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特開2023-161208情報処理装置、発注管理処理方法およびプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161208
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】情報処理装置、発注管理処理方法およびプログラム
(51)【国際特許分類】
   B01D 61/52 20060101AFI20231030BHJP
   G06Q 50/06 20120101ALI20231030BHJP
   C02F 1/469 20230101ALI20231030BHJP
【FI】
B01D61/52
G06Q50/06
C02F1/469
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071418
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000004400
【氏名又は名称】オルガノ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100123788
【弁理士】
【氏名又は名称】宮崎 昭夫
(74)【代理人】
【識別番号】100127454
【弁理士】
【氏名又は名称】緒方 雅昭
(72)【発明者】
【氏名】佐々木 慶介
(72)【発明者】
【氏名】柴崎 賢治
(72)【発明者】
【氏名】阿部 眞弓
(72)【発明者】
【氏名】星野 友里
(72)【発明者】
【氏名】日高 真生
【テーマコード(参考)】
4D006
4D061
5L049
【Fターム(参考)】
4D006GA18
4D006HA41
4D006KE12Q
4D006KE13Q
4D006KE30P
4D006KE30Q
4D006LA01
4D006LA10
4D061DA01
4D061DB13
4D061EA09
4D061EB01
4D061EB04
4D061EB19
4D061EB39
4D061GC11
4D061GC20
5L049CC06
(57)【要約】
【課題】条件に合った装置を容易に提供する。
【解決手段】電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報と、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲を含む範囲情報とを対応付けて記憶するデータベース110と、条件情報を受け付ける受付部120と、受付部120が受け付けた条件情報が示す条件を満たす範囲情報と対応付けられた型式情報をデータベース110から検索する検索部130と、検索部130が検索した型式情報を提示する提示部140とを有する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報と、該電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲を含む範囲情報とを対応付けて記憶するデータベースと、
条件情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた条件情報が示す条件を満たす前記範囲情報と対応付けられた型式情報を前記データベースから検索する検索部と、
前記検索部が検索した型式情報を提示する提示部とを有する情報処理装置。
【請求項2】
請求項1に記載の情報処理装置において、
前記検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、予想水質値を算出する水質算出部を有し、
前記提示部は、前記水質算出部が算出した予想水質値を提示する情報処理装置。
【請求項3】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、予想消費電力値を算出する消費電力算出部を有し、
前記提示部は、前記消費電力算出部が算出した予想消費電力値を提示する情報処理装置。
【請求項4】
請求項1または請求項2に記載の情報処理装置において、
前記電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する納期算出部を有し、
前記データベースは、前記電気式脱イオン水製造装置の保管場所を記憶し、
前記納期算出部は、前記データベースに記憶している保管場所に基づいて、前記納期を算出し、
前記提示部は、前記納期算出部が算出した納期を提示する情報処理装置。
【請求項5】
請求項4に記載の情報処理装置において、
前記条件情報を満たす前記電気式脱イオン水製造装置の数を算出する装置数算出部と、
前記装置数算出部が算出した前記電気式脱イオン水製造装置の数と、前記データベースに記憶されている保管場所と、前記電気式脱イオン水製造装置の単価と、輸送費用とに基づいて、費用を算出する費用算出部とを有し、
前記提示部は、前記装置数算出部が算出した電気式脱イオン水製造装置の数と前記費用算出部が算出した費用とを提示する情報処理装置。
【請求項6】
請求項5に記載の情報処理装置において、
前記受付部は、前記提示部が提示した情報に対して選択された選択情報を受け付け、
発注処理を行う装置へ、前記受け付けた選択情報を通知する第1の通知部を有する情報処理装置。
【請求項7】
請求項6に記載の情報処理装置において、
前記データベースは、前記選択情報を、前記選択を行った利用者を識別するための利用者識別情報と対応付けて記憶する情報処理装置。
【請求項8】
請求項7に記載の情報処理装置において、
所定のタイミングで、前記データベースに記憶された利用者識別情報が付与された利用者が操作する利用者装置へ所定の通知を行う第2の通知部を有する情報処理装置。
【請求項9】
