(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161402
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】実装基板、電源装置、及び照明装置
(51)【国際特許分類】
F21S 9/02 20060101AFI20231030BHJP
F21V 25/04 20060101ALI20231030BHJP
F21V 23/00 20150101ALI20231030BHJP
H05K 1/02 20060101ALI20231030BHJP
【FI】
F21S9/02 110
F21V25/04
F21V23/00 140
F21V23/00 110
H05K1/02 C
【審査請求】未請求
【請求項の数】9
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071774
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】314012076
【氏名又は名称】パナソニックIPマネジメント株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002527
【氏名又は名称】弁理士法人北斗特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】劉 宗威
(72)【発明者】
【氏名】山下 浩司
(72)【発明者】
【氏名】石塚 哲也
【テーマコード(参考)】
3K014
5E338
【Fターム(参考)】
3K014AA00
5E338AA02
5E338AA03
5E338BB17
5E338BB19
5E338BB75
5E338EE11
(57)【要約】
【課題】簡単な構成で電気的信頼性の向上を図ること。
【解決手段】実装基板6は、基板本体60と、液体制御部7と、を備える。基板本体60は、複数の電子部品61が実装され、特定の回路領域R1を含む。液体制御部7は、基板本体60に設けられている。液体制御部7は、液体が自重により基板本体60の一端面上を伝う状況下において、特定の回路領域R1に向かって移動する液体の移動を制御する。
【選択図】
図4
【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の電子部品が実装され、特定の回路領域を含む基板本体と、
前記基板本体に設けられ、液体が自重により前記基板本体の一端面上を伝う状況下において、前記特定の回路領域に向かって移動する前記液体の移動を制御する液体制御部と、
を備える、
実装基板。
【請求項2】
前記液体制御部は、前記基板本体を厚み方向に貫通する1又は複数のスリットを含む、
請求項1に記載の実装基板。
【請求項3】
前記液体制御部は、前記基板本体の前記一端面に凹んだ1又は複数の溝を含む、
請求項1に記載の実装基板。
【請求項4】
前記液体制御部は、吸水性の機能を有した1又は複数の吸水部材を含む、
請求項1に記載の実装基板。
【請求項5】
前記基板本体は、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含み、
前記第1の回路領域は、前記第2の回路領域よりも高電位の領域であり、
前記特定の回路領域は、前記第1の回路領域、又は前記第2の回路領域であり、
前記液体制御部は、前記液体が前記特定の回路領域を迂回するように、前記液体の移動を制御する、
請求項1~4のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項6】
前記複数の電子部品のうちの特定の電子部品は、第1端子と、前記第1端子より低電位側となる第2端子とを含み、
前記特定の回路領域は、前記第1端子が接合されている第1接合部、又は前記第2端子が接合されている第2接合部を含み、
前記液体制御部の少なくとも一部は、前記基板本体の前記一端面において、前記第1接合部と前記第2接合部との間に配置されている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項7】
前記液体制御部は、その少なくとも一部が、前記基板本体の前記一端面において前記複数の電子部品のうちの1以上の電子部品の投影領域と重なるように設けられている、
請求項1~4のいずれか1項に記載の実装基板。
【請求項8】
請求項1~4のいずれか1項に記載の実装基板を備える電源装置であって、
前記基板本体に実装された前記複数の電子部品は、負荷に供給するための電力を生成する電源回路を構成する、
電源装置。
【請求項9】
請求項8に記載の電源装置と、
前記負荷であって、前記電源装置から前記電力が供給されて点灯する光源ユニットと、
前記電源装置及び前記光源ユニットを、収容又は保持する本体と、
を備える、
照明装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、一般に、実装基板、電源装置、及び照明装置に関する。より詳細には本開示は、複数の電子部品が実装される実装基板、当該実装基板を備える電源装置、及び、当該電源装置を備える照明装置に関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、耐トラッキング性材料並びに該材料を使用した回路基板について開示されている。この回路基板によれば、表面層並びに裏面層のIEC法耐トラッキング性試験における比較トラッキング指数が充分に高くされ、かつ全体の炭化物生成率を充分に小さくしてある。そのため、この回路基板では、裏表並びに内部を含め全体の炭化をよく防止でき、かつ表面のトラッキングをよく防止できる。その結果、この回路基板によれば、表面炭化路の生成に起因しての表面絶縁破壊、並びに厚み方向の炭化侵食に起因しての厚さ方向の絶縁破壊をともに良好に防止できる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の回路基板(実装基板)では、耐トラッキング性(電気的信頼性)を高めるために製造工法が複雑になる可能性がある。
【0005】
本開示は上記事由に鑑みてなされ、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる実装基板、電源装置、及び照明装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本開示の一態様に係る実装基板は、基板本体と、液体制御部と、を備える。前記基板本体は、複数の電子部品が実装され、特定の回路領域を含む。前記液体制御部は、前記基板本体に設けられている。前記液体制御部は、液体が自重により前記基板本体の一端面上を伝う状況下において、前記特定の回路領域に向かって移動する前記液体の移動を制御する。
【0007】
本開示の一態様に係る電源装置は、上記の実装基板を備える。前記基板本体に実装された前記複数の電子部品は、負荷に供給するための電力を生成する電源回路を構成する。
【0008】
本開示の一態様に係る照明装置は、上記の電源装置と、光源ユニットと、本体と、を備える。前記光源ユニットは、前記負荷であって、前記電源装置から前記電力が供給されて点灯する。前記本体は、前記電源装置及び前記光源ユニットを、収容又は保持する。
【発明の効果】
【0009】
本開示によれば、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる、という利点がある。
【図面の簡単な説明】
【0010】
【
図1】
図1は、一実施形態に係る照明装置(表示装置)の斜視図である。
【
図2】
図2は、同上の照明装置の分解斜視図である。
【
図3】
図3は、一実施形態に係る電源装置の分解斜視図である。
【
図4】
図4は、一実施形態に係る実装基板の正面図である。
