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特開2023-160815サービス提供システム、方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023160815
(43)【公開日】2023-11-02
(54)【発明の名称】サービス提供システム、方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 50/10 20120101AFI20231026BHJP
【FI】
G06Q50/10
【審査請求】未請求
【請求項の数】8
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2023107608
(22)【出願日】2023-06-29
(62)【分割の表示】P 2022193862の分割
【原出願日】2022-04-21
(71)【出願人】
【識別番号】521166353
【氏名又は名称】株式会社森桂納言
(74)【代理人】
【識別番号】100120581
【弁理士】
【氏名又は名称】市原 政喜
(72)【発明者】
【氏名】森田 桂子
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049CC11
(57)【要約】
【課題】 遠隔サービスの提供において、予約時に料金を受け取った場合でもサービス提供が不調に終わった時点で返金するようにして円滑な運営を行うこと。
【解決手段】 カウンセリング提供サーバ101は、カウンセラー端末121からアクセスを受けて、カウンセラーの個人情報や振込口座などカウンセリングサービス提供に必要なデータを受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングの予約のための相談枠を設定するカウンセリングマッチングモジュール201、サービス提供モジュール202、端末にカウンセリングサービスの提供に必要なデータ等を送信、受信することによってカウンセリングサービス関連の支援処理を行うカウンセリング提供支援モジュール203、およびカウンセリングサービスの予約や相談枠の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【選択図】 図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ネットワークを介し、遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供システムであって、
前記ネットワークを介して提供される遠隔サービスの提供を所望するクライアントのクライアント端末と、
前記ネットワークを介して前記クライアントが所望する遠隔サービスを提供するサービス提供者のサービス提供者端末と、
前記クライアント端末と、前記サービス提供者端末とをマッチングさせ、前記クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約手段と、前記マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいて前記クライアント端末に前記サービスを提供するサービス提供手段とを含むサービス提供サーバと
を備え、
サービス提供終了後、前記サービス提供者端末において当該終了したサービスの取消が選択されると、前記支払われたサービス提供料金を前記クライアントに返金することを特徴とするサービス提供システム。
【請求項2】
前記サービス提供サーバは、前記サービス提供終了時、前記サービス提供者端末に前記取消を選択するためのキャンセルボタンを表示させる取消表示手段をさらに含むことを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項3】
前記サービス提供サーバは、前記表示されたキャンセルボタンが選択されたときは、返金処理行わず一旦確認する保留画面を表示させることを特徴とする請求項2に記載のサービス提供システム。
【請求項4】
前記クライアントへの返金額は、前記支払われたサービス提供料金の所定の割合の額であることを特徴とする請求項1に記載のサービス提供システム。
【請求項5】
前記予約手段は、
前記サービスの提供を所望するサービス提供者から予約可能時間範囲を指定されたサービス提供枠の設定を受信すると、前記遠隔サービスのサービス提供枠を設定し、サービス提供枠情報を、前記サービスを所望するクライアントのクライアント端末に提供するサービス提供枠設定手段と、
前記サービス提供者により設定された複数のサービス提供枠から選択された少なくとも1つのサービス提供枠について、当該選択されたサービス提供枠に設定された予約可能時間範囲内に前記クライアント端末からサービスの予約を受信したときは、前記選択された少なくとも1つのサービス提供枠を設定したサービス提供者端末にその旨送信し、予約を確定させる予約確定手段と
を含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のサービス提供システム。
【請求項6】
前記サービス提供サーバは、前記サービス提供終了後サービス提供者の評価を前記クライアント端末から受信し、管理する評価手段をさらに含むことを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載のサービス提供システム。
【請求項7】
クライアント端末とサービス提供者端末とをネットワークを介し接続して、サービス提供サーバにより遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供方法であって、
前記クライアント端末と、前記サービス提供者端末とをマッチングさせ、前記クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約ステップと、
