(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161211
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】液採取装置
(51)【国際特許分類】
G01N 35/10 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
G01N35/10 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071423
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000001993
【氏名又は名称】株式会社島津製作所
(74)【代理人】
【識別番号】100205981
【弁理士】
【氏名又は名称】野口 大輔
(72)【発明者】
【氏名】沼田 幸治
【テーマコード(参考)】
2G058
【Fターム(参考)】
2G058ED07
2G058GA14
2G058GB03
(57)【要約】 (修正有)
【課題】容器内の液を効率よく採取することができる装置を提供する。
【解決手段】液採取装置1は、液を収容する上面開放型の容器S-1;S-2をセットするための少なくとも1つの容器ホルダ16-1;16-2と、容器ホルダ16-1;16-2にそれぞれセットされた容器S-1;S-2の高さを独立して調節するための高さ調節機構4と、容器S-1;S-2内の液を吸入するための吸入器6-1;6-2と、容器S-1;S-2内の液面の高さをそれぞれ検出する液面センサ8と、高さ調節機構4及び吸入器6-1;6-2の動作を制御するコントローラ14と、を備え、コントローラ14は、吸入器6-1;6-2が容器S-1;S-2内の液を吸入する吸入動作を実行する前に、液面センサ8により検出された容器内の液面のそれぞれの高さに基づいて高さ調節機構4を制御し、容器内の液の液面を所定高さに調節する液面調節動作を実行するように構成されている。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
液を収容する上面開放型の容器をセットするための少なくとも1つの容器ホルダと、
前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器の高さを独立して調節するための高さ調節機構と、
前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入するための吸入器と、
前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液面の高さをそれぞれ検出する液面センサと、
前記高さ調節機構及び前記吸入器の動作を制御するコントローラと、を備え、
前記コントローラは、前記吸入器が前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入する吸入動作を実行する前に、前記液面センサにより検出された前記容器内の液面のそれぞれの高さに基づいて前記高さ調節機構を制御し、前記容器内の液の液面を所定高さに調節する液面調節動作を実行するように構成されている、を備えている液採取装置。
【請求項2】
複数の前記容器ホルダを備え、
前記コントローラは、前記液面調節動作によって前記複数の容器内の液の液面を前記所定の高さで揃えるように構成されている、請求項1に記載の液採取装置。
【請求項3】
前記吸入器は、前記複数の容器ホルダのそれぞれに対応するように複数設けられており、前記吸入器はそれぞれ吸入口が鉛直下方を向き、かつすべての前記吸入器の前記吸入口の高さが同じ高さで揃っており、
前記コントローラは、前記吸入動作において、前記液面調節動作によって液面の高さを前記所定高さに揃えた前記複数の容器内の液を複数の前記吸入器を用いて同時に吸入するように構成されている、請求項2に記載の液採取装置。
【請求項4】
前記液面センサは、前記容器ホルダの上方から液面までの距離を測定する非接触式のセンサである、請求項1から3のいずれか一項に記載の液採取装置。
【請求項5】
前記コントローラは、前記液面調節動作において、前記液面センサを用いて前記複数の容器ホルダのそれぞれにセットされた前記複数の容器内の液のそれぞれの液面と前記液面センサとの距離を測定し、測定した距離に基づいて前記複数の容器内の液のそれぞれの液面を前記所定高さにするために必要な高さの調整量を演算し、演算した調整量だけ前記複数の容器の高さがそれぞれ調整されるように前記高さ調節機構を制御するように構成されている、請求項4に記載の液採取装置。
【請求項6】
前記容器はサンプルの遠心分離を行なうための遠沈管である、請求項1から3のいずれか一項に記載の液採取装置。
【請求項7】
前記高さ調整機構は、前記複数の容器ホルダのそれぞれに対応するように複数のロッドを有し、
前記コントローラは、前記液面調節動作において前記高さ調整機構の前記複数のロッドを上下に動作させる、請求項2又は3に記載の液採取装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、容器から液を採取するための液採取装置に関するものである。
【背景技術】
【0002】
