(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161694
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】ベーパ回収機能付き燃料供給装置
(51)【国際特許分類】
B67D 7/40 20100101AFI20231031BHJP
B67D 7/06 20100101ALI20231031BHJP
B67D 7/54 20100101ALI20231031BHJP
【FI】
B67D7/40 D
B67D7/06 B
B67D7/54
【審査請求】未請求
【請求項の数】3
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072181
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000110099
【氏名又は名称】トキコシステムソリューションズ株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110002572
【氏名又は名称】弁理士法人平木国際特許事務所
(72)【発明者】
【氏名】伊東 直人
(72)【発明者】
【氏名】黒丸 達郎
【テーマコード(参考)】
3E083
【Fターム(参考)】
3E083AA06
3E083AD27
3E083AF01
3E083AF09
3E083AG08
3E083AH12
(57)【要約】
【課題】デリベリユニット内の限られた空間内に燃料供給ホースの移動に合わせて湾曲する管路を組み込む。
【解決手段】ベーパ回収機能付き燃料供給装置1は、燃料供給所の高所に設けられ、燃料供給ホース21が垂れ下がる位置を上下方向に移動可能にする上下方向移動機構23、及び燃料供給ホース21が垂れ下がる位置を水平方向に移動可能にする水平方向移動機構26を有するデリベリユニット20と、燃料供給ノズル30から燃料供給対象への燃料の供給中に燃料供給対象から排出されるベーパを回収するベーパ回収チューブ41と、デリベリユニット20内に収容される湾曲可能な樹脂チューブ43と、水平方向移動機構26に設けられ、一端にベーパ回収チューブ41が接続され、他端に樹脂チューブ43が接続され、樹脂チューブ43が接続された他端の角度を水平方向移動機構26の移動に伴って変更可能とした回転継手と、を備える。
【選択図】
図1
【特許請求の範囲】
【請求項1】
燃料供給所の高所に設けられ、燃料供給ホースを巻き取るホースリール、前記燃料供給ホースが垂れ下がる位置を上下方向に移動可能にする上下方向移動機構、及び前記燃料供給ホースが垂れ下がる位置を水平方向に移動可能にする水平方向移動機構を有するデリベリユニットと、
前記燃料供給ホースの下端に接続される燃料供給ノズルと、
前記燃料供給ノズルから燃料供給対象への燃料の供給中に前記燃料供給対象から排出されるベーパを回収するベーパ回収チューブと、
前記デリベリユニット内に収容される湾曲可能なデリベリユニット内管路と、
前記水平方向移動機構に設けられ、一端に前記ベーパ回収チューブが接続され、他端に前記デリベリユニット内管路が接続され、前記デリベリユニット内管路が接続された前記他端の角度を前記水平方向移動機構の移動に伴って変更可能とした第1の回転継手と、
を備えることを特徴とするベーパ回収機能付き燃料供給装置。
【請求項2】
前記水平方向移動機構には、前記燃料供給ホースが通過する開口部が設けられ、
前記開口部とは異なる位置に前記第1の回転継手が設けられる
ことを特徴とする請求項1に記載のベーパ回収機能付き燃料供給装置。
【請求項3】
前記デリベリユニット内に設けられ、一端に前記デリベリユニット内管路が接続され、他端にベーパを吸引する吸引ポンプに接続される管路が接続され、前記デリベリユニット内管路が接続された前記一端の角度を変更可能にした第2の回転継手をさらに備える
ことを特徴とする請求項1に記載のベーパ回収機能付き燃料供給装置。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ベーパ回収機能付き燃料供給装置に関する。
【背景技術】
【0002】