【
図5】
図5は、同上の実装基板における要部断面図である。
【
図6】
図6Aは、同上の実装基板における変形例の要部断面図である。
図6Bは、同上の実装基板における別の変形例の要部断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
本開示の実施形態に係る表示装置について図面を参照して詳細に説明する。ただし、下記の実施形態において説明する各図は模式的な図であり、各構成要素の大きさ及び厚さのそれぞれの比が必ずしも実際の寸法比を反映しているとは限らない。なお、以下の実施形態で説明する構成は本開示の一例にすぎない。本開示は、以下の実施形態に限定されず、本開示の効果を奏することができれば、設計等に応じて種々の変更が可能である。
【0012】
(1)実施形態の概要
実施形態に係る実装基板6(以下、実装基板6と略す。)は、
図3及び
図4に示すように、基板本体60と、液体制御部7と、を備える。本実施形態では一例として、液体制御部7は、基板本体60に設けられた1又は複数(
図4では9個)のスリット71(貫通孔)を含むことを想定する。
【0013】
基板本体60には、複数の電子部品61が実装される。基板本体60は、特定の回路領域R1を含む。本開示で言う「回路領域」は、回路(例えば電源回路E1:
図3、
図4参照)を構成する、複数の電子部品61、各電子部品61の端子が接合される接合部、及び基板本体60に形成されている配線パターンを含む領域である。本開示で言う「接合部」は、ランド又はパッドを含み、配線パターンの一部を含んでよい。特定の回路領域R1は、実装基板6における回路領域全体における一部である。特定の回路領域R1の数は、1つ以上である。
図4の例では、特定の回路領域R1の数は、7つである。
【0014】
液体制御部7は、基板本体60に設けられている。液体制御部7は、液体が自重により基板本体60の一端面上を伝う状況下において、特定の回路領域R1に向かって移動する液体の移動を制御する。本開示で言う「基板本体60の一端面」は、基板本体60の厚み方向における両端面のうちの一方であり、基板本体60の第1端面60A又は第2端面60B(
図5参照)である。以下では、第1端面60Aを単に「表面」、第2端面60Bを単に「裏面」と呼ぶこともある。
【0015】
本実施形態では、特定の回路領域R1が、隣接する周囲の領域より低電位の領域、或いは高電位の領域であることを想定する。特定の回路領域R1は、基板本体60の表面側の領域か、基板本体60の裏面側の領域か、に限定されない。特定の回路領域R1は、基板本体60の正面視における、表面側の領域、裏面側の領域、又はその両面の領域に相当し得る。「両面の領域」は、基板本体60の正面視において、同一の投影領域内に位置する。特に、液体は、表面上を伝うこともあれば、裏面上を伝うこともあり得る。そのため、特定の回路領域R1は、基板本体60の「両面の領域」に相当することが好ましい。
【0016】
本開示で言う「液体」は特に限定されない。実装基板6が実際に使用されている環境下(例えば屋内環境)では、「液体」は、結露水に相当し得る。また、実装基板6に対する耐トラッキング性試験が実施される場合、「液体」は、試験で使用される塩化アンモニウムの溶液に相当し得る。
【0017】
液体(結露水等)が特定の回路領域R1に移動すると、短絡等の異常が発生する可能性がある。特に、液体が周囲より低電位(又は高電位)の特定の回路領域R1に移動すると、短絡により発熱等の異常を引き起こす可能性がある。これに対して、実装基板6では、液体制御部7によって液体の移動が制御される。そのため、実装基板6には、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる、という利点がある。
【0018】
また、実施形態に係る電源装置11(以下、電源装置11と略す。)は、
図3に示すように、実装基板6を備える。基板本体60に実装された複数の電子部品61は、負荷L1(
図1、
図2参照)に供給するための電力を生成する電源回路E1(
図3、
図4参照)を構成する。この構成によれば、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる電源装置11を提供できる。
【0019】
本開示では一例として、負荷L1は、光源ユニットA1(
図1、
図2参照)であることを想定する。しかし、負荷L1の種類は、光源ユニットA1(光源)に限定されず、例えば電動機でもよい。
【0020】
また、実施形態に係る照明装置X1は、
図2に示すように、電源装置11と、光源ユニットA1と、本体1と、を備える。光源ユニットA1は、負荷L1であって、電源装置11から電力が供給されて点灯する。本体1は、電源装置11及び光源ユニットA1を、収容又は保持する。この構成によれば、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる照明装置X1を提供できる。
【0021】
照明装置X1の種類及び使用形態は特に限定されない。ただし、液体制御部7により得られる電気的信頼性の向上を考慮すれば、照明装置X1は、実装基板6の厚み方向が水平方向を向く態様で施設等の天井又は壁等に設置され得る使用形態の照明装置であることが好ましい。例えば、照明装置X1は、誘導灯、又は非常灯等であることが好ましい。もちろん、実装基板6の厚み方向が鉛直方向を向く態様の使用形態であっても、液体制御部7による電気的信頼性の向上は少なからず期待できる。なお、以下の説明では、照明装置X1が誘導灯(表示装置B1)であることを想定する。
【0022】
(2)実施形態の詳細
(2-1)実施形態に係る照明装置の構成
照明装置X1(表示装置B1)について、図面を参照して説明する。以下に説明する照明装置X1は、施設(事務所及び店舗等の建物)の避難口又は避難口への通路に設置される誘導灯である。照明装置X1は、上述の通り、誘導灯に限定されない。例えば、照明装置X1は、施設内の特定の場所(化粧室等)を表示する用途等に用いられても構わない。以下の説明においては、特に断りのない限り、
図1に矢印で示す上下、前後及び左右の各方向を、照明装置X1の上下、前後及び左右の各方向と定義する。
【0023】
照明装置X1は、光源ユニットA1(負荷L1)、本体1、表示ブロック2、取付板10、電源装置11、端子台12、電池ユニット13、及びコネクタ14等を備える(
図1、
図2参照)。
【0024】
本体1は、合成樹脂材料により、前面に開口部を有する四角形の箱状に形成されている(
図2参照)。本体1は、左右一対の側壁101を有する。各側壁101は、矩形の板状に形成されている。一対の側壁101は、それぞれ壁面102(内壁面)を有する。一対の側壁101の壁面102は、互いに対向する。
【0025】
一対の側壁101の壁面102には複数の保持部H1が設けられている。表示ブロック2を壁面102に沿って下方向にスライドさせることで、複数の保持部H1は、表示ブロック2の、厚み方向に沿った動きと下方向への更なる動きとを規制した態様で表示ブロック2を保持する。要するに、本体1は、表示ブロック2を保持する。
【0026】
本体1は、
図2に示すように、電源装置11、電池ユニット13、端子台12、コネクタ14、取付板10等を収容している。
【0027】
取付板10は、金属材料によって板状に形成されている(
図2参照)。取付板10は、本体1の内底面にねじ止めされる。電源装置11と端子台12は、取付板10にねじ止めされて本体1内に収容される。
【0028】
電池ユニット13は、2次電池を有する。電池ユニット13は、取付板10に対して着脱可能に取り付けられる。
【0029】
電源装置11は、光源ユニットA1(負荷L1)を点灯させるように構成される。電源装置11は、実装基板6、及び収容ケース110を備える。
【0030】
