(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161436
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】プログラミング装置、測定器、プログラム、及び方法
(51)【国際特許分類】
G05B 19/05 20060101AFI20231030BHJP
【FI】
G05B19/05 A
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071831
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000006507
【氏名又は名称】横河電機株式会社
(71)【出願人】
【識別番号】596157780
【氏名又は名称】横河計測株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100147485
【弁理士】
【氏名又は名称】杉村 憲司
(74)【代理人】
【識別番号】230118913
【弁護士】
【氏名又は名称】杉村 光嗣
(74)【代理人】
【識別番号】100169823
【弁理士】
【氏名又は名称】吉澤 雄郎
(74)【代理人】
【識別番号】100205833
【弁理士】
【氏名又は名称】宮谷 昂佑
(72)【発明者】
【氏名】佐藤 大祐
【テーマコード(参考)】
5H220
【Fターム(参考)】
5H220AA04
5H220BB12
5H220CC06
5H220CX02
5H220DD06
5H220JJ02
5H220JJ12
5H220JJ24
5H220JJ47
5H220JJ53
(57)【要約】
【課題】ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することによって、プログラミングの難易度を下げる。
【解決手段】プログラミング装置10の制御部11は、ユーザ操作に応じて、ファンクションが定義されたファンクションユニットと該ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置し、該ファンクションユニットと該出力ユニットとを接続し、該ファンクションを実行することにより、該ファンクションユニットの出力を該出力ユニットに該出力態様にて出力する。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ操作に応じて、
ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置し、
前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続し、
前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力する制御部を備える、プログラミング装置。
【請求項2】
請求項1に記載のプログラミング装置であって、
前記制御部は、ユーザ操作に応じて、
少なくとも2つの前記出力ユニットと前記少なくとも2つの前記出力ユニットの出力に対する編集処理が定義された更なる出力ユニットとを前記プログラム編集画面に配置し、
前記少なくとも2つの前記出力ユニットと前記更なる出力ユニットとを接続し、
前記編集処理を実行することにより、前記編集処理の結果を前記更なる出力ユニットに出力する、プログラミング装置。
【請求項3】
請求項1に記載のプログラミング装置であって、
前記出力態様は、テキストデータ、波形データ、画像データ、又はテーブルによる表示を含む、プログラミング装置。
【請求項4】
請求項1乃至3の何れか一項に記載のプログラミング装置が搭載された測定器。
【請求項5】
プログラミング装置に、
ユーザ操作に応じて、
ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置すること、
前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続すること、及び
前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力することを実行させる、プログラム。
【請求項6】
プログラミング装置が実行する方法であって、
ユーザ操作に応じて、
ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置すること、
前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続すること、及び
前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力することを含む、方法。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本開示は、プログラミング装置、測定器、プログラム、及び方法に関する。
【背景技術】
【0002】
光スペクトラムアナライザは、レーザ等の光源を測定する測定器であって、工場の生産ライン等の検査システムに組み込まれて利用される場合がある。この検査システムを構築するためのソリューションとして、光スペクトラムアナライザ等の測定器にプログラミングが可能な機能が搭載されてきた。例えば、プログラム編集画面において、光スペクトラムアナライザのファンクションツリーを呼び出し、ファンクションの実行順序を設定することが可能である。そして、実行順序が設定されたプログラムが実行されると、設定された実行順序に基づいて処理が実行される。プログラムに登録可能なコマンドは、ファンクションの他に、変数の登録、ユーザによる値の入力、及び処理結果の出力の操作の登録等が挙げられる。この機能を使用することで、光スペクトラムアナライザ等の測定器のユーザは、測定条件の設定、測定の実行、測定結果の取得を自動化することができる。また、ユーザは、プログラムの実行結果をHMI(Human Machine Interface)上で確認することができる。
