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特開2023-161585物品の取引を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161585
(43)【公開日】2023-11-07
(54)【発明の名称】物品の取引を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体
(51)【国際特許分類】
   G06Q 20/22 20120101AFI20231030BHJP
【FI】
G06Q20/22
【審査請求】未請求
【請求項の数】11
【出願形態】OL
【外国語出願】
(21)【出願番号】P 2023071465
(22)【出願日】2023-04-25
(31)【優先権主張番号】10-2022-0050870
(32)【優先日】2022-04-25
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(31)【優先権主張番号】10-2023-0053149
(32)【優先日】2023-04-24
(33)【優先権主張国・地域又は機関】KR
(71)【出願人】
【識別番号】523156095
【氏名又は名称】セカンドハンズ インコーポレーテッド
(74)【代理人】
【識別番号】110002516
【氏名又は名称】弁理士法人白坂
(72)【発明者】
【氏名】ユン ギョンミン
【テーマコード(参考)】
5L055
【Fターム(参考)】
5L055AA51
(57)【要約】      (修正有)
【課題】買い入れおよび販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定できる物品の取引を支援する方法、記録媒体及びシステムを提供する。
【解決手段】物品取引支援システム200は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金及び預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する生成部と、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して、預入者アカウントの預り金及び保有物品に関する情報を更新し、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金及び保有物品に関する情報を更新する更新部と、買い入れ及び販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定する決定部と、を含む。
【選択図】図2
【特許請求の範囲】
【請求項1】
物品の取引を支援するための方法であって、
預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および前記預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する段階、
販売者の物品が前記預入者のために買い入れられることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する段階、および
前記買い入れおよび前記販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を前記預入者に提供する収益として決定する段階を含む、方法。
【請求項2】
前記更新段階で、市価推定モデルを利用して前記買い入れられる物品の予想販売価格を推定し、前記予想販売価格に関する情報を前記預入者のために提供する、請求項1に記載の方法。
【請求項3】
前記更新段階で、前記預入者によって設定されるフィルタを参照して前記預入者アカウントの預り金で買い入れることができる物品の範囲を決定する、請求項1に記載の方法。
【請求項4】
前記更新段階で、前記預入者の保有要請が獲得されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記保有要請に関連する物品を販売対象となる物品から除外させる、請求項1に記載の方法。
【請求項5】
前記買い入れられる物品の予想販売価格に関する情報、前記買い入れられる物品の販売までに必要とされる予想時間に関する情報および前記預入者に提供する予想収益に関する情報のうち少なくとも一つが前記預入者のために提供される、請求項1に記載の方法。
【請求項6】
請求項1に記載された方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能記録媒体。
【請求項7】
物品の取引を支援するためのシステムであって、
預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および前記預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する生成部、
販売者の物品が前記預入者のために買い入れられることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する更新部、および
前記買い入れおよび前記販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を前記預入者に提供する収益として決定する決定部を含む、システム。