実装基板6は、
図3及び
図4に示すように、基板本体60と液体制御部7とを備える。基板本体60は、板状の絶縁体の表面や裏面、内部に、導体の配線(配線パターン)が施されたプリント基板である。基板本体60の種類は特に限定されない。基板本体60は、配線パターンが片面にだけ形成された片面基板でもよいし、配線パターンが両面に形成された両面基板でもよいし、複数層から成る多層基板でもよい。
【0031】
基板本体60は、第1端面60A(
図3~
図5参照)と、第2端面60B(
図5参照)とを含む。
図5は、
図4のA-A線の模式的な要部断面図である。第1端面60A(表面)は、図示例では前面である。第2端面60B(裏面)は、図示例では後面である。
【0032】
複数の電子部品61は、例えばリード部品とチップ部品とを含む。基板本体60には、複数の電子部品61が実装されている。多くの電子部品61(特に高背部品)は第1端面60A側に実装され、幾つかの電子部品61(特に低背部品)は第2端面60B側に実装されている。基板本体60に実装された複数の電子部品61は、負荷L1に供給するための電力を生成する電源回路E1を構成する。
【0033】
電源回路E1は、常用電源(例えば、商用の電力系統)から供給される常用電力で光源ユニットA1を点灯させるとともに、電池ユニット13を充電するように構成される。また、電源回路E1は、電力系統の停電時においては、電池ユニット13から供給(放電)される非常用電力で光源ユニットA1を点灯させるように構成される。
【0034】
収容ケース110は、
図3に示すように、カバー111とケース112とを有する。カバー111は、後面が開放された矩形の箱状に形成されている。ケース112は、前面が開放された扁平な矩形の箱状に形成されている。収容ケース110は、その内部に実装基板6を収容する。
【0035】
第1端面60Aにおける上部の左端部には、電源側コネクタ部62(
図4参照)が設けられている。電源側コネクタ部62は、収容ケース110から露出し、端子台12の端子が電源側コネクタ部62に物理的及び電気的に結合されることで、電源回路E1は、常用電源から交流電力の供給を受けることが可能となる。
【0036】
また、第1端面60Aにおける下部の左端部には接続端子63(
図4参照)が設けられている。接続端子63は収容ケース110から露出し、電池ユニット13の端子が接続端子63に物理的及び電気的に結合されることで、電源回路E1は、電池ユニット13から電力の供給を受けたり、電池ユニット13を充電したりすることが可能となる。
【0037】
また、第1端面60Aにおける上部の右端部には、光源側コネクタ部64(
図4参照)が設けられている。光源側コネクタ部64は、収容ケース110から露出する。光源側コネクタ部64は、コネクタ14に繋がる電線のコネクタが光源側コネクタ部64に物理的及び電気的に結合されることで、電源回路E1は、コネクタ14を介して、光源ユニットA1に点灯用の電力を供給することが可能となる。
【0038】
液体制御部7は、基板本体60に設けられている。液体制御部7は、液体が自重により基板本体60の一端面(第1端面60A又は第2端面60B)上を伝う状況下において、特定の回路領域R1に向かって移動する液体の移動を制御する。なお、液体制御部7の詳細については後述する。
【0039】
表示パネル20は、光源から発せられた光によって照らされる。表示ブロック2は、表示パネル20と、導光板21と、保持体22と、を有する(
図2参照)。
【0040】
表示パネル20は、光源であるLED(Light Emitting Diode)300(
図2参照)から発せられた光によって照らされる。表示パネル20は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性を有する合成樹脂材料によって四角形の平板状に形成されている。ただし、表示パネル20は、石英ガラス等の合成樹脂以外の透光性を有する材料で形成されても構わない。表示パネル20の前面(表示面200)には、避難誘導のためのピクトグラム201が表示されている(
図1参照)。
【0041】
導光板21は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性を有する合成樹脂材料によって四角形の平板状に形成されている。導光板21は、その前面を表示パネル20の後面と対向させるように表示パネル20の後方に配置される(
図2参照)。導光板21の上面(入射面210)に、光源ユニットA1から放射される光が入射される。入射面210から入射する光は、導光板21内を導光されて導光板21の前面(出射面)から出射される。そして、導光板21の出射面から出射する光によって表示パネル20が照らされる。
【0042】
保持体22は、透光性を有しない合成樹脂材料により、前面と上面が開放された四角形の箱状に形成されている。保持体22は、導光板21の前方に表示パネル20を配置するようにして表示パネル20と導光板21を保持している(
図2参照)。
【0043】
また、保持体22は、その裏面において、板状に突出する複数のスライド片Y1を有する。各スライド片Y1は、下方からその内側に、対応する保持部H1をスライド挿入可能な鉤状となっている。
【0044】
表示ブロック2は、複数のスライド片Y1が複数の保持部H1にそれぞれ挿入されて引っ掛けられることで、本体1に保持される。
【0045】
表示ブロック2は、本体1の開口部のうち、光源ユニットA1が取り付けられる上部を除いた残りの部分を覆うように本体1に取り付けられる(
図1参照)。光源ユニットA1が本体1に取り付けられた状態において、導光板21の入射面210と光源ユニットA1の導光体5(
図2参照)の出射面(下面)が上下方向に対向する。したがって、導光体5の出射面から出射する光のほぼ全部が、導光板21の入射面210から導光板21に入射する。導光板21に入射した光は、導光板21内を進行しながら保持体22の後面で全反射されて導光板21の出射面から前方へ出射して表示パネル20を照らすことができる。
【0046】
光源ユニットA1は、発光部と、導光体5と、筐体4と、を有する(
図2参照)。
【0047】
発光部は、固体光源であるLED300(光源)と、LED300を実装した基板と、を有する。LED300は、例えば、パッケージ型の照明用白色LEDである。基板は、左右方向から見て略T字型に形成されたプリント配線板である。基板の幅広の部分の表面にLED300が実装されている。基板の幅細の部分の表面に一対の電極が形成されている。一対の電極は、基板のプリント配線を介してLED300のアノード及びカソードと1つずつ電気的に接続されている。本体1内のコネクタ14に、基板の幅細の部分が差し込まれることで、発光部は、電源装置11と電気的に接続される。光源ユニットA1は、基板と熱的に結合されてLED300等の熱を放熱する放熱部材等を更に有することが好ましい。
【0048】
導光体5は、アクリル樹脂又はポリカーボネート樹脂等の透光性を有する合成樹脂材料によって4角柱状に形成されている(
図2参照)。ただし、導光体5の形状は4角柱状に限定されず、4角すい状又は4角すい台状等の形状でもよい。
【0049】
導光体5の長手方向(軸方向)に対向する2つの底面(左底面及び右底面)のうち、一方の底面(右底面)が入射面となる。また、導光体5の4つの側面(前面、後面、上面、下面)のうちの1つの側面(下面)が出射面となる。さらに、導光体5の出射面と対向する側面(上面)には、多数の凹溝が設けられている。
【0050】
筐体4は、後面と下面が開放された、左右方向に長尺の箱状に形成されている。筐体4は、
図2に示すように、一対の取付片46、及び一対の支持片47を有する。
【0051】
