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特開2023-161801看視システム、看視方法、及びプログラム
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(19)【発行国】日本国特許庁(JP)
(12)【公報種別】公開特許公報(A)
(11)【公開番号】P2023161801
(43)【公開日】2023-11-08
(54)【発明の名称】看視システム、看視方法、及びプログラム
(51)【国際特許分類】
   G16H 10/60 20180101AFI20231031BHJP
【FI】
G16H10/60
【審査請求】未請求
【請求項の数】6
【出願形態】OL
(21)【出願番号】P 2022072374
(22)【出願日】2022-04-26
(71)【出願人】
【識別番号】000003193
【氏名又は名称】TOPPANホールディングス株式会社
(74)【代理人】
【識別番号】100149548
【弁理士】
【氏名又は名称】松沼 泰史
(74)【代理人】
【識別番号】100139686
【弁理士】
【氏名又は名称】鈴木 史朗
(74)【代理人】
【識別番号】100169764
【弁理士】
【氏名又は名称】清水 雄一郎
(74)【代理人】
【識別番号】100147267
【弁理士】
【氏名又は名称】大槻 真紀子
(72)【発明者】
【氏名】青山 綾七
(72)【発明者】
【氏名】橘田 遼慧
【テーマコード(参考)】
5L099
【Fターム(参考)】
5L099AA22
(57)【要約】
【課題】看視の継続に伴って看視の精度を高めることができるようにする。
【解決手段】看視対象者を対象として検出を行うセンサの出力に基づくセンサ行動データをテキスト行動データに変換し、テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定し、行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、決定された対象行動に該当するテキスト行動データの行動が単位期間において行われた回数をカウントし、カウント値が閾値以上の行動に関して報告するレポートを看視者端末に送信し、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が対象行動の決定結果に対象行動決定モデルを機械学習させる学習処理部とを備えて看視システムを構成する。
【選択図】図8
【特許請求の範囲】
【請求項1】
看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部と、
前記テキスト行動データを記憶する行動データ記憶部と、
所定の行動が所定の単位期間において行われる回数に対する閾値を含む参照行動情報を記憶する参照行動情報記憶部と、
前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部と、
看視対象者に対応して前記行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が前記単位期間において行われた回数をカウントするカウント部と、
前記カウント部によるカウント値が閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部と、
前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部と
を備える看視システム。
【請求項2】
前記変換部は、前記センサ行動データから変換したテキストの内容に基づいて1以上のタグを生成し、生成したタグを前記テキストに付与したテキストを前記テキスト行動データとして取得し、
前記参照行動情報における行動は1以上のタグによって表され、
前記対象行動決定部は、決定した対象行動に対応するタグを出力する
請求項1に記載の看視システム。
【請求項3】
前記対象行動決定部は、前記レポート処理部により送信されたレポートにおいて示される行動の要否の通知に基づいて、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて決定する対象行動を変更する
請求項1または2に記載の看視システム。
【請求項4】
前記センサ行動データに基づいて、予め登録された緊急事態としての事象が発生したか否かを判定する緊急事態判定部をさらに備え、
前記緊急事態判定部により前記緊急事態としての事象が発生していないと判定された場合に、前記変換部、前記対象行動決定部、前記カウント部、及び前記レポート処理部の処理が実行される
請求項1または2に記載の看視システム。
【請求項5】
看視システムにおける看視方法であって、
看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換ステップと、
前記変換ステップにより取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定ステップと、
看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定ステップにより決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウントステップと、