外部から受け付けた条件情報が示す条件を満たす、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲と対応付けられた該電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報を、前記型式情報と前記処理流量の範囲と前記供給水質の範囲と前記処理水質の範囲とを対応付けて記憶するデータベースから検索する処理と、
前記検索した型式情報を提示する処理とを行う発注管理方法。
【請求項10】
コンピュータに、
外部から受け付けた条件情報が示す条件を満たす、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲と対応付けられた該電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報を、前記型式情報と前記処理流量の範囲と前記供給水質の範囲と前記処理水質の範囲とを対応付けて記憶するデータベースから検索する手順と、
前記検索した型式情報を提示する手順とを実行させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、情報処理装置、発注管理処理方法およびプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
水処理システムを利用する利用者から、電気式脱イオン水製造装置等の水処理装置の納品要求があった場合、水処理装置を提供する者は、提供可能な水処理装置の中から、利用者が提示した条件を満たす性能や価格の水処理装置を検索して提供する。その際、納品要求を受けた者が、例えば、データベースに登録されている水処理装置の性能や価格の検索を行い、検索できた水処理装置を利用者へ提供する。これに関連して、例えば、顧客の用途情報に基づいて、対象となる水処理システム候補を判定する技術が考えられている(例えば、特許文献1参照。)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-166643号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上述した技術においては、条件を満たす水処理装置を検索する手間がかかってしまう。また、納品要求を受けた者が検索するため、利用者からの要求を十分に解釈できない場合、条件に合わない水処理装置を提供してしまうおそれがある。このように、条件に合った装置を容易に提供することが困難であるという問題点がある。
【0005】
本発明の目的は、条件に合った装置を容易に提供することができる情報処理装置、発注管理処理方法およびプログラムを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の情報処理装置は、
電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報と、該電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲を含む範囲情報とを対応付けて記憶するデータベースと、
条件情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が受け付けた条件情報が示す条件を満たす前記範囲情報と対応付けられた型式情報を前記データベースから検索する検索部と、
前記検索部が検索した型式情報を提示する提示部とを有する。
【0007】
また、本発明の発注管理方法は、
外部から受け付けた条件情報が示す条件を満たす、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲と対応付けられた該電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報を、前記型式情報と前記処理流量の範囲と前記供給水質の範囲と前記処理水質の範囲とを対応付けて記憶するデータベースから検索する処理と、
前記検索した型式情報を提示する処理とを行う。
【0008】
また、本発明のプログラムは、
コンピュータに、
外部から受け付けた条件情報が示す条件を満たす、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、該電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および該電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲と対応付けられた該電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報を、前記型式情報と前記処理流量の範囲と前記供給水質の範囲と前記処理水質の範囲とを対応付けて記憶するデータベースから検索する手順と、
前記検索した型式情報を提示する手順とを実行させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明においては、条件に合った装置を容易に提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の情報処理装置の第1の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。
図2図1に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
図3図2に示したデータベースに記憶された対応付け情報の一例を示す図である。
図4図1に示した情報処理装置における発注管理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図5】本発明の情報処理装置の第2の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。
図6図5に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
図7図6に示したデータベースに記憶された型式情報と保管場所情報との対応付けの一例を示す図である。
