(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161386
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】情報処理端末
(51)【国際特許分類】
G06F 1/16 20060101AFI20231030BHJP
H05K 5/03 20060101ALI20231030BHJP
H01M 50/247 20210101ALI20231030BHJP
H01M 50/244 20210101ALI20231030BHJP
【FI】
G06F1/16 312Q
H05K5/03 A
H01M50/247
G06F1/16 312G
G06F1/16 312M
H01M50/244 Z
【審査請求】未請求
【請求項の数】4
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071745
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】501428545
【氏名又は名称】株式会社デンソーウェーブ
(74)【代理人】
【識別番号】110000110
【氏名又は名称】弁理士法人 快友国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】榊原 克典
(72)【発明者】
【氏名】加藤 達明
【テーマコード(参考)】
4E360
5H040
【Fターム(参考)】
4E360AA02
4E360AB12
4E360AB42
4E360BA02
4E360BA04
4E360BB01
4E360BB17
4E360BB22
4E360BC05
4E360BD03
4E360GA31
4E360GB46
5H040AA06
5H040AS14
5H040AT02
5H040CC05
5H040CC13
5H040CC33
5H040DD27
(57)【要約】
【課題】 レバー等の機構を利用することなく、情報処理端末のカバーの状態を判断するための技術を提供する。
【解決手段】 情報処理端末は、ケースと、前記ケースに取り付け可能なカバーと、
前記ケースに収容されている基板と、を備え、前記ケースの内側には、一対の接続回路が設けられており、前記一対の接続回路のそれぞれは、前記基板上の回路と接続されており、前記カバーの内側には、導電性部材が設けられており、前記ケースに前記カバーが取り付けられる場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路の双方と接触して、前記基板上の前記回路が前記ケースに前記カバーが取り付けられたと判断し、前記ケースから前記カバーが取り外される場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路から離間して、前記基板上の前記回路が前記ケースから前記カバーが取り外されたと判断する。
【選択図】
図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケースに取り付け可能なカバーと、
前記ケースに収容されている基板と、
を備え、
前記ケースの内側には、一対の接続回路が設けられており、
前記一対の接続回路のそれぞれは、前記基板上の回路と接続されており、
前記カバーの内側には、導電性部材が設けられており、
前記ケースに前記カバーが取り付けられる場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路の双方と接触して、前記基板上の前記回路が前記ケースに前記カバーが取り付けられたと判断し、
前記ケースから前記カバーが取り外される場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路から離間して、前記基板上の前記回路が前記ケースから前記カバーが取り外されたと判断する、情報処理端末。
【請求項2】
前記ケースは、バッテリを収容する収容部を含み、
前記カバーは、前記収容部を塞ぐための部材である、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項3】
前記ケースは、露出が制限される内部領域を含み、
前記カバーは、前記内部領域を塞ぐための部材である、請求項1に記載の情報処理端末。
【請求項4】
前記ケースに前記カバーが取り付けられる場合に、前記カバーは、特定の方向に沿って前記ケースに押し付けられ、
前記導電性部材は、前記カバーの内側のうち、前記特定の方向に向いた特定の面に設けられている、請求項1から3のいずれか一項に記載の情報処理端末。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本明細書で開示する技術は、様々な情報(例えば画像)を処理するための情報処理端末に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、電池蓋をロックするロック部を備える電子機器が開示されている。電子機器は、さらに、スイッチを備える。ロック部が開放位置にある場合に、スイッチのレバーがロック部によって押し下げられ、電池蓋が開蓋可能な状態であることが検知される。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
