(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161443
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】車側灯点灯状態検知システムおよび車側灯点灯状態検知装置
(51)【国際特許分類】
B61B 1/02 20060101AFI20231030BHJP
G01M 17/08 20060101ALI20231030BHJP
B61D 37/00 20060101ALI20231030BHJP
G06T 7/00 20170101ALI20231030BHJP
G06V 10/70 20220101ALI20231030BHJP
【FI】
B61B1/02
G01M17/08
B61D37/00 G
G06T7/00 350B
G06V10/70
【審査請求】未請求
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071839
(22)【出願日】2022-04-25
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(72)【発明者】
【氏名】矢▲崎▼ 敬祐
(72)【発明者】
【氏名】石河 範明
(72)【発明者】
【氏名】野間 拓耶
(72)【発明者】
【氏名】鈴木 崇大
(72)【発明者】
【氏名】植草 秀明
【テーマコード(参考)】
3D101
5L096
【Fターム(参考)】
3D101AD20
5L096BA18
5L096DA03
5L096FA52
5L096JA11
5L096KA04
(57)【要約】
【課題】鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知システムを提供する。
【解決手段】この車側灯点灯状態検知システム100は、鉄道車両2の側面2eに設けられた車側灯3が写る車両画像30を撮像する画像撮像部10と、車側灯3が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデル4を用いて、車両画像30に写る車側灯3が点灯しているか否かを示す情報である点灯情報20を取得する画像処理部11と、点灯情報20に基づいて、車側灯3の点灯状態を検知する制御部12と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
鉄道車両の側面に設けられた車側灯が写る車両画像を撮像する画像撮像部と、
前記車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、前記車両画像に写る前記車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、
前記点灯情報に基づいて、前記車側灯の点灯状態を検知する制御部と、を備える、車側灯点灯状態検知システム。
【請求項2】
前記画像処理部は、前記学習済モデルが推定した、前記車両画像において前記車側灯が写る領域の情報である学習推定領域情報を、前記点灯情報とともに取得するように構成されており、
前記制御部は、前記点灯情報と、前記学習推定領域情報とに基づいて、前記車側灯の点灯状態を検知するように構成されている、請求項1に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項3】
鉄道車両毎に予め設定された、前記学習推定領域情報の領域よりも大きい前記車側灯の領域の情報である設定領域情報を記憶する記憶部をさらに備え、
前記制御部は、前記画像処理部において取得された前記学習推定領域情報と、前記記憶部に記憶された前記設定領域情報とに基づいて、学習推定領域が、設定領域に含まれるか否かを判定するとともに、前記学習推定領域が、領前記設定領域に含まれる場合には、前記点灯情報を出力し、前記学習推定領域が、前記設定領域に含まれない場合には、エラー情報を出力するように構成されている、請求項2に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項4】
前記記憶部は、予め設定された前記車側灯の個数の情報である設定車側灯個数情報をさらに記憶するように構成されており、
前記制御部は、前記車両画像に写る前記車側灯の個数を取得するとともに、取得した前記車側灯の個数と、前記設定車側灯個数情報とが異なる場合に、前記エラー情報を出力するように構成されている、請求項3に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項5】
前記画像撮像部は、複数の前記車側灯を撮像するように構成されており、
前記学習済モデルは、1枚の画像中に複数の前記車側灯が写る場合には、前記車側灯毎に前記点灯情報を出力するように構成されている、請求項1に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項6】
前記制御部は、複数の前記車両画像のうち、前記車側灯が重複して写る画像の一方に対して、重複した前記車側灯が写る領域を、前記車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている、請求項5に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項7】
前記制御部は、重複した前記車側灯が写る領域に対してマスキング処理を行うことにより、重複した前記車側灯が写る領域を、前記車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている、請求項6に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項8】
鉄道車両の停止位置の情報である停止位置情報を取得する停止位置情報取得部をさらに備え、
前記制御部は、前記停止位置情報と、前記学習済モデルにより取得された前記点灯情報とに基づいて、前記車側灯の点灯状態を検知するように構成されている、請求項2に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項9】
前記学習済モデルは、前記車両画像から前記車側灯が点灯しているか否かを判定することを学習されたディープニューラルネットワークである、請求項1に記載の車側灯点灯状態検知システム。
【請求項10】
鉄道車両の側面に設けられた車側灯が写る車両画像を取得する画像取得部と、
前記車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、前記車両画像に写る前記車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、
前記点灯情報に基づいて、前記車側灯の点灯状態を検知する制御部と、を備える、車側灯点灯状態検知装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、鉄道車両に設けられた車側灯が点灯しているか否かを判定することにより、車側灯の点灯状態を検知する車側灯点灯状態検知システムおよび車側灯点灯状態検知装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、鉄道車両に設けられた車側灯が点灯しているか否かを判定することにより、車側灯の点灯状態を検知する車側灯点灯状態検知システムが知られている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1には、車側灯を撮影する撮影装置と、撮影装置による撮影画像を用いて、車側灯が点灯しているか否かを判定する判定装置とを備える車側灯点灯検知システムが開示されている。特許文献1に開示されている判定装置では、外乱光による判定精度の低下を抑制するために、撮影画像に写る車側灯の彩度に基づいて、車側灯が点灯しているか否かを判定している。