図8図5に示した情報処理装置における発注管理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
図9図6に示した受付部がステップS11にて受け付けた条件情報の一例を示す図である。
図10図6に示した検索部が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置について、水質算出部が算出した予想水質値と、消費電力算出部が算出した予想消費電力値との一例を示す図である。
図11図6に示した提示部が提示する情報の一例を示す図である。
図12】本発明の情報処理装置の第3の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。
図13図12に示した情報処理装置に具備された構成要素の一例を示す図である。
図14A図12に示した情報処理装置における発注管理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
図14B図12に示した情報処理装置における発注管理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下に、本発明の実施の形態について図面を参照して説明する。
(第1の実施の形態)
【0012】
図1は、本発明の情報処理装置の第1の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。本形態における情報処理システムは図1に示すように、情報処理装置100と、利用者装置300とを有する。情報処理装置100と利用者装置300とは、通信ネットワーク400を介して通信可能に接続されている。通信ネットワーク400は、一般的なインターネットでも良いし、企業内ネットワーク等の特定の場所に閉じられた通信ネットワークであっても良い。また、情報処理装置100と利用者装置300とが、直接接続されていても良い。
【0013】
利用者装置300は、本情報処理システムを利用する利用者が操作する装置である。ここでの利用者は、電気式脱イオン水製造装置等の水処理装置の利用を要求する。つまり、利用者は、利用者装置300を操作して、電気式脱イオン水製造装置等の水処理装置の発注を行う。電気式脱イオン水製造装置は、逆浸透膜を透過した水に含まれるイオンを電気の力で移動させることで、純水を製造する装置(EDI)である。電気式脱イオン水製造装置は、純水を製造する工程で一般的に用いられているもので良い。利用者装置300は、外部からの操作を受け付け、受け付けた操作に基づいて情報を入力する。ここでは、利用者装置300は、利用者が発注する電気式脱イオン水製造装置の条件を示す条件情報を入力する。条件情報は、利用者が必要としている電気式脱イオン水製造装置の仕様の範囲を示す情報である。利用者装置300は通信機能を具備する。利用者装置300は、情報を表示するディスプレイを具備する。利用者装置300は、例えば、PC(Personal Computer)や、スマートフォン等の携帯端末であっても良い。
【0014】
情報処理装置100は、電気式脱イオン水製造装置の発注を管理する装置である。図2は、図1に示した情報処理装置100に具備された構成要素の一例を示す図である。図1に示した情報処理装置100は図2に示すように、データベース110と、受付部120と、検索部130と、提示部140とを有する。なお、図2には、図1に示した情報処理装置100が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0015】
データベース110は、電気式脱イオン水製造装置の型式を示す型式情報と、電気式脱イオン水製造装置の処理流量の範囲、電気式脱イオン水製造装置への供給水質の範囲および電気式脱イオン水製造装置からの処理水質の範囲を含む範囲情報とを対応付けて記憶する。データベース110に記憶されるこれらの情報は、外部から編集可能である。データベース110は、情報処理装置100の外部に設けられていても良い。
【0016】
図3は、図2に示したデータベース110に記憶された対応付け情報の一例を示す図である。図2に示したデータベース110には図3に示すように、型式情報と、処理流量の範囲と、供給水質の範囲と、処理水質の範囲と、消費電力と、価格とが対応付けられて記憶されている。型式情報は、電気式脱イオン水製造装置の型式を示す情報である。この型式情報は、電気式脱イオン水製造装置の仕様に応じて電気式脱イオン水製造装置それぞれがあらかじめ分類されたグループごとに付与された情報である。処理流量の範囲は、電気式脱イオン水製造装置が処理することができる水等の液体の量の範囲を示す情報である。処理流量の単位は、[m3/h]である。供給水質の範囲は、電気式脱イオン水製造装置に供給される水等の液体の水質(液質)の許容範囲を示す情報である。供給水質の単位は、[μS/cm]である。処理水質の範囲は、電気式脱イオン水製造装置で処理された水等の液体の水質(液質)の範囲を示す情報である。処理水質の単位は、[MΩ・cm]である。消費電力は、電気式脱イオン水製造装置が消費すると想定される消費電力の最大値である。消費電力の単位は、[W]である。価格は、電気式脱イオン水製造装置の提供を受けるための費用の額を示す情報である。価格の単位は、[円]である。このようにデータベース110に記憶されている対応付けを用いることで、所望の仕様に応じた電気式脱イオン水製造装置の形式を検索することができる。
【0017】
受付部120は、条件情報を受け付ける。受付部120は、利用者装置300から送信されてきた条件情報を受け付けても良いし、情報処理装置100の外部からの操作に基づいて条件情報を受け付けても良い。受付部120は、利用者装置300から送信されてきた情報を受信する受信部であっても良い。また、受付部120は、情報処理装置100の外部からの操作に基づいて条件情報を受け付ける入力部であっても良い。この場合、受付部120は、タッチパネルやキーボード、マウス等の情報を情報処理装置100内に入力する手段であっても良い。受付部120は、受け付けた情報を検索部130へ出力する。