食品中の残留農薬についてクロマトグラフィ分析を行なう場合などは、分析対象物質を溶媒や内部標準試薬とともに容器内に入れて遠心分離器で遠心分離を行なった後、容器内の上澄み液をサンプルとして吸入器によって吸入し、液体クロマトグラフ(LC)用又はガスクロマトグラフ(GC)用のバイアルに注液するという前処理を行なう必要がある。遠心分離用の容器としては、特許文献1に開示されているような遠沈管が用いられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一般的に上記の前処理は手作業で行なわれている。近年では、前処理の一部の工程を自動的に実行する装置も存在するが、食品や医薬品の分野では分析対象サンプルの数が多いため前処理に多くの手間と時間がかかる。そのため、サンプルの前処理の高効率化が望まれている。特に、遠心分離用の容器内には液状、粉状、ゲル状のものなど様々な状態のものが試薬に溶解した状態で収容されるため、サンプルによって容器内の液面の高さが異なり、容器内の液面高さを確認してその液面高さに応じて容器内の液を吸入する際の吸入器の高さを変える必要がある。このため、複数の容器からサンプルを同時に吸入するなどの効率化を難しくしていた。
【0005】
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、容器内の液を効率よく採取することができる装置を提供することを目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係る液採取装置では、液を収容する上面開放型の容器をセットするための少なくとも1つの容器ホルダと、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器の高さを独立して調節するための高さ調節機構と、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入するための吸入器と、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液面の高さをそれぞれ検出する液面センサと、前記高さ調節機構及び前記吸入器の動作を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記吸入器が前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入する吸入動作を実行する前に、前記液面センサにより検出された前記容器内の液面のそれぞれの高さに基づいて前記高さ調節機構を制御し、前記容器内の液の液面を所定高さに調節する液面調節動作を実行するように構成されている。
【発明の効果】
【0007】
本発明に係る液採取装置によれば、容器ホルダにセットされた容器内の液を吸入器によって吸入する前に、前記容器ホルダにセットされた前記容器内の液面の高さを所定高さにするように構成されているので、容器内の液面の高さを考慮して吸入器を動作させる必要がなくなり、容器内の液を効率的に採取することができる。
【図面の簡単な説明】
【0008】
【
図1】液採取装置の一実施例を示す概略構成図である。
【
図2】同実施例における液の採取動作の一例を示すフローチャートである。
【
図3】同実施例において各容器内の液面の高さを揃えた状態を示す図である。
【
図4】同実施例において各容器内の液を同時に採取する際の状態を示す図である。
【
図5】液採取装置を備えた分析システムの構成例を示すブロック図である。
【発明を実施するための形態】
【0009】
以下、本発明に係る液採取装置の一実施例について図面を参照しながら説明する。
【0010】
図1に示されているように、液採取装置1は、容器ブロック2、高さ調節機構4、吸入器6-1,6-2、液面センサ8、アーム10、アーム駆動機構12、及びコントローラ14を備えている。
【0011】
容器ブロック2には容器ホルダ16-1,16-2が設けられている。容器ホルダ16-1,16-2のそれぞれは上方が開放された穴である。容器ホルダ12-1,12-2のそれぞれには採取対象の液を収容する上面開放型の容器S-1,S-2がセットされる。容器S-1,S-2は、例えば遠心分離機で用いられる遠沈管である。
【0012】
高さ調節機構4は容器ブロック2の下方に設けられている。高さ調節機構4は、容器ブロック2の容器ホルダ16-1及び16-2のそれぞれの直下の位置に、鉛直方向に延伸するロッド18-1及び18-2を備えている。各ロッド18-1及び18-2は、容器ブロック2の各容器ホルダ16-1及び16-2の底部に設けられた貫通孔20-1及び20-2を通過し、各容器S-1,S-2の底面を下方から支持することができる。高さ調節機構4は、ラックアンドピニオン機構を利用して各ロッド18-1及び18-2を独立して上下動させることができ、それによって、各容器S-1及びS-2の高さを独立して調節することができる。
【0013】
なお、高さ調節機構4の構成は、容器ホルダ16-1及び16-2にセットされた容器S-1及びS-2の高さを独立して調節する機能を実現するものであればどのようなものであってもよい。また、この実施例では、容器ホルダ16-1及び16-2が共通の容器ブロック2に設けられているが、容器ホルダ16-1及び16-2を別々のブロックに設け、高さ調節機構4によって容器ホルダ16-1及び16-2の高さをそれぞれ調節できるようにしてもよい。
