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  • 特開-電気錠監視装置 図1
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161319
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】電気錠監視装置
(51)【国際特許分類】
   E05B 17/10 20060101AFI20231030BHJP
   E05B 47/00 20060101ALI20231030BHJP
   E06B 7/28 20060101ALI20231030BHJP
   E05B 49/00 20060101ALN20231030BHJP
【FI】
E05B17/10 B
E05B47/00 Z
E06B7/28 C
E05B49/00 K
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071633
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】504163612
【氏名又は名称】株式会社LIXIL
(74)【代理人】
【識別番号】100141139
【弁理士】
【氏名又は名称】及川 周
(74)【代理人】
【識別番号】100161506
【弁理士】
【氏名又は名称】川渕 健一
(74)【代理人】
【識別番号】100179833
【弁理士】
【氏名又は名称】松本 将尚
(72)【発明者】
【氏名】倉林 慶太
【テーマコード(参考)】
2E250
【Fターム(参考)】
2E250AA02
2E250BB63
2E250BB65
(57)【要約】
【課題】夜間における玄関での利用者の行動を補助することが可能な電気錠監視装置を提供する。
【解決手段】建屋の出入口に設けられた電気錠の解錠を検知する解錠検知部と、出入口内に設けられた補助照明と、解錠検知部が電気錠の解錠を検知すると補助照明を点灯させる制御部とを備える。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
建屋の出入口に設けられた電気錠の解錠を検知する解錠検知部と、
前記出入口内に設けられた補助照明と、
前記解錠検知部が前記電気錠の解錠を検知すると、前記補助照明を点灯させる制御部と
を備える電気錠監視装置。
【請求項2】
前記制御部は、前記解錠検知部が前記電気錠の解錠を検知すると、所定時間を計時するタイマを設定し、当該タイマがタイムアップすると前記補助照明を消灯させる請求項1に記載の電気錠監視装置。
【請求項3】
消灯スイッチをさらに備え、
前記制御部は、前記消灯スイッチが操作されると前記補助照明を消灯させる請求項1または2に記載の電気錠監視装置。
【請求項4】
前記補助照明は、ホームネットワークと前記電気錠との無線通信を中継する中継装置に設けられる請求項1に記載の電気錠監視装置。
【請求項5】
前記補助照明は、ホームネットワークと前記電気錠との無線通信を中継する中継装置に設けられる請求項2に記載の電気錠監視装置。
【請求項6】
前記補助照明は、ホームネットワークと前記電気錠との無線通信を中継する中継装置に設けられる請求項3に記載の電気錠監視装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、電気錠監視装置に関する。
【背景技術】
【0002】
携帯端末を用いて玄関ドアに組み込まれた錠(電気錠)を解錠あるいは施錠する施解錠システムが知られている(例えば特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特許第6937449号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
夜間に帰宅した場合、電気錠を解錠して玄関内に入ると、例えば照明を点灯させるために照明スイッチを操作するが、玄関内が暗いために照明を速やかに点灯させることができない場合がある。
