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  • 特開-電気自動車 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161130
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】電気自動車
(51)【国際特許分類】
   B60L 7/14 20060101AFI20231030BHJP
   H02J 7/00 20060101ALI20231030BHJP
   H02J 7/10 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
B60L7/14
H02J7/00 P
H02J7/00 S
H02J7/10 B
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071304
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005463
【氏名又は名称】日野自動車株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100088155
【弁理士】
【氏名又は名称】長谷川 芳樹
(74)【代理人】
【識別番号】100113435
【弁理士】
【氏名又は名称】黒木 義樹
(74)【代理人】
【識別番号】100130052
【弁理士】
【氏名又は名称】大阪 弘一
(74)【代理人】
【識別番号】100183438
【弁理士】
【氏名又は名称】内藤 泰史
(72)【発明者】
【氏名】平野 覚
【テーマコード(参考)】
5G503
5H125
【Fターム(参考)】
5G503AA07
5G503BA01
5G503BB01
5G503EA02
5G503FA06
5G503GA01
5H125AA03
5H125AC07
5H125AC12
5H125CB03
5H125CD05
5H125EE23
(57)【要約】
【課題】回生電力の分配を自動的に実施すること。
【解決手段】電気自動車1は、バッテリ11と、ゲートに電圧が印可された際にバッテリ11に回生電力を供給するトランジスタ51と、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が大きい場合にトランジスタ51のゲートに電圧を印加するコンパレータ61と、を有するバッテリ回路100と、ブレーキレジスタ21及びPTO(Power Take Off)22と、ゲートに電圧が印可された際にブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方に回生電力を供給するトランジスタ53と、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が小さい場合にトランジスタ53のゲートに電圧を印加するコンパレータ62と、を有するBR回路200と、を備える。
【選択図】図2

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バッテリと、ゲートに電圧が印可された際に前記バッテリに回生電力を供給する第1トランジスタと、前記バッテリの現在の電圧よりも前記バッテリの充電上限電圧が大きい場合に前記第1トランジスタのゲートに電圧を印加する第1コンパレータと、を有する第1回路と、
ブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方と、ゲートに電圧が印可された際に前記ブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方に回生電力を供給する第2トランジスタと、前記バッテリの現在の電圧よりも前記バッテリの充電上限電圧が小さい場合に前記第2トランジスタのゲートに電圧を印加する第2コンパレータと、を有する第2回路と、を備える電気自動車。
【請求項2】
前記第2回路は、
前記ブレーキレジスタ及び前記PTOの双方を有し、
前記第2トランジスタと前記ブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方との間に、可変抵抗を更に有する、請求項1記載の電気自動車。
【請求項3】
前記第2回路は、
冷却装置と、ゲートに電圧が印可された際に前記冷却装置に回生電力を供給する第3トランジスタと、を更に有し、
前記第2コンパレータは、
前記バッテリの現在の電圧よりも前記バッテリの充電上限電圧が小さい場合に前記第2トランジスタのゲート及び前記第3トランジスタのゲートに電圧を印加する、請求項1又は2記載の電気自動車。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明の一態様は、電気自動車に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、回生ブレーキ動作時に発電した回生電力をバッテリとキャパシタに選択的に送る切替スイッチと、キャパシタに蓄えられた電力をバッテリ又は外部エネルギー回収装置に送出する切替スイッチと、を備える電気自動車が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2010-200551号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ここで、バッテリの電圧が充電可能電圧よりも高い場合に回生電力がバッテリに供給されると、過充電によりバッテリが破損するおそれがある。そのため、回生電力を適切に分配することは重要である。従来、このような回生電力の分配は制御により実施されている。しかしながら、ドライバの負担等を考慮すると、このような回生電力の分配が自動で実施されることが好ましい。
