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特開2023-161768印刷システム、印刷装置及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161768
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】印刷システム、印刷装置及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   B41J 21/00 20060101AFI20231031BHJP
   B41J 25/20 20060101ALI20231031BHJP
   B41J 29/38 20060101ALI20231031BHJP
   B41J 29/46 20060101ALI20231031BHJP
   G06F 3/12 20060101ALI20231031BHJP
【FI】
B41J21/00 Z
B41J25/20
B41J29/38 302
B41J29/46 Z
G06F3/12 319
G06F3/12 334
G06F3/12 351
G06F3/12 356
【審査請求】未請求
【請求項の数】14
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072313
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000005267
【氏名又は名称】ブラザー工業株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】110001841
【氏名又は名称】弁理士法人ATEN
(72)【発明者】
【氏名】前田 隆志
【テーマコード(参考)】
2C061
2C187
【Fターム(参考)】
2C061AP01
2C061AQ05
2C061AS02
2C061AS06
2C061HH13
2C061HV09
2C061HV32
2C187AC08
2C187AD14
2C187AE01
2C187AG01
2C187AG05
2C187BF60
2C187BG05
2C187CD07
2C187CD12
2C187CD16
2C187CD17
2C187DB10
2C187DB12
(57)【要約】
【課題】印刷によるシート状媒体及び画像形成材料の消費を抑制する。
【解決手段】印刷システムの制御部は、第1画像データに基づいて印刷された第1画像の一部が第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を表示部に表示させる表示処理と、表示処理による範囲指定画面の表示中に受付部を介して指定された部分範囲に基づいて、第1画像の一部が幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、決定処理により決定された印刷範囲に対応する第2画像データを、第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、データ生成処理で生成された第2画像データに基づいて第2画像をヘッド部に印刷させる印刷処理と、を実行可能である。
【選択図】図3
【特許請求の範囲】
【請求項1】
シート状媒体に画像を印刷する印刷部と、
ユーザからの入力を受け付ける受付部と、
表示部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、
前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、
前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、
前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行可能であることを特徴とする印刷システム。
【請求項2】
前記制御部は、前記第1画像の長尺方向に沿って配置された1以上の第1目印が前記第1印刷処理において前記第1画像と共にシート状媒体に印刷されるように、前記第1画像データを変更する第1変更処理をさらに実行可能であり、
前記制御部は、前記表示処理では、前記1以上の第1目印に対応した1以上の指定情報アイテムを前記範囲指定画面に表示させることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項3】
前記制御部は、前記表示処理では、前記第1画像データに基づく前記第1画像のプレビュー画像と、前記プレビュー画像の所定位置に前記長尺方向に沿って配置された前記1以上の指定情報アイテムとを前記範囲指定画面に表示させることを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項4】
前記範囲指定画面に表示される前記1以上の指定情報アイテムが、前記1以上の第1目印を含むことを特徴とする請求項3に記載の印刷システム。
【請求項5】
前記1以上の第1目印は、前記長尺方向に沿って順に増える数字であり、
前記制御部は、前記決定処理では、前記受付部を介してユーザが入力した前記数字に基づいて前記部分範囲を決定することを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項6】
前記制御部は、前記第1印刷処理の実行によって、前記幅方向においてシート状媒体の前記第1画像の端よりも外側に第1余白が形成されるように、前記第1画像データを変更する第2変更処理をさらに実行可能であり、
前記第1変更処理では、前記第1余白に前記1以上の第1目印が印刷されるように、前記第1画像データを変更することを特徴とする請求項2~5のいずれか1項に記載の印刷システム。
【請求項7】
前記1以上の第1目印は、前記長尺方向に沿って順に増える数字と、前記幅方向に延在する切取線との組み合わせであることを特徴とする請求項6に記載の印刷システム。
【請求項8】
前記制御部は、前記第2印刷処理の実行によって、前記第1画像の長尺方向においてシート状媒体の前記第2画像の端よりも外側に第2余白が形成されるように、前記第2画像データを変更する第3変更処理をさらに実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項9】
前記制御部は、前記第2印刷処理の実行によって、前記第1画像の長尺方向においてシート状媒体の前記第2画像の端よりも外側に、前記第1画像の一部であって前記第2画像に連続した画像が形成されるように、前記第2画像データを変更する第4変更処理をさらに実行可能であることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項10】
前記第1印刷処理における印刷動作の異常を検知する検知部をさらに備えており、
前記制御部は、
前記第1印刷処理において、前記検知部により前記印刷動作の異常が検知されると前記印刷動作を中断し、前記表示処理を実行することを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項11】
シート状媒体がロール状に巻回されたロール体を収容可能な第1収容部と、
シート状媒体を複数積層された状態で収容可能な第2収容部と、