【請求項8】
前記更新部は、市価推定モデルを利用して前記買い入れられる物品の予想販売価格を推定し、前記予想販売価格に関する情報を前記預入者のために提供する、請求項7に記載のシステム。
【請求項9】
前記更新部は、前記預入者によって設定されるフィルタを参照して前記預入者アカウントの預り金で買い入れることができる物品の範囲を決定する、請求項7に記載のシステム。
【請求項10】
前記更新部は、前記預入者の保有要請が獲得されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記保有要請に関連する物品を販売対象となる物品から除外させる、請求項7に記載のシステム。
【請求項11】
前記買い入れられる物品の予想販売価格に関する情報、前記買い入れられる物品の販売までに必要とされる予想時間に関する情報および前記預入者に提供する予想収益に関する情報のうち少なくとも一つが前記預入者のために提供される、請求項7に記載のシステム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物品の取引を支援するための方法、システムおよび非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体に関する。
【背景技術】
【0002】
最近、物品に関する取引プラットフォームが発展するにつれて、物品に関する取引が活発となっており、これに伴い、物品に関する多数のリセール会社または取引業者が物品に関する取引に関連した事業を遂行している。
【0003】
物品の取引業者が物品の取引業を遂行する伝統的な方式には、(i)取引業者が販売者(例えば、個人)から物品を買い入れ、(ii)取引業者が該当買い入れられる物品を保有し、(iii)取引業者が物品の購入者(例えば、個人)に物品を販売する方式がある。しかし、該当方式は、物品を買い入れるための資金が継続的に取引業者に流入されないとサービスを維持することができず、資金が流入する過程で金融費用が発生し得るという問題がある。
【0004】
そこで本発明者(ら)は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成し、物品の買い入れまたは物品の販売に対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新することによって、物品の取引を販売者、預入者および購入者順の所有権移転方式でできるようにし、物品の買い入れのための資金の流入問題も解決できる技術を提案するところである。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】韓国公開特許公報第10-2022-0008598号
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
本発明は前述した従来技術の問題点をすべて解決することをその目的とする。
【0007】
また、本発明は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成し、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、買い入れおよび販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定することを他の目的とする。
【0008】
また、本発明は、物品の買い入れおよび物品の販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定することによって、預入者に収益が提供され得るようにすることをさらに他の目的とする。
【0009】
また、本発明は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金を預けることができるようにすることによって、物品取引支援システムに関連した資金の流入が着実になされ得るようにすることをさらに他の目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
前記目的を達成するための本発明の代表的な構成は次の通りである。
【0011】
本発明の一態様によると、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および前記預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する段階、販売者の物品が前記預入者のために買い入れられることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する段階、および前記買い入れおよび前記販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を前記預入者に提供する収益として決定する段階を含む方法が提供される。
【0012】
