(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161060
(43)【公開日】2023-11-06
(54)【発明の名称】無線通信構造、表示パネル及び無線通信デバイス
(51)【国際特許分類】
H01Q 1/24 20060101AFI20231027BHJP
H01Q 1/38 20060101ALI20231027BHJP
H01Q 21/06 20060101ALI20231027BHJP
【FI】
H01Q1/24 C
H01Q1/24
H01Q1/38
H01Q21/06
【審査請求】有
【請求項の数】12
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022129449
(22)【出願日】2022-08-15
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2023-03-24
(31)【優先権主張番号】202210433184.5
(32)【優先日】2022-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】CN
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.ブルートゥース
(71)【出願人】
【識別番号】520032974
【氏名又は名称】云谷(固安)科技有限公司
(74)【代理人】
【識別番号】100112656
【弁理士】
【氏名又は名称】宮田 英毅
(74)【代理人】
【識別番号】100089118
【弁理士】
【氏名又は名称】酒井 宏明
(72)【発明者】
【氏名】黄奐衢
(72)【発明者】
【氏名】崔霜
(72)【発明者】
【氏名】武杰
【テーマコード(参考)】
5J021
5J046
5J047
【Fターム(参考)】
5J021AA04
5J021AA09
5J021AB06
5J046AA12
5J046AB03
5J046AB11
5J046AB15
5J046UA02
5J047AA12
5J047AB03
5J047AB11
5J047FD01
(57)【要約】
【課題】本願の実施例は、無線通信構造、表示パネル及び無線通信デバイスを提供し、無線通信構造は、第1の接続端、第2の接続端、及び少なくとも一部が前記第1の接続端と前記第2の接続端との間に接続されるコイル本体を有する回路構造と、コイル本体に接続されるアンテナとを含む。本願の実施例では、アンテナを前記回路構造のコイル本体に接続することにより、限られた空間内に回路構造とアンテナを設置することを実現することができるだけでなく、表示スクリーンの光学性能をよりよく確保することができ、無線通信構造の製造効率を向上させ製造コストを低減させることができる。
【選択図】
図43
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接続端、第2の接続端、及び少なくとも一部が前記第1の接続端と前記第2の接続端との間に接続されているコイル本体を有する回路構造と、
前記コイル本体に接続されているアンテナと、
を備え、
前記アンテナは、非ミリ波アンテナを含み、
前記非ミリ波アンテナは、非ミリ波放射部と非ミリ波給電部を含み、
前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体に接続され、
前記コイル本体に、第1の遮断部が設けられ、
前記第1の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流を通過させ、且つ前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波無線信号の電流を遮断するように設けられている、
ことを特徴とする無線通信構造。
【請求項2】
前記第1の遮断部の数は、複数であり、
複数の前記第1の遮断部は、前記非ミリ波放射部の両側に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信構造。
【請求項3】
前記アンテナは、前記コイル本体に接続されているミリ波アンテナユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信構造。
【請求項4】
少なくとも一つの前記ミリ波アンテナユニットは、前記非ミリ波放射部の一部として多重化される、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項5】
前記コイル本体に、第2の遮断部が設けられ、
前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、且つ前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられ、
前記第2の遮断部の線幅は、第1の遮断部の線幅より大きい、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信構造。
【請求項6】
前記第2の遮断部の数は、複数であり、
複数の前記第2の遮断部は、前記ミリ波アンテナユニットの両側に設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信構造。
【請求項7】
前記非ミリ波放射部は、前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波給電部とを接続する第1の接続線をさらに含み、
前記第1の接続線は、前記コイル本体の一部である、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信構造。
【請求項8】
前記ミリ波アンテナユニットの数は複数であり、二つ以上の前記ミリ波アンテナユニットは、組み合わせてミリ波アンテナアレイを形成する、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項9】
前記ミリ波アンテナアレイにおける各前記ミリ波アンテナユニットは、いずれもコイル本体に接続され、同一の前記ミリ波アンテナアレイにおける隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に前記第1の遮断部が設けられる、あるいは、
前記コイル本体に、隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に接続された第2の遮断部が設けられ、前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、且つ前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信構造。
【請求項10】
前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体の延伸経路上に間隔を置いて設けられ、
前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波放射部との間に少なくとも一つの前記第1の遮断部が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項11】
前記回路構造は、非ミリ波帯の無線信号を送受信するように設けられ、
前記コイル本体は、結合方式により非ミリ波帯の無線信号を送受信する、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信構造。
【請求項12】
請求項1~11のいずれか一項に記載の無線通信構造を備え、
格子状の金属配線を有するタッチ層をさらに有し、前記回路構造と前記アンテナはいずれも前記タッチ層に位置する、或いは、
表示領域である第1の領域と、表示領域及び/又は非表示領域を有し且つ前記第1の領域を囲んで設置されている第2の領域とを備え、前記回路構造は第2の領域に位置し、前記コイル本体は前記第2の領域内に前記第1の領域を囲んで設置されている、
ことを特徴とする表示パネル。
【請求項13】
請求項12に記載の表示パネルを備える、
ことを特徴とする無線通信デバイス。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本願は、表示デバイスの技術分野に関し、特に無線通信構造、表示パネル及び無線通信装置に関する。
【背景技術】
【0002】
手持ち無線通信装置(例えば携帯電話、スマートウォッチ等)の機能は目覚ましく、且つ装置外観と無線通信性能に対する要求も高まっている。第5世代移動通信(the 5th generation mobile communications、すなわち5G)時代では、ミリ波(millimeter-wave、すなわちmm-wave)と非ミリ波(non-millimeter-wave、すなわちnon-mm-wave)のバンドをカバーするため、アンテナの種類及び数量もますます多くなる。また、近距離通信(near field communication、すなわちNFC)の機能が日に日に普及しているため、より多くの手持ち無線通信装置にNFCコイルが配置される。
【0003】
同時に、手持ち無線通信装置において、装置全体の面積に対するスクリーンの面積の比率も日増しに高まっており、装置全体が顕著に増大できない場合に、無線通信モジュールを表示パネル内に設置することは、予想可能な将来のキーテクノロジーの傾向である。しかしながら、表示パネルの内部空間は限られかつ光学的な要求があるため、表示パネル内に無線通信モジュールをどのように設置するかは早急に解決すべき重要な技術的課題となっている。
【発明の概要】
【0004】
本願の実施例は無線通信構造、表示パネル及び無線通信デバイスを提供し、限られた空間内に無線通信モジュールをどのように設置するか、及びどのように表示パネルの光学性能を良好に保証するかという課題を解決することを目的とする。
【0005】
本願の第1の態様の実施例は、第1の接続端、第2の接続端、及び少なくとも一部が前記第1の接続端と前記第2の接続端との間に接続されているコイル本体を有する回路構造と、前記コイル本体に接続されているアンテナとを備え、前記アンテナは、非ミリ波アンテナを含み、前記非ミリ波アンテナは、非ミリ波放射部と非ミリ波給電部を含み、前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体に接続され、前記コイル本体に第1の遮断部が設けられ、前記第1の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流を通過させ、且つ前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波無線信号の電流を遮断するように設けられている。
【0006】
本願の第1の態様に記載のいずれかの実施形態によれば、前記第1の遮断部の数は、複数であり、複数の前記第1の遮断部は、前記非ミリ波放射部の両側に設けられている。
【0007】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記アンテナは、前記コイル本体に接続されているミリ波アンテナユニットをさらに含む。
【0008】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、少なくとも一つの前記ミリ波アンテナユニットは、前記非ミリ波放射部の一部として多重化される。
【0009】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記コイル本体に第2の遮断部が設けられ、前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、且つ前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられ、前記第2の遮断部の線幅は、第1の遮断部の線幅より大きい。
【0010】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記第2の遮断部の数は、複数であり、複数の前記第2の遮断部は、前記ミリ波アンテナユニットの両側に設けられている。
【0011】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記非ミリ波放射部は、前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波給電部とを接続する第1の接続線をさらに含み、前記第1の接続線は、前記コイル本体の一部である。
【0012】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記アンテナは、複数のミリ波アンテナユニットを含み、二つ以上の前記ミリ波アンテナユニットは、組み合わせてミリ波アンテナアレイを形成する。
【0013】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記ミリ波アンテナアレイにおける各前記ミリ波アンテナユニットは、いずれもコイル本体に接続され、同一の前記ミリ波アンテナアレイにおける隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に前記第1の遮断部が設けられる、あるいは、
前記コイル本体に、隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に接続された第2の遮断部が設けられ、前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられる。
【0014】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体の延伸経路上に間隔を置いて設けられ、前記ミリ波アンテナユニットと非ミリ波放射部との間に少なくとも一つの前記第1の遮断部が設けられている。
【0015】
本願の第1の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記回路構造は、非ミリ波帯の無線信号を送受信するように設けられ、前記コイル本体は、結合方式により非ミリ波帯の無線信号を送受信する。
【0016】
本願の第2の態様の実施例は、上記いずれかの第1の態様の実施例に係る無線通信構造を含む表示パネルをさらに提供する。
【0017】
本願の第2の態様の実施形態によれば、格子状の金属配線を有するタッチ層をさらに有し、前記回路構造と前記アンテナはいずれも前記タッチ層に位置する。
【0018】