前記第1収容部に収容される前記ロール体から巻き解かれたシート状媒体及び前記第2収容部に収容されるシート状媒体のいずれか一方の媒体を搬送方向に搬送する搬送部と、を備え、
前記制御部は、
前記第1画像の長尺方向に関して、前記第2画像データに基づく前記第2画像が前記第2収容部に収容されるシート状媒体よりも短い場合、前記搬送部に前記第2収容部に収容されるシート状媒体を搬送させて当該第2画像データに基づく前記第2画像を前記印刷部に印刷させ、前記長尺方向に関して前記第2画像が前記第2収容部に収容されるシート状媒体よりも長い場合、前記搬送部に前記第1収容部に収容されるシート状媒体を搬送させて当該第2画像データに基づく前記第2画像を前記印刷部に印刷させることを特徴とする請求項1に記載の印刷システム。
【請求項12】
前記制御部は、前記第1画像の長尺方向に沿って配置された前記1以上の第1目印のうち、前記決定処理により決定された前記印刷範囲内に第2目印が前記第2印刷処理において前記第2画像と共にシート状媒体に印刷されるように、前記第2画像データを変更する第5変更処理をさらに実行可能であることを特徴とする請求項2に記載の印刷システム。
【請求項13】
シート状媒体に画像を印刷する印刷部と、
ユーザからの入力を受け付ける受付部と、
表示部と、
制御部と、を備え、
前記制御部は、
第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、
前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、
前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、
前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行可能であることを特徴とする印刷装置。
【請求項14】
シート状媒体に画像を印刷する印刷部を有する印刷装置と接続された外部装置にインストールされるプログラムであって、
前記外部装置は、
ユーザからの入力を受け付ける受付部と、
表示部と、
制御部と、を備え、
前記制御部に、
第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、
前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、
前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、
前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、
前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行させることが可能であることを特徴とするプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、シート状媒体に画像を印刷する印刷システム、印刷装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
特許文献1には、ロール紙の送りロール体から引き出された展開体(シート状媒体)に画像を順次形成する画像形成部と、画像が形成された展開体の不良部分に含まれる画像を再印刷するように、画像形成部を制御する再印刷制御部とを含む画像形成装置について記載されている。この画像形成装置の再印刷制御部は、ロール紙の終端部分に予め設けられたリカバリエリアに、不良部分に含まれる画像と同一の画像が再印刷されるように、画像形成部を制御する。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2020-44789号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
上記特許文献1に記載の画像形成装置においては、展開体の不良部分に含まれる画像全体が再印刷される。つまり、展開体上の一つの画像の一部だけに不良部分などがあっても、当該一つの画像全体がロール紙の終端部分に予め設けられたリカバリエリアに自動的に再印刷される。この結果、ロール紙の消費が多くなると共に、トナー(画像形成材料)の消費も多くなるという問題が生じる。
【0005】
そこで、本発明の目的は、印刷によるシート状媒体及び画像形成材料の消費を抑制することが可能な印刷システム、印刷装置及びプログラムを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の印刷システムは、シート状媒体に画像を印刷する印刷部と、ユーザからの入力を受け付ける受付部と、表示部と、制御部と、を備え、前記制御部は、第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行可能である。
【0007】
本発明の印刷装置は、シート状媒体に画像を印刷する印刷部と、ユーザからの入力を受け付ける受付部と、表示部と、制御部と、を備え、前記制御部は、第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行可能である。
【0008】
本発明のプログラムは、シート状媒体に画像を印刷する印刷部を有する印刷装置と接続された外部装置にインストールされるプログラムであって、前記外部装置は、ユーザからの入力を受け付ける受付部と、表示部と、制御部と、を備え、前記制御部に、第1画像データに基づいて第1画像を前記印刷部に印刷させる第1印刷処理と、前記第1印刷処理によって印刷された前記第1画像の一部が前記第1画像の幅方向に沿った境界で区切られた部分範囲をユーザに指定させるための範囲指定画面を前記表示部に表示させる表示処理と、前記表示処理による前記範囲指定画面の表示中に前記受付部を介して指定された前記部分範囲に基づいて、前記第1画像の一部が前記幅方向に沿った境界で区切られた印刷範囲を決定する決定処理と、前記決定処理により決定された前記印刷範囲に対応する第2画像データを、前記第1画像データを用いて生成するデータ生成処理と、前記データ生成処理で生成された前記第2画像データに基づいて第2画像を前記印刷部に印刷させる第2印刷処理と、を実行させることが可能である。
【発明の効果】
【0009】
本発明の印刷システム、印刷装置及びプログラムによると、例えばシート状媒体に印刷された第1画像の一部に不良部分などがあった場合に、ユーザに指定された部分範囲に基づいて決定された印刷範囲に対応する、第1画像の一部である第2画像を印刷することが可能となる。このため、例えば、不良部分などを含む範囲が切り取られたシート状媒体に、不良部分などを補完するためにユーザが必要と考える第2画像が印刷されたシート状媒体がユーザによって貼り合わせられることによって、不良部分などがある印刷物を、シート状媒体及び画像形成材料の消費を抑制しつつ、ユーザの所望する印刷物にすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本発明の一実施形態にかかる印刷システムのプリンタの内部構造を示す概略側面図である。
図2】印刷システムの電気的構成を示すブロック図である。
図3図1に示す印刷システムで印刷を実行する際の外部装置の処理手順の一例を示すフローチャートである。
