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特開2023-161314下部ガイドレールおよびスライドドア装置
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161314
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】下部ガイドレールおよびスライドドア装置
(51)【国際特許分類】
   E05D 15/06 20060101AFI20231030BHJP
   E05F 7/04 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
E05D15/06 124A
E05F7/04
【審査請求】未請求
【請求項の数】5
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071626
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】390001904
【氏名又は名称】寺岡オート・ドアシステム株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100145481
【弁理士】
【氏名又は名称】平野 昌邦
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 政治
(72)【発明者】
【氏名】野上 宏明
【テーマコード(参考)】
2E034
2E050
【Fターム(参考)】
2E034BA15
2E034BE01
2E050NA01
2E050PB03
2E050PC03
2E050PD01
(57)【要約】
【課題】スライドドア装置の美観が損なわれることを抑制する下部ガイドレールを提供する。
【解決手段】本発明は、ドア部と、ドア部の下側の端部に固定される下側フレームと、下側フレームの下側の端部に固定される振れ止め部材と、を有するスライドドアを、鉛直方向と直交する開閉方向に移動可能に支持する下部ガイドレールであって、開閉方向に沿って延びるガイドレール本体部と、ガイドレール本体部に取り付けられる蓋部材と、を備える。ガイドレール本体部は、鉛直方向上側に開口する開口部を有し、下側フレームを内部に収容する第1収容部と、第1収容部の下側に配置され、振れ止め部材の少なくとも一部を内部に収容する第2収容部と、を有する。鉛直方向および開閉方向の両方と直交する第1方向において、第1収容部の内部の寸法は、第2収容部の内部の寸法よりも大きい。蓋部材は、開閉方向に延び、開口部の一部を塞ぐ。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ドア部と、前記ドア部の鉛直方向下側の端部に固定される下側フレームと、前記下側フレームの鉛直方向下側の端部に固定される振れ止め部材と、を有するスライドドアを、鉛直方向と直交する開閉方向に移動可能に支持する下部ガイドレールであって、
前記開閉方向に沿って延びるガイドレール本体部と、
前記ガイドレール本体部に取り付けられる蓋部材と、
を備え、
前記ガイドレール本体部は、
鉛直方向上側に開口する開口部を有し、前記下側フレームを内部に収容する第1収容部と、
前記第1収容部の鉛直方向下側に配置され、前記振れ止め部材の少なくとも一部を内部に収容する第2収容部と、
を有し、
鉛直方向および前記開閉方向の両方と直交する第1方向において、前記第1収容部の内部の寸法は、前記第2収容部の内部の寸法よりも大きく、
前記蓋部材は、前記開閉方向に延び、前記開口部の一部を塞ぐ、下部ガイドレール。
【請求項2】
前記第1収容部の内面のうち前記第1方向の両側の面は、前記下側フレームと隙間をあけて配置され、
前記第2収容部は、前記振れ止め部材を前記開閉方向に摺動可能に支持する、請求項1に記載の下部ガイドレール。
【請求項3】
前記蓋部材は、第1蓋部材を有し、
前記第1蓋部材は、前記開閉方向に沿って延び、
前記第1蓋部材は、前記ガイドレール本体部に着脱可能に取り付けられ、
前記第1蓋部材は、前記第1方向に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部を有する、請求項1または2に記載の下部ガイドレール。
【請求項4】
前記蓋部材は、第2蓋部材を有し、
第2蓋部材は、前記開閉方向に沿って延び、
前記第1蓋部材および前記第2蓋部材は、互いに前記開閉方向に並んで配置され、
前記第2蓋部材は、前記ガイドレール本体部に固定され、
前記第2蓋部材は、前記第1方向に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部を有する、請求項3に記載の下部ガイドレール。
【請求項5】
請求項4に記載の下部ガイドレールと、
前記第1方向と直交する面に沿って延びる固定壁と、
前記下部ガイドレールによって前記開閉方向に移動可能に支持され、前記固定壁に対して前記開閉方向に移動可能なスライドドアと、
を備え、
前記第1方向に見て、前記第1蓋部材は、前記固定壁と重なる、スライドドア装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、下部ガイドレールおよびスライドドア装置に関する。
【背景技術】
【0002】
スライドドアが鉛直方向と直交する方向にスライドすることによって、通路部を開閉するスライドドア装置が知られている。例えば、特許文献1には、ドア部の下側の端部に下側フレームが固定され、この下側フレームの下面に固定されるガイド部をレール本体のガイドレール溝部に挿入して、ドア部の振れ止めを行うスライドドア装置が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2015-203252号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記のようなスライドドア装置においては、下側フレームが外部に露出されるため、下側フレームが通行者等の目につきやすく、スライドドア装置の美観を損なう虞がある。
【0005】
本発明の一つの態様は、上記事情に鑑みて、下側フレームが外部に露出することを抑制することによって、スライドドア装置の美観が損なわれることを抑制できる下部ガイドレール、およびそのような下部ガイドレールを備えるスライドドア装置を提供することを目的の一つとする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の下部ガイドレールの一つの態様は、ドア部と、前記ドア部の鉛直方向下側の端部に固定される下側フレームと、前記下側フレームの鉛直方向下側の端部に固定される振れ止め部材と、を有するスライドドアを、鉛直方向と直交する開閉方向に移動可能に支持する下部ガイドレールであって、前記開閉方向に沿って延びるガイドレール本体部と、前記ガイドレール本体部に取り付けられる蓋部材と、を備え、前記ガイドレール本体部は、鉛直方向上側に開口する開口部を有し、前記下側フレームを内部に収容する第1収容部と、前記第1収容部の鉛直方向下側に配置され、前記振れ止め部材の少なくとも一部を内部に収容する第2収容部と、を有し、鉛直方向および前記開閉方向の両方と直交する第1方向において、前記第1収容部の内部の寸法は、前記第2収容部の内部の寸法よりも大きく、前記蓋部材は、前記開閉方向に延び、前記開口部の一部を塞ぐ。
【0007】
前記第1収容部の内面のうち前記第1方向の両側の面は、前記下側フレームと隙間をあけて配置され、前記第2収容部は、前記振れ止め部材を前記開閉方向に摺動可能に支持する構成としてもよい。
【0008】
前記蓋部材は、第1蓋部材を有し、前記第1蓋部材は、前記開閉方向に沿って延び、前記第1蓋部材は、前記ガイドレール本体部に着脱可能に取り付けられ、前記第1蓋部材は、前記第1方向に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部を有する構成としてもよい。
【0009】
前記蓋部材は、第2蓋部材を有し、第2蓋部材は、前記開閉方向に沿って延び、前記第1蓋部材および前記第2蓋部材は、互いに前記開閉方向に並んで配置され、前記第2蓋部材は、前記ガイドレール本体部に固定され、前記第2蓋部材は、前記第1方向に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部を有する構成としてもよい。
【0010】
本発明のスライドドア装置の一つの態様は、上記の下部ガイドレールと、前記第1方向と直交する面に沿って延びる固定壁と、前記下部ガイドレールによって前記開閉方向に移動可能に支持され、前記固定壁に対して前記開閉方向に移動可能なスライドドアと、を備え、前記第1方向に見て、前記第1蓋部材は、前記固定壁と重なる。
【発明の効果】
【0011】
本発明の一つの態様によれば、下側フレームが外部に露出することを抑制することによって、スライドドア装置の美観が損なわれることを抑制できる。
【図面の簡単な説明】
【0012】
図1】一実施形態のスライドドア装置を示す正面図である。
図2】一実施形態のスライドドア装置を示す左側面図である。
図3】一実施形態の下部ガイドレールを示す断面図であって、図1のIII-III断面図である。
図4】一実施形態の下部ガイドレールを示す断面図であって、図1のIV-IV断面図である。
図5】一実施形態の変形例1の下部ガイドレールを示す断面図である。
図6】一実施形態の変形例2の下部ガイドレールを示す断面図である。
図7】一実施形態の変形例3の下部ガイドレールを示す断面図である。
図8】一実施形態の変形例4の下部ガイドレールを示す断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0013】
以下、図面を参照しながら、本発明の実施形態に係るスライドドア装置1について説明する。なお、本発明の範囲は、以下の実施の形態に限定されず、本発明の技術的思想の範囲内で任意に変更可能である。また、以下の図面においては、各構成を分かり易くするために、実際の構造と各図の構造における縮尺や数等を異ならせる場合がある。
【0014】
以下の説明において、図には、適宜、3次元直交座標系としてXYZ座標系を示す。XYZ座標系において、Z軸方向は、鉛直方向である。+Z側は、鉛直方向上側であり、-Z側は、鉛直方向下側である。以下の説明では、鉛直方向上側を単に「上側」と呼び、鉛直方向下側を単に「下側」と呼ぶ。