【0018】
検索部130は、受付部120から出力されてきた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報をデータベース110から検索する。具体的には、検索部130は、受付部120が受け付けた条件情報が示す条件として示された処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲を検索キーとして、それらの情報を満たす範囲情報に含まれる処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報をデータベース110から検索する。検索部130は、検索できた型式情報を提示部140へ出力する。
【0019】
提示部140は、検索部130から出力されてきた型式情報を提示する。提示部140における型式情報の提示方法は、特に規定しない。提示部140は、例えば、検索部130から出力されてきた型式情報をディスプレイに表示しても良いし、印刷しても良いし、音声を用いて出力しても良いし、他の装置(例えば、利用者装置300)へ送信しても良い。
【0020】
以下に、図1に示した情報処理装置100における発注管理方法について説明する。図4は、図1に示した情報処理装置100における発注管理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【0021】
まず、受付部120が条件情報を受け付けると(ステップS1)、受付部120が受け付けた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報を、検索部130がデータベース110から検索する(ステップS2)。続いて、検索部130が検索した型式情報を提示部140が提示する(ステップS3)。
【0022】
このように、本形態においては、情報処理装置100の受付部120が、電気式脱イオン水製造装置の発注を行う利用者からの必要とする電気式脱イオン水製造装置の仕様の範囲を示す条件情報を受け付けると、受け付けた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報を検索部130がデータベース110から検索する。そして、検索部130が検索した型式情報を提示部140が提示する。そのため、利用者の所望の条件に合った装置を容易に提供することができる。
(第2の実施の形態)
【0023】
図5は、本発明の情報処理装置の第2の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。本形態における情報処理システムは図5に示すように、情報処理装置101と、利用者装置300とを有する。情報処理装置101と利用者装置300とは、通信ネットワーク400を介して通信可能に接続されている。情報処理装置101と利用者装置300とが、直接接続されていても良い。利用者装置300および通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。
【0024】
図6は、図5に示した情報処理装置101に具備された構成要素の一例を示す図である。図5に示した情報処理装置101は図6に示すように、データベース111と、受付部120と、検索部130と、提示部141と、水質算出部151と、消費電力算出部161と、納期算出部171と、装置数算出部181と、費用算出部191とを有する。受付部120および検索部130それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、図6には、図5に示した情報処理装置101が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0025】
データベース111は、第1の実施に形態において説明した対応付けに加えて、電気式脱イオン水製造装置それぞれの保管場所を記憶している。データベース111に記憶されている保管場所は、電気式脱イオン水製造装置の型式情報と対応付けられて記憶されている。また、データベース111は、選択情報を、その選択を行った利用者を識別するための利用者識別情報と対応付けて記憶する。この選択情報は、提示部141が提示した複数の情報に対して、利用者が選択することにより受付部120が受け付けた情報である。例えば、選択情報は、提示部141が提示した情報(例えば、型式情報)のうち、利用者によって選択された情報であっても良い。
【0026】
図7は、図6に示したデータベース111に記憶された型式情報と保管場所情報との対応付けの一例を示す図である。図6に示したデータベース111には図7に示すように、電気式脱イオン水製造装置の型式情報と当該電気式脱イオン水製造装置の保管場所に保管されている台数とが対応付けられて記憶されている。例えば、図7に示すように、データベース111には、型式情報「A-05」と保管場所「倉庫1(A県)、30」、「倉庫2(B県)、20」、「倉庫3(C県)、10」とが対応付けられて記憶されている。これは、型式情報が「A-05」である電気式脱イオン水製造装置が、A県にある倉庫1に30台保管されており、B県にある倉庫2に20台保管されており、C県にある倉庫3に10台保管されていることを示している。
【0027】
水質算出部151は、検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置における予想水質値を算出する。水質算出部151は、過去に測定された供給水の性状と処理流量と流した電流との相関に基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置の処理水(液体)の水質値を予想水質値として算出する。ここで、過去の運転データとは、当該電気式脱イオン水製造装置と同じ型式であって、過去に運転されていた電気式脱イオン水製造装置が動作していた時の運転データである。この過去の運転データは、過去の履歴データとしてデータベース等に蓄積されている。
【0028】