【0005】
本開示は、上述した事情に鑑みてなされたものであり、夜間における玄関での利用者の行動を補助することが可能な電気錠監視装置の提供を目的とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様は、建屋の出入口に設けられた電気錠の解錠を検知する解錠検知部と、前記出入口内に設けられた補助照明と、前記解錠検知部が前記電気錠の解錠を検知すると、前記補助照明を点灯させる制御部と備える電気錠監視装置である。
【図面の簡単な説明】
【0007】
図1】電気錠監視装置Aの全体構成を示すブロック図である。
図2】中継装置3の機能構成を示すブロック図である。
図3】電気錠監視装置Aの動作を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0008】
本実施形態に係る電気錠監視装置Aは、図1に示すように、電気錠1、携帯端末2、中継装置3、スマート家電4及び無線LANルータ5を構成要素として備えている。LANは、Local Area Network(ローカル・エリア・ネットワーク)の略称である。
【0009】
電気錠監視装置Aの各構成要素のうち、電気錠1、携帯端末2及び中継装置3は、「スマートロック」と呼称され、電気錠1の施解錠を携帯端末2から非接触操作する施解錠システムを構成している。
【0010】
電気錠1は、一般住宅等の建屋において玄関ドア等の出入口に設けられている。電気錠1は、手動による施解錠に加え、電気的な施解錠が可能であるとともに携帯端末2及び中継装置3と近距離通信が可能な錠である。本実施形態で採用する近距離通信の方式(通信規格)は、所謂「Bluetooth(登録商標)」である。電気錠1は、携帯端末2及び中継装置3とBluetoothの通信プロトコルの準拠した無線通信(Bluetooth通信)を行う。
【0011】
近距離通信の方式(通信規格)には、「Bluetooth(登録商標)」以外に、「ZigBee(登録商標)」等、幾つかの方式が一般的に知られている。本実施形態では近距離通信の方式として「Bluetooth(登録商標)」を採用するが、必要に応じて他の方式の近距離通信を採用して電気錠監視装置Aを構築してもよい。
【0012】
電気錠1は、内部に組み込まれた電池(錠電池)によって駆動される。錠電池は、電気錠1が施錠動作あるいは解錠動作をする度に自身が蓄えている電力を消費し、最終的には電気錠1を正常に駆動できない状態(電池切れ)に至る。電気錠1を正常に機能させるためには、錠電池における十分な電力残量が必要である。
【0013】
電気錠1は、携帯端末2から施錠指示を受信すると、施錠指示に基づいて自信を施錠状態(出入口の開閉が不可な状態)となる。電気錠1は、解錠指示を携帯端末2から受信すると、解錠指示に基づいて自信を解錠状態(出入口が開閉自在な状態)となる。電気錠1は、携帯端末2から受信する施錠指示あるいは解錠指示に基づく施解錠状態を中継装置3に通知する。
【0014】
携帯端末2は、スマートフォン等、人である利用者が携帯可能な携帯装置である。携帯端末2は、電気錠1とのBluetooth通信が可能な通信装置である。携帯端末2には、近距離通信を用いて電気錠1を非接触操作する専用アプリケーションプログラム(電子錠制御プログラム)が予め搭載されている。
【0015】
携帯端末2は、電子錠制御プログラムに基づいて施錠指示あるいは解錠指示を近距離通信を介して電気錠1に送信することにより、電気錠1の施錠あるいは解錠を行わせる電子錠操作端末である。電子錠制御プログラムは、携帯端末2のOS(Operating System)に対応したものである。
【0016】
利用者は、例えば夜間に外出から帰宅した場合、建屋の出入口に近づくと、携帯端末2の電子錠制御プログラムを操作することによって解錠指示を電気錠1に送信させる。電気錠1は、携帯端末2から解錠指示を受信すると、解錠指示に従って出入口を開閉自在(解錠状態)とする。
【0017】
