、いくつかの設計変更を有することができる。装置10は、単に例として提示されており、制限を意図したものではない。
【0079】
細長いシャフト9は、細長いカテーテル本体の形状にある近位部分12と、中間偏向部分14と、遠位セクション14Aと、を有する。偏向制御ハンドル16は、カテーテル本体の近位部分12の近位端に取り付けられている。シャフトの遠位部分14Aは、コネクタ管46を介してエンドエフェクタ100に連結される。細長いシャフト9は、脈管系を通過するようにサイズ決めされるか、他の方法で構成された管状カテーテル本体を形成する。エンドエフェクタ100は、複数のループ部材1、2、3を有し、複数のループ部材1、2、3は、共通の遠位頂点50で重なり合い、当該遠位頂点にて機械的リンク部によって接合され得る。
【0080】
デバイスが拘束解除され、整列しているとき、近位部分12、中間セクション14、遠位部分14A、及びエンドエフェクタ100は、長手方向軸L-Lに沿って概ね一直線になる。中間セクション14は、長手方向軸L-Lから遠位部分14A及びエンドエフェクタ100を偏向させるように曲がるように構成され得る。
【0081】
エンドエフェクタ100は、ガイドシース又はカテーテル(図示せず)内に収まるように、折り畳まれる(長手方向軸L-Lに向かって圧縮する)ことができる。シャフト9を遠位側に押すことによって、エンドエフェクタ100をガイドシースを通って遠位側に移動させることができる。エンドエフェクタ100は、シャフト9及び/又は制御ハンドル16の操作により、ガイドシースの遠位端から出るように移動させることができる。この目的のために好適なガイドシースの一例は、Biosense Webster,Inc.(Irvine、California、USA)より市販されているPreface Braided Guiding Sheathである。シースは、好ましくは10フレンチである。
【0082】
エンドエフェクタ100は、第1のループ部材1、第2のループ部材2、及び第3のループ部材3を有する。各ループ部材1、ループ部材2、ループ部材3は、2つのスパイン1A、スパイン1B、スパイン2A、スパイン2B、スパイン3A、スパイン3Bと、それぞれのループ部材1、ループ部材2、ループ部材3の2つのスパインを接続するコネクタ1C、コネクタ2C、コネクタ3Cを有する。第1のループ部材1のスパイン1A、スパイン1Bは、第1のコネクタ1Cによって接続され、第2のループ部材2のスパイン2A、スパイン2Bは、第2のコネクタ2Cによって接続され、第3のループ部材3のスパイン3A、スパイン3Bは、第3のコネクタ3Cによって接続されている。
【0083】
エンドエフェクタ100が、
図1に示されるように、非拘束構成に拡張されている場合には、各ループ部材1、ループ部材2、ループ部材3に関して、それぞれのスパインの対中の、スパイン1A、スパイン1B、スパイン2A、スパイン2B、スパイン3A、スパイン3Bは、それぞれの長さの大部分に沿って実質的に互いに平行であり得る。好ましくは、エンドエフェクタ100が非拘束構成にあるとき、エンドエフェクタの全てのスパインは、それらのそれぞれの長さの大部分に沿って互いに平行である。スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bは、非拘束構成において少なくともほぼ同一平面上にあり得る。エンドエフェクタ100が平面に押し付けられると、各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3B上の電極37の大部分は、平面と接触することができる。
【0084】
各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、又は3Bは、約5~50mmの範囲、好ましくは約10~35mmの範囲、より好ましくは約28mmの長さを有してもよい。各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bの平行な部分は、約1mm~約20mmの範囲、好ましくは約2~10mmの範囲、より好ましくは約4mmの距離だけ互いに離間してもよい。各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bは、スパイン部材毎に少なくとも4個の電極を担持できる。非限定的な例として、各スパインは、スパイン部材当たり4つの電極からスパイン部材当たり10個の電極の間で担持することができる。例えば、
図1に示すように、各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bは、スパイン部材当たり約8個の電極を担持することができる。エンドエフェクタは、少なくとも2つのスパインを含むことができる。非限定的な例として、エンドエフェクタは、2~12個のスパインを含むことができる。例えば、
図1に示すように、エンドエフェクタは、6つのスパインを含むことができる。例えば、6つのスパインが8個の電極を有する場合、エンドエフェクタ100は48個の電極を含むことができる。
【0085】
各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bは、それを通して延在する支持フレームを有する管状ハウジングを含むことができる。電極37は、管状ハウジング上に配置することができる。各スパイン1A、1B、2A、2B、3A、3Bは、それぞれの電極37に各々電気的に接続された導電体を含むことができる。導電体は、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在することができる。管状ハウジングの一部又は全部は、それを通るそれぞれの灌注ルーメン及び灌注ポートを含むことができる。
【0086】
カテーテル10は、少なくとも1本の引張りワイヤを更に含むことができ、少なくとも1本の引張りワイヤは、引張りワイヤが細長いシャフト9に対して近位部分に向かって後退させられると、遠位部分14A及びエンドエフェクタ100が長手方向軸L-Lに対してある角度で曲げられるように、細長いシャフト9を通って延び、かつ細長いシャフト9の遠位部分14Aの近くに取り付けられていてもよい。
【0087】
シャフト9の遠位部分14Aの近くには、遠位電極38D及び近位電極38Pが位置付けられている。電極38D及び38Pは、一緒になって(例えば、一方の電極の一部分をマスキングし、他方の電極の異なる部分をマスキングすることによって)基準電極(組織と接触していない電極)を画定するように構成され得る。優先権主張された米国仮特許出願第63/333,263号の付録に添付され、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,944,022号及び米国特許第5,983,126号に記載されているように、1つ以上のインピーダンス検知電極38Rは、インピーダンス位置検知技術を介して位置検知を可能にするように構成することができる。
【0088】
図2は、非拘束構成のエンドエフェクタ100の第1の例示的な支持フレームアセンブリ180の図である。エンドエフェクタ100が組み立てられると、ループ部材1、2、3は各々、それぞれの支持フレーム181、182、183を含む。ループ部材1、2、3がシャフト9に対して機械的に取り付けられるよう、支持フレームアセンブリ180は、コネクタ管46内へと延びている。支持フレーム181、182、183により、ループ部材1、2、3の構造的一体性がもたらされる。支持フレーム181、182、183は、プラスチック若しくは金属の切り出し(cut-off)シート、プラスチック若しくは金属の丸形ワイヤ、プラスチック若しくは金属の正方形ワイヤ、又は他の好適な生体適合性材料を含むことができる。好ましい実施形態では、支持フレームは、例えばニチノールなどの形状記憶材料から作製される。支持フレーム181、182、183は、共通の遠位頂点50で重なり合う。組み立てられたエンドエフェクタ100では、支持フレーム181、182、183は、ループ部材1、2、3の外側ハウジングに取り付けられた機械的リンク部、又は支持フレーム181、182、183間の直接的なリンク部によって組み立てられていてもよい。
【0089】
エンドエフェクタが拘束解除されているとき、それぞれの支持フレーム181、182、183の各々は、対応ループ部材1、2、3の対応ループ状経路を画定する。各支持フレーム181、182、183は、エンドエフェクタ100の対応するスパイン1A、2A、3A、1B、2B、3Bを通って延びる対応平行セグメント181A、182A、183A、181B、182B、183Bを含む。各支持フレーム181、182、183は、対応ループ部材1、2、3の対応する近位セグメント1D、2D、3D、1E、2E、3Eを通って延びる対応近位セグメント181D、182D、183D、181E、182E、183Eを含む。エンドエフェクタ100がシャフト9に接合されるよう、近位セグメント181D、182D、183D、181E、182E、183Eは、コネクタ管46内に延びている。各支持フレーム181、182、183は、対応するスパインの対、平行セグメント181A、182A、183A、181B、182B、183Bの間に、対応ループ部材1、2、3の対応接続セグメント1C、2C、3Cを通って延びる対応接続部材181C、182C、183Cを含む。
【0090】
支持フレームアセンブリ180の前述の説明はまた、概して、
図2~6、
図8、及び
図9に図示される他の例示的支持フレームアセンブリ280、380、480、580、780、880、並びに
図7A及び
