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特開2023-161427特典管理システム、特典管理方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161427
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】特典管理システム、特典管理方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G06Q 30/0207 20230101AFI20231030BHJP
【FI】
G06Q30/02 352
【審査請求】未請求
【請求項の数】7
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071814
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】沼田 雅之
【テーマコード(参考)】
5L049
【Fターム(参考)】
5L049BB07
(57)【要約】
【課題】特典の利用に関する運用の効率化が図られるようにする。
【解決手段】発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶する記憶部と、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部とを備えて特典管理システムを構成する。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶する記憶部と、
ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部と
を備える特典管理システム。
【請求項2】
前記ユーザ端末は、光学的読取部により読み取ったコードから抽出した前記特典利用先識別子を送信する
請求項1に記載の特典管理システム。
【請求項3】
前記ユーザ端末は、表示された特典利用画面において配置され、特典利用先識別子が対応付けられているボタンが操作されたことに応じて、前記ボタンに対応付けられた特典利用先識別子を送信する
請求項1に記載の特典管理システム。
【請求項4】
前記ユーザ端末は、前記発行された特典に対応して設定されたURLにアクセスするにあたり、前記発行特典識別子としての前記URLを送信する
請求項1から3のいずれか一項に記載の特典管理システム。
【請求項5】
ユーザ端末に特典を送信する特典提供元に対応する特典提供装置からの特典発行要求に応じた特典の発行にあたり、前記発行特典識別子及び前記特典利用先識別子に対して、特典発行要求を行った特典提供元を示す特典提供元識別子をさらに対応付けた特典情報を生成する発行部をさらに備える
請求項1から3のいずれか一項に記載の特典管理システム。
【請求項6】
発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶制御ステップと、
ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証ステップと
を含む特典管理方法。
【請求項7】
コンピュータを、
発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶制御部、
ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、特典管理システム、特典管理方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
端末にて受信した電子チケットデータに基づくチケット表示画面をディスプレイに表示させ、チケット表示画面に対してもぎり操作が入力された場合に、チケット表示画面上に使用済を示す画像を表示させるようにした電子チケットシステムが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-98645号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記の電子チケットによる入場や電子クーポン等の特典の利用に関する運用の効率化が図られることが好ましい。
【0005】
本発明は、特典の利用に関する運用の効率化が図られるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶する記憶部と、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部とを備える特典管理システムである。
【0007】
本発明の一態様は、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶ステップと、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証ステップとを含む特典管理方法である。
【0008】
本発明の一態様は、コンピュータを、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶制御部、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、特典の利用に関する運用の効率化が図られるようになるという効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係るクーポン管理システムの構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係るクーポン管理画面の一例を示す図である。
図3】実施形態に係るクーポン管理におけるコード体系の一具体例を示す図である。
図4】本実施形態に係るクーポン管理サーバの構成例を示す図である。
図5】本実施形態に係る登録商品情報の一例を示す図である。
図6】本実施形態に係るクーポン情報の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係るユーザ端末、チャネルサーバ、及びクーポン管理サーバが、商品登録、クーポン発行、クーポン取り消しに関連して実行する処理手順例を示すシーケンス図である。