前記マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいて前記クライアント端末に前記サービスを提供するサービス提供ステップと
を備え、
サービス提供終了後、前記サービス提供者端末において当該終了したサービスの取消が選択されると、前記支払われたサービス提供料金を前記クライアントに返金することを特徴とする方法。
【請求項8】
コンピュータに、クライアント端末とサービス提供者端末とをネットワークを介し接続してサービス提供サーバにより遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供方法を実行させるプログラムであって、該方法は、
前記クライアント端末と、前記サービス提供者端末とをマッチングさせ、前記クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約ステップと、
前記マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいて前記クライアント端末に前記サービスを提供するサービス提供ステップと
を備え、
サービス提供終了後、前記サービス提供者端末において当該終了したサービスの取消が選択されると、前記支払われたサービス提供料金を前記クライアントに返金することを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はサービス提供システム、方法およびプログラムに関し、より具体的には、クライアントとカウンセラーとが主にスマートフォンによるオンラインにより接続されてリアルタイムで遠隔サービス提供を行うサービス提供システム、方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
オンラインのカウンセリング提供や診察など医療関係サービスを実行する際には、カウンセラーなどのサービス提供者と、クライアントなどのサービス享受者とのスケジュールを調整する必要があり、サービス提供者が相談枠を設定して、サービス享受者が相談枠を選択してスケジュールを調整するなどの、様々なオンライン予約システムが提案されてきている。例えば、検査の予約管理を簡単且つ効率的に行うことを目的とし、データ制御部16は、データ入力部13等から入力された検査予約データを管理する予約データ管理機能と、検査を受ける患者の区分毎に検査予約枠を定める予約枠設定機能と、検査の種別毎に予め定められた前記検査の所要予定時間と前記予約データ管理機能の管理する予約データに基いて、前記入力された検査予約データによる予約時間を設定するとともに前記予約データ管理手段の管理する検査予約データを更新する予約時間設定機能を有する検査予約システムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
また、対面診療と同等の遠隔診療を実現することを目的とし、患者が使用する第1クライアント端末、及び、医師が使用する第2クライアント端末とを接続可能とし、患者を識別する患者識別情報と、医師を識別する医師識別情報と、ビデオ通話を用いた遠隔診療の予約に関する予約情報とを関連付けて記憶する手段と、予約情報に基づいて、第1クライアント端末と第2クライアント端末との間のビデオ通話シーケンスを開始する制御手段と、医師の指示に応じて、ビデオ通話シーケンスにおいて行った遠隔診療に関するカルテ情報を、患者識別情報と、医師識別情報とに関連付けて記憶する手段と、を備える情報処理装置が提案されている(例えば、特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2003-85277号公報
【特許文献2】特開2017-146914号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかし、従来の特許文献1に記載されているような検査予約システムでは、検査ごとに予約を設定することができ、また、従来の特許文献2に記載されているような情報処理装置では、オンラインにより遠隔でビデオ通話を用いて心理カウンセリングを行うことができるが、いずれもクライアントとカウンセラーとの通信状態が悪化する等してクライアントに起因せずに心理カウンセリングが正常に行われないときでも、キャンセルによる返金が円滑に行えないという問題がある。
【0006】
本発明は上記従来の問題に鑑みてなされたものであり、遠隔サービスの提供において、予約時にサービス提供料金を決裁したとき等の場合でもサービス提供が不調に終わった時点で返金することができ、円滑なサービス提供の運営を行うことが可能なサービス提供システム、方法およびプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
請求項1に記載の発明は、ネットワークを介し、遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供システムであって、ネットワークを介して提供される遠隔サービスの提供を所望するクライアントのクライアント端末と、ネットワークを介して前記クライアントが所望する遠隔サービスを提供するサービス提供者のサービス提供者端末と、クライアント端末と、サービス提供者端末とをマッチングさせ、クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約手段と、マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいてクライアント端末にサービスを提供するサービス提供手段とを含むサービス提供サーバとを備え、サービス提供終了後、サービス提供者端末において終了したサービスの取消が選択されると、支払われたサービス提供料金をクライアントに返金することを特徴とする。