図7Bに図示されるエンドエフェクタ構成600の支持フレームアセンブリ(図示せず)を説明する。本明細書に開示される各例示的な支持フレームアセンブリは、エンドエフェクタ100のシース(好ましくは10フレンチシース)への折り畳みを容易にするように成形された接続セグメントを含む。
【0091】
図2に示される例示的な支持フレームアセンブリ180は、6つのスパインのうちの単一のスパインが2つのそれぞれのスパインの各々の間に配置されるように、6つのスパインのうちの2つのそれぞれの平行セグメント181A、182A、183A、181B、182B、183Bの遠位端を接合する3つの接続部材181C、182C、183Cの各々を示す。第1の接続部材181Cは、第2のスパイン181Bが2つのスパイン183B、182Bの間にあるように、第1のスパイン181A及び第2のスパイン181Bの遠位端に接合する。第2の接続部材182Cは、第1の平行セグメント182Aが2つの平行セグメント181A、183Bの間にあり、第2の平行セグメント182Bが2つの平行セグメント181B、183Aの間にあるように、第1の平行セグメント182A及び第2の平行セグメント182Bの遠位端に接合する。第3の接続部材183Cは、第2の平行セグメント183Bが2つの平行セグメント182A、181Bの間にあるように、第1の平行セグメント183A及び第2の平行セグメント183Bの遠位端を接合する。
【0092】
3つの接続部材181C、182C、183Cは、長手方向軸L-Lに対してほぼ対称である中央接続部材182Cと、長手方向軸L-Lに対して非対称である2つの外側接続部材181C、183Cとを含む。中央支持フレーム182は、中央接続部材182Cを含む。2つの外側支持フレーム181、183は、2つの外側接続部材181C、183Cを含む。中央支持部材182は、中央接続部材182Cを含む。
【0093】
中央接続部材182Cは、円弧形状を有する。
【0094】
2つの外側接続部材181C、183Cの各々は、それぞれの屈曲部181J、183Jによって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメント181F、181H、183F、183Hを含む。屈曲部181J、183Jは、屈曲部181J、183Jが非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角であるように、エンドエフェクタが折り畳まれた拘束構成と非拘束構成との間で移動されるときに曲がるように構成される。
【0095】
外側接続部材181C、183Cの実質的に直線のセグメント181F、181H、183F、183Hのそれぞれの対の各々は、それぞれ、第1の直線セグメント181F、183F及び第2の直線セグメント181H、183Hを含む。第1の直線セグメント181F、183Fは、遠位頂点50からそれぞれの屈曲部181J、183Jまで測定される第1の長さL1を有し、第2の直線セグメント181H、183Hは、屈曲部181J、183Jからそれぞれの平行セグメント181A、183Aの遠位端まで測定される第2の長さL2を有する。第1の長さL1は、第2の長さL2よりも短い。
【0096】
外側支持フレーム181、183は各々、それぞれの外側接続部材181C、183Cの第2の直線セグメント181H、183Hに接合されたそれぞれの平行セグメント181A、183Aの遠位端にそれぞれの屈曲部181G、183Gを更に含む。これらの屈曲部181G、183Gは、非拘束構成と比較して、拘束構成においてより鈍角である。
【0097】
図3は、非拘束構成のエンドエフェクタ100の第2の例示的な支持フレームアセンブリ280の図である。第2の例示的な支持フレームアセンブリ280は、2つの外側支持フレーム281、283と、中央支持フレーム282とを含む。支持フレーム281、282、283の各々は、それぞれの平行セグメント281A、282A、283A、281B、282B、283Bと、
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180の対応する特徴と同一に構成されたそれぞれの近位セグメント281D、282D、283D、281E、282E、283Eとを含む。
【0098】
第2の例示的な支持フレームアセンブリ280の各支持フレーム281、282、283は、スパイン281A、282A、283A、281B、282B、283Bのそれぞれの対の間に延在するそれぞれの接続部材281C、282C、283Cを含む。
図2に示される第1の例示的な支持フレームアセンブリ180と同様に、2つの外側接続部材281C、283Cの各々は、エンドエフェクタが折り畳まれた拘束構成と非拘束構成との間で移動されるときに屈曲するように構成されたそれぞれの屈曲部281J、283Jによって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメント281F、281H、283F、283Hを含み、その結果、屈曲部283J、281Jは、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角である。しかしながら、
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180とは異なり、
図3に示す第2の例示的な支持フレームアセンブリ280では、第1の実質的に直線状のセグメント282Fの長さL1は、第2の実質的に直線状のセグメントの長さL2にほぼ等しい。
【0099】
第2の例示的な支持フレームアセンブリ280はまた、
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180の対応する屈曲部281G、283Gと同様に構成されたそれぞれの外側接続部材281C、283Cのそれぞれの外側スパイン281A、283Aとそれぞれの第2の実質的に直線状のセグメント281H、283Hとの間に各々屈曲部181G、183Gを含む。
【0100】
図4は、非拘束構成のエンドエフェクタ100の第3の例示的な支持フレームアセンブリ380の図である。第3の例示的な支持フレームアセンブリ380は、2つの外側支持フレーム381、383と、中央支持フレーム382とを含む。支持フレーム381、382、383の各々は、それぞれの平行セグメント381A、382A、383A、381B、382B、383Bと、
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180の対応する特徴と同一に構成されたそれぞれの近位セグメント381D、382D、383D、381E、382E、383Eとを含む。
【0101】
第3の例示的な支持フレームアセンブリ380の各支持フレーム381、382、383は、スパイン381A、382A、383A、381B、382B、383Bのそれぞれの対の間に延在するそれぞれの接続部材381C、382C、383Cを含む。
図2に示される第1の例示的な支持フレームアセンブリ180と同様に、2つの外側接続部材381C、383Cの各々は、エンドエフェクタが折り畳まれた拘束構成と非拘束構成との間で移動されるときに屈曲するように構成されたそれぞれの屈曲部381J、383Jによって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメント381F、381H、383F、383Hを含み、その結果、屈曲部383J、381Jは、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角である。
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180と同様に、第1の実質的に直線のセグメント382Fの長さL1は、
図4に示す第3の例示的な支持フレームアセンブリ380の第2の実質的に直線のセグメントの長さL2よりも短い。
【0102】
第3の例示的な支持フレームアセンブリ380はまた、
図2に示す第1の例示的な支持フレームアセンブリ180の対応する屈曲部381G、383Gと同様に構成されたそれぞれの外側接続部材381C、383Cのそれぞれの外側スパイン381A、383Aとそれぞれの第2の実質的に直線状のセグメント381H、383Hとの間に各々屈曲部181G、183Gを含む。
【0103】
中央接続部材382Cは、非拘束構成において長手方向軸L-Lに対して角度を付けられた2つの実質的に直線の角度付きセグメント382Hと、長手方向軸L-Lに直交する直交セグメント382Fとを含む。中央接続部材382Cは、直交セグメント382Fとそれぞれの傾斜セグメント382Hとの間に各々2つの屈曲部382Jを含む。屈曲部382Jは、エンドエフェクタ100が非拘束構成から拘束構成に移動するにつれて、鈍角が小さくなるように構成される。中央支持フレーム382は、スパイン382A、382Bの遠位端にそれぞれ配置された屈曲部382Gを更に含み、これらは、エンドエフェクタ100が非拘束構成から拘束構成に移動するにつれて、より鈍角になる。
【0104】
図5は、非拘束構成にあるエンドエフェクタ100の第4の例示的な支持フレームアセンブリ480の図である。支持フレーム481、482、483の各々は、それぞれの平行セグメント481A、482A、483A、481B、482B、483Bと、
図2~
図4に示す第1、第2、及び第3の例示的な支持フレームアセンブリ180、280、380の対応する特徴と同様に構成されたそれぞれの近位セグメント481D、482D、483D、481E、482E、483Eとを含む。
【0105】
第4の例示的な支持フレームアセンブリ480は、