利用者は、建屋から外出する場合、出入口の外側(建屋の外側)から携帯端末2の電子錠制御プログラムを操作することによって、施錠指示を電気錠1に送信させる。電気錠1は、携帯端末2から施錠指示を受信すると、施錠指示に従って出入口を開閉不可(施錠状態)とする。
【0018】
中継装置3は、建屋内において玄関ドア(出入口)の近傍(玄関フロア)に設けられている。中継装置3は、電気錠1及び無線LANルータ5との無線中継を行う通信装置である。中継装置3は、電気錠1とはBluetooth通信を行うが、無線LANルータ5とはBluetooth通信よりも通信距離が長い通信方式(通信規格)で無線通信を行う。
【0019】
中継装置3と無線LANルータ5との間における通信方式は、例えば「Wi-Fi(登録商標)」と呼称される無線LANである。中継装置3は、無線LANルータ5との間でホームネットワーク(家庭内LAN)に準拠した無線LAN通信を行う。
【0020】
より詳細には、中継装置3は、図2に示すように、補助照明3a、消灯スイッチ3b、ペアリングスイッチ3c及び電源LED3dを備えている。中継装置3は、電源プラグ3e、電源回路3f、メモリ3g、MCU3h、スマートロック用通信回路3i、スマートロック用高周波回路3j、スマートロック用アンテナ3kを備えている。中継装置3は、ホームネットワーク用通信回路3m、ホームネットワーク用高周波回路3n及びホームネットワーク用アンテナ3pを備えている。
【0021】
補助照明3aは、例えば中継装置3の前面つまり玄関フロア(出入口内)に設けられており、玄関フロアに照明光を照射するLRD照明(発光ダイオード:Light Emitting Diode)である。補助照明3aは、MCU3hから入力される照明制御信号によって点灯及び消灯が制御される。補助照明3aは、MCU3hから点灯制御信号が入力されると点灯し、MCU3hから消灯制御信号が入力されると消灯する。
【0022】
消灯スイッチ3bは、利用者が操作する操作ボタンである。消灯スイッチ3bは、利用者からの操作指示(消灯指示)を受け付けると、消灯指示を示す操作信号(消灯信号)をMCU3hに出力する。MCU3hは、消灯信号に基づいて補助照明3aを強制的に消灯させる。
【0023】
ペアリングスイッチ3cは、MCU3hに対して電気錠1とのペアリングを指示する操作ボタンである。利用者がペアリングスイッチ3cを操作すと、ペアリングスイッチ3cは、ペアリング開始信号をMCU3hに出力する。MCU3hは、ペアリング開始信号に基づいて電気錠1との間のペアリングを確立させる。
【0024】
詳細には、MCU3hは、スマートロック用通信回路3i、スマートロック用高周波回路3j及びスマートロック用アンテナ3kを介して電気錠1と近距離通信を行うことにより、電気錠1との間の通信回線を設定する。電気錠1と中継装置3との間でペアリングが設定されると、電気錠1と中継装置3とは近距離通信自在な状態となる。
【0025】
電源LED3dは、中継装置3に電源が通電されていることを外部に報知する発光ダイオードである。電源LED3dは、中継装置3に電源が通電されているとMCU3hから入力される発光信号に従って発光する。発光信号は、半導体発光素子である電源LED3dを発行させることができる電圧を有する電圧信号である。
【0026】
電源プラグ3eは、建屋内に設備されているAC100V等の商用電源(交流電源)に中継装置3を接続する接続部品である。電源プラグ3eは、周知のように一対の電極を備えており、当該一対の電極が商用電源に接続されるとともに同じく一対の電極を備えたコンセントと係合することにより、商用電源に中継装置3を接続する。電源プラグ3eがコンセントと係合することにより、中継装置3には商用電源が給電される。
【0027】
電源回路3fは、電源プラグ3eから入力される商用電源(交流電源)を直流電源に変換する電力変換回路である。電源回路3fは、商用電源(交流電源)を中継装置3の各種電子部品及び各種電子回路が電源として使用する直流電源に変換する。
【0028】