【0005】
本発明の一態様は上記実情に鑑みてなされたものであり、回生電力の分配を自動的に実施することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の一態様に係る電気自動車は、バッテリと、ゲートに電圧が印可された際にバッテリに回生電力を供給する第1トランジスタと、バッテリの現在の電圧よりもバッテリの充電上限電圧が大きい場合に第1トランジスタのゲートに電圧を印加する第1コンパレータと、を有する第1回路と、ブレーキレジスタ及びPTO(Power Take Off)の少なくともいずれか一方と、ゲートに電圧が印可された際にブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方に回生電力を供給する第2トランジスタと、バッテリの現在の電圧よりもバッテリの充電上限電圧が小さい場合に第2トランジスタのゲートに電圧を印加する第2コンパレータと、を有する第2回路と、を備える。
【0007】
本発明の一態様に係る電気自動車では、バッテリの現在の電圧よりもバッテリの充電上限電圧が大きい場合には、第1トランジスタのゲートに電圧が印可され、バッテリに回生電力が供給される。また、バッテリの現在の電圧よりもバッテリの充電上限電圧が小さい場合には、第2トランジスタのゲートに電圧が印可され、ブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方に回生電力が供給される。このように、コンパレータ(半導体)においてバッテリの現在の電圧とバッテリの充電上限電圧とが比較されて、過充電とならない場合にはバッテリに回生電力を供給するトランジスタのゲートに電圧が印可され、過充電となる場合にはブレーキレジスタ等に回生電力を供給するトランジスタのゲートに電圧が印可されることにより、ECU等の制御によらずに、トランジスタを含む回路構成によって自動的に、回生電力を適切に分配することができる。
【0008】
第2回路は、ブレーキレジスタ及びPTOの双方を有し、第2トランジスタとブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方との間に、可変抵抗を更に有していてもよい。このように可変抵抗が設けられることによって、可変抵抗の抵抗値を調整することにより、回生電力をブレーキレジスタ及びPTOに所望の比率で分配することができる。すなわち、回生電力をより多くの構成に適切に分配することができる。
【0009】
第2回路は、冷却装置と、ゲートに電圧が印可された際に冷却装置に回生電力を供給する第3トランジスタと、を更に有し、第2コンパレータは、バッテリの現在の電圧よりもバッテリの充電上限電圧が小さい場合に第2トランジスタのゲート及び第3トランジスタのゲートに電圧を印加してもよい。このように、第2コンパレータからの電圧が、第2トランジスタのゲートだけでなく、冷却装置に回生電力を供給する第3トランジスタのゲートにも共に印可されることにより(すなわち、ゲート電圧が共有されることにより)、冷却装置の徐熱能力をブレーキレジスタ等に連動させることができる。
【発明の効果】
【0010】
本発明の一態様によれば、回生電力の分配を自動的に実施することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
図1】本実施形態に係る電気自動車の基本構成を示した図である。
図2】回路図の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
以下、図面を参照して種々の実施形態について詳細に説明する。なお、各図面において同一又は相当の部分に対しては同一の符号を付すこととし、同一又は相当の部分に対する重複した説明は省略する。
【0013】
本実施形態に係る車両は、走行用の駆動力を出力するモータを備える電気自動車である。図1は、本実施形態に係る電気自動車1の基本構成を示した図である。なお、図1においては、電気自動車1の基本構成の一部(駆動輪、デファレンシャル装置、ギヤ機構等)が省略されている。電気自動車1は、例えば荷物を輸送する商用車である。
【0014】
図1に示されるように、電気自動車1は、バッテリ11と、駆動モータインバータ12と、駆動モータ13と、燃料電池14と、ECU15と、を備えている。
【0015】
バッテリ11は、駆動モータ13を駆動する電力を供給する駆動エネルギー源である。バッテリ11は、ECU15へ温度や出力制限値を含むバッテリ11の状態を通知してもよい。
【0016】
駆動モータインバータ12は、例えばIGBT及びダイオードを有する三相ブリッジ回路であり、ECU15からの制御信号に応じてIGBTのオン/オフ状態を切り替え、力行制御又は回生制御を行う。
【0017】
駆動モータ13は、走行用の駆動力を出力する。駆動モータ13は、例えば交流同期型であり、電動機として機能すると共に発電機として機能する。駆動モータ13は、永久磁石からなるロータと、3相巻線が巻回されたステータと、を有する。ロータには、ギヤ機構(不図示)及びデファレンシャル装置(不図示)を介して駆動輪(不図示)が連結されている。
【0018】
燃料電池14は、ECU15からの制御信号に応じて駆動モータ13を駆動する電力を供給する。電気自動車1は、燃料電池14を備えていなくてもよい。なお、電気自動車1は、駆動モータ13を駆動する電力を供給する電力供給部として、エンジン及び発電機を含んでいてもよい。
【0019】