図3に示す第2の支持フレームアセンブリ280の外側支持フレーム281、283と同様に構成された2つの外側支持フレーム481、483を含む。外側支持フレーム481、483は、それぞれの屈曲部481J、483Jによって接続された2つの実質的に直線のセグメント481F、481H、483F、483Hを各々が有する接続部材481C、483Cを含む。外側支持フレーム481、483は、外側スパイン481A、483Aと外側接続部材481C、483Cとの間に屈曲部481G、483Gを更に含む。
【0106】
第4の例示的な支持フレームアセンブリ480は、
図4に示す第3の例示的な支持フレームアセンブリ380の中央支持フレーム382と同様に構成された中央支持フレーム482を含む。中央支持フレーム482は、2つの角度付きセグメント482H及び直交セグメント482Fを有する中央接続部材482Cを含み、角度付きセグメント482Hと直交セグメント482Fとの間に屈曲部482Jを有する。中央支持フレーム482は、中央支持フレーム482の角度付きセグメント482Hとスパイン482A、482Bとの間に屈曲部482Gを更に含む。
【0107】
図6は、非拘束構成にあるエンドエフェクタ100の第5の例示的な支持フレームアセンブリ580の図である。エンドエフェクタ100が第5の例示的な支持フレームアセンブリを使用して組み立てられるとき、ループ部材1、2、3は各々、それぞれの支持フレーム581、582、583を含む。ループ部材1、2、3がシャフト9に対して機械的に取り付けられるよう、支持フレームアセンブリ580は、コネクタ管46内へと延びている。支持フレーム581、582、583により、ループ部材1、2、3の構造的一体性がもたらされる。支持フレーム581、582、583は、プラスチック若しくは金属の切り出し(cut-off)シート、プラスチック若しくは金属の丸形ワイヤ、プラスチック若しくは金属の正方形ワイヤ、又は他の好適な生体適合性材料を含むことができる。好ましい実施形態では、支持フレームは、例えばニチノールなどの形状記憶材料から作製される。支持フレーム581、582、583は、共通の遠位頂点50で重なり合う。組み立てられたエンドエフェクタ100では、支持フレーム581、582、583は、ループ部材1、2、3の外側ハウジングに取り付けられた機械的リンク部、又は支持フレーム581、582、583間の直接的なリンク部によって組み立てられていてもよい。
【0108】
エンドエフェクタ100が第5の例示的な支持フレームアセンブリを使用して組み立てられるとき、ループ部材1、2、3は各々、エンドエフェクタ100が、第1の支持フレーム581、第2の支持フレーム581、及び第3の支持フレーム583にそれぞれ支持される外側ループ部材、内側ループ部材、及び中央ループ部材を含むように、長手方向軸に対して対称であることに留意されたい。
【0109】
外側ループ部材は、第1の支持フレーム581の対応する近位セグメント581D、581Eによって支持され、細長いシャフト14の遠位部分から遠位に長手方向軸L-Lから離れて延在する第1の対の近位セグメントと、第1の支持フレーム581の対応する平行セグメント581A、581Bによって支持され、第1の対の近位セグメントから遠位に長手方向軸L-Lに平行に延在する第1の対のスパインと、第1の支持フレーム581の対応する接続部材581Cによって支持され、第1の対のスパインの遠位端を接合し、長手方向軸L-Lを横切って延在する第1の接続部材とを含む。
【0110】
内側ループ部材は、第2の支持フレーム582の対応する近位セグメント582D、582Eによって支持され、細長いシャフト14の遠位部分から遠位に長手方向軸L-Lから離れて延在する第2の対の近位セグメントと、第2の支持フレーム582の対応する平行セグメント582A、582Bによって支持され、第2の対の近位セグメントから遠位に長手方向軸L-Lに平行に延在する第2の対のスパインと、第2の支持フレーム582の対応する接続部材582Cによって支持され、第2の対のスパインの遠位端を接合し、長手方向軸L-Lを横切って延在する第2の接続部材とを含む。内側ループ部材の第2の対のスパインは、外側ループ部材の第1の対のスパインの間に配置される。
【0111】
中央ループ部材は、第3の支持フレーム583の対応する近位セグメント583D、583Eによって支持され、細長いシャフト14の遠位部分から遠位に長手方向軸L-Lから離れて延在する第3の対の近位セグメントと、第3の支持フレーム583の対応する平行セグメント583A、583Bによって支持され、第3の対の近位セグメントから遠位に長手方向軸L-Lに平行に延在する第3の対のスパインと、第3の支持フレーム583の対応する接続部材583Cによって支持され、第3の対のスパインの遠位端を接合し、長手方向軸L-Lを横切って延在する第3の接続部材とを含む。中央ループ部材の第3の対のスパインは、内側ループ部材の第2の対のスパインの間に配置される。
【0112】
接続部材581C、582C、583Cは、エンドエフェクタが低い外形に折り畳まれることを可能にするように成形される。第1の接続部材581Cは、遠位屈曲部581Fで接合する一対の実質的に直線状のセグメント581Gを含む。第1の支持フレーム581は、第1の接続部材581Cの平行セグメント581A、581Bと実質的に直線のセグメント581Gとの間に一対の屈曲部581Hを含む。第2の接続部材582C及び第3の接続部材583Cは、マッシュルーム形状を形成する対称な湾曲部を各々有する。第2及び第3の支持フレーム582、583は、接続部材582C、583Cを長手方向軸L-Lから離れるように方向付ける平行セグメント582A、582B、583A、583Bの遠位端における一対の屈曲部582J、583Jと、遠位方向に長手方向軸L-Lに向かって曲がる一対の屈曲部582H、583Hと、長手方向軸L-Lに向かって延びる一対の実質的に直線のセグメント582G、583Gと、一対の実質的に直線のセグメント582G、583Gが収束する長手方向軸L-Lにおける屈曲部582F、583Fとを含む。平行セグメント583A、583Bの遠位端における第3の支持フレーム583の一対の屈曲部583Jは、長手方向軸L-Lに向かって屈曲し、次いで遠位に湾曲し、次いで長手方向軸L-Lから離れるように湾曲する。第3の接続部材583Cは、長手方向軸L-Lに直交する屈曲部583J、583Hの間に延在する近位対の実質的に直線状のセグメント583Lを含む。
【0113】
第1の支持フレーム581の第1の接続部材581Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第1の支持フレーム581の平行セグメント581A、581Bの外縁間で測定された幅W4にほぼ等しい最大幅W1を有する。同様に、エンドエフェクタ100の第1のループ部材の第1の接続部材は、長手方向軸L-Lに直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい最大幅を有する。
【0114】
第2の支持フレーム582の第2の接続部材582Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第2の支持フレーム582の平行セグメント582A、582Bの外縁間で測定される幅W5よりも大きい最大幅W2を有する。同様に、第2のループ部材の第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を有する。
【0115】
第3の支持フレーム583の第3の接続部材583Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第3の支持フレーム583の平行セグメント583A、583Bの外縁間で測定された幅W6より大きい最大幅W3を有する。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、長手方向軸に直交して第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を有する。第3の接続部材583Cの最大幅W3は、第2の支持フレーム582の平行セグメント582A、582Bの外縁間で測定される幅W5よりも大きい。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、第2の対のスパインの外縁間で長手方向軸に直交して測定される幅よりも大きい第3の最大幅を有することができる。
【0116】
平行セグメントの各々は、長手方向軸L-Lに平行に測定されるように、長さL3が互いにほぼ等しくてもよい。同様に、エンドエフェクタのスパインは、長手方向軸L-Lに平行に測定して、互いにほぼ等しい長さとすることができる。
【0117】
支持フレーム581、582、583の各々は、ループ状経路に沿って変化するループ状経路に直交する断面形状を有するそれぞれのループ状経路を画定することができる。断面形状は、屈曲部581K、582K、581H、582J、583J、582H、583H、581F、582F、583Fにおいてより小さい面積を有することができる。第2及び第3の支持フレーム582、583について、断面形状は、平行セグメント582A、582B、583A、583Bを通るループ状経路の大部分と比較して、接続部材582C、583Cを通るループ状経路の大部分にわたって、より小さい面積を有することができる。
【0118】
エンドエフェクタは、各スパインを通る平行セグメント581A、581B、582A、582B、583A、583Bの各々の大部分を含む、各支持フレーム581、582、583の少なくとも一部分を覆う管状ハウジングを含むことができる。各スパインは、管状ハウジングの上に配置された電極を更に含むことができる。各スパインは、それぞれの電極に電気的に接続された導電体を更に含むことができる。導電体は、管状ハウジングを通って延びることができる。管状ハウジングの一部又は全部は、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含むことができる。