図4】(a)は第1画像データに基づいて第1画像が印刷されたロール紙を示す図であり、(b)は第1画像が印刷されたロール紙の一部が破損した状態を示す図であり、(c)は第2画像データに基づいて第2画像が印刷されたロール紙を示す図であり、(d)は図4(b)に示すロール紙の破損のある部分範囲を除去したロール紙に図4(c)に示すロール紙を繋ぐ状況を示す図である。
図5図3に示す第1データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図6図6に示す第1目印付加処理の流れを示すフローチャートである。
図7図1に示す印刷システムで印刷を実行する際のプリンタの処理手順の一例を示すフローチャートである。
図8図3に示す第2データ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図9】表示処理で表示される範囲指定画面を示す図である。
図10図8に示すデータ生成処理の流れを示すフローチャートである。
図11図10に示す第2余白付加処理の流れを示すフローチャートである。
図12】(a)は第1画像が印刷されたロール紙の一部が破損した状態を示す図であり、(b)は第2画像データに基づいて第2画像が印刷されたカット紙を示す図であり、(c)は図12(a)に示すロール紙の破損のある部分範囲を除去したロール紙に及び図12(b)に示すカット紙を繋ぐ状況を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0011】
以下、本発明の好適な実施形態について説明する。
【0012】
図1に示すように、本実施形態に係る印刷システム100は、プリンタ101(本発明の「印刷装置」)と、プリンタ101の制御部8(後述する)と情報を送受信可能に接続された外部装置102とを含む。以下の説明においては、プリンタ101が使用可能に設置された状態(図1の状態)を基準として上下方向及び前後方向が定義され、プリンタ101を前方から見て左右方向(図1の紙面に垂直な方向)が定義される。
【0013】
プリンタ101は、図1に示すように、筐体101a、第1給送トレイ10、第2給送トレイ20、搬送部30、切断部4、ヘッド部(本発明の「印刷部」)5、排紙トレイ6、ガイド部材7、制御部8、表示部(図2参照:本発明の「表示部」及び「受付部」)9、用紙センサ12、などを有する。
【0014】
第1給送トレイ10は、筐体101a内において、第2給送トレイ20の上方に配置され、ヘッド部5の下方に配置されている。また、第1給送トレイ10及び第2給送トレイ20は、筐体101aの前壁に形成された開口を介して筐体101aに対して前後方向に沿って挿抜可能である。
【0015】
第1給送トレイ10は、図1に示すように、上方に開口した箱形状を有している。第1給送トレイ10は、底壁11上にカット紙Kpを複数積層された状態で収容可能なカット紙収容部15(本発明の「第2収容部」)を有している。カット紙Kpは、短尺の用紙であり、例えばA4サイズの用紙である。カット紙収容部15は、カット紙Kpの長手方向が左右方向に一致し、短手方向が前後方向に一致する姿勢でカット紙Kpを収容する。
【0016】
第2給送トレイ20は、図1に示すように、上方に開口した箱形状を有している。第2給送トレイ20は、底壁21上にロール体Rを収容可能なロール体収容部25(本発明の「第1収容部」)を有している。ロール体Rは、図1に示すように、カット紙Kpよりも長尺の用紙が芯部材Rcにロール状に巻回されたものである。以降の説明において、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rp(本発明の「シート状媒体」)とカット紙Kp(本発明の「シート状媒体」)とを区別しない場合には、「用紙P」と称する場合がある。
【0017】
ロール体収容部25は、図1に示すように、カット紙収容部15の下方に配置されており、ロール体Rから巻き解かれたロール紙Rpの幅方向が左右方向と一致する姿勢でロール体Rを収容する。つまり、ロール体Rは、その回転軸Rx(芯部材Rcの中心軸)に沿った軸方向(図1の紙面垂直方向)が左右方向と平行になるように配置される。本実施形態におけるロール体収容部25に収容可能なロール体Rは、例えば、カット紙収容部15に収容されたA4サイズの左右方向の幅と同じ幅を有するものである。
【0018】
ロール体収容部25は、2つのローラ14a、14bを有する。2つのローラ14a、14bは、いずれも左右方向に延びており、前後方向に互いに離隔して配置されている。ローラ14a、14bは、いずれも左右方向に沿って延びる回転軸周りに回転可能である。ローラ14a、14bは、ロール体Rの下側部分の外周面と接触した状態で当該ロール体Rを下方から支持する。
【0019】
搬送部30は、第1給送部31と、第2給送部34と、2つの中間ローラ対37a,37bと、搬送ローラ対38と、排紙ローラ対39とを有している。第1給送部31は、給送ローラ32と、アーム33と、第1給送モータ31M(図2参照)とを含む。給送ローラ32は、第1給送トレイ10からカット紙Kpを給送する。給送ローラ32は、底壁11の上方に配置されている。給送ローラ32は、アーム33の先端に軸支されており、第1給送モータ31Mの駆動により回転する。アーム33は、支軸33aに回動自在に支持されている。支軸33aは、筐体101aに支持されている。アーム33は、付勢部材(不図示)により給送ローラ32が底壁11に近づくように付勢されている。なお、アーム33は、第1給送トレイ10を筐体101aに対して挿抜する際に給送ローラ32が第1給送トレイ10の後端部の上端よりも上方に位置するように、図示しない退避機構により回動して退避する。
【0020】
底壁11上にカット紙Kpがない場合は、給送ローラ32は底壁11の上面と接触する。底壁11上にカット紙Kpがある場合は、給送ローラ32は最も上方に配置されたカット紙Kpと接触する。給送ローラ32がカット紙Kpと接触しているとき、制御部8の制御により第1給送モータ31Mが駆動されると、給送ローラ32が回転して、給送ローラ32と接触するカット紙Kpに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、カット紙Kpが第1給送トレイ10から送り出される。
【0021】
第2給送部34は、給送ローラ35と、アーム36と、第2給送モータ34M(図2参照)とを含む。給送ローラ35は、第2給送トレイ20からロール紙Rpを給送する。給送ローラ35は、第2給送トレイ20の底壁21の上方に配置されている。給送ローラ35は、アーム36の先端に軸支されており、第2給送モータ34Mの駆動により回転する。アーム36は、支軸36aに回動自在に支持されている。支軸36aは、筐体101aに支持されている。アーム36は、付勢部材(不図示)により給送ローラ35が底壁21に近づくように付勢されている。なお、アーム36は、第2給送トレイ20を筐体101aに対して挿抜する際に給送ローラ35が第2給送トレイ20の後端部の上端も上方に位置するように、図示しない退避機構により回動して退避する。
【0022】
底壁21上にロール紙Rpがない場合は、給送ローラ35は底壁21の上面と接触する。底壁21上にロール紙Rpがある場合は、給送ローラ35はロール紙Rpと接触する。給送ローラ35がロール紙Rpと接触しているとき、制御部8の制御により第2給送モータ34Mが駆動されると、給送ローラ35が回転して、ロール紙Rpに対して前方から後方に向かう方向の搬送力が付与される。これにより、ロール紙Rpが第2給送トレイ20から送り出される。