【0008】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載のサービス提供システムにおいて、サービス提供サーバは、サービス提供終了時、サービス提供者端末に取消を選択するためのキャンセルボタンを表示させる取消表示手段をさらに含むことを特徴とする。
【0009】
請求項3に記載の発明は、請求項2に記載のサービス提供システムにおいて、サービス提供サーバは、表示されたキャンセルボタンが選択されたときは、返金処理行わず一旦確認する保留画面を表示させることを特徴とする。
【0010】
請求項4に記載の発明は、請求項1に記載のサービス提供システムにおいて、クライアントへの返金額は、支払われたサービス提供料金の所定の割合の額であることを特徴とする。
【0011】
請求項5に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のサービス提供システムにおいて、予約手段は、サービスの提供を所望するサービス提供者から予約可能時間範囲を指定されたサービス提供枠の設定を受信すると、遠隔サービスのサービス提供枠を設定し、サービス提供枠情報を、サービスを所望するクライアントのクライアント端末に提供するサービス提供枠設定手段と、サービス提供者により設定された複数のサービス提供枠から選択された少なくとも1つのサービス提供枠について、選択されたサービス提供枠に設定された予約可能時間範囲内に前記クライアント端末からサービスの予約を受信したときは、選択された少なくとも1つのサービス提供枠を設定したサービス提供者端末にその旨送信し、予約を確定させる予約確定手段とを含むことを特徴とする。
【0012】
請求項6に記載の発明は、請求項1ないし4のいずれかに記載のサービス提供システムにおいて、サービス提供サーバは、サービス提供終了後サービス提供者の評価をクライアント端末から受信し、管理する評価手段をさらに含むことを特徴とする。
【0013】
請求項7に記載の発明は、クライアント端末とサービス提供者端末とをネットワークを介し接続して、サービス提供サーバにより遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供方法であって、クライアント端末と、サービス提供者端末とをマッチングさせ、クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約ステップと、マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいてクライアント端末にサービスを提供するサービス提供ステップとを備え、サービス提供終了後、サービス提供者端末において終了したサービスの取消が選択されると、支払われたサービス提供料金をクライアントに返金することを特徴とする。
【0014】
請求項8に記載の発明は、コンピュータに、クライアント端末とサービス提供者端末とをネットワークを介し接続してサービス提供サーバにより遠隔サービスを提供する遠隔サービス提供方法を実行させるプログラムであって、方法は、クライアント端末と、サービス提供者端末とをマッチングさせ、クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約ステップと、マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいてクライアント端末にサービスを提供するサービス提供ステップとを備え、サービス提供終了後、サービス提供者端末において終了したサービスの取消が選択されると、支払われたサービス提供料金をクライアントに返金することを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明によると、ネットワークを介して提供される遠隔サービスの提供を所望するクライアントのクライアント端末と、ネットワークを介して前記クライアントが所望する遠隔サービスを提供するサービス提供者のサービス提供者端末と、クライアント端末と、サービス提供者端末とをマッチングさせ、クライアントからサービス提供料金が支払われると予約を確定する予約手段と、マッチングされたサービス提供者端末からの指示に基づいてクライアント端末にサービスを提供するサービス提供手段とを含むサービス提供サーバとを備え、サービス提供終了後、サービス提供者端末において終了したサービスの取消が選択されると、支払われたサービス提供料金をクライアントに返金するので、サービス提供が不調に終わった時点で返金することができ、円滑なサービス提供の運営を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
図1】本発明の一実施形態の全体のシステム構成図である。
図2】本発明の一実施形態のサーバおよびクライアント端末の一例の機能ブロック図である。
図3】本発明の一実施形態のサーバおよびカウンセラー端末の一例の機能ブロック図である。
図4】本発明の一実施形態の会員情報登録画面の一例を示す図である。
図5】本発明の一実施形態のカウンセリング予約の相談枠の作成処理の一例を示すフローチャートである。
図6】本発明の一実施形態のカウンセラーの会員情報登録画面の一例を示す図である。
図7】本発明の一実施形態の相談枠表示画面の一例を示す図である。
図8】本発明の一実施形態の相談枠の作成画面の一例の第1画面を示す図である。
図9】本発明の一実施形態の相談枠の作成画面の一例の第2画面を示す図である。
図10】本発明の一実施形態のクライアントによる予約登録処理の一例を示すフローチャートである。
図11】本発明の一実施形態の現在予約可能な相談枠一覧画面の一例を示す図である。
図12】本発明の一実施形態のクライアントが選択した相談枠の詳細を表示する画面の一例を示す図である。
図13】本発明の一実施形態のカウンセリング開始処理の一例を示すフローチャートである。
図14】本発明の一実施形態のカウンセリング実行前後のカウンセラー端末の相談枠詳細画面の一例を示す図である。