【0119】
図示された支持フレームアセンブリ580は、3つの支持フレーム581、582、583を含む。あるいは、支持フレームアセンブリ580は、第1の支持フレーム581と同様に構成された外側支持フレームと、第2の支持フレーム582と同様に構成された内側支持フレームと、第3の支持フレーム583とを含む2つの支持フレームを含むことができる。
【0120】
図7A及び
図7Bは、非拘束構成におけるエンドエフェクタ100の第6の例示的なエンドエフェクタ構成600の側面図及び斜視図である。第6の例示的なエンドエフェクタ構成600は、長手方向軸L-Lに対して対称である外側ループ部材601、内側ループ部材602、及び中央ループ部材603を含む。ループ部材601、602、603は、接続部材601C、602C、603Cにおけるいくつかの形状の違いを除いて、
図6に示される第5の支持フレームアセンブリ580によって支持されるループ部材と同様に構成される。第6の例示的なエンドエフェクタ構成600のループ部材601、602、603は、第5の例示的な支持フレーム580によって支持されるエンドエフェクタの近位セグメント及びスパインと同様に構成された近位セグメント601D、602D、603D及びスパイン601A、601B、602A、602B、603A、603Bを含む。電極及び灌注ポートは、説明のために
図7A及び7Bから省略されている。
【0121】
接続部材601C、602C、603Cは、エンドエフェクタ600が低い外形に折り畳まれることを可能にするように成形される。第1の接続部材601Cは、第1の対のスパイン601A、601Bの遠位端の間に湾曲形状を有する。第2の接続部材602C及び第3の接続部材603Cは各々、第2、第3の対のスパイン602A、602B、603A、603Bの遠位端から長手方向軸L-Lから離れて延在し、遠位に曲がり、長手方向軸L-Lに向かって曲がる、それぞれの対の湾曲部302F、603Fを含む。第2の接続部材602C及び第3の接続部材603Cは、各々、一対の湾曲部602F,603Fの間に湾曲形状の円弧を含む。第1の接続部材601C、第2の接続部材602C及び第3の接続部材603Cの各々の湾曲形状の少なくとも一部は、互いに重なる。湾曲形状は、遠位頂点50で重なり合う。第2及び第3の接続部材601C、602Cは各々、湾曲部602F、603Fと湾曲形状の円弧との間に鋭角の屈曲部602H、603Hを含む。
【0122】
第1の接続部材601Cは、長手方向軸L-Lに直交して、第1の対のスパイン601A、601Bの外縁間で測定される幅W4にほぼ等しい最大幅W1を有する。第2の接続部材602Cは、長手方向軸L-Lに直交して、第2の対のスパイン602A、602Bの外縁間で測定される幅W5よりも大きい第2の最大幅W2を有する。第3の接続部材603Cは、長手方向軸L-Lに直交して、第3の対のスパイン603A、603Bの外縁間で測定される幅W6よりも大きい第3の最大幅W3を有する。第3の最大幅W3は、長手方向軸L-Lに直交して、第2の対のスパイン602A、602Bの外縁間で測定される幅W5にほぼ等しい。スパイン601A、601B、602A、602B、603A、603Bは、長手方向軸L-Lに対して平行に測定した長さL3が互いにほぼ等しい。
【0123】
エンドエフェクタ構成600は、
図6に関連して説明したものと同様の電極、導電体、及び管状ハウジングを含むことができる。
【0124】
図示されるエンドエフェクタ構成600は、3つのループ部材601、602、603を含む。代替として、エンドエフェクタ構成は、外側ループ部材601と同様に構成される外側ループ部材と、内側ループ部材602及び中央ループ部材603と同様に構成される内側ループ部材とを含む、2つのループ部材を含むことができる。
【0125】
図8は、非拘束構成にあるエンドエフェクタ100の第7の例示的な支持フレームアセンブリ780の図である。第7の例示的な支持フレームアセンブリ780は、
図8に示される支持フレームアセンブリ780の第3の支持フレーム783の接続部材783Cが、
図7Aに示されるような鋭角の屈曲部603Hではなく一対の円弧状の湾曲部783Hを有することを除いて、
図7A及び
図7Bに示されるエンドエフェクタ構成600の支持フレームアセンブリと同様である。
【0126】
第7の例示的な支持フレームアセンブリ780は、第1の支持フレーム781、第2の支持フレーム782、及び第3の支持フレーム783を含む。支持フレーム781、782、783は、共通の遠位頂点50で重なり合う。第7の例示的な支持フレームアセンブリ780は、
図6に示される第5の例示的な支持フレーム580の近位セグメント及び平行セグメントと同様に構成された近位セグメント781D、782D、783D及び平行セグメント781A、781B、782A、782B、783A、783Bを含む。
【0127】
第1の支持フレーム781は、第1の対の平行セグメント781A、781Bの遠位端間に湾曲形状を有する第1の接続部材781Cを含む。第1の接続部材781Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第1の支持フレーム781の平行セグメント781A、781Bの外縁間で測定された幅W4にほぼ等しい第1の最大幅W1を有する。同様に、エンドエフェクタ100の第1のループ部材の第1の接続部材は、長手方向軸L-Lに直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい最大幅を有する。
【0128】
第2の支持フレーム782は、平行セグメント782A、782Bの遠位端から延在し、長手方向軸L-Lから離れ、遠位に曲がり、長手方向軸L-Lに向かって曲がる一対の湾曲部782Fを有する第2の接続部材782Cを含む。第2の接続部材782Cは、一対の湾曲部782Fの間に湾曲形状の円弧を有する。第2の支持フレーム782の第2の接続部材782Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第2の支持フレーム782の平行セグメント782A、782Bの外縁間で測定される幅W5よりも大きい最大幅W2を有する。同様に、第2のループ部材の第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を有する。
【0129】
第3の支持フレーム783は、平行セグメント783A、783Bの遠位端から延在し、長手方向軸L-Lから離れ、遠位に曲がり、長手方向軸L-Lに向かって曲がる一対の湾曲部783Fを有する第3の接続部材783Cを含む。第2の接続部材783Cは、一対の湾曲部783Fの間に湾曲形状の円弧を有する。第3の接続部材783Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第3の支持フレーム783の平行セグメント783A、783Bの外縁間で測定される幅W6よりも大きい最大幅W3を有する。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、長手方向軸に直交して第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を有する。第3の接続部材783Cの最大幅W3は、第2の支持フレーム782の平行セグメント782A、782Bの外縁間で測定される幅W5とほぼ等しい、及び/又はそれ未満である。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、第2の対のスパインの外縁部間で長手方向軸に直交して測定される幅にほぼ等しい及び/又はそれ未満の第3の最大幅を有することができる。
【0130】
平行セグメント781A、781B、782A、782B、783A、783Bの各々は、長手方向軸L-Lに対して平行に測定した場合に、長さL3が互いにほぼ等しくなり得る。同様に、エンドエフェクタのスパインは、長手方向軸L-Lに平行に測定して、互いにほぼ等しい長さとすることができる。
【0131】
支持フレーム781、782、783の各々は、ループ状経路に沿って変化するループ状経路に直交する断面形状を有するそれぞれのループ状経路を画定することができる。断面形状は、屈曲部781K、782Kにおいてより小さい面積を有することができる。断面形状は、平行セグメント781A、781B、782A、782B、783A、783Bを通るループ状経路の大部分と比較して、接続部材781C、782C、783Cを通るループ状経路の大部分にわたってより小さい面積を有することができる。
【0132】
エンドエフェクタは、各スパインを通る平行セグメント781A、781B、782A、782B、783A、783Bの各々の大部分を含む、各支持フレーム781、782、783の少なくとも一部分を覆う管状ハウジングを含むことができる。各スパインは、管状ハウジングの上に配置された電極を更に含むことができる。各スパインは、それぞれの電極に電気的に接続された導電体を更に含むことができる。導電体は、管状ハウジングを通って延びることができる。管状ハウジングの一部又は全部は、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含むことができる。
【0133】
図示された支持フレームアセンブリ780は、3つの支持フレーム781、782、783を含む。あるいは、支持フレームアセンブリ780は、第1の支持フレーム781と同様に構成された外側支持フレームと、第2の支持フレーム782と同様に構成された内側支持フレームと、第3の支持フレーム783とを含む2つの支持フレームを含むことができる。