各種電子部品は、補助照明3a、消灯スイッチ3b、ペアリングスイッチ3c及び電源LED3dであり、電源回路3fから供給される直流電源に基づいて所望の機能を発揮する。各種電子回路は、メモリ3g、MCU3h、スマートロック用通信回路3i、スマートロック用高周波回路3j、ホームネットワーク用通信回路3m及びホームネットワーク用高周波回路3nであり、電源回路3fから供給される直流電源に基づいて所望の機能を発揮する。
【0029】
メモリ3gは、MCU3hが実行する中継プログラム及び中継プログラムの実行に必要な各種制御データ等を記憶する半導体記憶装置である。メモリ3gは、不揮発性メモリ(ROM:Read Only Memory)と揮発性メモリ(RAM:Random Access Memory)とからなる。
【0030】
メモリ3gは、中継プログラムを不揮発性メモリに記憶し、MCU3hが中継プログラムの実行過程で生成するデータを揮発性メモリに記憶する。メモリ3gにおけるデータの読み出し及びデータの書込みは、MCU3hによって制御される。
【0031】
MCU3hは、中継プログラムを実行することにより、中継装置3を統括的に制御する制御部(Micro Controller Unit)である。MCU3hは、中継プログラムを実行する中央処理部(CPU)に加え、補助照明3a、消灯スイッチ3b、ペアリングスイッチ3c、電源LED3d、メモリ3g、スマートロック用通信回路3i及びホームネットワーク用通信回路3mとデータの入出力を行う入出力部等を備える。
【0032】
MCU3hは、中継プログラムに基づいて電気錠1の施錠あるいは解錠を検知する解錠検知部である。MCU3hは、電気錠1の施錠あるいは解錠に基づいて照明制御信号を生成することのより補助照明3aの点灯あるいは消灯を制御する制御部である。
【0033】
MCU3hは、Bluetooth通信によって電気錠1から取得した電気錠1の状態情報及び消灯スイッチ3bの操作信号に基づいて照明制御信号を生成する。MCU3hは、照明制御信号を補助照明3aに出力することにより、補助照明3aの点灯及び消灯を制御する。
【0034】
MCU3hは、中継プログラムに基づいて消灯スイッチ3bから入力される消灯信号を受け付けるとともに、ペアリングスイッチ3cから入力されるペアリング開始信号を受け付ける。MCU3hは、電源回路3fからの直流電源の給電状態に応じて電源LED3dに発光信号を出力する。
【0035】
MCU3hは、中継プログラムに基づいてスマートロック用通信回路3iに通信指示(Bluetooth通信指示)を出力することにより、スマートロック用高周波回路3j及びスマートロック用アンテナ3kを介した電気錠1とのBluetooth通信を行う。
【0036】
MCU3hは、中継プログラムに基づいてホームネットワーク用通信回路3mに通信指示(無線LAN通信指示)を出力することにより、ホームネットワーク用高周波回路3n及びホームネットワーク用アンテナ3pを介した無線LANルータ5との無線LAN通信を行う。
【0037】
スマートロック用通信回路3iは、MCU3hから入力されるBluetooth通信指示に基づいてBluetoothの通信プロトコルに準拠した通信パケット(Bluetooth送信パケット)を生成してスマートロック用高周波回路3jに出力する。Bluetooth送信パケットは、送信元である中堅装置3の識別番号、送信先である電気錠1の識別番号及び送信内容を示す送信データとを少なくとも含む。
【0038】
スマートロック用通信回路3iは、スマートロック用高周波回路3jから入力されるBluetooth受信パケットに基づいて電気錠1から受信した受信データを取り出す。Bluetooth受信パケットには、送信元である電気錠1の識別番号、送信先である中堅装置3の識別番号及び受信内容を示す受信データとを少なくとも含む。スマートロック用通信回路3iは、受信データをMCU3hに出力する。
【0039】
スマートロック用高周波回路3jは、スマートロック用通信回路3iから入力されるBluetooth送信パケットにBluetoothの通信プロトコルに準拠した高周波送信処理(Bluetooth高周波送信処理)を施す高周波回路である。Bluetooth高周波送信処理は、Bluetoothの通信プロトコルに準拠した変調処理であり、Bluetooth送信パケットをBluetooth高周波送信信号に変換する。スマートロック用高周波回路3jは、Bluetooth高周波送信信号をスマートロック用アンテナ3kに出力する。