本願の第2の態様の上記いずれかの実施形態によれば、前記表示パネルは、表示領域である第1の領域と、表示領域及び/又は非表示領域を有し且つ前記第1の領域を囲んで設置されている第2の領域とを備え、前記回路構造は第2の領域に位置し、前記コイル本体は前記第2の領域内に前記第1の領域を囲んで設置されている。
【0019】
本願の第3の態様の実施例は、上記第2の態様のいずれかの実施例に係る表示パネルを含む無線通信デバイスを提供する。
【0020】
本願の実施例に係る無線通信構造において、無線通信構造は、回路構造及びアンテナを含み、回路構造は、第1の接続端、第2の接続端及びコイル本体を含み、第1の接続端及び第2の接続端によりコイル本体に無線信号を送受信する。アンテナが回路構造のコイル本体に直列接続されると、コイル本体の少なくとも一部は、回路構造の無線信号とアンテナの無線信号を同時に送受信することができる。一方で、回路構造及びアンテナが占める全体面積を減少させることができ、限られた空間内に二つ以上のアンテナを設置することができるため、表示スクリーンの光学性能への影響をよりよく低減し、表示スクリーンの光学性能をよりよく確保し、アンテナパターン化処理プロセスを簡略化することができ、さらにアンテナの製造効率を向上させ製造コストを低減する。
【図面の簡単な説明】
【0021】
以下の図面を参照して非限定的な実施例に対する詳細な説明を読むことにより、本願の他の特徴、目的及び利点がより明らかになる。ここで、同一又は類似の参照符号は同一又は類似の特徴を示す。
【0022】
【
図1】本願の第1の態様の第1の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図2】本願の第1の態様の第2の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図3】本願の第1の態様の第3の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図4】本願の第1の態様の第4の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図5】本願の第1の態様の第5の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図6】本願の第1の態様の第6の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図7】本願の第1の態様の第7の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図9】本願の第1の態様の第8の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図10】本願の第1の態様の第9の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図11】本願の第1の態様の第10の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図13】第11の実施例における
図11の部分拡大構造概略図である。
【
図14】第12の実施例における
図11の部分拡大構造概略図である。
【
図15】本願の第1の態様の第13の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図16】本願の第1の態様の第14の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図17】第15の実施例における
図11の部分拡大構造概略図である。
【
図18】本願の第1の態様の第16の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図19】本願の第1の態様の第17の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図20】本願の第1の態様の第18の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図21】本願の第1の態様の第19の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【
図22】本願の第1の態様の第2の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【
図23】本願の第1の態様の第21の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【
図24】本願の第1の態様の第22の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【
図25】第23の実施例における
図13の部分拡大構造概略図である。
【
図26】本願の第1の態様の第24の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図27】本願の第1の態様の第15の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図28】本願の第1の態様の第26の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図29】本願の第1の態様の第27の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図31】本願の第1の態様の第28の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図33】本願の第1の態様の第29の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図34】本願の第1の態様の第30の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図35】本願の第1の態様の第31の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図36】本願の第1の態様の第32の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図37】本願の第1の態様の第33の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図38】本願の第1の態様の第34の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図39】本願の第1の態様の第5の実施例に係る表示パネルの無線通信構造の構造概略図である。
【
図41】本願の第2の態様の第1の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図42】本願の第2の態様の第2の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図43】本願の第2の態様の第3の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図44】本願の第2の態様の第4の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図45】本願の第2の態様の第5の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図46】本願の第2の態様の第6の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図47】本願の第2の態様の第7の実施例に係る無線通信デバイスの構造概略図である。
【
図48】関連技術における無線通信デバイスの構造概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0023】
以下、本願の各態様の特徴及び例示的な実施例を詳細に説明する。以下の詳細な説明において、多くの具体的な細部を提供することで、本願の全面的な理解を提供する。しかしながら、当業者であれば、本願はこれらの具体的な細部の中のいくつかの細部を必要とせずに実施されることができる。以下の実施例の説明は、本願の例示を示すことにより本願をよりよく理解するためである。図面及び以下の説明において、少なくとも部分的な公知の構成及び技術は示されず、それにより本願が不必要に曖昧になることを回避する。そして、明確にするために、一部の構成のサイズを誇張している可能性がある。また、以下に説明された特徴、構成又は特性は任意の適切な方式で一つ以上の実施例に組み合わせることができる。
【0024】
表示技術及び無線通信技術の発展に伴い、無線通信機能を備えるデバイスにおける表示デバイスのデバイス全体の面積に対するスクリーンの面積の比率(screen-to-body ratio)はますます高くなり、デバイスにおいて無線通信を実現するためのモジュールの種類及び数量にますます多くなる。例えば、5G移動通信時代において、無線通信の周波数スペクトルはミリ波帯と非ミリ波帯をカバーする。したがって、例えば携帯電話などの5Gミリ波機能を有する無線通信デバイスは、その内部にミリ波帯をカバーできる第1の種類のアンテナが設置される以外に、非ミリ波帯をカバーできる無線通信モジュールが設置されることが多く、例えば、5G、4G、WLAN(wireless local area network)、BT(Bluetooth(登録商標))、GNSS(global navigation satsystem)等である。同時に、NFC(Near Field Communication)の応用もますます広くなるため、より多くの携帯電話にNFCコイルが配置されている。
【0025】
しかしながら、無線通信デバイスにおける表示デバイスの全体の面積に対するスクリーンの面積の比率が高いほど、無線通信モジュールの配置可能な位置が制限され、且つ無線通信モジュールは使用時(例えば、手持ち又は金属テーブルに置く)により遮蔽されやすくなることが多く、アンテナ性能の顕著な劣化を引き起こし、ユーザの無線体験に影響を与える。これを鑑みて、無線通信デバイスの表示デバイスに無線通信モジュールを集積することを考慮し、例えばAoD(Antenna-on-Display)の設計方式を採用することは、無線通信装置における無線通信モジュールの設計の可能な発展傾向となる。
【0026】
いくつかの実施例において、
図48を参照し、無線通信デバイス1が携帯電話であることを例として、携帯電話の表示デバイス10に集積された無線通信モジュールは、5Gミリ波アンテナ01、WiFi/BTアンテナ021、LTE(Long Term Evolution)アンテナ022、NFCコイル023及び5G非ミリ波アンテナ204を含むことができる。一般的に、上記5Gミリ波アンテナ01、WiFi/BTアンテナ021、LTEアンテナ022、NFCコイル023及び5G非ミリ波アンテナ024は、互いに独立して表示デバイス10に設けられる。しかしながら、表示デバイス10の内部空間が限られ、どのように限られた空間内に無線通信モジュールを設置するか、且つどのように表示パネルの光学及びタッチ効果を良好に確保するかは早急に解決すべき技術的課題となっている。
【0027】
上記課題を解決するために、本願が提出されている。本願をよりよく理解するために、以下に
図1~
図47を参照して本願の実施例の無線通信構造、表示パネル及び無線通信デバイスを詳細に説明する。
【0028】
図1に示すように、
図1は、本願の第1の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
【0029】
図1に示すように、本願の実施例に係る表示パネルは、無線通信構造を含む。無線通信構造の設置方式は様々である。
図1に示すように、本願の第1の態様の実施例に係る無線通信構造は、回路構造100及びアンテナ200を含む。回路構造100は、第1の接続端110、第2の接続端120及びコイル本体130を含み、少なくとも一部のコイル本体130は、第1の接続端110と第2の接続端120との間に接続されている。アンテナ200は、コイル本体130に接続されている。
【0030】
本願の実施例に係る無線通信構造において、無線通信構造は、回路構造100及びアンテナ200を含み、回路構造100は、第1の接続端110、第2の接続端120及びコイル本体130を含み、第1の接続端110及び第2の接続端120によりコイル本体130で無線信号を送受信する。アンテナ200が回路構造100のコイル本体130に接続されると、コイル本体130の少なくとも一部は、回路構造100の無線信号とアンテナ200の無線信号を同時に送受信することができる。一方では、回路構造100とアンテナ200が占める全体面積を減少させることができ、それにより限られた空間内に二つ以上のアンテナ200を設置することができ、表示スクリーンの光学性能への影響をよりよく低減させ、表示スクリーンの光学性能をよりよく確保し、かつアンテナ200のパターン化処理プロセスを簡略化することができ、さらにアンテナ200の製造効率を向上させ製造コストを低減させる。
【0031】
選択可能的に、アンテナは、給電部及び放射部を含み、給電部及び放射部のいずれもコイル本体130に接続されてもよい。あるいは、給電部および放射部は、いずれもコイル本体130に接続されている。本願の実施例は、アンテナ200の放射部がコイル本体130に接続されている例を挙げて説明する。
【0032】
選択可能的な実施例として、
図1に示すように、無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、表示パネルは、タッチ層300をさらに含む。タッチ層300は、タッチ構造を含むフィルム層である。回路構造100とアンテナ200はタッチ層300に位置するとは、具体的には、タッチ構成、回路構造100とアンテナ200が同じなフィルム層に位置することを意味する。タッチ層300は、格子状の金属導線を含み、
図1では、淡色の格子状線で格子状の金属導線を概略的に示す。回路構造100及びアンテナ200がタッチ層300に設けられる場合、少なくとも一つの回路構造100がアンテナ200に接続され、格子状の金属導線の切断点の数を減少させることができるため、アンテナ200がタッチ層300に配置されることによるタッチ不感領域が多くなるというタッチ性能及び体験劣化の問題を改善することができ、すなわち、表示スクリーンのタッチ性能をよりよく確保することができる。少なくとも一つの回路構造100がアンテナ200に接続され、格子状の金属導線の切断点の数を減少させることができるため、異なる領域の格子状の金属導線の形状をより一致させることができ、すなわち、表示パネルの光学効果を改善することができる。