【0015】
X軸方向は、Z軸方向と直交する方向であって、スライドドア装置1のドア部20が開閉する開閉方向である。以下の実施形態において、+X側は、スライドドア装置1における右側であり、-X側は、スライドドア装置1における左側である。以下の説明では、スライドドア装置1における右側を単に「右側」と呼び、スライドドア装置1における左側を単に「左側」と呼ぶ。
【0016】
Y軸方向は、X軸方向、およびZ軸方向の両方と直交する方向であって、スライドドア装置1の前後方向である。以下の実施形態において、+Y側は、スライドドア装置1における前側であり、-Y側は、スライドドア装置1における後側である。以下の説明では、スライドドア装置1における前側を単に「前側」と呼び、スライドドア装置1における後側を単に「後側」と呼ぶ。開閉方向および前後方向は、鉛直方向と直交する水平方向である。なお、上側、下側、右側、左側、前側、および後側は、単に各部の相対位置関係を説明するための名称であり、実際の配置関係等は、これらの名称で示される配置関係等以外の配置関係等であってもよい。
【0017】
また、以下の説明において、各図には適宜、第1方向D1を示す。本実施形態において、第1方向D1は、前後方向(Y軸方向)と平行な方向である。以下の説明では、第1方向D1を前後方向と呼ぶ場合がある。
【0018】
図1は、本実施形態のスライドドア装置1を示す正面図である。なお、図1は、両開き式のスライドドア6が閉じた状態である閉状態のスライドドア装置1を示す。図2は、本実施形態のスライドドア装置1を示す左側面図である。
【0019】
本実施形態のスライドドア装置1は、建物等の内部や、建物等の内部と外部の境目等に設けられる。スライドドア装置1は、スライドドア6が開閉方向(X軸方向)に開閉する両開き式のスライドドア装置である。本実施形態において、スライドドア装置1は、後述するドア駆動部10に電力を供給することによって、スライドドア6を開閉方向に移動させる電動スライドドア装置である。なお、スライドドア装置1は、手動によってスライドドア6を開閉方向に移動させる手動スライドドア装置であってもよい。スライドドア装置1は、スライドドア6が開閉方向に移動することによって、前後方向(Y軸方向)に開口する通路部80を開閉する。スライドドア装置1は、天面81、右壁面82、左壁面83、および床面84に固定される。スライドドア装置1は、ドア枠5と、上部ガイドレール7と、収容部9と、制御部70と、ドア駆動部10と、スライドドア6と、固定壁30と、を備える。
【0020】
図1に示すように、ドア枠5は、前後方向(Y軸方向)に見て、略長方形状の枠体である。ドア枠5の内部は、前後方向に開口する。ドア枠5は、上部ガイドレール7、収容部9、固定壁30、およびスライドドア6を保持する。ドア枠5は、右側部5aと、左側部5bと、上側部5cと、下部ガイドレール8と、を有する。
【0021】
右側部5aは、鉛直方向(Z軸方向)に延びる柱状である。右側部5aは、右壁面82に固定される。右側部5aの下側の端部は、床面84の内部に埋め込まれている。左側部5bは、鉛直方向(Z軸方向)に延びる柱状である。左側部5bは、左壁面83に固定される。左側部5bの下側の端部は、床面84の内部に埋め込まれている。上側部5cは、開閉方向(X軸方向)に延びる柱状である。上側部5cは、天面81に固定される。上側部5cの右側(+X側)の端部は、右側部5aの上側の端部と接続される。上側部5cの左側(-X側)の端部は、左側部5bの上側の端部と接続される。
【0022】
図1に示すように、下部ガイドレール8は、開閉方向(X軸方向)に延びるレールである。下部ガイドレール8は、スライドドア6を、開閉方向に移動可能に支持する。下部ガイドレール8は、床面84の内部に埋設されている。下部ガイドレール8の右側(+X側)の端部は、右側部5aの下側の端部と接続される。下部ガイドレール8の左側(-X側)の端部は、左側部5bの下側の端部と接続される。下部ガイドレール8の詳細な構成は、後段で説明する。
【0023】
上部ガイドレール7は、開閉方向(X軸方向)に延びるレールである。上部ガイドレール7は、上側に開口し、開閉方向(X軸方向)に延びる溝状の図示しない凹部を有する。鉛直方向(Z軸方向)において、上部ガイドレールは、ドア部20の上側、かつ、上側部5cの下側に配置される。上部ガイドレール7の右側(+X側)の端部は、右側部5aと接続される。上部ガイドレールの左側(-X側)の端部は、左側部5bと接続される。
【0024】
図1に示すように、収容部9は、開閉方向(X軸方向)に延びる略直方体の箱状である。収容部9は、上部ガイドレール7の上側に配置される。収容部9は、天面81に設けられた図示しない横梁の前側(+Y側)の面に固定される。収容部9の内部には、制御部70およびドア駆動部10が収容される。
【0025】
制御部70は、ドア駆動部10を制御する制御装置である。制御部70は、直方体状の箱の内部に、図示しないCPUおよびROM等を収容する。CPUおよびROM等は、コンピュータシステムとして構成される。制御部70は、図示しない外部電源と電気的に接続される。
【0026】
ドア駆動部10は、スライドドア6を開閉方向(X軸方向)に移動させる。図1に示すように、ドア駆動部10は、収容部9の内部に収容される。ドア駆動部10は、駆動ユニット11と、駆動プーリ12と、従動プーリ13と、駆動部材14と、を有する。
【0027】
駆動ユニット11は、駆動プーリ12を回転させる。本実施形態において、駆動ユニット11は、収容部9のうち、左側(-X側)の部分に配置される。駆動ユニット11は、図示しない駆動モータと、減速機構と、を有する。駆動モータは、制御部70と電気的に接続され、駆動モータの動作は制御部70によって制御される。駆動モータの回転トルクは、減速機構を介して、駆動プーリ12に伝達される。なお、駆動モータの構成および減速機構の構成は、特に限定されず、公知のモータおよび減速機構を用いることができる。
【0028】
図1に示すように、駆動プーリ12は、前後方向(Y軸方向)と平行な駆動軸線J1を中心として回転可能である。本実施形態において、駆動軸線J1は、仮想軸線である。駆動プーリ12は、駆動軸線J1を中心とする略円板状である。駆動プーリ12の外周面には、内側に窪む図示しない第1溝部が設けられる。第1溝部は、駆動プーリ12の外周面に沿って等間隔をあけて複数設けられる。
【0029】
従動プーリ13は、収容部9のうち、右側(+X側)の部分に配置される。従動プーリ13は、前後方向(Y軸方向)と平行な従動軸線J2を中心として回転可能である。本実施形態において、従動軸線J2は、仮想軸線である。従動プーリ13は、従動軸線J2を中心とする略円板状である。従動プーリ13の外周面には、内側に窪む図示しない第2溝部が設けられる。第2溝部は、従動プーリ13の外周面に沿って等間隔をあけて複数設けられる。
【0030】
駆動部材14は、環状のタイミングベルトである。なお、駆動部材14は、環状のチェーン状の部材であってもよい。図1に示すように、駆動部材14は、駆動プーリ12および従動プーリ13に巻き掛けられる。駆動部材14の内周面には、内側に向けて突出する図示しない突起部が設けられる。突起部は、駆動部材14の内周面に沿って等間隔をあけて複数設けられる。複数の突起部の一部は、駆動プーリ12の第1溝部と噛み合い、駆動プーリ12が駆動軸線J1周りに回転すると、駆動部材14は開閉方向(X軸方向)に駆動される。複数の突起部の他の一部は、従動プーリ13の第2溝部と噛み合い、従動プーリ13は、駆動部材14を介して、駆動プーリ12に従動して回転する。これらにより、駆動部材14は、開閉方向に移動可能となる。
【0031】
図1に示すように、スライドドア6は、開閉方向(X軸方向)に開閉する両開き式ドアである。スライドドア6は、ドア部20と、上側フレーム21と、第1ドアハンガー22aと、第2ドアハンガー22bと、第1戸車23aと、第2戸車23bと、下側フレーム25と、振れ止め部材26と、を有する。
【0032】
ドア部20は、開閉方向(X軸方向)に移動可能である。図2に示すように、ドア部20の上側の端部は、上部ガイドレール7よりも下側に位置する。ドア部20の下側の端部は、床面84よりも下側に位置し、下部ガイドレール8の内部に収容される。本実施形態において、ドア部20はガラス製である。ドア部20は、樹脂および金属等の他の材料によって構成されてもよい。図1に示すように、ドア部20は、第1ドア20aおよび第2ドア20bを有する。
【0033】
第1ドア20aおよび第2ドア20bは、それぞれ、略長方形状の板状である。本実施形態において、第1ドア20aおよび第2ドア20bは、互いに同じ形状である。第1ドア20aおよび第2ドア20bは、互いに異なる形状であってもよい。第1ドア20aおよび第2ドア20bの板面は、それぞれ、前後方向(Y軸方向)を向いている。第1ドア20aは、第2ドア20bの左側(-X側)に配置される。第1ドア20aと第2ドア20bは、開閉方向(X軸方向)に沿って互いに並んで配置される。
【0034】
第1ドア20aが左側(-X側)に移動し、第2ドア20bが右側(+X側)に移動すると、スライドドア6は開く。図示は省略するが、スライドドア6が最も開いた状態である開状態において、第1ドア20aの左側の端部は、左側部5bと開閉方向(X軸方向)に近接して対向し、第2ドア20bの右側の端部は、右側部5aと開閉方向に近接して対向する。第1ドア20aが右側に移動し、第2ドア20bが左側に移動すると、スライドドア6は閉じる。スライドドア6が閉じた状態である閉状態において、第1ドア20aの右側の端部は、第2ドア20bの左側の端部と開閉方向に近接して対向する。スライドドア6が閉状態において、第1ドア20aと、第2ドア20bとは接触してもよい。
【0035】
図1に示すように、上側フレーム21は、ドア部20の上側の端部に固定される。上側フレーム21は、第1上側フレーム21aと、第2上側フレーム21bと、を有する。
【0036】