【0134】
図9は、非拘束構成にあるエンドエフェクタ100の第8の例示的な支持フレームアセンブリ880の図である。第8の例示的な支持フレームアセンブリ880は、第8の例示的な支持フレームアセンブリ880の第2の接続部材882C及び第3の接続部材883Cが、第7の例示的な支持フレームアセンブリ780の対応する接続部材782C、783Cよりも幅広であることを除いて、
図8に示す第7の例示的な支持フレームアセンブリ780と同様である。
【0135】
第8の例示的な支持フレームアセンブリ880は、第1の支持フレーム881、第2の支持フレーム882、及び第3の支持フレーム883を含む。支持フレーム881、882、883は、共通の遠位頂点50で重なり合う。第8の例示的な支持フレームアセンブリ880は、
図8に示される第7の例示的な支持フレーム780の近位セグメント及び平行セグメントと同様に構成された近位セグメント881D、882D、883D及び平行セグメント881A、881B、882A、882B、883A、883Bを含む。
【0136】
第1の支持フレーム881は、第1の対の平行セグメント881A、881Bの遠位端間に湾曲形状を有する第1の接続部材881Cを含む。第1の接続部材881Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第1の支持フレーム881の平行セグメント881A、881Bの外縁間で測定された幅W4にほぼ等しい第1の最大幅W1を有する。同様に、エンドエフェクタ100の第1のループ部材の第1の接続部材は、長手方向軸L-Lに直交して第1の対のスパインの外縁間で測定された幅にほぼ等しい最大幅を有する。
【0137】
第2の支持フレーム882は、平行セグメント882A、882Bの遠位端から長手方向軸から離れて長手方向軸L-Lに直交して延在する一対の実質的に直線のセグメント882Lを有する第2の接続部材882Cを含む。第2の接続部材882Cは、実質的に直線のセグメント882Lから延在し、遠位方向に曲がり、長手方向軸L-Lに向かって曲がる湾曲部882Fを含む。第2の接続部材882Cは、一対の湾曲部882Fの間に湾曲形状の円弧を有する。第2の支持フレーム882の第2の接続部材882Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第2の支持フレーム882の平行セグメント882A、882Bの外縁間で測定される幅W5よりも大きい最大幅W2を有する。同様に、第2のループ部材の第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、かつ第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を有する。第2の接続部材882Cの最大幅W2は、長手方向軸L-Lに直交し、第1の支持フレーム881の平行セグメント881A、881Bの外縁間で測定された幅W4にほぼ等しい。同様に、エンドエフェクタの第1のループ部材の第1の接続部材は、第1の対のスパインの外縁間で長手方向軸に直交して測定された幅にほぼ等しい最大幅を有することができる。
【0138】
第3の支持フレーム883は、平行セグメント883A、883Bの遠位端から長手方向軸から離れて長手方向軸L-Lに直交して延在する、一対の実質的に直線のセグメント883Lを有する第3の接続部材883Cを含む。第3の接続部材883Cは、実質的に直線のセグメント883Lから延在し、遠位に曲がり、長手方向軸L-Lに向かって曲がる湾曲部883Fを含む。第3の接続部材883Cは、一対の湾曲部883Fの間に湾曲形状の円弧を有している。第3の接続部材883Cは、長手方向軸L-Lに直交し、第3の支持フレーム883の平行セグメント883A、883Bの外縁間で測定された幅W6よりも大きい最大幅W3を有する。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、長手方向軸に直交して第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を有する。第3の接続部材883Cの最大幅W3は、第1の支持フレーム881の平行セグメント881A、881Bの外縁間で測定された幅W5とほぼ等しい、及び/又はそれ未満である。同様に、第3のループ部材の第3の接続部材は、第1の対のスパインの外縁部間で長手方向軸に直交して測定された幅にほぼ等しい及び/又はそれ未満の第3の最大幅を有することができる。
【0139】
平行セグメント881A、881B、882A、882B、883A、883Bの各々は、長手方向軸L-Lに対して平行に測定した場合に、長さL3が互いにほぼ等しくなり得る。同様に、エンドエフェクタのスパインは、長手方向軸L-Lに平行に測定して、互いにほぼ等しい長さとすることができる。
【0140】
支持フレーム881、882、883の各々は、ループ状経路に沿って変化するループ状経路に直交する断面形状を有するそれぞれのループ状経路を画定することができる。断面形状は、屈曲部881K、882Kにおいてより小さい面積を有することができる。断面形状は、平行セグメント881A、881B、882A、882B、883A、883Bを通るループ状経路の大部分と比較して、接続部材881C、882C、883Cを通るループ状経路の大部分にわたってより小さい面積を有することができる。
【0141】
エンドエフェクタは、各スパインを通る平行セグメント881A、881B、882A、882B、883A、883Bの各々の大部分を含む、各支持フレーム881、882、883の少なくとも一部分を覆う管状ハウジングを含むことができる。各スパインは、管状ハウジングの上に配置された電極を更に含むことができる。各スパインは、それぞれの電極に電気的に接続された導電体を更に含むことができる。導電体は、管状ハウジングを通って延びることができる。管状ハウジングの一部又は全部は、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを含むことができる。
【0142】
図示された支持フレームアセンブリ880は、3つの支持フレーム881、882、883を含む。あるいは、支持フレームアセンブリ880は、第1の支持フレーム881と同様に構成された外側支持フレームと、第2の支持フレーム882と同様に構成された内側支持フレームと、第3の支持フレーム883とを含む2つの支持フレームを含むことができる。
【0143】
本明細書に記載の本開示の技術は、以下の条項に従って更に理解することができる。
【0144】
条項1:装置であって、近位部分と遠位部分を備える細長いシャフトであって、細長いシャフトは、遠位部分を患者の心臓内に位置付けるように近位部分において操作されるように構成され、細長いシャフトは、装置の長手方向軸を画定する、細長いシャフトと、細長いシャフトの遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタであって、エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成からほぼ平面の非拘束構成に移動可能であり、エンドエフェクタは、6つのスパイン及び3つの接続部材を備える、エンドエフェクタと、を備え、6つのスパインの各々は、長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を備え、3つの接続部材の各々は6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、6つのスパインのうちの1つのスパインが2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられ、3つの接続部材は、長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを備え、2つの外側接続部材の各々は、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを備える、装置。
【0145】
条項2:3つの接続部材は、エンドエフェクタの遠位頂点において重なり合い、遠位頂点は、長手方向軸と整列されている、条項1に記載の装置。
【0146】
条項3:エンドエフェクタは、遠位頂点において3つの接続部材を結合する機械的リンク部を更に備える、条項2に記載の装置。
【0147】
条項4:それぞれの対の実質的に直線のセグメントの各々は、第1の直線セグメント及び第2の直線セグメントをそれぞれ備え、第1の直線セグメントは、遠位頂点からそれぞれの屈曲部まで測定される第1の長さを備え、第2の直線セグメントは、屈曲部からそれぞれのスパインの遠位端まで測定される第2の長さを備える、条項2又は3に記載の装置。
【0148】
条項5:第1の長さは第2の長さより短い、条項4に記載の装置。
【0149】
条項6:第1の長さは第2の長さにほぼ等しい、条項4に記載の装置。
【0150】
条項7:中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを備え、2つの屈曲部は各々、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角である、条項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【0151】