ECU15は、CPU(Central Processing Unit)と、ROM(Read Only Memory)と、RAM(Random Access Memory)と、バックアップRAMと、入出力インターフェースと、通信インターフェースとを含んでいる。ECU15は、各構成を制御する制御部である。
【0020】
電気自動車1では、駆動モータ13からの回生電力が、駆動モータインバータ12を介してバッテリ11に供給可能とされている。ここで、バッテリ11の電圧が、充電可能電圧よりも高い場合に回生電力がバッテリ11に供給されると、過充電によりバッテリ11が破損するおそれがある。そのため、本実施形態に係る電気自動車1では、バッテリ11の電圧の状況に応じて、回生電力の分配先を変更している。具体的には、電気自動車1では、バッテリ11の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が大きい場合には、バッテリ11に回生電力が供給される。一方で、バッテリ11の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が小さい場合には、バッテリ11以外の構成(ブレーキレジスタ等)に回生電力が供給される。電気自動車1は、このような回生電力の分配を、ECU15等の制御によらずに、トランジスタを含む回路構成により実現している。以下、図2を参照して、電気自動車1の回路構成について説明する。
【0021】
図2は、電気自動車1の回路図(回生電力の分配に係る構成の回路図)の一例を示す図である。図2に示されるように、本実施形態に係る電気自動車1は、回生電力の分配に係る回路として、バッテリ11を含むバッテリ回路100(第1回路)と、ブレーキレジスタ21及びPTO(Power Take Off)22を含むBR回路200(第2回路)と、を備えている。
【0022】
バッテリ回路100は、バッテリ11と、トランジスタ51(第1トランジスタ)と、温調器19と、トランジスタ52と、コンパレータ61(第1コンパレータ)と、を有している。
【0023】
コンパレータ61は、オペアンプにより構成されている。コンパレータ61は、2つの入力電圧を比較して出力を切り替える。コンパレータ61は、非反転入力端子(+端子)の電圧の方が大きければ出力電圧をHi、反転入力端子(-端子)の電圧の方が大きければ出力電圧をLoとする。いま、コンパレータ61では、+端子が接地電圧とされ、-端子がバッテリ電圧V-電圧オフセットVの電圧とされている。ここでのバッテリ電圧Vとは、バッテリ11の現在の電圧である。また、電圧オフセットVとは、バッテリ11の充電上限電圧である。コンパレータ61は、-端子の電圧(バッテリ電圧V-電圧オフセットV)よりも+端子の電圧(接地電圧)が大きい場合、すなわち、バッテリ電圧V<電圧オフセットV(バッテリ11の充電上限電圧)が成り立つ場合に、出力電圧をHiとし、トランジスタ51,52のゲートに電圧を印加する。
【0024】
トランジスタ51は、ゲートに電圧が印可された際にバッテリ11に回生電力を供給する。トランジスタ51のゲートは、コンパレータ61の出力端子に接続されている。トランジスタ51のゲートにコンパレータ61から電圧が印可されると、トランジスタ51のドレインからソースに向かって、回生電力が供給される。この場合、トランジスタ51のソースに接続されたバッテリ11に回生電力が供給される。なお、回生電力が供給される際のバッテリ11の充電率(SOC:State of Charge)は、例えば5%~95%である。
【0025】
トランジスタ52は、トランジスタ51と並列に設けられている。トランジスタ52は、ゲートに電圧が印可された際に温調器19に回生電力を供給する。トランジスタ52のゲートは、コンパレータ61の出力端子に接続されている。トランジスタ52のゲートにコンパレータ61から電圧が印可されると、トランジスタ52のドレインからソースに向かって、回生電力が供給される。この場合、トランジスタ52のソースに接続された温調器19に回生電力が供給される。なお、回生電力が供給される際のバッテリ11の充電率(SOC:State of Charge)は、例えば5%~95%である。
【0026】
BR回路200は、ブレーキレジスタ21と、PTO22と、可変抵抗70と、トランジスタ53(第2トランジスタ)と、冷却装置23と、トランジスタ54(第3トランジスタ)と、コンパレータ62(第2コンパレータ)と、を有している。
【0027】
コンパレータ62は、オペアンプにより構成されている。コンパレータ62は、2つの入力電圧を比較して出力を切り替える。コンパレータ62は、非反転入力端子(+端子)の電圧の方が大きければ出力電圧をHi、反転入力端子(-端子)の電圧の方が大きければ出力電圧をLoとする。いま、コンパレータ62では、+端子がバッテリ電圧V-電圧オフセットVの電圧とされ、-端子が接地電圧とされている。コンパレータ61は、-端子の電圧(接地電圧)よりも+端子の電圧(バッテリ電圧V-電圧オフセットV)が大きい場合、すなわち、電圧オフセットV(バッテリ11の充電上限電圧)<バッテリ電圧Vが成り立つ場合に、出力電圧をHiとし、トランジスタ53,54のゲートに電圧を印加する。
【0028】
ブレーキレジスタ21は、PTO22と並列に設けられている。可変抵抗70は、トランジスタ53とブレーキレジスタ21との間に設けられている。このような構成によれば、可変抵抗70の抵抗値が調整されることによって、ブレーキレジスタ21及びPTO22に対する回生電力の分配比率を調整することができる。
【0029】
