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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161497
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】電力変換装置
(51)【国際特許分類】
   H02M 7/48 20070101AFI20231030BHJP
   H02K 11/33 20160101ALI20231030BHJP
【FI】
H02M7/48 Z
H02K11/33
【審査請求】有
【請求項の数】10
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022071939
(22)【出願日】2022-04-25
(11)【特許番号】
(45)【特許公報発行日】2022-10-12
(71)【出願人】
【識別番号】000005234
【氏名又は名称】富士電機株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100104433
【弁理士】
【氏名又は名称】宮園 博一
(74)【代理人】
【識別番号】100202728
【弁理士】
【氏名又は名称】三森 智裕
(72)【発明者】
【氏名】東 利亮
【テーマコード(参考)】
5H611
5H770
【Fターム(参考)】
5H611BB01
5H611TT01
5H611UA04
5H770AA21
5H770BA01
5H770CA06
5H770HA02Y
5H770PA12
5H770QA08
5H770QA12
5H770QA13
5H770QA22
5H770QA28
5H770QA31
5H770QA40
(57)【要約】
【課題】大型化するのを抑制することが可能な電力変換装置を提供する。
【解決手段】この電力変換装置100は、電力変換部10と、モータ200に取り付けられ、電力変換部10を収容する筐体部20と、を備える。筐体部20は、外部からの電力を電力変換部10に供給する電力線300を導入する電力線導入孔21bを含む。電力変換部10は、電力線導入孔21bから筐体部20に導入された電力線300の端子301が直接的に接続される接続端子15を含む。
【選択図】図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータに取り付けられる電力変換装置であって、
電力変換部と、
前記モータに取り付けられ、前記電力変換部を収容する筐体部と、を備え、
前記筐体部は、外部からの電力を前記電力変換部に供給する電力線を導入する電力線導入孔を含み、
前記電力変換部は、前記電力線導入孔から前記筐体部に導入された前記電力線の端子が直接的に接続される接続端子を含む、電力変換装置。
【請求項2】
前記電力線導入孔は、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向に対して傾斜する所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられており、
前記電力変換部の前記接続端子は、前記配置面と直交する方向に対して傾斜する前記所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記筐体部は、前記電力変換部を取り囲むように設けられる側壁部と、前記側壁部に対して着脱可能で、かつ、前記側壁部を覆うように設けられるカバー部とを含み、
前記筐体部の前記配置面と直交する方向に対して傾斜する前記所定の傾斜方向に沿って延びる前記電力変換部の前記接続端子の少なくとも一部は、前記カバー部と接続される前記側壁部の端部から、前記カバー部側に突出するように設けられている、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記カバー部は、前記側壁部とは反対側に窪む凹状に形成されている、請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記筐体部は、前記モータが収容され、側方から見て多角形形状を有するモータケースと隣接するように配置されているとともに、前記側方から見て前記筐体部と前記モータケースとが隣接する方向と直交する方向において、前記モータケースの最大幅よりも小さい幅を有し、
前記電力線導入孔は、前記側方から見て前記所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられる前記モータケースの一の外壁部の近傍に配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記電力変換部の前記接続端子は、前記所定の傾斜方向に沿って延びる前記電力線導入孔の延長線上に配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記電力線導入孔に嵌め込まれるとともに前記電力線が挿入される挿入孔を含む電力線導入部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記電力変換部は、前記電力線から供給される電力を平滑化するフィルムコンデンサを含み、
前記接続端子は、前記フィルムコンデンサに設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記フィルムコンデンサは、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、
前記電力変換部は、複数のスイッチング素子により構成されるスイッチ部と、前記スイッチ部と前記フィルムコンデンサとを接続する接続導線と、を含み、