図15】本発明の一実施形態のカウンセリング実行中のクライアント端末およびカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
図16】本発明の一実施形態のカウンセリング中のクライアント端末に表示される一時休止の画面の一例を示す図である。
図17】本発明の一実施形態のカウンセリング中のカウンセラー端末に表示される一時休止の画面の一例を示す図である。
図18】本発明の一実施形態のカウンセリング終了時のキャンセル時のカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
以下、本発明のカウンセリング提供システム、方法およびプログラムについて図面を参照して実施形態を説明する。なお、異なる図面でも、同一の処理、構成を示すときは同一の符号を用いる。
【0018】
本発明は、オンラインによりクライアントとカウンセラーとをつなぎ、遠隔においてリアルタイムでカウンセリングを提供する際に、カウンセラーと、クライアントとのスケジュールを調整するマッチング機構に関するものであり、具体的には、オンラインカウンセリングをする際にカウンセラーが予め相談枠を設定し、クライアントが設定された相談枠の中から所望の相談枠を選択してスケジュールを調整する技術に関するものである。一般に、相談枠はカウンセラーの対応可能な時間から、通常は複数の所望の日時を決定して設定される。相談枠が設定されると本実施形態のシステムにより登録されたクライアントに通知され、クライアントが通知された相談枠の中から所望の相談枠を予約することが可能になる。相談枠のクライアントの予約は様々なシステム処理の都合上カウンセリング開始の一定時間前以降は停止され、それ以降クライアントはその相談枠を予約することができない。確かに、カウンセラーとして事前に余裕をもって準備するためにも、カウンセリング開始前に一定の時間を必要としたり、相談枠を設定したものの予約が入らなければ別の要件を入れたいと考えたりする場合もあり、カウンセリング開始までの一定時間を予約できないようにする必要性もあると考えられる。一方、カウンセラーによっては、常に準備をしており、カウンセリング開始直前に予約が入っても対応できる場合もあり、予約可能な時刻を一律に定めるのは、結果的にせっかく設定された相談枠を有効活用することができないため、機会損失となることも考えられる。また、このような事態は、相談枠設定の状況や、設定日時によって発生する場合もある。本実施形態では、このような課題を解決するため、相談枠ごとに予約可能な時刻をカウンセラーが設定できるようにして、このような機会損失を極力低減するものである。以下、クライアントはカウンセリングサービスを受ける対象者として会員登録することができ、提供されるサービスの対価として所定の費用が支払われ、一方、カウンセラーはサービス提供の実績に合わせて報酬を受け取るカウンセリングシステム全体を説明するが、これに合わせて相談枠の予約可能時刻の設定について説明する。なお、本実施形態のシステムにおけるカウンセリングサービスは、公認心理師(カウンセラー)による心理カウンセリングを一例として説明するが、これに限られることなく本発明のオンラインカウンセリングサービスには、法律相談や、労務相談をはじめとして、専門的な(例えば、専門的な資格を有する)カウンセラーによる様々なオンラインによる相談を含めることができる。
【0019】
本実施形態の全体のシステムは、以下に説明するように、カウンセリングを所定の固定時間で提供するが、カウンセリングを固定の時間とせずに行われた時間にカウンセラーが別途定める単価を乗じたタイムチャージに基づいて算出されてクライアントが支払い、そのうち所定の運営費をシステム運営者が受け取って、残金をカウンセラーに支払うようにすることもできる。加えて、緊急的なカウンセリング等のために別の料金体系を備えることができるが、以上に限られずカウンセラーやクライアントに合わせて様々な料金設定または支払方法などを備えることができる。
【0020】
(第1実施形態)
(システム構成)
本実施形態では、図1に示すように、各端末との送受信や、データ管理、予約受付、サービス依頼処理、支払処理などカウンセリングサービスの提供に必要な処理を実行するカウンセリング提供サーバ101がネットワークに接続されており、ネットワーク103を介して利用者側の各クライアント端末111、112やカウンセリング提供者側のカウンセラー端末121、122に接続されている。本実施形態では、このサーバ101の機能は、クラウドを通じて各端末に提供することもできる。この場合、各端末ではブラウザや専用アプリを使用して主に入力、表示のみの処理を行い、データの管理、種々の処理は基本的にサーバ上で行われるが、クラウドの構成とせずインターネットや専用のネットワークを介して直接クライアントや端末などに提供するような構成とするなど、本技術分野で知られたいずれの構成とすることもできる。
【0021】
サーバとしては、カウンセリング提供サーバ101に加え、本技術分野で知られた様々なサービスを提供する各種サーバを備えることができる。また、図示しないデータベースを備え、データベースには、本実施形態で必要とされる各種データを格納しておくことができる。
【0022】
本実施形態では、利用者側の端末として、クライアント端末111、112が用いられ、ビデオ通話により遠隔のオンラインカウンセリングを受けることができるが、これらの端末はカウンセリングサービスを依頼するクライアントの個人情報や予約の入力などのために用いることもできる。
【0023】
また、カウンセリングサービスの提供者側としては、サービスを提供するために予め登録してあるカウンセラーがカウンセラー端末121、122を使用して、カウンセリングの相談枠を設定し、クライアントが設定された相談枠から所望の枠を選択して予約することにより、クライアントとカウンセラーとのマッチングがとられて、オンラインカウンセリングが実行され、あるいは費用処理などをすることができる。ここでは、カウンセラー端末121、122は2台しか例示されていないが、実際はシステム全体としてクライアントに十分な量の相談枠を提供するのに必要なカウンセラーの分だけ存在することができる。