大気環境保全の観点から、燃料供給装置でガソリンなどの燃料を供給する際に生じるベーパを回収するベーパ回収機能付きの燃料供給装置のニーズが高まっており、懸垂式の燃料供給装置(デリベリユニットが天井より吊り下げられ、ポンプ装置が地上のポンプ室に分離されて設置されている燃料供給装置)においてもベーパ回収機能付きの燃料供給装置の需要が高まっている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
一方、懸垂式の燃料供給装置のデリベリユニットは、限られた収容スペース内に、ホースリール(ホース巻取器)、ホース昇降装置、及びホースのスライド機構が組み込まれている。特に、ホースのスライド機構は、燃料供給時のホース移動範囲の確保のために自動車への燃料供給には必要不可欠な機能となっている。
【0005】
懸垂式の燃料供給装置のデリベリユニットにベーパ回収機能を組み込む場合、ベーパ回収配管がホースのスライドに連動させるために、デリベリユニット内の限られた空間内でホースのスライドに合わせて湾曲するベーパ回収配管を組み込むことに課題があった。
【0006】
そこで、本発明は、デリベリユニット内の限られた空間内に燃料供給ホースの移動に合わせて湾曲する管路を組み込むことが可能なベーパ回収機能付き燃料供給装置を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明のベーパ回収機能付き燃料供給装置は、燃料供給所の高所に設けられ、燃料供給ホースを巻き取るホースリール、燃料供給ホースが垂れ下がる位置を上下方向に移動可能にする上下方向移動機構、及び燃料供給ホースが垂れ下がる位置を水平方向に移動可能にする水平方向移動機構を有するデリベリユニットと、燃料供給ホースの下端に接続される燃料供給ノズルと、燃料供給ノズルから燃料供給対象への燃料の供給中に燃料供給対象から排出されるベーパを回収するベーパ回収チューブと、デリベリユニット内に収容される湾曲可能なデリベリユニット内管路と、水平方向移動機構に設けられ、一端にベーパ回収チューブが接続され、他端にデリベリユニット内管路が接続され、デリベリユニット内管路が接続された他端の角度を水平方向移動機構の移動に伴って変更可能とした第1の回転継手と、を備える。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、デリベリユニット内の限られた空間内に燃料供給ホースの移動に合わせて湾曲する管路を組み込むことができる。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【
図1】実施形態の懸垂式のベーパ回収機能付き燃料供給装置の全体構成を示す図である。
【
図3】実施形態の台車が-X方向に移動した状態を示した図である。
【
図4】実施形態の台車が+X方向に移動した状態を示した図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
本発明の実施の形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の実施の形態において、その構成要素は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。
【0011】
図1は、実施形態の懸垂式のベーパ回収機能付き燃料供給装置の全体構成を示す図である。本実施形態のベーパ回収機能付き燃料供給装置1は、例えば、ガソリンスタンド、運送会社の車両基地、及びカーディーラー等の燃料供給所に設置され、地下タンク2に貯留される液体燃料を汲み上げて車両などの燃料供給対象に供給する。
【0012】
(ベーパ回収機能付き燃料供給装置1)
図1に示すように、ベーパ回収機能付き燃料供給装置1は、懸垂式の燃料供給装置であって、燃料供給装置本体10と、デリベリユニット20と、燃料供給ノズル30と、ベーパ回収装置40と、を備える。
【0013】
(燃料供給装置本体10)
燃料供給装置本体10は、地下タンク2に貯留される液体燃料を汲み上げて、吐出するポンプ11と、ポンプ11を駆動するモータ12と、流量計13と、を有する。ポンプ11から吐出された液体燃料は、燃料配管14を介してデリベリユニット20に供給される。
【0014】
(デリベリユニット20)
デリベリユニット20は、燃料供給所の高所(例えば、キャノピ3(天井))に設けられる。デリベリユニット20は、燃料配管14に接続される燃料供給ホース21を巻き取るホースリール22を収納する。燃料供給ホース21の一端は燃料配管14に接続され、他端は燃料供給ノズル30に接続される。燃料配管14から供給される液体燃料は、燃料供給ホース21を介して燃料供給ノズル30に供給される。