【0033】
選択可能的に、回路構造100は、リング状のコイルであり、その設置方式は様々であり、例えば、回路構造100は、NFCコイル、無線充電(Wireless Power Charging、WPC)コイル、LTEコイル、グローバル位置決めGNSSコイル、WLANコイル及び周波数変調(Frequency Modulation、FM)コイル等のうちの少なくとも一つを含む。NFCコイル、WPCコイル、LTEコイル、GNSSコイル、WLANコイル及びFMコイルなどは、いずれもリング状のコイルとして設けられてもよく、それにより、アンテナ200がそれらと接続しやすくなる。
【0034】
選択可能的に、回路構造100は、NFCコイル、WPCコイルのうちの少なくとも一つを含む。一般的に、NFCコイル、WPCコイルの回路構造100のサイズは一般的に大きく、例えばNFCコイル、WPCコイルの回路構造100が表示パネルの縁に近接して表示パネルの縁部を囲んで設置され、アンテナ200がNFCコイル、WPCコイルの回路構造100に接続しやすく、かつアンテナ200を表示パネルの縁部に近接して設置することができる。このように、アンテナ200による表示パネルの光学及び触覚効果の劣化の影響が顕著ではなく、かつアンテナ200の給電パスが短くしたがって、より低い給電損失を有し、アンテナ200の優れた放射性能を達成することができる。
【0035】
選択可能的に、回路構造100は、非ミリ波帯の無線信号を送受信するために用いられる。非ミリ波帯を送受信する無線信号は、非ミリ波帯の無線信号を送信及び/又は受信することを指し、すなわち、本明細書において、送受信は、送信及び/又は受信である。
【0036】
例えば、回路構造100は、結合コイルであり、ミリ波帯の無線信号の送受信に用いられる。回路構造100は、信号の結合式伝送に用いられ、アンテナ200は、信号の放射式伝送に用いられ、すなわち、この無線通信構造は、二種類の異なる方式の無線信号伝送を実現するために用いられる。
【0037】
選択可能的に、回路構造100及びアンテナ200は、いずれも無線通信に用いられ、対応する周波数帯を有する。
【0038】
例えば、回路構造100は、NFCコイルであり、NFCコイルの通信周波数帯は、例えば13.56MHzである。又は、回路構造100は、WPCコイルであり、一般的なWPCコイル通信周波数帯は、例えば100kHz以上である。NFCコイルとWPCコイルは、非移動無線通信に適用される結合コイル(現在のNFCコイルとWPCコイルとが通信相手装置と一定の空間的な位置合わせを行うため)である。
【0039】
回路構造100は、結合部及び給電部を含むことができ、例えばコイル本体130は、回路構造100の結合部である。第1の接続端110及び第2の接続端120は、回路構造100の給電部である。回路構造100は、近距離固定ポイント無線通信であってもよい。
【0040】
選択可能的に、回路構造100は、FMコイルをさらに含み、一般的なFM周波数帯は、87MHz~108MHzであり、FMコイルは、非移動通信の遠距離無線アプリケーションである。
【0041】
アンテナ200の数の設置方式は様々であり、
図1に示すように、アンテナ200は、一つであってもよい。
【0042】
又は、
図2に示すように、
図2は第1の態様の第2の実施例に係る表示パネルの構造概略図である。
図2に係る実施例は
図1に係る実施例と一部の構造が同じであり、ここで詳述しないが、以下は、両者の相違点を説明する。また、本明細書において以下の内容は、各図面に係る各実施例の異なる部分について説明する。
【0043】
図2に示すように、アンテナ200の数は、複数であってもよく、複数のアンテナ200は、コイル本体130の延伸経路に間隔を置いて分布する。
【0044】
アンテナ200の設置方式は様々であり、いくつかの選択可能的な実施例において、
図1及び
図2に示すように、アンテナ200は、非ミリ波アンテナ202を含み、非ミリ波アンテナ202は、非ミリ波放射部2021及び非ミリ波給電部2022を含み、非ミリ波放射部2021は、コイル本体130に接続される。
【0045】
これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波放射部2021は、コイル本体130に接続され、非ミリ波放射部2021とコイル本体130は互いに接続されるため、格子状の金属導線の切断点の数を減少させることができ、表示スクリーンの光学性能をよりよく確保することができ、アンテナ200のパターン化処理プロセスを簡略化することができ、さらにアンテナ200の製造効率を向上させ製造コストを低減する。
【0046】
例えば、現在の一般的な移動無線通信の非ミリ波帯の周波数は、410MHzより高く7.125GHzより低く、すなわち、非ミリ波アンテナ202は、送受信周波数が410MHzより高く7.125GHzより低い無線信号のアンテナを指す。コイル本体130は、結合式で無線信号を伝送し、コイル本体130が結合して伝送する無線信号の周波数は、410MHzより低くてもよい。
【0047】
選択可能的に、非ミリ波アンテナ202は、移動無線通信のアンテナである。本明細書における非ミリ波アンテナ202は、一般的に移動無線通信の非ミリ波アンテナ202、移動通信の非ミリ波アンテナ202(5G及び前世代のセルラーアンテナ、WLANアンテナ、ブルートゥースアンテナ、GNSSアンテナ等を含む)を指す。
【0048】
選択可能的に、非ミリ波放射部2021の形状設置方式は様々であり、例えば、
図1及び
図2に示すように、非ミリ波放射部2021は、矩形を呈する。他の実施例において、
図3に示すように、非ミリ波放射部2021の形状は、異形であってもよい。非ミリ波放射部がコイル本体130に接続されるとき、回路構造100が非ミリ波アンテナ202への影響を制御するために、回路構造100に非ミリ波帯の電流遮断を行う設置方式が様々である。
【0049】
導体のインピーダンスは、抵抗とリアクタンスを含む。
【0050】
抵抗=ρ(L/A)であり、ここで、ρは、導体の抵抗率であり、Lは、導体の長さであり、Aは、この導体に電流を印加するときの電流分布面積である。導体の固有電気的と構造的な寸法のパラメータが一定である場合、信号周波数が上昇すると、表皮効果(すなわち、信号の周波数が高いほど、それに対応する電流が導体の表面に近接する薄層に集中しやすい)により、導体における電流の分布面積が減少する、すなわち、Aは減少し、抵抗は上昇する。
【0051】
リアクタンス=インダクタンス(inductive reactance)-容量性リアクタンス(capacitive reactance)であるため、リアクタンス及びインダクタンスは、正の相関を呈する。インダクタンスは=jwLであり、ここで、wは角周波数であり、w=2πfであり、fは周波数であり、Lはインダクタンスである。したがって、信号周波数が上昇すると、インダクタンスも上昇する。また、上記表皮効果により、高い周波数信号に面するインダクタンスも上昇するため、さらにインダクタンスの上昇を引き起こす。
【0052】
以上より、信号は、その周波数の上昇に伴い、それに対応する電流の導体での流れ分布が阻害される。したがって、同じ導体条件で、高周波数信号に対応する電流は、低周波信号に対応する電流に対してより阻害されやすい。かつ、導体の幅が小さくなり、導体のインダクタンスを上昇させるため、再びインダクタンスを向上させ、それにより高周波信号に対応する電流の流れ分布をさらに阻止する。すなわち、導体のサイズを調整することにより、異なる周波数の信号に対応する電流をよく遮断するか又は通過させることができる。
【0053】
回路構造100がNFCコイルを含む場合、ミリ波アンテナユニット210が送受信するミリ波帯無線信号周波数帯は、NFC周波数帯より高いため、同じ導体条件で、ミリ波帯無線信号周波数帯に対応するミリ波電流は、NFC周波数帯に対応する電流に対してより阻害されやすく、通過しにくい。したがって、コイル本体130のサイズを調整することにより、ミリ波電流を好適に遮断し且つNFC周波数帯に応じた電流を流すことができる。
【0054】
回路構造100がNFCコイルを含み、アンテナ200が非ミリ波アンテナ202を含む場合、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波帯無線信号周波数帯はNFC周波数帯より高いため、同じ導体条件で、非ミリ波帯無線信号周波数帯に対応する非ミリ波電流は、NFC周波数帯に対応する電流に対してより阻害されやすく、通過しにくい。このため、コイル本体130のサイズを調整することにより、非ミリ波電流を好適に遮断しNFC周波数帯に応じた電流を通過させることができる。
【0055】
いくつかの実施例において、
図1~
図3に示すように、少なくとも一部のコイル本体130は、回路構造100が送受信する無線信号の電流を通過させ、かつ非ミリ波アンテナ202が送受信された非ミリ波電流を遮断することができるように、少なくとも一部の非ミリ波放射部2021の幅と少なくとも一部のコイル本体130の線幅が異なる。非ミリ波帯電流とは、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波帯無線信号に対応する周波数帯の電流を指し、回路構造100が送受信する無線信号の電流とは、回路構造100が送受信する無線信号周波数帯に対応する電流を指す。
【0056】
これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波アンテナ202の信号を伝送する周波数帯に対応する電流が非ミリ波放射部2021に流すが、コイル本体130に流すことができないように、少なくとも一部の非ミリ波放射部2021の線幅と少なくとも一部のコイル本体130の線幅が異なるため、非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間の信号電流遮断の効果を達成することができる。
【0057】
すなわち、本実施例において、コイル本体130と非ミリ波放射部2021の線幅を適当に設定することにより、非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間で送受信する無線信号に対応する周波数帯の電流の遮断を実現することができる。
【0058】
選択可能的に、少なくとも一部のコイル本体130の線幅は、非ミリ波放射部2021の線幅以下である。
【0059】
これらの選択可能的な実施例において、少なくとも一部のコイル本体130の線幅が狭く、少なくとも一部のコイル本体130は高いインピーダンスを有するため、少なくとも一部のコイル本体130は、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流に対して高いフィルタ遮断効果を有する。したがって、本願の実施例は、少なくとも一部のコイル本体130の線幅を狭く設定することにより、非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間で送受信する無線信号の電流遮断を実現することができる。
【0060】
別の選択可能的な実施例において、
図4に示すように、コイル本体130に第1の遮断部141が設けられ、第1の遮断部141は、回路構造100が送受信する無線信号の電流を通過させ、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流を遮断するために用いられる。
【0061】
本願の実施例において、コイル本体130に第1の遮断部141を設置することにより、回路構造100が送受信する無線信号の電流を、第1の遮断部141に流させるが、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流は、第1の遮断部141により遮断され、非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間の無線信号の電流遮断を実現することができる。
【0062】
上記実施例において、第1の遮断部141を用いて非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間の電流の遮断を実現する場合、選択可能的に、
図4に示すように、第1の遮断部141の数は、一つであってもよい。一つの第1の遮断部141は、非ミリ波アンテナ202の第1の接続端110に近い又は遠い側に設けられていてもよい。
【0063】
例えば、
図4に示すように、一つの第1の遮断部141は、少なくとも一つの非ミリ波アンテナ202と第2の接続端120との間に設けられてもよい。これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波給電部2022の電流は、第1の遮断部141に流れるか又は第1の接続端110に流れることができ、非ミリ波アンテナ202は、マルチ周波数帯の非ミリ波無線信号を送受信することができる。
【0064】
又は、別の実施例において、
図5に示すように、第1の遮断部141の数は、二つ以上であってもよく、二つ以上の第1の遮断部141は、それぞれ非ミリ波アンテナ202の両側に設けられる。
【0065】
これらの選択可能的な実施例において、二つ以上の第1の遮断部141は、非ミリ波アンテナ202の第1の接続端110に近い側に位置する第1の遮断部141aと、非ミリ波アンテナ202の第1の接続端110から離れる第1の遮断部141bを含む。非ミリ波給電部2022から流出した電流は、非ミリ波アンテナ202はマルチ周波数帯の無線信号を送受信するために、第1の遮断部141a及び第1の遮断部141bに流れることができる。そして、第1の遮断部141aと第1の遮断部141bの位置を合理的に設置することにより、非ミリ波アンテナ202の周波数帯を制御することができ、非ミリ波アンテナ202が受信した無線信号の周波数帯をより正確に制御するという目的を達成する。
【0066】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図6に示すように、非ミリ波アンテナ202の数は、二つ以上であり、二つ以上の非ミリ波アンテナ202は、コイル本体130の延伸経路に間隔を置いて分布する。
【0067】
非ミリ波アンテナ202の数が二つ以上である場合、第1の遮断部141の数は、一つ又は二つ以上であってもよく、第1の遮断部141は、非ミリ波アンテナ202と第1の接続端110及び/又は第2の接続端120との間に設けられてもよく、第1の遮断部141は、隣接する二つの非ミリ波アンテナ202の非ミリ波放射部2021の間に設けられてもよい。
【0068】