【0024】
端末111、112、121および122は、基本的に無線でネットワーク103に接続されており、スマートフォン、あるいはタブレット端末等とすることができるが、そのほか例えばモバイルパソコン等とすることができる。ここで、本実施形態でネットワーク103との接続は、携帯電話の回線や、Wi-fi、BLUETOOTH(登録商標)等の無線ネットワークにより行うことができるが、基本的にネットワークを介してカウンセリング提供システムにアクセスして入力画面を表示、およびタッチパネル、マウスまたはキーボードで一定の入力操作をすることができれば、タブレット端末のほか、モバイルあるいはデスクトップのパソコン、専用端末などいずれの装置を用いることもできる。
【0025】
また、本実施形態のカウンセリング提供サービスに関する処理を主に実行するサーバとしては、カウンセリング提供サーバ101のみで処理を行うようにしているが、これに限られず複数のサーバに分けて、機能分担させることもできる。
【0026】
図2は、本発明の一実施形態のサーバおよびクライアント端末の機能ブロック図である。カウンセリング提供サーバ101は、クライアント端末111からアクセスを受け、個人情報を受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングサービスの相談枠を提示して予約を受け付けるカウンセリングマッチングモジュール201、ビデオ通話によるカウンセリングを行うため、カウンセラーなどの映像や、音声を端末に送信して表示、出力させるビデオ通話提供モジュール202、端末にカウンセリングサービスの提供に必要なデータ等を送信したり、それに対応するデータを受信したりすることによってカウンセリングサービス関連の支援処理を行うカウンセリング提供支援モジュール203、およびカウンセリングサービスの予約や相談枠の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【0027】
一方、クライアント端末111は、クライアントに関する情報を入力させ、入力されたクライアントに関する情報を管理するデータ入力管理モジュール205、様々なデータを送受信するデータ送受信モジュール206およびビデオ通話によるカウンセリングを行うため、カウンセラーなどの映像またはこれに代えてアバターなどの映像や、音声をサーバから受信して表示、出力するビデオ通話モジュール207を備える。
【0028】
図3は、本発明の一実施形態のサーバおよびカウンセラー端末の機能ブロック図である。カウンセリング提供サーバ101は、カウンセラー端末121からアクセスを受けて、カウンセラーの個人情報や振込口座などカウンセリングサービス提供に必要なデータを受信してデータベースに格納し管理するとともに、カウンセリングの予約のための相談枠を設定するカウンセリングマッチングモジュール201、ビデオ通話によるカウンセリングを行うため、クライアントなどの映像や音声を端末に送信して表示、出力させるビデオ通話提供モジュール202、端末にカウンセリングサービスの提供に必要なデータ等を送信したり、それに対応するデータを受信したりすることによってカウンセリングサービス関連の支援処理を行うカウンセリング提供支援モジュール203、およびカウンセリングサービスの予約や相談枠の種々の管理を行う予約管理モジュール204を備える。
【0029】
一方、カウンセラー端末121は、カウンセラーに関する情報を入力させ、入力されたカウンセラーに関する情報を管理するデータ入力管理モジュール301、様々なデータを送受信するデータ送受信モジュール302およびビデオ通話によるカウンセリングを行うため、クライアントの映像や音声をサーバから受信して表示、出力するビデオ通話モジュール303を備える。
【0030】
本実施形態では、本技術分野で知られたいずれかの手法で、クライアントに対し、携帯電話番号等の個人情報を入力して会員登録処理が行われることにより、クライアントは本実施形態のサービスを受けることができる。また、パスワードの設定も行われ、携帯電話番号に加え、メールアドレスや、その他の識別情報を用いることもできる。さらに、他のユーザで接続を忌避したい事情等があるときは、予め特定してブロックすることもでき、またそのようなユーザに相談枠が見えないようにするなどして予約できないようにすることもできる。例えば、過去の情報などからカウンセリングを回避したいクライアントをあらかじめ登録しておいて、カウンセラーがブロックするようにすることもできる。会員登録処理が終了すると、本技術分野で知られたいずれかの会員情報入力処理が実行され、クライアントは相談枠を予約してカウンセリングを受けることが可能となる。具体的には、プロフィール情報として、クライアントまたはカウンセラー相互に公開される情報(公開情報)、例えばニックネーム等、および公開されない情報(非公開情報)、例えば本名や生年月日を入力して登録され、お支払い情報として、クレジット情報など本技術分野で知られた支払情報が入力され、登録することができる。
【0031】
さらに、別途企業や団体等と契約等することにより、企業に勤務する従業員や団体に所属する職員等のカウンセリング費用を一括して企業や団体が支払うようにすることができる。例えば、企業や団体等に専用のページを提供して、カウンセリングを希望する従業員等に専用のIDを割り当てて、そのIDで本システムを利用するようにしてサーバが契約等した企業等の従業員であることを認識するようにすることができる。また、別報として企業等に別途IDや識別番号を割り当て、ユーザは自己の電話番号に割り当てられたID等を付してサーバが契約等した企業等の従業員であることを認識するようにする等、本技術分野で知られたいずれかの方法で一括支払いを行うことができる。また、一括して支払いを管理する場合、各ユーザごとに費用を管理しておいて、支払あるいは請求時に全体の計算を行うこともでき、あるいはカウンセリングが実行されると、その都度別途企業等ごとに費用を管理して支払いや請求を行うようにすることができる。