図8】本実施形態に係るユーザ端末とクーポン管理サーバが、クーポンの使用に関連して実行する処理手順例を示すシーケンス図である。
図9】本実施形態の第1変形例に係るクーポン画面の一例を示す図である。
図10】本実施形態の第2変形例に係る店舗選択画面の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
[クーポン管理システムの構成例]
図1は、本実施形態のクーポン管理システムの全体的な構成例を示している。同図のクーポン管理システムは、ユーザ端末100、チャネルサーバ200(200-A、200-B、200-C:特典提供装置の一例)、クーポン管理サーバ300を備える。
【0012】
ユーザ端末100は、ユーザUが使用する端末である。ユーザ端末100は、例えばスマートフォンやタブレット端末等であってよい。ユーザ端末100は、ネットワークNW経由で通信を行うことができる。ユーザ端末100には、ウェブブラウザが実装されている。
【0013】
チャネルサーバ200(200-A、200-B、200-C)は、それぞれが異なるチャネル(チャネルA、チャネルB、チャネルC:特典提供元の一例)に対応するサービスを提供するサーバである。チャネルによるサービスは、例えばEC(Electronic Commerce)、メールマガジン配信等であってよい。
ユーザUは、ユーザ端末100を用いてチャネルサーバ200が提供するサービスを利用することができる。チャネルサーバ200がECサイトを提供するECサイトサーバである場合、ユーザUは、ユーザ端末100をECサイトにアクセスさせ、ECサイトにて操作を行って商品を注文することができる。
【0014】
チャネルサーバ200がメールマガジン配信を行うメールマガジン配信サーバである場合、ユーザUは、ユーザ端末100をメールマガジン配信サーバの配信登録サイトにアクセスさせ、配信登録サイトにて配信登録を行うようにされる。ユーザUは、配信登録にあたり、配信先として自分のメールアドレスを登録するようにされる。メールマガジン配信のチャネルサーバ200は、配信先として登録されたメールアドレスにメールマガジンを送信する。ユーザ端末100は、配信先として登録したメールアドレス宛のメールを受信可能に設定されている。ユーザ端末100は、メールマガジン配信サーバから送信されたメールマガジンを受信する。ユーザUは、ユーザ端末100が受信したメールマガジンを開いて購読することができる。
【0015】
また、本実施形態のチャネルサーバ200は、クーポン管理サーバ300にて発行されたクーポン(特典の一例)を、ユーザUが利用可能なように、ユーザ端末100に提供する。
具体的に、チャネルサーバ200がECサイトサーバである場合には、以下のようにユーザ端末100にクーポンが提供される。
例えばECサイトにおけるウェブページには、店舗にて利用可能なクーポンが提示されている。ユーザUは、クーポンを利用したいと思った場合には、ユーザ端末100にて表示されているウェブページにて提示されているクーポンの提供を要求する操作(クーポン要求操作)を行う。クーポン要求操作は、例えばウェブページに配置された所定のボタンに対する操作であってよい。
クーポン提供を要求する操作が行われたことに応じて、ECサイトサーバとしてのチャネルサーバ200は、例えばユーザUがECサイトに登録しているユーザアカウントにおいて登録されているメールアドレスに、対応のクーポンのURL(Uniform Resource Locator)(クーポンURL:発行特典識別子の一例)を本文に記述したメール(クーポン利用電子メール)を送信する。クーポンURLは、ユーザに提供されるクーポンごとに固有となる。
ユーザ端末100は、ECサイトに登録したユーザアカウントのメールアドレス宛のメールを受信可能に設定されている。ユーザ端末100は、送信されたクーポン利用電子メールを受信する。このようにして、ユーザUにクーポンが提供される。
【0016】
本実施形態のクーポンは、予め当該クーポンの利用対象として設定された店舗STにてユーザUが利用することができる。1つのクーポンに対応する利用対象の店舗STは、1つであってもよいし複数であってもよい。
図1においては、3つの店舗ST(ST-1、ST-2、ST-3)が示されている。1つの店舗STは、複数のクーポンが利用可能とされてよい。
【0017】
ユーザUは、クーポンを利用するにあたり、利用対象の店舗STのうちの1つに赴くようにされる。ユーザUは、赴いた先の店舗STにて、以下のようにしてクーポンを利用する。
ユーザUは、赴いた先の店舗STにて、例えばクーポンが適用される商品を手に取ってレジカウンタに赴いて店員による会計を受ける。
この際、ユーザUは店員にクーポンを利用して対応のサービスを受ける旨を伝える。店員は、クーポンを利用する旨が伝えられたことに応じて、対応のクーポンの提示をユーザUに求める。
【0018】
クーポンの提示を求められたユーザUは、ユーザ端末100上でクーポン利用電子メールを開き、クーポン利用電子メールの画面を表示部に表示させる。ユーザUは、表示されたクーポン利用電子メールにおいて記述されているクーポンURLのリンクに対する操作(タップ操作)を行う。ユーザ端末100は、操作されたリンクに対応するクーポンURLにアクセスする。クーポンURLは、対応のクーポンの情報が提示されるクーポン画面の所在を示す。クーポンURLにアクセスしたユーザ端末100は、クーポン画面を表示部に表示させる。
クーポンURLは、クーポン管理サーバ300により管理されてよい。この場合、クーポン画面を表示部に表示させる。
【0019】
店舗STにおいては、所定の場所にてクーポン認証コードCD(図1)が設置される。クーポン認証コードCDは、印刷されたものが店舗STにおける所定の場所に設置されてもよいし、店舗STにおける所定の位置に設置されたディスプレイにて表示されていてもよい。クーポン認証コードCDは、クーポン利用先を示す識別子である利用先コード(特典利用先識別子の一例)を、例えば二次元コード化したものである。利用先コードは、クーポン利用先を示す識別子である。利用先コードは、対応の店舗STにおけるPOS端末(レジスタ装置)ごとに対応させてもよいし、対応の店舗STを示すようにされてもよい。クーポン認証コードCDには、利用先コードを自動送信させるための制御コードも含まれてよい。