選択可能的に、非ミリ波アンテナ202と回路構造100との間の無線信号の電流遮断を実現するために、第1の遮断部141とコイル本体130の線幅が異なり、回路構造100が送受信する無線信号の電流は、第1の遮断部141を通過することができるが、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流は、第1の遮断部141を通過することができない。
【0069】
選択可能的に、
図7及び
図8に示すように、非ミリ波放射部2021は、非ミリ波導線を含み、第1の遮断部141は非ミリ波アンテナ202が送受信された非ミリ波電流を遮断することができるにように、第1の遮断部141の線幅は、非ミリ波放射部2021内の非ミリ波導線の幅より小さい。これらの選択可能的な実施例において、第1の遮断部141の線幅が狭いため、第1の遮断部141は高いインピーダンスを有し、したがって、第1の遮断部141は、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流に対して高いフィルタ遮断効果を有する。
【0070】
図9に示すように、いくつかの選択可能的な実施例において、アンテナ200は、コイル本体130に接続されるミリ波アンテナユニット210をさらに含む。
【0071】
これらの選択可能的な実施例において、コイル本体130にミリ波アンテナユニット210がさらに接続され、ミリ波アンテナユニット210とコイル本体130は互いに接続されるため、表示スクリーンの光学性能をよりよく確保し、アンテナ200のパターン化処理プロセスを簡略化することができ、さらにアンテナ200の製造効率を向上させ製造コストを低減する。
【0072】
アンテナ200及び回路構造100がタッチ層300に設けられる場合、ミリ波アンテナユニット210とコイル本体130は互いに接続され、格子状の金属配線の切断点を減少させることができ、タッチ層300のタッチ効果をよりよく同時に確保する。
【0073】
選択可能的に、ミリ波アンテナユニット210の形状設置方式は、複数であってもよく、例えばミリ波アンテナユニット210の形状は、正方形、菱形等であってもよい。
【0074】
選択可能的に、
図10に示すように、二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、組み合わせてミリ波アンテナアレイ201を形成する。本願の実施例のミリ波アンテナユニット210の数は、二つ以上であり、二つ以上のミリ波アンテナユニット210が隣接して配置されるか又はアレイを採用する方式で配置されてミリ波アンテナアレイ201を構成し、アンテナの利得を向上させて大きな放射経路損失を補償することができ、ビーム走査の効果を達成して広い空間をカバーして無線通信のデッドゾーンを減少させることができ、よりよいユーザの無線体験を達成する。
【0075】
選択可能的に、ミリ波アンテナアレイ201と非ミリ波アンテナ202の伝送周波数が異なる。例えば、現在の一般的な移動無線通信のミリ波帯の周波数は24.25GHzより高く、すなわち、ミリ波アンテナアレイ201とは、送受信周波数が24.25GHzより高い無線信号のアンテナアレイを指す。
【0076】
選択可能的に、ミリ波アンテナアレイ201と非ミリ波アンテナ202は、移動無線通信のアンテナである。
【0077】
無線通信構造のアンテナ200がミリ波アンテナアレイ201及び非ミリ波アンテナ202を含む場合、ミリ波アンテナアレイ201と非ミリ波アンテナ202の設置方式は、様々である。
【0078】
選択可能的に、コイル本体130は、第1の接続セグメント131及び第2の接続セグメント132を含み、第1の接続セグメント131は、第1の接続端110とアンテナ200との間に接続され、第2の接続セグメント132は、第2の接続端120とアンテナ200との間に接続される。二つ以上のミリ波アンテナユニット210が組み合わせてミリ波アンテナアレイ201を形成する場合、コイル本体130は、第3の接続セグメント133をさらに含み、第3の接続セグメント133は、同じミリ波アンテナアレイ201において隣接する二つのミリ波アンテナユニット210の間に接続される。
【0079】
第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133の設置方式は、様々であり、例えば第1の接続セグメント131は一つの導線を含むことができ、又は第1の接続セグメント131は複数本の並設された導線を含み、又は第1の接続セグメント131は複数本の並設された導線及び該並設された導線を接続するブリッジ線を含む。同様に、第2の接続セグメント132及び/又は第3の接続セグメント133は、一つの導線を含むことができ、又は第2の接続セグメント132及び/又は第3の接続セグメント133は、複数の並設された導線を含み、又は第2の接続セグメント132及び/又は第3の接続セグメント133は、複数の並設された導線及び該並設された導線を接続するブリッジ線を含む。
【0080】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図10に示すように、ミリ波アンテナユニット210と非ミリ波放射部2021は、コイル本体130の延伸経路に間隔を置いて設けられ、アンテナが同時に遮蔽され(例えば、人の手や頭、金属等)無線通信の品質を著しく劣化させることを回避し、アンテナ放射ビームの空間のカバー範囲を増加させ、無線通信のデットゾーンを減少させることができ、ミリ波アンテナアレイ201と非ミリ波アンテナ202との間や複数の非ミリ波アンテナ202の間の互いの悪影響を低減し、無線通信の品質を向上させることができる。
【0081】
回路構造100がNFCコイルを含み、アンテナ200が非ミリ波アンテナ202及びミリ波アンテナアレイ201を含む場合、ミリ波アンテナアレイ201が送受信するミリ波帯無線信号の周波数帯は、非ミリ波アンテナ202が送受信するミリ波帯無線信号の周波数帯より高く、ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波帯無線信号の周波数帯は、NFC周波数帯より高いため、同じ導体条件で、ミリ波帯無線信号の周波数帯に対応するミリ波電流は、非ミリ波帯無線信号の周波数帯に対応する電流に対してより阻害されやすく、通過しにくく、非ミリ波帯無線信号の周波数帯に対応するミリ波電流は、NFC周波数帯に対応する電流に対してより阻害されやすく、通過しにくい。したがって、コイル本体130の寸法を調整することにより、ミリ波電流をよく遮断することができ、かつ非ミリ波電流及びNFC周波数帯に対応する電流を通過し、又は、コイル本体130の寸法を調整することにより、ミリ波電流及び非ミリ波電流をよく遮断しかつNFC周波数帯に対応する電流を通過させることができる。
【0082】
ミリ波アンテナユニット210と非ミリ波放射部2021がコイル本体130に間隔を置いて設けられる場合、ミリ波アンテナアレイ201と非ミリ波アンテナ202が無線信号の電流を送受信する方式が複数ある。
【0083】
選択可能的に、少なくとも一部のコイル本体130の線幅は、ミリ波アンテナユニット210の幅以下である。すなわち、少なくとも一部のコイル本体130の線幅が狭く、少なくとも一部のコイル本体130のインピーダンスが高く、ミリ波電流をよく遮断することができ、それによりコイル本体130はミリ波アンテナアレイ201が送受信するミリ波電流に対して高いフィルタ遮断効果を有し、ミリ波アンテナアレイ201の性能をよりよく確保する。すなわち、本実施例は、コイル本体130の線幅を合理的に設計することにより、コイル本体130は、ミリ波電流を遮断することができる。
【0084】
選択可能的に、第1の接続セグメント131の線幅は、ミリ波アンテナユニット210内のミリ波導線の線幅の合計以下である。
図9~
図10に示すように、第1の接続セグメント131が第1の方向Xに沿って延伸する場合、第1の接続セグメント131及びミリ波導線の幅方向は第2の方向Yであり、第1の接続セグメント131が第2の方向Yに沿って延伸する場合、第1の接続セグメント131及びミリ波導線の幅方向は第1の方向Xである。
【0085】
本願の実施例では、第1の接続セグメント131の線幅が狭いため、第1の接続セグメント131は、高いインピーダンスを有し、したがって、第1の接続セグメント131は、非ミリ波電流及びミリ波電流に対して高いフィルタ遮断効果を有する。しかし、第1の接続セグメント131は、NFC周波数帯の電流に対して高い通過効果を有する。したがって、本願の実施例において、回路構造100の電流は、第1の接続セグメント131をよく通過することができ、非ミリ波電流及びミリ波電流は、第1の接続セグメント131により明らかに遮断される。
【0086】
選択可能的に、第2の接続セグメント132の線幅の和は、ミリ波アンテナユニット210内のミリ波導線の線幅の合計以下である。
図9~
図10に示すように、第2の接続セグメント132が第1の方向Xに沿って延伸する場合、第2の接続セグメント132及びミリ波導線の幅方向は第2の方向Yであり、第2の接続セグメント132が第2の方向Yに沿って延伸する場合、第2の接続セグメント132及びミリ波導線の幅方向は第1の方向Xである。
【0087】
以上のように、第2の接続セグメント132の線幅が狭く、ミリ波帯の電流をよりよく遮断することができ、選択可能的に非ミリ波帯の電流をよく通過させ、すなわち、第2の接続セグメント132により、ミリ波帯電流に対してよりよい遮断を実現することができ、ミリ波アンテナアレイ201とミリ波アンテナユニット210の性能をよりよく保証するが、他の非ミリ波帯とNFC周波数帯の電流に影響を与えない。
【0088】
第3の接続セグメント133の数の設置方式は様々であり、
図12に示すように、隣接する二つのミリ波アンテナユニット210の間の第3の接続セグメント133は、一本の導線を含むことができる。又は、
図13に示すように、隣接する二つのミリ波アンテナユニット210の間の第3の接続セグメント133は、二本以上の導線を含むことができる。
【0089】
選択可能的に、
図12に示すように、隣接する二つのミリ波アンテナユニット210の間の第3の接続セグメント133が一本の導線を含む場合、第3の接続セグメント133内の一本の導線の線幅は、ミリ波アンテナユニット210内のミリ波導線の線幅の合計以下である。
図13に示すように、隣接する二つのミリ波アンテナユニット210の間の第3の接続セグメント133が二本以上の導線を含む場合、第3の接続セグメント133内の二本以上の導線の線幅の合計は、ミリ波アンテナユニット210内のミリ波導線の線幅の合計以下である。
図12及び
図13に示すように、第1の方向X及び第2の方向Yが垂直であり、第3の接続セグメント133が第2の方向Yに沿って延伸する場合、第3の接続セグメント133及びミリ波導線の幅方向は第1の方向Xである。別の実施例において、第3の接続セグメント133が第1の方向Xに沿って延伸する場合、第3の接続セグメント133及びミリ波導線の幅方向は第2の方向Yである。
【0090】
本願の実施例において、第3の接続セグメント133の幅が狭いため、第3の接続セグメント133は高いインピーダンスを有し、したがって、第3の接続セグメント133は、ミリ波電流に対して高いフィルタ遮断効果を有する。しかし、第3の接続セグメント133は、5G及びその前世代の移動通信、WLAN又はBTなどの非ミリ波周波数帯、及びNFC周波数帯などの電流に対していずれも高い通過効果を有することができる。第3の接続セグメント133の形状設置方式も様々であり、
図12及び
図13に示すように、第3の接続セグメント133の形状は、直線状であってもよく、すなわち第3の接続セグメント133は、同一方向に沿って延伸する。又は、
図14に示すように、第3の接続セグメント133は、折れ線状であってもよく、すなわち第3の接続セグメント133は、屈曲経路に沿って延伸する。又は、第3の接続セグメント133は、円弧状を呈してもよい。又は、第3の接続セグメント133は、直線状、折れ線状及び弧状のうちの少なくとも二つを組み合わせて形成される。
【0091】
又は、少なくとも一部のコイル本体130の線幅は、非ミリ波放射部2021の線幅以下である。すなわち、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132および第3の接続セグメント133の少なくとも一方の少なくとも一部の領域の線幅は、非ミリ波放射部2021の幅以下である。選択可能的に、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133のうちの少なくとも一つの少なくとも一部の領域の線幅は、非ミリ波放射部2021内の非ミリ波導線の幅以下である。
【0092】
例えば、第1の接続セグメント131の少なくとも一部の領域の線幅は、非ミリ波放射部2021の幅以下である。非ミリ波放射部2021がブロック状を呈する場合、非ミリ波放射部2021は、一つの非ミリ波導線を含むと理解することができる。非ミリ波放射部2021が複数の非ミリ波導線を含む場合、第1の接続セグメント131の少なくとも一部の領域の線幅が非ミリ波放射部2021の幅以下であることは、第1の接続セグメント131の少なくとも一部の領域の線幅は、非ミリ波放射部2021内の複数の非ミリ波導線の幅の合計以下であることを指す。
【0093】
選択可能的に、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132、第3の接続セグメント133の線幅は、いずれも非ミリ波導線の線幅以下である。非ミリ波電流は、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132、第3の接続セグメント133により明らかに遮断され、ミリ波アンテナアレイ201内の各非ミリ波放射部2021の独立性をよりよく確保し、ミリ波アンテナアレイ201の性能を保証する。
【0094】
選択可能的に、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133のうちの少なくとも一つが非ミリ波電流を遮断することができ、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133のうちの少なくとも一つがミリ波電流を遮断することができる。非ミリ波電流及びミリ波帯の電流は、いずれも少なくとも一部のコイル本体130を通過することができない。非ミリ波アンテナ202の非ミリ波放射部2021及びミリ波アンテナアレイ201がいずれもコイル本体130に接続されても、回路構造100に非ミリ波アンテナ202とミリ波アンテナアレイ201の無線信号の電流を遮断することができ、非ミリ波アンテナ202とミリ波アンテナアレイ201の性能をよりよく設計し確保する。