第1上側フレーム21aは、第1ドア20aの上側の端部に固定される。第1上側フレーム21aは、開閉方向(X軸方向)に延びる略直方体状である。第1上側フレーム21aの開閉方向の寸法は、第1ドア20aの開閉方向の寸法と略同じである。開閉方向において、第1上側フレーム21aの右側(+X側)の端部の位置は、第1ドア20aの右側の端部と略同じ位置である。図2に示すように、第1上側フレーム21aの下側を向く面には、上側に窪む第1凹部21a1が設けられる。第1凹部21a1は、第1上側フレーム21aの左側(-X側)の端部から右側の端部に亘って、開閉方向に延びる。第1凹部21a1には、第1ドア20aの上側の端部が挿入される。第1凹部21a1の前後方向(Y軸方向)を向く2つの内側面と、第1ドア20aの前後方向を向く両側面とは接着によって固定される。
【0037】
図1に示すように、第2上側フレーム21bは、第2ドア20bの上側の端部に固定される。本実施形態において、第2上側フレーム21bの形状は、第1上側フレーム21aの形状と同じ形状である。開閉方向(X軸方向)において、第2上側フレーム21bの左側(-X側)の端部の位置は、第2ドア20bの左側の端部と略同じ位置である。図示は省略するが、第2上側フレーム21bの下側を向く面には、上側に窪む第2凹部が設けられ、第2凹部には、第2ドア20bの上側の端部が挿入される。第2凹部の前後方向(Y軸方向)を向く2つの内側面と、第2ドア20bの前後方向を向く両側面とは接着によって固定される。
【0038】
図1に示すように、第1ドアハンガー22aは、第1上側フレーム21aの上側の端部に固定される。図2に示すように、開閉方向(X軸方向)に見て、第1ドアハンガー22aは、L字形状の板状である。第1ドアハンガー22aは、第1上側フレーム21aから上側に突出する。図示は省略するが、第1ドアハンガー22aは、駆動部材14のうち、駆動プーリ12および従動プーリ13よりも上側に位置する部分と接続される。図1に示すように、本実施形態において、第1ドアハンガー22aは、2個設けられる。各第1ドアハンガー22aは、互いに開閉方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0039】
第2ドアハンガー22bは、第2上側フレーム21bの上側の端部に固定される。本実施形態において、第2ドアハンガー22bは、第1ドアハンガー22aと同じ形状である。第2ドアハンガー22bは、第2上側フレーム21bから上側に突出する。図示は省略するが、第2ドアハンガー22bは、駆動部材14のうち、駆動プーリ12および従動プーリ13よりも下側に位置する部分と接続される。本実施形態において、第2ドアハンガー22bは、2個設けられる。各第2ドアハンガー22bは、互いに開閉方向に沿って間隔をあけて配置される。
【0040】
第1戸車23aは、前後方向(Y軸方向)と平行な第1戸車軸線J3を中心として回転可能に第1ドアハンガー22aに支持される。本実施形態において、第1戸車軸線J3は、仮想軸線である。本実施形態において、第1戸車23aは、2個設けられる。各第1戸車23aは、それぞれ、第1戸車軸線J3を中心とする略円板状である。各第1戸車23aは、それぞれ、上部ガイドレール7の図示しない凹部に挿入される。駆動ユニット11によって、駆動部材14が駆動されると、第1ドアハンガー22aを介して、各第1戸車23aは、それぞれ、第1戸車軸線J3回りに回転しながら、開閉方向(X軸方向)に走行する。これにより、第1ドア20aは、開閉方向に移動する。
【0041】
第2戸車23bは、前後方向(Y軸方向)と平行な第2戸車軸線J4を中心として回転可能に第2ドアハンガー22bに支持される。本実施形態において、第2戸車軸線J4は、仮想軸線である。本実施形態において、第2戸車23bは、2個設けられる。各第2戸車23bは、それぞれ、第2戸車軸線J4を中心とする略円板状である。各第2戸車23bは、それぞれ、上部ガイドレール7の凹部に挿入され、駆動ユニット11によって、駆動部材14が駆動されると、各第2戸車23bは、それぞれ、第2戸車軸線J4回りに回転しながら、開閉方向(X軸方向)に走行する。これにより、第2ドア20bは、開閉方向に移動する。
【0042】
図1に示すように、下側フレーム25は、ドア部20の鉛直方向下側の端部に固定される。下側フレーム25は、第1下側フレーム25aと、第2下側フレーム25bと、を有する。
【0043】
第1下側フレーム25aは、第1ドア20aの下側の端部に固定される。第1下側フレーム25aは、開閉方向(X軸方向)に延びる略直方体状である。第1下側フレーム25aの、開閉方向の寸法は、第1ドア20aの開閉方向の寸法と略同じである。開閉方向において、第1下側フレーム25aの右側(+X側)の端部の位置は、第1ドア20aの右側の端部と略同じである。図2に示すように、第1下側フレーム25aの上側を向く面には、下側に窪む第3凹部25a1が設けられる。第3凹部25a1は、第1下側フレーム25aの左側(-X側)の端部から右側の端部に亘って、開閉方向に延びる。第3凹部25a1には、第1ドア20aの下側の端部が挿入される。第3凹部25a1の前後方向(Y軸方向)を向く2つの内側面と、第1ドア20aの前後方向を向く両側面とは接着によって固定される。
【0044】
図1に示すように、第2下側フレーム25bは、第2ドア20bの下側の端部に固定される。本実施形態において、第2下側フレーム25bの形状は、第1下側フレーム25aの形状と同じ形状である。開閉方向において、第2下側フレーム25bの左側(-X側)の端部の位置は、第2ドア20bの左側の端部と略同じである。図示は省略するが、第2下側フレーム25bの上側を向く面には、下側に窪む第4凹部が設けられ、第4凹部には、第2ドア20bの下側の部分が挿入される。第4凹部の前後方向(Y軸方向)を向く2つの内側面と、第2ドア20bの前後方向を向く両側面とは接着によって固定される。
【0045】
図1に示すように、振れ止め部材26は、下側フレーム25の鉛直方向下側の端部にネジ91によって固定される。振れ止め部材26は、下側フレーム25から下側に突出する。本実施形態において、振れ止め部材26は、樹脂製である。振れ止め部材26は、一対の第1振れ止め部材26aと、一対の第2振れ止め部材26bと、を有する。
【0046】
一対の第1振れ止め部材26aは、それぞれ、第1下側フレーム25aの下側の端部に固定される。各第1振れ止め部材26aは、それぞれ、第1下側フレーム25aから下側に突出する。図1および図2に示すように、各第1振れ止め部材26aは、それぞれ、略直方体状である。図1に示すように、各第1振れ止め部材26aは、互いに開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて配置される。
【0047】
一対の第2振れ止め部材26bは、それぞれ、第2下側フレーム25bの下側の端部に固定される。各第2振れ止め部材26bは、それぞれ、第2下側フレーム25bから下側に突出する。各第2振れ止め部材26bは、それぞれ、第1振れ止め部材26aと同じ形状である。各第2振れ止め部材26bは、互いに開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて配置される。
【0048】
固定壁30は、ドア枠5の内部の一部を前後方向(Y軸方向)に塞ぐ。図1に示すように、固定壁30は、前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1と直交する面に沿って延びる。固定壁30は、ドア枠5に固定される。よって、スライドドア6は、固定壁30に対して開閉方向(X軸方向)に移動可能である。固定壁30は、第1固定壁31と、第2固定壁32と、を有する。
【0049】
第1固定壁31は、ドア枠5の内部のうち、左側(-X側)の部分の一部を塞ぐ。第1固定壁31は、略長方形状の板状である。第1固定壁31の板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第1固定壁31の左側の端部は、左側部5bに固定される。第1固定壁31の上側の端部は、上部ガイドレール7に固定される。第1固定壁31の下側の端部は、床面84の内部に埋め込まれる。第1固定壁31の右側(+X側)の端部は、スライドドア6が閉状態における第1ドア20aの左側の端部よりも右側に位置する。よって、スライドドア6が閉状態において、ドア枠5の内部の左側の部分は、第1ドア20aおよび第1固定壁31によって前後方向に塞がれる。第1固定壁31の開閉方向(X軸方向)の寸法は、第1ドア20aの開閉方向の寸法よりも大きい。図示は省略するが、スライドドア6が開状態において、第1固定壁31の右側の端部は、第1ドア20aの右側の端部よりも、右側に位置する。
【0050】
第2固定壁32は、ドア枠5の内部のうち、右側(+X側)の部分の一部を塞ぐ。第2固定壁32は、略長方形状の板状である。第2固定壁32の板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第2固定壁32の右側の端部は、右側部5aに固定される。第2固定壁32の上側の端部は、上部ガイドレール7に固定される。第2固定壁32の下側の端部は、床面84の内部に埋め込まれる。第2固定壁32の左側(-X側)の端部は、スライドドア6が閉状態における第2ドア20bの右側の端部よりも左側に位置する。よって、スライドドア6が閉状態において、ドア枠5の内部の右側の部分は、第2ドア20bおよび第2固定壁32によって前後方向に塞がれる。第2固定壁32の開閉方向(X軸方向)の寸法は、第2ドア20bの開閉方向の寸法よりも大きい。図示は省略するが、スライドドア6が開状態において、第2固定壁32の左側の端部は、第2ドア20bの左側の端部よりも、左側に位置する。
【0051】
通路部80は、スライドドア6が開状態において、通行者がスライドドア装置1を前後方向に通行可能な通路である。通路部80は、上部ガイドレール7と、床面84と、第1固定壁31の右側(+X側)の端部と、第2固定壁32の左側(-X側)の端部に囲まれる部分である。スライドドア6が閉状態において、通路部80は、スライドドア6によって塞がれるため、通行者の前後方向への通行が抑制される。
【0052】
図3は、スライドドア6が開状態におけるスライドドア装置1の一部を示す断面図であって、図1のIII-III断面図である。図示は省略するが、スライドドア6が開状態において、図1のIII′-III′断面のスライドドア装置1の構成は、図3に示すスライドドア装置1の構成と同様である。図4は、スライドドア6が閉状態におけるスライドドア装置1の一部を示す断面図であって、図1のIV-IV断面図である。図示は省略するが、スライドドア6が閉状態において、図1のIV′-IV′断面におけるスライドドア装置1の構成は、図4に示すスライドドア装置1の構成と同様である。