本発明の他の態様によると、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および前記預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する生成部、販売者の物品が前記預入者のために買い入れられることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、前記預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して前記預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する更新部、および前記買い入れおよび前記販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を前記預入者に提供する収益として決定する決定部を含むシステムが提供される。
【0013】
この他にも、本発明を具現するための他の方法、他のシステムおよび前記方法を実行するためのコンピュータプログラムを記録する非一過性のコンピュータ読み取り可能な記録媒体がさらに提供される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によると、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成し、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、買い入れおよび販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定できるようになる。
【0015】
また、本発明によると、物品の買い入れおよび物品の販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定することによって、預入者に収益が提供され得るようになる。
【0016】
また、本発明によると、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金を預けることができるようにすることによって、物品取引支援システムに関連した資金の流入が着実になされ得るようになる。
【図面の簡単な説明】
【0017】
図1】本発明の一実施例により物品の取引を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
図2】本発明の一実施例に係る物品取引支援システムの内部構成を詳細に図示する図面である。
【発明を実施するための形態】
【0018】
後述する本発明に対する詳細な説明は、本発明が実施され得る特定の実施例を例示として図示する添付図面を参照する。このような実施例は、当業者が本発明を十分に実施できるように詳細に説明される。本発明の多様な実施例は、互いに異なるが相互排他的である必要はないことが理解されるべきである。例えば、本明細書に記載されている特定形状、構造および特性は、本発明の精神と範囲を逸脱することなく一実施例から他の実施例に変更されて具現され得る。また、それぞれの実施例内の個別構成要素の位置または配置も、本発明の精神と範囲を逸脱することなく変更され得ることが理解されるべきである。したがって、後述する詳細な説明は限定的な意味として行われるものではなく、本発明の範囲は特許請求の範囲の請求項が請求する範囲およびそれと均等なすべての範囲を包括するものと理解されるべきである。図面で類似する参照符号は多様な側面に亘って同一または類似する構成要素を示す。
【0019】
以下では、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者が本発明を容易に実施できるようにするために、本発明の多様な好ましい実施例に関して添付された図面を参照して詳細に説明することにする。
【0020】
本明細書で、預り金という用語やこれと類似する意味の用語は現金のみを意味するものではなく、現金化が可能な(redeemable)多様な現金等価物、銀行などの各種金融機関に対する債権、デジタル通貨(例えば、ビットコイン(Bitcoin)、イーサリアム(Ethereum)等の暗号通貨、NFT(Non Fungible Token;代替不可能なトークン)、割引クーポン、ポイント、積立金など)のように価値の尺度とすることができるすべての手段を含む広義の概念で理解されるべきである。
【0021】
全体システムの構成
図1は、本発明の一実施例により物品の取引を支援するための全体システムの概略的な構成を示す図面である。
【0022】
図1に図示された通り、本発明の一実施例に係る全体システムは通信網100、物品取引支援システム200およびデバイス300を含むことができる。
【0023】
まず、本発明の一実施例に係る通信網100は、有線通信や無線通信のような通信の様態にかかわらず構成され得、近距離通信網(LAN;Local Area Network)、都市圏通信網(MAN;Metropolitan Area Network)、広域通信網(WAN;Wide Area Network)等の多様な通信網で構成され得る。好ましくは、本明細書でいう通信網100は公知のインターネットまたはワールドワイドウェブ(WWW;World Wide Web)であり得る。しかし、通信網100は、あえてこれに限定される必要はなく、公知の有/無線データ通信網、公知の電話網または公知の有/無線テレビ通信網をその少なくとも一部において含んでもよい。
【0024】