【0040】
スマートロック用高周波回路3jは、スマートロック用アンテナ3kから入力されるBluetooth高周波受信信号にBluetoothの通信プロトコルに準拠した高周波受信処理(Bluetooth高周波受信処理)を施すことにより、Bluetooth高周波受信信号からBluetooth受信パケットを取出す。Bluetooth高周波受信処理は、Bluetoothの通信プロトコルに準拠した復調処理である。Bluetooth受信パケットは、スマートロック用高周波回路3jからスマートロック用通信回路3iに出力される。
【0041】
スマートロック用アンテナ3kは、スマートロック用高周波回路3jから入力されるBluetooth高周波送信信号を電波(Bluetooth送信波)として空中に放射する高周波部品である。Bluetooth送信波は、Bluetooth送信パケットの内容を含む2.4GHz帯の高周波であり、送信先である電気錠1によって受信されことによってBluetooth送信パケットの内容が再生される。
【0042】
スマートロック用アンテナ3kは、空中から飛来した電波(Bluetooth受信波)をBluetooth高周波受信信号に変換してスマートロック用高周波回路3jに出力する。Bluetooth受信波は、Bluetooth受信パケットの内容を含む2.4GHz帯の高周波であり、送信元である電気錠1から送信されものである。Bluetooth受信パケットは、電気錠1で生成されたBluetooth送信パケットである。
【0043】
ホームネットワーク用通信回路3mは、MCU3hから入力される無線LAN通信指示に基づいて無線LANの通信プロトコルに準拠した通信パケット(無線LAN送信パケット)を生成してホームネットワーク用高周波回路3nに出力する。無線LAN送信パケットは、送信元である中堅装置3の識別番号、送信先である無線LANルータ5の識別番号及び送信内容を示す送信データとを少なくとも含む。
【0044】
ホームネットワーク用通信回路3mは、ホームネットワーク用高周波回路3nから入力される無線LAN受信パケットに基づいて電気錠1から受信した受信データを取り出す。Bluetooth受信パケットには、送信元である無線LANルータ5の識別番号、送信先である中堅装置3の識別番号及び受信内容を示す受信データとを少なくとも含む。ホームネットワーク用通信回路3mは、受信データをMCU3hに出力する。
【0045】
ホームネットワーク用高周波回路3nは、ホームネットワーク用通信回路3mから入力される無線LAN送信パケットに無線LANの通信プロトコルに準拠した高周波送信処理(無線LAN高周波送信処理)を施す高周波回路である。無線LAN高周波送信処理は、無線LANの通信プロトコルに準拠した変調処理であり、無線LAN送信パケットを無線LAN高周波送信信号に変換する。
【0046】
ホームネットワーク用高周波回路3nは、ホームネットワーク用アンテナ3pから入力される無線LAN高周波受信信号に無線LANの通信プロトコルに準拠した高周波受信処理(無線LAN高周波受信処理)を施すことにより、無線LAN高周波受信信号から無線LAN受信パケットを取出す。無線LAN受信パケットは、ホームネットワーク用高周波回路3nからホームネットワーク用通信回路3mに出力される。無線LAN高周波受信処理は、無線LANの通信プロトコルに準拠した復調処理である。
【0047】
ホームネットワーク用アンテナ3pは、ホームネットワーク用高周波回路3nから入力される無線LAN高周波送信信号を電波(無線LAN送信波)として空中に放射する高周波部品である。無線LAN送信波は、無線LAN送信パケットの内容を含む2.4GHz帯の高周波であり、送信先である無線LANルータ5によって受信されことによって無線LAN送信パケットの内容が再生される。
【0048】