【0032】
(本実施形態のカウンセリング予約処理)
本発明の一実施形態で用いるカウンセリング提供サーバ101の具体的なカウンセリング予約処理に関し、図4ないし9を参照して説明する。本実施形態のカウンセリング予約は、まずカウンセラーが空き時間等を考慮してクライアントに提供することが可能な相談枠を作成し、クライアントが、提供された相談枠から所望のものを選択して予約を行う。図4は、本発明の一実施形態の会員情報登録画面の一例を示す図であり、図5は本実施形態のカウンセリング予約の相談枠の作成処理の一例を示すフローチャートである。図6は、本発明の一実施形態のカウンセラーの会員情報登録画面の一例を示す図であり、図7は、本実施形態の相談枠表示画面の一例を示す図である。図8は、本発明の一実施形態の相談枠の作成画面の一例の第1画面を示す図であり、図9は、本実施形態の相談枠の作成画面の一例の第2画面を示す図である。
【0033】
カウンセラー端末121からブラウザや専用アプリなどによりネットワーク経由でカウンセリング提供サーバ101に接続すると、カウンセリング端末121にはまず、会員情報登録画面401が表示され、カウンセリング提供サーバ101のカウンセリングマッチングモジュール201は、プロフィールボタン402、お支払い情報ボタン403およびカウンセラーモード切替ボタン404を表示させ、カウンセラーモード切替ボタン404がタッチされると、カウンセラーモードに切り替わり、図6示すカウンセラーの会員情報登録画面601を表示する。本実施形態では、カウンセラー端末として使用するために、クライアントモードからカウンセラーモードに切り換えているが、これに限られることなく最初からカウンセラー端末として使用することもできる。このカウンセラーの会員情報登録画面601で相談枠ボタン605をタッチすると図7に示す相談枠表示画面701が表示される(ステップ501)。この相談枠表示画面701で、相談枠作成ボタン702をタッチすると、図8に示す相談枠作成第1画面801が表示され、この相談枠作成第1画面内の開催日時入力フィールド802のカレンダーアイコン803をタッチすると、不図示のカレンダーが表示されるので、設定したい日時を選択すると、その日時が表示される(ステップ502)。価格設定フィールド804の料金アイコン805をタッチすると、不図示の料金の選択肢が表示されるので、設定したい料金を選択すると、その料金が表示される(ステップ503)。
【0034】
ここで、スクロールすると、図9に示す相談枠の作成第2画面901が表示されるので、カウンセラーはクライアントがカウンセリングの内容をおおむね判断できるようなタイトル902を記入し、予約締切時間903が示されるので、予約を相談枠の開始時刻から何時間前まで可能であるかを設定する(ステップ504)。一般に、従来例えば、24時間以内の相談枠は決済後のキャンセル処理等が煩雑となったり、カウンセラーの準備が必要であったりするために非表示とし、予約を締め切って予約できないようにしているが、本実施形態では、相談枠作成時、カウンセラーが予約締め切り時間を設定できるようにして、所定の時間内でも予約可能な相談枠を提供することが可能となっている。加えて、相談枠作成時に個別に予約可能時間範囲を指定できるので、同じカウンセラーでもその時の状況に合わせて相談枠ごとに予約可能時間範囲を変えることもできる。なお、本実施形態では、予約可能時間範囲を相談枠の開始時間前の時間で指定するがこれに限られず、予約可能時間範囲を確実に指定することができる限り、具体的な時刻やその他本技術分野で知られたいずれかの方法で指定することができる。予約締切時間903が指定され、作成実行ボタン904がタッチされると、相談枠が生成される(ステップ505)。ここで、相談枠は原則として固定時間、例えば40分として、開始時刻を設定すれば時間枠が確定されるようになっている。
【0035】
また、価格設定はその都度あるいは一律に設定できるので、例えばそのカウンセラーのカウンセリングは一律同じ料金としたり、夜間診察や深夜のタクシーの割増料金のように、夜間の時間帯や休日、年末・年始は上乗せした金額で設定したりすることもできる。また、モニター価格、キャンペーン価格を設定することもでき、予約枠が早期に埋まり、古くからカウンセリングを行っている相談者の予約が中々取れなくなって来たら、ここで料金の値上げを行う等戦略的な価格付けも可能であり、以上のような運用に適合した料金メニューを表示するようにすることもできる。
【0036】
以上のように相談枠が設定されると、図11に示すようにクライアント端末111に表示される相談枠一覧画面1101に加えられ(ステップ1001)、設定された予約可能時間範囲内は予約可能となるが、時間範囲外になると表示が消され、あるいは時間範囲外であることが表示されなど、本技術分野で知られたいずれかの方法で予約可能時間範囲外であることが認識されるようにされる。また、表示自体は変更せず、実際に予約をしようとしたクライアントに個別にメッセージ等で知らせて予約できないようにすることもできる。この場合、クライアントに通知する前にカウンセラーに予約があった旨を通知して、予約の可否をカウンセラーに判断させることもでき、このようにして相談枠作成時に指定した予約可能時間範囲外でも予約を受け付けることができるようにすることもできる。ここで、設定された相談枠はクライアント全般に表示されるが、所定のクライアントに限定することもできる。具体的には、図8に示す相談枠の作成第1画面801内の公開種別806において「公開する」を指定しなければ、その相談枠は公開されず、特定のクライアントのみ予約することが可能となる。特定のクライアントへの通知はメッセージ機能など本技術分野で知られたいずれかの方法で行うことができる。
【0037】