例えば、通信網100は無線データ通信網であって、ワイファイ(WiFi)通信、ワイファイダイレクト(WiFi-Direct)通信、ロングタームエボリューション(LTE;Long Term Evolution)通信、5G通信、ブルートゥース(登録商標)通信(低電力ブルートゥース(BLE;Bluetooth Low Energy)通信を含む)、赤外線通信、超音波通信などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。他の例として、通信網100は光通信網であって、ライファイ(LiFi;Light Fidelity)などのような従来の通信方法を少なくともその一部分において具現するものであり得る。
【0025】
次に、本発明の一実施例に係る物品取引支援システム200は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成し、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、買い入れおよび販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定する機能を遂行することができる。
【0026】
本発明に係る物品取引支援システム200の構成と機能に関しては、以下の詳細な説明を通じて詳察することにする。
【0027】
次に、本発明の一実施例に係るデバイス300は、物品取引支援システム200に接続した後に通信できる機能を含むデジタル機器であって、スマートフォン、タブレット、スマートウォッチ、スマートバンド、スマートグラス、デスクトップコンピュータ、ノートパソコン、ワークステーション、PDA、ウェブパッド、移動電話機などのように、メモリ手段を具備しマイクロプロセッサを搭載して演算能力を備えたデジタル機器であればいくらでも本発明に係るデバイス300として採択され得る。
【0028】
特に、デバイス300は、使用者が物品取引支援システム200から本発明に係る機能の提供を受けることができるように支援するアプリケーション(図示されず)を含むことができる。このようなアプリケーションは、物品取引支援システム200または外部のアプリケーション配布サーバー(図示されず)からダウンロードされたものであり得る。一方、このようなアプリケーションの性格は、後述するような物品取引支援システム200の生成部210、更新部220、決定部230、通信部240および制御部250と全般的に類似し得る。ここで、アプリケーションはその少なくとも一部が、必要に応じてそれと実質的に同一または均等な機能を遂行できるハードウェア装置やファームウェア装置で置換されてもよい。
【0029】
物品取引支援システムの構成
以下では、本発明の具現のために重要な機能を遂行する物品取引支援システム200の内部構成と各構成要素の機能について詳察することにする。
【0030】
図2は、本発明の一実施例に係る物品取引支援システム200の内部構成を詳細に図示する図面である。
【0031】
図2に図示された通り、本発明の一実施例に係る物品取引支援システム200は、生成部210、更新部220、決定部230、通信部240および制御部250を含んで構成され得る。本発明の一実施例によると、生成部210、更新部220、決定部230、通信部240および制御部250は、そのうち少なくとも一部が外部のシステム(図示されず)と通信するプログラムモジュールであり得る。このようなプログラムモジュールは運営システム、アプリケーションモジュールまたはその他のプログラムモジュールの形態で物品取引支援システム200に含まれ得、物理的には多様な公知の記憶装置に保存され得る。また、このようなプログラムモジュールは物品取引支援システム200と通信可能な遠隔記憶装置に保存されてもよい。一方、このようなプログラムモジュールは本発明により後述する特定の業務を遂行したり特定の抽象データ類型を実行するルーチン、サブルーチン、プログラム、オブジェクト、コンポーネント、データ構造などを包括するが、これに制限されはしない。
【0032】
一方、物品取引支援システム200に関して前記のように説明されたが、このような説明は例示的なものであり、物品取引支援システム200の構成要素または機能のうち少なくとも一部が、必要に応じてデバイス300またはサーバー(図示されず)内で実現されたり外部システム(図示されず)内に含まれてもよいことは当業者に自明である。
【0033】
まず、本発明の一実施例に係る生成部210は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含む預入者アカウントを生成する機能を遂行することができる。
【0034】
具体的には、本発明の一実施例に係る預入者は販売者の物品を買い入れるのに使用できる預り金を預けることができ、本発明の一実施例に係る預入者アカウントは、預り金および預入者が保有した物品に関する情報を含むことができる。
【0035】
また、本発明の一実施例に係る預入者は、少なくとも一つの自然人または法人を意味し得、二以上の自然人または法人がグループを形成して二以上の法人格を有する者を意味してもよい。
【0036】
また、本発明の一実施例に係る預り金は、預入者が販売者の物品を買い入れるのに使用できる価値の尺度とすることができるすべての手段を含む概念であり得る。ここで、本発明の一実施例に係る物品には中古品だけでなく価値を有するすべての類型または無形の客体が含まれ得る。