【0023】
ガイド部材7は、図1に示すように、筐体101a内であって搬送ローラ対38の後方に隣接して設けられている。ガイド部材7は、内ガイド7a及び内ガイド7aよりも外側に配置された外ガイド7bを有する。内ガイド7aと外ガイド7bとの間には、下方から前方に向かう湾曲経路W1が形成されている。湾曲経路W1は搬送経路Wの一部である。搬送経路Wは、搬送部30によって用紙Pが搬送される経路であり、ガイド部材7や筐体101a内に設けられた図示しないガイド部材によって画定して構成される。
【0024】
2つの中間ローラ対37a,37bは、中間モータ37M(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラと駆動ローラに連れ回る従動ローラとをそれぞれ有する。制御部8の制御により中間モータ37Mが駆動されると、中間ローラ対37a,37bが用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。中間ローラ対37aは、第1給送トレイ10の後端部の上方に位置している。中間ローラ対37aは、第1給送トレイ10及び第2給送トレイ20から送り出された用紙Pを挟持しつつ搬送する。中間ローラ対37bは、第2給送トレイ20の後端部の上方であって切断部4と仕切り板101bとの間に配置されている。仕切り板101bは、筐体101a内において、第1給送トレイ10と第2給送トレイ20とが配置される空間を仕切る。また、仕切り板101bの中間ローラ対37bと対向する位置には、貫通部101cが形成されている。中間ローラ対37bは、第2給送トレイ20から送り出されたロール紙Rpを挟持しつつ貫通部101cを通過させつつ上方へと搬送する。
【0025】
搬送ローラ対38は、搬送モータ38M(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。排紙ローラ対39は、排紙モータ39M(図2参照)の駆動により回転する駆動ローラと、駆動ローラに連れ回る従動ローラとで構成されている。なお、これら3つのモータ37M,38M,39Mに代えて1つのモータから伝達機構を介して各ローラ対37~39に駆動力を伝達してもよい。制御部8の制御により搬送モータ38M及び排紙モータ39Mが駆動されると、搬送ローラ対38及び排紙ローラ対39が用紙Pを挟持しつつ回転して用紙Pを搬送する。
【0026】
搬送ローラ対38はヘッド部5よりも後方に位置しており、排紙ローラ対39はヘッド部5よりも前方に位置している。搬送ローラ対38は、中間ローラ対37aによって上方に搬送された後、ガイド部材7により前方に案内される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。排紙ローラ対39は、搬送ローラ対38によって前方に搬送される用紙Pを挟持しつつ前方に搬送する。
【0027】
切断部4は、カッター4aと、切断モータ4M(図2参照)とを含む。カッター4aは、第2給送トレイ20の後端部の上方であって中間ローラ対37bの下方に位置している。カッター4aは、例えば円板状の回転刃及び従動刃からなる。また、カッター4aは、回転刃及び固定刃からなるものであってもよい。カッター4aは、切断モータ4Mの駆動により回転刃が回転し、且つ、左右方向に沿って往復移動する。ロール体Rから巻き解かれて搬送されたロール紙Rpは、制御部8の制御により切断モータ4Mが駆動されることで、カッター4aにより幅方向に切断される。これにより、排紙トレイ6に送られるロール紙Rpに後端が形成される。
【0028】
ヘッド部5は、複数のノズル(不図示)が形成されたノズル面を有するヘッド5aと、ノズル面が下方を向くようにしてヘッド5aを支持するフレーム5bとを有する。ヘッド5aは、ドライバIC5c(図2参照)を有しており、制御部8の制御によりドライバIC5cが駆動されると、インクカートリッジ(不図示)から供給されたインクをノズルから吐出し、搬送部30によって搬送される用紙Pに対して画像を記録する。画像が記録された用紙Pは、排紙ローラ対39によって前方(図1中左方)に向かって搬送される。なお、ヘッド5aは、位置が固定された状態でノズルからインクを吐出するライン式ヘッド、及び、左右方向に移動しつつノズルからインクを吐出するシリアル式ヘッドのいずれの方式のヘッドでもよい。
【0029】
排紙トレイ6は、筐体101aの上部の前側の側壁を構成し、筐体101aに対して開閉可能である。ヘッド5aにより画像が記録された用紙Pは、搬送部30により前方に搬送されて開状態の排紙トレイ6に受容される。これにより、用紙Pがプリンタ101(筐体101aの内部)から排出される。
【0030】
用紙センサ(本発明の「検知部」)12は、発光部及び受光部を有する光センサからなるが、用紙Pを検出可能であればどのようなセンサであってもよい。また、用紙センサ12は、図1に示すように、搬送方向において、ヘッド5aよりも上流においてフレーム5bに支持されている。また、用紙センサ12は、搬送ローラ対38よりも搬送方向下流に配置されている。また、用紙センサ12は、搬送ローラ対38によって搬送されてくる用紙Pの先端及び後端を検出可能に配置され、当該用紙Pの先端及び後端のいずれかを検出したときに、その検出信号を制御部8に出力する。
【0031】
例えば、印刷時に用紙Pの先端を検出してから後端を検出しない場合、用紙Pのジャム、すなわち、搬送異常が生じている。このような場合、制御部8が、用紙センサ12で用紙Pの先端を検出してから所定時間経過するまでに用紙センサ12から検出信号を受信したか否かで搬送異常を検知する。なお、このときの所定時間は画像データに基づいて適宜設定され、画像が印刷される用紙長に応じた長さとなる。このように本実施形態においては、用紙センサ12及び制御部8により、搬送異常(本発明の「印刷動作の異常」)を検知する検知部として機能する。
【0032】
表示部9は、ユーザに対して情報を表示するためのものである。表示部9は、例えば、プリンタ101に設けられたタッチパネルディスプレイである。また、表示部9は、ユーザがタッチパネルディスプレイをタッチすることで、ユーザからの入力を受け付ける受付部としても機能する。
【0033】
次に、図2を参照しつつ、印刷システム100の制御構成について説明する。プリンタ101の制御部8は、プリンタ101全体の制御を司り、バスによって互いに接続された、CPU(Central Processing Unit)81、ROM(Read Only Memory)82及びRAM(Random Access Memory)83、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)84、フラッシュメモリ85などを含む。そして、これらが協働して、ドライバIC5c、給送モータ41M、搬送モータ45M、切断モータ4M、表示部9などの動作を制御する。なお、制御部8には、用紙センサ12から用紙Pの検出信号が入力される。
【0034】