前記カウントステップによるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理ステップと、
前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定ステップの決定結果に反映されるように、前記対象行動決定ステップに対応する機械学習モデルを学習させる学習処理ステップと
を含む看視方法。
【請求項6】
看視システムにおけるコンピュータを、
看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部、
前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部、
看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウント部、
前記カウント部によるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部、
前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部
として機能させるためのプログラム。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、看視システム、看視方法、及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
生活使用機器・設備の使用状況を検出した検出データを蓄積し、蓄積された検出データに基づいて監視対象者の生活行動パターンを登録し、検出データと登録された生活行動パターンとを比較した結果に基づいて、異常の検出を行うようにされた技術が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004-133777号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
看視対象者をセンサにより看視する看視システムとして、例えば看視を継続していく過程において、看視の精度が高められていくことが好ましい。
【0005】
そこで、本発明は、看視の継続に伴って看視の精度を高めることができるようにすることを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上述した課題を解決する本発明の一態様は、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部と、前記テキスト行動データを記憶する行動データ記憶部と、所定の行動が所定の単位期間において行われる回数に対する閾値を含む参照行動情報を記憶する参照行動情報記憶部と、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部と、看視対象者に対応して前記行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が前記単位期間において行われた回数をカウントするカウント部と、前記カウント部によるカウント値が閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部と、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部とを備える看視システムである。
【0007】
本発明の一態様は、看視システムにおける看視方法であって、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換ステップと、前記変換ステップにより取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定ステップと、看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定ステップにより決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウントステップと、前記カウントステップによるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理ステップと、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定ステップの決定結果に反映されるように、前記対象行動決定ステップに対応する機械学習モデルを学習させる学習処理ステップとを含む看視方法である。
【0008】
本発明の一態様は、看視システムにおけるコンピュータを、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部、看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウント部、前記カウント部によるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部として機能させるためのプログラムである。
【発明の効果】