【0053】
下部ガイドレール8は、スライドドア6の下側の部分を開閉方向(X軸方向)に移動可能に支持する。図3よび図4に示すように、下部ガイドレール8の内部には、ドア部20の下側の端部、下側フレーム25、および振れ止め部材26が収容される。下部ガイドレール8は、ガイドレール本体部40と、蓋部材50と、を備える。
【0054】
ガイドレール本体部40は、床面84の内部に埋め込まれて固定される。図1に示すように、ガイドレール本体部40は、開閉方向(X軸方向)に沿って延びる。ガイドレール本体部40の右側(+X側)の端部は、右側部5aに固定される。ガイドレール本体部40の左側(-X側)の端部は、左側部5bに固定される。図3および図4に示すように、ガイドレール本体部40は、第1レール部材43、第2レール部材44、および第3レール部材45によって構成される。本実施形態において、第1レール部材43と第2レール部材44と第3レール部材45とは、互いに別体である。第1レール部材43および第3レール部材45は、互いに固定される。第2レール部材44および第3レール部材45は、互いに固定される。なお、第1レール部材43および第2レール部材44は、一体の部材であってもよい。また、第1レール部材43、第2レール部材44、および第3レール部材45は、一体の部材であってもよい。
【0055】
第1レール部材43は、ガイドレール本体部40の上側の部分のうち、前側(+D1側)の部分である。第1レール部材43は、第1側壁部43aと、第1上壁部43bと、第1垂下部43cと、第1底壁部43dと、を有する。
【0056】
第1側壁部43aは、鉛直方向(Z軸方向)に突出する板状である。第1側壁部43aの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第1側壁部43aは、下側フレーム25の前側(+D1側)に配置される。鉛直方向において、第1側壁部43aの上側の端部は、下側フレーム25の上側の端部よりも上側に位置する。第1側壁部43aの下側の端部は、下側フレーム25の下側の端部よりも下側に位置する。図4に示すように、開閉方向(X軸方向)において、第1側壁部43aの中央の部分には、前後方向に貫通する第1貫通孔43a1が設けられる。前後方向に見て、第1貫通孔43a1は円形状である。図示は省略するが、第1貫通孔43a1は、開閉方向に沿って間隔をあけて複数設けられる。
【0057】
図3および図4に示すように、第1上壁部43bは、第1側壁部43aの上側の端部から前側(+D1側)に突出する板状である。第1上壁部43bの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。図3に示すように、第1上壁部43bには、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第1雌ネジ穴43b1が設けられる。図示は省略するが、第1雌ネジ穴43b1は、第1上壁部43bの左側(-X側)の部分、および第1上壁部43bの右側(+X側)の部分のそれぞれに、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数ずつ設けられる。
【0058】
図3および図4に示すように、第1垂下部43cは、第1上壁部43bの前側(+D1側)の端部から、下側に突出する板状である。第1垂下部43cの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。図4に示すように、開閉方向(X軸方向)において、第1垂下部43cの中央の部分には、前後方向に貫通する第2貫通孔43c1が設けられる。前後方向に見て、第2貫通孔43c1は円形状である。図示は省略するが、第2貫通孔43c1は、開閉方向に沿って間隔をあけて複数設けられる。前後方向に見て、各第2貫通孔43c1は、それぞれ、第1貫通孔43a1と重なる。
【0059】
図3および図4に示すように、第1底壁部43dは、第1側壁部43aの下側の端部から後側(-D1側)に突出する板状である。第1底壁部43dの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第1底壁部43dの後側の端部は、振れ止め部材26と前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて配置される。
【0060】
第2レール部材44は、ガイドレール本体部40の上側の部分うち、後側(-D1側)の部分である。第2レール部材44は、第2側壁部44aと、第2上壁部44bと、第2垂下部44cと、第2底壁部44dと、を有する。なお、第2レール部材44の形状は、前後方向(Y軸方向)におけるドア部20の中心を通る面であるドア部中心面S1を対称面として、第1レール部材43の形状と面対称である。よって、第2レール部材44の形状等のうち、第1レール部材43の形状等と面対称であることを除いて重複する部分については、説明を省略する場合がある。なお、本実施形態において、ドア部中心面S1は、前後方向と直交する。
【0061】
第2側壁部44aは、下側フレーム25の後側(-D1側)に配置される。図4に示すように、開閉方向(X軸方向)において、第2側壁部44aの中央の部分には、前後方向(Y軸方向)に貫通する第3貫通孔44a1が設けられる。図示は省略するが、第3貫通孔44a1は、開閉方向に沿って間隔をあけて複数設けられる。
【0062】
図3および図4に示すように、第2上壁部44bは、第2側壁部44aの上側の端部から後側(-D1側)に突出する板状である。図3に示すように、第2上壁部44bには、鉛直方向に貫通する第2雌ネジ穴44b1が設けられる。図示は省略するが、第2雌ネジ穴44b1は、第2上壁部44bの左側(-X側)および右側(+X側)の部分のそれぞれに、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数ずつ設けられる。
【0063】
図3および図4に示すように、第2垂下部44cは、第2上壁部44bの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。図4に示すように、開閉方向(X軸方向)において、第2垂下部44cの中央の部分には、前後方向(Y軸方向)に貫通する第4貫通孔44c1が設けられる。図示は省略するが、第4貫通孔44c1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。前後方向に見て、各第4貫通孔44c1は、それぞれ、第3貫通孔44a1と重なる。
【0064】
図3および図4に示すように、第2底壁部44dは、第2側壁部44aの下側の端部から前側(+D1側)に突出する板状である。第2底壁部44dの前側の端部は、振れ止め部材26と前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて配置される。
【0065】
第3レール部材45は、ガイドレール本体部40のうち、下側の部分である。第3レール部材45は、第3上壁部45aと、第3側壁部45bと、第4上壁部45cと、第4側壁部45dと、第3底壁部45eと、を有する。
【0066】
第3上壁部45aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第3上壁部45aの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3上壁部45aは、振れ止め部材26の前側(+D1側)に配置される。第3上壁部45aの下側を向く面は、第1底壁部43dの上側を向く面と固定される。これにより、第1レール部材43と第3レール部材45とが固定される。
【0067】
第3側壁部45bは、第3上壁部45aの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第3側壁部45bの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第3側壁部45bの下側の端部は、振れ止め部材26の下側の端部よりも下側に位置する。第3側壁部45bの後側を向く面は、振れ止め部材26の前側(+D1側)を向く面と前後方向に対向する。第3側壁部45bの後側を向く面は、振れ止め部材26の前側を向く面と接触してもよい。
【0068】
第4上壁部45cは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第4上壁部45cの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第4上壁部45cは、振れ止め部材26の後側(-D1側)に配置される。第4上壁部45cの下側を向く面は、第2底壁部44dの上側を向く面と固定される。これにより、第2レール部材44と第3レール部材45とが固定される。
【0069】
第4側壁部45dは、第4上壁部45cの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第4側壁部45dの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第4側壁部45dの下側の端部は、振れ止め部材26の下側の端部よりも下側に位置する。第4側壁部45dの前側を向く面は、振れ止め部材26の後側(-D1側)を向く面と前後方向に対向する。第4側壁部45dの前側を向く面は、振れ止め部材26の後側を向く面と接触してもよい。
【0070】
第3底壁部45eは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第3底壁部45eの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3底壁部45eの前側(+D1側)の端部は、第3側壁部45bの下側の端部と繋がる。第3底壁部45eの後側(-D1側)の端部は、第4側壁部45dの下側の端部と繋がる。
【0071】