【0014】
吸入器6-1,6-2、及び液面センサ18は、容器ブロック2の上方に設けられたアーム10に取り付けられている。吸入器6-1及び6-2としては、ピペット、又は先端にニードルが装着されたシリンジを用いることができる。吸入器6-1及び6-2の先端の吸入口は鉛直下方を向き、かつ、互いに同じ高さに揃っている。吸入器6-1及び6-2は、容器ホルダ16-1及び16-2のそれぞれにセットされた容器S-1及びS-2内の液を吸入するための吸入器である。液面センサ8は、容器S-1及びS-2のそれぞれの直上の位置に配置されたときに、容器S-1内及びS-2内の液面の高さをそれぞれ検出するためのものである。液面センサ8としては、超音波式液面センサなどの非接触式液面センサを用いることができる。
【0015】
アーム10は、アーム駆動機構12によって水平面内方向と鉛直方向へ移動させられる。アーム10は、吸入器6-1を容器ホルダ16-1の直上に位置させると同時に、吸入器6-2を容器ホルダ16-2の直上に位置させることができる。また、アーム10は、液面センサ8を容器ホルダ16-1の直上、及び容器ホルダ16-2の直上に位置させることもできる。
【0016】
ここで、図面では、容器ブロック2に2つの容器ホルダ16-1,16-2が設けられているように描かれているが、容器ブロック2に設けられる容器ホルダの数は1つのみであってもよいし、3つ以上であってもよい。高さ調節機構4のロッドの数、及び吸入器の数は容器ホルダの数と同数である。また、この実施例では、液面センサ8が1つのみ設けられているが、複数の容器ホルダ内の液面高さを同時に検出することができるように容器ホルダと同数の液面センサが設けられていてもよい。
【0017】
コントローラ14は、CPU(中央演算装置)等を備えたコンピュータ回路によって実現される。コントローラ14は、高さ調節機構4、吸入器6-1,6-2、及びアーム駆動機構12の動作を制御し、各容器ホルダ16-1及び16-2にセットされた容器S-1及びS-2からの吸入器6-1及び6-2による液の採取を同時に実行するように構成されている。
【0018】
容器S-1及びS-2からの液の採取動作の一例を、
図2のフローチャートとともに
図1、
図3及び
図4を用いて説明する。
【0019】
コントローラ14は、容器ブロック2の容器ホルダ16-1及び16-2に容器S-1及びS-2がセットされると、自動的に又はユーザからの指示に基づいて、容器S-1及びS-2からの液の採取動作を開始する。各容器ホルダ16-1及び16-2に対する容器のセットを自動的に実行するロボットアームなどの搬送装置が設けられている場合には、その搬送装置から出力される、容器ホルダ16-1及び16-2への容器のセットが完了したことを示す信号に基づいて、容器ホルダ16-1及び16-2に容器S-1及びS-2がセットされたことを検知し、容器S-1及びS-2からの液の採取動作を開始することができる。
【0020】
コントローラ14は、容器S-1及びS-2からの液の採取動作を開始すると、最初に、液面センサ8を容器ホルダ16-1及び16-2の容器S-1及びS-2の直上に順次位置させ、各容器S-1及びS-2内の液面高さを検出する(
図2:ステップ101)。このとき、コントローラ14は高さ調節機構4を制御して、各ロッド18-1及び18-2を所定のホームポジションに位置させておく。
【0021】
その後、コントローラ14は、液面センサ8によって検出された各容器S-1及びS-2内の液面高さに基づいて、それらの液面を同じ高さに揃える液面調節動作を実行する。液面センサ8によって検出される各容器S-1及びS-2内の液面高さは、液面センサ8と各容器S-1及びS-2内の液面との間の距離として検出することができる。コントローラ14は、液面センサ8によって検出された液面センサ8と各容器S-1及びS-2内の液面との間の距離を用いて、各容器S-1及びS-2内の液面をそれぞれ所定の高さにするために必要な容器S-1及びS-2の高さの調整量、すなわち、高さ調節機構4の駆動量を演算により求める。そしてコントローラ14は、演算により求めた高さ調節機構4の駆動量に基づいて高さ調節機構4のロッド18をそれぞれ動作させることで、
図3に示されているように、各容器S-1及びS-2内の液面高さを所定の高さに揃える(
図2:ステップ102)。
【0022】
次に、コントローラ14は、吸入器6-1及び6-2をそれぞれ容器S-1及びS-2の直上に位置させた後、
図4に示されているように、アーム10を下降させて各容器S-1及びS-2内の液の上層部分を所定量吸入するために必要な高さに吸入器6-1及び6-2の先端を位置させ、各容器S-1及びS-2内の液を吸入器6-1及び6-2に同時に吸入させる(ステップ103)。
【0023】
コントローラ14は、上記の液採取動作が終了した後、アーム10を上昇させて吸入器6-1及び6-2の先端を容器S-1及びS-2から引き抜き、さらにアーム10を水平方向へ移動させて吸入器6-1及び6-2を所定の分注位置へ移動させる。所定の分注位置は、例えば、この液採取装置に隣接して配置されたLCシステムのオートサンプラにセットされているサンプルバイアルへサンプルを分注するための位置である。
【0024】