【0037】
また、本発明の一実施例により預入者が物品を保有する方式には、預入者が物品を所有および占有する方式、預入者が物品を所有するが占有はしない方式(この場合、販売者が物品を直接占有することができ、販売者および預入者ではない第三者(例えば、物品取引支援システムを運営する主体)が物品を直接占有することができる)および預入者が物品を所有および占有しないが預入者と販売者間の契約に基づいて預入者が物品を保有する権利を有する方式など、本発明の目的を達成するための多様な方式が利用され得る。
【0038】
次に、本発明の一実施例に係る更新部220は、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する機能を遂行することができる。
【0039】
具体的には、本発明の一実施例に係る更新部220は、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する機能を遂行することができる。
【0040】
例えば、本発明の一実施例に係る更新部220は、販売者の物品が買い入れられる場合、預入者アカウントの預り金から、該当買い入れられる物品の買い入れ価格に該当する金額を預入者アカウントの預り金から差し引くことができ、預入者が保有した物品が追加されたことに対応して預入者が保有した物品に関する情報を更新できるようになる。
【0041】
また、本発明の一実施例によると、更新部220が販売者の物品に対する預入者の買い入れ要請を獲得する場合、販売者の物品に対する買い入れがなされ得る。ただし、本発明の一実施例に係る更新部220が預入者の買い入れ要請を獲得する場合にのみ販売者の物品に対する買い入れがなされるものではなく、預入者の買い入れ要請が獲得されない場合にも、予め設定される買い入れ条件により販売者の物品に対する買い入れがなされ得る。この場合、本発明の一実施例に係る更新部220は、買い入れ要請の獲得の有無とは別個に、預入者アカウントの預り金で買い入れることができる物品を決定することができるようになる。
【0042】
例えば、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者によって設定されるフィルタを参照して預入者アカウントの預り金で買い入れることができる物品の範囲を決定する機能を遂行することができる。具体的な例を挙げると、本発明の一実施例に係るフィルタは、物品のブランド、モデル、年式、状態および色相のうち少なくとも一つを基準として販売者の物品をフィルタリングできることになる。この場合、本発明の一実施例に係る預入者はより容易に買い入れられる物品を選択できることになる。
【0043】
具体的な例を挙げると、本発明の一実施例に係る預入者アカウントが、預入者の預り金が100万ウォンであるという情報を含んでおり、販売者の物品には40万ウォンで買い入れ可能な物品A、80万ウォンで買い入れ可能な物品Bおよび120万ウォンで買い入れ可能な物品Cがある場合、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者アカウントの預り金で買い入れることができる物品は物品Aと物品Bであり、物品Cは買い入れが可能でないものと買い入れ可能な物品の範囲を決定することができるようになる。
【0044】
また、本発明の一実施例に係る更新部220は、予め設定される買い入れ条件を参照して預入者アカウントおよび買い入れられる販売者の物品をマッチングすることができる。さらに他の例として、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者によって設定されるフィルタを参照して預入者アカウントおよび買い入れられる販売者の物品をマッチングしてもよい。さらに他の例として、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者の特定物品に関する買い入れ要請が獲得されることに対応して、預入者アカウントおよび買い入れられる販売者の物品をマッチングしてもよい。ここで、本発明の一実施例によると、預入者アカウントおよび販売者の物品がマッチングされて販売者の物品が買い入れられる場合、更新部220は預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新できることになる。
【0045】
具体的な例を挙げると、本発明の一実施例によると、既存に物品を保有していなかった預入者が100万ウォンを預り金として預けておいたのであれば、本発明の一実施例に係る生成部210は預り金が100万ウォンであり、預入者が保有した物品は0個という情報を含む預入者アカウントを生成できることになる。ここで、販売者の物品1個か60万ウォンの価格で預入者のために買い入れられる場合、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者アカウントの預り金から60万ウォンを差し引いた40万ウォンが更新された預り金となり、預入者が保有した物品が1個という情報を含むことができるように、預入者アカウントを更新できることになる。
【0046】
また、本発明の一実施例に係る更新部220は、市価推定モデルを利用して買い入れられる物品の予想販売価格を推定し、予想販売価格に関する情報を預入者のために提供する機能を遂行することができる。