【0015】
また、デリベリユニット20は、燃料供給ホース21の下端に接続される燃料供給ノズル30の位置を上下方向に移動可能にする上下方向移動機構(昇降機構)23、ホースリール22から繰り出された燃料供給ホース21を繰り出す方向及び巻き取る方向に搬送する搬送装置24、燃料供給ホース21を支持するアーム機構25、及び燃料供給ノズル30の位置を水平方向に移動可能にする水平方向移動機構26、を有する。
【0016】
上下方向移動機構23は、ホースリール22を正方向及び逆方向回転させるノズル昇降用モータを備える。ノズル昇降用モータがホースリール22を正方向に回転させると、燃料供給ホース21がホースリール22に巻き取られて、燃料供給ノズル30が上方向(+Z方向)に移動する。また、ノズル昇降用モータがホースリール22を逆方向に回転させると、燃料供給ホース21がホースリール22から繰り出されて、燃料供給ノズル30が下方向(-Z方向)に移動する。
【0017】
搬送装置24は、ホースリール22とアーム機構25との間に配置され、ホースリール22から繰り出される又はホースリール22に巻き取られる燃料供給ホース21を支持する。そして、搬送装置24は、ホースリール22の回転に伴って回転し、燃料供給ホース21を繰り出す方向及び巻き取る方向に搬送する。
【0018】
アーム機構25は、一端がデリベリユニット20の天板に回転可能に支持された第1アーム25aと、第1アーム25aの他端に回転可能に連結された第2アーム25bと、を有する。第1アーム25aには、燃料供給ホース21を支持する2つの滑車が取り付けられる。第2アーム25bの先端は、台車100(
図2参照)に回転可能に連結される。第2アーム25bの先端は、台車100のX方向の移動に伴い移動すると共に、台車100に対して回転する。このようにして、アーム機構25は、デリベリユニット20から吊り下げられる燃料供給ノズル30のZ方向の位置が変化しないように保つ。
【0019】
水平方向移動機構26は、台車100と、デリベリユニット20内においてX方向に沿って敷設されたレール101と、を有する。台車100の詳細は後述する。
【0020】
(燃料供給ノズル30)
燃料供給ノズル30は、デリベリユニット20から吊り下げられる燃料供給ホース21の先端に接続される。燃料供給ノズル30は、車両などの燃料供給対象の燃料供給口に挿入され、燃料供給対象に液体燃料を供給する。燃料供給ノズル30は、燃料供給対象への燃料の供給中に燃料供給対象から排出されるベーパを吸引するベーパ吸引口31と、ベーパ吸引口31に接続されるベーパ吸引チューブ32と、を有する。この燃料供給ノズル30の上下方向(Z方向)の位置は、上下方向移動機構23によって変更され、水平方向(X方向)の位置は、水平方向移動機構26によって変更される。
【0021】
(ベーパ回収装置40)
ベーパ回収装置40は、燃料供給対象への燃料の供給中に燃料供給対象から排出されるベーパを回収する装置であって、例えば、回収したベーパを地下タンク2の気相部に戻す。ベーパ回収装置40は、ベーパ回収チューブ41と、デリベリユニット内管路(以下、樹脂チューブと呼ぶ)43と、回転継手44と、ベーパ回収管路45と、吸引ポンプ46と、ベーパ回収管路47と、を有する。
【0022】
ベーパ回収チューブ41は、燃料供給ノズル30のベーパ吸引チューブ32に接続されている。そして、ベーパ回収チューブ41は、燃料供給ホース21に巻き付けられたコイル状のチューブであって、燃料供給ノズル30の上下方向(Z方向)の移動にともなって伸縮する。このベーパ回収チューブ41は、後述する台車100に搭載される回転継手130(
図2参照)を介して、樹脂チューブ43に接続される。
【0023】
樹脂チューブ43は、デリベリユニット20内において、湾曲した状態で収容されている。樹脂チューブ43の一端は回転継手130に接続され、他端は回転継手44に接続される。この樹脂チューブ43は、弓なりの湾曲に耐える樹脂製のチューブであって、ベーパを吸引する吸引ポンプ46による吸引に係る負圧への耐性を有する。
【0024】
回転継手44は、デリベリユニット20の天板に設けられる継手であって、一端に樹脂チューブ43が接続され、他端にベーパを吸引する吸引ポンプ46に接続されるベーパ回収管路45が接続される。回転継手44は、後述する台車100に設けられる回転継手130と同様の構成であって、樹脂チューブ43が接続される一端の角度を変更可能にする。