図3および図4に示すように、ガイドレール本体部40は、第1収容部41と、第2収容部42と、を有する。第1収容部41は、ガイドレール本体部40の上側の部分である。第1収容部41は、開閉方向(X軸方向)に延びる角筒状である。開閉方向に見て、第1収容部41は、略矩形状である。第1収容部41は、第1側壁部43a、第1底壁部43d、第3上壁部45a、第2側壁部44a、第2底壁部44d、および第4上壁部45cによって構成される。第1収容部41の内部には、ドア部20の下側の端部、下側フレーム25、および振れ止め部材26の上側の部分が収容される。第1収容部41は、鉛直方向上側に開口する開口部40aを有する。開口部40aには、ドア部20が鉛直方向(Z軸方向)に通される。第1収容部41の内面のうち前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1の両側の面は、下側フレーム25と隙間をあけて配置される。よって、本実施形態によれば、スライドドア6が開閉方向に移動する際に、下側フレーム25と第1収容部41とが接触することを抑制できる。したがって、スライドドア6を円滑に開閉方向に移動できる。
【0072】
第2収容部42は、ガイドレール本体部40の下側の部分である。第2収容部42は、第1収容部41の鉛直方向下側に配置される。第2収容部42は、開閉方向(X軸方向)に延びる角筒状である。開閉方向に見て、第2収容部42は、上側に開口する略矩形状である。第2収容部42の内部は、第1収容部41の内部と繋がる。第2収容部42は、第3側壁部45b、第4側壁部45d、および第3底壁部45eによって構成される。前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1において、第1収容部41の内部の寸法L3は、第2収容部42の内部の寸法L4よりも大きい。第2収容部42の内部には、振れ止め部材26の下側の部分が収容される。すなわち、第2収容部42は、振れ止め部材26の少なくとも一部を内部に収容する。よって、本実施形態によれば、振れ止め部材26の一部が、前後方向の寸法が小さい第2収容部42の内部に収容されるため、スライドドア6が開閉方向に移動する際に、スライドドア6が前後方向に揺れることを抑制できる。したがって、スライドドア6を円滑に開閉方向に移動できる。
【0073】
前後方向(Y軸方向)において、第2収容部42の内部の寸法L4は、振れ止め部材26の寸法L5よりも大きい。また、図3および図4では、振れ止め部材26の前後方向(Y軸方向)を向く面と、第2収容部42の内面のうち前後方向を向く面とは前後方向に離れているが、ドア部20が開閉方向(X軸方向)に移動する際には、第2収容部42の内面のうち前後方向を向く一対の面の一方の面は、振れ止め部材26と接触する。これにより、第2収容部42は、振れ止め部材26を開閉方向(X軸方向)に摺動可能に支持する。よって、本実施形態によれば、スライドドア6を開閉方向に移動させる際に、第2収容部42の内面によって、スライドドア6を開閉方向にガイドできる。したがって、スライドドア6を開閉方向に移動させる際に、スライドドア6が前後方向に揺れることをより好適に抑制でき、スライドドア6をより円滑に開閉方向に移動できる。
【0074】
また、上述のように、本実施形態によれば、振れ止め部材26は、樹脂製である。よって、振れ止め部材26と第2収容部42の内面との摩擦力を抑制できるため、スライドドア6をより円滑に開閉方向(X軸方向)に移動できる。
【0075】
図3および図4に示すように、蓋部材50は、ガイドレール本体部40に取り付けられる。蓋部材50は、ガイドレール本体部40の開口部40aの一部を塞ぐ、図1に示すように、蓋部材50は、開閉方向(X軸方向)に延びる。開閉方向において、蓋部材50の左側(-X側)の端部は、ガイドレール本体部40の左側の端部と略同じ位置である。開閉方向において、蓋部材50の右側(+X側)の端部は、ガイドレール本体部40の右側の端部と略同じ位置である。蓋部材50は、第1蓋部材51と、第2蓋部材55と、を有する。なお、第2蓋部材55は設けられなくてもよく、その場合、第1蓋部材51のみによって、ガイドレール本体部40の開口部40aの開閉方向全域を塞ぐ構成を採用できる。なお、この場合、第1蓋部材51は1個のみ設けられてもよいし、開閉方向に沿って2個以上互いに並んで設けられてもよい。
【0076】
第1蓋部材51は、ガイドレール本体部40の開口部40aのうち、開閉方向(X軸方向)の両側の部分を塞ぐ。図1に示すように、第1蓋部材51は、開閉方向に沿って延びる。本実施形態において、第1蓋部材51は、第2蓋部材55を開閉方向に挟んで2個設けられる。一方の第1蓋部材51は、第2蓋部材55の左側(-X側)に配置される。他方の第1蓋部材51は、第2蓋部材55の右側(+X側)に配置される。よって、第1蓋部材51および第2蓋部材55は、それぞれ、互いに開閉方向に並んで配置される。本実施形態において、2つの第1蓋部材51は、開閉方向において配置される位置を除く他の構成等、例えば形状およびガイドレール本体部40に取り付けられる構成等は同様である。よって、以下の説明では、2つの第1蓋部材51の共通する構成等ついては、一方の第1蓋部材51についてのみ説明を行い、他方の第1蓋部材51については説明を省略する。
【0077】
開閉方向(X軸方向)において、一方の第1蓋部材51の左側(-X側)の端部は、ガイドレール本体部40の左側の端部と略同じ位置である。一方の第1蓋部材51の右側(+X側)の端部は、第1固定壁31の右側の端部と、スライドドア6が閉状態における第1ドア20aの左側の端部との間に位置する。前後方向(Y軸方向)に見て、一方の第1蓋部材51は第1固定壁31と重なる。一方の第1蓋部材51の開閉方向の寸法L2は、第1ドア20aの開閉方向の寸法L1よりも大きい。
【0078】
開閉方向(X軸方向)において、他方の第1蓋部材51の右側(+X側)の端部は、ガイドレール本体部40の右側の端部と略同じ位置である。他方の第1蓋部材51の左側(-X側)の端部は、第2固定壁32の左側の端部と、スライドドア6が閉状態における第2ドア20bの右側の端部との間に位置する。前後方向(Y軸方向)に見て、他方の第1蓋部材51は第2固定壁32と重なる。よって、前後方向、すなわち第1方向D1に見て、第1蓋部材51は、固定壁30と重なる。他方の第1蓋部材51の開閉方向の寸法L2は、第2ドア20bの開閉方向の寸法L1よりも大きい。
【0079】
図3に示すように、第1蓋部材51は、ガイドレール本体部40の上側の端部に取り付けられる。鉛直方向(Z軸方向)において、第1蓋部材51の上側の端部は、床面84と略同じ位置である。第1蓋部材51は、第1蓋部52と、第2蓋部53と、を有する。本実施形態において、第1蓋部52と第2蓋部53とは、互いに別体である。第1蓋部52と、第2蓋部53とは、前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて対向して配置される。すなわち、第1蓋部材51は、前後方向、すなわち第1方向D1に間隔をあけて対向して配置される一対の蓋部52,53を有する。
【0080】
図3に示すように、第1蓋部52は、開口部40aの前側(+D1側)の部分の一部を塞ぐ。第1蓋部52は、ドア部20よりも前側に配置される。第1蓋部52は、ネジ92によって、第1レール部材43に取り付けられる。つまり、第1蓋部52は、ガイドレール本体部40に取り付けられる。第1蓋部52は、第1天壁部52aと、第1折返し部52bと、第1内壁部52cと、を有する。
【0081】
第1天壁部52aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第1天壁部52aの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第1天壁部52aの下側を向く面は、第1上壁部43bの上側を向く面と接触する。第1天壁部52aの前側(+D1側)の端部は、第1上壁部43bの前側の端部と略同じ位置に配置される。第1天壁部52aの後側(-D1側)の端部は、第1側壁部43aよりも後側に位置し、ドア部20と前後方向に間隔をあけて対向する。これにより、第1蓋部52は、開口部40aの前側の部分の一部を塞ぐ。第1天壁部52aの前側の部分には、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第5貫通孔52a1が設けられる。第5貫通孔52a1の内周面は、下側に向かうにしたがって第5貫通孔52a1の内径が小さくなるテーパ状である。図示は省略するが、第5貫通孔52a1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。鉛直方向に見て、各第5貫通孔52a1は、それぞれ、第1雌ネジ穴43b1と重なる。
【0082】
第1折返し部52bは、第1天壁部52aの後側(-D1側)の端部から前側(+D1側)に向けて屈曲して前側に突出する板状である。第1折返し部52bの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第1折返し部52bの前側の端部は、第1側壁部43aと対向する。なお、第1折返し部52bの前側の端部は、第1側壁部43aと接触してもよい。
【0083】
第1内壁部52cは、第1折返し部52bの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第1内壁部52cの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第1内壁部52cは、第1側壁部43aと前後方向に対向する。第1内壁部52cは、第1側壁部43aと接触してもよい。
【0084】
図3に示すように、ネジ92は、第5貫通孔52a1を上側から鉛直方向に通され、第1雌ネジ穴43b1に締め込まれる。ネジ92の頭部92aの下側を向く面は、第5貫通孔52a1の内周面と接触する。これにより、第1蓋部52は、第1レール部材43に取り付けられる。頭部92aは、第1蓋部52の上側を向く面から、スライドドア装置1の外部に露出する。これにより、ネジ92をガイドレール本体部40に容易に着脱できる。そのため、第1蓋部52をガイドレール本体部40に容易に着脱できる。
【0085】
第2蓋部53は、開口部40aの後側(-D1側)の部分の一部を塞ぐ。第2蓋部53は、ドア部20よりも後側に配置される。第2蓋部53は、ネジ93によって、第2レール部材44に取り付けられる。つまり、第2蓋部53は、ガイドレール本体部40に取り付けられる。第2蓋部53は、第2天壁部53aと、第2折返し部53bと、第2内壁部53cと、を有する。なお、第2蓋部53の形状は、ドア部中心面S1を対称面として、第1蓋部52の形状と面対称である。第2蓋部53の形状等のうち、第1蓋部52の形状等と面対称であることを除いて重複する部分については、説明を省略する場合がある。