前記接続端子は、前記配置面と直交する方向から見て、前記接続導線が設けられている前記フィルムコンデンサの辺とは異なる前記フィルムコンデンサの辺に設けられている、請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記電力変換部を冷却する冷却水を前記筐体部に導入する冷却水導入部をさらに備え、
前記筐体部は、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、
前記電力線導入孔は、前記配置面と直交する方向から見て、前記冷却水導入部が設けられている前記筐体部の辺とは異なる前記筐体部の辺に設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、電力変換装置に関し、特に、電力線を介して外部から電力が供給される電力変換装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、電力線を介して外部から電力が供給される電力変換装置が開示されている(たとえば、特許文献1参照)。
【0003】
上記特許文献1に記載の電力変換装置は、回転電機(モータ)を制御する電力変換器を備える。電力変換器は、電源ケーブル(電力線)を介して高圧バッテリと接続されている。電源ケーブルは、ケーブル側コネクタを含む。また、電力変換器は、変換器側コネクタを含む。電源ケーブルは、変換器側コネクタにケーブル側コネクタが接続されることにより電力変換器に接続されている。なお、変換器側コネクタは、電力変換器のインバータ等を収容する筐体の外周面に設けられている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2021-44987号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上記特許文献1に記載の電力変換装置は、電力変換器の筐体の外周面に変換器側コネクタが設けられている。このため、変換器側コネクタ(コネクタ部品)の大きさの分、電力変換装置が大型化するという問題点がある。
【0006】
この発明は、上記のような課題を解決するためになされたものであり、この発明の1つの目的は、大型化するのを抑制することが可能な電力変換装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、モータに取り付けられる電力変換装置であって、電力変換部と、モータに取り付けられ、電力変換部を収容する筐体部と、を備え、筐体部は、外部からの電力を電力変換部に供給する電力線を導入する電力線導入孔を含み、電力変換部は、電力線導入孔から筐体部に導入された電力線の端子が直接的に接続される接続端子を含む。
【0008】
この発明の一の局面による電力変換装置では、上記のように、筐体部は、外部からの電力を電力変換部に供給する電力線を導入する電力線導入孔を含み、電力変換部は、電力線導入孔から筐体部に導入された電力線の端子が直接的に接続される接続端子を含む。これにより、電力線と接続されるコネクタを筐体部の外周面に設けることなく、筐体部の内部に設けられる接続端子を介して電力線を電力変換部に直接的に接続することができる。その結果、コネクタを設ける必要がない分、電力変換装置が大型化するのを抑制することができる。
【0009】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、電力線導入孔は、電力変換部が配置されている筐体部の配置面と直交する方向に対して傾斜する所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられており、電力変換部の接続端子は、配置面と直交する方向に対して傾斜する所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられている。このように構成すれば、接続端子が、電力線導入孔が延びる方向と同じ方向に延びるように設けられるので、電力線が接続端子の近傍で曲げられるのを抑制することができる。その結果、電力線が断線するのを抑制することができる。また、電力線を筐体部の内部で曲げる必要がないので、電力線を容易に接続端子に接続させることができる。
【0010】
この場合、好ましくは、筐体部は、電力変換部を取り囲むように設けられる側壁部と、側壁部に対して着脱可能で、かつ、側壁部を覆うように設けられるカバー部とを含み、筐体部の配置面と直交する方向に対して傾斜する所定の傾斜方向に沿って延びる電力変換部の接続端子の少なくとも一部は、カバー部と接続される側壁部の端部から、カバー部側に突出するように設けられている。このように構成すれば、カバー部を側壁部から取り外した状態で、接続端子の少なくとも一部がカバー部側に突出しているので、所定の傾斜方向に沿って延びる接続端子に対して容易にネジ締結等の作業を行うことができる。
【0011】
上記接続端子の少なくとも一部がカバー部と接続される側壁部の端部からカバー部側に突出する電力変換装置において、好ましくは、カバー部は、側壁部とは反対側に窪む凹状に形成されている。このように構成すれば、側壁部の端部からカバー部側に突出する接続端子の部分をカバー部の内部に容易に収容することができる。
【0012】
上記電力線導入孔が所定の傾斜方向に沿って延びる電力変換装置において、好ましくは、筐体部は、モータが収容され、側方から見て多角形形状を有するモータケースと隣接するように配置されているとともに、側方から見て筐体部とモータケースとが隣接する方向と直交する方向において、モータケースの最大幅よりも小さい幅を有し、電力線導入孔は、側方から見て所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられるモータケースの一の外壁部の近傍に配置されている。このように構成すれば、電力線導入孔に挿入される電力線がモータケースの一の外壁部に沿って延びるように設けられるので、電力線と一の外壁部との間のスペースを小さくすることができる。その結果、電力線が配線されるスペースを小さくすることができる。