【0009】
本発明によれば、看視の継続に伴って看視の精度を高めることができるようになるとの効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0010】
図1】本実施形態に係る看視システムの全体的な構成例を示す図である。
図2】本実施形態に係る看視サーバの機能構成例を示す図である。
図3】本実施形態に係るユーザ情報の一例を示す図である。
図4】本実施形態に係る緊急事態登録情報の一例を示す図である。
図5】本実施形態に係る行動データの一例を示す図である。
図6】本実施形態に係る参照行動情報の一例を示す図である。
図7】本実施形態に係る看視サーバが看視対象者の看視に関連して実行する処理手順例を示すフローチャートである。
図8】本実施形態に係る看視者端末と看視サーバとが、対象行動決定モデルを更新させるための処理手順例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0011】
<実施形態>
図1は、本実施形態の看視システムの全体的な構成例を示している。同図の看視システム、生活空間HSにて居住する看視対象者Pの日常生活における行動を検出し、検出した行動に応じて、看視者Wが使用する看視者端末200に報知を行うようにされる。看視者Wは、看視対象者Pの親族、あるいは介護担当者等であってよい。また、看視対象者Pを対象として検出された行動に応じて、看視対象者P自身の端末に報知が行われるようにしてよい。
【0012】
生活空間HSにおいては、1以上のセンサ10が設けられる。センサ10は、看視対象者Pの生活空間HSでの所定の生活行動に対応する事象として、それぞれ異なる事象を検出する。
具体的に、センサ10のうちにはカメラが含まれてよい。カメラとしてのセンサ10は、生活空間HSにおける居間、玄関、キッチン、寝室など各所に設けられてよい。カメラとしてのセンサ10は、撮像により得られた画像を検出情報として出力してよい。
【0013】
また、センサ10は、生活空間HSにおいて備えられる設備における所定の動作や状態を検出するものであってよい。例えば、このようなセンサ10としては、部屋の照明器具の点灯・消灯・照度等の状態を検出するものであってよい。また、このようなセンサ10としては、水道の蛇口の開閉状態を検出するようなものであってもよい。また、このようなセンサ10としては、ドア、扉、引き戸等の開閉状態を検出するようなものであってもよい。また、コンロなどに備えられ着火状態、火力等を検出するものであってもよい。また、センサ10は、冷蔵庫、エアコンディショナ等の電化製品であってもよい。
また、センサ10は、例えばスマートフォン、スマートウォッチ、メガネ型のデバイスなどのように看視対象者Pとともに移動する携帯型端末やウェアラブルデバイス等も含まれてよい。
また、センサ10には、看視対象者Pの体温を測定する感熱センサ等が含まれてよい。また、センサ10には、床や寝床等に設けられて看視対象者Pによる荷重を検出する荷重センサ等が設けられてよい。
【0014】
センサ10のそれぞれが検出して得られた検出情報は、ゲートウェイ20からネットワークを経由して看視サーバ100に送信される。センサ10から看視サーバ100に送信される検出情報には、対応の看視対象者Pを一意に示す看視対象者IDが含まれる。
【0015】
看視サーバ100は、センサ10から送信される検出情報に基づいて、看視対象者Pの看視に対応する処理を実行する。
同図においては1の看視対象者Pに対応する生活空間HSのセンサ10が示されているが、看視サーバ100は、複数の看視対象者Pごとに対応するセンサ10からの検出情報の送信に対応し、複数の看視対象者Pごとの看視に応じた処理を実行可能とされてよい。
【0016】
看視サーバ100は、センサ10から送信される検出情報に基づいて、看視対象者Pに緊急事態が生じたか否かを判定する。判定対象となる緊急事態は、予め定義されていてよい。看視サーバ100は、緊急事態が発生したと判定した場合、看視対象者Pに緊急事態が発生したことの通知を、当該看視対象者Pに対応する看視者Wの看視者端末200に送信するようにされる。これにより、看視者Wは、看視対象者Pから離れた場所にいるような状況においても、看視対象者Pに緊急事態の生じたことを把握し、即座に対応することができる。
【0017】
また、看視サーバ100は、緊急事態が発生していないと判定される平常状態においては、センサ10から送信される検出情報に基づく行動データ(センサ行動データ)を生成する。センサ行動データは、例えば1つには、「キッチンで蛇口から水を出して食器を洗う」といったように看視対象者Pの行動パターンを示す情報である。
看視サーバ100は、行動データを、看視対象者Pごとに蓄積(記憶)する。看視サーバ100は、行動データを蓄積するにあたり、センサ行動データをテキストに変換したテキスト行動データを蓄積する。
【0018】
看視サーバ100は、蓄積された行動データを用いて、看視対象者Pについての看視結果のレポートを作成し、作成したレポートを看視者端末200に送信する。
レポートにより報告される看視結果の内容としては、例えば、緊急事態までには至らないが、例えば身体的または精神的フレイルの兆候があると判断される、あるいはフレイルに該当すると判断した看視対象者Pの行動を提示するものであってよい。