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上記特許文献1に記載されている車側灯点灯検知システム(車側灯点灯状態検知システム)では、撮影画像(車両画像)に写る車側灯の彩度に基づいて車側灯が点灯しているか否かを判定しているため、たとえば、鉄道車両が、車側灯の彩度と差異が小さい車体色を有する場合に、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下するという不都合がある。この場合、車側灯の点灯状態の検知精度が低下するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知システムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の第1の局面による車側灯点灯状態検知システムは、鉄道車両の側面に設けられた車側灯が写る車両画像を撮像する画像撮像部と、車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、車両画像に写る車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、点灯情報に基づいて、車側灯の点灯状態を検知する制御部と、を備える。
【0008】
上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムは、車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、車両画像に写る車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、点灯情報に基づいて、車側灯の点灯状態を判定する制御部と、を備える。ここで、機械学習によって学習された学習済モデルは、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、鉄道車両と車側灯との境界を取得することができると考えられる。したがって、上記のように構成することにより、画像処理部が、学習済モデルを用いて車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得するため、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かを精度よく判定することができる。その結果、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知システムを提供することができる。
【0009】
上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムにおいて、好ましくは、画像処理部は、学習済モデルが推定した、車両画像において車側灯が写る領域の情報である学習推定領域情報を、点灯情報とともに取得するように構成されており、制御部は、点灯情報と、学習推定領域情報とに基づいて、車側灯の点灯状態を検知するように構成されている。このように構成すれば、制御部が、点灯情報とともに、学習推定領域情報を用いて車側灯の点灯状態を検知するので、学習推定領域情報によって、車両画像に写る車側灯の位置を取得することができる。その結果、たとえば、1枚の車両画像に複数の車側灯が写る場合でも、点灯情報と学習推定領域情報とに基づいて、個々の車側灯の点灯状態を区別して検知することができる。
【0010】
この場合、好ましくは、鉄道車両毎に予め設定された、学習推定領域情報の領域よりも大きい車側灯の領域の情報である設定領域情報を記憶する記憶部をさらに備え、制御部は、画像処理部において取得された学習推定領域情報と、記憶部に記憶された設定領域情報とに基づいて、学習推定領域が、設定領域に含まれるか否かを判定するとともに、学習推定領域が、設定領域に含まれる場合には、点灯情報を出力し、学習推定領域が、設定領域に含まれない場合には、エラー情報を出力するように構成されている。このように構成すれば、制御部が、学習推定領域が設定領域に含まれると判定した場合には、点灯情報が出力されるので、たとえば、ホームドアなどに対して点灯情報を出力することにより、ホームドアの開閉などに車側灯点灯の点灯情報を利用することができる。また、制御部が、学習推定領域が設定領域に含まれないと判定した場合には、エラー情報が出力される。したがって、予め設定された鉄道車両以外の鉄道車両が停車している場合に、ホームドアが開かれることを抑制することができる。
【0011】
上記制御部が画像処理部において取得された学習推定領域情報と、記憶部に記憶された設定領域情報とに基づいて、学習推定領域が、設定領域に含まれるか否かを判定する構成において、好ましくは、記憶部は、予め設定された車側灯の個数の情報である設定車側灯個数情報をさらに記憶するように構成されており、制御部は、車両画像に写る車側灯の個数を取得するとともに、取得した車側灯の個数と、設定車側灯個数情報とが異なる場合に、エラー情報を出力するように構成されている。このように構成すれば、制御部は、学習推定領域情報から取得された車側灯の個数と、設定車側灯個数情報とを比較することにより、ホームに停車している鉄道車両が予め設定された鉄道車両であるか否かを、容易に判定することができる。
【0012】
上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムにおいて、好ましくは、画像撮像部は、複数の車側灯を撮像するように構成されており、学習済モデルは、1枚の画像中に複数の車側灯が写る場合には、車側灯毎に点灯情報を出力するように構成されている。このように構成すれば、1枚の画像中に複数の車側灯が写る場合には、車側灯毎に点灯情報が出力されるので、1つの画像撮像部によって、複数の車側灯を撮影した場合でも、個々の車側灯の点灯情報を取得することができる。その結果、たとえば、1つの車側灯を1つの画像撮像部で撮影する場合のように、車側灯毎に画像撮像部を配置する必要がないので、部品点数が増加することを抑制しつつ、システムの構成が複雑化することを抑制することができる。
【0013】
この場合、好ましくは、制御部は、複数の車両画像のうち、車側灯が重複して写る画像の一方に対して、重複した車側灯が写る領域を、車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。このように構成すれば、複数の車両画像に重複して写る車側灯が、重複して点灯しているか否かを判定されることを抑制することができる。その結果、1つの車側灯が複数の車両画像に写っていた場合でも、車側灯の点灯状態を正確に検知することができる。
【0014】
上記制御部が重複した車側灯が写る領域を、車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成において、好ましくは、制御部は、重複した車側灯が写る領域に対してマスキング処理を行うことにより、重複した車側灯が写る領域を、車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。このように構成すれば、制御部が重複した車側灯が写る領域に対してマスキング処理を行うので、重複した車側灯が写る領域を、車側灯が点灯しているか否かを判定する判定対象から容易に除外することができる。
【0015】
上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムにおいて、好ましくは、鉄道車両の停止位置の情報である停止位置情報を取得する停止位置情報取得部をさらに備え、制御部は、停止位置情報と、学習済モデルにより取得された点灯情報とに基づいて、車側灯の点灯状態を検知するように構成されている。このように構成すれば、鉄道車両の停止位置にずれが生じた場合でも、停止位置情報に基づいて、設定領域情報に含まれる設定領域を修正することができる。その結果、鉄道車両の停止位置にずれが生じた場合でも、車側灯の点灯状態の検知精度が低下することを抑制することができる。
【0016】