【0013】
上記電力線導入孔が所定の傾斜方向に沿って延びる電力変換装置において、好ましくは、電力変換部の接続端子は、所定の傾斜方向に沿って延びる電力線導入孔の延長線上に配置されている。このように構成すれば、電力線を曲げることなく接続端子に接続させることができるので、電力線が断線するのをより確実に抑制することができる。また、電力線を筐体部の内部で曲げる必要がないので、電力線をより容易に接続端子に接続させることができる。
【0014】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、電力線導入孔に嵌め込まれるとともに電力線が挿入される挿入孔を含む電力線導入部材をさらに備える。このように構成すれば、電力線導入孔に嵌め込まれる電力線導入部材により、筐体部内に水や埃が侵入するのを抑制しながら、電力線を筐体部内に導入することができる。
【0015】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、電力変換部は、電力線から供給される電力を平滑化するフィルムコンデンサを含み、接続端子は、フィルムコンデンサに設けられている。このように構成すれば、電力線をフィルムコンデンサに直接的に接続することができる。その結果、フィルムコンデンサと電力線との間にバスバー等を設ける必要がないので、部品点数を低減することができるとともに電力変換装置の大型化を抑制することができる。
【0016】
この場合、好ましくは、フィルムコンデンサは、電力変換部が配置されている筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、電力変換部は、複数のスイッチング素子により構成されるスイッチ部と、スイッチ部とフィルムコンデンサとを接続する接続導線と、を含み、接続端子は、配置面と直交する方向から見て、接続導線が設けられているフィルムコンデンサの辺とは異なるフィルムコンデンサの辺に設けられている。このように構成すれば、接続端子と接続導線とがフィルムコンデンサの同じ辺に設けられる場合に比べて、フィルムコンデンサの一辺の長さを小さくすることができるので、フィルムコンデンサが大型化するのを抑制することができる。
【0017】
上記一の局面による電力変換装置において、好ましくは、電力変換部を冷却する冷却水を筐体部に導入する冷却水導入部をさらに備え、筐体部は、電力変換部が配置されている筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、電力線導入孔は、配置面と直交する方向から見て、冷却水導入部が設けられている筐体部の辺とは異なる筐体部の辺に設けられている。このように構成すれば、冷却水導入部と電力線導入孔に挿入される電力線とが互いに干渉するのを抑制することができる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、上記のように、電力変換装置が大型化するのを抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【0019】
図1】一実施形態による電力変換装置の構成を示す分解斜視図である。
図2図1の接続端子の近傍の拡大図である。
図3図2の400-400線に沿った断面図である。
図4】一実施形態における接続端子と側壁部とを正面から見た図である。
図5】一実施形態におけるカバー部の断面図である。
図6】一実施形態におけるグロメットの構成を示す斜視図である。
図7】一実施形態によるモータに取り付けられた状態の電力変換装置を側方から見た図である。
図8】一実施形態によるフィルムコンデンサの近傍の拡大平面図である。
図9】一実施形態による電力変換装置をZ2側から見た図である。
【発明を実施するための形態】
【0020】
以下、本発明を具体化した実施形態を図面に基づいて説明する。
【0021】
図1図9を参照して、本実施形態による電力変換装置100の構成について説明する。本願明細書では、後述する電力変換部10の配置面10aが延びる平面における一の方向をX方向(X1方向、X2方向)、上記平面においてX方向と直交する方向をY方向(Y1方向、Y2方向)、配置面10aと直交する方向をZ方向(Z1方向、Z2方向)とする。
【0022】
(電力変換装置の構成)
電力変換装置100は、モータ200(図7参照)に取り付けられる電力変換装置である。モータ200は、たとえば車載用のモータである。
【0023】
図1に示すように、電力変換装置100は、電力変換部10を備える。電力変換部10は、インバータである。また、電力変換装置100は、電力変換部10を収容する筐体部20を備える。筐体部20は、モータ200(図7参照)に取り付けられている。
【0024】
筐体部20(後述の底面部23)は、電力変換部10が配置されている配置面10aと直交する方向(Z方向)から見て、矩形形状(図9参照)を有する。具体的には、筐体部20は、Z方向から見て、X方向に沿って延びる一対の辺およびY方向に沿って延びる一対の辺(後述の辺20bおよび辺20c、図9参照)を含む矩形形状を有する。
【0025】