【0095】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図11に示すように、ミリ波アンテナユニット210と非ミリ波放射部2021は、コイル本体130に間隔を置いて設けられてもよい。コイル本体130に第1の遮断部141が設けられることにより、非ミリ波電流及びミリ波電流がコイル本体130に流れることを遮断する。
【0096】
選択可能的に、
図15に示すように、アンテナ200の数は、二つ以上であり、第1の接続セグメント131は、そのうちの一つのアンテナ200(例えば非ミリ波アンテナ202)と第1の接続端110との間に接続される。第2の接続セグメント132は、第1のサブセグメント132a及び第2のサブセグメント132bを含み、第1のサブセグメント132aは、隣接する二つのアンテナ200の間に接続され(例えば第1のサブセグメント132aは、隣接する非ミリ波アンテナ202とミリ波アンテナアレイ201との間に接続され)、第2のサブセグメント132bは、他のアンテナ200(例えばミリ波アンテナアレイ201)と第2の接続端120との間に接続される。第1のサブセグメント132aは、隣接する二つのアンテナ200の接続を実現するために用いられ、第2のサブセグメント132bは、アンテナ200と第2の接続端120との接続を実現するために用いられる。すなわち、第2の接続セグメント132は、複数のセグメントに分割され、一部の第2の接続セグメント132(例えば第1のサブセグメント132a)は、隣接する二つのアンテナ200の接続を実現し、一部の第2の接続セグメント132(例えば第2のサブセグメント132b)は、アンテナ200と第2の接続端120との接続を実現する。
【0097】
図15に示すように、アンテナ200の数は、三つの組であってもよく、その中の二つの組のアンテナ200は、第1の方向Xに沿って対向して設けられ、すなわち二つの組のアンテナ200は、それぞれ表示パネルの第1の方向Xに沿って対向する両側の縁に対応して設けられ、二つの組のアンテナ200の表示パネルの縁の位置が厳密に一致することを限定するものではない。他の組のアンテナ200は、第1の接続端110及び第2の接続端120と第2の方向Yに沿って対向して設けられ、それにより第1の接続端110、第2の接続端120及び三つの組のアンテナ200は、表示パネルの周側に取り囲んで間隔を置いて分布し、アンテナ200は、表示パネルの異なる位置に分布する。ユーザが異なるジェスチャーを用いて表示パネルを操作する場合、ユーザに遮蔽されない位置にいるアンテナ200が常に存在するため、アンテナ200が無線信号を送受信する安定性を向上させ、ユーザの無線体験をよりよく保障することができる。
【0098】
他の選択可能的な実施例において、
図16に示すように、第1の接続端110、第2の接続端120は、さらにアンテナ200と第1の方向Xに沿って間隔を置いて設けられてもよい。すなわち、第1の接続端110、第2の接続端120は、その一つのアンテナ200の隣に設けられる。さらにいくつかの実施例において、
図15に示すように、無線通信構造のアンテナ200がミリ波アンテナユニット210及び非ミリ波アンテナ202を含む場合、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化される。
【0099】
これらの選択可能的な実施例において、無線通信構造の配線構造をさらに簡略化することができ、無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、表示パネルの表示効果をよりよく改善することができる。そして、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210と非ミリ波放射部2021の少なくとも一部が互いに多重化され、さらに無線通信構造の分布面積を減少させることができ、それにより小さい空間内に多くのアンテナ200構造を設置することができる。
【0100】
少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210が非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化されることは、一つのミリ波アンテナユニット210が非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化されること、又は少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210が第3の接続セグメント133により接続され非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化されること、を含む。少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210が第3の接続セグメント133により接続され非ミリ波アンテナ202の一部に多重化されることは、少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210が第3の接続セグメント133により接続され非ミリ波放射部2021の機能を有し、かつ非ミリ波の無線信号を送受信するために用いられることを指す。
【0101】
少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210が非ミリ波放射部2021の少なくとも一部を多重化する場合、該少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波給電部2022に接続されてもよく、例えば該少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210は、コイル本体130の一部により非ミリ波給電部2022に接続されてもよい。該少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210を非ミリ波アンテナ202の無線周波数集積回路に接続することができ、それにより非ミリ波アンテナ202の機能を実現する。
【0102】
少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210が第3の接続セグメント133により接続され非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化される場合、該少なくとも二つの隣接するミリ波アンテナユニット210は、互いに直列又は並列に接続され非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化される。
【0103】
これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波アンテナ202、ミリ波アンテナアレイ201及び回路構造100の少なくとも一部が多重化され、複数種のアンテナ200が占める面積をさらに簡略化し、複数種のアンテナ200の配置パターンを簡略化することができるため、格子状の金属配線の数を減少させ表示パネルの表示性能及びタッチ性能をよりよく確保することができる。
【0104】
少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210と非ミリ波放射部2021の少なくとも一部が互いに多重化される場合、非ミリ波放射部2021と非ミリ波給電部2022が互いに接続される方式が複数ある。
【0105】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図17に示すように、非ミリ波放射部2021は、非ミリ波給電部2022とミリ波アンテナユニット210を接続する第1の接続線2024を含み、第1の接続線2024は、コイル本体130の一部である。すなわち、非ミリ波給電部2022と非ミリ波放射部2021とは、コイル本体130の一部によって互いに接続されている。第1の接続線2024は、一本又は複数本の導線を含むことができる。
【0106】
選択可能的に、コイル本体130は、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133に分けられ、ここで、第1の接続セグメント131は、ミリ波アンテナユニット210と第1の接続端110との間に位置する。
図17に示すように、ミリ波放射部2021がミリ波アンテナユニット210の第1の接続端110に近い側に位置する場合、第1の接続線2024は、第1の接続セグメント131の一部であってもよい。他の実施例において、第2の接続セグメント132は、ミリ波アンテナユニット210と第2の接続端120との間に位置し、非ミリ波放射部2021がミリ波アンテナユニット210の第2の接続端120に近い側に位置する場合、第1の接続線2024は、第2の接続セグメント132の一部であってもよい。
【0107】
選択可能的に、
図18に示すように、コイル本体130に第2の遮断部142が設けられ、第2の遮断部142は、回路構造100が送受信する無線信号の電流と非ミリ波アンテナ201が送受信する無線信号の非ミリ波電流を通過させ、かつ第2の遮断部142は、ミリ波アンテナユニット210が送受信するミリ波電流を遮断し、第2の遮断部142の線幅は、第1の遮断部141の線幅より大きい。
【0108】
これらの選択可能的な実施例において、コイル本体130に第2の遮断部142を設置することにより、ミリ波電流をよく遮断することができ、ミリ波ユニット210の性能をよりよく設計する。
【0109】
また、非ミリ波電流は、第2の遮断部142を通過することができ、
図18に示すように、非ミリ波放射部2021の少なくとも一部に多重化する場合、二つのミリ波アンテナユニット210の間に第2の遮断部142が設けられ、第2の遮断部142は、非ミリ波電流を遮断しない。
【0110】
第2の遮断部142の設置方式は様々であり、例えば少なくとも一部のコイル本体130の幅寸法、すなわちコイル本体130の太さを変更することにより第2の遮断部142を設置し、ミリ波帯電流を遮断するという目的を達成することができる。ユーザは、実際に使用中の非ミリ波アンテナ202が送受信するミリ波帯無線信号の周波数帯と回路構造100が送受信する無線信号の周波数帯に基づいて、第2の遮断部142の位置、幅、長さ、形状、層数、及び数を設定することができ、ミリ波帯電流を遮断し、ミリ波帯の目標動作周波数の設計を達成する。
【0111】
選択可能的に、
図18に示すように、第2の遮断部142の設置位置をより明らかに示すために、第2の遮断部142の幅をコイル本体130自体の幅よりも大きく設定する。
【0112】
第2の遮断部142の設置位置は、様々であり、選択可能的に、第2の遮断部142の数は、二つ以上であり、二つ以上の第2の遮断部142は、ミリ波アンテナユニット210の両側に分けて設けられミリ波帯電流を遮断し、ミリ波帯の目標動作周波数の設計を達成する。
【0113】
選択可能的に、二つ以上のミリ波アンテナユニット210が組み合わせてミリ波アンテナアレイ201を形成する場合、ミリ波アンテナアレイ201における各ミリ波アンテナユニット201は、いずれもコイル本体130に接続される。
【0114】
コイル本体130に第1の遮断部141及び第2の遮断部142が設けられる場合、第1の遮断部141及び第2の遮断部142の設置位置は様々である。例えば、同一のミリ波アンテナアレイ201における隣接するミリ波アンテナユニット210の間に第1の遮断部141及び/又は第2の遮断部142を設けることができる。
【0115】
第1の遮断部141および第2の遮断部142は、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132および第3の接続セグメント133のいずれに設けられていてもよい。
【0116】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図19に示すように、第1の遮断部141は、第3の接続セグメント133に設けられてもよい。選択可能的に、同一のミリ波アンテナアレイ201の二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、二つの組以上に分けられ、各組のミリ波アンテナユニット210は、それぞれ一つの非ミリ波アンテナ202に多重化され、第1の遮断部141は、隣接する二つの組のミリ波アンテナユニット210の間に設けられる。
【0117】
例えば、
図20に示すように、
図20におけるミリ波アンテナアレイ201の二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波アンテナ202に多重化され、第1の遮断部141は、ミリ波アンテナアレイ201の二つ以上のミリ波アンテナユニット210と他のミリ波アンテナユニット210との間に設けられてもよい。
【0118】
選択可能的に、
図20において、例えば第1の遮断部141は、それぞれ第1のサブ遮断141a、第2のサブ遮断141b及び第3のサブ遮断141cであり、非ミリ波給電部2022から流出した電流は、第1のサブ遮断141aに流れることができ、又は非ミリ波給電部2022から流出した電流は、第2のサブ遮断141bに流れることができる。
【0119】
選択可能的に、
図20における非ミリ波アンテナ202は、マルチ周波数帯の非ミリ波アンテナ202であり、すなわち、非ミリ波給電部2022から第1のサブ遮断141a及び第2のサブ遮断141bへ流れる電流は、いずれも非ミリ波アンテナ202の周波数帯内の電流である。
【0120】
又は、
図20における非ミリ波アンテナ202は、単一の目標周波数帯をカバーする非ミリ波アンテナ202である。例えば非ミリ波給電部2022から流出した電流が第2のサブ遮断141bに流れる場合、該電流は、非ミリ波アンテナ202の目標周波数帯内の電流であり、非ミリ波給電部2022から第1のサブ遮断141aまでの間の導線経路を合理的に設計することにより、非ミリ波アンテナ202の目標周波数帯の性能に有益な影響を与えることができる。
【0121】
選択可能的に、ミリ波アンテナアレイ201における二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、二つの非ミリ波放射部2021に多重化されてもよく、第1の遮断部141は、異なるミリ波アンテナアレイ201の二つ以上のミリ波アンテナユニット210の間に設けられてもよい。例えば、