【0086】
第2天壁部53aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第2天壁部53aの前側(+D1側)の端部は、第2側壁部44aよりも前側に位置し、ドア部20と前後方向に間隔をあけて対向する。これにより、第2蓋部53は、開口部40aの後側(-D1側)の部分の一部を塞ぐ。第2天壁部53aの後側の部分には、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第6貫通孔53a1が設けられる。図示は省略するが、第6貫通孔53a1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。鉛直方向に見て、各第6貫通孔53a1は、それぞれ、第2雌ネジ穴44b1と重なる。
【0087】
第2折返し部53bは、第2天壁部53aの前側(+D1側)の端部から後側(-D1側)に向けて屈曲して後側に突出する板状である。第2折返し部53bの後側の端部は、第2側壁部44aと対向する。
【0088】
第2内壁部53cは、第2折返し部53bの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第2内壁部53cは、第2側壁部44aと対向する。
【0089】
図3に示すように、ネジ93は、第6貫通孔53a1を上側から鉛直方向に通され、第2雌ネジ穴44b1に締め込まれる。ネジ93の頭部93aの下側を向く面は、第6貫通孔53a1の内周面と接触する。これにより、第2蓋部53は、第2レール部材44に取り付けられる。頭部93aは、第2蓋部53の上側を向く面から、スライドドア装置1の外部に露出する。これにより、ネジ93をガイドレール本体部40に容易に着脱できる。そのため、第2蓋部53をガイドレール本体部40に容易に着脱できる。また、上述のように、ネジ92の頭部92aが、スライドドア装置1の外部に露出する。さらに、上述のように、第1蓋部材51の開閉方向(X軸方向)の寸法L2は、第1ドア20aおよび第2ドア20bの開閉方向の寸法L1よりも大きい。よって、本実施形態によれば、第1蓋部材51をガイドレール本体部40から取り外し、開口部40aのうち第1蓋部材51によって塞がれていた部分を介して、スライドドア6の下側の端部を、ガイドレール本体部40の内部からガイドレール本体部40の外部に引き出すことができる。これにより、下スライドドア装置1からスライドドア6を取り外すことができる。また、開口部40aのうち第1蓋部材51によって塞がれていた部分を介して、スライドドア6の下側の端部をガイドレール本体部40の外部からガイドレール本体部40の内部に挿入することができる。これにより、スライドドア装置1にスライドドア6を取り付けることができる。したがって、スライドドア6の設置作業およびメンテナンス作業が可能になる。
【0090】
また、本実施形態によれば、頭部92a,93aが、スライドドア装置1の外部に露出するため、スライドドア装置1の外部からネジ92,93を容易に取り外すことができる。これにより、第1蓋部材51を容易にガイドレール本体部40から取り外すことができる。また、第1蓋部材51をガイドレール本体部40に再度取り付ける際にも、スライドドア装置1の外部から、ネジ92,93を締め込むことが容易であり、第1蓋部材51をガイドレール本体部40に容易に取り付けることができる。したがって、スライドドア6の設置作業およびメンテナンス作業の簡易化を図ることができる。また、ガイドレール本体部40の内部に異物が侵入した際に、第1蓋部材51を外して異物を容易に除去することができる。
【0091】
さらに、本実施形態によれば、第1蓋部材51をガイドレール本体部40から取り外すことによって、スライドドア装置1に対してスライドドア6を着脱できるため、スライドドア6の設置作業およびメンテナンス作業を行う際に、第2蓋部材55を取り外す必要が無い。したがって、スライドドア6の設置作業およびメンテナンス作業をさらに簡易化できる。
【0092】
第2蓋部材55は、ガイドレール本体部40の開口部40aのうち、開閉方向(X軸方向)の中央を塞ぐ。図1に示すように、第2蓋部材55は、開閉方向に沿って延びる。開閉方向において、第2蓋部材55の左側(-X側)の端部は、第1固定壁31の右側(+X側)の端部と、スライドドア6が閉状態における第1ドア20aの左側の端部との間に位置する。開閉方向(X軸方向)において、第2蓋部材55の右側(+X側)の端部は、第2固定壁32の左側の端部と、スライドドア6が閉状態における第2ドア20bの右側の端部との間に位置する。第2蓋部材55は、ガイドレール本体部40の開口部40aのうち、通路部80と重なる部分を塞ぐ。図4に示すように、第2蓋部材55は、ガイドレール本体部40の上側の端部に固定される。鉛直方向において、第2蓋部材55の上側の端部は、床面84と略同じ位置である。第2蓋部材55は、第3蓋部56と、第4蓋部57と、を有する。第3蓋部56と、第4蓋部57とは、前後方向(Y軸方向)に間隔をあけて対向して配置される。すなわち、第2蓋部材55は、前後方向、すなわち第1方向D1に間隔をあけて対向して配置される一対の蓋部56,57を有する。
【0093】
図4に示すように、第3蓋部56は、開口部40aの前側(+D1側)の部分を塞ぐ。第3蓋部56は、ドア部20よりも前側に配置される。第3蓋部56は、第3天壁部56aと、第3折返し部56bと、第3内壁部56cと、第3外壁部56dと、を有する。
【0094】
第3天壁部56aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第3天壁部56aの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3天壁部56aの下側を向く面は、第1上壁部43bの上側を向く面と接触する。第3天壁部56aの後側(-D1側)の端部は、第1側壁部43aよりも後側に位置し、ドア部20と前後方向に間隔をあけて対向する。これにより、第3蓋部56は、開口部40aの前側の部分を塞ぐ。
【0095】
第3折返し部56bは、第3天壁部56aの後側(-D1側)の端部から前側(+D1側)に向けて屈曲して前側に突出する板状である。第3折返し部56bの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3折返し部56bの前側の端部は、第1側壁部43aと対向する。第3折返し部56bの前側の端部は、第1側壁部43aと接触してもよい。
【0096】
第3内壁部56cは、第3折返し部56bの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第3内壁部56cの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第3内壁部56cの前側を向く面は、第1側壁部43aの後側(-D1側)を向く面と対向する。第3内壁部56cは、第1側壁部43aと接触してもよい。第3内壁部56cには、前後方向に貫通する第7貫通孔56c1が設けられる。図示は省略するが、第7貫通孔56c1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。各第7貫通孔56c1は、それぞれ、第1貫通孔43a1と重なる。
【0097】
第3外壁部56dは、第3天壁部56aの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第3外壁部56dの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第3外壁部56dの後側(-D1側)を向く面は、第1側壁部43aの前側を向く面と対向する。第3外壁部56dは、第1側壁部43aと接触してもよい。第3外壁部56dには、前後方向に貫通する第8貫通孔56d1が設けられる。図示は省略するが、第8貫通孔56d1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。各第8貫通孔56d1は、それぞれ、第1貫通孔43a1と重なる。
【0098】
図4に示すように、締結部材95は、第1貫通孔43a1、第2貫通孔43c1、第7貫通孔56c1、および第8貫通孔56d1を前後方向(Y軸方向)に通される。締結部材95は、第1貫通孔43a1、第2貫通孔43c1、第7貫通孔56c1、および第8貫通孔56d1に嵌め合わされる。本実施形態において、締結部材95はリベットである。これにより、第3蓋部56は、第1レール部材43に固定される。また、締結部材95は、床面84の内部に配置される。なお、第3蓋部56と第1レール部材43とは、ネジなどの他の締結部材によって固定されてもよいし、溶接によって固定されてもよい。また、第3蓋部56と第1レール部材43とは、リベットおよびネジなどの締結部材による固定と、溶接による固定を併用して固定されてもよい。この場合、第3蓋部56をより強固に第1レール部材43に固定できる。
【0099】
図4に示すように、第4蓋部57は、開口部40aの後側(-D1側)の部分を塞ぐ。第4蓋部57は、ドア部20よりも後側に配置される。第4蓋部57は、第4天壁部57aと、第4折返し部57bと、第4内壁部57cと、第4外壁部57dと、を有する。なお、第4蓋部57の形状は、ドア部中心面S1を対称面として、第3蓋部56の形状と面対称である。よって、第4蓋部57の形状等のうち、第3蓋部56の形状等と面対称であることを除いて重複する部分については、説明を省略する場合がある。
【0100】
第4天壁部57aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第4天壁部57aの前側(+D1側)の端部は、第2側壁部44aよりも前側に位置し、ドア部20と前後方向に間隔をあけて対向する。これにより、第4蓋部57は、開口部40aの後側(-D1側)の部分を塞ぐ。
【0101】
第4折返し部57bは、第4天壁部57aの前側(+D1側)の端部から後側(-D1側)に屈曲して後側に突出する板状である。第4折返し部57bの後側の端部は、第2側壁部44aと対向する。