電力変換部10は、複数のスイッチング素子110により構成されるスイッチ部11を含む。なお、図1では、簡略化のため、スイッチング素子110は1つのみ図示されている。また、電力変換部10は、電力変換装置100の外部の図示しない高圧バッテリから電力線300を介して供給される電力(直流電力)を平滑化するフィルムコンデンサ12を含む。フィルムコンデンサ12は、スイッチ部11のY1側において、スイッチ部11と隣り合うように設けられている。なお、フィルムコンデンサ12は、Z方向から見て、矩形形状(図8参照)を有している。すなわち、フィルムコンデンサ12は、Z方向から見てX方向に沿って延びる一対の辺(後述の辺12b、図8参照)およびY方向に沿って延びる一対の辺(後述の辺12c、図8参照)を有する樹脂モールド部12aを含む。樹脂モールド部12aは、フィルムコンデンサ12のコンデンサ素子(図示せず)をモールドしている。なお、樹脂モールド部12aは、絶縁性の樹脂部材により形成されている。たとえば、樹脂モールド部12aは、エポキシ系の樹脂により形成されている。
【0026】
電力変換部10は、スイッチ部11とフィルムコンデンサ12とを接続する接続導体13を含む。接続導体13は、Y方向に並んで配置されるフィルムコンデンサ12とスイッチ部11との間に設けられている。なお、接続導体13は、特許請求の範囲の「接続導線」の一例である。
【0027】
また、電力変換装置100には、スイッチ部11からモータ200に流れる電流を検知する電流センサ14が設けられている。電流センサ14は、スイッチ部11のY2側に設けられている。
【0028】
筐体部20は、電力変換部10を取り囲むように設けられる側壁部21を含む。側壁部21は、Z方向から見て、電力変換部10を取り囲んでいる。具体的には、側壁部21は、Z方向から見て、スイッチ部11、フィルムコンデンサ12、および、電流センサ14等を取り囲むように設けられている。
【0029】
筐体部20は、側壁部21を覆うように設けられるカバー部22を含む。カバー部22は、Z1方向側から側壁部21を覆うように設けられている。また、筐体部20は、側壁部21のZ2側に設けられ、側壁部21と接続されている底面部23(図9参照)を含む。側壁部21と底面部23により構成される筐体部20の部分は、Z2側に窪む凹状に形成されている。
【0030】
また、カバー部22は、側壁部21に対して着脱可能に構成されている。具体的には、カバー部22は、複数のネジ20aにより側壁部21と締結されることによって、側壁部21に固定される。電力変換部10は、カバー部22が側壁部21に固定された状態で、筐体部20の内部に収容されている。
【0031】
カバー部22は、側壁部21のカバー部22側(Z1側)の端部21aに接触した状態で、カバー部22に固定される。具体的には、カバー部22の側壁部21側(Z2側)の端部22aと側壁部21の端部21aとが接触した状態で、カバー部22と側壁部21とがネジ締結される。
【0032】
電力変換装置100には、電力変換部10を制御する制御基板30が設けられている。制御基板30は、スイッチ部11および電流センサ14と接続されている。制御基板30は、電流センサ14から通知された検出値に基づいて、スイッチ部11を制御する。また、制御基板30は、フィルムコンデンサ12、スイッチ部11、および、電流センサ14をZ1側から覆うように設けられている。
【0033】
制御基板30は、Z方向に沿って延びるように設けられるスイッチ部11のスイッチ部用ピン11aが挿入される挿入孔31を含む。スイッチ部用ピン11aは、挿入孔31に挿入された状態で挿入孔31が半田付けされることにより、制御基板30に固定(接続)される。また、制御基板30は、Z方向に沿って延びるように設けられる電流センサ14の電流センサ用ピン14aが挿入される挿入孔32を含む。電流センサ用ピン14aは、挿入孔32に挿入された状態で挿入孔32が半田付けされることにより、制御基板30に固定(接続)される。
【0034】
電力変換部10は、制御基板30を固定する固定板40を含む。固定板40は、制御基板30と、電力変換部10との間に挟まれるように設けられている。また、固定板40は、後述する接続端子15をZ1側から覆うように設けられている。固定板40は、絶縁性の樹脂部材により形成されている。たとえば、固定板40は、PPSにより形成されている。
【0035】
また、図2および図3に示すように、筐体部20(側壁部21)は、外部からの電力を電力変換部10に供給する電力線300を導入する電力線導入孔21b(図3参照)を含む。すなわち、電力線導入孔21bは、側壁部21に設けられた貫通孔である。
【0036】
ここで、本実施形態では、電力変換部10は、電力線導入孔21bから筐体部20に導入された電力線300の端子301が直接的に接続される接続端子15を含む。具体的には、接続端子15は、側壁部21のうち、電力線導入孔21bが設けられる部分21cの近傍に設けられている。接続端子15は、側壁部21の部分21cと対向するように設けられている。また、筐体部20(側壁部21)は、部分21cに設けられる突出部21fを含む。電力線導入孔21bは、突出部21fの内部に形成されている。突出部21fは、後述するA方向に延びるように設けられている。
【0037】
また、図2に示すように、接続端子15は、Y方向に沿って並んで設けられている正極端子15aおよび負極端子15bを含む。正極端子15aおよび負極端子15bは、側壁部21の部分21cが延びる方向に沿って並んで配置されている。
【0038】
また、接続端子15(15a、15b)は、圧着端子である電力線300の端子301と、ネジ15cによりネジ締結されている。
【0039】
ここで、本実施形態では、接続端子15は、フィルムコンデンサ12に設けられている。具体的には、接続端子15は、フィルムコンデンサ12の樹脂モールド部12aから突出するように設けられている。詳細には、接続端子15は、フィルムコンデンサ12の樹脂モールド部12aの近傍で折り曲げられていることによって、樹脂モールド部12aに沿うように設けられている。