一対の支持片47は、筐体4の上壁の左右の両端から1つずつ後方に突出している。また、一対の取付片46は、筐体4の上壁の左右の両端から1つずつ後方に突出している。光源ユニットA1は、一対の支持片47及び一対の支持片47が本体1の所定箇所に係止することで、本体1に保持される。
【0052】
筐体4は、その内部において、右端に発光部を収容し、発光部の左隣りに導光体5を収容する。具体的には、筐体4は、導光体5の入射面を発光部のLED300と対向させ、導光体5の出射面を下面から露出させるようにして導光体5を収容する。
【0053】
以下に、表示装置B1の施工手順を簡単に説明する。
【0054】
まず、施工作業を行う作業者は、本体1の底面に設けられている電源穴15(
図2参照)から電源線を引き込んだ後、本体1を木ねじ又はねじくぎで、本体1を施設における構造体(例えば建物の壁面)に取り付ける。続いて、作業者は、電源穴15から引き込んだ電源線を端子台12に電気的に接続する。
【0055】
それから、作業者は、表示ブロック2を本体1に取り付ける。具体的には、作業者は、施設の構造体(壁面)に取り付けられた状態の本体1に対して、表示ブロック2の上端が本体1の上端と同じ位置(又は上端より僅かに下の位置)となるように、表示ブロック2の裏面を本体1の前面に接触させる。そして、作業者は、表示ブロック2を一対の壁面102に沿って下方にスライドさせることで、表示ブロック2の各スライド片Y1の内側に、対応する保持部H1がスライドしながらそれぞれ入ることになる。その結果、複数のスライド片Y1が複数の保持部H1にスライド係止し、表示ブロック2の保持が達成される。
【0056】
最後に、作業者は、光源ユニットA1を本体1に取り付ける。具体的には、作業者は、本体1のコネクタ14に、LED300が実装された基板の幅細の部分を差し込みつつ、一対の支持片47を本体1の内側に挿入し、一対の取付片46の先端に設けられた爪を、本体1の上面に設けられた穴の縁に引っ掛ける。その結果、光源ユニットA1は、表示ブロック2の上に配置される態様で、本体1に取り付けられる。
【0057】
以上のようにして、表示装置B1の施工が完了する。
【0058】
電池ユニット13の交換等が必要な場合、先ず光源ユニットA1を本体1から取り外し、次に、表示ブロック2を上方へスライドさせてから前方に移動させることで、表示ブロック2を本体1から取り外すことができる。
【0059】
(2-2)液体制御部
液体制御部7は、液体が自重により基板本体60の第1端面60A又は第2端面60B上を伝う状況下において、特定の回路領域R1に向かって移動する液体の移動を制御する。本実施形態では「液体の移動を制御する」とは、例えば、液体の進行方向を所定の方向に変えることを想定するが、進行方向の変更に限定されない。「液体の移動を制御する」とは、液体の移動量を減らす、又は液体の移動を静止させることでもよい。
【0060】
液体制御部7は、基板本体60を厚み方向に貫通する1又は複数のスリット71(
図4参照)を含む。
図4の例では、9個のスリット71が設けられている。
【0061】
液体制御部7は、その少なくとも一部が、基板本体60の一端面において複数の電子部品61のうちの1以上の電子部品61の投影領域と重なるように設けられている。具体的には、9個のスリット71のうちの、ある1つスリット71の一部の領域、又は全部の領域が、1以上の電子部品61の投影領域と重なっている。9個のスリット71の中には、どの電子部品61の投影領域とも、ほぼ重なっていないスリット71も存在してもよい。
【0062】
図4では、理解し易いように、スリット71の、第1端面60Aの正面から直接見える領域を濃いドットハッチで示し、電子部品61に隠れて直接見えない領域を薄いドットハッチで示す。つまり、スリット71の薄いドットハッチで示す領域が、対応する1以上の電子部品61の投影領域と重なる領域であることを意味する。
【0063】
基板本体60は、1以上の特定の回路領域R1(
図4参照)を含む。図示例では、特定の回路領域R1の数は、7つである(第1~第7特定領域R11~R17と呼ぶ)。
図4では、基板本体60を正面から見た時の、第1~第7特定領域R11~R17を略矩形の枠で囲んで示している。これらの略矩形の枠は、各特定の回路領域R1の位置を直感的に理解し易いように図示しており、各特定の回路領域R1の範囲を厳密に示すために図示しているわけではない。本実施形態では、第1~第7特定領域R11~R17と対応するように、9個のスリット71が配置されている。
【0064】
特定の回路領域R1は、周囲の領域から液体が進入することが望まれない領域である。例えば、周囲の領域が高電位の回路領域で、特定の回路領域R1が低電位の回路領域であれば、高電位の回路領域から液体が低電位の回路領域(特定の回路領域R1)に進入すると、短絡して発熱等の異常を引き起こす可能性がある。また、周囲の領域が低電位の回路領域で、特定の回路領域R1が高電位の回路領域であっても、低電位の回路領域から液体が高電位の回路領域(特定の回路領域R1)に進入すると、短絡して発熱等の異常を引き起こす可能性がある。逆に、例えば液体が低電位の回路領域内で移動して短絡を起こしても、回路が正常に動作しなくなる可能性はあるものの、発熱等の異常を引き起こすまでには至らない可能性が高い。そこで、液体が自重により基板本体60の一端面上を伝う状況を想定して、短絡が起きると発熱等の異常を引き超す可能性の高い位置、及び範囲を特定し、基板本体60における特定の回路領域R1の位置、及び範囲が設定される。
【0065】
図4に示す基板本体60の上下の向きは、実際に照明装置X1(表示装置B1)が施設に設置された時の上下の向きと同じである。
【0066】
ここで、液体制御部7を更に具体的に説明する前に、基板本体60に実装された複数の電子部品61により構成される電源回路E1について説明する。電源回路E1の回路構成自体は、従来周知の回路構成でよく、そのため、詳細な回路構成、及び動作の説明は省略する。
【0067】
<電源回路の回路構成>
電源回路E1は、保護回路、フィルタ回路、整流回路、平滑コンデンサC2(電解コンデンサ:
図4参照)、常用点灯回路、非常用点灯回路、充電回路、制御回路、及び停電検出部等を含む。
【0068】
保護回路は、電源側コネクタ部62とフィルタ回路との間の電路に配置されて、電子部品61の1つとしてツェナーダイオードZD1(サージ吸収素子:
図4参照)等を含む。
【0069】
フィルタ回路は、常用電源(例えば、商用の電力系統)から供給される交流電圧、交流電流から高調波ノイズを除去するように構成されている。フィルタ回路は、第1フィルタLF1(コモンモードチョークコイル)、コンデンサC1、及び第2フィルタLF2(コモンモードチョークコイル)等を含む(
図4参照)。
【0070】
整流回路は、フィルタ回路の後段に配置される。整流回路は、ダイオードブリッジDB1(
図4参照)からなり、常用電源から入力される交流電圧(例えば、周波数50Hz又は60Hz、実効値100Vの正弦波電圧)を全波整流する。平滑コンデンサC2は、整流回路から出力される脈流電圧を平滑する。
【0071】
常用点灯回路は、常用電源が停電していない常用時において、光源(LED300)に電力を供給する電力供給回路である。常用点灯回路は、例えば、トランスT1(
図4参照)、スイッチング素子、ダイオード、及び平滑コンデンサを含むスイッチング電源回路、いわゆる絶縁型のフライバックコンバータと、スイッチング素子をスイッチング制御するコンバータ制御回路とを有する。平滑コンデンサC2で平滑された直流電圧は、常用点灯回路に入力される。常用点灯回路は、光源(LED300)に流れる電流を目標値に一致させるようにスイッチング素子をフィードバック制御する(例えばパルス幅変調制御)。
【0072】