以下、図10ないし12を参照して、設定された相談枠のクライアントによる予約処理を説明する。図10は、本発明の一実施形態のクライアントによる予約登録処理の一例を示すフローチャートである。図11は、本発明の一実施形態の現在予約可能な相談枠一覧画面の一例を示す図であり、図12は、本実施形態のクライアントが選択した相談枠の詳細を表示する画面の一例を示す図である。図11に示す相談枠一覧画面1101には、その時点から24時間以降の相談枠1102、1103が表示されるが、日付指定1104をタッチし、不図示のカレンダーを表示して日付を指定することにより、その日付以降に設定されている相談枠のみが表示されるようにすることもできる。
【0038】
図11においては、最近の相談枠を単に時間順に表示しているが、表示されたクライアントに合わせて、本技術分野で知られた手法で選択された「おすすめ」の相談枠とし、「おすすめ」以外のその他の相談枠と分けて表示することもできる。表示された相談枠一覧画面1101から所望の相談枠を選択すると(ステップ1002)、図12に示すように選択された相談枠の詳細を表示する相談枠詳細画面1201を表示する(ステップ1003)。
【0039】
図12に示す相談枠詳細画面1201には、カウンセラーの提供するカウンセリングの名称1202、公認心理師であるカウンセラーがクライアントのカウンセラーの選択のために有用と考えるカウンセリングの内容や、自己の詳細を予め設定しておいたカウンセラー情報1203および同様にカウンセラーが予め設定しておいた価格1204が表示される。カウンセリングの名称1202の横には、カウンセラーのプロフィールとして、写真あるいはカウンセラーが設定した画像が表示され、クライアントの選択の参考に供することもできる。クライアントは、相談枠詳細画面1201を参照して、表示された相談枠を予約しようと決定して、予約決定ボタン1205をタッチすると(ステップ1004のYes)、予約が確定して登録済みとなり、以後サーバで管理される(ステップ1005)。この際、同時にクライアントのクレジットカードにより費用を決済することができるが、この場合後述するカウンセラーからのキャンセル処理に示すように、後々キャンセル等が発生したときは所定の手数料を引いて返金する等本技術分野で知られたキャンセル料返金処理を実行することができる。なお、カウンセリング開始前のクライアントからのキャンセルの際の手続きとしては、例えばカウンセリング予定時間の72時間前までにクライアントからキャンセルされた場合は、100%料金が変換され、それ以降24時間までは30%程度のキャンセル料が控除されて返金処理され、24時間以内のキャンセルは、全額引き落としといったキャンセルポリシーとすることもできる。
【0040】
予約登録済みのカウンセリング予約は、例えば図示しない予約確認画面で確認することができ、クライアントが実際に登録した予約を実行する場合は、この画面から実行する予約を選択してカウンセリングを開始するようにすることができる。クライアントが表示された相談枠以外を所望のときは(ステップ1004のNo)、再度相談枠一覧画面1101を表示する(ステップ1006)。以上、本実施形態では、カウンセラーによる相談枠の設定、およびクライアントの枠の選択によってカウンセリングの予約が行われるが、これに限られることなく、本願発明は、本技術分野で知られたいずれの予約手法を用いることができる。
【0041】
(本実施形態のカウンセリング実行処理)
本発明の一実施形態のカウンセリング提供サーバ101において提供するオンラインカウンセリングの実行処理に関し、まずカウンセリング開始処理を図13ないし16を参照して説明する。図13は、本発明の一実施形態のカウンセリング開始処理の一例を示すフローチャートであり、図14は、本実施形態のカウンセリング実行前後のカウンセラー端末の相談枠詳細画面の一例を示す図である。図15は、本発明の一実施形態のカウンセリング実行中のクライアント端末およびカウンセラー端末の画面の一例を示す図であり、図16は、本実施形態のカウンセリング中のクライアント端末に表示される一時休止の画面の一例を示す図である。図17は、本発明の一実施形態のカウンセリング中のカウンセラー端末に表示される一時休止の画面の一例を示す図であり、図18は、本実施形態のカウンセリング終了時キャンセルを行った場合のカウンセラー端末の画面の一例を示す図である。
【0042】
カウンセリングの日時が近づき、カウンセラーが相談枠画面を表示させると、図示しない予約済みの相談枠がリストアップされる(ステップ1301)、この画面から予約日時が近づいていて、これからカウンセリングを実行する相談枠を選択する(ステップ1302)。相談枠が選択されると、図14に示すような、相談枠詳細画面1401が表示される。予約の詳細画面1401には、カウンセリングの予定日時1402、カウンセリングの情報および予約費合計1403などが表示される。カウンセラーは、表示された予約済みの相談枠のカウンセリングを開始しようと決定し、カウンセリング開始ボタン1404をタッチすると、カウンセリングが開始される(ステップ1303)。カウンセリング実行中は、クライアント端末111およびカウンセラー端末121に、相互の映像が表示され、音声のやり取りを行うこととなる。特に、カウンセラー端末121には、図15に示すカウンセリング実行中画面1501が表示され、画面中にはクールダウンのための一時休止ボタン1502、および残り時間表示1503が表示されて終了時間が近づいた場合カウンセリングをまとめるように促すこともできる。本実施形態では、カウンセリングの基本単位を40分とし、概ね1時間を1サイクルとして予約を設定することができるようになっているので、カウンセリングの終了予定時刻を過ぎても追加料金を加算することにより延長することもできる。例えば、カウンセラーのカウンセリング画面に不図示の延長ボタンを表示させておいて、カウンセラーがタッチすると、延長時間(5分間等)と延長料金(500円等)を表示したボタンをクライアント端末111に表示させて、クライアントが希望して当該ボタンをタッチしたときは、カウンセリングの延長を可能にすることもできる。