なお、クーポン認証コードCDは、一次元コード(バーコード)であってよい。
【0020】
図2(A)は、クーポン画面の一例を示している。同図のクーポン画面においては、クーポン画像エリアAR1と使用済確認エリアAR2とが配置される。
クーポン画像エリアAR1においては、電子クーポンである本実施形態のクーポンをチケットの態様で模した画像(クーポン画像)が表示される。同図のクーポン画像は、対応のクーポンがコーヒーの引換券(1回券)であることから、コーヒーカップに入ったコーヒーの絵柄が示されるチケットを模した態様とした例が示されている。
また、クーポン画面においてクーポン画像エリアAR1の下には「コーヒー引換券」と表示されていることで、対応のクーポンがコーヒーの引換券であることが示される。また、「コーヒー引換券」の表示の下には、対応のクーポンの有効期限として、有効期限の最終日の年月日が表示されている。
【0021】
使用済確認エリアAR2は、対応のクーポンが利用済みであるか否かが示されるエリアである。同図の使用済確認エリアAR2は、クーポンが使用されることに応じて使用済みであることを示す「使用済み画像」を表示するエリアとなっている。同図の使用済確認エリアAR2は、まだ「使用済み画像」が表示されていないことで、対応のクーポンが未使用の状態であることを示している。
【0022】
ユーザUは、ユーザ端末100にて図2(A)のように表示されたクーポン画面を店員に提示する。店員は、提示されたクーポン画面を見て、自店舗にて利用可能なクーポンであるとともに、クーポンが未利用であることを確認すると、クーポンに応じたサービスをユーザUに提供する。この場合には、店員は、無料で1杯のコーヒーをユーザUに提供する。
サービスを提供した店員は、この場でクーポンの消し込みを行ってもらうことをユーザUに依頼する。クーポン消し込みの依頼を受けたユーザUは、最寄りの場所に設置されたクーポン認証コードCDをユーザ端末100に読み取らせる操作を行う。
クーポン認証コードCDをユーザ端末100に読み取らせるにあたり、ユーザUは、ユーザ端末100のコードスキャナ(光学的読取部の一例)を起動させる。ユーザUは、起動させたコードスキャナによりクーポン認証コードCDを読み取らせる。
【0023】
ユーザ端末100は、読み取ったクーポン認証コードCDから利用先コードを抽出し、対応のクーポンを識別するクーポン識別子(クーポンコード)と抽出した利用先コードとを含むクーポン認証要求をクーポン管理サーバ300に送信する。クーポン管理サーバ300は、クーポン認証要求の受信に応じて、認証対象のクーポンが利用可能であるか否かのクーポン認証を実行する。
クーポン管理サーバ300は、利用可能であるとの認証結果を得ると、対応のクーポンを利用済みとする。クーポン管理サーバ300は、ユーザ端末100にて表示されるクーポン画面について、図2(A)の態様から、対応のクーポンを使用済みであることを示す態様に変更する。
【0024】
図2(B)は、対応のクーポンが使用済みとなったことを示す態様のクーポン画面の一例を示している。
図2(B)のクーポン画面の使用済確認エリアAR2においては、「使用済み画像」が表示されることで、対応のクーポンが使用済みとなったことが示される。また、図2(B)のクーポン画面のクーポン画像エリアAR1においては、クーポン利用結果情報が示される。具体的に、同図においては、クーポン利用結果情報として、クーポンが使用された店舗、クーポンの使用日時が示されている。
このようにクーポンが使用済みとされた後において、ユーザが対応のクーポンのクーポン利用電子メールのクーポンURLを操作した場合には、図2(B)のようにクーポンが利用済みであることを示すクーポン画面が表示される。このように表示されるクーポン画面により、ユーザUや店員は、対応のクーポンを使用できないことを把握できる。
【0025】
なお、クーポンは、種別として例えば上記の1回券のほか、回数券、セット券が用意されてよい。1回券は、1つのクーポンURLに対応して、1回のみのクーポンチケットの使用が可能なクーポンである。回数券は、1つのクーポンURLに対応して、同一のクーポン内容のクーポンチケットについて所定の複数回の使用が可能とされる。セット券は、1つのクーポンURLに対応して複数の異なるクーポン内容のクーポンチケットの使用が可能とされる。
【0026】
回数券としてのクーポンの場合、クーポン利用電子メールのクーポンURLに対する操作に応じて、まず、未使用のクーポンチケットの綴りを示すクーポン一覧画面表示されてよい。ユーザUは、表示されたクーポンチケットの綴りのうちから、今回使用するクーポンを選択する操作を行う。クーポンを選択する操作が行われたことに応じて、選択されたクーポンチケットに対応するクーポン画面が表示されるようにしてよい。
また、セット券としてのクーポンの場合にも、クーポン利用電子メールのクーポンURLに対する操作に応じて、まず、未使用のクーポンチケットの一覧を示すクーポン一覧画面表示されてよい。ユーザUは、表示されたクーポンチケットの一覧のうちから、今回使用するクーポンを選択する操作を行う。クーポンを選択する操作が行われたことに応じて、選択されたクーポンチケットに対応するクーポン画面が表示されるようにしてよい。
【0027】
なお、クーポンが回数券あるいはセット券である場合、使用済確認エリアAR2においては、使用済みのチケットと未使用のチケットとが把握可能な態様で表示が行われてよい。
【0028】
[クーポン管理におけるコード体系]
図3を参照して、本実施形態のクーポン管理におけるコード体系の一具体例について説明する。
【0029】
クーポンの発行にあたっては、まず、クーポン管理サーバ300へのクーポン適用商品の登録が行われる。クーポン適用商品の登録により、クーポン適用商品に対応して商品コードが設定される。同図では商品Aを登録対象としていることに応じて、商品コードAが設定された例が示される。
【0030】