充電回路は、例えば、トランスT1、スイッチング素子、ダイオード、及び平滑コンデンサを含むスイッチング電源回路、いわゆる絶縁型のフライバックコンバータを有する。ただし、充電回路は、トランスT1の一部とスイッチング素子を常用点灯回路と共用している。充電回路は、定電流回路を有する。定電流回路は、電池ユニット13に一定の充電電流を流す。電池ユニット13は、常用電源が停電していない常用時において、定電流回路から供給される充電電流によって充電される。
【0073】
非常用点灯回路は、常用電源の停電時(非常時)において、電池ユニット13から供給される電力でLED300を点灯させるように構成される。非常用点灯回路は、例えば、トランスとスイッチング素子を備えたフライバックコンバータと、スイッチング素子をスイッチング制御するコンバータ制御回路とを有し、電池ユニット13から供給される直流電圧を昇圧又は降圧して出力する。ただし、非常用点灯回路は、フライバックコンバータの代わりにフォワードコンバータを備えてもよい。
【0074】
制御回路は、マイクロコントローラを有している。制御回路は、停電検出部から受け取る検出信号に基づき、常用電源が停電しているか否かを判断する。停電検出部は、例えば、ツェナーダイオードと抵抗とを含む。停電検出部は、充電回路の出力端に電気的に接続されている。制御回路は、検出信号の信号レベルが例えばハイレベルであれば、常用電源は停電していないと判断して、常用時の動作モードで動作する。一方、制御回路は、検出信号の信号レベルが例えばローレベルであれば、常用電源は停電していると判断して、非常用時の動作モードで動作する。
【0075】
制御回路は、常用時の動作モードにおいて、常用点灯回路と充電回路を動作させ、非常用点灯回路を停止状態に維持する。しかして、常用点灯回路によってLED300が点灯(常用点灯)し、かつ、充電回路によって電池ユニット13が充電される。
【0076】
また、制御回路は、非常用時の動作モードにおいて、非常用点灯回路を動作させる。なお、常用点灯回路と充電回路は、常用電源から給電が停止することで停止状態となる。しかして、非常用点灯回路によってLED300が点灯(非常点灯)する。
【0077】
<全体的な液体制御部の配置構成>
常用電源から交流電力が入力される電源側コネクタ部62(電子部品61の1つ)は、実装基板6における上部の左端部に配置されている。そのため、電源回路E1のうち保護回路、フィルタ回路、及び整流回路を構成する複数の電子部品61は、基板本体60の上下方向における略上半分に配置されている。常用点灯回路のトランスT1は、実装基板6の略中央に配置されている。その結果、第1~第7特定領域R11~R17も、ある程度、基板本体60の上下方向における上半分(特に左寄り)に集中的に設定されている。
【0078】
また、電池ユニット13の端子が接続される接続端子63(電子部品61の1つ)は、実装基板6における下部の左端部に配置されている。そのため、上述した充電回路を構成する複数の電子部品61は、基板本体60の上下方向における略下半分に配置されている。また、制御回路、及び非常用点灯回路を構成する複数の電子部品61は、基板本体60の右端寄りに配置されている。なお、コネクタ14に繋がる電線のコネクタが接続される光源側コネクタ部64(電子部品61の1つ)は、実装基板6における上部の右端部に配置されている。
【0079】
充電回路、制御回路、非常用点灯回路、及び常用点灯回路(トランスT1の一次側を除く)は、保護回路、フィルタ回路、整流回路、及びトランスT1の一次側に比べると、比較的低い電圧が印加され得る。以下、保護回路、フィルタ回路、整流回路、及びトランスT1の一次側を含む回路領域を、「高電圧領域」と呼ぶ。また、充電回路、制御回路、非常用点灯回路、及び常用点灯回路(トランスT1の一次側を除く)を含む回路領域を「低電圧領域」と呼ぶ。
【0080】
そして、第1~第7特定領域R11~R17を高電圧領域内に集中的に設定し、それに応じて液体制御部7(9個のスリット71)を設けている。結果的に、先ずは、実装基板6の全体領域で、液体が高電圧領域から低電圧領域に又は低電圧領域から高電圧領域に伝って、短絡が発生してしまう可能性を低減する。上述の通り、
図4に示す基板本体60の上下の向きは、実際に照明装置X1が施設に設置された時の上下の向きと同じであり、高電圧領域が略上半分に位置する。そのため、液体制御部7を設けていることで、主に液体が自重で高電圧領域から低電圧領域に伝って短絡が発生してしまう可能性を低減する。
【0081】
<個々の液体制御部の配置構成>
次に、9個のスリット71(以下、第1~第9スリット711~719と呼ぶことがある)の各々に着目して説明する。
【0082】
第1特定領域R11は、ツェナーダイオードZD1の低電位側の端子、及び当該端子が接合される接合部を含む領域である。第1スリット711は、左右方向に長尺の開口を有する孔であり、ツェナーダイオードZD1の、高電位側の第1の回路領域と、低電位側の第2の回路領域(第1特定領域R11)との間に配置されている。ツェナーダイオードZD1の第1の回路領域と第2の回路領域とは上下に並ぶ。
【0083】
言い換えると、複数の電子部品61のうちの特定の電子部品61(ツェナーダイオードZD1)は、(高電位側の)第1端子と、第1端子より低電位側となる第2端子とを含む。特定の回路領域R1(第1特定領域R11)は、第2端子が接合されている第2接合部(ランド)を含む。液体制御部7の少なくとも一部(第1スリット711)は、基板本体60の一端面において、当該特定の電子部品61の、第1端子が接合されている第1接合部(ランド)と、第2接合部との間に配置されている。
【0084】
ツェナーダイオードZD1は、例えばリードタイプの部品であり、そのリード端子が接合される接合部(第1及び第2接合部)は、基板本体60の第2端面60B(裏面)側に位置する。
【0085】
そして、第1スリット711は、液体がツェナーダイオードZD1の低電位側の第2の回路領域(第1特定領域R11)を迂回するように、液体の移動を制御する。要するに、基板本体60は、ツェナーダイオードZD1を含む回路領域において、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域R1は、第2の回路領域である。液体制御部7は、液体が特定の回路領域R1(第1特定領域R11)を迂回するように、液体の移動を制御する。そのため、ツェナーダイオードZD1を含む回路領域において、液体が第1の回路領域から第2の回路領域へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0086】
第2特定領域R12は、フィルタ回路のコンデンサC1の低電位側の端子、当該端子が接合される接合部を含む領域である。第2スリット712は、左右方向に長尺の開口を有する孔であり、コンデンサC1の、高電位側の第1の回路領域と、低電位側の第2の回路領域(第2特定領域R12)との間に配置されている。コンデンサC1の第1の回路領域と第2の回路領域とは上下に並ぶ。
【0087】
言い換えると、複数の電子部品61のうちの特定の電子部品61(コンデンサC1)は、(高電位側の)第1端子と、第1端子より低電位側となる第2端子とを含む。特定の回路領域R1(第2特定領域R12)は、第2端子が接合されている第2接合部(ランド)を含む。液体制御部7の少なくとも一部(第2スリット712)は、基板本体60の一端面において、当該特定の電子部品61の、第1端子が接合されている第1接合部(ランド)と、第2接合部との間に配置されている。
【0088】
コンデンサC1は、例えばリードタイプの部品であり、そのリード端子が接合される接合部(第1及び第2接合部)は、基板本体60の第2端面60B(裏面)側に位置する。
【0089】