消費電力算出部161は、検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置の予想消費電力値を算出する。消費電力算出部161は、過去に測定された供給水の性状と処理流量と流した電流との相関に基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置の消費電力値を予想消費電力値として算出する。このとき、消費電力算出部161は、予想消費電力値の算出に、水質算出部151が算出した予想水質値を用いても良い。この過去の運転データは、上述したものと同様に、当該電気式脱イオン水製造装置と同じ型式であって、過去に運転されていた電気式脱イオン水製造装置が動作していた時の運転データである。この過去の運転データは、過去の履歴データとしてデータベース等に蓄積されている。
【0029】
納期算出部171は、電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する。納期算出部171は、それぞれの電気式脱イオン水製造装置の在庫状況や、保管場所から納品場所までの距離、交通手段等に基づいて、電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する。
【0030】
装置数算出部181は、条件情報を満たす電気式脱イオン水製造装置の数を算出する。装置数算出部181は、検索部130が検索した型式情報のうち、水質算出部151が算出した予想水質値が条件情報を満たす型式情報が付与された電気式脱イオン水製造装置の台数を算出する。
【0031】
費用算出部191は、装置数算出部181が算出した電気式脱イオン水製造装置の数と、その装置単価と、データベース111に記憶されている保管場所とに基づいて、費用を算出する。費用算出部191が費用を算出する際に保管場所からの納入場所までの輸送費用(輸送手段や輸送距離に応じた費用)を考慮する。
【0032】
提示部141は、水質算出部151が算出した予想水質値を提示する。また、提示部141は、消費電力算出部161が算出した予想消費電力値を提示する。また、提示部141は、納期算出部171が算出した納期とその納期を算出した保管場所とを提示する。また、提示部141は、装置数算出部181が算出した電気式脱イオン水製造装置の数と費用算出部191が算出した費用とを提示する。提示部141におけるこれらの情報の提示方法は、情報の表示であっても良いし、利用者装置300等の他の装置への送信であっても良い。また、この提示方法は、情報の印刷や、音声出力であっても良い。提示部141は、これらの情報と電気式脱イオン水製造装置を示す情報(例えば、電気式脱イオン水製造装置の型式情報や、電気式脱イオン水製造装置にあらかじめ付与された識別情報等)とを対応付けて利用者が選択可能な候補として提示し、提示した対応付けの中から1つの対応付けの選択を利用者に対して促す提示を行う。
【0033】
以下に、図5に示した情報処理装置101における発注管理方法について説明する。図8は、図5に示した情報処理装置101における発注管理方法の一例を説明するためのフローチャートである。
【0034】
まず、受付部120が外部からの操作または外部の装置(例えば、利用者装置300)から送信されてきた条件情報を受け付ける(ステップS11)。図9は、図6に示した受付部120がステップS11にて受け付けた条件情報の一例を示す図である。図9に示すように受付部120が受け付けた条件情報には、条件を示す顧客要求情報と要求元である利用者の顧客情報とが含まれる。顧客要求情報には、要求する処理水質の範囲、処理流量および納期が含まれる。図9に示した例では、処理水質が15MΩ・cm以上であり、処理流量が100m3/hであり、納期が100日である。顧客情報には、電気式脱イオン水製造装置の納入場所、前処理設備および電気式脱イオン水製造装置に供給されるEDI供給水質が含まれる。図9に示した例では、納入場所がC県D市であり、前処理設備が2段ROであり、EDI供給水質が3.5μS/cmである。また、受付部120が受け付けた条件情報には、供給水に含まれる各成分の含有量等の供給水条件が含まれる。受付部120は、受け付けたこれらの情報を含む条件情報を検索部130へ出力する。
【0035】
受付部120から出力されてきた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報を、検索部130がデータベース111から検索する(ステップS12)。受付部120から出力されてきた条件情報が示す条件に含まれる処理水質15MΩ・cm以上および供給水質3.5μS/cmは、図3に示した対応付けがデータベース111に記憶されている場合、いずれの型式情報が付与された電気式脱イオン水製造装置でも満たすことになる。ここで、受付部120から出力されてきた条件情報が示す条件に含まれる処理流量が100m3/hであるため、図3に示した対応付けにおける処理流量ができるだけ多いものほど、電気式脱イオン水製造装置の数を少なくすることができる。
【0036】
続いて、水質算出部151は、検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置における予想水質値を算出する(ステップS13)。また、消費電力算出部161は、検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置についての過去の運転データに基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置の予想消費電力値を算出する(ステップS14)。また、装置数算出部181は、検索部130が検索した型式情報のうち、水質算出部151が算出した予想水質値が条件情報を満たす型式情報が付与された電気式脱イオン水製造装置の台数を算出する(ステップS15)。
【0037】