【0040】
図3に示すように、電力線導入孔21bは、配置面10aと直交するZ方向に対して傾斜するA方向に沿って延びるように設けられている。具体的には、A方向は、Z1側に向かってX2側に傾く方向である。なお、A方向は、特許請求の範囲の「所定の傾斜方向」の一例である。
【0041】
ここで、本実施形態では、接続端子15は、配置面10aと直交するZ方向に対して傾斜するA方向に沿って延びるように設けられている。具体的には、接続端子15のうち電力線300の端子301と接触する接触面15dは、A方向に沿って延びるように設けられている。これにより、電力線導入孔21bに挿入される電力線300、および、接続端子15と接触する端子301の各々は、A方向に沿って延びた状態で電力変換装置100に固定される。
【0042】
また、本実施形態では、接続端子15は、A方向に沿って延びる電力線導入孔21bの延長線上に配置されている。すなわち、接続端子15(接触面15d)は、電力線導入孔21bの延長線に沿って延びるように設けられている。
【0043】
また、本実施形態では、図3および図4に示すように、配置面10aと直交するZ方向に対して傾斜するA方向(図3参照)に沿って延びる電力変換部10の接続端子15の一部は、カバー部22と接続される側壁部21の端部21aから、カバー部22側(Z1側)に突出するように設けられている。具体的には、接続端子15と電力線300の端子301とを締結するネジ15cの全体が側壁部21の端部21aよりもZ1側に設けられるように、接続端子15が端部21aからZ1側に突出している。
【0044】
また、本実施形態では、図5に示すように、カバー部22は、側壁部21とは反対側に窪む凹状に形成されている。具体的には、カバー部22は、Z方向に沿って延びるように設けられる外周壁22bを含む。また、カバー部22は、外周壁22bと接続され、Z方向と交差するように延びる天井面22cとを含む。天井面22cは、Z1側に向かって凸の湾曲形状を有している。
【0045】
また、本実施形態では、図3に示すように、電力変換装置100は、電力線導入孔21bに嵌め込まれるグロメット50を備える。グロメット50は、電力線300が挿入される挿入孔51を含む。挿入孔51は、正側配線用および負側配線用の各々の電力線300に対応するように2つ設けられている。また、グロメット50は、電力線導入孔21bに嵌め込まれる嵌め込み部52を含む。挿入孔51は、嵌め込み部52が電力線導入孔21bに嵌め込まれた状態で、電力線導入孔21bの外部に配置されている。なお、グロメット50は、特許請求の範囲の「電力線導入部材」の一例である。
【0046】
また、グロメット50は、正側配線用および負側配線用の各々の電力線300がグロメット50の挿入孔51に挿入された状態で、電力線導入孔21bに嵌め込まれる。したがって、正側の電力線300と負側の電力線300とを個別に接続端子15に接続する場合に比べて、正側の電力線300と負側の電力線300とが互い違いに(あべこべに)接続端子15に接続されるのを抑制することが可能である。
【0047】
また、図6に示すように、グロメット50は、筐体部20に締結される締結部53を含む。締結部53は、筐体部20と締結するネジ53a(図2参照)が挿入されるネジ孔53bを含む。ネジ孔53bは、締結部53のY1側の端部およびY2側の端部の各々に設けられている。
【0048】
締結部53は、板状に形成されている。締結部53は、嵌め込み部52が電力線導入孔21bに嵌め込まれた状態で、電力線導入孔21bの電力変換部10とは反対側の開口を塞ぐ(シールする)ように設けられている。
【0049】
また、図7に示すように、筐体部20は、モータ200が収容されるモータケース201と隣接するように配置されている。具体的には、モータケース201と筐体部20とは、互いにZ方向に隣接するように設けられている。筐体部20は、モータケース201のZ1側に設けられている。また、筐体部20は、モータケース201と接続されている。言い換えると、筐体部20は、モータケース201に固定されている。
【0050】
また、モータケース201は、側方から見て(Y2方向から見て)、多角形形状を有する。モータケース201は、Y2方向から見て筐体部20とモータケース201とが隣接する方向(Z方向)と直交する方向(X方向)において、最大幅W1を有する。筐体部20(側壁部21)は、モータケース201の最大幅W1よりも小さいX方向の幅W2を有する。具体的には、側方から見て、モータケース201のX1側の端部である角部202は、側壁部21のX1側の端部21dよりもX1側に設けられている。また、Y2方向から見て、モータケース201のX2側の端部である角部203は、側壁部21のX2側の端部21eよりもX2側に設けられている。
【0051】
なお、モータケース201には、Y2方向から見てA方向に沿って延びるように設けられる一の外壁部204が設けられている。すなわち、外壁部204は、電力線導入孔21bと平行に延びるように設けられている。
【0052】
ここで、本実施形態では、電力線導入孔21bは、モータケース201の外壁部204の近傍に配置されている。これにより、電力線導入孔21bに挿入されている電力線300は、モータケース201の外壁部204に沿って延びるように保持される。なお、外壁部204は、角部202のZ1側において角部202と隣接するように設けられている。
【0053】
また、本実施形態では、図8に示すように、接続端子15は、Z方向から見て、接続導体13が設けられているフィルムコンデンサ12(樹脂モールド部12a)の辺12bとは異なるフィルムコンデンサ12(樹脂モールド部12a)の辺12cに設けられている。具体的には、接続導体13は、Z方向から見て矩形形状を有するフィルムコンデンサ12(樹脂モールド部12a)の長辺である辺12bに設けられている。また、接続端子15は、フィルムコンデンサ12(樹脂モールド部12a)の短辺である辺12cに設けられている。