【0102】
第4内壁部57cは、第4折返し部57bの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第4内壁部57cには、前後方向(Y軸方向)に貫通する第9貫通孔57c1が複数設けられる。各第9貫通孔57c1は、それぞれ、第3貫通孔44a1と重なる。
【0103】
第4外壁部57dは、第4天壁部57aの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第4外壁部57dには、前後方向に貫通する第10貫通孔57d1が複数設けられる。各第10貫通孔57d1は、それぞれ、第3貫通孔44a1と重なる。
【0104】
締結部材95は、第3貫通孔44a1、第4貫通孔44c1、第9貫通孔57c1、および第10貫通孔57d1に嵌め合わされる。これにより、第4蓋部57は、第2レール部材44に固定される。よって、本実施形態によれば、第2蓋部材55はガイドレール本体部40と固定される。また、締結部材95は、床面84の内部に配置されるため、下部ガイドレール8が床面84の内部に配置される限り、第2蓋部材55はガイドレール本体部40から取り外すことができない。したがって、第2蓋部材55とガイドレール本体部40とをより強固に固定でき、通行人が通路部80を通行する際に第2蓋部材55を踏むなどしても、通行人は安全に通路部80を通行できる。
【0105】
本実施形態によれば、下部ガイドレール8は、開閉方向(X軸方向)に沿って延びるガイドレール本体部40と、ガイドレール本体部40に取り付けられる蓋部材50と、を備える。ガイドレール本体部40は、上側に開口する開口部40aを有し、下側フレーム25を内部に収容する第1収容部41と、第1収容部41の下側に配置され、振れ止め部材26の少なくとも一部を内部に収容する第2収容部42と、を有する。鉛直方向(Z軸方向)および開閉方向の両方と直交する前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1において、第1収容部41の内部の寸法L3は、第2収容部42の内部の寸法L4よりも大きく、蓋部材50は、開閉方向に延び、開口部40aの一部を塞ぐ。よって、ガイドレール本体部40の内部に下側フレーム25を収容できるとともに、蓋部材50によって開口部40aを塞ぐことができるため、下側フレーム25が外部に露出することを抑制できる。したがって、下側フレーム25が外部から視認されることを抑制でき、スライドドア6およびスライドドア装置1の美観が損なわれることを抑制できる。
【0106】
本実施形態によれば、第1蓋部材51は、前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部、すなわち第1蓋部52および第2蓋部53を有するため、第1蓋部材51によって、開閉方向(X軸方向)の両側において、ガイドレール本体部40の開口部40aの前後方向の両側を塞ぐことができる。したがって、下側フレーム25が外部に露出することをより好適に抑制でき、スライドドア6およびスライドドア装置1の美観が損なわれることをより好適に抑制できる。
【0107】
本実施形態によれば、第2蓋部材55は、前後方向(Y軸方向)、すなわち第1方向D1に間隔をあけて対向して配置される1対の蓋部、すなわち第3蓋部56および第4蓋部57を有するため、第2蓋部材55によって、開閉方向(X軸方向)の中央において、ガイドレール本体部40の開口部40aの前後方向の両側を塞ぐことができる。したがって、下側フレーム25が外部に露出することをより好適に抑制でき、スライドドア6およびスライドドア装置1の美観が損なわれることをより好適に抑制できる。
【0108】
<変形例1>
図5は、本実施形態の変形例1のスライドドア装置101の下部ガイドレール108を示す断面図である。なお、図5は、スライドドア6が開状態における断面図であって、図1に示すIII-III断面を示す断面図である。以下、上述の実施形態に採用可能な変形例1の構成について説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。図5に示すように、本変形例の下部ガイドレール108では、第1蓋部152とガイドレール本体部140とが、前後方向(Y軸方向)に沿って配置されるネジ92によって取り付けられる。第2蓋部153とガイドレール本体部140とが、前後方向に沿って配置されるネジ93によって取り付けられる。
【0109】
図5に示すように、本変形例において、第1レール部材143の第1上壁部143bには、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第1雌ネジ穴143b1および第3雌ネジ穴143b2が設けられる。第3雌ネジ穴143b2は、第1雌ネジ穴143b1の前側(+D1側)に設けられる。図示は省略するが、第1雌ネジ穴143b1および第3雌ネジ穴143b2は、第1上壁部143bの左側(-X側)および右側(+X側)の部分のそれぞれに、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数ずつ設けられる。
【0110】
第2レール部材144の第2上壁部144bには、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第2雌ネジ穴144b1および第4雌ネジ穴144b2が設けられる。第4雌ネジ穴144b2は、第2雌ネジ穴144b1の後側(-D1側)に設けられる。図示は省略するが、第2雌ネジ穴144b1および第4雌ネジ穴144b2は、第2上壁部144bの左側(-X側)および右側(+X側)の部分のそれぞれに、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数ずつ設けられる。
【0111】
本変形の蓋部材150の第1蓋部材151は、第1蓋部152と、第2蓋部153と、を有する。図5に示すように、第1蓋部152の第1天壁部152aには、鉛直方向(鉛直方向)に貫通する第5貫通孔152a1および第11貫通孔152a2が設けられる。第11貫通孔152a2は、第5貫通孔152a1の前側(+X側)に設けられる。図示は省略するが、第5貫通孔152a1および第11貫通孔152a2は、それぞれ、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。鉛直方向に見て、各第5貫通孔52a1は、それぞれ、第1雌ネジ穴143b1と重なる。鉛直方向に見て、各第11貫通孔152a2は、それぞれ、第3雌ネジ穴143b2と重なる。
【0112】
ネジ92は、第5貫通孔152a1を上側から鉛直方向に通され、第1雌ネジ穴143b1に締め込まれる。また、ネジ92は、第11貫通孔152a2を上側から鉛直方向に通され、第3雌ネジ穴143b2に締め込まれる。これらにより、第1蓋部152は、第1レール部材143に取り付けられる。上述の本実施形態と比較して、本変形例では、前後方向(Y軸方向)に並んで配置されるネジ92によって、第1蓋部152が第1レール部材143に取り付けられるため、第1蓋部152をより強固に第1レール部材143に取り付けることができる。
【0113】
第2蓋部153の第2天壁部153aには、鉛直方向(Z軸方向)に貫通する第6貫通孔153a1および第12貫通孔153a2が設けられる。第12貫通孔153a2は、第6貫通孔153a1の後側(-X側)に設けられる。図示は省略するが、第6貫通孔153a1および第12貫通孔153a2は、それぞれ、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。鉛直方向に見て、各第6貫通孔153a1は、それぞれ、第2雌ネジ穴144b1と重なる。鉛直方向に見て、各第12貫通孔153a2は、それぞれ、第4雌ネジ穴144b2と重なる。
【0114】
ネジ93は、第6貫通孔153a1を上側から鉛直方向に通され、第2雌ネジ穴144b1に締め込まれる。また、ネジ93は、第12貫通孔153a2を上側から鉛直方向に通され、第4雌ネジ穴144b2に締め込まれる。これらにより、第2蓋部153を、第2レール部材144に強固に取り付けることができる。
【0115】
<変形例2>
図6は、本実施形態の変形例2のスライドドア装置201の下部ガイドレール208を示す断面図である。なお、図6は、スライドドア6が閉状態における断面図であって、図1に示すIV-IV断面を示す断面図である。以下、上述の実施形態に採用可能な変形例2の構成について説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。図6に示すように、本変形例の下部ガイドレール208では、第2蓋部材255の第3蓋部256は、第1取付部材258と共にガイドレール本体部40に固定される。第4蓋部257は、第2取付部材259と共にガイドレール本体部40に固定される。
【0116】
図6に示すように、本変形例の第3蓋部256は、開閉方向(X軸方向)に見て、略L字状の板状である。第3蓋部256は、第3天壁部56aと、第3外壁部56dと、を有する。第1取付部材258は、開閉方向(X軸方向)に見て、略L字状の板状である。第1取付部材258は、開閉方向に沿って延びる。第1取付部材258は、第5天壁部258aと、第5内壁部258bと、を有する。
【0117】
第5天壁部258aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第5天壁部258aの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。鉛直方向において、第5天壁部258aは、第3天壁部56aと、第1上壁部43bとの間に配置される。第5天壁部258aの下側を向く面は、第1上壁部43bの上側を向く面と接触する。第5天壁部258aの上側を向く面は、第3天壁部56aの下側を向く面と接触する。第5天壁部258aの後側(-D1側)の端部は、第1側壁部43aよりも後側に位置する。
【0118】
第5内壁部258bは、第5天壁部258aの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第5内壁部258bの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第5内壁部258bには、前後方向に貫通する第13貫通孔258b1が設けられる。図示は省略するが、第13貫通孔258b1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。各第13貫通孔258b1は、それぞれ、第1貫通孔43a1と重なる。