【0003】
例えば、特許文献1には、ユーザ操作に応じて、編集画面上に、処理単位を示すユニットのアイコンを配置して、これらユニットを連結することによりプログラムを編集するプログラミング装置が開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、従来技術ではプログラミングの専門的な知識が要求され、一般のユーザにとってはプログラミングの難易度が高いという問題があった。また、プログラミングの結果を表示するためにHMIの画面に遷移する必要があり、プログラムのデバッグが難しいという問題もあった。
【0006】
そこで、本開示は、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することによって、プログラミングの難易度を下げることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
幾つかの実施形態に係るプログラミング装置は、ユーザ操作に応じて、ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置し、前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続し、前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力する制御部を備える。これにより、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することができ、その結果、プログラミングの難易度を下げることができる。
【0008】
一実施形態において、前記制御部は、ユーザ操作に応じて、少なくとも2つの前記出力ユニットと前記少なくとも2つの前記出力ユニットの出力に対する編集処理が定義された更なる出力ユニットとを前記プログラム編集画面に配置し、前記少なくとも2つの前記出力ユニットと前記更なる出力ユニットとを接続し、前記編集処理を実行することにより、前記編集処理の結果を前記更なる出力ユニットに出力してもよい。これにより、前記少なくとも2つの出力ユニットに出力されたそれぞれのデータの差分を取る等の編集処理を施すことができ、その結果、HMIでは実現することができない測定波形の表示又は演算波形の表示を行うことができる。
【0009】
一実施形態において、前記出力態様は、テキストデータ、波形データ、画像データ、又はテーブルによる表示を含んでもよい。これにより、ユーザは、テキストデータ、波形データ、画像データ、又はテーブルの中から所望する出力態様を選択することができる。
【0010】
幾つかの実施形態に係る測定器は、前記プログラミング装置が搭載される。これにより、前記測定器において、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することができ、その結果、プログラミングの難易度を下げることができる。
【0011】
幾つかの実施形態に係るプログラムは、プログラミング装置に、ユーザ操作に応じて、ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置すること、前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続すること、及び前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力することを実行させる。これにより、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することができ、その結果、プログラミングの難易度を下げることができる。
【0012】
幾つかの実施形態に係る方法は、プログラミング装置が実行する方法であって、ユーザ操作に応じて、ファンクションが定義されたファンクションユニットと前記ファンクションユニットの出力態様が定義された出力ユニットとをプログラム編集画面に配置すること、前記ファンクションユニットと前記出力ユニットとを接続すること、及び前記ファンクションを実行することにより、前記ファンクションユニットの出力を前記出力ユニットに前記出力態様にて出力することを含む。これにより、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することができ、その結果、プログラミングの難易度を下げることができる。
【発明の効果】
【0013】
本開示によれば、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することによって、プログラミングの難易度を下げることができる。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【
図1】本開示の一実施形態に係るプログラミング装置の概略構成を示す図である。
【
図2】本開示の一実施形態に係るプログラミング装置が測定器に搭載される場合の概略構成を示す図である。
【