上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムにおいて、好ましくは、学習済モデルは、車両画像から車側灯が点灯しているか否かを判定することを学習されたディープニューラルネットワークである。このように構成すれば、物体検出に適した学習モデルであるディープニューラルネットワークを用いることにより、車両画像に写る車側灯を精度よく検出することができる。
【0017】
この発明の第2の局面による車側灯点灯状態検知装置は、鉄道車両の側面に設けられた車側灯が写る車両画像を取得する画像取得部と、車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、車両画像に写る車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、点灯情報に基づいて、車側灯の点灯状態を検知する制御部と、を備える。
【0018】
上記第2の局面による車側灯点灯状態検知装置では、上記のように、車側灯が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデルを用いて、車両画像に写る車側灯が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報を取得する画像処理部と、点灯情報に基づいて、車側灯の点灯状態を検知する制御部と、を備える。これにより、上記第1の局面による車側灯点灯状態検知システムと同様に、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知装置を提供することができる。
【発明の効果】
【0019】
本発明によれば、上記のように、鉄道車両の車体色の彩度と車側灯の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知システムを提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【
図1】第1実施形態による車側灯点灯状態検知システムの全体構成を示した模式図である。
【
図3】第1実施形態による制御部が車両画像に対して行うマスキング処理を説明するための模式図である。
【
図4】学習済モデルを生成する構成を説明するための模式図である。
【
図5】第1実施形態による画像処理部が点灯情報および学習推定領域情報を取得する構成を説明するための模式図である。
【
図6】車両画像に対して設定領域を設定する構成を説明するための模式図である。
【
図7】第1実施形態による制御部が車側灯の点灯状態を検知する構成を説明するためのブロック図である。
【
図8】第1実施形態による制御部が車側灯の点灯状態を検知する構成を説明するための模式図である。
【
図9】第1実施形態による車側灯点灯状態検知装置が学習済モデルを生成する処理を説明するためのフローチャートである。
【
図10】第1実施形態による車側灯点灯状態検知装置が点灯情報を出力する処理を説明するためのフローチャートである。
【
図11】第2実施形態による車側灯点灯状態検知システムの全体構成を示した模式図である。
【
図12】第2実施形態による制御部が、停止位置情報に基づいて設定領域を補正する構成を説明するための模式図である。
【
図13】第2実施形態による車側灯点灯状態検知装置が点灯情報を出力する処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0022】
[第1実施形態]
(車側灯点灯状態検知システムの全体構成)
図1~
図8を参照して、本発明の第1実施形態による車側灯点灯状態検知装置1を備える車側灯点灯状態検知システム100の構成について説明する。車側灯点灯状態検知システム100は、鉄道車両2に設けられた車側灯3の点灯状態を検知するシステムである。なお、車側灯3とは、鉄道車両2の側面2eに設けられ、鉄道車両2のドア2f(
図2参照)の開閉状態を報知するための側灯である。すなわち、車側灯3は、戸閉め車側灯である。
【0023】
また、
図1に示す例では、鉄道車両2は、第1車両2a~第4車両2dを含む4両編成である。鉄道車両2の各車両には、1つの車側灯3が設けられている。すなわち、第1車両2a~第4車両2dには、それぞれ、第1車側灯3a~第4車側灯3dが設けられている。なお、鉄道車両2の車両数は、何両であってもよい。
【0024】
車側灯点灯状態検知装置1は、鉄道車両2に設けられた複数の車側灯3の点灯状態を検知する。また、車側灯点灯状態検知装置1は、車側灯3が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報20を、上位装置101に対して出力するように構成されている。上位装置101は、たとえば、ホームに設置されたホームドアの制御装置などを含む。
【0025】
図1に示すように、車側灯点灯状態検知システム100は、車側灯点灯状態検知装置1と、画像撮像部10とを備える。
【0026】
車側灯点灯状態検知装置1は、画像処理部11と、制御部12と、記憶部13と、画像取得部14とを備える。
【0027】
画像撮像部10は、鉄道車両2の側面2eに設けられた車側灯3が写る車両画像30を撮像するように構成されている。画像撮像部10は、ホームに設けられ、停車している鉄道車両2を撮像するように構成されている。本実施形態では、車側灯点灯状態検知システム100は、複数の画像撮像部10を備えている。
図1に示す例では、車側灯点灯状態検知システム100は、第1画像撮像部10aおよび第2画像撮像部10bを備える。画像撮像部10(第1画像撮像部10aおよび第2画像撮像部10b)は、たとえば、カラー画像を撮像可能なカメラである。
【0028】
本実施形態では、画像撮像部10は、複数の車側灯3を撮像するように構成されている。
図1に示す例では、第1画像撮像部10aおよび第2画像撮像部10bの各々は、複数の車側灯3を撮像するように構成されている。具体的には、第1画像撮像部10aは、破線50および破線51で示すように、第1車両2a~第3車両2cに設けられた第1車側灯3a~第3車側灯3cを撮像するように構成されている。
【0029】
また、第2画像撮像部10bは、破線52および破線53で示すように、第2車両2b~第4車両2dに設けられた第2車側灯3b~第4車側灯3dを撮像するように構成されている。なお、破線50~破線53は、各画像撮像部10の撮像範囲を便宜的に示すものである。
【0030】
画像処理部11は、車側灯3が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデル4を用いて、車両画像30に写る車側灯3が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報20を取得するように構成されている。画像処理部11は、たとえば、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、および、RAM(Random Access Memory)などを含む。画像処理部11が学習済モデル4を用いて点灯情報20を取得する構成の詳細については、後述する。
【0031】
制御部12は、点灯情報20に基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されている。制御部12は、たとえば、CPU、ROM、および、RAMなどを含む。制御部12が車側灯3の点灯状態を検知する構成の詳細については、後述する。
【0032】
記憶部13は、学習済モデル4を記憶するように構成されている。また、記憶部13は、後述する設定領域情報22および設定車側灯個数情報23を記憶するように構成されている。なお、本実施形態では、記憶部13は、複数の設定領域情報22、および、複数の設定車側灯個数情報23を記憶している。具体的には、記憶部13は、ホームに停車する鉄道車両2毎に、設定領域情報22および設定車側灯個数情報23を関連付けて(紐づけて)記憶している。記憶部13は、たとえば、HDD(Hard Disk Drive)、または、SSD(Solid State Drive)などの不揮発性の記憶装置である。