【0019】
また、看視サーバ100から看視者端末200へのレポートの送信は、例えば電子メールの送信として行われてもよいし、看視者端末200に導入される看視アプリケーションにて表示されるレポート画面の送信であってもよい。
このようなレポートが定期的に看視者端末200に送信されることで、看視者Wは、看視対象者Pの状況を的確に把握することが可能になる。
【0020】
看視対象者Pごとに個人差があることから、レポートにより報告することが求められる内容についても、看視対象者Pごとに異なってくる。例えば同じ行動が行われた場合に、或る看視対象者Pの場合には報告する必要性があるが、別の看視対象者Pの場合には特に問題にはならないので報告する必要性がないといったことが生じる。
そこで、本実施形態における看視サーバ100は、送信されたレポートの内容を確認した看視者Wが、看視者端末200を用いて、レポートされた行動についての要否を指定し、指定された行動の要否を示すフィードバック情報を看視サーバ100に送信可能とされている。
看視サーバ100は、送信されたフィードバック情報に基づいて、対象の看視対象者のレポートにより報告する必要のある行動と必要の無い行動とを学習し、必要のある行動に限定してレポートで報告を行っていくようにされる。
このようにして学習が行われていくことで、看視対象者Pごとに対応して報告が必要なものが記述されるレポートを提供することができる。この結果、本実施形態においては、看視対象者Pの看視の継続に伴って、看視の精度を高めていくことが可能となる。
【0021】
図2は、本実施形態の看視サーバ100の機能構成例を示している。同図の看視サーバ100は、通信部101、制御部102、及び記憶部103を備える。
通信部101は、ネットワーク経由で通信を行う部位である。通信部101は、ゲートウェイ20を介してセンサ10と通信し、看視者端末200と通信することができる。
【0022】
制御部102は、看視サーバ100における各種の制御を実行する。制御部102は、緊急事態判定部121、変換部122、対象行動決定部123、カウント部124、レポート処理部125、及び学習処理部126を備える。
【0023】
緊急事態判定部121は、通信部101が1の看視対象者Pに対応する生活空間HSのセンサ10から受信した検出情報に基づく行動データを取得する。一例として、緊急事態判定部121は、例えば生活空間HSにおける住宅内のキッチンに設けられたカメラとしてのセンサ10が検出情報として出力した撮像画像データから、看視対象者Pがキッチンにて調理のために行動している様子の撮像画像データを抽出して行動データとして取得することができる。
緊急事態判定部121は、取得した行動データと、緊急事態登録情報記憶部132が記憶する緊急事態登録情報において緊急事態であるとして登録された事象とを照合する。緊急事態判定部121は、照合結果に基づいて、取得した行動データにおいて示される行動が緊急事態に該当するか否かを判定する。
緊急事態に該当すると判定した場合、緊急事態判定部121は、緊急事態が発生したことの通知(緊急事態発生通知)を、対応の看視者端末200に送信する。緊急事態発生通知には、例えば行動データとして取得した撮像画像データを併せて送信してよい。
【0024】
変換部122は、センサ10の検出情報に基づく行動データをテキストに変換する処理(テキスト変換)を実行する。テキスト変換によって、例えば文章構造により行動を示す行動データ(テキスト行動データ)が得られる。
一例として、変換部122は、洗面所にて手を洗った看視対象者Pが、水栓装置のレバーを開けたままとしている様子の撮像画像データによる行動データを対象として画像認識処理を行い、「手洗いの後に水栓装置を止め忘れる」といったテキストを生成するようしてテキスト変換を行ってよい。
さらに、変換部122は、テキスト変換により得られたテキスト行動データから、行動に関する特徴を示すタグを生成し、生成したタグをテキスト行動データに付与する。例えば、変換部122は、上記の「手洗いの後に水栓装置を止め忘れる」とのテキストの場合には、「#手洗い」、「#水栓装置」、「#止め忘れ」のタグを生成するようにされてよい。このように生成されたタグがテキスト行動データに付与されることで、テキスト行動データの検索を効率良く行うことができる。具体的に、「止め忘れ」を検索キーとして検索を行うことで、「手洗いの後に水栓装置を止め忘れる」、「ガスコンロを止め忘れる」といったように「#止め忘れ」のタグが付与されたテキスト行動データをまとめて検索できる。
【0025】
対象行動決定部123は、レポートの作成にあたり、対象の看視対象者Pに対応して行動データ記憶部133に記憶(蓄積)された行動データが示す行動のうちから、レポートへの記述が可能な行動(対象行動)を決定する処理を実行する。このような対象行動は、カウント部124がカウント対象とする行動となる。対象行動は、例えば緊急事態までには至らないが、通常とは異なっており、看視対象者Pの経過観察を行うにあたり留意しておくべき行動が該当する。