【0119】
締結部材95は、第1貫通孔43a1、第2貫通孔43c1、第13貫通孔258b1、および第8貫通孔56d1に嵌め合わされる。これにより、第3蓋部256は、第1取付部材258と共に第1レール部材43に固定される。
【0120】
図6に示すように、本変形例の第4蓋部257は、開閉方向(X軸方向)に見て、略L字状の板状である。第4蓋部257は、第4天壁部57aと、第4外壁部57dと、を有する。第2取付部材259は、開閉方向(X軸方向)に見て、略L字状の板状である。第2取付部材259は、開閉方向に沿って延びる。第2取付部材259は、第6天壁部259aと、第6内壁部259bと、を有する。
【0121】
第6天壁部259aは、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。鉛直方向において、第6天壁部259aは、第4天壁部57aと、第2上壁部44bとの間に配置される。第6天壁部259aの前側(+D1側)の端部は、第2側壁部44aよりも前側に位置する。
【0122】
第6内壁部259bは、第6天壁部259aの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第6内壁部259bには、前後方向(Y軸方向)に貫通する第14貫通孔259b1が設けられる。図示は省略するが、第14貫通孔259b1は、開閉方向(X軸方向)に沿って間隔をあけて複数設けられる。各第14貫通孔259b1は、それぞれ、第3貫通孔44a1と重なる。
【0123】
締結部材95は、第3貫通孔44a1、第4貫通孔44c1、第14貫通孔259b1、および第10貫通孔57d1に嵌め合わされる。これにより、第4蓋部257は、第2取付部材259と共に第2レール部材44に固定される。
【0124】
上述のように、本変形例において、第3蓋部256、第4蓋部257、第1取付部材258、および第2取付部材259は、それぞれ、簡易な形状のL字状であるため、第3蓋部256、第4蓋部257、第1取付部材258、および第2取付部材259の製造工数が増大することを抑制できる。したがって、第2蓋部材255および蓋部材250の製造工数が増大することを抑制できる。
【0125】
<変形例3>
図7は、本実施形態の変形例3のスライドドア装置301の下部ガイドレール308を示す断面図である。なお、図7は、スライドドア6が開状態における断面図であって、図1に示すIII-III断面を示す断面図である。以下、上述の実施形態に採用可能な変形例3の構成について説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。図7に示すように、本変形例の下部ガイドレール308では、ガイドレール本体部340の構成が上述の実施形態のガイドレール本体部40の構成と異なる。
【0126】
図7に示すように、本変形例のガイドレール本体部340は、第1レール部材343、第2レール部材344、および第3レール部材345によって構成される。第1レール部材343は、第1側壁部43aと、第1上壁部43bと、第1垂下部43cと、を有する。第2レール部材344は、第2側壁部44aと、第2上壁部44bと、第2垂下部44cと、を有する。
【0127】
第3レール部材345は、第3上壁部345aと、第3側壁部45bと、第4上壁部345cと、第4側壁部45dと、第3底壁部45eと、第5側壁部345fと、第6側壁部345gと、を有する。
【0128】
第3上壁部345aおよび第4上壁部345cは、それぞれ、前後方向(Y軸方向)に突出する板状である。第3上壁部345aおよび第4上壁部345cそれぞれの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3上壁部345aの前側(+X側)の端部は、第1側壁部43aよりも前側に位置する。第4上壁部345cの後側(-X側)の端部は、第2側壁部44aより後側に位置する。
【0129】
第5側壁部345fは、第3上壁部345aの前側(+D1側)の端部から上側に突出する板状である。第5側壁部345fの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第5側壁部345fの後側(-D1側)を向く面は、第1側壁部43aの前側を向く面と固定される。これにより、第1レール部材343と第3レール部材345とが固定される。
【0130】
第6側壁部345gは、第4上壁部345cの後側(-D1側)の端部から上側に突出する板状である。第6側壁部345gの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第6側壁部345gの前側(+D1側)を向く面は、第2側壁部44aの後側を向く面と固定される。これにより、第2レール部材344と第3レール部材345とが固定される。
【0131】
図7に示すように、本変形例において、第1収容部41は、第1側壁部43a、第3上壁部345a、第2側壁部44a、および第4上壁部345cによって構成される。第2収容部42は、第3側壁部45b、第4側壁部45d、および第3底壁部45eによって構成される。
【0132】
<変形例4>
図8は、本実施形態の変形例4のスライドドア装置401の下部ガイドレール408を示す断面図である。なお、図8は、スライドドア6が開状態における断面図であって、図1に示すIII-III断面を示す断面図である。以下、上述の実施形態に採用可能な変形例4の構成について説明する。なお、上述の実施形態と同一態様の構成要素については、同一符号を付し、その説明を省略する。図8に示すように、本変形例の下部ガイドレール408では、ガイドレール本体部440が単一の部材によって構成される。ガイドレール本体部440は、第1側壁部443aと、第1上壁部443bと、第1垂下部443cと、第1底壁部443dと、第2側壁部443eと、第2上壁部443fと、第2垂下部443gと、第2底壁部443hと、第3側壁部443iと、第4側壁部443jと、第3底壁部443kと、を有する。
【0133】
第1側壁部443a、第1上壁部443b、第1垂下部443c、および第1底壁部443dの形状および配置は、それぞれ、本実施形態の第1側壁部43a、第1上壁部43b、第1垂下部43c、および第1底壁部43dの形状および配置と同様である。第2側壁部443e、第2上壁部443f、第2垂下部443g、および第2底壁部443hの形状および配置は、それぞれ、本実施形態の第2側壁部44a、第2上壁部44b、第2垂下部44c、および第2底壁部44dの形状および配置と同様である。
【0134】
第3側壁部443iは、第1底壁部443dの後側(-D1側)の端部から下側に突出する板状である。第3側壁部443iの板面は、前後方向(Y軸方向)を向いている。第4側壁部443jは、第2底壁部443hの前側(+D1側)の端部から下側に突出する板状である。第4側壁部443jの板面は、前後方向を向いている。第3底壁部443kは、前後方向に突出する板状である。第3底壁部443kの板面は、鉛直方向(Z軸方向)を向いている。第3底壁部443kの前側の端部は、第3側壁部443iの下側の端部と繋がる。第3底壁部443kの後側の端部は、第4側壁部443jの下側の端部と繋がる。
【0135】
図8に示すように、本変形例において、第1収容部41は、第1側壁部443a、第1底壁部443d、第2側壁部443e、および第2底壁部443hによって構成される。第2収容部42は、第3側壁部443i、第4側壁部443j、および第3底壁部443kによって構成される。本変形例では、上述のように、ガイドレール本体部440が単一の部材によって構成されるため、ガイドレール本体部40が第1レール部材43、第2レール部材44、および第3レール部材45の3個の部材によって構成される本実施形態と比較して、ガイドレール本体部440の部品点数を削減できるとともに、ガイドレール本体部440の製造工数を抑制できる。したがって、下部ガイドレール408およびスライドドア装置401の部品点数の削減および製造工数の抑制を図ることができる。
【0136】
本発明は上述の実施形態に限られず、本発明の技術的思想の範囲内において、他の構成および他の方法を採用することもできる。例えば、下側フレームが外部に露出することを抑制できるならば、蓋部材の構成は上述の実施形態に限られず、例えば、1個の部材によって構成されてもよいし、3個以上の部材によって構成されてもよい。また、第2蓋部材は、第1蓋部材と同様の構成によって、ガイドレール本体部に取り付けられてもよい。また、第2蓋部材は、1つの部材によって構成されてもよい。さらに、第1蓋部材および第2蓋部材は、第1方向の一方側にのみ蓋部を有する構成であってもよい。
【0137】
下側フレームおよび振れ止め部材を内部に収容し、スライドドアを開閉方向に移動可能に支持できるならば、ガイドレール本体部の構成は本実施形態に限定されず、例えば、第1垂下部および第2垂下部は設けられなくてもよい。この場合、ガイドレール本体部の構成を簡素化できる。
【0138】
本発明が適用されるスライドドア装置は、両開き式のスライドドア装置に限られるものではなく、片開き式のスライドドア装置にも適用できる。さらに、本発明が適用されるスライドドア装置は、電動式のスライドドア装置に限られるものではなく、手動式のスライドドア装置にも適用できる。
【符号の説明】
【0139】
1,101,201,301,401…スライドドア装置、6…スライドドア、8,108,208,308,408…下部ガイドレール、20…ドア部、25…下側フレーム、26…振れ止め部材、30…固定壁、40,140,340,440…ガイドレール本体部、40a…開口部、41…第1収容部、42…第2収容部、50,150,250…蓋部材、51,151…第1蓋部材、52,152…第1蓋部(蓋部)、53,153…第2蓋部(蓋部)、55,255…第2蓋部材、56,256…第3蓋部(蓋部)、57,257…第4蓋部(蓋部)、D1…第1方向
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8