【0033】
画像取得部14は、鉄道車両2の側面2eに設けられた車側灯3が写る車両画像30を取得するように構成されている。画像取得部14は、取得した車両画像30を、画像処理部11に出力するように構成されている。画像取得部14は、たとえば、入出力インタフェースである。
【0034】
(車両画像)
図2は、画像撮像部10(
図1参照)が撮像する車両画像30の模式図である。
【0035】
車両画像30には、鉄道車両2(
図1参照)が写る。また、車両画像30には、各車両に設けられた車側灯3(
図1参照)が写る。
図2に示す例では、車両画像30には、第1車両2a~第3車両2c、および、第1車両2a~第3車両2cに設けられた第1車側灯3a~第3車側灯3cが写る。
【0036】
(マスキング処理)
ここで、車両画像30に写る第3車側灯3cは、第1画像撮像部10a(
図1参照)および第2画像撮像部10b(
図1参照)のいずれにおいても撮像される。この場合、第1画像撮像部10aによって撮像された車両画像30、および、第2画像撮像部10bによって撮像された車両画像30の両方に写る第3車側灯3cが画像毎に判定された場合、鉄道車両2(
図1参照)に設けられた車側灯3(
図1参照)の個数よりも多い数の車側灯3が判定されることになる。
【0037】
そこで、本実施形態では、
図3に示すように、制御部12(
図1参照)は、複数の車両画像30(
図2参照)のうち、車側灯3(
図1参照)が重複して写る画像の一方に対して、重複した車側灯3が写る領域30a(
図2参照)を、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。具体的には、制御部12は、重複した車側灯3が写る領域30aに対してマスキング処理を行うことにより、重複した車側灯3が写る領域30aを、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。
図3に示す車両画像31は、マスキング処理が行われた後の車両画像30である。制御部12は、たとえば、マスキング処理として、領域31aに示すように、重複した車側灯3が写る領域30aを黒塗りするように構成されている。なお、制御部12は、ユーザの操作入力に基づいて、複数の車両画像30に重複して写る車側灯3のうち、大きさが小さい車側灯3が写る領域30aに対して、マスキング処理を行う。
【0038】
(学習済モデルの生成)
次に、
図4を参照して、学習済モデル4(
図1参照)を生成する構成について説明する。
【0039】
学習済モデル4は、教師用画像32および教師用画像33を教師用データとして、点灯情報20および学習推定領域情報21を出力することを、学習モデル5を学習することにより生成される。なお、学習推定領域情報21は、複数の車両画像30において車側灯3が写る領域の情報である。
【0040】
教師用画像32および教師用画像33の各々は、車側灯3が写る領域である車側灯領域40が設定され、かつ、車側灯3が点灯しているか否かのラベルが設定された画像である。教師用画像32は、車両画像30に対して、マスキング処理を行わずに車側灯領域40および車側灯3が点灯しているか否かのラベルが設定された画像である。また、教師用画像33は、車両画像30に対してマスキング処理が行われた車両画像31に対して、車側灯領域40および車側灯3が点灯しているか否かのラベルが設定された画像である。
【0041】
図4に示すように、教師用画像32は、複数の画像撮像部10によって撮像された複数の車両画像30に対して、車側灯領域40および車側灯3が点灯しているか否かのラベルを設定することにより取得される。点灯しているか否かを示すラベルは、たとえば、数値である。すなわち、車側灯3が点灯している場合には、ラベルとして、「1」が設定される。また、車側灯3が消灯している場合には、ラベルとして、「0」が設定される。なお、
図4に示す例では、車側灯3が点灯しているか否かを識別するため、車側灯3が点灯している画像については、車側灯3および車側灯領域40を実線で図示し、車側灯3が消灯している画像については、車側灯3および車側灯領域40を破線で図示している。すなわち、教師用画像32aおよび教師用画像33aが、車側灯3が消灯している画像である。また、教師用画像32bおよび教師用画像33bが、車側灯3が点灯している画像である。
【0042】
学習モデル5を学習させることにより生成された学習済モデル4(
図1参照)は、車両画像30が入力された場合、点灯情報20およびが学習推定領域情報21を出力する。具体的には、学習済モデル4は、点灯情報20として、車側灯3が点灯しているか否かを示す数値を出力する。より具体的には、学習済モデル4は、車側灯3が点灯している場合には、「1」を出力し、車側灯3が消灯している場合には、「0」を出力する。
【0043】
また、学習済モデル4(
図1参照)は、学習推定領域情報21として、車両画像30に写る車側灯3の領域(車側灯領域40)の情報を出力する。具体的には、学習済モデル4は、車両画像30に写る車側灯3の領域の座標値を出力する。より具体的には、学習済モデル4は、車側灯3の領域の対角の2点の座標値を出力する。なお、学習済モデル4は、1枚の画像中に複数の車側灯3が写る場合には、車側灯3毎に点灯情報20を出力するように構成されている。また、学習済モデル4は、1枚の画像中に複数の車側灯3が写る場合には、車側灯3毎に学習推定領域情報21を出力するように構成されている。
【0044】
すなわち、教師用画像32および教師用画像33が、教師用入力データであり、車両画像30に写る車側灯3の領域(車側灯領域40)の情報、および、車側灯3が点灯しているか否かを示すラベルが、教師用出力データである。
【0045】
本実施形態では、学習済モデル4(
図1参照)は、複数の車両画像30から車側灯3が点灯しているか否かを判定することを学習されたディープニューラルネットワークである。
【0046】
(点灯情報および学習推定領域情報の取得)
次に、
図5を参照して、画像処理部11が点灯情報20および学習推定領域情報21を取得する構成について説明する。
図5に示すように、画像撮像部10は、鉄道車両2(
図1参照)を撮像した車両画像30を取得する。画像撮像部10は、取得した車両画像30を、画像取得部14に対して出力する。
【0047】
画像取得部14は、画像撮像部10から入力された車両画像30を、画像処理部11に対して出力する。
【0048】
画像処理部11は、画像取得部14から入力された車両画像30と、記憶部13から読み込んだ学習済モデル4とに基づいて、点灯情報20および学習推定領域情報21を取得する。すなわち、画像処理部11(
図1参照)は、学習済モデル4が推定した、複数の車両画像30において車側灯3が写る領域の情報である学習推定領域情報21を、点灯情報20とともに取得するように構成されている。画像処理部11は、取得した点灯情報20および学習推定領域情報21を、制御部12に対して出力する。
【0049】
制御部12は、点灯情報20と、学習推定領域情報21とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されている。
【0050】
ここで、ホームには、様々な種類の鉄道車両2(
図1参照)が停車する。また、鉄道車両2によって車両編成が異なる。そのため、制御部12が、たとえば、鉄道車両2の種類を判定せずに、車側灯3の点灯状態を検知しただけで、点灯情報20を上位装置101(
図1参照)に対して出力した場合、鉄道車両2が停車していない位置のホームドアが開かれる可能性がある。そのため、本実施形態では、制御部12は、ホームに停車している鉄道車両2が、予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定するように構成されている。
【0051】
(設定領域)
ホームに停車している鉄道車両2(