図20におけるミリ波アンテナアレイ201は、4つのミリ波アンテナユニット210を含み、そのうちの二つの隣接するミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波放射部2021に多重化され、第1の遮断部141は、4つのミリ波アンテナユニット210の中間箇所に設けられてもよい。すなわち、同一のミリ波アンテナアレイ201の二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、二つの組に分けられ、各組は、それぞれ二つのミリ波アンテナユニット210を含む。
【0122】
他の実施例において、
図21に示すように、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210が非ミリ波放射部2021に多重化される場合、ミリ波アンテナアレイ201における第1の遮断部141は、三つのミリ波アンテナユニット210と他のミリ波アンテナユニット210との間に設けられてもよい。
【0123】
他の実施例において、
図22に示すように、ミリ波アンテナユニット210の数が5つである場合、第1の遮断部141は、二つのミリ波アンテナユニット210と他の三つのミリ波アンテナユニット210との間に設けられてもよく、又は第1の遮断部141は、ミリ波アンテナユニット210と他の四つのミリ波アンテナユニット210との間に設けられてもよい。
【0124】
選択可能的に、第2の遮断部142の線幅は、ミリ波アンテナユニット210の幅以下であり、ミリ波電流を遮断する。第2の遮断部142の線幅がミリ波アンテナユニット210の幅以下である設定方式は、第1の遮断部141がミリ波アンテナユニット210の幅以下である設定方式と同様であり、ここでは説明を省略する。
【0125】
選択可能的に、
図23に示すように、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット220が非ミリ波放射部2021の少なくとも一部として多重化される場合、非ミリ波給電部2022から流出した電流は、ミリ波アンテナユニット220が多重化されて形成された非ミリ波放射部2021に流れることができ、又は、非ミリ波給電部2022から流出した電流は、非ミリ波アンテナユニット220が多重化された非ミリ波放射部2021に流れることができる。すなわち、非ミリ波給電部2022は、二つの非ミリ波放射部2021を接続することができ、かつそのうちの一つの非ミリ波放射部2021の少なくとも一部は、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット220が多重化されて形成される。したがって、マルチ周波数帯をカバーする非ミリ波アンテナ202を形成することができ、すなわち、非ミリ波アンテナ202は、異なる非ミリ波放射部2021で異なる周波数帯の無線信号を送受信することができる。
【0126】
選択可能的に、引き続き
図23を参照すると、ミリ波アンテナユニット220及び他の一部のグリッド線はともに非ミリ波放射部2021を構成することができる。選択可能的に、
図23に示すように、非ミリ波アンテナ202は、接地部2023をさらに含むことができる。
【0127】
選択可能的に、ミリ波アンテナアレイ201の数が二つ以上である場合、そのうちの一つのミリ波アンテナアレイ201の少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210を非ミリ波アンテナ202の一部に多重化することができる。又は、
図24に示すように、二つ以上のミリ波アンテナアレイ201において、各ミリ波アンテナアレイ201の少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波アンテナ202の一部に多重化され、それにより非ミリ波アンテナ202の数を増加させる。
【0128】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図25に示すように、非ミリ波放射部2021は、非ミリ波給電部2022とミリ波アンテナユニット210を接続する第2の接続線202をさらに含み、第2の接続線2025とコイル本体130の線幅は一致せず、それにより、コイル本体130は、回路構造100が送受信する無線信号の電流を通過させ、非ミリ波アンテナ202が送受信する非ミリ波電流を遮断する。
【0129】
これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波放射部2021の少なくとも一部と少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210が互いに多重化される場合、第2の接続線2025とコイル本体130とは、接続関係が存在しない。コイル本体130の線幅を変更することにより、非ミリ波無線信号、ミリ波無線信号と回路構造100が送受信する無線信号との間の相互遮断を実現することができる。
【0130】
第2の接続線2025とコイル本体130の線幅は一致せず、それにより、コイル本体130は、回路構造100が送受信する無線信号の電流を通過させ、非ミリ波アンテナ202が送受信した非ミリ波電流を遮断することにより、コイル本体130は、非ミリ波アンテナ202が送受信した非ミリ波電流を遮断することができる。
【0131】
これらの選択可能的な実施例において、非ミリ波放射部2021の少なくとも一部と少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210が互いに多重化され、かつ非ミリ波放射部2021と非ミリ波給電部2022との間の第2の接続線2025とコイル本体130との間に接続関係が存在しない場合、コイル本体130の線幅を合理的に設定することにより、コイル本体130に非ミリ波無線信号、ミリ波無線信号を遮断することができる。
【0132】
回路構造100及びアンテナ200の設置位置は様々であり、
図1~
図25に示すように、いくつかの選択可能的な実施例において、表示パネルは、タッチ層300をさらに含み、タッチ層300は、格子状の金属配線を含み、回路構造100及びアンテナ200は、いずれもタッチ層300に位置する。これらの選択可能的な実施例において、回路構造100及びアンテナ200をタッチ層300に設置することにより、回路構造100及びアンテナ200は、格子状の金属配線を多重化することができ、構造層を追加する必要がなく、表示パネルの全体の厚さを薄くすることができる。また、少なくとも一つの回路構造100とアンテナ200が互いに接続される場合、格子状の金属配線の切断点を減少させることができ、タッチ層300のタッチ効果と表示パネルの光学効果をよりよく確保する。
【0133】
選択可能的に、アンテナ200がタッチ層300に位置する場合、
図12及び
図13に示すように、ミリ波アンテナアレイ201のミリ波アンテナユニット210は、第1の方向Xに沿って延伸する複数本の第1の導線211と第2の方向Yに沿って延伸する複数本の第2の導線212を含み、第1の方向Xと第2の方向Yは交差する。例えば、第1の方向Xと第2の方向Yは互いに垂直であり、又は第1の方向Xと第2の方向Yとのなす角は、30度、45度、60度などであり、第1の方向Xと第2の方向Yが交差していればよい。
【0134】
これらの選択可能的な実施例において、ミリ波アンテナユニット210は、交差する第1の導線211及び第2の導線212を含み、すなわち、ミリ波アンテナユニット210は、格子状を呈し、ミリ波アンテナユニット210内のミリ波導線の分布面積を増大させ、さらにミリ波アンテナユニット210のインピーダンスを減少させることができ、ミリ波アンテナユニット210のエネルギー損失とインピーダンス不整合によるエネルギー反射を低減することができ、それにより、ミリ波アンテナユニット210は、ミリ波帯無線信号をよりよく送受信することができる。また、ミリ波アンテナユニット210は、さらに格子状の金属配線における金属導線を第1の導線211及び第2の導線212として直接利用することができ、ミリ波アンテナユニット210の作製をさらに簡略化することができる。ミリ波アンテナユニット210は、交差する第1の導線211及び第2の導線212を含み、すなわち、ミリ波導線は、交差する第1の導線211及び第2の導線212を含む。選択可能的に、タッチ層300は、複数本の第1の導線211と平行な第1のタッチ線と第2の導線212に平行な第2のタッチ線と交差して形成されてもよい。
【0135】
他の実施例において、
図26に示すように、表示パネルは、アンテナ層をさらに含み、回路構造100及びアンテナ200は、アンテナ層に位置する。これらの選択可能的な実施例において、表示パネルに非格子状のアンテナ層を増設することにより、アンテナ200と回路構造100のインピーダンスを低減することができ、アンテナ200と回路構造100のエネルギー損失及びインピーダンス不整合によるエネルギー反射を低減し、アンテナ200と回路構造100の性能を向上させる。選択可能的に、エッチングの方式を選択してアンテナ層における回路構造100及びアンテナ200を作製することができる。他の実施例において、アンテナ層は、独立して設けられ表示パネルに貼り付けられる。さらに他の実施形態を選択してアンテナ層における回路構造100及びアンテナ200を作製することができる。
【0136】
回路構造100及びアンテナ200がアンテナ層に設けられる場合、ミリ波アンテナユニット210は、ブロック状を呈することができ、それにより、ミリ波アンテナユニット210内の導電材料の分布面積を増大させ、かつミリ波アンテナユニット210のインピーダンスを減少させ、ミリ波アンテナユニット210のエネルギー損失及びインピーダンス不整合によるエネルギー反射を低減することができ、それにより、ミリ波アンテナユニット210は、より高い性能でミリ波無線信号の送受信を行うことができる。
【0137】
ミリ波アンテナユニット210がブロック状を呈する場合、ミリ波アンテナユニット210は、正方形、菱形、円形などの形状を呈することができる。
【0138】
選択可能的に、表示パネル内にアンテナ層を増設することにより回路構造100及びアンテナ200を配置するとき、かつ表示パネル自体がタッチ層300を有するとき、アンテナ層をタッチ層300の表示パネルカバープレートに向かう側に配置し、又はアンテナ層をタッチ層30の表示パネルカバープレートから離れた側に配置することができる。
【0139】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図27に示すように、コイル本体130は、複数のコイルを含み、複数のコイルは、互いに直列接続、並列接続又は結合接続されてもよい。複数のコイル本体130は、互いに交差または離間して設けられていてもよい。
【0140】
選択可能的に、複数のコイルは、内側コイル101aと内側コイル101aを囲って無線通信構造の中心から離れる側の外側コイル101bを含む。すなわち、外側コイル101bは、より無線通信構造の縁に近接して設けられている。コイル101が内側コイル101a及び外側コイル101bを含む場合、アンテナ200は、内側コイル101a及び/又は外側コイル101bに接続されてもよい。例えば、
図27に示すように、アンテナ200は、外側コイル101bに接続され、無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、アンテナ200は表示パネルの縁に近接して設けられることにより、アンテナ200による表示パネルの表示効果への影響を低減することができる。そして、アンテナ200がタッチ層300に設けられるとき、ユーザが表示パネルの縁にタッチする頻度が少ないため、アンテナ200が表示パネルの縁に近接して設けられることにより、タッチ効果への影響を低減することもできる。
【0141】
アンテナ200の数が二つである場合、一部のアンテナ200が内側コイル101aに接続され、他の一部のアンテナ200が外側コイル101bに接続されてもよい。又は、同一のアンテナ200の一部が内側コイル101aに接続され、他の一部が外側コイル101bに接続される。
【0142】
別の実施例において、
図28及び
図29に示すように、アンテナ200は、ミリ波アンテナ210及び各ミリ波アンテナユニット210に接続されたミリ波給電部220をさらに含み、ミリ波アンテナユニット210は、内側コイル101aに接続され、ミリ波アンテナユニット210は、内側コイル101a、外側コイル101bと同じ層に設けられ、かつミリ波給電部220の少なくとも一部は、外側コイル101bと異なる層に設けられる。ミリ波アンテナユニット210が内側コイル101aに接続される場合、ミリ波給電部220と外側コイル101bが交差し、ミリ波給電部220の少なくとも一部が外側コイル101bと異なる層に設けられ、ミリ波給電部220と外側コイル101bが互いに絶縁することを保証することができる。
【0143】
選択可能的に、ミリ波給電部220は、第1の伝導部221、第2の伝導部222及び第1の伝導部221と第2の伝導部222との間に接続されたブリッジセグメント223を含み、第1の伝導部221、第2の伝導部222及び外側コイル101bは、同じ層に設けられてもよく、ブリッジセグメント223及び外側コイル101bが異なる層に設けられ、ミリ波給電部220と外側コイル101bが互いに絶縁することを保証する。
【0144】
別の実施例において、ミリ波給電部220の全体は、外側コイル101bと異なる層に設けられてもよい。選択可能的に、回路構造100及びアンテナ200がタッチ層300に設けられる場合、タッチ層300は、同じ層に設けられた第1のタッチ電極及び第2のタッチ電極を含み、隣接する第1のタッチ電極の接続セグメントが第1のタッチ電極と同じ層に設けられる場合、隣接する第2のタッチ電極は、ブリッジを介して互いに接続する必要があり、ブリッジは、第2のタッチ電極と異なる層に設けられる。選択可能的に、ブリッジセグメント223は、タッチ層300のブリッジと同じ層に設置することができ、それにより、表示パネルの層数をさらに減少させ、表示パネルをより薄型化する。
【0145】
選択可能的に、引き続き
図27及び
図28に示すように、内側コイル101aと外側コイル101bは、互いに間隔を置いて互いに並列に設けられ、内側コイル101aと外側コイル101bは、互いに独立して設けられ、内側コイル101aと外側コイル101bは、いずれも第1の接続端110と第2の接続端120との間に接続される。あるいは、
図30に示すように、内側コイル101aと外側コイル101bは、螺旋状コイルの内側コイル部分と外側コイル部分であってもよく、すなわち内側コイル101aと外側コイル101bは、互いに直列に設けられる。内側コイル101a及び外側コイル101bが螺旋状コイルである場合、第1の接続端110及び第2の接続端120の少なくとも一つは、一部のコイルと互いに重なり、第1の接続端110及び第2の接続端120の少なくとも一つは、一部のコイル本体130と異なる層に設けられてもよい。