【0043】
ここで、特に心理カウンセリングの場合、相談者の興奮が強いとカウンセラーが判断したときは、一時休止ボタン1502を選択すると、クールダウン確認表示1504が表示されて、「はい」を選択するとクールダウンが実行され、所定時間、例えば1分間のクールダウンタイムを挿入するとともに、クライアント端末に図16に示すような、クライアントの心が落ち着くような感情鎮静画像1601、1602を表示することができる。この間、カウンセラー端末121には、図17に示すようなクールダウン実行中画面1701が表示されるが、音声は接続したままやり取りすることができるようにすることができる。このように音声をつなげておくことにより、クライアント側に異常事態が発生してもカウンセラーが気づくことができ、カウンセラーから声掛けなども可能となる。また、基本的にクールダウン中例えば1分間は中断することなく強制的に映像をクールダウン映像として鎮静化を図るが、クールダウン実行中画面1701内のクールダウン中止確認表示1702により、クールダウンタイム内でもカウンセラーは任意にクールダウンを中止するようにすることもできる。
【0044】
本実施形態のカウンセリングは図15および17にそれぞれ示す終了ボタン1505および1703がタッチされと終了する。ここで、終了ボタン1505、1703がタッチされてカウンセリングが終了すると、図14に示す画面と同様に、カウンセラー端末には相談枠の詳細画面1401が表示される。詳細画面1401には、カウンセリング費用の内訳として運営側の運営費およびカウンセラーに支払われる合計額1403が表示される。本例では、クライアントが支払う費用の3割程度が運営費となるが、割合や額は本技術分野で知られた手法により決定することができる。通常は、この詳細画面で金額等を確認すれば(ステップ1304のNo)、カウンセリングは終了し、一定期間、例えば1カ月ごとに締められて、カウンセラーにカウンセリング料金が支払われる。
【0045】
一方、キャンセルボタン1405がタッチされると、図18に示すようなキャンセル確認画面1801が表示され、キャンセル確認表示1803の「はい」を選択するとキャンセル処理が実行されクライアントにカウンセリング料金が返金される(ステップ1305)。本実施形態では、予約時にクライアントはカウンセリング料金を支払済みのため、例えば通信状態が悪く、カウンセリングを十分に行えなかったときなどは、カウンセリング終了後カウンセラー端末側からのキャンセルを実行することにより、自動的に返金の手続きを行うことができる。このようなカウンセラーからのキャンセルは、通信状態が悪く実質上カウンセリンができなかったときのほか、何らかのクライアントに帰すことができない理由でキャンセルが必要となった場合に実行することができるが、返金が発生することから、キャンセル確認表示1803には、例えば、「既に相談者がいる相談枠です。それでもキャンセルする場合、相談者への返金が発生します。それでもキャンセルを行いますか」といったカウンセラーへの注意喚起がなされる。また、この際、返金額はカウンセリングの達成状況により50%返金等割合に応じて柔軟に対応することもできる。各カウンセラーの所定期間、例えば1か月ごとの費用を確定し、確定した費用に基づき、システム運営者側の手数料を控除して本技術分野で知られた方法により、各カウンセラーに費用が支払われる。
【0046】
さらに、クライアントは、カウンセリング終了後、当該カウンセリングに対する評価をクライアント端末からサーバに送信することができ、サーバ側では送信された評価情報を蓄積するとともに、分析を行ってシステム改善に用いるとともに、定期的にカウンセラーに通知することができる。評価の入力、分析、運用等は本技術分野で知られたいずれの手法も用いることができる。以上のように、カウンセリングを実施されると、所定の期間、例えば1カ月ごとに各カウンセラーについてカウンセリング手数料を集計し、運営費を除くカウンセリング手数料を算出してカウンセラーへの支払いが行われる。
【0047】
(第2実施形態)
本実施形態は、基本的には上述の第1実施形態と同様の構成を有し、各端末の機能や、構成も同様である。上述の実施形態では、一人のクライアントに対し、一人のカウンセラーがカウンセリングを行うものであるが、本実施形態では、複数のクライアントに対し、一人のカウンセラーが対応する。すなわち、複数のクライアント端末と1台のカウンセラー端末とを接続してカウンセリングを実行することができる。具体的には、例えば、1対2のカウンセリングの場合、1人のクライアントが決済し、もう1人のビジター利用者をショートメール等で招待して3人で会話することもできる。また、相談枠作成時にカウンセラーが複数クライアント対応可能であることを設定することによって、相談枠一覧にはその旨が表示され、一方クライアントが予約する際に対応を所望する他のクライアントを入力して通知することにより、1対複数のカウンセリンが予約される。予約が成立した後は上述の各実施形態と同様にカウンセリングを実行することができる。ここで、料金体系は別途複数クライアントに適合させて、一人当たりの料金を通常より高く、あるいは低く設定することもできる。
【0048】
以上により、例えば、遠隔地にいる親(18歳以上の利用者)が利用料を決済し、未成年または成人の子供をカウンセリングに携帯番号のショートメールで招待メールを送って紹介し、カウンセリングを実行することができる。また、海外在住の公認心理師が、カウンセリングを行う場合も、3人でカウンセリングすることも可能とすることもできる。さらに、別居中の夫婦の同時カウンセリングも居場所を漏洩することなく電話番号のみで可能とすることができる。

図1
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