図1参照)が、予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定するために、画像撮像部10(
図1参照)が撮像する車両画像30(
図1参照)および、車両画像31には、鉄道車両2毎に設定領域41が設定される。
図6に示す例は、車両画像31に対して設定される設定領域41を示している。設定領域41は、車両画像30および車両画像31において車側灯3が写る可能性がある領域である。設定領域41は、鉄道車両2の停止位置のずれを考慮した大きさに設定される。具体的には、設定領域41は、鉄道車両2(
図1参照)毎に予め設定された、学習推定領域情報21(
図5参照)の領域(学習推定領域42(
図8参照))よりも大きい車側灯3の領域である。本実施形態では、記憶部13(
図5参照)は、設定領域41の情報である設定領域情報22(
図5参照)を記憶するように構成されている。
【0052】
ここで、画像撮像部10(
図1参照)は、ホームに固定されているため、画像撮像部10によって撮像される車両画像31に写る車側灯3の個数は、鉄道車両2(
図1参照)の種類が同じであれば、変更されない。そのため、設定領域41は、画像撮像部10によって撮像された車両画像30(車両画像31)に対して、鉄道車両2の種類毎に設定される。
【0053】
また、設定領域41は、車両画像31に写る車側灯3毎に設定される。
図6に示す例では、車両画像31において、2つの車側灯3(第1車側灯3aおよび第2車側灯3b)が写っている。そのため、
図6に示す例では、設定領域41は、第1車側灯3aに対して設定される第1設定領域41aと、第2車側灯3bに対して設定される第2設定領域41bとを含む。
【0054】
(鉄道車両が予め停車すると設定されている車両であるか否かの判定)
次に、
図7および
図8を参照して、制御部12が、鉄道車両2(
図1参照)が、予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定する構成について説明する。
【0055】
図7に示すように、制御部12は、画像処理部11において取得された学習推定領域情報21と、記憶部13に記憶された設定領域情報22とに基づいて、鉄道車両2(
図1参照)が、予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定する。
【0056】
制御部12は、画像処理部11から学習推定領域情報21を取得する。また、制御部12は、記憶部13から、設定領域情報22を取得する。また、制御部12は、画像処理部11から点灯情報20を取得する。
【0057】
制御部12は、学習推定領域情報21と設定領域情報22とに基づいて、鉄道車両2(
図1参照)が、予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定する。
【0058】
具体的には、
図8に示すように、制御部12(
図7参照)は、画像処理部11(
図7参照)において取得された学習推定領域情報21(
図7参照)と、記憶部13(
図7参照)に記憶された設定領域情報22(
図7参照)とに基づいて、学習推定領域42が、設定領域41に含まれるか否かを判定する。
【0059】
図8の画像34a~画像34cに示すように、制御部12は、設定領域41と学習推定領域42との両方を重畳表示させる。なお、
図8に示す画像34a~画像34cは、車両画像30(
図2参照)および車両画像31(
図3参照)に対して、設定領域41および学習推定領域42を重畳表示させた画像である。画像34a~画像34cは、制御部12が、学習推定領域42が設定領域41に含まれるか否かを判定する構成を説明するために便宜的に図示している画像であるため、鉄道車両2(
図1参照)、および、車側灯3(
図1参照)を図示していない。また、制御部12は、画像34a~画像34cを生成しなくてもよい。
【0060】
制御部12は、全ての学習推定領域42が、設定領域41に含まれるか否かを判定する。なお、制御部12は、記憶部13(
図7参照)に記憶されている車両毎の設定領域情報22を取得し、車両毎の設定領域情報22に含まれる設定領域41に対して、全ての学習推定領域42が含まれるか否かを判定する。また、学習推定領域42が設定領域41に含まれるとは、設定領域41の内部に、学習推定領域42が内包されることを意味する。
【0061】
画像34aは、第1設定領域41a、第2設定領域41b、第1学習推定領域42a、および、第2学習推定領域42bが写る。画像34aでは、第1学習推定領域42aおよび第2学習推定領域42bが、それぞれ、第1設定領域41aおよび第2設定領域41bに内包されている。
【0062】
画像34bは、第3設定領域41c、第4設定領域41d、第3学習推定領域42c、および、第4学習推定領域42dが写る。画像34bでは、第3学習推定領域42cおよび第4学習推定領域42dが、それぞれ、第3設定領域41cおよび第4設定領域41dに内包されている。
【0063】
画像34cは、第5設定領域41e、および、第5学習推定領域42eが写る。画像34cでは、第5学習推定領域42eは、第5設定領域41eに内包されている。すなわち、
図8に示す例は、ホームに停車している鉄道車両2(
図1参照)が、予め停車すると設定されている車両であることを示している。
【0064】
再び
図7を参照して、本実施形態では、制御部12は、学習推定領域42(
図8参照)が、設定領域41(
図8参照)に含まれる場合には、点灯情報20を上位装置101に対して出力するように構成されている。また、制御部12は、学習推定領域42が、設定領域41に含まれない場合には、エラー情報24を上位装置101に対して出力するように構成されている。
【0065】
ここで、学習推定領域42の個数が設定領域41の個数よりも少ない場合、全ての学習推定領域42が設定領域41に含まれる場合がある。しかしながら、学習推定領域42の個数と設定領域41の個数とが異なる場合、ホームに停車している鉄道車両2(
図1参照)は、予め停車すると設定されている車両ではないと考えられる。
【0066】
そこで、制御部12は、車側灯3の個数に基づいて、鉄道車両2が予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定するように構成されている。本実施形態では、記憶部13は、予め設定された車側灯3の個数の情報である設定車側灯個数情報23を記憶するように構成されている。制御部12は、複数の車両画像30(
図1参照)に写る車側灯3の個数を取得するように構成されている。具体的には、制御部12は、学習推定領域42(
図8参照)の個数を取得することにより、複数の車両画像30に写る車側灯3の個数を取得する。そして、制御部12は、複数の車両画像30に写る車側灯3の個数と、設定車側灯個数情報23とを比較することにより、鉄道車両2が予め停車すると設定されている車両であるか否かを判定する。制御部12は、取得した車側灯3の個数と、設定車側灯個数情報23とが異なる場合に、上位装置101に対してエラー情報24を出力するように構成されている。また、制御部12は、取得した車側灯3の個数と、設定車側灯個数情報23とが一致する場合には、点灯情報20を上位装置101に対して出力する。
【0067】
(学習済モデルの生成処理)
次に、
図9を参照して、制御部12(
図1参照)が学習済モデル4(
図1参照)を生成する処理について説明する。
【0068】
ステップS1において、制御部12は、車両画像30(
図1参照)を取得する。本実施形態では、制御部12は、複数の車両画像30を取得する。
【0069】
ステップS2において、制御部12は、複数の車両画像30のうちの、予め設定された車両画像30に対して、マスキング処理を行う。
【0070】
ステップS3において、制御部12は、ユーザの操作入力に基づいて、車両画像30に対して車側灯3(
図4参照)の領域40(