レバーは破損の可能性がある。レバーが破損すると、電池蓋の状態を検知することができない可能性がある。
【0005】
本明細書では、レバー等の機構を利用することなく、情報処理端末のカバーの状態を判断するための技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本明細書で開示する情報処理端末は、ケースと、前記ケースに取り付け可能なカバーと、
前記ケースに収容されている基板と、を備え、前記ケースの内側には、一対の接続回路が設けられており、前記一対の接続回路のそれぞれは、前記基板上の回路と接続されており、前記カバーの内側には、導電性部材が設けられており、前記ケースに前記カバーが取り付けられる場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路の双方と接触して、前記基板上の前記回路が前記ケースに前記カバーが取り付けられたと判断し、前記ケースから前記カバーが取り外される場合に、前記導電性部材が前記一対の接続回路から離間して、前記基板上の前記回路が前記ケースから前記カバーが取り外されたと判断する。
【0007】
上記の構成によれば、ケースの内側に設けられている一対の接続回路と、カバーの内側に設けられている導電性部材と、を利用して、カバーの状態(即ち、取り付け及び取り外し)を判断することができる。レバー等の機構を利用することなく、情報処理端末のカバーの状態を判断することができる。
【0008】
前記ケースは、バッテリを収容する収容部を含み、前記カバーは、前記収容部を塞ぐための部材であってもよい。
【0009】
上記の構成によれば、バッテリの収容部を塞ぐカバーの状態を判断することができる。
【0010】
前記ケースは、露出が制限される内部領域を含み、前記カバーは、前記内部領域を塞ぐための部材であってもよい。
【0011】
上記の構成によれば、露出が制限される内部領域を塞ぐカバーの状態を判断することができる。
【0012】
前記ケースに前記カバーが取り付けられる場合に、前記カバーは、特定の方向に沿って前記ケースに押し付けられ、前記導電性部材は、前記カバーの内側のうち、前記特定の方向に向いた特定の面に設けられていてもよい。
【0013】
上記の構成によれば、カバーをケースに押し付ける力を利用して、導電性部材を一対の接続回路の双方に接触させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】第1実施例に係る情報処理端末の斜視図を示す。
【
図3】
図1のIII-III線における部分断面図を示す。
【
図5】第2、第3実施例に係る情報処理端末の斜視図を示す。
【
図6】第2実施例における
図5のVI-VI線における部分断面図を示す。
【
図8】第3実施例における
図5のVI-VI線における部分断面図を示す。
【発明を実施するための形態】
【0015】
(第1実施例)
(情報処理端末2の構成;
図1、
図2)
情報処理端末2は、情報を読み取るための携帯型の端末装置である。読取対象の情報は、例えば、情報コードに記録されている情報、媒体の表面に記載されている情報(例えば文字列)等である。なお、変形例では、読取対象の情報は、記憶媒体(例えばICタグ、RFIDタグ)に記憶されている情報であってもよい。
【0016】
図1は、情報処理端末2の裏側を示す。情報処理端末2は、樹脂製のケース10と、樹脂製のカバー12と、情報を読み取るための読取部20と、を備える。読取部20は、情報処理端末2の裏側に露出している。なお、情報処理端末2の表側には、ディスプレイ(図示省略)等が露出している。
【0017】
読取部20は、例えば、カメラを含む。情報処理端末2は、読取部20によって撮像された画像に含まれる情報コードを分析して、情報コードから情報を読み取る。また、情報処理端末2は、読取部20によって撮像された画像に対するOCRを実行して、当該画像から情報を読み取る。また、変形例では、読取部20は、記憶媒体に記憶されている情報を読み取るためのリーダを含んでもよい。
【0018】
ケース10は、情報処理端末2の各部に電力を供給するバッテリ80(
図2参照)を収容する収容部10a(
図2参照)を含む。カバー12は、収容部10aを塞ぐための部材である。カバー12は、例えば、スナップフィットによって、ケース10に固定される。カバー12は、ケース10から簡単に取り外すことが可能である。
【0019】
図2は、カバー12がケース10から取り外された取り外し状態を示す。取り外し状態では、収容部10aの一部が、外部に露出するものの、収容部10aのうち、当該一部以外の部分は、ケース10内に隠れている。