ホームネットワーク用アンテナ3pは、空中から飛来した電波(無線LAN受信波)を無線LAN高周波受信信号に変換してホームネットワーク用高周波回路3nに出力する。無線LAN受信波は、無線LAN受信パケットの内容を含む2.4GHz帯の高周波であり、送信元である無線LANルータ5から送信されものである。無線LAN受信パケットは、無線LANルータ5で生成された無線LAN送信パケットである。
【0049】
スマート家電4は、外部通信端末との連携が可能な家電製品であり、建屋に構築されたホームネットワーク(家庭内LAN)の構成要素である。本実施形態における建屋には、スマート家電4及び無線LANルータ5を構成要素として含むホームネットワークが予め構築されている。
【0050】
スマート家電4は、例えばスマートコンセント(スマートプラグ)あるいはスマート照明と一般に呼称される通信機能付のコンセントあるいは照明である。スマート家電4は、近距離通信よりも通信距離が長い通信方式(通信規格)である無線LAN(Local Area Network)に準拠して通信プロトコルで無線LANルータ5と無線通信(無線LAN通信)を行う。
【0051】
スマート家電4は、無線LANルータ5を介して外部から受信した操作指示に基づいて初納の機能を発揮する。例えば、スマートコンセント(スマートプラグ)は、外部から通電指示を受信すると、自らに接続されている電気機器への通電を開始する。スマート照明は、外部から点灯指示を受信すると、消灯状態から点灯状態に切り替わる。
【0052】
無線LANルータ5は、ホームネットワーク(家庭内LAN)とインターネット等の外部通信回線とを接続する通信装置(接続装置)である。無線LANルータ5は、無線LANの通信プロトコルに準拠した無線LAN通信を中継装置3及びスマート家電4と行うとともに、外部通信回線と外部通信回線の通信プロトコルに準拠した通信を行う。
【0053】
無線LANルータ5は、例えば外部通信回線を介してスマート家電4の操作指示(外部操作指示)を受信する。無線LANルータ5は、外部操作指示を無線LANの通信プロトコルに準拠した無線LAN送信波に変換してスマート家電4に送信する。スマート家電4は、外部操作指示に従って作動する。
【0054】
無線LANルータ5は、例えば中継装置3から電気錠1の動作状態及び利用者の帰宅/外出情報を示す送信データを含む無線LAN送信波を無線LAN受信波として受信する。無線LANルータ5は、無線LAN受信波から受信データ(無線LAN送信波の送信データ)を取出し、電気錠1の動作状態及び利用者の帰宅/外出情報をログ情報として保存する。
【0055】
無線LANルータ5は、ログ情報を必要に応じてクラウドBに送信する。クラウドBは、外部通信回線に設けられた記憶装置である。クラウドBは、無線LANルータ5から受信したログ情報を記憶する。
【0056】
本実施形態に係る電気錠監視装置Aの動作について、図3に示すフローチャートに沿って説明する。
【0057】
電気錠監視装置Aでは、最初に中継装置3のMCU3hが電気錠1が解錠操作されたか否かを判断する(ステップS1)。利用者は、外出時に携帯端末2の電子錠制御プログラムを操作することによって電気錠1に施錠指示を送信させ、電気錠1を施錠状態に設定する。利用者は、例えば夜間に帰宅すると、携帯端末2の電子錠制御プログラムを操作することによって電気錠1に解錠指示を送信させる。
【0058】
電気錠1は、携帯端末2から施錠指示を受信すると、施錠指示に従って施錠状態となり、解錠状態から施錠状態に状態変化したことをBluetooth通信によって中継装置3に通知(施錠通知)する。電気錠1は、携帯端末2から解錠指示を受信すると、解錠指示に従って解錠状態となり、施錠状態から解錠状態に状態変化したことをBluetooth通信によって中継装置3に通知(解錠通知)する。
【0059】
施錠通知または解錠通知は、スマートロック用アンテナ3k屋→スマートロック用高周波回路3j→スマートロック用通信回路3iを経由してMCU3hに入力される。MCU3hは、施錠通知が入力されると、電気錠1が施錠操作されたと判断し、解錠通知が入力されると、電気錠1が解錠操作されたと判断する。