図10は、図6に示した検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置について、水質算出部151が算出した予想水質値と、消費電力算出部161が算出した予想消費電力値との一例を示す図である。検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置の処理流量それぞれについて算出された予想水質が、受付部120が受け付けた条件情報が示す条件に含まれる処理水質15MΩ・cm以上を満たすためには、型式A-40を適用する場合、最低流量3.0m3/hで対応可能である。また、型式B-40を適用する場合、最大流量4.0m3/hで対応可能である。受付部120が受け付けた条件情報が示す条件に含まれる処理流量100m3/hであるため、型式A-40を適用する場合、装置数算出部181は必要となる電気式脱イオン水製造装置の台数を、
100÷3.0≒34台
と算出する。また、型式B-40を適用する場合、装置数算出部181は必要となる電気式脱イオン水製造装置の台数を、
100÷4.0=25台
と算出する。
【0038】
また、納期算出部171は、検索部130が検索した型式情報が示す型式の電気式脱イオン水製造装置の保管場所に基づいて、当該電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する(ステップS16)。例えば、図7に示した型式情報と保管場所情報とがデータベース111に記憶されている場合、受付部120が受け付けた条件情報に含まれる顧客情報が示す納入場所が図9に示すようにC県D市である場合、納期算出部171は、倉庫1~3に保管されている電気式脱イオン水製造装置をC県D市に納入するための納期を算出する。納期算出部171は、倉庫1~3それぞれからC県D市までの輸送距離や、輸送手段、倉庫1~3それぞれにおける発送手続きにかかる期間に基づいて、倉庫1~3それぞれについて納期を算出する。例えば、納期算出部171は、倉庫1に保管されている電気式脱イオン水製造装置を納入する場合は、納期は手配後7日と算出し、倉庫2に保管されている電気式脱イオン水製造装置を納入する場合は、納期は手配後7日と算出し、倉庫3に保管されている電気式脱イオン水製造装置を納入する場合は、納期は手配後8日と算出する。納期算出部171が納期を算出することで、コストよりも納期を優先する場合に、納期の比較を容易に行うことができる。納期算出部171は、算出した納期のうち、条件情報に含まれる納期を満たすものを抽出する(ステップS17)。受付部120が受け付けた条件情報に含まれる顧客要求情報が示す納期が図9に示すように100日である場合、納期算出部171は、納入する電気式脱イオン水製造装置が保管されている倉庫として、倉庫1~3を抽出する。
【0039】
続いて、費用算出部191は、装置数算出部181が算出した電気式脱イオン水製造装置の数と、その単価と、データベース111に記憶されている、納期算出部171が抽出した保管場所とに基づいて、費用を算出する(ステップS18)。このとき、費用算出部191が費用を算出する際に保管場所からの納入場所までの輸送費用(輸送手段や輸送距離に応じた費用)を考慮する。
【0040】
例えば、倉庫1~3からの納期をそれぞれ上述した納期とすると、型式A-40の電気式脱イオン水製造装置を34台納入する場合、倉庫3から10台と、倉庫2から20台と、倉庫1から4台とを納入すると、輸送トラック3台が必要となり、納期が8日となる。また、倉庫3から10台と、倉庫1から24台とを納入すると、輸送トラック2台が必要となり、納期が8日となる。費用算出部191は、これらのケースそれぞれについて輸送費用を算出する。また、型式B-40の電気式脱イオン水製造装置を25台納入する場合、倉庫3から10台と、倉庫2から15台とを納入すると、輸送トラック2台が必要となり、納期が8日となる。また、倉庫1から25台を納入すると、輸送トラック1台が必要となり、納期が7日となる。費用算出部191は、これらのケースそれぞれについて費用を算出する。費用算出部191が費用を算出することで、納期よりもコストを優先する場合に、コストの比較を容易に行うことができる。
【0041】
続いて、検索部130が検索した型式情報と、水質算出部151が算出した予想水質値と、消費電力算出部161が算出した予想消費電力値と、装置数算出部181が算出した台数と、納期算出部171が抽出した保管場所について算出した納期と、費用算出部191が算出した費用とを提示部141が提示する(ステップS19)。
【0042】
図11は、図6に示した提示部141が提示する情報の一例を示す図である。図6に示した提示部141は図11に示すように、検索部130が検索した型式情報と、水質算出部151が算出した予想水質値と、消費電力算出部161が算出した予想消費電力値と、装置数算出部181が算出した台数と、納期算出部171が抽出した保管場所について算出した納期と、費用算出部191が算出した費用(総額価格)とを対応付けたぞれぞれのケースを提示する。ケース1は、型式A-40の電気式脱イオン水製造装置を34台納入するケースであり、納期は8日であり、総額価格が高いものとなっている。また、ケース2は、型式B-40の電気式脱イオン水製造装置を25台納入(上述した倉庫3から10台と、倉庫2から15台とを納入)するケースであり、納期は8日であり、総額価格が低いものとなっている。また、ケース3は、型式B-40の電気式脱イオン水製造装置を25台納入(上述した倉庫1から25台を納入)するケースであり、納期は7日であり、総額価格が中程度ものとなっている。このようなケースが提示された場合、納期を優先するのであれば、ケース3を選択することができ、コストを優先するのであれば、ケース2を選択することができることを提案することができる。
【0043】