条項8:エンドエフェクタは、2つの外側ループ部材であって、各々が、2つの外側接続部材のうちのそれぞれの外側接続部材と、それぞれの外側接続部材に接合された2つのそれぞれのスパインとをそれぞれ備える、2つの外側ループ部材と、細長いシャフトの遠位部分に各々接合され、2つの外側ループ部材のうちのそれぞれの外側ループ部材を通って延在する2つの外側支持フレームと、中央接続部材と、中央接続部材に接合された2つのそれぞれのスパインとを備える中央ループ部材と、細長いシャフトの遠位部分に接合され、中央ループ部材を通って延在する中央支持フレームと、を更に備える、条項1から6のいずれか一項に記載の装置。
【0152】
条項9:6つのスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを備え、外側支持フレーム及び中央支持フレームの各々は、それぞれの管状ハウジングを通って延在し、6つのスパインの各々の電極は、それぞれの管状ハウジング上に配置されている、条項8に記載の装置。
【0153】
条項10:6つのスパインの各々は、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を備える、条項9に記載の装置。
【0154】
条項11:それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを備える、条項9又は10に記載の装置。
【0155】
条項12:少なくとも1本の引張りワイヤを更に備え、少なくとも1本の引張りワイヤは、引張りワイヤが細長いシャフトに対して近位部分に向かって後退させられると、遠位部分及びエンドエフェクタが長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、細長いシャフトを通って延び、かつ細長いシャフトの遠位部分に取り付けられている、条項1から11のいずれか一項に記載の装置。
【0156】
条項13:エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされている、条項1から12のいずれか一項に記載の装置。
【0157】
条項14:方法であって、細長いシャフトの遠位部分を患者の心臓内に位置決めするように細長いシャフトの近位部分を操作することであって、細長いシャフトは長手方向軸を画定する、ことと、細長いシャフトの遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタを、シース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させることであって、エンドエフェクタは、6つのスパインと3つの接続部材とを備える、ことと、を含み、6つのスパインの各々は、長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を備え、3つの接続部材の各々は6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、6つのスパインのうちの1つのスパインが2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられ、3つの接続部材は、長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを備え、2つの外側接続部材の各々は、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを備える、方法。
【0158】
条項15:中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを備え、2つの屈曲部は各々、非拘束構成と比較して拘束構成においてより鋭角である、条項14項に記載の方法。
【0159】
条項16:シースは、10フレンチのサイズである、条項14又は15に記載の方法。
【0160】
条項17:装置であって、近位部分及び遠位部分を含む細長いシャフトであって、細長いシャフトは遠位部分を患者の心臓内に位置付けるように近位部分において操作されるように構成され、細長いシャフトは装置の長手方向軸を画定する細長いシャフトと、細長いシャフトの遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタであって、エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成からほぼ平面の非拘束構成に移動可能であり、エンドエフェクタは、外側ループ部材と内側ループ部材とを備え、外側ループ部材は、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、長手方向軸から離れるように延在する第1の対の近位セグメントと、第1の対の近位セグメントから遠位に、長手方向軸に平行に延在する第1の対のスパインと、第1の対のスパインの遠位端を接合し、長手方向軸を横断して延在する第1の接続部材とを含み、内側ループ部材は、第2の対の近位セグメントが第1の対の近位セグメントの間に配置されるように細長いシャフトの遠位部分から遠位に、長手方向軸から離れて延在する第2の対の近位セグメントと、第2の対のスパインが第1の対のスパインの間に配置されるように、第2の対の近位セグメントから遠位に延在し、長手方向軸に平行な第2の対のスパインと、第2の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、長手方向軸から離れるように延在する、第2の対のスパインの遠位端を接合する第2の接続部材と、を含む、エンドエフェクタと、を備える、装置。
【0161】
条項18:第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を含む、条項17に記載の装置。
【0162】
条項19:第1の接続部材は、長手方向軸と位置合わせされたエンドエフェクタの遠位頂点において第2の接続部材に接合されている、条項17又は18に記載の装置。
【0163】
条項20:外側ループ部材が長手方向軸に対して対称である、条項17から19のいずれか一項に記載の装置。
【0164】
条項21:内側ループ部材が長手方向軸に対して対称である、条項17から20のいずれか一項に記載の装置。
【0165】
条項22:第1の対のスパインは、長手方向軸に平行に測定された第2の対のスパインの長さにほぼ等しい、長手方向軸に平行に測定された長さを含む、条項17から21のいずれか一項に記載の装置。
【0166】
条項23:エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、外側ループ部材を通って延在する第1の支持フレームと、細長いシャフトの遠位部分に接合され、内側ループ部材を通って延在する第2の支持フレームとを更に備える、条項17から22のいずれか一項に記載の装置。
【0167】
条項24:第1の支持フレームは、外側ループ部材の第1のループ状経路を画定し、第1のループ状経路に沿って変化する第1のループ状経路に直交する断面形状を備え、それにより断面形状が、第1の対の近位セグメントの断面積と比較して、第1の対の近位セグメントと第1の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなり、第2の支持フレームは、外側ループ部材の第2のループ状経路を画定し、第2のループ状経路に沿って変化する第2のループ状経路に直交する断面形状を備え、それにより断面形状が、第2の対の近位セグメントの断面積と比較して、及び第2の対の近位セグメントの断面積と比較して、第2の対の近位セグメントと第2の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなる、条項23に記載の装置。
【0168】
条項25:第1の対のスパイン及び第2の対のスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを備え、第1の支持フレーム及び第2の支持フレームの各々は、それぞれの管状ハウジングを通って延在し、第1の対のスパイン及び第2の対のスパインの各々の電極は、それぞれの管状ハウジング上に配置される、条項24に記載の装置。
【0169】
条項26:第1の対のスパイン及び第2の対のスパインの各々は、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部分を通って延在する導電体を含む、条項25に記載の装置。
【0170】
条項27:それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを備える、条項25又は26に記載の装置。
【0171】
条項28:第2の接続部材は、長手方向軸から離れて第2の対のスパインの遠位端から延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる、一対の湾曲部を含む、条項17から27のいずれか一項に記載の装置。
【0172】
条項29:第2の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含む、条項28に記載の装置。
【0173】
条項30:第1の接続部材は、第1の対のスパインの遠位端の間に湾曲形状を備え、第2の接続部材は、対の湾曲部の間に湾曲形状を備え、それにより、第2の接続部材の湾曲形状が、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部分に重なる、条項28に記載の装置。
【0174】
条項31:第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を含み、第1の最大幅は、第2の最大幅とほぼ等しい、条項30に記載の装置。
【0175】