【0060】
MCU3hは、利用者が夜間に帰宅して解錠通知が入力されると、ステップS1の判断を「Yes」とし、補助照明3aを点灯させる(ステップS2)。MCU3hは、解錠通知に基づいて点灯制御信号を生成して補助照明3aに出力することにより、消灯状態の補助照明3aを点灯させる。ステップS1の判断は電気錠1から解錠通知が入力されない場合に「No」となるので、MCU3hは、電気錠1から解錠通知が入力されるまで待機状態となる。
【0061】
補助照明3aの点灯によって玄関フロアが明るくなるので、玄関ドアから玄関フロア内に進入した利用者は、玄関照明を点灯させる照明スイッチ等の操作が容易である。解錠通知に基づく補助照明3aの点灯は、夜間における玄関での利用者の行動を補助するものである。
【0062】
MCU3hは、補助照明3aを点灯させると、内部に所定時間を計時するタイマを設定し、タイマのカウント(所定時間の計時)を開始させる(ステップS3)。MCU3hは、タイマがタイムアップ(所定時間の計時終了)すると(ステップS4)、補助照明3aを消灯させる(ステップS6)。
【0063】
タイマのカウント値(所定時間)は、補助照明3aの点灯時間を規定するものであり、例えば数分程度である。タイマがタイムアップ(所定時間の計時終了)すると、ステップS4の判断は「Yes」となる。MCU3hは、ステップS4の判断が「Yes」となると、消灯制御信号を生成して補助照明3aに出力することにより点灯状態の補助照明3aを消灯させる。
【0064】
MCU3hは、タイマのカウント(所定時間の計時)中であっても、利用者からの消灯指示を受け付けると(ステップS5)、補助照明3aを消灯させる(ステップS6)。MCU3hは、消灯スイッチ3bから消灯信号が入力されると、補助照明3aを強制的に消灯させる。
【0065】
MCU3hは、利用者が消灯スイッチ3bに消灯操作を行うことにより消灯信号が消灯スイッチ3bから入力されると、ステップS5の判断を「Yes」とする。MCU3hは、ステップS5の判断が「Yes」となると、タイマのカウント(所定時間の計時)中であっても、補助照明3aを強制的に消灯させる。
【0066】
本実施形態によれば、電気錠1が発信する解錠通知に基づいて補助照明3aが点灯するので、夜間における玄関での利用者の行動を補助することが可能な電気錠監視装置Aを提供することができる。
【0067】
本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が考えられる。
(1)上記実施形態では、中継装置3に補助照明3aを設けたが、本開示はこれに限定されない。補助照明は、玄関フロアを明るくできるところであれば、何処に設けられていてもよい。場合によっては、補助照明を電気錠1に設けてもよい。
【0068】
(2)上記実施形態では消灯スイッチ3bを設けたが、、本開示はこれに限定されない。消灯スイッチ3bについては、必要に応じて設ければよく、例えば削除してもよい。
【0069】
(3)本実施形態では近距離通信の方式としてBluetooth(登録商標)を採用したが、本開示はBluetoothに限定されない。例えば、Bluetooth以外の近距離通信方式としてZigBee(登録商標)を採用してもよい。
【0070】
(4)本実施形態では、クラウドBにログ情報を保存したが、本開示はこれに限定されない。例えば、ログ情報を中継装置3に保存してもよい。
【符号の説明】
【0071】
A…電気錠監視装置、B…クラウド、1…電気錠、2…携帯端末、3…中継装置(制御部)、3a…補助照明、3b…消灯スイッチ、3c…ペアリングスイッチ、3d…電源LED、3e…電源プラグ、3f…電源回路、3g…メモリ、3h…MCU、3i…スマートロック用通信回路、3j…スマートロック用高周波回路、3k…スマートロック用アンテナ、3m…ホームネットワーク用通信回路、3n…ホームネットワーク用高周波回路、3i…ホームネットワーク用アンテナ、4…スマート家電、5…無線LANルータ
図1
図2
図3