このように、本形態においては、情報処理装置101の受付部120が、電気式脱イオン水製造装置の発注を行う利用者からの必要とする電気式脱イオン水製造装置の仕様の範囲を示す条件情報の指定を受け付けると、受け付けた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報を検索部130がデータベース111から検索する。検索部130が検索した型式情報が付与された電気式脱イオン水製造装置の予想水質値を水質算出部151が算出する。また、装置数算出部181が条件に必要な電気式脱イオン水製造装置の数を算出する。また、納期算出部171が、電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する。また、費用算出部191が、電気式脱イオン水製造装置の保管場所や、単価、輸送費用に基づいて、総額費用を算出する。そして、これらを互いに対応付けた情報を提示部141が提示する。そのため、利用者の所望の条件に合った装置を容易に提示することができる。また、納期や、コスト等の顧客の優先項目に基づいた選択が可能な情報を提示することができる。
(第3の実施の形態)
【0044】
図12は、本発明の情報処理装置の第3の実施の形態が適用された情報処理システムの一例を示す図である。本形態における情報処理システムは図12に示すように、情報処理装置102と、利用者装置300と、発送管理装置502とを有する。情報処理装置102と利用者装置300と、発送管理装置502とは、通信ネットワーク400を介して通信可能に接続されている。情報処理装置102と利用者装置300とが、直接接続されていても良い。また、情報処理装置102と発送管理装置502とが、直接接続されていても良い。利用者装置300および通信ネットワーク400それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。
【0045】
発送管理装置502は、利用者によって選択された電気式脱イオン水製造装置の発送処理を行う装置である。この発送管理装置502は、電気式脱イオン水製造装置の発送を行う事業者が所有する装置であって、選択情報が入力(受信)されると、当該選択情報が示す電気式脱イオン水製造装置の発送に関する処理を行う。発送管理装置502は、例えば、発送すべき電気式脱イオン水製造装置の数、発送先、発送時期、輸送手段等の発送手配を行う。発送管理装置502が行う発送処理の詳細については特に規定しない。
【0046】
図13は、図12に示した情報処理装置102に具備された構成要素の一例を示す図である。図12に示した情報処理装置102は図13に示すように、データベース111と、受付部120と、検索部130と、提示部141と、水質算出部151と、消費電力算出部161と、納期算出部171と、装置数算出部181と、費用算出部191と、通知部202,212とを有する。受付部120および検索部130それぞれは、第1の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。また、データベース111、提示部141、水質算出部151、消費電力算出部161、納期算出部171、装置数算出部181および費用算出部191それぞれは、第2の実施の形態におけるものとそれぞれ同じものである。なお、図13には、図12に示した情報処理装置102が具備する構成要素のうち、本形態に関わる主要な構成要素のみを示した。
【0047】
通知部202は、受付部120が、選択情報を受け付けた場合、受け付けた選択情報を、発注処理を行う装置である発送管理装置502へ通知する第1の通知部である。この選択情報は、第2の実施の形態にて説明したものと同じものである。
【0048】
通知部212は、所定のタイミングで、データベース111に記憶された利用者識別情報が付与された利用者が操作する利用者装置300へ所定の通知を行う第2の通知部である。第2の実施の形態において説明したように、データベース111には、選択情報と、その選択を行った利用者を識別するための利用者識別情報とが対応付けられて記憶されている。通知部212が行う通知は、例えば、当該利用者が現在使用している電気式脱イオン水製造装置の交換時期が近付いていることを知らせる通知でも良く、利用者に対して電気式脱イオン水製造装置の使用に関する何らかの通知である。
【0049】
以下に、図12に示した情報処理装置102における発注管理方法について説明する。図14A,14Bは、図12に示した情報処理装置102における発注管理方法の一例を説明するためのシーケンス図である。
【0050】
まず、利用者装置300が外部から受け付けた操作に基づいて情報処理装置102のサイトへアクセスすると(ステップS21)、情報処理装置102が利用者装置300に対して条件情報の入力を要求する(ステップS22)。ここで、要求される条件情報には、少なくとも図9に示した情報が含まれる。また、条件情報には、情報処理装置102を所有する事業者と利用者装置300を所有する事業者との間の契約内容(例えば、利用者装置300を所有する事業者の社名や契約番号等)を示す契約情報が含まれても良い。また、利用者装置300が情報処理装置102のサイトへアクセスする際、情報処理装置102は、ログインIDおよびパスワードを用いた、一般的なユーザ認証を行っても良い。利用者装置300は、情報処理装置102から条件情報の入力を要求されると、条件情報を入力するための画面を表示する。表示された画面に対して外部から受け付けた操作に基づいて条件情報が入力されると(ステップS23)、利用者装置300は入力された条件情報を情報処理装置102へ送信する(ステップS24)。
【0051】
すると、受付部120は、利用者装置300から送信されてきた条件情報を受け付ける(ステップS25)。情報処理装置102は、受付部120が受け付けた条件情報と、データベース111に記憶されている情報とに基づいて、電気式脱イオン水製造装置の検索処理を行う(ステップS26)。ステップS26の処理は、第2の実施の形態にて説明したステップS12~S18の処理と同じで良い。
【0052】
ステップS18の後、提示部141が情報を利用者装置300へ提示(送信)すると(ステップS27)、利用者装置300は提示部141から提示された情報を表示する(ステップS28)。利用者装置300が表示する情報は、例えば第2の実施の形態にて説明した図11に示したような、納品を要求する電気式脱イオン水製造装置を選択できる情報である。利用者装置300は、表示された情報に対して選択操作が受け付けられると(ステップS29)、選択された情報である選択情報を情報処理装置102へ送信する(ステップS30)。