図2に示すように、バッテリ80は、収容部10aの露出する一部からケース10内に収容される。なお、収容部10aの露出する一部の周縁には、カバー12とケース10との隙間を封止するシール部材12aが設けられている。
【0020】
(判断構造;
図3)
図3を参照して、カバー12の状態を判断するための判断構造について説明する。判断構造では、取り外し状態と、カバー12がケース10に取り付けられた取り付け状態と、が判断される。なお、
図3は、部分的な断面図であり、簡略化して描かれていることに留意されたい。
【0021】
ケース10の収容部10aの底部10bには、樹脂製のブロック32が設けられている。ブロック32は、ケース10と一体に形成されている。なお、変形例では、ブロック32は、ケース10とは別体に形成されて、ケース10に取り付けられてもよい。
【0022】
ブロック32の表面には、一対の接続回路34、36が設けられている。一対の接続回路34、36は、例えば、LDS(Laser Direct Structuringの略)によってブロック32の表面に形成される。なお、変形例では、一対の接続回路34、36は、ブロック32とは別体に形成され、ブロック32の表面に接着されてもよい。
【0023】
一対の接続回路34、36は、底部10bと直交する方向(即ち紙面上下方向)も沿って、互いに平行に延びている。
【0024】
また、ケース10には、基板40が収容されている。基板40には判断回路が実装されている。判断回路は、カバー12の状態を判断する回路である。判断回路は、接続部材42を介して、接続回路34のうちの基板40の側における端部34bに接続されている。さらに、判断回路は、接続部材44を介して、接続回路36のうちの基板40の側における端部36bに接続されている。一対の接続部材42、44は、例えば、板バネ状の金属製の部材である。
【0025】
また、カバー12の内側の面12cには、面12cからケース10に向かって延びる凸部12bが設けられている。凸部12bのケース10の側における端部には、導電性部材30が設けられている。導電性部材30は、例えば、金属製の板である。
【0026】
ケース10にカバー12が取り付けられる場合に、導電性部材30が一対の接続回路34、36のうち、カバー12の側における端部34a、36aの双方と接触する。これにより、一対の接続回路34、36が、導電性部材30によって導通される。判断回路は、一対の接続回路34、36の導通を検知すると、ケース10にカバー12が取り付けられたと判断する。
【0027】
また、ケース10からカバー12が取り外される場合に、導電性部材30が一対の接続回路34、36の一対の端部34a、36aから離間する。これにより、一対の接続回路34、36の導通が解除される。判断回路は、一対の接続回路34、36の導通の解除を検知すると、ケース10からカバー12が取り外されたと判断する。
【0028】
(本実施例の効果)
図4は、従来の判断構造の一例を示す。従来の判断構造は、判断回路に実装されたスイッチ90を備える。ケース10にカバー12が取り付けられる場合に、カバー12の凸部12bによって、スイッチ90のレバーが押し下げられる(破線参照)。基板40の判断回路は、スイッチ90のレバーの押し下げを検知すると、ケース10にカバー12が取り付けられたと判断する。
【0029】
従来の検知構造では、スイッチ90のレバーが破損する可能性がある。レバーが破損すると、カバー12の状態を判断することができない可能性がある。
【0030】
本実施例の構成によれば、ケース10の内側に設けられている一対の接続回路34、36と、カバー12の内側に設けられている導電性部材30と、を利用して、カバー12の状態(即ち、取り付け状態及び取り外し状態)を検知することができる。レバー等の機構(例えばスイッチ90)を利用することなく、情報処理端末2のカバー12の状態を判断することができる。
【0031】
例えば、従来の検知構造では、スイッチ90のレバーが可動する範囲をケース10内に確保する必要がある。本実施例では、レバーが可動する範囲をケース10内に確保する必要が無い。
【0032】
また、従来の検知構造では、レバーの耐久性及びレバーが可動すること(即ちレバーのストローク)を考慮した公差設計が必要である。本実施例では、このような公差設計が不要である。
【0033】
また、
図3に示すように、ケース10にカバー12が取り付けられる場合に、カバー12は、
図3の矢印で示す方向に沿って、ケース10に押し付けられる。矢印の方向は、情報処理端末2の裏側から表側に向かう方向(以下では、「裏表方向」と記載)である。導電性部材30は、カバー12の凸部12bの裏表方向における端部に設けられている。このような構成によれば、カバー12をケース10に押し付ける力を利用して、導電性部材30を一対の接続回路34、36の双方に接触させることができる。
【0034】
(対応関係)