【0054】
また、図9に示すように、電力変換装置100は、電力変換部10(スイッチ部11)を冷却する冷却水を筐体部20に導入する冷却水導入部60を備える。スイッチ部11のZ2側には、冷却水導入部60から導入された冷却水が流通する図示しない流路が設けられている。なお、冷却水導入部60は、外部の冷却水管500が挿入される孔部である。
【0055】
また、冷却水導入部60は、2つ設けられている。2つの冷却水導入部60の各々は、Z方向から見て、矩形形状の筐体部20の辺20bに設けられている。具体的には、冷却水導入部60は、筐体部20の底面部23と着脱可能な流路カバー61に設けられている。冷却水導入部60は、流路カバー61からX2側に向かって延びるように設けられているとともに、Z方向から見て筐体部20の辺20bの近傍に配置されている。
【0056】
ここで、本実施形態では、電力線導入孔21b(図2参照)は、Z方向から見て、冷却水導入部60が設けられている筐体部20の辺20bとは異なる筐体部20の辺20cに設けられている。具体的には、電力線導入孔21bは、Z方向から見て矩形形状の筐体部20の辺20bと対向する辺20cに配置されている。すなわち、電力線導入孔21bは、筐体部20に対して、冷却水導入部60とは反対側に設けられている。
【0057】
(本実施形態の効果)
本実施形態では、以下のような効果を得ることができる。
【0058】
本実施形態では、上記のように、筐体部20が、外部からの電力を電力変換部10に供給する電力線300を導入する電力線導入孔21bを含み、電力変換部10が、電力線導入孔21bから筐体部20に導入された電力線300の端子301が直接的に接続される接続端子15を含むように、電力変換装置100を構成する。これにより、電力線300と接続されるコネクタを筐体部20の外周面に設けることなく、筐体部20の内部に設けられる接続端子15を介して電力線300を電力変換部10に直接的に接続することができる。その結果、コネクタを設ける必要がない分、電力変換装置100が大型化するのを抑制することができる。
【0059】
また、本実施形態では、上記のように、電力線導入孔21bが、電力変換部10が配置されている筐体部20の配置面10aと直交する方向に対して傾斜するA方向に沿って延びるように設けられており、電力変換部10の接続端子15が、配置面10aと直交する方向に対して傾斜するA方向に沿って延びるように設けられるように、電力変換装置100を構成する。これにより、接続端子15が、電力線導入孔21bが延びる方向と同じ方向に延びるように設けられるので、電力線300が接続端子15の近傍で曲げられるのを抑制することができる。その結果、電力線300が断線するのを抑制することができる。また、電力線300を筐体部20の内部で曲げる必要がないので、電力線300を容易に接続端子15に接続させることができる。
【0060】
また、本実施形態では、上記のように、筐体部20の配置面10aと直交する方向に対して傾斜するA方向に沿って延びる電力変換部10の接続端子15の少なくとも一部が、カバー部22と接続される側壁部21の端部21aから、カバー部22側に突出して設けられるように、電力変換装置100を構成する。これにより、カバー部22を側壁部21から取り外した状態で、接続端子15の少なくとも一部がカバー部22側に突出しているので、A方向に沿って延びる接続端子15に対して容易にネジ締結等の作業を行うことができる。
【0061】
また、本実施形態では、上記のように、カバー部22が、側壁部21とは反対側に窪む凹状に形成されるように、電力変換装置100を構成する。これにより、側壁部21の端部21aからカバー部22側に突出する接続端子15の部分をカバー部22の内部に容易に収容することができる。
【0062】
また、本実施形態では、上記のように、電力線導入孔21bが、側方から見てA方向に沿って延びるように設けられるモータケース201の一の外壁部204の近傍に配置されるように、電力変換装置100を構成する。これにより、電力線導入孔21bに挿入される電力線300がモータケース201の一の外壁部204に沿って延びるように設けられるので、電力線300と一の外壁部204との間のスペースを小さくすることができる。その結果、電力線300が配線されるスペースを小さくすることができる。
【0063】
また、本実施形態では、上記のように、電力変換部10の接続端子15が、A方向に沿って延びる電力線導入孔21bの延長線上に配置されるように、電力変換装置100を構成する。これにより、電力線300を曲げることなく接続端子15に接続させることができるので、電力線300が断線するのをより確実に抑制することができる。また、電力線300を筐体部20の内部で曲げる必要がないので、電力線300をより容易に接続端子15に接続させることができる。
【0064】
また、本実施形態では、上記のように、電力線導入孔21bに嵌め込まれるとともに電力線300が挿入される挿入孔51を含むグロメット50を備えるように、電力変換装置100を構成する。これにより、電力線導入孔21bに嵌め込まれるグロメット50により、筐体部20内に水や埃が侵入するのを抑制しながら、電力線300を筐体部20内に導入することができる。
【0065】
また、本実施形態では、上記のように、接続端子15が、フィルムコンデンサ12に設けられるように、電力変換装置100を構成する。これにより、電力線300をフィルムコンデンサ12に直接的に接続することができる。その結果、フィルムコンデンサ12と電力線300との間にバスバー等を設ける必要がないので、部品点数を低減することができるとともに電力変換装置100の大型化を抑制することができる。