外部装置102は、例えば、PC(パーソナルコンピューター)であり、本体102a、ディスプレイ102b、受付部102cを含む。本体102aは外部装置102全体の制御を司る制御部103を有する。本体102aの制御部103はプリンタ101の制御部8と接続されている。また、制御部103も、制御部8と同様にCPU、ROM、RAM、ASIC、フラッシュメモリ(ともに不図示)などを含む。
【0035】
ディスプレイ102bは、後述の範囲指定画面Jなどを表示する。受付部102cは、例えば、マウス及びキーボードなどを含み、ユーザからの入力を受け付ける。また、受付部102cは、ロール紙Rpへの印刷時に目印を付与する目印付与モードの設定及び解除を指示する信号を入力可能である。なお、目印付与モードが設定されている場合、制御部103のフラッシュメモリに当該モードが設定されていることを示す目印付与フラグが記憶される。一方、目印付与モードが解除されている場合、当該フラッシュメモリには目印付与フラグが記憶されていない。
【0036】
<印刷時の制御>
続いて、用紙Pに画像を印刷するときの印刷システム100の制御について説明する。外部装置102では、ユーザが受付部102cにより、用紙Pに印刷を実行するための第1画像データを選択し、印刷実行指示を行ったときに、制御部103が、図3のフローに沿って処理を行う。なお、印刷実行指示は、ユーザが受付部102cにより、ディスプレイ102bに表示される印刷を実行するための印刷実行ボタンを選択することなどで実行される。
【0037】
図3のフローについてより詳細に説明すると、制御部103は、まず、印刷実行指示が行われたか否かを判定する(S1)。印刷実行指示が行われていない場合(S1:NO)、S1を繰り返す。印刷実行指示が行われた場合(S1:YES)、制御部103は、目印付与モードであるか否かを判定する(S2)。つまり、制御部103は、制御部103のフラッシュメモリに目印付与フラグが記憶されているかで、ユーザにより予め目印付与モードに設定されているか否かを判定する。
【0038】
ユーザが目印付与モードの設定を解除している場合(S2:NO)、S3に進む。制御部103は、S3において、データ送信処理を実行する。データ送信処理では、S2からS3へ進んできた場合、印刷実行指示が行われるときに選択された第1画像データをプリンタ101に送信する。後述のS5からS3へ進んできた場合、S5で生成された第1画像データをプリンタ101に送信する。後述のS6からS3へ進んできた場合、S6で生成された第2画像データをプリンタ101に送信する。送信された画像データに基づく印刷処理(本発明の「第1印刷処理」及び「第2印刷処理」)については後述する。
【0039】
一方、目印付与モードが設定されている場合(S2:YES)、制御部103は、印刷実行指示が部分印刷であるか否かを判定する(S4)。なお、部分印刷であるか否かの判定は、印刷実行指示が行われたときの入力信号に基づいて判定される。S1の印刷実行指示の際に、後述の部分印刷実行ボタンを選択し、後述の範囲指定画面Jを表示させ、その画面中のOKボタンCを選択することで、印刷実行指示が行われた場合、部分印刷と判定する。
【0040】
ここでいう部分印刷とは、主に第1画像の部分印刷であり、第1画像データを用いて生成された第2画像データに基づいて行われる印刷である。第2画像データは、第1画像データに基づいて印刷された第1画像よりも搬送方向の長さが短い第2画像を印刷するためのデータである。第2画像データは第1画像の一部を含む画像を印刷するためのデータである。本実施形態における第1画像データに基づいて印刷される第1画像G1は、図4(a)に示すように、ロール紙Rpに印刷される画像であり、当該ロール紙Rpの長尺方向(ロール紙Rpの搬送方向)に沿って長尺な画像である。
【0041】
制御部103は、S4において、部分印刷でないと判定した場合(S4:NO)、第1データ生成処理に進む(S5)。一方、部分印刷であると判定した場合(S4:YES)、第2データ生成処理に進む(S6)。
【0042】
<第1データ生成処理>
次に、第1データ生成処理について説明する。図5に示すように、第1データ生成処理では、制御部103は、まず、第1余白付加処理を実行する(S7)。
【0043】
第1余白付加処理では、後述の印刷処理によって、図4(a)に示すように、ロール紙Rpの幅方向において、ロール紙Rpの両端(左端及び右端)部であって第1画像G1よりも外側に第1所定幅の第1余白Y1,Y2、及び、ロール紙Rpの長尺方向において、ロール紙Rpの両端(先端及び後端)部であって第1画像G1よりも外側に第2所定幅の第1余白Y3,Y4が形成されるように、第1画像データを変更する(本発明の「第2変更処理」)。
【0044】
次に、制御部103は、S8において、第1画像データに基づいて印刷される第1画像G1の画像長さL(幅方向に直交する長尺方向の長さ)が第1所定長さL1(本実施形態においてはカット紙収容部15に収容されるカット紙Kpの幅)未満であるか否かを判定する。画像長さLが第1所定長さL1未満である場合(S8:YES)、S3に進む。一方、画像長さLが第1所定長さL1以上の場合(S8:NO)、S9に進む。
【0045】
制御部103は、S9において、第1目印付加処理を実行する。制御部103は、図6に示すように、S10において、Nを1とする。次に制御部103は、S11において、印刷処理で第1画像G1の先端から(N×長さX)の位置に、添え字としての「N」と切取線Hとしての破線が第1余白Y1,Y2に印刷されるように、第1画像データを変更する(本発明の「第1変更処理」)。つまり、図4(a)に示すように、印刷処理において、第1余白Y1,Y2に第1目印としての添え字Nと複数の切取線Hが印刷されるように第1画像データを変更する。本実施形態における添え字Nは、順に増加する数字であるが、アルファベットでもよく特に限定するものではない。これら第1目印は、印刷処理によって印刷される第1画像G1の一部が第1画像G1の幅方向に沿った境界(切取線Hに対応する位置)で区切られた部分範囲tをユーザに指定させるためのものである。ここでいう長さXは、第1所定長さL1よりも短い長さである。
【0046】
次に、制御部103は、画像長さLから(N×長さX)を差し引いた長さL2が第1所定長さL1未満であるか否かを判定する(S12)。長さL2がL1以上の場合(S12:NO)、Nを+1する(S13)。そして、S11に戻る。
【0047】
一方、長さL2がL1未満の場合(S12:YES)、S14に進む。そして、制御部103は、S14において、Nを「0」にリセットする。なお、Nは、制御部103のフラッシュメモリに記憶されている。こうして、S5の第1データ生成処理が終了し、S3に進む。
【0048】
<印刷処理>
ここで、印刷処理について図7を参照しつつ説明する。印刷処理は、プリンタ101に送信された画像データに基づいてプリンタ101の制御部8により実行される。制御部8は、第1画像データ及び第2画像データのいずれかの画像データを受信したか否かを判定する(S21)。第1画像データに基づいて実行される印刷処理は本発明の「第1印刷処理」であり、第2画像データに基づいて実行される印刷処理は本発明の「第2印刷処理」である。画像データを受信していない場合(S21:NO)、S21を繰り返す。一方、画像データを受信した場合(S21:YES)、S22に進む。
【0049】