また、クーポン適用商品の登録にあたっては、商品Aに対応するクーポンの提供元とするチャネル(クーポン提供チャネル)も登録される。クーポン提供チャネルとしてチャネルAが登録されたことに応じて、商品コードAには、チャネルコードAが対応付けられた。
【0031】
クーポン管理サーバ300は、商品コードAとチャネルコードAとの対応付けに対して一意となるクーポンコードAを生成する。
このように生成されるクーポンコードは、チャネルコードと対応付けられていることになる。このため、クーポンコードは、対応のクーポンが提供されたクーポン提供チャネルを特定可能となる。
【0032】
また、クーポン適用商品の登録に際しては、クーポン適用商品に対応してクーポンが利用可能なクーポン利用先の指定が行われる。このために、クーポン適用商品に対応付けるようにして、ブランド、店舗、及びクーポン利用先の設定が行われる。ブランド、店舗、及びクーポン利用先は階層関係にある。ブランドは、例えば店舗の系列を示す。1つのブランドの階層下に1以上の店舗が設定され、1つの店舗の階層下に1以上のクーポン利用先が設定される。
図3においては、商品コードAに対してブランドAを示すブランドコードAが対応付けられている。ブランドコードAには、ブランドAの配下の店舗A、店舗B、店舗Cごとに対応する店舗コードA、店舗コードB、店舗コードCが対応付けられている。
店舗Aにおいては、2箇所のクーポン利用先(例えばPOS端末の設置された場所)が指定された。そこで、店舗コードAには、2箇所のクーポン利用先ごとに対応して2つの利用先コードA-1、A-2が対応付けられている。
店舗Bにおいては、1箇所のクーポン利用先が指定された。そこで、店舗コードBには、1箇所のクーポン利用先に対応する1つの利用先コードB-1が対応付けられている。
店舗Cにおいては、2箇所のクーポン利用先が指定された。そこで、店舗コードBには、2箇所のクーポン利用先に対応する1つの利用先コードC-1、C-2が対応付けられている。
【0033】
また、クーポン管理サーバ300は、ユーザ端末100に提供するクーポンの発行にあたり、発行するクーポンごとに一意となる発行コードと、当該発行コードと対応付けられるクーポンURLとのセットを生成する。同図の場合には、クーポンコードAにより特定されるクーポンが3つの異なるユーザ端末100に対して発行されたことにより、クーポンコードAに対して、発行コードAとクーポンURL-Aのセット、発行コードBとクーポンURL-Bのセット、発行コードCとクーポンURL-Cのセットが生成されている。
クーポン管理サーバ300は、このように設定されるコード体系のもとでクーポンの管理を行う。
【0034】
図4は、クーポン管理サーバ300の構成例を示している。同図のクーポン管理サーバ300は、通信部301、制御部302、及び記憶部303を備える。
通信部301は、ネットワーク経由で通信を行う。
【0035】
制御部302は、クーポン管理サーバ300における各種制御を実行する。制御部302は、商品登録部321、発行部322、及び認証部323を備える。
商品登録部321は、クーポン適用対象の商品の登録を実行する。
【0036】
発行部322は、ユーザ端末100へのクーポンの発行を実行する。発行部322は、クーポンの発行にあたり、発行されるクーポンについてのクーポン情報を生成し、生成したクーポン情報をクーポン情報記憶部332に記憶させる(記憶制御部の一例)。
【0037】
認証部323は、ユーザ端末100から送信されたクーポン認証情報(利用先情報、クーポンURL)に基づいて、クーポン認証を実行する。認証部323は、クーポン認証として、対象のクーポン(回数券またはセット券の場合にはクーポンにおけるクーポンチケット単位)が利用可能か否かを判定してよい。クーポン認証が成立した場合、発行部322は、対象のクーポン(またはクーポンチケット)を使用済みに設定する。
【0038】
記憶部303は、クーポン管理サーバ300に対応する各種の情報を記憶する。記憶部303は、登録商品情報記憶部331とクーポン情報記憶部332とを備える。
登録商品情報記憶部331は、登録商品情報を記憶する。登録商品情報は、商品登録部321により登録されたクーポン適用商品に関する情報である。
クーポン情報記憶部332は、クーポン情報を記憶する。クーポン情報は、発行されたクーポンごとに対応する情報である。ここでのクーポンの発行は、ユーザ端末100にクーポンURLを送付することに対応する。
【0039】
図5は、登録商品情報記憶部331が記憶する登録商品情報の一例を示している。1つの登録された商品に対応する登録商品情報は、商品コード、クーポン内容情報、クーポンコード、チャネルコード、及び利用先情報の各領域を含む。
【0040】
商品コードの領域は、対応の商品を一意に示す商品コード(商品識別子)を格納する。
クーポン内容情報の領域は、対応の商品コードが示す商品に適用されるクーポンの内容を示すクーポン内容情報を格納する。クーポン内容情報は、クーポンの内容として、クーポンの種別(1回券、回数券、セット券)、クーポンチケットの内容(引き換え、割引き、値引等)を示してよい。
【0041】
クーポンコードの領域は、対応の商品コードが示す商品に適用されるものとして発行された1つのクーポンを示す識別子であるクーポンコードを格納する。
チャネルコードの領域は、対応のクーポンコードが示すクーポンを提供したチャネル(クーポン提供チャネル)チャネルのチャネルコードリストを格納する。
【0042】
上記の商品コード、クーポンコード、及びチャネルコードの関係として示されるように、1つの商品を適用対象とするクーポンのクーポンコードは、当該クーポンが適用される商品を示す商品コードと当該クーポンの提供元となるチャネルを示す1つのチャネルコードとの組み合わせに一意となるように採番(発行)されるコードである。従って、1つの商品に対応するクーポンコードは、対応のクーポンの提供元となるチャネルの相違に応じて複数が存在し得る。
【0043】
利用先情報の領域は、対応の商品に適用されるクーポンを利用可能な利用先の情報(利用先情報)を格納する。
利用先情報は、図3のコード体系に示したように、ブランドコード、店舗コード、及び利用先コードの階層構造によって利用先を特定する。
【0044】