【0066】
また、本実施形態では、上記のように、接続端子15が、配置面10aと直交する方向から見て、接続導体13が設けられているフィルムコンデンサ12の辺12bとは異なるフィルムコンデンサ12の辺12cに設けられるように、電力変換装置100を構成する。これにより、接続端子15と接続導体13とがフィルムコンデンサ12の同じ辺に設けられる場合に比べて、フィルムコンデンサ12の一辺の長さを小さくすることができるので、フィルムコンデンサ12が大型化するのを抑制することができる。
【0067】
また、本実施形態では、上記のように、電力線導入孔21bが、配置面10aと直交する方向から見て、冷却水導入部60が設けられている筐体部20の辺20bとは異なる筐体部20の辺20cに設けられるように、電力変換装置100を構成する。これにより、冷却水導入部60と電力線導入孔21bに挿入される電力線300とが互いに干渉するのを抑制することができる。
【0068】
[変形例]
今回開示された実施形態は、全ての点で例示であり制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記実施形態の説明ではなく特許請求の範囲によって示され、さらに特許請求の範囲と均等の意味および範囲内での全ての変更(変形例)が含まれる。
【0069】
たとえば、上記実施形態では、電力線導入孔21bおよび接続端子15が、配置面10aと直交する方向に対して傾斜するA方向(所定の傾斜方向)に沿って延びる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、電力線導入孔21bおよび接続端子15が、X方向に沿って延びていてもよい。また、電力線導入孔21bおよび接続端子15が、Z方向に沿って延びていてもよい。
【0070】
また、上記実施形態では、接続端子15の少なくとも一部が側壁部21の端部21aからカバー部22側に突出する例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、接続端子15は、側壁部21の端部21aからカバー部22側に突出してなくてもよい。
【0071】
また、上記実施形態では、電力線導入孔21bが、側方から見て、A方向(所定の傾斜方向)に沿って延びるように設けられるモータケース201の一の外壁部204の近傍に配置されている例を示したが、本発明はこれに限られない。電力線導入孔21bの近傍のモータケース201の外壁部がA方向に沿って延びていなくてもよい。
【0072】
また、上記実施形態では、接続端子15が電力線導入孔21bの延長線上に配置される例を示したが、本発明はこれに限られない。接続端子15が電力線導入孔21bの延長線上に配置されていなくてもよい。
【0073】
また、上記実施形態では、電力線導入孔21bにグロメット50(電力線導入部材)が嵌め込まれる例を示したが、本発明はこれに限られない。電力線導入孔21bにグロメット50が嵌め込まれていなくてもよい。
【0074】
また、上記実施形態では、接続端子15がフィルムコンデンサ12に設けられる例を示したが、本発明はこれに限られない。たとえば、接続端子15が、フィルムコンデンサ12から延びるバスバーに設けられていてもよい。
【0075】
また、上記実施形態では、接続端子15が、配置面10aと直交する方向から見て、接続導体13が設けられているフィルムコンデンサ12の辺12bとは異なるフィルムコンデンサ12の辺12cに設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。接続端子15と接続導体13とが、フィルムコンデンサ12の同一の辺に設けられていてもよい。
【0076】
また、上記実施形態では、電力線導入孔21bが、配置面10aと直交する方向から見て、冷却水導入部60が設けられている筐体部20の辺20bとは異なる筐体部20の辺20cに設けられている例を示したが、本発明はこれに限られない。電力線導入孔21bと冷却水導入部60とが、筐体部20の同一の辺に設けられていてもよい。
【0077】
また、上記実施形態では、接続端子15と電力線300の端子301とがネジ締結により接続される例を示したが、本発明はこれに限られない。接続端子15と電力線300の端子301とがネジ締結以外の方法(たとえば溶接)により接続されてもよい。
【符号の説明】
【0078】
10 電力変換部
10a 配置面
11 スイッチ部
12 フィルムコンデンサ
12b 辺(接続導線が設けられる辺)
12c 辺(接続端子が設けられる辺)
13 接続導線(接続導体)
15 接続端子
20 筐体部
20b 辺(冷却水導入部が設けられる辺)
20c 辺(電力線導入孔が設けられる辺)
21 側壁部
21a 端部
21b 電力線導入孔
22 カバー部
50 グロメット(電力線導入部材)
60 冷却水導入部
100 電力変換装置
110 スイッチング素子
200 モータ
201 モータケース
204 外壁部
300 電力線
301 端子
A 方向(所定の傾斜方向)
W1 最大幅
W2 幅


図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8
図9
【手続補正書】
【提出日】2022-07-19
【手続補正1】
【補正対象書類名】特許請求の範囲
【補正対象項目名】全文
【補正方法】変更
【補正の内容】
【特許請求の範囲】
【請求項1】
モータに取り付けられる電力変換装置であって、
電力変換部と、
前記モータに取り付けられ、前記電力変換部を収容する筐体部と、を備え、
前記筐体部は、外部からの電力を前記電力変換部に供給する電力線を導入する電力線導入孔を含み、