対象行動決定部123は、例えば或る単位期間において1の看視対象者Pに対応して蓄積される行動データ(テキスト行動データ)群と、行動対象として選択されるべき行動データとの関係を機械学習させることで構築した機械学習モデルを用いることができる。
また、対象行動決定部123は、対象行動の決定結果を出力するにあたり、変換部122により得られるのと同じ形式のテキスト行動データとして出力してよい。
【0026】
カウント部124は、対象行動決定部123により決定された対象行動のそれぞれについて単位期間において得られた回数をカウントする。また、カウント部124は、対象行動ごとにカウントした回数について、参照行動情報記憶部134が記憶する対応の対象行動について設定された閾値と比較する。
【0027】
レポート処理部125は、レポート処理として、レポートを作成し、作成したレポートを看視者端末200に送信する。レポート処理部125は、レポートの作成にあたり、カウント部124によりカウントされた回数が閾値以上であった対象行動をレポートに記述するようにしてレポートを作成する。
【0028】
前述のように、看視者端末200は、受信したレポートにおいて記述されている行動についての要否を示すフィードバック情報を看視サーバ100に送信することができる。
学習処理部126は、送信されたフィードバック情報が示す行動についての要否が反映されるように対象行動決定部123を学習させる。
【0029】
記憶部103は、看視サーバ100に対応する各種の情報を記憶する。記憶部103は、ユーザ情報記憶部131、緊急事態登録情報記憶部132、行動データ記憶部133、及び参照行動情報記憶部134を備える。
【0030】
ユーザ情報記憶部131は、ユーザ情報を記憶する。ここでのユーザは、看視対象者Pと看視者Wとを含む概念であってよい。
【0031】
緊急事態登録情報記憶部132は、緊急事態登録情報を記憶する。緊急事態登録情報は、緊急事態として定義される行動を登録した情報である。
【0032】
行動データ記憶部133は、レポート作成のために蓄積すべき、看視対象者Pごとの行動データを記憶する。行動データ記憶部133が記憶する行動データは、変換部122によりテキストに変換されたことによって得られるテキスト行動データであってよい。
【0033】
参照行動情報記憶部134は、参照行動情報を記憶する。参照行動情報は、看視対象者Pについて想定し得るものとして定義した行動ごとに、カウント部がカウントした回数との比較対象とする閾値を示した情報である。
【0034】
図3は、1ユーザ(ここでの「ユーザ」は、看視対象者Pと対応の看視者Wを含む概念である)に対応してユーザ情報記憶部131が記憶するユーザ情報の一例を示している。同図のユーザ情報は、看視対象者情報、登録センサ情報、看視者情報及び看視者端末情報の領域を含む。
看視対象者情報の領域は、対応のユーザに該当する看視対象者Pに関する看視対象者情報を格納する。看視対象者情報は、対応の看視対象者Pを一意に識別する看視対象者ID、看視対象者の氏名、連絡先等の情報が含まれてよい。
登録センサ情報の領域は、対応の看視対象者Pに対応して生活空間HSに設けられているものとして登録されたセンサ10に関する情報である。登録センサ情報は、登録されたセンサ10に関する情報として、ネットワーク上のセンサ10のアドレス、センサ10に固有の識別情報(例えば、シリアル番号、MACアドレス等)、センサ10の名称等が含まれてよい。
看視者情報の領域は、対応のユーザに該当する看視者Wに関する看視者情報を格納する。看視者情報は、対応の看視者Wを一意に識別する看視者ID、看視者Wの氏名、連絡先等の情報が含まれてよい。
看視者端末情報の領域は、対応の看視者Wが使用する看視者端末200に関する看視者端末情報を格納する。看視者端末情報には、例えば看視者端末200にて受信可能な電子メールアドレスや看視アプリケーションのアプリケーションID等が含まれてよい。
【0035】
図4は、緊急事態登録情報記憶部132が記憶する緊急事態登録情報の一例を示している。同図の緊急事態登録情報は、緊急事態として定義される事象ごとに一意となる事象IDに対して、定義内容を示す情報を対応付けた構造である。
【0036】
図5は、行動データ記憶部133が記憶する行動データの一例を示している。同図に示されるように、行動データ記憶部133は、看視対象者Pを示す看視対象者IDごとに1以上の行動日時とテキスト行動データを対応付けて記憶する。つまり、行動データ記憶部133が記憶する行動データによっては、看視対象者Pごとに、いつどのような行動をしたのかが示される。
【0037】
図6は、参照行動情報記憶部134が記憶する参照行動情報の一例を示している。同図の参照行動情報は、参照行動データごとに閾値を対応付けた構造である。
参照行動データの領域は、参照行動データを格納する。参照行動データは、定義された1つの行動示す行動データである。参照行動データは、行動データ記憶部133が記憶するテキスト行動データと同じ形式であってよい。
閾値の領域は、対応の参照行動データが示す行動がカウント部によりカウントされる回数に対して設定された閾値を格納する。参照行動情報における閾値は、日、週、月等の所定の単位期間に対応して定められる。
【0038】
図7のフローチャートを参照して、看視サーバ100が1ユーザに対応する看視対象者Pの看視に関連して実行する処理手順例について説明する。