図6は、クーポン情報記憶部332が記憶するクーポン情報の一例を示している。同図は、1つの発行されたクーポンに対応するクーポン情報の構造を示している。同図のクーポン情報は、クーポンコード、商品コード、チャネルコード、クーポンURL、発行コード、利用先情報、発行日時、使用履歴、及び無効化フラグの領域を含む。
【0045】
クーポンコードの領域は、対応のクーポンを識別するクーポンコードを格納する。
【0046】
商品コードの領域は、対応のクーポンの適用対象となる商品の商品コードを格納する。
チャネルコードの領域は、対応のクーポンを提供(発行)したクーポン提供チャネルのチャネルコードを格納する。
【0047】
クーポンURLの領域は、対応のクーポンの発行に際して、対応のクーポンの所在を示すものとしてクーポン管理サーバ300が生成したクーポンURLを格納する。
【0048】
発行コードの領域は、生成されたクーポンURLに対応して生成された発行コードを格納する。
【0049】
利用先情報の領域は、発行されたクーポンを利用可能な利用先の利用先情報を格納する。クーポン情報の利用先情報は、同じ商品コードに対応付けられた登録商品情報における利用先情報と同じであってよい。この場合、発行されたクーポンが対応する利用先情報は、同じ商品コードの利用先情報を参照すればよいことから、クーポン情報から省略されてよい。あるいは、クーポン情報の利用先情報は、例えば利用先の地域的、場所的制限により、同じ商品コードに対応付けられた登録商品情報における利用先情報において示される利用先の一部であってもよい。
【0050】
発行日時の領域は、対応のクーポンが発行された発行日時を格納する。
【0051】
使用履歴の領域は、対応のクーポンが使用された履歴(使用履歴)を格納する。使用履歴は、1回券のクーポンの場合には、クーポンが使用された使用日時、クーポンが使用された利用先を示す利用先情報等を示す。また、回数券あるいはセット券のクーポンの場合には、使用履歴は、使用済みとなったクーポンチケットと未使用のクーポンチケットの情報、使用済みのクーポンチケットが使用された使用日時、使用済みのクーポンチケットが使用された利用先を示す利用先情報等を示す。
【0052】
無効化フラグの領域は、対応のクーポンの無効化フラグを格納する。例えばクーポンに相当するチケットをユーザが購入したが、購入したチケットを未使用のままキャンセル(払い戻し)したような場合に、クーポン(チケット)を無効化する処理が行われる。クーポンの無効化として、例えば具体的には、クーポンURLを無効とすることが行われる。無効化フラグは、対応のクーポンURLについて無効とされているか否かを示す。無効化処理が行われて無効化フラグによりクーポンURLが無効とされることで、例えばチケット等がクーポンに相当する場合には、当該チケットの購入がキャンセルされたことになる。
【0053】
[処理手順例]
図7のシーケンス図を参照して、ユーザ端末100、チャネルサーバ200、及びクーポン管理サーバ300が、商品登録、クーポン発行、クーポン取り消しに関連して実行する処理手順例について説明する。
【0054】
ステップS100:まず、商品登録に対応する処理手順例について説明する。例えば商品提供者は、クーポン管理サーバ300に接続した端末(図示せず)を用いて、クーポン管理サーバ300に対して、クーポンの適用対象とする商品の登録(商品登録)を行う。商品提供者は、商品登録にあたり、適用対象の商品の商品コードの登録、クーポン内容の登録、クーポン提供チャネルの登録、利用先の登録を行う。
クーポン管理サーバ300において、商品登録部321は、上記のように行われる商品提供者の端末からの商品登録に応じて、対象の商品の登録商品情報を生成する。商品登録部321は、登録商品情報の生成に際して、登録された商品に対応する商品コードと、登録された商品に適用されるクーポンのクーポン提供チャネルのチャネルコードに応じたクーポンコードとを生成する。商品登録部321は、生成した登録商品情報を登録商品情報記憶部331に記憶させる。
【0055】
ステップS102:クーポン管理サーバ300の商品登録部321は、ステップS100により生成した登録商品情報における商品コードを、クーポン提供チャネルに送信する。クーポン提供チャネルは、受信した商品コードを、提供可能なクーポンに対応する商品情報として記憶する。
【0056】
次に、クーポンの発行に対応する処理手順例について説明する。
ステップS110:ユーザ端末100は、クーポン提供チャネルとしてのチャネルサーバ200のウェブサイトにアクセスしていることに応じて、チャネルが提供するウェブページ(チャネルウェブページ)が表示されている。チャネルウェブページには、提供可能なクーポンが提示されている。チャネルウェブページにおける提供可能なクーポンの提示は、ステップS102に対応してチャネルサーバ200が記憶した商品コードに基づいて行われてよい。
ユーザ端末100のユーザは、表示されているウェブページにて提示されているクーポンを対象とするクーポン要求操作を行う。ユーザ端末100上で表示されているチャネルウェブページは、ユーザにより行われるクーポン要求操作を受け付ける。
【0057】
ステップS112:チャネルウェブページは、ステップS100にて受け付けたクーポン要求操作に応じたクーポン発行要求を、ユーザ端末100からチャネルウェブページに送信させる。クーポン発行要求には対応の商品コードが含まれる。
【0058】
ステップS114:チャネルサーバ200は、ステップS112により送信されたクーポン発行要求を受信すると、さらにクーポン管理サーバ300に対してクーポン発行要求を送信する。当該ステップS114により送信されるクーポン発行要求には、商品コードと、送信元のチャネルを示すチャネルコードとが含まれる。
【0059】
ステップS116:クーポン管理サーバ300において発行部322は、ステップS114により送信されたクーポン発行要求を受信すると、クーポン発行処理を実行する。