【0053】
利用者装置300から送信されてきた選択情報を受付部120が受け付けると(受信すると)(ステップS31)、通知部202は、受付部120が受け付けた選択情報を発送管理装置502へ送信(通知)する(ステップS32)。通知部202が送信する選択情報は、利用者装置300から送信されてきた情報そのものでも良いし、利用者装置300によって選択された電気式脱イオン水製造装置を発送管理装置502が識別することができ、かつ、どこの保管場所からどこの納入場所へ何台の電気式脱イオン水製造装置を輸送するのかを発送管理装置502が認識することができる情報でも良い。通知部202から選択情報が送信されてくると、発送管理装置502は選択情報に基づいて電気式脱イオン水製造装置の発送処理を行う(ステップS33)。なお、発送管理装置502が発送を行った電気式脱イオン水製造装置や納入先の納入状況については、発送管理装置502やデータベース111にて記憶・更新される。
【0054】
また、電気式脱イオン水製造装置が納品された後、所定のタイミングで、通知部212は、データベース111に記憶された利用者識別情報が付与された利用者が操作する利用者装置300へ所定の通知を行う。通知部212は、例えば、当該利用者が現在使用している電気式脱イオン水製造装置の交換時期が近付いていることを知らせる通知や、電気式脱イオン水製造装置の在庫状況等、利用者に対して電気式脱イオン水製造装置の使用に関する何らかの通知である。
【0055】
このように、本形態においては、利用者装置300が外部からの操作に基づいて受け付けた、電気式脱イオン水製造装置の仕様の範囲を示す条件情報が利用者装置300から情報処理装置102へ送信され、情報処理装置の受付部120が条件情報を受け付けると、受け付けた条件情報が示す条件を満たす処理流量の範囲、供給水質の範囲および処理水質の範囲と対応付けられた型式情報を検索部130がデータベース111から検索する。検索部130が検索した型式情報が付与された電気式脱イオン水製造装置の予想水質値を水質算出部151が算出する。また、装置数算出部181が条件に必要な電気式脱イオン水製造装置の数を算出する。また、納期算出部171が、電気式脱イオン水製造装置の納期を算出する。また、費用算出部191が、電気式脱イオン水製造装置の保管場所や、単価、輸送費用に基づいて、総額費用を算出する。そして、これらを互いに対応付けた情報を提示部141が利用者装置300へ送信する。提示部141から送信されてきた情報を利用者装置300が表示し、表示された情報の中から外部からの操作に基づいて電気式脱イオン水製造装置が選択されると、選択された情報を示す選択情報を利用者装置300が情報処理装置102へ送信する。利用者装置300から送信されてきた選択情報を情報処理装置102が受信すると、通知部202が選択情報を発送管理装置502へ送信し、選択情報が示す電気式脱イオン水製造装置の発送処理を発送管理装置502が行う。そのため、利用者の所望の条件に合った装置を容易に提示することができる。また、納期や、コスト等の顧客の優先項目に基づいた選択が可能な情報を提示することができる。さらに、電気式脱イオン水製造装置の提供を要求する利用者が操作する利用者装置300を操作して必要な情報を入力するだけで、発送管理装置502が発送処理を行うため、所望の電気式脱イオン水製造装置の発送(納品)手配を容易に行うことができる。
【0056】
以上、各構成要素に各機能(処理)それぞれを分担させて説明したが、この割り当ては上述したものに限定しない。また、構成要素の構成についても、上述した形態はあくまでも例であって、これに限定しない。また、各実施の形態を組み合わせたものであっても良い。また、上述した各数値の単位は、上述した単位に限らない。さらに、水質の指標として、導電率(電気導電率)や比抵抗以外にも、特定の成分の濃度等を用いても良い。
【0057】
情報処理装置100~102それぞれが行う処理は、目的に応じてそれぞれ作製された論理回路で行うようにしても良い。また、処理内容を手順として記述したコンピュータプログラム(以下、プログラムと称する)を情報処理装置100~102それぞれにて読取可能な記録媒体に記録し、この記録媒体に記録されたプログラムを情報処理装置100~102それぞれに読み込ませ、実行するものであっても良い。情報処理装置100~102それぞれにて読取可能な記録媒体とは、光磁気ディスク、DVD(Digital Versatile Disc)、CD(Compact Disc)、Blu-ray(登録商標) Disc、USB(Universal Serial Bus)メモリなどの移設可能な記録媒体の他、情報処理装置100~102それぞれに内蔵されたROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)等のメモリやHDD(Hard Disc Drive)、SSD(Solid State Drive)等を指す。この記録媒体に記録されたプログラムは、情報処理装置100~102それぞれに設けられたCPUにて読み込まれ、CPUの制御によって、上述したものと同様の処理が行われる。ここで、CPUは、プログラムが記録された記録媒体から読み込まれたプログラムを実行するコンピュータとして動作するものである。
【符号の説明】
【0058】
100,101,102 情報処理装置
110,111 データベース
120 受付部
130 検索部
140,141 提示部
151 水質算出部
161 消費電力算出部
171 納期算出部
181 装置数算出部
191 費用算出部
202,212 通知部
300 利用者装置
400 通信ネットワーク
502 発送管理装置
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10
図11
図12
図13
図14A
図14B