ステップS100:看視サーバ100において緊急事態判定部121は、例えば所定時間ごとに、対象の看視対象者Pの生活空間HSに設けられたセンサ10から送信される検出情報に基づいて、センサ行動データを取得する。
【0039】
ステップS102:緊急事態判定部121は、看視対象者Pに緊急事態が発生したか否かを判定する。
具体的に、緊急事態判定部121は、ステップS100により取得したセンサ行動データが示す行動について、緊急事態登録情報記憶部132の緊急事態登録情報が示す事象のいずれかに該当しているか否かを判定してよい。この際、緊急事態判定部121は、ステップS100により取得したセンサ行動データが示す行動の内容と、緊急事態登録情報が格納する事象ごとの定義内容とを照合する。
【0040】
ステップS104:ステップS102により緊急事態が発生したと判定された場合、緊急事態判定部121は、緊急事態が発生したことの通知(緊急事態発生通知)を、対応の看視者端末200に送信する。この際、緊急事態判定部121は、ユーザ情報記憶部131が記憶する対応のユーザ情報が格納する看視者端末情報を参照することで、緊急事態発生通知の送信先となる看視者端末200を特定できる。
ステップS104の処理の後は、ステップS100に処理が戻される。
【0041】
ステップS106:ステップS102にて緊急事態が発生していないと判定された場合には、レポート送信に対応する処理に移行する。まず、変換部122は、ステップS100にて取得されたセンサ行動データをテキストに変換する。
【0042】
ステップS108:変換部122は、ステップS106により得られたテキストからタグを生成する。変換部122は、ステップS106により得られたテキストにタグを付与した構造のテキスト行動データを得る。なお、例えばテキスト行動データとしては、タグの生成元のテキストは含まずに、当該ステップS108により生成されたタグのリストによる構造であってもよい。
【0043】
ステップS110:変換部122は、ステップS106、S108により得られたテキスト行動データを、対象の看視対象者Pに対応付けるようにして行動データ記憶部133に記憶させる。この際、変換部122は、テキスト行動データとともに行動日時を対応付けて行動データ記憶部133に記憶させる。変換部122は、行動日時として、ステップS100にて対応のセンサ行動データが取得されたタイミングに応じた日時を取得してよい。
【0044】
ステップS112:対象行動決定部123は、今回のレポート送信に対応する対象行動を決定する。つまり、対象行動決定部123は、行動データ記憶部133に記憶された行動データのうちから、次のステップS116によるカウント部124がカウント対象とする行動を示す行動データを決定する。
【0045】
ステップS114:カウント部124は、ステップS112により決定された対象行動ごとに、対象期間において行動された回数をカウントする。具体的に、カウント部124は、1つの対象行動に対応する行動の行動データが、それぞれの単位期間において存在する数をカウントする。単位期間は、参照行動情報記憶部134が記憶する参照行動情報において、対象行動と同じ行動に対応する参照行動データに対応付けられた閾値において示されている。一例として、参照行動情報における閾値において示される単位期間が1週間である場合には、現在から1週間前までの期間において行動データ記憶部133に記憶された行動データがカウント対象となる。
カウント部124は、このような行動データのカウントを対象行動ごとに対応して実行する。
【0046】
ステップS116:カウント部124は、ステップS114による対象行動ごとに、行動の回数のカウント値と、参照行動情報記憶部134が記憶する参照行動情報において、対象行動と同じ行動に対応する参照行動データに対応付けられた閾値とを比較する。カウント部124は、比較の結果、カウント値が閾値以上の対象行動が有るか否かを判定する。
カウント値が閾値以上の対象行動がないと判定された場合には、ステップS100に処理が戻される。
【0047】
ステップS118:ステップS116にてカウント値が閾値以上の対象行動が有ると判定された場合、レポート処理部125は、レポートを作成する。作成されるレポートには、ステップS116にてカウント値が閾値以上であると判定された対象行動を看視対象者Pが行ったことが記述される。
【0048】
ステップS120:レポート処理部125は、ステップS118により作成されたレポートを、対応の看視者端末200に送信する。
【0049】
なお、図7の処理手順例では、ステップS114により対象行動の回数をカウントした結果、ステップS116にてカウント値が閾値以上の対象行動が有った場合に、レポートの作成、送信が行われるようにしている。
本実施形態の変形例として、看視者端末200へのレポートの送信は、定期的に行われるようにされてもよい。この場合、レポートの送信のタイミングは、例えば看視者Wにより設定されたレポート送信スケジュールに従ってよい。
【0050】
図8のフローチャートを参照して、本実施形態の看視者端末200と看視サーバ100とが、対象行動決定部123に対応する機械学習モデルを更新させるための処理手順例について説明する。