図4参照)および車側灯3が点灯しているか否かを示すラベルを設定する。車側灯3が点灯している場合には、制御部12は、ラベルとして、「1」を設定する。また、車側灯3が消灯している場合には、制御部12は、ラベルとして、「0」を設定する。
【0071】
ステップS4において、制御部12は、車両画像30に対して車側灯3の領域40および車側灯3が点灯しているか否かを示すラベルが設定された画像を用いて、学習モデル5(
図4参照)を学習させる。すなわち、制御部12は、ステップS4において、教師用画像32(
図4参照)および教師用画像33(
図4参照)を用いて学習モデル5を学習させることにより、学習済モデル4(
図1参照)を生成する。
【0072】
ステップS5において、制御部12は、生成した学習済モデル4を、記憶部13(
図1参照)に記憶する。その後、処理は、終了する。
【0073】
(点灯情報出力処理)
次に、
図10を参照して、車側灯点灯状態検知装置1(
図1参照)が、点灯情報20(
図1参照)を出力する処理について説明する。
【0074】
ステップS10において、画像処理部11(
図5参照)は、車両画像30(
図5参照)を取得する。具体的には、画像処理部11は、複数の画像撮像部10(
図5参照)の各々が撮像した複数の車両画像30を、画像取得部14(
図5参照)を介して取得する。
【0075】
ステップS11において、画像処理部11は、学習済モデル4(
図5参照)を取得する。具体的には、画像処理部11は、記憶部13(
図5参照)から、学習済モデル4を読み込む。
【0076】
ステップS12において、画像処理部11は、点灯情報20(
図5参照)および学習推定領域情報21(
図5参照)を取得する。具体的には、画像処理部11は、複数の車両画像30を学習済モデル4に入力することにより、点灯情報20および学習推定領域情報21を取得する。
【0077】
ステップS13において、制御部12は、設定領域情報22(
図1参照)および設定車側灯個数情報23(
図1参照)を取得する。具体的には、制御部12は、記憶部13から設定領域情報22および設定車側灯個数情報23を読み込む。
【0078】
ステップS14において、制御部12は、設定領域41(
図8参照)に含まれない学習推定領域42(
図8参照)があるか否かを判定する。設定領域41に含まれない学習推定領域42がある場合、処理は、ステップS15へ進む、設定領域41に含まれない学習推定領域42がない場合、処理は、ステップS16へ進む。
【0079】
ステップS15において、制御部12は、上位装置101(
図7参照)に対してエラー情報24(
図7参照)を出力する。その後、処理は、終了する。
【0080】
ステップS14からステップS16へ処理が進んだ場合、ステップS16において、制御部12は、車側灯3(
図1参照)の個数を取得する。具体的には、制御部12は、学習推定領域42の個数を取得することにより、車側灯3の個数を取得する。
【0081】
ステップS17において、制御部12は、車側灯3の個数が一致しているか否かを判定する。具体的には、制御部12は、ステップS16において取得した車側灯3の個数の情報に一致する設定車側灯個数情報23があるか否かを判定する。車側灯3の個数が一致している場合、処理は、ステップS18へ進む。車側灯3の個数が一致していない場合、処理は、ステップS15へ進む。
【0082】
ステップS18において、制御部12は、上位装置101に対して点灯情報20を出力する。その後、処理は、終了する。
【0083】
(第1実施形態の効果)
第1実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0084】
第1実施形態では、上記のように、車側灯点灯状態検知システム100は、鉄道車両2の側面2eに設けられた車側灯3が写る車両画像30を撮像する画像撮像部10と、車側灯3が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデル4を用いて、車両画像30に写る車側灯3が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報20を取得する画像処理部11と、点灯情報20に基づいて、車側灯3の点灯状態を検知する制御部12と、を備える。ここで、機械学習によって学習された学習済モデル4は、鉄道車両2の車体色の彩度と車側灯3の彩度との差異が小さい場合でも、鉄道車両2と車側灯3との境界を取得することができると考えられる。したがって、上記のように構成することにより、画像処理部11が、学習済モデル4を用いて車側灯3が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報20を取得するため、鉄道車両2の車体色の彩度と車側灯3の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯3が点灯しているか否かを精度よく判定することができる。その結果、鉄道車両2の車体色の彩度と車側灯3の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯3が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯3の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知システム100を提供することができる。
【0085】
また、第1実施形態では、画像処理部11は、学習済モデル4が推定した、車両画像30において車側灯3が写る領域の情報である学習推定領域情報21を、点灯情報20とともに取得するように構成されており、制御部12は、点灯情報20と、学習推定領域情報21とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されている。これにより、制御部12が、点灯情報20とともに、学習推定領域情報21を用いて車側灯3の点灯状態を検知するので、学習推定領域情報21によって、車両画像30に写る車側灯3の位置を取得することができる。その結果、たとえば、1枚の車両画像30に複数の車側灯3が写る場合でも、点灯情報20と学習推定領域情報21とに基づいて、個々の車側灯3の点灯状態を区別して検知することができる。
【0086】
また、第1実施形態では、鉄道車両2毎に予め設定された、学習推定領域情報21の領域(学習推定領域42)よりも大きい車側灯3の領域の情報である設定領域情報22を記憶する記憶部13をさらに備え、制御部12は、画像処理部11において取得された学習推定領域情報21と、記憶部13に記憶された設定領域情報22とに基づいて、学習推定領域42が、設定領域41に含まれるか否かを判定するとともに、学習推定領域42が、設定領域41に含まれる場合には、点灯情報20を出力し、学習推定領域42が、設定領域41に含まれない場合には、エラー情報24を出力するように構成されている。これにより、制御部12が、学習推定領域42が設定領域41に含まれると判定した場合には、点灯情報20が出力されるので、たとえば、ホームドアなどに対して点灯情報20を出力することにより、ホームドアの開閉などに車側灯点灯の点灯情報20を利用することができる。また、制御部12が、学習推定領域42が設定領域41に含まれないと判定した場合には、エラー情報24が出力される。したがって、予め設定された鉄道車両2以外の鉄道車両2が停車している場合に、ホームドアが開かれることを抑制することができる。
【0087】
また、第1実施形態では、記憶部13は、予め設定された車側灯3の個数の情報である設定車側灯個数情報23をさらに記憶するように構成されており、制御部12は、車両画像30に写る車側灯3の個数を取得するとともに、取得した車側灯3の個数と、設定車側灯個数情報23とが異なる場合に、エラー情報24を出力するように構成されている。これにより、制御部12は、学習推定領域情報21から取得された車側灯3の個数と、設定車側灯個数情報23とを比較することにより、ホームに停車している鉄道車両2が予め設定された鉄道車両2であるか否かを、容易に判定することができる。