【0047】
例えば、本発明の一実施例に係る更新部220は、買い入れられる物品の予想販売価格を推定するために市価推定モデルを利用することができる。ここで、本発明の一実施例に係る市価推定モデルは、物品のブランド、モデル、年式、状態および色相のうち少なくとも一つにより予め構築されるデータから学習されるモデルを意味し得る。また、本発明の一実施例に係る更新部220は、推定される予想販売価格に関する情報を預入者のために提供できることになる。
【0048】
具体的な例を挙げると、名称をXとするブランドの物品が既存に3回販売されたが、それぞれ、100万ウォン、150万ウォンおよび200万ウォンで販売されたとすれば、本発明の一実施例に係る更新部220は、買い入れられる物品のブランド名称がXである場合、該当物品の予想販売価格は、既存に販売された物品価格の平均値である150万ウォンと推定し、推定される予想販売価格を預入者のために提供できることになる。ただし、本発明の一実施例に係る更新部220が予想販売価格を推定する方法は、本発明の目的を達成できる範囲内で多様な方式で変更され得る。
【0049】
また、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者の保有物品が購入者に販売されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新する機能を遂行することができる。例えば、預入者アカウントが、預り金は1000万ウォンであり保有物品はPブランドのカバンおよびQブランドの靴という情報を含んでいるが、Pブランドのカバンが300万ウォンで販売される場合、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者の預り金は300万ウォンが追加された1300万ウォン(ただし、該当金額は預入者に提供される収益と物品取引支援システムの運営主体に提供される収益の分配が反映されていない金額であり得る)であり、保有物品はQブランドの靴という情報に預入者アカウントを更新できることになる。
【0050】
一方、本発明の一実施例に係る預入者は買い入れられる物品を販売せずに保有していたいという場合もあり得るので、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者の保有要請が獲得されることに対応して預入者アカウントの預り金および保有物品に関する情報を更新し、保有要請に関連する物品を販売対象となる物品から除外させる機能を遂行することができる。ここで、物品の買い入れ価格は物品の販売価格に比べて安いのが一般的であるので、本発明の一実施例に係る預入者は物品の販売価格より安い価格で物品を買い入れて保有できることになる。例えば、本発明の一実施例に係る預入者アカウントが、預り金は800万ウォンであり、保有物品はPブランドのカバンおよびQブランドの靴という情報を含んでいるが、預入者のQブランドの靴に関連した保有要請が獲得される場合、本発明の一実施例に係る更新部220は、預り金は800万ウォンであり、保有物品はPブランドのカバンという情報に預入者アカウントを更新できることになり、保有要請に関連したQブランドの靴を販売対象となる物品から除外させることができる。
【0051】
次に、本発明の一実施例に係る決定部230は、買い入れおよび販売によって発生した収益のうち少なくとも一部を預入者に提供する収益として決定する機能を遂行することができる。
【0052】
例えば、本発明の一実施例に係る決定部230は、販売者の物品が買い入れられる場合、該当物品の買い入れ価格および該当物品が購入者に販売される場合、該当物品の販売価格を特定し、物品の販売価格から物品の買い入れ価格を差し引いた金額を買い入れおよび販売によって発生した収益として決定することができる。他の例として、物品が買い入れられた以後、物品の現存価値を維持するための保管費用が発生する可能性があるので、本発明の一実施例に係る決定部230は、販売者の物品が買い入れられる場合、該当物品の買い入れ価格、該当物品が購入者に販売される場合、該当物品の販売価格および物品の保管費用を特定し、物品の販売価格から保管費用および買い入れ価格を差し引いた金額を買い入れおよび販売によって発生した収益として決定することができる。
【0053】
また、本発明の一実施例に係る決定部230は、預入者に提供する収益を決定する機能を遂行することができる。ここで、本発明の一実施例に係る預入者に提供する収益は、買い入れおよび販売によって発生した収益の一部又は全部となり得、後述する預入者等級を参照して決定されてもよい。
【0054】
引き続き説明すると、本発明の一実施例によると、買い入れられる物品の予想販売価格に関する情報、買い入れられる物品の販売までに必要とされる予想時間に関する情報および預入者に提供する予想収益に関する情報のうち少なくとも一つが預入者のために提供され得るようになる。
【0055】
例えば、本発明の一実施例に係る物品の予想販売価格に関する情報は、前述した市価推定モデルを利用して推定される物品の予想販売価格に関する情報であり得る。また、本発明の一実施例に係る買い入れられる物品の販売までに必要とされる予想時間に関する情報は、すでに販売された物品の買い入れ時点から販売時点までの所要時間を参照して決定され得る。また、本発明の一実施例に係る預入者に提供する予想収益に関する情報は、買い入れられる物品の買い入れ価格、市価推定モデルを利用して推定される物品の予想販売価格および預入者等級のうち少なくとも一つを参照して決定され得る。