そして、第2スリット712は、液体がコンデンサC1の低電位側の第2の回路領域(第2特定領域R12)を迂回するように、液体の移動を制御する。要するに、基板本体60は、コンデンサC1を含む回路領域において、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域R1は、第2の回路領域である。液体制御部7は、液体が特定の回路領域R1(第2特定領域R12)を迂回するように、液体の移動を制御する。そのため、コンデンサC1を含む回路領域において、液体が第1の回路領域から第2の回路領域へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0090】
第3特定領域R13は、フィルタ回路の第2フィルタLF2の二次側(低電位側)の巻線の出力端子、当該出力端子が接合される接合部を含む領域である。また、第3特定領域R13は、ダイオードブリッジDB1の低電位側の入力端子、当該入力端子が接合される接合部を更に含む。
【0091】
第3スリット713は、左右方向に長尺の開口を有する孔であり、第2フィルタLF2の、一次側の巻線の出力端子を含む高電位側の第1の回路領域と、二次側の巻線の出力端子を含む低電位側の第2の回路領域(第3特定領域R13)との間に配置されている。第2フィルタLF2の第1の回路領域と第2の回路領域とは上下に並ぶ。
【0092】
さらに、第3スリット713は、ダイオードブリッジDB1の、高電位側の入力端子を含む第1の回路領域と、低電位側の入力端子を含む第2の回路領域(第3特定領域R13)との間にも配置されている。ダイオードブリッジDB1の(入力側の)第1の回路領域と第2の回路領域とは上下に並ぶ。
【0093】
言い換えると、複数の電子部品61のうちの特定の電子部品61(第2フィルタLF2、ダイオードブリッジDB1)は、(高電位側の)第1端子と、第1端子より低電位側となる第2端子とを含む。特定の回路領域R1(第3特定領域R13)は、第2端子が接合されている第2接合部(ランド、パッド)を含む。液体制御部7の少なくとも一部(第3スリット713)は、基板本体60の一端面において、当該特定の電子部品61の、第1端子が接合されている第1接合部(ランド、パッド)と、第2接合部との間に配置されている。
【0094】
第2フィルタLF2は、例えばリードタイプの部品であり、そのリード端子が接合される接合部(第1及び第2接合部)は、基板本体60の第2端面60B(裏面)側に位置する。一方、ダイオードブリッジDB1は、例えばチップタイプの部品で、基板本体60の第2端面60B(裏面)側に表面実装されている。すなわち、ダイオードブリッジDB1の端子が接合される接合部(第1及び第2接合部)は、第2端面60B(裏面)に設けられている。
【0095】
そして、第3スリット713は、液体が第2フィルタLF2及びダイオードブリッジDB1の低電位側の第2の回路領域(第3特定領域R13)を迂回するように、液体の移動を制御する。要するに、基板本体60は、第2フィルタLF2及びダイオードブリッジDB1を含む回路領域において、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域R1は、第2の回路領域である。液体制御部7は、液体が特定の回路領域R1(第3特定領域R13)を迂回するように、液体の移動を制御する。そのため、第2フィルタLF2及びダイオードブリッジDB1を含む回路領域において、液体が第1の回路領域から第2の回路領域へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0096】
第4特定領域R14は、ダイオードブリッジDB1の低電位側の出力端子、当該出力端子が接合される接合部を含む領域である。第4スリット714は、左右方向に長尺の開口を有する孔であり、ダイオードブリッジDB1の、高電位側の出力端子を含む第1の回路領域と、低電位側の出力端子を含む第2の回路領域(第4特定領域R14)との間に配置されている。ダイオードブリッジDB1の(出力側の)第1の回路領域と第2の回路領域とは上下に並ぶ。
【0097】
言い換えると、複数の電子部品61のうちの特定の電子部品61(ダイオードブリッジDB1)は、(高電位側の)第1端子と、第1端子より低電位側となる第2端子とを含む。特定の回路領域R1(第4特定領域R14)は、第2端子が接合されている第2接合部(パッド)を含む。液体制御部7の少なくとも一部(第4スリット714)は、基板本体60の一端面において、当該特定の電子部品61の、第1端子が接合されている第1接合部(パッド)と、第2接合部との間に配置されている。
【0098】
そして、第4スリット714は、液体がダイオードブリッジDB1の低電位側の第2の回路領域(第4特定領域R14)を迂回するように、液体の移動を制御する。要するに、基板本体60は、ダイオードブリッジDB1を含む回路領域において、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域R1は、第2の回路領域である。液体制御部7は、液体が特定の回路領域R1(第4特定領域R14)を迂回するように、液体の移動を制御する。そのため、ダイオードブリッジDB1を含む回路領域において、液体が第1の回路領域から第2の回路領域へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0099】
第5特定領域R15は、平滑コンデンサC2用の領域である。
図5に示すように、平滑コンデンサC2は、例えばリードタイプの部品であり、第1端子611(リード端子)と第2端子612(リード端子)とを有する。第1端子611は、高電位側の端子であり、第1接合部P1(ランド)に接合される(
図5参照)。第2端子612は、低電位側の端子であり、第2接合部P2(ランド)に接合される(
図5参照)。
【0100】
第5特定領域R15は、平滑コンデンサC2の高電位側の第1端子611、第1端子611が接合される第1接合部P1を含む領域である。第5スリット715は、正面から見て、左側が開放された略U字形状の開口を有する孔である。第5スリット715は、第5特定領域R15の周囲を囲むように配置されている。第5スリット715は、各々が左右方向に延びている上孔部715A及び下孔部715B(
図5参照)と、上孔部715A及び下孔部715Bを繋ぐように上下方向に延びている連結孔部とを含む。上孔部715A、下孔部715B及び連結孔部は連通していて、1つの孔(スリット)を構成する。その結果、第5スリット715の一部(下孔部715B)は、平滑コンデンサC2の、高電位側の第1端子611を含む第1の回路領域(第5特定領域R15)と、低電位側の第2端子612を含む第2の回路領域との間に配置されている。
【0101】
言い換えると、複数の電子部品61のうちの特定の電子部品61(平滑コンデンサC2)は、(高電位側の)第1端子611と、第1端子611より低電位側となる第2端子612とを含む。特定の回路領域R1(第5特定領域R15)は、第1端子611が接合されている第1接合部P1を含む。液体制御部7の少なくとも一部(第5スリット715の下孔部715B)は、基板本体60の一端面において、当該特定の電子部品61の、第1接合部P1と、第2接合部P2との間に配置されている。
【0102】
そして、第5スリット715は、液体が平滑コンデンサC2の高電位側の第1の回路領域(第5特定領域R15)を迂回するように、液体の移動を制御する。要するに、基板本体60は、平滑コンデンサC2を含む回路領域において、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域R1は、第1の回路領域である。液体制御部7は、液体が特定の回路領域R1(第5特定領域R15)を迂回するように、液体の移動を制御する。そのため、平滑コンデンサC2を含む回路領域において、液体が第1の回路領域から第2の回路領域へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0103】