条項32:エンドエフェクタは、中央ループ部材であって、第3の対の近位セグメントが第2の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第3の対の近位セグメントと、第3の対のスパインが第2の対のスパインの間に位置付けられるように、第3の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第3の対のスパインと、第3の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第3の対のスパインの遠位端を接合する第3の接続部材とを含む、中央ループ部材を更に含む、条項17から31のいずれか一項に記載の装置。
【0176】
条項33:第3の接続部材は、長手方向軸に直交して、第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を備える、条項32に記載の装置。
【0177】
条項34:第1の接続部材、第2の接続部材、及び第3の接続部材は、長手方向軸と位置合わせされたエンドエフェクタの遠位頂点において接合されている、条項32又は33に記載の装置。
【0178】
条項35:中央ループ部材は、長手方向軸に対して対称である、条項32から34のいずれか一項に記載の装置。
【0179】
条項36:第1の対のスパイン、第2の対のスパイン、及び第3の対のスパインは、長手方向軸に平行に測定してほぼ等しい長さを含む、条項32から35のいずれか一項に記載の装置。
【0180】
条項37:エンドエフェクタは、細長いシャフトの遠位部分に接合され、中央ループ部材を通って延在する第3の支持フレームを更に備え、第3の支持フレームは、中央ループ部材の第3のループ状経路を画定し、第3のループ状経路に沿って変化する第3のループ状経路に直交する断面形状を含み、それにより、断面形状は、第3の対の近位セグメントの断面積と比較して、及び第3の対の近位セグメントの断面積と比較して、第3の対の近位セグメントと第3の対のスパインとの間の屈曲部における断面積が小さくなる、条項32から36のいずれか一項に記載の装置。
【0181】
条項38:第3の対のスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを備え、第3の支持フレームは、それぞれの管状ハウジングを通って延在し、第3の対のスパインの各スパインの電極は、それぞれの管状ハウジングの上に配置される、第37項に記載の装置。
【0182】
条項39:第3の対のスパインの各スパインは、それぞれの電極に各々電気的に接続され、それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を備える、条項38に記載の装置。
【0183】
条項40:それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを備える、条項38又は39に記載の装置。
【0184】
条項41:第3の接続部材は、長手方向軸から離れて第3の対のスパインの遠位端から延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる、一対の湾曲部を含む、条項32から40のいずれか一項に記載の装置。
【0185】
条項42:第3の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含む、条項41に記載の装置。
【0186】
条項43:第3の接続部材は、第3の接続部材の対の湾曲部の間に湾曲形状を含み、それにより、第3の接続部材の湾曲形状は、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部及び第2の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部と重なる、条項41に記載の装置。
【0187】
条項44:第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、第3の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を含み、第1の最大幅は、第3の最大幅とほぼ等しい、条項43に記載の装置。
【0188】
条項45:少なくとも1本の引張りワイヤを更に備え、少なくとも1本の引張りワイヤは、引張りワイヤが細長いシャフトに対して近位部分に向かって後退させられると、遠位部分及びエンドエフェクタが長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、細長いシャフトを通って延び、かつ細長いシャフトの遠位部分に取り付けられている、条項17から44のいずれか一項に記載の装置。
【0189】
条項46:エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされている、条項17から45のいずれか一項に記載の装置。
【0190】
条項47:方法であって、細長いシャフトの遠位部分を患者の心臓内に位置決めするように細長いシャフトの近位部分を操作することであって、細長いシャフトは装置の長手方向軸を画定する、ことと、細長いシャフトの遠位部分に近接して配置され、外側ループ部材及び内側ループ部材を備えるエンドエフェクタを、シース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させることとを含み、非拘束構成において、外側ループ部材は、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、長手方向軸から離れるように延在する第1の対の近位セグメントと、第1の対の近位セグメントから遠位に、長手方向軸に平行に延在する第1の対のスパインと、第1の対のスパインの遠位端を接合し、長手方向軸を横断して延在する第1の接続部材とを含み、非拘束構成において、内側ループ部材は、第2の対の近位セグメントが第1の対の近位セグメントの間に配置されるように細長いシャフトの遠位部分から遠位に、長手方向軸から離れて延在する第2の対の近位セグメントと、第2の対のスパインが第1の対のスパインの間に配置されるように、第2の対の近位セグメントから遠位に延在し、長手方向軸に平行な第2の対のスパインと、第2の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、長手方向軸から離れるように延在する、第2の対のスパインの遠位端を接合する第2の接続部材と、を含む、方法。
【0191】
条項48:非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、非拘束構成において、第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を含む、条項47に記載の方法。
【0192】
条項49:非拘束構成において、外側ループ部材は、長手方向軸に対して対称である、条項47又は48に記載の方法。
【0193】
条項50:非拘束構成において、内側ループ部材は長手方向軸に対して対称である、条項47から49のいずれか一項に記載の方法。
【0194】
条項51:エンドエフェクタを心臓内組織に押し付けることと、第1の対のスパインの各々に配置された電極及び第2の対のスパインの各々に配置された電極を介して、心臓内組織を通る電気信号を測定することとを更に含む、条項47から50のいずれか一項に記載の方法。
【0195】
条項52:エンドエフェクタの灌注ポートを通して灌注することを更に含む、条項47から51のいずれか一項に記載の方法。
【0196】
条項53:エンドエフェクタをシース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させるステップは、第2の接続部材を、拘束構成の細長い形状から、第2の対のスパインの遠位端から長手方向軸から離れて延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる一対の湾曲部を有する非拘束構成の拡張形状に再成形することを更に含む、条項47から52のいずれか一項に記載の方法。
【0197】
条項54:非拘束構成では、第2の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含む、条項53に記載の方法。
【0198】
条項55:非拘束構成において、第1の接続部材は、第1の対のスパインの遠位端の間に湾曲形状を備え、非拘束構成において、第2の接続部材は、湾曲の対の間に湾曲形状を備え、それにより、第2の接続部材の湾曲形状が、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部分に重なる、条項53に記載の方法。
【0199】
条項56:非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、非拘束構成において、第2の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第2の最大幅を含み、第1の最大幅は第2の最大幅にほぼ等しい、条項55に記載の方法。
【0200】
条項57:エンドエフェクタは、中央ループ部材を更に含み、非拘束構成において、中央ループ部材は、第3の対の近位セグメントが第2の対の近位セグメントの間に位置付けられるように、細長いシャフトの遠位部分から遠位に、かつ長手方向軸から離れるように延在する第3の対の近位セグメントと、第3の対のスパインが第2の対のスパインの間に位置付けられるように、第3の対の近位セグメントから遠位に、かつ長手方向軸に平行に延在する第3の対のスパインと、第3の対のスパインの遠位端から遠位に延在し、かつ長手方向軸から離れるように延在する、第3の対のスパインの遠位端を接合する第3の接続部材とを含む、条項47から56のいずれか一項に記載の装置。