【0051】
まず、看視者端末200の処理手順例について説明する。
ステップS200:看視者Wは、看視者端末200に送信されたレポートの内容を確認したところ、レポートにより報告されている行動のうち、自分が対象とする看視対象者Pに関しては問題がないため、今後のレポートによる報告は不要なものが含まれていた。この場合、看視者Wは、看視者端末200を操作して、レポートによる報告が不要な行動を記述したフィードバック情報を作成する操作を行う。
あるいは、看視者Wは、これまでにおいてはレポートにより報告されていないが、最近の看視対象者Pの様子から、レポートにより報告されるべき行動があると判断した。この場合、看視者Wは、看視者端末200を操作して、レポートによる報告が必要な行動を記述したフィードバック情報を作成する操作を行う。
看視者端末200は、上記のような操作に応じてレポートによる報告が不要あるいは必要な行動を示したフィードバック情報を作成する。
フィードバック情報は、例えば電子メールとして作成されてよい。あるいは、フィードバック情報は、看視者端末200上で動作する看視アプリケーションにより提供されるフィードバック情報の入力フォームに必要事項を入力する操作に応じて看視アプリケーションが作成してもよい。
【0052】
ステップS202:看視者端末200は、ステップS200により作成されたフィードバック情報を看視サーバ100に送信する。
【0053】
次に、看視サーバ100の処理手順例について説明する。
ステップS210:看視サーバ100において通信部101は、ステップS202により送信されたフィードバック情報を受信する。
【0054】
ステップS212:看視サーバ100において学習処理部126は、対象行動決定部123に対応して用いられる機械学習モデル(対象行動決定モデル)に、ステップS202により受信されたフィードバック情報において示される、レポートによる報告が必要な行動、あるいは不要な行動を対象行動決定モデルに入力して機械学習を実行させる。
【0055】
ステップS214:機械学習の実行により対象行動決定モデルの更新が行われる。以降において、対象行動決定部123は、更新された対象行動決定モデルを用いて対象行動を決定する。
具体的に、ステップS212にて報告が必要な行動が入力された場合、対象行動決定部123は、入力された行動が単位期間内の行動データに含まれている場合には、当該入力された行動を対象行動として決定する。また、ステップS212にて報告が不要な行動が入力された場合、対象行動決定部123は、入力された行動が単位期間内の行動データに含まれていても、当該入力された行動を対象行動として決定しないようにする。
【0056】
なお、上述の看視サーバ100、看視者端末200等としての機能を実現するためのプログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体に記録して、この記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行することにより上述の看視サーバ100、看視者端末200としての処理を行ってもよい。ここで、「記録媒体に記録されたプログラムをコンピュータシステムに読み込ませ、実行する」とは、コンピュータシステムにプログラムをインストールすることを含む。ここでいう「コンピュータシステム」とは、OSや周辺機器等のハードウェアを含むものとする。また、「コンピュータシステム」は、インターネットやWAN、LAN、専用回線等の通信回線を含むネットワークを介して接続された複数のコンピュータ装置を含んでもよい。また、「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、フレキシブルディスク、光磁気ディスク、ROM、CD-ROM等の可搬媒体、コンピュータシステムに内蔵されるHDD、SSD等の記憶装置のことをいう。このように、プログラムを記憶した記録媒体は、CD-ROM等の非一過性の記録媒体であってもよい。また、記録媒体には、当該プログラムを配信するために配信サーバからアクセス可能な内部または外部に設けられた記録媒体も含まれる。配信サーバの記録媒体に記憶されるプログラムのコードは、端末装置で実行可能な形式のプログラムのコードと異なるものでもよい。すなわち、配信サーバからダウンロードされて端末装置で実行可能な形でインストールができるものであれば、配信サーバで記憶される形式は問わない。なお、プログラムを複数に分割し、それぞれ異なるタイミングでダウンロードした後に端末装置で合体される構成や、分割されたプログラムのそれぞれを配信する配信サーバが異なっていてもよい。さらに「コンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、ネットワークを介してプログラムが送信された場合のサーバやクライアントとなるコンピュータシステム内部の揮発性メモリ(RAM)のように、一定時間プログラムを保持しているものも含むものとする。また、上記プログラムは、上述した機能の一部を実現するためのものであってもよい。さらに、上述した機能をコンピュータシステムにすでに記録されているプログラムとの組み合わせで実現できるもの、いわゆる差分ファイル(差分プログラム)であってもよい。