発行部322は、クーポン発行処理として、受信したクーポン発行要求に含まれる商品コードとチャネルコードとの組み合わせに対応付けられたクーポンコードの登録商品情報を、登録商品情報記憶部331から取得する。発行部322は、取得した登録商品情報のクーポンコードに対応付けて、クーポンURLと発行コードとを生成する。また、発行部322は、生成したクーポンURLと発行コードと、取得した登録商品情報とを利用して、クーポン情報(図6)を生成する。発行部322は、生成したクーポン情報をクーポン情報記憶部332に記憶させる。
【0060】
ステップS118:発行部322は、ステップS116のクーポン発行処理により生成されたクーポンURLをチャネルサーバ200に送信する。
ステップS120:チャネルサーバ200は受信したクーポンURLをユーザ端末100に送信する。当該ステップS120によるクーポンURLの送信は、例えば前述のように、クーポン利用電子メールの送信であってよい。
また、例えばユーザ端末100にインストールされた例えばECサイトのチャネル利用のためのアプリケーションにより、チャネルにアクセスしている場合には、チャネルサーバ200は、アプリケーションにクーポンURLを送信してよい。この場合には、ユーザ端末100上でアプリケーションが管理するデータとして受信したクーポンURLが保存されるようにしてよい。
【0061】
次に、クーポンの取り消しに対応する処理手順例について説明する。
ステップS130:例えばクーポンを取り消すべき所定のタイミングに至ったことに応じて、ユーザ端末100がアクセスしているチャネルウェブページは、チャネルサーバ200にクーポン取消要求を送信する。クーポン取消要求には、例えば対応の商品の商品コードとクーポンの発行に際してステップS120によりユーザ端末100が受信したクーポンURLとが含まれてよい。あるいは、クーポン取消要求は、発行コードを含むことにより取消対象のクーポンを指定するようにされてもよい。
【0062】
ステップS132:ステップS130により送信されたクーポン取消要求を受信したチャネルサーバ200は、さらにクーポン管理サーバ300にクーポン取消要求を送信する。
【0063】
ステップS134:クーポン管理サーバ300において発行部322は、クーポン取消要求の受信に応じて、該当のクーポンの無効化を実行する。クーポンの無効化にあたり、発行部322は、受信されたクーポン取消要求に含まれるクーポンURLを格納するクーポン情報を検索する。発行部322は、検索したクーポン情報における使用履歴を参照し、該当のクーポンが未使用であるか否かを判定する。発行部322は、該当のクーポンが未使用であると判定すると、該当のクーポンURLを無効化する。つまり、検索したクーポン情報における無効化フラグについてクーポンURLが無効であることを示す値を格納する。一方、該当のクーポンが使用済である場合には、クーポン無効化要求に応じたクーポンURLの無効化は行えないことになる。
【0064】
ステップS136:クーポン管理サーバ300の発行部322は、チャネルサーバ200にクーポン取消通知を送信する。クーポン取消通知は、クーポン取消要求を受けたクーポンの取り消しが完了したことを示す通知である。
ステップS138:チャネルサーバ200は、クーポン取消通知の受信に応じて、ユーザ端末100がアクセスしているチャネルウェブページにクーポン取消通知を送信する。
【0065】
図8のシーケンス図を参照して、ユーザ端末100とクーポン管理サーバ300が、クーポンの使用に関連して実行する処理手順例について説明する。
ステップS200:ユーザUは、店舗STにてクーポンを利用するにあたり、前述のように、例えばクーポン利用電子メールを開いてクーポンURLのリンクに対する操作を行う。ユーザ端末100は、ユーザUにより行われたクーポンURLのリンクに対する操作を受け付ける。
【0066】
ステップS202:クーポンURLのリンクに対する操作が行われたことに応じて、ユーザ端末100は、例えばウェブブラウザによりクーポンURLにアクセスする。この際、ユーザ端末100は、クーポンURLへのアクセス要求を行う。このようなクーポンURLへのアクセス要求は、クーポン管理サーバ300へのクーポンURLの送信に相当する。クーポン管理サーバ300は、対象のクーポンを特定する情報としてクーポンURLを取得する。
ステップS204:クーポン管理サーバ300は、アクセスされたクーポンURLにより指定されるクーポン画面を生成し、生成したクーポン画面をユーザ端末100に送信する。これにより、ユーザ端末100にて、図2(A)に例示したようなクーポン画面が表示される。
【0067】
ステップS206:ユーザUは、クーポンを使用済みとする(消し込む)にあたり、ユーザ端末100のコードスキャナを起動させる操作を行う。この操作に応じて、ユーザ端末100は、コードスキャナを起動させる。
【0068】
ステップS208:ユーザ端末100は、起動されたコードスキャナにより撮像された画像からクーポン認証コードCDの読み取りを実行する。クーポン認証コードCDの読み取りにより、ユーザ端末100は、コードから利用先コードを抽出する。
なお、クーポン認証コードCDは、ブランドコード、店舗コード、及び利用先コードによる利用先情報がコード化されていてもよい。この場合のユーザ端末100は、ステップS208により、ブランドコード、店舗コード、及び利用先コードを抽出する。
【0069】
ステップS210:ユーザ端末100は、コードを読み取ったことに応じて、クーポン管理サーバ300にクーポン認証要求を送信する。クーポン認証要求には、ステップS208にて読み取ったコードから抽出した利用先コードを含む。
【0070】
ステップS212:クーポン管理サーバ300において認証部323は、送信されたクーポン認証要求に応じてクーポン認証を実行する。
クーポン認証にあたり、認証部323は、まず、使用有効性判定を行う。使用有効性判定は、対象のクーポンが今回使用される利用先が正当であるか否かの判定である。
使用有効性判定にあたり、認証部323は、クーポン認証要求に含まれる情報との照合に用いる情報として、今回対象とされているクーポンのクーポン情報を取得する。このため、認証部323は、ステップS202によるクーポンURLへのアクセスに応じて取得したのと同じクーポンURLを格納するクーポン情報をクーポン情報記憶部332から検索する。