制御部8は、S22において、ロール紙印刷であるか否かを判定する。つまり、画像データに基づいて印刷される画像の長さ(搬送方向の長さ)が第1所定長さL1よりも長い場合(S22:YES)、ロール紙印刷するためにS23に進む。一方、画像データに基づく画像の長さが第1所定長さL1よりも短い場合(S22:NO)、カット紙印刷するためにS27に進む。
【0050】
制御部8は、S23において、画像データに基づいてロール紙印刷を開始する。例えば、S5で生成された第1画像データを受信していた場合、制御部8は、搬送部30により第2給送トレイ20からロール紙Rpを搬送方向に搬送する。そして、搬送部30によって搬送されたロール紙Rpにヘッド5aにより、第1画像G1を形成する。このとき、図4(a)に示すように、第1余白Y1,Y2に第1目印としての添え字Nと切取線Hが印刷される。そして、制御部8は、切断モータ4Mを制御してロール紙Rpを所定位置で切断し搬送する。なお、ロール紙Rpを切断した後も、ロール紙Rpの後端がヘッド5aを通過するまではロール紙Rpへの印刷が画像データに応じて実行される。
【0051】
次に、制御部8は、用紙センサ12がロール紙Rpの先端を検出してから所定時間経過したか否かを判定する(S24)。所定時間が経過していない場合(S24:NO)、S25に進む。制御部8は、S25において、画像データに基づいて画像が形成されたロール紙Rpの後端が検出されロール紙印刷が終了したか否かを判定する。ロール紙印刷がまだ終了していない場合(S25:NO)、S24に戻る。一方、ロール紙印刷が終了した場合(S25:YES)、制御部8はフローを終了する。
【0052】
一方、制御部8は、S24において、所定時間が経過した場合(S24:YES)、S26に進む。制御部8は、S26において、印刷動作を中断し、搬送異常が生じていることを表示部9に表示してユーザに報知する。そして、制御部8から制御部103に搬送異常を示す信号を出力する。制御部103は、制御部8からの搬送異常を示す信号を受信すると、上述のS6に進む。このような搬送異常のあったロール紙Rpをプリンタ101から除去したときに、図4(b)に示すように、ロール紙Rpが途中から破損することがある。
【0053】
S22からS27に進む場合、制御部8は、画像データに基づいてカット紙印刷を開始する。つまり、制御部8は、搬送部30により第1給送トレイ10からカット紙Kpを搬送方向に搬送する。そして、搬送部30によって搬送されたカット紙Kpにヘッド5aにより、画像を形成し搬送する。
【0054】
次に、制御部8は、用紙センサ12がカット紙Kpの先端を検出してから所定時間経過したか否かを判定する(S28)。所定時間が経過していない場合(S28:NO)、S29に進む。制御部8は、S29において、画像データに基づいて画像が形成されたカット紙Kpの後端が検出されカット紙印刷が終了したか否かを判定する。カット紙印刷がまだ終了していない場合(S29:NO)、S28に戻る。一方、カット紙印刷が終了した場合(S29:YES)、制御部8はフローを終了する。
【0055】
一方、制御部8は、S28において、所定時間が経過した場合(S28:YES)、S30に進む。制御部8は、S30において、印刷動作を中断し、搬送異常が生じていることを表示部9に表示してユーザに報知する。そして、制御部8はフローを終了する。
【0056】
<第2データ生成処理>
次に、S6の第2データ生成処理について説明する。図8に示すように、第2データ生成処理では、制御部103は、まず、表示処理を実行する(S41)。
【0057】
表示処理では、制御部103が図9に示す範囲指定画面Jをディスプレイ102bに表示させる。範囲指定画面Jは、ユーザに第1画像G1の部分範囲tを指定させるためのものである。範囲指定画面Jには、プレビュー表示領域Aと、2つの範囲指定部B1,B2(本発明の「指定情報アイテム」)と、OKボタンCなどが表示される。プレビュー表示領域Aには、第1画像データに基づく第1画像G1のプレビュー画像g1と、プレビュー画像g1の長尺方向に沿って配置された指定情報アイテムとしての複数の数字及び複数の境界hとが表示される。これら複数の数字は、印刷処理により第1余白Y1に印刷される添え字N(順に増加する数字)に対応している。なお、指定情報アイテムとしての数字は添え字Nに対応しておればよく、数字以外のアルファベットなどであってもよい。また、複数の境界hは、印刷処理により第1余白Y1,Y2に印刷される複数の切取線Hに対応している。つまり、指定情報アイテムは第1目印を含む。また、2つの範囲指定部B1,B2は、第1画像G1の印刷したい部分範囲tを指定するために、ユーザが数字を入力する部分である。ユーザは、部分範囲tの指定が完了したときに、OKボタンCを選択する。
【0058】
次に、制御部103は、S42において、範囲指定画面Jの表示中にユーザが受付部102cにより、範囲指定部B1,B2に数字を入力し、OKボタンCを選択すると、指定された部分範囲tに基づいて、第1画像G1の一部が幅方向に沿った境界(すなわち切取線Hに対応する境界)で区切られた印刷範囲Tを決定する(本発明の「決定処理」)。なお、範囲指定部B1に2が入力され、範囲指定部B2に4が入力されることで、図4(a)中の2以降の3つの部分範囲tを含む範囲が、印刷範囲Tとして決定される。つまり、図4(c)に示す印刷範囲Tとなる。
【0059】
次に、制御部103は、データ生成処理を実行する(S43)。図10に示すように、制御部103は、S42により決定された印刷範囲Tに対応する第2画像データを、第1画像データを用いて生成する(S44)。
【0060】
次に、制御部103は、第2余白付加処理を実行する(S45)。図11に示すように、第2余白付加処理では、まず、第2画像G2(図4(c)参照)の左右に第2余白Y5,Y6を付加する(S46)。つまり、制御部103は、印刷処理によって、図4(c)に示すように、ロール紙Rpの幅方向において、ロール紙Rpの両端(左端及び右端)部であって第2画像G2よりも外側に第1所定幅の第2余白Y5,Y6が形成されるように、第2画像データを変更する。
【0061】
次に、制御部103は、第2画像データに基づいて印刷範囲Tに第1画像G1の先端を含むか否かを判定する(S47)。先端を含む場合(S47:YES)、S48に進む。制御部103は、S48において、ロール紙Rpの長尺方向において、ロール紙Rpの先端部であって第2画像G2よりも外側に第2所定幅の第2余白が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第3変更処理」)。
【0062】
一方、先端を含まない場合(S47:NO)、S49に進む。制御部103は、S49において、ロール紙Rpの長尺方向において、ロール紙Rpの先端部であって第2画像G2よりも外側に第3所定幅の第2余白Y7(図4(c)参照)が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第3変更処理」)。
【0063】
次に、制御部103は、S50において、第2余白Y7に第1画像G1の一部であって第2画像G2に連続した画像G3が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第4変更処理」)。
【0064】