図3】本開示の一実施形態に係るプログラミング装置が測定器と通信可能なコンピュータを用いて実現される場合の概略構成を示す図である。
【
図4】本開示の一実施形態におけるプログラム編集画面を示す図である。
【
図5】本開示の一実施形態におけるファンクションユニットの構造を示す図である。
【
図6】本開示の一実施形態における出力ユニットの構造を示す図である。
【
図7】本開示の一実施形態に係るプログラミング装置の動作を示すフローチャートである。
【
図8】本開示の一実施形態におけるプログラムの実行結果の一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0015】
以下、図面を参照しながら、本開示の実施形態を説明する。各図において、同一符号は、同一又は同等の構成要素を示す。
【0016】
[プログラミング装置]
図1を参照して、プログラミング装置10は、制御部11と、通信部12と、記憶部13と、入力部14と、出力部15と、を備えることができる。
【0017】
制御部11は、例えばCPU(central processing unit)若しくはGPU(graphics processing unit)等の汎用プロセッサ又は特定の処理に特化した専用プロセッサ等のプロセッサ、FPGA(field-programmable gate array)等のプログラマブル回路、ASIC(application specific integrated circuit)等の専用回路、又はこれらの任意の組合せを含む。制御部11は、プログラミング装置10の各部を制御しながら、プログラミング装置10の動作に関わる処理を実行する。
【0018】
通信部12は、例えばイーサネット(Ethernet)又はGPIB(General Purpose Interface Bus)等の通信用インタフェースを含む。通信部12は、プログラミング装置10の動作に用いられるデータを受信し、またプログラミング装置10の動作によって得られるデータを送信する。
【0019】
記憶部13は、例えば半導体メモリ、磁気メモリ、光メモリ、又はこれらの任意の組合せを含む。記憶部13は、例えば主記憶装置、補助記憶装置、又はキャッシュメモリとして機能する。記憶部13には、プログラミング装置10の動作に用いられるデータと、プログラミング装置10の動作によって得られたデータとが記憶される。
【0020】
入力部14は、例えば物理キー、静電容量キー、ポインティングデバイス、又はディスプレイと一体的に設けられたタッチスクリーン等の入力用インタフェースを含む。入力部は、プログラミング装置10の動作に用いられるデータをユーザが入力する操作を受け付ける。入力部14は、プログラミング装置10に備えられる代わりに、外部の入力機器としてプログラミング装置10に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB(Universal Serial Bus)、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0021】
出力部15は、例えばLCD(liquid crystal display)又は有機EL(electro luminescence)ディスプレイ等のディスプレイを含む。出力部15は、プログラミング装置10の動作によって得られるデータを出力する。出力部15は、プログラミング装置10に備えられる代わりに、外部の出力機器としてプログラミング装置10に接続されてもよい。接続用インタフェースとしては、例えば、USB、HDMI(登録商標)、又はBluetooth(登録商標)等の規格に対応したインタフェースを用いることができる。
【0022】
なお、プログラミング装置10は、例えば
図2に示すように光スペクトルアナライザ等の測定器20に搭載されてもよい。代替的に、プログラミング装置10は、例えば
図3に示すようにイーサネット(Ethernet)又はGPIB(General Purpose Interface Bus)等の通信用インタフェースを介して光スペクトルアナライザ等の汎用の測定器30と通信可能な汎用のコンピュータ40を用いて実現されてもよい。
【0023】
[プログラミング編集画面]
図4乃至
図6を参照して、プログラミング装置10の出力部15に表示される画面例について詳細に説明する。
【0024】
図4において、a01はプログラム編集画面を指し、a02はファンクションユニットを指し、a03は出力ユニットを指し、a04はファンクションユニットの選択メニューを指す。
【0025】
図5は、ファンクションユニットa02の構造を示す。b01にはファンクションの種類が表示される。b02にはファンクションに設定するパラメータが表示される。b03はファンクションの実行順序を設定するための第1及び第2接続点をそれぞれ指す。なお、「第1」及び「第2」の序数は、ユーザによって設計されるプログラムのフローに沿うよう定義され得る。b04は、ファンクションユニットa02から出力ユニットa03への出力を行うための接続点(以下、「出力用接続点」とも称する。)を指す。ファンクションの種類としては、測定中心波長の設定(Center)、測定範囲の設定(Span)、又は縦軸調整(LEVEL)等が挙げられるが、本開示はこれらに限られない。また、パラメータとしては、測定中心波長を示す数値、測定範囲を示す数値範囲、又は縦軸調整を示す数値等が挙げられるが、本開示はこれらに限られない。なお、ファンクションの種類が掃引(Sweep)である場合にはパラメータが設定されず、b02は空欄であってもよいが、本開示はこれに限られない。