情報処理端末2が、「情報処理端末」の一例である。ケース10、収容部10a、カバー12、導電性部材30、基板40が、それぞれ、「ケース」、「収容部」、「カバー」、「導電性部材」、「基板」の一例である。一対の接続回路34、36が、「一対の接続回路」の一例である。バッテリ80が、「バッテリ」の一例である。裏表方向が、「特定の方向」の一例である。
【0035】
(第2実施例)
(情報処理端末100の構成;
図5)
本実施例の情報処理端末100は、第1実施例の情報処理端末2とは異なる外形を有する。特に、情報処理端末100のカバー112は、情報処理端末2のカバー12とは異なる外形を有し、これに伴い、情報処理端末100の判断構造は、情報処理端末2の判断構造と異なる。
図5は、情報処理端末100の裏側を示し、読取部120は、情報処理端末100の裏側に露出している。
【0036】
図示は省略するが、本実施例では、バッテリ80の収容部(符号省略)は、カバー112の取り外し状態において、全体が外部に露出する。本実施例のバッテリ80は、第1実施例のバッテリ80よりも厚い。なお、本実施例では、バッテリ80に代えて、乾電池が利用されてもよい。
【0037】
(判断構造;
図6)
図6を参照して、カバー112の状態を判断するための判断構造について説明する。なお、
図6は、部分的な断面図であり、簡略化して描かれていることに留意されたい。
【0038】
本実施例のブロック132は、バッテリ80の厚みに伴い、第1実施例のブロック32よりも厚い。本実施例のブロック132の表面にも、第1実施例と同様に、一対の接続回路134、136が設けられている。一対の接続回路134、136の基板140側における端部134b、136bは、一対の接続部材142、144を介して、基板140上の判断回路に接続されている。
【0039】
また、カバー112の内側の面112cにも、第1実施例と同様に、導電性部材130が設けられている。なお、本実施例でも、カバー112とケース110との隙間は、シール部材112aによって封止される。
【0040】
ケース110にカバー112が取り付けられる場合に、導電性部材130が一対の接続回路134、136の一対の端部134a、136aの双方と接触する。本実施例でも、第1実施例と同様に、
図6の矢印の方向(即ち裏表方向)に沿って、カバー12がケース10に押し付けられる。第1実施例と同様に、判断回路は、一対の接続回路134、136の導通を検知すると、ケース110にカバー112が取り付けられたと判断する。
【0041】
また、ケース110からカバー112が取り外される場合に、導電性部材130が一対の接続回路134、136の一対の端部134a、136aから離間する。第1実施例と同様に、判断回路は、一対の接続回路134、136の導通の解除を検知すると、ケース110からカバー112が取り外されたと判断する。
【0042】
図7は、本実施例の情報処理端末100と同様の外形を有する従来の情報処理端末における判断構造の一例を示す。
図7の従来の判断構造も、
図4の従来の判断構造と同様に、スイッチ190を備える。従来の判断構造では、カバー112の内側に、基板140に向かって延びる凸部112bが設けられている。ケース110にカバー112が取り付けられると、凸部112bによって、スイッチ190のレバーが押し下げられる。本従来例のバッテリ80も、第2実施例におけるバッテリ80と同様に、比較的に厚い。バッテリ80の厚さに伴い、凸部112bの長さも比較的長い。
【0043】
図6に示す本実施例の判断構造では、
図7の従来の判断構造のような、比較的に長い凸部112bを設けなくてもよい。カバー112の形状を簡易にすることができる。
【0044】
(第3実施例)
(判断構造;
図8)
本実施例の判断構造では、カバー212がケース210に押し付けられる方向が、第2実施例と異なる。本実施例のケース210、シール部材212a、カバー212、ブロック232、基板240は、形状が異なる点を除いて、第2実施例と同様である。本実施例の一対の接続部材242、244は、第2実施例と同様である。
【0045】
本実施例のブロック232の表面にも、第2実施例と同様に、一対の接続回路234、236が設けられている。本実施例では、一対の接続回路234、236のうち、カバー212の側の一対の端部234a、236aが、ブロック232の表面のうち、情報処理端末100の頂部から底部に向かう方向(以下では、「長手方向」と記載)における面に設けられている。長手方向は、裏表方向と直交する方向である。一方、一対の接続回路234、236のうち、基板240の側の一対の端部234b、236bは、第2実施例と同様である。
【0046】
また、本実施例の導電性部材230は、カバー212の内側の面212cのうち、長手方向に向いた面に設けられている。本実施例では、
図8に示すように、ケース210にカバー212が取り付けられる場合に、カバー212は、