次に、制御部103は、第2画像データに基づいて印刷範囲Tに第1画像G1の後端を含むか否かを判定する(S51)。後端を含む場合(S51:YES)、S52に進む。制御部103は、S52において、ロール紙Rpの長尺方向において、ロール紙Rpの後端部であって第2画像G2よりも外側に第2所定幅の第2余白Y8(図4(c)参照)が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第3変更処理」)。
【0065】
一方、後端を含まない場合(S51:NO)、S53に進む。制御部103は、S53において、ロール紙Rpの長尺方向において、ロール紙Rpの後端部であって第2画像G2よりも外側に第3所定幅の第2余白が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第3変更処理」)。
【0066】
次に、制御部103は、S54において、第2余白に第1画像G1の一部であって第2画像G2に連続した画像が形成されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第4変更処理」)。
【0067】
次に、制御部103は、第2目印付加処理を実行する(S55)。第2目印付加処理では、図4(a)に示す第1目印としての添え字N及び切取線Hのうち、図4(c)に示す印刷範囲T内に第2目印として同様の添え字N及び切取線Hが印刷処理によって第2画像G2と共に用紙Pに印刷されるように、第2画像データを変更する(本発明の「第5変更処理」)。こうして、S53のデータ生成処理が終了し、第2データ生成処理からS3に進む。
【0068】
ここで、S26の報知により、搬送異常のあったプリンタ101から取り出したロール紙Rpが、図4(b)に示すように、途中から破損していたとする。この場合、ユーザは、途中から破損したロール紙Rpを図4中の上から2番目の切取線Hに沿って切断する。そして、ユーザは、S41で数字2以降の部分範囲tを指定し、OKボタンCを選択する。これにより、図4(c)に示すような第2画像G2などをロール紙Rpに印刷可能な第2画像データが第2データ生成処理で生成され、プリンタ101に送信される。これにより、プリンタ101では、第2画像データに基づいて、図4(c)に示すようなロール紙Rpが印刷され排出される。この後、図4(d)に示すように、ユーザが、第2画像データに基づいて印刷されたロール紙Rpの第2余白Y7を、2番目の切取線Hで切断したロール紙Rpの後端裏面にのり付けする。このとき、2番目の切取線Hで切断したロール紙Rpの後端と第2画像データに基づいて印刷されたロール紙Rpの先端部分の切取線とを位置合わせする。また、このとき、第2余白Y7には画像G3が形成されている。このため、ロール紙Rpの位置合わせに多少ずれが生じても、第1画像G1と第2画像G2との境界が目立たなくなる。こうして、図4(a)に示すようなロール紙Rpと同様なロール紙Rp(本発明の「印刷物」)を得ることが可能となる。
【0069】
また、搬送異常などなく正常に第1画像G1が形成されたロール紙Rpが排出された後、当該ロール紙Rpの一部(例えば、図4中の添え字2以降の部分)を変更したい場合、ユーザが受付部102cにより、部分印刷実行ボタンを選択することで、S1,S2,S4を経由してS6を実行してもよい。なお、部分印刷実行ボタンは、第1画像データの一部を印刷するために表示されるボタンである。こうすることで、ディスプレイ102bに範囲指定画面Jを表示し、上述のS41以降と同様な処理を実行して、差し替え部分をプリンタ101で印刷することで、図4(a)に示すようなロール紙Rpと同様なロール紙Rpを得ることができる。また、S6の第2データ生成処理において、予め第1画像データを用いて第1画像G1の一部を編集したデータを用いて第2画像データを生成してもよい。つまり、第1画像G1中に日付などの画像がある場合に、当該日付部分の画像を変更したデータを用いて第2画像データを生成してもよい。こうすることで、第1画像G1が形成されたロール紙Rpを部分的に差し替えることも可能となる。
【0070】
また、第1画像G1の印刷が正常に終了した後に、図12(a)に示すように、添え字4以降の部分が破損し、当該部分範囲を差し替えたい場合でも、ユーザが受付部102cにより、部分印刷実行ボタンを選択しS6を実行してもよい。こうすることで、ディスプレイ102bに範囲指定画面Jを表示し、上述のS41以降と同様な処理を実行して、差し替え部分をプリンタ101で印刷する。最も後端に位置する部分範囲tがユーザに指定されることで、印刷範囲Tが最も後端に位置する部分範囲tとなる。1つの部分範囲tの長さは第1所定長さL1よりも短い。このため、本実施形態においてはカット紙Kpに印刷されることになる。この結果、図12(b)に示すカット紙Kpを得ることができる。図12(c)に示すように、破損したロール紙Rpを図12(a)中の上から4番目の切取線Hに沿って切断する。そして、ユーザがカット紙Kpの第2余白Y7を4番目の切取線Hで切断したロール紙Rpの後端裏面にのり付けする。こうして、図4(a)に示すようなロール紙Rpと同様なロール紙Rpを得ることが可能となる。
【0071】
以上に述べたように、本実施形態の印刷システム100によると、例えばロール紙Rpに印刷された第1画像G1の一部に不良部分などがあった場合に、ユーザに指定された部分範囲tに基づいて決定された印刷範囲Tに対応する、第1画像G1の一部である第2画像G2を印刷することが可能となる。このため、例えば、不良部分などを含む範囲が切り取られたロール紙Rpに、不良部分などを補完するためにユーザが必要と考える第2画像G2が印刷された用紙Pがユーザによって貼り合わせられることによって、不良部分などがある印刷物を、用紙P及び画像形成材料の消費を抑制しつつ、ユーザの所望する印刷物にすることが可能となる。
【0072】
また、制御部103は、S41の表示処理では、第1目印に対応した数字及び境界hを範囲指定画面Jに表示させる。これにより、ロール紙Rpに印刷された添え字N及び切取線H及び第1画像G1と、範囲指定画面J中の数字及び境界hとを基に、ユーザが部分範囲tを容易に指定することが可能となる。
【0073】
また、制御部103は、S41の表示処理では、プレビュー画像g1と、数字及び境界hを範囲指定画面Jに表示させる。これにより、ユーザが部分範囲tをより指定しやすくなる。
【0074】
また、指定情報アイテムが、第1目印を含む。これにより、プレビュー画像g1に第1目印が表示される。このため、ユーザが部分範囲tをより一層指定しやすくなる。
【0075】
また、制御部103は、S42において、受付部102cを介してユーザが入力した数字に基づいて部分範囲tを決定する。これにより、ユーザが部分範囲tをより指定しやすくなる。
【0076】
また、制御部103は、S11において、第1余白Y1,Y2に第1目印としての添え字Nと複数の切取線Hが印刷されるように第1画像データを変更する。これにより、第1画像G1をロール紙Rpに印刷する際に、ロール紙Rpの第1余白Y1に第1目印が印刷される。このため、ロール紙Rpに印刷された第1目印が見やすくなる。
【0077】
また、第1目印は、数字と切取線との組み合わせである。これにより、ユーザが、第1画像G1が印刷されたロール紙Rpを見ることで、部分範囲tを指定しやすくなる。
【0078】