トランジスタ53は、ゲートに電圧が印可された際にブレーキレジスタ21及びPTO22に回生電力を供給する。なお、ブレーキレジスタ21及びPTO22における回生電力の分配比率は、上述したように可変抵抗70の抵抗値によって調整される。トランジスタ53のゲートは、コンパレータ62の出力端子に接続されている。トランジスタ53のゲートにコンパレータ62から電圧が印可されると、トランジスタ53のドレインからソースに向かって、回生電力が供給される。この場合、トランジスタ53のソースに接続されたブレーキレジスタ21及びPTO22に回生電力が供給される。なお、回生電力が供給される際のバッテリ11の充電率(SOC:State of Charge)は、例えば95%~100%である。
【0030】
トランジスタ54は、トランジスタ53と並列に設けられている。トランジスタ54は、ゲートに電圧が印可された際に冷却装置23に回生電力を供給する。トランジスタ54のゲートは、コンパレータ62の出力端子に接続されている。トランジスタ54のゲートにコンパレータ62から電圧が印可されると、トランジスタ54のドレインからソースに向かって、回生電力が供給される。この場合、トランジスタ54のソースに接続された冷却装置23に回生電力が供給される。なお、回生電力が供給される際のバッテリ11の充電率(SOC:State of Charge)は、例えば95%~100%である。
【0031】
次に、本実施形態に係る電気自動車1の作用効果について説明する。
【0032】
本実施形態に係る電気自動車1は、バッテリ11と、ゲートに電圧が印可された際にバッテリ11に回生電力を供給するトランジスタ51と、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が大きい場合にトランジスタ51のゲートに電圧を印加するコンパレータ61と、を有するバッテリ回路100と、ブレーキレジスタ21及びPTO(Power Take Off)22と、ゲートに電圧が印可された際にブレーキレジスタ及びPTOの少なくともいずれか一方に回生電力を供給するトランジスタ53と、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が小さい場合にトランジスタ53のゲートに電圧を印加するコンパレータ62と、を有するBR回路200と、を備える。
【0033】
本実施形態に係る電気自動車1では、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が大きい場合には、トランジスタ51のゲートに電圧が印可され、バッテリ11に回生電力が供給される。また、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が小さい場合には、トランジスタ53のゲートに電圧が印可され、ブレーキレジスタ21及びPTO22の少なくともいずれか一方に回生電力が供給される。このように、コンパレータ61,62(半導体)においてバッテリ11の現在の電圧とバッテリ11の充電上限電圧とが比較されて、過充電とならない場合にはバッテリ11に回生電力を供給するトランジスタ51のゲートに電圧が印可され、過充電となる場合にはブレーキレジスタ21等に回生電力を供給するトランジスタ53のゲートに電圧が印可されることにより、ECU等の制御によらずに、トランジスタを含む回路構成によって自動的に、回生電力を適切に分配することができる。
【0034】
BR回路200は、トランジスタ53とブレーキレジスタ21との間に、可変抵抗70を更に有していてもよい。このように可変抵抗70が設けられることによって、可変抵抗70の抵抗値を調整することにより、回生電力をブレーキレジスタ21及びPTO22に所望の比率で分配することができる。すなわち、回生電力をより多くの構成に適切に分配することができる。
【0035】
BR回路200は、冷却装置23と、ゲートに電圧が印可された際に冷却装置23に回生電力を供給するトランジスタ54と、を更に有し、コンパレータ62は、バッテリ11の現在の電圧よりもバッテリ11の充電上限電圧が小さい場合にトランジスタ53のゲート及びトランジスタ54のゲートに電圧を印加してもよい。このように、コンパレータ62からの電圧が、トランジスタ53のゲートだけでなく、冷却装置23に回生電力を供給するトランジスタ54のゲートにも共に印可されることにより(すなわち、ゲート電圧が共有されることにより)、冷却装置23の徐熱能力をブレーキレジスタ21等に連動させることができる。
【0036】
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されない。例えば、バッテリ回路100は、回生電力の分配先としてバッテリ11と温調器19とを有しているとして説明したがこれに限定されず、例えばバッテリ11のみであってもよい。また、BR回路200における可変抵抗70がトランジスタ53とブレーキレジスタ21との間に設けられているとして説明したがこれに限定されず、可変抵抗70がトランジスタ53とPTO22との間に設けられていてもよい。また、BR回路200は、回生電力の分配先としてブレーキレジスタ21と、PTO22と、冷却装置23とを有しているとして説明したがこれに限定されず、例えばいずれか一つの構成のみであってもよい。
【符号の説明】
【0037】
1…電気自動車、11…バッテリ、21…ブレーキレジスタ、22…PTO、23…冷却装置、51…トランジスタ(第1トランジスタ)、53…トランジスタ(第2トランジスタ)、54…トランジスタ(第3トランジスタ)、61…コンパレータ(第1コンパレータ)、62…コンパレータ(第2コンパレータ)、70…可変抵抗、100…バッテリ回路(第1回路)、200…BR回路(第2回路)。
図1
図2