【0025】
ベーパ回収管路45は、デリベリユニット20の天井に沿って配置される管路であって、吸引ポンプ46の吸引側(一次側)に接続される。また、ベーパ回収管路47は、吸引ポンプ46の吐出側(二次側)に接続され、例えば、吸引ポンプ46から吐出されたベーパを地下タンク2の気相部に戻す。
【0026】
上記構成によって、吸引ポンプ46の駆動によって燃料供給ノズル30のベーパ吸引口31から吸引されたベーパは、ベーパ吸引チューブ32、ベーパ回収チューブ41、台車100の回転継手130、樹脂チューブ43、回転継手44、ベーパ回収管路45、吸引ポンプ46、及びベーパ回収管路47を介して、地下タンク2などに回収される。
【0027】
(台車100)
図2は、実施形態の台車の斜視図である。
図2を参照して、台車100の詳細を説明する。台車100は、車輪110と、バンパーローラ120と、回転継手130と、案内ローラ140と、開口部150と、ブッシュ160と、アーム接続部170と、を有する。バンパーローラ120は、レール101上を走行する台車100が側面から受ける衝撃を吸収する、または受け流す。開口部150は、燃料供給ホース21を通過させる開口であって、燃料供給ホース21は、この開口部150を通過して上下方向に移動する。案内ローラ140は、開口部150を囲むように配置される。この案内ローラ140は、開口部150を通過して上下方向に移動する燃料供給ホース21が台車100において引っかからないように回転して上下方向に案内する。ブッシュ160は、台車100の前後に取り付けられ、台車100が前方及び後方から受ける衝撃を吸収又は緩和する。アーム接続部170には、第2アーム25bの先端が回転可能に接続される。
【0028】
回転継手130は、回収チューブ接続部131と、回収チューブ接続部131が接続される固定部132と、固定部132に対して回転可能に接続される回転部133と、回転部133に接続される樹脂チューブ接続部134と、を有する。回収チューブ接続部131、固定部132、回転部133及び樹脂チューブ接続部134は、内部で連通する。回収チューブ接続部131には、ベーパ回収チューブ41が接続され、樹脂チューブ接続部134には、樹脂チューブ43が接続される。ベーパ回収チューブ41を通過したベーパは、回収チューブ接続部131、固定部132、回転部133、及び樹脂チューブ接続部134を介して、樹脂チューブ43に吐出される。回収チューブ接続部131のベーパ回収チューブ41が接続される接続口は、下方向を向く。また、樹脂チューブ接続部134の樹脂チューブ43の接続口は、回転部133の回転に伴って種々の方向に向く。
【0029】
また、回転継手130は、開口部150とは異なる位置、すなわち、開口部150を通過する燃料供給ホース21に干渉しない位置に設けられる。
【0030】
次に、台車100が-X方向及び+X方向に移動した状態について説明する。
【0031】
(-X方向に移動した台車100)
図3は、実施形態の台車が-X方向に移動した状態を示した図である。
図3及び以下の
図4は、デリベリユニット20の内部を示す(a)と、(a)中の点線で示された台車100の拡大図(b)と、を含む。台車100がレール101に沿って-X方向に移動すると、
図3(a)に示すように、アーム機構25の第2アーム25bの一端は、第1アーム25aに対して回転するとともに、アーム機構25の第2アーム25bの他端は、台車100のアーム接続部170に対して回転する。また、アーム機構25の第1アーム25aも、デリベリユニット20の天板に対して回転する。これにより、台車100が-X方向に移動したとしても、デリベリユニット20から吊り下げられる燃料供給ノズル30のZ方向の位置が変化しないように保つことができる。
【0032】
回転継手130の樹脂チューブ接続部134に接続された樹脂チューブ43の一端は、台車100の-X方向への移動とともに-X方向へ移動する。このとき、樹脂チューブ43は、緩やかに湾曲する。そして、
図3(b)に示すように、回転継手130の樹脂チューブ接続部134の接続口が略+Z方向に向くように、回転継手130の回転部133が固定部132に対して回転する。
【0033】
(+X方向に移動した台車100)
図4は、実施形態の台車が+X方向に移動した状態を示した図である。台車100がレール101に沿って+X方向に移動すると、