【0088】
また、第1実施形態では、画像撮像部10は、複数の車側灯3を撮像するように構成されており、学習済モデル4は、1枚の画像中に複数の車側灯3が写る場合には、車側灯3毎に点灯情報20を出力するように構成されている。これにより、1枚の画像中に複数の車側灯3が写る場合には、車側灯3毎に点灯情報20が出力されるので、1つの画像撮像部10によって、複数の車側灯3を撮影した場合でも、個々の車側灯3の点灯情報20を取得することができる。その結果、たとえば、1つの車側灯3を1つの画像撮像部10で撮影する場合のように、車側灯3毎に画像撮像部10を配置する必要がないので、部品点数が増加することを抑制しつつ、システムの構成が複雑化することを抑制することができる。
【0089】
また、第1実施形態では、制御部12は、複数の車両画像30のうち、車側灯3が重複して写る画像の一方に対して、重複した車側灯3が写る領域30aを、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。これにより、複数の車両画像30に重複して写る車側灯3が、重複して点灯しているか否かを判定されることを抑制することができる。その結果、1つの車側灯3が複数の車両画像30に写っていた場合でも、車側灯3の点灯状態を正確に検知することができる。
【0090】
また、第1実施形態では、制御部12は、重複した車側灯3が写る領域30aに対してマスキング処理を行うことにより、重複した車側灯3が写る領域30aを、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外するように構成されている。これにより、制御部12が重複した車側灯3が写る領域30aに対してマスキング処理を行うので、重複した車側灯3が写る領域30aを、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から容易に除外することができる。
【0091】
また、第1実施形態では、学習済モデル4は、車両画像30から車側灯3が点灯しているか否かを判定することを学習されたディープニューラルネットワークである。これにより、物体検出に適した学習モデルであるディープニューラルネットワークを用いることにより、車両画像30に写る車側灯3を精度よく検出することができる。
【0092】
また、第1実施形態では、車側灯点灯状態検知装置1は、鉄道車両2の側面2eに設けられた車側灯3が写る車両画像30を取得する画像取得部14と、車側灯3が写る画像を用いた機械学習によって学習された学習済モデル4を用いて、車両画像30に写る車側灯3が点灯しているか否かを判定した情報である点灯情報20を取得する画像処理部11と、点灯情報20に基づいて、車側灯3の点灯状態を検知する制御部12と、を備える。これにより、上記第1実施形態による車側灯点灯状態検知システム100と同様に、鉄道車両2の車体色の彩度と車側灯3の彩度との差異が小さい場合でも、車側灯3が点灯しているか否かの判定精度が低下することを抑制することにより、車側灯3の点灯状態を精度よく検知することが可能な車側灯点灯状態検知装置1を提供することができる。
【0093】
[第2実施形態]
図11および
図12を参照して、第2実施形態による車側灯点灯状態検知装置201を備えた車側灯点灯状態検知システム200の構成について説明する。なお、図中において、上記第1実施形態と同様の構成の部分には、同一の符号を付している。
【0094】
図11に示すように、車側灯点灯状態検知システム200は、停止位置情報取得部15、および、車側灯点灯状態検知装置201を備える点で、上記第1実施形態による車側灯点灯状態検知システム100(
図1参照)とは異なる。
【0095】
停止位置情報取得部15は、鉄道車両2の停止位置の情報である停止位置情報25を取得するように構成されている。停止位置情報取得部15は、種々の位置検出センサを含み得る。また、停止位置情報25は、たとえば、基準となる停止位置からの鉄道車両2のずれ量を含む。
【0096】
車側灯点灯状態検知装置201は、制御部12(
図1参照)の代わりに制御部210を備える点で、上記第1実施形態による車側灯点灯状態検知装置1(
図1参照)とは異なる。
【0097】
制御部210は、停止位置情報25と、学習済モデル4により取得された点灯情報20とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されている。第2実施形態による制御部210は、停止位置情報25に基づいて、設定領域41(
図12参照)の位置を修正するように構成されている。制御部210のその他の構成は、上記第1実施形態による制御部12(
図1参照)と同様である。
【0098】
(設定領域の調整)
次に、
図12を参照して、第2実施形態による制御部210(
図11参照)が、停止位置情報25(
図11参照)を用いて、設定領域41の位置を修正する構成について説明する。
【0099】
図12に示す車両画像31は、設定領域41が設定された画像である。なお、
図12に示す例では、位置が修正される前の設定領域41を、破線で図示している。鉄道車両2の停止位置がずれた場合、車両画像31に写る車側灯3の位置もずれる。
【0100】
そこで、制御部210は、停止位置情報25を用いて、設定領域41を修正するように構成されている。具体的には、
図12に示すように、制御部210は、停止位置情報25に基づいて設定領域41の位置を修正した修正設定領域43を設定する。より具体的には、制御部210は、停止位置情報25、および、画像撮像部10(
図11参照)の撮像倍率などに基づいて、鉄道車両2の停止位置のずれ量を、車両画像31におけるピクセル数に変換する。そして、制御部210は、変換したピクセル数だけ、設定領域41の位置をずらすことにより、修正設定領域43を設定する。なお、制御部210は、鉄道車両2のずれ量に対応する、車両画像31における縦方向におけるピクセル数と、横方向におけるピクセル数とを取得し、設定領域41の位置を修正する。
【0101】
図12に示す例では、第1設定領域41aおよび第2設定領域41bが設定されている。そのため、制御部210は、第1設定領域41aおよび第2設定領域41bをそれぞれ修正した第1修正設定領域43aおよび第2修正設定領域43bを設定する。
【0102】
制御部210は、設定領域41の代わりに修正設定領域43を用いて、車側灯3(
図11参照)の点灯状態の検知を行う。設定領域41の代わりに修正設定領域43を用いる点以外は、上記第1実施形態における制御部12が車側灯3の点灯状態を検知する構成と同様であるため、詳細な説明は省略する。
【0103】
次に、
図13を参照して、第2実施形態による制御部210(
図11参照)が点灯情報20(
図11参照)を出力する処理について説明する。なお、上記第1実施形態による制御部12(
図1参照)が点灯情報20(
図1参照)を出力する処理と同様の構成については、同一の符号を付し、詳細な説明は省略する。
【0104】
ステップS10およびステップS11において、画像処理部11(
図11参照)は、複数の車両画像30を取得し、予め設定された車両画像30に対してマスキング処理を行う。
【0105】
ステップS20において、制御部210は、停止位置情報25(
図11参照)を取得する。具体的には、制御部210は、停止位置情報取得部15から停止位置情報25を取得する。
【0106】
ステップS12およびステップS13において、画像処理部11は、点灯情報20および学習推定領域情報21を取得する。また、制御部210は、設定領域情報22および設定車側灯個数情報23を取得する。
【0107】
ステップS21において、制御部210は、設定領域41(
図12参照)を修正する。具体的には、制御部210は、設定領域41を修正した修正設定領域43(
図12参照)を設定する。
【0108】
そして、処理は、ステップS14およびステップS15へ進み、制御部210が上位装置101(