認証部323は、取得したクーポン情報における利用先情報において、ステップS210に対応して受信したクーポン認証要求に含まれる利用先コードが含まれているか否かを判定する。利用先コードが含まれている場合、認証部323は、今回使用される利用先が正当であると判定する。利用先コードが含まれていない場合、認証部323は、今回使用される利用先が正当でないと判定する。
【0071】
なお、同図においては、省略しているが、今回使用される利用先が正当でないと判定した場合、認証部323は、ステップS214以降の処理に代えて、認証不成立に応じたエラー通知をユーザ端末100に送信してよい。ユーザ端末100は、エラー通知の受信に応じて、クーポンが利用不可であった旨のエラーメッセージ等をクーポン画面上で表示させてよい。
【0072】
ステップS214:ステップS212による使用効性判定により今回使用される利用先が正当であると判定された場合、認証部323は、さらにクーポン有効性判定を行う。クーポン有効性判定は、対象のクーポン自体についての有効性を判定するものである。具体的に、クーポン有効性判定は、例えば対象のクーポンが未使用であるか否かの判定と、対象のクーポンが有効期限内であるか否かの判定とを含んでよい。
具体的に、認証部323は、ステップS202にて取得したクーポンURLを格納するクーポン情報における使用履歴を参照することで、対象のクーポンが未使用であるか否かを判定してよい。
また、認証部323は、ステップS202にて取得したクーポンURLを格納するクーポン情報と同じ商品コード(またはクーポンコード)を格納する登録商品情報を検索する。認証部323は、検索したクーポン内容情報において示される有効期限に現在日時が含まれるか否かを判定してよい。
認証部323は、上記のクーポン有効性判定により対象のクーポン自体が有効であるか否かを判定する。
【0073】
なお、同図においては、省略しているが、対象のクーポン自体が有効でないと判定した場合、認証部323は、ステップS216以降の処理に代えて、認証不成立に応じたエラー通知をユーザ端末100に送信してよい。ユーザ端末100は、エラー通知の受信に応じて、クーポンが利用不可であった旨のエラーメッセージ等をクーポン画面上で表示させてよい。
なお、ステップS212とステップS214の処理は実行順が入れ替えられてよい。
【0074】
ステップS216:ステップS214での使用有効性判定により利用先が正当であると判定され、ステップS216でのクーポン有効性判定により、クーポンが有効であることが判定された場合、今回対象とされたクーポンは利用可能であるとして認証が成立したことになる。
この場合、発行部322は、今回対象とされたクーポンについて使用済みとするクーポン使用済処理を実行する。クーポン使用済処理として、発行部322は、今回対象とされたクーポンに対応してステップS202にて取得されたクーポン情報における使用履歴について、対象のクーポン(回数券またはセット券の場合には対象のクーポンチケット)が使用済みであることを示すように更新する。また、発行部322は、クーポン情報における使用履歴に、今回クーポンが利用された利用先を示す情報として、クーポン認証要求に含まれていた利用先コードを含めるようにする。
【0075】
ステップS218:ステップS216によりクーポン使用済処理を実行した後、認証部323は、使用済クーポン画面(図2(B))を生成する。
【0076】
ステップS220:認証部323は、ステップS218により生成した使用済クーポン画面をユーザ端末100に送信する。ユーザ端末100は、送信された使用済みクーポン画面を表示する。
【0077】
これまでの説明によると本実施形態のクーポンは、利用先にて設けられたクーポン認証コードCDをユーザ端末100読み取らせることで、使用済とするように消し込みを行うことができる。この場合、利用先となる店舗STでは、利用先ごとに対応させて紙や表示デバイス等によりクーポン認証コードCDを設置しておけばよく、例えば電子スタンプを押印するためのデバイス等をはじめ、クーポンの消し込みに対応するシステムを別途導入する必要がない。
また、本実施形態のクーポン管理システムでは、発行されたクーポンにユーザへの提供元であるチャネルコードが対応付けられる。これにより、本実施形態のクーポン管理システムでは、クーポンがいずれのチャネルから発行されたのかを把握することが可能となる。これにより、本実施形態のクーポン管理システムは、クーポンを多様なチャネルにより発行することも可能となる。
また、本実施形態のクーポン管理システムでは、使用されたクーポンの使用履歴において、当該クーポンが使用された利用先を示す利用先コードも格納される。これにより、本実施形態のクーポン管理システムにおいては、クーポンがどの利用先にて利用されたのかを把握することも可能となる。
例えば、クーポンの利用先となった店舗STの担当者は、端末をクーポン管理サーバ300にアクセスさせて、対応の店舗にて使用されたクーポンの使用履歴を示す使用履歴画面を端末にて表示させてよい。担当者は、使用履歴画面を見ることで、どれだけのクーポンがいずれの利用先にて使用されており、使用されたクーポンがどのチャネルから発行されたものであるのかを把握できる。
このように本実施形態においては、クーポンの利用に関する運用の効率化が図られる。
【0078】
<変形例>
[第1変形例]
上記実施形態においては、ユーザUが使用したクーポンの消し込みを行うにあたり、利用先において設置されたクーポン認証コードCDをユーザ端末100により読み取らせるようにしていた。
本変形例では、図9に示されるようにして、ユーザ端末100にて表示されるクーポン画面において使用宣言ボタンBT1が配置される。本変形例において、ユーザUは、クーポン認証コードCDをユーザ端末100に読み取らせる操作を行うのに代えて、使用宣言ボタンBT1に対する操作(タップ操作)を行う。
【0079】
本変形例においては、クーポンごとに対応して1つの店舗が予め利用先として定められている。クーポン画面における使用宣言ボタンBT1には、予め定められた店舗を利用先として示す利用先コードが埋め込まれている。