【0026】
図6は、出力ユニットa03の構造を示す。c01にはファンクションユニットの出力(すなわち、ファンクションの実行結果)を表示する際の出力態様(すなわち、出力の種類)が表示される。c02には、ファンクションユニットの出力(すなわち、ファンクションの実行結果)がc01に表示された出力態様にて表示される。c03は、ファンクションユニットとの接続点(以下、「入力用接続点」とも称する。)を指す。ここで、出力態様としては、テキストデータ、波形データ、画像データ、又はテーブルによる表示が挙げられるが、本開示はこれらに限られない。
【0027】
[プログラミング装置の動作]
図7及び
図8を参照して、本実施形態に係るプログラミング装置10の動作について説明する。この動作は、本開示の一実施形態に係る方法に相当する。
【0028】
[[ステップS1:ファンクションユニットの配置]]
プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザがプログラム編集画面a01に表示された選択メニューa04からプログラムへの追加を所望するファンクションを選択する動作を受け付ける。例えば、プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザが
図4に示すプログラム編集画面a01に表示されたCommandキーを押す動作を受け付けると、測定中心波長の設定に利用され得るCenterキー、測定範囲の設定に利用され得るSpanキー、縦軸調整に利用され得るLEVELキー、又は掃引に利用され得るSweepキー等をプログラミング編集画面a01に表示する。そして、プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザがプログラミング編集画面a01に表示されたCenterキーを押す動作を受け付けると、Centerキー用のファンクションの一覧(Center WL等)をプログラミング編集画面a01に表示する。なお、ファンクションユニットa02に定義されるファンクションは、光スペクトルアナライザ等の測定器に対するユーザ操作と整合する形式の選択肢とすることにより、プログラミングの難易度を下げることができる。すなわち、選択メニューa04の1階層目に光スペクトルアナライザ等の測定器本体のフロントパネルキーと同様の形式の選択肢を表示し、選択メニューa04の2階層目にフロントパネルキーが選択された場合におけるファンクション一覧と同様の形式の選択肢を表示することが好ましい。そして、プログラミング装置10の制御部11は、任意のビジュアルプログラミング技術を用いて、ユーザによって選択されたファンクションが定義されたファンクションユニットa02を、入力部14を介したユーザ操作に応じて、プログラム編集画面a01上のユーザが所望する位置に配置する。
【0029】
図8に示す例では、光スペクトルアナライザから機器情報を取得するというファンクションが定義されたファンクションユニットF1(ファンクションの種類:「Model Info」、パラメータ:「無」)と、光スペクトルアナライザに中心波長を設定するというファンクションが定義されたファンクションユニットF2(ファンクションの種類:「Center」、パラメータ:「1310.000nm」)と、掃引を実行するというファンクションが定義されたファンクションユニットF3(ファンクションの種類:「Sweep」、パラメータ:「無」)と、光スペクトルアナライザから波形データを取得するというファンクションが定義されたファンクションユニットF4(ファンクションの種類:「Trace」、パラメータ:「無」)と、がプログラム編集画面a01上のユーザが所望する位置にそれぞれ配置されている。ただし、本開示はこれに限られない。
【0030】
[[ステップS2:出力ユニットの配置]]
プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザがプログラム編集画面a01に表示された選択メニューa04から、ファンクションユニットの所望の出力態様を選択する動作を受け付ける。例えば、ユーザが
図4に示すプログラム編集画面a01に表示されたOutputキーを押すことによって、様々な出力態様を示す選択肢が複数表示され、当該動作が実行され得る。そして、プログラミング装置10の制御部11は、任意のビジュアルプログラミング技術を用いて、ユーザによって選択された出力態様が定義された出力ユニットa03を、入力部14を介したユーザ操作に応じて、プログラム編集画面a01上のユーザが所望する位置に配置する。このように、出力ユニットをプログラミング編集画面a01上に配置することにより、分かりやすく且つ柔軟な結果表示のレイアウトを実現することができる。
【0031】
図8に示す例では、出力態様としてテキストデータによる表示が定義された出力ユニットO1と、出力態様として波形データによる表示が定義された出力ユニットO4とがプログラム編集画面a01上のユーザが所望する位置にそれぞれ配置されている。なお、
図8に示す例では、ファンクションユニットF2及びF4からの出力はない。ただし、本開示はこれに限られない。
【0032】
[[ステップS3:接続点の接続]]
プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザがプログラム編集画面a01に配置されたファンクションユニットa02と出力ユニットa03とを接続する動作を受け付ける。これにより、プログラミング装置10の制御部11は、任意のビジュアルプログラミング技術を用いて、ファンクションユニットa02と出力ユニットa03とを接続する。