【0201】
条項58:非拘束構成では、第3の接続部材は、長手方向軸に直交し、かつ第3の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を含む、条項57に記載の方法。
【0202】
条項59:非拘束構成において、中央ループ部材は、長手方向軸に対して対称である、条項56又は57に記載の方法。
【0203】
条項60:エンドエフェクタを心臓内組織に押し付けることと、第3の対のスパインの各々に配置された電極を介して、心臓内組織を通る電気信号を測定することとを更に含む、条項56から59のいずれか一項に記載の方法。
【0204】
条項61:エンドエフェクタの灌注ポートを通して灌注することを更に含む、条項56から60のいずれか一項に記載の方法。
【0205】
条項62:エンドエフェクタをシース内の拘束構成からシースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させるステップは、第3の接続部材を、拘束構成の細長い形状から、第3の対のスパインの遠位端から長手方向軸から離れて延在し、遠位に曲がり、長手方向軸に向かって曲がる一対の湾曲部を有する非拘束構成の拡張形状に再成形することを更に含む、条項56から61のいずれか一項に記載の方法。
【0206】
条項63:非拘束構成では、第3の接続部材は、一対の直線セグメントが一対の湾曲部から長手方向軸に向かって延在し、長手方向軸と位置合わせされた屈曲部で交わるように、一対の直線セグメント及び屈曲部を含む、条項62に記載の方法。
【0207】
条項64:非拘束構成では、第3の接続部材は、第3の接続部材の対の湾曲部の間に湾曲形状を含み、それにより、第3の接続部材の湾曲形状は、長手方向軸に直交して、第1の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部及び第2の接続部材の湾曲形状の少なくとも一部と重なる、条項62に記載の方法。
【0208】
条項65:非拘束構成において、第1の接続部材は、長手方向軸に直交して、第1の対のスパインの外縁間で測定される幅にほぼ等しい第1の最大幅を含み、非拘束構成において、第3の接続部材は、長手方向軸に直交して、第2の対のスパインの外縁間で測定される幅よりも大きい第3の最大幅を含み、第1の最大幅は第3の最大幅にほぼ等しい、条項64に記載の方法。
【0209】
条項66:細長いシャフトを通って延在し、細長いシャフトの遠位部分に取り付けられた少なくとも1つの引張りワイヤを細長いシャフトの近位部分に向かって後退させて、遠位部分及びエンドエフェクタを長手方向軸に対してある角度で曲げることを更に含む、条項47から65のいずれか一項に記載の方法。
【0210】
条項67:シースは、10フレンチのサイズである、条項47から66のいずれか一項に記載の方法。
【0211】
〔実施の態様〕
(1) 装置であって、
近位部分と遠位部分を備える細長いシャフトであって、前記細長いシャフトは、前記遠位部分を患者の心臓内に位置付けるように前記近位部分において操作されるように構成され、前記細長いシャフトは、前記装置の長手方向軸を画定する、細長いシャフトと、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタであって、前記エンドエフェクタは、カテーテルを横断するようにサイズ決めされた拘束構成からほぼ平面の非拘束構成に移動可能であり、前記エンドエフェクタは、6つのスパイン及び3つの接続部材を備える、エンドエフェクタと、を備え、
前記6つのスパインの各々は、前記長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を備え、
前記3つの接続部材の各々は、前記6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、前記6つのスパインのうちの1つのスパインが前記2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられ、
前記3つの接続部材は、前記長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、前記長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを備え、
前記2つの外側接続部材の各々は、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを備える、装置。
(2) 前記3つの接続部材は、前記エンドエフェクタの遠位頂点において重なり合い、前記遠位頂点は、前記長手方向軸と整列されている、実施態様1に記載の装置。
(3) 前記エンドエフェクタは、
前記遠位頂点において前記3つの接続部材を結合する機械的リンク部を更に備える、実施態様2に記載の装置。
(4) 前記それぞれの対の実質的に直線のセグメントの各々は、第1の直線セグメント及び第2の直線セグメントをそれぞれ備え、前記第1の直線セグメントは、前記遠位頂点から前記それぞれの屈曲部まで測定される第1の長さを備え、前記第2の直線セグメントは、前記屈曲部から前記それぞれのスパインの前記遠位端まで測定される第2の長さを備える、実施態様2に記載の装置。
(5) 前記第1の長さは前記第2の長さよりも短い、実施態様4に記載の装置。
【0212】
(6) 前記第1の長さは、前記第2の長さにほぼ等しい、実施態様4に記載の装置。
(7) 前記中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを備え、前記2つの屈曲部は各々、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角である、実施態様1に記載の装置。
(8) 前記エンドエフェクタは、
2つの外側ループ部材であって、各々が、前記2つの外側接続部材のうちのそれぞれの外側接続部材と、前記それぞれの外側接続部材に接合された前記2つのそれぞれのスパインとをそれぞれ備える、2つの外側ループ部材と、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に各々接合され、前記2つの外側ループ部材のうちのそれぞれの外側ループ部材を通って延在する2つの外側支持フレームと、
前記中央接続部材と、前記中央接続部材に接合された前記2つのそれぞれのスパインとを備える中央ループ部材と、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に接合され、前記中央ループ部材を通って延在する中央支持フレームと、を更に備える、実施態様1に記載の装置。
(9) 前記6つのスパインの各々は、それぞれの管状ハウジングを備え、前記外側支持フレーム及び前記中央支持フレームの各々は、それぞれの管状ハウジングを通って延在し、前記6つのスパインの各々の電極は、前記それぞれの管状ハウジング上に配置されている、実施態様8に記載の装置。
(10) 前記6つのスパインの各々は、それぞれの電極に各々電気的に接続され、前記それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部を通って延在する導電体を備える、実施態様9に記載の装置。
【0213】
(11) 前記それぞれの管状ハウジングの少なくとも一部は、各々、それを通る灌注ルーメン及び灌注ポートを備える、実施態様9に記載の装置。
(12) 少なくとも1本の引張りワイヤを更に備え、前記少なくとも1本の引張りワイヤは、前記引張りワイヤが前記細長いシャフトに対して前記近位部分に向かって後退させられると、前記遠位部分及び前記エンドエフェクタが前記長手方向軸に対してある角度で曲げられるように、前記細長いシャフトを通って延び、かつ前記細長いシャフトの前記遠位部分に取り付けられている、実施態様1に記載の装置。
(13) 前記エンドエフェクタは、10フレンチシース内で圧潰するようにサイズ決めされている、実施態様1に記載の装置。
(14) 方法であって、
細長いシャフトの遠位部分を患者の心臓内に位置決めするように前記細長いシャフトの近位部分を操作することであって、前記細長いシャフトは長手方向軸を画定する、ことと、
前記細長いシャフトの前記遠位部分に近接して配置されたエンドエフェクタを、シース内の拘束構成から前記シースの外側のほぼ平面の非拘束構成に移動させることであって、前記エンドエフェクタは、6つのスパインと3つの接続部材とを備える、ことと、を含み、
前記6つのスパインの各々は、前記長手方向軸にほぼ平行であり、その上に電極を備え、
前記3つの接続部材の各々は、前記6つのスパインのうちの2つのそれぞれのスパインの遠位端を接合し、前記6つのスパインのうちの1つのスパインが前記2つのそれぞれのスパインの各々の間に位置付けられ、
前記3つの接続部材は、前記長手方向軸に対してほぼ対称な中央接続部材と、前記長手方向軸に対して非対称な2つの外側接続部材とを備え、
前記2つの外側接続部材の各々は、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角であるそれぞれの屈曲部によって接続されたそれぞれの対の実質的に直線のセグメントを備える、方法。
(15) 前記中央接続部材は、3つの実質的に直線のセグメントと2つの屈曲部とを備え、前記2つの屈曲部は各々、前記非拘束構成と比較して前記拘束構成においてより鋭角である、実施態様14に記載の方法。
【0214】
(16) 前記シースは、10フレンチのサイズである、実施態様14に記載の方法。
【外国語明細書】