図8の矢印で示す方向(即ち長手方向)に沿って、ケース210に押し付けられる。このような構成でも、カバー212をケース210に押し付ける力を利用して、導電性部材230を一対の接続回路234、236の双方に接触させることができる。なお、本実施例では、長手方向が、「特定の方向」の一例である。
【0047】
(第4実施例)
(判断構造;
図9)
第1実施例では、判断構造は、バッテリ80を収容する収容部10aを塞ぐカバー112の状態の判断に採用される。本実施例では、判断構造は、露出が制限される内部領域310aを塞ぐカバー312の状態の判断に採用される。
【0048】
内部領域310aは、例えば、ユーザの操作又は閲覧が制限される領域である。内部領域310aは、例えば、機密情報にアクセスするためのポート、機密情報が記憶されているメモリカードの挿入口、リセットスイッチ等を含む領域である。
【0049】
本実施例のケース310、カバー312は、形状が異なる点を除いて、第1実施例と同様である。本実施例のブロック332、一対の接続部材342、344、基板340は、第1実施例と同様である。
【0050】
本実施例のカバー312は、ねじ等の固定部材312aを利用して、ケース310に固定される。本実施例の導電性部材330は、カバー312の内側の面312cに埋め込まれている。
【0051】
ケース310にカバー312が取り付けられる場合に、導電性部材330が一対の接続回路334、336の一対の端部334a、336aの双方と接触する。本実施例では、固定部材312aの締結力により、カバー312がケース310に押し付けられる。第1実施例と同様に、判断回路は、一対の接続回路334、336の導通を検知すると、ケース310にカバー312が取り付けられたと判断する。
【0052】
また、ケース310からカバー312が取り外される場合に、導電性部材330が一対の接続回路334、336の一対の端部334a、336aから離間する。第1実施例と同様に、判断回路は、一対の接続回路334、336の導通の解除を検知すると、ケース310からカバー312が取り外されたと判断する。この場合、例えば、判断回路は、カバー312がケース310から取り外された日時等をログとして記憶する。
【0053】
(対応関係)
ケース310、内部領域310a、カバー312、導電性部材330、基板340が、それぞれ、「ケース」、「内部領域」、「カバー」、「導電性部材」、「基板」の一例である。一対の接続回路334、336が、「一対の接続回路」の一例である。固定部材312aの締結力に沿った方向が、「特定の方向」の一例である。
【0054】
以上、本明細書で開示する技術の具体例を説明したが、これらは例示にすぎず、特許請求の範囲を限定するものではない。特許請求の範囲に記載の技術には以上に例示した具体例を様々に変形、変更したものが含まれる。例えば、以下の変形例を採用してもよい。
【0055】
(変形例1) 「情報処理端末」は、読取部(例えば20)を備える携帯型の端末装置に限らず、例えば、デスクトップPC、ノートPC、スマートフォン、タブレット端末、決済端末等であってよい。
【0056】
(変形例2) 第3実施例において、カバー212がケース210に押し付けられる方向は、長手方向に限らず、例えば、表裏方向であってもよい。一般的に言えば、「導電性部材」は、カバーがケースに押し付けられる「特定の方向」とは異なる方向に向いた面に設けられてもよい。
【0057】
本明細書または図面に説明した技術要素は、単独であるいは各種の組合せによって技術的有用性を発揮するものであり、出願時請求項記載の組合せに限定されるものではない。また、本明細書または図面に例示した技術は複数目的を同時に達成するものであり、そのうちの一つの目的を達成すること自体で技術的有用性を持つものである。
【符号の説明】
【0058】
2 :情報処理端末
10 :ケース
10a :収容部
10b :底面
12 :カバー
12a :シール部材
12b :凸部
12c :内側の面
20 :読取部
30 :導電性部材
32 :ブロック
34、36 :一対の接続回路
34a、34b、36a、36b :端部
40 :基板
42、44 :一対の接続部材
80 :バッテリ
90 :スイッチ
100 :情報処理端末
110 :ケース
112 :カバー
112a :シール部材
112b :凸部
112c :内側の面
130 :導電性部材
134、136 :一対の接続回路
134a、134b、136a、136b :端部
140 :基板
142、144 :一対の接続部材
190 :スイッチ
210 :ケース
212 :カバー
212a :シール部材
212c :下側の面
230 :導電性部材
232 :ブロック
234、236 :一対の接続回路
234a、234b、236a、236b :端部
240 :基板
242、244 :一対の接続部材
310 :ケース
310a :内部領域
312 :カバー
312a :固定部材
312c :下側の面
330 :導電性部材
332 :ブロック
334、336 :一対の接続回路
334a、336a :端部
340 :基板
342、344 :一対の接続部材