【0146】
図30及び
図31に示すように、本願の実施例は、第1の接続端110と一部のコイル本体130が重なってそれと異なる層に設けられることを例として挙げて説明する。コイル本体130が複数回に設けられる場合、第1の接続端110の延伸経路において、第1の接続端110は、複数回のコイル本体130と重なって設けられてもよい。
図31に示すように、第1の接続端110は、コイル本体130と重なるように設けられる。選択可能的に、
図31に示すように、第1の接続端110は、本体130の両側に位置する第1のセグメント111と第2のセグメント112及び第1のセグメント111と第2のセグメント112を接続するクロスセグメント113を含み、クロスセグメント113及び本体130は、異なる層に設けられ、かつクロスセグメント113と本体130との間に絶縁層が設けられる。選択可能的に、回路構造100がタッチ層300に設けられる場合、クロスセグメント113は、タッチ電極に接続されるブリッジと同じ層に設置することができる。
【0147】
選択可能的に、
図32に示すように、複数のコイルは、第1のコイル101e及び第2のコイル101fを含み、第1のコイル101e及び第2のコイル101fは、いずれも第1の接続端110と第2の接続端120との間に接続される。一部の第1のコイル101eは、第2のコイル101fの無線通信構造の中心から離れた側に位置し、一部の第2のコイル101fは、第1のコイル101eの無線通信構造の中心から離れた側に位置する。アンテナ200は、第1のコイル101e及び/又は第2のコイル101fに接続されてもよい。
【0148】
図32に示すように、第1のコイル101eの頂部は、第2のコイル101fの頂部内に位置し、第1のコイル101eの側部は、第2のコイル101fの側部の外側に位置する。このようにして、第1のコイル101eと第2のコイル101fの長さをよりよく近接させるか又は同じにすることができ、同一の周波数帯内の電流を第1のコイル101e及び第2のコイル101fに流すことができる。
【0149】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図33に示すように、コイル本体130は、複数のコイルを含み、複数のコイルは、結合式コイル101c及び給電直接給電コイル101dを含み、給電直接給電コイル101dは、第1の接続端110と第2の接続端120との間に接続され、結合式コイル101cは、給電直接給電コイル101dに結合接続される。結合式コイル101cは給電直接給電コイル101dに結合して接続ことは、結合式コイル101cが他のコイル本体130と直接接続関係を生成せず、結合式コイル101cは、給電直接給電コイル101dと結合して信号を生成するために用いられることを指す。
【0150】
コイル本体130が結合式コイル101c及び給電直接給電コイル101dを含む場合、アンテナ200は、結合式コイル101c及び/又は給電直接給電コイル101dに接続されてもよい。例えば、
図33に示すように、結合式コイル101cは、直接給電コイル101dの無線通信構造の中心から離れた側に位置し、アンテナ200は、結合式コイル101cに接続される。これらの選択可能的な実施例において、無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、結合式コイル101cは、給電直接給電コイル101dの表示パネルの縁に近い側に位置し、アンテナ200は、結合式コイル101cに接続され、アンテナ200を表示パネルの縁に近接して設置する。例えば、アンテナ200がタッチ層300に設けられる場合、アンテナ200によるタッチ層300へのタッチ効果の影響を低減することができる。また、アンテナ200は、表示パネルの中心に近接するのではなく、表示パネルの縁に近接して設けられ、さらにアンテナ200による表示パネルの表示効果への影響を低減することができる。
【0151】
他の選択可能的な実施例において、
図34に示すように、給電直接給電コイル101dは、結合式コイル101cの無線通信構造の中心から離れている側に位置し、アンテナ200は、給電直接給電コイル101dに接続される。無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、アンテナ200は、表示パネルの縁に近接して設けられる。また、本願の実施例は、結合式コイル101cを設置することにより、回路構造100が無線信号を送受信する性能を向上させることができる。例えば、回路構造100がNFCコイルである場合、結合式コイル101cは、NFCコイルがNFC周波数帯の無線信号を送受信する性能を強化することができる。
【0152】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図35に示すように、表示パネルは、第1の領域Mと第1の領域Mを取り囲むように設けられた第2の領域Nを含み、回路構造100は、第2の領域Nに位置する。第2の領域Nは、第1の領域Mを取り囲むため、第2の領域Nは、表示パネルの縁にさらに近接して設けられ、回路構造100及びアンテナ200は、いずれも第2の領域Nに位置し、回路構造100及びアンテナ200による表示パネルの表示効果への影響を改善することができ、かつ回路構造100及びアンテナ200がタッチ層300に設けられる場合、回路構造100及びアンテナ200によるタッチ効果への影響を低減することができる。選択可能的に、アンテナ200は、第2の領域Nに位置してもよく、又は前記アンテナ200は、一部が第1の領域Mに設けられてもよい。
【0153】
第2の領域Nの設置方式は様々であり、例えば、第2の領域Nは表示領域を含むことができ、及び/又は第2の領域Nは非表示領域である。第2の領域Nが非表示領域を含む場合、回路構造100及びアンテナ200は、非表示領域に位置し、回路構造100の表示効果及びタッチ効果への影響をよりよく低減することができる。回路構造100の第1の領域M内での設置方式は様々であり、
図35に示すように、例えば、回路構造100は、第2の領域N内に第1の領域Mを取り囲んで設けられ、回路構造100の延伸長さを長くすることができ、回路構造100のコイル本体130の延伸長さを長くすることにより、設計目標の周波数帯を達成し、周波数帯の無線性能を強化する。
【0154】
選択可能的に、
図35に示すように、第1の接続端110と第2の接続端120は、互いに近接して設けられ、コイル本体130は、第1の接続端110により第1の領域Mを囲んで延伸した後に第2の接続端120に接続される。第1の接続端110と第2の接続端120との間の距離が小さく、一方で第1の接続端110と信号を伝送するための継手及び第2の接続端120と信号を伝送するための継手を集積して設置しやすく、他方では、コイル本体130の延伸長さを延長して、設計目標の周波数帯に達することができ、周波数帯の無線性能を強化する。
【0155】
いくつかの実施例において、
図36に示すように、コイル本体130は、折り曲げ経路に沿って延伸成形され、同一のコイル本体130は、無線通信構造の縁に近接する方向に重なる第1の延伸部130a及び第2の延伸部130bを含む。無線通信構造の縁に近接する方向とは、表示パネルの中心から表示パネルの縁への方向を示す。これらの選択可能的な実施例において、コイル本体130は、折り曲げ経路に沿って延伸し、かつ一部のコイル本体130は、無線通信構造の縁に近接する方向に重ねて設けられ、コイル本体130の延伸長さを増加させることで、設計目標の周波数帯に達することができ、コイル本体130の無線性能を向上させる。
【0156】
選択可能的に、アンテナ200は、第2の延伸部130bに接続される。無線通信構造が表示パネルに用いられる場合、第2の延伸部130bは、第1の延伸部130aに対して表示パネルの縁に近く、アンテナ200が第2の延伸部130bに接続されるとき、アンテナ200は、表示パネルの縁に近く、アンテナ200による表示パネルのタッチ効果及び表示効果への影響を低減することができる。
【0157】
選択可能的に、
図37に示すように、コイル本体130が内側コイル101a及び外側コイル101bを含む場合、第1の延伸部130a及び第2の延伸部130bは、さらに内側コイル101aに設けられてもよく、コイル本体130の延伸長さを増加させることができ、それにより設計目標の周波数帯に達成し、コイル本体130の信号無線性能を向上させる。選択可能的に、
図37に示すように、少なくとも一部のコイル本体130は、折り曲げ経路に沿って延伸成形され、例えば少なくとも一部のコイル本体130は、蛇行経路に沿って連続的に折り曲げて延伸成形され、それによりコイル本体130の延伸長さを増加させることができ、設計目標の周波数帯を達成し、コイル本体130の信号無線性能を向上させる。
【0158】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図38に示すように、少なくとも一部のコイル本体130は、相互に接続された第1のセグメント130c及び第2のセグメントを含み、すなわち、少なくとも一部のコイル本体130は、ツイン導線で設けられ、コイル本体130のインピーダンスを低減することができ、エネルギー損失とインピーダンス不整合によるエネルギー反射を低減し、コイル本体130の無線性能を向上させる。
【0159】
選択可能的に、アンテナ200と第1のセグメント130c、第2のセグメントとが位置ずれに設けられ、すなわち、アンテナ200がコイル本体130の非ツイン導線部分に接続され、アンテナ200とコイル本体130との間の接続方式を簡略化することができる。
【0160】
上記いずれかの実施例において、ミリ波アンテナアレイ201のミリ波アンテナユニット210は、単偏波ミリ波アンテナアレイ201のユニットであってもよい。又は、
図39に示すように、ミリ波アンテナアレイ201のミリ波アンテナユニット210は、二重偏波ミリ波アンテナユニット210である。
【0161】
上記いずれかの実施例において、コイル本体130の異なる箇所は、同じ層に位置して設けられてもよく、すなわち第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133は、同じ層に位置して設けられてもよい。又は、コイル本体130の異なる箇所は、異なる層に位置して設けられてもよい。例えば、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133の少なくとも二つは、異なる膜層に位置する。第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133の少なくとも一つの異なる箇所は、同じ層に位置することができる。又は、第1の接続セグメント131、第2の接続セグメント132及び第3の接続セグメント133の少なくとも一つの異なる箇所は、異なる層に位置することができ、例えば第1の接続セグメント131の異なる箇所は、異なる層に位置することができ、第2の接続セグメント132の異なる箇所は、異なる層に位置することができ、及び/又は、第3の接続セグメント133の異なる箇所は、異なる層に位置することができる。
【0162】
図40に示すように、
図40は、
図14におけるA-Aでの部分断面図である。選択可能的に、第2の接続セグメント132とアンテナ200は、同じ層に設けられてもよく、第3の接続セグメント133と第2の接続セグメント132は、異なる層に設けられる。
【0163】
図41~
図47に示すように、第2の態様において、本願の実施例は、さらに無線通信デバイスを提供し、上記いずれかの第1の態様の表示パネルを含む。本発明の第2の態様の実施例に係る無線通信デバイスは、上記第1の態様のいずれかの実施例の表示パネルを含むため、本発明の第2の態様の実施例に係る無線通信デバイスは、上記第1の態様のいずれかの実施例の表示パネルが有する有益な効果を有し、ここで説明を省略する。
【0164】
本発明の実施例における無線通信デバイスは、携帯電話、無線ウェアラブルデバイス、パーソナルデジタルアシスタント(Personal Digital Assistant、PDAと略称する)、タブレットコンピュータ、電子ブック、テレビ、ドアアクセスコントローラ、スマート固定電話、コンソールなどの表示機能を有するデバイスを含むがそれらに限定されない。
【0165】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図41に示すように、無線通信デバイスは、さらに第1の回路基板400及び第2の回路基板500を含む。第1の回路基板400に第1の伝送線が設けられ、第1の伝送線が少なくとも一つのコイル本体130の第1の接続端110及び/又は第2の接続端120に連通される。第2の回路基板500に第2の伝送線が設けられ、第2の伝送線は、ミリ波アンテナアレイ201に連通される。
【0166】
選択可能的に、
図41に示すように、アンテナ200は、少なくとも二つのミリ波アンテナユニット210を含み、二つ以上のミリ波アンテナユニット210は、ミリ波アンテナアレイ201を構成し、ミリ波アンテナアレイ201の数は、複数である。複数のミリ波アンテナアレイ201に、それぞれ互いに独立した回路基板が対応して設けられる。複数のミリ波アンテナアレイ201にそれぞれ対応して設けられた回路基板は、第2の回路基板500であってもよく、ミリ波アンテナアレイ201は、近くて対応する第2の回路基板500との間で信号伝送を行うことができる。
【0167】
第1の回路基板400と第2の回路基板500の設置方式は様々であり、例えば、第1の回路基板400と第2の回路基板500は、互いに別体に設けることができる。いくつかの選択可能的な実施例において、
図41に示すように、第1の回路基板400と第2の回路基板500は一体に設けられ、無線通信デバイスの構造を簡略化することができる。
【0168】
選択可能的に、無線通信デバイスは、第1の集積回路をさらに含み、第1の集積回路は、第1の伝送線により第1の接続端110及び/又は第2の接続端120と連通する。第1の集積回路の設置位置は様々であり、第1の集積回路は、第1の回路基板400に設けられてもよく、又は第1の集積回路は、無線通信デバイスのPCB(Printed Circuit Board、プリント回路基板)に直接に設けられてもよい。
【0169】