【0057】
<付記>
(1)本実施形態の一態様は、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部と、前記テキスト行動データを記憶する行動データ記憶部と、所定の行動が所定の単位期間において行われる回数に対する閾値を含む参照行動情報を記憶する参照行動情報記憶部と、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部と、看視対象者に対応して前記行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が前記単位期間において行われた回数をカウントするカウント部と、前記カウント部によるカウント値が閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部と、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部とを備える看視システムである。
【0058】
(2)本実施形態の一態様は、(1)に記載の看視システムであって、前記変換部は、前記センサ行動データから変換したテキストの内容に基づいて1以上のタグを生成し、生成したタグを前記テキストに付与したテキストを前記テキスト行動データとして取得し、前記参照行動情報における行動は1以上のタグによって表され、前記対象行動決定部は、決定した対象行動に対応するタグを出力する。
【0059】
(3)本実施形態の一態様は、(1)または(2)に記載の看視システムであって、前記対象行動決定部は、前記レポート処理部により送信されたレポートにおいて示される行動の要否の通知に基づいて、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて決定する対象行動を変更する。
【0060】
(4)本実施形態の一態様は、(1)から(3)のいずれか1つに記載の看視システムであって、前記センサ行動データに基づいて、予め登録された緊急事態としての事象が発生したか否かを判定する緊急事態判定部をさらに備え、前記緊急事態判定部により前記緊急事態としての事象が発生していないと判定された場合に、前記変換部、前記対象行動決定部、前記カウント部、及び前記レポート処理部の処理が実行される。
【0061】
(5)本実施形態の一態様は、看視システムにおける看視方法であって、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換ステップ、前記変換ステップにより取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定ステップ、看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定ステップにより決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウントステップ、前記カウントステップによるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理ステップ、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定ステップの決定結果に反映されるように、前記対象行動決定ステップに対応する機械学習モデルを学習させる学習処理ステップを含む看視方法である。
【0062】
(6)本実施形態の一態様は、看視システムにおけるコンピュータを、看視対象者を対象として所定の事象の検出を行うように設けられるセンサの出力により示される前記看視対象者の行動であるセンサ行動データをテキストに変換することにより、テキスト行動データを取得する変換部、前記変換部により取得された前記テキスト行動データに基づいて看視の対象とする対象行動を決定する対象行動決定部、看視対象者に対応して行動データ記憶部が記憶するテキスト行動データのうちで、前記対象行動決定部により決定された対象行動に該当するテキスト行動データについて、当該テキスト行動データが示す行動が、参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される単位期間において行われた回数をカウントするカウント部、前記カウント部によるカウント値が前記参照行動情報記憶部に記憶される参照行動情報により示される閾値以上の行動に関して報告するレポートを、前記看視対象者を看視する看視者の看視者端末に送信するレポート処理部、前記レポートが報告する行動についての要否を示すフィードバック情報の内容が前記対象行動決定部の決定結果に反映されるように、前記対象行動決定部を学習させる学習処理部として機能させるためのプログラムである。
【符号の説明】
【0063】
10 センサ、20 ゲートウェイ、100 看視サーバ、101 通信部、102 制御部、103 記憶部、121 緊急事態判定部、122 変換部、123 対象行動決定部、124 カウント部、125 レポート処理部、126 学習処理部、131 ユーザ情報記憶部、132 緊急事態登録情報記憶部、133 行動データ記憶部、134 参照行動情報記憶部、200 看視者端末
図1
図2
図3
図4
図5
図6
図7
図8