特に、第5スリット715は、平滑コンデンサC2の第1の回路領域の周囲を囲むように形成されている。そのため、平滑コンデンサC2の第1の回路領域から第2の回路領域への液体の移動だけでなく、平滑コンデンサC2の上にある第4特定領域R14から平滑コンデンサC2の第1の回路領域への液体の移動も抑制し得る。
【0104】
第6特定領域R16、及び第7特定領域R17は、常用点灯回路と充電回路が共用するトランスT1における二次側(低電位側)の複数の巻線の端子、及び当該端子が接合される接合部を含む領域である。第7~第9スリット717~719は、上下方向に長尺の開口を有する孔である。第6スリット716も、上下方向に長尺の開口を有する孔であり、ただし、その開口は、途中で上下方向に対して傾斜して延びていて、全体として略クランク状に形成されている。
【0105】
第6~第9スリット716~719は、トランスT1における一次側(高電位側)の複数の巻線の端子、及び当該端子が接合される接合部の周りを囲むように配置されている。
【0106】
具体的には、第6スリット716、及び第8スリット718は、トランスT1における一次側の複数の巻線の左右両脇にそれぞれ配置される。第9スリット719は、トランスT1における一次側の複数の巻線の間に配置される。第7スリット717は、第9スリット719の真上に配置される。
【0107】
第6~第9スリット716~719が設けられていることで、液体(例えば結露水)が自重により実装基板6上を伝って下方に流れ落ちる際に、第6~第9スリット716~719のいずれかによって移動が制御され得る。そのため、液体がトランスT1における高電位側の第1の回路領域から、低電位側の第2の回路領域(第6特定領域R16又は第7特定領域R17)に移動して短絡が発生してしまう可能性が低減される。
【0108】
ところで、スリット71の長さ、幅、及び数を増加すればするほど、短絡の抑制効果が向上する一方で、実装基板6の強度が落ちる可能性がある。そのため、本実施形態の実装基板6では、スリット71の長さ、幅、及び数をある程度抑えつつ、短絡の抑制を図れるように設定している。特に、実装基板6の略中央に配置される比較的大きいトランスT1のサイズに合わせて、左右方向に長く延びるスリット71を設けたり、幅の広いスリット71を設けたり、スリット71の数を増したりすると、実装基板6全体の強度が落ちる可能性が高い。第6~第9スリット716~719の長さ、幅、及び数は、実装基板6全体の強度を考慮して抑えるように設定している。
【0109】
図4に示す破線の矢印LQ1は、液体(例えば結露水)が自重により実装基板6の上端から下端まで実装基板6上(第1端面60A上でも第2端面60B上でもよい)を伝って流れ落ちる際に、想定される液体が流れる経路の一例を示す。この矢印LQ1から、液体が、第4スリット714及び第5スリット715により、移動が制御されていることが容易に理解できる。つまり、液体は、第4スリット714及び第5スリット715の各々における開口の周縁部に対し表面張力により吸着し、当該周縁部を辿るように落下する。結果的に、液体は、第4スリット714及び第5スリット715の真下にある第4特定領域R14、及び第5特定領域R15を迂回するように落下する。そのため、短絡の発生が抑制され得る。
【0110】
(3)実施形態に係る実装基板の利点
照明装置X1が例えば屋内照明として施設内に設置される場合、照明装置X1内で結露が発生することがある。そのため、例えば結露水が自重により基板本体60の一端面(第1端面60A又は第2端面60B)上を伝う状況が発生し得る。上述のように、本実施形態では、液体制御部7が基板本体60に設けられていることで、結露水等の液体の移動(例えば進行方向)が液体制御部7によって制御される。特に、結露水等の液体が特定の回路領域R1に移動することで短絡が発生する可能性が低減される。結果的に、本実施形態の実装基板6には、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる、という利点がある。すなわち、耐トラッキング性の向上も図れる。
【0111】
また、上述した特許文献1の回路基板に比べて、実装基板6の方がコストを抑えつつ、耐トラッキング性(電気的信頼性)を高めることができる。また、上述した特許文献1の回路基板に比べて、実装基板6の方が、配線パターン等を含む回路領域全体での発熱等の異常も抑制できる。
【0112】
また、本実施形態では、液体制御部7として、1又は複数(図示例では9つ)のスリット71を設けることで液体の移動が制御されるため、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。特に、スリット71は基板本体60を厚み方向に貫通しているため、1つのスリット71で、第1端面60A及び第2端面60Bのどちらの端面上を伝う液体に対しても、短絡の発生を低減できる。
【0113】
さらに、第1~第5スリット711~715の各々の少なくとも一部は、基板本体60の平面視において、対応する電子部品61に関する第1接合部と第2接合部(
図5では、第1接合部P1と第2接合部P2)との間に配置されている。そのため、液体が第1接合部から第2接合部へ(或いは第2接合部から第1接合部)へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0114】
また、第1~第7特定領域R11~R17を高電圧領域内(
図4の上半分の左寄りの領域)に集中的に設定し、それに応じて液体制御部7(9個のスリット71)を設けている。そのため、実装基板6の全体領域を見ても、液体が高電圧領域から低電圧領域に(又は低電圧領域から高電圧領域)に伝って、短絡が発生してしまう可能性を低減する。
【0115】
(4)変形例
以下に、上述した実施形態に係る実装基板6の変形例を列記する。上述した実施形態、及び下記の複数の変形例同士は、適宜に互いに組み合わせてもよい。
【0116】
上述した実施形態では、スリット71の数は9個であるが、9個に限定されない。ただし、スリット71の数が増えすぎると、実装基板6の強度が落ちる可能性があるため、スリット71の数は1~10個の範囲であることが好ましい。
【0117】
上述した実施形態では、各スリット71は、略一定の幅を有する。少なくとも1つのスリット71は、一定の幅ではなく、例えば一方向に沿って徐々に幅が広がるように形成されてもよい。
【0118】
上述した実施形態では、液体制御部7が1又は複数のスリット71を含む。液体制御部7は、1又は複数のスリット71の代わりに、又は加えて、基板本体60の一端面(第1端面60A又は第2端面60B)に凹んだ1又は複数の溝72(
図6A参照)を含んでよい。
図6Aには、
図5と同様に、平滑コンデンサC2が例示されている。
図6Aの例では、
図5の第5スリット715の代わりに、溝72が第2端面60Bに形成されている。溝72の正面視における形、長さ、及び幅は、例えば第5スリット715と同じであることを想定するが特に限定されない。また、溝72の深さは、例えば基板本体60の厚みの半分程度を想定するが特に限定されない。第5スリット715以外の他のスリット(711~714、716~719)についても、溝72に代えてもよい。
【0119】
このように液体制御部7として溝72が基板本体60に設けられている場合にも、第2端面60B上を伝う液体の移動が制御されるため、短絡の発生を低減できる。その結果、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。第1端面60A上を伝う液体に対して短絡の発生を低減させる場合には、溝72を第1端面60Aに設ければよい。
【0120】
或いは、液体制御部7は、吸水性の機能を有した1又は複数の吸水部材73(
図6B参照)を含んでもよい。