選択可能的に、無線通信デバイスは、第2の集積回路510をさらに含み、第2の集積回路510は、第2の伝送線によりミリ波アンテナアレイ201に連通する。第2の集積回路510の設置位置は様々であり、第2の集積回路510は、第2の回路基板500に設けられてもよく、又は、第2の集積回路510は、無線通信デバイスのPCBに直接に設けられてもよい。本願の実施例は、第1の集積回路が無線通信デバイスのPCBに設けられ、第2の集積回路510が第2の回路基板500に設けられる例を挙げて説明する。
【0170】
回路構造100がNFCコイルである場合、第1の集積回路は、NFC無線周波数集積回路である。第2の集積回路510がミリ波アンテナアレイ201に連通する場合、第2の集積回路510は、ミリ波無線周波数集積回路である。ミリ波無線周波数回路は、フィルタリングと周波数選択性を有するため、NFC電流と他の非ミリ波帯の電流は、ミリ波無線周波数回路により大きいに遮断されるため、NFC電流と他の非ミリ波帯の信号は、ミリ波無線周波数回路に明らかな影響を与えないため、ミリ波無線周波数回路の性能は、高い保障を得ることができる。
【0171】
選択可能的に、ミリ波アンテナアレイ201の数が二つ以上である場合、第2の回路基板500及び第2の集積回路510の数は、二つ以上であり、各第2の集積回路510は、それぞれ各第2の回路基板500上の第2の伝送線により各ミリ波アンテナアレイ201と互いに連通する。二つ以上の第2の回路基板500は、互いに別体に設けられてもよく、第1の回路基板400は、いずれかの第2の回路基板500と一体に設けられてもよい。又は、二つ以上の第2の回路基板500は、一体に設けられてもよく、すなわち第1の回路基板400は、二つ以上の第2の回路基板500と一体に設けられ、無線通信デバイスの構造をさらに簡略化することができる。
【0172】
いくつかの選択可能的な実施例において、無線通信デバイスは、第1の接続座420及び第2の接続座520をさらに含み、第1の接続座420は、第1の回路基板400に設けられ第1の回路基板400上の第1の伝送線と連通し、第1の集積回路を第1の接続座420によりコイル本体130と相互に連通させるために用いられる。第2の接続座520は、第2の回路基板500に設けられ第2の回路基板500上の第2の集積回路510に連通し、第2の集積回路510と無線通信デバイスのPCBとの間に信号伝送を行うために用いられる。
【0173】
すなわち、第1の集積回路が無線通信デバイスのPCBに設けられ、第2の集積回路510が第2の回路基板500に設けられる場合、第1の接続座420は、コイル本体130と第1の集積回路との連通を実現するために用いられ、第2の接続座520は、第2の集積回路510と無線通信デバイスPCBとの間の連通を実現するために用いられる。
【0174】
第1の接続座420と第2の接続座520の設置方式は様々であり、例えば、第1の回路基板400と第2の回路基板500が別体に設けられる場合、第1の接続座420と第2の接続座520は別体に設けられる。
【0175】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図41に示すように、第1の回路基板400と第2の回路基板500が一体に設けられる場合、第1の接続座420と第2の接続座520が一体に設けられ、無線通信デバイスの構造をさらに簡略化することができる。
【0176】
いくつかの選択可能的な実施例において、
図42に示すように、アンテナ200は、非ミリ波アンテナ202をさらに含み、少なくとも一つのミリ波アンテナユニット210は、非ミリ波アンテナ202の一部に多重化され、無線通信デバイスは、第3の回路基板600をさらに含み、第3の回路基板600に第3の伝送線が設けられ、第3の伝送線は、非ミリ波アンテナ202に多重化されたミリ波アンテナユニット210に連通する。
【0177】
第3の回路基板600、第2の回路基板500及び第1の回路基板400のうちの少なくとも二つは一体に設けられ、無線通信デバイスの構造を簡略化する。ミリ波アンテナアレイ201が二つ以上ある場合、第2の回路基板500は二つ以上あり、第3の回路基板600、第1の回路基板400のうちの少なくとも一つは、少なくとも一つの第2の回路基板500と一体成形して設置することができる。
【0178】
選択可能的に、無線通信デバイスは、第3の接続座620をさらに含み、第3の接続座620は、第3の回路基板600に設けられ第3の伝送線と連通する。選択可能的に、第3の回路基板600は、第3の集積回路610をさらに含み、第3の接続座620は、第3の集積回路610に連通し、第3の集積回路610を無線通信デバイスのPCBに連通させるために用いられる。
【0179】
第3の集積回路610は、非ミリ波アンテナ202に連通するため、第3の集積回路610は、非ミリ波無線周波数集積回路である。非ミリ波無線周波数集積回路とNFC無線周波数集積回路は、いずれもフィルタリングと周波数選択性を有するため、他の非ミリ波帯の信号は、NFC無線周波数集積回路に明らかな影響を与えず、又は、NFC信号は、他の非ミリ波帯の無線周波数集積回路に明らかな影響を与えないため、NFC又は他の非ミリ波帯無線周波数集積回路の性能について、高い保障を得ることができる。
【0180】
同様に、第3の集積回路610は、非ミリ波無線周波数集積回路であり、第2の集積回路510は、ミリ波無線周波数集積回路であり、第1の集積回路は、NFC無線周波数集積回路であり、NFC無線周波数回路のフィルタリングと周波数選択性のため、ミリ波帯と非ミリ波帯の信号は、NFCの無線周波数集積回路性能に明らかな影響を与えない。
【0181】
無線通信デバイスは、第1の接続座420、第2の接続座520及び第3の接続座620の三種類の異なるタイプの接続座を含む場合、第1の接続座420、第2の接続座520及び第3の接続座620のうちの少なくとも二つが一体的に設けられ、それにより無線通信デバイスの構造を簡略化する。アンテナ200が二つ以上ある場合、第2の接続座520は、二つ以上あり、第3の接続座620、第1の接続座420は、少なくとも一つの第2の接続座520と一体成形して設置することができる。
【0182】
選択可能的に、
図42に示すように、第1の回路基板400、そのうちの一つの第2の回路基板500及び第3の回路基板600が一体に設けられ、かつ第1の接続座420、そのうちの一つの第2の接続座520及び第3の接続座620が一体的に設けられ、無線通信デバイスの構造をできる限り簡略化する。
【0183】
図43に示すように、本願の実施例に係る無線通信デバイスは、表示パネルを含み、表示パネルに回路構造100及びアンテナ200が設けられ、アンテナ200は、ミリ波アンテナアレイ201及び非ミリ波アンテナ202を含み、ミリ波アンテナアレイ201及び非ミリ波アンテナ202は、いずれも回路構造100に接続される。ミリ波アンテナアレイ201は、ミリ波アンテナユニット210及びミリ波給電部220を含み、同一のミリ波アンテナアレイ201内に二つ以上のミリ波アンテナユニット210を含む。非ミリ波アンテナ202は、非ミリ波放射部2021及び非ミリ波給電部2022を含み、非ミリ波放射部2021は、相互に接続された二つ以上のミリ波アンテナユニット210により多重化されて形成され、非ミリ波給電部2022は、非ミリ波アンテナ202の給電部である。
【0184】
図44~
図45に示すように、無線通信デバイスは、第1の回路基板400、第2の回路基板500及び第3の回路基板600をさらに含み、第1の回路基板400に第1の接続座420が設けられ、第1の接続座420は、回路構造100と相互に連通するために用いられる。第2の回路基板500に第2の集積回路510及び第2の接続座520が設けられ、第3の回路基板600に第3の集積回路610及び第3の接続座620が設けられる。本願の実施例は、第2の回路基板500及び第3の回路基板600の一体成形、第2の接続座520及び第3の接続座620の一体成形を例に挙げて説明する。
【0185】
他の実施例において、
図45に示すように、第1の回路基板400、第2の回路基板500及び第3の回路基板600は、一体成形されてもよく、第1の接続座420、第2の接続座520及び第3の接続座620は、一体成形されてもよい。
【0186】
図46及び
図47に示すように、無線通信デバイスは、基板700をさらに含み、回路構造100及びアンテナ200がタッチ層300に設けられ、タッチ層300が基板700に設けられる。
図46に示すように、第2の回路基板500及び第3の回路基板600は、無線通信デバイスの非表示領域に設けられてもよい。又は、
図47に示すように、第2の回路基板500及び第3の回路基板600は、フレキシブル回路基板であり、第2の集積回路510及び第3の集積回路610は、チップオンフィルム(Chip On Film、COF)プロセスを選択して第2の回路基板500及び第3の回路基板600にバインドすることができ、第2の回路基板500及び第3の回路基板600は、無線通信デバイスの非表示側に折り曲げられる。
【0187】
別の選択可能的な実施例において、第1の回路基板400は、フレキシブル回路基板であって、無線通信デバイスの非表示側に折り曲げられてもよい。第1の回路基板400、第2の回路基板500及び第3の回路基板600が一体成形される場合、第2の集積回路510及び第3の集積回路610は、ともにCOFプロセスを選択して同一の回路基板にバインドすることができる。
【0188】
選択可能的な実施例を参照して本願を説明したが、本願の範囲から逸脱することなく、それに様々な改良を行うことができかつ等価物でその中の部材を取り替えることができる。特に、構造衝突が存在しない限り、各実施例に言及された各技術的特徴は、いずれもいずれかの方式で組み合わせることができる。本願は、本明細書に開示された特定の実施例に限定されるものではなく、請求の範囲内に属する全ての技術案を含む。
【手続補正書】
【提出日】2022-12-15
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
第1の接続端、第2の接続端、及び少なくとも一部が前記第1の接続端と前記第2の接続端との間に接続されているコイル本体を有する回路構造と、
前記コイル本体に接続されているアンテナと、
を備え、
前記アンテナは、非ミリ波アンテナを含み、
前記非ミリ波アンテナは、非ミリ波放射部と非ミリ波給電部を含み、
前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体に接続され、
前記コイル本体に、第1の遮断部が設けられ、
前記第1の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流を通過させ、且つ前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波無線信号の電流を遮断するように設けられていて、
前記回路構造は、非ミリ波帯の無線信号を送受信するように設けられ、
前記コイル本体は、結合方式により非ミリ波帯の無線信号を送受信する
ことを特徴とする無線通信構造。
【請求項2】
前記第1の遮断部の数は、複数であり、
複数の前記第1の遮断部は、前記非ミリ波放射部の両側に設けられている、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信構造。
【請求項3】
前記アンテナは、前記コイル本体に接続されているミリ波アンテナユニットをさらに含む、
ことを特徴とする請求項1に記載の無線通信構造。
【請求項4】
少なくとも一つの前記ミリ波アンテナユニットは、前記非ミリ波放射部の一部として多重化される、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項5】
前記コイル本体に、第2の遮断部が設けられ、
前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、且つ前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられ、
前記第2の遮断部の線幅は、第1の遮断部の線幅より大きい、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信構造。
【請求項6】
前記第2の遮断部の数は、複数であり、
複数の前記第2の遮断部は、前記ミリ波アンテナユニットの両側に設けられている、
ことを特徴とする請求項5に記載の無線通信構造。
【請求項7】
前記非ミリ波放射部は、前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波給電部とを接続する第1の接続線をさらに含み、
前記第1の接続線は、前記コイル本体の一部である、
ことを特徴とする請求項4に記載の無線通信構造。
【請求項8】
前記ミリ波アンテナユニットの数は複数であり、二つ以上の前記ミリ波アンテナユニットは、組み合わせてミリ波アンテナアレイを形成する、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項9】
前記ミリ波アンテナアレイにおける各前記ミリ波アンテナユニットは、いずれもコイル本体に接続され、同一の前記ミリ波アンテナアレイにおける隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に前記第1の遮断部が設けられる、あるいは、
前記コイル本体に、隣接する前記ミリ波アンテナユニットの間に接続された第2の遮断部が設けられ、前記第2の遮断部は、前記回路構造により送受信される無線信号の電流と前記非ミリ波アンテナにより送受信される非ミリ波電流を通過させ、且つ前記ミリ波アンテナユニットにより送受信されるミリ波電流を遮断するように設けられる、
ことを特徴とする請求項8に記載の無線通信構造。
【請求項10】
前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波放射部は、前記コイル本体の延伸経路上に間隔を置いて設けられ、
前記ミリ波アンテナユニットと前記非ミリ波放射部との間に少なくとも一つの前記第1の遮断部が設けられている、
ことを特徴とする請求項3に記載の無線通信構造。
【請求項11】
請求項1~10のいずれか一項に記載の無線通信構造を備え、
格子状の金属配線を有するタッチ層をさらに有し、前記回路構造と前記アンテナはいずれも前記タッチ層に位置する、或いは、
表示領域である第1の領域と、表示領域及び/又は非表示領域を有し且つ前記第1の領域を囲んで設置されている第2の領域とを備え、前記回路構造は第2の領域に位置し、前記コイル本体は前記第2の領域内に前記第1の領域を囲んで設置されている、
ことを特徴とする表示パネル。
【請求項12】
請求項11に記載の表示パネルを備える、
ことを特徴とする無線通信デバイス。