また、制御部103は、ロール紙Rpの先端部及び後端部のいずれかであって第2画像G2よりも外側に第2余白が形成されるように、第2画像データを変更する。これにより、第1画像G1が印刷されてから不良部分などを含む範囲が切り取られたロール紙Rpに、第2画像G2が印刷された用紙Pを第2余白部分でのり付けして繋ぐことが可能となる。
【0079】
また、制御部103は、第2余白Y7に画像G3が形成されるように、第2画像データを変更する。これにより、第2画像G2の端よりも外側に、第1画像G1の一部であって第2画像G2に連続した画像G3が印刷される。このため、第1画像G1が印刷されてから不良部分などを含む範囲が切り取られたロール紙Rpと第2画像G2が印刷された用紙Pとの繋ぎ目が目立つのを抑制することが可能となる。
【0080】
また、制御部8は、S24において、印刷動作の異常が検知されると印刷動作を中断し、S6に進む。そして、制御部103がS41の表示処理を実行する。これにより、ユーザは範囲指定画面Jを表示させるために操作を行うことが不要になる。
【0081】
また、制御部8は、第2画像データに基づく第2画像G2の長さが第1所定長さL1よりも短い場合(S22:NO)、カット紙印刷を行い、第2画像G2の長さが第1所定長さL1よりも長い場合(S22:YES)、ロール紙印刷を行う。これにより、第1画像G1の長尺方向に関して第2画像G2の長さがカット紙Kpの長さよりも短い場合、カット紙Kpに当該第2画像データに基づく第2画像G2を印刷することが可能となる。このため、印刷コストの上昇を抑制することが可能となる。
【0082】
また、制御部103は、S54において、図4(a)に示す第1目印としての複数の数字(添え字N)及び切取線Hのうち、図4(c)に示す印刷範囲T内に第2目印として同様の数字及び切取線Hが印刷処理によって第2画像G2と共に用紙Pに印刷されるように、第2画像データを変更する。これにより、第1画像G1が印刷されてから不良部分などを含む範囲が切り取られたロール紙Rpに、第2画像G2が印刷された用紙Pを結合する作業を容易に行うことができるようになる。
【0083】
上述の実施形態においては、S5の第1データ生成処理、及び、S6の第2データ生成処理を制御部103が実行しているが、プリンタ101の制御部8が実行してもよい。この場合、ディスプレイ102bに表示される範囲指定画面Jが表示部9に表示され、表示部9の受付部の機能を用いて、ユーザに指定された部分範囲tに基づいて印刷範囲Tを決定すればよい。こうすることで、プリンタ101でも外部装置102と同様な制御が可能となる。これにより、プリンタ101のみでも、上述した効果と同様な効果を得ることができる。
【0084】
また、本実施形態における外部装置102には、上記の制御を実行するためのプログラムがインストールされている。このため、上述の効果を得ることができる。
【0085】
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上述の実施形態に限られるものではなく、特許請求の範囲に記載した限りにおいて様々な変更が可能なものである。例えば、上述の実施形態における範囲指定画面Jには、プレビュー画像g1や範囲指定部B1,B2などが表示されているが、いずれかが表示されておればよい。また、範囲指定画面として、「部分印刷する部分範囲tを指定してください」などのメッセージを表示するだけでもよい。また、プリンタが第1画像G1が印刷されたロール紙Rpの印刷不良部分(破損や汚れなど)を検出可能なセンサを有している場合、ユーザが部分印刷するための部分範囲tを選択するのではなく、センサからの信号に基づいて印刷システム100の制御部が部分範囲を決定し、ディスプレイ102bなどの表示部に決定した部分範囲を表示させてもよい。そして、当該制御部が「この部分範囲でよいですか?YES/NO」と選択を表示させて、ユーザに指定させてもよい。このユーザの指定により、制御部が印刷範囲を決定してもよい。これらにおいても、上述の実施形態と同様な効果を得ることができる。
【0086】
また、上述の実施形態においては、部分印刷する場合に、ユーザが印刷したい部分範囲tを選択していたが、印刷したい部分範囲t以外を選択することで、選択されていない部分範囲tを印刷範囲Tとしてもよい。
【0087】
上述の実施形態における印刷システム100は、プリンタ101の制御部8が印刷処理を実行しているが、外部装置102の制御部103がプリンタ101に第1画像G1を印刷させる第1印刷処理及び第2画像G2を印刷させる第2印刷処理を実行させてもよい。
【0088】
また、カット紙収容部15に収容されるカット紙KpはA4サイズ以外であってもよい。この場合、第1所定長さL1も適宜変更すればよい。
【0089】
また、上述の実施形態においては、搬送異常のときにS6を実行するが、例えば、シリアル式ヘッドの場合にヘッド5aを左右に移動させるキャリッジの移動が中断したときや、カッター4aの移動が中断したときに、S6を実行してもよい。つまり、搬送異常以外の印刷動作の異常を検知したときに、S6を実行してもよい。
【0090】
また、上述の実施形態における目印はなくてもよいし、1種類の目印だけがロール紙Rpに印刷されてもよい。また、S5の第1データ生成処理において、第1余白付加処理及び第1目印付加処理のいずれか一方が行われなくてもよい。また、S5の第1データ生成処理自体が行われなくてもよい。また、S43のデータ生成処理において、S45及びS55の少なくともいずれかが行われなくてもよい。また、S49を実行した後にS50を、S53を実行した後にS54を実行しなくてもよい。
【0091】
また、S42においては、表示された第1画像G1の複数の部分範囲tに該当する部分を、例えば、マウスを操作して1以上の部分範囲tに該当する部分を選択することで、印刷範囲が決定されてもよい。
【0092】
また、印刷システム100は、搬送異常を検知することでS6に進まなくてもよい。また、プリンタ101は、搬送異常を検知するための構成を有していなくてもよい。
【0093】
本発明は、ロール体Rを収容可能な1つの給送トレイを備えたプリンタにも採用可能である。また、本発明は、インクジェットプリンタだけでなく、レーザで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるレーザ式の画像形成部や、LEDで感光体を露光することにより静電潜像が形成されるLED式の画像形成部を備える電子写真プリンタに適用することもできる。また、シート状媒体は用紙に限定されず、シート状であれば布やプラスチックフィルムなどであってもよい。
【符号の説明】
【0094】
5 ヘッド部(印刷部)
8 制御部(検知部)
9 表示部(表示部、受付部)
12 用紙センサ(検知部)
15 カット紙収容部(第2収容部)
25 ロール体収容部(第1収容部)
30 搬送部
100 印刷システム
101 プリンタ(印刷装置)
102 外部装置
102b ディスプレイ
102c 受付部
103 制御部
B 範囲指定部(指定情報アイテム)
G1 第1画像
g1 プレビュー画像
G2 第2画像
G3 画像
h 境界(指定情報アイテム)
H 切取線(第1目印、第2目印)
N 添え字(数字:第1目印、第2目印)
t 部分範囲
T 印刷範囲
Y1,Y2 第1余白
Y7,Y8 第2余白
図1
図2
図3
図4
図5
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図12