図6Bにも、
図5と同様に、平滑コンデンサC2が例示されている。
図6Bの例では、
図5の第5スリット715の代わりに、シート状の吸水部材73が第2端面60B上に貼着されている。吸水部材73の材料は、吸水性の機能があれば特に限定されないが、難燃性の材料が好ましく、例えば、グラスウール等のガラス繊維材料、又は難燃シリコーンスポンジを想定する。吸水部材73の正面視における形、長さ、及び幅は、例えば第5スリット715と同じであることを想定するが特に限定されない。吸水部材73の厚みは、例えば基板本体60の厚みの半分程度を想定するが特に限定されない。第5スリット715以外の他のスリット(711~714、716~719)についても、吸水部材73に代えてもよい。
【0121】
このように液体制御部7として吸水部材73が基板本体60に設けられている場合にも、第2端面60B上を伝う液体の移動が制御されるため、短絡の発生を低減できる。その結果、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。特に、スリット71及び溝72では、「液体の移動を制御する」とは、液体の進行方向を変えることであった。吸水部材73では、「液体の移動を制御する」とは、液体を吸水部材73で吸収(捕捉)して、液体の移動量を減らす、又は液体の移動を静止させることであり得る。第1端面60A上を伝う液体に対して短絡の発生を低減させる場合には、吸水部材73を第1端面60Aに設ければよい。また、吸水部材73は、スリット71又は溝72内に埋め込まれてもよい。
【0122】
実装基板6は、液体制御部7として、スリット71、溝72、及び吸水部材73のうちの2種類以上を備えてよい。
【0123】
上述した実施形態では、光源ユニットA1は、発光部を1つ備えている。しかし、例えば、光源ユニットA1は、2つの発光部を備えてもよい。2つの発光部は、導光体5の長手方向の両端に1つずつ配置されてもよい。
【0124】
上述した実施形態では、表示装置B1は、本体1の前面にのみ表示ブロック2が取り付けされて、本体1の後面を構造体の壁面に向けて設置される、いわゆる片面型の表示装置である。しかし、例えば、表示装置B1は、本体1の前面と後面の両方に、表示ブロック2がそれぞれ取り付けられるように構成された、いわゆる両面型の表示装置でもよい。
【0125】
(まとめ)
以上説明した実施形態等から、以下の態様が開示されている。
【0126】
第1の態様に係る実装基板(6)は、基板本体(60)と、液体制御部(7)と、を備える。基板本体(60)は、複数の電子部品(61)が実装され、特定の回路領域(R1)を含む。液体制御部(7)は、基板本体(60)に設けられている。液体制御部(7)は、液体が自重により基板本体(60)の一端面(第1端面60A又は第2端面60B)上を伝う状況下において、特定の回路領域(R1)に向かって移動する液体の移動を制御する。
【0127】
上記の態様によれば、液体制御部(7)によって液体の移動が制御されるため、液体(結露水等)が特定の回路領域(R1)に移動することで短絡が発生する可能性が低減される。結果的に、実装基板(6)には、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる、という利点がある。
【0128】
第2の態様に係る実装基板(6)に関して、第1の態様において、液体制御部(7)は、基板本体(60)を厚み方向に貫通する1又は複数のスリット(71)を含む。
【0129】
上記の態様によれば、スリット(71)を設けることで液体の移動が制御されるため、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。
【0130】
第3の態様に係る実装基板(6)に関して、第1又は第2の態様において、液体制御部(7)は、基板本体(60)の一端面(第1端面60A又は第2端面60B)に凹んだ1又は複数の溝(72)を含む。
【0131】
上記の態様によれば、溝(72)を設けることで液体の移動が制御されるため、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。
【0132】
第4の態様に係る実装基板(6)に関して、第1~第3の態様のいずれか1つにおいて、液体制御部(7)は、吸水性の機能を有した1又は複数の吸水部材(73)を含む。
【0133】
上記の態様によれば、吸水部材(73)を設けることで液体の移動が制御されるため、より簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる。
【0134】
第5の態様に係る実装基板(6)に関して、第1~第4の態様のいずれか1つにおいて、基板本体(60)は、第1の回路領域と、第2の回路領域とを含む。第1の回路領域は、第2の回路領域よりも高電位の領域である。特定の回路領域(R1)は、第1の回路領域、又は、第2の回路領域である。液体制御部(7)は、液体が特定の回路領域(R1)を迂回するように、液体の移動を制御する。
【0135】
上記の態様によれば、液体が例えば高電位の領域から低電位の領域へ(或いは低電位の領域から高電位の領域へ)移動することによる短絡の発生が低減される。
【0136】
第6の態様に係る実装基板(6)に関して、第1~第5の態様のいずれか1つにおいて、複数の電子部品(61)のうちの特定の電子部品(61)は、第1端子(611)と、第1端子(611)より低電位側となる第2端子(612)とを含む。特定の回路領域(R1)は、第1端子(611)が接合されている第1接合部(P1)、又は第2端子(612)が接合されている第2接合部(P2)を含む。液体制御部(7)の少なくとも一部は、基板本体(60)の一端面において、第1接合部(P1)と第2接合部(P2)との間に配置されている。
【0137】
上記の態様によれば、液体が第1接合部(P1)から第2接合部(P2)へ、又は第2接合部(P2)から第1接合部(P1)へ移動することによる短絡の発生が低減される。
【0138】
第7の態様に係る実装基板(6)に関して、第1~第6の態様のいずれか1つにおいて、液体制御部(7)は、その少なくとも一部が、基板本体(60)の一端面において複数の電子部品(61)のうちの1以上の電子部品(61)の投影領域と重なるように設けられている。
【0139】
上記の態様によれば、電子部品(61)が実装される回路領域周辺での短絡の発生が低減される。
【0140】
第8の態様に係る電源装置(11)は、第1~第7の態様のいずれか1つにおける実装基板(6)を備える。基板本体(60)に実装された複数の電子部品(61)は、負荷(L1)に供給するための電力を生成する電源回路(E1)を構成する。
【0141】
上記の態様によれば、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる電源装置(11)を提供できる。
【0142】
第9の態様に係る照明装置(X1)は、第8の態様における電源装置(11)と、光源ユニット(A1)と、本体(1)と、を備える。光源ユニット(A1)は、負荷(L1)であって、電源装置(11)から電力が供給されて点灯する。本体(1)は、電源装置(11)及び光源ユニット(A1)を、収容又は保持する。
【0143】
上記の態様によれば、簡単な構成で電気的信頼性の向上が図れる照明装置(X1)を提供できる。
【0144】
第2~7の態様に係る構成については、実装基板(6)に必須の構成ではなく、適宜省略可能である。
【符号の説明】
【0145】
A1 光源ユニット
1 本体
11 電源装置
6 実装基板
60 基板本体
61 電子部品
611 第1端子
612 第2端子
7 液体制御部
71 スリット
72 溝
73 吸水部材
E1 電源回路
L1 負荷
P1 第1接合部
P2 第2接合部
R1 特定の回路領域
X1 照明装置