なお、上記の動作説明では、各容器S-1及びS-2内の液を吸入器6-1及び6-2によって吸入する際にアーム10を下降させているが、本発明はこれに限定されない。ステップ102において各容器S-1及びS-2内の液面高さを揃える際に、吸入器6-1及び6-2をそれぞれ容器S-1及びS-2の直上に位置させておき、各吸入器6-1及び6-2の吸入口が各容器S-1及びS-2内の液に挿入される高さまで、高さ調節機構4によって各容器S-1及びS-2を上昇させてもよい。
【0025】
以上において説明した液採取装置1は、液体クロマトグラフィ分析システムに組み込まれる前処理部の1つの構成要素として用いることができる。
図5に、前処理部とLCシステムからなる分析システムの構成の一例を示す。この分析システムは、LCシステム200に供されるサンプルの準備をするための前処理部として、上述の液採取装置1と遠心分離機100を備えている。液採取装置1は遠心分離機100とLCシステム200との間に配置されている。遠心分離機100において遠心分離されたサンプルを収容する遠沈管は、遠心分離機100に設けられ又は遠心分離機100とは別に設けられたロボットアーム等の搬送機構によって液採取装置1の容器ホルダ16-1及び16-2にセットされる。液採取装置1は、遠心分離機100から搬送されてきた遠沈管内の上澄み液をサンプルとして吸入器6-1及び6-2で採取する。その後、液採取装置1は、LCシステム200用のサンプルバイアルにサンプルを分注する。
【0026】
以上において説明した実施例は、本発明に係る液採取装置の実施形態の例示に過ぎない。本発明に係る液採取装置の実施形態は以下のとおりである。
【0027】
本発明に係る液採取装置の一実施形態では、液を収容する上面開放型の容器をセットするための少なくとも1つの容器ホルダと、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器の高さを独立して調節するための高さ調節機構と、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入するための吸入器と、前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液面の高さをそれぞれ検出する液面センサと、前記高さ調節機構及び前記吸入器の動作を制御するコントローラと、を備え、前記コントローラは、前記吸入器が前記少なくとも1つの容器ホルダにそれぞれセットされた前記容器内の液を吸入する吸入動作を実行する前に、前記液面センサにより検出された前記容器内の液面のそれぞれの高さに基づいて前記高さ調節機構を制御し、前記容器内の液の液面を所定高さに調節する液面調節動作を実行するように構成されている、を備えている。
【0028】
上記一実施形態の第1態様では、複数の前記容器ホルダを備え、前記コントローラは、前記液面調節動作によって前記複数の容器内の液の液面を前記所定の高さで揃えるように構成されている。このような態様により、複数の容器内の液面が同じ高さに揃えられるので、複数の容器に対して吸入器を同様にアクセスさせることができ、複数の容器から液を効率よく採取することができる。
【0029】
上記第1態様において、前記吸入器は、前記複数の容器ホルダのそれぞれに対応するように複数設けられており、前記吸入器はそれぞれ吸入口が鉛直下方を向き、かつすべての前記吸入器の前記吸入口の高さが同じ高さで揃っており、前記コントローラは、前記吸入動作において、前記液面調節動作によって液面の高さを前記所定高さに揃えた前記複数の容器内の液を複数の前記吸入器を用いて同時に吸入するように構成されている。このような態様により、複数の容器内の液を同時に採取することができ、多数の容器からの液の採取を高効率に行なうことができる。
【0030】
上記一実施形態の第2態様では、前記液面センサは、前記容器ホルダの上方から液面までの距離を測定する非接触式のセンサである。この第2態様は上記第1態様と組み合わせることができる。
【0031】
上記第2態様において、前記コントローラは、前記液面調節動作において、前記液面センサを用いて前記複数の容器ホルダのそれぞれにセットされた前記複数の容器内の液のそれぞれの液面と前記液面センサとの距離を測定し、測定した距離に基づいて前記複数の容器内の液のそれぞれの液面を前記所定高さにするために必要な高さの調整量を演算し、演算した調整量だけ前記複数の容器の高さがそれぞれ調整されるように前記高さ調節機構(4)を制御するように構成されている。
【0032】
上記一実施形態の第3態様では、前記容器はサンプルの遠心分離を行なうための遠沈管である。この第3態様は上記第1態様及び/又は第2態様と組み合わせることができる。
【0033】
上記一実施形態の第4態様では、前記高さ調整機構は、前記複数の容器ホルダのそれぞれに対応するように複数のロッドを有し、前記コントローラは、前記液面調節動作において前記高さ調整機構の前記複数のロッドを上下に動作させる。この第4態様は上記第1態様、第2態様、及び/又は第3態様と組み合わせることができる。
【符号の説明】
【0034】
1 液採取装置
2 容器ブロック
4 高さ調節機構
6-1,6-2 吸入器
8 液面センサ
10 アーム
12 アーム駆動機構
14 コントローラ
16-1,16-2 容器ホルダ
18-1,18-2 ロッド
20-1,20-2 貫通孔
S-1,S-2 容器
100 遠心分離機
200 LCシステム