これにより、ユーザ端末100は、使用宣言ボタンBT1に対する操作が行われたことに応じて、対象のクーポンの利用先を示す利用先コードを含むクーポン認証要求をクーポン管理サーバ300に送信することができる。クーポン管理サーバ300は、クーポン認証要求の受信に応じて、図8のステップS212~S220と同様の処理を実行し、クーポン認証、クーポン使用済処理、ユーザ端末100での使用済クーポン画面の表示の制御を行うことができる。
【0080】
[第2変形例]
第1変形例においては、1つの発行されたクーポンに対応して予め1つの店舗が利用先として定められていた。
本変形例では、1つの発行されたクーポンに対応して複数の店舗が対応付けられている。ユーザUは、クーポンの使用に応じて、複数の店舗のうちからクーポンを使用した店舗を指定して消し込みを行うことができる。
【0081】
図示は省略するが、本変形例のクーポン画面においては、店舗(利用先)選択ボタンが配置されている。ユーザUは、使用したクーポンの消し込みを行うにあたり、クーポン画面における店舗選択ボタンに対する操作を行う。
店舗選択ボタンに対する操作が行われたことに応じて、図10に示すように、クーポン画面に重畳するようにして店舗選択画面P1が表示される。
【0082】
店舗選択画面P1においては、対象のクーポンに対応付けられた複数の店舗ごとのリスト項目が選択肢として提示されている。ユーザは、提示されたリスト項目のうちから、現在においてクーポンの利用先としている店舗のリスト項目を選択する操作を行う。
ユーザ端末100は、リスト項目を選択する操作が行われたことに応じて、対象のクーポンの利用先を示す利用先コードを含むクーポン認証要求をクーポン管理サーバ300に送信する。この場合にも、クーポン管理サーバ300は、クーポン認証要求の受信に応じて、図8のステップS212~S220と同様の処理を実行し、クーポン認証、クーポン使用済処理、ユーザ端末100での使用済クーポン画面の表示の制御を行うことができる。
【0083】
なお、上記実施形態及び各変形例では、店舗にて利用可能なクーポンが特典とされた例を挙げたが、これに限定されない。本実施形態における特典は、例えばコンサート会場等の入場券であってもよい。
【0084】
なお、上記実施形態のクーポン管理サーバ300を例えば所定の機能ごとに対応して複数のサーバに分散するようにしたシステムを構成してもよい。一例として、制御部302としての機能を有するサーバと、記憶部303としての機能を有するサーバとに分散し、これらのサーバが通信経由で連携してクーポン管理サーバ300としての機能が実現されるようにしてよい。
【0085】
なお、上述のユーザ端末100、チャネルサーバ200、及びクーポン管理サーバ300等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述のユーザ端末100、チャネルサーバ200、及びクーポン管理サーバ300等の処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD、SSD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0086】
<付記>
(1)本実施形態の一態様は、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶する記憶部と、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部とを備える特典管理システムである。
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の特典管理システムであって、前記ユーザ端末は、光学的読取部により読み取ったコードから抽出した前記特典利用先識別子を送信する。
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の特典管理システムであって、前記ユーザ端末は、表示された特典利用画面において配置され、特典利用先識別子が対応付けられているボタンが操作されたことに応じて、前記ボタンに対応付けられた特典利用先識別子を送信する。
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか一項に記載の特典管理システムであって、前記ユーザ端末は、前記発行された特典に対応して設定されたURLにアクセスするにあたり、前記発行特典識別子としての前記URLを送信する。
(5)本実施形態の一態様は、(1)から(4)のいずれか一項に記載の特典管理システムであって、ユーザ端末に特典を送信する特典提供元に対応する特典提供装置からの特典発行要求に応じた特典の発行にあたり、前記発行特典識別子及び前記特典利用先識別子に対して、特典発行要求を行った特典提供元を示す特典提供元識別子をさらに対応付けた特典情報を生成する発行部をさらに備える。
(6)本実施形態の一態様は、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶ステップと、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証ステップとを含む特典管理方法である。
(7)本実施形態の一態様は、コンピュータを、発行された特典に固有となる発行特典識別子と、当該発行された特典について設定された特典利用先を示す特典利用先識別子とを対応付けて格納した特典情報を記憶部に記憶させる記憶制御部、ユーザ端末から送信された特典利用先識別子及び発行特典識別子と、前記記憶部が記憶する特典情報とを照合した結果に基づいて、特典の使用可否を判定する認証部として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0087】
100 ユーザ端末、200 チャネルサーバ、200-A チャネルサーバ、200-B チャネルサーバ、200-C チャネルサーバ、300 クーポン管理サーバ、301 通信部、302 制御部、303 記憶部、321 商品登録部、322 発行部、323 認証部、331 登録商品情報記憶部、332 クーポン情報記憶部
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
図10