図4(a)に示すように、アーム機構25の第2アーム25bの一端は、第1アーム25aに対して回転するとともに、アーム機構25の第2アーム25bの他端は、台車100のアーム接続部170に対して回転する。また、アーム機構25の第1アーム25aも、デリベリユニット20の天板に対して回転する。+X方向に台車100が移動した場合における第1アーム25aは、
図3の-X方向に台車100が移動した場合に比べて、反時計回りに回転する。これにより、台車100が+X方向に移動したとしても、デリベリユニット20から吊り下げられる燃料供給ノズル30のZ方向の位置が変化しないように保つことができる。
【0034】
回転継手130の樹脂チューブ接続部134に接続された樹脂チューブ43の一端は、台車100の+X方向への移動とともに+X方向へ移動する。このとき、樹脂チューブ43は、折れ曲がらないように湾曲する。そして、
図4(b)に示すように、回転継手130の樹脂チューブ接続部134の接続口が略-X方向に向くように、回転継手130の回転部133が固定部132に対して回転する。
図4の+X方向に台車100が移動した場合における樹脂チューブ43は、
図3の-X方向に台車100が移動した場合に比べて、大きく湾曲するが、樹脂チューブ43の湾曲性及び回転継手130の回転部133による樹脂チューブ接続部134の角度変更によって、ベーパの流路を狭窄することなく維持することができる。
【0035】
(実施形態における効果)
燃料供給ノズル30の位置を水平方向に移動させるために、台車100をX方向及び-X方向に移動させたとしても、デリベリユニット20内で樹脂チューブ43が湾曲すると共に、樹脂チューブ43の一端が接続される樹脂チューブ接続部134の角度を変更することができる。これにより、樹脂チューブ43が折れ曲がることなく、ベーパの流路を維持することができるので、ベーパを回収することができる。
【0036】
また、デリベリユニット20内に湾曲可能な樹脂チューブ43を設けることによって、コイル状に巻きつけられた余分な長さのチューブを用意する場合に比べて、限られたスペースのデリベリユニット20内に樹脂チューブ43を収容することができるので、デリベリユニット20の小型化を図ることができる。
【0037】
また、回転継手130を開口部150とは異なる位置に設けることによって、樹脂チューブ43と燃料供給ホース21とが干渉して擦れ合うことを防止することができる。これにより、樹脂チューブ43や燃料供給ホース21の耐久性が向上する。
【0038】
また、樹脂チューブ43の両端を回転継手130及び回転継手44に接続することによって、樹脂チューブ43の端部の角度変更が自在になり、樹脂チューブ43が折れ曲がるのを抑制することができる。
【0039】
(変形例)
以上、本発明を実施形態と共に説明したが、上記実施形態は本発明を実施するにあたっての具体化の例を示したものに過ぎず、これらによって本発明の技術的範囲が限定的に解釈されてはならないものである。すなわち、本発明はその技術思想、又はその主要な特徴から逸脱することなく、様々な形で実施することができる。
【0040】
例えば、台車100が移動したとしても樹脂チューブ43が折れ曲がらないのであれば、回転継手44は、樹脂チューブ43が接続される端部の角度が固定の通常の継手であってもよい。
【0041】
また、ベーパの流路に安全弁を設けてもよい。
【符号の説明】
【0042】
1:ベーパ回収機能付き燃料供給装置、 2:地下タンク、 3:キャノピ、 10:燃料供給装置本体、 11:ポンプ、 12:モータ、 13:流量計、 14:燃料配管、 20:デリベリユニット、 21:燃料供給ホース、 22:ホースリール、 23:上下方向移動機構、 24 搬送装置、 25:アーム機構、 25a:第1アーム、 25b:第2アーム、 26:水平方向移動機構、 30:燃料供給ノズル、 31:ベーパ吸引口、 32:ベーパ吸引チューブ、 40:ベーパ回収装置、 41:ベーパ回収チューブ、 43:樹脂チューブ、 44:回転継手、 45:ベーパ回収管路、 46:吸引ポンプ、 47:ベーパ回収管路、 100:台車、 101:レール、 110:車輪、 120:バンパーローラ、 130:回転継手、 131:回収チューブ接続部、 132:固定部、 133:回転部、 134:樹脂チューブ接続部、 140:案内ローラ、 150:開口部、 160:ブッシュ、 170:アーム接続部