前記電力変換部は、前記電力線導入孔から前記筐体部に導入された前記電力線の端子が直接的に接続される接続端子を含
前記筐体部は、前記モータが収容されるモータケースと隣接するように配置されており、
前記電力線導入孔は、前記電力線導入孔が延びる方向に沿って延びる前記モータケースの一の外壁部の近傍に設けられている、電力変換装置。
【請求項2】
前記電力線導入孔は、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向に対して傾斜する所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられており、
前記電力変換部の前記接続端子は、前記配置面と直交する方向に対して傾斜する前記所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられている、請求項1に記載の電力変換装置。
【請求項3】
前記筐体部は、前記電力変換部を取り囲むように設けられる側壁部と、前記側壁部に対して着脱可能で、かつ、前記側壁部を覆うように設けられるカバー部とを含み、
前記筐体部の前記配置面と直交する方向に対して傾斜する前記所定の傾斜方向に沿って延びる前記電力変換部の前記接続端子の少なくとも一部は、前記カバー部と接続される前記側壁部の端部から、前記カバー部側に突出するように設けられている、請求項2に記載の電力変換装置。
【請求項4】
前記カバー部は、前記側壁部とは反対側に窪む凹状に形成されている、請求項3に記載の電力変換装置。
【請求項5】
前記筐体部は、側方から見て多角形形状を有する前記モータケースと隣接するように配置されているとともに、前記側方から見て前記筐体部と前記モータケースとが隣接する方向と直交する方向において、前記モータケースの最大幅よりも小さい幅を有し、
前記電力線導入孔は、前記側方から見て前記所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられる前記モータケースの前記一の外壁部の近傍に配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項6】
前記電力変換部の前記接続端子は、前記所定の傾斜方向に沿って延びる前記電力線導入孔の延長線上に配置されている、請求項2~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項7】
前記電力線導入孔に嵌め込まれるとともに前記電力線が挿入される挿入孔を含む電力線導入部材をさらに備える、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項8】
前記電力変換部は、前記電力線から供給される電力を平滑化するフィルムコンデンサを含み、
前記接続端子は、前記フィルムコンデンサに設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【請求項9】
前記フィルムコンデンサは、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、
前記電力変換部は、複数のスイッチング素子により構成されるスイッチ部と、前記スイッチ部と前記フィルムコンデンサとを接続する接続導線と、を含み、
前記接続端子は、前記配置面と直交する方向から見て、前記接続導線が設けられている前記フィルムコンデンサの辺とは異なる前記フィルムコンデンサの辺に設けられている、請求項8に記載の電力変換装置。
【請求項10】
前記電力変換部を冷却する冷却水を前記筐体部に導入する冷却水導入部をさらに備え、
前記筐体部は、前記電力変換部が配置されている前記筐体部の配置面と直交する方向から見て矩形形状を有しており、
前記電力線導入孔は、前記配置面と直交する方向から見て、前記冷却水導入部が設けられている前記筐体部の辺とは異なる前記筐体部の辺に設けられている、請求項1~4のいずれか1項に記載の電力変換装置。
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0007
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0007】
上記目的を達成するために、この発明の一の局面による電力変換装置は、モータに取り付けられる電力変換装置であって、電力変換部と、モータに取り付けられ、電力変換部を収容する筐体部と、を備え、筐体部は、外部からの電力を電力変換部に供給する電力線を導入する電力線導入孔を含み、電力変換部は、電力線導入孔から筐体部に導入された電力線の端子が直接的に接続される接続端子を含み、筐体部は、モータが収容されるモータケースと隣接するように配置されており、電力線導入孔は、電力線導入孔が延びる方向に沿って延びるモータケースの一の外壁部の近傍に設けられている
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0012
【補正方法】変更
【補正の内容】
【0012】
上記電力線導入孔が所定の傾斜方向に沿って延びる電力変換装置において、好ましくは、筐体部は、側方から見て多角形形状を有するモータケースと隣接するように配置されているとともに、側方から見て筐体部とモータケースとが隣接する方向と直交する方向において、モータケースの最大幅よりも小さい幅を有し、電力線導入孔は、側方から見て所定の傾斜方向に沿って延びるように設けられるモータケースの一の外壁部の近傍に配置されている。このように構成すれば、電力線導入孔に挿入される電力線がモータケースの一の外壁部に沿って延びるように設けられるので、電力線と一の外壁部との間のスペースを小さくすることができる。その結果、電力線が配線されるスペースを小さくすることができる。