【0033】
図8に示す例では、ファンクションユニットF1の第2接続点とファンクションユニットF2の第1接続点とが接続されている。また、ファンクションユニットF2の第2接続点とファンクションユニットF3の第1接続点とが接続されている。また、ファンクションユニットF3の第2接続点とファンクションユニットF4の第1接続点とが接続されている。さらに、ファンクションユニットF1の出力用接続点と出力ユニットO1の入力用接続点とが接続されている。また、ファンクションユニットF4の出力用接続点と出力ユニットO4の入力用接続点とが接続されている。ただし、本開示はこれらに限られない。
【0034】
[[ステップS4:プログラムの実行]]
プログラミング装置10の制御部11は、入力部14を介して、ユーザが
図4に示すプログラム編集画面a01に表示された実行キーを押す動作を受け付ける。ユーザ操作により実行キーが押されると、プログラミング装置10の制御部11は、ファンクションユニットa02で定義されたファンクションを順次実行する。
【0035】
図8に示す例では、プログラムの実行により、ファンクションユニットF1、F2、F3、及びF4においてそれぞれ定義されたファンクションがこの順序にて実行される。ただし、本開示はこれに限られない。
【0036】
[[ステップS5:出力ユニットへの出力]]
プログラミング装置10の制御部11は、ステップS2でユーザによって選択された出力態様にて、ファンクションユニットa02の出力(すなわち、ファンクションユニットa02で定義されたファンクションの実行結果)を出力ユニットa03に出力する。
【0037】
図8に示す例では、ファンクションユニットF1の出力は、出力ユニットO1にテキストデータとして表示されている。また、ファンクションユニットF4の出力は、出力ユニットO4に波形データとして表示されている。ただし、本開示はこれらに限られない。
【0038】
本実施形態によれば、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することができ、その結果、プログラミングの難易度を下げることができる。特に、本実施形態によれば、光スペクトルアナライザ等の測定器のプログラムに適した出力用ユーザインタフェースを提供することによって、HMI単体では実現できない柔軟な結果表示を行うことができる。また、ビジュアルプログラムによってユーザのプログラミングの難易度が下がり、容易に測定を自動化することができる。また、測定結果の出力画面をユーザ自身で作成することができる。
【0039】
本開示を諸図面及び実施例に基づき説明してきたが、当業者であれば本開示に基づき種々の変形及び改変を行ってもよいことに注意されたい。したがって、これらの変形及び改変は本開示の範囲に含まれることに留意されたい。例えば、各構成部又は各ステップ等に含まれる機能等は論理的に矛盾しないように再配置可能であり、複数の構成部又はステップ等を1つに組み合わせたり、或いは分割したりすることが可能である。
【0040】
一変形例として、少なくとも2つの出力ユニットに表示された各データの例えば差分を取るといった編集処理を施すことにより、従来のHMIでは実現することができなかった測定波形の表示又は演算波形の表示を行ってもよい。具体的には、プログラミング装置10の制御部11は、ユーザ操作に応じて、少なくとも2つの出力ユニットと当該少なくとも2つの出力ユニットの出力に対する編集処理が定義された更なる出力ユニットとをプログラム編集画面a01に配置する。そして、プログラミング装置10の制御部11は、ユーザ操作に応じて、当該少なくとも2つの出力ユニットと当該更なる出力ユニットとを接続する。そして、プログラミング装置10の制御部11は、ユーザ操作に応じて、当該編集処理を実行することにより、当該編集処理の結果を当該更なる出力ユニットに出力する。なお、本変形例において、上述した少なくとも2つの出力ユニットは、上述した実施形態におけるファンクションユニットとの接続点c03に加えて、更なる出力ユニットとの接続点を更に有することになる。また、ユーザ操作の具体的な方法については、上述した実施形態における説明を援用する。
【0041】
また、一変形例として、汎用の測定器30又は汎用のコンピュータ40を、上述した実施形態に係るプログラミング装置10として機能させる実施形態も可能である。具体的には、上述した実施形態に係るプログラミング装置10の各機能を実現する処理内容を記述したプログラムを、汎用の測定器30又は汎用のコンピュータ40のメモリに格納し、プロセッサによって当該プログラムを読み出して実行させる。したがって、本実施形態に係る発明は、プロセッサが実行可能なプログラム、又は当該プログラムを記憶する非一時的なコンピュータ可読媒体としても実現可能である。
【産業上の利用可能性】
【0042】
本開示は、ビジュアルプログラミングのユーザインタフェースにより分かりやすいプログラミングの機能を提供することによって、プログラミングの難易度を下げることができる。ただし、本開示の適用範囲は、ここに例示したものに限定されるものではない。例えば、本開示によれば、光スペクトルアナライザ以外の波形測定器のプログラミングが可能となる。
【符号の説明】
【0043】
10 プログラミング装置
11 制御部
12 通信部
13 記憶部
14 入力部
15 出力部
20、30 測定器
40 コンピュータ