図11参照)に対してエラー情報24(
図7参照)を出力し、その後、終了する。または、処理は、ステップS14~ステップS18へ進み、制御部210が上位装置101に対して点灯情報20(
図11参照)を出力し、その後、終了する。
【0109】
なお、第2実施形態のその他の構成は、上記第1実施形態と同様である。
【0110】
(第2実施形態の効果)
第2実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0111】
第2実施形態では、上記のように、車側灯点灯状態検知システム200は、鉄道車両2の停止位置の情報である停止位置情報25を取得する停止位置情報取得部15をさらに備え、制御部210は、停止位置情報25と、学習済モデル4により取得された点灯情報20とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されている。これにより、鉄道車両2の停止位置にずれが生じた場合でも、停止位置情報25に基づいて、設定領域情報22に含まれる設定領域41を修正することができる。その結果、鉄道車両2の停止位置にずれが生じた場合でも、車側灯3の点灯状態の検知精度が低下することを抑制することができる。
【0112】
なお、第2実施形態のその他の効果は、上記第1実施形態と同様である。
【0113】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0114】
たとえば、上記第1および第2実施形態では、制御部12(制御部210)が、点灯情報20と学習推定領域情報21とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部は、学習推定領域情報21を用いず、点灯情報20を用いて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されていてもよい。しかしながら、制御部が、学習推定領域情報21を用いず、点灯情報20を用いて、車側灯3の点灯状態を検知する構成の場合、1枚の画像に写る複数の車側灯3の点灯状態を区別して検知することが困難になる。したがって、制御部は、点灯情報20と学習推定領域情報21とに基づいて、車側灯3の点灯状態を検知するように構成されることが好ましい。
【0115】
また、上記第1および第2実施形態では、制御部12(制御部210)が、学習推定領域42が設定領域41に含まれているか否かを判定し、点灯情報20またはエラー情報24を出力する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。制御部は、点灯情報20だけを出力するように構成されていてもよい。しかしながら、制御部が点灯情報20だけを出力する構成の場合、ホームに停車している鉄道車両2が予め設定された車両ではないことを上位装置101に対して出力することができない。したがって、制御部は、学習推定領域42が設定領域41に含まれているか否かを判定し、点灯情報20またはエラー情報24を出力するように構成されることが好ましい。
【0116】
また、上記第1および第2実施形態では、制御部12(制御部210)が、複数の車両画像30に写る車側灯3の個数と、記憶部13に記憶された設定車側灯個数情報23とを比較し、車側灯3の個数が設定車側灯個数情報23と異なる場合に、エラー情報24を出力する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部は、車側灯3の個数と設定車側灯個数情報23とを比較するように構成されていなくてもよい。しかしながら、制御部が、車側灯3の個数と設定車側灯個数情報23とを比較するように構成されていない場合、車側灯3の個数と設定車側灯個数情報23とが異なる場合に、エラー情報24が出力されない。したがって、制御部は、車側灯3の個数と設定車側灯個数情報23とを比較し、車側灯3の個数が異なる場合には、エラー情報24を出力するように構成されていることが好ましい。
【0117】
また、上記第1および第2実施形態では、制御部12(制御部210)が、重複した車側灯3が写る領域30aに対してマスキング処理を行うことにより、重複した車側灯3が写る領域30aを、車側灯3が点灯しているか否かを判定する判定対象から除外する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、制御部は、重複した車側灯3が写る領域30aの点灯情報20を車側灯3が点灯しているか否かの判定に用いなければ、どのように判定対象から除外してもよい。たとえば、制御部は、マスキング処理を行う代わりに、重複した車側灯3が写る領域30aの座標値を取得し、重複した車側灯3が写る領域30aを判定対象から除外するように構成されてもよい。また、制御部は、重複した車側灯3が写る領域30aの点灯情報20を取得したとしても、車側灯3の個数の取得対象から除外するように構成されてもよい。
【0118】
また、上記第1および第2実施形態では、学習済モデル4が、ディープニューラルネットワークである例を示したが、本発明はこれに限られない。車側灯3の点灯情報20および学習推定領域情報21を取得可能であれば、学習済モデルの種類は問わない。
【0119】
また、上記第1および第2実施形態では、車側灯点灯状態検知装置1(車側灯点灯状態検知装置201)が、学習モデル5を学習させることにより、学習済モデル4を生成する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、車側灯点灯状態検知装置とは異なる画像処理装置において生成された学習済モデル4を、記憶部13に記憶するように構成されていてもよい。
【0120】
また、上記第1および第2実施形態では、画像撮像部10の各々が、複数の車側灯3を撮像する構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、画像撮像部10の各々が、1つの車側灯3を撮像するように構成されていてもよい。しかしながら、画像撮像部10の各々が、1つの車側灯3を撮像する構成の場合、車側灯3の個数と同じ個数の画像撮像部10を設ける必要があり、部品点数が増加するとともに、システムの構成が複雑化する。したがって、複数の画像撮像部10のうち、少なくとも1つの画像撮像部10は、複数の車側灯3を撮影するように構成されることが好ましい。
【0121】
また、上記第1および第2実施形態では、車側灯点灯状態検知システム100(車側灯点灯状態検知システム200)が、2つの画像撮像部10を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、1つの画像撮像部10によって全ての車側灯3が写る車両画像30を撮像することが可能であれば、車側灯点灯状態検知システムは、1つの画像撮像部10を備えていてもよい。また、車側灯点灯状態検知システムは、2つ以上の画像撮像部10を備えていてもよい。車側灯点灯状態検知システムが備える画像撮像部10の数は、問わない。
【0122】
また、上記第2実施形態では、車側灯点灯状態検知システム200が、停止位置情報取得部15を備える構成の例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、車側灯点灯状態検知装置201が、鉄道車両2と通信可能に構成されていれば、鉄道車両2から停止位置情報25を取得するように構成されていてもよい。
【符号の説明】
【0123】
1、201 車側灯点灯状態検知装置
2 鉄道車両
2e 鉄道車両の側面
3 車側灯
4 学習済モデル
10 画像撮像部
11 画像処理部
12、210 制御部
13 記憶部
14 画像取得部
15 停止位置情報取得部
20 点灯情報
21 学習推定領域情報
22 設定領域情報
23 設定車側灯個数情報
24 エラー情報
25 停止位置情報
30 車両画像
30a 重複した車側灯が写る領域
41 設定領域
42 学習推定領域
100、200 車側灯点灯状態検知システム