【0056】
以上で説明した通り、本発明によると、信頼性と便利性が劣る従来の個人間の一対一取引方式を通じて物品を取引していた取引者が、物品取引支援システム200を通じて安全かつ便利に物品を取引できるようになるので、個人取引の煩雑な点なくし、物品の模造品または偽造可能性を減らすことができるようになる。
【0057】
一方、本発明の一実施例に係る生成部210は預入者アカウントを所定の数未満に制限的に生成することができる。ここで、本発明の一実施例に係る更新部220は、預入者アカウントの譲渡要請が獲得されることに対応して預入者アカウントを、所有者に関する情報を預入者アカウントの譲渡人から預入者アカウントの譲受人に更新することができる。
【0058】
また、本発明の一実施例に係る生成部210は、預入者等級に関する情報をさらに含む預入者アカウントを生成してもよい。ここで、本発明の一実施例に係る預入者等級は、預入者がすでに預けておいた預り金、預入者が保有した物品、預入者が販売した物品および預入者に関連した買い入れと販売によって発生した収益のうち少なくとも一つを参照して決定され得る。
【0059】
また、本発明の一実施例に係る決定部230は、預入者等級を参照して買い入れおよび販売によって発生した収益のうち預入者に提供する収益を決定することができるようになる。また、本発明の一実施例に係る決定部230は、預入者等級を参照して、預入者が預けることができる預り金の限度を決定してもよい。
【0060】
また、本発明の一実施例に係る物品取引支援システム200は、物品検収支援部(図示されず)をさらに含んでもよい。本発明の一実施例に係る物品検収支援部は、販売者の物品が預入者のために買い入れられることに対応して、物品の買い入れ以前または以後に該当物品の正規品の有無を検収することを支援することができる。
【0061】
次に、本発明の一実施例に係る通信部240は、生成部210、更新部220および決定部230からの/へのデータの送受信を可能とする機能を遂行することができる。
【0062】
最後に、本発明の一実施例に係る制御部250は、生成部210、更新部220、決定部230および通信部240の間のデータの流れを制御する機能を遂行することができる。すなわち、本発明の一実施例に係る制御部250は、物品取引支援システム200の外部からの/へのデータの流れまたは物品取引支援システム200の各構成要素間のデータの流れを制御することによって、生成部210、更新部220、決定部230および通信部240でそれぞれ固有の機能を遂行するように制御することができる。
【0063】
以上で説明された本発明に係る実施例は、多様なコンピュータ構成要素を通じて実行され得るプログラム命令語の形態で具現されてコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録され得る。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体はプログラム命令語、データファイル、データ構造などを単独でまたは組み合わせて含むことができる。前記コンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録されるプログラム命令語は、本発明のために特別に設計されて構成されたものであるかコンピュータソフトウェア分野の当業者に公知になっている使用可能なものであり得る。コンピュータ読み取り可能な記録媒体の例には、ハードディスク、フロッピーディスクおよび磁気テープのような磁気媒体、CD-ROMおよびDVDのような光記録媒体、フロプティカルディスク(floptical disk)のような磁気-光媒体(magneto-optical medium)、およびROM、RAM、フラッシュメモリなどのような、プログラム命令語を保存し実行するように特別に構成されたハードウェア装置が含まれる。プログラム命令語の例には、コンパイラによって作られるような機械語コードだけでなく、インタープリタなどを使ってコンピュータによって実行され得る高級言語コードも含まれる。ハードウェア装置は本発明に係る処理を遂行するために一つ以上のソフトウェアモジュールに変更され得、その逆も同様である。
【0064】
以上、本発明が具体的な構成要素などのような特定事項と限定された実施例および図面によって説明されたが、これは本発明のより全般的な理解を助けるために提供されたものに過ぎず、本発明が前記実施例に限定されるものではなく、本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者であれば、このような記載から多様な修正と変更を図ることができる。
【0065】
したがって、本発明の思想は前記説明された実施例に限定されて定められてはならず、後述する特許請求の範囲だけでなくこの特許請求の範囲と均等なまたはこれから等価的に変更されたすべての範囲は本発明の思想の範疇に属すると言える。
【符号の説明】
【0066】
100:通信網
200:物品取引支援システム
210:生成部
220:更新部
230:決定部
240:通信部
250:制御部
300:デバイス
図1
図2
【外国語明細書】